説明

ブローバイガス環流装置

【課題】エンジンの小型軽量化を達成する。
【解決手段】クランク軸10には、クランクウエブ15a,15bの外周面に開口し径方向に伸びる分離通路26a,26bと軸方向に伸びる軸方向通路27a,27bとジャーナル14a,14bに径方向に伸びて形成されジャーナル14a,14bの外周面と軸方向通路27a,27bとを連通する径方向通路28a,28bとが形成されている。クランク軸10のジャーナル14a,14bを支持する滑り軸受31a,31bの内周面には、径方向通路28a,28bに連通する連通溝32a,32bが形成されている。クランクケース11にはブローバイガスを吸気系に供給する排気通路33a,33bが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼室内からクランクケース内に洩れ出るブローバイガスを燃焼室に還元させるブローバイガス環流装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンの燃焼室内からは、ピストンとシリンダ壁との間隙を通ってクランクケース内にブローバイガスが漏出する。このブローバイガスを燃焼室に還元して燃焼処理するために、エンジンにはブローバイガス環流装置が設けられている。クランク室内のブローバイガスには潤滑油が油滴となって混入するので、ブローバイガス環流装置によりクランク室内のブローバイガスを燃焼室に還元するには、ブローバイガスを気液分離して油滴をガスから分離する必要がある。
【0003】
クランク室内のブローバイガスをクランク室の外部に案内しながら気液分離するために、クランク軸にはガスをクランク室の外部に案内する軸内通路が形成される。軸内通路はクランク軸のバランスウエイトつまりクランクウエブの外周面に開口してクランク軸の中心部まで径方向に伸びる分離通路と、この分離通路の中心部からジャーナルに伸びる軸方向通路とを有している。
【0004】
軸方向通路に流入したブローバイガスをクランクケースの外部に案内するために、特許文献1には、クランク軸の端部を支持する2つの軸受の間にブローバイガスコレクタを組み込み、これにブリーザパイプを接続するようにしたブローバイガス排出装置が記載されている。特許文献2に記載されたクランクケースの脱気装置においては、クランク軸の一端部側には中心軸に軸方向に伸びる接続通路が形成され、この接続通路はクランク軸の端面に開口されている。一方、クランク軸の他端部側には中心軸に平行に伸びる接続通路が成形され、この接続口はクランクケース内の中空室に連通しており、中空室に連通する接続配管によりブローバイガスが吸気装置つまり吸気系に供給される。さらに、特許文献3には、クランク軸の中心軸に形成された連通路をシリンダブロックとその外側のフロントカバーとの間に形成された通路に開口させるようにしたブローバイガス・オイル分離装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2769984号公報
【特許文献2】特開平9−242524号公報
【特許文献3】特開平8−246836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のブローバイガス環流装置においては、ブローバイガスを吸気系に環流するために、クランク軸の軸方向に形成された軸方向通路と、クランクウエブの外周面に開口して軸方向通路にまで径方向に伸びる分離通路とをクランク軸に形成し、ブローバイガスとともに分離通路内に流入した油滴を遠心力によりクランク室内に戻すようにしている。遠心力により油滴が分離されたブローバイガスを、吸気系に供給するために、特許文献1に記載されるように、2つの軸受の間にブローバイガスコレクタを組み込み、これにブリーザパイプを接続するようにすると、クランクケースには軸受に加えてブローバイガスコレクタを設ける必要があり、エンジンの小型軽量化を図ることができない。
【0007】
特許文献2に記載される脱気装置においては、油滴が遠心分離されたブローバイガスを連通通路によりクランクケース内の中空室に供給し、中空室から吸気系にブローバイガスを戻すようにしている。しかしながら、クランクケース内に中空室を形成する必要があり、このタイプのブローバイガス環流装置もエンジンの小型軽量化を図ることができない。さらに、特許文献3に記載されるように、油滴が遠心分離されたブローバイガスを吸気装置に戻すために、シリンダブロックの外側にこれとの間で通路を形成するフロントカバーを設けるようにすると、やはりエンジンの小型軽量化を図ることができない。このように、従来のブローバイガス環流装置においては、いずれもエンジンの小型軽量化を達成することができないという問題点がある。
【0008】
本発明の目的は、エンジンの小型軽量化を達成することができるブローバイガス環流装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のブローバイガス環流装置は、クランクケースのクランク室のブローバイガスを外部に排出するためのブローバイガス環流装置であって、クランクウエブの外周面に開口し前記クランクウエブに径方向に伸びて形成される分離通路、当該分離通路の中心部に連通し軸方向に伸びてクランク軸に形成される軸方向通路、および前記ジャーナルに径方向に伸びて形成されジャーナルの外周面と前記軸方向通路とを連通する径方向通路を有する軸内通路と、前記クランク軸の前記ジャーナルを支持する滑り軸受の内周面に前記径方向通路に連通して形成される連通溝と、前記クランクケースに前記連通溝に連通して形成されブローバイガスを吸気系に供給する排気通路とを有することを特徴とする。
