説明

プラズマ生成装置と処理システム

【課題】電極無損耗の処理システムとプラズマ生成装置を提供する。
【解決手段】処理システムは、第一流体を利用し、被処理物体に対し処理を実行する。処理システムはベースとプラズマ生成装置を有する。ベースは被処理物体を載置する。プラズマ生成装置は第一流体をイオン化する。プラズマ生成装置は少なくとも一つの導引素子と少なくとも一つの電極素子を有する。導引素子は経路を有し、第一流体は経路に沿って第一位置と第二位置を順に通過する。電極素子は第一電極と第二電極を有し、第一電極は第一位置に対応し、第二電極は第二位置に対応する。第一電極、第二電極は第一位置と第二位置の間の第一流体を励起して第二流体を生成し、第二流体はベース上の物体に対し表面処理、活性化、洗浄、フォトレジスト灰化、あるいは、エッチング処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ生成装置と処理システムに関するものであって、特に、電極無損耗のプラズマ生成装置と処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラズマ技術の発展は多年に渡り、プラズマ内の高エネルギー粒子(例えば、電子とイオン)と活性種により、処理したい工作物に対し、コーティング、エッチング、表面改質等を実行し、その特性は光電、および、半導体産業、3C製品(コンピューター(computer)、通信(communication)、消費製品(consumer electronics))、車産業、民生材料業、および、生物医学材料の表面処理等に応用されている。加えて、その技術応用は幅広く、各国は相当な研究開発エネルギーを投入し、プラズマ基礎研究を行っている。
【0003】
しかし、光電、および、半導体産業の製造工程の品質に対する需要により、プラズマ技術の応用は真空環境下に置かれ、膨大な真空設備コストがこの技術の伝統産業への応用を制限している。したがって、多くの研究者は、大気下でプラズマを励起させることを試みている。大気プラズマ(あるいは、常圧プラズマと称される)とは、大気圧、あるいは、大気圧に近い状態下で生成されるプラズマのことである。現在発展している真空プラズマ技術(低圧プラズマシステム)と比較すると、常圧プラズマシステムは、高価な真空設備を使用する必要がないという理由から、コスト的に絶対優勢である。設備コストにおいては、高価な真空設備を使用する必要がないので、線状の常圧プラズマシステムを構築できる場合、真空プラズマ技術を用いた場合と比較して低い設備コストで、更に、プラズマ領域を増加して処理面積を増加させることができる。製造工程においては、処理したい工作物は、真空チャンバによる制限を受けず、ロールツーロール(Roll-to-Roll)連続式工程を実行し、これらの技術特色はどれも、効果的に製品のランニングコスト(Running Cost)を減少させることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、電極無損耗のプラズマ生成装置と処理システムを提供し、電極損耗問題(即ち、プラズマと電極が接触すると、電極が損耗することによる電極交換等の製造工程における不便、不連続、コストの増加が発生してしまう)を回避し、モジュール化した処理システムと線状の大気プラズマ生成装置を提供し、効果的に設備コストを減少させ、生産率を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のプラズマ生成装置は、第一流体をイオン化する。プラズマ生成装置は、少なくとも一つの導引素子と少なくとも一つの電極素子を有する。導引素子は経路を有し、第一流体は経路に沿って第一位置と第二位置を順に通過する。電極素子は第一電極と第二電極を有し、第一電極は第一位置に対応し、第二電極は第二位置に対応し、第一電極、第二電極は第一位置と第二位置の間の第一流体に対し励起した後、第二流体を生成し、第一流体のエネルギー状態は第二流体のエネルギー状態と異なる。
【0006】
本発明の処理システムは、ベースとプラズマ生成装置を有する。ベースは被処理物体を載置する。プラズマ生成装置は、第一流体をイオン化する。
【0007】
プラズマ生成装置は、少なくとも一つの導引素子と少なくとも一つの電極素子を有する。導引素子は経路を有し、第一流体は経路に沿って第一位置と第二位置を順に通過する。電極素子は第一電極と第二電極を有し、第一電極は第一位置に対応し、第二電極は第二位置に対応し、第一電極、第二電極は第一位置と第二位置の間の第一流体を励起した後、第二流体を形成し、これにより、第二流体を利用して、被処理物体に対し表面処理、活性化、洗浄、フォトレジスト灰化、あるいは、エッチング等の工程、あるいは、処理を実行する。
【0008】
第一電極と第二電極間には電位差が存在する。導引素子は中空素子を有し、経路は中空素子内部に位置する。第一電極、第二電極は完全に同一の寸法である。第一電極の寸法は第二電極の寸法より大きい。
【0009】
