説明

パスワード入力キーを具備するカード

【課題】 既存のカード端末機や各種運営システムを変更せず、画期的な保安機能を実現する。
【解決手段】 本発明は、パスワード入力キーを具備するカードに関し、カード自体に、カード発給時に付与されるカード決済パスワードとは別個のパスワードを設け、該当するパスワードが入力されることによって、磁気バンドカードやスマートカード形態のクレジットカード、現金カード、電子身分証カードなどをオン/オフにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パスワード入力キーを具備するカードに関する。特に、本発明は、カード自体に設定されたパスワードを、少数の入力キーで入力するようにし、一方で、カード検証番号や、使い捨て認証キー、所有者の情報などを、パスワード入力時だけ確認することができ、もって、カードの不正重複使用を防止することができ、拉致による現金引出などの犯罪を知らせるようにするパスワード入力キーを具備するカードに関する。
【背景技術】
【0002】
各種クレジットカードや現金カード、電子身分証カードなどの不法な使用や盗用を防止するための一つの方法としては、カードに多数の入力キーを設け、パスワードを入力することを、例として挙げることができる。入力キーが、カードの表面に設けられるので、構造的な制約と、使用中に誤作動を起こす恐れが極めて大きい。
【0003】
クレジットカード(100)の場合、図1に示すように、表面の幅が約85mm×53mm、厚さが0.8mm以下に、ISO規格で定められている。そして、通常、カードには、カード会社の提携社名や、ログ、商標、ホログラム、伝票印刷のために突出文字で表示される所持者の氏名とカード番号、有効期間などの情報が、また、交通カードや非接触式カードの場合には、追加として、内蔵チップやアンテナなどが具備されているので、表面に、1から0までの10個の入力キー(101)と、多数の機能キー(102)を設けるのに利用可能な面積や空間が不足する。
【0004】
従って、カード(100)の表面の制限された小さな空間に、10個の入力キー(101)と多数の機能キー(102)を稠密に配置した時、成人の指先で、微細なキーを一つ一つ区分して正確に押すのは極めて困難であり、他の番号キーを間違って押したり、二つの上下または左右の番号キーを、同時に押すなどの間違いが発生し易い。
【0005】
また、入力キー(101)は10個あり、機能キー(102)は多数あるため、このうち一つの接点に問題が起こっても、カードを使用することができなくなり、カードの故障の確率が高くなる。
【0006】
上記のように、10個の入力キーを表面に設けるのに必要な利用面積の問題を解決するようにしたクレジットカード(200)では、図2(大韓民国特許公報第10-0476876号参照)に示すように、クレジットカード(200)の下端側面に、入力キーが一列に配置された構造を有する。
【0007】
クレジットカード(200)の全体の厚さは約0.8mmであるが、約0.8mmの厚さの範囲における上下の保護表層間に、10個ものプッシュスイッチ(101)(102)の接点設置に使用可能な空間は、両面の表材層を除くと、0.6mm以下と極度に制限される。そのため、極度に繊細な構造となっている。
【0008】
従って、従来のクレジットカード(200)は、消費者の通常の使用や保管中に、僅かな曲げや捻れなどによって故障が生じる恐れが大きいだけでなく、部品や製造工程で、高度の技術を要することになるので、実用化に障害が多い。
【0009】
上記のようなクレジットカードを含む従来のクレジットカードは、オンライン取引時に、保安用として使用可能なカード検証番号(CVV)を有する。
【0010】
一般的に、電話やコンピュータを介するクレジットカードオンライン決済は、クレジットカード上の名義人の氏名、カード会社名、カード番号、有効期間、裏面署名面に印刷されたカード検証番号(CVV)のみを、確認あるいは入力すればよい。このように、クレジットカードを利用して、オンライン決済するための情報が、クレジットカードの表面にそのまま表記されているので、本人のクレジットカードではない紛失や盗難、偽造などによって得られたクレジットカードを利用して、誰でも、何ら制約なしに不正な決済行為ができる。
【0011】
また、従来、クレジットカードを利用して、金融取引決済時の保安性を高めるため、認証キー(パスワード)を使用するようにしているが、この場合、一度付与された認証キーを繰り返して使用するので、漏洩の危険が大きい。
【0012】
これを克服するため、A群、B群、C群、D群などいくつかの群の4桁または6桁で構成された番号群が書かれた一種の乱数表カードを給付したり、コンピュータに保存しておいて、決済時毎に、任意に指定した異なる二つ以上の群から採択した組み合わせ数字を生成させて、認証キーとして使用するようにする使い捨て認証キー採択方法が採択されている。
【0013】
認証キーには、例えばA群の前2桁と、C群の後2桁を組み合わせた4桁の番号群がある。
【0014】
しかし、この場合、乱数表カードの紛失や、コンピュータに保存しておいた乱数表がハッキングされた場合には、不法取得者も、指示に従って、認証キー(OTP)を生成させることができるので、無防備状態の危険に晒されることになる。
【0015】
また、ガソリンスタンドや食堂、遊興業などのような接客施設では、従業員が、利用客からクレジットカードを受け取り、利用客の視野が及ばない他の場所に位置するカード端末機まで行って、決済することになるので、従業員が、クレジットカードを不法複製したり、重複使用したりしても、利用客は、これを認識することができない。
【0016】
また、クレジットカードに関する犯罪、すなわち、拉致、人質、監禁などの状況で、強制的にクレジットカードを奪われ、加害者にパスワードが知られて、現金が引出されて、まきあげられることが頻繁に起こる。
【0017】
このような場合、加害者が、後患を憂慮して、被害者を犠牲にしたり、または加害者が、逃避時間を確保するために、相当な時間が経過した後に、被害者を解放するため、被害者の安全や、犯罪制圧に絶対的なカギである迅速な被害者の身元と、犯罪現場の把握が困難である。
【0018】
