説明

プリント回路板及びプリント回路板を備えた電子機器

【課題】 半導体パッケージと基板とを接合する接合部材の剥離を判別し、より早期に半導体の故障を予知できるプリント回路板を提供することを目的とする。
【解決手段】
プリント回路板7は、基板10上に、半導体パッケージ20と、判別回路40aが実装される。パッケージ本体21の上面21aの四隅には検出用パッド23〜26、基板10の第1の面10a上のパッド11が配置される実装領域の外周の四隅には検出用パッド12〜15が設けられる。検出用パッド12〜15と検出用パッド23〜26とはそれぞれ対応する四隅にて、導電性接合部材30a〜30dを用いて接続される。上面21a及び第1の面10a上の検出用パッドを、導体50を用いて接続して回路を形成する。判別回路40aは、接続した回路の一端に対して出力した検査信号と、回路を介して入力される検査信号とに変化があるか否かを判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体パッケージと基板とを接合部材で接合したプリント回路板及びプリント回路板を供えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ポータブルコンピュータに用いられるプリント回路板には、BGA(Ball Grid Array)と呼ばれる半導体パッケージが実装されたものがある。このBGAには、半導体パッケージの下面に半田ボールが格子状に配列され、各半田ボールが基板上の電極と接続している。この半田ボールの実装状態を監視するために、基板上の半田ボールが実装される最外周の四隅に位置する電極を用いて判別を行うものがある。即ち、信号回路から最外周の四隅に位置するある電極に所定の検査信号を出力し、四隅の電極を連結するパターンを介して最外周の四隅に位置する他端の電極から検査信号が入力される。入力された検査信号に基づき、最外周の四隅に位置する電極が半田付け不良になっているか否かを判別回路が判断するものである(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−278946号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
BGA基板においては、複数の半田ボールを介して半導体パッケージと基板とが接続されているものの、接続信頼性の確保の観点から半田ボール以外に別途基板と半導体パッケージを固定する構造も併せて採用されることがある。例えば半導体パッケージの角部を樹脂製の接合部材を介して基板に固定することが行われている。
【0005】
通常、BGAの外側から応力がかかるため、BGAの剥離は外周に塗布されている接合部材の剥離が先に起こることとなる。従って、接合部材を用いて半導体パッケージを接合している場合は、接合部材の剥離を発見する方がより早期にBGAと基板を接続する半田ボールの剥離を予知することが可能となる。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、半導体パッケージと基板とを接合する接合部材の剥離を判別し、より早期に半導体の故障を予知できるプリント回路板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るプリント回路板は、略方体形状の本体部と、複数の半田ボールを設けられる第1の面と、前記第1の面の反対側に位置する第2の面とを有した半導体パッケージと、前記半導体パッケージが前記複数の半田ボールを介して実装されるとともに、前記第1の面と対向し前記第1の面と対応する実装領域を有する基板と、前記第2の面の外周に沿った四隅に順に設けられる第1、第2、第3、第4の電極と、前記実装領域の外周に設けられ、前記第1乃至第4の電極に順に対応する第5、第6、第7、第8の電極と、前記第2の面上に実装され、前記第1の電極と前記第2の電極とを接続する第1の導体と、前記第2の面上に実装され、前記第3の電極と前記第4の電極とを接続する第2の導体と、前記実装領域の外周に実装され、前記第6の電極と前記第7の電極とを接続する第3の導体と、前記実装領域の外周に実装され、前記第5の電極及び前記第8の電極にそれぞれ接続する1組の第4の導体と、前記半導体パッケージの四隅に塗布され、前記第2の面と前記実装領域との間で対応する位置にある電極同士をそれぞれ接合する導電性接合部材と、前記1組の第4の導体にそれぞれ接続され、1の第4の導体に対して出力する電流値と、他の第4の導体を介して入力される電流値とに変化があるか否かを判別する判別回路とを有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、半導体パッケージと基板とを接合する接合部材の剥離を判別し、より早期に半導体の故障を予知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態におけるポータブルコンピュータの斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるプリント回路板の概略図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における導電性接合部材を塗布したプリント回路板の概略図。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるプリント回路板の接続の概念図。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるポータブルコンピュータの機能ブロック図。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるプリント回路板の製造方法を示した図。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるプリント回路板の概略図。
【図8】本発明の第2の実施の形態における導電性接合部材を塗布したプリント回路板の概略図。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるプリント回路板の接続の概念図。