第一、第二電極は導引素子の外側を囲繞、あるいは、局部囲繞する。第一電極はほぼC字型構造で、第二電極は略C字型構造である。第一電極は第一槽構造を有し、第二電極は第二槽構造を有する。第一槽構造と第二槽構造は経路に対し交差方式で配列される。
【0010】
処理システムは、更に、供給装置を有する。供給装置は無線周波数発生器で、第一電極は無線周波数発生器が生成する信号を受信して、第一流体を励起し、無線周波数発生器の周波数は13.56MHz、あるいは、13.56MHzの整数の倍数の周波数である。この他、供給装置は電源サプライで、この電源サプライは交流発電機で、交流発電機の周波数は1〜100MHzである。
【0011】
導引素子は、更に、第三位置を有し、第二流体は第三位置を通過し、第三位置の第二流体は実質上、均一なエネルギー分布曲線を有する。導引素子は誘電材料からなる。第一電極は第一コイル構造である。コイル構造は導引素子の外部に設置される。
【0012】
導引素子は、更に、側壁とポート構造を有し、ポート構造は側壁部に形成され、第二流体はポート構造を経由して被処理物体に対し処理を実行し、ポート構造は開口である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の処理システムの作用下で、プラズマ、第一電極と第二電極間は相互に接触しないので、電極無損耗の状況が生成される以外に、モジュール化の処理システムは更に線状の大気プラズマ処理装置を提供し、効果的に設備コストを減少させ、生産率を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施の形態1
図1に示されるように、プラズマ生成装置M1は第一流体w1(例えば、空気、Ar、He、N2、O2とこれらの混合物の気体)をイオン化する。プラズマ生成装置M1は導引素子P1、電極素子e1、供給装置3を有する。
【0015】
導引素子P1は円柱状の中空素子n1、経路g1、第一位置a1−a1、第二位置b1−b1、第三位置c1−c1を有する。経路g1は中空素子n1の内部に位置し、第一位置a1−a1、第二位置b1−b1、第三位置c1−c1はそれぞれ、経路g1の三つの異なる断面位置を示している。中空素子n1の両端部分は、入力端i1と出力端i2を有し、第一流体w1が入力端i1から経路g1に進入し、第一流体w1は経路g1に沿って、第一位置a1−a1、第二位置b1−b1を順に通過する。本実施の形態中、導引素子P1は誘電材料(石英ガラス、セラミック、あるいは、同様の性質を有するその他の非導体材料)からなる。
【0016】
電極素子e1は第一電極1−1と第二電極2−1を有する。第一電極1−1、第二電極2−1はそれぞれ、第一位置a1−a1、第二位置b1−b1に対応し、導引素子P1の外側を囲繞している。供給装置3は信号、あるいは、エネルギーを第一電極1−1に提供し、第二電極2−1が接地し、第一電極1−1と第二電極2−1の間に電位差が存在する。
【0017】
本実施の形態中、第一電極1−1、第二電極2−1は、均一なエネルギー分布を得るために、完全に同一の寸法である。供給装置3としては、無線周波数発生器(周波数は13.56MHz、あるいは、13.56MHzの整数の倍数の周波数)を用いることができる。第一電極1−1は無線周波数発生器から生成される信号を受信し、これにより、第一電極1−1、第二電極2−1間に生成される電場により第一流体w1を励起する。このほかに、供給装置3としては、電源サプライ(周波数が1〜100MHzの交流発電機)を用いることができる。電源サプライは第一電極1−1に電気的に接続され、これにより、第一電極1−1、第二電極2−1間に生成される電場は第一流体w1を励起する。
【0018】
第一電極1−1は第一位置a1−a1に対応し、第二電極2−1は第二位置b1−b1に対応し、第一電極1−1と第二電極2−1間に形成される電場は、第一位置a1−a1と第二位置b1−b1間の第一流体w1を励起した後、第二流体w2(プラズマ)を生成し、これにより、第一流体w1のエネルギー状態は第二流体w2のエネルギー状態と異なる。
【0019】
その後、第二流体w2は第三位置c1−c1を通過し、かつ、中空素子n1の出力端i2により出力され、第三位置c1−c1上の第二流体w2は実質的に均一なエネルギー分布曲線を有する(図1左側のエネルギー分布曲線xで示される)。
【0020】
実施の形態2
図2に示されるように、実施の形態2のプラズマ生成装置M2が、実施の形態1のプラズマ生成装置M1と異なる点は、プラズマ生成装置M2の電極素子e2は第一電極1−2と第二電極2−2を有し、第一電極1−2の寸法が第二電極2−2の寸法より大きいことである。このように、第一電極1−2の寸法を第二電極2−2の寸法より大きくすることによって、他の部材特徴(例えば、第一電極と第二電極の間に電位差が形成される、周波数発生器の周波数設定などの特徴)に合わせることができ、均一なエネルギー分布を得ることができる。よって、第一電極1−2は第一位置a1−a1に対応し、第二電極2−2は第二位置b1−b1に対応し、第一電極1−2、第二電極2−2は第一位置a1−a1と第二位置b1−b1間の第一流体w1を励起した後、第二流体w2を生成し、これにより、第一流体w1のエネルギー状態は第二流体w2のエネルギー状態と異なり、第二流体w2は第三位置c1−c1を通過し、かつ、中空素子n1の出力端i2により出力される。
