説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラム

【課題】番組に関連した場所の表示制御を行うに際して、番組の注目度を考慮した表示制御を行う、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供すること。
【解決手段】ナビゲーション装置1は、番組情報を取得する番組本体情報取得部71及び番組付随情報取得部72と、番組情報に基づいて番組に関連する場所を特定するPOI特定部73aと、番組情報に基づいてPOI特定部73aにて特定された場所の放送時間を特定する放送時間特定部73bと、POI特定部73aにて特定された場所に対する注目度を、少なくとも放送時間特定部73bにて特定された放送時間に基づいて決定する注目度決定部74と、注目度決定部74にて決定された注目度に基づいて、POI特定部73aにて特定された場所の表示制御を行う表示制御部75とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子番組ガイドに含まれる番組情報の中から、ユーザによって設定された検索キーワードを含む番組情報を検索し、検索された番組情報に含まれる場所を目的地に設定して経路探索を行うナビゲーション装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ナビゲーション装置で利用できるサービスとして、TV番組で紹介された場所を、当該TV番組の放送日及びTV番組名と共にナビゲーション装置に表示し、当該表示された場所を目的地として設定することができるサービスも提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−128931号公報(段落0049〜0053)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の装置では、番組情報に含まれる場所を探索する際、場所に対する注目度は一切考慮されていなかったので、短い時間しか放送されていなかった場所や、視聴率が低い番組でのみ放送された場所のように、注目度が比較的低いと考えられる場所であっても、注目度が比較的高いと考えられる場所と区別されることなく表示等されており、番組情報を用いて目的地を設定等する上での利便性や実用性に欠ける等の問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、番組に関連した場所の表示制御を行うに際して、番組の注目度を考慮した表示制御を行う、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載のナビゲーション装置は、番組情報を取得する番組情報取得手段と、前記番組情報取得手段にて取得した番組情報に基づいて、番組に関連する場所を特定する場所特定手段と、前記番組情報取得手段にて取得した番組情報に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所の放送時間を特定する放送時間特定手段と、前記場所特定手段にて特定された場所に対する注目度を、少なくとも前記放送時間特定手段にて特定された放送時間に基づいて決定する注目度決定手段と、前記注目度決定手段にて決定された注目度に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所の表示制御を行う表示制御手段とを備える。
【0007】
また、請求項2に記載のナビゲーション装置は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記注目度決定手段は、前記番組情報取得手段にて取得した番組情報に基づいて、当該番組情報に含まれ得る所定の重み付け要素に対して予め設定された重み付け係数を、前記場所特定手段にて特定された場所に関する番組情報に実際に含まれている前記重み付け要素に応じて加算することにより、当該場所特定手段にて特定された場所に対する重み付け係数合計値を算出し、当該算出した重み付け係数合計値と、前記放送時間特定手段にて特定された放送時間に基づいて、前記注目度を決定する。
【0008】
また、請求項3に記載のナビゲーション装置は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、前記重み付け要素は、番組の番組カテゴリ、番組の放送エリア、番組の放送形態、ユーザによる番組の視聴履歴、又は番組の視聴率の少なくとも一つを含む。
【0009】
また、請求項4に記載のナビゲーション装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、前記番組情報取得手段は、ユーザによる番組の視聴履歴情報を前記番組情報の一部として取得する視聴履歴情報取得手段を備え、前記表示制御手段は、前記視聴履歴情報取得手段にて取得された視聴履歴情報に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所に関連する番組をユーザが視聴したか否かを判定し、ユーザが視聴した番組に関連する場所が他の場所と区別可能となるように表示制御を行う。
【0010】
また、請求項5に記載のナビゲーション装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、前記注目度算定手段にて算定された注目度に基づいて、車両の走行経路を探索する経路探索手段を備え、前記表示制御手段は、前記経路探索手段にて探索された走行経路が表示されるよう表示制御を行う。
【0011】
また、請求項6に記載のナビゲーション装置は、請求項5に記載のナビゲーション装置において、前記経路探索手段は、前記注目度算定手段にて算定された注目度に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所の中で注目度が高い順に所定数の場所を特定し、当該特定した所定数の場所を経由する走行経路の探索を行う。
【0012】
また、請求項7に記載のナビゲーション装置は、請求項5又は6に記載のナビゲーション装置において、前記経路探索手段は、前記注目度算定手段にて算定された注目度に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所を基準として所定方法で特定された注目エリアの中で注目度が高い順に所定数の場所を特定し、当該特定した所定数の場所を周遊する走行経路の探索を行う。
【0013】
また、請求項8に記載のナビゲーション装置は、請求項5から7のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、前記経路探索手段は、前記注目度算定手段にて算定された注目度に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所の中で所定基準以上の注目度の場所を特定し、当該特定した場所を回避地として走行経路の探索を行う。
【0014】
また、請求項9に記載のナビゲーション方法は、番組情報を取得する番組情報取得ステップと、前記番組情報取得ステップにて取得した番組情報に基づいて、番組に関連する場所を特定する場所特定ステップと、前記番組情報取得ステップにて取得した番組情報に基づいて、前記場所特定ステップにて特定された場所の放送時間を特定する放送時間特定ステップと、前記場所特定ステップにて特定された場所に対する注目度を、少なくとも前記放送時間特定ステップにて特定された放送時間に基づいて決定する注目度決定ステップと、前記注目度決定ステップにて決定された注目度に基づいて、前記場所特定ステップにて特定された場所の表示制御を行う表示制御ステップとを含む。
【0015】
また、請求項10に記載のナビゲーションプログラムは、請求項9に記載の方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載のナビゲーション装置、請求項9に記載のナビゲーション方法、及び請求項10に記載のナビゲーションプログラムによれば、番組に関連する場所に対する注目度を決定し、この注目度に基づいて場所の表示制御を行うので、番組に関連した場所をユーザが参照等する上での利便性や実用性を向上させることができる。
【0017】
また、請求項2に記載のナビゲーション装置によれば、重み付け係数合計値と放送時間に基づいて注目度を決定するので、番組情報に含まれる様々な重み付け要素を考慮して注目度を決定することが可能となる。
【0018】
また、請求項3に記載のナビゲーション装置によれば、番組の番組カテゴリ、番組の放送エリア、番組の放送形態、ユーザによる番組の視聴履歴、又は番組の視聴率の少なくとも一つを考慮して、注目度を決定することが可能となる。
