説明

フォトレジストの塗布方法及びスリットコータ

【課題】塗布工程のタクト時間を短縮し、且つ、現状より長時間をフォトレジスト供給2に費やし、より微小な異物を捕捉するフォトレジストの塗布方法及びスリットコータを提供する。
【解決手段】奇数枚目の基板への塗布には、第1フォトレジスト供給系40AのディスペンスポンプDP−Aからスリットノズル23へのフォトレジストの供給と、フォトレジスト貯蔵容器43から1次ポンプ1P−Aへの供給、及び第2フォトレジスト供給系40Bの1次ポンプ1P−BからディスペンスポンプDP−Bへの供給を行い、偶数枚目の基板への塗布には、第2フォトレジスト供給系のディスペンスポンプからスリットノズルへのフォトレジストの供給と、フォトレジスト貯蔵容器から1次ポンプへの供給、及び第1フォトレジスト供給系の1次ポンプからディスペンスポンプへの供給を行うこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上にフォトレジストを塗布するスリットコータに関するものであり、特に、塗布工程のタクト時間を短縮する際に、タクト時間を短縮を行い、且つより微小な異物の捕捉を可能とするフォトレジストの塗布方法、及びスリットコータに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの製造方法としては、先ず、ガラス基板上にブラックマトリックスを形成し、次に、ブラックマトリックスが形成されたガラス基板上のブラックマトリックスのパターンに位置合わせして着色画素を形成し、更に透明導電膜、フォトスペーサー、配向制御用突起などを順次に位置合わせして形成するといった方法が広く用いられている。
【0003】
ブラックマトリックスは遮光性を有し、その開口部でガラス基板上での着色画素の位置を定め、着色画素の大きさを均一なものとしている。また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。このブラックマトリックスの形成は、例えば、黒色フォトレジストを用いたフォトリソグラフィ法によって形成するといった方法がとられている。
【0004】
また、着色画素は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、このブラックマトリックスが形成されたガラス基板上に、例えば、顔料などの色素を分散させたネガ型のフォトレジストの塗布膜を設け、この塗布膜への露光、現像によって着色画素を形成するといった方法がとられている。
また、透明導電膜の形成は、着色画素及びブラックマトリックスが形成されたガラス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
【0005】
また、フォトスペーサー、及び配向制御用突起などの形成は、上記ブラックマトリックス、或いは着色画素の形成と同様にフォトリソグラフィ法によって形成するといった方法がとられている。
【0006】
これらブラックマトリックスや着色画素をフォトリソグラフィ法によりパターンとして形成する際には、例えば、先ずガラス基板に対して必要に応じた洗浄処理を施し、続いて塗布装置によるフォトレジストの塗布、加熱装置によるプリベーク処理、露光装置によるパターン露光、現像装置による現像処理、加熱装置によるポストベーク処理が順次に施され、ガラス基板に所定のパターンを形成する。
【0007】
従来、カラーフィルタの製造プロセスにおいて、フォトレジストなどの塗布装置としては、ノズルからガラス基板の中央部にフォトレジストを滴下した後、ガラス基板を回転させフォトレジストを延展させるスピンコータが多く用いられてきた。
このスピンコータは、膜厚の精度が高いのが長所であるが、ガラス基板が大型化するとモーターなどの機械的制約から装置化するのが困難であり、また、フォトレジストの95%以上が無駄に浪費されるといった短所がある。
【0008】
このため、例えば、550×650mm2 程度の大きさのガラス基板においては、スリット&スピンコータ(或いは、コート&スピンコータとも呼ばれる)が使用され始めた。これは、スリットノズルからフォトレジストをガラス基板に塗布した後、ガラス基板を回転させて膜厚の均一性を高める方法である。
この方法は、フォトレジストの利用率は30〜40%と大幅に改善されたものの、上記モーターなどの機械的制約は同様なので、装置を更に大型化するのは困難なことである。
【0009】
これらのコータに代わって、精度の高いスリットコータの実用が進んでいる。スリットコータは、ガラス基板を載置した定盤、或いは塗布ヘッドを水平移動させながら塗布ヘッドのスリットノズルからフォトレジストをガラス基板に塗布する方法であり、1.5m×1.8m、或いは2.1m×2.4m程度の大きさのガラス基板にも対応ができるようになった。
【0010】
図1は、スリットコータの一例の概略を模式的に示す平面図である。また、図2は、図1に示すスリットコータの側面図である。
