ドアウエザーストリップの取付構造
【課題】ドアサッシュの前端根元部の外側コーナー部において、車体側開口部の開口縁に弾接するサブリップの突出長さが下方ほど大きくなるように徐変しているタイプのものであっても、そのサブリップを確実に固定保持することができる構造を提供する。
【解決手段】シールリップ9と一体のサブリップ12の徐変形状部12aの裏面に溝部11とともにアンカーブロック12を一体に突出形成する。ドア本体2の上面開口部6において、ドアインナパネル5とドアアウタパネル4とに跨るようにそれら両者の間に架橋的にアンカーブロック12を嵌合保持させる。さらに、そのアンカーブロック12をアウトサイドモールディング13で押圧固定する。
【解決手段】シールリップ9と一体のサブリップ12の徐変形状部12aの裏面に溝部11とともにアンカーブロック12を一体に突出形成する。ドア本体2の上面開口部6において、ドアインナパネル5とドアアウタパネル4とに跨るようにそれら両者の間に架橋的にアンカーブロック12を嵌合保持させる。さらに、そのアンカーブロック12をアウトサイドモールディング13で押圧固定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ドアウエザーストリップの取付構造に関し、特にドアの周縁部に装着されるドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの前端側または後端側の根元部とのなす外コーナー部に相当する部分での取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として例えば特許文献1および特許文献2に記載のように、ドアウエザーストリップのうちドア本体と例えばドアサッシュの前端根元部とのなすコーナー部に相当する部分において、ドアウエザーストリップから突起部を延出形成し、この突起部をドアミラーのミラーベースで押圧固定するようにしたものがある。
【特許文献1】実用新案登録第2532765号公報
【特許文献2】特開2004−210204号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば図1の(A)に示すように、自動車のフロントドア1におけるドア本体2とドアサッシュ3の前端根元部3aとの位置関係に着目した場合、車体の造形によっては同図のようにドアサッシュ3の前端根元部3aがドア本体2の前端よりもわずかに後方側位置にて接続されていて、ドアサッシュ3の前端根元部3aとドア本体2の前端との間に図2のような段差Gが生じているタイプのものがある。
【0004】
このような場合、図1の(B)に示すようにドア1を受容することになる車体側開口部の開口縁14aとドアサッシュ3の前端根元部3aとの間にできる隙間mの大きさが一定ではなく、ドア本体2の上端縁に近づくにしたがって上記隙間mの幅が次第に大きくなるため、特に特許文献1に記載の技術では上記突起部の幅寸法が一定幅であるために上記隙間mの幅寸法の変化に追従することができず、本来の機能を十分に発揮することができない。
【0005】
また、特許文献2に記載のものでは、ドアインナパネルに係止されることになる係止部を上記突起部に一体に形成してあっても、ドアインナパネルに対する係止だけではその固定保持力が不十分で、突起部を確実に位置決め固定することができないおそれがある。
【0006】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、上記突起部に相当するサブリップが上記隙間の変化に追従するべくその幅寸法が徐変しているタイプのものであっても、そのサブリップを確実に固定保持することができるようにした構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、図1,2に示したようなドアへの適用を前提として、ドアの周縁部に装着されるドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの前端側または後端側の根元部とのなす外コーナー部に相当する部分での取付構造であって、ドアウエザーストリップのうち少なくとも上記ドアサッシュの根元部に相当する部分では、ドアサッシュに固定される取付基部と、この取付基部と一体に形成され且つドア閉時に車体側開口部の開口縁に弾接してその車体側開口部をシールするシールリップおよびサブリップとを備えているとともに、上記サブリップは、取付基部からの突出長さがドア本体の上端縁に近い部位ほど大きくなるようにその突出長さが漸次変化する徐変形状部となっていて、その徐変形状部の裏面には、ドア本体の上面開口部においてドアインナパネルとドアアウタパネルとに跨るようにそれら両者の間に架橋的に嵌合保持されるアンカーブロックを突出形成したことを特徴とする。
【0008】
なお、請求項9に記載のように、ドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの根元部とのなす外コーナー部に相当する部分は、ドアウエザーストリップの一般部と異なり金型成形法によって成形してなる型成形部となっていることが多い。
【0009】
この場合において、請求項2に記載のように、上記アンカーブロックを、ドアに装着されるアウトサイドモールディングまたはドアミラーのミラーベースで固定すると上記固定保持力向上効果が一段と顕著となる。
【0010】
また、請求項3に記載のように、上記アンカーブロックには、当該アンカーブロックによるドアインナパネルとドアアウタパネルとの架橋性を阻害しないように一部を肉抜き構造とすることが、ドア本体に対するアンカーブロックの組付性向上および成形性向上の上で望ましい。
【0011】
さらに、請求項4に記載のように、上記アンカーブロックの室外側の面をアウトサイドモールディングまたはミラーベースの内側面に当接させることが、アンカーブロックとアウトサイドモールディングまたはミラーベースとの間の隙間をなくして風の侵入を防止する上で望ましい。
【0012】
より具体的には、請求項5に記載のように、上記ドアインナパネルのうちドアサッシュの前端側または後端側の根元部に隣接する位置に段状部が形成されていることによりその段状部に相当する部分がドア本体の上面開口部となっていて、上記段状部の前端側または後端側の内面に上記アンカーブロックを当接させることにより当該アンカーブロックをもって上記ドア本体の上面開口部を閉塞してあると、アンカーブロックとドア本体の上面開口部との間の隙間をなくして風の侵入を防止する上でより望ましいものとなる。
【0013】
この場合において、請求項6に記載のように、上記アンカーブロックの室外側の面にアウトサイドモールディングまたはミラーベースの取付片を受容する凹欠部を形成してあると、その凹欠部の存在によって隙間ができるためにアンカーブロックを挿入する際の組付性が良好となる。
【0014】
また、請求項7に記載のように、上記アンカーブロックの一部をドア本体の上面開口部を形成しているドアアウタパネルの上端縁を覆うように室外側に延ばして両者を当接させることより、ドアアウタパネルに対するアンカーブロックの位置規制を施することが、両者の相対位置精度向上の上で望ましい。
【0015】
さらに、請求項8に記載のように、上記アンカーブロックには、ドアアウタパネルの一部と係合して上方への抜け止めを司る抜け止め係合部を形成することが固定保持力向上の上で望ましい。
【0016】