【0010】
ブローバイガス環流装置は、前記連通溝を円弧状に形成し、ピストンが上死点から下死点に向けて移動する過程で前記連通溝が前記径方向通路と連通することを特徴とする。本発明のブローバイガス環流装置は、前記連通溝と前記クランク室とを連通させる油滴戻し流路を前記クランクケースに形成することを特徴とする。本発明のブローバイガス環流装置は、前記クランク軸の一端部側のジャーナルを支持する第1の滑り軸受と、前記クランク軸の他端部側のジャーナルを支持する第2の滑り軸受とに、それぞれ前記ブローバイガスを吸気系に供給する排気通路に連通する前記連通溝をそれぞれ形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、クランク軸に形成された径方向通路に連通する連通溝を滑り軸受に形成したので、従来のように軸受に加えてブローバイガスコレクタ等の付加的な部品を設ける必要がなく、ブローバイガスと油滴とを分離してブローバイガスを吸気系に戻すことができる。クランクケースに設けられる滑り軸受を利用することにより、簡単な構造でブローバイガスの戻りと、油滴のガスからの分離とを行うことができ、ブローバイガス環流装置を有するエンジンの製造コストを大幅に低減することができる。
【0012】
クランクケースに油滴戻し流路を設けると、ブローバイガスと油滴との分離性能を向上させることができる。特に、エンジンが傾斜した状態で使用されると、従来技術では分離性能は低下するが、油滴戻し流路を設けることにより、エンジンが傾斜した状態で使用されても分離性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態であるブローバイガス環流装置を備えたエンジンを示す断面図である。
【図2】図1におけるA−A線拡大断面図である。
【図3】図2におけるB−B線断面図である。
【図4】ピストンの上下動ストロークを示すタイムチャートである。
【図5】本発明の他の実施の形態であるブローバイガス環流装置の要部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1に示すエンジンは、1気筒の4サイクルエンジンを示す断面図であり、クランク軸10が回転自在に装着されるクランクケース11を有している。クランクケース11に設けられたシリンダ12内にはピストン13が軸方向に往復動自在に組み込まれている。クランク軸10の両端部はジャーナル14a,14bとなっており、それぞれのジャーナル14a,14bの軸方向内側には、それぞれ径方向に伸びるバランスウエイトつまりクランクウエブ15a,15bが一体に設けられている。それぞれのクランクウエブ15a,16bの基端部にはクランクウエブ15a,15bに対して反対側に伸びるアーム16a,16bが一体となっている。それぞれのアーム16a,16bの間にはクランクピン17が設けられており、ピストン13をクランク軸10に連結するためのコネクティングロッド18の大端部がクランクピン17に嵌合されている。コネクティングロッド18の小端部はピストン13に取り付けられるピストンピン19に嵌合されている。
【0016】
シリンダ12の頂部にはシリンダヘッド21が装着されており、シリンダヘッド21とシリンダ12の内周面とピストン13とにより燃焼室22が形成される。シリンダヘッド21には図示しない吸気ポートと排気ポートとが形成されており、燃焼室22内に供給された混合ガスを点火する図示しない点火プラグがシリンダヘッド21に設けられている。燃焼室22内に供給された混合気をピストン13の上昇移動により圧縮した状態のもとで点火プラグにより点火すると、燃焼室内の混合気が燃焼し、ピストン13は下方に駆動される。図1はピストン13が下死点の位置まで移動した状態を示す。吸気ポートを開閉する図示しない吸気弁と排気ポートを開閉する図示しない排気弁は、シリンダヘッド21に設けられたカムシャフトにより開閉駆動される。カムシャフトに取り付けられた図示しない歯車には、クランク軸10に取り付けられた歯車23に噛み合うタイミング伝動装置24が掛け渡されており、吸気弁と排気弁はそれぞれクランク軸10により開閉駆動される。エンジンの燃焼室22内からクランクケース11内のクランク室25には、ピストン13とピストンリング13aの合口隙間とシリンダ12の内周壁との間隙を通ってブローバイガスが漏出することになる。
【0017】
それぞれのクランクウエブ15a,15bには、それぞれの外周面に開口する分離通路26a,26bが径方向に伸びて形成されている。それぞれの分離通路26a,26b内にブローバイガスに混入した油滴がブローバイガスと一緒に入り込んだとしても、径方向に伸びる分離通路26a,26bにおいて油滴に加わる遠心力により油滴は径方向外方に飛散されることになる。油滴はガスに比して密度が約800倍となっているので、ブローバイガスと一緒に油滴が分離通路26a,26b内に入り込んでも、油滴は遠心力によりクランク室25内に戻される。
【0018】
