説明

タイヤ空気圧監視システムおよびキーレスエントリシステム搭載車両および送信ユニット位置検出方法

【課題】 コストの増大を抑制しつつ、各タイヤに設けられた送信ユニットの位置を特定することが可能な装置を提供すること。
【解決手段】 タイヤ空気圧監視システムとキーレスエントリシステムを搭載した車両において、タイヤ空気圧監視システムの送信ユニット2がタイヤ空気圧情報を送信したときに、キーレスエントリシステムの携帯ユニット4の位置を検出するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のタイヤに取り付けられたタイヤ空気圧センサが検出したタイヤ空気圧情報を、車体に取り付けられた受信機によって受信して、各タイヤ空気圧を監視するタイヤ空気圧監視システムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術としては、特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報では、各タイヤの近傍にチューナが設けられ、各タイヤの位置は、各タイヤに取り付けられたタイヤ空気圧センサからの信号の受信レベルに応じて検知するようにしている。
【特許文献1】特開2006−21717号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術においては、各タイヤ近傍にチューナを設ける必要があるので、チューナの個数増加によるコスト増大といった問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、コストの増大を抑制しつつ、各タイヤに設けられた送信ユニットの位置を特定することが可能な装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では、車両に装備された複数のタイヤのそれぞれに取り付けられタイヤ空気圧情報を送信する送信ユニットと、車体側に取り付けられタイヤ空気圧情報を受信する受信ユニットとを有し、タイヤ空気圧についてドライバに報知を行うタイヤ空気圧監視システムと、人が携帯可能であって信号の送受信が可能な携帯ユニットと、車体側に取り付けられ携帯ユニットの位置を特定する探索信号を送信するとともに、探索信号に対する携帯ユニットからの返答信号を受信する車載ユニットとを有するキーレスエントリシステムと、タイヤ空気圧を送信した送信ユニットと、送信ユニットがタイヤ空気圧を送信したときの携帯ユニットの位置から送信ユニットの位置を検出する位置検出手段とを設けた。
【発明の効果】
【0006】
よって、タイヤ空気圧監視システムに新たな装置を加えることなく、キーレスエントリシステムの装置を用いて送信ユニットが取り付けられたタイヤ位置を検出する機能を加えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1および実施例2に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
まず、構成を説明する。
【0009】
本実施例のタイヤ空気圧監視装置は、各タイヤに取り付けられた送信ユニット2の位置を、車両に搭載されているキーレスシステムからの情報を用いて特定するものである。
【0010】
図1は、実施例1のタイヤ空気圧監視装置が適用された車両を示す全体システム図である。本実施例の車両には、タイヤ空気圧監視システムとキーレスシステムが搭載されている。
【0011】
タイヤ空気圧監視システムとして、タイヤ1(右前輪タイヤ1a、左前輪タイヤ1b、右後輪タイヤ1c、左後輪タイヤ1d)のそれぞれに、タイヤ空気圧を検出し、検出したタイヤ空気圧情報をパケットに載せて送信する送信ユニット2(右前輪送信ユニット2a、左前輪送信ユニット2b、右後輪送信ユニット2c、左後輪送信ユニット2d)が設けられる。また車体側には各送信ユニット2が送信したパケットを受信する受信ユニット3が設けられる。
【0012】
またキーレスシステムとして、人が携帯可能な携帯ユニット4と、この携帯ユニット4の位置を探索するための探索信号を送信するLF信号送信アンテナA〜Eと、携帯ユニット4の探索信号に対する返答信号を受信する車載ユニット6が設けられる。LF信号送信アンテナA〜LF信号送信アンテナCは車外探索用として設けられ、LF信号送信アンテナDおよびLF信号送信アンテナEは車内探索用に設けられる。
【0013】
タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3と、キーレスシステムの車載ユニット6とは車内LAN76によって相互通信が可能になっている。車載ユニット6は、受信ユニット3から携帯ユニット4の位置を探索する探索要求を受けると、携帯ユニット4の位置を探索し、探索した位置情報を受信ユニット3に返答する。
【0014】
次に、タイヤ空気圧監視システムの構成について説明する。
【0015】
図2は送信ユニット2の構成を示すブロック図である。
【0016】
送信ユニット2には、タイヤ空気圧センサ20、遠心力スイッチ21、電池22、制御部23、RF信号送信部24、RF信号送信アンテナ25が設けられる。
【0017】
タイヤ空気圧センサ20はタイヤ空気圧を検出し、タイヤ空気圧情報として制御部23へ出力する。
【0018】
遠心力スイッチ21は、車輪の回転により発生する遠心力から車輪が回転中か停止中かを判断する。車輪回転中にはON、車輪停止中にはOFFとなりそれぞれの信号を制御部23へ出力する。
【0019】
電池22は、制御部23に電源を供給する。
【0020】
制御部23は各装置からの入力情報に基づいて、RF信号送信部24を制御する。
【0021】
RF信号送信部24は制御部23からの制御に基づいて、データをパケット化して無線信号としてRF信号送信アンテナ25から送信する。送信するパケットには次のような情報がコードとして載せられる。