図1、及び図2に示すように、スリットコータ(20)は、フレーム(24)と吸引バキューム付き定盤(25)からなる塗布ステージ(21)、スリットノズル(23)、及びフォトレジストの吐出調整機構(30)で構成されている。
スリットノズル(23)は塗布ステージ(21)右方、フレーム(24)上方の待機位置(T1)に設けられ、基板上にフォトレジストを塗布する際には矢印で示すように、スリットノズル(23)は左方に移動し、定盤上に載置・固定されたガラス基板(22)上にフォトレジストを塗布するようになっている。
【0011】
このようなスリットコータ(20)の動作は、先ず、第一ロボット(図示せず)が前工程から搬送されたガラス基板(22)を白太矢印(26)で示すように、吸引バキューム付き定盤(25)上に載置する。ガラス基板(22)は吸引バキュームによって定盤(25)上に固定される。
次に、塗布ステージ(21)右方、フレーム(24)上方のスリットノズル(23)が、矢印で示すように、定盤(25)上に固定されたガラス基板(22)上を右方から左方へと移動しながらガラス基板(22)上にフォトレジストを塗布する。
塗布が終了するとスリットノズル(23)は待機位置(T1)へ戻る。
【0012】
スリットノズル(23)が待機位置(T1)へ戻ると第二ロボット(図示せず)が、白太矢印(27)で示すように、ガラス基板(22)を次工程へと搬出する。
図1、図2に示す吐出調整機構(30)にて、スリットノズル(23)の洗浄など、フォトレジストの吐出調整が行われる。
【0013】
吐出調整は、スリットノズルのノズル先端部が空気と接触していると、ノズル先端部内の塗布液の一部分の濃度が高くなり、仮に、このままガラス基板上への塗布を続けると、濃度の高い一部分のフォトレジストによってガラス基板への塗布開始箇所で膜厚が厚くなったり、ガラス基板上には膜厚の異なる塗布方向のスジが生じたり、或いはフォトレジストが塗布方向の一部で膜切れが生じたりして、膜厚を均一に塗布することができないからである。
【0014】
特に、前記顔料などの色素を分散させたカラーフィルタ形成用のフォトレジストは、例えば、高分子樹脂に顔料を分散剤を用いて分散させ、この分散液に重合性モノマー、光重合開始剤、増感剤、溶剤などを添加して調製されるものであるが、フォトレジスト中の微小な顔料粒子は凝集し易く、この顔料粒子が核となってフォトレジストに凝集体が生じ濃度は高くなり易いものである。
【0015】
この一例に示す、フォトレジストの吐出調整機構(30)は、ディップ槽(31)、洗浄ユニット(32)、プライミング機構(33)で構成されたものである。吐出調整機構(30)により行われるフォトレジストの吐出調整処理は、先ず、塗布後に溶剤が貯えら
れたディップ槽(31)へのノズル先端部の浸漬が行われ、次に、洗浄ユニット(32)にて、ノズル先端部の外側の洗浄が行われ、続いて、プライミング機構(33)にて、スリットノズルから回転ロールへのフォトレジストの吐出が行われる。
【0016】
この吐出調整機構によるノズル先端部の吐出調整処理を行うことによって、ノズル先端部を清浄、且つ乾燥した状態に保ち、またノズル先端部内のフォトレジストの濃度を一定に保ち、スリットノズルを用いた塗布液の塗布において、基板上の塗布開始位置から基板の全面にわたり、安定したフォトレジストの塗布を行い、均一な膜厚を得ることができるようになる。
【0017】
図3は、スリットコータ(20)のスリットノズル(23)にフォトレジストを供給するフォトレジスト供給系の一例を模式的に示した説明図である。図3に示すように、フォトレジスト供給系(40)は、1次ポンプ(1P)、濾過装置(41)、ディスペンスポンプ(DP)、及び流路の配管(42a〜42d)で構成されている。
フォトレジスト貯蔵容器(43)中のフォトレジストは、1次ポンプ(1P)の吸引によって、配管(42a)を経て1次ポンプ(1P)に設けられている貯留タンク(図示せず)に一時貯留されるようになっている(フォトレジスト供給1(K1))。
【0018】
この一時貯留されたフォトレジストは、1次ポンプ(1P)の加圧によって、配管(42b)、濾過装置(41)、配管(42c)を経てディスペンスポンプ(DP)に設けられている貯留タンク(図示せず)に一時貯留されるようになっている(フォトレジスト供給2(K2))。
また、ディスペンスポンプ(DP)に設けられている貯留タンクに一時貯留されたフォトレジストは、ディスペンスポンプ(DP)の加圧によって、配管(42d)を経てスリットノズル(23)に供給され、スリットノズル(23)の先端部からガラス基板上に吐出されるようになっている(フォトレジスト供給3(K3))。
【0019】
上記フォトレジスト供給2(K2)において、1次ポンプ(1P)とディスペンスポンプ(DP)との間に設けられた濾過装置(41)は、フォトレジスト中の前記凝集体や供給系内のパーティクルなどの異物を捕捉するようになっている。
【0020】
図4は、図1〜図3に示すスリットコータ(20)を用いてガラス基板(22)上にフォトレジストを塗布する際の、塗布工程を細分化し、細分化した工程とフォトレジスト供給の関係を時間の順に並べて表したタイムチャートの一例である。
