センサ
【課題】被写体までの距離の計測の精度が悪くなるのを抑制することが可能なセンサを提供する。
【解決手段】このセンサ100は、LED2から照射されて被写体により反射された反射光を検出することにより被写体までの距離を計測するための画素42を備え、画素42は、画素42に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための高電界領域422aを含む。
【解決手段】このセンサ100は、LED2から照射されて被写体により反射された反射光を検出することにより被写体までの距離を計測するための画素42を備え、画素42は、画素42に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための高電界領域422aを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサに関し、特に、距離を計測するための画素を備えたセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、距離を計測するための画素を備えた撮像装置(センサ)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に開示された撮像装置は、画像を撮像するための画素と、被写体までの距離を計測するための画素とが備えられている。この撮像装置では、距離を計測するための画素によって、被写体に照射される光の被写体に当った反射光が検出される。この照射される光が発光した時から、反射光が検出された時までの間の時間を計測することにより、被写体までの距離の計測が可能となる。
【特許文献1】特開2005−295381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示された撮像装置では、反射光が弱い場合など、距離を計測するための画素で検出される光(信号電荷)が十分でない場合に、被写体までの距離の計測の精度が悪くなるという問題点がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、被写体までの距離の計測の精度が悪くなるのを抑制することが可能なセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるセンサは、光源から照射されて被写体により反射された反射光を検出することにより被写体までの距離を計測するための第1画素を備え、第1画素は、第1画素に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための第1電荷増加部を含む。
【0007】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、被写体の画像を撮像するための第2画素をさらに備え、第2画素は、第2画素に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための第2電荷増加部を含み、第1画素と第2画素とは、実質的に同一の構造を有するように構成されている。
【0008】
上記一の局面によるセンサにおいて、第1画素は、複数設けられており、複数の第1画素のうち、少なくとも2つの第1画素間において、第1電荷増加部によって増加された信号電荷が混合されるように構成されている。
【0009】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第1画素は、複数設けられており、複数の第1画素のうち、少なくとも2つの第1画素間において、信号電荷が混合された後に、混合された信号電荷が衝突電離により増加されるように構成されている。
【0010】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第1画素と第2画素とは、同一の基板上に形成するように構成されている。
【0011】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第1画素には、透過する波長を選択することが可能なフィルタが設けられている。
【0012】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第1画素の赤外線に対する感度は、第2画素の赤外線に対する感度よりも高くなるように構成されている。
【0013】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第2画素によって撮像された被写体の画像から得られる被写体の輪郭の画像情報から、第1画素によって得られる被写体の輪郭近傍の距離情報が修正されるように構成されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態によるセンサの全体構成を示した図である。図2は、本発明の第1実施形態によるセンサの画素の配置図である。図3は、本発明の第1実施形態による画素の断面図である。まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態によるセンサ100の構成について説明する。
【0016】
第1実施形態によるセンサ100は、図1に示すように、筒状の筐体1の側面1aに複数のLED2が配置されている。なお、LED2は、本発明の「光源」の一例である。また、LED2から被写体200に照射された光の被写体200からの反射光が透過するように筒状の筐体1の内部にレンズ3が配置されている。また、被写体200の画像を撮像するための画素41(図2参照)と、反射光を検出するための画素42(図2参照)とが配置される撮像部4が筐体1の内部にレンズ3と対向するように配置されている。
【0017】
また、図2に示すように、撮像部4には、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41がマトリクス状に配置されている。なお、画素41は、本発明の「第2画素」の一例である。ここで、第1実施形態では、撮像部4には、画素41とともに距離を計測するための画素42(L)が配置されている。なお、画素42は、本発明の「第1画素」の一例である。ここで、第1実施形態では、画素41と画素42とは、後述する同一のシリコン基板421上に形成されるように構成されている。また、画素42は、4つの画素42が隣接するように配置されている。撮像部4は、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた3つの画素41と1つの画素42との組が複数個配置されることによって構成されている。
【0018】
また、図3に示すように、p型のシリコン基板421の表面には、n−型の不純物領域からなる転送チャネル422が形成されている。なお、転送チャネル422は、後述する信号電荷を増倍するための高電界領域422aを含んでいる。また、転送チャネル422の端部には、n+型不純物領域からなるフローティングディフュージョン領域423が形成されている。フローティングディフュージョン領域423は、転送チャネル422の不純物濃度(n−)よりも高い不純物濃度(n+)を有する。また、フローティングディフュージョン領域423は、転送された信号電荷を保持するとともに、この信号電荷を電圧に変換する機能を有する。また、転送チャネル422の上面上には、転送チャネル422と後述するフォトダイオード部434とを電気的に接続するための電極424が形成されている。また、フローティングディフュージョン領域423の上面上には、フローティングディフュージョン領域423に蓄積された信号電荷から変換される電圧を画素42から読み出すための電極425が形成されている。また、転送チャネル422の上面上には、ゲート絶縁膜426が形成されている。また、ゲート絶縁膜426の上面上の所定領域には、所定の間隔を隔てて、転送ゲート電極427と、転送ゲート電極428と、転送ゲート電極429と、増倍ゲート電極430と、読出しゲート電極431とが、電極424側からフローティングディフュージョン領域423側に向かってこの順番に形成されている。
【0019】
また、シリコン基板421の全面を覆うようにSiO2からなる層間絶縁膜432が形成されている。また、層間絶縁膜432の上面上には、電極433が形成されており、電極424を介して、シリコン基板421の転送チャネル422と電極433とが電気的に接続されている。
【0020】
また、電極424および電極433の上面上には、リン(P)が添加されたn型半導体層434a、i型半導体層434bおよびホウ素(B)が添加されたp型半導体層434cからなるフォトダイオード部434が形成されている。フォトダイオード部434は、入射光量に応じて信号電荷を生成する機能を有する。また、フォトダイオード部434の上面上には、透明電極435が形成されている。また、透明電極435には、電源436の一方端が接続されている。また、電源436の他方端は、接地されている。また、フローティングディフュージョン領域423に蓄積された信号電荷から電圧に変換された信号は、アンプ437に送られた後増幅されるように構成されている。また、フォトダイオード部434には、フォトダイオード部434に蓄積された電荷を消去するためのリセットトランジスタ438が接続されている。
