説明

パターン検査システム

【目的】検査処理の運用をできるだけ妨げないでレーザ光源の保守を行う検査システムを提供する。
【構成】パターン検査システム100は、レーザ光源装置103と、前記レーザ光を照明して、被検査試料のパターンの光学画像を取得する光学画像取得装置150と、前記光学画像を入力し、前記光学画像を比較対象画像と比較する比較装置140と、前記レーザ光源装置と前記光学画像取得装置とを制御する制御装置160と、を備え、制御装置160は、定期的に前記レーザ光源装置からレーザ光源装置103の保守動作の必要性の程度を示す識別子と前回保守動作を行なってからの経過時間とを入力し、前記識別子と前記経過時間との少なくとも1つに基づいて保守動作実行コマンドを前記レーザ光源装置に出力し、前記レーザ光源装置103は、前記保守動作実行コマンドに基づいて、前記レーザ光源装置103の保守動作を実行することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン検査システムに係り、例えば、半導体製造に用いる試料となる物体のパターン欠陥を検査するパターン検査技術に関し、半導体素子や液晶ディスプレイ(LCD)を製作するときに使用されるフォトマスク、ウェハ、あるいは液晶基板などの極めて小さなパターンの欠陥を検査するシステムおよびその光源の保守実行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。これらの半導体素子は、回路パターンが形成された原画パターン(マスク或いはレチクルともいう。以下、マスクと総称する)を用いて、いわゆるステッパと呼ばれる縮小投影露光装置でウェハ上にパターンを露光転写して回路形成することにより製造される。よって、かかる微細な回路パターンをウェハに転写するためのマスクの製造には、微細な回路パターンを描画することができるパターン描画装置を用いる。かかるパターン描画装置を用いてウェハに直接パターン回路を描画することもある。例えば、電子ビームやレーザビームを用いて描画される。
【0003】
そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになろうとしている。歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光、転写する際に使用されるマスクのパターン欠陥があげられる。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。そのため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
【0004】
一方、マルチメディア化の進展に伴い、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)は、500mm×600mm、またはこれ以上への液晶基板サイズの大型化と、液晶基板上に形成されるTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)等のパターンの微細化が進んでいる。従って、極めて小さいパターン欠陥を広範囲に検査することが要求されるようになってきている。このため、このような大面積LCDのパターン及び大面積LCDを製作する時に用いられるフォトマスクの欠陥を短時間で、効率的に検査する試料検査装置の開発も急務となってきている。
【0005】
ここで、従来のパターン検査装置では、拡大光学系を用いてリソグラフィマスク等の試料上に形成されているパターンを所定の倍率で撮像した光学画像と、設計データ、あるいは試料上の同一パターンを撮像した光学画像と比較することにより検査を行うことが知られている。例えば、パターン検査方法として、同一マスク上の異なる場所の同一パターンを撮像した光学画像データ同士を比較する「die to die検査(ダイ−ダイ検査)」法や、マスクパターンを描画する時に使用したCADデータを検査装置入力フォーマットに変換した描画データ(設計データ)をベースに比較の基準となる画像データ(基準画像データ)を生成して、それとパターンを撮像した測定データとなる光学画像データとを比較する「die to database検査(ダイ−データベース検査)」法がある。かかる検査装置における検査方法では、試料はステージ上に載置され、ステージが動くことによって光束が試料上を走査し、検査が行われる。試料には、光源及び照明光学系によって光束が照射される。試料を透過あるいは反射した光は光学系を介して、センサ上に結像される。センサで撮像された画像は光学画像(測定画像)データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、基準画像データと光学画像データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
【0006】
ここで、検査装置のレーザ光源では、光量を維持するために保守(メンテナンス)が必要である。レーザ光として、例えばエキシマレーザが用いられる場合、自己保守に、ガスの入替等の定期的な自己保守が必要であった。そして、この作業時間は最大でも数分程度で済み、被検査対象となる基板の交換動作時や、検査装置の初期化の間に、この自己保守を行うことができた。しかしながら、昨今のパターンの微細化に伴い、レーザ光源としてエキシマレーザのような放電式のレーザよりもさらに高品質のレーザを発生させる光源が求められている。かかるより高品質な光を提供するために、多くの光学部品を要するレーザ光源が必要となり、レーザ光源の自己保守には、より時間がかかるようになってきている。そのため、従来の基板の交換動作時や、装置の初期化の間では間に合わない。そのため、保守のための時間が必要となってしまう。よって、いつも、レーザ光源側でかかる保守動作が直ちに必要な状態になった時点やレーザ光源が停止してしまった時点で保守動作をおこなったのでは検査処理の運用を妨げかねない。そのため、検査処理の運用をできるだけ妨げないでレーザ光源の保守を行う工夫が必要となっている。しかしながら、従来、かかる問題に対処できる十分な仕組みが存在していなかった。
【0007】
検査装置ではないが、レーザ光源を用いる露光装置について、1つずつレーザ装置と露光装置とが1つのシステムの組みとなった複数のシステムについて、以下のように制御する手法が開示されている。具体的には、レーザ装置の何れかが故障又はメンテナンス等により停止した場合には、露光管理コントローラが、複数の露光装置の稼働状況に同期して分配器の駆動ミラーを制御し、残りのレーザ装置からのレーザ光を停止しているレーザ装置と組になっている露光装置に供給する。露光管理コントローラは、ある露光装置がロット交換等によりレーザ光の供給が一時的に不要となるタイミングで上記の制御を行う(例えば、特許文献1参照)。しかし、かかるレーザ装置の切り替え制御では、故障又はメンテナンスが必要なレーザ光源自体の故障又はメンテナンスが制御されるわけではなくレーザ光源の保守の仕組みでできていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−278961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、検査装置のレーザ光源では、光量を維持するために保守(メンテナンス)が必要である。しかし、従来のように数分程度では終了しないので、検査処理の運用をできるだけ妨げないでレーザ光源の保守を行うような仕組みが必要であったにもかかわらず、従来、十分な仕組みが存在していなかった。
【0010】
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、検査処理の運用をできるだけ妨げないでレーザ光源の保守を行う検査システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様のパターン検査システムは、
レーザ光を発生するレーザ光源装置と、
パターンが形成された被検査試料に前記レーザ光を照明して、前記パターンの光学画像を取得する光学画像取得装置と、
前記光学画像を入力し、前記光学画像を比較対象画像と比較する比較装置と、
前記レーザ光源装置と前記光学画像取得装置とを制御する制御装置と、
を備え、
前記レーザ光源装置は、前記レーザ光源装置の保守動作の必要性の程度を示す識別子と前回保守動作を行なってからの経過時間とを取得し、
前記制御装置は、定期的に前記レーザ光源装置から前記識別子と前記経過時間とを入力し、前記識別子と前記経過時間との少なくとも1つに基づいて前記レーザ光源装置が保守動作を実行するトリガーとなる保守動作実行コマンドを前記レーザ光源装置に出力し、
前記レーザ光源装置は、前記制御装置から前記保守動作実行コマンドを入力し、前記保守動作実行コマンドに基づいて、前記レーザ光源装置の保守動作を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、レーザ光源装置の保守動作時期を保守動作の必要性の程度や前回の保守動作からの経過時間に基づいてレーザ光源装置の上位装置側で管理制御できる。よって、検査処理の運用をできるだけ妨げないでレーザ光源の保守を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施の形態1におけるパターン検査システムの構成を示す概念図である。
【図2】実施の形態1における光学画像取得装置と制御装置の内部構成の一例を示す概念図である。
【図3】実施の形態1におけるレーザ光源装置の内部構成の一例を示す概念図である。
【図4】実施の形態1における比較装置の内部構成の一例を示す概念図である。
【図5】実施の形態1におけるホスト制御計算機装置の内部構成の一例を示す概念図である。
【図6】実施の形態1における光学画像の取得手順を説明するための図である。
【図7】実施の形態1におけるフィルタ処理を説明するための図である。
【図8】実施の形態1におけるレーザ光源装置内での保守レベル格納方法の要部工程を示すフローチャート図である。
【図9】実施の形態1におけるレーザ光源装置内での自動保守動作開始判断方法の要部工程を示すフローチャート図である。
【図10】実施の形態1における制御装置内での保守動作実行コマンド出力判断方法の要部工程を示すフローチャート図である。
【図11】実施の形態1における制御装置内でのコマンド処理方法の要部工程を示すフローチャート図である。