・Header:シリアル通信において、ひとまとまりのデータの先頭を通知するためのマークとして付けられるビット情報である。通常パケットでは通信方式や、送信側と受信側との同期をとるための情報等が載せられる。
・Function:タイヤ空気圧の調整、タイヤ空気圧センサ20の異常、ID記憶部37の初期化要求等を示す情報が載せられる。
・ID:送信ユニット2毎に設定されたユニークコードの情報が載せられる。
・Data:タイヤ空気圧情報が載せられる。
・CS:データの受信側での受信データチェック用に設けられたチェックサムである。
【0022】
次に、受信ユニット3の構成を説明する。図3は受信ユニット3の構成を示すブロック図である。
【0023】
受信ユニット3には、制御部30とRF信号受信アンテナ31を有するRF信号受信部32から構成される。制御部30にはタイヤ空気圧判断部33、ワーニングランプ制御部34、ロケーション探索判断部35、ロケーション探索解析部36、ID記憶部(位置記憶手段)37、報知制御部38が設けられる。制御部30は、イグニッションスイッチ73がONのときにバッテリ74から電源が供給される。
【0024】
RF信号受信部32は、RF信号受信アンテナ31が受信した送信ユニット2からのパケットを入力し、パケットに含まれるFunctionコードやIDコード、Dataコードをロケーション探索判断部35とタイヤ空気圧判断部33に出力する。
【0025】
タイヤ空気圧判断部33は、RF信号受信部32から受信信号の情報を入力する。この入力された情報から、タイヤ空気圧が設定値以下になったことを判断する。タイヤ空気圧が設定値以下になった場合には、ワーニングランプ制御部35を介して、空気圧が設定値以下になったタイヤ位置をワーニングランプ75によってドライバに報知する。
【0026】
ロケーション探索判断部35は、RF信号受信部32から受信信号の情報と、車速センサ70から車速情報と、エアチェックスイッチ71からエアチェックスイッチ71の操作情報と、ID登録スイッチ72からID登録スイッチ72操作情報とを入力する。これらの入力された情報から、タイヤ1の空気圧調整が行われていると判断すると、後述するキーレスシステムの車載ユニット6に、携帯ユニット4の位置を探索する探索要求を出力するか否かを判断する。車載ユニット6に携帯ユニット4の探索要求を出力する場合には、受信ユニット3と車載ユニット6は車内LAN76によって通信を行う。
【0027】
ロケーション探索解析部36は、車内LAN76を介してキーレスシステムの車載ユニット6から入力された携帯ユニット4の位置情報から、送信ユニット2が取り付けられているタイヤ1の位置を解析する。この解析結果情報をID記憶部37と報知制御部38に出力する。
【0028】
ID記憶部37は、各送信ユニット2の識別子と、各送信ユニット2が取り付けられたタイヤ1の位置とを対にして記憶している。
【0029】
報知制御部38は、ロケーション探索解析部36の解析結果と、ID記憶部に記憶されている送信ユニット2が取り付けられたタイヤ1の位置情報とが異なる場合には、表示部77を介してドライバにタイヤ1の位置がローテションされていることを報知する。
【0030】
次に、キーレスシステムの構成について説明する。
【0031】
図4は携帯ユニット4の構成を示すブロック図である。
【0032】
携帯ユニット4は、LF信号受信アンテナ41を有するLF信号受信部42と、制御部43と、制御部43に電源を供給する電池44と、RF信号送信アンテナ45を有するRF信号送信部46とが備えられている。また携帯ユニット4には、ユニークな識別子を保持している。
【0033】
LF信号受信部42は、車載ユニット6のLF信号送信アンテナA〜Eから送信された探索信号をLF信号受信アンテナ41によって受信し、制御部43に出力する。
【0034】
制御部43は、探索信号を受取ったLF信号送信アンテナA〜Eの情報と、携帯ユニット4の識別子情報とから返答信号を作成し、RF信号送信部46に出力する。
【0035】
RF信号送信部46は、返答信号をRF信号送信アンテナ45から送信する。
【0036】
次に、車載ユニット6の構成について説明する。図5は車載ユニット6の構成を示すブロック図である。
【0037】
車載ユニット6には、制御部60とRF信号受信アンテナ61を有するRF信号受信部62と、LF信号送信アンテナA〜Eを有するLF信号送信部67から構成される。制御部60には探索要求検出部63と、車内/車外判断部64と、ロケーション判断処理部A65と、ロケーション判断処理部B66とから構成される。制御部60は、イグニッションスイッチ73がONのときにバッテリ74から電源が供給される。
【0038】
LF信号送信アンテナA〜Eは、携帯ユニット4を探索する探索信号を車内および車外に送信する。
【0039】
図6および図7は、各LF信号送信アンテナA〜Eの探索信号の送信範囲を示す図である。
【0040】
図6に示すように、車両の左部に設けたLF信号送信アンテナAの送信範囲Aaには、左前輪タイヤ1bおよび左後輪タイヤ1dが含まれるように設定される。また、車両の右部に設けたLF信号送信アンテナBの送信範囲Abには、右前輪タイヤ1aおよび右後輪タイヤ1cが含まれるように設定される。また、車両の後部に設けたLF信号送信アンテナCの送信範囲Acには、右後輪タイヤ1cおよび左後輪タイヤ1dが含まれるように設定される。
【0041】
図7に示すように、車内の前部に設けたLF信号送信アンテナDの送信範囲Adには、車室前方が含まれるように設定される。また、車内の後部に設けたLF信号送信アンテナEの送信範囲Aeには、車室後方が含まれるように設定される。なお、LF信号送信アンテナDおよびEの送信範囲AdおよびAeは、車外を含まないように設定される。
【0042】
図5に戻り、探索要求検出部63は、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3から車内LAN76を介して、携帯ユニット4の探索要求が入力されたことを検出する。探索要求検出部63は携帯ユニット4の探索要求が入力されたことを検出するとLF信号送信部67に指令して、LF信号送信アンテナDおよびEから探索信号を送信させる。
