プロテインキナーゼ阻害剤としてのオルト縮合ピリジンおよびピリミジン誘導体(例えば、プリン類)
本発明は、プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療用の化合物(前記化合物は式(I)を有する)、その塩、その溶媒和物、その互変異性体、またはそのN‐オキシドを提供する:ここでTはNまたはCR5であり、J1‐J2はN=C(R6)、(R7)C=N、(R8)N‐C(O)、(R8)2C‐C(O)、N=N、または(R7)C=C(R6)であり、Aは、R1とNR2R3との間において5原子の最大鎖長、およびEとNR2R3との間において4原子の最大鎖長を有する、場合により置換された飽和C1‐7炭化水素リンカー基であり、リンカー基における炭素原子の一つは場合により酸素または窒素により置き換えられ、Eは単環または二環炭素環式またはヘテロ環式基または非環式基X‐Gであり、ここでXはCH2、O、S、またはNHであり、GはC1‐4アルキレン鎖であり、ここで炭素原子の一つは場合によりO、S、またはNHにより置き換えられ、R1は水素またはアリールもしくはヘテロアリール基であり、R2およびR3は各々水素、場合により置換されたC1‐4ヒドロカルビルまたは場合により置換されたC1‐4アシルであり、またはNR2R3は、イミダゾール基、または4〜7環員を有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し、またはNR2R3とAとが一緒になって、場合によりC1‐4アルキル基により置換された、4〜7環員を有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し、またはNR2R3とリンカー基Aの隣接炭素原子とが、一緒になってシアノ基を形成し、またはR1、A、およびNR2R3とは一緒になってシアノ基を形成し、およびR4、R5、R6、R7、およびR8は各々独立して水素および請求項において定義したものと同義の様々な置換基から選択される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療用の化合物であって、下記式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、その互変異性体、またはそのN‐オキシド:
【化1】
〔上記式中、
Tは、Nまたは基CR5であり、
J1‐J2は、N=C(R6)、(R7)C=N、(R8)N‐C(O)、(R8)2C‐C(O)、N=N、および(R7)C=C(R6)から選択される基を表し、
Aは、1〜7の炭素原子を含有する飽和炭化水素リンカー基であり、前記リンカー基はR1とNR2R3との間において5原子の最大鎖長、およびEとNR2R3との間において4原子の最大鎖長を有し、ここで前記リンカー基における炭素原子の一つは場合により酸素原子または窒素原子により置き換えられ、リンカー基Aの炭素原子はオキソ、フッ素、およびヒドロキシから選択される1以上の置換基を場合により有しているが、但しヒドロキシ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子には位置せず、オキソ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子に位置し、
Eは、単環、二環炭素環式、ヘテロ環式基、または非環式基X‐Gであり、ここでXはCH2、O、S、およびNHから選択され、GはC1‐4アルキレン鎖であり、ここで炭素原子の一つは場合によりO、S、またはNHにより置き換えられ、
R1は、水素またはアリールもしくはヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、ここでヒドロカルビルおよびアシル基はフッ素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシ、および単環式もしくは二環式アリール、またはヘテロアリール基とから選択される1以上の置換基によって場合により置換され、
またはR2およびR3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、イミダゾール基と、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基とから選択される環式基を形成し、
またはR2およびR3のうち一方は、それらが結合されている窒素原子と、リンカー基Aからの1以上の原子とが一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基により場合により置換される)、
またはNR2R3と、それが結合されているリンカー基Aの炭素原子とが、一緒になってシアノ基を形成し、または
R1、A、およびNR2R3は、一緒になってシアノ基を形成し、および
R4、R5、R6、R7、およびR8は、各々独立して、水素、ハロゲン、C1‐6ヒドロカルビル(ハロゲン、ヒドロキシ、またはC1‐2アルコキシによって場合により置換されていてもよい)、シアノ、CONH2、CONHR9、CF3、NH2、NHCOR9、およびNHCONHR9から選択され、
R9は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、基Ra‐Rbから選択される1以上の置換基によって場合により各々置換されたフェニルまたはベンジルであり、ここでRaは結合、O、CO、X1C(X2)、C(X2)X1、X1C(X2)X1、S、SO、SO2、NRc、SO2NRc、またはNRcSO2であり、およびRbは水素、3〜12環員を有するヘテロ環式基、およびヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、3〜12環員を有する炭素環式およびヘテロ環式基から選択される1以上の置換基によって場合により置換されたC1‐8ヒドロカルビル基から選択され、C1‐8ヒドロカルビル基の1以上の炭素原子はO、S、SO、SO2、NRc、X1C(X2)、C(X2)X1、またはX1C(X2)X1によって場合により置き換えられ、
Rcは、水素およびC1‐4ヒドロカルビルから選択され、および
X1はO、S、またはNRcであり、X2は=O、=S、または=NRcである〕。
【請求項2】
プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療用の化合物であって、下記式(Ia)の化合物、その塩、その溶媒和物、その互変異性体、またはそのN‐オキシド:
【化2】
〔上記式中、
Tは、Nまたは基CR5であり、
J1‐J2は、N=C(R6)、(R7)C=N、(R8)N‐C(O)、(R8)2C‐C(O)、N=N、および(R7)C=C(R6)から選択される基を表し、
Aは、1〜7の炭素原子を含有する飽和炭化水素リンカー基であり、前記リンカー基はR1とNR2R3との間において5原子の最大鎖長、およびEとNR2R3との間において4原子の最大鎖長を有し、ここで前記リンカー基における炭素原子の一つは場合により酸素原子または窒素原子により置き換えられ、リンカー基Aの炭素原子はオキソ、フッ素、およびヒドロキシから選択される1以上の置換基を場合により有しているが、但しヒドロキシ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子には位置せず、オキソ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子に位置し、
Eは、単環、二環炭素環式、ヘテロ環式基、または非環式基X‐Gであり、ここでXはCH2、O、S、およびNHから選択され、GはC1‐4アルキレン鎖であり、ここで炭素原子の一つは場合によりO、S、またはNHにより置き換えられ、
R1は、水素またはアリールもしくはヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、
またはR2およびR3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基によって場合により置換される)、
またはR2およびR3のうち一方は、それらが結合されている窒素原子とリンカー基Aからの1以上の原子とが一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基によって場合により置換される)、
またはNR2R3と、それが結合されているリンカー基Aの炭素原子とが、一緒になってシアノ基を形成し、または
R1、A、およびNR2R3は、一緒になってシアノ基を形成し、および
R4、R5、R6、R7、およびR8は、各々独立して水素、ハロゲン、C1‐6ヒドロカルビル(ハロゲン、ヒドロキシ、またはC1‐2アルコキシによって場合により置換されていてもよい)、シアノ、CONH2、CONHR9、CF3、NH2、NHCOR9、およびNHCONHR9から選択され、