クランク軸10の両端部には分離通路26a,26bの径方向中心部に連通する軸方向通路27a,27bが軸方向に伸びて形成されている。それぞれの軸方向通路27a,27bはクランク軸10の端面からドリルによる孔明け加工により形成され、加工後にはそれぞれの端面は閉塞される。ジャーナル14a,14bには径方向に伸びる径方向通路28a,28bが形成されており、径方向通路28aはジャーナル14aの外周面に開口し、径方向通路28bはジャーナル14bの外周面に開口している。径方向通路28a,28bの数としては、複数本を径方向に形成しても良く、ジャーナル14a,14bを貫通するように形成しても良い。
【0019】
分離通路26a,軸方向通路27a,および径方向通路28aにより軸内通路29aが構成されている。同様に、分離通路26b,軸方向通路27b,および径方向通路28bにより軸内通路29bが構成されており、図1において左側の軸内通路29aは第1の軸内通路を形成し、右側の軸内通路29bは第2の軸内通路を形成している。滑り軸受31aは第1の滑り軸受を形成し、滑り軸受31bは第2の滑り軸受を形成している。
【0020】
クランクケース11にはクランク軸10の両端部のジャーナル14a,14bを回転自在に支持するための滑り軸受31a,31bが設けられている。滑り軸受31aの内周面には、図2に示されるように、径方向通路28aに連通する連通溝32aが円周方向に伸びて円弧状に形成されている。図2に示されるように、ピストン13が上死点(TDC)から下死点(BDC)に駆動される過程のもとでは、連通溝32aが径方向通路28aに連通するように円弧状の連通溝32aの円周方向長さ寸法が設定されている。図2に示す場合には、クランク軸10が図2において矢印で示すように時計方向に回転するとピストン13が上死点に達する前には径方向通路28aは連通溝32aに連通し始め、ピストン13が下死点に達した後に僅かに下死点を過ぎる角度にまで連通するようになっている。滑り軸受31bの内周面にも径方向通路28bに連通する連通溝32bが円周方向に伸びて円弧状に形成されており、連通溝32aと同様の形状となっている。
【0021】
ピストン13が上死点から下死点に向けて移動する過程においては、クランク室25内はピストン13により圧縮されることになり、この過程のもとでは径方向通路28a,28bが連通溝32a,32bに連通するので、ブローバイガスは軸内通路29a,29b内に加圧流入されることになる。
【0022】
クランクケース11にはそれぞれの連通溝32a,32bに連通する排気通路33a,33bが形成されている。クランクケース11にはジョイント34a,34bにより排気通路33a、33bに連通する吸気配管35a,35bが取り付けられており、排気通路33a,33b内に排出されたブローバイガスは吸気配管35a,35bにより図示しない吸気系に供給される。
【0023】
クランクケース11には、図2および図3に示すように、連通溝32aとクランク室25とを連通させるために、油滴戻し流路36が形成されている。分離通路26aにおいてブローバイガスから分離されることなく、軸方向通路27aおよび径方向通路28aを経て連通溝32aまでブローバイガスに混入して流れた油滴は、この油滴戻し流路36によってクランク室25内に戻される。油滴戻し流路36のクランク室25側の開口部は、クランク軸10の段部により覆われないように段部との間には隙間が形成されている。ただし、図3に二点鎖線で示すように、開口部に連通する凹溝37をクランクケース11の内面に形成するようにしても良い。クランクケース11には、同様の油滴戻し流路が連通溝32bをクランク室25に連通させるために設けられている。油滴戻し流路36は、図2に示されるように、円弧状の連通溝32bのクランク軸回転方向の下流側に連通して形成されており、連通溝32a内に流入した油滴はジャーナル14aの外周面に付着した状態で油滴戻し流路36にまで案内されて、油滴戻し流路36からクランク室25内に戻される。これにより、ブローバイガスと油滴との分離効率を高めることができる。
【0024】
図4はピストン13の上下動ストロークを示すタイムチャートである。4サイクルエンジンは、ピストン13が上死点(TDC)位置から下死点(BDC)位置に向けて下降移動する吸気行程と、吸入した混合気をピストン13の上死点に向かう上昇移動により圧縮する圧縮行程と、混合気が圧縮された状態のもとで点火プラグにより点火されて燃焼し、燃焼圧力でピストン13を下死点位置に向けて下降移動する膨張行程と、ピストン13を上昇移動させて燃焼ガスを排気する排気行程とを有している。ピストン13の上昇移動と下降移動とによりクランク軸10は回転運動に変換される。
【0025】
上述したエンジンにおいては、クランク室25内に漏出したブローバイガスにはクランク室25内に飛散する油滴が混合して気液が混合した混合流体となっている。混合流体は、遠心力が働く分離通路26a,26b内を径方向外側から内側に向けて流れるときに、密度がガスよりも極めて高い油滴に加えられる遠心力によりガスと油滴に分離されて殆どの油滴がクランク室25内に戻される。油滴が分離されたガスは軸方向通路27a,27bと径方向通路28a,28bを経て連通溝32a,32b内に流れる。図4において上死点位置から下死点位置に向けてピストン13が下降移動してクランク室25の圧力が大気圧よりも高くなるときには、径方向通路28a,28bは、連通溝32a,32bと連通することになる。一方、下死点位置から上死点位置に向けてピストン13が上昇移動し大気圧よりも低くなるときには径方向通路28a,28bは閉塞される。