【0043】
RF信号受信部62では、RF信号受信アンテナ61で受信した携帯ユニット4からの返答信号を入力し、返答信号情報を車内/車外判断部64、ロケーション判断処理部A65およびロケーション判断処理部B66に出力する。
【0044】
車内/車外判断部64では、LF信号送信部DまたはEからの返答信号情報が入力された場合には携帯ユニット4は車内にあると判断して、ロケーション判断処理部A65に処理指令信号を出力する。一方、LF信号送信部DまたはEからの返答信号情報が入力されない場合には携帯ユニット4は車外にあると判断して、ロケーション判断処理部B66に処理指令信号を出力する。
【0045】
ロケーション判断処理部A65およびロケーション判断処理部B66は車内/車外判断部64から処理信号が入力されると、LF信号送信部67に指令して、LF信号送信アンテナA〜Cから探索信号を送信させる。また、RF信号受信アンテナ61において受信された、探索信号に対する携帯ユニット4の返答信号を受信して携帯ユニット4の位置を算出する。携帯ユニット4の位置情報は、車内LAN76によってタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に出力される。
【0046】
なお、本発明の位置検出手段は、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3の制御部30と、キーレスエントリシステムの車載ユニット6の制御部60とから構成される。
【0047】
次に作用について述べる。
【0048】
本実施例のようなタイヤ空気圧監視システムにおいては、受信ユニット3は各送信ユニット2が取り付けられているタイヤ位置と各送信ユニット2の識別子を記憶している。そのため、タイヤ空気圧の低下を、タイヤ空気圧が低下したタイヤ位置情報とともに、ドライバに報知することができる。
【0049】
従来のタイヤ空気圧監視システムでは、送信ユニット2が取り付けられているタイヤ位置を検出するために、送信ユニット2から信号受信するアンテナを複数設けたり、送信ユニット2に回転方向を検出可能な回転センサといった新たな装置を設けたりしていた。しかしながら、このようにアンテナを複数設けたり新たな装置を設けたりすることによりコストが増大してしまう。
【0050】
そこで本実施例では、近年普及してきた比較的安価な小型車にも搭載されているキーレスエントリシステムを用いて、送信ユニット2が取り付けられているタイヤ位置を検出できるようにした。
【0051】
図8は、本実施例における作用の概略を示す図である。
【0052】
本実施例ではタイヤ空気圧調整が行われるときに、送信ユニット2が取り付けられているタイヤ位置を検出するようにしている。このタイヤ空気圧調整を行う場合には、作業を行う者は携帯ユニット4を携帯するように決めておく。
【0053】
例えば作業者が左前輪タイヤの位置(FL)においてタイヤ空気圧調整を行うと、送信ユニット2bはFunctionコードにタイヤ空気圧調整が行われていることを示すフラグを立てる。さらに、IDコードに送信ユニット2の識別子(00000100)を載せて、受信ユニット3にパケットを送信する。受信ユニット3は受取ったパケットのFunctionコードにタイヤ空気圧調整が行われたことを示すフラグがある場合には、キーレスエントリシステムの車載ユニット6から携帯ユニット4の位置情報(FL)をもらう。この送信ユニット2の識別子(000001000)と携帯ユニット4の位置情報(FL)とを組み合わせることで、送信ユニット2が取り付けられているタイヤ位置を認識することができる。
【0054】
[送信ユニット位置検出処理]
図9はタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3において行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0055】
ステップS1では、ID記憶部37(図3)において、各送信ユニット2の識別子と、各送信ユニット2が取り付けられたタイヤ1の位置とが登録されているか否かを判断する。登録されている場合には、ステップS2へ移行する。登録されていない場合には、ステップS15へ移行し、ID登録処理を行い処理を終了する。
【0056】
ステップS2では、エアチェックスイッチ71(図3)が操作されているか否かを検出する。本実施例では、空気調整を行う場合に作業者はエアチェックスイッチ71を操作しなければならないようになっている。エアチェックスイッチ71の操作を検出した場合にはステップS3へ移行し、操作を検出しなかった場合にはステップS14へ移行する。
【0057】
ステップS3では、送信ユニット2からの空気圧データを受信したか否かを判断する。空気圧データを受信した場合にはステップS4へ移行し、受信しなかった場合にはステップS1へ戻る。
【0058】
ステップS4では、受信した空気圧データから空気圧がΔP以上増加したか否かを判定する。このステップS4では、空気圧調整が行われたことが分かるようにΔPを設定する。空気圧がΔP以上増加したと判定するとステップS5へ移行する。空気圧がΔP以上増加していないと判定するとステップS14へ移行する。
【0059】
ステップS5では、車速が0km/hであるか否かを判定する。車速が0km/hの場合にはステップS6へ移行し、車速が0km/hでない場合にはステップS14へ移行する。
【0060】
タイヤ空気圧調整が行われていない場合には、ステップS14においてID記憶部37に記憶されている識別子とタイヤ位置の情報に基づいて、タイヤ空気圧監視処理が行われる。
【0061】
ステップS6では、ステップS2、ステップS3、ステップS4、ステップS5の判定結果から、作業者がタイヤ空気圧チェックおよび調整を行っていると判断する。この情報を送信してきた送信ユニット2の識別子を記憶して、ステップS7へ移行する。
【0062】
