説明

ナノ粒子焼結膜の成膜方法

【課題】膜の全体が緻密であり、かつ、基材への密着性が良好なナノ粒子焼結膜の成膜方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法は、金属粒子を含むペーストを基材10表面に塗布し、塗布層20を形成する塗布工程と、基材10を加熱する加熱工程、及び塗布層20に局所的にエネルギーを加えるエネルギー照射工程とにより塗布層20から燒結膜25を形成する焼結膜形成工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノ粒子焼結膜の成膜方法に関する。特に、本発明は、ナノメートルサイズの微粒子を焼結することで形成されるナノ粒子焼結膜の成膜方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナノメートルサイズの微粒子は、バルク材とは異なる物理的特性、及び化学的特性を有していることが知られている。例えば、ナノ粒子は、バルク材に比べて低い融点、低い焼結温度を示すことや、強度が高いという特性を有する。更に、粒子サイズを制御することによりナノ粒子の特性を制御できるので、制御方法によっては所定の特性の高機能化を期待できる。ナノメートルサイズの微粒子を焼結することでナノ粒子焼結体を製造する従来の製造方法として、電気炉等を用い、大気中又は所定のガス雰囲気中において加熱処理する手法が知られている。
【0003】
例えば、アルキルアミンで表面を被覆した平均粒子径1〜100nmの金属ナノ粒子を、沸点100℃以上の有機溶媒中に分散した分散液を塗布した後、1.5気圧〜10気圧の加圧雰囲気下、100℃〜200℃の温度で加熱処理することで、金属ナノ粒子の表面を被覆するアルキルアミンを効率的に離脱させ、金属ナノ粒子焼結体を形成させる金属ナノ粒子焼結体の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
特許文献1に記載の金属ナノ粒子焼結体の製造方法によれば、30分から1時間という長時間の加熱処理を金属ナノ粒子に施すことでナノ粒子を焼結させるので、焼結の進行が遅く、形成される焼結層を厚さ方向に均一にできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−88340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の金属ナノ粒子焼結体の製造方法によれば、金属ナノ粒子を含む分散液を基材に塗布することにより形成される膜厚が厚い場合、当該膜の内部まで十分に焼結されない場合がある。
【0007】
したがって、本発明の目的は、膜の全体が緻密であり、かつ、基材への密着性が良好なナノ粒子焼結膜の成膜方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決することを目的として、金属粒子を含むペーストを基材表面に塗布し、塗布層を形成する塗布工程と、基材を加熱する加熱工程、及び塗布層に局所的にエネルギーを加えるエネルギー照射工程とにより塗布層から燒結膜を形成する焼結膜形成工程とを備えるナノ粒子焼結膜の成膜方法が提供される。
【0009】
また、上記ナノ粒子焼結膜の成膜方法において、エネルギー照射工程が、加熱工程と同時に実施されることもできる。
【0010】
また、上記ナノ粒子焼結膜の成膜方法において、エネルギー照射工程が、加熱工程の後に実施されることもできる。
【0011】
また、上記ナノ粒子焼結膜の成膜方法において、エネルギー照射工程が、光、若しくはレーザ光の照射、又はプラズマ処理により実施されてもよい。
【0012】
また、上記ナノ粒子焼結膜の成膜方法において、金属粒子は、平均粒径が20nm以下であると共に、金、銀、及び銅からなる群から選択される金属からなる粒子を含むこともできる。
【0013】
また、上記ナノ粒子焼結膜の成膜方法において、金属粒子は、金属の酸化物を更に含むこともできる。
【0014】
また、上記ナノ粒子焼結膜の成膜方法において、加熱工程が、基材を300℃以下に加熱し、エネルギー照射工程が、レーザ光として波長が532nmのレーザ光、又は波長が1064nmのレーザ光を用いることもできる。
【0015】
また、上記ナノ粒子焼結膜の成膜方法において、加熱工程が、基材を300℃以下に加熱し、エネルギー照射工程が、波長が532nmのレーザ光と波長が1064nmのレーザ光とを同時に用いることもできる。
