説明

ダイヤモンド金属複合体

本発明は、ダイヤモンド粒子を金属−充填材粒子と混合してダイヤモンド/金属−充填材混合物を形成するステップ、このダイヤモンド/金属−充填材混合物のグリーンボディを形成するステップ、場合により、このグリーンボディを500℃以下の温度に加熱することによって予備焼結する前もしくは後にグリーンボディをワークピースにグリーンマシニング加工するステップ、このグリーンボディもしくはワークピースに1種もしくは複数の湿潤元素を溶浸させるステップまたはこのグリーンボディもしくはワークピースに1種もしくは複数の湿潤合金を溶浸させるステップを含み、この溶浸ステップが、真空下で、または200Bar(20MPa)未満の圧力の不活性ガス雰囲気中で行われる、ダイヤモンド金属複合体を作製する方法に関する。本発明はさらに、グリーンボディ、ダイヤモンド金属複合体、およびそのダイヤモンド金属複合体の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイヤモンド金属複合体の製造方法、グリーンボディ、ダイヤモンド金属複合体、およびそのダイヤモンド金属複合体の使用に関する。
【0002】
発明
多くの応用分野において、材料を使用する周囲状況が摩耗性、腐食性、浸食性などである可能性があるので、特別な性質を有する材料が必要とされている。このような応用分野に使用される材料の多くは、加圧下および高温で製造され、米国特許第4231195号および米国特許第4242106号を参照されたい。他の材料は、複雑な製造方法によって作製され、これらの方法は、米国特許第6171691号、米国特許第6031285号、および米国特許第5783316号によって開示されているような、粒子のコーティングステップを含んでいる。いくつかの材料はろう付けによって作製されており、米国特許第6039641号を参照されたい。
【0003】
ダイヤモンド複合体を作製するときの1つの問題は、ダイヤモンドが非反応性であり、他の元素との結合を容易には形成しないということである。一方、ダイヤモンドは、高温で熱力学的に不安定であり、グラファイトに転換する傾向がある。圧力が上昇するにつれて、ダイヤモンドの安定な範囲はより高い温度に拡大する。これは、現今、既存のほとんどのダイヤモンド複合体が、高温および高圧下のプロセスで作られる理由である。別の問題は、高コストまたは複雑な製造方法である。
【0004】
高温および高圧のプロセスに伴うさらに別の問題は、ディスクまたはプレートのような単純な幾何構造の製品しか作製できないことである。これらのプロセスに伴う別の問題はサイズの制限であり、これはより大きなサイズの製品を作製できないことを意味している。
【0005】
ダイヤモンド複合体の別の問題は、ダイヤモンドはろう付け性が低いということである。これは、他の材料の表面上にダイヤモンドのろう付けが必要である複合体の応用を制限するものである。
【0006】
本発明は、新規な方法および新規な材料によって前述の技術的問題を解決する。したがって、本発明は、ダイヤモンド金属複合体を作製する新規な方法を提供するものであり、この方法は、ダイヤモンド粒子を金属−充填材粒子と混合してダイヤモンド/金属−充填材混合物を形成するステップ、このダイヤモンド/金属−充填材混合物のグリーンボディ(green body)を形成するステップ、場合により、このグリーンボディを500℃以下の温度に加熱することによって予備焼結する(pre−sintering)前もしくは後にグリーンボディをワークピースにグリーンマシニング加工する(green machininng)ステップ、このグリーンボディもしくはワークピースに1種もしくは複数の湿潤元素(wetting element)を溶浸させる(infiltrating)ステップまたはこのグリーンボディもしくはワークピースに1種もしくは複数の湿潤合金(wetting alloy)を溶浸させるステップを含み、この溶浸ステップは、真空下で、または200Bar(20MPa)以下の圧力の不活性ガス雰囲気中で行われる。
【0007】
本発明の方法は、作製するダイヤモンド複合体を設計し、特定用途の所望の諸特性を有する複合体を作製する可能性をもたらすものである。一般に、金属充填材の含有量が増加するにつれて、密度、熱膨張、破壊靭性、およびろう付け性は増大するが、硬度およびヤング率は減少する。材料に導入される金属充填材の含有量が高くなるほど、材料の特性範囲を広く調整することができる。したがって、本発明の方法は、100重量パーセント(wt%)未満の量の金属充填材粒子(Me)を、D=100wt%−Meの量のダイヤモンド粒子(D)と混合して、グリーンボディを形成するステップを含む。
【0008】
充填材粒子は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、テクネチウム(Tc)、レニウム(Re)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、およびケイ素(Si)からなる群からの元素の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の合金から選択される。一代替法によれば、充填材粒子は、Ti、Cr、Mo、W、およびCoからなる群の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の元素の合金から選択することができる。
