説明

プログラマブルコントローラ

【課題】電気二重層コンデンサの充電による特性劣化を低減すること。
【解決手段】外部電源を用いて内部電源を生成し、電源断時に電源断予告信号を出力する電源回路1と、電気二重層コンデンサ8と、電気二重層コンデンサ8を内部電源を用いて充電する充電系6、7と、EEPROM23と、デバイスデータ25を記憶するRAM24と、を備え、内部電源を用いてRAM24が記憶するデバイスデータ25を更新し、電源断予告信号が出力されたとき、電気二重層コンデンサ8に蓄えられている電力を用いてRAM24が記憶するデバイスデータ25をEEPROM23へ退避させる制御部2と、を備え、充電系6、7は、電気二重層コンデンサ8の電圧が所定範囲内に納まるように電気二重層コンデンサ8の充電を断続的に停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被制御装置を制御するプログラマブルコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
プログラマブルコントローラ(以下、単にPLC)は、ラダー言語などで記述されたユーザプログラムを実行することによって、被制御装置との間の入出力データやユーザプログラムを実行するにあたって必要となる中間データなどを含むデバイスデータを逐次生成・更新する。PLCが高速な制御を実現するために、デバイスデータは、通常、例えばRAM(Random Access Memory)などの揮発性のメモリに格納される。
【0003】
PLCを用いた制御システムの多くは、電源断から復帰するとき、電源断の直前の状態と同じ状態に復帰することが求められる。すなわち、電源復帰時には、電源断の直前のデバイスデータを使用できるようにする必要がある。そのための1つの構成として、前記したデバイスデータが格納される揮発性メモリとは別に、バックアップ用に、例えばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの書き換え可能な不揮発性メモリを別途備え、電源断の際に、揮発性メモリに格納されているデバイスデータをこのバックアップ用の不揮発性メモリに転送する構成が考えられる(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
このデバイスデータの揮発性メモリから不揮発性メモリへの転送を実行するために、PLCには、主電源回路から供給される電源とは別にバックアップ用の電源が必要となる。バックアップ用電源としては、UPS、電池、アルミ電解コンデンサ、タンタルコンデンサ、電気二重層コンデンサなどを採用することが考えられる。しかしながら、デバイスデータを転送する際の不揮発性メモリへの書き込み動作は、比較的大きな電力量を必要とする。また、PLCは、コンパクトでかつ低コストであることが求められる。これらの要望を鑑みると、前記したバックアップ用電源候補の群の中では電気二重層コンデンサがバックアップ用電源に最も適しているといえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−339151号公報
【特許文献2】特開2000−181510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、電気二重層コンデンサは、充電電圧が印加され続けると、充電により特性が劣化し、寿命が短くなってしまうという問題があった。電気二重層コンデンサの寿命が短いと、電気二重層コンデンサを頻繁に交換しなくてはならなくなり、ユーザの負担が増大する。したがって、PLCのバックアップ電源に電気二重層コンデンサを採用する場合、充電による該電気二重層コンデンサの特性の劣化を低減する工夫が求められる。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、バックアップ用電源の充電による特性劣化を低減したPLCを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、外部電源を用いて内部電源を生成し、電源断時に電源断予告信号を出力する電源回路と、電気二重層コンデンサと、前記電気二重層コンデンサを前記内部電源を用いて充電する充電系と、不揮発性の第1メモリと、デバイスデータを記憶する揮発性の第2メモリと、を備え、前記内部電源を用いて前記第2メモリが記憶するデバイスデータを更新し、前記電源断予告信号が出力されたとき、前記電気二重層コンデンサに蓄えられている電力を用いて前記第2メモリが記憶するデバイスデータを前記第1メモリへ退避させる制御部と、を備え、前記充電系は、前記電気二重層コンデンサの電圧が所定範囲内に納まるように前記電気二重層コンデンサの充電を断続的に停止する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、バックアップ用の電気二重層コンデンサの充電による特性劣化を低減させ、実質的に寿命によるコンデンサの交換を不要とできるPLCを得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施の形態1のPLCの構成を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態1のPLCにおいて電源モードが変化する様子を説明するタイミングチャートである。
