説明

デジタルカメラ

【課題】 光学ファインダーを使用した時のユーザーの期待色と実際のデジタル画像の色との違いを少なくすることができるデジタルカメラを提供する。
【解決手段】 本デジタルカメラ1は、ファインダー400と、ファインダー400でとらえた被写体光像と同一の光像を画像信号に変換して取り込む撮像センサー303と、取り込まれた画像信号をデジタル画像に変換するA/D変換回路507と、変換されたデジタル画像にホワイトバランス処理を施す画像処理部600と、ファインダー400の光学系に配設され、被写体光像に対しホワイトバランス処理の結果に基づく色補正が可能な色温度変換フィルター5を具備した。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体光像を画像信号に光電変換して取り込み、この画像信号にホワイトバランス処理を施すデジタルカメラであって、光学ファインダーを備えたデジタルカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常のデジタルカメラにおいては、被写体光像を画像信号に変換して取り込む撮像手段と、取り込まれた画像信号をデジタル画像に変換する変換手段と、変換されたデジタル画像にホワイトバランス処理を施すホワイトバランス処理手段とが備えられ、これらの手段によるオートホワイトバランス調整により例えば電灯光下におかれた白色の物体が白色で再現できるようにデジタル画像の色バランスが自動的に補正されている。
【0003】そして、ビューファインダーとしてLCD等からなる電子ビューファインダーを有しているデジタルカメラにおいては、当該電子ビューファインダーに表示される被写体像によって撮影前に撮影画像の色バランスをモニターすることができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デジタルカメラにおける電子ビューファインダーは、実際に撮影していない撮影待機若しくは撮影準備の期間に連続的に使用されて電池を消耗させ、電源の効率を著しく低下させるので、デジタルカメラの中には電子ビューファインダーの表示/非表示を選択可能にするとともに、光学ファインダーを設け、撮影前の画角設定では電子ビューファインダーを非表示にし、光学ファインダーのみを使用することで、電池の省力化を可能にするものが商品化されている。
【0005】かかるデジタルカメラは、一般に、撮影待機時若しくは撮影準備時等のプレビュー時は電子ビューファインダーが非表示とされ、光学ファインダーのみが使用されることが多いが、被写体の光源によってはユーザーが光学ファインダーを通して確認できる被写体光像の色とオートホワイトバランスにより色バランスが自動的に補正されている実際のデジタル画像の色とが相違している場合もあり、このような場合も光学ファインダーのみで被写体を確認して撮影されると、ユーザーの期待色と実際のデジタル画像の色とに違いを生じるという不都合が生じる。
【0006】ユーザーは、プレビュー時に適宜、電子ビューァインダーを表示させて撮影画像の色バランスをモニターすることにより上述の不都合を回避することも可能であるが、これではその都度電子ビューファインダーに被写体像を表示させ、光学ファインダーで被写体を見ている姿勢から当該電子ビューァインダーの表示画像を視認する姿勢に変更しなければならず、カメラの操作性が低下するという問題が生じる。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、光学ファインダーを使用しした時のユーザーの期待色と実際の仕上がり画像の色との違いを少なくすることにより、光学ファインダーのみを使用して良好な撮影を行うことができるデジタルカメラを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、光学ファインダーと、被写体光像を画像信号に光電変換して取り込む撮像手段と、光源の色温度に関するデータを取り込むデータ取込手段と、上記データ取込手段で取り込まれたデータに基づいて上記撮像手段で取り込まれた画像信号にホワイトバランス処理を施すホワイトバランス処理手段とを備えたデジタルカメラであって、上記光学ファインダーでとらえた被写体光像に対し上記ホワイトバランス処理の結果に基づく色補正を行う色補正手段を備えたことを特徴とするデジタルカメラとして構成されている。
【0009】このような構成では、光学ファインダーをとおしてユーザーが確認できる被写体光像の色バランスを、オートホワイトバランスにより、色バランスが自動的に補正されている画像のホワイトバランスデータに基づいて補正することができる。したがって、光学ファインダーを使用した時のユーザーの期待色と実際の仕上がり画像の色との違いを少なくすることができる。
【0010】ただし、見かけ上で被写体光像と実際の仕上がり画像とが同じ色となればよいし、また見かけ上で好ましい色であればよく、必ずしも分光的な条件と一致するとは限らない。したがって、上記色補正では、上記光学ファインダーでとらえた被写体光像の色温度と上記ホワイトバランス処理を施された画像の色温度とを必ずしも一致させる必要はなく、上記光学ファインダーでとらえた被写体光像の色温度を上記ホワイトバランス処理を施された画像の色温度に近似した色温度に補正すればよい(請求項2)。これによりユーザーの期待色と実際の仕上がり画像の色との違いをより少なくすることができる。
