説明

タイヤの製造方法、及び、金型

【課題】熱可塑性材料の注入圧力を低減させることによりビードコアの位置精度を向上させることができるタイヤの製造方法、及び、金型を提供することを課題とする。
【解決手段】金型10のキャビティS内の所定位置にビードコア11を配置し、熱可塑性の溶融樹脂を押圧してキャビティS内に注入するメルトキャスティングを行い、タイヤ骨格部材20を成形する。このようにメルトキャスティングを行って熱可塑性の溶融樹脂を押圧して注入するので、射出成形することに比べ、押圧力を著しく低くすることができる。従って、注入しているときのビードコア11の動きを抑え易いので、ビードコア11の位置精度を容易に高くすることができる。また、金型10の耐圧構造を大幅に簡素にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ骨格部材を成形するタイヤの製造方法、及び、金型に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゴム、有機繊維材料、及びスチール部材で形成されているタイヤが知られている。近年、軽量化やリサイクルのし易さの観点から、熱可塑性エラストマー(TPE)や熱可塑性樹脂等の熱可塑性高分子材料をタイヤに用いることが求められている。このため、例えば特許文献1には、熱可塑性エラストマーでビードコアを覆ってタイヤ骨格部材を形成することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平05−116504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、金型内部にかかる圧力、すなわち熱可塑性エラストマーの注入圧力が極めて高いのでビードコアが動き易い。このため、ビードコアの位置精度を上げることが難しくことや、ビードコアが変形することがあるなどの問題があった。
【0005】
一方、位置精度を向上させるために、支持片の形状を複雑にしたり支持片を大きくしたりすると、釜抜き時にタイヤを構成する熱可塑性材を破壊したり、熱可塑性材に孔を形成する必要があるなどの難点が生じ、タイヤ性能やタイヤ外観への悪影響が懸念される。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して、熱可塑性材料の注入圧力を低減させることによりビードコアの位置精度を向上させることができるタイヤの製造方法、及び、金型を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、タイヤ骨格部材を成形する金型のキャビティの上方に、熱可塑性材料を溶融する溶融ポットを設け、前記キャビティ内にビードコアを配置し、前記溶融ポットに貯めた溶融した熱可塑性材料を押圧して前記キャビティ内に注入することで、少なくともタイヤビード部を構成するタイヤ骨格部材を成形する。
【0008】
請求項1に記載の発明では、熱可塑性材料を押圧して注入するので、射出成形することに比べ、押圧力を著しく低くすることができる。従って、注入しているときのビードコアの動きを抑え易いので、ビードコアの位置精度を容易に高くすることができる。また、金型の耐圧構造を大幅に簡素にすることができる。
【0009】
なお、熱可塑性の溶融材料の注入は射出成形をするための高圧の注入であってもよい。また、タイヤ骨格部材をチューブ状に形成して、タイヤ骨格部材内に空気を充填できる構造にしてもよい。
【0010】
熱可塑性材料としては、ゴム様の弾性を有する熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー(TPE)等を用いることができるが、走行時の弾性と製造時の成形性とを考慮すると熱可塑性エラストマーを注入することが好ましい。
【0011】
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、JIS K6418に規定されるアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、熱可塑性ゴム架橋体(TPV)、若しくはその他の熱可塑性エラストマー(TPZ)等が挙げられる。熱可塑性合成樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記熱可塑性材料として樹脂ペレットを溶融し、プレス機で前記溶融ポット内を押圧して熱可塑性材料を前記キャビティ内に押し込むことによりメルトキャスティングを行う。
これにより、メルトキャスティングを容易に行うことができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記タイヤ骨格部材として、タイヤビード部からタイヤセンターまでの骨格部分を形成する。
請求項3に記載の発明では、タイヤ半部を構成するタイヤ骨格部材を形成することになる。従って、2つのタイヤ骨格部材をタイヤセンターで接合することにより、タイヤ全体用のビードコア付きの骨格部材を形成することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、熱可塑性材料をタイヤセンター側から注入する。