【0021】
実施の形態3
図3に示されるように、実施の形態3のプラズマ生成装置M3が、実施の形態1のプラズマ生成装置M1と異なる点は、プラズマ生成装置M3の電極素子e3は、略C字型構造の第一電極1−3、略C字型構造の第二電極2−3を有し、第一電極1−3、第二電極2−3はそれぞれ、導引素子P1の外側を局部囲繞している。このように、第一電極1−3、第二電極2−3がそれぞれ導引素子P1の外側を局部囲繞していることにより、他の部材特徴(例えば、第一電極と第二電極の間に電位差が形成される、周波数発生器の周波数設定などの特徴)に合わせることができ、均一なエネルギー分布を得ることができる。第一電極1−3、第二電極2−3はそれぞれ、第一槽構造1031、第二槽構造2031を有し、第一槽構造1031と第二槽構造2031は経路g1に対し、交差方式で配列されることである。このように、第一槽構造1031と第2槽構造2031を経路g1に対して、交差方式で配列することにより、他の部材特徴(例えば、第一電極と第二電極の間に電位差が形成される、周波数発生器の周波数設定などの特徴)に合わせることができ、均一なエネルギー分布を得ることができる。
【0022】
よって、第一電極1−3は第一位置a1−a1に対応し、第二電極2−3は第二位置b1−b1に対応し、第一電極1−3と第二電極2−3は、第一位置a1−a1と第二位置b1−b1間の第一流体w1を励起した後、第二流体w2を生成し、これにより、第一流体w1のエネルギー状態は第二流体w2のエネルギー状態と異なり、第二流体w2は第三位置c1−c1を通過し、かつ、中空素子n1の出力端i2により出力される。
【0023】
実施の形態4
図4に示されるように、実施の形態4のプラズマ生成装置M4が、実施の形態2のプラズマ生成装置M2と異なる点は、プラズマ生成装置M4の電極素子e4は第一電極1−4と第二電極2−4を有し、第一電極1−4は導引素子P1外部に設置されるコイル構造であることである。このように、第一電極1−4をコイル構造にすることで、コイルの電磁誘導および電界により、第一流体w1を励起することができる。
【0024】
よって、第一電極1−4は第一位置a1−a1に対応し、第二電極2−4は第二位置b1−b1に対応し、第一電極1−4と第二電極2−4は、第一位置a1−a1と第二位置b1−b1間の第一流体w1を励起した後、第二流体w2を生成し、これにより、第一流体w1のエネルギー状態は第二流体w2のエネルギー状態と異なり、第二流体w2は第三位置c1−c1を通過し、かつ、中空素子n1の出力端i2により出力される。
【0025】
実施の形態5
図5Aに示されるように、本発明の処理システムT1aは単一のプラズマ生成装置M1、および、電極素子e1を有し、プラズマ生成装置M1は、その他の単一プラズマ生成装置M2、M3、M4、および、その電極素子e2、e3、e4、e5により代替できる。ここでは、説明を分かりやすくするため、本実施の形態にプラズマ生成装置M1、および、電極素子e1を用いた場合を説明する。
【0026】
処理システムT1aは、ベースt0とプラズマ生成装置M1を有する。ベースt0は被処理物体r1を載置している。プラズマ生成装置M1により、第一流体w1を励起した後に生成される第二流体w2は、ベースt0上の被処理物体r1に対し、材料表面処理、活性化、洗浄、フォトレジスト灰化、あるいは、エッチング等の工程、あるいは、処理を実行する。本実施の形態中、被処理物体r1は有機材料(PP、PE、PET、PC、PI、PMMA、PTFE、ナイロン等)、無機材料(ガラス、および、シリコンベース材料)、あるいは、金属材質からなる平板素子、あるいは、曲面を有する構造である。注意すべきことは、第二流体は均一なエネルギー分布を有し、平板構造を処理する時、理想的な効果を有する。すなわち、生成された第2流体が均一なエネルギー分布を有するので、ベース上の被処理物体に対し、材料表面処理、活性化、洗浄、フォトレジスト灰化、エッチングなどの製造工程または処理を行なう際、均一に被処理物体の表面に作用する。
【0027】
図5Bは図5Aの処理システムT1aの他の形態T1bを示す。処理システムT1bが処理システムT1aと異なる点は、処理システムT1b中、二組の電極素子e1を採用し、この二組の電極素子e1は相互に間隔を隔てた直列方式で導引素子P1の上に設置されていることである。連続した二組の電極素子e1の作用下で、導引素子P1が出力する第二流体w2は更に高密度のイオン化効果を達成することができる。すなわち、高いエネルギーを備えた高密度のイオン化流体を備えることにより、被処理物体の材料表面処理、活性化、洗浄、フォトレジスト灰化、エッチングなどの製造工程または処理を行なう際、大幅に処理効率を向上させることができる。