【0011】このためには、例えば、上記色補正手段は、上記光学ファインダーの光学系に切換設定可能に配設され、当該光学ファインダーでとらえられる被写体光像の色温度をゼロから段階的に変換可能な複数枚の色温度変換フィルターと、上記データ取込手段で取り込まれたデータに基づいて上記色温度変換フィルターの中から上記被写体光像の色温度を上記ホワイトバランス処理を施された画像の色温度に近似した色温度に変換し得る色温度変換フィルターを1つ選択して設定する色温度変換フィルター設定手段とからなるものとすればよい(請求項3)。
【0012】また、被写体光像の色補正に対するユーザーの様々な要求があり、この要求に応じて、上記色温度変換フィルター設定手段は、上記選択された色温度変換フィルターに代えて、上記被写体光像の色温度をそのまま維持するゼロ変換フィルターを選択可能であることとしてもよい(請求項4)。あるいは、上記色温度変換フィルター設定手段は、上記選択された色温度変換フィルターに代えて、ある1つの色温度変換フィルターを選択可能であることとしてもよい(請求項5)。
【0013】このように、ユーザーの要求に応じて被写体光像の色補正を行ったり、色補正を行わなかったりすることができ、したがってユーザーは撮影のテクニックを駆使すべく用途に見合った所望の色補正を行うことができる。
【0014】また、請求項6の発明は、光学ファインダーを備えたデジタルカメラにおいて、上記光学ファインダーの光学系に切換設定可能に配設され、当該光学ファインダーでとらえられる被写体光像の色温度をゼロから段階的に変換可能な複数枚の色温度変換フィルターと、上記色温度変換フィルターの中からある1つの色温度変換フィルターを選択するフィルター選択手段と、上記フィルター選択手段で選択された色温度変換フィルターを上記光学ファインダーの光学系に設定するフィルター設定手段とを備えたことを特徴とするデジタルカメラとして構成されている。
【0015】このような構成では、光学ファインダーをとおしてユーザーが確認できる被写体光像の色バランスを任意に補正することができる。したがって、ユーザーは撮影のテクニックを駆使すべく用途に見合った所望の色補正を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係るデジタルカメラについて、図を用いて説明する。
【0017】図1は本発明の一実施形態に係るデジタルカメラの構造図、図2はそのファインダー光学系の光路の斜視図、図3は色温度変換フィルターの平面図である。
【0018】本実施形態に係るデジタルカメラ1は一眼レフカメラであり、基本的には図1に示すように、箱形のカメラボディ300と、このカメラボディ300に交換可能にとりつけられる撮像レンズ200とから構成されている。カメラボディ300の上部の略中央にはファインダー400が設けられている。
【0019】撮像レンズ200は、図示しない光源下にある被写体からの反射光(入射光)Aをカメラボディ300内の撮像面に取り込むためのものであり、カメラボディ300の前面の略中央に取り付けられている。撮像レンズ200は、複数のレンズ群からなる撮像光学系201とこの撮像光学系201に介装されて入射光量を規制する光学絞り202とを備え、これらの撮像光学系201と光学絞り202は鏡胴203内の所定の位置に保持されている。
【0020】カメラボディ300は、撮像レンズ200で被写体光像を取り込むための暗箱を構成し、光電変換素子で被写体光像を画像信号に光電変換して取り込み、その画像信号に所定の信号処理を行ってメモリカード等の記録媒体に記録し、また、その記録画像を再生するものである。
【0021】カメラボディ300の背面にはLCD等の表示用モニター304が設けられている。この表示用モニター304は、再生モード(PLAYモード)において、記録媒体に記録された記録画像を再生表示させるものであり、記録モード(RECモード)において、電子ビューファインダーとして機能し、撮影待機中にビデオ撮影された被写体を表示させるものである。なお、記録モードにおいては、省電のため、図略のスイッチにより表示用モニタ−304の表示を禁止することができるようになっている。また、図示はしていないが、カメラボディ300の上面の適所に電源を投入するための電源スイッチや撮影を指示するためのシャッターボタン等が設けられている。
【0022】カメラボディ300内には、撮像レンズ200の光軸B上であって、背面の近傍位置にはCCDエリアセンサー等の撮像センサー(光電変換素子)303が配設されている。撮像センサー303は、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の原色透過フィルターがピクセル単位で市松模様状に張られたエリアセンサーであって、全画素読み出しタイプのものである。また、撮像センサー303の前面に、例えばシャッター膜を機械的に移動させるフォーカルプレンシャッター等のメカニカルなシャッター302が配設されている。なお、撮像センサー303として電子シャッター機能を有するものを用いることでメカニカルシャッターを省略するようにしてもよい。
【0023】更に、光軸B上であって撮像レンズ200と撮像センサー303との間の適所に被写体光像をファインダー400側に導くためのミラー301が反射面を光軸Bに対して45度傾斜させて配設されている。ミラー301は、例えば入射光Aの一部を上方のファインダー400側に反射し、残りの光を後方の撮影センサー303側に透過させるハーフミラーである。ただし、全反射ミラーを撮影時に上方に跳ね上げるクイックリターンミラーであってもよい。