【0021】
また、第1実施形態では、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41の断面構造も画素42の断面構造と同様であり、信号電荷を増倍するための高電界領域412aを含んでいる。なお、高電界領域412aは、本発明の「第2電荷増加部」の一例である。
【0022】
図4は、本発明の第1実施形態によるセンサの画素の動作を説明するためのポテンシャル図である。次に、図1および図4を参照して、センサ100の動作について説明する。
【0023】
まず、図1に示すように、LED2から照射された光の被写体に当った反射光がレンズ3を介して撮像部4に入射する。撮像部4に配置される画素42のフォトダイオード部434では、撮像部4に入射した光の光量に応じた信号電荷が生成される。これにより、フォトダイオード部434には、信号電荷が蓄積される。
【0024】
次に、図4に示すように、転送ゲート電極427がオフ状態のときには、転送ゲート電極427下にPD(フォトダイオード部434)分離障壁が形成されている。次に、転送ゲート電極427にクロック信号Φ1を供給して転送ゲート電極427をオン状態にするとともに、転送ゲート電極428にクロック信号Φ2を供給して転送ゲート電極428をオン状態にする。この後、転送ゲート電極427をオフ状態にする。これにより、フォトダイオード部434に蓄積された信号電荷が一時的蓄積井戸に転送される。
【0025】
次に、増倍ゲート電極430にクロック信号Φ4を供給して増倍ゲート電極430をオン状態にする。ここで第1実施形態では、増倍ゲート電極430に高電圧が印加されて、電荷転送障壁と電荷集積井戸との界面に高電界領域422aが形成される。なお、高電界領域422aは、本発明の「第1電荷増加部」の一例である。その後、増倍ゲート電極430をオン状態にしたまま、転送ゲート電極428をオフ状態にすることによって、一時的蓄積井戸に蓄積された信号電荷が電荷転送障壁を越えて電荷集積井戸に転送される。これにより、転送された信号電荷が高電界による衝突電離によって増倍されるとともに、増倍された信号電荷が電荷集積井戸に蓄積される。なお、転送ゲート電極429には、クロック信号Φ3は常に供給されず、転送ゲート電極429はオフ状態のまま一定である。
【0026】
次に、読出しゲート電極431をオン状態にするとともに、増倍ゲート電極430をオフ状態にする。これにより、電荷集積井戸に蓄積された信号電荷がフローティングディフュージョン領域423に読み出される。この後、フローティングディフュージョン領域423に蓄積された信号電荷から電圧に変換された信号は、アンプ437によって増幅される。この後、増幅された信号が検出される。なお、1回の光の照射による反射光の信号は小さいので、光の照射と反射光の信号の検出とが複数回繰り返される。このとき、光の照射毎にリセットトランジスタ438によってフォトダイオード部434に蓄積された電荷のリセットが行われる。これにより、被写体200の撮像と被写体200までの距離の測定とが可能となる。
【0027】
最後に、LED2から光が照射された時から信号が検出された時までの間の時間Tdから、被写体200までの距離Lが下記式(1)によって算出される。
【0028】
L=(1/2)cTd ・・・・・(1)
ここで、cは、光の速度(3×108m/秒)を示す。
【0029】
第1実施形態では、上記のように、被写体200までの距離を計測するための画素42が信号電荷を衝突電離させて増倍するための高電界領域422aを含むことによって、画素42で検出される信号電荷の量が十分でない場合にも、信号電荷が高電界領域422aによって増倍されるので、画素42の感度を高くすることができる。これにより、被写体200までの距離の計測の精度が悪くなるのを抑制することができる。また、信号電荷が高電界領域422aによって増加されるので、画素42から信号が読み出された後にアンプ437によって信号を増幅する増幅量を小さくすることができる。これにより、画素42から信号が読み出される際に発生するノイズが画素42から読み出される信号とともに増幅されるのを抑制することができる。
【0030】
また、第1実施形態では、上記のように、画素41は、画素41に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増倍するための高電界領域412aを含み、画素41に含まれる高電界領域412aと画素42に含まれる高電界領域422aとを、実質的に同一の構造を有するように構成することによって、画素41の高電界領域412aと画素42の高電界領域422aとが異なる構造を有する場合と異なり、センサ100の制御が複雑になるのを抑制することができる。
【0031】
また、第1実施形態では、上記のように、画素41と画素42とを、同一のシリコン基板421上に形成することによって、容易に、被写体200の画像の撮像と被写体200までの距離の計測とを同一のセンサ100によって行うことができる。
【0032】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態によるセンサの平面図である。図5を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、画素42bに蓄積された信号電荷が混合されるセンサ101について説明する。
【0033】
この第2実施形態によるセンサ101では、図5に示すように、距離を計測するための画素42bが垂直方向に隣接している。なお、画素42bは、本発明の「第1画素」の一例である。また、第2実施形態によるセンサ101は、図4に示す上記第1実施形態と同様に、フォトダイオード部434に蓄積された信号電荷が一時蓄積井戸に転送された後、電荷転送障壁と電荷集積井戸との界面に形成される高電界領域422aにおいて増倍されるとともに、電荷集積井戸に蓄積されるように構成されている。
【0034】
ここで、第2実施形態では、それぞれの画素42bの電荷集積井戸に蓄積された信号電荷がフローティングディフュージョン領域423bにおいて混合された後読み出されるように構成されている。この第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0035】
第2実施形態では、上記のように、画素42bは、垂直方向に隣接するように設けられており、隣接する2つの画素42b間において、高電界領域422aによって増倍された信号電荷が混合されるように構成することによって、信号電荷をより増倍させることができるので、距離計測の感度をより高くすることができる。
【0036】
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態によるセンサの平面図である。図6を参照して、この第3実施形態では、上記第2実施形態と異なり、画素42cに蓄積された信号電荷が混合された後に増倍されるセンサ102について説明する。
【0037】
この第3実施形態によるセンサ102では、図6に示すように、距離を計測するための画素42cが水平方向に隣接している。なお、画素42cは、本発明の「第1画素」の一例である。ここで、第3実施形態では、隣接するそれぞれの画素42cのフォトダイオード部434に蓄積された信号電荷が転送ゲート電極450を介して混合/増倍部451に転送されて混合された後、混合/増倍部451において信号電荷が衝突電離により増倍されるように構成されている。この後、増倍された信号電荷が読み出されるように構成されている。この第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0038】
第3実施形態では、上記のように、画素42cは、水平方向に隣接するように設けられており、隣接する2つの画素42c間において、信号電荷が混合された後に、混合された信号電荷が衝突電離により増倍されるように構成することによって、信号電荷をより増倍させることができるので、距離計測の感度をより高くすることができる。
【0039】
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態によるセンサの画素の配置図である。図7を参照して、この第4実施形態では、上記第1実施形態と異なり、赤外透過フィルタが設けられた画素42dを備えるセンサ103について説明する。
【0040】