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、サブリップが、取付基部からの突出長さがドア本体の上端縁に近い部位ほど大きくなるようにその突出長さが漸次変化する徐変形状部となっていても、そのサブリップと一体に形成されているアンカーブロックがドア本体の上面開口部においてドアインナパネルとドアアウタパネルとに跨るようにそれら両者の間に架橋的に挟み込まれることで、サブリップがドアに堅固に固定保持されることになる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、サブリップが徐変形状タイプのものであっても、そのサブリップをクリップ等の別の固定手段を用いることなく正確に位置決めして固定保持することができる効果がある。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、サブリップの固定保持にドアミラーのミラーベースまたはアウトサイドモールディングを使用したことにより、サブリップの固定保持力向上効果が一段と顕著となる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、アンカーブロックの一部を肉抜き構造としたことで、ドア本体に対する組付性を改善できるほか、アンカーブロックをサブリップとともに成形する際に材料がブロック全体に流れやすくなり、欠肉等の欠陥の発生を未然に防止しつつ成形性が向上する。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、アンカーブロックの室外側の面をアウトサイドモールディングまたはミラーベースの内側面に当接させるようにしているため、アンカーブロックとアウトサイドモールディングまたはミラーベースとの間の隙間をなくしてその部分からの風の侵入を防止することができ、風切り音の発生を抑制して遮音性向上に寄与することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、アンカーブロックをもって実質的にドア本体の上面開口部を閉塞してあることから、アンカーブロックとドア本体の上面開口部との間の隙間をなくしてその部分からの風の侵入を防止することができ、これによってもまた風切り音の発生を抑制して遮音性向上に寄与することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、上記アンカーブロックの室外側の面にアウトサイドモールディングまたはミラーベースの取付片を受容する凹欠部を形成したことにより、その凹欠部の存在によって隙間ができるためにアンカーブロックを挿入する際の組付性が良好となるほか、アンカーブロック組付後にアウトサイドモールディングまたはミラーベースの取付片を差し込むことで、アンカーブロックをそれよりも硬質の取付片にて確実に保持することが可能となる。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、アンカーブロックの一部をドア本体の上面開口部を形成しているドアアウタパネルの上端縁を覆うように室外側に延ばして両者を当接させることより、ドアアウタパネルに対するアンカーブロックの位置規制を施してあるため、アンカーブロックを過剰に差し込んでしまうのを未然に防ぎつつアウトサイドモールディングまたはミラーベースで確実に固定でき、両者の相対位置精度のばらつきをなくしてその相対位置精度の向上が図れる。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、アンカーブロックに抜け止め係合部を形成したことにより、ドア本体からの抜け止め効果が発揮されることから、サブリップの固定保持力が一段と向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1〜7には本発明の好ましい実施の形態を示しており、特に図1の(A)におけるa部でのドアウエザーストリップの取付構造を示しており、また図2は図1の(A)に示すフロントドア1のa部においてドアウエザーストリップを取り除いた要部拡大斜視図を示している。
【0026】
この構造では、図1,2に示すように、ドアサッシュ3とともにドア1を形成しているドア本体2はドアアウタパネル4とドアインナパネル5とをヘミング結合することにより構成されているとともに、そのドアアウタパネル4とドアインナパネル5との間、すなわちドアウエスト部におけるドア本体2の上面開口部6にドアサッシュ3の前端根元部3aを後端根元部3bとともに差し込むようにして両者が接続されていて、ドア本体2とドアサッシュ3との接続部であるいわゆるドアウエスト部前端では、図1の(B)および図2に示すようにドア本体2の前端部とドアサッシュ3の前端根元部3aの間にはGなる段差が生じている。
【0027】
より具体的には、図2に示すように、ドアサッシュ3の前端根元部3aよりも前方側に位置することになるドア本体2の前端側では、ドアインナパネル5に前壁面5bと側壁面5aとをもって段状部35を有段成形してあることから、この段状部35に相当する部分の空間Rが上記上面開口部6の一部を形成している。
【0028】
図1,2のほか図3に示すように、ドア1の周囲に装着されドアウエザーストリップ7は、周知のように、大別してドアサッシュ3の上辺部に取り付けられるサッシュ側一般部7Aと、ドアサッシュ3の縦辺部およびドア本体2の周囲に取り付けられるドア本体側一般部7Bとからなり、これらのサッシュ側一般部7Aとドア本体側一般部7Bとがドアサッシュ3の前端根元部3aおよび角部3cにおいてコーナー型成形部7C等をもって相互に接続・一体化されている。
【0029】
図3では先に述べたドアサッシュ3の前端根元部3a近傍におけるコーナー型成形部7Cを主に示しており、このコーナー型成形部7Cの上端部側は図4のようなサッシュ側一般部7Aと同等の断面形状を有している一方、コーナー型成形部7Cの下端部側は図5のようなドア本体側一般部7Bと同等の断面形状を有していて、コーナー型成形部7Cは互いに断面形状が異なることになるサッシュ側一般部7Aとドア本体側一般部7Bとを滑らかに連続させる機能を有している。
【0030】
コーナー型成形部7Cは、図4,5に示したサッシュ側一般部7Aおよびドア本体側一般部7Bと同様に、ドアサッシュ3またはドア本体2に嵌合もしくはいわゆるクリップ止め方式をもって保持されることになる取付基部8と、この取付基部8と一体に形成されてドア閉時にドア1を受容することになる車体側開口部の開口縁に弾接することになる中空状のシールリップ9およびサブリップ10とから構成される。そして、サブリップ10のうちその上半部側では、サブリップ10の幅寸法J、すなわち取付基部8からの突出長さJが上方から下方に向かって漸次大きくなるいわゆる徐変形状部10aとなっている。また、図3に示したコーナー型成形部7Cの上半部は図2に示したドアサッシュ3の前端根元部3aに沿わせるように、またコーナー型成形部7Cの下半部はドアインナパネル5のコーナー部に沿わせるようにしてそれぞれ装着されることから、先に述べたサブリップ10の最大幅部、すなわち徐変形状部10aの下端はドアウエスト部(ドア本体2の上端)付近で終わるように設定されている。
【0031】
上記サブリップ10における徐変形状部10aの下端裏面側には、ドアインナパネル5を受容し得る溝部11とともに車体前面視において略L字状をなすアンカーブロック12が一体に突出形成されている。このアンカーブロック12は、図2および図6に示したドア本体2の上端且つ前端においてドアアウタパネル4とドアインナパネル5とのなす上面開口部6に差し込まれるもので、車体平面視において略矩形状をなすものの、図7に拡大して示すようにアンカーブロック12自体の側壁部12aと底壁部12bとに跨るように複数のリブ12cを突設した形状となっている。これにより、アンカーブロック12はいわゆる一部肉抜き構造となっている。なお、図6は図3および図7のD−D線断面にそれぞれ対応している。
【0032】
そして、ドアウエザーストリップ7をドア1に取り付ける際に、同時に図2,6に示すようにアンカーブロック12をドア本体2の上面開口部6、すなわちドア本体2の上端且つ前端において溝部11にてドアインナパネル5を受容しつつドアアウタパネル4とドアインナパネル5との間にアンカーブロック12を差し込み、ドア本体2の上面開口部6においてドアインナパネル5とドアアウタパネル4とに跨るようにそれら両者の間に架橋的に嵌合保持されるようにしてある。
【0033】
また、図6のほか図7にも示すようにドア1のドアウエスト部、すなわちドア本体2の上面開口部6の室外側(ドアアウタパネル4側)にはアウトサイドモールディング13が装着されることから、そのアウトサイドモールディング13から下向きに突設された脚部14をアンカーブロック12に当接させ、ドアアウタパネル4に対するアウトサイドモールディング13の固定保持力をもって同時にアンカーブロック12を押圧固定してある。
【0034】