【0024】ファインダー400は、撮像面に投影される被写体光像を接眼窓に導いて当該接眼窓から実際に撮影される画像を確認できるようにするもので、カメラボディ300のミラー301の反射光を結像させるフォーカシングスクリーン401、フォーカシングスクリーン401による結像画像を90度反転させるペンタダハプリズム402(以下、プリズム402と略称する。)、プリズム402の後方に配置され、反転画像を結像する接眼光学系403、接眼光学系403のさらに後方に配置され、結像画像をユーザーが覗き込むための接眼窓であるファインダー窓404を備えている。
【0025】ファインダー400の前方の斜め上部には、ホワイトバランス(WB)調整用のデータを取り込むためのWB測光部が設けられている。WB測光部は乳白色の拡散板405と、例えばR,G,Bの分光感度を持つフォトダイオード等からなる測光センサー406とからなり、拡散板405は外光を取り込むために形成された窓404に嵌め込まれ、測光センサー406は拡散板405の下方に配置されている。なお、拡散板405を乳白色としているのは、基準となる白色光の光源色データ(光源の色温度に関するデータ)を擬似的に得るためである。
【0026】さらに、本実施形態のデジタルカメラ1では、図2に示すように、フォーカシングスクリーン401の上部にフォーカシングスクリーン401と平行に、本発明の特徴をなす色温度変換フィルター5が配置されている。色温度変換フィルター5は矩形平板状をなし、その周囲がフィルター支持枠6に固定されている。またフィルター支持枠6の後側にはラックギア7が形成されており、ラックギア7には回転ギア8が噛合可能となっている。さらに回転ギア8はモータ9に連結されており、モータ9の回転駆動により回転ギア8とラックギア7を介してフィルター枠6が図中のX方向(カメラボディの横方向)に往復移動可能となっている。モータ9としては、位置決め制御が可能なステッピングモータやムービングコイル等が使用される。以下、色温度変換フィルター5の構成について詳述する。
【0027】色温度変換フィルター5は、図3に示すように、4つの変換値を持つフィルターがX方向に一列に配置されており、フィルター支持枠6の往復移動によりフォーカシングスクリーン401上に結像される被写体光像の色温度に対し所定の色温度変換係数(ミレッド変換値)を掛けることができるようになっている。このために、図3中の左端から右端に向けて、50ミレッド、0ミレッド、−50ミレッド、−100ミレッドの各変換値を持つフィルターが並べられている。0ミレッドの変換値を持つフィルター(ゼロ変換フィルター)とは、フィルターが設けられていない部分であり、図では、このフィルターが設けられていない部分がフォーカシングスクリーン401の直上にある状態を示している。ただし、ゼロ変換フィルターとして、変換値がゼロとなるような透明フィルターを設けてもよい。特に他の変換フィルターがガラスフィルターである場合、同じ厚みの透明のフィルターを入れることによりゼロ変換フィルター使用時のピントのずれを防止できる。このゼロ変換フィルターを通過した被写体光像の色温度はそのまま維持されることとなるのはいうまでもない。
【0028】上記構成において、被写体光像は、撮像レンズ200の撮像光学系201により集光され、光学絞り202を介してカメラボディ300内のミラー301に導かれる。そして、被写体光像の一部は、このミラー301によって上方に反射され、ファインダー400のフォーカシングスクリーン401に倒立像で結像され、色温度変換フィルター5で後述する色補正が施された後、プリズム402で正立像に反転されて接眼光学系403及びファインダー窓404へと導かれる。
【0029】一方、ミラー301を透過した残りの光は撮像センサー303側に導かれる。撮影待機状態(以下、この状態をプレビューモードという。)においては、光学絞り202が予め設定された所定の絞り値に設定されるとともに、シャッター302が開放されており、撮像センサー303を所定の周期で駆動することにより表示モニター304で被写体をモニターするための画像(動画)が取り込まれる。また、シャッターボタンによりレリーズが指示されると、光学絞り202が算出された露出制御値に基づいて所定の制御絞り値に設定されるとともに、シャッター302が一旦、閉塞された後、所定の露光時間だけ開口して撮像センサー303が所定の露光量で露光される。
【0030】図4は本実施形態に係るデジタルカメラによる撮像処理ブロック図である。
【0031】同図においては、上記図1〜図3に示した部材と同一部材には同一の番号を付している。また、同図において、カメラ制御部500はデジタルカメラ1の撮影動作を集中制御するものである。カメラ制御部500は、後述する絞りドライバー501、タイミングジェネレーター502及びシャッタードライバー504を制御して撮影を行わせ、アナログ信号処理部505、デジタル画像処理部600及び表示モニター304を制御して撮影画像に対して所定の画像処理を行った後、その撮影画像をメモリーカード800に記録したり、表示モニター304に表示させたりする。
