説明

プロリン含有抗ストレス性疾患組成物(治療剤又は予防剤)

【課題】ストレス性疾患と総称される一群の疾患に有効な薬剤を提供すること。
【解決手段】プロリンを有効成分として含有することを特徴とするストレス及び/又はストレスによる障害を軽減するための組成物であり、さらにアルギニンを含んでいても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ストレス性疾患剤、及び抗ストレス性疾患、特にその予防のための医薬組成物(医薬品)、飲食品(サプリメントを含む)又は飼料に関する。更に詳しくは、その有効成分としてプロリンを含有する薬剤、及びこれを使用した医薬品、飲食品(サプリメントを含む)、或いは飼料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ストレスは、不安性障害等の神経症や、胃炎等の消化器系疾患、狭心症等の循環器系障害、心身症といった数多くの病気、即ちストレス性疾患の引き金になることが知られていた。近年、ストレスに起因ないし関連するうつ病患者の増加などからストレスは益々深刻な問題となってきた。
ストレスを関知する最初の部位が脳であるために、ストレスと脳に関する数多くの研究がこれまでになされてきた。
数種類のアミノ酸に関して、精神的ストレスを抑える作用の有無を検討する試験が健常人を対象に行われている。その結果、これらの成分のうち最も優れていたのは2種類のアミノ酸、トリプトファンとチロシンであったことが報告されている(非特許文献1)。必須アミノ酸であるトリプトファンはセロトニンの前駆体であるため、精神的ストレスの軽減を目的としてトリプトファン(Trp)を使用するという考え方は直観的に理解できるものである。脳内のTrpがセロトニン産生ニューロンに供給されると、それらのニューロンのセロトニン産生速度が影響を受ける。脳内のTrpは、慢性的ストレスによって悪影響を受ける(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
比較臨床試験から、Trp補助食品を単独で、または炭水化物とともに摂取すると、ストレス誘発性の気分が緩和されることが示されている(例えば、非特許文献2参照)。しかし、一方では、最近行われたTrpに関する臨床試験の結果、Trpの気分高揚作用を完全に裏付けることはできなかったとの報告もある(例えば、非特許文献3参照)。
チロシン(Tyr)が抗ストレス作用を持つ栄養補助食品であると考えられる理由は、Trpの場合と類似している。Tyrは、カテコールアミン系神経伝達物であるドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリンの前駆体であり、これらの神経伝達物は心理社会的および精神的ストレスに対する気分を制御する。活発に活動しているニューロンの場合、ニューロン内のTyr濃度が上昇するとニューロン終末部においてノルエピネフリン産生が刺激されるが、活動していないニューロンの場合には刺激されない(例えば、非特許文献4参照)。しかし、血中Tyrと脳内Tyrとの関係は複雑であり、ストレスの調節を目的としたTyr栄養補助食品の使用は当てにならない。Tyrは、既にうつ病患者において試験されており、気分尺度に関して有意な作用は認められなかった(例えば、非特許文献5参照)。しかし、精神的ストレスに曝露した健常被験者で試験した場合には、Tyrは有意に気分を改善した(例えば、非特許文献6参照)。
【0004】
これらを考え合わせると、臨床研究はストレスにおけるTrpおよびTyr補助食品の有効性を決定的に支持するものでも異議を唱えるものでもない。さらに、TrpまたはTyrを含有する栄養補助食品については、副作用(下痢、心拍数不整)の観点から慎重に評価する必要がある。
最近行われた動物試験では、別のアミノ酸であるL-リジン(Lys)が欠乏した飼料を与えるとストレス誘発性の不安や排便が増加することが示されている(非特許文献7参照)。さらに、正常食飼育ラットを用いて、L-リジン塩酸塩+L-アルギニン(経口投与)の5日投与によりストレス性不安症モデルで不安症状のスコアリングの改善が有意に認められている。(例えば、非特許文献8参照)。
【0005】
ブロイラーでL-リジン塩酸塩、L-アルギニンの抗ストレス作用を調べてみたところ、L-リジン塩酸塩、L-アルギニンを添加した餌を与えられたブロイラーは同程度のストレス下のコントロールのブロイラーより体重が減少しなかったことが報告されている。L-リジン塩酸塩、L-アルギニン添加の餌を与えられたブロイラーは飼料要求率を抑制された。脂肪率も同様に抑制されることが明らかとなった。L-リジン塩酸塩、L-アルギニンサプリメントはブロイラー養鶏場での効果を増大すると考えられ、これらのデータは、LysとArgを併用することにより、患者や慢性的に気分が悪化した被験者において不安などのストレス誘発性の疾患を予防できる可能性があることを示している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】国際公開第02/076445号パンフレット
【特許文献2】国際公開第05/070408号パンフレット
【非特許文献1】Young et al., Neuropsychopharmacology, 2000, 23, 411-418
【非特許文献2】Maes et al., Neuropsychopharmacology, 1999, 20, 188-197
【非特許文献3】Van der Does, Journal of Affective Disorders, 2001, 64, 107-119
【非特許文献4】Wurtman et al., Pharmacological Revue, 1980, 32, 315-335
【非特許文献5】Gelenberg et al., Journal of Affective Disorders, 1990, 19, 125-132
【非特許文献6】Deijin and Orlebeke, Brain Research Bulletin, 1994, 33, 319-323
【非特許文献7】Journal of Nutrition, 2002, 132, 3744-3746