ステップS7では、キーレスエントリシステムの車載ユニット6に携帯ユニット4の位置探索の要求を出力し、ステップS8へ移行する、
【0063】
ステップS8では、車載ユニット6によって、携帯ユニット4のロケーション判断処理が行われ、ステップS9へ移行する。
【0064】
ステップS9では、車載ユニット6から無効信号を受信したか否かを判定する。無効信号を受信した場合には処理を終了する。無効信号を受信しなかった場合には、ステップS10へ移行する。
【0065】
ステップS9において無効信号を受信しなかった場合には、車載ユニット6から携帯ユニット4の位置情報が送信される。この携帯ユニット4の位置情報は、左前輪(FL)、右前輪(FR)、左後輪(RL)、右後輪(RR)のいずれかである。
【0066】
ステップS10では、ステップS9で受信した携帯ユニット4の位置情報と、ステップS6で記憶した送信ユニット2の識別子とを組にして、この送信ユニット2のタイヤ位置として記憶する。
【0067】
ステップS11では、ステップS10で記憶した送信ユニット2のタイヤ位置と、ID記憶部37に記憶されている情報とが一致するか否かを判定する。情報が一致する場合には処理を終了する。情報が一致しない場合には、ステップS12へ移行する。
【0068】
ステップS12では、タイヤローテションされていると検出し、ステップS13へ移行する。
【0069】
ステップS13では、ドライバにタイヤローテションされていることが通知し、ローテションされているタイヤ、もしくは全てのタイヤについてタイヤ空気圧調整を実施する通知を行った後に処理を終了する。タイヤの空気圧調整を行えば、空気調整を行ったタイヤについては送信ユニット2の識別子とタイヤ位置の再登録が行われ、ID記憶部に正しい情報が記憶される。
【0070】
[探索処理]
図10ないし図12は、キーレスエントリシステムの車載ユニット6において行われる携帯ユニット4の探索処理の流れを示すフローチャートである。
【0071】
携帯ユニット4の探索は、各LF信号送信アンテナA〜Eの探索信号に対する返答信号の有無によって行われる。例えば、携帯ユニット4が右後輪タイヤ1c付近に存在すれば、LF信号送信アンテナBとLF信号送信アンテナCからの探索信号に対する返答信号が携帯ユニット4から送信される。一方、他のLF信号送信アンテナA,D,Eからの探索信号に対する返答信号は携帯ユニット4からは送信されない。
【0072】
・車内/車外判断
まず、図10を用いて探索要求検出部63および車内/車外判断部64(図5参照)において行われる処理をステップごとに説明する。
【0073】
ステップS20では、タイヤ空気圧監視システムから携帯ユニット4の位置探索要求を受信し、ステップS21へ移行する。
【0074】
ステップS21では、車内に設けられたLF信号送信アンテナD,Eから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS22へ移行する。
【0075】
ステップS22では、ステップS21で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS23へ移行し、携帯ユニット4は車室内に有ると判断する。返答信号が無かった場合にはステップS25へ移行し、携帯ユニット4は車外にあると判断する。
【0076】
ステップS23からステップS24へ移行しロケーション判断処理A(図10)を行う。
【0077】
ステップS25からステップS26へ移行しロケーション判断処理B(図11)を行う。
【0078】
・ロケーション判断処理A
次に、図11を用いてロケーション判断処理部A65(図5参照)において行われる処理をステップごとに説明する。
【0079】
ステップS30では、車両の左部に設けたLF信号送信アンテナAから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS31へ移行する。
【0080】
ステップS31では、ステップS30で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS32へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS46へ移行する。
【0081】
ステップS32では、ステップS31において受信した携帯ユニット4の識別子(ID)と、図9のステップS22において受信した車内の携帯ユニット4の識別子(ID)とが異なるか否かの判定を行う。識別子(ID)が異なる場合にはステップS33へ移行する。識別子が同一である場合には携帯ユニット4は車室内にあるので、作業者はタイヤ空気圧調整を行っていないと考えられる。そのため、ステップS45においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0082】
ステップS33では、車両の右部に設けたLF信号送信アンテナBから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS34へ移行する。
【0083】
ステップS34では、ステップS33で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS35へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS39へ移行する。
【0084】
ステップS35では、車両の後部に設けたLF信号送信アンテナCから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS36へ移行する。
【0085】
ステップS36では、ステップS35で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS37へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS38へ移行する。
【0086】