【0016】
また、上記ナノ粒子焼結膜の成膜方法において、記加熱工程が、基材を300℃以下に加熱し、エネルギー照射工程が、プラズマ処理として酸素を含むプラズマを用いることもできる。
【0017】
また、上記ナノ粒子焼結膜の成膜方法において、加熱工程が、基材を300℃以下に加熱し、エネルギー照射工程が、光の光源としてキセノンランプを用いることもできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法によれば、膜の全体が緻密であり、かつ、基材への密着性が良好なナノ粒子焼結膜の成膜方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例1に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要図である。
【図2】比較例に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要図である。
【図3】本発明の実施例2に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要図である。
【図4】本発明の実施例3に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要図である。
【図5】本発明の実施例4に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要図である。
【図6】本発明の実施例5に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[実施の形態の要約]
ナノメートルサイズの金属微粒子を焼結させることによりナノ粒子焼結膜を成膜するナノ粒子焼結膜の成膜方法において、金属粒子を含むペーストを基材表面に塗布し、塗布層を形成する塗布工程と、前記基材を加熱する加熱工程、及び前記塗布層に局所的にエネルギーを加えるエネルギー照射工程とにより前記塗布層から燒結膜を形成する焼結膜形成工程とを備えるナノ粒子焼結膜の成膜方法が提供される。
【0021】
[実施の形態]
【0022】
本発明の実施の形態に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法は、ナノメートルサイズの金属微粒子を焼結することによりナノ粒子焼結膜としての焼結層を成膜する方法である。すなわち、まず、金属微粒子である金属粒子を有機溶媒で希釈することにより、当該金属粒子を含むペーストを準備する。金属粒子は、平均粒径が20nm以下であると共に、金、銀、及び銅からなる群から選択される金属からなる粒子を含むことが好ましい。また、金属粒子に、金、銀、及び銅からなる群から選択される金属の酸化物を更に含ませることもできる。酸化物を含ませることにより、酸化物中の酸素に、ナノ粒子を被覆している分散材の酸化分解をアシストさせることができる。そして、例えば、金属材料からなる基材の表面に当該ペーストをスピンコート等により塗布する。これにより、基材の表面に塗布層が形成される(塗布工程)。なお、スピンコート時におけるスピンコーターの回転数、回転時間を制御することにより塗布層の厚さは所定の厚さの範囲に入るように制御される。
【0023】
次に、塗布層を有する基材を加熱すると同時に、又は加熱の後に塗布層に局所的にエネルギーを加える。すなわち、塗布層を有する基材を加熱する(加熱工程)と同時に塗布層に局所的にエネルギーを加える(エネルギー照射工程)か、あるいは、加熱工程の後にエネルギー照射工程を実施する。これにより、塗布層は焼結され、塗布層から焼結膜が形成される(焼結膜形成工程)。なお、本実施形態において加熱工程は、基材を300℃以下に加熱する。
【0024】
ここで、本実施の形態においては、エネルギー照射工程は、光、若しくはレーザ光の照射、又はプラズマ処理により塗布層に局所的にエネルギーを加えることにより実施することができる。所定のエネルギーを塗布層に局所的に加えることにより、短時間でナノメートルサイズの金属微粒子を焼結させることができる。
【0025】