【0028】
実施の形態6
図6に示されるように、処理システムT1’が図5Aの処理システムT1aと異なるのは、処理システムT1’の導引素子P1’の中空素子n1’は更に、側壁部s1、ポート構造h1と停止部f1を有することで、ポート構造h1は側壁部s1上に形成され、停止部f1はポート構造h1の一側に隣接する。ポート構造h1は導引素子P1’外側を囲繞する開口である。経路g1を運行する第二流体w2は停止部f1に作用下でポート構造h1を経由して放出される。これにより、被処理物体r2の内側壁面に対し材料表面処理、活性化、洗浄、フォトレジスト灰化、あるいは、エッチング等の工程、あるいは、処理を実行する。本実施の形態中、被処理物体r2は有機材料、無機材料、あるいは、金属材質からなる管状構造である。すなわち、本実施の形態の処理システムT1’では、管状構造の被処理物体r2の内側壁面の処理をおこなうことができる。
【0029】
実施の形態7
図7に示されるように、処理システムT2は、頭部5とプラズマ生成装置M5を有する。プラズマ生成装置M5は、複数の導引素子P1と電極素子e5を有し、電極素子e5は第一電極1−5と第二電極2−5を有し、頭部5は第一流体w1を各導引素子P1に分配し、電極素子e5の第一電極1−5と第二電極2−5は複数の導引素子P1の外部に設置される。
【0030】
図8A、図8Bはそれぞれ、図7中の線z1−z1に沿った断面図で、図8Aの複数の導引素子P1は並列方式を採用し、図8Bの複数の導引素子P1は交差方式の配列を採用する。
【0031】
図9A、図9Bは、それぞれ、図7中の線z2−z2に沿った第一電極1−5に対する断面図で、図9Aの第一電極1−5中の複数の導引素子P1は並列方式を採用し、図9Bの第一電極1−5中の複数の導引素子P1は交差方式の配列を採用する。
【0032】
よって、処理システムT2中の複数の導引素子P1の並列、あるいは、交差式の配列方式の作用下で、プラズマ領域の作用面積は増加する。
【0033】
よって、本発明の処理システムの作用下で、プラズマ、第一電極と第二電極間は相互に接触しないので、電極無損耗の状況が生成される以外に、モジュール化の処理システムは更に線状の大気プラズマ処理装置を提供し、効果的に設備コストを減少させ、生産率を高める。
【0034】
本発明の好ましい実施の形態を前述の通り開示したが、本発明は決して上記実施の形態に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変更や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態1のプラズマ生成装置M1を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態2のプラズマ生成装置M2を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態3のプラズマ生成装置M3を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態4のプラズマ生成装置M4を示す図である。
【図5A】本発明の実施の形態5の処理システムT1aで、処理システムT1aは単一のプラズマ生成装置M1を有する。
【図5B】図5Aの処理システムT1aの変化例T1bを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態6の処理システムT1’を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態7の処理システムT2で、処理システムT2は複数の導引素子P1を含むことを示す図である。
【図8A】図7の線z1−z1に沿った断面の拡大図で、複数の導引素子P1は並列方式の配列であることを示す図である。
【図8B】図8Aの複数の導引素子P1のもう一つの配列方式(交差)を示す図である。
【図9A】図7の線z2−z2に沿った第一電極1−5の断面の拡大図で、第一電極1−5中の複数の導引素子P1は並列方式の配列であることを示す図である。
【図9B】図9Aの複数の導引素子P1のもう一つの配列方式(交差)を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
1−1、1−2、1−3、1−4、1−5 第一電極
2−1、2−2、2−3、2−4、2−5 第二電極
3 供給装置
5 頭部
a1−a1 第一位置
b1−b1 第二位置
c1−c1 第三位置
e1、e2、e3、e4、e5 電極素子
g1 経路
h1 ポート構造
i1 入力端
i2 出力端
M1、M2、M3、M4、M5 プラズマ生成装置
n1、n1’ 中空素子
P1、P1’ 導引素子
r1 被処理物体
s1 側壁部
t0 ベース
T1a、T1b、T1’、T2 処理システム
w1、w2 第一流体、第二流体
x エネルギー分布曲線
z1−z1、z2−z2 線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一流体をイオン化するためのプラズマ生成装置であって、該プラズマ生成装置は、
