説明

ナビゲーション装置

【課題】設定されている誘導ルートと他の経路との比較をユーザが簡易に行うことができる「ナビゲーション装置」を提供する。
【解決手段】一般道上を用いる誘導ルート312が設定されているときに(a)、「高速道路比較」ボタン305が操作されたならば(b)、高速道路を優先して用いる比較ルート322(a)を探索し、比較ルート322の高速道路区間の両端となるBインターチェンジとDインターチェンジと、誘導ルート312上の、分岐地点と合流地点との間の区間中にある主要度の高い地点であるところのc交差点とd交差点とを参照地点として選択し、両ルートの分岐、合流の関係を表す経路図形510上に、分岐地点や各参照地点や合流地点や目的地の地点名称や、現在位置311からのコスト情報(要走行距離と要走行時間)を表した経路案内画像を表示する(c)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに対して目的地までの経路案内を行うナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車に搭載されるナビゲーション装置において、ユーザに対して目的地までの経路案内を行う技術としては、ユーザから目的地の設定を受け付け、受け付けた目的地までの間の経路を探索して誘導ルートとして設定し、設定した誘導ルートを現在位置と共に地図上に表示することにより、誘導ルートに沿った走行を案内する技術が広く用いられている。
【0003】
また、このようなナビゲーション装置における誘導ルート設定の技術としては、高速道路を使用する経路を優先して誘導ルートとして探索する高速道路優先、距離コストが最小となる経路を優先して誘導ルートとして探索する距離優先、一般道を使用する経路を優先して誘導ルートとして探索する一般道優先などの、異なる複数の探索アルゴリズムの各々によって探索した経路をユーザに提示し、提示した経路の内からユーザによって選択された経路を誘導ルートとして設定する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-053358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
たとえば、誘導ルートに従って一般道を走行しているユーザが、当該一般道上で渋滞に遭遇したときに、近くを通る高速道路を利用した経路の方がより好ましい経路であるかもしれないと考える場合がある。しかしながら、このような場合に、ユーザは、現在の誘導ルートによる経路誘導を一旦停止した上で、ナビゲーション装置に上記したような複数の探索アルゴリズムの各々による経路の探索と提示を行わせるための煩雑な操作を行わなければ、現在設定されている誘導ルートと高速道路を利用した経路を比較することができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、誘導ルートによる経路誘導中に、ユーザが、設定されている誘導ルートと、当該誘導ルートを代替することのできる他の経路との比較を、簡易に行うことができるナビゲーション装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題達成のために、本発明は、目的地に至る経路を探索して誘導経路に設定し、当該誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置に、現在位置を算出する現在位置算出部と、前記現在位置が一般道上にあるときに、ユーザの別ルート比較指示に応答して、高速道路を優先的に用いた前記目的地までの経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示する経路比較情報提示部と、前記経路比較情報提示部が前記比較情報を表示しているときに、誘導経路の切り替えをユーザから指示されたときに、前記比較対象経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部とを備えたものである。
【0008】
このようなナビゲーション装置によれば、ユーザは、一般道を誘導経路に従って走行しているときに、別ルート比較指示を行うだけの簡易な操作で、現在の誘導経路を代替することのできる高速道路を優先的に利用した比較対照経路と、現在の誘導経路との比較情報を得ることができる。また、当該比較に基づいて、今後のルートとして、高速道路を優先して利用した経路を利用したいと考えた場合には、誘導経路の切り替えを指示するだけで、高速道路を優先して利用した経路に誘導経路を切り替えることができる。
【0009】
また、前記課題達成のために、本発明は、目的地に至る経路を探索して誘導経路に設定し、当該誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置に、現在位置を算出する現在位置算出部と、前記現在位置が高速道路上にあるときに、ユーザの別ルート比較指示に応答して、一般道を優先的に用いた前記目的地までの経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示する経路比較情報提示部と、前記経路比較情報提示部が前記比較情報を表示しているときに、誘導経路の切り替えをユーザから指示されたときに、前記比較対象経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部とを備えたものである。
【0010】
このようなナビゲーション装置によれば、ユーザは、高速道路を誘導経路に従って走行しているときに、別ルート比較指示を行うだけの簡易な操作で、現在の誘導経路を代替することのできる一般道を優先的に利用した比較対照経路と、現在の誘導経路との比較情報を得ることができる。また、当該比較に基づいて、今後のルートとして、一般道を優先して利用した経路を利用したいと考えた場合には、誘導経路の切り替えを指示するだけで、一般道を優先して利用した経路に誘導経路を切り替えることができる。
【0011】
ここで、以上二つのナビゲーション装置の構成は、これを併せ持つようにしてもよい。
また、以上の各ナビゲーション装置は、前記経路比較情報提示部において、所要走行距離と、所要走行距離とのうちの少なくとも一つを前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示するように構成してもよい。
【0012】
また、以上のナビゲーション装置は、前記経路比較情報提示部において、所要道路利用料金を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示するように構成してもよい。
また、以上のナビゲーション装置は、前記経路比較情報提示部において、経路上の渋滞区間もしくは経路上の交通規制の有無を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示するように構成してもよい。
【0013】
