説明

テトラヒドロビオプテリンを投与する方法、関連する組成物および測定方法

本発明は、経口投薬形、静脈内調合物を含めたテトラヒドロビオプテリンを、食品と共に投与する治療方法に関する。また本明細書では、サンプル中のビオプテリンおよびビオプテリンの代謝産物の量を測定するアッセイも開示される。詳細には、本発明は、6R−(L−エリスロ)−5,6,7,8−テトラヒドロビオプテリン(BH4)、またはその製薬的に許容される塩を、その経口生物学的利用能を改善または最大化する、および/あるいは1回の投与から次の投与までの経口生物学的利用能の一貫性を改善または最適化する方式で投与する方法に関する。このような方法は、代謝性疾患、循環器疾患、貧血、および精神神経障害を含む、いずれのBH4反応性障害の治療にも利用可能である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
テトラヒドロビオプテリン(BH4)またはその製薬的に許容される塩の治療的有効量をそれを必要とするヒトに投与するステップと、食品なしで摂取したときと比較して食品と共に摂取したときに、該BH4またはその製薬的に許容される塩の吸収が上昇することを該ヒトに通知するステップとを含む、BH4を経口投与する方法。
【請求項2】
前記BH4またはその製薬的に許容される塩を絶食条件下で投与したときと比較して、該BH4またはその製薬的に許容される塩を高脂肪高カロリー食と共に投与したときにCmaxおよびAUCが約30%上昇することが前記ヒトに通知される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記BH4またはその製薬的に許容される塩が少なくとも99.5%純粋である、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
前記精製されたBH4が、以下の:8.7(vs)、5.63(m)、4.76(m)、4.40(m)、4.00(s)、3.23(s)、3.11(vs)、好ましくは8.7(vs)、6.9(w)、5.90(vw)、5.63(m)、5.07(m)、4.76(m)、4.40(m)、4.15(w)、4.00(s)、3.95(m)、3.52(m)、3.44(w)、3.32(m)、3.23(s)、3.17(w)、3.11(vs)、3.06(w)、2.99(w)、2.96(w)、2.94(m)、2.87(w)、2.84(s)、2.82(m)、2.69(w)、2.59(w)、および2.44(w)のd値(A)で表される特徴的なピークを持つ、X線粉末回折パターンを示す、塩酸塩としての結晶性多形である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記BH4またはその製薬的に許容される塩が少なくとも2mg/kgの1日用量で投与される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記BH4またはその製薬的に許容される塩が少なくとも5mg/kgの1日用量で投与される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記BH4またはその製薬的に許容される塩が少なくとも10mg/kgの1日用量で投与される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記BH4またはその製薬的に許容される塩が少なくとも20mg/kgの1日用量で投与される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ヒトが高フェニルアラニン血症と診断されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ヒトが精神神経障害と診断されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ヒトが心血管疾患と診断されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記ヒトが貧血と診断されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
対象におけるテトラヒドロビオプテリン(BH4)またはその製薬的に許容される塩の腸貯留時間を増大させる方法であって、該対象に調合物を投与するステップを含み、該調合物が(1)BH4またはその製薬的に許容される塩と、(2)腸運動性を低速化させる薬剤とを含み、該調合物によって投与されるBH4またはその製薬的に許容される塩が腸運動性を低速化させる薬剤を含まないBH4またはその製薬的に許容される塩の対照調合物と比較して、より長い腸貯留時間を有する、方法。
【請求項14】