図4において、縦軸は、上部から塗布工程を細分化した各工程、フォトレジスト供給1(K1)〜フォトレジスト供給3(K3)の各作動、塗布工程のタクト(時間)である。
【0021】
図4に示すように、フォトレジストの塗布工程を細分化した各工程は、フォトレジスト供給との関係では、プライミング、塗布、浸漬、洗浄の順序となる。
プライミングは、ディスペンスポンプ(DP)及び1次ポンプ(1P)の作動の開始と同時に開始する(符号(a))。ディスペンスポンプ(DP)の加圧作動によりフォトレジスト供給3(K3)が行われる。
【0022】
ディスペンスポンプ(DP)に設けられている貯留タンクに一時貯留されていたフォトレジストがスリットノズル(23)に供給される。
プライミング(符号(a)〜(b))が終了すると、次にガラス基板上へのフォトレジストの塗布が開始され、符号(c)で示す時点で塗布は終了する。この時点(符号(c))でディスペンスポンプ(DP)は加圧作動を停止し、フォトレジスト供給3(K3)が終了する。
【0023】
一方、符号(a)で示す時点で、ディスペンスポンプ(DP)と同時に作動を開始した1次ポンプ(1P)の吸引によりフォトレジスト供給1(K1)が行われる。
フォトレジスト貯蔵容器(43)中のフォトレジストは、1次ポンプ(1P)に設けられている空状態の貯留タンクに供給される。このフォトレジスト供給1(K1)は、符号(a)〜(c)で示す間であり、符号(c)で示す時点で終了する。
【0024】
ガラス基板上へのフォトレジストの塗布が終了すると(符号(c))、ディップ槽(31)へのノズル先端部の浸漬が行われ、続いて洗浄ユニット(32)にて、ノズル先端部の外側の洗浄が行われる(符号(c)〜(e))。
【0025】
一方、フォトレジスト供給は、ディスペンスポンプ(DP)の加圧作動によるフォトレジスト供給3(K3)、及び1次ポンプ(1P)の吸引作動によるフォトレジスト供給1(K1)が終了した時点(符号(c))で、1次ポンプ(1P)が加圧作動しフォトレジスト供給2(K2)を行う。1次ポンプ(1P)に設けられている貯留タンクに一時貯留されていたフォトレジストを、濾過装置(41)を経て、つまり、フォトレジストに濾過処理を施しながら、ディスペンスポンプ(DP)に設けられている空状態の貯留タンクに供給する。この1次ポンプ(1P)の加圧作動は、符号(c)〜(e)の間である。
【0026】
プライミング、塗布、浸漬、洗浄と細分化された塗布工程は、符号(a)〜(e)の間であり、塗布工程のタクト(時間)(TA1)は符号(a)〜(e)の間となる。
2枚目のガラス基板へのフォトレジストの塗布は、同様にして、上記細分化された工程に対応し、上記フォトレジスト供給1(K1)、フォトレジスト供給3(K3)が同時に、また、フォトレジスト供給2(K2)が続いて行われる。
また、3枚目、4枚目以降のガラス基板へのフォトレジストの塗布は、1枚目、2枚目のガラス基板へのフォトレジストの塗布と同様に行われる。
【0027】
さて、このスリットコータにおいて、フォトレジストの塗布工程のタクト(時間)(TA1)を短縮し、処理能力を増加させるとなると、細分化されたプライミング、塗布、浸漬、洗浄の内では、浸漬及び洗浄に要する時間を短縮することは、比較的に容易であること、すなわち、例えば、浸漬や洗浄に用いる溶剤の変更、浸漬や洗浄の処理条件の変更などによって短縮できるとの知見が既に得られている。
【0028】
一方、図4に示すように、浸漬、洗浄に同期して作動させる1次ポンプ(1P)によるフォトレジスト供給2(K2)は、1次ポンプ(1P)に設けられている貯留タンクからディスペンスポンプ(DP)に設けられている貯留タンクへのフォトレジストの供給であるが、この間に、濾過装置(41)はフォトレジスト中の凝集体やパーティクルなどの異物の捕捉を行っている。
【0029】
このフォトレジスト供給2(K2)の所要時間(符号(c)〜(e))を短縮するために、例えば、正常よりも過圧にして流量を多くすると、捕捉される筈の異物が捕捉されずに濾過装置を通過してしまうといったことが発生する。
すなわち、フォトレジスト供給2(K2)の所要時間を短縮することは困難なことであり、フォトレジストの塗布工程のタクト(TA1)の時間短縮は、フォトレジスト供給2(K2)の所要時間に律せられている。
【0030】
むしろ、フォトレジスト供給2(K2)に費やす時間を現状より長時間とし、より微小な凝集体やパーティクルなどの異物を捕捉することが好ましいといえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0031】
【特許文献1】特開平8−173878号公報
【特許文献2】特開平10−000421号公報