また、以上のナビゲーション装置は、前記経路比較情報提示部において、走行燃費を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示するように構成してもよい。
また、以上のナビゲーション装置は、前記経路比較情報提示部において、現在位置から前記誘導経路上に設定した1または複数の参照地点各々までの前記比較項目の値と、現在位置から前記比較対照経路上に設定した1または複数の参照地点各々までの前記比較項目の値とを、前記各参照地点の地点名称と対応づけて表した情報を、前記比較情報として表示するように構成してもよい。このようにすることにより、ユーザは、誘導経路と比較対照経路の状況を、参照地点で区切られた区間毎に把握できるようになる。
【0014】
また、この場合には、前記経路比較情報提示部において、前記誘導経路上の前記参照地点及び前記比較対照経路上の前記参照地点として少なくとも前記誘導経路と前記比較対照経路の合流地点を設定すると共に、前記誘導経路と前記比較対照経路の分岐と合流の関係を表した経路図形上の、各参照地点に対応する位置に、当該地点の地点名称と当該地点までの前記比較項目の値を表した比較画像を前記比較情報として表示するように構成してもよい。このようにすることにより、ユーザは、誘導経路と比較対照経路との比較を、より直感的に行えるようになる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、誘導ルートによる経路誘導中に、ユーザが、設定されている誘導ルートと、当該誘導ルートを代替することのできる他の経路との比較を、簡易に行うことができるナビゲーション装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る地図データを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムの表示例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムの表示例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る比較経路提示処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係る比較経路提示処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る比較経路提示処理の処理例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る経路比較画像の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示す。
図示するように、ナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置1と、操作部2と、表示装置3と、車両状態センサ4と、GPS受信機5と、交通情報受信機6とを備えて構成される。ここで、車両状態センサ4は、角加速度センサや地磁気センサなどである方位センサや、車速パルスセンサなどである車速センサなどの、車両の各状態を検出する各種センサである。また、交通情報受信機6は、広域放送される交通情報や、路側機から狭域送信される交通情報を受信する装置であり、交通情報は、各道路の渋滞や交通規制の状態を表すものである。
【0018】
そして、ナビゲーション装置1は、地図を表す地図データを記憶したDVDドライブやHDDなどの記憶装置である地図データ記憶部11、現在状態算出部12、操作部2や表示装置3を用いたGUIをユーザに提供するGUI制御部13、ルート探索部14、メモリ15、制御部16、案内画像生成部17を有する。
【0019】
但し、以上のナビゲーション装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたCPU回路/コンピュータであって良く、この場合、以上に示したナビゲーション装置1の各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現されるものであって良い。また、この場合、このようなプログラムは、記録媒体や適当な通信路を介して、ナビゲーション装置1に提供されるものであって良い。
【0020】
次に、図2に地図データ記憶部11に記憶される地図データの内容を示す。
図示するように、地図データは、地図データのバージョン等を記述した管理データと、路線データと、地図を表す基本地図データとを含んで構成される。
そして、路線データは、各道路毎に設けられた路線レコードを有し、各路線レコードには、道路の識別子である路線番号や、各道路の高速道路、国道、県道などの路線種別や、各道路の路線名称や、当該路線が有料道路である場合に当該路線上の各区間の利用料金を表す料金データが記述される。
【0021】
また、基本地図データは、道路ネットワークを表す道路ユニットと、地図表示に用いる地図画像を表す描画ユニットと、各種地点についての情報を格納した地点ユニットとを有する。
また、道路ユニットは、道路地図を表すデータであり、ノードテーブルと、リンクテーブルとを有する。ここで、道路ユニットでは、道路を線分であるリンクの集合として表現しており、この各リンクの端点がノードである。そして、ノードテーブルには、各ノードの座標等のノードに関する各種情報が格納され、リンクテーブルには、各リンクの両端のノードの識別などのリンクに関する各種情報が格納される。
【0022】
次に、地点ユニットは、予め選定された地点毎に設けられた地点レコードを有し、各地点レコードには、地点の識別子である地点識別子、インターチェンジやサービスエリアやパーキングエリア、交差点といった地点の種別を表す地点種別、地点の一般的なユーザにとっての目印としての重要度を表す主要度、地点の名称である地点名称、地点がジャンクションやインターチェンジやサービスエリアやパーキングエリアなどの道路に附属する施設である場合に当該地点が附属する道路の路線番号を示す附属路線番号が登録される。また、各地点レコードには、地点がジャンクションやインターチェンジや交差点といった道路の一部を構成する地点である場合に道路上の地点を、地点がサービスエリアやパーキングエリアといった道路外の地点である場合に当該地点と道路との接続点となる地点を、当該地点に対応するノードや当該地点を含むリンクとリンク上の位置などにより表す地点位置情報が登録される。
【0023】
さて、このような構成において、ナビゲーション装置1の現在状態算出部12は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部12は、車両状態センサ4やGPS受信機5の出力から推定される現在位置に対して、地図データ記憶部11から読み出した地図データの基本地図データが示す、前回決定した現在位置の周辺の地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしい座標と、現在の進行方向として最も確からしい方向とを、それぞれ現在位置、現在進行方位として決定し、メモリ15に設定する。