【0009】
本発明の一代替法によれば、0.1〜55wt%の金属充填材粒子を45〜99.9wt%のダイヤモンド粒子と混合することができる。別の代替法によれば、0.5〜50wt%の金属充填材粒子を50〜99.5wt%のダイヤモンド粒子と混合することができる。0.1〜45wt%の金属充填材粒子を55〜99.9wt%のダイヤモンド粒子と混合してもよい。別の代替法によれば、0.5〜30wt%の金属充填材粒子を70〜99.5wt%のダイヤモンド粒子と混合することができる。さらに別の代替法によれば、1.0〜30wt%の金属充填材粒子を70〜99wt%のダイヤモンド粒子と混合することができる。
【0010】
本方法は、ダイヤモンド/充填材混合物を結着材と混合して、予備焼結前のグリーンボディの形を安定させることを含む。結着材は、ポリマー、樹脂、セルロース、デンプンなどとすることができる。本発明の方法では、結着材の最大量は、空隙率が50vol%未満では、50容積%未満である。原則として、形成されたグリーンボディが十分に強い場合、結着材の量は、できるだけ少なくするべきである。必要な量は、使用される結着剤がどんな種類か、粒径、および製品の設計がどんな種類かに依存する。本発明の一代替法によれば、結着材の量は、10重量パーセント(wt%)以下とすることができる。しかし、場合によっては、粉末射出成形でのように、結着材の量は、20重量パーセント(wt%)以下とすることができる。以下、グリーンボディは、結着材を添加した、または添加していないダイヤモンド/充填材混合物で形成されたボディとして定義し、ワークピースは、グリーンマシニング加工されたグリーンボディの製品(product)として定義する。
【0011】
一代替法によれば、本方法は、ダイヤモンド/充填材/結着材混合物を噴霧乾燥して顆粒(granules)にし、次いで、加圧(pressing)によってその顆粒をグリーンボディに成形するステップを含むことができる。別の代替法によれば、本方法は、鋳造(casting)、射出成形、ロール圧密成形(roll compaction)、および押出成形からなる群のプロセスの1種によって、ダイヤモンド/充填材/結着材混合物をグリーンボディに成形するステップを含むことができる。
【0012】
予備焼結の前および/または後のグリーンボディのグリーンマシニング加工は、切断、鋸引き、ドリル加工、ミリング加工、および旋削(turning)などの従来の方法によって実施することができる。このステップは、効果的に、硬いボディ上の最終マシニング加工を最小限にするか、または回避させることができる。
【0013】
本発明の方法では、予備焼結は、空気中、不活性ガス雰囲気中、または真空中において500℃以下の温度で実施される。本発明の一代替法によれば、予備焼結温度は、450℃以下とすることができる。本発明の一代替法によれば、予備焼結温度は、300℃以下とすることができる。
【0014】
グリーンボディまたはワークピースは、1750℃未満の温度で真空下にて、湿潤元素または湿潤合金をグリーンボディまたはワークピースに溶浸させることによって焼結または共に結着させる。一代替法によれば、焼結温度は、1700℃未満とすることができる。本発明の方法はまた、結着または焼結が、不活性ガス雰囲気中において200Bar(20MPa)以下の圧力で1700℃未満の温度で溶浸によって実施されることも含む。別の方法に従うと、100Bar(10MPa)以下の圧力で溶浸を実施することができる。不活性雰囲気は、アルゴン、窒素、水素、またはそれらの任意の混合物とすることができる。
【0015】
溶浸させる材料は、1種もしくは複数の湿潤元素とすることができ、または1種もしくは複数の湿潤元素の1種もしくは複数の合金とすることができる。ワークピースに対する湿潤材料(wetting material)のぬれ角が90°未満であることは重要である。別の代替法によれば、ぬれ角は小さく、その場合は45°以下である。
【0016】
本発明の方法の焼結ステップでは、ワークピースを溶浸させるのに使用する湿潤材料の量は、理論量より少なくとも5wt%多くすることができ、これによってワークピースの完全な溶浸が確実になる。
【0017】
本発明の溶浸用材料は、湿潤元素とすることができ、それは、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、およびケイ素(Si)からなる群から選択される1種または複数の元素とすることができる。一代替法によれば、湿潤元素は、Ti、Mn、Cr、Cu、およびSiからなる群の1種または複数の元素から選択することができる。
【0018】
本発明の一代替法によれば、溶浸用材料は、湿潤合金とすることができる。湿潤合金は、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、およびケイ素(Si)からなる群から選択される2種以上の元素の合金とすることができる。一代替法によれば、湿潤合金は、Ti、Mn、Cr、Cu、およびSiからなる群の2種以上の元素から選択することができる。