したがって、このように構成された取付構造によれば、図6に示すドア閉時状態おいてはドア1を受容することになる車体側開口部の開口縁(ボディサイドアウタパネル14)に中空状のシールリップ9が弾接する一方、車体側開口部の開口縁(ボディサイドアウタパネル14のうちフロントピラーに沿う部分)に装着されることになるドリップモールディング23にサブリップ10が弾接する。そして、サブリップ10の一部が徐変形状部10aとなっていても、そのサブリップ10から延設したいわゆる極太形状のアンカーブロック12がドア本体2の上面開口部6においてそのドアアウタパネル4とドアインナパネル5との間に架橋的に挟み込まれていて、しかもアンカーブロック12がアウトサイドモールディング13にて上面から押圧固定されているので、クリップ等の別の固定手段によらずにサブリップ10、特にその徐変形状部10aが安定して確実に固定保持される。なお、このような固定保持状態はドア1開状態においても何ら変化することはない。
【0035】
ここで、図6に示すようにサブリップ10の徐変形状部10aの一部(図6のアウトサイドモールディング13よりも上方部分)が外部に露出することになるが、この部分は例えばドア1の前端コーナー部に装着されることになるドアミラーのミラーベース(図9のミラーベース16参照)で隠蔽されることになり、外観見栄えの上で問題となることはない。
【0036】
また、図8に示すように、アンカーブロック12の下端に抜け止め係合部15を突出形成し、この抜け止め係合部15をドアアウタパネル4の上面開口部6近傍の内コーナー部に係合させるようにすると、ドア本体2から上方へのアンカーブロック12の抜け止め効果が発揮されて、サブリップ10における徐変形状部10aの固定保持力が一段と向上することになる。
【0037】
図9は本発明の第2の実施の形態を示し、図6と共通する部分には同一符号を付してある。
【0038】
図6と図9とを比較すると明らかなように、図6ではドアアウタパネル4に装着されることになるアウトサイドモールディング13にてアンカーブロック12を押さえ込むようにして固定しているのに対して、図9では先に述べたドアミラーのミラーベース16に脚部17を予め形成しておき、このミラーベース16に付設した脚部17をもってアンカーブロック12を押さえ込むようにして固定したものである。
【0039】
なお、先に述べたアウトサイドモールディング13とドアミラーのミラーベース16とを併用する場合には、位置的に両者が干渉することになるので、例えばミラーベース16の下側部分はアウトサイドモールディング13が取り付く部分を逃がした形状となっている。
【0040】
この第2の実施の形態においても先の第1の実施の形態と同様の効果が得られることになる。
【0041】
図10〜17は本発明の第3の実施の形態を示し、先に説明した第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
【0042】
この第3の実施の形態においては、図10,11に示すようなドア本体2とドアサッシュ3およびアウトサイドモールディング33との相対位置関係は図1,2に示したものと基本的に同様であり、先の第1,第2の実施の形態と同様のサブリップ10の固定保持力向上に加えて、アンカーブロック32挿入部付近での隙間の発生による風切り音の抑制を考慮したものである。
【0043】
図10,11のほか図12〜14に示すように、サブリップ10における徐変形状部10aの下端裏面には先の第1,第2の実施の形態のものと同様にアンカーブロック32が一体に形成されていて、このアンカーブロック32は、図13のような平面視においてドア本体2の前端側の上面開口部6、すなわちドア本体2を形成しているドアアウタパネル4とドアインナパネル5およびドアサッシュの前端根元部3aの三者で形成される空間Rを積極的を埋める(閉塞する)ような形状に形成してある。
【0044】
より具体的には、図13,14に示すように、ドアインナパネル5の前端側には段状部35を有段形成してあるために、その段状部35の前壁面5bと側壁面5aのほかドアアウタパネル4およびドアサッシュ3の前端根元部3aとで取り囲まれるようにして上面開口部6の一部となる空間Rが形成されていることから、この空間Rを栓体のごとき形態で閉塞するべくその空間Rにアンカーブロック32を挿入し、そのアンカーブロック32の外周面のうち室外側の面をドアアウタパネル4に、室内側の面を段状部35の側壁面5aに、前端面を段状部35の前壁面5bに、背面側をドアサッシュ3の前端根元部3aにそれぞれ内接するように密着させ、もって上記空間Rをアンカーブロック32にて閉塞してある。
【0045】
また、アンカーブロック32のうち室外側の面にはモール当接面34を形成してあるとともに、室外側に向かって突出する位置規制手段たる突起部36を形成してある。そして、図14に示すように上記空間Rにアンカーブロック32を挿入した状態で、突起部36をドアアウタパネル4の上端縁に当接させることで、ドアアウタパネル4に対するアンカーブロック32の位置決めを施してあるとともに、モール当接面34にはその全面にアウトサイドモールディング33の内側面を密着させてある。
【0046】
ここで、図15に示すようにドアサッシュ3の前端根元部3a付近にはアウトサイドモールディング33の前側の端末部33aが位置することになるため、図16に示すように、この端末部33aでは樹脂製のエンドキャップ37と一体の脚部38が同じく樹脂製のモールディング本体39の内側に重合・一体化されているとともに、その脚部38にはドアアウタパネル4側の図示外の取付穴に係合することになるモールディング固定用のクリップ40が一体に形成されている。なお、モールディング本体39が押出成形されたものであるのに対して脚部38は金型成形されたものであって、押出成形されたモールディング本体39を所定の長さに裁断した上で、そのモールディング本体39の端末部にエンドキャップ37とともに脚部38を金型成形することで両者が一体化されている。また、図11,12および図16では、エンドキャップ37やクリップ40を含む脚部38をモールディング本体39と区別するために、そのエンドキャップ37やクリップ40を含む脚部38には網掛け状の模様を付してある。
【0047】
そして、アウトサイドモールディング33の正規取付状態において、図14に示すように脚部38はモールディング本体39とともにアンカーブロック32のモール当接面34に密着しているとともに、図13に示すようにクリップ40はアンカーブロック32と干渉することなくドアアウタパネル4の表裏両面に位置している。
【0048】
このような構造のために、図13に示すようにドアサッシュ3の前端根元部3a付近の平面視においては、ドアアウタパネル4とドアインナパネル5およびドアサッシュ3とで形成される空間Rが走行時の風の侵入を許容することがないようアンカーブロック32にて隙間なく閉塞されているとともに、図12のF−F線断面に相当するところの図14においてもドアアウタパネル4やドアインナパネル5およびアウトサイドモールディング33相互間の隙間が上記と同様に走行時の風の侵入を許容することがないように完全に塞がれている。
【0049】
したがって、この第3の実施の形態によれば、先の第1,第2の実施の形態と同様にサブリップ10、特にその徐変形状部10aの固定保持力が向上するほか、特に図13ではドアアウタパネル4とドアインナパネル5およびドアサッシュ3とで形成される空間Rがアンカーブロック32にて完全に閉塞されているため、外観的な見栄えの向上とともに、走行時の風の侵入を未然に防止して、風切り音の抑制とともに遮音性の向上に寄与できるようになる。また、図14ではドアアウタパネル4やドアインナパネル5およびアウトサイドモールディング33相互間の隙間が上記と同様にアンカーブロック32のほかそれに密着しているアウトサイドモールディング33によって完全に塞がれているので、上記と同様に走行時の風の侵入を未然に防止して、風切り音の抑制とともに遮音性の向上に寄与できるほか、外観的な見栄えも良好なものとなる。
【0050】