【図3】図3は、実施の形態2のPLCの構成を示す図である。
【図4】図4は、実施の形態2のPLCにおいて電源モードが変化する様子を説明するタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明にかかるプログラマブルコントローラ(PLC)の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるPLCの実施の形態1の構成を示す図である。図示するように、実施の形態1のPLC100は、商用電源(外部電源)からPLC100全体に供給する電源(内部電源)を生成する主電源回路1と、バックアップ用電源としての電気二重層コンデンサ8と、を備えている。また、PLC100は、ユーザプログラムおよびPLC100全体を制御するためのシステムプログラム(図示せず)を記憶する書き換え可能な不揮発性メモリとしてのEEPROM23と、前記システムプログラムに基づいて動作するMPU21と、前記ユーザプログラムに基づいてデバイスデータ25を生成・更新するASIC22と、MPU21のワークエリアとして使用される揮発性メモリであるRAM24と、を備えている。ASIC22は、生成したデバイスデータ25をRAM24に格納し、RAM24上でデバイスデータ25を逐次更新する。
【0013】
MPU21は、電源断時、RAM24に格納されているデバイスデータ25をEEPROM23に退避させるバックアップ処理を実行する。MPU21、ASIC22、EEPROM23、RAM24は、通常動作時には主電源回路1から供給される電力を使用して動作し、電源断時には電気二重層コンデンサ8から供給される電力を使用して前述のバックアップ処理を実行する。なお、MPU21、ASIC22、EEPROM23、RAM24を総称してバックアップ対象2ということとする。また、主電源回路1からバックアップ対象2へ電源が供給される電源モードを通常モード、電気二重層コンデンサ8からバックアップ対象2へ電源が供給される電源モードを電源断モードということとする。
【0014】
PLC100は、前記バックアップ処理に関与しない構成要素(非バックアップ対象3)である通信回路やI/O回路等、ならびにバックアップ対象2へ供給する電源を切り替えるための回路である第1出力制御回路4および第2出力制御回路5を備えている。
【0015】
主電源回路1と第1出力制御回路4との間、および第1出力制御回路4とバックアップ対象2との間は、電源供給線で接続されており、主電源回路1は、第1出力制御回路4を介してバックアップ対象2に対する通常モード時の電源を供給する。主電源回路1と第1出力制御回路4との間の電源供給線は、途中で分岐して非バックアップ対象3に接続されている。主電源回路1は、該分岐している電源供給線を介して非バックアップ対象3へ電源供給する。
【0016】
電気二重層コンデンサ8と第2出力制御回路5との間、および第2出力制御回路5とバックアップ対象2との間は、電源供給線で接続されており、電気二重層コンデンサ8は、第2出力制御回路5を介して電源断モード時の電源を供給する。
【0017】
第1出力制御回路4および第2出力制御回路5は、夫々、バックアップ対象2へ供給する電源をオン/オフするためのスイッチを備えており、夫々が備えるスイッチは夫々排他的に動作する。すなわち、第1出力制御回路4のスイッチがオンとなっているときは、第2出力制御回路5のスイッチはオフとなっており、第1出力制御回路4のスイッチがオフとなっているときは、第2出力制御回路5のスイッチはオンとなっている。
【0018】
主電源回路1は、商用電源の供給が途絶えたとき(すなわち電源断時に)、電源断予告信号をMPU21へ送信する。MPU21は、電源断予告信号を受信すると、バックアップ処理を開始するとともに、第1出力制御回路4および第2出力制御回路5へ夫々のスイッチを切り替えるためのモード切り替え信号を送信する。第1出力制御回路4および第2出力制御回路5は、モード切り替え信号を受信すると、夫々が備えるスイッチの状態をオンからオフ、あるいはオフからオンに切り替える。すなわち、MPU21がモード切り替え信号を送信することによって、夫々が備えるスイッチの状態が切り替えられ、PLC100の電源モードが通常モードから電源断モードに移行する。