【0026】
このように、連通溝32a,32bにバルブ機能を持たせると、一定圧力以上のガスだけを排出してクランク室25内を任意の圧力に保つことができる。
【0027】
連通溝32a,32b内にガスにより混入した油滴は、油滴戻し流路36により常時クランク室25に環流されるので、潤滑油がエンジン外部に排出されるのを完全に防止することができ、ガスと油滴との分離性能を向上させることができる。つまり、クランク室25内の圧力は連通溝32a,32b内の圧力よりも低いので、これとクランク室25とを小径の油滴戻し流路36により連通させると、連通溝32a,32bからクランク室25へ微小流れを作り出すことができ、連通溝32a,32b内に混入した潤滑油をクランク室25内に常時環流させることができる。
【0028】
図1に示すように、クランク軸10の両端部のジャーナル14a,14bに対応させて滑り軸受31a,31bの両方に連通溝32a,32bを設けているが、少なくともいずれか一方に設けると、上述した機能を得ることができる。ただし、ジャーナル14a,14bの径が小さく、軸方向通路の径を大きくすることができない場合には、図1に示すように、両方の滑り軸受31a,31bに連通溝32a,32bを設けて流量を確保することが好ましい。
【0029】
図5本発明の他の実施の形態であるブローバイガス環流装置の要部を示す断面図である。
【0030】
図5に示す場合には、クランクケース11の滑り軸受31aに形成された連通溝32aは環状となっている。これにより、径方向通路28aはピストン13の上下方向位置に拘わらず、常に連通溝32aと連通することになる。径方向通路28aはジャーナル14aを貫通して形成されている。図5は図1における左側のジャーナル14aの構造を示すが、他のジャーナル14bの部分における連通溝32bについても環状としても良い。図5に示すように、常時連通形態とするときには、排気通路33a,33bに逆止弁を設けると、図2に示した場合と同様のバルブ機能を持たせることができる。
【0031】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、図1には単気筒エンジンを示すが、複数気筒のエンジンにも本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0032】
10 クランク軸
11 クランクケース
12 シリンダ
13 ピストン
13a ピストンリング
14a,14b ジャーナル
15a,15b クランクウエブ
21 シリンダヘッド
22 燃焼室
25 クランク室
26a,26b 分離通路
27a,27b 軸方向通路
28a,28b 径方向通路
29a,29b 軸内通路
31a,31b 滑り軸受
32a,32b 連通溝
33a,33b 排気通路
36 油滴戻し流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランクケースのクランク室のブローバイガスを外部に排出するためのブローバイガス環流装置であって、
クランクウエブの外周面に開口し前記クランクウエブに径方向に伸びて形成される分離通路、当該分離通路の中心部に連通し軸方向に伸びてクランク軸に形成される軸方向通路、および前記ジャーナルに径方向に伸びて形成されジャーナルの外周面と前記軸方向通路とを連通する径方向通路を有する軸内通路と、
前記クランク軸の前記ジャーナルを支持する滑り軸受の内周面に前記径方向通路に連通して形成される連通溝と、
前記クランクケースに前記連通溝に連通して形成されブローバイガスを吸気系に供給する排気通路とを有することを特徴とするブローバイガス環流装置。
【請求項2】
請求項1記載のブローバイガス環流装置において、前記連通溝を円弧状に形成し、ピストンが上死点から下死点に向けて移動する過程で前記連通溝が前記径方向通路と連通することを特徴とするブローバイガス環流装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のブローバイガス環流装置において、前記連通溝と前記クランク室とを連通させる油滴戻し流路を前記クランクケースに形成することを特徴とするブローバイガス環流装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のブローバイガス環流装置において、前記クランク軸の一端部側のジャーナルを支持する第1の滑り軸受と、前記クランク軸の他端部側のジャーナルを支持する第2の滑り軸受とに、それぞれ前記ブローバイガスを吸気系に供給する排気通路に連通する前記連通溝をそれぞれ形成することを特徴とするブローバイガス環流装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−36370(P2013−36370A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171743(P2011−171743)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】