加えて、図12,14のようにアンカーブロック32側の突起部36をドアアウタパネル4の上端縁に当接させた上でアウトサイドモールディング33にて挟み込むようにしているので、アンカーブロック32の位置規制効果が発揮されて、例えばアンカーブロック32を空間R内に過剰に挿入し過ぎるのを未然に防止できるとともに、アンカーブロック32の抜け止め防止効果も発揮できるようになる。
【0051】
図18〜21は本発明の第4の実施の形態を示し、図12〜15に示した先の第3の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
【0052】
この第4の実施の形態では、図13と図19および図15と図21とをそれぞれ比較すると明らかなように、アンカーブロック32とアウトサイドモールディング33固定用のクリップ40とが位置的に干渉する場合に、その干渉を回避するようにしたものであり、アンカーブロック32の室外側の面に形成される突起部46の前後方向長さを図12のものより大幅に小さなものとする一方、図19に示すようにアンカーブロック32の室外側の面とドアアウタパネル4との間に凹欠部41を形成して、アンカーブロック32の室外側の面にアウトサイドモールディング33固定用のクリップ40を密着させつつ、その凹欠部41にてクリップ40を受容するようにしてある。
【0053】
したがって、この第4の実施の形態によれば、先の第3の実施の形態と同様の作用効果が得られることはもちろんのこと、アンカーブロック32は凹欠部41に相当する空間を保有した状態で空間Rに挿入されることになるので、その組付性が良好なものとなり、また凹欠部41に対してはアンカーブロック32の室外側の面に接するように後からクリップ40が挿入されることになるものの、クリップ40は樹脂製のものでアンカーブロック32よりも硬質であるため、クリップ40の組付性もまた良好なものとなる。
【0054】
ここで、上記各実施の形態では、フロントドアのドア本体とドアサッシュ3の前端根元部3aとのなす外コーナー部でのドアウエザーストリップ7の取付構造について説明したが、リヤドアのドア本体とドアサッシュの後端根元部側において同等構造が採用される場合には、フロントドアと同様に本発明を適用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】(A)は自動車のフロントドア単体での側面説明図、(B)は同図a部の要部拡大説明図。
【図2】図1の(A)のa部における要部斜視図。
【図3】本発明の好ましい第1の実施の形態を示す図で、図1の(A)のa部におけるドアウエザーストリップの要部斜視図。
【図4】図3のB−B線に沿う拡大断面図。
【図5】図3のC−C線に沿う拡大断面図。
【図6】図3のD−D線に沿う断面説明図。
【図7】図1のA部の要部拡大斜視図。
【図8】図6の変形例を示す断面説明図。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図6と同等部位の断面説明図。
【図10】図1の(A)と同様の自動車のフロントドア単体での側面説明図。
【図11】図10のb部における要部斜視図。
【図12】本発明の第3の実施の形態を示す図で、図10のb部でのドア本体とドアサッシュおよびドアウエザーストリップとの相互関係を示す分解斜視図。
【図13】図12のE−E線に沿う断面図。
【図14】図12のF−F線に沿う断面図。
【図15】図12においてドアウエザーストリップおよびアウトサイドモールディングをそれぞれ装着した時の正面説明図。
【図16】図11,12に示したアウトサイドモールディングの端末部の拡大斜視図。
【図17】図16のG−G線に沿う断面図。
【図18】本発明の第4の実施の形態を示す図で、図12と同等部位の分解斜視図。
【図19】図18のH−H線に沿う断面図。
【図20】図18のI−I線の沿う断面図。
【図21】図18においてドアウエザーストリップおよびアウトサイドモールディングをそれぞれ装着した時の正面説明図。
【符号の説明】
【0056】
1…フロントドア
2…ドア本体
3…ドアサッシュ
3a…前端根元部
4…ドアアウタパネル
5…ドアインナパネル
6…上面開口部
7…ドアウエザーストリップ
7A…サッシュ側一般部
7B…ドア本体側一般部
7C…コーナー型成形部
8…取付基部
9…シールリップ
10…サブリップ
10a…徐変形状部
11…溝部
12…アンカーブロック
13…アウトサイドモールディング
15…抜け止め係合部
16…ドアミラーのミラーベース
32…アンカーブロック
33…アウトサイドモールディング
35…段状部
36…突起部
41…凹欠部
46…突起部
R…空間
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ドアウエザーストリップの取付構造に関し、特にドアの周縁部に装着されるドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの前端側または後端側の根元部とのなす外コーナー部に相当する部分での取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として例えば特許文献1および特許文献2に記載のように、ドアウエザーストリップのうちドア本体と例えばドアサッシュの前端根元部とのなすコーナー部に相当する部分において、ドアウエザーストリップから突起部を延出形成し、この突起部をドアミラーのミラーベースで押圧固定するようにしたものがある。
【特許文献1】実用新案登録第2532765号公報
【特許文献2】特開2004−210204号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば図1の(A)に示すように、自動車のフロントドア1におけるドア本体2とドアサッシュ3の前端根元部3aとの位置関係に着目した場合、車体の造形によっては同図のようにドアサッシュ3の前端根元部3aがドア本体2の前端よりもわずかに後方側位置にて接続されていて、ドアサッシュ3の前端根元部3aとドア本体2の前端との間に図2のような段差Gが生じているタイプのものがある。
【0004】
このような場合、図1の(B)に示すようにドア1を受容することになる車体側開口部の開口縁14aとドアサッシュ3の前端根元部3aとの間にできる隙間mの大きさが一定ではなく、ドア本体2の上端縁に近づくにしたがって上記隙間mの幅が次第に大きくなるため、特に特許文献1に記載の技術では上記突起部の幅寸法が一定幅であるために上記隙間mの幅寸法の変化に追従することができず、本来の機能を十分に発揮することができない。
【0005】
また、特許文献2に記載のものでは、ドアインナパネルに係止されることになる係止部を上記突起部に一体に形成してあっても、ドアインナパネルに対する係止だけではその固定保持力が不十分で、突起部を確実に位置決め固定することができないおそれがある。
【0006】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、上記突起部に相当するサブリップが上記隙間の変化に追従するべくその幅寸法が徐変しているタイプのものであっても、そのサブリップを確実に固定保持することができるようにした構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、図1,2に示したようなドアへの適用を前提として、ドアの周縁部に装着されるドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの前端側または後端側の根元部とのなす外コーナー部に相当する部分での取付構造であって、ドアウエザーストリップのうち少なくとも上記ドアサッシュの根元部に相当する部分では、ドアサッシュに固定される取付基部と、この取付基部と一体に形成され且つドア閉時に車体側開口部の開口縁に弾接してその車体側開口部をシールするシールリップおよびサブリップとを備えているとともに、上記サブリップは、取付基部からの突出長さがドア本体の上端縁に近い部位ほど大きくなるようにその突出長さが漸次変化する徐変形状部となっていて、その徐変形状部の裏面には、ドア本体の上面開口部においてドアインナパネルとドアアウタパネルとに跨るようにそれら両者の間に架橋的に嵌合保持されるアンカーブロックを突出形成したことを特徴とする。
【0008】