R9は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、基Ra‐Rbから選択される1以上の置換基によって場合により各々置換されたフェニルまたはベンジルであり、ここでRaは結合、O、CO、X1C(X2)、C(X2)X1、X1C(X2)X1、S、SO、SO2、NRc、SO2NRcまたはNRcSO2であり、およびRbは水素、3〜12環員を有するヘテロ環式基、およびヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、3〜12環員を有する炭素環式およびヘテロ環式基から選択される1以上の置換基によって場合により置換されたC1‐8ヒドロカルビル基から選択され、C1‐8ヒドロカルビル基の1以上の炭素原子はO、S、SO、SO2、NRc、X1C(X2)、C(X2)X1またはX1C(X2)X1によって場合により置き換えられ、
Rcは、水素およびC1‐4ヒドロカルビルから選択され、および
X1はO、S、またはNRcであり、X2は=O、=S、または=NRcである〕。
【請求項3】
下記式(Ib)の化合物、その塩、その溶媒和物、その互変異性体、またはそのN‐オキシド:
【化3】
〔上記式中、
Tは、Nまたは基CR5であり、
J1‐J2は、N=C(R6)、(R7)C=N、(R8)N‐C(O)、(R8)2C‐C(O)、N=N、および(R7)C=C(R6)から選択される基を表し、
Aは、1〜7の炭素原子を含有する飽和炭化水素リンカー基であり、前記リンカー基はR1とNR2R3との間において5原子の最大鎖長、およびEとNR2R3との間において4原子の最大鎖長を有し、ここで前記リンカー基における炭素原子の一つは場合により酸素原子または窒素原子により置き換えられ、リンカー基Aの炭素原子はオキソ、フッ素、およびヒドロキシから選択される1以上の置換基を場合により有しているが、但しヒドロキシ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子には位置せず、オキソ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子に位置し、
Eは、単環、二環炭素環式、ヘテロ環式基、または非環式基X‐Gであり、ここでXはCH2、O、S、およびNHから選択され、GはC1‐4アルキレン鎖であり、ここで炭素原子の一つは場合によりO、S、またはNHにより置き換えられ、
R1は、水素またはアリールもしくはヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、ここでヒドロカルビルおよびアシル基はフッ素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシ、および単環式もしくは二環式アリール、またはヘテロアリール基から選択される1以上の置換基によって場合により置換され、
またはR2およびR3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、イミダゾール基と、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基とから選択される環式基を形成し、
またはR2およびR3のうち一方は、それらが結合されている窒素原子と、リンカー基Aからの1以上の原子とが一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基によって場合により置換される)、
またはNR2R3と、それが結合されているリンカー基Aの炭素原子とが、一緒になってシアノ基を形成し、または
R1、A、およびNR2R3は、一緒になってシアノ基を形成し、および
R4、R5、R6、R7、およびR8は、各々独立して水素、ハロゲン、C1‐6ヒドロカルビル(ハロゲン、ヒドロキシ、またはC1‐2アルコキシによって場合により置換されていてもよい)、シアノ、CONH2、CONHR9、CF3、NH2、NHCOR9、およびNHCONHR9から選択され、
R9は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、基Ra‐Rbから選択される1以上の置換基によって場合により各々置換されたフェニルまたはベンジルであり、ここでRaは結合、O、CO、X1C(X2)、C(X2)X1、X1C(X2)X1、S、SO、SO2、NRc、SO2NRc、またはNRcSO2であり、およびRbは水素、3〜12環員を有するヘテロ環式基、およびヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、3〜12環員を有する炭素環式およびヘテロ環式基から選択される1以上の置換基によって場合により置換されたC1‐8ヒドロカルビル基から選択され、C1‐8ヒドロカルビル基の1以上の炭素原子はO、S、SO、SO2、NRc、X1C(X2)、C(X2)X1、またはX1C(X2)X1によって場合により置き換えられ、
Rcは、水素およびC1‐4ヒドロカルビルから選択され、および
X1はO、S、またはNRcであり、X2は=O、=S、または=NRcであり、
但し:
(a‐i)J1‐J2が、(R7)C=C(R6)であり、EがTを含有する環へ窒素原子により結合された単環式または二環式基である場合、Aはオキソ置換基を含有しない、
(a‐ii)Eは、非置換または置換インドール基以外であり、
(a‐iii)J1‐J2が、N=CHである場合、E‐A(R1)‐NR2R3は基‐S‐(CH2)3‐CONH2または‐S‐(CH2)3‐CN以外であり、
(a‐iv)J1‐J2が、CH=Nである場合、E‐A(R1)‐NR2R3は基‐NH‐(CH2)n‐N(CH2CH3)2(nは、2または3である)以外であり、および
(a‐v)J1‐J2が、N=CHである場合、E‐A(R1)‐NR2R3は基‐NH‐(CH2)2‐NH2または‐NH‐(CH2)2‐N(CH3)2以外である〕。
【請求項4】
Eが単環式基であり、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
下記式(Ic)を有する、請求項4に記載の化合物、その塩、その溶媒和物、その互変異性体、またはそのN‐オキシド:
【化4】
〔上記式中
Tは、Nまたは基CR5であり、
J1‐J2は、N=C(R6)、(R7)C=N、(R8)N‐C(O)、(R8)2C‐C(O)、N=N、および(R7)C=C(R6)から選択される基を表し、
Aは、1〜7の炭素原子を含有する飽和炭化水素リンカー基であり、前記リンカー基はR1とNR2R3との間において5原子の最大鎖長、およびEとNR2R3との間において4原子の最大鎖長を有し、ここでリンカー基における炭素原子の一つは場合により酸素原子または窒素原子により置き換えられ、リンカー基Aの炭素原子はフッ素およびヒドロキシから選択される1以上の置換基を場合により有しているが、但しヒドロキシ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子には位置せず、
Eは、単環炭素環式またはヘテロ環式基であり、
R1は、アリールまたはヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、ここでヒドロカルビルおよびアシル基はフッ素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシ、および単環式もしくは二環式アリール、またはヘテロアリール基から選択される1以上の置換基によって場合により置換され、
またはR2およびR3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し、
またはR2およびR3のうち一方は、それらが結合されている窒素原子と、リンカー基Aからの1以上の原子とが一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基によって場合により置換される)、
またはNR2R3と、それが結合されているリンカー基Aの炭素原子とが、一緒になってシアノ基を形成し、または
R1、A、およびNR2R3は、一緒になってシアノ基を形成し、および
R4、R5、R6、R7、およびR8は、各々独立して水素、ハロゲン、C1‐6ヒドロカルビル(ハロゲン、ヒドロキシ、またはC1‐2アルコキシによって場合により置換されていてもよい)、シアノ、CONH2、CONHR9、CF3、NH2、NHCOR9、およびNHCONHR9から選択され、
R9は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、基Ra‐Rbから選択される1以上の置換基によって場合により各々置換されたフェニルまたはベンジルであり、ここでRaは結合、O、CO、X1C(X2)、C(X2)X1、X1C(X2)X1、S、SO、SO2、NRc、SO2NRc、またはNRcSO2であり、およびRbは水素、3〜12環員を有するヘテロ環式基、およびヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、3〜12環員を有する炭素環式およびヘテロ環式基から選択される1以上の置換基によって場合により置換されたC1‐8ヒドロカルビル基から選択され、C1‐8ヒドロカルビル基の1以上の炭素原子はO、S、SO、SO2、NRc、X1C(X2)、C(X2)X1、またはX1C(X2)X1によって場合により置き換えられ、