【0024】
また、制御部16は、ユーザの目的地設定要求に応じて、ユーザから操作部2、GUI制御部13を介して目的地の設定を受け付け、これをメモリ15にセットする。そして、制御部16は、目的地の設定を受け付けた後に、推奨ルート探索をユーザから指示されたならば、メモリ15にセットされた目的地までの推奨ルートをルート探索部14に探索させる。
【0025】
ルート探索部14は、必要地理的範囲の地図のデータを地図データ記憶部11の基本地図データから読み出し、メモリ15に設定されている現在位置から目的地までの経路を、高速道路(有料道路や自動車専用道路を含む)を使用する経路を優先して探索する高速道路優先、距離コストが最小となる経路を優先して探索する距離優先、一般道(国道/県道/市町村道などの高速道路以外の道路)を使用する経路を優先して探索する一般道優先などの、異なる複数の探索アルゴリズムの各々によって、交通受信機が受信した交通情報が表す渋滞や交通規制の状況を考慮しつつ探索し、探索した各経路を推奨ルートとする。
【0026】
制御部16は、探索された各推奨ルートをGUI制御部13を介して表示装置3に表示すると共に、ユーザからいずれか一つの推奨ルート選択を受け付けて、選択された推奨ルートを誘導ルートに設定し、誘導ルートの経路データをメモリ15にセットする。
また、制御部16は、メモリ15にセットされた現在位置が目的地近傍となったならば、目的地到着と判定し、メモリ15にセットされている目的地と誘導ルートをクリアする処理も行う。
【0027】
また、制御部16は、以下の案内画像生成処理を繰り返す。
すなわち、制御部16は、メモリ15にセットされた現在進行方位が上になるように表示方位に決定し、予め成されたユーザ設定や初期設定に応じて地図縮尺を決定し、現在位置を基準とした現在位置周辺の、決定した表示方位と決定した地図縮尺とに応じて定まる所定の大きさの地理的範囲を地図表示範囲として決定する。
【0028】
そして、案内画像生成部17に、決定した地図表示範囲中の地図データに基づく地図画像の描画と、メモリ15にセットされた現在位置に対応する地図画像上の位置への現在位置マークの描画とを行わせる。また、制御部16は、誘導ルートの経路データがメモリ15にセットされている場合には、案内画像生成部17に、決定した地図表示範囲中の誘導ルートを表す誘導ルート図形を地図画像上に描画させる。また、制御部16は、メモリ15にセットされた目的地が地図表示範囲に含まれる場合、目的地の位置を示す目的地マークも案内画像生成部17に地図画像上に描画させる。
【0029】
一方、案内画像生成部17は、制御部16の制御に従って、以上の各描画を行って案内画像を生成し、GUI制御部13を介して表示装置3に表示する。
図3b、図4bに、このようにして表示される案内画像の例を示す。
図3bは、図3aの311の位置に現在位置があり、図3aの312のように目的地313までの誘導ルートが設定されているときの案内画像300を、図4bは、図4aの411の位置に現在位置があり、図4aの412のように目的地までの誘導ルートが設定されているときの案内画像300を表している。
【0030】
図3b、図4bに示すように、案内画像300は、地図表示範囲内の地図を表す地図画像301上に、現在位置マーク302が表されたものとなる。また、目的地や誘導ルートがセットされている場合には、案内画像300は、地図表示範囲内の誘導ルートを表す誘導ルート図形303が地図画像301上に表示されたものとなる。また、地図表示範囲内に目的地が含まれる場合には、案内画像300は、さらに目的地を表す目的地マークが地図画像上に表示されたものとなる。
【0031】
また、制御部16は、このような案内画像300の上に、GUI制御部13を介して、ユーザの各種指示を受け付けるコマンドボタンを表示し、操作部2を介したユーザのコマンドボタンの操作に応じた処理を行う。本実施形態では、このコマンドボタンとして、各種メニュー呼出用のメニューボタン3041と、地図縮尺変更用の広域ボタン及び詳細ボタン3042とを設けている。また、制御部16は、誘導ルートが設定されており、かつ、現在位置311が図3aに示すように、一般道上にあるときには、図3bに示すように、案内画像300の上に「高速道路比較」ボタン305を表示し、誘導ルートが設定されており、かつ、現在位置311が図4aに示すように、高速道路上にあるときには、図4bに示すように、案内画像300の上に「一般道比較」ボタン405を表示する。
【0032】
そして、このようなナビゲーションシステムにおいて、制御部16は、図5に示す比較経路提示処理を行う。
図示するように、この処理において制御部16は、「高速道路比較」ボタン305の操作の発生と(ステップ502)、「一般道比較」ボタン405の操作の発生(ステップ504)とを監視する。
ただし、前述のように「高速道路比較」ボタン305は、誘導ルートが設定されており、かつ、現在位置が一般道の上に位置する場合にのみ表示されて、その操作が受け付けられ、「一般道比較」ボタン405は、誘導ルートが設定されており、かつ、現在位置が高速道路の上に位置する場合にのみ表示されて、その操作が受け付けられる。
【0033】
そして、「高速道路比較」ボタン305の操作が発生したならば(ステップ502)、ルート探索部14に、高速道路を使用する経路を優先して探索する高速道路優先の探索アルゴリズムによって目的地までの経路を探索させ、探索されたルートを比較ルートに設定し(ステップ520)、ステップ508に進む。
【0034】
また、「一般道比較」ボタン405の操作が発生したならば(ステップ504)、ルート探索部14に、一般道を使用する経路を優先して探索する一般道優先の探索アルゴリズムによって目的地までの経路を探索させ、探索されたルートを比較ルートに設定し(ステップ506)、ステップ508に進む。
【0035】
そして、ステップ508に進んだならば、現在設定されている誘導ルートと比較ルートとの比較情報を算定し、比較情報を表した経路比較画像を生成する(ステップ510)。
ここで、この比較情報と経路比較画像の詳細については後述する。
そして、経路比較画像を生成したならば、GUI制御部13を制御して、表示装置3の表示画面を図3c、図4cに示すように、左右に分割し、分割した左側の画面に案内画像300を表示し、右側の画面に経路比較画像500を表示する(ステップ512)。
【0036】
そして、経路比較画像500の上に表示した「案内開始」ボタン501の操作の発生と(ステップ514)、「戻る」ボタン502の操作の発生と(ステップ516)を監視し、「戻る」ボタン502の操作が発生した場合には(ステップ516)、そのまま、表示装置3の表示を案内画像300の全面表示に復帰し(ステップ518)、ステップ502、504の監視に戻る。
【0037】
一方、「案内開始」ボタン501が操作されたならば(ステップ514)、誘導ルートを、比較ルートが表すルートに更新し(ステップ522)、表示装置3の表示を案内画像300の全面表示に復帰し(ステップ518)、ステップ502、504の監視に戻る。