経路を有し、前記第一流体が前記経路に沿って第一位置と第二位置を順に通過する少なくとも一つの導引素子と、
第一電極と第二電極を有し、前記第一電極は前記第一位置に対応し、前記第二電極は前記第二位置に対応し、前記第一電極、前記第二電極は、前記第一位置と前記第二位置間の前記第一流体を励起して第二流体を生成する少なくとも一つの電極素子と、
からなり、前記第一流体のエネルギー状態は前記第二流体のエネルギー状態と異なることを特徴とするプラズマ生成装置。
【請求項2】
前記第一電極と前記第二電極間に電位差が存在することを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項3】
前記導引素子は中空素子を有し、前記経路は前記中空素子の内部に位置することを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項4】
前記第一電極および前記第二電極は、同一の寸法である請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項5】
前記第一電極の寸法は、前記第二電極の寸法より大きい請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項6】
前記第一電極は前記導引素子の外側を囲繞することを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項7】
前記第二電極は前記導引素子の外側を囲繞することを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項8】
前記第一電極は前記導引素子の外側を局部囲繞することを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項9】
前記第一電極は、略C字型構造を有している請求項8記載のプラズマ生成装置。
【請求項10】
前記第二電極は前記導引素子の外側を局部囲繞することを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項11】
前記第二電極は、略C字型構造を有している請求項10記載のプラズマ生成装置。
【請求項12】
前記第一電極は第一槽構造を有し、前記第二電極は第二槽構造を有し、前記第一槽構造と前記第二槽構造は前記経路に対し交差方式で配列されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項13】
前記プラズマ生成装置は、更に、供給装置を有し、前記供給装置は、前記第一電極に電気的に接続されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項14】
前記供給装置は無線周波数発生器であることを特徴とする請求項13記載のプラズマ生成装置。
【請求項15】
前記無線周波数発生器の周波数は13.56MHzか、13.56MHzの整数の倍数の周波数であることを特徴とする請求項14記載のプラズマ生成装置。
【請求項16】
前記供給装置は電源サプライであることを特徴とする請求項13記載のプラズマ生成装置。
【請求項17】
前記電源サプライは交流発電機であることを特徴とする請求項16記載のプラズマ生成装置。
【請求項18】
前記交流発電機の周波数は1〜100MHzであることを特徴とする請求項17記載のプラズマ生成装置。
【請求項19】
前記導引素子は、更に、第三位置を有し、前記第二流体は前記第三位置を通過し、かつ、前記第三位置の前記第二流体は、均一なエネルギー分布曲線を有することを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項20】
前記導引素子は誘電材料からなることを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項21】
前記第一電極はコイル構造であることを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項22】
前記コイル構造は、前記導引素子の外部に設置されることを特徴とする請求項21記載のプラズマ生成装置。
【請求項23】
前記導引素子は、更に、側壁部とポート構造を有し、前記ポート構造は前記側壁部に形成され、かつ、前記第二流体は前記ポート構造を経由して前記被処理物体に対し処理を実行することを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
【請求項24】
前記ポート構造は開口であることを特徴とする請求項23記載のプラズマ生成装置。
【請求項25】
第一流体を利用し、被処理物体に対し処理を実行する処理システムであって、前記処理システムは、
前記被処理物体を載置するベースと、
前記第一流体をイオン化するプラズマ生成装置と、
からなり、前記プラズマ生成装置は、