【0019】
また、請求項4に記載のナビゲーション装置によれば、ユーザが視聴した番組に関連する場所が他の場所と区別可能となるように表示されるので、ユーザは、表示された場所が自己が視聴した番組に関連する場所であるか否かを容易に把握することができ、例えば、自己が視聴した番組に関連する場所を目的地に設定すること等を容易に行うことができる。
【0020】
また、請求項5に記載のナビゲーション装置によれば、注目度に基づいて探索した車両の走行経路が表示されるように表示制御を行うので、注目度に関連した車両の走行経路をユーザに提示することが可能となり、車両の走行経路を設定する上での利便性や実用性を一層向上させることができる。
【0021】
また、請求項6に記載のナビゲーション装置によれば、注目度が高い順に特定された所定数の場所を経由する走行経路の探索を行うので、注目度が高い場所を経由する走行経路をユーザに提示することが可能となる。
【0022】
また、請求項7に記載のナビゲーション装置によれば、注目エリアの中で注目度が高い順に所定数の場所を特定し、当該特定した所定数の場所を周遊する走行経路の探索を行うので、注目エリアに含まれる場所であって注目度の高い所定数の場所を周遊する走行経路をユーザに提示することが可能となる。
【0023】
また、請求項8に記載のナビゲーション装置によれば、所定基準以上の注目度の場所を回避地として走行経路の探索を行うので、混雑している可能性が高いと想定される場所を回避した走行経路をユーザに提示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置を例示するブロック図である。
【図2】重み付け情報の構成例を示す図である。
【図3】POI情報の構成例を示す図である。
【図4】POI情報処理のフローチャートである。
【図5】注目度処理のフローチャートである。
【図6】表示制御処理のフローチャートである。
【図7】POIに基づく注目度ランキングテーブルの表示例を示す図である。
【図8】POIを地図情報に重畳表示した表示例を示す図である。
【図9】注目エリアに基づく注目度ランキングテーブルの表示例を示す図である。
【図10】注目エリアを地図情報に重畳表示した表示例を示す図である。
【図11】実施の形態2に係るナビゲーション装置を例示するブロック図である。
【図12】回避範囲情報の構成例を示す図である。
【図13】経路探索処理のフローチャートである。
【図14】経路探索処理において探索された走行経路の一例を示す図であり、図14(a)は経由地の設定前の走行経路を示す図、図14(b)は経由地の設定後の走行経路を示す図である。
【図15】経路探索処理において探索された走行経路の一例を示す図であり、図15(a)は回避地の回避前の走行経路を示す図、図15(b)は回避地の回避範囲を示す図、図15(c)は回避地の回避後の走行経路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係るナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムの各実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0026】
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、番組情報に基づいて場所の注目度を決定し、当該決定した注目度に基づいて場所の表示制御を行う形態である。
【0027】
(構成)
図1は実施の形態1に係るナビゲーション装置を例示するブロック図である。このナビゲーション装置1は、現在位置検出処理部10、モニタ20、スピーカ30、操作部40、番組受信部50、通信部60、制御部70、及びデータ記録部80を備えている。
【0028】
(構成−現在位置検出処理部)
現在位置検出処理部10は、ナビゲーション装置1が取り付けられた車両(以下「自車両」)の現在位置を検出する現在位置検出手段である。具体的には、現在位置検出処理部10は、GPS、地磁気センサ、距離センサ、ステアリングセンサ、又はジャイロセンサ(いずれも図示省略)の少なくとも一つを有し、現在の自車両の位置及び方位等を公知の方法にて検出する。
【0029】
(構成−モニタ)
モニタ20は、ナビゲーション装置1による各種の処理に伴う情報を表示するための表示手段である。このモニタ20としては、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ、又は車両のフロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用することができる。
【0030】
(構成−スピーカ)
スピーカ30は、ナビゲーションに関する音声ガイダンス等を出力する出力手段である。なお、スピーカ30より出力される音声の具体的な態様は任意であり、必要に応じて生成された合成音声や、予め録音された音声を出力することができる。
【0031】
(構成−操作部)
操作部40は、ユーザによる操作入力を受け付ける操作手段である。この操作部40の具体的な構成は任意であり、例えば、モニタ20の前面に設けたタッチパネル、押しボタン、リモートコントローラの如き遠隔操作手段、あるいは、音声入力を受け付けるマイクの如き音声認識手段を用いて操作部40を構成することができる。
【0032】
(構成−番組受信部)
番組受信部50は、番組を受信する番組受信手段である。ここで、「番組」とは、TV番組やラジオ番組を含むものであるが、これらに限定されず任意の放送形態による番組を含む。また、「番組」は、放送局から放送された番組(以下、「一次番組」)と、一次番組を中継や録画再生する機器から出力された番組(以下、「二次番組」)を含む。本実施の形態1においては、番組受信部50は、一次番組を取得するためのアンテナ及びチューナーを有する放送受信手段として構成されているが、二次番組を外部機器から受信するための受信用のインターフェースとして構成されてもよい。
【0033】
この「番組」に関する情報を、ここでは「番組情報」と称する。この番組情報は、「番組本体情報」と「番組付随情報」を含む。「番組本体情報」とは、番組本体を構成する情報であって、例えば、番組がTV番組である場合には、当該TV番組を構成する音声情報や映像情報が該当し、番組がラジオ番組である場合には、当該ラジオ番組を構成する音声情報が該当する。また、「番組付随情報」とは、番組に付随する情報であって、例えば、番組が地上デジタル放送やBSデジタル放送によるデジタルTV番組である場合には、文字データ放送等を行うための文字情報、デジタル信号にパケットとして挿入されるPSI(Program Specific Information)やSI(Service Information)、あるいは、番組放送に伴い付随的に配信される情報(メタ情報)が該当する。SIには、例えば、電子番組表(EPG:Electronic Program Guide)を作成する元データとなり得るEIT(Event Information Table)が含まれる。ここで、番組付随情報としては、少なくとも、「番組名」、「チャンネル」、「放送時刻」、「番組カテゴリ(ここでは、ニュース、ドラマ、又はバラエティのいずれであるのかを特定するための情報)」、「放送エリア(ここでは、全国であるかローカルであるかを特定するための情報)」、及び「放送形態(ここでは、リアルタイム放送であるか再放送であるかを特定するための情報)」が含まれることとする。なお、「番組付随情報」には、番組の「視聴率」と、ユーザによる番組の「視聴履歴情報」も含まれることとするが、「視聴率」は通信部60にて別途受信されるものとし、「視聴履歴情報」は後述する視聴履歴情報取得部73cによって別途取得されるものとする。
【0034】
(構成−通信部)
通信部60は、外部の通信装置(例えば、既知のコンピュータ、移動体通信端末、あるいは、カーナビゲーションサービスを統括する統括センター)との間で、番組の視聴率をネットワークを介して通信するための通信手段である。
【0035】
(構成−制御部)
制御部70は、ナビゲーション装置1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態1に係るナビゲーションプログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介してナビゲーション装置1にインストールされることで、制御部70の各部を実質的に構成する。
【0036】