ステップS36において返答信号が有った場合は、携帯ユニット4は車外にあって、LF信号送信アンテナA,B,Cの送信範囲Aa,Ab,Acが重なる位置(図6参照)に位置することになる。しかし、このような位置は存在しないので携帯ユニット4の位置は特定することができない。そのため、ステップS37においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0087】
一方、返答信号がなかった場合、携帯ユニット4は車外にあって、LF信号送信アンテナAおよびBの送信範囲AaおよびAbが重なる位置に(図6参照)に位置することになる。しかし、このような位置も存在しないので携帯ユニット4の位置は特定することができない。そのため、ステップS38においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0088】
ステップS39では、車両の後部に設けたLF信号送信アンテナCから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS40へ移行する。
【0089】
ステップS40では、ステップS39で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS41へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS44へ移行する。
【0090】
ステップS44においては、ステップS40までの処理によって携帯ユニット4は車外であって、送信領域Aaのうち送信領域AbおよびAcを含まない位置に存在することが分かる。つまり、作業者は左前輪タイヤ1b付近で作業していることが推定できる。よってステップS44では、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に左後輪(RL)信号を送信する。
【0091】
ステップS41では、ステップS40において受信した携帯ユニット4の識別子(ID)と、図9のステップS22において受信した携帯ユニット4の識別子(ID)と異なるか否かの判定を行う。識別子が異なる場合にはステップS42へ移行する。識別子が同一である場合には、携帯ユニット4は車室内にあるので、作業者はタイヤ空気圧調整を行っていないと考えられる。そのため、ステップS43においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0092】
ステップS42において、ステップS41までの処理によって携帯ユニット4は車外であって送信領域Aaと送信領域Acが重なる位置に存在することが分かる。つまり、作業者は左後輪タイヤ1d付近で作業していることが推定できる。よってステップS42では、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に左後輪(RL)信号を送信する。
【0093】
ステップS46では、車両の右部に設けたLF信号送信アンテナBから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS47へ移行する。
【0094】
ステップS47では、ステップS46で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS48へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS56へ移行する。
【0095】
ステップS48では、ステップS43において受信した携帯ユニット4の識別子(ID)と、図9のステップS22において受信した携帯ユニット4の識別子(ID)と異なるか否かの判定を行う。識別子が異なる場合にはステップS49へ移行する。識別子が同一である場合には携帯ユニット4は車室内にあるので、作業者はタイヤ空気圧調整を行っていないと考えられる。そのため、ステップS55においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0096】
ステップS49では、車両の後部に設けたLF信号送信アンテナCから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS50へ移行する。
【0097】
ステップS50では、ステップS49で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS51へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS54へ移行する。
【0098】
ステップS54においては、ステップS50までの処理によって携帯ユニット4は車外であって、送信領域Abのうち送信領域AaおよびAcを含まない位置に存在することが分かる。つまり、作業者は右前輪タイヤ1a付近で作業していることが推定できる。そのためステップS54では、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に右前輪(FR)信号を送信する。
【0099】
ステップS51では、ステップS50において受信した携帯ユニット4の識別子(ID)と、図9のステップS22において受信した携帯ユニット4の識別子(ID)と異なるか否かの判定を行う。識別子が異なる場合にはステップS52へ移行する。識別子が同一である場合には、携帯ユニット4は車室内にあるので作業者はタイヤ空気圧調整を行っていないと考えられる。そのため、ステップS53においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0100】
ステップS52において、ステップS51までの処理によって、携帯ユニット4は車外であって送信領域Abと送信領域Acが重なる位置に存在することが分かる。つまり、作業者は右後輪タイヤ1c付近で作業していることが推定できる。よってステップS52では、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に右後輪(RR)信号を送信する。
【0101】