【図12】実施の形態1におけるホスト制御計算機内での検査プログラムの工程を示すフローチャート図である。
【図13】図12の検査処理実行工程と並行して実行されるホスト制御計算機内での保守動作実行指示コマンド出力判断方法の要部工程を示すフローチャート図である。
【図14】実施の形態1における保守必要性判断方法の要部工程を示すフローチャート図である。
【図15】実施の形態1における時刻指定モードでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。
【図16】実施の形態1における時刻指定モードでの自動保守動作の実施スケジュールの他の一例を示す図である。
【図17】実施の形態1における時刻指定モードでの自動保守動作の実施スケジュールの他の一例を示す図である。
【図18】実施の形態1における間隔指定モードでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。
【図19】実施の形態1における時刻指定モードと間隔指定モードの組合せでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。
【図20】実施の形態1における時刻指定モードとフラグ指定モードの組合せでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。
【図21】実施の形態1における週/月単位指定モード有の時刻指定モードとフラグ指定モードの組合せでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。
【図22】実施の形態1におけるパターン検査システムの他の構成を示す概念図である。
【図23】別の光学画像取得手法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるパターン検査システムの構成を示す概念図である。図1において、パターンが形成されたマスクやウェハ等の基板を試料として、かかる試料の欠陥を検査するパターン検査システム100は、レーザ光源装置103と、光学画像取得装置150と、比較装置140と、制御装置160と、ホスト制御計算機200とを備えている。レーザ光源装置103は、かかる光学画像取得装置150に向けてレーザ光を発生する。光学画像取得装置150は、パターンが形成された被検査試料にレーザ光を照明して、試料の検査面を透過した透過光或いは検査面で反射した反射光を受光することでパターンの光学画像を取得する。パターンの光学画像は、画像の位置データ(座標データ)と共に比較装置140に出力され、比較装置140内で光学画像を比較対象画像と比較される。そして、制御装置160は、レーザ光源装置103と光学画像取得装置150とを制御する。また、ホスト制御計算機200は、制御装置160と比較装置140とを制御することで、検査処理全体を制御する。各装置間は、制御ケーブル等で接続される。
【0015】
図2は、実施の形態1における光学画像取得装置と制御装置の内部構成の一例を示す概念図である。図2において、光学画像取得装置150は、XYθテーブル102、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105、センサ回路106、レーザ測長システム122、オートローダ130、照明光学系170、及びストライプパターンメモリ146を備えている。また、XYθテーブル102は、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータにより駆動される。
【0016】
制御装置160では、コンピュータとなるCPU110が、データ伝送路となるバス120を介して、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置109、磁気テープ装置115、フレキシブルディスク装置(FD)116、CRT117、パターンモニタ118、プリンタ119、外部インターフェース(I/F)回路121、および記憶装置の一例となるメモリ123に接続されている。テーブル制御回路114は、光学画像取得装置150内のX軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータを駆動制御して、XYθテーブル102の位置が制御される。また、オートローダ制御回路113は、光学画像取得装置150内のオートローダ130を制御する。CPU110に入力される情報或いは演算中の情報はその都度メモリ123に記憶される。レーザ光源装置103および光学画像取得装置150への制御信号は、I/F回路121を介して出力され、レーザ光源装置103および光学画像取得装置150からの情報は、I/F回路121を介して入力される。
【0017】
図2では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分について記載している。光学画像取得装置150と制御装置160にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
【0018】
図3は、実施の形態1におけるレーザ光源装置の内部構成の一例を示す概念図である。図3において、レーザ光源装置103は、コンピュータとなるCPU171、メモリ172、外部I/F174、記憶装置175、制御回路176、及びレーザ光源178を備えている。制御回路176は、CPU171の命令に従って、レーザ光源178を制御する。レーザ光源178からは、検査に用いられるレーザ光が出力される。CPU171、メモリ172、外部I/F174、記憶装置175、及び制御回路176は、図示しないバスにより互いに接続されている。CPU171に入力される情報或いは演算中の情報はその都度メモリ172に記憶される。制御装置160からの制御信号は、I/F174を介して入力され、制御装置160への情報は、I/F174を介して出力される。
【0019】
図4は、実施の形態1における比較装置の内部構成の一例を示す概念図である。図4において、比較装置140では、コンピュータとなるCPU141が、データ伝送路となるバス144を介して、位置回路107、比較部の一例となる比較回路108、展開回路111、基準画像生成回路112、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置142、外部I/F回路143、磁気テープ装置145、フレキシブルディスク装置(FD)133、CRT147、パターンモニタ148、プリンタ149、および記憶装置の一例となるメモリ132に接続されている。CPU141に入力される情報或いは演算中の情報はその都度メモリ132に記憶される。ホスト制御計算機200からの制御信号は、I/F回路143を介して入力され、ホスト制御計算機200への情報は、I/F回路143を介して出力される。
【0020】
図5は、実施の形態1におけるホスト制御計算機装置の内部構成の一例を示す概念図である。図5において、ホスト制御計算機200は、コンピュータとなるCPU202が、データ伝送路となるバス218を介して、記憶装置の一例となるメモリ204、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置206、外部I/F208、フレキシブルディスク装置(FD)210、CRT212、パターンモニタ214、およびプリンタ216に接続されている。CPU202に入力される情報或いは演算中の情報はその都度メモリ204に記憶される。制御装置160および比較装置140への制御信号は、I/F208を介して出力され、制御装置160および比較装置140からの情報は、I/F208を介して入力される。
【0021】
試料の検査は以下のように行なわれる。検査開始前に、まず、オートローダ制御回路113により制御されたオートローダ130により被検査試料となるフォトマスク101は、XYθ各軸のモータによって水平方向及び回転方向に移動可能に設けられたXYθテーブル102上にロードされ、そして、XYθテーブル102上に載置される。また、フォトマスク101のパターン形成時に用いた設計パターンの情報(設計データ)は、比較装置140の外部から比較装置140に入力され、記憶装置(記憶部)の一例である磁気ディスク装置142に記憶される。
【0022】
XYθテーブル102は、CPU110の制御の下にテーブル制御回路114により駆動される。X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータの様な駆動系によって移動可能となっている。これらの、Xモータ、Yモータ、θモータは、例えばステップモータを用いることができる。そして、XYθテーブル102の移動位置はレーザ測長システム122により測定され、位置回路107に供給される。また、XYθテーブル102上のフォトマスク101はオートローダ制御回路113により駆動されるオートローダ130から自動的に搬送され、検査終了後に自動的に排出されるものとなっている。
【0023】
光学画像取得工程として、光学画像取得装置150は、パターン形成された被検査試料となるフォトマスク101における光学画像データ(測定データ)を取得する。具体的には、光学画像データは、以下のように取得される。フォトマスク101に形成されたパターンには、レーザ光源装置103から出力されたレーザ光がXYθテーブル102の上方から照射される。レーザ光源装置103から照射される光束は、照明光学系170を介してフォトマスク101を照射する。フォトマスク101の下方には、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105及びセンサ回路106が配置されており、フォトマスク101を透過した光は拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像し、入射する。拡大光学系104は図示しない自動焦点機構により自動的に焦点調整がなされていてもよい。また、図示しない反射照明光学系により、フォトマスク101を照射し、反射した光を拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像し入射してもよい。
【0024】
