説明

ブーム式作業車の干渉防止規制解除装置

【課題】干渉防止規制を解除した後には、操作レバー12を操作するだけで解除が継続し、両手を塞がれていても作業が継続できる、高所作業車等の干渉解除装置を提供する。
【解決手段】操作レバー12の操作を検出し操作信号を出力する操作検出手段41と、解除意志信号を出力する干渉規制解除スイッチ14と、操作信号と解除意志信号とを共に受信すると干渉規制を解除し解除後は操作信号を継続受信している場合に限り干渉規制解除を継続する干渉規制解除手段43とを備えて構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、干渉防止規制装置を備えた高所作業車または移動式クレーン車等のブーム式作業車における干渉防止規制解除装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高所作業車や移動式クレーン車等の作業車には、干渉防止規制装置を備えたものがある。高所作業車Aに例を採り、図1および図3に従って説明する。
【0003】
高所作業車Aは、トラック1にアウトリガ3を備えたサブフレーム2を取付け、サブフレーム2の上面に水平旋回自在な旋回台4、旋回台4に起伏および伸縮自在なブーム6、ブーム6の先端に姿勢維持部材7を介して首振り自在に作業台8を備えている。そして、作業台8には操作装置11、操作装置11には操作レバー12、干渉防止領域設定スイッチ13、干渉規制解除スイッチ14を備えている。
【0004】
高所作業車Aが作業現場に到着すると、オペレータ16は、アウトリガ3を張出してトラック1を安定的に支持させてから作業台8に搭乗し、操作レバー12を適宜操作して適宜旋回、起伏、伸縮、首振りし作業台8を作業対象物21に接近させて作業をする。
【0005】
作業台8と作業対象物21との間に障害物がなく、作業に支障がない場合は問題ないが、たとえば、電線23が支障になる場合がある。この場合、電線23に作業台8が接触しないよう適宜な空間を残して作業台8の作動を規制する干渉防止規制領域Xを設定できるようになっている。干渉防止規制領域Xは、干渉防止領域設定スイッチ13を操作することにより記憶手段37に設定し記憶する。
【0006】
作業台8の位置は、旋回位置検出器32、ブーム起伏角度検出器33、ブーム長さ検出器34、首振り位置検出器35の検出値から常時算出されているから、操作レバー12を適宜操作して適宜旋回、起伏、伸縮、首振りし作業台8が記憶手段37で記憶している干渉防止規制領域Xに侵入しかかると、比較手段38は、干渉規制信号を発信する。作動規制手段39は、干渉規制信号を受信すると、アクチュエータ(旋回モータ、起伏シリンダ5、伸縮シリンダ、首振りモータ)40の作動を規制させる。
【0007】
このような干渉防止規制をすると、作業台8が、電線23に干渉しないため、作業台8または電線23を損傷することがなく、またオペレータ16が感電することがないので、作業を安全に効率良くできる。
【0008】
ところで、干渉防止規制領域Xを設定して作業することは、一般的には、作業を安全に効率良くできるため、好都合であるが、電線23を越えた干渉防止規制領域X内の位置(例えば、図1の想像線の位置)まで作業台8を突っ込んで作業をする必要が発生することがある。このような場合のため、操作装置11には、干渉規制解除スイッチ14が備えられている。干渉規制解除スイッチ14をONにしたまま操作レバー12を操作すると、干渉防止規制領域X内に作業台8が侵入し干渉防止規制が働いていても干渉防止規制が解除され、旋回、起伏、伸縮、首振り作動し作業台8を移動できるのである。
【特許文献1】特開2000−170202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
干渉規制解除スイッチ14を備えた高所作業車Aは、電線23を越えた干渉防止規制領域X内の位置まで作業台8を突っ込んで作業をする必要が発生した場合、干渉防止規制領域X内に作業台8が侵入し干渉防止規制が働いていても干渉防止規制を解除できるため、干渉防止規制領域X内で旋回、起伏、伸縮、首振り作動し作業台8を移動できるので便利である。
【0010】
ところが、作業台8を電線23間に突っ込む際に電線23の間隔を広げなければならないことがあり、オペレータ16が2人で作業台8に搭乗している場合にはさして問題ないが、オペレータ16が1人で搭乗している場合には問題になる。なぜなら、干渉規制解除スイッチ14をONにしたまま操作レバー12を操作する必要があるため、両手を塞がれているからである。