この第4実施形態によるセンサ103の撮像部4dには、図7に示すように、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41dがマトリクス状に配置されている。なお、画素41dは、本発明の「第2画素」の一例である。ここで、第4実施形態では、撮像部4dには、赤外線を選択的に透過させることが可能な赤外透過フィルタが設けられた距離を計測するための画素42d(L)が配置されている。なお、画素42dは、本発明の「第1画素」の一例である。また、赤外透過フィルタは、本発明の「透過する波長を選択することが可能なフィルタ」の一例である。また、画素42dは、4つの画素42dが隣接するように配置されている。撮像部4dは、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた3つの画素41dと1つの画素42dとの組が複数個配置されることによって構成されている。なお、被写体200までの距離を計測するために光源からは赤外線が照射されるように構成されている。この第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0041】
第4実施形態では、上記のように、画素42dには、赤外線を選択的に透過させることが可能な赤外透過フィルタが設けられていることによって、被写体200までの距離を計測するために赤外線だけを選択的に透過させることができるので、距離の計測に不必要な、たとえば可視光線が画素42dに入射するのを抑制することができる。これにより、距離の計測の精度を高めることができる。
【0042】
(第5実施形態)
図8は、本発明の第5実施形態によるセンサの画素の配置図である。図9は、光の波長と分光感度との関係を示す図である。図8および図9を参照して、この第5実施形態では、上記第1実施形態と異なり、バンドパスフィルタが設けられた画素42eを備えるセンサ104について説明する。
【0043】
この第5実施形態によるセンサ104の撮像部4eには、図8に示すように、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41eがマトリクス状に配置されている。なお、画素41eは、本発明の「第2画素」の一例である。ここで、第5実施形態では、撮像部4eには、画素41eとともに、約880nm〜約930nmの波長を有する光を選択的に透過させることが可能なバンドパスフィルタが設けられた距離を計測するための画素42e(L)が配置されている。なお、画素42eは、本発明の「第1画素」の一例である。また、バンドパスフィルタは、本発明の「透過する波長を選択することが可能なフィルタ」の一例である。
【0044】
また、図9に示すように、可視光線(R、GおよびB)は、約400nm〜約700nmの波長を有している。これに対して、バンドパスフィルタは、約880nm〜約930nmの波長を有する光を選択的に透過させることが可能である。このように、バンドパスフィルタは、可視光線の波長と重ならない波長を透過できるように構成されている。
【0045】
また、図8に示すように、画素42eは、4つの画素42eが隣接するように配置されている。撮像部4eは、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた3つの画素41eと1つの画素42eとの組が複数個配置されることによって構成されている。なお、被写体200までの距離を計測するために光源から約880nm〜約930nmの波長を有する光が照射されるように構成されている。この第5実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0046】
第5実施形態では、上記のように、画素42eには、約880nm〜約930nmの波長を有する光を選択的に透過させることが可能なバンドパスフィルタが設けられていることによって、被写体200までの距離を計測するために約880nm〜約930nmの波長を有する光だけを選択的に透過させることができるので、距離の計測に不必要な、たとえば可視光線が画素42eに入射するのを抑制することができる。これにより、距離の計測の精度を高めることができる。
【0047】
(第6実施形態)
図10は、本発明の第6実施形態によるセンサの画素の配置図である。図11は、光の波長と分光感度との関係を示す図である。図10および図11を参照して、この第6実施形態では、上記第1実施形態と異なり、赤外感度が高い画素42fを備えるセンサ105について説明する。
【0048】
この第6実施形態によるセンサ105では、図10に示すように、撮像部4fには赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41fがマトリクス状に配置されている。なお、画素41fは、本発明の「第2画素」の一例である。ここで、第6実施形態では、撮像部4fには、赤外線に対する感度が画素41fよりも高い画素42fが配置されている。なお、画素42fは、本発明の「第1画素」の一例である。
【0049】
また、図11に示すように、画素41fは、可視光線(約400nm〜約700nm)に対する感度が高くなるように構成されている。また、画素42fは、波長が約700nmよりも長い赤外線に対して感度が高くなるように構成されている。具体的には、画素41fのフォトダイオード部434(図4参照)をシリコンからなる半導体から形成するとともに、画素42fをゲルマニウム(Ge)などのシリコンよりバンドギャップが小さく長波長まで光電変換することが可能な材料を含む半導体から形成する。
【0050】
また、画素42fは、図10に示すように、4つの画素42fが隣接するように配置されている。また、撮像部4fは、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた3つの画素41fと1つの画素42fとの組が複数個配置されることによって構成されている。なお、被写体200までの距離を計測するために光源からは赤外線が照射されるように構成されている。この第6実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0051】
第6実施形態では、上記のように、画素42fの赤外線に対する感度は、画素41fの赤外線に対する感度よりも高くなるように構成することによって、被写体200までの距離を計測するための光を赤外線にすることにより、画素42fによって行われる被写体200までの距離の計測の精度を高めることができる。
【0052】
(第7実施形態)
図12は、本発明の第7実施形態による被写体の輪郭近傍の距離情報の修正の方法を説明するための図である。図12を参照して、この第7実施形態では、上記第1実施形態と異なり、被写体200の輪郭近傍の距離情報が修正されるセンサ106について説明する。
【0053】
この第7実施形態によるセンサ106では、図12に示すように、撮像部4gに配置される赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41gによって撮像された被写体200のカラー画像から、被写体200の輪郭の画像情報を抽出する。なお、画素41gは、本発明の「第2画素」の一例である。
【0054】
ここで、第7実施形態では、被写体200の輪郭の画像情報から、被写体までの距離を計測するための画素42gによって得られる被写体200の輪郭近傍の距離情報が修正されるように構成されている。なお、画素42gは、本発明の「第1画素」の一例である。また、被写体200の輪郭近傍の距離情報は、一般には、被写体200の輪郭の画像情報よりも不正確である。また、第7実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0055】
図13は、本発明の第7実施形態による被写体の輪郭近傍の距離情報の修正の方法を説明するための図である。次に、図13を参照して、被写体200の輪郭近傍の距離情報の修正の方法について説明する。
【0056】
まず、画素41gによって被写体200の画像を撮像する。次に、被写体200の輪郭を画像の色の濃度が急激に変化する部分の関数の変化分を取り出す微分演算により抽出する。具体的には、画素41gが配置される撮像部4gの座標(x,y)における色の濃度の勾配を表す1次微分の値が大きさと方向を持つベクトル量によって下記式(2)のように表現される。
【0057】
G(x,y)=(fx,fy) ・・・・・(2)
ここで、fxは、x方向の微分、fyは、y方向の微分を示す。fxおよびfyは、それぞれ、下記式(3)および下記式(4)によって算出される。
【0058】
fx=f(x+1、y)−f(x、y) ・・・・・(3)
fy=f(x、y+1)−f(x、y) ・・・・・(4)
【0059】
また、微分値が分かれば、輪郭の強さが、下記式(5)によって算出される。
【0060】
(fx2+fy2)1/2 ・・・・・(5)
【0061】
また、輪郭の方向は、下記式(6)のベクトルの向きによって表される。
【0062】
(fx,fy) ・・・・・(6)
【0063】