【特許文献3】特開2005−270848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、上述したスリットコータにおいて、フォトレジストの塗布工程を細分化したプライミング、塗布、浸漬、洗浄の内、既に所要時間の短縮に関する知見が得られている浸漬及び洗浄の所要時間を短縮して、塗布工程のタクト時間を短縮する際に、その短縮が困難なフォトレジスト供給2(K2)の所要時間を短縮せず、むしろ、現状より長時間をフォトレジスト供給2(K2)に費やすことができ、従って、より微小な凝集体やパーティクルなどの異物を捕捉することを可能とするフォトレジストの塗布方法を提供することを課題とするものである。
また、上記フォトレジストの塗布方法によるカラーフィルタの製造に用いられるスリットコータを提供することを課題とする。
これにより、付着する異物が小さくなったカラーフィルタを、塗布工程の処理能力を増加させて製造することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明は、スリットコータを用いた基板上へのフォトレジストの塗布方法において、該スリットコータのスリットノズルへのフォトレジストの供給に第1フォトレジスト供給系と第2フォトレジスト供給系を用い、
A)奇数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布には、第1フォトレジスト供給系を構成するディスペンスポンプからスリットノズルへのフォトレジストの供給と、フォトレジスト貯蔵容器から1次ポンプへのフォトレジストの供給、及び第2フォトレジスト供給系を構成する1次ポンプからディスペンスポンプへのフォトレジストの供給を行い、
B)偶数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布には、第2フォトレジスト供給系を構成するディスペンスポンプからスリットノズルへのフォトレジストの供給と、フォトレジスト貯蔵容器から1次ポンプへのフォトレジストの供給、及び第1フォトレジスト供給系を構成する1次ポンプからディスペンスポンプへのフォトレジストの供給を行うことを特徴とするフォトレジストの塗布方法である。
【0034】
また、本発明は、上記発明によるフォトレジストの塗布方法において、前記第1フォトレジスト供給系及び第2フォトレジスト供給系として、各供給系は1次ポンプ、濾過装置、ディスペンスポンプ、配管で構成され、該1次ポンプの各々、及び該ディスペンスポンプの各々には、フォトレジストを一時貯留する貯留タンクが設けらた供給系を用いることを特徴とするフォトレジストの塗布方法である。
【0035】
また、本発明は、上記発明によるフォトレジストの塗布方法において、前記第1フォトレジスト供給系又は第2フォトレジスト供給系の一方の供給系のディスペンスポンプが加圧作動中に、作動停止中である他方の供給系のディスペンスポンプに設けらた貯留タンクに一時貯留されているフォトレジストの吸引を、該作動停止中の任意の時点で行うことを特徴とするフォトレジストの塗布方法である。
【0036】
また、本発明は、基板上へフォトレジストを塗布するスリットコータにおいて、該スリットコータのスリットノズルへのフォトレジストの供給系として第1フォトレジスト供給系と第2フォトレジスト供給系を備え、
A)奇数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布に際しては、第1フォトレジスト供給系を構成するディスペンスポンプの加圧作動と1次ポンプの吸引作動、及び第2フォトレジスト供給系を構成する1次ポンプの加圧作動を行い、
B)偶数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布に際しては、第2フォトレジスト供給系を構成するディスペンスポンプの加圧作動と1次ポンプの吸引作動、及び第1フォトレジスト供給系を構成する1次ポンプの加圧作動を行うことを特徴とするスリットコータである。
【0037】
また、本発明は、上記発明によるスリットコータにおいて、前記第1フォトレジスト供給系及び第2フォトレジスト供給系として、各供給系は1次ポンプ、濾過装置、ディスペンスポンプ、配管で構成され、該1次ポンプの各々、及び該ディスペンスポンプの各々には、フォトレジストを一時貯留する貯留タンクが設けらた供給系を備えていることを特徴とするスリットコータである。
【0038】
また、本発明は、上記発明によるスリットコータにおいて、前記第1フォトレジスト供給系又は第2フォトレジスト供給系の一方の供給系のディスペンスポンプが加圧作動中に、作動停止中である他方の供給系のディスペンスポンプに設けらた貯留タンクに一時貯留されているフォトレジストの吸引を、該作動停止中の任意の時点で行えることを特徴とするスリットコータである。
【発明の効果】
【0039】