【0032】また、カメラ制御部500は、プレビューモード(撮影待機中にビデオ撮影された被写体を表示モニター304に表示させるモード)において、撮像センサー303で取り込まれる画像信号から画面内に予め設定された所定の測光エリアに含まれる画像信号を抽出し、その画像信号を用いてレリーズ時の露出制御値を算出するとともに、この算出結果と予め設定されたプログラム線図とを用いて光学絞り202の絞り値とシャッター302の露光時間(シャッタスピード)を設定する。また、同モードにおいて、後述するWB演算部510から出力されるWB調整データに基づいてフィルター用モータ制御回路509を駆動し、ファインダー400で確認される被写体光像の色温度がデジタル画像処理部600でWB調整される色温度と略同一となるように(すなわち、ファィンダー400で、撮影画像が記録されるとしたときの当該記録画像と略同一の色バランスの光像が確認できるように)、色温度変換フィルター5を自動設定する。なお、色温度変換フィルター5の自動設定の詳細については後述する。
【0033】絞りドライバー501は撮像レンズ200内の光学絞り202の駆動を制御するものである。絞りドライバー501は、カメラ制御部500から入力される絞り値に基づいて光学絞り202の開口量を所定の開口量に設定する。
【0034】タイミングジェネレーター502は撮像センサー303の撮影動作(露光に基づく電荷蓄積や蓄積電荷の読出し等)を制御するものである。タイミングジェネレーター502は、カメラ制御部500からの撮影制御信号に基づいて所定のタイミングパルスを生成して撮像センサー303に出力し、プレビューモードにおいては、1/30(秒)毎にフレーム画像を取り込み、順次、アナログ信号処理部505に出力させる。また、レリーズ時にはシャッター302の露光動作に連動して電荷を蓄積させ(すなわち、被写体光像を画像信号に光電変換させ)、その蓄積電荷をアナログ信号処理部505に出力させる。プレビューモードにおける各フレーム画像はアナログ信号処理部505及びデジタル画像処理部600で所定の画像処理が行なわれた後、表示が禁止されていなければ、表示モニター304に表示される。また、レリーズ時には、撮影画像はアナログ信号処理部505及びデジタル画像処理部600で所定の画像処理が行なわれた後、メモリカード800に記録される。
【0035】シャッタードライバー504は、シャッター302の駆動を制御するものである。シャッタードライバー504は、カメラ制御部500から入力されるシャッタスピードに基づいてシャッター302による撮像センサー303の露光時間を制御する。
【0036】カメラ操作スイッチ503は、カメラボディ300に設けられた各種操作ボタンの操作情報をカメラ制御部500に入力するためのスイッチである。カメラ操作スイッチ503には電源スイッチに対応するメインスイッチ503a、シャッターボタンに対応するS1スイッチ(撮影準備を指示するスイッチ)503b,S2スイッチ(レリーズを指示するスイッチ)503c、表示モニター304の表示を強制的に禁止する表示禁止スイッチ503dが含まれる。また、色温度変換フィルター5の自動設定をオフにし、撮影者がマニュアルで設定するための操作ボタンに対応した色温度変更スイッチ503eも含まれる。
【0037】アナログ信号処理部505は、撮像センサー303から出力される画像信号(CCDエリアセンサーの各画素で受光されたアナログ信号群)に所定の信号処理を施した後、デジタル信号に変換して出力するものである。アナログ信号処理部505はCDS回路506、AGC回路507及びA/D変換回路508を備えている。CDS回路506は、アナログ画像信号に含まれるリセット雑音を低減するものである。AGC回路507はアナログ画像信号のレベルを補正するものである。A/D変換回路508はアナログ画像信号を、例えば10ビットのデジタル画像信号(以下、このデジタル画像信号を画像データという。)に変換するものである。なお、画像データは、デジタル画像処理部600のガンマ補正回路603で最終的に8ビットに変換されるが、A/D変換回路508で10ビットの画像データに変換しているのは、ガンマ補正回路603で非線形性の強いガンマ特性でガンマ補正が行われるので、当該ガンマ補正処理での画質劣化を低減するためである。
【0038】フィルター用モータ制御回路509は、色温度変換フィルター切換用の駆動源であるモータ9の駆動を制御するものである。フィルター用モータ制御回路509は、カメラ制御部500から入力される切換制御信号に基づいてモータ9を所定の方向に所定量だけ駆動して所定の色温度変換フィルター5をフォーカシングスクリーン401に対向配置させる。
【0039】WB演算回路510は、WB測光部の測光センサー406から出力される測光データを用いてWB調整用のデータを演算するものである。WB演算回路510は、測光センサー406からR,G,Bの色成分に分離されて出力される測光データDr,Dg,Dbを用いてGの色成分の測光データDgに対するR,Bの色成分の測光データDr,Dbの比Dr/Dg,Db/Dgを演算し、これらの比データをWB調整データとしてカメラ制御部500に出力する。カメラ制御部500は、このWB調整データをデジタル画像処理部600内のホワイトバランス(WB)制御回路602に設定するとともに、このWB調整データに基づいてフォーカシングスクリーン401に対向配置すべき色温度変換フィルター5を1つ選択し、その選択フィルターに対するモータ9の駆動制御値を演算してフィルター用モータ制御回路509に出力する。
【0040】デジタル画像処理部600は、アナログ信号処理部505から入力される画像データに画素補間、WB調整、ガンマ補正、画像圧縮等の信号処理を行うとともに、信号処理後のデジタル画像の表示モニター304への再生表示やメモリカード800への記録を制御するものである。
【0041】デジタル画像処理部600には、画素補間回路601、ホワイトバランス制御回路602、ガンマ補正回路603、画像圧縮/伸長回路604、ビデオエンコーダー605及びメモリカードドライバー606が設けられている。