なお、輪郭の方向は、輪郭の色の濃度変化の暗い方から明るい方に向いたものとなる。
【0064】
次に、画素41gによって撮像された被写体200の画像から抽出された輪郭に基づいて、画素42gから得られる輪郭近傍の距離情報を修正する。具体的には、画素41gによって撮像された被写体200の画像から抽出された輪郭近傍の画素42gについて、図13に示すように、輪郭近傍の画素42gと、輪郭近傍の画素42gの周囲に配置される画素42gとによって計測された距離情報の平均値を計算して、輪郭近傍の画素42gの距離情報とする。
【0065】
第7実施形態では、上記のように、画素41gによって撮像された被写体200の画像から得られる被写体200の輪郭の画像情報から、画素42gによって得られる被写体200の輪郭近傍の距離情報が修正されるように構成することによって、画素41gによって撮像された被写体200の画像から得られる被写体200の色情報および輪郭の画像情報により、被写体200の輪郭位置が得られるので、画素42gによって得られる被写体200の輪郭付近のノイズ処理を効率よく行うことができる。これにより、画素42gによって得られる被写体200の輪郭の距離情報の精度を高めることができる。
【0066】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0067】
たとえば、上記第1実施形態および第4実施形態〜第6実施形態では、4つの距離を計測するための画素が隣接するように配置される例を示したが、本発明はこれに限らず、距離を計測するための画素は隣接していなくてもよい。
【0068】
また、上記第2実施形態では、信号電荷が混合される距離を計測するための画素が垂直方向に隣接する例を示したが、本発明はこれに限らず、信号電荷が混合される画素が水平方向または斜め方向に隣接していてもよい。また、隣接する2つの距離を計測するための画素間において信号電荷が混合される例を示したが、本発明はこれに限らず、3つ以上の距離を計測するための画素間において信号電荷が混合されてもよい。
【0069】
また、上記第3実施形態では、信号電荷が混合される距離を計測するための画素が水平方向に隣接する例を示したが、本発明はこれに限らず、信号電荷が混合される距離を計測するための画素が垂直方向または斜め方向に隣接していてもよい。また、隣接する2つの距離を計測するための画素間において信号電荷が混合される例を示したが、本発明はこれに限らず、3つ以上の距離を計測するための画素間において信号電荷が混合されてもよい。
【0070】
また、上記第1実施形態〜第7実施形態では、画像を撮像するための画素にRGBのカラーフィルタが設けられる例を示したが、本発明はこれに限らず、図14に示す変形例のように、撮像部4hに距離を計測するための画素42h(L)を配置するとともに、白黒(BW)のフィルタを設けた画像を撮像するための画素41hを配置してもよい。
【0071】
また、上記第1実施形態〜第7実施形態では、画像を撮像するための画素と距離を計測するための画素とが混在する例を示したが、本発明はこれに限らず、図15に示す変形例のように、撮像部4iを領域Aおよび領域Bに分割し、領域Aに画像を撮像するための画素41iを配置するとともに、領域Bに距離を計測するための画素42iを配置するようにしてもよい。
【0072】
また、上記第1実施形態および第4実施形態〜第6実施形態では、4つの距離を計測するための画素が隣接するように配置される例を示したが、本発明はこれに限らず、図16に示す変形例のように、4つの画像を撮像するための画素41jの中心近傍に1つの距離を計測するための画素42jを配置してもよい。
【0073】
また、上記第4実施形態では、距離を計測するための画素に赤外透過フィルタを設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、距離を計測するための画素に赤外透過フィルタ以外の可視光線を透過しないフィルタを設けてもよい。
【0074】
また、上記第5実施形態では、距離を計測するための画素に約880nm〜約930nmの波長を有する光を選択的に透過させることが可能なバンドパスフィルタを設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、距離を計測するための画素に可視光線を透過しないとともに、約880nm〜約930nmの波長以外の波長を透過するフィルタを設けてもよい。
【0075】
また、上記第6実施形態では、ゲルマニウム(Ge)を含む半導体からフォトダイオード部を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、ゲルマニウム(Ge)以外のシリコンよりバンドギャップが小さく長波長まで光電変換することが可能な材料を含む半導体からフォトダイオード部を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の第1実施形態によるセンサの全体構成を示した図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるセンサの画素の配置図である。
【図3】本発明の第1実施形態による画素の断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態によるセンサの画素の動作を説明するためのポテンシャル図である。
【図5】本発明の第2実施形態によるセンサの平面図である。
【図6】本発明の第3実施形態によるセンサの平面図である。
【図7】本発明の第4実施形態によるセンサの画素の配置図である。
【図8】本発明の第5実施形態によるセンサの画素の配置図である。
【図9】光の波長と分光感度との関係を示す図である。
【図10】本発明の第6実施形態によるセンサの画素の配置図である。
【図11】光の波長と分光感度との関係を示す図である。
【図12】本発明の第7実施形態による被写体の輪郭近傍の距離情報の修正の方法を説明するための図である。
【図13】本発明の第7実施形態による被写体の輪郭近傍の距離情報の修正の方法を説明するための図である。
【図14】本発明の第1実施形態〜第7実施形態の変形例によるセンサの画素の配置図である。
【図15】本発明の第1実施形態〜第7実施形態の変形例によるセンサの画素の配置図である。
【図16】本発明の第1実施形態および第4実施形態〜第6実施形態の変形例によるセンサの画素の配置図である。
【符号の説明】
【0077】
2 LED(光源)
41、41d〜41j 画素(第2画素)
42、42b〜42j 画素(第1画素)
200 被写体
412a 高電界領域(第2電荷増加部)
422a 高電界領域(第1電荷増加部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサに関し、特に、距離を計測するための画素を備えたセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、距離を計測するための画素を備えた撮像装置(センサ)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に開示された撮像装置は、画像を撮像するための画素と、被写体までの距離を計測するための画素とが備えられている。この撮像装置では、距離を計測するための画素によって、被写体に照射される光の被写体に当った反射光が検出される。この照射される光が発光した時から、反射光が検出された時までの間の時間を計測することにより、被写体までの距離の計測が可能となる。
【特許文献1】特開2005−295381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示された撮像装置では、反射光が弱い場合など、距離を計測するための画素で検出される光(信号電荷)が十分でない場合に、被写体までの距離の計測の精度が悪くなるという問題点がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、被写体までの距離の計測の精度が悪くなるのを抑制することが可能なセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるセンサは、光源から照射されて被写体により反射された反射光を検出することにより被写体までの距離を計測するための第1画素を備え、第1画素は、第1画素に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための第1電荷増加部を含む。
【0007】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、被写体の画像を撮像するための第2画素をさらに備え、第2画素は、第2画素に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための第2電荷増加部を含み、第1画素と第2画素とは、実質的に同一の構造を有するように構成されている。