ステップS56では、車両の後部に設けたLF信号送信アンテナCから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS57へ移行する。
【0102】
ステップS57では、ステップS56で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS58へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS59へ移行する。
【0103】
ステップS57において返答信号が有った場合は、携帯ユニット4は車外にあって、送信範囲Acのうち送信範囲Aaおよび送信範囲Abを含まない範囲(図6参照)に位置することになる。この場合、携帯ユニット4は各タイヤ1付近に存在しないので、作業者は空気調整を行っていないと考えられるので、ステップS58においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0104】
一方、返答信号がなかった場合は、携帯ユニット4は車外にあって、LF信号送信アンテナA,B,Cの送信範囲Aa,Ab,Ac外(図6参照)に位置することになる。この場合、携帯ユニット4は各タイヤ1付近に存在しないので、作業者は空気調整を行っていないと考えられるので、ステップS59においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0105】
・ロケーション判断処理B
次に、図12を用いてロケーション判断処理部B66(図5参照)において行われる処理をステップごとに説明する。
【0106】
ステップS60では、車両の左部に設けたLF信号送信アンテナAから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS61へ移行する。
【0107】
ステップS61では、ステップS60で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS62へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS72へ移行する。
【0108】
ステップS62では、車両の右部に設けたLF信号送信アンテナBから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS63へ移行する。
【0109】
ステップS63では、ステップS62で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS64へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS68へ移行する。
【0110】
ステップS64では、車両の後部に設けたLF信号送信アンテナCから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS65へ移行する。
【0111】
ステップS65では、ステップS64で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS66へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS67へ移行する。
【0112】
ステップS65において返答信号が有った場合は、携帯ユニット4は車外にあって、LF信号送信アンテナA,B,Cの送信範囲Aa,Ab,Acが重なる位置(図6参照)に位置することになる。しかし、このような位置は存在しないので携帯ユニット4の位置は特定することができない。そのため、ステップS66においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0113】
一方、返答信号がなかった場合、携帯ユニット4は車外にあって、LF信号送信アンテナAおよびBの送信範囲AaおよびAbが重なる位置に(図6参照)に位置することになる。しかし、このような位置も存在しないので携帯ユニット4の位置は特定することができない。そのため、ステップS67においてタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に無効信号を送信する。
【0114】
ステップS68では、車両の後部に設けたLF信号送信アンテナCから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS69へ移行する。
【0115】
ステップS69では、ステップS68で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS70へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS71へ移行する。
【0116】
ステップS70において、ステップS69までの処理によって携帯ユニット4は車外であって送信領域Aaと送信領域Acが重なる位置に存在することが分かる。つまり、作業者は左後輪タイヤ1d付近で作業していることが推定できる。よってステップS70では、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に左後輪(RL)信号を送信する。
【0117】
ステップS71においては、ステップS69までの処理によって携帯ユニット4は車外であって、送信領域Aaのうち送信領域AbおよびAcを含まない位置に存在することが分かる。つまり、作業者は左前輪タイヤ1b付近で作業していることが推定できる。よってステップS71では、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に左前輪(FL)信号を送信する。
【0118】
ステップS72では、車両の右部に設けたLF信号送信アンテナBから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS73へ移行する。
【0119】