【0042】画素補間回路601は、R,G,Bの各色成分毎にフレーム画像の不足する画素位置のデータを補間するものである。すなわち、本実施形態では撮像センサー303としてR,G,Bの各色成分の画素が市松模様状に配列された単板式のCCDエリアセンサーを用いているので、各色成分のフレーム画像は離散的に配置された画素位置の複数のデータ(以下、このデータを画素データという。)で構成されている。画素補間回路601は、実在する複数の画素データを用いて実在しない画素位置の画素データを補間するものである。アナログ信号処理部505から入力されたR,G,Bの各色成分のデジタル画像はそれぞれ、一旦、画像メモリ700に保存され、その後、画素補間回路601に読み出されて画素データの補間処理が行われる。画素補間回路601は、Gの色成分のフレーム画像については、フレーム画像を構成する画像データを所定のフィルタパターンでマスキングした後、メディアン(中間値)フィルタを用いて、補間すべき画素位置の周辺に実在する画素データのうち、最大値と最小値とを除去した画素データの平均値を演算し、その平均値を当該画素位置の画素データとして補間する。また、R,Bの色成分について、フレーム画像を構成する画像データを所定のフィルタパターンでマスキングした後、補間すべき画素位置の周辺に実在する画素データの平均値を演算し、その平均値を当該画素位置の画素データとして補間する。そして、画素補間回路601は、画素補間後の各色成分のフレーム画像を再度、画像メモリ700に保存する。
【0043】ホワイトバランス制御回路602は、画素補間されたデジタル画像のホワイトバランス調整を行うものである。ホワイトバランス制御回路602は、画像メモリ700からR,Bの色成分の画像データを読み出し、それぞれカメラ制御部500によって設定されたWB調整データに基づいてレベル補正を行う。すなわち、ホワイトバランス制御回路602は、R,Bの色成分の画像データに対してそれぞれ比データ(Dr/Dg),(Db/Dg)によりレベル補正し、補正後の画像データをそれぞれ再度、画像メモリ700に保存する。
【0044】ガンマ補正回路603は、WB調整された画像データの階調特性を表示モニター304や外部出力されるモニターテレビ等の階調特性に補正するものである。ガンマ補正回路603は、画像メモリ700から読み出された画像データのレベルを色成分毎に所定のガンマ特性を用いて非線形に変換し、その変換後の後の画像データをそれぞれ再度、画像メモリ700に保存する。
【0045】画像圧縮/伸長回路604は、メモリカード800に記録すべき撮像画像を構成する画像データを圧縮し、メモリカード800から表示モニター304に再生表示すべく読み出された撮像画像を構成する画像データを伸長するものである。記録時に圧縮処理を行うのは、メモリカード800へ記録すべき撮像画像のデータ数を低減することでメモリカード800の記録容量を高めるためである。画像圧縮/伸長回路604は、撮像画像の記録時においては、画像メモリ700からガンマ補正後の撮像画像の画像データが読み出されると、例えばJPEG方式で画像データを圧縮する。この圧縮された画像データはメモリカードドライバー606を介してメモリカード800に読み出され、記録される。また、撮像画像の再生時においては、メモリカード800からメモリカードドライバー606を介して記録画像が読み出されると、所定の伸長処理を行って画像データを解凍する。この解凍された画像データはビデオエンコーダー605でビデオ信号に変換されて表示モニター304に出力され、再生表示される。
【0046】ビデオエンコーダー605は、表示モニター304がNTSC方式若しくはPAL方式のビデオ信号に基づいて駆動されるので、表示モニター304に表示すべき画像データをNTSC方式若しくはPAL方式の画像信号に変換して表示モニター304に出力するものである。プレビューモードにおいては、画像メモリ700に格納されたガンマ補正後の各コマのフレーム画像がビデオエンコーダー605に読み出され、NTSC方式若しくはPAL方式の画像信号に変換されて表示モニター304に出力される。また、再生モードにおいては、メモリカード800に記録された撮像画像(圧縮画像)がメモリカードドライバー606を介して画像圧縮/伸長回路604に読み出され、元の画像サイズに解凍された後、ビデオエンコーダー605でNTSC方式若しくはPAL方式の画像信号に変換されて表示モニター304に出力される。
【0047】画像メモリ700は、上述のように画像データに所定のデジタル画像処理を行うために当該画像データを一時、保存するメモリである。画像メモリ700は少なくとも3枚分の画像が記憶可能な容量を有し、撮像画像はR,G,Bの各色成分に分離されて記憶される。メモリカード800は、上述のように圧縮された画像データを記録して保存しておくためのメモリであって、その交換により画像データを外部保存等することができる。