Rcは、水素およびC1‐4ヒドロカルビルから選択され、および
X1はO、S、またはNRcであり、X2は=O、=S、または=NRcである〕。
【請求項6】
前記単環式基が、アリールおよびヘテロアリール基、例えばフェニル、チオフェン、フラン、ピリミジン、ピラジン、およびピリジンから選択され、好ましくはフェニルであり、請求項4または5に記載の化合物。
【請求項7】
前記単環式基が、シクロヘキサンおよびシクロペンタンのようなシクロアルカンと、ピペリジン、ピペラジン、およびピペラジンのような窒素含有環とから選択される、請求項4または5に記載の化合物。
【請求項8】
Eがフェニルおよびピペリジン基から選択される、請求項4または5に記載の化合物。
【請求項9】
Eが非置換であるか、あるいはヒドロキシ、CH2CN、オキソ(Eが非芳香族である場合)、ハロゲン(例えば、塩素および臭素)、トリフルオロメチル、シアノ、C1‐2アルコキシまたはヒドロキシによって場合により置換されたC1‐4ヒドロカルビルオキシ、およびC1‐2アルコキシまたはヒドロキシによって場合により置換されたC1‐4ヒドロカルビルから選択される4以下の置換基R11を有している、請求項4〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Eが非置換である、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Eが表2において示された基から選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
R4が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、好ましくは水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
TがNである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
TがCR5である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
R5が水素、ハロゲン、C1‐5飽和ヒドロカルビル、シアノ、およびCF3から選択され、好ましくはR5が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、更に好ましくはR5が水素である、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
R6が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、好ましくはR6が水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
R7が水素、ハロゲン、C1‐5飽和ヒドロカルビル、シアノ、およびCF3から選択され、好ましくはR7が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、更に好ましくはR7が水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
R8が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、好ましくはR8が水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
R9が、非置換であるか、あるいはアミノ、置換アミノ、カルボン酸、またはスルホン酸基を有するアルキルまたはアルコキシ基のような溶解基により置換された、フェニルおよびベンジル基から選択され、例えば溶解基がアミノ‐C1‐4アルキル、モノ‐C1‐2アルキルアミノ‐C1‐4アルキル、ジ‐C1‐2アルキルアミノ‐C1‐4アルキル、アミノ‐C1‐4アルコキシ、モノ‐C1‐2アルキルアミノ‐C1‐4アルコキシ、ジ‐C1‐2アルキルアミノ‐C1‐4アルコキシ、ピペリジニル‐C1‐4アルキル、ピペラジニル‐C1‐4アルキル、モルホリニル‐C1‐4アルキル、ピペリジニル‐C1‐4アルコキシ、ピペラジニル‐C1‐4アルコキシ、およびモルホリニル‐C1‐4アルコキシから選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
前記リンカー基Aが、R1とNR2R3との間において3原子(更に好ましくは1または2原子、最も好ましくは2原子)の最大鎖長を有している、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
前記リンカー基Aが、EとNR2R3との間において4原子、更に典型的には3原子の最大鎖長を有している、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
前記リンカー基Aが、R1とNR2R3との間において1、2、または3原子の鎖長、およびEとNR2R3との間において1、2、または3原子の鎖長を有している、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
前記リンカー基Aが全炭素骨格を有している、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
前記リンカー基Aが表1において示された基から選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
R1がアリールまたはヘテロアリール基、例えば単環式アリールまたはヘテロアリール基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項26】
R1が、非置換または置換フェニル、ナフチル、チエニル、フラン、ピリミジン、およびピリジン基から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項27】
R1が、非置換であるか、あるいはヒドロキシ、C1‐4アシルオキシ、フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチル、シアノ、各々がC1‐2アルコキシまたはヒドロキシによって場合により置換されたC1‐4ヒドロカルビルオキシおよびC1‐4ヒドロカルビルから選択される5以下の置換基により置換される、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
R2およびR3が独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、ここでヒドロカルビルおよびアシル基がフッ素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシ、および単環式もしくは二環式アリール、またはヘテロアリール基から選択される1以上の置換基によって場合により置換される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項29】
R2およびR3が独立して水素、非置換C1‐4ヒドロカルビル、および非置換C1‐4アシルから選択される、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
R2およびR3が独立して水素およびメチルから選択され、例えばNR2R3がアミノ、メチルアミノ、またはジメチルアミノ基である、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
NR2R3がアミノ基またはメチルアミノ基である、請求項30に記載の化合物。
【請求項32】
J1‐J2が、N=CH、HC=N、HN‐C(O)、およびCH=CHから選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項33】
下記式(II)の化合物:
【化5】
(上記式中、基Aはベンゼン環のメタ位またはパラ位に結合され、qは0〜4であり、T、J1‐J2、A、R1、R2、R3、およびR4は先行する請求項のいずれか一項において定義したものと同義であり、R11は前記において定義したものと同義の置換基である)。
【請求項34】
下記式(III)の化合物:
【化6】
(上記式中、
基Aはピペリジン環の3位または4位に結合され、qは0〜4であり、T、J1‐J2、A、R1、R2、R3、およびR4は先行する請求項のいずれか一項において定義したものと同義であり、R11は前記において定義したものと同義の置換基である)。
【請求項35】
塩、溶媒和物、またはN‐オキシドの形態である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項36】
プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療用の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項37】
プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項38】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を必要な対象者に投与することからなる、プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療方法。
【請求項39】
プロテインキナーゼB活性を阻害するために有効な量の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を哺乳動物に投与することからなる、哺乳動物において異常細胞成長または異常阻止細胞死を含む疾患または症状、またはそれらから生じる疾患または症状の治療方法。
【請求項40】
請求項1〜35のいずれか一項に記載のキナーゼ阻害化合物と、キナーゼとを接触させることからなる、プロテインキナーゼBを阻害する方法。
【請求項41】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を用いてプロテインキナーゼBの活性を阻害することにより、細胞過程(例えば、細胞分裂)を調節する方法。
【請求項42】
プロテインキナーゼAにより媒介される病状または症状の予防または治療用の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項43】
プロテインキナーゼAにより媒介される病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項44】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を必要な対象者に投与することからなる、プロテインキナーゼAにより媒介される病状または症状の予防または治療方法。
【請求項45】
プロテインキナーゼA活性を阻害するために有効な量の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を哺乳動物に投与することからなる、哺乳動物において異常細胞成長または異常阻止細胞死を含む疾患または症状、またはそれらから生じる疾患または症状の治療方法。
【請求項46】
請求項1〜35のいずれか一項に記載のキナーゼ阻害化合物と、キナーゼとを接触させることからなる、プロテインキナーゼAを阻害する方法。
【請求項47】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を用いてプロテインキナーゼAの活性を阻害することにより、細胞過程(例えば、細胞分裂)を調節する方法。
【請求項48】
異常細胞成長または異常阻止細胞死から生じる病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項49】
異常細胞成長を阻害するために有効な量の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を哺乳動物へ投与することからなる、哺乳動物において異常細胞成長または異常阻止細胞死を含む疾患または症状、またはそれらから生じる疾患または症状の治療方法。
【請求項50】
異常細胞成長を阻害するために有効な量の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を哺乳動物に投与することからなる、哺乳動物において異常細胞成長または異常阻止細胞死を含む疾患または症状、またはそれらから生じる疾患または症状を軽減するかまたはその発生頻度を減らすための方法。
【請求項51】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の新規化合物と、薬学上許容される担体とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項52】
薬剤として使用される、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項53】
本明細書に開示された病状または症状のいずれか一つの予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項54】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物(例えば、治療有効量)を患者(例えば、必要な患者)に投与することからなる、本明細書に開示された病状または症状のいずれか一つの治療または予防方法。
【請求項55】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物(例えば、治療有効量)を患者(例えば、必要な患者)に投与することからなる、本明細書に開示された病状または症状を軽減するか、またはその発生頻度を減らすための方法。
【請求項56】
(i)患者が罹患している、または罹患しているかもしれない疾患または症状が、プロテインキナーゼBに対する活性を有した化合物による治療への感受性の有無を調べるために、患者を検査し、および(ii)患者の疾患または症状がこのように感受性であることが示された場合は、その後で請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することからなる、プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の診断および治療方法。
【請求項57】
検査されて、プロテインキナーゼBに対する活性を有した化合物による治療に感受性である、疾患または症状に罹患している、または罹患する危険があると判明した患者における、病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項58】
(i)患者が罹患している、または罹患しているかもしれない疾患または症状が、プロテインキナーゼAに対する活性を有した化合物による治療への感受性の有無を調べるために、患者を検査し、および(ii)患者の疾患または症状がこのように感受性であることが示された場合は、その後で請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することからなる、プロテインキナーゼAにより媒介される病状または症状の診断および治療方法。
【請求項59】
検査されて、プロテインキナーゼAに対する活性を有した化合物による治療に感受性である、疾患または症状に罹患している、または罹患する危険があると判明した患者における、病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項60】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の製造方法であって、下記を含んでなる方法:
(a)Eがアリールまたはヘテロアリール基である場合は、パラジウム触媒の存在下における式(X)の化合物と式(XI)の化合物との反応:
【化7】
(式中、(X)および(XI)は適宜に保護され、基XおよびYのうち一方は塩素、臭素、ヨウ素、またはトリフルオロメタンスルホネート(トリフレート)基であり、基XおよびYのうち他方はボロネート残基、例えばボロネートエステルまたはボロニン酸残基である)、
(b)還元剤の存在下における式HNR2R3のアミンでの下記式(XVI)のアルデヒド化合物の還元アミノ化:
【化8】
(式中、PGは保護基である)、
(c)脱水剤の存在下でアルデヒド(XVI)とtert‐ブチルスルフィンアミドとの反応により中間体tert‐ブチルスルフィニルイミン(示さず)を得、次いでグリニャール試薬R1‐MgBrとの反応により、下記tert‐ブチルスルフィニルアミノ誘導体(XVII):
【化9】
を得てから、加水分解によるS(O)But基の除去と保護基PGの除去、
(d)ANR2R3がCHCH2CNまたはCHCH2CH2NR2R3である場合は、塩基の存在下においてアルデヒド(XVI)と、マロノニトリルまたはエチルシアノアセテートとの反応により中間体シアノアクリレート誘導体を得てから、シアノアクリレート誘導体とグリニャール試薬R1‐MgBrとの反応、次いで加水分解および脱カルボキシル化、
(e)Eが非芳香族環式基または非環式基であり、窒素原子により二環式基へ結合されている場合は、式(XXIX)の化合物とアミン化合物H2N‐Gまたは式(XXX)の化合物もしくはその保護誘導体との反応:
【化10】
(式中、Gは先行する請求項のいずれか一項において定義したものと同義であり、環Eは環員として求核NH基を含有する環式基Eを表わす)、
および場合により、その後で:
(f)式(I)のある化合物から式(I)の他の化合物への変換。
【請求項1】
プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療用の化合物であって、下記式(I)の化合物、その塩、その溶媒和物、その互変異性体、またはそのN‐オキシド:
【化1】
〔上記式中、
Tは、Nまたは基CR5であり、
J1‐J2は、N=C(R6)、(R7)C=N、(R8)N‐C(O)、(R8)2C‐C(O)、N=N、および(R7)C=C(R6)から選択される基を表し、
Aは、1〜7の炭素原子を含有する飽和炭化水素リンカー基であり、前記リンカー基はR1とNR2R3との間において5原子の最大鎖長、およびEとNR2R3との間において4原子の最大鎖長を有し、ここで前記リンカー基における炭素原子の一つは場合により酸素原子または窒素原子により置き換えられ、リンカー基Aの炭素原子はオキソ、フッ素、およびヒドロキシから選択される1以上の置換基を場合により有しているが、但しヒドロキシ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子には位置せず、オキソ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子に位置し、
Eは、単環、二環炭素環式、ヘテロ環式基、または非環式基X‐Gであり、ここでXはCH2、O、S、およびNHから選択され、GはC1‐4アルキレン鎖であり、ここで炭素原子の一つは場合によりO、S、またはNHにより置き換えられ、
R1は、水素またはアリールもしくはヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、ここでヒドロカルビルおよびアシル基はフッ素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシ、および単環式もしくは二環式アリール、またはヘテロアリール基とから選択される1以上の置換基によって場合により置換され、
またはR2およびR3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、イミダゾール基と、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基とから選択される環式基を形成し、
またはR2およびR3のうち一方は、それらが結合されている窒素原子と、リンカー基Aからの1以上の原子とが一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基により場合により置換される)、
またはNR2R3と、それが結合されているリンカー基Aの炭素原子とが、一緒になってシアノ基を形成し、または
R1、A、およびNR2R3は、一緒になってシアノ基を形成し、および
R4、R5、R6、R7、およびR8は、各々独立して、水素、ハロゲン、C1‐6ヒドロカルビル(ハロゲン、ヒドロキシ、またはC1‐2アルコキシによって場合により置換されていてもよい)、シアノ、CONH2、CONHR9、CF3、NH2、NHCOR9、およびNHCONHR9から選択され、
R9は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、基Ra‐Rbから選択される1以上の置換基によって場合により各々置換されたフェニルまたはベンジルであり、ここでRaは結合、O、CO、X1C(X2)、C(X2)X1、X1C(X2)X1、S、SO、SO2、NRc、SO2NRc、またはNRcSO2であり、およびRbは水素、3〜12環員を有するヘテロ環式基、およびヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、3〜12環員を有する炭素環式およびヘテロ環式基から選択される1以上の置換基によって場合により置換されたC1‐8ヒドロカルビル基から選択され、C1‐8ヒドロカルビル基の1以上の炭素原子はO、S、SO、SO2、NRc、X1C(X2)、C(X2)X1、またはX1C(X2)X1によって場合により置き換えられ、
Rcは、水素およびC1‐4ヒドロカルビルから選択され、および
X1はO、S、またはNRcであり、X2は=O、=S、または=NRcである〕。
【請求項2】
プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療用の化合物であって、下記式(Ia)の化合物、その塩、その溶媒和物、その互変異性体、またはそのN‐オキシド:
【化2】
〔上記式中、
Tは、Nまたは基CR5であり、
J1‐J2は、N=C(R6)、(R7)C=N、(R8)N‐C(O)、(R8)2C‐C(O)、N=N、および(R7)C=C(R6)から選択される基を表し、
Aは、1〜7の炭素原子を含有する飽和炭化水素リンカー基であり、前記リンカー基はR1とNR2R3との間において5原子の最大鎖長、およびEとNR2R3との間において4原子の最大鎖長を有し、ここで前記リンカー基における炭素原子の一つは場合により酸素原子または窒素原子により置き換えられ、リンカー基Aの炭素原子はオキソ、フッ素、およびヒドロキシから選択される1以上の置換基を場合により有しているが、但しヒドロキシ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子には位置せず、オキソ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子に位置し、
Eは、単環、二環炭素環式、ヘテロ環式基、または非環式基X‐Gであり、ここでXはCH2、O、S、およびNHから選択され、GはC1‐4アルキレン鎖であり、ここで炭素原子の一つは場合によりO、S、またはNHにより置き換えられ、
R1は、水素またはアリールもしくはヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、
またはR2およびR3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基によって場合により置換される)、
またはR2およびR3のうち一方は、それらが結合されている窒素原子とリンカー基Aからの1以上の原子とが一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基によって場合により置換される)、
またはNR2R3と、それが結合されているリンカー基Aの炭素原子とが、一緒になってシアノ基を形成し、または
R1、A、およびNR2R3は、一緒になってシアノ基を形成し、および
R4、R5、R6、R7、およびR8は、各々独立して水素、ハロゲン、C1‐6ヒドロカルビル(ハロゲン、ヒドロキシ、またはC1‐2アルコキシによって場合により置換されていてもよい)、シアノ、CONH2、CONHR9、CF3、NH2、NHCOR9、およびNHCONHR9から選択され、
R9は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、基Ra‐Rbから選択される1以上の置換基によって場合により各々置換されたフェニルまたはベンジルであり、ここでRaは結合、O、CO、X1C(X2)、C(X2)X1、X1C(X2)X1、S、SO、SO2、NRc、SO2NRcまたはNRcSO2であり、およびRbは水素、3〜12環員を有するヘテロ環式基、およびヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、3〜12環員を有する炭素環式およびヘテロ環式基から選択される1以上の置換基によって場合により置換されたC1‐8ヒドロカルビル基から選択され、C1‐8ヒドロカルビル基の1以上の炭素原子はO、S、SO、SO2、NRc、X1C(X2)、C(X2)X1またはX1C(X2)X1によって場合により置き換えられ、
Rcは、水素およびC1‐4ヒドロカルビルから選択され、および
X1はO、S、またはNRcであり、X2は=O、=S、または=NRcである〕。
【請求項3】
下記式(Ib)の化合物、その塩、その溶媒和物、その互変異性体、またはそのN‐オキシド:
【化3】
〔上記式中、
Tは、Nまたは基CR5であり、
J1‐J2は、N=C(R6)、(R7)C=N、(R8)N‐C(O)、(R8)2C‐C(O)、N=N、および(R7)C=C(R6)から選択される基を表し、
Aは、1〜7の炭素原子を含有する飽和炭化水素リンカー基であり、前記リンカー基はR1とNR2R3との間において5原子の最大鎖長、およびEとNR2R3との間において4原子の最大鎖長を有し、ここで前記リンカー基における炭素原子の一つは場合により酸素原子または窒素原子により置き換えられ、リンカー基Aの炭素原子はオキソ、フッ素、およびヒドロキシから選択される1以上の置換基を場合により有しているが、但しヒドロキシ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子には位置せず、オキソ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子に位置し、