【0008】
上記一の局面によるセンサにおいて、第1画素は、複数設けられており、複数の第1画素のうち、少なくとも2つの第1画素間において、第1電荷増加部によって増加された信号電荷が混合されるように構成されている。
【0009】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第1画素は、複数設けられており、複数の第1画素のうち、少なくとも2つの第1画素間において、信号電荷が混合された後に、混合された信号電荷が衝突電離により増加されるように構成されている。
【0010】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第1画素と第2画素とは、同一の基板上に形成するように構成されている。
【0011】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第1画素には、透過する波長を選択することが可能なフィルタが設けられている。
【0012】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第1画素の赤外線に対する感度は、第2画素の赤外線に対する感度よりも高くなるように構成されている。
【0013】
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第2画素によって撮像された被写体の画像から得られる被写体の輪郭の画像情報から、第1画素によって得られる被写体の輪郭近傍の距離情報が修正されるように構成されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態によるセンサの全体構成を示した図である。図2は、本発明の第1実施形態によるセンサの画素の配置図である。図3は、本発明の第1実施形態による画素の断面図である。まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態によるセンサ100の構成について説明する。
【0016】
第1実施形態によるセンサ100は、図1に示すように、筒状の筐体1の側面1aに複数のLED2が配置されている。なお、LED2は、本発明の「光源」の一例である。また、LED2から被写体200に照射された光の被写体200からの反射光が透過するように筒状の筐体1の内部にレンズ3が配置されている。また、被写体200の画像を撮像するための画素41(図2参照)と、反射光を検出するための画素42(図2参照)とが配置される撮像部4が筐体1の内部にレンズ3と対向するように配置されている。
【0017】
また、図2に示すように、撮像部4には、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41がマトリクス状に配置されている。なお、画素41は、本発明の「第2画素」の一例である。ここで、第1実施形態では、撮像部4には、画素41とともに距離を計測するための画素42(L)が配置されている。なお、画素42は、本発明の「第1画素」の一例である。ここで、第1実施形態では、画素41と画素42とは、後述する同一のシリコン基板421上に形成されるように構成されている。また、画素42は、4つの画素42が隣接するように配置されている。撮像部4は、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた3つの画素41と1つの画素42との組が複数個配置されることによって構成されている。
【0018】
また、図3に示すように、p型のシリコン基板421の表面には、n−型の不純物領域からなる転送チャネル422が形成されている。なお、転送チャネル422は、後述する信号電荷を増倍するための高電界領域422aを含んでいる。また、転送チャネル422の端部には、n+型不純物領域からなるフローティングディフュージョン領域423が形成されている。フローティングディフュージョン領域423は、転送チャネル422の不純物濃度(n−)よりも高い不純物濃度(n+)を有する。また、フローティングディフュージョン領域423は、転送された信号電荷を保持するとともに、この信号電荷を電圧に変換する機能を有する。また、転送チャネル422の上面上には、転送チャネル422と後述するフォトダイオード部434とを電気的に接続するための電極424が形成されている。また、フローティングディフュージョン領域423の上面上には、フローティングディフュージョン領域423に蓄積された信号電荷から変換される電圧を画素42から読み出すための電極425が形成されている。また、転送チャネル422の上面上には、ゲート絶縁膜426が形成されている。また、ゲート絶縁膜426の上面上の所定領域には、所定の間隔を隔てて、転送ゲート電極427と、転送ゲート電極428と、転送ゲート電極429と、増倍ゲート電極430と、読出しゲート電極431とが、電極424側からフローティングディフュージョン領域423側に向かってこの順番に形成されている。
【0019】
また、シリコン基板421の全面を覆うようにSiO2からなる層間絶縁膜432が形成されている。また、層間絶縁膜432の上面上には、電極433が形成されており、電極424を介して、シリコン基板421の転送チャネル422と電極433とが電気的に接続されている。
【0020】
また、電極424および電極433の上面上には、リン(P)が添加されたn型半導体層434a、i型半導体層434bおよびホウ素(B)が添加されたp型半導体層434cからなるフォトダイオード部434が形成されている。フォトダイオード部434は、入射光量に応じて信号電荷を生成する機能を有する。また、フォトダイオード部434の上面上には、透明電極435が形成されている。また、透明電極435には、電源436の一方端が接続されている。また、電源436の他方端は、接地されている。また、フローティングディフュージョン領域423に蓄積された信号電荷から電圧に変換された信号は、アンプ437に送られた後増幅されるように構成されている。また、フォトダイオード部434には、フォトダイオード部434に蓄積された電荷を消去するためのリセットトランジスタ438が接続されている。
【0021】
また、第1実施形態では、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41の断面構造も画素42の断面構造と同様であり、信号電荷を増倍するための高電界領域412aを含んでいる。なお、高電界領域412aは、本発明の「第2電荷増加部」の一例である。
【0022】
図4は、本発明の第1実施形態によるセンサの画素の動作を説明するためのポテンシャル図である。次に、図1および図4を参照して、センサ100の動作について説明する。
【0023】
まず、図1に示すように、LED2から照射された光の被写体に当った反射光がレンズ3を介して撮像部4に入射する。撮像部4に配置される画素42のフォトダイオード部434では、撮像部4に入射した光の光量に応じた信号電荷が生成される。これにより、フォトダイオード部434には、信号電荷が蓄積される。
【0024】
次に、図4に示すように、転送ゲート電極427がオフ状態のときには、転送ゲート電極427下にPD(フォトダイオード部434)分離障壁が形成されている。次に、転送ゲート電極427にクロック信号Φ1を供給して転送ゲート電極427をオン状態にするとともに、転送ゲート電極428にクロック信号Φ2を供給して転送ゲート電極428をオン状態にする。この後、転送ゲート電極427をオフ状態にする。これにより、フォトダイオード部434に蓄積された信号電荷が一時的蓄積井戸に転送される。
【0025】
次に、増倍ゲート電極430にクロック信号Φ4を供給して増倍ゲート電極430をオン状態にする。ここで第1実施形態では、増倍ゲート電極430に高電圧が印加されて、電荷転送障壁と電荷集積井戸との界面に高電界領域422aが形成される。なお、高電界領域422aは、本発明の「第1電荷増加部」の一例である。その後、増倍ゲート電極430をオン状態にしたまま、転送ゲート電極428をオフ状態にすることによって、一時的蓄積井戸に蓄積された信号電荷が電荷転送障壁を越えて電荷集積井戸に転送される。これにより、転送された信号電荷が高電界による衝突電離によって増倍されるとともに、増倍された信号電荷が電荷集積井戸に蓄積される。なお、転送ゲート電極429には、クロック信号Φ3は常に供給されず、転送ゲート電極429はオフ状態のまま一定である。
【0026】
次に、読出しゲート電極431をオン状態にするとともに、増倍ゲート電極430をオフ状態にする。これにより、電荷集積井戸に蓄積された信号電荷がフローティングディフュージョン領域423に読み出される。この後、フローティングディフュージョン領域423に蓄積された信号電荷から電圧に変換された信号は、アンプ437によって増幅される。この後、増幅された信号が検出される。なお、1回の光の照射による反射光の信号は小さいので、光の照射と反射光の信号の検出とが複数回繰り返される。このとき、光の照射毎にリセットトランジスタ438によってフォトダイオード部434に蓄積された電荷のリセットが行われる。これにより、被写体200の撮像と被写体200までの距離の測定とが可能となる。