【図10】本発明の第2の実施の形態における判別回路の模式図の例
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるプリント回路板の概略図。
【図12】本発明の第3の実施の形態における導電性接合部材を塗布したプリント回路板の概略図。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるプリント回路板の接続の概念図。
【図14】本発明の第4の実施の形態におけるプリント回路板の製造方法を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1〜図14を用いて、本発明の実施の形態について説明する。本発明のプリント回路板7の実施の形態について、例えば、電子機器の1つであるポータブルコンピュータ1に適用した場合を例に説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態におけるポータブルコンピュータ1の斜視図を示す。図1において、ポータブルコンピュータ1の本体2には、表示部筐体3がヒンジ機構2Aを介して回動自在に設けられている。本体2には、タッチパッド4、キーボード5等の操作部が設けられている。表示部筐体3には例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置6が設けられている。
【0012】
また本体2には、上記タッチパッド4、キーボード5等の操作部および表示装置6を制御する制御回路を組み込んだプリント回路板(マザーボード)7が設けられている。
【0013】
図2〜図6を用いて本発明の第1の実施の形態について説明する。まず、図2及び図3を用いてプリント回路板7の構造について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態におけるプリント回路板7の概略図である。図2(A)はプリント回路板7の断面図、図2(B)は基板10の天面図、図2(C)は半導体パッケージ20の天面図を示す。図3は、本発明の第1の実施の形態における導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の概略図である。図3(A)は導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の断面図、図3(B)は導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の天面図である。
【0014】
まず、導電性接合部材30a〜30dを塗布する前のプリント回路板7の構造を説明する。図2(A)に示すように、プリント回路板7は、基板10と、半導体パッケージ20と、判別回路40aと、導線50a〜50eとを有する。即ち、基板10上に、各電子部品を実装したものをプリント回路板7と呼ぶ。
【0015】
基板10は、第1の面10aと、第2の面10bとを有する。基板10の第1の面10aには、後述する半導体パッケージ20の半田ボール22と対向した領域と、他の電子部品が実装される領域に、複数のパッド11が設けられている。本発明に係る実装領域は、半導体パッケージ20に設けられる半田ボール22と対向した領域に該当する。基板10は、単層板か多層板の別は問わない。基板10は、第1の面10aや第2の面10bに、若しくは多層板であれば内層に配線や電極を有していても良い。また、第1の面10aや第2の面10bにはソルダーレジストが塗布されていても良い。
【0016】
半導体パッケージ20は、例えばチップ27と、略直方体の形状を有するパッケージ本体21と、このパッケージ本体21の1の面から突出した複数の半田ボール22とを有している。即ち、パッケージ本体21は、上面21aと、この上面21aと反対側に位置する下面21bと、上面21a及び下面21bのそれぞれの周辺を囲む側面21c,21d,21e,21fから構成されて偏平の略直方体を形成している。チップ27は上面21a上に設けられ、パッケージ本体21に対する実装方法にはワイアボンディング接続、テープオートメイテッドモンディング接続及びフリップチップ接続等がある。半導体パッケージ20は例えばBGA型(Ball Grid Array)やCSP(Chip Sized Package)型等の半導体パッケージである。
【0017】
本実施の形態においては、図2(B)に示すように、基板10の第1の面10a上の、パッケージ本体21の搭載されるパッド11の集合の外周に検出用パッド12と、検出用パッド13と、検出用パッド14と、検出用パッド15とが設けられている。また、図2(C)に示すように、パッケージ本体21の上面21aに検出用パッド23と、検出用パッド24と、検出用パッド25と、検出用パッド26とが設けられている。
【0018】
判別回路40aは、導体50a〜50eにより接続された回路に対して所定の検出信号を出力し、検出用パッドや導電性接合部材等を介して入力される検出信号を、出力した所定の検出信号と比較し、導電性接合部材30a〜30dの剥離を判別するものである。
【0019】
導線50a〜50eは、複数の検出用パッド及び判別回路40aを接続し、導電性接合部材30a〜30dの剥離を発見するための回路を接続する。図2(B)に示すように、導線50aは、判別回路40aと検出用パッド12とを、導線50cは、検出用パッド13と検出用パッド14とを、導線50eは、検出用パッド15と判別回路40aとをそれぞれ接続する。図2(C)に示すように、導線50bは検出用パッド23と検出用パッド24とを、導線50dは、検出用パッド25と検出用パッド26とをそれぞれ接続する。
【0020】