前記BH4またはその製薬的に許容される塩の腸貯留時間が前記対照調合物と比較して少なくとも2倍長い、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記薬剤が脂肪酸、グリセロール脂肪酸エステル、またはその組合せである、請求項13または14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記脂肪酸がオレイン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、パルミチン酸、アラキドン酸、リノール酸、リノレン酸、エルシジン酸、ミリスチル酸、ラウリン酸、ミリストレイン酸、およびパルミトレイン酸からなる群より選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記グリセロール脂肪酸エステルがモノエステル、ジエステル、トリエステル、またはその組合せである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記グリセロール脂肪酸エステルがグリセロールモノエステルおよびグリセロールジエステルの組合せである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記薬剤がモノオレイン酸グリセロールおよびジオレイン酸グリセロールである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
テトラヒドロビオプテリン(BH4)またはその製薬的に許容される塩および腸運動性を低速化させる薬剤を含む、BH4およびその製薬的に許容される塩の経口調合物。
【請求項21】
前記薬剤が脂肪酸、グリセロール脂肪酸エステル、またはその組合せである、請求項20に記載の調合物。
【請求項22】
前記脂肪酸がオレイン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、パルミチン酸、アラキドン酸、リノール酸、リノレン酸、エルシジン酸、ミリスチル酸、ラウリン酸、ミリストレイン酸、およびパルミトレイン酸からなる群より選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記グリセロール脂肪酸エステルがモノエステル、ジエステル、トリエステル、またはその組合せである、請求項20に記載の調合物。
【請求項24】
前記グリセロール脂肪酸エステルがグリセロールモノエステルおよびグリセロールジエステルの組合せである、請求項23に記載の調合物。
【請求項25】
前記薬剤がモノオレイン酸グリセロールおよびジオレイン酸グリセロールである、請求項24に記載の調合物。
【請求項26】
テトラヒドロビオプテリン(BH4)またはその製薬的に許容される塩の水溶液、抗酸化剤、およびpH緩衝剤を含む、BH4またはその製薬的に許容される塩の液体調合物。
【請求項27】
テトラヒドロビオプテリン(BH4)またはその製薬的に許容される塩、抗酸化剤、およびpH緩衝剤の乾燥粉末混合物を含む、水溶液中への構成のためのBH4またはその製薬的に許容される塩の乾燥粉末調合物。
【請求項28】
前記BH4またはその製薬的に許容される塩が10%w/vまでの量で存在する、請求項26または27に記載の調合物。
【請求項29】
前記抗酸化剤が少なくとも2種の抗酸化剤を含む、請求項26〜28のいずれか一項に記載の調合物。
【請求項30】
前記少なくとも2種の抗酸化剤が還元剤抗酸化剤を含む、請求項26〜29のいずれか一項に記載の調合物。
【請求項31】
酸抗酸化剤共力薬および/またはキレート剤をさらに含む、請求項29〜30のいずれか一項に記載の調合物。
【請求項32】
前記抗酸化剤が5%w/vまでの量で存在する、請求項26〜31のいずれか一項に記載の調合物。
【請求項33】
密封容器で提供され、非酸化性ガスのブランケットを含む、請求項26〜32のいずれか一項に記載の調合物。
【請求項34】
前記非酸化性ガスがアルゴン、窒素、二酸化炭素、およびその組合せからなる群より選択される、請求項33に記載の調合物。
【請求項35】
酸性pHを有する、請求項26〜34のいずれか一項に記載の調合物。
【請求項36】
甘味料および矯味矯臭剤をさらに含む、請求項35に記載の調合物。
【請求項37】
中性pHを有する、請求項26〜34のいずれか一項に記載の調合物。
【請求項38】
テトラヒドロビオプテリン(BH4)またはその製薬的に許容される塩を含有する水溶液を提供するステップと;
BH4またはその製薬的に許容される塩を含有する該溶液に抗酸化剤およびpH緩衝剤を添加するステップと;
抗酸化剤およびpH緩衝剤の添加の前またはその後に、BH4またはその製薬的に許容される塩を含有する該水溶液に不活性ガスまたは二酸化炭素を散布するステップと;
BH4またはその製薬的に許容される塩、抗酸化剤、およびpH緩衝剤を含有する該散布溶液を容器内に密閉するステップと;
を含む、BH4またはその製薬的に許容される塩の液体調合物を作製する方法。
【請求項39】
前記容器内で前記溶液の上に非酸化性ガスのブランケットを提供するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
乾燥製品を作製するためにBH4またはその製薬的に許容される塩、抗酸化剤、およびpH緩衝剤を含有する前記溶液を凍結乾燥するステップをさらに含む、請求項38または39に記載の方法。