【0011】
本願発明が解決しようとする課題は、この問題点を解決し、干渉規制を解除して作動させる場合に、両手を使い続けなくてもよいブーム式作業車の干渉防止規制解除装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
【0013】
本願請求項1の発明
本願請求項1のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置は、走行体、走行体の基台の上面に水平旋回自在な旋回台、旋回台に起伏および伸縮自在なブームを備え、操作装置の操作レバーを傾動操作することにより作動するブーム式作業車であって、作動姿勢を検出する作動姿勢検出手段と、干渉規制領域を記憶した記憶手段と、作動姿勢と干渉規制領域とを比較し干渉規制信号を発信する比較手段と、干渉規制信号を受信し作動規制をする作動規制手段とからなる干渉防止規制手段を備えたブーム式作業車において、前記操作レバーの操作を検出し操作信号を出力する操作検出手段と、解除意志信号を出力する干渉規制解除スイッチと、操作信号と解除意志信号とを共に受信すると干渉規制を解除し解除後は操作信号を継続受信している場合に限り干渉規制解除を継続する干渉規制解除手段とを備えて構成したことを特徴としている。
【0014】
干渉規制解除手段は、操作信号と解除意志信号とを共に受信すると、干渉規制を解除し、解除後は操作信号を継続受信している場合に限り干渉規制解除を継続する。このため、干渉規制領域において干渉規制解除スイッチを操作すると共に操作レバーによる操作をすれば、干渉規制解除がされ、操作レバーの操作を継続している間は、干渉規制解除が継続されるので、干渉規制解除スイッチを押し続けておく必要がないのである。
【0015】
本願請求項2の発明
本願請求項2のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置は、上記請求項1のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置において、前記干渉規制領域は、自機の部位同士に対する干渉規制領域であることを特徴としている。
【0016】
干渉規制領域は、自機の部位同士に対する干渉規制領域であるため、通常の作動では自機の部位同士で干渉することがなく、これに加え、干渉防止規制解除操作をすると、上記請求項1の作用を達成するのである。
【0017】
本願請求項3の発明
本願請求項3のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置は、上記請求項1のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置において、前記干渉規制領域は、自機と構築物等との位置関係に対して設定する干渉規制領域であることを特徴としている。
【0018】
干渉規制領域は、自機と構築物との位置関係に対して設定する干渉規制領域であるため、通常の作動では、自機が構築物に干渉することがなく、これに加え、干渉防止規制解除操作をすると、上記請求項1の作用を達成するのである。
【発明の効果】
【0019】
本願請求項1のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置によれば、走行体、走行体の基台の上面に水平旋回自在な旋回台、旋回台に起伏および伸縮自在なブームを備え、操作装置の操作レバーを傾動操作することにより作動するブーム式作業車であって、作動姿勢を検出する作動姿勢検出手段と、干渉規制領域を記憶した記憶手段と、作動姿勢と干渉規制領域とを比較し干渉規制信号を発信する比較手段と、干渉規制信号を受信し作動規制をする作動規制手段とからなる干渉防止規制手段を備えたブーム式作業車において、前記操作レバーの操作を検出し操作信号を出力する操作検出手段と、解除意志信号を出力する干渉規制解除スイッチと、操作信号と解除意志信号とを共に受信すると干渉規制を解除し解除後は操作信号を継続受信している場合に限り干渉規制解除を継続する干渉規制解除手段とを備えて構成したため、干渉規制領域において干渉規制解除スイッチを操作すると共に操作レバーによる操作をすれば、干渉規制解除がされ、そのまま操作レバーの操作を継続している間は、干渉規制解除スイッチを押し続けておかなくとも、干渉規制解除が継続される。よって、オペレータは、片手で操作レバーを操作しながら、他方の手で電線等の障害物をずらして作業できるので、作業台に1人で搭乗していても、安全に作業をすることができるという効果があるのである。また、1人の体重の減量分だけ部品や作業工具等を多く作業台8に搭載できるので、効率良く作業をすることができるという効果があるのである。