ここで、「案内開始」ボタン501の操作によって、ステップ518で表示が復帰した後の案内画像300は、ステップ506またはステップ520で探索した比較ルートに更新した後の誘導ルートを案内するものとなる。すなわち、図3aの誘導ルート312が設定されている状態で、比較ルート322が算定された場合には、ステップ518で表示が復帰した後、図3dのように、比較ルート322として算定されたルートを誘導ルートとして案内する案内画像300が表示されることとなる。また、図4aの誘導ルート412が設定されている状態で、比較ルート422が算定された場合には、ステップ518で表示が復帰した後、図4dのように、比較ルート422として算定されたルートを誘導ルートとして案内する案内画像300が表示されることとなる。
【0038】
以上、比較経路提示処理について説明した。
ここで、このような比較経路提示処理のステップ508で算定する誘導ルートと比較ルートとの比較情報と、ステップ510で生成する、比較情報を表した経路比較画像500について説明する。
まず、比較情報の算出について説明する。
比較情報の算出では、誘導ルートと比較ルートとの分岐地点、誘導ルートと比較ルートとの合流地点とを求める。ここで、誘導ルートと比較ルートとの合流地点は、目的地となる場合もある。
また、地点レコードを参照して、誘導ルート上の分岐地点と合流地点の間の区間中にある地点のうちから予め定めた2つ以下の参照地点を選択すると共に、比較ルート上の分岐地点と合流地点の間の区間中にある地点のうちから2つ以下の参照地点を選択する。
ここで、参照地点の選択は、次のように行う。
すなわち、まず、誘導ルート上の分岐地点と合流地点の間の区間中に、誘導ルートに従って高速道路の利用を開始することになるインターチェンジや、誘導ルートに従って高速道路の利用を終了することになるインターチェンジが存在する場合には、これらインターチェンジを、誘導ルートの参照地点として選定する。このようなインターチェンジが3以上存在する場合には、最も分岐地点に近いインターチェンジと最も合流地点に近いインターチェンジとを誘導ルートの参照地点として選択する。
【0039】
次に、同様に、比較ルート上の分岐地点と合流地点の間の区間中に、比較ルートに従って高速道路の利用を開始することになるインターチェンジや、比較ルートに従って高速道路の利用を終了することになるインターチェンジが存在する場合には、これらインターチェンジを比較ルートの参照地点として選定する。このようなインターチェンジが3以上存在する場合には、最も分岐地点に近いインターチェンジと最も合流地点に近いインターチェンジとを比較ルートの参照地点として選択する。
【0040】
そして、次に、誘導ルートについて、二つの参照地点が選択されている場合には、選択した各参照地点を、分岐地点に近い順に誘導ルートの第1の参照地点と、第2の参照地点とする。また、誘導ルートについて、一つの参照地点が選択されており、参照地点が分岐地点に合流地点よりも近い場合には、当該参照地点を誘導ルートの第1の参照地点とする。また、誘導ルートについて、一つの参照地点が選択されており、参照地点が合流地点に分岐地点よりも近い場合には、当該参照地点を誘導ルートの第2の参照地点とする。
【0041】
また、次に、比較ルートについて、二つの参照地点が選択されている場合には、選択した各参照地点を、分岐地点に近い順に比較ルートの第1の参照地点と、第2の参照地点とする。また、比較ルートについて、一つの参照地点が選択されており、参照地点が分岐地点に合流地点よりも近い場合には、当該参照地点を比較ルートの第1の参照地点とする。また、比較ルートについて、一つの参照地点が選択されており、参照地点が合流地点に分岐地点よりも近い場合には、当該参照地点を比較ルートの第2の参照地点とする。
【0042】
次に、誘導ルートの第2の参照地点が設定されており、第1の参照地点が設定されていない場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い誘導ルート上の地点のうちの、誘導ルート上の第2の参照地点と分岐地点との中間地点に最も近い地点を誘導ルートの第1の参照地点とする。ただし、比較ルートの第1の参照地点が設定されている場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い誘導ルート上の地点のうちの、比較ルートの第1の参照地点に最も近い地点を誘導ルートの第1の参照地点とするようにしてもよい。
【0043】
また、誘導ルートの第1の参照地点が設定されており、第2の参照地点が設定されていない場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い誘導ルート上の地点のうちの、誘導ルート上の第1の参照地点と合流地点との中間地点に最も近い地点を誘導ルートの第2の参照地点とする。ただし、比較ルートの第2の参照地点が設定されている場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い誘導ルート上の地点のうちの、比較ルートの第2の参照地点に最も近い地点を誘導ルートの第2の参照地点とするようにしてもよい。
【0044】
また、誘導ルートの第1の参照地点も第2の参照地点も設定されていない場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い誘導ルート上の地点のうちの、分岐地点から合流地点に向けて分岐地点から合流地点との間の道程距離の1/3誘導ルートに沿って進んだ地点に最も近い地点を誘導ルートの第1の参照地点とし、分岐地点から合流地点に向けて分岐地点から合流地点との間の道程距離の2/3誘導ルートに沿って進んだ地点に最も近い地点を誘導ルートの第2の参照地点とする。ただし、比較ルートの第1の参照地点が設定されている場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い誘導ルート上の地点のうちの、比較ルートの第1の参照地点に最も近い地点を誘導ルートの第1の参照地点としてもよく、比較ルートの第2の参照地点が設定されている場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い誘導ルート上の地点のうちの、比較ルートの第2の参照地点に最も近い地点を誘導ルートの第2の参照地点としてもよい。
【0045】
次に、同様に、比較ルートの第2の参照地点が設定されており、第1の参照地点が設定されていない場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い比較ルート上の地点のうちの、比較ルート上の第2の参照地点と分岐地点との中間地点に最も近い地点を比較ルートの第1の参照地点とする。ただし、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い比較ルート上の地点のうちの、誘導ルートの第1の参照地点に最も近い地点を比較ルートの第1の参照地点とするようにしてもよい。