Eは、単環、二環炭素環式、ヘテロ環式基、または非環式基X‐Gであり、ここでXはCH2、O、S、およびNHから選択され、GはC1‐4アルキレン鎖であり、ここで炭素原子の一つは場合によりO、S、またはNHにより置き換えられ、
R1は、水素またはアリールもしくはヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、ここでヒドロカルビルおよびアシル基はフッ素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシ、および単環式もしくは二環式アリール、またはヘテロアリール基から選択される1以上の置換基によって場合により置換され、
またはR2およびR3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、イミダゾール基と、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基とから選択される環式基を形成し、
またはR2およびR3のうち一方は、それらが結合されている窒素原子と、リンカー基Aからの1以上の原子とが一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基によって場合により置換される)、
またはNR2R3と、それが結合されているリンカー基Aの炭素原子とが、一緒になってシアノ基を形成し、または
R1、A、およびNR2R3は、一緒になってシアノ基を形成し、および
R4、R5、R6、R7、およびR8は、各々独立して水素、ハロゲン、C1‐6ヒドロカルビル(ハロゲン、ヒドロキシ、またはC1‐2アルコキシによって場合により置換されていてもよい)、シアノ、CONH2、CONHR9、CF3、NH2、NHCOR9、およびNHCONHR9から選択され、
R9は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、基Ra‐Rbから選択される1以上の置換基によって場合により各々置換されたフェニルまたはベンジルであり、ここでRaは結合、O、CO、X1C(X2)、C(X2)X1、X1C(X2)X1、S、SO、SO2、NRc、SO2NRc、またはNRcSO2であり、およびRbは水素、3〜12環員を有するヘテロ環式基、およびヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、3〜12環員を有する炭素環式およびヘテロ環式基から選択される1以上の置換基によって場合により置換されたC1‐8ヒドロカルビル基から選択され、C1‐8ヒドロカルビル基の1以上の炭素原子はO、S、SO、SO2、NRc、X1C(X2)、C(X2)X1、またはX1C(X2)X1によって場合により置き換えられ、
Rcは、水素およびC1‐4ヒドロカルビルから選択され、および
X1はO、S、またはNRcであり、X2は=O、=S、または=NRcであり、
但し:
(a‐i)J1‐J2が、(R7)C=C(R6)であり、EがTを含有する環へ窒素原子により結合された単環式または二環式基である場合、Aはオキソ置換基を含有しない、
(a‐ii)Eは、非置換または置換インドール基以外であり、
(a‐iii)J1‐J2が、N=CHである場合、E‐A(R1)‐NR2R3は基‐S‐(CH2)3‐CONH2または‐S‐(CH2)3‐CN以外であり、
(a‐iv)J1‐J2が、CH=Nである場合、E‐A(R1)‐NR2R3は基‐NH‐(CH2)n‐N(CH2CH3)2(nは、2または3である)以外であり、および
(a‐v)J1‐J2が、N=CHである場合、E‐A(R1)‐NR2R3は基‐NH‐(CH2)2‐NH2または‐NH‐(CH2)2‐N(CH3)2以外である〕。
【請求項4】
Eが単環式基であり、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
下記式(Ic)を有する、請求項4に記載の化合物、その塩、その溶媒和物、その互変異性体、またはそのN‐オキシド:
【化4】
〔上記式中
Tは、Nまたは基CR5であり、
J1‐J2は、N=C(R6)、(R7)C=N、(R8)N‐C(O)、(R8)2C‐C(O)、N=N、および(R7)C=C(R6)から選択される基を表し、
Aは、1〜7の炭素原子を含有する飽和炭化水素リンカー基であり、前記リンカー基はR1とNR2R3との間において5原子の最大鎖長、およびEとNR2R3との間において4原子の最大鎖長を有し、ここでリンカー基における炭素原子の一つは場合により酸素原子または窒素原子により置き換えられ、リンカー基Aの炭素原子はフッ素およびヒドロキシから選択される1以上の置換基を場合により有しているが、但しヒドロキシ基が存在する場合にはNR2R3基に対してα位の炭素原子には位置せず、
Eは、単環炭素環式またはヘテロ環式基であり、
R1は、アリールまたはヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、ここでヒドロカルビルおよびアシル基はフッ素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシ、および単環式もしくは二環式アリール、またはヘテロアリール基から選択される1以上の置換基によって場合により置換され、
またはR2およびR3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し、
またはR2およびR3のうち一方は、それらが結合されている窒素原子と、リンカー基Aからの1以上の原子とが一緒になって、4〜7環員を有して場合によりOおよびNから選択される第二のヘテロ原子環員を含有する飽和単環ヘテロ環式基を形成し(前記単環ヘテロ環式基は1以上のC1‐4アルキル基によって場合により置換される)、
またはNR2R3と、それが結合されているリンカー基Aの炭素原子とが、一緒になってシアノ基を形成し、または
R1、A、およびNR2R3は、一緒になってシアノ基を形成し、および
R4、R5、R6、R7、およびR8は、各々独立して水素、ハロゲン、C1‐6ヒドロカルビル(ハロゲン、ヒドロキシ、またはC1‐2アルコキシによって場合により置換されていてもよい)、シアノ、CONH2、CONHR9、CF3、NH2、NHCOR9、およびNHCONHR9から選択され、
R9は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、基Ra‐Rbから選択される1以上の置換基によって場合により各々置換されたフェニルまたはベンジルであり、ここでRaは結合、O、CO、X1C(X2)、C(X2)X1、X1C(X2)X1、S、SO、SO2、NRc、SO2NRc、またはNRcSO2であり、およびRbは水素、3〜12環員を有するヘテロ環式基、およびヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アミノ、モノまたはジC1‐4ヒドロカルビルアミノ、3〜12環員を有する炭素環式およびヘテロ環式基から選択される1以上の置換基によって場合により置換されたC1‐8ヒドロカルビル基から選択され、C1‐8ヒドロカルビル基の1以上の炭素原子はO、S、SO、SO2、NRc、X1C(X2)、C(X2)X1、またはX1C(X2)X1によって場合により置き換えられ、
Rcは、水素およびC1‐4ヒドロカルビルから選択され、および
X1はO、S、またはNRcであり、X2は=O、=S、または=NRcである〕。
【請求項6】
前記単環式基が、アリールおよびヘテロアリール基、例えばフェニル、チオフェン、フラン、ピリミジン、ピラジン、およびピリジンから選択され、好ましくはフェニルであり、請求項4または5に記載の化合物。
【請求項7】
前記単環式基が、シクロヘキサンおよびシクロペンタンのようなシクロアルカンと、ピペリジン、ピペラジン、およびピペラジンのような窒素含有環とから選択される、請求項4または5に記載の化合物。
【請求項8】
Eがフェニルおよびピペリジン基から選択される、請求項4または5に記載の化合物。
【請求項9】
Eが非置換であるか、あるいはヒドロキシ、CH2CN、オキソ(Eが非芳香族である場合)、ハロゲン(例えば、塩素および臭素)、トリフルオロメチル、シアノ、C1‐2アルコキシまたはヒドロキシによって場合により置換されたC1‐4ヒドロカルビルオキシ、およびC1‐2アルコキシまたはヒドロキシによって場合により置換されたC1‐4ヒドロカルビルから選択される4以下の置換基R11を有している、請求項4〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Eが非置換である、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Eが表2において示された基から選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