次に、導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の構造について図3を用いて説明する。導電性接合部材30a〜30dは、パッケージ本体21と基板10とを接合する部材である。また導電性接合部材30a〜30dは、例えば、炭素や銀等を含むフィラーが用いられ、導電性である。導電性接合部材30aは、検出用パッド12と検出用パッド23とを、導電性接合部材30bは、検出用パッド13と検出用パッド24とを、導電性接合部材30cは、検出用パッド14と検出用パッド25とを、導電性接合部材30dは、検出用パッド15と検出用パッド26とをそれぞれ接合する。導電性接合部材30a〜30dをパッケージ本体21の各コーナ部に設けられた対応する検出用パッド同士を接続するように塗布することで、判別回路40aに接続する回路が形成される。即ち、各コーナ部を別々に導電性の接合部材で接合することで、基板10と半導体パッケージ20を接合すると共に、検査信号を伝送する回路の役割を兼ねている。
【0021】
また、コーナ部に塗布することで、半田ボール22及び導電性接合部材30a〜30dの接合のための加熱処理の際に、パッケージ本体21が破損することを避ける。パッケージ本体21の外周全てに環状に接合部材を塗布した場合、パッケージ本体21と基板10の間に密閉された空気が加熱処理の際に膨張し、パッケージ本体21の破損を生じる。従って、導電性接合部材30a〜30dは、基板と半導体パッケージの接続が保持できる程度にコーナ部等に塗布されることが望ましい。
【0022】
以上のように構成される、プリント回路板7における接続関係を図4を用いて説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態におけるプリント回路板7の接続の概念図である。
【0023】
検出用パッド12〜15及び検出用パッド23〜26と、導電性接合部材30a〜30dと、判別回路40aとが、導線50a〜50eを介して接続されている。検査信号が判別回路40aから導線50a、検出用パッド12、導電性接合部材30a、検出用パッド23、導線50bというように順に入力される。まず、基板10上に設けられる導線50aから検出用パッド12へ検査信号が伝送される。すると、導電性接合部材30aを介して検出用パッド23へ検査信号が伝送される。この場合、基板10上からパッケージ本体21の上面21a上に検査信号が伝送されていることになる。即ち、導電性接合部材30aがスイッチの役割であり、接合していない場合には抵抗値の上昇等で導電性接合部材30aの剥離を判別することができる。次に、検査信号がパッケージ本体21の上面21a上に設けられた導線50bを介して、検出用パッド24に伝送される。すると、導電性接合部材30bを介して、基板10上の検出用パッド13に伝送されることで、導電性接合部材30bが接合しているか否かを判別することができる。この場合は、パッケージ本体21の上面21a上から基板10上に検査信号が伝送されていることになる。このように、基板10上及びパッケージ本体21の上面21a上に交互に設けられた導線50a〜50eを、導電性接合部材30a〜30dにより接続することで、導電性接合部材30a〜30dの接合を監視することができる。
【0024】
図5は、本発明の第1の実施の形態におけるポータブルコンピュータ1の機能ブロック図である。第1の形態におけるポータブルコンピュータ1は、タッチパッド4と、キーボード5と、表示装置6と、電源スイッチ8と、判別回路40と、CPU(Central Processing Unit)100と、ノースブリッジ101と、主メモリ102と、グラフィックスコントローラ103と、VRAM104(Video Random Access Memory)と、サウスブリッジ105と、HDD(Hard Disk Drive)106と、BIOS−ROM(Basic Input Output System Read Only Memory)107と、EC/KBC(Embedded Controller/Keyboard Controller)108と、電源コントローラ109と、バッテリ110と、ACアダプタ111と、通信モジュール112とを備えている。
【0025】
タッチパッド4及びキーボード5は、ユーザの操作に応じて、ポータブルコンピュータ1に各種の操作信号を入力する入力デバイスである。
【0026】
表示装置6は、グラフィックスコントローラ103からの映像信号に基づいて、映像を表示する。
【0027】
電源スイッチ8は、ユーザによる操作に応じてポータブルコンピュータ1をパワーオン/パワーオフする制御信号を入力する。
【0028】
判別回路40は、パッケージ本体21の周囲に塗布される導電性接合部材30の剥離を判別し、判別結果をEC/KBC108に出力する。出力された判別結果は、EC/KBC108を介して、表示装置6に出力され、ユーザに通知される。
【0029】
CPU100は、本ポータブルコンピュータ1の動作を制御するために設けられたプロセッサであり、HDD106から主メモリ102にロードされる、オペレーティングシステム及び各種アプリケーションプログラムを実行する。またCPU100は、BIOS−ROM107に格納されたシステムBIOSを主メモリ102にロードした後、実行する。システムBIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
【0030】
ノースブリッジ101はCPU100のローカルバスとサウスブリッジ105との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ101には主メモリ102をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。またノースブリッジ101はAGP(Accelerated Graphics Port)バス等を介してグラフィックスコントローラ103との通信を実行する機能も有している。
【0031】
主メモリ102は、HDD106に記憶されるオペレーティングシステム及び各種アプリケーションプログラムや、BIOS−ROM107に格納されたシステムBIOSを展開されるためのいわゆるワーキングメモリである。
【0032】
