説明

デジタルカメラ

【課題】設定された撮影枚数に必要な時間の間にストロボをフラット発光させる。
【解決手段】本発明は、撮像素子14と、観察光学系と、被写体光束を上記観察光学系に導く第1の位置と上記被写体光束の光路中から退避して上記被写体光束を撮像素子に導くため第2の位置とに可動するクイックリターンミラー5と、被写体に対しフラット発光を行なうストロボユニット17を発光させるための発光信号を、上記ミラー5が上記第2の位置にある所定の期間に上記撮像素子14を複数回の撮像を行なわせる複数駒撮影モードで出力することを特徴とするデジタルカメラである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラに係り、特に連続撮影を行うことが可能な一眼レフレックスタイプのデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一眼レフレックスタイプのカメラ(以下、一眼レフカメラと略記する)では、1コマにつき内蔵するクイックリターンミラーを1回光路退避位置へ移動させて撮影を行っている。また、1回のレリーズ操作に対して、クイックリターンミラーを上げた状態を保持しつつ複数コマの連続撮影を行うカメラが知られている。そして、この種の技術について、例えば特許文献1では、光学系の入射光を撮像素子側に保持しつつ、1回のミラー駆動で複数コマの高速撮影を可能とするカメラが開示されている。また、今日では、所謂連写モード時に8コマ/秒程度の連写を実現するカメラも実用化されている。
【特許文献1】特開平8−278541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、高速で移動している被写体やスポーツ写真等で、決定的な瞬間を捉えたい場合には、数msec〜10数msecのずれが、撮影タイミングを逃す事態を招く要因となることがある。また、8コマ/秒程度の連続撮影が可能なカメラは、その撮影間隔が100〜125msecであり、上述したタイミングを逸する可能性が高い。
【0004】
一方、動画撮影については、一般的に市場に出回っているカメラでは1/60sec毎に撮影を行っているが、この場合でも、その撮影間隔は16.7msecであり、高速での対応は不十分である。更に、動画の場合には、一瞬を捉えたいという撮影者の意図には合わず、無駄な撮影を行ってしまうという課題を依然として有している。
【0005】
本発明の目的とするところは、全シーケンスの時間は変えずに1回のミラー駆動シーケンスにおける撮影枚数を1駒と複数駒とに切換可能とし、更に設定された撮影枚数に必要な時間の間にストロボをフラット発光させることで、簡易な操作で所望とする一瞬を撮影可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様では、被写体光束を受けて撮像を行なう撮像素子と、被写体光束を受けて被写体を観察する観察光学系と、被写体光束を上記観察光学系に導く第1の位置と上記被写体光束の光路中から退避して上記被写体光束を撮像素子に導くため第2の位置に可動する反射ミラーと、被写体に対してフラット発光を行なうストロボ装置を発光させるための発光信号を出力する発光信号出力手段と、上記反射ミラーが上記第2の位置にある所定の期間に上記撮像素子に複数回の撮像を行なわせる複数駒撮影モードで、上記発光信号出力手段から上記発光信号を出力するように制御する制御手段と、を有することを特徴とするデジタルカメラが提供される。
【0007】
本発明の第2の態様では、被写体光束を受けて撮像を行なう撮像素子と、被写体光束を受けて被写体を観察する観察光学系と、被写体光束を上記観察光学系に導く第1の位置と上記被写体光束の光路中から退避して上記被写体光束を撮像素子に導くため第2の位置に可動する反射ミラーと、被写体に対してフラット発光を行なうストロボ装置を発光させるための発光信号を出力する発光信号出力手段と、上記反射ミラーが上記第2の位置にある所定の期間に上記撮像素子に対し複数回の撮像を行なわせる複数駒撮影モード手段と、上記複数駒撮影モードのとき撮像動作時には上記発光信号出力手段から上記発光信号を出力するように制御する制御手段とを有することを特徴とするデジタルカメラが提供される。
【0008】