また、住民証や運転兔許証、パスポートなどのような各種身分証の場合には、しばしば発生する偽造犯罪で見られるように、写真を変えて精巧に付着すれば、身分証の表面に示されている住所、氏名、生年月日、身分証番号などによって、その身分証の提示者が、本人か否かを現場で確認することは不可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
上記のような従来の問題点を解決するための本発明の一側面は、カード自体に、4個の入力キーを形成し、キーの機能や数字を選択する一方、誤った数字を消去するなどの機能を有する4個の入力キーだけで、磁気バンドカードやスマートカード形態のクレジットカードや現金カードなどを、オン/オフにするためのパスワードを入力可能にするものであり、各種カードの使用が便利になるのは勿論のこと、カードの製造工程とコストを減らして、カードの作動ミスを最小化することができるようにすることをその目的としている。
【0020】
また、本発明の他の一側面は、カード検証番号(CVV : Card Verification Value、CVC ; Card Validation Code)などを、カード表面に記載せずに、カード内のマイクロプロセッサチップに内蔵させておいて、カードの真正所持者が、本人が設定したパスワードをカード自体に設けられた入力キーを押して入力した時だけ、カード表面の表示ウィンドウに、カード検証番号が現われるようにし、表示ウィンドウに表示されたカード検証番号を、クレジットカード決済のためのカード検証番号として入力して、盗難、紛失、複製カードを利用するオンライン決済を、事前に防止できるようにすることをも、その目的としている。
【0021】
また、本発明の他の一側面は、A群、B群、C群、D群などのいくつかの群で構成された乱数表を、カード内のマイクロプロセッサチップに内蔵させておき、真正所持者が、本人が設定したパスワードを、カード自体に設けられた入力キーを押して入力した時だけ、いくつかの群から選択された数字の組み合わせで生成された認証キーが、カード表面の表示ウィンドウに現われるようにすることにより、表示ウィンドウに表示された認証キー(OTP)を、カードを利用した金融取引決済時の認証キー(OTP)として入力して、保安性を強化できるようにすることを、その目的としている。
【0022】
さらに、本発明の他の一側面は、パスワードの入力でオン状態となったクレジットカードが、決済端末機に一度使用されると、クレジットカードが自動でオフ状態になり、ガソリンスタンドや飲食店、遊興施設などで、カード複製機でクレジットカードを読み込んで不法複製したり、あるいは重複決済することを防止できるようにすることを、その目的としている。
【0023】
また、本発明の他の一側面は、カード所持者が、拉致や人質などの状態で脅迫によって、加害者にカードのパスワードを知らせて現金をまきあげられる事態が発生した時、被害者が加害者に、現金を引出すことができるパスワードに予めプログラムされた1桁または2桁の非常番号が加えられた番号を知らせるなどして、非常番号の入力によって、カード会社の統制センタや、その他の司法機関などで、被害者の身元や被害規模、引出犯罪の場所、犯行時間などを把握し、犯罪の迅速な鎮圧のための早期対処が可能になるようにすることを、その目的としている。
【0024】
本発明の他の一側面は、住民証や運転兔許証、パスポートなどのような身分証カードの表面に、生年月日や住所、身分証番号などの文字情報を表示せず、これらを、身分証カード内のマイクロプロセッサチップに内蔵させておいて、写真や指紋などの映像情報は、カード表面に付着させるが、電流の流れによって、透明または不透明性質を帯びる電気変色素子(ECD : Electro Chromic Display)などで形成したスクリーンで覆われて見えないようにしておき、当該身分証カードの真正所持者が、本人が設定したパスワードを身分証カード自体に設けられている入力キーを押して入力した時だけ、カード表面の表示ウィンドウに、生年月日や住所、身分証番号、写真などが現われるようにすることにより、この身分証と所持者の本人一致を確認して、他人の身分証カードや、偽造身分証カードの不法使用を防止できるようにすることをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記のような目的を果たすための本発明の一側面によるパスワード入力キーを具備するカードは、カードの側面や表面に形成され、カードの電源を‘オン/オフ' にし、各種機能を選択し, 数字を‘アップ/ダウン'させるキーからなる入力キーと、スマートカード端末機と接続するためのメインICと、上記入力キーの操作で入力されるパスワードを保存し、上記保存されたパスワードとカードを使用するため、入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、メインICを活性化させるための制御信号を出力するコントローラと、上記コントローラの制御により‘オン/オフ'となり、上記コントローラを上記メインICに連結させて、メインICを活性化させるスイッチと、上記コントローラを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池と, 上記カードの電源状態や上記入力キーの入力状態を示す表示ウィンドウとを含むことを特徴としている。
【0026】
本発明の一側面によるパスワード入力キーを具備するカードは、カードの側面や表面に形成され、カードの電源を‘オン/オフ' にし、各種機能を選択し, 数字を‘アップ/ダウン'させるキーからなる入力キーと、カードのデータ情報を有する磁気バンドユニットと、薄膜永久磁石と、上記入力キーの操作で、入力されるパスワードを保存し、上記保存されたパスワードとカードを使用するため、入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、磁気バンドユニットを活性化させるための制御信号を出力するコントローラと、上記コントローラの制御により‘オン/オフ'となり、上記薄膜永久磁石を、上記磁気バンドユニットに連結させて、磁気バンドユニットを活性化させるスイッチ、及び上記コントローラを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池と, 上記カードの電源状態や上記入力キーの入力状態を示す表示ウィンドウとを含むことを特徴としている。