本発明は、奇数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布には、1次ポンプ、濾過装置、ディスペンスポンプ、配管で構成される第1フォトレジスト供給系のディスペンスポンプからスリットノズルへのフォトレジストの供給と、フォトレジスト貯蔵容器から1次ポンプへのフォトレジストの供給、及び第2フォトレジスト供給系の1次ポンプからディスペンスポンプへのフォトレジストの供給を行い、また、偶数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布には、1次ポンプ、濾過装置、ディスペンスポンプ、配管で構成される第2フォトレジスト供給系のディスペンスポンプからスリットノズルへのフォトレジストの供給と、フォトレジスト貯蔵容器から1次ポンプへのフォトレジストの供給、及び第1フォトレジスト供給系の1次ポンプからディスペンスポンプへのフォトレジストの供給を行うので、付着する異物が小さくなったカラーフィルタを、塗布工程の処理能力を増加させて製造することが可能なフォトレジストの塗布方法となる。
【0040】
また、本発明は、一方の供給系のディスペンスポンプが加圧作動中に、作動停止中である他方の供給系のディスペンスポンプに設けらた貯留タンクに一時貯留されているフォトレジストの吸引を、該作動停止中の任意の時点で行えるフォトレジストの塗布方法となる。
【0041】
また、本発明は、奇数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布に際しては、1次ポンプ、濾過装置、ディスペンスポンプ、配管で構成される第1フォトレジスト供給系のディスペンスポンプの加圧作動と1次ポンプの吸引作動、及び第2フォトレジスト供給系の1次ポンプの加圧作動を行い、また、偶数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布に際しては、1次ポンプ、濾過装置、ディスペンスポンプ、配管で構成される第2フォトレジスト供給系のディスペンスポンプの加圧作動と1次ポンプの吸引作動、及び第1フォトレジスト供給系の1次ポンプの加圧作動を行うので、付着する異物が小さくなったカラーフィルタを、塗布工程の処理能力を増加させて製造することが可能なスリットコータとなる。
【0042】
また、本発明は、一方の供給系のディスペンスポンプが加圧作動中に、作動停止中である他方の供給系のディスペンスポンプに設けらた貯留タンクに一時貯留されているフォトレジストの吸引を、該作動停止中の任意の時点で行えるスリットコータとなる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】スリットコータの一例の概略を模式的に示す平面図である。
【図2】図1に示すスリットコータの側面図である。
【図3】スリットノズルにフォトレジストを供給するフォトレジスト供給系の一例を模式的に示した説明図である。
【図4】塗布工程を細分化した工程とフォトレジスト供給の関係を表したタイムチャートの一例である。
【図5】本発明におけるフォトレジスト供給系の一例を模式的に示した説明図である。
【図6】本発明における、塗布工程を細分化した工程とフォトレジスト供給の関係を表したタイムチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図5は、本発明によるスリットコータのスリットノズルにフォトレジストを供給するフォトレジスト供給系の一例を模式的に示した説明図である。図5に示すように、本発明によるフォトレジスト供給系は、第1フォトレジスト供給系(40A)と第2フォトレジスト供給系(40B)が並列に設けられた構成である。
【0045】
第1フォトレジスト供給系(40A)の1次ポンプ(1P−A)に接続する配管(42a−A)の他端は、フォトレジスト貯蔵容器(43)に接続されている。また、第1フォトレジスト供給系(40A)のディスペンスポンプ(DP−A)に接続する配管(42d−A)の他端は、スリットノズル(23)に接続されている。
同様に、第2フォトレジスト供給系(40B)の1次ポンプ(1P−B)に接続する配管(42a−B)の他端は、フォトレジスト貯蔵容器(43)に接続されている。また、第2フォトレジスト供給系(40B)のディスペンスポンプ(DP−B)に接続する配管(42d−B)の他端は、スリットノズル(23)に接続されている。
【0046】
このスリットノズル(23)が設けられるスリットコータとしては、例えば、前記図1及び図2に示す、フレーム(24)と吸引バキューム付き定盤(25)からなる塗布ステージ(21)、スリットノズル(23)、及びフォトレジストの吐出調整機構(30)で構成されるスリットコータが用いられる。
【0047】
第1フォトレジスト供給系(40A)は、1次ポンプ(1P−A)、濾過装置(41−A)、ディスペンスポンプ(DP−A)、及び流路の配管(42a−A〜42d−A)で構成されている。また、1次ポンプ(1P−A)には、フォトレジストを一時貯留する貯留タンク(図示せず)が設けられており、ディスペンスポンプ(DP−A)には、フォトレジストを一時貯留する貯留タンク(図示せず)が設けられている。
【0048】