【0019】
本発明の一代替法によれば、湿潤元素または湿潤合金は、1500℃以下の液相線温度(liquidus temperature)を有することができる。別の代替法によれば、湿潤元素または湿潤合金は、1450℃以下の液相線温度を有することができる。別の代替法によれば、湿潤元素または湿潤合金は、1400℃以下の液相線温度を有することができる。
【0020】
本発明はさらに、ダイヤモンドおよび充填材材料を含むグリーンボディに関する。場合により、グリーンボディは、結着材料を含むことができる。充填材材料は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、テクネチウム(Tc)、レニウム(Re)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、およびケイ素(Si)からなる群からの元素の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の合金とすることができる。一代替法によれば、充填材材料は、Ti、Cr、Mo、W、およびCoからなる群の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の元素の合金から選択することができる。
【0021】
本発明のグリーンボディは、100重量パーセント(wt%)未満の量の金属充填材粒子の量(Me)を有することができ、ダイヤモンド粒子の量(D)はD=100wt%−Meの量である。本発明の一代替法によれば、充填材粒子の量は、0.1〜55wt%の範囲内とすることができ、ダイヤモンド粒子の量は、45〜99.9wt%の範囲内である。別の代替法によれば、充填材粒子の量は、0.5〜50wt%の範囲内とすることができ、ダイヤモンド粒子の量は、50〜99.5wt%の範囲内である。さらに別の代替法によれば、充填材粒子の量は、1.0〜45wt%の範囲内とすることができ、ダイヤモンド粒子の量は、55〜99wt%の範囲内である。場合により、金属充填材粒子とダイヤモンド粒子との混合物はまた、結着材料を含むことができる。結着材は、ポリマー、樹脂、セルロース、デンプンなどとすることができる。結着材の量は、空隙率が50vol%以下では50容積%以下であり、また結着材の量はできるだけ少なくするべきである。結着材の量は、10重量パーセント(wt%)以下とすることができる。
【0022】
本発明はさらに、ダイヤモンド複合体に関するものであり、それは、ダイヤモンド、充填材材料、および湿潤材料、ならびに/またはダイヤモンドと金属充填材と湿潤元素との間の反応生成物を含む。充填材材料は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、テクネチウム(Tc)、レニウム(Re)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、およびケイ素(Si)からなる群からの元素の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の合金とすることができる。一代替法によれば、充填材材料は、Ti、Cr、Mo、W、およびCoからなる群の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の元素の合金から選択することができる。湿潤材料は、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、およびケイ素(Si)からなる群から選択される1種または複数の湿潤元素とすることができる。一代替法によれば、湿潤元素は、Ti、Mn、Cr、Cu、およびSiからなる群の1種または複数の元素から選択することができる。
【0023】
本発明の一代替法によれば、湿潤材料は、湿潤合金とすることができる。湿潤合金は、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、およびケイ素(Si)からなる群から選択される2種以上の元素の合金とすることができる。一代替法によれば、湿潤合金は、Ti、Mn、Cr、Cu、およびSiからなる群の2種以上の元素から選択することができる。
【0024】
本発明はさらに、本発明の方法によって得られる製品に関する。本発明はさらに、硬質かつ/または研磨用の材料としてのダイヤモンド複合体の使用に関する。本発明のさらに別の代替法は、ノズル、スリーブ、タイル、チューブまたはプレート、切断工具、ドリルビットまたは採鉱用インサート(mining inserts)における材料としてのダイヤモンド金属複合体の使用である。さらに別の代替法では、このノズル、スリーブ、タイル、チューブまたはプレートは、摩耗(wear)がある場所で使用することができる。さらに別の代替法では、このノズルは、高速遠心分離機において使用することができる。
【0025】
本発明のさらなる実施形態は、特許請求の範囲において定義する。本発明を次の例を用いてより詳細に説明する。例の目的は、本発明のダイヤモンド複合体を試験することであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0026】