なお、請求項9に記載のように、ドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの根元部とのなす外コーナー部に相当する部分は、ドアウエザーストリップの一般部と異なり金型成形法によって成形してなる型成形部となっていることが多い。
【0009】
この場合において、請求項2に記載のように、上記アンカーブロックを、ドアに装着されるアウトサイドモールディングまたはドアミラーのミラーベースで固定すると上記固定保持力向上効果が一段と顕著となる。
【0010】
また、請求項3に記載のように、上記アンカーブロックには、当該アンカーブロックによるドアインナパネルとドアアウタパネルとの架橋性を阻害しないように一部を肉抜き構造とすることが、ドア本体に対するアンカーブロックの組付性向上および成形性向上の上で望ましい。
【0011】
さらに、請求項4に記載のように、上記アンカーブロックの室外側の面をアウトサイドモールディングまたはミラーベースの内側面に当接させることが、アンカーブロックとアウトサイドモールディングまたはミラーベースとの間の隙間をなくして風の侵入を防止する上で望ましい。
【0012】
より具体的には、請求項5に記載のように、上記ドアインナパネルのうちドアサッシュの前端側または後端側の根元部に隣接する位置に段状部が形成されていることによりその段状部に相当する部分がドア本体の上面開口部となっていて、上記段状部の前端側または後端側の内面に上記アンカーブロックを当接させることにより当該アンカーブロックをもって上記ドア本体の上面開口部を閉塞してあると、アンカーブロックとドア本体の上面開口部との間の隙間をなくして風の侵入を防止する上でより望ましいものとなる。
【0013】
この場合において、請求項6に記載のように、上記アンカーブロックの室外側の面にアウトサイドモールディングまたはミラーベースの取付片を受容する凹欠部を形成してあると、その凹欠部の存在によって隙間ができるためにアンカーブロックを挿入する際の組付性が良好となる。
【0014】
また、請求項7に記載のように、上記アンカーブロックの一部をドア本体の上面開口部を形成しているドアアウタパネルの上端縁を覆うように室外側に延ばして両者を当接させることより、ドアアウタパネルに対するアンカーブロックの位置規制を施することが、両者の相対位置精度向上の上で望ましい。
【0015】
さらに、請求項8に記載のように、上記アンカーブロックには、ドアアウタパネルの一部と係合して上方への抜け止めを司る抜け止め係合部を形成することが固定保持力向上の上で望ましい。
【0016】
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、サブリップが、取付基部からの突出長さがドア本体の上端縁に近い部位ほど大きくなるようにその突出長さが漸次変化する徐変形状部となっていても、そのサブリップと一体に形成されているアンカーブロックがドア本体の上面開口部においてドアインナパネルとドアアウタパネルとに跨るようにそれら両者の間に架橋的に挟み込まれることで、サブリップがドアに堅固に固定保持されることになる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、サブリップが徐変形状タイプのものであっても、そのサブリップをクリップ等の別の固定手段を用いることなく正確に位置決めして固定保持することができる効果がある。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、サブリップの固定保持にドアミラーのミラーベースまたはアウトサイドモールディングを使用したことにより、サブリップの固定保持力向上効果が一段と顕著となる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、アンカーブロックの一部を肉抜き構造としたことで、ドア本体に対する組付性を改善できるほか、アンカーブロックをサブリップとともに成形する際に材料がブロック全体に流れやすくなり、欠肉等の欠陥の発生を未然に防止しつつ成形性が向上する。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、アンカーブロックの室外側の面をアウトサイドモールディングまたはミラーベースの内側面に当接させるようにしているため、アンカーブロックとアウトサイドモールディングまたはミラーベースとの間の隙間をなくしてその部分からの風の侵入を防止することができ、風切り音の発生を抑制して遮音性向上に寄与することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、アンカーブロックをもって実質的にドア本体の上面開口部を閉塞してあることから、アンカーブロックとドア本体の上面開口部との間の隙間をなくしてその部分からの風の侵入を防止することができ、これによってもまた風切り音の発生を抑制して遮音性向上に寄与することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、上記アンカーブロックの室外側の面にアウトサイドモールディングまたはミラーベースの取付片を受容する凹欠部を形成したことにより、その凹欠部の存在によって隙間ができるためにアンカーブロックを挿入する際の組付性が良好となるほか、アンカーブロック組付後にアウトサイドモールディングまたはミラーベースの取付片を差し込むことで、アンカーブロックをそれよりも硬質の取付片にて確実に保持することが可能となる。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、アンカーブロックの一部をドア本体の上面開口部を形成しているドアアウタパネルの上端縁を覆うように室外側に延ばして両者を当接させることより、ドアアウタパネルに対するアンカーブロックの位置規制を施してあるため、アンカーブロックを過剰に差し込んでしまうのを未然に防ぎつつアウトサイドモールディングまたはミラーベースで確実に固定でき、両者の相対位置精度のばらつきをなくしてその相対位置精度の向上が図れる。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、アンカーブロックに抜け止め係合部を形成したことにより、ドア本体からの抜け止め効果が発揮されることから、サブリップの固定保持力が一段と向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1〜7には本発明の好ましい実施の形態を示しており、特に図1の(A)におけるa部でのドアウエザーストリップの取付構造を示しており、また図2は図1の(A)に示すフロントドア1のa部においてドアウエザーストリップを取り除いた要部拡大斜視図を示している。
【0026】
この構造では、図1,2に示すように、ドアサッシュ3とともにドア1を形成しているドア本体2はドアアウタパネル4とドアインナパネル5とをヘミング結合することにより構成されているとともに、そのドアアウタパネル4とドアインナパネル5との間、すなわちドアウエスト部におけるドア本体2の上面開口部6にドアサッシュ3の前端根元部3aを後端根元部3bとともに差し込むようにして両者が接続されていて、ドア本体2とドアサッシュ3との接続部であるいわゆるドアウエスト部前端では、図1の(B)および図2に示すようにドア本体2の前端部とドアサッシュ3の前端根元部3aの間にはGなる段差が生じている。
【0027】
より具体的には、図2に示すように、ドアサッシュ3の前端根元部3aよりも前方側に位置することになるドア本体2の前端側では、ドアインナパネル5に前壁面5bと側壁面5aとをもって段状部35を有段成形してあることから、この段状部35に相当する部分の空間Rが上記上面開口部6の一部を形成している。
【0028】
図1,2のほか図3に示すように、ドア1の周囲に装着されドアウエザーストリップ7は、周知のように、大別してドアサッシュ3の上辺部に取り付けられるサッシュ側一般部7Aと、ドアサッシュ3の縦辺部およびドア本体2の周囲に取り付けられるドア本体側一般部7Bとからなり、これらのサッシュ側一般部7Aとドア本体側一般部7Bとがドアサッシュ3の前端根元部3aおよび角部3cにおいてコーナー型成形部7C等をもって相互に接続・一体化されている。
【0029】