この制御部70は、機能概念的に、番組本体情報取得部71、番組付随情報取得部72、POI情報取得部73、注目度決定部74、表示制御部75、及び経路探索部76を備えている。番組本体情報取得部71は、番組情報を取得する番組情報取得手段であり、より具体的には、番組本体情報を取得する番組本体情報取得手段である。番組付随情報取得部72は、番組情報を取得する番組情報取得手段であり、より具体的には、番組付随情報を取得する番組付随情報取得手段である。POI情報取得部73は、番組本体情報又は番組付随情報に基づいて、番組に関連する場所(以下、必要に応じて、場所を「POI」(Point Of Interest)と称する)に関する情報であるPOI情報を取得するPOI情報取得手段である。ここで、POIとは、各種のお店や施設の位置を示す「地点」のみならず、さらに広い範囲を示す「地域(例えば、市町村レベルの範囲や、行政区画以外の概念で特定されるエリア(例えば、山の手地区や、下町地区等)」を含み得る概念である。このPOI情報取得部73は、機能概念的に、POI特定部73a、放送時間特定部73b、及び視聴履歴情報取得部73cを備える。POI特定部73aは、番組本体情報又は番組付随情報に基づいて、POIを特定する場所特定手段である。放送時間特定部73bは、番組本体情報又は番組付随情報に基づいて、POI特定部73aにて特定されたPOIの放送時間を特定する放送時間特定手段である。ここで、POIの放送時間には、例えば、番組においてPOIが直接的に紹介された時間(例えば、POI自体がバラエティで紹介された時間や、POIで行われたイベントがニュースで報道された時間)と、番組においてPOIが間接的に紹介された時間(例えば、POI自体を紹介したものではないが、POIにおいてロケが行われたドラマにおいて当該POIが登場した時間)が該当する。視聴履歴情報取得部73cは、ユーザによる番組の視聴履歴情報を取得する視聴履歴情報取得手段である。注目度決定部74は、POI特定部73aにて特定されたPOIに対する注目度を、放送時間特定部73bにて特定された放送時間に基づいて決定する注目度決定手段である。表示制御部75は、注目度決定部74にて決定された注目度に基づいて、POI特定部73aにて特定されたPOIの表示制御を行う表示制御手段である。経路探索部76は、注目度決定部74にて算定された注目度に基づいて、自車両の走行経路を探索する経路探索手段である。これら制御部70の各構成要素によって実行される処理の詳細については後述する。
【0037】
(構成−データ記録部)
データ記録部80は、ナビゲーション装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記憶装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
【0038】
このデータ記録部80は、地図情報データベース(以下データベースを「DB」と称する)81、視聴履歴情報DB82、重み付け情報DB83、POI情報DB84、及び注目度情報DB85を備えている。
【0039】
地図情報DB81は、地図情報を格納する地図情報格納手段である。地図情報とは、ナビゲーションに必要な情報であり、例えば、コンビニ、ガソリンスタンド、レストラン、レジャー施設等の施設を案内するための施設データ(各施設の位置、各施設の種別、及び各施設を示すアイコンの描画情報を相互に関連付けた情報を含む)、地図をモニタ20に表示するための地図表示データ、各地点の住所、及び目的地に至るまでの経路を探索するための探索データ(各交差点に関する交差点データや、ノード点に関するノードデータを含む)等を含んで構成されている。
【0040】
視聴履歴情報DB82は、視聴履歴情報を格納する格納する視聴履歴情報格納手段である。ここで、視聴履歴情報は、例えば、ユーザが視聴した番組の「番組名」、「視聴時刻」、及び「チャンネル」を含む。この視聴履歴情報は、後述する視聴履歴処理において視聴履歴情報取得部73cによって取得されて、視聴履歴情報DB82に格納される。
【0041】
重み付け情報DB83は、重み付け情報を格納する重み付け情報格納手段である。ここで重み付け情報とは、番組に関連するPOIに対する注目度を算定するための情報である。図2には、重み付け情報の構成例を示す。この図2に示すように、重み付け情報は、項目「重み付け要素」に対応する情報と項目「重み付け係数」に対応する情報を相互に関連付けて格納されている。項目「重み付け要素」に対応する情報は、番組本体情報又番組付随情報に含まれ得る情報の中で、注目度の算定を行うための要素(パラメータ)として予め選定された情報であり、ここでは、「番組カテゴリ(ニュース、ドラマ、又はバラエティ)」、「放送エリア(コミュニティ、ローカル、又は全国)」、「放送形態(再放送又はリアルタイム放送)」、「視聴履歴(無し又は有り)」、及び「視聴率(10%未満又は10%以上)」である。項目「重み付け係数」に対応する情報は、各重み付け要素に付与する重み付けの値であり、ここでは、「番組カテゴリ(ニュース)」=1、「番組カテゴリ(ドラマ)」=2、「番組カテゴリ(バラエティ)」=3、「放送エリア(コミュニティ)」=1、「放送エリア(ローカル)」=2、「放送エリア(全国)」=3、「放送形態(再放送)」=1、「放送形態(リアルタイム放送)」=2、「視聴履歴(無し)」=1、「視聴履歴(有り)」=2、「視聴率(10%未満)」=1、「視聴率(10%以上)」=2、と設定されている。この重み付け係数の設定方法は任意であるが、ここでは、注目度が高い程、重み付け係数が大きくなるように設定としている。すなわち、番組カテゴリがバラエティである番組、ドラマである番組、ニュースである番組の順に注目度が高く(ニュースで紹介等されるPOIは、事件等が発生したPOIである可能性が高く、注目度が高いとしても善良な注目度ではないとして、注目度を低くする)、放送エリアがコミュニティである番組、ローカルである番組、全国である番組の順に注目度が高く、放送形態がリアルタイム放送である番組は再放送である番組に比べて注目度が高く、ユーザの視聴履歴が有る番組は視聴履歴が無い番組に比べて注目度が高く(ユーザが視聴している番組は、当該ユーザが興味を持っている番組である可能性が高いとして、注目度を高くする)、視聴率が10%以上である番組は10%未満である番組に比べて注目度が高いとしている。
【0042】
図1のPOI情報DB84は、POI情報取得部73にて取得されたPOI情報を格納するPOI情報格納手段である。図3には、POI情報の構成例を示す(なお、図3では、図示の便宜上、POI情報を分割して示しているが、実際には連続した情報として構成される)。この図3に示すように、POI情報は、項目「POIID」、項目「POI」、項目「位置」、項目「場所カテゴリ」、項目「番組名」、項目「チャンネル」、項目「放送時間」、項目「番組カテゴリ」、項目「放送エリア」、項目「放送形態」、項目「視聴履歴」、及び、項目「視聴率」に対応する情報を相互に関連付けて格納されている。このうち項目「POIID」に対応して格納される情報は、POIを一意に識別するPOI識別情報であり、POI特定部73aによって生成されPOI情報DB84に格納される。項目「POI」に対応して格納される情報は、POIを示す情報(例えば、POIが特定の施設である場合には、当該施設の名称)である。項目「位置」に対応して格納される情報は、POI特定部73aによって特定されたPOIの位置を特定するための情報であり、例えばPOIの住所や座標が該当する。項目「場所カテゴリ」に対応して格納される情報は、番組に関連するPOIのカテゴリを示す情報であって、POI特定部73aによって決定されPOI情報DB84に格納される。項目「放送時間」に対応して格納される情報は、各POIの放送時間であり、POI特定部73aによって決定されPOI情報DB84に格納される。項目「番組名」、項目「チャンネル」、項目「番組カテゴリ」、項目「放送エリア」、及び項目「放送形態」に対応して格納される情報は、基本的には番組本体情報に関する説明で述べた各情報と同じであるが、項目「POIID」に対応する情報にて特定されるPOI毎の情報であり、番組付随情報取得部72にて取得されPOI情報DB84に格納される。項目「視聴履歴」に対応して格納される情報は、POIが紹介された番組をユーザが視聴したか否かを特定する情報であり、ここでは、「視聴履歴=有り」又は「視聴履歴=無し」のいずれかであって、視聴履歴情報DB82の視聴履歴情報に基づいてPOI情報DB84に格納される。項目「視聴率」に対応して格納される情報は、POIが紹介された番組の視聴率であり、通信部60によって取得されPOI情報DB84に格納される。
【0043】