グラフィックスコントローラ103は、ポータブルコンピュータ1のディスプレイモニタとして使用される表示装置6を制御する表示コントローラである。このグラフィックスコントローラ103はオペレーティングシステム/アプリケーションプログラムによってVRAM104に保存された表示データから、表示装置6に表示すべき表示イメージを形成する映像信号を生成する。グラフィックスコントローラ103によって生成された映像信号はラインに出力される。
【0033】
サウスブリッジ105は、BIOS−ROM107へのアクセスや、HDD106及びODD(Optical Disk Drive)等のディスクドライブ(I/Oデバイス)の制御を行う。また本実施の形態においては、外部機器と無線通信を行うための通信モジュール112が接続されている。
【0034】
HDD106は、オペレーティングシステム及び各種アプリケーションプログラム等を記憶する記憶装置である。
【0035】
BIOS−ROM107はハードウェア制御のためのプログラムであるシステムBIOSを格納する書き換え可能な不揮発性メモリである。
【0036】
EC/KBC108は、入力手段としてのタッチパッド4、キーボード5の制御を行う。EC/KBC108はポータブルコンピュータ1のシステム状況に関わらず、各種のデバイス(周辺機器、センサ、電源回路等)を検出し制御するワンチップ・マイコンである。またEC/KBC108は、ユーザによる電源スイッチ7の操作に応じて、電源コントローラ109と共同して、本ポータブルコンピュータ1をパワーオン/パワーオフする機能を有している。
【0037】
電源コントローラ109は、外部電源がACアダプタ111を介して供給されている場合、ACアダプタ111から供給される外部電源を用いてポータブルコンピュータ1の各コンポーネントに供給すべきシステム電源を生成する。また、電源コントローラ109は、外部電源がACアダプタ111を介して供給されていない場合、バッテ110を用いてポータブルコンピュータ1の各コンポーネント(本体2、及び表示装置6)に供給すべきシステム電源を生成する。
【0038】
通信モジュール112は、外部機器と無線通信を行うためのモジュールであり、無線アンテナや無線通信回路等で構成される。
【0039】
以上のように構成されるポータブルコンピュータ1において、判別回路40aでの判別結果が、表示装置6にて表示される。即ち、判別回路40aにて導電性接合部材30a〜30dの剥離を発見した場合、ユーザにメンテナンスの必要性を通知することができる。
【0040】
次に、第1の実施の形態におけるプリント回路板7の製造方法について図6を用いて説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態におけるプリント回路板7の製造方法を示した図である。
【0041】
まず、図6(a)に示すように、半導体パッケージ20及び判別回路40aが実装される複数のパッド11を有した基板10を準備する(配線板準備工程、ステップS1)。更に、基板10には、導線50a、導線50c、導線50eを用いて検出用パッド12〜15と判別回路40aを実装するパッド11とがそれぞれ接続されている。
【0042】
次に、図6(b)に示すように、パッド11及び検出用パッド12〜15に、半田ペーストHを塗布する(半田塗布工程、ステップS2)。この半田塗布工程は、半田を塗布する領域に開口部を有したメタルマスクを基板10上に搭載し、このメタルマスクの上から半田ペーストHを塗布し、スキージ等の所定の工具を用いてメタルマスク上に塗布された半田ペーストHを均一に塗り広げる。これにより開口部から半田ペーストHが塗布される。
【0043】
次に、図6(c)に示すように、検出用パッド23〜26及び導線50b、導線50dを設けた半導体パッケージ20及び判別回路40aを基板10上に実装する(実装工程、ステップS3)。半導体パッケージ20は、例えばマウンタ等の実装機を用いて半導体パッケージ20の上面21aを吸着し、半田ボール22を基板10上のパッド11に対向させる位置に移動し、上からマウンタで搭載する。判別回路40aは基板10の所定のパッド11の位置にマウンタ等で搭載する。
【0044】
次に、図6(d)に示すように、半導体パッケージ20及び判別回路40aを実装した基板10を加熱して、半田による接合を行う(第1の加熱工程、ステップS4)。この加熱工程は、例えばリフロー炉を使用して所定の温度プロファイルの加熱処理を行う。半導体パッケージ20は、半田ペーストHと半田ボール22が一体化することで基板10に実装される。判別回路40aは、半田ペーストHにより基板10に実装される。
【0045】
次に、図6(e)に示すように、パッケージ本体21の上面21a上に設けられた検出用パッド23〜26と、基板10の第1の面10a上に設けられた検出用パッド12〜15とを接合するように導電性接合部材30a〜30dを塗布する(導電性接合部材塗布工程、ステップS5)。
【0046】
次に、図6(f)に示すように、基板10を加熱して導電性接合部材30a〜30dを硬化させる(第2の加熱工程、ステップS6)。
【0047】
上述したステップS1〜ステップS6の工程を経ることにより、第1の実施の形態におけるプリント回路板7が得られる。
【0048】
以上のように第1の実施の形態によれば、基板10と半導体パッケージ20とを接合する導電性接合部材30a〜30dが剥離しているか否かを判別することができる。即ち、基板10上の検出用パッド12〜15と、パッケージ本体21の上面21a上の検出用パッド23〜26とを、導電性接合部材30a〜30dで接合する。更に、基板10及びパッケージ本体21の上面21a上を交互に導体50を用いて接続する。その接続した回路の両端を判別回路40aと接続し、接続した回路に対して判別回路40aから出力した検出信号と、接続回路を介して入力される検出信号とを比較する。この検出信号の変化から判別回路40aにて導電性接合部材30a〜30dの剥離を判別することができる。基板10と半導体パッケージ20とを接合する導電性接合部材30a〜30dの剥離を検出することで、半導体パッケージ20の半田ボール22が接続不良となる前にユーザにメンテナンスの必要性を通知することができる。
【0049】