【0046】
また、比較ルートの第1の参照地点が設定されており、第2の参照地点が設定されていない場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い比較ルート上の地点のうちの、比較ルート上の第1の参照地点と合流地点との中間地点に最も近い地点を比較ルートの第2の参照地点とする。ただし、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い比較ルート上の地点のうちの、誘導ルートの第2の参照地点に最も近い地点を比較ルートの第2の参照地点とするようにしてもよい。
【0047】
また、比較ルートの第1の参照地点も第2の参照地点も設定されていない場合には、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い比較ルート上の地点のうちの、分岐地点から合流地点に向けて分岐地点から合流地点との間の道程距離の1/3比較ルートに沿って進んだ地点に最も近い地点を比較ルートの第1の参照地点とし、分岐地点から合流地点に向けて分岐地点から合流地点との間の道程距離の2/3比較ルートに沿って進んだ地点に最も近い地点を比較ルートの第2の参照地点とする。ただし、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い比較ルート上の地点のうちの、誘導ルートの第1の参照地点に最も近い地点を比較ルートの第1の参照地点としてもよく、地点レコードに登録されている主要度が所定レベル以上高い誘導ルート上の地点のうちの、誘導ルートの第2の参照地点に最も近い地点を比較ルートの第2の参照地点としてもよい。
【0048】
そして、次に、交通情報受信機6が受信した交通情報が表す渋滞や交通規制の状況を考慮しつつ、誘導ルートの第1の参照地点、誘導ルートの第2の参照地点、合流地点、目的地の各地点それぞれについて、誘導ルートに従って走行した場合の当該地点までの現在位置からの要走行距離と、要走行時間を当該地点のコスト情報として求め、各地点について求めたコスト情報を誘導ルートの走行コスト情報とする。また、交通情報受信機6が受信した交通情報が表す渋滞や交通規制の状況を考慮しつつ、比較ルートの第1の参照地点、比較ルートの第2の参照地点、合流地点、目的地の各地点それぞれについて、比較ルートに従って走行した場合の当該地点までの現在位置からの要走行距離と、要走行時間を当該地点のコスト情報として求め、各地点について求めたコスト情報を比較ルートの走行コスト情報とする。
【0049】
そして、分岐地点、誘導ルートの各参照地点、比較ルートの各参照地点、合流地点、目的地の地点レコードより求まる地点名称と、誘導ルートの走行コスト情報と比較ルートの走行コスト情報とを比較情報とする。
次に、経路比較画像500について説明する。
経路比較画像500は、たとえば、図3c、図4cに示すように、現在位置から目的地までの間の、誘導ルートと比較ルートとの分岐、合流の関係を、誘導ルートを表す経路が左側となり比較ルートを表す部分が右側となるように模式的に表した経路図形510上に、分岐地点、誘導ルートの各参照地点、比較ルートの各参照地点、合流地点、目的地の地点名称511と、誘導ルートの走行コスト情報が示す誘導ルートの各参照地点、合流地点、目的地のコスト情報(要走行距離と要走行時間)512と、誘導ルートの走行コスト情報が示す、比較ルートの各参照地点、合流地点、目的地のコスト情報(要走行距離と要走行時間)512とを配置することにより生成する。ここで、各地点の地点名称は、当該地点に対応する経路図形510上の位置に配置し、各地点のコスト情報512は、当該コスト情報512を求めた地点の地点名称511の横に配置する。
【0050】
ただし、誘導ルートの走行コスト情報が示すコスト情報512は地点名称511の左側に、比較ルートの走行コスト情報が示すコスト情報512は地点名称511の右側に配置する。
ここで、図3c、図4cに示すように、前述した「戻るボタン」502は、経路比較画像500の誘導ルートを表す側である左側に、前述した「案内開始」ボタン501は、経路比較画像500の比較ルートを表す側である右側に表示する。
以下、このような比較提示処理の処理例を示す。
いま、図3aに示すように、一般道上の現在位置311から、a交差点、b交差点、c交差点、d交差点、e交差点を経由して目的地Z313に到る一般道のみを用いる誘導ルート312が設定されているときには、上述のように図3bに示す案内画像300が表示される。そして、案内画像300の上に配置された「高速道路比較」ボタン305が操作されると、高速道路を優先して用いるルートが比較ルート322として探索される。ここで、このようにして探索された比較ルート322が、図3aに示すように、一般道上の現在位置311から、a交差点を経由してBインターチェンジ、Cインターチェンジ、パーキングエリア、Dインターチェンジ、e交差点を経由して目的地Z313に到る経路であり、BインターチェンジからDインターチェンジの間が高速道路を利用する区間であるものとする。なお、図中の「IC」は、インターチェンジを、「PA」はパーキングエリアを表す。
【0051】
そして、この場合には、誘導ルート312と比較ルート322の分岐地点としてa交差点が、誘導ルート312と比較ルート322の合流地点としてe交差点が選択される。また、比較ルート322の参照地点としては、比較ルート322上の高速道路区間の両端となるBインターチェンジとDインターチェンジが選択される。また、誘導ルート312の参照地点としては、誘導ルート312上の、分岐地点と合流地点との間の区間中にある主要度の高い地点であるところの交差点であるc交差点とd交差点とが選択される。そして、各参照地点、合流地点、目的地のコスト情報(要走行距離と要走行時間)が算定され、図3cに示すように、誘導ルート312と比較ルート322との分岐、合流の関係を表す経路図形510上に、分岐地点や各参照地点や合流地点の地点名称やコスト情報を表した経路案内画像が表示される。
【0052】
また、この経路案内画像の上に配置した「案内開始」ボタン501が操作されたならば、比較ルート322として探索されたルートに誘導ルートが更新され、表示装置3の表示は、図3dに示すように更新後の誘導ルートを案内する案内画像300の表示に復帰する。
したがって、本実施形態に係る比較経路提示処理によれば、ユーザは、一般道を誘導ルートに従って走行しているときには、「高速道路比較」ボタン305を操作するだけの簡易な操作で、現在の誘導ルートを代替することのできる高速道路を優先的に利用した経路と、現在の誘導ルートとの、比較情報を経路比較画像500によって得ることができる。また、当該比較に基づいて、今後のルートとして、高速道路を優先して利用した経路を選択したい場合には、「案内開始」ボタン501を操作するだけで、高速道路を優先して利用した経路に誘導ルートを切り替えることができる。
【0053】