【0027】
最後に、LED2から光が照射された時から信号が検出された時までの間の時間Tdから、被写体200までの距離Lが下記式(1)によって算出される。
【0028】
L=(1/2)cTd ・・・・・(1)
ここで、cは、光の速度(3×108m/秒)を示す。
【0029】
第1実施形態では、上記のように、被写体200までの距離を計測するための画素42が信号電荷を衝突電離させて増倍するための高電界領域422aを含むことによって、画素42で検出される信号電荷の量が十分でない場合にも、信号電荷が高電界領域422aによって増倍されるので、画素42の感度を高くすることができる。これにより、被写体200までの距離の計測の精度が悪くなるのを抑制することができる。また、信号電荷が高電界領域422aによって増加されるので、画素42から信号が読み出された後にアンプ437によって信号を増幅する増幅量を小さくすることができる。これにより、画素42から信号が読み出される際に発生するノイズが画素42から読み出される信号とともに増幅されるのを抑制することができる。
【0030】
また、第1実施形態では、上記のように、画素41は、画素41に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増倍するための高電界領域412aを含み、画素41に含まれる高電界領域412aと画素42に含まれる高電界領域422aとを、実質的に同一の構造を有するように構成することによって、画素41の高電界領域412aと画素42の高電界領域422aとが異なる構造を有する場合と異なり、センサ100の制御が複雑になるのを抑制することができる。
【0031】
また、第1実施形態では、上記のように、画素41と画素42とを、同一のシリコン基板421上に形成することによって、容易に、被写体200の画像の撮像と被写体200までの距離の計測とを同一のセンサ100によって行うことができる。
【0032】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態によるセンサの平面図である。図5を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、画素42bに蓄積された信号電荷が混合されるセンサ101について説明する。
【0033】
この第2実施形態によるセンサ101では、図5に示すように、距離を計測するための画素42bが垂直方向に隣接している。なお、画素42bは、本発明の「第1画素」の一例である。また、第2実施形態によるセンサ101は、図4に示す上記第1実施形態と同様に、フォトダイオード部434に蓄積された信号電荷が一時蓄積井戸に転送された後、電荷転送障壁と電荷集積井戸との界面に形成される高電界領域422aにおいて増倍されるとともに、電荷集積井戸に蓄積されるように構成されている。
【0034】
ここで、第2実施形態では、それぞれの画素42bの電荷集積井戸に蓄積された信号電荷がフローティングディフュージョン領域423bにおいて混合された後読み出されるように構成されている。この第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0035】
第2実施形態では、上記のように、画素42bは、垂直方向に隣接するように設けられており、隣接する2つの画素42b間において、高電界領域422aによって増倍された信号電荷が混合されるように構成することによって、信号電荷をより増倍させることができるので、距離計測の感度をより高くすることができる。
【0036】
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態によるセンサの平面図である。図6を参照して、この第3実施形態では、上記第2実施形態と異なり、画素42cに蓄積された信号電荷が混合された後に増倍されるセンサ102について説明する。
【0037】
この第3実施形態によるセンサ102では、図6に示すように、距離を計測するための画素42cが水平方向に隣接している。なお、画素42cは、本発明の「第1画素」の一例である。ここで、第3実施形態では、隣接するそれぞれの画素42cのフォトダイオード部434に蓄積された信号電荷が転送ゲート電極450を介して混合/増倍部451に転送されて混合された後、混合/増倍部451において信号電荷が衝突電離により増倍されるように構成されている。この後、増倍された信号電荷が読み出されるように構成されている。この第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0038】
第3実施形態では、上記のように、画素42cは、水平方向に隣接するように設けられており、隣接する2つの画素42c間において、信号電荷が混合された後に、混合された信号電荷が衝突電離により増倍されるように構成することによって、信号電荷をより増倍させることができるので、距離計測の感度をより高くすることができる。
【0039】
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態によるセンサの画素の配置図である。図7を参照して、この第4実施形態では、上記第1実施形態と異なり、赤外透過フィルタが設けられた画素42dを備えるセンサ103について説明する。
【0040】
この第4実施形態によるセンサ103の撮像部4dには、図7に示すように、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41dがマトリクス状に配置されている。なお、画素41dは、本発明の「第2画素」の一例である。ここで、第4実施形態では、撮像部4dには、赤外線を選択的に透過させることが可能な赤外透過フィルタが設けられた距離を計測するための画素42d(L)が配置されている。なお、画素42dは、本発明の「第1画素」の一例である。また、赤外透過フィルタは、本発明の「透過する波長を選択することが可能なフィルタ」の一例である。また、画素42dは、4つの画素42dが隣接するように配置されている。撮像部4dは、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた3つの画素41dと1つの画素42dとの組が複数個配置されることによって構成されている。なお、被写体200までの距離を計測するために光源からは赤外線が照射されるように構成されている。この第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0041】
第4実施形態では、上記のように、画素42dには、赤外線を選択的に透過させることが可能な赤外透過フィルタが設けられていることによって、被写体200までの距離を計測するために赤外線だけを選択的に透過させることができるので、距離の計測に不必要な、たとえば可視光線が画素42dに入射するのを抑制することができる。これにより、距離の計測の精度を高めることができる。
【0042】
(第5実施形態)
図8は、本発明の第5実施形態によるセンサの画素の配置図である。図9は、光の波長と分光感度との関係を示す図である。図8および図9を参照して、この第5実施形態では、上記第1実施形態と異なり、バンドパスフィルタが設けられた画素42eを備えるセンサ104について説明する。
【0043】
この第5実施形態によるセンサ104の撮像部4eには、図8に示すように、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41eがマトリクス状に配置されている。なお、画素41eは、本発明の「第2画素」の一例である。ここで、第5実施形態では、撮像部4eには、画素41eとともに、約880nm〜約930nmの波長を有する光を選択的に透過させることが可能なバンドパスフィルタが設けられた距離を計測するための画素42e(L)が配置されている。なお、画素42eは、本発明の「第1画素」の一例である。また、バンドパスフィルタは、本発明の「透過する波長を選択することが可能なフィルタ」の一例である。
【0044】
また、図9に示すように、可視光線(R、GおよびB)は、約400nm〜約700nmの波長を有している。これに対して、バンドパスフィルタは、約880nm〜約930nmの波長を有する光を選択的に透過させることが可能である。このように、バンドパスフィルタは、可視光線の波長と重ならない波長を透過できるように構成されている。
【0045】