例えば、レーザ光を用いる場合、波長が532nmのレーザ光、及び/又は波長が1064nmのレーザ光を用いる。すなわち、エネルギー照射工程は、レーザ光を用いる場合、波長が532nmのレーザ光、又は波長が1064nmのレーザ光のいずれか一方を用いるか、あるいは双方を同時に用いることができる。なお、レーザ光の照射時間は、1秒/μm以下程度である。また、波長が532nmのレーザ光、及び波長が1064nmのレーザ光の双方を用いる場合、各波長の相違により塗布層におけるレーザ光の吸収率が異なるので、塗布層の表面側、及び下地側の上下方向から塗布層を加熱することができる。また、この場合、2種類のレーザ光を同一箇所に照射すること、若しくは多少ずらして照射することができる。多少ずらして2種類のレーザ光を照射する場合、ある箇所には一方のレーザ光が照射された後、所定の時間が経過した後に他方のレーザ光が照射される。したがって、所定の時間だけの時間差をもって当該個所に2種類のレーザ光が照射されるので、当該個所は、時間差をもって上下方向から加熱される。これにより、塗布層の焼成パターンの種類を増やすことができる。
【0026】
また、エネルギー照射工程においてプラズマ処理を用いる場合、酸素を含むプラズマを用いることができる。更に、エネルギー照射工程において光を用いる場合、当該光の光源として、キセノンランプを用いることができる。
【0027】
なお、加熱工程のおける基材の加熱温度は、基材の種類、作製する焼結膜に要求される膜質に応じて変化させることができる。例えば、樹脂を含む基材、一例として、3層のCCL上に焼結膜を形成する場合、基材の加熱温度は70℃以上150℃以下に設定することが好ましい。また、金属材料のみから構成されている基材、一例として、銅板からなる基材上に焼結膜を形成する場合、基材の加熱温度は70℃以上300℃以下に設定することが好ましい。更に、焼結膜に含まれる結晶粒の粗大化を目的とする場合、基材の加熱温度は150℃以上300℃以下に設定することが好ましい。
【0028】
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法は、加熱工程と同時、又は加熱工程の後にエネルギー照射工程を実施することにより、塗布膜が厚い場合であっても塗布膜の表層のみならず塗布膜の内部まで十分に焼結させることができる。これにより、本実施の形態に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法によれば、基材上に形成される焼結膜を緻密な構造にすることができると共に、基材に対する焼結膜の密着性も良好にすることができる。なお、焼結膜の緻密さは、SEMおよびTEMを用いた断面観察により、空隙の減少、及び結晶粒の成長を確認することにより判断できる。
【実施例1】
【0029】
図1は、本発明の実施例1に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要を示す。
【0030】
まず、平均粒径が5nmである銀(Ag)ナノ粒子を有機溶媒で希釈したペーストを作製した。当該ペーストのAgの濃度は、30wt%であった。次に、当該ペーストを基材10としての銅基板にスピンコートで塗布することにより、基材10上に塗布層20を形成した。そして、光学系で帯状に広げたレーザ光30(ラインビーム)を塗布層20に照射することによりAgナノ粒子を焼結させた。この場合において、200℃に加熱したホットプレート上に基材10を設置し、基材10の温度を200℃に保持した状態で、レーザ光30を塗布層20に照射した(図1(a))。これにより、基材10上にAgナノ粒子焼結膜としての焼結膜25が形成された(図1(b))。なお、焼結膜の厚さは、0.1μm〜0.2μmであった。
【0031】
なお、実施例1において用いたレーザ光30は、波長が532nmであるYAGレーザ光を用いた。レーザ光の出力は10W、レーザスポット径は10μmに設定した。
【0032】
次に、焼結膜25の基材10に対する密着性を評価した。具体的に、焼結膜25に金(Au)ワイヤーをワイヤーボンディングするワイヤーボンディング試験を実施した。その結果、Agナノ粒子焼結膜としての焼結膜25上にAuワイヤーが接合され、ワイヤーボンディングが可能であることが示された。なお、ワイヤーボンディング試験はプルテストにより実施し、試験条件は、基板温度を50〜80℃、超音波印加時間を150msecに設定した。
【0033】
(比較例)
図2は、比較例に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要を示す。
【0034】