次に、図4aに示すように、高速道路上の現在位置411から、Bインターチェンジ、Cインターチェンジ、パーキングエリア、Dインターチェンジ、e交差点を経由して目的地Z413に到る、Dインターチェンジまで高速道路を利用する経路誘導ルート412が設定されているときには、上述のように図4bに示す案内画像300が表示される。そして、案内画像300の上に配置された「一般道比較」ボタン405が操作されると、一般道を優先して用いるルートが比較ルート422として探索される。ここで、このようにして探索された比較ルート422が、図4aに示すように高速道路上の現在位置411から、Bインターチェンジ、a交差点、b交差点、c交差点、d交差点、e交差点を経由して目的地Z413に到る、Bインターチェンジから目的地Z413の間で一般道を用いる経路であるものとする。
【0054】
そして、この場合は、誘導ルート412と比較ルート422の分岐地点としてBインターチェンジが、誘導ルート412と比較ルート422の合流地点としてe交差点が選択される。また、誘導ルート412の参照地点としては、比較ルート322上の高速道路区間の端となるDインターチェンジと、誘導ルート412上の分岐地点と合流地点との間の区間中にある主要度の高い地点であるところのインターチェンジであるCインターチェンジが選択される。また、比較ルート422の参照地点としては、比較ルート422上の、分岐地点と合流地点との間の区間中にある主要度の高い地点であるところの交差点であるc交差点とd交差点とが選択される。
【0055】
そして、各参照地点、合流地点、目的地のコスト情報(要走行距離と要走行時間)が算定され、図4cに示すように、誘導ルート412と比較ルート422との分岐、合流の関係を表す経路図形510上に、分岐地点や各参照地点や合流地点の地点名称やコスト情報を表した経路案内画像が表示される。
【0056】
また、この経路案内画像の上に配置した「案内開始」ボタン501が操作されたならば、比較ルート422として探索されたルートに誘導ルートが更新され、表示装置3の表示は、図4dに示すように更新後の誘導ルートを案内する案内画像300の表示に復帰する。
したがって、本実施形態に係る比較経路提示処理によれば、ユーザは、高速道路を誘導ルートに従って走行しているときには、「一般道比較」ボタン405を操作するだけの簡易な操作で、現在の誘導ルートを代替することのできる一般道を優先的に利用した経路と、現在の誘導ルートとの、比較情報を経路比較画像500によって得ることができる。また、当該比較に基づいて、今後のルートとして、一般道を優先して利用した経路を選択したい場合には、「案内開始」ボタン501を操作するだけで、当該一般道を優先して利用した経路に誘導ルートを切り替えることができる。
【0057】
ここで、以上の比較経路提示処理は、次のように行うようにしてもよい。
すなわち、制御部16は、誘導ルートが設定されているときには、上述した「高速道路比較」ボタン305と「一般道比較」ボタン405に代えて「別ルート比較」ボタンを案内画像300の上に表示するようにする。
また、比較経路提示処理を図6に示すように行う。
すなわち、「別ルート比較」ボタンの操作の発生を監視し(ステップ602)、「別ルート比較」ボタンの操作が発生したならば、ルート探索部14に、現在の誘導ルートで用いられている道路区間以外の道路区間を用いた経路を優先して探索する探索アルゴリズムによって目的地までの経路を探索させ、探索されたルートを比較ルートに設定し(ステップ604)、現在設定されている誘導ルートと比較ルートとの比較情報を算定し(ステップ606)、比較情報を表した経路比較画像500を生成する(ステップ608)。そして、GUI制御部13を制御して、表示装置3の表示画面を、左右に分割し、分割した左側の画面に案内画像300を表示し、右側の画面に経路比較画像500を表示する(ステップ610)。
【0058】
そして、経路比較画像500の上に表示した「案内開始」ボタン501の操作の発生と(ステップ612)、「戻る」ボタン502の操作の発生と(ステップ614)を監視し、「案内開始」ボタン501が操作されたならば、誘導ルートを比較ルートが表すルートに更新し(ステップ618)、表示装置3の表示を案内画像300の全面表示に復帰し(ステップ616)、ステップ602の監視に戻る。一方、「戻る」ボタン502の操作が発生した場合には(ステップ614)、そのまま、表示装置3の表示を案内画像300の全面表示に復帰し(ステップ616)、ステップ602の監視に戻る。
【0059】
このような比較経路提示処理によれば、高速道上に現在位置があるときに、高速道路を利用する他のルートも比較ルートとすることができるようになる。したがって、たとえば、図7a1に示すように高速道上に現在位置711があり高速道路を利用する誘導ルート712が設定されているときに、ユーザは、「別ルート比較」ボタンを操作するだけで、高速道路を利用する他のルート722を比較ルートとして、当該比較ルート722と誘導ルート712との比較を、図7a2に示す経路比較画像500によって行うことができるようになる。また、「案内開始」ボタン501を操作するだけで、当該高速道路を利用する他のルート722をに誘導ルートを切り替えることができる。
【0060】
また、このような比較経路提示処理によれば、一般道上に現在位置があるときに、一般道を利用する他のルートも比較ルートとすることができるようになる。したがって、たとえば、図7b1に示すように一般道上に現在位置751があり一般道を利用する誘導ルート752が設定されているときに、ユーザは、「別ルート比較」ボタンを操作するだけで、一般道を利用する他のルート762を比較ルートとして、当該比較ルート762と誘導ルート752との比較を、図7b2に示す経路比較画像500によって行うことができるようになる。また、「案内開始」ボタン501を操作するだけで、当該一般道を利用する他のルート762に誘導ルートを切り替えることができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の実施形態では、経路比較画像500には、分岐地点や各参照地点や合流地点や目的地までの要走行距離と要走行時間とをコスト情報として表示するようにしたが、要走行距離と要走行時間との表示に代えて、または、当該表示と共に、誘導ルートと比較ルート上の渋滞や交通規制の発生状況や、誘導ルートと比較ルートの推定走行燃費や、誘導ルートと比較ルートの利用料金を表示するようにしてもよい。
【0062】
すなわち、たとえば図8aに示すように、経路比較画像500において、交通情報受信機6が受信した交通情報が表す渋滞区間に対応する、経路図形510の上の区間の横に渋滞の発生を表すマーク801を表示したり、図8bに示すように、経路比較画像500において、経路比較画像500の交通情報受信機6が受信した交通情報が表す交通規制発生箇所に対応する、経路図形510の上の位置の横に交通規制の発生を表すマーク802を表示するようにしてもよい。なお、図8bは、合流地点と目的地が同じ地点となる場合の経路比較画像500を表している。