例1:ダイヤモンド/クロム複合体の製造
材料に導入することができる金属充填材の含有率が幅広いことを示すために、一連のダイヤモンド/クロム複合体を製造した。粒径範囲が5〜30μmのダイヤモンド粉末を、様々な重量比でCr粉末と混合した。加圧成形用結着材として使用した樹脂および詳細を表1に示す。粉末混合物をエタノール溶液中に撹拌し、次いで、空気中で乾燥した。65kNの押圧を10秒間加えて、直径18mmおよび厚さ2〜3mmのディスクを型押(die pressing)によって成形した。グリーンボディを1時間かけて最高160℃にゆっくり加熱した。焼結は、Si溶浸によって真空中において1565℃で6分間実施した。様々なサンプルの密度を表1に示す。
【0027】
【表1】

【0028】
表1は、Cr−充填材の量が増加するにつれて、複合体の密度もまた増加していることを示している。熱膨張、破壊靭性、およびろう付け性もまた増加することを予想することができる。これは、複合体を所望の用途に設計できる可能性を示している。
【0029】
例2:金属/ダイヤモンド複合体の製造
WおよびMoをそれぞれダイヤモンド粉末(粒径5〜10μm)と混合した。金属/ダイヤモンドの重量比は、90:10とした。熱処理したディスクの成形は、例1と同様の方法とした。焼結は、黒鉛炉中で実施した。サンプルを、N2+4%H2雰囲気中において470℃で10分間、次いで700℃で30分間加熱した。Cuの溶浸を、真空中において1280℃で30分間行った。W/ダイヤモンドおよびMo/ダイヤモンドの密度は、それぞれ9.27および7.85g/cm3であった。結果は、選択した充填材元素がまた、密度などの性質に影響を及ぼすことを示している。
【0030】
例3:ダイヤモンド/金属複合体の製造
異なる6個のダイヤモンド/金属複合体を例1と同様の方法で製造した。ダイヤモンド/金属の重量比は、92:8とした。種々のサンプルの密度を表2に示す。
【0031】
【表2】

【0032】
表2の結果は、金属充填材の量が同じでも複合体の密度は異なっており、これは金属充填材または金属充填材の組合せのタイプに依存していることを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤモンド−金属複合体を作製する方法であって、ダイヤモンド粒子を金属−充填材粒子と混合してダイヤモンド/金属−充填材混合物を形成するステップ、前記ダイヤモンド/金属−充填材混合物のグリーンボディを形成するステップ、場合により、前記グリーンボディを500℃以下の温度に加熱することによって予備焼結する前もしくは後に前記グリーンボディをワークピースにグリーンマシニング加工するステップ、前記グリーンボディもしくは前記ワークピースに1種もしくは複数の湿潤元素を溶浸させるステップまたは前記グリーンボディもしくは前記ワークピースに1種もしくは複数の湿潤合金を溶浸させるステップを含み、前記溶浸させるステップが、真空下で、または200Bar(20MPa)以下の圧力の不活性ガス雰囲気中で行われる方法。
【請求項2】
前記ダイヤモンド/金属−充填材混合物を結着材と混合してダイヤモンド/充填材/結着材混合物を形成するステップも含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記結着材が、ポリマー、樹脂、セルロース、またはデンプンであり、前記結着材が、前記ダイヤモンド−金属−充填材混合物に50wt%未満の量で添加される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記結着材が、前記ダイヤモンド/金属−充填材混合物に20wt%未満の量で添加される、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記ダイヤモンド/充填材/結着材混合物を噴霧乾燥して顆粒にするステップ、および加圧によって前記顆粒をグリーンボディに成形するステップも含む、請求項2、3、または4に記載の方法。
【請求項6】
鋳造、射出成形、ロール圧密成形、および押出成形からなる群のプロセスの1種によって、前記ダイヤモンド/充填材/結着材混合物をグリーンボディに成形するステップも含む、請求項2、3、または4に記載の方法。
【請求項7】
前記グリーンマシニング加工が、切断、鋸引き、ドリル加工、ミリング加工、または旋削である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
空気中、不活性ガス雰囲気中、または真空中において500℃以下の温度で、前記グリーンボディまたは前記ワークピースを予備焼結するステップを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
1750℃以下の温度で真空下にて前記湿潤元素または前記湿潤合金を前記グリーンボディまたは前記ワークピースに溶浸させるステップを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