図6は、実施の形態1における光学画像の取得手順を説明するための図である。被検査領域は、図6に示すように、例えばY方向に向かって、スキャン幅Wの短冊状の複数の検査ストライプ20に仮想的に分割される。そして、更にその分割された各検査ストライプ20が連続的に走査されるようにXYθテーブル102の動作が制御され、X方向に移動しながら光学画像が取得される。フォトダイオードアレイ105では、図6に示されるようなスキャン幅Wの画像を連続的に入力する。そして、第1の検査ストライプ20における画像を取得した後、第2の検査ストライプ20における画像を今度は逆方向に移動しながら同様にスキャン幅Wの画像を連続的に入力する。そして、第3の検査ストライプ20における画像を取得する場合には、第2の検査ストライプ20における画像を取得する方向とは逆方向、すなわち、第1の検査ストライプ20における画像を取得した方向に移動しながら画像を取得する。このように、連続的に画像を取得していくことで、無駄な処理時間を短縮することができる。ここでは、フォワード(FWD)−バックワード(BWD)手法を用いているが、これに限るものではなくフォワード(FWD)−フォワード(FWD)手法を用いても構わない。
【0025】
フォトダイオードアレイ105上に結像されたパターンの像は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、更にセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。フォトダイオードアレイ105には、例えばTDI(タイムディレイインテグレータ)センサのようなセンサが設置されている。ステージとなるXYθテーブル102をX軸方向に連続的に移動させることにより、TDIセンサはフォトマスク101のパターンを撮像する。これらのレーザ光源装置103、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105、センサ回路106により高倍率の検査光学系が構成されている。
【0026】
センサ回路106から出力された各検査ストライプ20の測定データ(光学画像データ)は、検査ストライプ20毎にストライプパターンメモリ146に一時的に格納される。そして、各検査ストライプ20の測定データは、順に、位置回路107から出力されたXYθテーブル102上におけるフォトマスク101の位置を示すデータとともに比較回路108に出力される。測定データは、画素毎に例えば8ビットの符号なしデータであり、各画素の明るさの階調を例えば0〜255で表現している。
【0027】
展開処理工程として、展開回路111は、所定の領域毎に、磁気ディスク装置142からCPU141を通して設計データを読み出し、読み出された被検査試料となるフォトマスク101の設計データを2値ないしは多値のイメージデータである展開画像データに変換(展開処理)する。所定の領域は、例えば、光学画像と比較する画像の領域(エリア)とすればよい。例えば、1024×1024画素の領域(エリア)とする。実施の形態1では、一例として、光学画像の画素サイズと展開画像の画素サイズが同じサイズである場合について説明する。但し、これに限るものではなく、後述するように、光学画像の画素サイズと展開画像の画素サイズは異なっていても良い。展開回路111は、展開画像生成部の一例である。
【0028】
設計データに定義されるパターンを構成する図形は長方形や三角形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報で各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。
【0029】
かかる図形データが展開回路111に入力されると、図形ごとのデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値の画像データを展開する。そして、展開された画像データ(展開画像データ)は、回路内の図示しないパターンメモリ、或いは磁気ディスク装置142内に格納される。言い換えれば、占有率演算部において、設計パターンデータを読み込み、検査領域を所定の寸法を単位とするマス目として仮想分割してできたマス目ごとに設計パターンにおける図形が占める占有率を演算し、nビットの占有率データをパターンメモリ、或いは磁気ディスク装置142に出力する。例えば、1つのマス目を1画素として設定すると好適である。そして、1画素に1/2(=1/256)の分解能を持たせるとすると、画素内に配置されている図形の領域分だけ1/256の小領域を割り付けて画素内の占有率を演算する。そして、展開画像データは、各画素に対して8ビットの占有率データで定義されたエリア単位の画像データとしてパターンメモリ、或いは磁気ディスク装置142に格納される。
【0030】
画像処理工程として、基準画像生成回路112は、展開画像データを入力し、展開画像データに対してデータ処理(画像処理)を行い、光学画像データと比較するための基準画像データを生成する。基準画像生成回路112は、基準画像データ生成部の一例となる。基準画像生成回路112は、展開画像データに適切なフィルタ処理を施す。
【0031】
以上のように生成した展開画像データを用いて、光学画像データと比較するための基準画像データを生成する。
【0032】
図7は、実施の形態1におけるフィルタ処理を説明するための図である。センサ回路106から得られた光学画像データ(測定データ)は、拡大光学系104の解像特性やフォトダイオードアレイ105のアパーチャ効果等によってフィルタが作用した状態、言い換えれば連続変化するアナログ状態にある。そのため、画像強度(濃淡値)がデジタル値の設計側のイメージデータである展開画像データにも所定のモデルに沿ったフィルタ処理を施すことにより、測定データに合わせることができる。例えば、拡大或いは縮小処理をおこなうリサイズ処理、コーナー丸め処理、或いはぼかし処理といったフィルタ処理を施す。このようにして光学画像と比較する基準画像を作成する。作成された基準画像データは、比較回路108に送られる。基準画像データも測定データと同様、各画素が例えば8ビットの符号なしデータであり、各画素の明るさの階調を0〜255で表現している。生成された基準画像データは、基準画像生成回路112内の図示しないメモリ、或いは磁気ディスク装置142に格納される。
【0033】
比較工程として、比較回路108は、画素毎に、所定の判定条件で、該当する所定の領域の光学画像データと基準画像データとを比較する。比較回路108は、比較部の一例である。比較回路108内では、まず、ストライプパターンメモリ146から1つのストライプ分の光学画像データを入力し、1つのストライプ分の光学画像データを基準画像と同じ領域サイズで切り出す。その際、切り出す領域は、基準画像を生成する際の領域に合わせることは言うまでもない。領域サイズが合わされた光学画像データは、比較回路108内の図示しないメモリに格納される。他方、生成された所定の領域の基準画像データも、比較回路108内の図示しない他のメモリに格納される。そして、同じ領域の光学画像データと基準画像データを読み出し、位置合わせを行なう。そして、アライメントされた光学画像データと基準画像データに対して、判定条件に従って画素毎に両者を比較し、欠陥の有無を判定する。判定条件としては、例えば、所定のアルゴリズムに従って画素毎に両者を比較し、欠陥の有無を判定する際の閾値が該当する。或いは、例えば、両者を比較し、欠陥の有無を判定する際の比較アルゴリズムが該当する。
【0034】
以上説明した検査手法は、「die to database検査(ダイ−データベース検査)」法であるが、光学画像取得装置150で、複数のダイに同じパターンが形成されたフォトマスク101から複数のダイのパターンの光学画像をそれぞれ取得して、比較回路108内で、両者を比較する「die to dei検査(ダイ−ダイ検査)」法を行なってもよい。
【0035】
以上のような検査処理を精度よく行なうためには、レーザ光源装置103から安定した光量のレーザ光を出力し続けることが重要である。しかし、上述したように、レーザ光は使用によって劣化してしまうため、保守(メンテナンス)が必要である。例えば、レーザ光源178内に配置された図示しない非線形結晶の劣化等が挙げられる。非線形結晶が劣化した場合には、非線形結晶への基本波の照射位置をずらすなどの動作が必要となる。よって、レーザ光源装置103内では、CPU171により制御された制御回路176が、自動的にレーザ光源178内を保守する保守動作を制御する。実施の形態1では、かかるレーザ光源装置103の保守動作を行なう時期をパターン検査システム100として管理することで、検査処理の運用をできるだけ妨げないようにする。或いは、ホスト制御計算機200が管理せずとも少なくとも上位側の制御装置160により管理することで、検査処理の運用をできるだけ妨げないようにする。実施の形態1では、さらに、上位側の制御装置160やホスト制御計算機200の故障や通信エラーに備えて、レーザ光源装置103自身でも緊急時に保守動作が行なえるように構成する。以下、レーザ光源装置103が行う自動保守動作の実行時期を制御する手法について説明する。
【0036】
図8は、実施の形態1におけるレーザ光源装置内での保守レベル格納方法の要部工程を示すフローチャート図である。
【0037】
レーザ状況確認工程(S102)として、レーザ光源装置103内のCPU171は、制御回路176を制御して、レーザ光源178から出力されるレーザ光の状態を確認する。例えば、レーザ光の光量や前回の自動保守動作を実行してからの経過時間やレーザ光源178の動作状態を確認する。レーザ光源178の動作状態として、自動保守動作中、定常運転中、立ち上げ中、或いは停止中といった状態が挙げられる。レーザ光の光量は、レーザ光源178内に配置される図示しない光量センサで測定すればよい。確認された各データは、メモリ172に格納される。
【0038】