次に第2の実施の形態について図7〜図10を用いて説明する。まず図7及び図8を用いてプリント回路板7の構造について説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態におけるプリント回路板7の概略図である。図7(A)はプリント回路板7の断面図、図7(B)は基板10の天面図、図7(C)は半導体パッケージ20の天面図を示す。図8は、本発明の第2の実施の形態における導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の概略図である。図8(A)は導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の断面図、図8(B)は導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の天面図である。
【0050】
まず、導電性接合部材30a〜30dを塗布する前のプリント回路板7の構造を説明する。図7(A)に示すように、プリント回路板7は、基板10と、半導体パッケージ20と、判別回路40b〜40eと、導線50f〜50mとを有する。第1の実施の形態と異なる点は、判別回路40b〜40eと各コーナ部の検出用パッド12〜15とが導線50f〜50iを介してそれぞれ接続している点である。また、検出用パッド23〜26は、導線50j〜50mを介してそれぞれグランド電極70と接続している。
【0051】
図7(B)に示すように、導線50fは判別回路40bと検出用パッド12とを、導線50gは判別回路40cと検出用パッド13とを、導線50hは判別回路40dと検出用パッド14とを、導線50gは判別回路40eと検出用パッド15とをそれぞれ接続する。また、図7(C)に示すように、導線50jは検出用パッド23を、導線50kは検出用パッド24を、導線50lは検出用パッド25を、導線50mは検出用パッド26をそれぞれグランド電極70に固定する。
【0052】
次に、導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の構造について図8を用いて説明する。第1の実施の形態と同様に、導電性接合部材30aは検出用パッド12と検出用パッド23とを、導電性接合部材30bは検出用パッド13と検出用パッド24とを、導電性接合部材30cは検出用パッド14と検出用パッド25とを、導電性接合部材30dは検出用パッド15と検出用パッド26とをそれぞれ接合する。
【0053】
以上のように構成されるプリント回路板7における接続関係を、図9を用いて説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態におけるプリント回路板7の接続の概念図である。
【0054】
判別回路40bと、検出用パッド12と、導電性接合部材30aと、検出用パッド23とが順に接続され、グランド電極70に固定される。また、判別回路40cと、検出用パッド13と、導電性接合部材30bと、検出用パッド24とが順に接続され、グランド電極70に固定される。判別回路40dと、検出用パッド14と、導電性接合部材30cと、検出用パッド25とが順に接続され、グランド電極70に固定される。判別回路40bと、検出用パッド15と、導電性接合部材30dと、検出用パッド26とが順に接続され、グランド電極70に固定される。
【0055】
第2の実施の形態における判別回路40b〜40eについて、図10を用いて説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態にかかる判別回路40b〜40eの模式図の例である。図10において判別回路40b〜40eは論理回路にあたり、スイッチは導電性接合部材30a〜30dにあたる。図10(A)は、スイッチがOFF状態を示しており、即ち、導電性接合部材30a〜30dが検出用パッド12〜15及び検出用パッド23〜26の何れかから剥離している場合である。この場合は、判別回路40b〜40eは、電源電圧(VCC)を検出する。図10(B)は、スイッチがON状態を示しており、即ち導電性接合部材30a〜30dが検出用パッド12〜15及び検出用パッド23〜26と接合している場合である。この場合は、判別回路40b〜40eは、グランド電位に相当する電圧を検出する。従って判別回路40b〜40eからグランド電位に相当する電圧以外を検出した場合、判別回路40b〜40eに対応する導電性接合部材30a〜30dの剥離していることがわかる。
【0056】
尚、第2の実施の形態におけるプリント回路板7の製造方法は、第1の実施の形態のおけるプリント回路板7の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0057】
以上のように構成される第2の実施の形態によれば、半導体パッケージ20の四隅の導電性接合部材30a〜30dそれぞれに対して判別回路40b〜40eが設けられているので、第1の実施の形態のように基板10上とパッケージ本体21の上面21a上を交互に接続する必要がない。また、どの箇所の導電性接合部材30a〜30dが剥離したかがわかるため、メンテナンス時の目視検査をする必要がなく、保守性が向上する。
【0058】
次に、本発明の第3の実施の形態について図11〜図13を用いて説明する。まず、図11及び図12を用いてプリント回路板7の構造について説明する。図11は、本発明の第3の実施の形態におけるプリント回路板7の概略図である。図11(A)はプリント回路板7の断面図、図11(B)は基板10の天面図、図11(C)は半導体パッケージ20の天面図を示す。図12は、本発明の第3の実施の形態における導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の概略図である。図12(A)は導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の断面図、図12(B)は導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の天面図である。
【0059】