R4が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、好ましくは水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
TがNである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
TがCR5である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
R5が水素、ハロゲン、C1‐5飽和ヒドロカルビル、シアノ、およびCF3から選択され、好ましくはR5が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、更に好ましくはR5が水素である、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
R6が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、好ましくはR6が水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
R7が水素、ハロゲン、C1‐5飽和ヒドロカルビル、シアノ、およびCF3から選択され、好ましくはR7が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、更に好ましくはR7が水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
R8が水素、塩素、フッ素、およびメチルから選択され、好ましくはR8が水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
R9が、非置換であるか、あるいはアミノ、置換アミノ、カルボン酸、またはスルホン酸基を有するアルキルまたはアルコキシ基のような溶解基により置換された、フェニルおよびベンジル基から選択され、例えば溶解基がアミノ‐C1‐4アルキル、モノ‐C1‐2アルキルアミノ‐C1‐4アルキル、ジ‐C1‐2アルキルアミノ‐C1‐4アルキル、アミノ‐C1‐4アルコキシ、モノ‐C1‐2アルキルアミノ‐C1‐4アルコキシ、ジ‐C1‐2アルキルアミノ‐C1‐4アルコキシ、ピペリジニル‐C1‐4アルキル、ピペラジニル‐C1‐4アルキル、モルホリニル‐C1‐4アルキル、ピペリジニル‐C1‐4アルコキシ、ピペラジニル‐C1‐4アルコキシ、およびモルホリニル‐C1‐4アルコキシから選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
前記リンカー基Aが、R1とNR2R3との間において3原子(更に好ましくは1または2原子、最も好ましくは2原子)の最大鎖長を有している、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
前記リンカー基Aが、EとNR2R3との間において4原子、更に典型的には3原子の最大鎖長を有している、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
前記リンカー基Aが、R1とNR2R3との間において1、2、または3原子の鎖長、およびEとNR2R3との間において1、2、または3原子の鎖長を有している、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
前記リンカー基Aが全炭素骨格を有している、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
前記リンカー基Aが表1において示された基から選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
R1がアリールまたはヘテロアリール基、例えば単環式アリールまたはヘテロアリール基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項26】
R1が、非置換または置換フェニル、ナフチル、チエニル、フラン、ピリミジン、およびピリジン基から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項27】
R1が、非置換であるか、あるいはヒドロキシ、C1‐4アシルオキシ、フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチル、シアノ、各々がC1‐2アルコキシまたはヒドロキシによって場合により置換されたC1‐4ヒドロカルビルオキシおよびC1‐4ヒドロカルビルから選択される5以下の置換基により置換される、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
R2およびR3が独立して水素、C1‐4ヒドロカルビル、およびC1‐4アシルから選択され、ここでヒドロカルビルおよびアシル基がフッ素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシ、および単環式もしくは二環式アリール、またはヘテロアリール基から選択される1以上の置換基によって場合により置換される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項29】
R2およびR3が独立して水素、非置換C1‐4ヒドロカルビル、および非置換C1‐4アシルから選択される、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
R2およびR3が独立して水素およびメチルから選択され、例えばNR2R3がアミノ、メチルアミノ、またはジメチルアミノ基である、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
NR2R3がアミノ基またはメチルアミノ基である、請求項30に記載の化合物。
【請求項32】
J1‐J2が、N=CH、HC=N、HN‐C(O)、およびCH=CHから選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項33】
下記式(II)の化合物:
【化5】
(上記式中、基Aはベンゼン環のメタ位またはパラ位に結合され、qは0〜4であり、T、J1‐J2、A、R1、R2、R3、およびR4は先行する請求項のいずれか一項において定義したものと同義であり、R11は前記において定義したものと同義の置換基である)。
【請求項34】
下記式(III)の化合物:
【化6】
(上記式中、
基Aはピペリジン環の3位または4位に結合され、qは0〜4であり、T、J1‐J2、A、R1、R2、R3、およびR4は先行する請求項のいずれか一項において定義したものと同義であり、R11は前記において定義したものと同義の置換基である)。
【請求項35】
塩、溶媒和物、またはN‐オキシドの形態である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項36】
プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療用の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項37】
プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項38】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を必要な対象者に投与することからなる、プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の予防または治療方法。
【請求項39】
プロテインキナーゼB活性を阻害するために有効な量の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を哺乳動物に投与することからなる、哺乳動物において異常細胞成長または異常阻止細胞死を含む疾患または症状、またはそれらから生じる疾患または症状の治療方法。
【請求項40】
請求項1〜35のいずれか一項に記載のキナーゼ阻害化合物と、キナーゼとを接触させることからなる、プロテインキナーゼBを阻害する方法。
【請求項41】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を用いてプロテインキナーゼBの活性を阻害することにより、細胞過程(例えば、細胞分裂)を調節する方法。
【請求項42】
プロテインキナーゼAにより媒介される病状または症状の予防または治療用の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項43】
プロテインキナーゼAにより媒介される病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項44】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を必要な対象者に投与することからなる、プロテインキナーゼAにより媒介される病状または症状の予防または治療方法。