経路を有し、前記第一流体が前記経路に沿って第一位置と第二位置を順に通過する少なくとも一つの導引素子と、
第一電極と第二電極を有し、前記第一電極は前記第一位置に対応し、前記第二電極は前記第二位置に対応し、前記第一電極、前記第二電極は、前記第一位置と前記第二位置間の前記第一流体を励起して第二流体を生成し、前記第二流体は前記ベース上の前記被処理物体に対し処理を実行する少なくとも一つの電極素子と、
からなることを特徴とする処理システム。
【請求項26】
前記第一電極と前記第二電極間に電位差が存在することを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項27】
前記導引素子は中空素子を有し、前記経路は前記中空素子の内部に位置することを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項28】
前記第一電極および前記第二電極は、同一の寸法である請求項25記載の処理システム。
【請求項29】
前記第一電極の寸法は、前記第二電極の寸法より大きい請求項25記載の処理システム。
【請求項30】
前記第一電極は前記導引素子の外側を囲繞することを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項31】
前記第二電極は前記導引素子の外側を囲繞することを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項32】
前記第一電極は前記導引素子の外側を局部囲繞することを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項33】
前記第一電極は、略C字型構造を有している請求項32記載の処理システム。
【請求項34】
前記第二電極は前記導引素子の外側を局部囲繞することを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項35】
前記第二電極は、略C字型構造を有している請求項34記載の処理システム。
【請求項36】
前記第一電極は第一槽構造を有し、前記第二電極は第二槽構造を有し、前記第一槽構造と前記第二槽構造は前記経路に対し交差方式で配列されることを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項37】
前記プラズマ生成装置は、更に、供給装置を有し、前記供給装置は、前記第一電極に電気的に接続されることを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項38】
前記供給装置は無線周波数発生器であることを特徴とする請求項37記載の処理システム。
【請求項39】
前記無線周波数発生器の周波数は13.56MHzか、13.56MHzの整数の倍数の周波数であることを特徴とする請求項38記載の処理システム。
【請求項40】
前記供給装置は電源サプライであることを特徴とする請求項37記載の処理システム。
【請求項41】
前記電源サプライは交流発電機であることを特徴とする請求項40記載の処理システム。
【請求項42】
前記交流発電機の周波数は1〜100MHzであることを特徴とする請求項41記載の処理システム。
【請求項43】
前記導引素子は、更に、第三位置を有し、前記第二流体は前記第三位置を通過し、かつ、前記第三位置の前記第二流体は、均一なエネルギー分布曲線を有することを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項44】
前記導引素子は誘電材料からなることを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項45】
前記第一電極はコイル構造であることを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項46】
前記コイル構造は、前記導引素子の外部に設置されることを特徴とする請求項45記載の処理システム。
【請求項47】
前記導引素子は、更に、側壁部とポート構造を有し、前記ポート構造は前記側壁部に形成され、かつ、前記第二流体は前記ポート構造を経由して前記被処理物体に対し処理を実行することを特徴とする請求項25記載の処理システム。
【請求項48】
前記ポート構造は開口であることを特徴とする請求項47記載の処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【公開番号】特開2008−71739(P2008−71739A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−151653(P2007−151653)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(390023582)財団法人工業技術研究院 (524)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】