まず、導電性接合部材30a〜30dを塗布する前のプリント回路板7の構造を説明する。図11(A)に示すように、プリント回路板7は、基板10と、パッケージ本体21と、判別機能を有するチップ28と、導線50n〜50uとを有する。第2の実施の形態と異なる点は、判別機能を有するチップ28を採用している点と、基板10の第1の面10a上の検出用パッド12〜15がグランド電極70に接続されている点である。
【0060】
図11(B)に示すように、導線50rは検出用パッド12を、導線50sは検出用パッド13を、導線50tは検出用パッド14を、導線50uは検出用パッド15をそれぞれグランド電極70に接続する。
【0061】
図11(C)に示すように、導線50nは検出用パッド23を、導線50oは検出用パッド24を、導体50pは検出用パッド25を、導体50qは検出用パッド26を、それぞれ判別機能を有するチップ28に接続する。
【0062】
次に、導電性接合部材30a〜30dを塗布したプリント回路板7の構造について、図12を用いて説明する。第2の実施の形態と同様に、導電性接合部材30aは検出用パッド12と検出用パッド23とを、導電性接合部材30bは検出用パッド13と検出用パッド24とを、導電性接合部材30cは検出用パッド14と検出用パッド25とを、導電性接合部材30dは検出用パッド15と検出用パッド26とをそれぞれ接合する。
【0063】
以上のように構成されるプリント回路板7において接続関係を、図13を用いて説明する。図13は、本発明の第3の実施の形態におけるプリント回路板7の接続の概念図である。判別機能を有するチップ28と、検出用パッド12と、導電性接合部材30aと、検出用パッド23とが順に接続され、グランド電極70に接続される。また判別機能を有するチップ28と、検出用パッド13と、導電性接合部材30bと、検出用パッド24とが順に接続され、グランド電極70に接続される。また判別機能を有するチップ28と、検出用パッド14と、導電性接合部材30cと、検出用パッド25とが順に接続され、グランド電極70に接続される。また判別機能を有するチップ28と、検出用パッド15と、導電性接合部材30dと、検出用パッド26とが順に接続され、グランド電極70に接続される。
【0064】
第2の実施の形態と同様に、導電性接合部材30a〜30dがスイッチにあたる。スイッチがOFF状態、即ち、導電性接合部材30a〜30dが検出用パッド12〜15及び検出用パッド23〜26の何れかと剥離している場合、判別機能を有するチップ28は電源電圧(VCC)を検出する。一方スイッチがON状態、即ち導電性接合部材30a〜30dが接合している場合、判別機能を有するチップ28はグランド電位に相当する電圧を検出する。
【0065】
尚、第3の実施の形態におけるプリント回路板7の製造方法は、第1の実施の形態のおけるプリント回路板7の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0066】
以上のように構成される第3の実施の形態によれば、チップに判別機能を設けることで、別体の判別回路部品を設ける必要がない。即ち、部品個数を増加することなく、導電性接合部材30a〜30dの何れかが剥離したか判別することができる。即ち、半導体パッケージ20の半田ボール22が接続不良となる前に、ユーザにメンテナンスの必要性を通知することができる。
【0067】
次に、本発明における第4の実施の形態について、図14を用いて説明する。図14は、本発明の第4の実施の形態におけるプリント回路板7の製造方法を示した図である。第4の実施の形態におけるプリント回路板7の製造方法において、ステップS4(図14(d))まではプリント回路板7の第1の製造方法のステップS4(図6(d))と同様であるので説明を省略する。尚、本明細書においては、第4の実施の形態の説明に、第1の実施の形態のプリント回路板7を用いて説明するが、第2及び第3の実施の形態のプリント回路板7を用いても同様である。
【0068】
次に、図14(g)に示すように、パッケージ本体21の下面21bと基板10の第1の面10aとの間で、半田ボール22が存在する領域以外に非導電性接合部材60を充填する。(非導電性接合部材充填工程、ステップS5)。
【0069】
次に、図14(h)に示すように、基板10を加熱して非導電性接合部材60を硬化させる(第2の加熱工程、ステップS6)。
【0070】
次に、図14(i)に示すように、パッケージ本体21の上面21a上に設けられた検出用パッド13〜15と、基板10の第1の面10a上に設けられた検出用パッド23〜26とを接合するように導電性接合部材30を塗布する(導電性接合部材塗布工程、ステップS7)。
【0071】
次に、図14(j)に示すように、基板10を加熱して導電性接合部材30a〜30dを硬化させる(第3の加熱工程、ステップS8)。
【0072】
上述したステップS1〜ステップS8の工程を経ることにより、第4の実施の形態におけるプリント回路板7が得られる。第4の実施の形態におけるプリント回路板7によれば、非導電性接合部材60を用いることにより、パッケージ本体21と基板10をより強固に接合することができる。また、プリント回路板7の堅牢性も向上することができる。検出用パッド12〜15及び検出用パッド23〜26、導電性接合部材30a〜30d及び判別回路40aを接続することで、導電性接合部材30a〜30dの剥離を発見することができる。従って、半導体パッケージ20の半田ボール22が接続不良となる前にユーザにメンテナンスの必要性を通知することができる点は第1、第2及び第3の実施の形態と同様である。
【0073】
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1 ポータブルコンピュータ
2 本体
2A ヒンジ機構
3 表示部筐体
4 タッチパッド
5 キーボード
6 表示装置
7 プリント回路板
8 電源スイッチ
10 基板
10a 第1の面
10b 第2の面
11 パッド
12〜15 検出用パッド
20 半導体パッケージ
21 パッケージ本体
21a 上面
21b 下面
21c〜21f 側面
22 半田ボール
23〜26 検出用パッド