図3では先に述べたドアサッシュ3の前端根元部3a近傍におけるコーナー型成形部7Cを主に示しており、このコーナー型成形部7Cの上端部側は図4のようなサッシュ側一般部7Aと同等の断面形状を有している一方、コーナー型成形部7Cの下端部側は図5のようなドア本体側一般部7Bと同等の断面形状を有していて、コーナー型成形部7Cは互いに断面形状が異なることになるサッシュ側一般部7Aとドア本体側一般部7Bとを滑らかに連続させる機能を有している。
【0030】
コーナー型成形部7Cは、図4,5に示したサッシュ側一般部7Aおよびドア本体側一般部7Bと同様に、ドアサッシュ3またはドア本体2に嵌合もしくはいわゆるクリップ止め方式をもって保持されることになる取付基部8と、この取付基部8と一体に形成されてドア閉時にドア1を受容することになる車体側開口部の開口縁に弾接することになる中空状のシールリップ9およびサブリップ10とから構成される。そして、サブリップ10のうちその上半部側では、サブリップ10の幅寸法J、すなわち取付基部8からの突出長さJが上方から下方に向かって漸次大きくなるいわゆる徐変形状部10aとなっている。また、図3に示したコーナー型成形部7Cの上半部は図2に示したドアサッシュ3の前端根元部3aに沿わせるように、またコーナー型成形部7Cの下半部はドアインナパネル5のコーナー部に沿わせるようにしてそれぞれ装着されることから、先に述べたサブリップ10の最大幅部、すなわち徐変形状部10aの下端はドアウエスト部(ドア本体2の上端)付近で終わるように設定されている。
【0031】
上記サブリップ10における徐変形状部10aの下端裏面側には、ドアインナパネル5を受容し得る溝部11とともに車体前面視において略L字状をなすアンカーブロック12が一体に突出形成されている。このアンカーブロック12は、図2および図6に示したドア本体2の上端且つ前端においてドアアウタパネル4とドアインナパネル5とのなす上面開口部6に差し込まれるもので、車体平面視において略矩形状をなすものの、図7に拡大して示すようにアンカーブロック12自体の側壁部12aと底壁部12bとに跨るように複数のリブ12cを突設した形状となっている。これにより、アンカーブロック12はいわゆる一部肉抜き構造となっている。なお、図6は図3および図7のD−D線断面にそれぞれ対応している。
【0032】
そして、ドアウエザーストリップ7をドア1に取り付ける際に、同時に図2,6に示すようにアンカーブロック12をドア本体2の上面開口部6、すなわちドア本体2の上端且つ前端において溝部11にてドアインナパネル5を受容しつつドアアウタパネル4とドアインナパネル5との間にアンカーブロック12を差し込み、ドア本体2の上面開口部6においてドアインナパネル5とドアアウタパネル4とに跨るようにそれら両者の間に架橋的に嵌合保持されるようにしてある。
【0033】
また、図6のほか図7にも示すようにドア1のドアウエスト部、すなわちドア本体2の上面開口部6の室外側(ドアアウタパネル4側)にはアウトサイドモールディング13が装着されることから、そのアウトサイドモールディング13から下向きに突設された脚部14をアンカーブロック12に当接させ、ドアアウタパネル4に対するアウトサイドモールディング13の固定保持力をもって同時にアンカーブロック12を押圧固定してある。
【0034】
したがって、このように構成された取付構造によれば、図6に示すドア閉時状態おいてはドア1を受容することになる車体側開口部の開口縁(ボディサイドアウタパネル14)に中空状のシールリップ9が弾接する一方、車体側開口部の開口縁(ボディサイドアウタパネル14のうちフロントピラーに沿う部分)に装着されることになるドリップモールディング23にサブリップ10が弾接する。そして、サブリップ10の一部が徐変形状部10aとなっていても、そのサブリップ10から延設したいわゆる極太形状のアンカーブロック12がドア本体2の上面開口部6においてそのドアアウタパネル4とドアインナパネル5との間に架橋的に挟み込まれていて、しかもアンカーブロック12がアウトサイドモールディング13にて上面から押圧固定されているので、クリップ等の別の固定手段によらずにサブリップ10、特にその徐変形状部10aが安定して確実に固定保持される。なお、このような固定保持状態はドア1開状態においても何ら変化することはない。
【0035】
ここで、図6に示すようにサブリップ10の徐変形状部10aの一部(図6のアウトサイドモールディング13よりも上方部分)が外部に露出することになるが、この部分は例えばドア1の前端コーナー部に装着されることになるドアミラーのミラーベース(図9のミラーベース16参照)で隠蔽されることになり、外観見栄えの上で問題となることはない。
【0036】
また、図8に示すように、アンカーブロック12の下端に抜け止め係合部15を突出形成し、この抜け止め係合部15をドアアウタパネル4の上面開口部6近傍の内コーナー部に係合させるようにすると、ドア本体2から上方へのアンカーブロック12の抜け止め効果が発揮されて、サブリップ10における徐変形状部10aの固定保持力が一段と向上することになる。
【0037】
図9は本発明の第2の実施の形態を示し、図6と共通する部分には同一符号を付してある。
【0038】
図6と図9とを比較すると明らかなように、図6ではドアアウタパネル4に装着されることになるアウトサイドモールディング13にてアンカーブロック12を押さえ込むようにして固定しているのに対して、図9では先に述べたドアミラーのミラーベース16に脚部17を予め形成しておき、このミラーベース16に付設した脚部17をもってアンカーブロック12を押さえ込むようにして固定したものである。
【0039】
なお、先に述べたアウトサイドモールディング13とドアミラーのミラーベース16とを併用する場合には、位置的に両者が干渉することになるので、例えばミラーベース16の下側部分はアウトサイドモールディング13が取り付く部分を逃がした形状となっている。
【0040】
この第2の実施の形態においても先の第1の実施の形態と同様の効果が得られることになる。
【0041】
図10〜17は本発明の第3の実施の形態を示し、先に説明した第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
【0042】
この第3の実施の形態においては、図10,11に示すようなドア本体2とドアサッシュ3およびアウトサイドモールディング33との相対位置関係は図1,2に示したものと基本的に同様であり、先の第1,第2の実施の形態と同様のサブリップ10の固定保持力向上に加えて、アンカーブロック32挿入部付近での隙間の発生による風切り音の抑制を考慮したものである。
【0043】
図10,11のほか図12〜14に示すように、サブリップ10における徐変形状部10aの下端裏面には先の第1,第2の実施の形態のものと同様にアンカーブロック32が一体に形成されていて、このアンカーブロック32は、図13のような平面視においてドア本体2の前端側の上面開口部6、すなわちドア本体2を形成しているドアアウタパネル4とドアインナパネル5およびドアサッシュの前端根元部3aの三者で形成される空間Rを積極的を埋める(閉塞する)ような形状に形成してある。
【0044】
より具体的には、図13,14に示すように、ドアインナパネル5の前端側には段状部35を有段形成してあるために、その段状部35の前壁面5bと側壁面5aのほかドアアウタパネル4およびドアサッシュ3の前端根元部3aとで取り囲まれるようにして上面開口部6の一部となる空間Rが形成されていることから、この空間Rを栓体のごとき形態で閉塞するべくその空間Rにアンカーブロック32を挿入し、そのアンカーブロック32の外周面のうち室外側の面をドアアウタパネル4に、室内側の面を段状部35の側壁面5aに、前端面を段状部35の前壁面5bに、背面側をドアサッシュ3の前端根元部3aにそれぞれ内接するように密着させ、もって上記空間Rをアンカーブロック32にて閉塞してある。
【0045】
また、アンカーブロック32のうち室外側の面にはモール当接面34を形成してあるとともに、室外側に向かって突出する位置規制手段たる突起部36を形成してある。そして、図14に示すように上記空間Rにアンカーブロック32を挿入した状態で、突起部36をドアアウタパネル4の上端縁に当接させることで、ドアアウタパネル4に対するアンカーブロック32の位置決めを施してあるとともに、モール当接面34にはその全面にアウトサイドモールディング33の内側面を密着させてある。