【0019】
なお、電気二重層コンデンサ8は、電源断モード時、蓄えられていた電荷を放電するに伴って放電電圧が低下する。放電電圧が低下してもバックアップ対象2に供給する電圧を一定に保つために、第2出力制御回路5には、スイッチのほか、電気二重層コンデンサ8から供給される電源電圧をバックアップ対象2を駆動するための電圧まで昇圧または降圧する電圧変換機能を備えるようにしておく。なお、第2出力制御回路5の外にD/Dコンバータなどを備えさせ、該D/Dコンバータに電圧変換機能を実現させるようにしてもよい。
【0020】
前述したように、電気二重層コンデンサ8は、充電電圧が印加され続けていると、それだけコンデンサの特性の劣化が促進される。そこで、本発明の実施の形態1では、電気二重層コンデンサ8の特性の劣化を低減するために、電気二重層コンデンサ8に充分な電力が充電されると、充電を停止するようにしたことが主たる特徴となっている。
【0021】
具体的には、PLC100は、スイッチを有する充電回路6と、充電回路6のスイッチをオン/オフ制御する充電制御回路7をさらに備えている。主電源回路1と充電回路6との間、主電源回路1と充電制御回路7との間、充電回路6と電気二重層コンデンサ8との間は、夫々電源供給線で接続されている。主電源回路1は、通常モード時、充電回路6を介して電気二重層コンデンサ8を充電する。充電制御回路7は、主電源回路1から電源供給線を通じて供給される電源により動作する。充電制御回路7は、電気二重層コンデンサ8の電圧を監視しており、該電圧に基づいて、充電回路制御信号を充電回路6へ送信して充電回路6のスイッチをオン/オフする。
【0022】
より詳しくは、バックアップ処理に必要となる電力量を供給することができる所定の電圧を下限レベル、該下限レベルよりも高く、かつ定格の充電電圧を超えない電圧を上限レベルに設定しておき、充電制御回路7は、電気二重層コンデンサ8の自己放電により電気二重層コンデンサ8の電圧が下限レベルを下回ったとき、充電回路6のスイッチをオンし、電気二重層コンデンサ8の電圧が上限レベルを上回ったとき、充電回路6のスイッチをオフする。このようにして、充電制御回路7は、電気二重層コンデンサ8の電圧が所定範囲内に納まるように電気二重層コンデンサ8の充電を断続的に停止する。
【0023】
MPU21は、電源断予告信号を受信すると、充電制御回路7にモード切り替え通知信号を送信する。充電制御回路7は、モード切り替え通知信号を受信すると、充電回路制御信号を操作して充電回路6のスイッチをオフし、通常モード時に行っていたオン/オフ制御を停止する。これにより、通常モード時には電気二重層コンデンサ8の充電/充電停止が実行され、電源断モード時には電気二重層コンデンサ8が主電源回路1から切り離されるようになる。
【0024】
図2は、実施の形態1のPLC100において電源モードが通常モードから電源断モードに移行する様子を説明するタイミングチャートである。主電源回路1は、商用電源の供給が途絶えると、図2(a)に示すように、PLC100の各構成要素に供給する電源電圧が低下してくる。すると、主電源回路1は、図2(b)に示すように、電源断予告信号をMPU21へ送信する。なお、図2(b)では、電源断予告信号は負論理であるとしているが、正論理で構成されてもよい。
【0025】
通常モード時においては、図2(c)、(d)に示すように、第1出力制御回路4のスイッチはオン、第2出力制御回路5のスイッチはオフされている。電源断予告信号を受信したMPU21がモード切り替え信号を発行すると、第1出力制御回路4のスイッチはオフされ、第2出力制御回路5のスイッチはオンされる。これによって、電源モードが通常モードから電源断モードに移行する。
【0026】
一方、充電回路6のスイッチは、通常モード時においては、充電制御回路7からの充電回路制御信号に基づいて、図2(e)に示すように、オン/オフを繰り返す。電気二重層コンデンサ8は、図2(f)に示すように、充電回路6のスイッチがオンのときは充電されて電圧が上昇し、充電回路6のスイッチがオフのときは自己放電により電圧が下降する。
【0027】
MPU21は、モード切り替え信号とともにモード切り替え通知信号を発行する。すると、充電制御回路7は充電回路制御信号を操作して充電回路6のスイッチをオフする。すると、電気二重層コンデンサ8の電圧は、第2出力制御回路5のスイッチがオンされているので、蓄えていた電力が第2出力制御回路5を介してバックアップ対象2へ供給されるので、図2(f)に示すように電圧が低下してゆく。第2出力制御回路5は、D/Dコンバータ機能を備えているので、図2(g)に示すように、電気二重層コンデンサ8から供給される電圧は一定電圧に調節され、バックアップ対象2へ供給される。MPU21は、電気二重層コンデンサ8から一定電圧で供給される電力を用いてバックアップ処理を実行する。