【0048】上記構成において、デジタルカメラ1は電源スイッチがオンになると、記録モードが設定されていれば、プレビューモードの撮像処理が行なわれ、撮像センサー303で1/30秒毎に撮像動作が繰り返される。このとき、WB測光部で測光データが取り込まれ、この測光データに基づきWB演算回路510でWB調整データが演算され、デジタル画像処理部600のホワイトバランス制御回路602に設定される。各コマの撮像画像は、アナログ信号処理部505及びデジタル画像処理部600で画素補間、WB調整及びガンマ補正等の所定の信号処理が行なわれた後、表示モニター304に出力される。ここで、表示モニター304が表示禁止となっていなければ、撮像画像(動画)が表示モニター304に表示される。また、カメラ制御部500によりWB調整データに基づき色温度変換フィルター5が所定の色温度のフィルターに自動設定され、これによりユーザーがファインダー窓404を覗くと、そのファインダー像でデジタル画像処理部600によりWB調整された色バランスの画像を確認することができる。
【0049】また、この状態でシャッターボタンが操作されて、撮影が指示されると、プレビュー画像から露出制御値が算出され、その露出制御値に基づいて光学絞り202の開口量とシャッター302による露光時間とが制御されて撮像センサー303で被写体光像の静止画が取込まれる。この撮像画像は、アナログ信号処理部505及びデジタル画像処理部600で画素補間、WB調整、ガンマ補正及び画像圧縮等の所定の信号処理が行なわれた後、メモリカード800に記録される。
【0050】次に、色温度変換フィルターの自動設定の制御について説明する。
【0051】図2に示すように、撮像光学系201を通った光は、ミラー301により90度光軸を変換され、フォーカシングスクリーン401に光学像を結像する。その上部には、複数の変換値を持つフィルターが配列された色温度変換フィルター5が配置されており、色温度変換フィルター5が固定されたフィルター支持枠6の移動によりフォーカシングスクリーン401上に所定の変換値を持つフィルターを重ね合わせる。フィルター支持枠6のX方向の往復移動は、上記WB演算部510からのWB調整データに基づいてフィルター用モータ制御回路509を駆動し、ファインダー400で確認される被写体光像の色温度がWB調整される色温度と略同一となるように、色温度変換フィルター5のうちのフォーカシングスクリーン401に対向位置させる変換値を持つフィルターを選択するように行われる。つまり、フィルター支持枠6のX方向の往復移動は、その選択フィルターに対応する位置になるまで、モータ9を回転させ、この駆動力を回転ギア8とラックギア7の噛合により伝達させることにより行われる。
【0052】このように、フォーカシングスクリーン401上に所定のフィルターを重ね合わせることにより、フォーカシングスクリーン401上に結像される被写体光像に所定の色変換係数をかけて色温度変換することができる。そして、この色温度変換された光像は上部のプリズム402により上下左右反転されファインダー窓404をとおして確認できる。これにより、従来見えたままの色しか再現できなかったファインダー400の被写体光像に対し色補正が可能となる。
【0053】すなわち、フォーカシングスクリーン401の色補正制御は、撮像されたデジタル画像の色再現性にファインダー窓404をとおしたユーザーの被写体光像に対する印象を合わせるように制御を行うものである。
【0054】以下に示す表1はファインダー400の被写体光像の色補正制御例と効果を表したものである。
【0055】
【表1】


【0056】上記表1はその左欄から右欄に向かって、撮影光源(色温度とそのミレッド変換値)、撮影画像のホワイトバランス(WB)制御量(カメラWB補正制御量)と再生画像(カメラWB補正画像)、ファインダーのホワイトバランス(WB)補正量(フォーカシングスクリーンWB補正量)と光学像の見え(ファインダーWB補正光学像の見え)、従来のファインダーの光学像の見えを各光源色温度について示している。
【0057】表中のハッチングを付した部分は、デイライト(色温度で5000Kである。)に対し比較的色温度が偏った場合である。撮像されたデジタル画像はホワイトバランスの働きで常に正規化されているため、5000Kの下で撮影したような画像に構成されている。これに対し、従来のファインダー400の被写体光像では、色が偏った印象を受けており、仕上がり画像との印象がかなり異なる。
【0058】ファインダー400の被写体光像にホワイトバランス補正をかけた本実施形態では、常に仕上がり画像と印象が一致するため、撮影時に思わぬ結果となることがほとんどない。なお、人間の見た感じでは、色温度が約4000K〜約6000Kの範囲では、いずれも白色と判断するため、何ら補正を行う必要はない。また、上記表1の上から第3段目の、色温度が3300Kの場合のように、補正が必要となる場合でも、ファインダー400の被写体光像の補正量は−50ミレッドと、デジタル画像のホワイトバランスの補正量である−100ミレッドよりもやや少ないものとしている。このように、本実施形態では、ファインダー400の被写体光像の補正量はデジタル画像のホワイトバランス補正量と、人の色順応機能の働きによるファインダーの見えの印象のずれを考慮して、必ずしも一致させていない。
【0059】以上のように、本実施形態では、ファインダー400の光学系に配設された色温度変換フィルター5は、上記ホワイトバランス処理の結果に基づいて被写体光像に対する色補正が可能であるので、ファインダー400の光学系をとおしてユーザが確認できる被写体光像の色バランスを、オートホワイトバランスにより、色バランスが自動的に補正されている実際のデジタル画像に基づいて補正することができる。したがって、光学ファインダーの使用時におけるユーザーの期待色とデジタル画像との違いが非常に少なくなる。
【0060】次に、色温度変換フィルターのマニュアル設定について説明する。