請求項4に記載の発明では、タイヤを製造する際、ビードコアの近くから熱可塑性材料を注入しなくて済む。なお、熱可塑性材料を注入する際、ビード部形成端から吸引等により空気を排気することが多い。
請求項4に記載の発明により、熱可塑性材料の注入によるビードコアの位置ずれや変形を抑制することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、溶融した熱可塑性材料を前記キャビティ内に注入する注入用ディスクゲートを設け、熱可塑性材料を前記注入用ディスクゲートから注入する。
これにより、キャビティ内に熱可塑性材料を均一に注入し易い。
【0016】
請求項6に記載の発明は、溶融した熱可塑性材料を前記キャビティ内に注入する注入用ピンゲートと、前記キャビティ内の空気を排気する排気用ピンゲートと、をタイヤ周方向に沿って交互に配置して、前記キャビティ内の空気を前記排気用ピンゲートで排気しつつ熱可塑性材料を前記注入用ピンゲートから注入する。
これにより、キャビティ内に熱可塑性材料を空気が混入しない状態に注入し易い。
なお、キャビティ内の空気を排気する際、成形性の観点で、吸引による排気が好適である。
【0017】
請求項7に記載の発明は、熱可塑性材料を溶融する溶融ポットがキャビティの上方に設けられ、前記溶融ポットに貯めた溶融した熱可塑性材料が押圧されて前記キャビティ内に注入されることで、少なくともタイヤビード部を構成するタイヤ骨格部材が成形される。
【0018】
請求項7に記載の発明では、熱可塑性材料を押圧して注入するので、射出成形することに比べ、押圧力を著しく低くすることができる。従って、注入しているときのビードコアの動きを抑え易いので、ビードコアの位置精度を容易に高くすることができる。また、金型の耐圧構造を大幅に簡素にすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、熱可塑性材料の注入圧力を低減させることによりビードコアの位置精度を向上させたタイヤの製造方法、及び、金型とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1(A)から(E)は、それぞれ、第1実施形態で、溶融ポット内で樹脂を溶融してキャビティ内に溶融樹脂を注入して成形することを示す工程図である。
【図2】図2(A)及び(B)は、それぞれ、第1実施形態で下金型にビードコアを配置して支持部で支えたことを示す部分斜視断面図、及び、図2(A)の部分拡大図である。
【図3】図3(A)から(C)は、それぞれ、第1実施形態で、加熱溶融部の斜視図、過熱溶融部の溶融ポットに樹脂ペレットを入れたことを示す斜視図、及び、形成されたタイヤ骨格部材の斜視図、である。
【図4】第1実施形態で、タイヤ全体のタイヤ骨格部材を示す側面断面図である。
【図5】第2実施形態で、溶融樹脂を注入してタイヤ骨格部材を形成することを示す側面断面図である。
【図6】第2実施形態の変形例で、溶融樹脂を注入してタイヤ骨格部材を形成することを示す側面断面図である。
【図7】第3実施形態で、上金型に樹脂注入用ピンゲートと、キャビティ内の空気を排気する空気排気用ピンゲートとを、上金型にタイヤ周方向に沿って交互に配置したことを説明する斜視図である。
【図8】第3実施形態で、樹脂注入用ピンゲートからキャビティ内に溶融樹脂を注入することを示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。なお、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0022】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。本実施形態ではプレス機を用いる。このプレス機は、図1〜図3に示すように、外金型12と内金型14とで構成される金型10と、金型10の上側に設けられた加熱溶融部16と、加熱溶融部16の上側に設けられたプレス部18と、を有する。
【0023】
金型10は、ビード部BからタイヤセンターCLまでを構成するタイヤ骨格部材20を成形することができるように、タイヤ外面側を成形する外金型12と、タイヤ内面側を成形する内金型14とを有する。外金型12と内金型14との間には、タイヤ骨格部材形状のキャビティS(空間)が形成されている。外金型12には、ビードコア固定用の凸状の支持部22がキャビティ内に突出するように形成されている。
【0024】
外金型12の上部及び内金型14の上部は、同一平面を形成している。そして、この同一平面上に上記の加熱溶融部16が設けられている。この加熱溶融部16には注入用の熱可塑性材料として固体樹脂(例えば樹脂ペレットP。図3(B)参照)を投入する溶融ポット17が形成されている。そして、加熱溶融部16には、溶融ポット17の底面とキャビティSの上端STとに連通するゲート26が形成されている。ゲート26には、上から下にかけて径が徐々に細くなる円錐台面状の壁面が形成されている。また、プレス部18は、この溶融ポット17に挿入されて溶融ポット17内の溶融樹脂Mをゲート26へ押し出す押出し部21を有する。
【0025】