また、図8に示すように、画素42eは、4つの画素42eが隣接するように配置されている。撮像部4eは、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた3つの画素41eと1つの画素42eとの組が複数個配置されることによって構成されている。なお、被写体200までの距離を計測するために光源から約880nm〜約930nmの波長を有する光が照射されるように構成されている。この第5実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0046】
第5実施形態では、上記のように、画素42eには、約880nm〜約930nmの波長を有する光を選択的に透過させることが可能なバンドパスフィルタが設けられていることによって、被写体200までの距離を計測するために約880nm〜約930nmの波長を有する光だけを選択的に透過させることができるので、距離の計測に不必要な、たとえば可視光線が画素42eに入射するのを抑制することができる。これにより、距離の計測の精度を高めることができる。
【0047】
(第6実施形態)
図10は、本発明の第6実施形態によるセンサの画素の配置図である。図11は、光の波長と分光感度との関係を示す図である。図10および図11を参照して、この第6実施形態では、上記第1実施形態と異なり、赤外感度が高い画素42fを備えるセンサ105について説明する。
【0048】
この第6実施形態によるセンサ105では、図10に示すように、撮像部4fには赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41fがマトリクス状に配置されている。なお、画素41fは、本発明の「第2画素」の一例である。ここで、第6実施形態では、撮像部4fには、赤外線に対する感度が画素41fよりも高い画素42fが配置されている。なお、画素42fは、本発明の「第1画素」の一例である。
【0049】
また、図11に示すように、画素41fは、可視光線(約400nm〜約700nm)に対する感度が高くなるように構成されている。また、画素42fは、波長が約700nmよりも長い赤外線に対して感度が高くなるように構成されている。具体的には、画素41fのフォトダイオード部434(図4参照)をシリコンからなる半導体から形成するとともに、画素42fをゲルマニウム(Ge)などのシリコンよりバンドギャップが小さく長波長まで光電変換することが可能な材料を含む半導体から形成する。
【0050】
また、画素42fは、図10に示すように、4つの画素42fが隣接するように配置されている。また、撮像部4fは、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた3つの画素41fと1つの画素42fとの組が複数個配置されることによって構成されている。なお、被写体200までの距離を計測するために光源からは赤外線が照射されるように構成されている。この第6実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0051】
第6実施形態では、上記のように、画素42fの赤外線に対する感度は、画素41fの赤外線に対する感度よりも高くなるように構成することによって、被写体200までの距離を計測するための光を赤外線にすることにより、画素42fによって行われる被写体200までの距離の計測の精度を高めることができる。
【0052】
(第7実施形態)
図12は、本発明の第7実施形態による被写体の輪郭近傍の距離情報の修正の方法を説明するための図である。図12を参照して、この第7実施形態では、上記第1実施形態と異なり、被写体200の輪郭近傍の距離情報が修正されるセンサ106について説明する。
【0053】
この第7実施形態によるセンサ106では、図12に示すように、撮像部4gに配置される赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタが設けられた画素41gによって撮像された被写体200のカラー画像から、被写体200の輪郭の画像情報を抽出する。なお、画素41gは、本発明の「第2画素」の一例である。
【0054】
ここで、第7実施形態では、被写体200の輪郭の画像情報から、被写体までの距離を計測するための画素42gによって得られる被写体200の輪郭近傍の距離情報が修正されるように構成されている。なお、画素42gは、本発明の「第1画素」の一例である。また、被写体200の輪郭近傍の距離情報は、一般には、被写体200の輪郭の画像情報よりも不正確である。また、第7実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0055】
図13は、本発明の第7実施形態による被写体の輪郭近傍の距離情報の修正の方法を説明するための図である。次に、図13を参照して、被写体200の輪郭近傍の距離情報の修正の方法について説明する。
【0056】
まず、画素41gによって被写体200の画像を撮像する。次に、被写体200の輪郭を画像の色の濃度が急激に変化する部分の関数の変化分を取り出す微分演算により抽出する。具体的には、画素41gが配置される撮像部4gの座標(x,y)における色の濃度の勾配を表す1次微分の値が大きさと方向を持つベクトル量によって下記式(2)のように表現される。
【0057】
G(x,y)=(fx,fy) ・・・・・(2)
ここで、fxは、x方向の微分、fyは、y方向の微分を示す。fxおよびfyは、それぞれ、下記式(3)および下記式(4)によって算出される。
【0058】
fx=f(x+1、y)−f(x、y) ・・・・・(3)
fy=f(x、y+1)−f(x、y) ・・・・・(4)
【0059】
また、微分値が分かれば、輪郭の強さが、下記式(5)によって算出される。
【0060】
(fx2+fy2)1/2 ・・・・・(5)
【0061】
また、輪郭の方向は、下記式(6)のベクトルの向きによって表される。
【0062】
(fx,fy) ・・・・・(6)
【0063】
なお、輪郭の方向は、輪郭の色の濃度変化の暗い方から明るい方に向いたものとなる。
【0064】
次に、画素41gによって撮像された被写体200の画像から抽出された輪郭に基づいて、画素42gから得られる輪郭近傍の距離情報を修正する。具体的には、画素41gによって撮像された被写体200の画像から抽出された輪郭近傍の画素42gについて、図13に示すように、輪郭近傍の画素42gと、輪郭近傍の画素42gの周囲に配置される画素42gとによって計測された距離情報の平均値を計算して、輪郭近傍の画素42gの距離情報とする。
【0065】
第7実施形態では、上記のように、画素41gによって撮像された被写体200の画像から得られる被写体200の輪郭の画像情報から、画素42gによって得られる被写体200の輪郭近傍の距離情報が修正されるように構成することによって、画素41gによって撮像された被写体200の画像から得られる被写体200の色情報および輪郭の画像情報により、被写体200の輪郭位置が得られるので、画素42gによって得られる被写体200の輪郭付近のノイズ処理を効率よく行うことができる。これにより、画素42gによって得られる被写体200の輪郭の距離情報の精度を高めることができる。
【0066】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0067】
たとえば、上記第1実施形態および第4実施形態〜第6実施形態では、4つの距離を計測するための画素が隣接するように配置される例を示したが、本発明はこれに限らず、距離を計測するための画素は隣接していなくてもよい。
【0068】
また、上記第2実施形態では、信号電荷が混合される距離を計測するための画素が垂直方向に隣接する例を示したが、本発明はこれに限らず、信号電荷が混合される画素が水平方向または斜め方向に隣接していてもよい。また、隣接する2つの距離を計測するための画素間において信号電荷が混合される例を示したが、本発明はこれに限らず、3つ以上の距離を計測するための画素間において信号電荷が混合されてもよい。
【0069】
また、上記第3実施形態では、信号電荷が混合される距離を計測するための画素が水平方向に隣接する例を示したが、本発明はこれに限らず、信号電荷が混合される距離を計測するための画素が垂直方向または斜め方向に隣接していてもよい。また、隣接する2つの距離を計測するための画素間において信号電荷が混合される例を示したが、本発明はこれに限らず、3つ以上の距離を計測するための画素間において信号電荷が混合されてもよい。
【0070】
また、上記第1実施形態〜第7実施形態では、画像を撮像するための画素にRGBのカラーフィルタが設けられる例を示したが、本発明はこれに限らず、図14に示す変形例のように、撮像部4hに距離を計測するための画素42h(L)を配置するとともに、白黒(BW)のフィルタを設けた画像を撮像するための画素41hを配置してもよい。
【0071】
また、上記第1実施形態〜第7実施形態では、画像を撮像するための画素と距離を計測するための画素とが混在する例を示したが、本発明はこれに限らず、図15に示す変形例のように、撮像部4iを領域Aおよび領域Bに分割し、領域Aに画像を撮像するための画素41iを配置するとともに、領域Bに距離を計測するための画素42iを配置するようにしてもよい。