ステップS73では、ステップS72で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS74へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS78へ移行する。
【0120】
ステップS74では、車両の後部に設けたLF信号送信アンテナCから携帯ユニット4の探索信号を送信し、ステップS75へ移行する。
【0121】
ステップS75では、ステップS74で送信された探索信号に対する携帯ユニット4からの返答信号(RF信号)の有無を判定する。返答信号が有った場合にはステップS76へ移行し、返答信号が無かった場合にはステップS77へ移行する。
【0122】
ステップS76において、ステップS75までの処理によって、携帯ユニット4は車外であって送信領域Abと送信領域Acが重なる位置に存在することが分かる。つまり、作業者は右後輪1c付近で作業していることが推定できる。よってステップS76では、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に右後輪(RR)信号を送信する。
【0123】
ステップS77においては、ステップS75までの処理によって携帯ユニット4は車外であって、送信領域Abのうち送信領域AaおよびAcを含まない位置に存在することが分かる。つまり、作業者は右前輪タイヤ1a付近で作業していることが推定できる。そのためステップS77では、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3に右前輪(FR)信号を送信する。
【0124】
上記の作用によって、作業者がキーレスエントリシステムの携帯ユニット4を携帯してタイヤ1の空気圧調整をおこなうときに、タイヤ空気圧監視システムは各送信ユニット2が取り付けられたタイヤ位置を認識することができる。
【0125】
次に実施例1における効果について述べる。
【0126】
(1)タイヤ空気圧監視システムとキーレスエントリシステムを搭載した車両において、タイヤ空気圧監視システムの送信ユニット2がタイヤ空気圧情報を送信したときに、キーレスエントリシステムの携帯ユニット4の位置を検出するようにした。
【0127】
よって、作業者が携帯ユニット4を携帯してタイヤ1の空気圧調整を行い、空気圧調整が行われたことが判断できる情報が送信ユニット2から送られたときに、携帯ユニット4の位置から空気圧調節を行われたタイヤ位置を認識することができる。そのため、空気圧調節が行われたことを示す情報を送信した送信ユニット2のタイヤ位置を検出することが可能となる。したがって、タイヤ空気圧監視システムに新たな装置を加えることなく、キーレスエントリシステムの装置を用いて送信ユニット2が取り付けられたタイヤ位置を検出する機能を加えることができる。
【0128】
(2)タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3の制御部30においてタイヤの空気圧が、タイヤ空気圧調整が行われたと判断できる設定値(ΔP)以上増加した場合に、送信ユニット2の位置を検出するようにした。
【0129】
よって、作業者によってタイヤ空気圧調整が行われた場合にのみ送信ユニット2の位置検出を可能にする。そのため、各タイヤ1のそばに携帯ユニット4がない場合に送信ユニット2の位置検出を行うといった誤作動を防ぐことができる。
【0130】
(3)キーレスエントリシステムの車載ユニット6の制御部60において携帯ユニット4が車室外にあると判断された場合に、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3の制御部30において送信ユニットの位置を検出するようにした。
【0131】
よって、携帯ユニット4が車室内にある場合にのみ送信ユニット2の位置検出を可能にする。そのため、各タイヤ1のそばに携帯ユニット4がない場合に送信ユニット2の位置検出を行うといった誤作動を防ぐことができる。
【実施例2】
【0132】
実施例2では、実施例1と構成は同一であるものの、タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3における作用が異なる。
【0133】
[送信ユニット位置検出処理]
図13はタイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3において行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0134】
実施例1で、ステップS13(図9)においてドライバにタイヤローテションされていることが通知し、ローテションされているタイヤ、もしくは全てのタイヤについてタイヤ空気圧調整を実施する通知を行うようにした。一方、実施例2ではタイヤローテションされたと判断された場合には、送信ユニット2の識別子(ID)修正処理を行う。
【0135】
図14は送信ユニット2の識別子修正処理の例を示す図である。
【0136】
初期のID記憶部37には図14(a)に示すように記憶されているとする。そして、ステップS10の処理の結果、左前輪(FL)タイヤ1bには識別子(ID)が「00000100」の送信ユニット2が取り付けられたことが分かったとする。初期のID記憶部37には、左前輪(FL)タイヤ1bには識別子(ID)が「00000001」の送信ユニット2が登録されており、識別子(ID)が「00000100」の送信ユニット2は右後輪(RR)タイヤ1cに登録されている。そこで、図14(b)に示すようにID記憶部37の内容を修正する。
【0137】
また別の例として、初期のID記憶部37には図14(c)に示すように記憶されているとする。そして、ステップS10の処理の結果、右前輪(FR)タイヤ1aには識別子(ID)が「00010000」の送信ユニット2が取り付けられたことが分かったとする。初期のID記憶部37には、左前輪(FL)タイヤ1bには識別子(ID)が「00000010」の送信ユニット2が登録されており、識別子(ID)が「00010000」の送信ユニット2は左後輪(RL)タイヤ1dに登録されている。そこで、図14(d)に示すようにID記憶部37の内容を修正する。