実施例1と同様に、基材10としての銅基板に実施例1と同一のペーストを実施例1と同一条件で塗布することにより、基材10上に塗布層20を形成した。そして、光学系で帯状に広げたレーザ光30(ラインビーム)を塗布層20に照射することによりAgナノ粒子を焼結させた(図2(a))。レーザ光30の照射条件は実施例1と同一である。実施例1と比較例とで異なる点は、比較例においては基材10を加熱しなかった点である。レーザ光30の照射により、基材10上には焼結膜25aが形成された(図2(b))。
【0035】
次に、焼結膜25aの基材10に対する密着性を評価した。具体的に、焼結膜25aにAuワイヤーをワイヤーボンディングするワイヤーボンディング試験を実施した。その結果、Agナノ粒子焼結膜としての焼結膜25aが基材10から剥離した。すなわち、比較例においては、焼結膜25aを有する基材10にAuワイヤーを接合させることができないことが示された。
【実施例2】
【0036】
図3は、本発明の実施例2に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要を示す。
【0037】
まず、Agナノ粒子を有機溶媒で希釈したペーストを作製した。当該ペーストのAgの濃度は、30wt%であった。次に、当該ペーストを基材10としての銅基板にスピンコートで塗布することにより、基材10上に塗布層20を形成した。そして、光学系で帯状に広げたレーザ光30(ラインビーム)及びレーザ光35を塗布層に照射することによりAgナノ粒子を焼結させた。
【0038】
実施例2においては、波長が532nmのYAGレーザ光であるレーザ光30と、波長が1064nmのYVOレーザ光であるレーザ光40とを用い、レーザ光30及びレーザ光40を同時に塗布層20に照射した。なお、レーザ光30及びレーザ光40共に、レーザ光の出力を10W、レーザスポット径を10μmに設定した。更に、この場合において、200℃に加熱したホットプレート上に基材10を設置し、基材10の温度を200℃に保持した状態で、レーザ光30及びレーザ光40を塗布層20に照射した(図2(a))。これにより、基材10上にAgナノ粒子焼結膜としての焼結膜25が形成された(図2(b))。
【0039】
更に、焼結膜25を有する基材10を、200℃に加熱されたホットプレート上に30分間、設置することにより加熱処理を実施した。その後、実施例1と同様にワイヤーボンディング試験を実施した。その結果、実施例2に係る焼結膜25上にAuワイヤーが接合され、ワイヤーボンディングが可能であることが示された。
【実施例3】
【0040】
図4は、本発明の実施例3に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要を示す。
【0041】
まず、Agナノ粒子を有機溶媒で希釈したペーストを作製した。当該ペーストのAgの濃度は、30wt%であった。次に、当該ペーストを基材10としての銅基板にスピンコートで塗布することにより、基材10上に塗布層20を形成した。そして、光学系で帯状に広げたレーザ光30(ラインビーム)を塗布層20に照射した(図4(a))。実施例3においては、波長が532nmのYAGレーザ光であるレーザ光30を用いた。なお、レーザ光30の出力は10W、レーザスポット径は10μmに設定した。これにより、基材10上に焼結膜25が形成された(図4(b))。
【0042】
次に、焼結膜25を有する基材10を200℃に加熱されたホットプレート40に30分間、設置することにより、焼結膜25に加熱処理を施した(図4(c))。その後、実施例1と同様にワイヤーボンディング試験を実施した。その結果、実施例3に係る焼結膜25上にAuワイヤーが接合され、ワイヤーボンディングが可能であることが示された。
【実施例4】
【0043】
図5は、本発明の実施例4に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要を示す。
【0044】
まず、Agナノ粒子を有機溶媒で希釈したペーストを作製した。当該ペーストのAgの濃度は、30wt%であった。次に、当該ペーストを基材10としての銅基板にスピンコートで塗布することにより、基材10上に塗布層20を形成した。そして、酸素ガスを含むプラズマ50を塗布層20上に照射した。プラズマ50は、ヘリウムガスに酸素ガスを含ませた大気圧ヘリウムプラズマを用いた。更に、この場合において、200℃に加熱したホットプレート上に基材10を設置し、基材10の温度を200℃に保持した状態で、プラズマ50を塗布層20に照射した(図5(a))。これにより、基材10上にAgナノ粒子焼結膜としての焼結膜25が形成された(図5(b))。