本実施形態では、このキャビティS内にビードコア11を所定位置に配置し、熱可塑性樹脂などの熱可塑性材料を注入して、タイヤ一方側半部を構成するタイヤ骨格部材20(図1(E)、図3(C)参照)を成形する。そして、タイヤ一方側半部とタイヤ他方側半部とをタイヤセンターCLで接合して、タイヤ全体用のタイヤ骨格部材Zを形成する(図4参照)。
【0026】
そして、クラウン部の補強としてスチールコードKをタイヤ周方向に螺旋巻きに巻き付け、周方向の剛性を上げる。また、ホイール(リムフランジ)に嵌合する部位にゴム材G1を貼り付けて、リムへのフィット性を向上させる。また、路面に接する部位にゴム材(トレッドゴムG2)を貼り付けて、耐摩耗性、耐破壊性を向上させる。
【0027】
以下、熱可塑性樹脂を用い、この金型10で、タイヤ骨格部材20を成形することを詳細に説明する。
【0028】
まず、金型10を開き、ビードコア11を支持部22で支えさせ(図2、図3(A)参照)、金型10を閉じる。支持部22は、例えば磁力により磁性体のビードコア11を支えてもよい。
【0029】
また、溶融ポット17に熱可塑性の固体樹脂として樹脂ペレットPを投入する(図3(B)参照)。樹脂ペレットPを投入する際、樹脂押出し機等を用いてペレットを投入してもよい。また、溶融ポット17を開放状態にして直接に流し込んでも良いし、大気に触れないように溶融ポット17内を閉じた空間にし、その中に樹脂押出し機等で直接に注入してもよい。
【0030】
更に、加熱溶融部16で樹脂ペレットPを加熱して、溶融ポット17内で溶融樹脂Mの状態にする(図1(A)参照)。
そして、プレス部18を下げて押出し部21を溶融ポット17に挿入し、溶融樹脂Mを低圧で押圧する(図1(B)参照)。この結果、溶融樹脂Mがゲート26へ流れ始める。溶融樹脂Mの流れ始めではプレス部18によるプレス圧が急減する。その後、やや高圧でプレス部18を押圧して、溶融樹脂MをキャビティS内へ注入していく(図1(C)参照)。
【0031】
キャビティS内に溶融樹脂Mが充填された後、金型10の冷却を開始し、溶融樹脂Mを固化する(図1(D)参照)。
【0032】
冷却終了後、金型10を開いてタイヤ骨格部材20を取り出す(図1(E)、図3(C)参照)。
【0033】
以上説明したように、本実施形態では、メルトキャスティングを行って熱可塑性の溶融樹脂を押圧して注入するので、射出成形することに比べ、注入に必要な押圧力を著しく低くすることができる。例えば、射出成形する場合に比べ、キャビティ内の圧力を1/10以下にすることが可能である。また、注入しているときのビードコア11の動きを抑え易いので、ビードコア11をあまり強固に支えない簡素な支持部22(例えば磁力等により支える支持部)を設けることができ、ビードコア11の位置精度を容易に高くすることができる。
【0034】
また、熱可塑性材料として樹脂ペレットPを用い、溶融樹脂Mにしてプレス部18でキャビティS内に押し込むことによりメルトキャスティングを行っている。これにより、メルトキャスティングを容易に行うことができる。
【0035】
更に、タイヤ骨格部材20として、ビード部BからタイヤセンターCLまでの骨格部分を形成している。従って、タイヤ半部を構成するタイヤ骨格部材20を形成することになる。よって、2つのタイヤ骨格部材をタイヤセンターで接合することにより、タイヤ全体用のビードコア付きの骨格部材を形成することができる。
【0036】
また、溶融樹脂MをタイヤセンターCL側から注入している。これにより、タイヤを製造する際、注入によるビードコア11の位置精度の影響を大幅に小さくすることができる。
【0037】
なお、キャビティS内の空気をビード部形成端SEから排気する排気路を形成し、キャビティ内の空気を排気しつつ熱可塑性材料をキャビティSに注入してもよい。これにより、キャビティS内に熱可塑性材料をスムーズに注入することができる。
【0038】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に比べ、加熱溶融部16に代えて、図5に示すように、熱可塑性の溶融樹脂を下方へ押出す用にスクリュー部29が設けられた押出しスクリュー30と、樹脂注入口32を上面側中央部に形成して押出しスクリュー30からの溶融樹脂が注入される板状の樹脂案内部34と、が設けられている。樹脂案内部34は、キャビティSの上端側、すなわちタイヤセンター側に連通するディスクゲート36を形成する下部34Lと、樹脂注入口32からの溶融樹脂をディスクゲート36にまで案内する案内路38が形成された上部34Uと、で構成されている。
【0039】
本実施形態では、キャビティS内に溶融樹脂をメルトキャスティングで注入する際、リング状に開口したディスクゲート36から下方に樹脂注入を行う。このようにディスクゲート36から注入するので、ピンゲートから注入する場合に比べ、キャビティS内に溶融樹脂を均一に容易に注入し易く、成形性の観点で好ましい。
【0040】
なお、本実施形態ではタイヤセンター側のディスクゲート36から樹脂注入したが、図5に示した金型10を上下反転させて、ビード部形成端SEから溶融樹脂を注入することも可能である。
【0041】
また、図6に示すように、側方から溶融樹脂を注入するように押出しスクリュー40を設けてもよい。