図1の注目度情報DB85は、注目度決定部74にて決定されたPOI毎の注目度に関する注目度情報を格納する注目度情報格納手段である。この注目度情報は、例えば、項目「POIID」及び項目「注目度」に対応する情報を相互に関連付けて格納されている。このうち項目「POIID」に対応して格納される情報は、POI情報DB84の項目「POIID」に対応して格納される情報と同じである。項目「注目度」に対応して格納される情報は、注目度決定部74にて決定されたPOI毎の注目度である。
【0044】
(処理)
このように構成されるナビゲーション装置1によって実行される処理について以下説明する。この処理に先立って、地図情報DB81には地図情報が格納されると共に重み付け情報DB83には重み付け情報が格納されているものとする。ただし、視聴履歴情報DB82の視聴履歴情報、POI情報DB84のPOI情報、及び注目度情報DB85の注目度情報は未格納の状態であるものとする。この処理は、視聴履歴処理、POI情報処理、注目度処理、表示制御処理、及び経路探索処理に大別される。なお、特記しない制御に関しては、制御部70が行うこととする。また、以下の各処理では、ナビゲーション装置1の電源は常時ONされており、自車両の運転時であるか否かに関わらず、各処理を実行することが可能となっているものとする。
【0045】
(処理−視聴履歴処理)
最初に、視聴履歴処理について説明する。この視聴履歴処理は、視聴履歴情報を取得して視聴履歴情報DB82に格納するための処理であり、例えば、ユーザが番組受信部50にて受信された番組をモニタ20及びスピーカ30にて視聴した場合に開始される。すなわち、視聴履歴情報取得部73cは、番組受信部50における番組の受信状態と、モニタ20及びスピーカ30における番組の視聴状態に基づいて、ユーザが番組を視聴しているか否かを監視し、視聴した場合には、ユーザが視聴した番組の「番組名」、「放送時刻」、及び「チャンネル」を、番組付随情報取得部72を介して取得する。すなわち、番組付随情報取得部72は、番組受信部50にて受信された番組に含まれる番組付随情報であって、ユーザが視聴している番組に対応する番組付随情報を解析することにより、「番組名」、「放送時刻」、及び「チャンネル」を取得し、これらの情報を視聴履歴情報取得部73cに出力する。視聴履歴情報取得部73cは、番組付随情報取得部72を介して取得したこれらの情報を、、「番組名」、「視聴時刻」、及び「チャンネル」として相互に関連付けて、視聴履歴情報として視聴履歴情報DB82に格納する。これにて視聴履歴処理が終了する。以降同様に、ユーザが番組を視聴する毎に、当該視聴した番組の「番組名」、「視聴時刻」、及び「チャンネル」が、視聴履歴情報DB82に蓄積される。
【0046】
(処理−POI情報処理)
次に、POI情報処理について説明する。図4はPOI情報処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。このPOI情報処理は、POI情報を取得してPOI情報DB84に格納するための処理であり、番組付随情報取得部72及びPOI情報取得部73にて常時継続して実行される。
【0047】
まず、POI情報取得部73のPOI特定部73aは、番組受信部50にて受信され番組本体情報取得部71によって取得された全ての番組の各々に含まれる番組本体情報、又は、番組付随情報取得部72によって取得された全ての番組の各々に含まれる番組付随情報に基づいて、各番組に関連する「POI」、「位置」、及び「場所カテゴリ」を特定する(SA1)。この特定を行うための具体的な方法は任意であるが、例えば、番組本体情報に含まれる映像情報を対象とする画像解析、番組本体情報に含まれる音声情報を対象とする音声解析、番組付随情報を対象とする文字認識や言語解析等により、特定を行う。すなわち、映像情報に特定の施設名が所定回数以上含まれている場合や、番組付随情報に含まれる番組名に特定の施設名が1回でも含まれている場合には、当該施設名を、当該番組に関連するPOIとして特定する。また、映像情報に特定の位置(住所)が所定回数以上含まれている場合や、番組付随情報に含まれる「番組名」に特定の位置(住所)が1回でも含まれている場合には、当該位置(住所)を、当該番組に関連するPOIの位置として特定する。あるいは、番組付随情報に、POIの座標が含まれている場合には、当該座標をPOIの位置として特定してもよい。また、映像情報に特定のカテゴリを示す文字(グルメ、ファッション、レジャー等)が所定回数以上含まれている場合や、番組付随情報に含まれる番組名に特定のカテゴリを示す文字が1回でも含まれている場合には、当該文字にて特定されるカテゴリを、当該番組に関連するPOIのカテゴリとして特定する。ここで、同一のPOIに対して異なる位置が特定される場合には、相互に同一名称であるが異なる位置の複数のPOIが存在するものとし、相互に別々のPOIとして特定してもよい。あるいは、異なるPOIに対して同一の位置が特定される場合には、相互に同一位置にあるPOIが異なる名称で呼ばれているとし、相互に同一のPOIとして特定してもよい。
【0048】
次いで、放送時間特定部73bは、番組受信部50にて受信され番組本体情報取得部71によって取得された全ての番組の各々に含まれる番組本体情報と、番組付随情報取得部72によって取得された全ての番組の各々に含まれる番組付随情報とに基づいて、SA2で特定されたPOI毎に、「放送時間」を特定する(SA2)。この特定を行うための具体的な方法は任意であるが、例えば、番組本体情報に含まれる映像情報を対象とする画像解析、番組本体情報に含まれる音声情報を対象とする音声解析、番組付随情報を対象とする文字認識や言語解析等により、特定を行う。すなわち、映像情報に最初にPOIが含まれた時点から、映像情報に最後にPOIが含まれた時点までの経過時間を算定し、当該算定した経過時間を当該POIの放送時間とする。あるいは、番組付随情報に含まれる「番組名」にPOIが一つのみ含まれている場合には、番組全体が当該POIに関する番組であるとし、当該番組全体の放送時間を、当該POIの放送時間とする。また、POI毎の放送時間の算定が困難である場合には、当該番組全体の放送時間を、当該POIの放送時間としてもよい。
【0049】
また、POI情報取得部73は、SA2で特定されたPOI毎に、「番組名」、「チャンネル」、「放送エリア」、及び「放送形態」を取得する(SA3)。これらの各情報は、POIが取得された番組の番組付随情報であって、SA1で番組付随情報取得部72によって取得された番組付随情報から取得することができる。これら各情報の取得に際しては、番組本体情報や番組付随情報を対象として、上述したPOI特定部73aによる処理と同様の各種の解析を行うことにより、取得してもよい。
【0050】
次いで、POI情報取得部73は、SA2で特定されたPOI毎に、「視聴履歴」を取得する(SA4)。具体的には、SA4で取得されたPOI毎の「番組名」及び「チャンネル」が視聴履歴情報DB82の視聴履歴情報にも同様の組み合わせで格納されているか否かを判定することにより、POIが紹介された各番組のユーザの視聴履歴の有無を判定する。ただし、同一の番組名及びチャンネルであっても放送時間が異なる場合(特定の番組名の番組が、同一チャンネルにおいて、再放送された場合)が考えられるため、POI情報取得部73が、番組付随情報から、各POIが登場した番組の放送時刻を取得してPOI情報に含めておき、この放送時刻が、視聴履歴情報の視聴時刻に含まれるか否かを考慮して、判定を行ってもよい。そして、番組付随情報取得部72は、ユーザの視聴履歴が有ると判定した場合には、「視聴履歴=有り」と判定し、ユーザの視聴履歴が無いと判定した場合には、「視聴履歴=無し」と判定する。
【0051】
次いで、POI情報取得部73は、各POIが紹介等された番組の視聴率を、通信部60を介して取得する(SA5)。この視聴率については、POIが紹介された番組全体ではなく、POIが紹介された部分のみの視聴率を取得してもよく、例えば、各番組の放送時刻中の詳細な視聴率を通信部60を介して取得し、SA3では、各POIが番組内において紹介等された時刻を特定し、本工程では、通信部60を介して取得した視聴率の中から、各POIが番組内において紹介等された時刻に対応する視聴率を取得するようにしてもよい。なお、番組放送直後には、視聴率が未だ集計等されていないために取得できない可能性があるため、本工程については、SA1からSA5を行った後、所定期間(例えば1日)経過後に実行するようにしてもよい。
【0052】
その後、POI情報取得部73は、SA2で特定されたPOI毎に、「POIID」を所定方法(例えば連番)にて生成し(SA6)、このPOIIDをキーとして、SA1からSA5で取得された各情報を関連付けて、POI情報としてPOI情報DB84に格納する(SA7)。これにて、POI情報処理が終了する。
【0053】
(処理−注目度処理)