【0027】
本発明の一側面において、上記磁気バンドユニットに非常救助警報を知らせるための磁気バンド上の信号を指定し、上記コントローラは、入力キーの操作で非常信号発信用番号が入力される場合、非常救助警報を知らせるための磁気バンドを含む磁気バンドユニットを活性化させて、決済センタに拉致、人質、脅迫などによる不法的な現金引出であることを知らせるようにすることが望ましい。これをICカードで具現するためには、IC内に非常信号発信用番号を指定して、当該番号が入力される時、上記のような機能を可能にすることができる。
【0028】
また、本発明の一側面において、上記コントローラに、磁気バンドカード端末機やスマートカード端末機の信号を感知可能な感知センサを連結し、すでに設定されたパスワードと同一のパスワードの入力で‘オン'となったカードが、磁気バンドカード端末機やスマートカード端末機と一度接触すると、コントローラは、カードの‘オン'状態を解除して、カードの重複決済や複製を防止することができるようすることが望ましい。
【0029】
また、本発明の一側面によるパスワード入力キーを具備するカードは、カードの側面や表面に形成され、カードの電源を‘オン/オフ' にし、各種機能を選択し, 数字を‘アップ/ダウン'させるキーからなる入力キーと、上記入力キーの操作で入力されるパスワードとともに、オンライン取引時に、利用者がカードの真正所有者であるかを確認するためのカード検証番号(CVV)を保存し、上記保存されたパスワードとカードを使用するため、入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、カード検証番号(CVV)を示す制御信号を出力するコントローラと、上記コントローラの制御により駆動され、上記カードの電源状態や上記入力キーの入力状態、及び上記コントローラに保存されていたカード検証番号(CVV)を使用者に示す表示ウィンドウと、上記コントローラを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池とを含むことを特徴としている。
【0030】
また、本発明の一側面によるパスワード入力キーを具備したカードは、カードの側面や表面に形成され、カードの電源を‘オン/オフ' にし、各種機能を選択し, 数字を‘アップ/ダウン'させるキーからなる入力キーと、上記入力キーの操作で入力されるパスワードとともに、金融取引時に保安のための使い捨て認証キー(OTP)を組み合わせるための多数の番号群を保存しておき、上記保存されたパスワードとカードを使用するため、入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、多数の番号群を示す制御信号を出力するコントローラと、上記コントローラの制御により駆動され、上記カードの電源状態や上記入力キーの入力状態及び上記コントローラに保存されていた多数の番号群を使用者に示す表示ウィンドウ、及び上記コントローラを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池とを含むことを特徴としている。
【0031】
また、本発明の一側面において、カードの側面や表面に形成され、カードの電源を‘オン/オフ' にし、各種機能を選択し, 数字を‘アップ/ダウン'させるキーからなる入力キーと、上記入力キーの操作で入力されるパスワードとともに、カードの固有番号や氏名または住民番号を保存し、上記保存されたパスワードと入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、カードの固有番号や氏名または住民番号を示すための制御信号を出力するコントローラと、上記コントローラの制御により駆動され、上記カードの電源状態や、上記入力キーの入力状態及び上記コントローラに保存されていたカードの固有番号や氏名または住民番号を使用者に示す表示ウィンドウと、上記コントローラを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池とを含むことを特徴としている。
【0032】
また、本発明の一側面によるパスワード入力キーを具備するカードは、カードの側面や表面に形成され、カードの電源を‘オン/オフ'にし、各種機能を選択し, 数字を 'アップ/ダウン'させるキーからなる入力キーと、上記入力キーの操作で入力されるパスワードとともに、カードまたは身分証の所持者の写真などの画像情報をカード表面に付着させるが、電流が流れない状態では不透明特性を有する電気変色素子(ECD)などを利用して形成したスクリーンで覆われて普段は見えないようにしておき、上記保存されたパスワードと入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、スクリーンが透明になることでカードまたは身分証所持者の写真などの画像情報を示すための制御信号を出力するコントローラと、上記入力キーの操作でパスワードが入力されなかった時には、電流が流れずに不透明状態を維持し、入力キーの操作でパスワードが入力されると、上記コントローラの制御により電流が流れると透明となり、カードまたは身分証所持者の写真が現われるスクリーンと、上記コントローラ及びスクリーンを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池とを含むことを特徴としている。
【0033】
本発明において、上記入力キーは、カードの電源を‘オン/オフ'にし、表示ウィンドウに表示された数字を固定するための機能キーと、表示ウィンドウに現われる数字をアップ/ダウンさせるためのアップキー、ダウンキー、及び表示ウィンドウに表示された数字を消去するための削除/修正キーとからなることが望ましい。
【0034】
また、本発明において、上記入力キーは、機械式プッシュスイッチ(Tactile Switch) または容量性メンブレンスイッチ(Capacitive Membrane Switch)にすることが望ましい。
【0035】
また、本発明において、薄膜電池とは、薄膜形態でカードに内蔵可能な厚さに形成された別途の電源を総称するものである。