【0042】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、第2実施形態に比べ、図7、図8に示すように、金型50及び樹脂案内部60の構造が異なる。また、熱可塑性の溶融樹脂を下方へ押出す押出しスクリュー70が押出しスクリュー30に代えて設けられている。
【0043】
金型50は、外金型52と内金型54とで構成される。金型50の中央部には中空部56が形成されている。そして、図8に示すように、金型50を閉じた状態でビード部形成端SEからキャビティS内の空気を排気可能にする排気路58が形成されている。この排気路58は中空部56に連通している。
【0044】
また、樹脂案内部60は、図7に示すように、樹脂注入用ピンゲート62とキャビティS内の空気を排気する空気排気用ピンゲート64とがディスクゲート36(図5参照)に代えてタイヤ周方向に沿って交互に配置された下部60Lと、上側に形成された樹脂注入口61からの溶融樹脂を樹脂注入用ピンゲート62にまで案内する案内路68が形成された上部60Uと、で構成されている。
【0045】
そして、押出しスクリュー70は、樹脂注入口61に注入できる位置に配置されている。
【0046】
本実施形態では、メルトキャスティングを行ってキャビティS内に溶融樹脂を注入する際、キャビティS内を各空気排気用ピンゲート64及び排気路58から空気排気しつつ、押出しスクリュー70から熱可塑性の溶融樹脂を押し出して各樹脂注入用ピンゲート62からキャビティS内に注入する。これにより、キャビティS内に溶融樹脂を空気が混入しない状態でスムーズに注入し易い。また、排気路58はビード部形成端SEに開口しているので、ビード部形成端SEにまで溶融樹脂が充填され易い。
【0047】
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、これらの実施形態では、キャビティ内の空気を吸引により排気することが成形性の観点で好ましい。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0048】
10 金型
18 プレス部(プレス部)
20 タイヤ骨格部材
36 ディスクゲート(注入用ディスクゲート)
50 金型
62 樹脂注入用ピンゲート(注入用ピンゲート)
64 空気排気用ピンゲート(排気用ピンゲート)
B タイヤビード部
CL タイヤセンター
P 樹脂ペレット
S キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ骨格部材を成形する金型のキャビティの上方に、熱可塑性材料を溶融する溶融ポットを設け、
前記キャビティ内にビードコアを配置し、
前記溶融ポットに貯めた溶融した熱可塑性材料を押圧して前記キャビティ内に注入することで、少なくともタイヤビード部を構成するタイヤ骨格部材を成形する、タイヤの製造方法。
【請求項2】
前記熱可塑性材料として樹脂ペレットを溶融し、プレス機で前記溶融ポット内を押圧して熱可塑性材料を前記キャビティ内に押し込むことによりメルトキャスティングを行う、請求項1に記載のタイヤの製造方法。
【請求項3】
前記タイヤ骨格部材として、タイヤビード部からタイヤセンターまでの骨格部分を形成する、請求項1又は2に記載のタイヤの製造方法。
【請求項4】
熱可塑性材料をタイヤセンター側から注入する、請求項3に記載のタイヤの製造方法。
【請求項5】
溶融した熱可塑性材料を前記キャビティ内に注入する注入用ディスクゲートを設け、熱可塑性材料を前記注入用ディスクゲートから注入する、請求項1〜4のうち何れか1項に記載のタイヤの製造方法。
【請求項6】
溶融した熱可塑性材料を前記キャビティ内に注入する注入用ピンゲートと、前記キャビティ内の空気を排気する排気用ピンゲートと、をタイヤ周方向に沿って交互に配置して、前記キャビティ内の空気を前記排気用ピンゲートで排気しつつ熱可塑性材料を前記注入用ピンゲートから注入する、請求項1〜4のうち何れか1項に記載のタイヤの製造方法。
【請求項7】
熱可塑性材料を溶融する溶融ポットがキャビティの上方に設けられ、
前記溶融ポットに貯めた溶融した熱可塑性材料が押圧されて前記キャビティ内に注入されることで、少なくともタイヤビード部を構成するタイヤ骨格部材が成形される、金型。

【図2】
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【図4】
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【図7】
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【図1】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−188635(P2010−188635A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35956(P2009−35956)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】