【0061】上記では、色温度変換フィルター5は、被写体光像が上記ホワイトバランス処理を施されたデジタル画像の色温度に近似するように上記色補正を行うこととしているが、カメラ操作スイッチ503の色温度変更スイッチ503eの操作によりカメラ制御部500にユーザーからの指示を与えることにより、上記色補正を行わないようにすることもできる。具体的には、この指示により、上記選択フィルターに代えて、色温度変換フィルター5のうちの、ゼロ変換フィルターを選択すればよい。上記表1における最上段と最下段の内容がこのときの状態を示している。あるいは、この指示により、上記選択フィルターに代えて、色温度変換フィルター5のうちの、ある1つのフィルターを選択すればよい。上記表1の任意の段の組み合わせた内容がこのときの状態を示すものとなる。たとえば、上記表1における上から第4段目で撮影光源の色温度が4000Kのとき、ファインダー400のホワイトバランス補正量を−50ミレッドとするように色変換フィルターを選択する等である。さらには、上記のような色温度変換フィルター5の自動設定をまったく行うことなく、当初から、このような指示のみで色温度変換フィルター5をマニュアル設定することのみとしてもよく、その場合には、関連制御要素の省略により装置構成が非常に簡単なものとなる。
【0062】このように、ユーザーの要求に応じて被写体光像の色補正を行ったり、色補正を行わなかったりすることができるので、ユーザーは撮影のテクニックを駆使すべく用途に見合った所望の色補正を行うことができる。
【0063】なお、上記実施形態では、色温度変換フィルター5は、ファインダー400のフォーカシングスクリーン401の直上に配置したが、ファインダー400のフォーカシングスクリーン401から接眼光学系403までの光学系内にあればどこでもよい。ただし、色温度変換フィルター5の周辺機器の設置スペースを確保するためには、上記実施形態の位置が実際的であると考えられる。また、上記実施形態では、色温度変換フィルター5はゼロから段階的な変換値を4つ持つものを例示したが、2つ、3つあるいは5つ以上の変換値を持つものとしてもよいし、さらに連続的な変換値を持つものとしてもよい。ただし、上述したような人間の目の色順応からすれば、4つの場合で必要かつ十分であると考えられる。
【0064】さらに、上記実施形態では、デジタルカメラ1として、一眼レフカメラを例示したが、本発明の適用範囲はこれに限らず、他の機種についても同様に適用可能である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明は、光学ファインダーと、被写体光像を画像信号に光電変換して取り込む撮像手段と、光源の色温度に関するデータを取り込むデータ取込手段と、上記データ取込手段で取り込まれたデータに基づいて上記撮像手段で取り込まれた画像信号にホワイトバランス処理を施すホワイトバランス処理手段とを備えたデジタルカメラであって、上記光学ファインダーでとらえた被写体光像に対し上記ホワイトバランス処理の結果に基づく色補正を行う色補正手段を備えたことを特徴とするデジタルカメラとして構成されている。このような構成では、光学ファインダーをとおしてユーザーが確認できる被写体光像の色バランスを、オートホワイトバランスにより、色バランスが自動的に補正されている画像のホワイトバランスデータに基づいて補正することができる。したがって、光学ファインダーを使用した時のユーザーの期待色と実際の仕上がり画像の色との違いを少なくすることができる。
【0066】ただし、見かけ上で被写体光像と実際の仕上がり画像とが同じ色となればよいし、また見かけ上で好ましい色であればよく、必ずしも分光的な条件と一致するとは限らない。したがって、上記色補正では、上記光学ファインダーでとらえた被写体光像の色温度と上記ホワイトバランス処理を施された画像の色温度とを必ずしも一致させる必要はなく、上記光学ファインダーでとらえた被写体光像の色温度を上記ホワイトバランス処理を施された画像の色温度に近似した色温度に補正すればよい(請求項2)。これによりユーザーの期待色と実際の仕上がり画像の色との違いをより少なくすることができる。
【0067】また、被写体光像の色補正に対するユーザーの様々な要求があり、この要求に応じて、上記色温度変換フィルター設定手段は、上記選択された色温度変換フィルターに代えて、上記被写体光像の色温度をそのまま維持するゼロ変換フィルターを選択することができる(請求項4)。あるいは、上記色温度変換フィルター設定手段は、上記選択された色温度変換フィルターに代えて、ある1つの色温度変換フィルターを選択することができる(請求項5)。このように、ユーザーの要求に応じて被写体光像の色補正を行ったり、色補正を行わなかったりすることができ、したがってユーザーは撮影のテクニックを駆使すべく用途に見合った所望の色補正を行うことができる。
【0068】また、請求項6の発明は、光学ファインダーを備えたデジタルカメラにおいて、上記光学ファインダーの光学系に切換設定可能に配設され、当該光学ファインダーでとらえられる被写体光像の色温度をゼロから段階的に変換可能な複数枚の色温度変換フィルターと、上記色温度変換フィルターの中からある1つの色温度変換フィルターを選択するフィルター選択手段と、上記フィルター選択手段で選択された色温度変換フィルターを上記光学ファインダーの光学系に設定するフィルター設定手段とを備えたことを特徴とするデジタルカメラとして構成されている。このような構成では、光学ファインダーをとおしてユーザーが確認できる被写体光像の色バランスを任意に補正することができる。したがって、ユーザーは撮影のテクニックを駆使すべく用途に見合った所望の色補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るデジタルカメラの構造図である。