条件チェック及び判定工程(S104)として、CPU171は、確認されたレーザ光の状態から自動保守動作の必要性の程度を判断する。自動保守動作の必要性の程度は、識別子として自己保守要求フラグの値で定義される。例えば、自動保守動作が必要ない状態であれば、「自己保守要求なし」として、値「0」で定義する。自動保守動作が緊急に必要である状態であれば、「緊急に自動保守動作必要」として、値「1」で定義する。自動保守動作が5時間以内に必要である状態であれば、「5時間以内に自動保守動作必要」として、値「2」で定義する。自動保守動作が24時間以内に必要である状態であれば、「24時間以内に自動保守動作必要」として、値「3」で定義する。自動保守動作が168時間以内に必要である状態であれば、「168時間以内に自動保守動作必要」として、値「4」で定義する。このように、自動保守動作の必要性の程度(保守レベル)を0〜4の自己保守要求フラグの値で識別する。判断手法は、例えば、レーザ光の光量の劣化の程度や非線形結晶の使用時間等で判断すればよい。自動保守動作が必要とされるまでの時間とレーザ光の光量との相関関係は予め実験等で取得し、メモリ172或いは磁気ディスク装置等の記憶装置175に格納しておけばよい。そして、メモリ172或いは記憶装置175から相関関係を読み出し(参照し)、保守レベルを判断すればよい。判断の結果、自動保守動作が不要であればS106に進む。自動保守動作が必要であればS108に進む。
【0039】
保守レベル格納工程(S106)として、CPU171は、前工程で判断され、定義された自己保守要求フラグの値が「0」の場合に、保守レベル「0」をメモリ172に上書き保存する。
【0040】
保守レベル格納工程(S108)として、CPU171は、前工程で判断され、定義された自己保守要求フラグの値が「1」〜「4」の場合に、その保守レベルの値(「1」〜「4」のいずれか)をメモリ172に上書き保存する。さらに、CPU171は、前工程で判断され、定義された自己保守要求フラグの値が「1」の場合に、自己保守要求フラグの発生時刻についてもメモリ172に保存する。
【0041】
そして、保守レベル格納工程(S106)と保守レベル格納工程(S108)のいずれに進んだ場合でも、また、S102に戻り、上述した各工程を繰り返す。その結果、定期的にレーザ状況の確認と自己保守要求フラグの更新とが行なわれ、メモリ172には常に最新の自己保守要求フラグの値が格納される。
【0042】
図9は、実施の形態1におけるレーザ光源装置内での自動保守動作開始判断方法の要部工程を示すフローチャート図である。図9で示すシーケンスは図8で示したシーケンスとは独立して処理される。
【0043】
パラメータ設定工程(S120)として、レーザ光源装置103内の記憶装置175にユーザから所望する自動保守動作開始時刻を示す設定時刻および所望する自動保守動作実行間隔を示す設定間隔が設定される。さらに、所望する自動保守動作を実行する曜日を示す設定曜日や例えば1月或いは数ヶ月のうちの指定日が設定されてもよい。また、指定フラグ値(指定識別子)があれば、かかる指定フラグ値が設定される。かかるパラメータはユーザがホスト制御計算機200或いは制御装置160に設定し、ホスト制御計算機200或いは制御装置160からレーザ光源装置103が受信してもよい。
【0044】
ローカル/リモート判定工程(S122)として、CPU171は、レーザ光源装置103が上位の制御装置160或いはホスト制御計算機200からリモート制御されるリモートモードかレーザ光源装置103単独で上位から制御されずに動作するローカルモードかを判断する。レーザ光源装置103では、かかるリモートモードとローカルモードとが選択可能な構成になっている。そして、ローカルモードの場合にはS124へ進む。リモートモードの場合にはS126へ進む。
【0045】
保守レベルチェック及び判定工程(S124)として、ローカルモードの場合に、CPU171は、メモリ172から自己保守要求フラグ及び前回の自動保守動作を実行してからの経過時間を参照し、記憶装置175から上述したパラメータを参照し、自動保守動作が必要か否かを判断する。ここでは、自己保守要求フラグ、前回の自動保守動作を実行してからの経過時間および各パラメータを用いて後述する保守必要性判断シーケンスに従って判断する。
【0046】
以上のように判断処理が行なわれ、自動保守動作が必要な場合はS134へ進む。自動保守動作が不要な場合はS122に戻る。
【0047】
保守動作実行コマンド有無判定工程(S126)として、リモートモードの場合に、CPU171は、制御装置160から送信される保守動作実行コマンドが受信(入力)されているかどうかを判定する。保守動作実行コマンドが受信されている場合にはS134に進む。保守動作実行コマンドが受信されていない場合にはS128に進む。
【0048】
保守レベル判定工程(S128)として、保守動作実行コマンドを受信していない場合に、CPU171は、メモリ172から自己保守要求フラグを参照し、自己保守要求フラグの値が「1」か「1」以外かを判定する。そして、自己保守要求フラグの値が「1」の場合にはS130に進む。自己保守要求フラグの値が「1」以外の場合にはS122に戻る。
【0049】
保守レベル「1」経過時間判定工程(S130)として、自己保守要求フラグの値が「1」の場合に、CPU171は、メモリ172から自己保守要求フラグ値「1」の発生時刻を参照し、所定の閾値より経過しているかどうかを判定する。所定の閾値より経過している場合にはS132へ進む。所定の閾値より経過していない場合にはS122に戻る。
【0050】
ローカルモード切り替え工程(S132)として、前工程で所定の閾値より経過している場合に、CPU171は、リモートモードをローカルモードに切り替える。そして、S134に進む。
【0051】
自動保守動作実行工程(S134)として、CPU171により制御された制御回路176が、自動的にレーザ光源178内を保守する保守動作を開始するように制御し、レーザ光源178は、制御回路176による制御に従って自動保守動作を実行する。そして、自動保守動作が完了後、S122に戻り、上述した各工程を繰り返す。その結果、レーザ光源装置103内で、定期的に、自動保守動作の開始判断処理が行われる。
【0052】
以上のように、レーザ光源装置103は、ローカルモードでは、S124及びS134で示したように自身の判断で必要な時期に自動保守動作を実行する。リモートモードでは、S126及びS134で示したように上位の制御装置160或いはホスト制御計算機200からの指示となる保守動作実行コマンドを受信した場合には、直ちに自動保守動作を実行する。さらに、上位の制御装置160或いはホスト制御計算機200の故障や通信エラー等に備えて、保守動作実行コマンドを受信しない場合でも、S128〜S134で示したようにレーザ光源装置103自身の動作を保障するために一定期間(閾値)経過後に自動保守動作を実行する。
【0053】
図10は、実施の形態1における制御装置内での保守動作実行コマンド出力判断方法の要部工程を示すフローチャート図である。
【0054】
パラメータ設定工程(S200)として、制御装置160内の磁気ディスク装置109にユーザから自動保守動作開始時刻を示す設定時刻および自動保守動作実行間隔を示す設定間隔が設定される。さらに、自動保守動作を実行する曜日を示す設定曜日や例えば1月或いは数ヶ月のうちの指定日が設定されてもよい。また、指定フラグ値(指定識別子)があれば、かかる指定フラグ値が設定される。かかるパラメータはユーザがホスト制御計算機200に設定し、ホスト制御計算機200から制御装置160が受信してもよい。
【0055】
許可/禁止モード判定工程(S202)として、制御装置160内のCPU110は、現在設定されるモードが、許可モードか禁止モードかを判定する。ホスト制御計算機200から制御装置160に、制御装置160の判断で保守動作実行コマンドを出力することを禁止する禁止コマンドと制御装置160の判断で保守動作実行コマンドを出力することを許可する許可コマンドとのいずれかが出力され、制御装置160では、かかるコマンドに従って許可モード或いは禁止モードのいずれかに設定される。上位装置側からの指示により許可モード或いは禁止モードのいずれかに設定される機能を備えたことにより、パターン検査システム100全体を制御するホスト制御計算機200とは異なり、システムの一部の装置しか制御しない制御装置160が、例えば、検査処理実行中でレーザ光源装置103を定常運転させている最中にレーザ光源装置103の自動保守動作を勝手に実行させないように制限できる。禁止モードの場合には、S202に戻る。許可モードの場合にはS204に進む。
【0056】
データ読み込み工程(S204)として、CPU110は、レーザ光源装置103のメモリ172から自己保守要求フラグ値と前回自動保守動作を実行してからの経過時間とレーザ光源装置103の動作状態とを読み込む。そして、各データはメモリ123に格納される。
【0057】
保守動作状態判定工程(S206)として、CPU110は、メモリ123に格納されているレーザ光源装置103の動作状態を参照し、レーザ光源装置103の動作状態が自動保守動作実行中か否かを判定する。現在、レーザ光源装置103が自動保守動作実行中であればさらに自動保守動作を実行させる必要が無いのでS202に戻る。レーザ光源装置103が自動保守動作実行中でない場合はS208に進む。
【0058】
保守動作必要性判定工程(S208)として、CPU110は、メモリ123から自己保守要求フラグ値及び前回の自動保守動作を実行してからの経過時間を参照し、磁気ディスク装置109から設定されたパラメータを参照し、自動保守動作が必要か否かを判断する。ここでは、自己保守要求フラグ、前回の自動保守動作を実行してからの経過時間および各パラメータを用いて後述する保守必要性判断シーケンスに従って判断する。自動保守動作が不要と判定された場合にはS202に戻る。自動保守動作が必要と判定された場合にはS210に進む。
【0059】
保守動作実行コマンド出力工程(S210)として、前工程で自動保守動作が必要と判定された場合に、CPU110は、レーザ光源装置103が自動保守動作を実行するトリガーとなる保守動作実行コマンドをレーザ光源装置103に出力する。そして、出力後、S202に戻り、上述した各工程を繰り返す。その結果、制御装置160内で、定期的に、レーザ光源装置103の自動保守動作の必要性判断処理および保守動作実行コマンド出力処理が行われる。
【0060】
図11は、実施の形態1における制御装置内でのコマンド処理方法の要部工程を示すフローチャート図である。図11で示すシーケンスは図10で示したシーケンスとは独立して処理される。
【0061】
コマンド入力判定工程(S222)として、制御装置160内のCPU110は、ホスト制御計算機200から何らかのコマンドを入力したかどうかを判定する。何もコマンドを入力していない場合にはS222に戻る。何らかのコマンドを入力した場合にはS224に進む。