【0045】
その後、実施例1と同様にワイヤーボンディング試験を実施した。その結果、実施例4に係る焼結膜25上にAuワイヤーが接合され、ワイヤーボンディングが可能であることが示された。
【実施例5】
【0046】
図6は、本発明の実施例5に係るナノ粒子焼結膜の成膜方法の概要を示す。
【0047】
まず、Agナノ粒子を有機溶媒で希釈したペーストを作製した。当該ペーストのAgの濃度は、30wt%であった。次に、当該ペーストを基材10としての銅基板にスピンコートで塗布することにより、基材10上に塗布層20を形成した。そして、キセノンランプ光源60を用い、キセノンランプからの光70を塗布層20に照射した。更に、この場合において、200℃に加熱したホットプレート上に基材10を設置し、基材10の温度を200℃に保持した状態で、光70を塗布層20に照射した(図6(a))。これにより、基材10上にAgナノ粒子焼結膜としての焼結膜25が形成された(図6(b))。
【0048】
その後、実施例1と同様にワイヤーボンディング試験を実施した。その結果、実施例5に係る焼結膜25上にAuワイヤーが接合され、ワイヤーボンディングが可能であることが示された。
【0049】
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【符号の説明】
【0050】
10 基材
20 塗布層
25、25a 焼結層
30、35 レーザ光
40 ホットプレート
50 プラズマ
60 キセノンランプ光源
70 光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属粒子を含むペーストを基材表面に塗布し、塗布層を形成する塗布工程と、
前記基材を加熱する加熱工程、及び前記塗布層に局所的にエネルギーを加えるエネルギー照射工程とにより前記塗布層から燒結膜を形成する焼結膜形成工程と
を備えるナノ粒子焼結膜の成膜方法。
【請求項2】
前記エネルギー照射工程が、前記加熱工程と同時に実施される請求項1に記載のナノ粒子焼結膜の成膜方法。
【請求項3】
前記エネルギー照射工程が、前記加熱工程の後に実施される請求項1に記載のナノ粒子焼結膜の成膜方法。
【請求項4】
前記エネルギー照射工程が、光、若しくはレーザ光の照射、又はプラズマ処理により実施される請求項2又は3に記載のナノ粒子焼結膜の成膜方法。
【請求項5】
前記金属粒子は、平均粒径が20nm以下であると共に、金、銀、及び銅からなる群から選択される金属からなる粒子を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のナノ粒子焼結膜の成膜方法。
【請求項6】
前記金属粒子は、前記金属の酸化物を更に含む請求項5に記載のナノ粒子焼結膜の成膜方法。
【請求項7】
前記加熱工程が、前記基材を300℃以下に加熱し、
前記エネルギー照射工程が、前記レーザ光として波長が532nmのレーザ光、又は波長が1064nmのレーザ光を用いる請求項2又は3に記載のナノ粒子焼結膜の成膜方法。
【請求項8】
前記加熱工程が、前記基材を300℃以下に加熱し、
前記エネルギー照射工程が、波長が532nmのレーザ光と波長が1064nmのレーザ光とを同時に用いる請求項2又は3に記載のナノ粒子焼結膜の成膜方法。
【請求項9】
前記加熱工程が、前記基材を300℃以下に加熱し、
前記エネルギー照射工程が、前記プラズマ処理として酸素を含むプラズマを用いる請求項2又は3に記載のナノ粒子焼結膜の成膜方法。
【請求項10】
前記加熱工程が、前記基材を300℃以下に加熱し、
前記エネルギー照射工程が、前記光の光源としてキセノンランプを用いる請求項2又は3に記載のナノ粒子焼結膜の成膜方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−252202(P2011−252202A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−126872(P2010−126872)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】