【図2】上記実施形態におけるファインダー光学系の光路の斜視図である。
【図3】上記実施形態における色温度変換フィルターの平面図である。
【図4】上記実施形態に係るデジタルカメラにおける撮像処理ブロック図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
5 色温度変換フィルター(色補正手段)
6 フィルター支持枠(色補正手段、色温度変換フィルター設定手段、フィルター設定手段)
7 ラックギア(色補正手段、色温度変換フィルター設定手段、フィルター設定手段)
8 回転ギア(色補正手段、色温度変換フィルター設定手段、フィルター設定手段)
9 モータ(色補正手段、色温度変換フィルター設定手段、フィルター設定手段)
200 撮像レンズ
201 レンズ群
202 光学絞り
300 カメラボディ
301 ミラー
302 シャッター
303 撮像センサー(撮像手段)
304 表示モニター
400 ファインダー(光学ファインダー)
401 フォーカシングスクリーン
402 プリズム
403 接眼光学系
406 測光センサー(データ取込手段)
500 カメラ制御部(色補正手段、色温度変換フィルター設定手段、フィルター選択手段、フィルター設定手段)
501 絞りドライバー
502 タイミングジェネレーター
503 カメラ操作スイッチ
503a メインスイッチ
503b S1スイッチ
503c S2スイッチ
503d 表示禁止スイッチ
503e 色温度変更スイッチ(色補正手段、色温度変換フィルター設定手段、フィルター選択手段)
504 シャッタードライバー
505 アナログ信号処理部
506 CDS回路
507 AGC回路
508 A/D変換回路
509 フィルター用モータ制御回路(色補正手段、色温度変換フィルター設定手段、フィルター設定手段)
510 WB演算回路
600 デジタル画像処理部
601 画像補間回路
602 ホワイトバランス制御回路(ホワイトバランス処理手段)
603 ガンマ補正回路
604 画像圧縮/伸長回路
605 ビデオエンコーダー
606 メモリカードドライバー
700 画像メモリ
800 メモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】 光学ファインダーと、被写体光像を画像信号に光電変換して取り込む撮像手段と、光源の色温度に関するデータを取り込むデータ取込手段と、上記データ取込手段で取り込まれたデータに基づいて上記撮像手段で取り込まれた画像信号にホワイトバランス処理を施すホワイトバランス処理手段とを備えたデジタルカメラであって、上記光学ファインダーでとらえた被写体光像に対し上記ホワイトバランス処理の結果に基づく色補正を行う色補正手段を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】 上記色補正手段は、上記光学ファインダーでとらえた被写体光像の色温度を上記ホワイトバランス処理を施された画像の色温度に近似した色温度に補正するものであることを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラ。
【請求項3】 上記色補正手段は、上記光学ファインダーの光学系に切換設定可能に配設され、当該光学ファインダーでとらえられる被写体光像の色温度をゼロから段階的に変換可能な複数枚の色温度変換フィルターと、上記データ取込手段で取り込まれたデータに基づいて上記色温度変換フィルターの中から上記被写体光像の色温度を上記ホワイトバランス処理を施された画像の色温度に近似した色温度に変換し得る色温度変換フィルターを1つ選択して設定する色温度変換フィルター設定手段とからなることを特徴とする請求項2記載のデジタルカメラ。
【請求項4】上記色温度変換フィルター設定手段は、上記選択された色温度変換フィルターに代えて、上記被写体光像の色温度をそのまま維持するゼロ変換フィルターを選択可能であることを特徴とする請求項3記載のデジタルカメラ。
【請求項5】 上記色温度変換フィルター設定手段は、上記選択された色温度変換フィルターに代えて、ある1つの色温度変換フィルターを選択可能であることを特徴とする請求項3記載のデジタルカメラ。
【請求項6】 光学ファインダーを備えたデジタルカメラにおいて、上記光学ファインダーの光学系に切換設定可能に配設され、当該光学ファインダーでとらえられる被写体光像の色温度をゼロから段階的に変換可能な複数枚の色温度変換フィルターと、上記色温度変換フィルターの中からある1つの色温度変換フィルターを選択するフィルター選択手段と、上記フィルター選択手段で選択された色温度変換フィルターを上記光学ファインダーの光学系に設定するフィルター設定手段とを備えたことを特徴とするデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2001−8222(P2001−8222A)
【公開日】平成13年1月12日(2001.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−174600
【出願日】平成11年6月21日(1999.6.21)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】