また、第2フォトレジスト供給系(40B)は、1次ポンプ(1P−B)、濾過装置(41−B)、ディスペンスポンプ(DP−B)、及び流路の配管(42a−B〜42d−B)で構成されている。また、1次ポンプ(1P−B)には、フォトレジストを一時貯留する貯留タンク(図示せず)が設けられており、ディスペンスポンプ(DP−B)には、フォトレジストを一時貯留する貯留タンク(図示せず)が設けられている。
【0049】
第1フォトレジスト供給系(40A)及び第2フォトレジスト供給系(40B)を構成する各要素、例えば、1次ポンプ(1P−A)と1次ポンプ(1P−B)は同一のものである。つまり、同一の要素で構成される2基の供給系が並列に設けられた構成である。
【0050】
第1フォトレジスト供給系(40A)及び第2フォトレジスト供給系(40B)は、各々が単独で作動することが可能であるが、本発明においては、奇数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布に際しては、第1フォトレジスト供給系(40A)を構成するディスペンスポンプ(DP−A)の加圧作動と1次ポンプ(1P−A)の吸引作動、及び第2フォトレジスト供給系(40B)を構成する1次ポンプ(1P−B)の加圧作動を行うようにする。
【0051】
また、偶数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布に際しては、第2フォトレジスト供給系(40B)を構成するディスペンスポンプ(DP−B)の加圧作動と1次ポンプ(1P−B)の吸引作動、及び第1フォトレジスト供給系(40A)を構成する1次ポンプ(1P−A)の加圧作動を行うようにする。
【0052】
フォトレジスト貯蔵容器(43)中のフォトレジストは、第1フォトレジスト供給系(40A)の1次ポンプ(1P−A)の吸引によって、配管(42a−A)を経て1次ポンプ(1P−A)に設けられている貯留タンクに一時貯留されるようになっている(フォトレジスト供給1A(K1−A))。
同様に、フォトレジスト貯蔵容器(43)中のフォトレジストは、第2フォトレジスト供給系(40B)の1次ポンプ(1P−B)の吸引によって、配管(42a−B)を経て1次ポンプ(1P−B)に設けられている貯留タンクに一時貯留されるようになっている(フォトレジスト供給1B(K1−B))。
【0053】
図6は、図5、図1、図2に示すスリットコータを用いてガラス基板(22)上にフォトレジストを塗布する際の、塗布工程を細分化し、細分化した工程とフォトレジスト供給の関係を時間の順に並べて表したタイムチャートの一例である。
図6において、縦軸は、上段が塗布工程を細分化した各工程、中段が第1フォトレジスト供給系(40A)のフォトレジスト供給1A(K1−A)〜フォトレジスト供給3A(K3−A)の各作動、及び第2フォトレジスト供給系(40B)のフォトレジスト供給1B(K1−B)〜フォトレジスト供給3B(K3−B)の各作動、下段が塗布工程のタクト(時間)(TA2)である。
【0054】
図6に示すように、フォトレジストの塗布工程を細分化した各工程は、フォトレジスト供給との関係では、プライミング、塗布、浸漬、洗浄の順序となる。
1枚目のガラス基板への塗布工程でのプライミングの開始は、第1フォトレジスト供給系(40A)のディスペンスポンプ(DP−A)の加圧作動、1次ポンプ(1P−A)の吸引作動、及び第2フォトレジスト供給系(40B)の1次ポンプ1次ポンプ(1P−B)の加圧作動の開始と同時に開始する(符号(p))。ディスペンスポンプ(DP−A)の加圧作動によりフォトレジスト供給3A(K3−A)が行われる。
【0055】
ディスペンスポンプ(DP−A)に設けられている貯留タンクに一時貯留されていたフォトレジストがスリットノズル(23)に供給される。
プライミング(符号(p)〜(q))が終了すると、次にガラス基板上へのフォトレジストの塗布が開始され、符号(r)で示す時点で塗布は終了する。この時点(符号(r))でディスペンスポンプ(DP−A)は加圧作動を停止し、フォトレジスト供給3A(K3−A)が終了する。
【0056】
一方、符号(p)で示す時点で、ディスペンスポンプ(DP−A)と同時に作動を開始した1次ポンプ(1P−A)の吸引によりフォトレジスト供給1A(K1−A)が行われる。フォトレジスト貯蔵容器(43)中のフォトレジストは、1次ポンプ(1P−A)に設けられている貯留タンクに供給される。このフォトレジスト供給1A(K1−A)は、符号(p)〜(t)で示す間であり、符号(t)で示す時点で終了する。
【0057】
また一方、符号(p)で示す時点で、ディスペンスポンプ(DP−A)と同時に加圧作動を開始した第2フォトレジスト供給系(40B)の1次ポンプ(1P−B)によりフォトレジスト供給2B(K2−B)が行われる。
1次ポンプ(1P−B)に設けられている貯留タンクに一時貯留されていたフォトレジストを、濾過装置(41−B)を経て、つまり、フォトレジストに濾過処理を施しながら、ディスペンスポンプ(DP−B)に設けられている貯留タンクに供給する。この1次ポンプ(1P−B)の加圧作動は、符号(p)〜(t)の間である。
【0058】