【発明の効果】
【0036】
本発明の一側面によれば、クレジットカードや現金カード、及び各種電子身分証カードなどのようなカード自体に、パスワードを設定し、4個の入力キーだけで、設定されたパスワードを入力することにより、キーの配置や構造設計、及び入力キーの操作方法が単純となる。
【0037】
その結果、本発明は、ISO規格で定めるクレジットカードの極めて限定された厚さ及び面積の制約のため、多数の入力キーを設ける時に発生する複雑な製造工程と、高いコスト要素を大幅に取り除くことができる。
【0038】
また、カードは、消費者の使用が簡便であり、入力キーの構造及び設置位置及び作動方法の改善により、カードの一般的な使用及び保管形態で生じる入力ミスや誤作動、曲がったり捩れたりすることによる毀損と故障の素地を極小化させながらも、紛失、破損、偽造カードを利用した範囲に対する保安性を向上させることができる。
【0039】
また、本発明の一側面によれば、本人の所持を確認するカード検証番号(CVV)を、普段は見えないようにカード内に保存しておき、真正所持者が、パスワードを入力した時だけ、カード表面の表示ウィンドウに現われるようにすることにより、他人のカードを利用したオンライン犯罪を基本的に防ぐことができる。
【0040】
また、本発明の一側面によれば、住民証などのような電子身分証カードの場合、氏名や住民番号、固有番号、指紋、写真などが普段は見えず、パスワードを入力した時だけ、カード内に保存されたり、あるいは表面に付着(印刷)された氏名や住民番号、固有番号、写真などがカード表面の表示ウィンドウや透明になった ECDスクリーンを通じて現われるようにすることにより、他人の身分証を使用した各種犯罪を防ぐことができ、端末機がなくても、身分証を‘オン'にして提示することができるので、端末機の携帯が容易ではない現場でも、効果的に活用することができる。
【0041】
また、本発明の一側面によれば、通常、カードを利用したオンライン金融取引などで要求される認証キーの組み合わせのためのいくつかの数字群で構成された一種の乱数表を、カード内に保存しておき、パスワード入力時だけ、カード表面の表示ウィンドウに現われるようにすることにより、決済センタの数字組み合わせ方法の案内に従って、その都度異なる一種のバーチャルー使い捨て認証キー(VOTP; Virtual One Time Passnumber)を表出させて使用し、紛失の危険と携帯の煩わしさが伴う既存の乱数表カード利用制度や、随時変換される認証キー番号を入手して使用しなければならないシステムの煩わしさを解消し、カードを利用したオンライン金融取引時の保安性を高めることができる。
【0042】
また、本発明の一側面によれば、カードに正常のパスワードとともに、被害者の拉致や人質、脅迫状況などでの現金引出やまきあげられる犯罪を知らせる非常信号発信用番号をさらに入力するようにし、非常信号発信用番号がパスワードとともに入力される場合、これを決済センタに知らせることにより、犯罪場所、時間、被害者の身元などを、犯罪が発生したリアルタイムで把握して、犯罪制圧のための初期対応が可能である。
【0043】
また、本発明の一側面によれば、カード自体にすでに設定されたパスワードと同一のパスワードが入力された時に使用可能な‘オン'状態になるカードの場合、カードをカード端末機に一度に使用すると、カードが自動的に‘オフ' 状態に転換されるようにすることにより、ガソリンスタンドや食堂などで、従業員が利用客からカードを受け取り、利用客が見れない場所に移動して、カード端末機に行って決済をする状況で、重複決済やカード複製機にコピーするなどの不法使用を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
図3〜図6は、本発明によるカードの望ましい実施例を示し、図3及び図4は、スマートカード端末機などに使用可能なスマートカード、図5及び図6は、磁気バンドカード端末機などに使用可能な磁気バンドカードである。
【0045】
クレジットカードや、現金カード、及び各種電子身分証カードに利用されるカード(1)の全般的な動作を制御するためのコントローラ(10)には、図3及び図5に示すように、カード(1)の下端側面に設けられた4個のプッシュ式入力キー(16a-16d)からなる入力キー(16)や、図4及び図6に示すように、カード(1)の下端表面に設けられた4個の接触式入力キー(17a-17d)からなる入力キー(17)が連結されている。入力キー(16)(17)は、機械式プッシュスイッチ(Tactile Switch)、または容量性メンブレンスイッチ(Capacitive Membrane Switch)である。入力キー(16)(17)は、カード(1)の下側または側面の表面または下端面や側端面に設けることができる。
【0046】
ここで、カード(1)が有する入力キー(16)(17)は、特殊作動入力機能を一つにした機能キー(16a)(17a)と、修正/削除キー(16c)(17c)及び押す度に数字が 1、2、3..0の順に、上方向に移動しながら表示ウィンドウ(13)に表示されたり、あるいは数字が0、9、8...1の順に、下方向に移動しながら表示ウィンドウ(13)に表示されるようにするアップ/ダウンキー(16b)(17b)(16d)(17d)などの4個のキーで構成されている。
【0047】
上記コントローラ(10)は、カード(1)の用途や、メインIC(14a)または磁気バンドユニット(14b)が連結されるかによって互いに異なるプログラムが搭載され、入力キー(16)(17)の操作状態によって、スイッチ(11)と表示ウィンドウ(13)、及びメインIC(14a)や磁気バンドユニット(14b)の駆動を制御する。また、コントローラ(10)には、カード(1)の用途によって、パスワードやカード検証番号、いくつかの番号群、非常番号、その他使用者を証明することができる固有番号などが選択的に内蔵されている。
【0048】
本発明の実施例を示す図面において、コントローラ(10)は、メインIC(14a)と別途チップで設けられたものとして示されているが、本発明のメインICとコントローラは、統合された一つのICチップとすることができる。この場合、スイッチ(11)も、当然一つのICチップに内蔵して設けられる。また、コントローラとメインICあるいは磁気バンドユニットは、2つ以上の複数の通路及び該通路に形成された複数のスイッチを通じて互いに連結される。