次に、注目度処理について説明する。図5は注目度処理のフローチャートである。この注目度処理は、POI特定部73aにて特定されたPOIの注目度を決定するための処理であり、例えば、ユーザから操作部40を介して表示制御処理が起動された場合に、当該表示制御処理に先立って起動される。
【0054】
注目度決定部74は、POI情報DB84から各POIの放送時間を取得する(SB1)。この時、POI情報DB84における複数のレコードに、同一の位置を示すレコードがある場合には、これらのレコードは同一のPOIに関するものであるとし、各レコードの放送時間を合計し、当該合計した放送時間を、当該POIの放送時間としてもよい。
【0055】
次いで、注目度決定部74は、POI情報DB84に格納されているPOI情報と、重み付け情報DB83に格納されている重み付け情報を参照することで、POI情報DB84の各POIの重み付け係数の合計値を算定する(SB2)。具体的には、POI情報から各POI毎の「番組カテゴリ」、「放送エリア」、「放送形態」、「視聴履歴」、及び「視聴率」を特定し、これら特定した情報に合致する重み付け要素に対応する重み付け係数を重み付け情報から取得し、当該取得した重み付け係数の合計値を算出する。例えば、図3のPOI情報の先頭レコードを参照し、POI「Aレストラン」に関連付けて格納されている「番組カテゴリ=ニュース」、「放送エリア=ローカル」、「放送形態=リアルタイム放送」、「視聴履歴=有り」、及び「視聴率=9.1%」を特定し、これら特定した情報に合致する重み付け要素に対応する重み付け係数として、それぞれ「1」、「2」、「2」、「2」、「1」を取得し、当該取得した重み付け係数の合計値「8」を算出する。
【0056】
次いで、注目度決定部74は、SB1で取得した各POIの放送時間と、SB2で算定した各POIの重み付け係数の合計値を、各POI毎に乗算することで、各POI毎の注目度を算定する(SB3)。例えば、図3のPOI情報の先頭レコードにおけるPOI「Aレストラン」の放送時間が「7(時間)」であり、当該POI「Aレストラン」の重み付け係数の合計値が上記の例で「8」であるため、当該POI「Aレストラン」の注目度を「56(=7×8)ポイント」とする。
【0057】
そして、注目度決定部74は、各POIのPOIIDをPOI情報DB84から取得し、当該取得したPOIIDと、SB3で算定した各POIの注目度を、相互に関連付けて注目度情報として注目度情報DB85に格納する(SB4)。これにて注目度処理が終了する。
【0058】
(処理−表示制御処理)
次に、表示制御処理について説明する。図6は表示制御処理のフローチャートである。この表示制御処理は、注目度決定部74にて決定された注目度に基づいて表示制御を行うための処理であり、例えば、ユーザから操作部40を介して表示制御処理の起動が指示された場合において、上述の注目度処理が終了した後に、起動される。
【0059】
表示制御処理が起動されると、表示制御部75は、POIに基づく注目度ランキングと、注目エリアに基づくランキングのうち、いずれか一方をユーザに選択してもらうための所定のメニュー画面(図示省略)をモニタ20に表示する(SC1)。
【0060】
ユーザがPOIに基づく注目度ランキングを操作部40を介して所定方法で選択した場合(SC2、POI)、表示制御部75は、POI情報処理にてPOI情報DB84に格納されたPOI情報と、注目度処理にて注目度情報DB85に格納された注目度情報に基づいて、POIに基づく注目度ランキングテーブルを作成し、この注目度ランキングテーブルをモニタ20に表示する(SC3)。
【0061】
図7はPOIに基づく注目度ランキングテーブルの表示例を示す図である。この注目度ランキングテーブルは、注目度情報に格納されたPOIの中で、所定基準により決定した順位の高い順に、所定数のPOIと当該POIに関するPOI情報とを表示するテーブルである。ここでは、順位を決定する所定基準として、例えば、注目度情報DB85に格納された「注目度」を使用する。すなわち、図7の例では、注目度情報DB85に格納された「注目度」の高い順に、所定数(ここでは5つ)のPOIが表示されている。また、POIの近傍には、「注目度」として「第1位」から「第5位」まで順位が表示されると共に、各POIについての「注目エリア」、「放送時間」、「注目度」、「場所カテゴリ」が表示されている。「注目エリア」とは、POIの位置を含む領域を、適切な大きさに区画(ここでは市町村)して形成された領域であり、ここでは、各POIの位置に基づき特定された区画であって、当該位置を含む市町村を注目エリアとしている。この注目エリアは、注目度情報DB85の各POIに対応するPOIIDに基づいてPOI情報DB84から各POIの位置を取得し、当該位置を含む市町村を特定することで表示される。「放送時間」及び「場所カテゴリ」は、注目度情報DB85の各POIに対応するPOIIDに基づいてPOI情報DB84から取得される。「注目度」は、注目度情報DB85から取得される。
【0062】
なお、順位を決定する所定基準としては、「注目度」以外の情報を用いてもよく、例えば、「放送時間」を用いてもよい。具体的には、ユーザが注目度ランキングテーブルに表示された「放送時間」を操作部40を介して所定方法で選択すると、「放送時間」の高い順に、所定数(ここでは5つ)のPOIが表示されるように、注目度ランキングテーブルが更新される。また、この更新後の状態から、ユーザが注目度ランキングテーブルに表示された「注目度」を操作部40を介して所定方法で選択すると、図7の表示に復帰する。あるいは、最初から、「放送時間」を基準とする順位により注目度ランキングテーブルを表示してもよい。このような注目度ランキングテーブルを見ることにより、ユーザは、注目度の高いPOIや、放送時間の長いPOIを容易に把握することができる。
【0063】
図6の表示制御処理において、このようにPOIに基づく注目度ランキングテーブルが表示されている状態から、ユーザが地図表示を操作部40を介して所定方法で指示すると(SC4、Yes)、表示制御部75は、現在位置検出処理部10から自車両の現在位置を取得し、当該取得した現在位置を中心とする所定範囲(例えば半径10km圏内。以下「表示範囲」)の地図情報を地図情報DB81から取得し、当該取得した地図情報をモニタ20に表示する(SC5)。この地図情報の表示例を図8に示す。
【0064】
この際、表示制御部75は、表示範囲に含まれる各POIの位置に対応するPOIを示す識別子(マーカー)20aを、地図情報に重畳表示する。例えば、表示制御部75は、注目度情報DB85の各POIに対応するPOIIDに基づいて、POI情報DB84から各POIの位置を取得し、当該位置に基づいて、表示範囲に含まれるPOIを特定し、当該特定したPOIの位置に対応するPOIを示す識別子20aを、地図情報に重畳表示する。また、この識別子20aの近傍には、当該識別子20aによって示されたPOIに対応するPOIの注目度ランキング(図7のPOIに基づく注目度ランキングや、放送時間に基づく注目度ランキング)における順位を示す吹き出し20bが表示される。これらの識別子20aや吹き出し20bを見ることにより、ユーザは、番組で紹介等されたPOIとその注目度を容易に把握することができる。
【0065】
さらに、この際、表示制御部75は、各POIの位置のうち、ユーザが視聴した番組で紹介等されたPOIの位置を、他のPOIの位置から区別可能となるような形態で表示する。例えば、表示制御部75は、POI特定部73aにて特定されたPOIが、ユーザが視聴した番組で紹介等されたPOIであるか否かを、POI情報DB84のPOI情報における項目「視聴履歴」に対応する情報を参照することで特定し、番組で紹介等されたPOIである場合には、当該POIの識別子20a(図8の例では最も右側の識別子20a)を、他の識別子20aとは異なる色、形状、あるいは点滅間隔等にて表示すると共に、当該POIの吹き出し20b(図8の例では最も右側の吹き出し20b)に「視聴済み」の文字を表示する。これらの識別子20aや吹き出し20bを見ることにより、ユーザは、番組で紹介等されたPOIのうち、自己が視聴した番組で紹介等されたPOIを容易に把握することができる。例えば、ユーザは、自車両を運転中にラジオ放送を聞いて興味を持ったPOIに対して、運転中であるために当該POIをメモ等できなかった場合であっても、このような表示を見ることで容易に位置を特定することができる。
【0066】
一方、図6の表示制御処理において、ユーザが注目エリアに基づくランキングを所定方法で選択した場合(SC2、注目エリア)、表示制御部75は、POI情報処理にてPOI情報DB84に格納されたPOI情報と、注目度処理にて注目度情報DB85に格納された注目度情報に基づいて、注目エリアに基づく注目度ランキングテーブルを作成し、この注目度ランキングテーブルをモニタ20に表示する(SC6)。