本発明の第3の態様では、被写体光束を受けて撮像を行なう撮像素子と、被写体光束を受けて被写体を観察する観察光学系と、被写体光束を上記観察光学系に導く第1の位置と上記被写体光束の光路中から退避して上記被写体光束を撮像素子に導くため第2の位置に可動する反射ミラーと、被写体に対しフラット発光を行なうストロボ装置を発光させるための発光信号を出力する発光信号出力手段と、上記反射ミラーが上記第2の位置にある所定の期間に上記撮像素子に対し1回の撮像を行なわせる1駒撮影モードと、上記所定の期間に上記撮像素子に対し複数回の撮像を行なわせる複数駒撮影モードのどちらかを選択し、上記複数駒撮影モードが選択されたとき、上記発光信号出力手段から発光信号を出力するように制御する制御手段とを有することを特徴とするデジタルカメラが提供される。
【0009】
本発明の第4の態様では、被写体光束を受けて撮像を行なう撮像素子と、被写体光束を受けて被写体を観察する観察光学系と、被写体光束を上記観察光学系に導く第1の位置と上記被写体光束の光路中から退避して上記被写体光束を撮像素子に導くため第2の位置に可動する反射ミラーと、被写体に対しフラット発光を行なうストロボ装置を発光させるための発光信号を出力する発光信号出力手段と、上記反射ミラーが上記第2の位置にある所定の期間に上記撮像素子に対し1回の撮像を行なわせる1駒撮影モード手段と、上記所定の期間に上記撮像素子に対し複数回の撮像を行なわせる複数駒撮影モード手段と、上記1駒撮影モード手段と上記複数駒撮影モード手段のどちらかを実行させるための撮影モード選択手段と、上記撮影モード選択手段の選択によって上記複数駒撮影モード手段が選択されたときは上記発光信号出力手段から上記発光信号を出力するように制御する制御手段とを有することを特徴とするデジタルカメラが提供される。
【0010】
本発明の第5の態様では、上記第1乃至第4の態様において、上記デジタルカメラは1眼レフカメラであることを特徴とするデジタルカメラが提供される。
【0011】
本発明の第6の態様では、上記第1乃至第5の態様において、上記デジタルカメラはストロボ装置を有することを特徴とするデジタルカメラが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、全シーケンスの時間は変えずに1回のミラー駆動シーケンスにおける撮影枚数を1駒と複数駒とに切換可能とし、更に設定された撮影枚数に必要な時間の間にストロボをフラット発光させることで、簡易な操作で所望とする一瞬を撮影可能とするデジタルカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施の形態に係るデジタルカメラの構成図である。より詳細には図1(a)は当該デジタルカメラの正面図であり、図1(b)は当該デジタルカメラの側面図である。また、図2は、図1のデジタルカメラを背面側より見た外観斜視図である。
【0015】
図1(a),(b)に示されるように、このデジタルカメラ1は、ボディユニット2と該ボディユニット2に装着可能なレンズユニット3とで構成される一眼レフカメラである。
【0016】
即ち、レンズユニット3は、複数のレンズより成るもので、ボディユニット2内の後述する撮像素子14に撮影光束を導くための撮影レンズ4を有している。
【0017】
一方、ボディユニット2内には、該ボディユニット2内の各部に電源を供給するバッテリ10が設けられている。上記撮影レンズ4を通過した撮影光束の光路上には当該撮影光束を反射するクイックリターンミラー(反射ミラー)5が配設されており、当該クイックリターンミラー5の反射光の光路上にはファインダスクリーン6、ペンタプリズム7、接眼光学系8が配設されている。そして、この接眼光学系8の近傍には測光ユニット9が設けられている。更に、クイックリターンミラー5の後方には測距用ミラー11が設けられており、当該測距用ミラー11での反射光の光路上には自動測距を行うための測距ユニット12が設けられている。クイックリターンミラー5の中央部はハーフミラーになっており該クイックリターンミラー5がダウン(図示の位置;第1の位置)した際に一部の光束が透過する。クイックリターンミラー5のアップ時(第2の位置)には、測距用ミラー11は折り畳まれるようになっている。さらに、クイックリターンミラー5の後方で、撮影光束の光路上には、フォーカルプレーンシャッタ13と、光学系を通過した被写体像を光電変換するためのCCD等の撮像素子(イメージャ)14と、この撮像素子14等が配設されたメイン回路基板15と、撮像素子14により取り込まれた被写体像を表示するモニタ16とが設けられている。以上のほか、ボディユニット2には、ストロボユニット17が設けられている。