27 チップ
28 判別機能を有するチップ
30a〜30d 導電性接合部材
40a〜40e 判別回路
50a〜50u 導線
60 非導電性接合部材
70 グランド電極
100 CPU
101 ノースブリッジ
102 主メモリ
103 グラフィックスコントローラ
104 VRAM
105 サウスブリッジ
106 HDD
107 BIOS−ROM
108 EC/KBC
109 電源コントローラ
110 バッテリ
111 ACアダプタ
112 通信モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略方体形状の本体部と、複数の半田ボールを設けられる第1の面と、前記第1の面の反対側に位置する第2の面とを有した半導体パッケージと、
前記半導体パッケージが前記複数の半田ボールを介して実装されるとともに、前記第1の面と対向し前記第1の面と対応する実装領域を有する基板と、
前記第2の面の外周に沿った四隅に順に設けられる第1、第2、第3、第4の電極と、 前記実装領域の外周に設けられ、前記第1乃至第4の電極に順に対応する第5、第6、第7、第8の電極と、
前記第2の面上に実装され、前記第1の電極と前記第2の電極とを接続する第1の導体と、
前記第2の面上に実装され、前記第3の電極と前記第4の電極とを接続する第2の導体と、
前記実装領域の外周に実装され、前記第6の電極と前記第7の電極とを接続する第3の導体と、
前記実装領域の外周に実装され、前記第5の電極及び前記第8の電極にそれぞれ接続する1組の第4の導体と、
前記半導体パッケージの四隅に塗布され、前記第2の面と前記実装領域との間で対応する位置にある電極同士をそれぞれ接合する導電性接合部材と、
前記1組の第4の導体にそれぞれ接続され、1の第4の導体に対して出力する電流値と、他の第4の導体を介して入力される電流値とに変化があるか否かを判別する判別回路と を有することを特徴とするプリント回路板。
【請求項2】
略方体形状の本体部と、前記本体部の第1の面に設けられた複数の半田ボールとを有した半導体パッケージと、
前記半導体パッケージの第1の面と反対側に位置する第2の面の四隅に設けられる複数の第1の電極と、
前記半導体パッケージの前記第2の面を形成する辺の内、第1の辺上に位置する第1の電極同士を接続する第1の導体と、
前記半導体パッケージの前記第2の面を形成する辺の内、前記第1の辺と平行である第2の辺上に位置する第1の電極同士を接続する第2の導体と、
前記半導体パッケージが前記複数の半田ボールを介して実装されるとともに、前記第1の面と対向し前記第1の面と対応する平面形状の実装領域を有する基板と、
前記実装領域の外周の四隅に設けられる複数の第2の電極と、
前記実装領域を形成する辺の内、前記半導体パッケージの前記第2の面を形成する辺の内で前記第1の辺と垂直である辺と対応する第3の辺上に位置する第2の電極同士を接続する第3の導体と、
前記実装領域を形成する辺の内、前記第3の辺と平行である第4の辺上に位置する複数の第2の電極にそれぞれ接続する1組の第4の導体と、
前記半導体パッケージの四隅に塗布され、前記第2の面と前記実装領域との間で対応する前記第1の電極と前記第2の電極とをそれぞれ接合する導電性接合部材と、
前記1組の第4の導体にそれぞれ接続され、1の第4の導体に対して出力する電流値と、他の第4の導体を介して入力される電流値とに変化があるか否かを判別する判別回路と、
を有することを特徴とするプリント回路板。
【請求項3】
略方体形状の本体部と、複数の半田ボールを設けられる第1の面と、前記第1の面の反対側に位置する第2の面とを有した半導体パッケージと、
前記半導体パッケージが前記複数の半田ボールを介して実装されるとともに、前記第1の面と対向し前記第1の面と対応する実装領域を有する基板と、
前記第2の面の外周に沿った四隅に順に設けられる第1、第2、第3、第4の電極と、 前記実装領域の外周に設けられ、前記第1乃至第4の電極に順に対応する第5、第6、第7、第8の電極と、
前記第2の面上に実装され、前記第1乃至第4の電極を前記基板上に設けられるグランド電極にそれぞれ接続する第1乃至第4の導体と、
前記実装領域外に実装され、前記第5乃至第8の電極のそれぞれに接続する第5乃至第8の導体と、
前記半導体パッケージの四隅に塗布され、前記第2の面と前記実装領域との間で対応する位置にある電極同士をそれぞれ接合する導電性接合部材と、
前記第5乃至第8の導体とそれぞれ接続し、グランド電位を検出するか否かを判別する第1乃至第4の判別回路と
を有することを特徴とするプリント回路板。
【請求項4】
略方体形状の本体部と、前記本体部の第1の面に設けられた複数の半田ボールとを有した半導体パッケージと、
前記半導体パッケージが前記複数の半田ボールを介して実装されるとともに、前記第1の面と対向し前記第1の面と対応する平面形状の実装領域を有する基板と、
前記半導体パッケージの第1の面と反対側に位置する第2の面の四隅に設けられ、グランド電極に接続される複数の第1の電極と、
前記実装領域の外周の四隅に設けられる複数の第2の電極と、
前記第2の面上に実装され、前記複数の第1の電極をそれぞれグランド電極に接続する複数の第1の導体と、
前記実装領域外に実装され、前記複数の第2の電極のそれぞれに接続する複数の第2の導体と、
前記半導体パッケージの四隅に塗布され、前記第2の面と前記実装領域との間で対応する位置にある前記第1の電極と前記第2の電極とをそれぞれ接合する導電性接合部材と、 前記複数の第2の電極のそれぞれの近傍に実装され、グランド電位を検出するか否かを判別する複数の判別回路と
を有することを特徴とするプリント回路板。
【請求項5】
前記実装領域と前記第1の面との間に充填され、前記基板と前記半導体パッケージとを接合する非導電性接合部材とを更に有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のプリント回路板。
【請求項6】
筐体と、
前記筐体に収容されたプリント回路板とを具備する電子機器であって、
前記プリント回路板は、