【0067】
図9は注目エリアに基づく注目度ランキングテーブルの表示例を示す図である。この注目度ランキングテーブルは、所定基準により決定した順位の高い順に、所定数の注目エリアと当該注目エリアに位置が含まれるPOIに関するPOI情報とを表示するテーブルである。ここでは、順位を決定する所定基準として、注目エリアに位置が含まれるPOIの数(以下「POI数」)を使用する。すなわち、図9の例では、POI情報に含まれる位置に基づいて各POIが属する注目エリアを特定し、当該特定した注目エリア毎に、当該注目エリアに位置が含まれるPOIの数を算定することで、POI数を特定し、当該特定したPOI数の大きい順に、所定数(ここでは5つ)の注目エリアが表示されている。また、注目エリアの近傍には、「注目度」として「第1位」から「第5位」まで順位が表示されると共に、各注目エリアについての「POI数」、「放送時間」、「注目度」が表示されている。「放送時間」は、各注目エリアに位置が含まれる各POIの放送時間を、注目度情報DB85の各POIに対応するPOIIDに基づいてPOI情報DB84から取得し、これらの放送時間を各注目エリア毎に合算して取得される。「注目度」は、各注目エリアに位置が含まれる各POIの注目度を、注目度情報DB85から取得し、これらの注目度を各注目エリア毎に合算して取得される。
【0068】
なお、順位を決定する所定基準としては、「POI数」以外の情報を用いてもよく、例えば、「放送時間」や「注目度」を用いてもよい。例えば、ユーザが注目度ランキングテーブルに表示された「放送時間」を操作部40を介して所定方法で選択すると、「放送時間」の高い順に、所定数(ここでは5つ)のPOIが表示されるように、注目度ランキングテーブルが更新される。あるいは、ユーザが注目度ランキングテーブルに表示された「注目度」を操作部40を介して所定方法で選択すると、「注目度」の高い順に、所定数(ここでは5つ)のPOIが表示されるように、注目度ランキングテーブルが更新される。あるいは、最初から、「放送時間」や「注目度」を基準とする順位により注目度ランキングテーブルを表示してもよい。このような注目度ランキングテーブルを見ることにより、ユーザは、POI数が多い注目エリア、注目度の高い注目エリア、あるいは放送時間の長い注目エリアを容易に把握することができる。
【0069】
また、このように注目エリアに基づく注目度ランキングテーブルが表示されている状態から、図7のPOIに基づく注目度ランキングテーブルへ切り替えることができるようにしてもよい。例えば、注目エリアに基づく注目度ランキングテーブルにおいて、表示されている注目エリアの中から任意の注目エリアをユーザが操作部40を介して所定方法で選択すると、当該選択された注目エリアに含まれるPOIのみを対象に、放送時間又は注目度に基づく順位が特定され、この特定された順位に基づいて、図7の注目度ランキングテーブルを表示してもよい。
【0070】
図6の表示制御処理において、このように注目エリアに基づく注目度ランキングテーブルが表示されている状態から、ユーザが地図表示を操作部40を介して所定方法で指示すると(SC7、Yes)、表示制御部75は、現在位置検出処理部10から自車両の現在位置を取得し、当該取得した現在位置を中心とする所定範囲(例えば半径50km圏内。以下「表示範囲」)の地図情報を地図情報DB81から取得し、当該取得した地図情報をモニタ20に表示する(SC8)。この地図情報の表示例を図10に示す。
【0071】
この際、表示制御部75は、表示範囲に含まれる各注目エリアを示すエリア表示20cを、地図情報に重畳表示する。例えば、表示制御部75は、各注目エリアが市町村で区画されている場合には、表示範囲に含まれる市町村を特定し、当該特定した市町村の境界線で囲繞されたエリア表示20cを、地図情報に重畳表示する。このエリア表示20cには、当該エリア表示20cによって示された注目エリアに対応する注目度ランキング(図9の注目度ランキング)における順位と、各注目エリアが表示される。これらのエリア表示20cを見ることにより、ユーザは、番組で紹介等された注目エリアとその注目度を容易に把握することができる。これにて表示制御処理が終了する。
【0072】
(処理−経路探索処理)
最後に、経路探索処理について説明する。この経路探索処理は、自車両の目的地までの経路を探索するための処理であり、例えば、表示制御処理においてモニタ20に表示された注目度ランキングテーブルに含まれているPOIのいずれかや、表示制御処理においてモニタ20に表示された識別子や表示領域のいずれかを、ユーザが操作部40を介して選択した場合に起動される。
【0073】
例えば、POIに基づく注目度ランキングテーブルが表示されている場合や、注目エリアに基づく注目度ランキングテーブルを上述のようにPOIに基づく注目度ランキングテーブルに切り替えた状態において、表示されているPOIの中から任意のPOIをユーザが操作部40を介して所定方法で選択すると、経路探索部76は、当該選択されたPOIに対応する位置をPOI情報DB84から取得する。そして、経路探索部76は、現在位置検出処理部10から自車両の現在位置を取得し、当該取得した現在位置を出発地にすると共に、POI情報DB84から取得した位置を目的地として、公知の経路探索ロジックによる経路探索を行う。そして、表示制御部75は、このように探索された経路を、地図情報DB81から取得した地図情報に重畳して、モニタ20に表示する。この経路を見ることにより、ユーザは、番組で紹介等されたPOIに至る経路を容易に把握することができる。これにて経路探索処理が終了する。
【0074】
(効果)
このように実施の形態1によれば、番組に関連するPOIに対する注目度を決定し、この注目度に基づいてPOIの表示制御を行うので、番組に関連したPOIをユーザが参照等する上での利便性や実用性を向上させることができる。
【0075】
また、重み付け係数合計値と放送時間に基づいて注目度を決定するので、番組本体情報又番組付随情報に含まれる様々な重み付け要素を考慮して注目度を決定することが可能となる。
【0076】
また、番組の番組カテゴリ、番組の放送エリア、番組の放送形態、ユーザによる番組の視聴履歴、又は番組の視聴率の少なくとも一つを考慮して、注目度を決定することが可能となる。
【0077】
また、ユーザが視聴した番組に関連する場所が他の場所と区別可能となるように表示されるので、ユーザは、表示された場所が自己が視聴した番組に関連する場所であるか否かを容易に把握することができ、例えば、自己が視聴した番組に関連する場所を目的地に設定すること等を容易に行うことができる。
【0078】
また、注目度に基づいて探索した車両の走行経路が表示されるように表示制御を行うので、注目度に関連した車両の走行経路をユーザに提示することが可能となり、車両の走行経路を設定する上での利便性や実用性を一層向上させることができる。
【0079】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態2は、実施の形態1の注目度処理にて算定された注目度に基づいて、車両の走行経路を自動的に探索する形態である。なお、実施の形態2及びそれ以降の実施の形態の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0080】
(構成)
図11は実施の形態2に係るナビゲーション装置1を例示するブロック図である。このナビゲーション装置1は、図1に示した実施の形態1のナビゲーション装置1に対して、ほぼ同様に構成されているが、表示制御部75及び経路探索部76の一部の機能が異なり、データ記録部80が回避範囲情報DB86を備えている点で異なる。
【0081】
回避範囲情報DB86は、自車両の走行経路上の回避範囲を特定するための情報である回避範囲情報を格納する回避範囲情報格納手段である。図12には、回避範囲情報の構成例を示す。この図12に示すように、回避範囲情報は、項目「場所カテゴリ」に対応する情報と項目「回避範囲」に対応する情報を相互に関連付けて格納されている。項目「場所カテゴリ」に対応する情報は、図3の項目「場所カテゴリ」に対応する情報と同じである。項目「回避範囲」に対応する情報は、番組で紹介等されたPOIを回避地に設定して走行経路を探索する際において、当該POIに対する回避範囲の大きさを示す情報である。この回避情報の具体的な設定方法は任意であるが、例えば、場所カテゴリが「レジャー」等の家族向けの情報の場合には、当該場所カテゴリに対応するPOIに向かう人が大人数になる傾向があり、当該POI及びその周辺の混雑度が高くなることが予想されるとして、回避範囲を大きくし、場所カテゴリが「ファッション」等の個人向けの情報の場合には、当該場所カテゴリに対応するPOIに向かう人が少人数になる傾向があり、当該POI及びその周辺の混雑度がそれほど高くならないとして、回避範囲を小さくする。ここでは、回避範囲として、「大(例えば1km)」、「中(例えば500m)、「小(例えば100m)」の3種類のいずれかを設定している。