【0018】
そして、図2に示されるように、このデジタルカメラ1のボディユニット2の上面部には、表示部20とシャッタ釦21、サブダイヤル22、撮影モードダイヤル23、メインスイッチ24、撮影枚数釦27が設けられている。また、ボディユニット2の背面部には、ファインダ接眼部26とモニタ16、メインダイヤル25が設けられている。
【0019】
より詳細には、表示部20は、カメラの撮影情報等を表示するためのものである。シャッタ釦21は、カメラの撮影操作を行うためのもので、2段式のレリーズスイッチで構成されている。メインダイヤル25及びサブダイヤル22は、各種のモードや数値の選択を行うためのダイヤルである。メインスイッチ24は、本デジタルカメラの電源のオン/オフを切り替える為のスイッチである。撮影モードダイヤル23は、露出制御方式の切換、例えばプログラムAEや絞り優先AE、シャッタスピード優先AE、マニュアル等の露出制御方式を選択するためのダイヤルである。そして、撮影枚数釦27は、連続撮影を行う際のコマ数を設定するための釦である。例えば、初期状態では1コマ撮影、撮影枚数釦27が1回押下されると3コマ撮影、2回押下されると初期状態に復帰の如くコマ数が設定される。
【0020】
図3は、本発明の一実施の形態に於けるデジタルカメラの電気系のシステム構成を示すブロック図である。上述したように、この実施の形態に係るデジタルカメラ1は、ボディユニット2とレンズユニット3とにより構成されている。以下、各部につき詳述する。
【0021】
レンズユニット2は、レンズモータユニット30と、レンズ駆動回路31と、絞りモータユニット32と、絞り駆動回路33と、レンズ内データ用メモリ34とを有して構成されている。上記レンズモータユニット30は、上述した撮影レンズ4を光軸方向に移動させるためのユニットである。このレンズモータユニット30は、ボディユニット2内の後述する制御回路40からレンズ駆動回路31を介して、光軸方向の動きが制御される。絞りモータユニット32は、制御回路40から絞り駆動回路33を介して制御されるものであって、撮像素子14に入射される光束を制限する絞りを駆動する。また、レンズ内データ用メモリ34は、撮影レンズ4のF値や焦点距離等、レンズユニット3内で使用される各種データが記憶されているものである。これらのレンズユニット3内の各部は、ボディユニット2内の制御回路40からの指令に従って制御される。
【0022】
一方、ボディユニット2は、本デジタルカメラ1内の各部の制御を司る制御回路40を有している。この制御回路40には、撮像素子(イメージャ)14とミラー駆動回路41、シャッタ駆動回路43、測距回路45、測光回路46、メモリ47、記憶回路48、スイッチ入力部50、表示駆動回路51、画像表示回路53、ストロボ駆動回路57、上述したレンズユニット3内のレンズ駆動回路31、絞り駆動回路33及びレンズ内データ用メモリ34が接続されている。撮像素子14は、多チャンネルで高速読み出しが可能なイメージャで構成されている。ミラー駆動回路41はモータユニット42を駆動するためのもので、当該モータユニット42が駆動されることによってクイックリターンミラー5がアップ位置及びダウン位置へ回転移動される。シャッタ駆動回路43は、フォーカルプレーンシャッタ13を構成するシャッタユニット44を駆動するための回路である。シャッタユニット44が駆動されることにより、フォーカルプレーンシャッタ13の開閉、即ちシャッタスピードが制御される。測距回路45は測距ユニット12を駆動するためのものであり、この測距ユニット12が駆動されることで本デジタルカメラ1から図示されない被写体までの距離が測定される。測光回路46は、測光ユニット9を駆動するための回路である。この測光回路46により、上記ペンタプリズム7からの光束に基づいて測光処理が行われる。メモリ47はカメラ制御に必要な所定の制御パラメータや記録メディアへ書き込む前の撮影データを一時的に記憶するものであり、制御回路40からアクセス可能に設けられている。記録回路48は、撮像素子14で撮像した画像をデータとして記録メディア49に記録しておくための回路である。スイッチ入力部50は、シャッタ釦21、サブダイヤル22、撮影モードダイヤル23、メインスイッチ24、撮影枚数釦27等を有している。表示駆動回路51は、カメラの上面部に設けられている表示部20を含む表示ユニット52を駆動するための回路である。画像表示回路53は、カメラ背面部に設けられたモニタ16を含むモニタユニット54を駆動するための回路である。ストロボ駆動回路57はストロボ発光部58を駆動制御するための回路である。尚、請求項記載の観察光学系とは、ファインダスクリーン6、ペンタプリズム7、接眼光学系8等に相当し、制御手段とは制御回路40等に相当する。発光信号出力手段、1駒撮影モード手段、複数駒撮影モード手段も制御回路40に含まれる概念である。