略方体形状の本体部と、複数の半田ボールを設けられる第1の面と、前記第1の面の反対側に位置する第2の面とを有した半導体パッケージと、
前記半導体パッケージが前記複数の半田ボールを介して実装されるとともに、前記第1の面と対向し前記第1の面と対応する実装領域を有する基板と、
前記第2の面の外周に沿った四隅に順に設けられる第1、第2、第3、第4の電極と、 前記実装領域の外周に設けられ、前記第1乃至第4の電極に順に対応する第5、第6、第7、第8の電極と、
前記第2の面上に実装され、前記第1の電極と前記第2の電極とを接続する第1の導体と、
前記第2の面上に実装され、前記第3の電極と前記第4の電極とを接続する第2の導体と、
前記実装領域の外周に実装され、前記第6の電極と前記第7の電極とを接続する第3の導体と、
前記実装領域の外周に実装され、前記第5の電極及び前記第8の電極にそれぞれ接続する1組の第4の導体と、
前記半導体パッケージの四隅に塗布され、前記第2の面と前記実装領域との間で対応する位置にある電極同士をそれぞれ接合する導電性接合部材と、
前記1組の第4の導体にそれぞれ接続され、1の第4の導体に対して出力する電流値と、他の第4の導体を介して入力される電流値とに変化があるか否かを判別する判別回路と を有することを特徴とする電子機器。
【請求項7】
筐体と、
前記筐体に収容されたプリント回路板とを具備する電子機器であって、
前記プリント回路板は、
略方体形状の本体部と、前記本体部の第1の面に設けられた複数の半田ボールとを有した半導体パッケージと、
前記半導体パッケージの第1の面と反対側に位置する第2の面の四隅に設けられる複数の第1の電極と、
前記半導体パッケージの前記第2の面を形成する辺の内、第1の辺上に位置する第1の電極同士を接続する第1の導体と、
前記半導体パッケージの前記第2の面を形成する辺の内、前記第1の辺と平行である第2の辺上に位置する第1の電極同士を接続する第2の導体と、
前記半導体パッケージが前記複数の半田ボールを介して実装されるとともに、前記第1の面と対向し前記第1の面と対応する平面形状の実装領域を有する基板と、
前記実装領域の外周の四隅に設けられる複数の第2の電極と、
前記実装領域を形成する辺の内、前記半導体パッケージの前記第2の面を形成する辺の内で前記第1の辺と垂直である辺と対応する第3の辺上に位置する第2の電極同士を接続する第3の導体と、
前記実装領域を形成する辺の内、前記第3の辺と平行である第4の辺上に位置する複数の第2の電極にそれぞれ接続する1組の第4の導体と、
前記半導体パッケージの四隅に塗布され、前記第2の面と前記実装領域との間で対応する前記第1の電極と前記第2の電極とをそれぞれ接合する導電性接合部材と、
前記1組の第4の導体にそれぞれ接続され、1の第4の導体に対して出力する電流値と、他の第4の導体を介して入力される電流値とに変化があるか否かを判別する判別回路と、
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項8】
筐体と、
前記筐体に収容されたプリント回路板とを具備する電子機器であって、
前記プリント回路板は、
略方体形状の本体部と、複数の半田ボールを設けられる第1の面と、前記第1の面の反対側に位置する第2の面とを有した半導体パッケージと、
前記半導体パッケージが前記複数の半田ボールを介して実装されるとともに、前記第1の面と対向し前記第1の面と対応する実装領域を有する基板と、
前記第2の面の外周に沿った四隅に順に設けられる第1、第2、第3、第4の電極と、 前記実装領域の外周に設けられ、前記第1乃至第4の電極に順に対応する第5、第6、第7、第8の電極と、
前記第2の面上に実装され、前記第1乃至第4の電極を前記基板上に設けられるグランド電極にそれぞれ接続する第1乃至第4の導体と、
前記実装領域外に実装され、前記第5乃至第8の電極のそれぞれに接続する第5乃至第8の導体と、
前記半導体パッケージの四隅に塗布され、前記第2の面と前記実装領域との間で対応する位置にある電極同士をそれぞれ接合する導電性接合部材と、
前記第5乃至第8の導体とそれぞれ接続し、グランド電位を検出するか否かを判別する第1乃至第4の判別回路と
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項9】
筐体と、
前記筐体に収容されたプリント回路板とを具備する電子機器であって、
前記プリント回路板は、
略方体形状の本体部と、前記本体部の第1の面に設けられた複数の半田ボールとを有した半導体パッケージと、
前記半導体パッケージが前記複数の半田ボールを介して実装されるとともに、前記第1の面と対向し前記第1の面と対応する平面形状の実装領域を有する基板と、
前記半導体パッケージの第1の面と反対側に位置する第2の面の四隅に設けられ、グランド電極に接続される複数の第1の電極と、
前記実装領域の外周の四隅に設けられる複数の第2の電極と、
前記第2の面上に実装され、前記複数の第1の電極をそれぞれグランド電極に接続する複数の第1の導体と、
前記実装領域外に実装され、前記複数の第2の電極のそれぞれに接続する複数の第2の導体と、
前記半導体パッケージの四隅に塗布され、前記第2の面と前記実装領域との間で対応する位置にある前記第1の電極と前記第2の電極とをそれぞれ接合する導電性接合部材と、 前記複数の第2の電極のそれぞれの近傍に実装され、グランド電位を検出するか否かを判別する複数の判別回路と
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項10】
前記実装領域と前記第1の面との間に充填され、前記基板と前記半導体パッケージとを接合する非導電性接合部材とを更に有することを特徴とする請求項6乃至請求項9の何れか1項に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−205781(P2010−205781A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−46798(P2009−46798)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】