プライミング、塗布、浸漬、洗浄と細分化された塗布工程は、符号(p)〜(t)の間であり、塗布工程のタクト(時間)(TA2)は符号(p)〜(t)の間となる。
2枚目のガラス基板への塗布工程でのプライミングの開始は、第2フォトレジスト供給系(40B)のディスペンスポンプ(DP−B)の加圧作動、1次ポンプ(1P−B)の吸引作動、及び第1フォトレジスト供給系(40A)の1次ポンプ1次ポンプ(1P−A)の加圧作動の開始と同時に開始する(符号(t))。ディスペンスポンプ(DP−B)の加圧作動によりフォトレジスト供給3B(K3−B)が行われる。
【0059】
ディスペンスポンプ(DP−B)に設けられている貯留タンクに一時貯留されていたフォトレジストがスリットノズル(23)に供給される。
プライミング(符号(t)〜(u))が終了すると、次にガラス基板上へのフォトレジストの塗布が開始され、符号(v)で示す時点で塗布は終了する。この時点(符号(v))でディスペンスポンプ(DP−B)は加圧作動を停止し、フォトレジスト供給3B(K3−B)が終了する。
【0060】
一方、符号(t)で示す時点で、ディスペンスポンプ(DP−B)と同時に作動を開始した1次ポンプ(1P−B)の吸引によりフォトレジスト供給1B(K1−B)が行われる。フォトレジスト貯蔵容器(43)中のフォトレジストは、1次ポンプ(1P−B)に設けられている貯留タンクに供給される。このフォトレジスト供給1B(K1−B)は、符号(t)〜(x)で示す間であり、符号(x)で示す時点で終了する。
【0061】
また一方、符号(t)で示す時点で、ディスペンスポンプ(DP−B)と同時に加圧作動を開始した第1フォトレジスト供給系(40A)の1次ポンプ(1P−A)によりフォトレジスト供給2A(K2−A)が行われる。
1次ポンプ(1P−A)に設けられている貯留タンクに一時貯留されていたフォトレジストを、濾過装置(41−A)を経て、つまり、フォトレジストに濾過処理を施しながら、ディスペンスポンプ(DP−A)に設けられている貯留タンクに供給する。この1次ポンプ(1P−A)の加圧作動は、符号(t)〜(x)の間である。
【0062】
プライミング、塗布、浸漬、洗浄と細分化された塗布工程は、符号(t)〜(x)の間であり、塗布工程のタクト(時間)(TA2)は符号(t)〜(x)の間となる。
また、3枚目、4枚目以降のガラス基板へのフォトレジストの塗布は、1枚目、2枚目のガラス基板へのフォトレジストの塗布と同様に行われる。
【0063】
ここで、図6と、前記図4に示すタイムチャートを比較してみると、1枚目のガラス基板へのフォトレジストの塗布は、図6においては、フォトレジスト供給3A(K3−A)
の間(符号(p)〜(r))であり、この所要時間は、図4におけるフォトレジスト供給3(K3)の間(符号(a)〜(c))と同一である。
【0064】
一方、1次ポンプからディスペンスポンプへのフォトレジスト供給は、図6においては、フォトレジスト供給2B(K2−B)であり、符号(p)〜(t)で表される間である。この所要時間は、図4におけるフォトレジスト供給2(K2)の(符号(c)〜(e)で表される間よりも大幅に長時間となっている(K2−B>K2)。
すなわち、1枚目のガラス基板への第1フォトレジスト供給系(40A)を用いた塗布工程に平行して、第2フォトレジスト供給系(40B)を用いたフォトレジスト供給2B(K2−B)を行うことによって、フォトレジストの濾過処理に費やす時間が大幅に長時間となり、より微小な凝集体やパーティクルなどの異物を捕捉することが可能となる。
【0065】
また一方、浸漬及び洗浄は、図6においては、既に知見として得られている、浸漬や洗浄に用いる溶剤の変更、浸漬や洗浄の処理条件の変更などによって、所要時間は符号(r)〜(t)で表される間となる。この所要時間は、図4における浸漬及び洗浄の所要時間(符号(c)〜(e)に比較し、大幅に短縮されたものとなっている。
すなわち、前記フォトレジスト供給2(K2)の所要時間に律せられることなく、塗布工程のタクト(時間)(TA2)が短縮されたものとなる。(TA2<TA1)。
【0066】
従って、本発明によるスリットコータを用いたフォトレジストの塗布方法によれば、付着する異物が小さくなったカラーフィルタを、塗布工程の処理能力を増加させて製造することが可能となる。
【0067】
また、本発明によるスリットコータは、ガラス基板へフォトレジストを塗布する際に、ディスペンスポンプ(DP−B)とディスペンスポンプ(DP−A)を交互に作動させるので、一方の供給系のディスペンスポンプが加圧作動中に、作動停止中である他方の供給系のディスペンスポンプに設けらた貯留タンクに一時貯留されているフォトレジストの吸引を、該作動停止中の任意の時点で行えるようになっている。つまり、濾過処理に費やす時間の確保とタクトの向上ができる。
【0068】
従って、本発明によるフォトレジストの塗布方法は、作動停止中である他方の供給系のディスペンスポンプに設けらた貯留タンクに一時貯留されているフォトレジストの吸引を、該作動停止中の任意の時点で行うことが可能である。