【0023】
次に、図4のタイミングチャートを参照して、本発明の一実施の形態に係るデジタルカメラによる連写モード(3コマ撮影)時の撮影動作について詳細に説明する。
【0024】
ここでは、ストロボユニット17はオフされていることを想定している。
【0025】
以下の説明では、図1乃至図3の構成図を適宜参照する。尚、図中、tBはファインダの像消失時間を示し、tI1は1コマ目と2コマ目の間隔、tI2は2コマ目と3コマ目の間隔(tI1=tI2=3.3msec)、t1は1コマ撮影までのレリーズタイムラグ、t2は2コマ撮影までのレリーズタイムラグ(標準のレリーズタイムラグに相当)、t3は3コマ撮影までのレリーズタイムラグ、をそれぞれ意味している。
【0026】
シャッタ釦21が押下され、セカンドレリーズがオンされると、制御回路40は所定時間を経て絞りモータを正転駆動して不図示の絞りを絞り込み、更にクイックリターンミラー5のアップを開始する。そして、制御回路40は、当該クイックリターンミラー5が完全にアップされると、シャッタ駆動回路43によりシャッタユニット44に含まれるフォーカルプレーンシャッタ13を駆動して開口状態とし、レリーズタイムラグt1,t2,t3をもって連続3回の撮像を撮像素子14により行う。(以下に、「撮像素子を電気的にシャッタ駆動する」という。即ち、撮像素子の電子シャッタ機能を利用する。)
すなわち、制御回路40は、連写モード時においては、通常撮影モード時の撮影タイミングで1回、そのタイミングの前後、所定の間隔tI1,tI2(=3.3msec)のタイミングで2回の計3回の撮影を行うように制御することになる。
【0027】
クイックリターンミラー5はファインダの像消失時間だけアップされているが、制御回路40は、クイックリターンミラー5をダウンし、絞りモータを逆転駆動して絞りを初期状態に戻し、モータをオンしてシャッタユニット44をメカチャージし、こうして全ての動作を終了する。以上の撮影動作を実現すべく、この実施の形態では、300コマ/sec程度の連写が可能な素子シャッタ付きのイメージャを採用する。
【0028】
一方、図5のタイミングチャートを参照して、本発明の一実施の形態に係るデジタルカメラによる連写モード(3コマ撮影)時の撮影動作について詳細に説明する。
【0029】
ここでは、ストロボユニット17がオンされていることを想定している。
【0030】
同図より、ストロボユニット17がオンされている場合には、設定された撮影枚数(ここでは連続3駒)に必要な時間(ここではtI1+tI2以上)の間、制御回路40はストロボ駆動回路57を駆動して、ストロボ発光部58をフラット発光させることで、ストロボ撮影を実現している。この点は、本発明の特徴部分の一つである。尚、フラット発光とは、フォーカルプレーンシャッタ13を有するカメラにおいて、ストロボ発光部58のキセノン管を発光する場合に、撮影のための露出秒時が当該フォーカルプレーンシャッタ13のストロボ同調秒時よりも速いときには、ストロボ駆動回路57内のコンデンサに蓄積したエネルギを少量ずつ断続的に放出することで、ストロボ発光部58のキセノン管の発光を一定時間継続して行い、被写体を照射することをいう。
【0031】
以下、図6のフローチャートを参照して、本発明の一実施の形態に係るデジタルカメラによる撮影動作を更に詳細に説明する。ここでは、図1乃至図3を適宜参照する。
【0032】
シャッタ釦21が半押しされファーストレリーズがオンされると(ステップS1)、制御回路40による制御の下、測距ユニット12による測距、測光ユニット9による測光が行われ(ステップS2,S3)、セカンドレリーズがオンされるまでステップS1乃至S3の動作を繰り返し、セカンドレリーズがオンされると(ステップS4)、クイックリターンミラー5をアップすると共にレンズの絞込みを行い(ステップS5)、連写モード(複数駒撮影モード)であるか否かを判断する(ステップS6)。