【0138】
上記の作用によって、全送信ユニット2のタイヤ位置を検出することなく、ID記憶部37の内容を修正することができる。
【0139】
(4)タイヤ空気圧監視システムの受信ユニット3の制御部30は、ID記憶部37が記憶している送信ユニット2のタイヤ位置と、検出した送信ユニット2のタイヤ位置とが異なる場合には、ID記憶部37を修正するようにした。
【0140】
よって、全送信ユニット2のタイヤ位置を検出することなく、ID記憶部37の内容を修正することができる。
【0141】
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例1に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】実施例1のタイヤ空気圧監視システムおよびキーレスエントリシステムの全体システム図である。
【図2】実施例1の送信ユニットのブロック図である。
【図3】実施例1の受信ユニットのブロック図である。
【図4】実施例1の携帯ユニットのブロック図である。
【図5】実施例1の車載ユニットのブロック図である。
【図6】実施例1のLF信号送信アンテナの探索信号の送信範囲を示す図である。
【図7】実施例1のLF信号送信アンテナの探索信号の送信範囲を示す図である。
【図8】実施例1の作用の概略を説明する図である。
【図9】実施例1の受信ユニットにおいて行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】実施例1の車載ユニットにおいて行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施例1の車載ユニットにおいて行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】実施例1の車載ユニットにおいて行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】実施例2の受信ユニットにおいて行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】実施例2の送信ユニットID修正処理について説明する図である。
【符号の説明】
【0143】
1 タイヤ
2 送信ユニット
3 受信ユニット
30 制御部
4 携帯ユニット
6 車載ユニット
60 制御部
37 ID記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に装備された複数のタイヤのそれぞれに取り付けられ、タイヤ空気圧情報を送信する送信ユニットと
車体側に取り付けられ、前記タイヤ空気圧情報を受信する受信ユニットと、
を有し、前記タイヤ空気圧についてドライバに報知を行うタイヤ空気圧監視システムと、
人が携帯可能であって、信号の送受信が可能な携帯ユニットと、
車体側に取り付けられ、前記携帯ユニットの位置を特定する探索信号を送信するとともに、前記探索信号に対する前記携帯ユニットからの返答信号を受信する車載ユニットと、
を有するキーレスエントリシステムと、
前記タイヤ空気圧を送信した前記送信ユニットと、前記送信ユニットが前記タイヤ空気圧を送信したときの前記携帯ユニットの位置から前記送信ユニットの位置を検出する位置検出手段と、
を設けたことを特徴とするタイヤ空気圧監視システムおよびキーレスエントリシステム搭載車両。
【請求項2】
請求項1に記載のタイヤ空気圧監視装置において、
前記位置検出手段は、タイヤの空気圧が設定値以上増加した場合に、前記送信ユニットの位置を検出する手段であることを特徴とするタイヤ空気圧監視システムおよびキーレスエントリシステム搭載車両。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のタイヤ空気圧監視装置において、
前記位置検出手段は前記携帯ユニットが車室外にある場合に、前記送信ユニットの位置を検出する手段であることを特徴とするタイヤ空気圧監視システムおよびキーレスエントリシステム搭載車両。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ空気圧監視装置において、
前記送信ユニットの位置を記憶する位置記憶手段を設け、
前記位置記憶手段は、前記位置記憶手段が記憶している前記送信ユニットの位置と、前記位置検出手段が検出した前記送信ユニットの位置とが異なる場合には、前記位置記憶手段の内容を修正する手段であることを特徴とするタイヤ空気圧監視システムおよびキーレスエントリシステム搭載車両。
【請求項5】
車両に装備された複数のタイヤのそれぞれに取り付けられ、タイヤ空気圧情報を送信する送信ユニットと
車体側に取り付けられ、前記タイヤ空気圧情報を受信する受信ユニットと、
を有し、前記タイヤ空気圧についてドライバに報知を行うタイヤ空気圧監視システムと、
人が携帯可能であって、信号の送受信が可能な携帯ユニットと、
車体側に取り付けられ、前記携帯ユニットの位置を特定する探索信号を送信するとともに、前記探索信号に対する前記携帯ユニットからの返答信号を受信する車載ユニットと、
を有するキーレスシステムと、
前記タイヤ空気圧を送信した前記送信ユニットと、前記送信ユニットが前記タイヤ空気圧を送信したときの前記携帯ユニットの位置から前記送信ユニットの位置を検出する送信ユニット位置検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−276642(P2007−276642A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−105817(P2006−105817)
【出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】