【0020】
本願請求項2のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置によれば、上記請求項1のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置において、前記干渉規制領域は、自機の部位同士に対する干渉規制領域として構成したため、干渉規制領域は、自機の部位同士に対する干渉規制領域であるため、通常の作動では自機の部位同士で干渉することがないという効果を備え、これに加え、干渉防止規制解除操作をすると、上記請求項1の効果を達成するのである。
【0021】
本願請求項3のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置によれば、上記請求項1のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置において、前記干渉規制領域は、自機と構築物等との位置関係に対して設定する干渉規制領域として構成したため、通常の作動では、自機が構築物に干渉することがないとう効果を備え、これに加え、干渉防止規制解除操作をすると、上記請求項1の効果を達成するのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図1〜図2を参照して本願発明の実施の形態を、作業車として高所作業車に例をとり説明する。
【0023】
1は、トラック、2は、サブフレーム、3は、アウトリガ、4は、旋回台、5は、起伏シリンダ、6は、ブーム、7は、姿勢維持部材、8は、作業台、11は、操作装置、12は、操作レバー、13は、干渉防止領域設定スイッチ、14は、干渉規制解除スイッチ、16は、オペレータ、21は、作業対象物、22は、電柱、23は、電線、24は、手工具、31は、作動姿勢検出手段、32は、旋回位置検出器、33は、ブーム起伏角度検出器、34は、ブーム長さ検出器、35は、首振り角度検出器、36は、アウトリガ張出し幅検出器、37は、記憶手段、38は、比較手段、39は、作動規制手段、40は、アクチュエータ、41は、操作検出手段、42は、解除意志検出手段、43は、干渉規制解除手段、44は、コントローラ、Aは、高所作業車、Rは、最大作業半径、Xは、干渉防止規制領域である。
【0024】
高所作業車Aは、トラック1にアウトリガ3を備えたサブフレーム2を取付け、サブフレーム2の上面に水平旋回自在な旋回台4、旋回台4に起伏および伸縮自在なブーム6、ブーム6の先端に姿勢維持部材7を介して首振り自在に作業台8、作業台8には高所作業車Aの高所作業機部分の作動を指令する操作装置11、操作装置11には傾動操作することで対応するアクチュエータの作動方向と作動速度を指令する操作レバー12を備えている。
【0025】

また、作動姿勢検出手段31として、旋回台4の旋回位置を検出する旋回位置検出器32をサブフレーム2または旋回台4の適所に、ブーム6の起伏角度を検出するブーム起伏角度検出器33を旋回台4またはブーム6の適所に、ブーム6の長さを検出するブーム長さ検出器34をブーム6の適所に、作業台8の首振り位置を検出する首振り位置検出器35を姿勢維持部材7または作業台8の適所に備えている。
【0026】
そして、操作装置11には、干渉防止規制領域Xを設定する干渉防止領域設定スイッチ13、干渉防止規制領域Xに侵入した作業台8の作動規制を解除する干渉規制解除スイッチ14を備えている。
【0027】
さらに、高所作業車Aは、干渉防止領域設定スイッチ13を操作することにより干渉防止規制領域Xを記憶する記憶手段37を備え、この干渉防止規制領域Xは、干渉防止領域設定スイッチ13による1点の指示によって最大作業半径Rを設定したり、最大揚程を設定したり、旋回限界を設定したり等してもよく、あるいは、指示された複数点によって囲まれた領域としてもよい。また、自機の部位同士が干渉するのを防止するために最初から設定されている固有のものでもよい。自機の部位としては、ブーム6、作業台8、旋回台4、キャブ、道具箱、アウトリガ3等が対象になる。
【0028】