【0033】
ここで、連写モードである場合には、被写体輝度が低輝度であるか否かを判断し(例えば所定の閾値との比較による)(ステップS7)、低輝度である場合にはストロボ発光を開始し(ステップS8)、シャッタユニット44に含まれるシャッタ先幕マグネットをオフし(ステップS9)、撮像素子を電気的にシャッタ駆動し(ステップS10、図中、素子シャッタ駆動)、撮像素子のデータを読み出し、露出設定回数だけ上記ステップS10乃至S11の処理を繰り返し、複数駒撮像を実行し(ステップS12)、設定回数だけ処理が終了すると、シャッタ後幕マグネットをオフし(ステップS13)、ストロボ発光を停止し(ステップS14)、ステップS15以降の処理に進む。上記ステップS7で低輝度でないと判断された場合には、ストロボ発光部58を発光することなく、ステップS9の処理を実行するので、ステップS14でのストロボ発光停止の動作も不要となることは言うまでもない。
【0034】
一方、連写モードではない場合、シャッタユニット44に含まれるシャッタ先幕マグネットをオフし(ステップS17)、撮像素子14を電気的にシャッタ駆動し(ステップS18)、シャッタ後幕マグネットをオフし(ステップS19)、ステップS15以降の処理に進む。こうして、クイックリターンミラー5をダウンすると共にレンズ絞り開放とし(ステップS15)、メカチャージを行い(ステップS16)、動作を終了する。
【0035】
尚、図1乃至3では、ストロボユニット18をボディユニット2内に実装する例を示したが、図7、図8に示されるように、ストロボ回路100とストロボ発光部101からなる外付けのストロボユニット18を採用することも可能である。
【0036】
以上説明したように、本発明の一実施の形態によれば、1回のミラーシーケンスにおける撮影枚数を切換可能なカメラにおいて、所望とする場合には、撮影中にストロボ発光部をフラット発光させることが可能となる。一般に、複数駒の連続撮影を行なう場合には撮像素子のデータでの撮像の各タイミングに正確に同期させて発光させなければならなかったが、本発明によれば、最初の発光タイミングさえ同期させることができれば、発光時間を制御したフラット発光が実現されるので、例えば外付けのストロボユニットを使用する場合にも通信の遅れによる不具合の影響を軽減することができる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその主旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能である。例えば、前述した技術はデジタルカメラのみならず、撮像素子を用いて撮影を行なう各種の装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】(a)は本発明の一実施の形態に係るデジタルカメラの正面図、(b)はデジタルカメラの側面図である。
【図2】図1のデジタルカメラを背面側より見た外観斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に於けるデジタルカメラの電気系のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るデジタルカメラによる連写モード(3コマ撮影)時の撮影動作について詳細に説明するタイムチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態に係るデジタルカメラによる連写モード(3コマ撮影)時の他の撮影動作について詳細に説明するタイムチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態に係るデジタルカメラによる撮影動作を更に詳細に説明するフローチャートである。
【図7】(a)は本発明の一実施の形態に係るデジタルカメラの改良例の正面図、(b)はデジタルカメラの改良例の側面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に於けるデジタルカメラの改良例の電気系のシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0039】