【0062】
光源情報要求指示コマンド判定工程(S224)として、前工程で何らかのコマンドを入力したと判断された場合に、CPU110は、かかるコマンドが光源情報要求指示コマンドかどうかを判定する。光源情報要求指示コマンドである場合はS226に進む。光源情報要求指示コマンドでない場合はS230に進む。
【0063】
光源情報要求コマンド出力工程(S226)として、光源情報要求指示コマンドである場合に、CPU110は、レーザ光源装置103に光源情報要求コマンドを出力する。そして、レーザ光源装置103から光源情報として、レーザ光源装置103のメモリ172から自己保守要求フラグ値と前回自動保守動作を実行してからの経過時間とレーザ光源装置103の動作状態とを読み込む。そして、各データはメモリ123に格納される。
【0064】
データ返送工程(S228)として、CPU110は、ホスト制御計算機200にレーザ光源装置103から受信した光源情報を返信する。光源情報の返信が完了したらS222に戻る。
【0065】
保守動作実行指示コマンド判定工程(S230)として、入力されたコマンドが光源情報要求指示コマンドでない場合に、CPU110は、かかるコマンドが保守動作実行指示コマンドかどうかを判定する。保守動作実行指示コマンドである場合はS232に進む。保守動作実行指示コマンドでない場合はS234に進む。
【0066】
保守動作実行コマンド出力工程(S232)として、保守動作実行指示コマンドである場合に、CPU110は、レーザ光源装置103に保守動作実行コマンドを出力する。ここでは、図10でのシーケンスに関わらず、ホスト制御計算機200からの指示を受けて、直ちにレーザ光源装置103に保守動作実行コマンドを出力する。保守動作実行コマンドの出力が完了したらS222に戻る。
【0067】
禁止コマンド判定工程(S234)として、入力されたコマンドが保守動作実行指示コマンドでない場合に、CPU110は、かかるコマンドが上述した禁止コマンドかどうかを判定する。禁止コマンドである場合はS236に進む。禁止コマンドでない場合はS238に進む。
【0068】
禁止コマンド設定工程(S236)として、禁止コマンドである場合に、CPU110は、かかるコマンドに従って禁止モードに設定する。メモリ123に自動保守実行許可フラグとして「0」を格納することによってかかる設定が行なわれる。設定が完了したらS222に戻る。
【0069】
許可コマンド判定工程(S238)として、入力されたコマンドが禁止コマンドでない場合に、CPU110は、かかるコマンドが上述した許可コマンドかどうかを判定する。許可コマンドである場合はS240に進む。許可コマンドでない場合はS222に戻る。
【0070】
許可コマンド設定工程(S240)として、許可コマンドである場合に、CPU110は、かかるコマンドに従って許可モードに設定する。メモリ123に自動保守実行許可フラグとして「1」を格納することによってかかる設定が行なわれる。設定が完了したらS222に戻る。
【0071】
以上のようにして、制御装置160内では、定期的にコマンド処理が繰り返される。
【0072】
図12は、実施の形態1におけるホスト制御計算機内での検査プログラムの工程を示すフローチャート図である。
【0073】
禁止コマンド出力工程(S302)として、ホスト制御計算機200内のCPU202は、検査プログラムがスタートすると、まず、制御装置160に上述した禁止コマンドを出力する。かかる禁止コマンドにより制御装置160が禁止モードに設定されることで、検査処理中などに勝手にレーザ光源装置103の自動保守を実行させないようにすることができる。
【0074】
検査処理実行工程(S304)として、パターン検査システム100は、それぞれの装置を使って、上述したダイ−データベース検査、或いはダイ−ダイ検査を行なう。そして、かかる検査処理と並行して、後述するように、ホスト制御計算機200内のCPU202によって、レーザ光源装置103の自動保守動作を実行させるように制御装置160に指示する保守動作実行指示コマンドを出力するための判断シーケンスが実行される。
【0075】
許可コマンド出力工程(S306)として、前工程の検査処理が終了すると、ホスト制御計算機200内のCPU202は、制御装置160に上述した許可コマンドを出力する。かかる許可コマンドにより制御装置160が許可モードに設定されることで、制御装置160の判断でレーザ光源装置103の自動保守を実行させることができる。既に検査処理が終了しているので、制御装置160の判断で構わない。
【0076】
図13は、図12の検査処理実行工程(S304)と並行して実行されるホスト制御計算機内での保守動作実行指示コマンド出力判断方法の要部工程を示すフローチャート図である。図13で示すシーケンスは図12で示したシーケンスとは独立して処理される。
【0077】
まず、パラメータ設定工程(S320)として、ホスト制御計算機200内の磁気ディスク装置206にユーザから自動保守動作開始時刻を示す設定時刻および自動保守動作実行間隔を示す設定間隔が設定される。さらに、自動保守動作を実行する曜日を示す設定曜日や例えば1月或いは数ヶ月のうちの指定日が設定されてもよい。また、指定フラグ値(指定識別子)があれば、かかる指定フラグ値が設定される。かかるパラメータはユーザが制御装置160に設定し、制御装置160からホスト制御計算機200が受信してもよい。かかるパラメータ設定工程(S320)は、検査処理実行工程(S304)になってから行なうのではなく、事前に実施されていた方が好適である。
【0078】
データ読み込み工程(S322)として、CPU202は、制御装置160を介して、レーザ光源装置103のメモリ172から自己保守要求フラグ値と前回自動保守動作を実行してからの経過時間とレーザ光源装置103の動作状態とを読み込む。そして、各データはメモリ204に格納される。
【0079】
保守動作状態判定工程(S324)として、CPU202は、メモリ204に格納されているレーザ光源装置103の動作状態を参照し、レーザ光源装置103の動作状態が自動保守動作実行中か否かを判定する。現在、レーザ光源装置103が自動保守動作実行中であればさらに自動保守動作を実行させる必要が無いのでS322に戻る。レーザ光源装置103が自動保守動作実行中でない場合はS326に進む。
【0080】
検査状態判定工程(S326)として、CPU202は、現在、検査処理が実行中か否かを判定する。実際に光学画像取得装置150がフォトマスク101の検査ストライプ20の光学画像を撮像中に自動保守動作のためにレーザ光を停止させてしまうと画像が得られず検査処理が無駄になってしまう。よって、緊急時を除きレーザ光を停止させることは困難である。そのため、まずは、検査処理が実行中か否かを判定する。特に、画像の取得単位となる検査ストライプ20の撮像中は自動保守動作を避けることがシステムの運用上望ましい。検査処理が実行中であればS330へ進む。検査処理が実行中でなければS328に進む。
【0081】
保守動作必要性判定工程(S328)として、前工程で検査処理が実行中でないと判断された場合、CPU202は、メモリ204から自己保守要求フラグ値及び前回の自動保守動作を実行してからの経過時間を参照し、磁気ディスク装置206から設定されたパラメータを参照し、自動保守動作が必要か否かを判断する。ここでは、自己保守要求フラグ、前回の自動保守動作を実行してからの経過時間および各パラメータを用いて後述する保守必要性判断シーケンスに従って判断する。自動保守動作が不要と判定された場合にはS322に戻る。自動保守動作が必要と判定された場合にはS332に進む。
【0082】
保守レベル判定工程(S330)として、前工程で検査処理が実行中であると判断された場合、CPU202は、メモリ204から自己保守要求フラグを参照し、自己保守要求フラグの値が「1」か「1」以外かを判定する。そして、自己保守要求フラグの値が「1」の場合には検査処理を中断しS332に進む。自己保守要求フラグの値が「1」以外の場合にはS322に戻る。
【0083】
保守動作実行コマンド出力指示工程(S332)として、前工程までで自動保守動作が必要と判定された場合に、CPU202は、レーザ光源装置103が自動保守動作を実行するトリガーとなる保守動作実行コマンドをレーザ光源装置103に出力させるために、制御装置160に保守動作実行指示コマンドを出力する。そして、出力後、S322に戻り、上述した各工程を繰り返す。その結果、ホスト制御計算機200内で、定期的に、レーザ光源装置103の自動保守動作の必要性判断処理および保守動作実行指示コマンド出力処理が行われる。
【0084】
図14は、実施の形態1における保守必要性判断方法の要部工程を示すフローチャート図である。図14に示す保守必要性判断シーケンスは、ホスト制御計算機200、許可モード時の制御装置160、及びローカルモード時のレーザ光源装置103において実行される。
【0085】
ホスト制御計算機200、制御装置160、及びレーザ光源装置103は、それぞれ、判断モードとして、時刻指定モード(第1の判断モード)と間隔指定モード(第2の判断モード)とフラグ指定モード(第3の判断モード)の少なくとも1つの判断モードを備えている。以下、ホスト制御計算機200内のCPU202とメモリ204と磁気ディスク装置206とを用いて実行される場合について説明する。制御装置160内で実行される場合には、CPU202とメモリ204と磁気ディスク装置206を、CPU110とメモリ123と磁気ディスク装置109と読み替えればよい。レーザ光源装置103内で実行される場合には、CPU202とメモリ204と磁気ディスク装置206を、CPU171とメモリ172と記憶装置(磁気ディスク装置)175と読み替えればよい。
【0086】
時刻指定モードは図14のS10〜S18で実施される。間隔指定モードは図14のS20〜S22で実施される。フラグ指定モードは図14のS30〜S32で実施される。そして、パターン検査システム100では、これらの判断モードをすべて搭載している場合にこれらのモードを適宜選択可能に構成される。すなわち、いずれか1つのモードを設定しても良いし、2つ以上を設定してもよい。このように、これらのモードをすべて搭載している場合に適宜組み合わせて用いることができる。以下、これらのモードをすべて搭載している場合のシーケンスについて説明する。
【0087】