【0028】
なお、以上の説明においては、MPU21は電源断予告信号を受信したとき、モード切り替え信号およびモード切り替え通知信号を送信するとして説明した。電源断予告信号を第1出力制御回路4および第2出力制御回路5に直接接続し、第1出力制御回路4および第2出力制御回路5は、夫々電源断予告信号に基づいてスイッチを切り替えるようにしてもよい。また、電源断予告信号を充電制御回路7に直接接続し、充電制御回路7は、電源断予告信号に基づいて充電回路6のオン/オフ制御を常時オフ制御に切り替えるようにしてもよい。
【0029】
また、ASIC22がデバイスデータ25を生成・更新する、として説明したが、ASIC22を省略し、代わりにMPU21がデバイスデータ25を生成・更新するように構成しても構わない。
【0030】
以上述べたように、本発明の実施の形態1によれば、充電制御回路7は、電気二重層コンデンサ8の電圧が所定範囲内に納まるように電気二重層コンデンサ8の充電を断続的に停止するようにしたので、通常モード時に電気二重層コンデンサ8は充電電圧が印加され続けていた場合に比べて充電電圧が印加される時間を短縮することができるので、電気二重層コンデンサ8の充電による特性劣化を低減することができる。
【0031】
また、充電制御回路7は、電気二重層コンデンサ8の電圧を監視し、該電圧が所定範囲の下限に至ったとき、充電を開始し、前記電圧が前記所定範囲の上限に至ったとき、充電を停止するようにしたので、充電電圧が印加される時間を効率的に短縮することができる。
【0032】
また、電気二重層コンデンサ8の放電電圧をバックアップ対象2の駆動電圧に変換する電圧変換機能を備えるように構成したので、電気二重層コンデンサ8の電圧が放電により降下してもバックアップ対象2にバックアップ処理を実行させることができる。
【0033】
実施の形態2.
図3は、本発明にかかるPLCの実施の形態2の構成を示す図である。なお、本実施の形態2の説明においては、実施の形態1と同じ構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0034】
図示するように、実施の形態2のPLC200は、主電源回路1、バックアップ対象9、非バックアップ対象3、第1出力制御回路4、第2出力制御回路5、充電回路6、電気二重層コンデンサ8を備えている。
【0035】
バックアップ対象9は、MPU91、ASIC22、EEPROM23、デバイスデータ25が格納されるRAM24を含んでいる。MPU91は、通常モード時において充電回路6が備えるスイッチをオン/オフする充電回路制御信号を充電回路6へ送信するタイマ機能部92を備えている。タイマ機能部92は、充電回路6が備えるスイッチを、一定時間オンした後にオフし、電気二重層コンデンサ8の放電時間を見越した一定時間経過後に再び前記スイッチをオンする制御を実行する。なお、スイッチをオンする期間(オン時間)およびスイッチをオフする期間(オフ時間)は、電気二重層コンデンサ8の電圧が実施の形態1で説明した上限レベルと下限レベルの範囲内で遷移するように設定されるとよい。
【0036】
図4は、実施の形態2のPLC200において電源モードが通常モードから電源断モードに移行する様子を説明するタイミングチャートである。図示するように、図4(a)に示す主電源回路1の電源電圧、図4(b)に示す電源断予告信号、図4(c)に示す第1出力制御回路4のスイッチの状態、図4(d)に示す第2出力制御回路5のスイッチの状態および図4(g)に示す第2出力制御回路5の出力電圧は、実施の形態1の場合と同様のタイミングで遷移する。
【0037】
充電回路6は、図4(e)に示すように、タイマ機能部92から受信する充電回路制御信号によってオン/オフ制御される。タイマ機能部92はソフトウェアで実現されるタイマであるので、計測時間にばらつきが内包されている。したがって、図4(e)に示すように、本実施の形態2では、充電回路6が備えるスイッチのオン/オフ時間はばらついてしまう。
【0038】
電気二重層コンデンサ8では、図4(f)に示すように、充電回路6のスイッチがオンのとき、電圧が上昇し、充電回路6のスイッチがオフのとき、自己放電により電圧が低下する。
【0039】
なお、以上の説明においては、ソフトウェアで実現されるタイマに基づいて充電回路6が備えるスイッチをオン/オフする、として説明したが、PLC200はハードウェアタイマを備え、該ハードウェアタイマに基づいて充電回路6が備えるスイッチをオン/オフするようにしてもよい。