【0072】
また、上記第1実施形態および第4実施形態〜第6実施形態では、4つの距離を計測するための画素が隣接するように配置される例を示したが、本発明はこれに限らず、図16に示す変形例のように、4つの画像を撮像するための画素41jの中心近傍に1つの距離を計測するための画素42jを配置してもよい。
【0073】
また、上記第4実施形態では、距離を計測するための画素に赤外透過フィルタを設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、距離を計測するための画素に赤外透過フィルタ以外の可視光線を透過しないフィルタを設けてもよい。
【0074】
また、上記第5実施形態では、距離を計測するための画素に約880nm〜約930nmの波長を有する光を選択的に透過させることが可能なバンドパスフィルタを設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、距離を計測するための画素に可視光線を透過しないとともに、約880nm〜約930nmの波長以外の波長を透過するフィルタを設けてもよい。
【0075】
また、上記第6実施形態では、ゲルマニウム(Ge)を含む半導体からフォトダイオード部を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、ゲルマニウム(Ge)以外のシリコンよりバンドギャップが小さく長波長まで光電変換することが可能な材料を含む半導体からフォトダイオード部を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の第1実施形態によるセンサの全体構成を示した図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるセンサの画素の配置図である。
【図3】本発明の第1実施形態による画素の断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態によるセンサの画素の動作を説明するためのポテンシャル図である。
【図5】本発明の第2実施形態によるセンサの平面図である。
【図6】本発明の第3実施形態によるセンサの平面図である。
【図7】本発明の第4実施形態によるセンサの画素の配置図である。
【図8】本発明の第5実施形態によるセンサの画素の配置図である。
【図9】光の波長と分光感度との関係を示す図である。
【図10】本発明の第6実施形態によるセンサの画素の配置図である。
【図11】光の波長と分光感度との関係を示す図である。
【図12】本発明の第7実施形態による被写体の輪郭近傍の距離情報の修正の方法を説明するための図である。
【図13】本発明の第7実施形態による被写体の輪郭近傍の距離情報の修正の方法を説明するための図である。
【図14】本発明の第1実施形態〜第7実施形態の変形例によるセンサの画素の配置図である。
【図15】本発明の第1実施形態〜第7実施形態の変形例によるセンサの画素の配置図である。
【図16】本発明の第1実施形態および第4実施形態〜第6実施形態の変形例によるセンサの画素の配置図である。
【符号の説明】
【0077】
2 LED(光源)
41、41d〜41j 画素(第2画素)
42、42b〜42j 画素(第1画素)
200 被写体
412a 高電界領域(第2電荷増加部)
422a 高電界領域(第1電荷増加部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から照射されて被写体により反射された反射光を検出することにより前記被写体までの距離を計測するための第1画素を備え、
前記第1画素は、前記第1画素に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための第1電荷増加部を含む、センサ。
【請求項2】
前記被写体の画像を撮像するための第2画素をさらに備え、
前記第2画素は、前記第2画素に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための第2電荷増加部を含み、
前記第1画素と前記第2画素とは、実質的に同一の構造を有するように構成されている、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記第1画素は、複数設けられており、
前記複数の第1画素のうち、少なくとも2つの前記第1画素間において、前記第1電荷増加部によって増加された信号電荷が混合されるように構成されている、請求項1または2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記第1画素は、複数設けられており、
前記複数の第1画素のうち、少なくとも2つの前記第1画素間において、信号電荷が混合された後に、混合された信号電荷が衝突電離により増加するように構成されている、請求項1または2に記載のセンサ。
【請求項5】
前記第1画素と前記第2画素とは、同一の基板上に形成するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項6】
前記第1画素には、透過する波長を選択することが可能なフィルタが設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項7】
前記第1画素の赤外線に対する感度は、前記第2画素の赤外線に対する感度よりも高くなるように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項8】
前記第2画素によって撮像された前記被写体の画像から得られる前記被写体の輪郭の画像情報から、前記第1画素によって得られる前記被写体の輪郭近傍の距離情報が修正されるように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項1】
光源から照射されて被写体により反射された反射光を検出することにより前記被写体までの距離を計測するための第1画素を備え、
前記第1画素は、前記第1画素に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための第1電荷増加部を含む、センサ。
【請求項2】
前記被写体の画像を撮像するための第2画素をさらに備え、
前記第2画素は、前記第2画素に蓄積される信号電荷を衝突電離させて増加するための第2電荷増加部を含み、
前記第1画素と前記第2画素とは、実質的に同一の構造を有するように構成されている、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記第1画素は、複数設けられており、
前記複数の第1画素のうち、少なくとも2つの前記第1画素間において、前記第1電荷増加部によって増加された信号電荷が混合されるように構成されている、請求項1または2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記第1画素は、複数設けられており、
前記複数の第1画素のうち、少なくとも2つの前記第1画素間において、信号電荷が混合された後に、混合された信号電荷が衝突電離により増加するように構成されている、請求項1または2に記載のセンサ。
【請求項5】
前記第1画素と前記第2画素とは、同一の基板上に形成するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項6】
前記第1画素には、透過する波長を選択することが可能なフィルタが設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項7】
前記第1画素の赤外線に対する感度は、前記第2画素の赤外線に対する感度よりも高くなるように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項8】
前記第2画素によって撮像された前記被写体の画像から得られる前記被写体の輪郭の画像情報から、前記第1画素によって得られる前記被写体の輪郭近傍の距離情報が修正されるように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のセンサ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−268112(P2008−268112A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−114133(P2007−114133)
【出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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