時刻指定モード判定工程(S10)として、CPU202は、時刻指定モードの有無を判定する。時刻指定モードが設定されていない場合には時刻指定モード無と判定され、S20に進む。時刻指定モードが設定されている場合には時刻指定モード有と判定され、S12に進む。或いは、例えば、CPU202は、磁気ディスク装置206から設定された指定時刻を読み出し、指定時刻が設定されていない場合には時刻指定モード無と判定し、指定時刻が設定されていれば時刻指定モード有と判定してもよい。
【0088】
指定時刻判定工程(S12)として、CPU202は、磁気ディスク装置206から設定された指定時刻を読み出し、現在の時刻が指定時刻かどうかを判定する。ここでは、現在の時刻が指定時刻を含む所定の範囲内である場合も含むようにすると好適である。かかる工程がちょうど指定時刻に判定されるとは限らないので、指定時刻を含む所定の範囲内である場合も含むことで指定時刻から若干ずれた時刻であっても指定時刻と判断することができる。現在の時刻が指定時刻でない場合はS20へ進む。現在の時刻が指定時刻である場合にはS14に進む。
【0089】
週/月単位指定モード有無判定工程(S14)として、前工程で指定時刻と判定された場合に、CPU202は、磁気ディスク装置206から指定曜日と指定日を読み出し、指定曜日或いは指定日が設定されているかどうかを判定する。そして、指定曜日或いは指定日が設定されていれば週/月単位指定モード有と判定し、S16に進む。指定曜日および指定日のいずれも設定されていなければ週/月単位指定モード無と判定し、S18に進む。週/月単位指定モードを設けることで、曜日指定、一週間おきの曜日指定、月一度の日付指定なども可能にできる。
【0090】
指定曜日/指定日判定工程(S16)として、前工程で週/月単位指定モード有と判定された場合に、CPU202は、磁気ディスク装置206から指定曜日と指定日を読み出し、現在の日(判定日)が、指定曜日或いは指定日かどうかを判定する。判定日が、指定曜日或いは指定日である場合には保守必要性有りと判定する。判定日が、指定曜日および指定日のいずれでもない場合はS20に進む。
【0091】
差分判定工程(S18)として、週/月単位指定モード有無判定工程(S14)で週/月単位指定モード無と判定された場合に、CPU202は、磁気ディスク装置206から設定された指定間隔を読み出し、メモリ204から前回自動保守動作が実施されてからの経過時間を読み出す。そして、CPU202は、指定間隔からかかる経過時間を差し引いた差分を演算し、差分が24時間未満かどうかを判定する。24時間未満である場合には保守必要性有りと判定する。24時間未満でない場合はS20に進む。ここで、指定間隔が24時間未満であれば毎日、24時間以上48時間未満であれば一日おき、48時間以上72時間未満であれば二日おきに自動保守動作が実施される。
【0092】
図15は、実施の形態1における時刻指定モードでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。図15では、週/月単位指定モード無の場合を示している。また、間隔指定モードとフラグ指定モードが設定されていない場合を示している。図15では、指定時刻(メンテ時刻)を午前6時(6:00AM)とし、指定間隔(メンテ開始時間間隔)を12時間(12H)に設定している例を示している。メンテ時刻Aで示す前回自動保守を実行した日時から24時間経過後のメンテ時刻Bでは、指定時刻であり、かつ指定間隔から前回自動保守を実行してからの経過時間を指し引いた差分が24時間未満となるので、メンテ時刻Bに保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。同様に、メンテ時刻Bから24時間経過後のメンテ時刻Cでは、指定時刻であり、かつ指定間隔から前回自動保守を実行した日時(メンテ時刻B)からの経過時間を指し引いた差分が24時間未満となるので、メンテ時刻Cに保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。ここでは、指定間隔を24時間未満にしているので、常に指定時刻で自動保守が行なわれるケースを示している。
【0093】
図16は、実施の形態1における時刻指定モードでの自動保守動作の実施スケジュールの他の一例を示す図である。図16では、週/月単位指定モード無の場合を示している。また、間隔指定モードとフラグ指定モードが設定されていない場合を示している。図16では、指定時刻(メンテ時刻)を午前6時(6:00AM)とし、指定間隔(メンテ開始時間間隔)を50時間(50H)に設定している例を示している。メンテ時刻Aで示す前回自動保守を実行した日時から24時間経過後のメンテ時刻Bでは、指定時刻であるが、指定間隔から前回自動保守を実行してからの経過時間を指し引いた差分(残りメンテ開始時間)が26時間となり24時間以上であるので、メンテ時刻Bの時点では保守必要性無しと判定され、自動保守はせずに見送られる。そして、メンテ時刻Bから24時間経過後のメンテ時刻Cでは、指定時刻であり、かつ指定間隔から前回自動保守を実行した日時(メンテ時刻A)からの経過時間を指し引いた差分が2時間となり、24時間未満であるので、メンテ時刻Cに保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。
【0094】
図17は、実施の形態1における時刻指定モードでの自動保守動作の実施スケジュールの他の一例を示す図である。図17では、週/月単位指定モード無の場合を示している。また、間隔指定モードとフラグ指定モードが設定されていない場合を示している。図17では、指定時刻(メンテ時刻)を午前6時(6:00AM)とし、指定間隔(メンテ開始時間間隔)を60時間(60H)に設定している例を示している。メンテ時刻Aで示す前回自動保守を実行した日時から24時間経過後のメンテ時刻Bでは、指定時刻であるが、指定間隔から前回自動保守を実行してからの経過時間を指し引いた差分(残りメンテ開始時間)が36時間となり24時間以上であるので、メンテ時刻Bの時点では保守必要性無しと判定され、自動保守はせずに見送られる。そして、メンテ時刻Bから24時間経過後のメンテ時刻Cでは、指定時刻であり、かつ指定間隔から前回自動保守を実行した日時(メンテ時刻A)からの経過時間を指し引いた差分が12時間となり、24時間未満であるので、メンテ時刻Cに保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。メンテ時刻Cから24時間経過後のメンテ時刻Dでは、指定時刻であるが、指定間隔から前回自動保守を実行したメンテ時刻Cの時点からの経過時間を指し引いた差分(残りメンテ開始時間)が36時間となり24時間以上であるので、メンテ時刻Dの時点では保守必要性無しと判定され、自動保守はせずに見送られる。そして、メンテ時刻Dから24時間経過後のメンテ時刻Eでは、指定時刻であり、かつ指定間隔から前回自動保守を実行した日時(メンテ時刻C)からの経過時間を指し引いた差分が12時間となり、24時間未満であるので、メンテ時刻Eに保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。また、図17では、後述するフラグ指定モード無しの場合なので、メンテ時刻AとBの間で自己保守要求フラグが仮に「2」〜「4」の値を示していても、自動保守は実行されない。次に、間隔指定モードについて説明する。
【0095】
間隔指定モード判定工程(S20)として、CPU202は、間隔指定モードの有無を判定する。間隔指定モードが設定されていない場合には間隔指定モード無と判定され、S30に進む。間隔指定モードが設定されている場合には間隔指定モード有と判定され、S22に進む。間隔指定モードを設けることで、設計上、または、経験上の使用時間を指定でき、かつ最大限に装置を保守なしで利用できる。
【0096】
差分判定工程(S22)として、間隔指定モード有と判定された場合に、CPU202は、磁気ディスク装置206から設定された指定間隔を読み出し、メモリ204から前回自動保守動作が実施されてからの経過時間を読み出す。そして、CPU202は、指定間隔からかかる経過時間を差し引いた差分を演算し、差分が0時間以下(負も含む)かどうかを判定する。0時間以下、すなわち、経過時間が指定間隔に達している場合には保守必要性有りと判定する。0時間以上である場合はS30に進む。
【0097】
図18は、実施の形態1における間隔指定モードでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。図18では、時刻指定モードとフラグ指定モードが設定されない場合を示している。図18では、指定間隔(メンテ開始時間間隔)を50時間(50H)に設定している例を示している。メンテ時刻Aで示す前回自動保守を実行した日時から24時間経過後のメンテ時刻Bでは、上述した例では指定時刻であったが、ここでは指定時刻が設定されていないので保守動作は実行されない。同様に、メンテ時刻Bから24時間経過後のメンテ時刻Cでも保守動作は実行されない。図18では、メンテ時刻Aで示す前回自動保守を実行した日時から50時間経過後に、経過時間が指定間隔に達したことで、保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。
【0098】
図19は、実施の形態1における時刻指定モードと間隔指定モードの組合せでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。図19では、フラグ指定モードが設定されない場合を示している。また、図19では、週/月単位指定モード無の場合を示している。図19では、指定時刻(メンテ時刻)を午前6時(6:00AM)とし、指定間隔(メンテ開始時間間隔)を12時間(12H)に設定している例を示している。メンテ時刻Aで示す前回自動保守を実行した日時から12時間経過後に、経過時間が指定間隔に達したことで、間隔指定モードにより保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。そして、メンテ時刻Aから24時間経過後のメンテ時刻Bでは、指定時刻であり、かつ、前回自動保守を実行した12時間前から12時間経過し、経過時間が指定間隔に達している。そのため、時刻指定モードと間隔指定モードの両方で保守必要性有りと判定されることになる。但し、図14では、時刻指定モードでの判定が先に実行されるので、ここでは時刻指定モードとして、保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。そして、メンテ時刻Bで示す前回自動保守を実行した日時から12時間経過後に、経過時間が指定間隔に達したことで、間隔指定モードにより保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。そして、メンテ時刻Bから24時間経過後のメンテ時刻Cでは、指定時刻であり、かつ、前回自動保守を実行した12時間前から12時間経過し、経過時間が指定間隔に達している。ここでも、時刻指定モードでの判定が先に実行されるので、ここでは時刻指定モードとして、保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。次にフラグ指定モードについて説明する。