【0046】
ここで、図15に示すようにドアサッシュ3の前端根元部3a付近にはアウトサイドモールディング33の前側の端末部33aが位置することになるため、図16に示すように、この端末部33aでは樹脂製のエンドキャップ37と一体の脚部38が同じく樹脂製のモールディング本体39の内側に重合・一体化されているとともに、その脚部38にはドアアウタパネル4側の図示外の取付穴に係合することになるモールディング固定用のクリップ40が一体に形成されている。なお、モールディング本体39が押出成形されたものであるのに対して脚部38は金型成形されたものであって、押出成形されたモールディング本体39を所定の長さに裁断した上で、そのモールディング本体39の端末部にエンドキャップ37とともに脚部38を金型成形することで両者が一体化されている。また、図11,12および図16では、エンドキャップ37やクリップ40を含む脚部38をモールディング本体39と区別するために、そのエンドキャップ37やクリップ40を含む脚部38には網掛け状の模様を付してある。
【0047】
そして、アウトサイドモールディング33の正規取付状態において、図14に示すように脚部38はモールディング本体39とともにアンカーブロック32のモール当接面34に密着しているとともに、図13に示すようにクリップ40はアンカーブロック32と干渉することなくドアアウタパネル4の表裏両面に位置している。
【0048】
このような構造のために、図13に示すようにドアサッシュ3の前端根元部3a付近の平面視においては、ドアアウタパネル4とドアインナパネル5およびドアサッシュ3とで形成される空間Rが走行時の風の侵入を許容することがないようアンカーブロック32にて隙間なく閉塞されているとともに、図12のF−F線断面に相当するところの図14においてもドアアウタパネル4やドアインナパネル5およびアウトサイドモールディング33相互間の隙間が上記と同様に走行時の風の侵入を許容することがないように完全に塞がれている。
【0049】
したがって、この第3の実施の形態によれば、先の第1,第2の実施の形態と同様にサブリップ10、特にその徐変形状部10aの固定保持力が向上するほか、特に図13ではドアアウタパネル4とドアインナパネル5およびドアサッシュ3とで形成される空間Rがアンカーブロック32にて完全に閉塞されているため、外観的な見栄えの向上とともに、走行時の風の侵入を未然に防止して、風切り音の抑制とともに遮音性の向上に寄与できるようになる。また、図14ではドアアウタパネル4やドアインナパネル5およびアウトサイドモールディング33相互間の隙間が上記と同様にアンカーブロック32のほかそれに密着しているアウトサイドモールディング33によって完全に塞がれているので、上記と同様に走行時の風の侵入を未然に防止して、風切り音の抑制とともに遮音性の向上に寄与できるほか、外観的な見栄えも良好なものとなる。
【0050】
加えて、図12,14のようにアンカーブロック32側の突起部36をドアアウタパネル4の上端縁に当接させた上でアウトサイドモールディング33にて挟み込むようにしているので、アンカーブロック32の位置規制効果が発揮されて、例えばアンカーブロック32を空間R内に過剰に挿入し過ぎるのを未然に防止できるとともに、アンカーブロック32の抜け止め防止効果も発揮できるようになる。
【0051】
図18〜21は本発明の第4の実施の形態を示し、図12〜15に示した先の第3の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
【0052】
この第4の実施の形態では、図13と図19および図15と図21とをそれぞれ比較すると明らかなように、アンカーブロック32とアウトサイドモールディング33固定用のクリップ40とが位置的に干渉する場合に、その干渉を回避するようにしたものであり、アンカーブロック32の室外側の面に形成される突起部46の前後方向長さを図12のものより大幅に小さなものとする一方、図19に示すようにアンカーブロック32の室外側の面とドアアウタパネル4との間に凹欠部41を形成して、アンカーブロック32の室外側の面にアウトサイドモールディング33固定用のクリップ40を密着させつつ、その凹欠部41にてクリップ40を受容するようにしてある。
【0053】
したがって、この第4の実施の形態によれば、先の第3の実施の形態と同様の作用効果が得られることはもちろんのこと、アンカーブロック32は凹欠部41に相当する空間を保有した状態で空間Rに挿入されることになるので、その組付性が良好なものとなり、また凹欠部41に対してはアンカーブロック32の室外側の面に接するように後からクリップ40が挿入されることになるものの、クリップ40は樹脂製のものでアンカーブロック32よりも硬質であるため、クリップ40の組付性もまた良好なものとなる。
【0054】
ここで、上記各実施の形態では、フロントドアのドア本体とドアサッシュ3の前端根元部3aとのなす外コーナー部でのドアウエザーストリップ7の取付構造について説明したが、リヤドアのドア本体とドアサッシュの後端根元部側において同等構造が採用される場合には、フロントドアと同様に本発明を適用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】(A)は自動車のフロントドア単体での側面説明図、(B)は同図a部の要部拡大説明図。
【図2】図1の(A)のa部における要部斜視図。
【図3】本発明の好ましい第1の実施の形態を示す図で、図1の(A)のa部におけるドアウエザーストリップの要部斜視図。
【図4】図3のB−B線に沿う拡大断面図。
【図5】図3のC−C線に沿う拡大断面図。
【図6】図3のD−D線に沿う断面説明図。
【図7】図1のA部の要部拡大斜視図。
【図8】図6の変形例を示す断面説明図。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図6と同等部位の断面説明図。
【図10】図1の(A)と同様の自動車のフロントドア単体での側面説明図。
【図11】図10のb部における要部斜視図。
【図12】本発明の第3の実施の形態を示す図で、図10のb部でのドア本体とドアサッシュおよびドアウエザーストリップとの相互関係を示す分解斜視図。
【図13】図12のE−E線に沿う断面図。
【図14】図12のF−F線に沿う断面図。
【図15】図12においてドアウエザーストリップおよびアウトサイドモールディングをそれぞれ装着した時の正面説明図。
【図16】図11,12に示したアウトサイドモールディングの端末部の拡大斜視図。
【図17】図16のG−G線に沿う断面図。
【図18】本発明の第4の実施の形態を示す図で、図12と同等部位の分解斜視図。
【図19】図18のH−H線に沿う断面図。
【図20】図18のI−I線の沿う断面図。
【図21】図18においてドアウエザーストリップおよびアウトサイドモールディングをそれぞれ装着した時の正面説明図。
【符号の説明】
【0056】
1…フロントドア
2…ドア本体
3…ドアサッシュ
3a…前端根元部
4…ドアアウタパネル
5…ドアインナパネル
6…上面開口部
7…ドアウエザーストリップ
7A…サッシュ側一般部
7B…ドア本体側一般部
7C…コーナー型成形部
8…取付基部
9…シールリップ
10…サブリップ
10a…徐変形状部
11…溝部
12…アンカーブロック
13…アウトサイドモールディング
15…抜け止め係合部
16…ドアミラーのミラーベース
32…アンカーブロック
33…アウトサイドモールディング
35…段状部
36…突起部
41…凹欠部
46…突起部
R…空間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアの周縁部に装着されるドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの前端側または後端側の根元部とのなす外コーナー部に相当する部分での取付構造であって、