1・・・デジタルカメラ、2・・・ボディユニット、3・・・レンズユニット、4・・・撮影レンズ、5・・・クイックリターンミラー、6・・・ファインダスクリーン、7・・・ペンタプリズム、8・・・接眼光学系、9・・・測光ユニット、10・・・バッテリ、11・・・測距用ミラー、12・・・測距ユニット、13・・・フォーカルプレーンシャッタ、14・・・撮像素子、15・・・メイン回路基板、16・・・モニタ、17・・・ストロボユニット、18・・・ストロボユニット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体光束を受けて撮像を行なう撮像素子と、
被写体光束を受けて被写体を観察する観察光学系と、
被写体光束を上記観察光学系に導く第1の位置と上記被写体光束の光路中から退避して上記被写体光束を撮像素子に導くため第2の位置に可動する反射ミラーと、
被写体に対してフラット発光を行なうストロボ装置を発光させるための発光信号を出力する発光信号出力手段と、
上記反射ミラーが上記第2の位置にある所定の期間に上記撮像素子に複数回の撮像を行なわせる複数駒撮影モードで、上記発光信号出力手段から上記発光信号を出力するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
被写体光束を受けて撮像を行なう撮像素子と、
被写体光束を受けて被写体を観察する観察光学系と、
被写体光束を上記観察光学系に導く第1の位置と上記被写体光束の光路中から退避して上記被写体光束を撮像素子に導くため第2の位置に可動する反射ミラーと、
被写体に対してフラット発光を行なうストロボ装置を発光させるための発光信号を出力する発光信号出力手段と、
上記反射ミラーが上記第2の位置にある所定の期間に上記撮像素子に対し複数回の撮像を行なわせる複数駒撮影モード手段と、
上記複数駒撮影モードのとき撮像動作時には上記発光信号出力手段から上記発光信号を出力するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】
被写体光束を受けて撮像を行なう撮像素子と、
被写体光束を受けて被写体を観察する観察光学系と、
被写体光束を上記観察光学系に導く第1の位置と上記被写体光束の光路中から退避して上記被写体光束を撮像素子に導くため第2の位置に可動する反射ミラーと、
被写体に対しフラット発光を行なうストロボ装置を発光させるための発光信号を出力する発光信号出力手段と、
上記反射ミラーが上記第2の位置にある所定の期間に上記撮像素子に対し1回の撮像を行なわせる1駒撮影モードと、上記所定の期間に上記撮像素子に対し複数回の撮像を行なわせる複数駒撮影モードのどちらかを選択し、上記複数駒撮影モードが選択されたとき、上記発光信号出力手段から発光信号を出力するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】
被写体光束を受けて撮像を行なう撮像素子と、
被写体光束を受けて被写体を観察する観察光学系と、
被写体光束を上記観察光学系に導く第1の位置と上記被写体光束の光路中から退避して上記被写体光束を撮像素子に導くため第2の位置に可動する反射ミラーと、
被写体に対しフラット発光を行なうストロボ装置を発光させるための発光信号を出力する発光信号出力手段と、
上記反射ミラーが上記第2の位置にある所定の期間に上記撮像素子に対し1回の撮像を行なわせる1駒撮影モード手段と、
上記所定の期間に上記撮像素子に対し複数回の撮像を行なわせる複数駒撮影モード手段と、
上記1駒撮影モード手段と上記複数駒撮影モード手段のどちらかを実行させるための撮影モード選択手段と、
上記撮影モード選択手段の選択によって上記複数駒撮影モード手段が選択されたときは上記発光信号出力手段から上記発光信号を出力するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】
上記デジタルカメラは1眼レフカメラであることを特徴とする上記請求項1乃至4に記載のデジタルカメラ。
【請求項6】
上記デジタルカメラはストロボ装置を有することを特徴とする上記請求項1乃至5に記載のデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−162992(P2006−162992A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−354615(P2004−354615)
【出願日】平成16年12月7日(2004.12.7)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】