【0049】
上記コントローラ(10)に連結された内蔵薄膜電池(12)は、コントローラ(10)とスイッチ(11)及び表示ウィンドウ(13)に駆動電源を供給するものであって、太陽電池などを使用することができる。上記スイッチ(11)は、コントローラ(10)の制御により駆動される。
【0050】
図3及び図4では、コントローラ(10)とメインIC(14a)を電気的に連結させ、図5及び図6では、永久磁石(15)の磁性が、磁気バンドユニット(14b)の全体の磁気バンドユニット、あるいは一部の磁気バンドユニットに印加されるように連結させる役目をする。
【0051】
この時、磁性印加を容易にするように、永久磁石を、磁気バンドユニットに隣接するように設けることができる。また、図示した実施例では、永久磁石を利用するが、スイッチを介して電流を流して磁界を形成し、この磁界によって、磁気バンドユニットが活性化するようにすることもできる。
【0052】
また、磁気バンドユニットをなす複数の磁気バンドユニットのうち一部だけを、以上の方法で活性化させ、残りの磁気バンドユニットは、常時一定の磁性を帯びながら活性化する磁気バンドユニットが、本発明の特徴的機能を遂行する形態も当然可能である。
【0053】
また、LCD表示ウィンドウ(13)は、コントローラ(10)の制御により、入力キー(16)(17)の操作で入力されるパスワードや、その他カード(1)使用者(所持者)に必要な情報を表示する役目をする。
【0054】
特に、カード(1)をクレジットカードや現金カード、デビットカードなどとして使用したり、あるいは各種電子身分カードとして使用する場合、図3〜図6に示すようなLCD表示ウィンドウ(13)は、コントローラ(10)の制御により、入力キー(16)(17)の操作で入力されるパスワードや、その他カード(1)使用者(所持者)に必要な情報を表示する一方、カード(1)所持者の氏名や住民番号などを表示し、ECDスクリーン(18)は、カード(1)の所持者の写真や指紋などのように、カード(1)所持者を証明することができる各種情報を表示する役目をする。
【0055】
ここで、ECDスクリーン(18)は、カード表面に付着あるいは印刷された指紋や写真などの映像情報上に設けられるものであって、入力キー(16)(17)の操作を認識したコントローラ(10)の制御により、内蔵薄膜電池(12)から電源が供給されて、不透明状態から透明状態に変化することにより、写真や指紋などが見えるようにする素子である。
【0056】
以下コントローラ(10)に搭載されたプログラムによって、コントローラ(10)がカード(1)の各種駆動を制御する具体的な実施例については説明せず、入力キー(16)(17)の操作方法や入力キー(16)(17)を操作して、数字などを入力する方法などについてのみ説明する。
【0057】
実施例1(単純化されたパスワードを入力し、これを利用する方法)
まず、機能キー(16a)(17a)を長く(3秒位)押すと、コントローラ(10)の制御により、電源が‘オン' になり、表示ウィンドウ(13)に数字‘1'が表示される。
【0058】
新たに発給されたカード(1)に、パスワード初期化状態で、使用者はパスワード(‘2573'を例にする)を入力するために、機能キー(16a)(17a)を押して、電源を‘オン'状態にしてから、アップ/ダウンキー(16b)(17b)(16d)(17d)を操作し、表示ウィンドウ(13)に‘2'が表示されるようにした後、機能キー(16a)(17a)を短く押すと、コントローラ(10)により、確認表示として‘2'の周りに四角でなった囲みが形成され、‘2'の裏に陰影が表示されて、‘2'が固定される。
【0059】
また‘5'を固定するため、使用者は、表示ウィンドウ(13)に固定された‘2'の次のスペースに移っている状態で、アップ/ダウンキー(16b)(17b)(16d)(17d)を押して、表示ウィンドウ(13)に‘5'が表示されるようにし、機能キー(16a)(17a)を短く押して、確認表示する一方で‘5'を固定する。
【0060】
残りの数字である‘7'と‘3'も、上記の方法と同様に、アップ/ダウンキー(16b)(17b)(16d)(17d)を押して該当する数字を捜し、機能キー(16a)(17a)を操作して確認固定する。
【0061】
このように、入力しようとするパスワード(2573)が、表示ウィンドウ(13)に表示された状態で、機能キー(16a)(17a)を押し、また上記と同じ方法で、パスワード(2573)を入力させた後、機能キー(16a)(17a)を押すと、使用者だけが分かるパスワード(2573)が、コントローラ(10)に保存されるようになる。
【0062】
この時、はじめに入力したパスワード(2573)と、確認のために再度入力したパスワード(2573)が同一の場合、表示ウィンドウ(13)に表示された‘2573'が消えながら、2つのパスワードが同一であることを知らせるメッセージ(例えば、‘OK' など)が表示ウィンドウ(13)に表示される。
【0063】
次に、カード(1)を‘オン'にするため、上記のように、入力キー(16)(17)を操作して、パスワード(2573)を入力させると、入力されたパスワード(2573)が、表示ウィンドウ(13)に2-3秒間表示された後、消えながらカード(1)を使用することができることを知らせるメッセージ(OK)が表示される。
【0064】
上記のように、表示ウィンドウ(13)に、カード(1)を使用することができることを知らせるメッセージ(OK)が表示されると、コントローラ(10)は、図3及び図4のようなスマートカード形状のカード(1)の場合、スイッチ(11)を‘オン'にして、メインIC(14a)とコントローラ(10)が電気的に連結されて活性化するようにし、図5及び図6のような磁気バンドカード形状のカード(1)の場合、スイッチ(11)を‘オン'にして、薄膜永久磁石(15)と磁気バンドユニット(14b)が連結されて活性化するようにする。
【0065】