【0063】
また、誘導ルートの分岐地点と各参照地点と合流地点で分割される各区間と、比較ルートの分岐地点と各参照地点と合流地点で分割される各区間について、地図データの路線データの路線種別を参照して求まる当該区間の路線種別と、地図データの道路ユニットを参照して求まる当該区間の長さなどに応じて、当該区間を走行するときの平均燃費を求めると共に、誘導ルートを走行した場合と比較ルートを走行した場合の目的地までのトータルの平均燃費を求め、図8cに示すように、経路比較画像500において、各区間について求めた各平均燃費803を、当該区間に対応する経路図形510の上の区間の横に表示したり、誘導ルートを走行した場合と比較ルートを走行した場合の目的地までのトータルの平均燃費804を、経路比較画像500の対応するルート側に表示するようにしてもよい。
【0064】
また、地図データの路線データの料金データを参照して、誘導ルートや比較ルート上の各高速道路区間についての利用料金や、誘導ルートを走行した場合と比較ルートを走行した場合の目的地までのトータルの利用料金を求め、図8eに示したように、各高速道路区間について求めた利用料金805を、当該高速道路区間に対応する経路図形510の上の区間の横に表示したり、誘導ルートを走行した場合と比較ルートを走行した場合の目的地までのトータルの利用料金806を、経路比較画像500の対応するルート側に表示するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1…ナビゲーション装置、2…操作部、3…表示装置、4…車両状態センサ、5…GPS受信機、6…交通情報受信機、11…地図データ記憶部、12…現在状態算出部、13…GUI制御部、14…ルート探索部、15…メモリ、16…制御部、17…案内画像生成部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地に至る経路を探索して誘導経路に設定し、当該誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置であって、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
前記現在位置が一般道上にあるときに、ユーザの別ルート比較指示に応答して、高速道路を優先的に用いた前記目的地までの経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示する経路比較情報提示部と、
前記経路比較情報提示部が前記比較情報を表示しているときに、誘導経路の切り替えをユーザから指示されたときに、前記比較対象経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
目的地に至る経路を探索して誘導経路に設定し、当該誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置であって、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
前記現在位置が高速道路上にあるときに、ユーザの別ルート比較指示に応答して、一般道を優先的に用いた前記目的地までの経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示する経路比較情報提示部と、
前記経路比較情報提示部が前記比較情報を表示しているときに、誘導経路の切り替えをユーザから指示されたときに、前記比較対象経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、前記現在位置が高速道路上にあるときに、ユーザの別ルート比較指示に応答して、一般道を優先的に用いた前記目的地までの経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、所要走行距離と、所要走行距離とのうちの少なくとも一つを前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、所要道路利用料金を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、経路上の渋滞区間もしくは経路上の交通規制の有無を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、走行燃費を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、現在位置から前記誘導経路上に設定した1または複数の参照地点各々までの前記比較項目の値と、現在位置から前記比較対照経路上に設定した1または複数の参照地点各々までの前記比較項目の値とを、前記各参照地点の地点名称と対応づけて表した情報を、前記比較情報として表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項8記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、前記誘導経路上の前記参照地点及び前記比較対照経路上の前記参照地点として少なくとも前記誘導経路と前記比較対照経路の合流地点を設定すると共に、前記誘導経路と前記比較対照経路の分岐と合流の関係を表した経路図形上の、各参照地点に対応する位置に、当該地点の地点名称と当該地点までの前記比較項目の値を表した比較画像を前記比較情報として表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
請求項2記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、所要走行距離と、所要走行距離とのうちの少なくとも一つを前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項2記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、所要道路利用料金を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
請求項2記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、経路上の渋滞区間もしくは経路上の交通規制の有無を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項13】
請求項2記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、走行燃費を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項14】
請求項2記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、現在位置から前記誘導経路上に設定した1または複数の参照地点各々までの前記比較項目の値と、現在位置から前記比較対照経路上に設定した1または複数の参照地点各々までの前記比較項目の値とを、前記各参照地点の地点名称と対応づけて表した情報を、前記比較情報として表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項15】