【請求項45】
プロテインキナーゼA活性を阻害するために有効な量の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を哺乳動物に投与することからなる、哺乳動物において異常細胞成長または異常阻止細胞死を含む疾患または症状、またはそれらから生じる疾患または症状の治療方法。
【請求項46】
請求項1〜35のいずれか一項に記載のキナーゼ阻害化合物と、キナーゼとを接触させることからなる、プロテインキナーゼAを阻害する方法。
【請求項47】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を用いてプロテインキナーゼAの活性を阻害することにより、細胞過程(例えば、細胞分裂)を調節する方法。
【請求項48】
異常細胞成長または異常阻止細胞死から生じる病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項49】
異常細胞成長を阻害するために有効な量の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を哺乳動物へ投与することからなる、哺乳動物において異常細胞成長または異常阻止細胞死を含む疾患または症状、またはそれらから生じる疾患または症状の治療方法。
【請求項50】
異常細胞成長を阻害するために有効な量の、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を哺乳動物に投与することからなる、哺乳動物において異常細胞成長または異常阻止細胞死を含む疾患または症状、またはそれらから生じる疾患または症状を軽減するかまたはその発生頻度を減らすための方法。
【請求項51】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の新規化合物と、薬学上許容される担体とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項52】
薬剤として使用される、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項53】
本明細書に開示された病状または症状のいずれか一つの予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項54】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物(例えば、治療有効量)を患者(例えば、必要な患者)に投与することからなる、本明細書に開示された病状または症状のいずれか一つの治療または予防方法。
【請求項55】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物(例えば、治療有効量)を患者(例えば、必要な患者)に投与することからなる、本明細書に開示された病状または症状を軽減するか、またはその発生頻度を減らすための方法。
【請求項56】
(i)患者が罹患している、または罹患しているかもしれない疾患または症状が、プロテインキナーゼBに対する活性を有した化合物による治療への感受性の有無を調べるために、患者を検査し、および(ii)患者の疾患または症状がこのように感受性であることが示された場合は、その後で請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することからなる、プロテインキナーゼBにより媒介される病状または症状の診断および治療方法。
【請求項57】
検査されて、プロテインキナーゼBに対する活性を有した化合物による治療に感受性である、疾患または症状に罹患している、または罹患する危険があると判明した患者における、病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項58】
(i)患者が罹患している、または罹患しているかもしれない疾患または症状が、プロテインキナーゼAに対する活性を有した化合物による治療への感受性の有無を調べるために、患者を検査し、および(ii)患者の疾患または症状がこのように感受性であることが示された場合は、その後で請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することからなる、プロテインキナーゼAにより媒介される病状または症状の診断および治療方法。
【請求項59】
検査されて、プロテインキナーゼAに対する活性を有した化合物による治療に感受性である、疾患または症状に罹患している、または罹患する危険があると判明した患者における、病状または症状の予防または治療用の薬剤の製造のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項60】
請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の製造方法であって、下記を含んでなる方法:
(a)Eがアリールまたはヘテロアリール基である場合は、パラジウム触媒の存在下における式(X)の化合物と式(XI)の化合物との反応:
【化7】
(式中、(X)および(XI)は適宜に保護され、基XおよびYのうち一方は塩素、臭素、ヨウ素、またはトリフルオロメタンスルホネート(トリフレート)基であり、基XおよびYのうち他方はボロネート残基、例えばボロネートエステルまたはボロニン酸残基である)、
(b)還元剤の存在下における式HNR2R3のアミンでの下記式(XVI)のアルデヒド化合物の還元アミノ化:
【化8】
(式中、PGは保護基である)、
(c)脱水剤の存在下でアルデヒド(XVI)とtert‐ブチルスルフィンアミドとの反応により中間体tert‐ブチルスルフィニルイミン(示さず)を得、次いでグリニャール試薬R1‐MgBrとの反応により、下記tert‐ブチルスルフィニルアミノ誘導体(XVII):
【化9】
を得てから、加水分解によるS(O)But基の除去と保護基PGの除去、
(d)ANR2R3がCHCH2CNまたはCHCH2CH2NR2R3である場合は、塩基の存在下においてアルデヒド(XVI)と、マロノニトリルまたはエチルシアノアセテートとの反応により中間体シアノアクリレート誘導体を得てから、シアノアクリレート誘導体とグリニャール試薬R1‐MgBrとの反応、次いで加水分解および脱カルボキシル化、
(e)Eが非芳香族環式基または非環式基であり、窒素原子により二環式基へ結合されている場合は、式(XXIX)の化合物とアミン化合物H2N‐Gまたは式(XXX)の化合物もしくはその保護誘導体との反応:
【化10】
(式中、Gは先行する請求項のいずれか一項において定義したものと同義であり、環Eは環員として求核NH基を含有する環式基Eを表わす)、
および場合により、その後で:
(f)式(I)のある化合物から式(I)の他の化合物への変換。
【公表番号】特表2008−517983(P2008−517983A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538499(P2007−538499)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【国際出願番号】PCT/GB2005/004115
【国際公開番号】WO2006/046023
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(504162110)アステックス、セラピューティックス、リミテッド (45)
【氏名又は名称原語表記】ASTEX THERAPEUTICS LIMITED
【出願人】(504132021)ジ・インスティチュート・オブ・キャンサー・リサーチ:ロイヤル・キャンサー・ホスピタル (16)
【出願人】(598176569)キャンサー・リサーチ・テクノロジー・リミテッド (57)
【氏名又は名称原語表記】CANCER RESEARCH TECHNOLOGY LIMITED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【国際出願番号】PCT/GB2005/004115
【国際公開番号】WO2006/046023
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(504162110)アステックス、セラピューティックス、リミテッド (45)
【氏名又は名称原語表記】ASTEX THERAPEUTICS LIMITED
【出願人】(504132021)ジ・インスティチュート・オブ・キャンサー・リサーチ:ロイヤル・キャンサー・ホスピタル (16)
【出願人】(598176569)キャンサー・リサーチ・テクノロジー・リミテッド (57)
【氏名又は名称原語表記】CANCER RESEARCH TECHNOLOGY LIMITED
【Fターム(参考)】
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