1700℃以下の温度で前記湿潤元素または前記湿潤合金を前記グリーンボディまたは前記ワークピースに溶浸させるステップを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記湿潤元素または前記湿潤合金が、前記ワークピースまたは前記グリーンボディに対する90°未満のぬれ角を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記充填材粒子が、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Tc、Re、Fe、Co、Ni、およびSiからなる群からの元素の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の合金から選択される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記湿潤元素または前記湿潤合金が、Mn、Cr、Mo、W、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Al、およびSiからなる群の1種または複数の元素から選択される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記湿潤金属(wetting metal)または前記湿潤金属合金(wetting metal alloy)が、1500℃以下の液相線温度を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の方法によって得られるダイヤモンド金属複合体ボディ(diamond metal composite body)であって、前記ダイヤモンド金属複合体ボディが、ダイヤモンド、充填材粒子、および湿潤元素または湿潤合金を含み、前記充填材粒子が、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Tc、Re、Fe、Co、Ni、およびSiからなる群からの元素の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の合金から選択され、前記湿潤元素または前記湿潤合金が、Mn、Cr、Mo、W、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Al、およびSiからなる群の1種または複数の元素から選択されるダイヤモンド金属複合体ボディ。
【請求項16】
ダイヤモンド粒子、金属充填材粒子、1種もしくは複数の湿潤元素または1種もしくは複数の湿潤合金、およびダイヤモンドと金属充填材と湿潤元素との間の反応生成物を含む、ダイヤモンド金属複合体ボディ。
【請求項17】
前記金属充填材粒子が、Ti、Cr、Mo、W、およびCoからなる群の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の元素の合金から選択される、請求項15または16に記載のダイヤモンド金属複合体。
【請求項18】
前記湿潤元素または前記湿潤合金が、Mn、Cr、Cu、およびSiからなる群の1種または複数の元素から選択される、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載ダイヤモンド金属複合体。
【請求項19】
ノズル、スリーブ、タイル、チューブまたはプレート、切断工具、ドリルビットまたは採鉱用インサートの製造に使用される、請求項15、16、17、または18のいずれか一項に記載のダイヤモンド金属複合体。
【請求項20】
ダイヤモンド粒子(D)と金属充填材粒子(Me)との混合物を含むグリーンボディであって、前記ダイヤモンド粒子の量に対する前記金属充填材粒子の量が、D=100wt%−Meであり、前記金属充填材粒子が、Me<100wt%であり、かつTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Tc、Re、Fe、Co、Ni、およびSiからなる群からの元素の1種もしくは複数の元素または1種もしくは複数の合金から選択され、前記グリーンボディが、500℃以下の温度でボディを予備焼結することによって得られるグリーンボディ。
【請求項21】
前記グリーンボディが結着材も含み、前記結着材が、ポリマー、樹脂、セルロース、またはデンプンであり、前記結着材の量が10wt%以下である、請求項20に記載のグリーンボディ。
【請求項22】
硬質および/または研磨用の材料として使用される、請求項15から19のいずれか一項に記載のダイヤモンド金属複合体の使用。
【請求項23】
高速ノズル遠心分離機におけるノズルとして使用するための、請求項15から19のいずれか一項に記載のダイヤモンド金属複合体の使用。

【公表番号】特表2011−503354(P2011−503354A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533039(P2010−533039)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際出願番号】PCT/SE2008/051235
【国際公開番号】WO2009/061265
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(500515565)アルファ ラヴァル コーポレイト アクチボラゲット (90)
【Fターム(参考)】