ドアウエザーストリップのうち少なくとも上記ドアサッシュの根元部に相当する部分では、ドアサッシュに固定される取付基部と、この取付基部と一体に形成され且つドア閉時に車体側開口部の開口縁に弾接してその車体側開口部をシールするシールリップおよびサブリップとを備えているとともに、
上記サブリップは、取付基部からの突出長さがドア本体の上端縁に近い部位ほど大きくなるようにその突出長さが漸次変化する徐変形状部となっていて、
その徐変形状部の裏面には、ドア本体の上面開口部においてドアインナパネルとドアアウタパネルとに跨るようにそれら両者の間に架橋的に嵌合保持されるアンカーブロックを突出形成したことを特徴とするドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項2】
上記アンカーブロックを、ドアに装着されるアウトサイドモールディングまたはドアミラーのミラーベースで固定したことを特徴とする請求項1に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項3】
上記アンカーブロックには、当該アンカーブロックによるドアインナパネルとドアアウタパネルとの架橋性を阻害しないように一部を肉抜き構造としたことを特徴とする請求項1または2に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項4】
上記アンカーブロックの室外側の面をアウトサイドモールディングまたはミラーベースの内側面に当接させたことを特徴とする請求項2に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項5】
上記ドアインナパネルのうちドアサッシュの前端側または後端側の根元部に隣接する位置に段状部が形成されていることによりその段状部に相当する部分がドア本体の上面開口部の一部となっていて、上記段状部の前端側または後端側の内面に上記アンカーブロックを当接させることにより当該アンカーブロックをもって上記ドア本体の上面開口部を閉塞してあることを特徴とする請求項4に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項6】
上記アンカーブロックの室外側の面にアウトサイドモールディングまたはミラーベースの取付片を受容する凹欠部を形成したことを特徴とする請求項4または5に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項7】
上記アンカーブロックの一部をドア本体の上面開口部を形成しているドアアウタパネルの上端縁を覆うように室外側に延ばして両者を当接させることより、ドアアウタパネルに対するアンカーブロックの位置規制を施したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項8】
上記アンカーブロックには、ドアアウタパネルの一部と係合して上方への抜け止めを司る抜け止め係合部を形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項9】
ドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの根元部とのなす外コーナー部に相当する部分が、ドアウエザーストリップの一般部と異なり金型成形法によって成形してなる型成形部となっていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項1】
ドアの周縁部に装着されるドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの前端側または後端側の根元部とのなす外コーナー部に相当する部分での取付構造であって、
ドアウエザーストリップのうち少なくとも上記ドアサッシュの根元部に相当する部分では、ドアサッシュに固定される取付基部と、この取付基部と一体に形成され且つドア閉時に車体側開口部の開口縁に弾接してその車体側開口部をシールするシールリップおよびサブリップとを備えているとともに、
上記サブリップは、取付基部からの突出長さがドア本体の上端縁に近い部位ほど大きくなるようにその突出長さが漸次変化する徐変形状部となっていて、
その徐変形状部の裏面には、ドア本体の上面開口部においてドアインナパネルとドアアウタパネルとに跨るようにそれら両者の間に架橋的に嵌合保持されるアンカーブロックを突出形成したことを特徴とするドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項2】
上記アンカーブロックを、ドアに装着されるアウトサイドモールディングまたはドアミラーのミラーベースで固定したことを特徴とする請求項1に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項3】
上記アンカーブロックには、当該アンカーブロックによるドアインナパネルとドアアウタパネルとの架橋性を阻害しないように一部を肉抜き構造としたことを特徴とする請求項1または2に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項4】
上記アンカーブロックの室外側の面をアウトサイドモールディングまたはミラーベースの内側面に当接させたことを特徴とする請求項2に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項5】
上記ドアインナパネルのうちドアサッシュの前端側または後端側の根元部に隣接する位置に段状部が形成されていることによりその段状部に相当する部分がドア本体の上面開口部の一部となっていて、上記段状部の前端側または後端側の内面に上記アンカーブロックを当接させることにより当該アンカーブロックをもって上記ドア本体の上面開口部を閉塞してあることを特徴とする請求項4に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項6】
上記アンカーブロックの室外側の面にアウトサイドモールディングまたはミラーベースの取付片を受容する凹欠部を形成したことを特徴とする請求項4または5に記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項7】
上記アンカーブロックの一部をドア本体の上面開口部を形成しているドアアウタパネルの上端縁を覆うように室外側に延ばして両者を当接させることより、ドアアウタパネルに対するアンカーブロックの位置規制を施したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項8】
上記アンカーブロックには、ドアアウタパネルの一部と係合して上方への抜け止めを司る抜け止め係合部を形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【請求項9】
ドアウエザーストリップのうちドア本体の上端縁とドアサッシュの根元部とのなす外コーナー部に相当する部分が、ドアウエザーストリップの一般部と異なり金型成形法によって成形してなる型成形部となっていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のドアウエザーストリップの取付構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
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【図20】
【図21】
【公開番号】特開2008−30737(P2008−30737A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−56517(P2007−56517)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(000158840)鬼怒川ゴム工業株式会社 (171)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(000158840)鬼怒川ゴム工業株式会社 (171)
【Fターム(参考)】
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