従って、図示しないスマートカード端末機や、磁気バンドカード端末機は、活性化したカード(1)のメインIC(14a)や、磁気バンドユニット(14b)に記録されたカード(1)に対する情報を読み出すことができる。
【0066】
ここで、使用者が設定したパスワード(2573)とカード(1)を使用するため、入力したパスワードが一致しない場合には、表示ウィンドウ(13)に異なるパスワードが入力されたことを知らせるメッセージ(ERROR)が、2-3秒間点滅状態で表示されてから消え、表示ウィンドウ(13)に‘1'が表示されながら、初期状態に戻る。
【0067】
また、間違ったパスワードが、一定の回数(例えば、5回程度)繰り返して入力されると、カード(1)はパスワードを入力するための機能を作動しない状態におかれた後、一定の時間(例えば、1時間)の経過後に、再度作動するようにして、カードを不正取得した者が容易にパスワードを知ることができないようにすることが望ましい。
【0068】
入力キー(16)(17)のうち、修正/削除キー(16c)(17c)は数字の入力中に、現在入力中の数字を削除することもできる以外にも、表示ウィンドウ(13)のカード(1)を使用することができることを知らせるメッセージ(OK)が消えるまで長く押して、カード(1)の電源を‘オフ'にすることができる。
【0069】
勿論、表示ウィンドウ(13)にカード(1)を使用することができることを知らせるメッセージ(OK)が表示されてから、一定の時間(例えば、2-5分位)が経過した後に、カード(1)の電源が‘オフ'になるようにすることができる。
【0070】
この時、すでに保存されたパスワードと同一のパスワードが入力される場合、コントローラ(10)の制御により、カード(1)表面に付着しているが、電流が流れない状態では不透明性を帯びるECDスクリーン(18)に覆われて見えなかった写真や指紋などのように、カード(1)所持者を証明することができる情報が電源が連結されることにより、ECDスクリーン(18)が透明になりながら、ECDスクリーン(18)を介して見えるようになるので、カード(1)所持者の身分を明確に確認することができる。
【0071】
ここで、カード(1)に設定されたパスワードを変更しようとする場合、機能キー(16a)(17a)を一定の回数(例えば、5回)押して、表示ウィンドウ(13)に数字‘1'が表示されるようにした後、使用者は、上記の方法によってパスワードを再度入力することができる。
【0072】
また、パスワードを紛失した場合、使用者は、直接カード(1)発給会社を通じて、本人確認後にカード(1)を初期化させることができる。
【0073】
実施例2(カード検証番号を表示ウィンドウに保存して表示する方法)
電話やインターネット上でのオンライン取引時に入力しなければならないカード検証番号が、カード(1)の表面に印刷されておらず、コントローラ(10)またはこれに連結されたメモリに保存されている。勿論、カード(1)は、上記の実施例1と同様に別個のパスワードを設定し、すでに設定されたパスワードと同一のパスワードが入力された時には、カード(1)の電源が、‘オン'、すなわちカード(1)が使用可能な状態になるように構成されている。
【0074】
従って、入力キー(16)(17)の操作により、すでに設定されたパスワードと同一のパスワードを入力すると、表示ウィンドウ(13)にカード(1)を使用することができることを知らせるメッセージ(OK)が表示され、次に機能キー(16a)(17a)を短く2回押すと、表示ウィンドウ(13)に、3-5秒間にカード検証番号が表示されるので、カード(1)所有者は、表示ウィンドウ(13)のカード検証番号を見て、電話やインターネット上でのオンライン取引を行うことができる。
【0075】
これを、各種電子身分証カードに適用する場合には、コントローラ(10)やこれに連結されたメモリに、カード検証番号ではない住民番号や固有認識番号、所持者の氏名などが保存されているので、端末機がなくても、現場で身分証と所持者の本人一致を確認することにより、他人の使用を防止し、保安性を高めることができる。
【0076】
この場合にも、カード(1)は、上記の実施例1と同様に、別個のパスワードを設定し、設定されたパスワードと同一のパスワードが入力される時には、カード(1)の電源が‘オン'になるように構成されている。
【0077】
従って、入力キー(16)(17)の操作で、すでに設定されたパスワードと同一のパスワードを入力すると、表示ウィンドウ(13)に、カード(1)所持者の氏名や住民番号、カード固有番号などが現われるので、端末機を使わずに、現場で、身分証の所持者が本人であるか否かを確認することができ、他人の身分証または偽・変造身分証を使用する犯罪を防止することができる。
【0078】
さらに、本発明は、すでに保存されているパスワードと同一のパスワードが入力されると、コントローラ(10)の制御により、カード表面に付着しているが、電流が流れない状態では、不透明性を帯びるECDスクリーン(18)に覆われて見えなかった写真や指紋などのように、カード(1)所持者を証明することができる情報が電源が連結されることによって、透明になりながらECDスクリーン(18)を介して見えるようになり、カード(1)所持者の身分を確認することができるので、カードや身分証の不法的な使用を防止することができる。
【0079】
上記の実施例2では、実施例1とは異なり、スイッチ(11)や永久磁石(15)、メインIC(14a)または磁気バンドユニット(14b)を具備しないこともある。
【0080】
実施例3(使い捨て認証キーを表示ウィンドウに保存して表示する方法)
電話やインターネット上での金融取引時に、入力しなければならない使い捨て認証キーを組み合わせるための4個ないし6個の番号群が、別途の用紙に印刷された状態で提供されず、カード発給会社でカードが発給される時、コントローラ(10)や、これに連結されたメモリに保存された状態で提供される。
【0081】
例えば、いくつかの番号群としては、A48-25、B36-23、C78-49、D85-27などがあげられる。
【0082】
勿論、この場合にも、カード(1)は、上記の様々な実施例と同様に、別個のパスワードを設定し、すでに設定されたパスワードと同一のパスワードが入力される時には、カード(1)の電源が‘オン'、すなわちカード(1)が使用可能な状態になるように構成されている。