【符号の説明】
【0069】
20・・・スリットコータ
22・・・ガラス基板
23・・・スリットノズル
30・・・吐出調整機構
31・・・ディップ槽
32・・・洗浄ユニット
33・・・プライミング機構
40・・・フォトレジスト供給系
40A・・・第1フォトレジスト供給系
40B・・・第2フォトレジスト供給系
41、41−A、41−B・・・濾過装置
43・・・フォトレジスト貯蔵容器
1P、1P−A、1P−B・・・1次ポンプ
DP、DP−A、DP−B・・・ディスペンスポンプ
K1、K1−A、K1−B・・・フォトレジスト供給1、1A、1B
K2、K2−A、K2−B・・・フォトレジスト供給2、2A、2B
K3、K3−A、K3−B・・・フォトレジスト供給3、3A、3B
TA1、TA2・・・塗布工程のタクト(時間)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリットコータを用いた基板上へのフォトレジストの塗布方法において、該スリットコータのスリットノズルへのフォトレジストの供給に第1フォトレジスト供給系と第2フォトレジスト供給系を用い、
A)奇数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布には、第1フォトレジスト供給系を構成するディスペンスポンプからスリットノズルへのフォトレジストの供給と、フォトレジスト貯蔵容器から1次ポンプへのフォトレジストの供給、及び第2フォトレジスト供給系を構成する1次ポンプからディスペンスポンプへのフォトレジストの供給を行い、
B)偶数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布には、第2フォトレジスト供給系を構成するディスペンスポンプからスリットノズルへのフォトレジストの供給と、フォトレジスト貯蔵容器から1次ポンプへのフォトレジストの供給、及び第1フォトレジスト供給系を構成する1次ポンプからディスペンスポンプへのフォトレジストの供給を行うことを特徴とするフォトレジストの塗布方法。
【請求項2】
前記第1フォトレジスト供給系及び第2フォトレジスト供給系として、各供給系は1次ポンプ、濾過装置、ディスペンスポンプ、配管で構成され、該1次ポンプの各々、及び該ディスペンスポンプの各々には、フォトレジストを一時貯留する貯留タンクが設けらた供給系を用いることを特徴とする請求項1記載のフォトレジストの塗布方法。
【請求項3】
前記第1フォトレジスト供給系又は第2フォトレジスト供給系の一方の供給系のディスペンスポンプが加圧作動中に、作動停止中である他方の供給系のディスペンスポンプに設けらた貯留タンクに一時貯留されているフォトレジストの吸引を、該作動停止中の任意の時点で行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のフォトレジストの塗布方法。
【請求項4】
基板上へフォトレジストを塗布するスリットコータにおいて、該スリットコータのスリットノズルへのフォトレジストの供給系として第1フォトレジスト供給系と第2フォトレジスト供給系を備え、
A)奇数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布に際しては、第1フォトレジスト供給系を構成するディスペンスポンプの加圧作動と1次ポンプの吸引作動、及び第2フォトレジスト供給系を構成する1次ポンプの加圧作動を行い、
B)偶数枚目の基板上へのフォトレジストの塗布に際しては、第2フォトレジスト供給系を構成するディスペンスポンプの加圧作動と1次ポンプの吸引作動、及び第1フォトレジスト供給系を構成する1次ポンプの加圧作動を行うことを特徴とするスリットコータ。
【請求項5】
前記第1フォトレジスト供給系及び第2フォトレジスト供給系として、各供給系は1次ポンプ、濾過装置、ディスペンスポンプ、配管で構成され、該1次ポンプの各々、及び該ディスペンスポンプの各々には、フォトレジストを一時貯留する貯留タンクが設けらた供給系を備えていることを特徴とする請求項4記載のスリットコータ。
【請求項6】
前記第1フォトレジスト供給系又は第2フォトレジスト供給系の一方の供給系のディスペンスポンプが加圧作動中に、作動停止中である他方の供給系のディスペンスポンプに設けらた貯留タンクに一時貯留されているフォトレジストの吸引を、該作動停止中の任意の時点で行えることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のスリットコータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−5356(P2011−5356A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−148497(P2009−148497)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】