【0099】
フラグ指定モード判定工程(S30)として、CPU202は、フラグ指定モードの有無を判定する。フラグ指定モードが設定されていない場合にはフラグ指定モード無と判定され、保守不要と判断される。フラグ指定モードが設定されている場合にはフラグ指定モード有と判定され、S32に進む。或いは、例えば、CPU202は、磁気ディスク装置206から設定された指定フラグを読み出し、指定フラグが設定されていない場合にはフラグ指定モード無と判定し、指定フラグが設定されていればフラグ指定モード有と判定してもよい。
【0100】
指定レベル判定工程(S32)として、フラグ指定モード有と判定された場合に、CPU202は、磁気ディスク装置206から設定された指定フラグを読み出し、メモリ204から自己保守要求フラグの値を読み出す。そして、CPU202は、自己保守要求フラグの値が指定フラグによって指定される保守レベルであるかどうかを判定する。保守レベルであれば、保守必要性有りと判定する。保守レベルでなければ、保守必要性無しと判定する。例えば、指定フラグを「1」と「2」とする。かかる場合に、自己保守要求フラグの値が「0」、「3」或いは「4」であれば、保守必要性無しと判定する。かかる指定レベルの設定により、自己保守要求フラグが示す必要性の程度に応じて、ユーザ側の設定で任意に判断させることができる。また、指定フラグに対して緊急性の高い保守レベルの時に保守必要性ありと判断する事もできる。例えば指定フラグを「3」とすると、これより緊急性の高い保守レベルの自己保持要求フラグの値が「1」、「2」、「3」の時に保守の必要性有りと判定する事もできる。また例えば、図14に示す保守必要性判断シーケンスがホスト制御計算機200で実行される場合に、ホスト制御計算機200は、自己保守要求フラグが示す必要性の程度に応じて、フォトマスク101のパターン検査を行なう前に制御装置160に保守動作実行コマンドを出力させるか、フォトマスク101のパターン検査を行なった後に制御装置160に保守動作実行コマンドを出力させるかを判断できる。
【0101】
図20は、実施の形態1における時刻指定モードとフラグ指定モードの組合せでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。図20では、間隔指定モードが設定されない場合を示している。また、図20では、週/月単位指定モード無の場合を示している。図20では、指定時刻(メンテ時刻)を午前6時(6:00AM)とし、指定間隔(メンテ開始時間間隔)を60時間(60H)に設定し、指定フラグを「1」と「2」に設定している例を示している。メンテ時刻Aで示す前回自動保守を実行した日時から18時間経過後に、指定フラグに指定された値の自己保守要求フラグの値を読み出されたため、保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。そして、メンテ時刻Aから24時間経過後のメンテ時刻Bでは、指定時刻であるが、前回自動保守を実行した6時間前(メンテ時刻Aから18時間後)から6時間しか経過しておらず、指定間隔から前回自動保守を実行してからの経過時間を指し引いた差分(残りメンテ開始時間)が54時間となり24時間以上であるので、メンテ時刻Bの時点では保守必要性無しと判定され、自動保守はせずに見送られる。そして、メンテ時刻Bから24時間経過後のメンテ時刻Cでは、指定時刻であるが、指定間隔から前回自動保守を実行した日時(メンテ時刻Aから18時間後)からの経過時間を指し引いた差分が30時間となり、24時間以上であるので、メンテ時刻Bの時点では保守必要性無しと判定され、自動保守はせずに見送られる。メンテ時刻Cから24時間経過後のメンテ時刻Dでは、指定時刻であり、指定間隔から前回自動保守を実行した日時(メンテ時刻Aから18時間後)からの経過時間を指し引いた差分(残りメンテ開始時間)が6時間となり24時間未満であるので、メンテ時刻Dの時点では保守必要性有りと判定され、自動保守が実行される。そして、メンテ時刻Dから24時間経過後のメンテ時刻Eでは、指定時刻であるが、指定間隔から前回自動保守を実行した日時(メンテ時刻D)からの経過時間を指し引いた差分が24時間以上であるので、メンテ時刻Bの時点では保守必要性無しと判定され、自動保守はせずに見送られる。
【0102】
図21は、実施の形態1における週/月単位指定モード有の時刻指定モードとフラグ指定モードの組合せでの自動保守動作の実施スケジュールの一例を示す図である。週/月単位指定モードが設定されていない場合、指定時刻になったとしても指定間隔から前回自動保守を実行した日時からの経過時間を指し引いた差分が24時間未満とならない限り、自動保守は実行されないことになる。しかし、週単位指定モード有に設定すれば、特定の曜日(指定曜日)に自動保守を実行したい場合にも対応できる。例えば、図21では、毎週、月曜日に自動保守を実行する場合の例を示している。かかる場合には、例えば、CPU202は、指定曜日になったときに、指定間隔から前回自動保守を実行した日時からの経過時間を指し引いた差分にかかわらず、指定時刻に自動保守動作が必要であると判断する。そして、自動保守が実行される。或いは、月単位指定モード有に設定すれば、特定の日(指定日)に自動保守を実行したい場合にも対応できる。かかる場合には、例えば、CPU202は、指定日になったときに、指定間隔から前回自動保守を実行した日時からの経過時間を指し引いた差分にかかわらず、指定時刻に自動保守動作が必要であると判断する。そして、自動保守が実行される。また、週単位指定モードの時に上記差分が168時間以上(一週間以上)あれば、保守必要性無しと判断し、1週おきの保守動作にする事も出来る。同様に、月単位指定モードの時は上記差分が744時間以上(一月以上)あれば、保守必要性無しと判断し、1月おきの保守動作にする事も出来る。
【0103】
図22は、実施の形態1におけるパターン検査システムの他の構成を示す概念図である。図22において、さらに、レーザ光源装置303(第2のレーザ光源装置)と、ミラー304,306を追加した点以外は、図1と同様である。レーザ光源装置303の内部構成はレーザ光源装置103(第1のレーザ光源装置)と同様である。また、ミラー304は移動可能に配置される。図22では、レーザ光源装置103が故障等でレーザ光を発生できない場合に、代わりに、レーザ光源装置303がレーザ光を発生する。かかる構成において、待機中のレーザ光源装置303についてもレーザ光源装置103と同様に、自動保守動作のための上述した各シーケンスが実行されるようにしても好適である。言い換えれば、実施の形態1で上述した説明のレーザ光源装置103をレーザ光源装置303と読み替えた内容の構成および動作が行なわれる。
【0104】
以上のように、レーザ光源装置303でもレーザ光源装置303の保守動作の必要性の程度を示す自己保守要求フラグ(第2の識別子)と前回保守動作を行なってからの経過時間(第2の経過時間)とが取得される。そして、制御装置160は、レーザ光源装置103と同様、定期的にレーザ光源装置から自己保守要求フラグと経過時間とを入力し、自己保守要求フラグと経過時間との少なくとも1つに基づいてレーザ光源装置303が保守動作を実行するトリガーとなる保守動作実行コマンド(第2の保守動作実行コマンド)をレーザ光源装置303に出力する。そして、レーザ光源装置303は、制御装置160から保守動作実行コマンドを入力し、保守動作実行コマンドに基づいて、レーザ光源装置303の保守動作を実行する。
【0105】
かかる構成により、待機中のレーザ光源装置303についてもレーザ光源装置103と同様に、パターン検査システムの運用を妨げないように自動保守動作を実行させることができる。図22では、2つのレーザ光源装置を示したが、3つ以上であってもよい。かかる複数のレーザ光源装置についてもレーザ光源装置103と同様に、自動保守動作のための上述した各シーケンスが実行されるようにしても好適である。
【0106】
以上のように、実施の形態1では、レーザ光源の状況とシステムの運用状況から、自己保守を実行するタイミングを上位の制御装置160やホスト制御計算機200からコントロールできる。そして、パターン検査システム100には、ある決まった時刻に自己保守を行うモード、光源を最大限使用するために最大使用時間を指定してその時間を越えたら自己保守を行うモード、光源からの自己保守要求により自己保守を行うモードと、が具備され、これらの各モードを組み合わせて使用できる。これにより、光源の自己保守のタイミングを、システムの稼働時間に極力影響を与えないように、装置の運用を考慮して決めることができる。
【0107】
また、上述したように、自己保守要求フラグには、緊急性の状態を示す保守レベルを含めて複数の程度で識別されるので、この保守レベルによる緊急性とシステムの運用状況に応じて、すぐに行うのか、処理の後で行うか、処理の前で行うかの選択肢が得られる。
【0108】
かかる構成により、装置の運用スケジュールを考慮した自己保守のスケジューリングを可能にし、作業の行わない夜中に自己保守をしてしまうとか、週に一度決まった時間に自己保守を行うと言った事を可能にできる。
【0109】
また、トラブル等により、装置運用中に自己保守の必要性が発生した場合は、自己保守の緊急性を含んだ情報を上位システムにあげることにより、上位側が現在実行中の処理の内容に応じて、自己保守をすぐに実行するのか、後回しにするのか、先にやってしまうのか等の対応が可能になり、装置の効率的な運用を可能にできる。
【0110】