【0083】
従って、入力キー(16)(17)の操作により、すでに設定されたパスワードと同一のパスワードを入力すると、表示ウィンドウ(13)に、カード(1)を使用することができることを知らせるメッセージ(OK)が表示され、次に機能キー(16a)(17a)を短く3回押すと、表示ウィンドウ(13)に3-5秒間カード検証番号が表示されるので、カード(1)所有者は、表示ウィンドウ(13)のいくつかの番号群を見て、オンライン決済センタで、その都度異なって指示することによって、4桁の数字を組み合わせて、実質的に使い捨て認証キー(OTP)を作ってオンライン決済時に使用することができる。
【0084】
例えば、オンライン決済センタで‘A前C後を組み合わせた数字を提示して下さい'と言われると、所有者は、カード(1)の表示ウィンドウ(13)に表示された番号群から、A群番号(48-25)の前(48)と、C群番号(78-49)の後(49)を組み合わせて得られた認証キー(4849)を入力すればよい。
【0085】
この方法では、全部で8個の組み合わせ要素を使用することができ、数字の逆順配列まで適用すると、全部で256個のそれぞれ異なる4桁数字を、使い捨て認証キー(OTP)として組み合わせて使用することができる。
【0086】
実施例4(重複使用防止のための方法)
重複使用防止のためのカード(1)は、カード(1)に別個のパスワードを設けて、該当するパスワードが入力された時だけカード(1)を使えるようにすることは、実施例1と同一である。
【0087】
ただし、ガソリンスタンドや食堂、遊興業などの接客施設で、従業員が席にそのまま残っている利用客からカード(1)を受け取り、利用客の視野が及ばない他の場所へ行って決済を行うようになる非面前使用の場合、本来の決済以外に伝票の重複決済やカード複製機に使用することを防止するため、カード(1)はカード端末機を一度通過すると、カード(1)が使用可能な状態から、直ちに解除されるように構成されている。
【0088】
これは、磁気バンドカード形状のカードへの適用に適切なものであって、磁気バンドユニット(14b)が磁気バンドカード端末機の磁気信号を読み込むヘッドを通過する時、ヘッドに励起される電流信号をカード(1)のコントローラ(10)に連結された電流感知センサが認識して、一定の時間(例えば、1-2秒)後にカード(1)を使用可能な状態から解除させることにより、不法重複使用を遮断することができる。
【0089】
実施例5(拉致、人質などの脅威状況で強圧による現金引出などに備える方法)
カード(1)は、磁気バンドカード形態のカードに適合するものであって、カード(1)に別個のパスワードを設け、該当するパスワードが入力された時だけ、カード(1)を使用することができるようにすることは、実施例1と同一である。ただし、上記のパスワード以外にも、拉致、人質などのような脅威状況を知らせるための別途の非常番号を登録しておく。
【0090】
非常番号は、パスワードに予め決められた追加番号を結合する方式で定めるのが望ましい。非常番号は、カード発給会社や現金引出機を管理する金融会社などが把握し、パスワードとともに当該非常番号が入力された場合、これをモニタリングすることができるシステムを構築しなければならないことは当然である。
【0091】
すなわち、加害者がカード(1)を強奪し、脅かしてパスワードを要求する場合、被害者は、正常なパスワード(例えば、2573)に非常番号(例えば、9)を後ろに付けて25739を知らせる。
【0092】
カード(1)をオン/オフにするためのパスワードが、4桁または5桁などのように桁数が決まっていないので、加害者が、パスワードとして25739を入力すると、カード(1)は、元々正常なパスワード2573のみを入力させた時と同様に‘オン'になり使用可能な状態になる。
【0093】
この時、カード(1)内のコントローラ(10)は、カード発給時に設定された非常信号発信用番号(9)と同一の数字がパスワードとともに入力される場合、カード(1)を、使用可能な状態で‘オン'にすると同時に、磁気バンドユニットを活性化させて、磁気バンドカード端末機が、これを読み込みカード決済認証センタに送信して非常救助警報を発することにより、犯罪位置、被害者の身元、被害規模などをリアルタイムで把握して犯罪制圧のための迅速な処置が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】従来のクレジットカードの一例を示す図面である。
【図2】従来のクレジットカードの他の例を示す図面である。
【図3】本発明によるカードのある実施例を示す図面である。
【図4】本発明によるカードのある実施例を示す図面である。
【図5】本発明によるカードのある実施例を示す図面である。
【図6】本発明によるカードのある実施例を示す図面である。
【符号の説明】
【0095】
1 カード
10 コントローラ
11 スイッチ
12 内蔵薄膜電池
13 表示ウィンドウ
14a メインIC
14b 磁気バンドユニット
15 永久磁石
16,17 入力キー
16a,17a 機能キー
16b,16d,17b,17d アップ/ダウンキー
16c,17c 修正/削除キー
18 ECDスクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードの側面や表面に形成され、カードの電源を‘オン/オフ' にし、各種機能を選択し, 数字を‘アップ/ダウン'させるキーからなる入力キーと、
スマートカード端末機と接続するためのメインICと、
上記入力キーの操作で入力されるパスワードを保存し、上記保存されたパスワードとカードを使用するため、入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、メインICを活性化させるための制御信号を出力するコントローラと、
上記コントローラの制御により‘オン/オフ'となり、上記コントローラを上記メインICに連結させてメインICを活性化させるスイッチと、
上記コントローラを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池と、
上記カードの電源状態や上記入力キーの入力状態を示す表示ウィンドウ