【0082】
(処理)
次に、実施の形態2に係るナビゲーション装置1によって実行される処理について説明する。ただし、視聴履歴処理、POI情報処理、注目度処理、及び表示制御処理は、実施の形態1と同様に実行されるためにその説明を省略し、以下では、経路探索処理のみを説明する。この経路探索処理に先立って、回避範囲情報DB86には回避範囲が格納されているものとする。
【0083】
(処理−経路探索処理)
経路探索処理について説明する。図13は経路探索処理のフローチャートである。この経路探索処理は、自車両の走行経路を探索するための処理である。表示制御部75は、POI情報処理においてPOI特定部73aにて特定されたPOIを、「経由地」、「周遊地」、又は「回避地」のいずれかとしてユーザに選択してもらうための所定のメニュー画面(図示省略)をモニタ20に表示する(SD1)。
【0084】
「経由地」とすることが選択された場合(SD2=経由地)、ユーザは操作部40を介して公知の方法で目的地の位置を設定し(SD3)、経路探索部76は、POI情報処理にてPOI情報DB84に格納されたPOI情報と、注目度処理にて注目度情報DB85に格納された注目度情報に基づいて、所定基準以上の注目度のPOIを特定し(SD4)、当該特定したPOIの位置をPOI情報DB84から取得する(SD5)。ここで、所定基準の具体的内容は任意であるが、例えば、「最も注目度の高いPOI」を基準として設定したり、「注目度が10以上のPOI」を基準として設定したり、あるいは、「自車両の現在位置を基準とする所定範囲内のPOI」を設定することができる。
【0085】
そして、経路探索部76は、現在位置検出処理部10から自車両の現在位置を取得し、当該取得した現在位置を出発地とし、この出発地からSD2で設定された目的地に至る経路であって、SD5で取得した位置を経由地とする経路を、公知の経路探索ロジックにより経路探索する(SD6)。そして、表示制御部75は、このように探索された経路を、地図情報DB81から取得した地図情報に重畳して、モニタ20に表示する(SD7)。
【0086】
図14は、経路探索処理において探索された走行経路の一例を示す図であり、図14(a)は経由地の設定前の走行経路を示す図、図14(b)は経由地の設定後の走行経路を示す図である。例えば、図14(a)に示すように、経由地の設定前に公知の手順で設定されていた走行経路が、経由地を経由しない走行経路であったとしても、図14(b)に示すように、経由地の設定後の走行経路は、POIの最も近傍の道路を経由する走行経路として設定される。この経路を見ることにより、ユーザは、番組で紹介等されたPOIであって所定基準以上の注目度のPOIを経由する経路を容易に把握することができる。これにて経路探索処理が終了する。
【0087】
一方、図13の経路探索処理において「周遊地」とすることが選択された場合(SD2=周遊地)、経路探索部76は、POI情報処理にてPOI情報DB84に格納されたPOI情報と、注目度処理にて注目度情報DB85に格納された注目度情報に基づいて、図10と同様に、注目エリアを示すエリア表示を地図情報に重畳表示することにより、注目エリアの選択をユーザに促し、当該表示されて注目エリアの中で、周遊したい注目エリアをユーザが操作部40を介して所定方法で選択すると(SD8)、当該選択された注目エリアに含まれるPOIの中から、注目度の高い順に所定数(例えば3つ)のPOIを抽出し(SD9)、当該抽出したPOIの位置をPOI情報DB84から取得する(SD10)。
【0088】
そして、経路探索部76は、現在位置検出処理部10から自車両の現在位置を取得し、当該取得した現在位置を出発地にすると共に、SD10で取得した各POIの位置を周遊地として、公知の経路探索ロジックによる経路探索を行う(SD11)。すなわち、SD10で取得した各POIの位置を通る経路を探索する。この際、各POIの位置をどのような順序で経由するのかについては、任意の方法で決定することができるが、例えば、自車両の現在位置から近い順に各POIの位置を通るように探索を行ったり、注目度処理において注目度決定部74により決定された注目度の高い順に各POIの位置を通るように探索を行うことができる。そして、表示制御部75は、このように探索された経路を、地図情報DB81から取得した地図情報に重畳して、モニタ20に表示する(SD12)。この経路を見ることにより、ユーザは、番組で紹介等された複数のPOIを巡る経路を容易に把握することができる。これにて経路探索処理が終了する。
【0089】
あるいは、「回避地」とすることが選択された場合(SD2=回避地)、ユーザは操作部40を介して公知の方法で目的地の位置を設定し(SD13)、経路探索部76は、POI情報処理にてPOI情報DB84に格納されたPOI情報と、注目度処理にて注目度情報DB85に格納された注目度情報に基づいて、所定基準以上の注目度のPOIを特定し(SD14)、当該特定したPOIの位置をPOI情報DB84から取得する(SD15)。ここで、所定基準の具体的内容は任意であるが、例えば、SD4と同様に設定することができる。また、経路探索部76は、SD14で特定した各POIの場所カテゴリをPOI情報DB84から取得し、当該取得した場所カテゴリに対応する回避範囲を回避範囲情報DB86から取得する(SD16)。
【0090】
そして、経路探索部76は、現在位置検出処理部10から自車両の現在位置を取得し、当該取得した現在位置を出発地とし、この出発地からSD13で設定された目的地に至る経路であって、SD15で取得した位置を少なくともSD16で取得した回避範囲だけ回避する経路を、公知の経路探索ロジックによって探索する(SD17)。そして、表示制御部75は、このように探索された経路を、地図情報DB81から取得した地図情報に重畳して、モニタ20に表示する(SD18)。
【0091】
図15は、経路探索処理において探索された走行経路の一例を示す図であり、図15(a)は回避地の回避前の走行経路を示す図、図15(b)は回避地の回避範囲を示す図、図15(c)は回避地の回避後の走行経路を示す図である。例えば、図15(a)に示すように、回避地の回避前の走行経路が回避地の近傍を通る経路であり、図15(b)に示すように、各回避地の回避範囲が点線で示される円の範囲であった場合、図15(c)に示すように、回避地の回避後の走行経路は、図15(b)の点線に含まれる経路を除外した経路として設定される。
【0092】
この経路を見ることにより、ユーザは、番組で紹介等されたPOIであって所定基準以上の注目度のPOIを、そのPOIの場所カテゴリに応じた範囲で回避することで、渋滞や混在を回避することが可能となる経路を容易に把握することができる。これにて経路探索処理が終了する。
【0093】
(効果)
このように実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、注目度が高い順に特定された所定数のPOIを経由する走行経路の探索を行うので、注目度が高いPOIを経由する走行経路をユーザに提示することが可能となる。
【0094】
また、注目エリアの中で注目度が高い順に所定数のPOIを特定し、当該特定した所定数のPOIを周遊する走行経路の探索を行うので、注目エリアに含まれるPOIであって注目度の高い所定数のPOIを周遊する走行経路をユーザに提示することが可能となる。
【0095】
また、所定基準以上の注目度のPOIを回避地として走行経路の探索を行うので、混雑している可能性が高いと想定されるPOIを回避した走行経路をユーザに提示することが可能となる。
【0096】
〔各実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0097】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。
【0098】
(番組情報について)
上記各実施の形態1、2において説明した番組情報(上記の例では、番組本体情報及び番組付随情報)の内容は例示であり、他の情報を加えてもよく、あるいは説明した情報の一部を除外してもよい。
【0099】
(視聴履歴処理について)