以上により、レーザ光源の状態を最適に保ちながら、装置の稼働率に極力影響を及ぼさないような運用が可能になる。
【0111】
図23は、別の光学画像取得手法を説明するための図である。図2の構成では、スキャン幅Wの画素数を同時に入射するフォトダイオードアレイ105を用いているが、これに限るものではなく、図23に示すように、XYθテーブル102をX方向に定速度で送りながら、レーザ干渉計で一定ピッチの移動を検出した毎にY方向に図示していないレーザスキャン光学装置でレーザビームをY方向に走査し、透過光或いは反射光を検出して所定の大きさのエリア毎に二次元画像を取得する手法を用いても構わない。
【0112】
以上の説明において、「〜工程」で記載した各シーケンスは、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成するように記載しているが、これに限るものではない。「〜工程」で記載した動作内容は、電気回路等のハードウェアで構成してもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、ファームウェアとの組合せでも構わない。また、プログラムにより構成される場合、プログラムは、各装置の磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはメモリ等の記録媒体に記録される。また、検査自体に必要な処理を行なう、例えば、テーブル制御回路114、展開回路111、基準画像生成回路112、位置回路107、或いは比較回路108等は、電気的回路で構成されていても良いし、CPU110によって処理することのできるソフトウェアとして実現してもよい。また電気的回路とソフトウェアの組み合わせで実現しても良い。
【0113】
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、透過光を用いている場合を示したが、反射光あるいは、透過光と反射光を同時に用いてもよい。反射光を用いる場合には、透過部から得られる画素値と遮光部から得られる画素値の大小が逆になることは言うまでもない。
【0114】
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。
【0115】
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのパターン検査システム或いはパターン検査方法は、本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0116】
100 パターン検査システム
101 フォトマスク
102 XYθテーブル
103,303 レーザ光源装置
104 拡大光学系
105 フォトダイオードアレイ
106 センサ回路
107 位置回路
108 比較回路
109,142,206 磁気ディスク装置
110,141,171,202 CPU
111 展開回路
112 基準画像生成回路
115,145 磁気テープ装置
121,143 I/F回路
122,132,172,204 メモリ
140 比較装置
150 光学画像取得装置
160 制御装置
178 レーザ光源
200 ホスト制御計算機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を発生するレーザ光源装置と、
パターンが形成された被検査試料に前記レーザ光を照明して、前記パターンの光学画像を取得する光学画像取得装置と、
前記光学画像を入力し、前記光学画像を比較対象画像と比較する比較装置と、
前記レーザ光源装置と前記光学画像取得装置とを制御する制御装置と、
を備え、
前記レーザ光源装置は、前記レーザ光源装置の保守動作の必要性の程度を示す識別子と前回保守動作を行なってからの経過時間とを取得し、
前記制御装置は、定期的に前記レーザ光源装置から前記識別子と前記経過時間とを入力し、前記識別子と前記経過時間との少なくとも1つに基づいて前記レーザ光源装置が保守動作を実行するトリガーとなる保守動作実行コマンドを前記レーザ光源装置に出力し、
前記レーザ光源装置は、前記制御装置から前記保守動作実行コマンドを入力し、前記保守動作実行コマンドに基づいて、前記レーザ光源装置の保守動作を実行することを特徴とするパターン検査システム。
【請求項2】
前記制御装置は、
指定時刻と指定間隔とが設定され、前記指定時刻であり、前記指定間隔から前記経過時間を引いた差分が24時間未満になった場合に、前記レーザ光源装置の保守動作が必要であると判断する第1の判断モードと、
前記指定間隔が設定され、前記指定間隔から前記経過時間を引いた差分が0以下になった場合に、前記レーザ光源装置の保守動作が必要であると判断する第2の判断モードと、
指定識別子が設定され、前記識別子が前記指定識別子であった場合に、前記レーザ光源装置の保守動作が必要であると判断する第3の判断モードと、
のうち少なくとも1つを有し、前記少なくとも1つの判断モードに従って判断された結果に従って前記保守動作実行コマンドを出力することを特徴とする請求項1記載のパターン検査システム。
【請求項3】
前記第1の判断モードは、さらに、指定曜日と指定日との少なくとも1つが設定可能で、前記指定曜日と指定日との少なくとも1つが設定されたときに、前記差分にかかわらず、前記レーザ光源装置の保守動作が必要であると判断することを特徴とする請求項2記載のパターン検査システム。
【請求項4】
前記制御装置と前記比較装置とを制御して前記被検査試料のパターン検査を行なうと共に、前記制御装置を介して定期的に前記レーザ光源装置から前記識別子と前記経過時間とを入力し、前記識別子と前記経過時間との少なくとも1つに基づいて前記保守動作実行コマンドを前記制御装置から前記レーザ光源装置に出力するように前記制御装置を制御するホスト装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のパターン検査システム。
【請求項5】
前記ホスト装置は、前記制御装置の判断で前記保守動作実行コマンドを出力することを禁止する禁止コマンドと前記制御装置の判断で前記保守動作実行コマンドを出力することを許可する許可コマンドとを前記制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記禁止コマンドを入力後、前記許可コマンドが入力されるまでの間、前記制御装置の判断で前記保守動作実行コマンドを出力せず、前記ホスト装置によって前記保守動作実行コマンドを出力するように制御された場合に前記保守動作実行コマンドを出力することを特徴とする請求項4記載のパターン検査システム。
【請求項6】
前記ホスト装置は、
指定時刻と指定間隔とが設定され、前記指定時刻であり、前記指定間隔から前記経過時間を引いた差分が24時間未満になった場合に、前記レーザ光源装置の保守動作が必要であると判断する第1の判断モードと、
前記指定間隔が設定され、前記指定間隔から前記経過時間を引いた差分が0以下になった場合に、前記レーザ光源装置の保守動作が必要であると判断する第2の判断モードと、
指定識別子が設定され、前記識別子が前記指定識別子であった場合に、前記レーザ光源装置の保守動作が必要であると判断する第3の判断モードと、
のうち少なくとも1つを有し、前記少なくとも1つの判断モードに従って判断された結果に従って前記保守動作実行コマンドを前記制御装置に出力させるように制御することを特徴とする請求項4又は5記載のパターン検査システム。
【請求項7】
前記ホスト装置は、前記識別子が示す必要性の程度に応じて、前記被検査試料のパターン検査を行なう前に前記制御装置に前記保守動作実行コマンドを出力させるか、前記被検査試料のパターン検査を行なった後に前記制御装置に前記保守動作実行コマンドを出力させるかを判断することを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のパターン検査システム。
【請求項8】
前記レーザ光源装置は、前記識別子が最も保守動作の必要性が高いことを示しながら、所定の期間、前記保守動作実行コマンドが入力されない場合に、前記保守動作実行コマンドの入力有無にかかわらず前記保守動作を実行することを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のパターン検査システム。
【請求項9】
前記レーザ光源装置を第1のレーザ光源装置とした場合に、前記第1のレーザ光源装置のレーザ光と切り替え可能なレーザ光を発生する第2のレーザ光源装置をさらに備え、
前記第2のレーザ光源装置は、前記第2のレーザ光源装置の保守動作の必要性の程度を示す第2の識別子と前回保守動作を行なってからの第2の経過時間とを取得し、
前記制御装置は、定期的に前記第2のレーザ光源装置から前記第2の識別子と前記第2の経過時間とを入力し、前記第2の識別子と前記第2の経過時間との少なくとも1つに基づいて前記第2のレーザ光源装置が保守動作を実行するトリガーとなる第2の保守動作実行コマンドを前記第2のレーザ光源装置に出力し、
前記第2のレーザ光源装置は、前記制御装置から前記第2の保守動作実行コマンドを入力し、前記第2の保守動作実行コマンドに基づいて、前記第2のレーザ光源装置の保守動作を実行することを特徴とする請求項1〜8いずれか記載のパターン検査システム。
【請求項10】
前記第1の判断モードで、指定曜日が設定されたときに、前記差分が、168時間未満の時に、前記レーザ光源装置の保守動作が必要であると判断し、168時間以上のときに保守動作が必要でないと判断し、一週間おきの指定曜日に保守動作が可能なことを特徴とする請求項2記載のパターン検査システム。
【請求項11】
前記第1の判断モードで、指定日が設定されたときに、前記差分が、744時間未満の時に、前記レーザ光源装置の保守動作が必要であると判断し、744時間以上のときに保守動作が必要でないと判断し、一月間おきの指定曜日に保守動作が可能なことを特徴とする請求項2記載のパターン検査システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−64472(P2011−64472A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212890(P2009−212890)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】