とを含むことを特徴とするパスワード入力キーを具備するカード。
【請求項2】
カードの側面や表面に形成され、カードの電源を‘オン/オフ' にし、各種機能を選択し, 数字を‘アップ/ダウン'させるキーからなる入力キーと、
カードのデータ情報を有する磁気バンドユニットと、
薄膜永久磁石と、
上記入力キーの操作で入力されるパスワードを保存し、上記保存されたパスワードとカードを使用するため、入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、磁気バンドユニットを活性化させるための制御信号を出力するコントローラと、
上記コントローラの制御により‘オン/オフ'となり、上記薄膜永久磁石の磁性を上記磁気バンドユニットに印加させて磁気バンドユニットを活性化させるスイッチと、
上記コントローラを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池と、
上記カードの電源状態や上記入力キーの入力状態を示す表示ウィンドウ
とを含むことを特徴とするパスワード入力キーを具備するカード。
【請求項3】
上記メインICや上記磁気バンドユニットに非常救助警報を知らせるための信号部を指定し、上記コントローラは入力キーの操作で非常信号発信用番号が入力される場合、上記非常救助警報を知らせるための信号部を活性化させて決済センタに非常救助警報を発生させることができるように形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のパスワード入力キーを具備するカード。
【請求項4】
上記コントローラにスマートカード端末機や、磁気バンドカード端末機のヘッドに励起される信号を感知可能な感知センサを連結し、すでに設定されたパスワードと同一のパスワードの入力で‘オン'となったカードが、上記スマートカード端末機や上記磁気バンドカード端末機のヘッドを一度通過すると、上記コントローラはカードの‘オン'状態を解除してカードの重複決済や複製を防止するように形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のパスワード入力キーを具備したカード。
【請求項5】
カードの側面や表面に形成されるキーからなる入力キーと、
上記入力キーの操作で入力されるパスワードとともに、予め決められた情報を保存しておき、上記保存されたパスワードとカードを使用するため、入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、上記予め決められた情報を示すための制御信号を出力するコントローラと、
上記コントローラの制御により駆動され、上記カードの電源状態や上記入力キーの入力状態及び上記コントローラに保存されていた上記予め決められた情報を使用者に示す表示ウィンドウと、
上記コントローラを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池と
を含むことを特徴とするパスワード入力キーを具備するカード。
【請求項6】
上記予め決められた情報は、
オンライン取引時に利用者がカードの真正所有者であるかを確認するためのカード検証番号(CVV)、金融取引時に保安のための使い捨て認証キー(OTP)を組み合わせるための多数の番号群、カードの固有番号や、カード使用者の氏名、住民番号のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5に記載のパスワード入力キーを具備するカード。
【請求項7】
カードの側面や表面に形成される入力キーと、
上記入力キーの操作で入力されるパスワードとともに、カードまたは身分証の画像情報をカード表面に付着させるが、外部の磁極よって透明/不透明の特性を有するスクリーンで覆われて普段は見えないようにしておき、上記保存されたパスワードと入力キーの操作で入力されるパスワードが同一の時、スクリーンが透明になることにより、カードまたは身分証所持者の写真を示すための制御信号を出力するコントローラと、
上記入力キーの操作でパスワードが入力されなかった時には不透明状態を維持し、入力キーの操作でパスワードが入力されると上記コントローラの制御により透明になりカードまたは身分証画像情報が現われるスクリーンと、
上記コントローラ及びスクリーンを駆動させるための電源を供給する内蔵薄膜電池
とを含むことを特徴とするパスワード入力キーを具備するカード。
【請求項8】
上記コントローラの制御により駆動され、上記カードの電源状態や上記入力キーの入力状態を使用者に示す表示ウィンドウが具備され、
上記スクリーンは、電流の流れによって透明度が変化する電気変色素子(ECD) スクリーンからなることを特徴とする請求項7に記載のパスワード入力キーを具備するカード。
【請求項9】
上記入力キーは、カードの電源を‘オン/オフ'にし、表示ウィンドウに表示された数字を固定するための機能キーと、表示ウィンドウに現われる数字をアップ/ダウンさせるためのアップ/ダウンキー及び表示ウィンドウに表示された数字を消去するための削除/修正キーからなることを特徴とする請求項1または2、または5〜8のいずれかに記載のパスワード入力キーを具備するカード。
【請求項10】
上記入力キーは、機械式プッシュスイッチ(Tactile Switch)または容量性メンブレンスイッチ(Capacitive Membrane Switch)であることを特徴とする請求項1または2、または5〜8のいずれかに記載のパスワード入力キーを具備するカード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−500644(P2010−500644A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523725(P2009−523725)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際出願番号】PCT/KR2007/003829
【国際公開番号】WO2008/018762
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(507314420)
【Fターム(参考)】