比較手段38は、記憶手段37に記憶している干渉防止規制領域Xと、作動姿勢検出手段31(旋回位置検出器32、ブーム起伏角度検出器33、ブーム長さ検出器34、首振り位置検出器35、アウトリガ張出し幅検出手段36等からなる)の検出値から算出した作動姿勢とを比較し、干渉防止規制領域Xに作動姿勢が侵入しかかると、干渉規制信号を発信する。作動規制手段39は、干渉規制信号を受信すると操作レバー12からの操作信号を遮断し、アクチュエータ (旋回モータ、起伏シリンダ5、伸縮シリンダ、首振りモータ等) 40の作動を規制する。
【0029】
操作検出手段41は、操作レバー12が操作されたことを検出する検出手段であり、操作レバー12の操作信号を検出することや、操作レバー12が中立位置から外れたことを検出することにより、検出がなされる。検出結果の信号は、干渉規制解除手段43に送信する。
【0030】
解除意志検出手段42は、干渉規制解除スイッチ14が操作されたことを検出する検出手段であり、干渉規制解除スイッチ14の操作信号を検出し干渉規制解除手段43に送信する。
【0031】
干渉規制解除手段43は、操作検出手段41からの操作信号と解除意志検出手段42からの解除意志信号とを共に受信すると比較手段38からの干渉規制信号を遮断し干渉規制を解除する。そして、解除後は操作信号を継続受信している場合に限り干渉規制解除を継続する。
【0032】
コントローラ44は、記憶手段37と、比較手段38と、作動規制手段39と、操作検出手段41と、解除意志検出手段42、干渉規制解除手段43とを含んで一体的に構成しているが、これらの構成要素は必ずしも一体的に構成されなくてもよい。
【0033】
次に、作用について説明する。
【0034】
高所作業車Aが作業現場に到着すると、オペレータ16は、アウトリガ3を張出してトラック1を安定的に支持させてから作業台8に搭乗し、操作レバー12を適宜操作して、旋回台4を適宜旋回、ブーム6を適宜起伏、ブーム6を適宜伸縮、作業台8を適宜首振りし、作業台8を作業対象物21に接近させて作業をする。
【0035】
ところで、作業現場によっては、作業台8と作業対象物21との間に障害物、たとえば、電線23が支障になる場合がある。この場合、電線23に作業台8が接触しないよう適宜な空間を残して作業台8の作動を規制する干渉防止規制領域X、図1においては最大作業半径Rを、干渉防止領域設定スイッチ13を操作することにより記憶手段37に記憶させ設定しておく。
【0036】
操作レバー12を適宜操作して作業台8を移動させて行くと、比較手段38において、作業台8の位置は、作動姿勢検出手段31(旋回位置検出器32、ブーム起伏角度検出器33、ブーム長さ検出器34、首振り位置検出器35)の検出値から常時算出し、この算出値と記憶手段37で記憶している最大作業半径Rとを常時比較しているから、作業台8の位置が最大作業半径Rを越えて干渉防止規制領域Xに侵入しかかると、比較手段38は、干渉規制信号を発信する。干渉規制解除手段43は、操作検出手段41からの操作信号だけしか受信していない (操作検出手段41からの操作信号と解除意志検出手段42からの解除意志信号とを共に受信した後操作信号を継続受信しているわけではない) ため、干渉規制信号を遮断せず、干渉規制信号は、作動規制手段39に到達する。作動規制手段39は、干渉規制信号を受信すると、アクチュエータ40の作動を規制する。アクチュエータ40とは、旋回モータ、起伏シリンダ5、伸縮シリンダ、首振りモータ等である。
【0037】
このような干渉防止規制をすると、作業台8が、電線23に干渉しないため、作業台8または電線23を損傷することがなく、またオペレータ16が感電することがないので、作業を安全に効率良くできる。
【0038】
ところで、干渉防止規制領域Xを設定して作業することは、一般的には、作業を安全に効率良くできるため、好都合であるが、電線23を越えた干渉防止規制領域X内の位置(例えば、図1の想像線の位置)まで作業台8を突っ込んで作業をする必要が発生することがある。このような場合には、干渉規制解除スイッチ14をONにしたまま操作レバー12を操作すると、干渉規制解除手段43は、操作検出手段41からの操作信号と解除意志検出手段42からの解除意志信号とを共に受信するため、干渉規制信号を遮断する。そこで、作動規制手段39は、干渉規制信号を受信しないため、アクチュエータ40の作動を規制しない。
【0039】
次にこの状態のときに、操作レバー12を操作したまま干渉規制解除スイッチ14をOFFにしても、アクチュエータ40の作動は規制されず、操作レバー12の指令どおり作動を続行する。なぜなら、干渉規制解除手段43は、操作検出手段41からの操作信号と解除意志検出手段42からの解除意志信号とを共に受信した後、操作信号を継続受信している場合に限っては干渉規制解除を継続するためである。