【0040】
以上述べたように、本発明の実施の形態2によれば、タイマ機能部92は、充電回路6が備えるスイッチを、一定時間オンした後にオフし、電気二重層コンデンサ8の放電時間を見越した一定時間経過後に再び前記スイッチをオンするように構成したので、電気二重層コンデンサ8の電圧を監視する回路が不要な分、実施の形態1に比して簡単な構成で電気二重層コンデンサ8の充電による特性劣化を低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上のように、本発明にかかるPLCは、被制御装置を制御するプログラマブルコントローラに適用して好適である。
【符号の説明】
【0042】
1 主電源回路
2 バックアップ対象
3 非バックアップ対象
4 第1出力制御回路
5 第2出力制御回路
6 充電回路
7 充電制御回路
8 電気二重層コンデンサ
9 バックアップ対象
21 MPU
22 ASIC
23 EEPROM
24 RAM
25 デバイスデータ
91 MPU
92 タイマ機能部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電源を用いて内部電源を生成し、電源断時に電源断予告信号を出力する電源回路と、
電気二重層コンデンサと、
前記電気二重層コンデンサを前記内部電源を用いて充電する充電系と、
不揮発性の第1メモリと、デバイスデータを記憶する揮発性の第2メモリと、を備え、前記内部電源を用いて前記第2メモリが記憶するデバイスデータを更新し、前記電源断予告信号が出力されたとき、前記電気二重層コンデンサに蓄えられている電力を用いて前記第2メモリが記憶するデバイスデータを前記第1メモリへ退避させる制御部と、
を備え、
前記充電系は、前記電気二重層コンデンサの電圧が所定範囲内に納まるように前記電気二重層コンデンサの充電を断続的に停止する、
ことを特徴とするプログラマブルコントローラ。
【請求項2】
前記充電系は、
前記内部電源を前記電気二重層コンデンサに供給する電源供給線を接続/遮断することによって前記電気二重層コンデンサを充電/充電停止するスイッチ回路と、
前記電気二重層コンデンサの電圧を監視し、該電圧が前記所定範囲の下限に至ったとき、前記スイッチ回路に前記電源供給線を接続させ、前記電圧が前記所定範囲の上限に至ったとき、前記スイッチ回路に前記電源供給線を遮断させる充電制御回路と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブルコントローラ。
【請求項3】
前記充電系は、
前記内部電源を前記電気二重層コンデンサに供給する電源供給線を接続/遮断することによって前記電気二重層コンデンサを充電/充電停止するスイッチ回路と、
前記電源供給線が接続されてから第一時間が経過したとき、前記スイッチ回路に前記電源供給線を遮断させ、前記電源供給線が遮断されてから第二時間が経過したとき、前記スイッチ回路に前記電源供給線を接続させるタイマ機能部と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブルコントローラ。
【請求項4】
前記充電制御回路は、前記電源断予告信号が出力されたとき、前記スイッチ回路に前記電源供給線を接続させる操作を停止する、
ことを特徴とする請求項2に記載のプログラマブルコントローラ。
【請求項5】
前記タイマ機能部は、前記電源断予告信号が出力されたとき、前記スイッチ回路に前記電源供給線を接続させる操作を停止する、
ことを特徴とする請求項3に記載のプログラマブルコントローラ。
【請求項6】
前記電源断予告信号をトリガとして前記制御部を駆動する電源を前記内部電源と前記電気二重層コンデンサとを切り替える電源切り替え回路をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか一項に記載のプログラマブルコントローラ。
【請求項7】
前記電気二重層コンデンサの放電電圧を前記制御部の駆動電圧に変換する電圧変換部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか一項に記載のプログラマブルコントローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−197889(P2011−197889A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62596(P2010−62596)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】