請求項14記載のナビゲーション装置であって、
前記経路比較情報提示部は、前記誘導経路上の前記参照地点及び前記比較対照経路上の前記参照地点として少なくとも前記誘導経路と前記比較対照経路の合流地点を設定すると共に、前記誘導経路と前記比較対照経路の分岐と合流の関係を表した経路図形上の、各参照地点に対応する位置に、当該地点の地点名称と当該地点までの前記比較項目の値を表した比較画像を前記比較情報として表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項16】
目的地に至る経路を探索して誘導経路に設定し、当該誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置であって、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
ユーザの別ルート比較指示に応答して、前記誘導経路とは異なる経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示する経路比較情報提示部と、
前記経路比較情報提示部が前記比較情報を表示しているときに、誘導経路の切り替えをユーザから指示されたときに、前記比較対象経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部とを有し、
前記経路比較情報提示部は、経路上の渋滞区間もしくは経路上の交通規制の有無を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項17】
目的地に至る経路を探索して誘導経路に設定し、当該誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置であって、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
ユーザの別ルート比較指示に応答して、前記誘導経路とは異なる経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示する経路比較情報提示部と、
前記経路比較情報提示部が前記比較情報を表示しているときに、誘導経路の切り替えをユーザから指示されたときに、前記比較対象経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部とを有し、
前記経路比較情報提示部は、走行燃費を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項18】
自動車に搭載されるコンピュータによって実行されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータを、目的地に至る経路を探索して誘導経路に設定し、当該誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置として機能させ、
前記ナビゲーション装置は、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
前記現在位置が一般道上にあるときに、ユーザの別ルート比較指示に応答して、高速道路を優先的に用いた前記目的地までの経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示する経路比較情報提示部と、
前記経路比較情報提示部が前記比較情報を表示しているときに、誘導経路の切り替えをユーザから指示されたときに、前記比較対象経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部とを有することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項19】
自動車に搭載されるコンピュータによって実行されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータを、目的地に至る経路を探索して誘導経路に設定し、当該誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置として機能させ、
前記ナビゲーション装置は、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
前記現在位置が高速道路上にあるときに、ユーザの別ルート比較指示に応答して、一般道を優先的に用いた前記目的地までの経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示する経路比較情報提示部と、
前記経路比較情報提示部が前記比較情報を表示しているときに、誘導経路の切り替えをユーザから指示されたときに、前記比較対象経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部とを有することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項20】
自動車に搭載されるコンピュータによって実行されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータを、目的地に至る経路を探索して誘導経路に設定し、当該誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置として機能させ、
前記ナビゲーション装置は、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
ユーザの別ルート比較指示に応答して、前記誘導経路とは異なる経路を比較対照経路として探索し、探索した比較対照経路と前記誘導経路との所定の比較項目についての比較情報を表示する経路比較情報提示部と、
前記経路比較情報提示部が前記比較情報を表示しているときに、誘導経路の切り替えをユーザから指示されたときに、前記比較対象経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部とを有し、
前記経路比較情報提示部は、走行燃費を前記比較項目とし、前記比較情報として、前記誘導経路と前記比較対照経路それぞれの前記比較項目の値を表示することを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−286373(P2010−286373A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−140812(P2009−140812)
【出願日】平成21年6月12日(2009.6.12)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】