【0040】
つまり、干渉防止規制領域X内に作業台8が侵入し干渉防止規制が働いていても干渉防止規制が解除され、解除後は、操作レバー12だけを操作することで干渉防止規制の解除が続行される。よって、一方の片手で操作レバー12を操作し作業台8を移動しつつ、他方の片手で手工具24を介して電線23を押し上げる等し、電線23と作業台8または電線23とオペレータ16とが干渉するのを防止しながら作業台8を作業対象物21に接近させることができるのである。従来このような作業現場では、作業台8にオペレータ16が2人で搭乗して作業する必要があったが、本願発明によれば、作業台8にオペレータ16が1人で搭乗して安全に作業することができるのである。また、1人の体重の減量分だけ部品や作業工具等を多く作業台8に搭載できるので、効率良く作業をすることができるのである。
【0041】
上記説明では、サブフレーム2を備えたものとして説明したが、備えていないものに適用できることはもちろんであり、また、アウトリガ3を備えていないものに適用できることももちろんである。
【0042】
さらに、上記説明では、高所作業車に例をとり説明したが、移動式クレーン車における干渉防止規制解除装置として適用できることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本願発明のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置を搭載した高所作業車の作業状態を示す説明図である。
【図2】本願発明のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置を示すブロック図である。
【図3】従来のブーム式作業車の干渉防止規制解除装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0044】
1は、トラック、2は、サブフレーム、3は、アウトリガ、4は、旋回台、5は、起伏シリンダ、6は、ブーム、7は、姿勢維持部材、8は、作業台、11は、操作装置、12は、操作レバー、13は、干渉防止領域設定スイッチ、14は、干渉規制解除スイッチ、31は、作動姿勢検出手段、32は、旋回位置検出器、33は、ブーム起伏角度検出器、34は、ブーム長さ検出器、35は、首振り角度検出器、37は、記憶手段、38は、比較手段、39は、作動規制手段、41は、操作検出手段、42は、解除意志検出手段、43は、干渉規制解除手段、Aは、高所作業車、Rは、最大作業半径、Xは、旋回規制領域である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行体、走行体の基台の上面に水平旋回自在な旋回台、旋回台に起伏および伸縮自在なブームを備え、操作装置の操作レバーを傾動操作することにより作動するブーム式作業車であって、
作動姿勢を検出する作動姿勢検出手段と、干渉規制領域を記憶した記憶手段と、作動姿勢と干渉規制領域とを比較し規制信号を発信する比較手段と、規制信号を受信し作動規制をする作動規制手段とからなる干渉防止規制手段を備えたブーム式作業車において、
前記操作レバーの操作を検出し操作信号を出力する操作検出手段と、解除意志信号を出力する干渉規制解除スイッチと、操作信号と解除意志信号とを共に受信すると干渉規制を解除し解除後は操作信号を継続受信している場合に限り干渉規制解除を継続する干渉規制解除手段とを備えて構成したことを特徴とするブーム式作業車の干渉防止規制解除装置。
【請求項2】
請求項1において、前記干渉規制領域は、自機の部位同士に対する干渉規制領域であることを特徴とするブーム式作業車の干渉防止規制解除装置。
【請求項3】
請求項1において、前記干渉規制領域は、自機と構築物等との位置関係に対して設定する干渉規制領域であることを特徴とするブーム式作業車の干渉防止規制解除装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−160423(P2006−160423A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−352322(P2004−352322)
【出願日】平成16年12月6日(2004.12.6)
【出願人】(000148759)株式会社タダノ (419)
【Fターム(参考)】