上記各実施の形態1、2においては、ユーザが番組を視聴した場合には視聴履歴情報を格納するものと説明したが、ユーザが番組を所定時間以上継続して視聴した場合や、ユーザが番組を最初から最後まで継続して視聴した場合にのみ、視聴履歴情報を格納するようにしてもよい。あるいは、ユーザが番組を継続して視聴した時間を計時し、この視聴時刻を視聴履歴情報に含めるようにしてもよく、この場合には、重み付け情報DB83にも、当該視聴時刻に応じた重み付け係数を格納し、注目度処理においては、当該重み付け係数を加えて注目度を決定してもよい。
【0100】
(注目度処理について)
上記各実施の形態1、2においては、重み付け係数を合計することで注目度を算定しているが、合計以外の任意の加減乗除を組み合わせて注目度を算定してもよい。また、重み付け係数を使用することなく注目度を決定してもよく、例えば、視聴率をそのまま注目度としてもよい。
【0101】
(表示制御処理について)
上記各実施の形態1、2においては、モニタ20に表示するPOIを注目度に基づいて決定しているが、その他の情報を追加的に参照してPOIを決定してもよい。例えば、ユーザから操作部40を介して入力された場所カテゴリ、チャンネル、番組名等に合致するPOIや、現在位置検出処理部10から取得された自車両の現在位置を基準とする所定範囲のPOIのみを、モニタ20に表示するようにしてもよい。また、上記各実施の形態1、2においては、図7の注目度ランキングテーブルにおいて、注目度の高い順に所定数のPOIを表示しているが、これに限らず、例えば、注目度の低い順に所定数のPOIを表示してもよい。また、この注目度ランキングテーブルにおいては、POIや場所カテゴリに代えて、又はPOIや場所カテゴリと共に、その他の任意の情報(例えば、番組名やチャンネル)を表示するようにしてもよい。
【0102】
(経路探索処理について)
上記実施の形態2においては、注目度の高いPOIを経由地、周遊地、あるいは回避地のいずれとして設定するのかについて、ユーザからの指示に基づいて決定しているが、自動的に決定するようにしてもよい。例えば、最も注目度の高いPOIを目的地とし、次いで注目度が高い所定数のPOIを当該目的地に至るまでに周遊する周遊地とし、その他のPOIを回避地としてもよい。
【0103】
(注目エリアについて)
上述のように、上記各実施の形態1、2においては、POIの位置が含まれる市町村を注目エリアとしているが、注目エリアの区画範囲は任意に変更可能であり、例えば、ユーザが操作部40を介して所望の区画範囲を指定し、注目度決定部74が地図情報DB81に含まれている住所を参照して、当該指定された区画範囲に応じた注目エリアを決定することができる。また、市町村以外にも、地図を矩形で区切る等して、注目エリアを区画してもよい。
【符号の説明】
【0104】
1 ナビゲーション装置
10 現在位置検出処理部
20 モニタ
20a 識別子
20b 吹き出し
20c エリア表示
30 スピーカ
40 操作部
50 番組受信部
60 通信部
70 制御部
71 番組本体情報取得部
72 番組付随情報取得部
73 POI情報取得部
73a POI特定部
73b 放送時間特定部
73c 視聴履歴情報取得部
74 注目度決定部
75 表示制御部
76 経路探索部
80 データ記録部
81 地図情報DB
82 視聴履歴情報DB
83 重み付け情報DB
84 POI情報DB
85 注目度情報DB
86 回避情報DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組情報を取得する番組情報取得手段と、
前記番組情報取得手段にて取得した番組情報に基づいて、番組に関連する場所を特定する場所特定手段と、
前記番組情報取得手段にて取得した番組情報に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所の放送時間を特定する放送時間特定手段と、
前記場所特定手段にて特定された場所に対する注目度を、少なくとも前記放送時間特定手段にて特定された放送時間に基づいて決定する注目度決定手段と、
前記注目度決定手段にて決定された注目度に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所の表示制御を行う表示制御手段と、
を備えるナビゲーション装置。
【請求項2】
前記注目度決定手段は、
前記番組情報取得手段にて取得した番組情報に基づいて、当該番組情報に含まれ得る所定の重み付け要素に対して予め設定された重み付け係数を、前記場所特定手段にて特定された場所に関する番組情報に実際に含まれている前記重み付け要素に応じて加算することにより、当該場所特定手段にて特定された場所に対する重み付け係数合計値を算出し、
当該算出した重み付け係数合計値と、前記放送時間特定手段にて特定された放送時間に基づいて、前記注目度を決定する、
請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記重み付け要素は、番組の番組カテゴリ、番組の放送エリア、番組の放送形態、ユーザによる番組の視聴履歴、又は番組の視聴率の少なくとも一つを含む、
請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記番組情報取得手段は、ユーザによる番組の視聴履歴情報を前記番組情報の一部として取得する視聴履歴情報取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記視聴履歴情報取得手段にて取得された視聴履歴情報に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所に関連する番組をユーザが視聴したか否かを判定し、ユーザが視聴した番組に関連する場所が他の場所と区別可能となるように表示制御を行う、
請求項1から3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記注目度算定手段にて算定された注目度に基づいて、車両の走行経路を探索する経路探索手段を備え、
前記表示制御手段は、前記経路探索手段にて探索された走行経路が表示されるよう表示制御を行う、
請求項1から4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記経路探索手段は、前記注目度算定手段にて算定された注目度に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所の中で注目度が高い順に所定数の場所を特定し、当該特定した所定数の場所を経由する走行経路の探索を行う、
請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記経路探索手段は、前記注目度算定手段にて算定された注目度に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所を基準として所定方法で特定された注目エリアの中で注目度が高い順に所定数の場所を特定し、当該特定した所定数の場所を周遊する走行経路の探索を行う、
請求項5又は6に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記経路探索手段は、前記注目度算定手段にて算定された注目度に基づいて、前記場所特定手段にて特定された場所の中で所定基準以上の注目度の場所を特定し、当該特定した場所を回避地として走行経路の探索を行う、
請求項5から7のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
番組情報を取得する番組情報取得ステップと、
前記番組情報取得ステップにて取得した番組情報に基づいて、番組に関連する場所を特定する場所特定ステップと、
前記番組情報取得ステップにて取得した番組情報に基づいて、前記場所特定ステップにて特定された場所の放送時間を特定する放送時間特定ステップと、
前記場所特定ステップにて特定された場所に対する注目度を、少なくとも前記放送時間特定ステップにて特定された放送時間に基づいて決定する注目度決定ステップと、
前記注目度決定ステップにて決定された注目度に基づいて、前記場所特定ステップにて特定された場所の表示制御を行う表示制御ステップと、
を含むナビゲーション方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法をコンピュータに実行させることを特徴とするナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−38790(P2011−38790A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−183656(P2009−183656)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】