【請求項41】
前記BH4またはその製薬的に許容される塩が二塩酸サプロプテリンを含む、請求項38〜40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
メタノール、酢酸ナトリウム、クエン酸、EDTA、および1,4−ジチオエリスリトールを含む水溶液を含む、ジヒドロビオプテリン、ビオプテリン、およびその類似体の逆相HPLC分離のための移動相溶液。
【請求項43】
前記メタノールが2体積%の量で存在する、請求項42に記載の溶液。
【請求項44】
50mM酢酸ナトリウム、5mMクエン酸、48μM EDTA、および160μM 1,4−ジチオエリスリトールを含む、請求項43に記載の溶液。
【請求項45】
メタノール、酢酸ナトリウム、クエン酸、EDTA、および1,4−ジチオエリスリトールを含む水溶液を含む移動相を使用して、ジヒドロビオプテリンおよびビオプテリン、またはジヒドロビオプテリンの類似体およびビオプテリンの類似体を含有する混合物に逆相HPLCを実施するステップ;
を含む、ジヒドロビオプテリンおよびビオプテリン、またはその類似体を塩基形およびジヒドロ形の両方を含有する混合物から分離する方法。
【請求項46】
前記移動相に使用されるメタノールが2体積%の量で存在する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記移動相が、50mM酢酸ナトリウム、5mMクエン酸、48μM EDTA、および160μM 1,4−ジチオエリスリトールを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記混合物が血液、血漿、組織ホモジネート、または尿のサンプルを含む、請求項45〜47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
ビオプテリンを含む血液、血漿、組織ホモジネート、または尿のサンプルを酸化に供するステップと;
該酸化されたサンプルをヨウ素滴定に共するステップと;
該酸化されたサンプルをイオン交換カラムに通過させるステップと;
HPLCおよびタンデム質量分析法を使用して、該サンプル中の総ビオプテリンおよび酸化ビオプテリンを測定するステップと;
該酸化形を除いた該総ビオプテリン間の差として、還元型ビオプテリンの量を計算するステップと;
を含む、タンデム質量分析法と組み合わされた逆相HPLC(LC/MS/MS)を使用してビオプテリンを測定する方法。
【請求項50】
ヨウ素滴定の前に前記サンプルをKCl、HClまたはTCAによって処理するステップをさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
ヨウ素滴定の前に、前記サンプルをKI、IまたはNaOHで処理するステップと、該アルカリ性の酸化サンプルをHClまたはTCAによる酸性化に供するステップとをさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
ビオプテリンならびにジヒドロビオプテリンおよびテトラヒドロビオプテリンのうちの少なくとも1つ、またはビオプテリンならびにジヒドロビオプテリンおよびテトラヒドロビオプテリンのうちの少なくとも1つの類似体を含む混合物を提供するステップと;
逆相HPLCによって該混合物中のビオプテリン種を分離するステップと;
テトラヒドロプテリンおよびその類似体の場合に、存在する該テトラヒドロプテリンおよびその類似体を第1の電極によってキノノイドジヒドロビオプテリン形に酸化して、続いて該キノノイド形を第2の電極に存在するテトラヒドロビオプテリンおよびその類似体に還元して戻すことによって電気化学検出を行うステップと;種の濃度を決定するために還元反応によって発生した電流を測定するステップと、および/または
ジヒドロビオプテリン、その類似体、ビオプテリン、またはその類似体の場合、ジヒドロビオプテリン種のビオプテリンへのカラム後酸化の後に蛍光検出によってこのような種を測定するステップと;
を含む、ビオプテリン種の混合物中のビオプテリンを定量する方法。
【請求項53】
ビオプテリン種またはその類似体を含む前記混合物が血液、血漿、組織ホモジネート、または尿のサンプルを含む、請求項52に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公表番号】特表2010−523708(P2010−523708A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503234(P2010−503234)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/060041
【国際公開番号】WO2008/128049
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(506136483)バイオマリン ファーマシューティカル インコーポレイテッド (18)
【Fターム(参考)】