【非特許文献8】Nutr Neurosci, 2003, 7, 125-128
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、上で説明したようなストレス性疾患と総称される一群の疾患に有効な薬剤、特にそれを予防するための組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために、ストレス負荷時の脳内の遊離アミノ酸の変動に着目し、ニワトリヒナを用い、ストレス負荷前後の脳における遊離アミノ酸含量を測定したところ、情動行動を制御する終脳や間脳などの脳部位において、プロリンがストレスにより優位に減少することが明らかになった。このことから中枢神経系におけるストレス応答制御因子としてプロリンに着目し、ストレス軽減作用について鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明により、プロリンを有効成分として含有することを特徴とするストレス性疾患を治療又は予防するための組成物を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ストレス性疾患の予防、改善、治療等に対して、特にその予防に対して有効な組成物を提供することができる。本発明は、プロリンを有効成分としているので、下痢や心拍数不整等の副作用を抑制しながらストレス性疾患の予防、改善、治療できるので、医薬品はもちろん、栄養補助食品やサプリメントといった飲食品又は飼料の形態として、手軽に摂取することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
ストレス性疾患とは心理的或いは身体的ストレス刺激(ストレッサー)が直接或いは脳の情動系を介して自律神経系や内分泌系に影響を与え、脳(精神)自体或いは末梢臓器に病変をもたらすものである。本明細書においてストレス性疾患には、不安性障害(パニック障害及び全般性不安障害)、身体表現性障害、解離性障害、気分障害等の神経症;消化器運動異常、過敏性腸症候群、消化器潰瘍、胃炎等の精神的ストレスに起因する疾患を包含するが、不整脈、狭心症、高血圧症、脳出血、脳血栓、心筋梗塞等の循環器障害;リンパ球機能異常等の免疫障害;過食症・神経性拒食症、脱毛、インポテンツ自律神経失調症、反応性うつ病、心身症、メニエール症候群等の神経系疾患も含まれる。また、心身症と分類される、ある種の胃潰瘍や喘息、潰瘍性大腸炎、蕁麻疹などの疾患も含まれる。
【0011】
本発明で使用されるプロリンは、光学異性体として、D体とL体が存在するが、本発明に使用するには、生体タンパク質の成分であるL体が望ましい。
本発明で使用されるプロリンは摂取されたときに生体内でプロリンに速やかに変換される形態をとることもでき、このような形態としては例えばペプチドが挙げられる。ペプチド中のプロリンの含量は10〜50質量%以上であることが望ましい。ペプチド成分としてプロリンは活性本体であるから必須であるがそれ以外はアミノ酸の種類は問わない。
本発明において、プロリンは遊離体であるのが好ましい。
遊離体及びペプチド体ともに、動物あるいは植物由来の天然タンパク質の加水分解から得られたもの、発酵法あるいは化学合成法によって得られたものいずれでも良い。
【0012】
本発明の組成物はストレス性疾患に対して広く使用できるが、ストレス負荷時又はその前に摂取することが好ましい。その結果、予防効果を発揮することができるし、ストレス性疾患を発症しても、本発明の組成物によりその改善、治療等が極めて容易である。
【0013】
本発明において、プロリンが、一日当り、10〜1000mg/体重kg、好ましくは20〜800mg/体重kgの量で摂取されるのが好ましい。プロリンは、コラーゲンやカゼイン等多くのタンパク質の構成成分であることから、本発明の組成物以外からも食物を介して日常的に摂取されるが、その量はタンパク質の5〜10%、およそ60〜120mg/体重kg程度(1日当たりのタンパク摂取量:70g、体重:60kgとして)と言われている(日本食品アミノ酸組成表、科学技術庁資源調査会・資源調査書編、1986年発行)。しかし、一日当たりのタンパク質の摂取量はその日のその日食事で異なるから、個人差や日間差も大きく、通常でも1〜10g程度の幅は考えられる。また、食事をぬいたり(絶食)、食欲の減退した時には、プロリンの摂取量は低下するし、ストレス下では消化官の運動も抑制され、タンパク質の消化吸収速度が低下して、状況により、十分なプロリンを摂取できないことがある。従って、一日当たりのプロリンの総摂取量を考慮して、本発明品によるプロリンの摂取量を管理するのが好ましい。製品の包装形態としては、一単位包装あたり、プロリンを、0.5〜10g好ましくは1〜7g含有するのが好ましい。
プロリンは、本発明の組成物中、遊離体換算量で、90〜0.1重量%、好ましくは10〜1重量%の量で含まれるのが好ましい。
【0014】
本発明の組成物をストレッサーに感受性の人に投与する場合の投与量は、当該人の年齢、ストレスに対する感受性の程度などにより変動し、一概に規定することはできないが、一般成人に対して、経口投与の場合は、一日服用量が、1.0〜70g、より好ましくは0.5〜40gのプロリンを含有する。
【0015】
本発明の前記効果を阻害しない限り、他の成分を更に含むことができる。
本発明の組成物は、プロリン以外のアミノ酸を含有することができ、アルギニンが好ましい。L−アルギニンがより好適である。アルギニンは塩酸塩のような塩の形態でもよく、ペプチドの形態でもよい。アルギニンは、本発明の組成物中、30〜4000mg/体重kg程度の量で含まれるのが望ましい。
本発明者らが行った実験によれば、L−オルニチンにもストレス軽減効果が見られるので、本発明の組成物はL−オルニチンもまた含むことができる。L−オルニチンは、本発明の組成物中、5〜500mg/体重kg程度の量で含まれるのが望ましい。L−オルニチンは塩の形態でもよく、ペプチドの形態でもよい。塩としては、L−オルニチンが塩基性を示すために主に酸との塩が用いられる。酸としては、無機酸、有機酸いずれでも良い。
【0016】
本発明の組成物の形態としては特に制限は無く、例えば、医薬品、飲食品又は飼料の形態をとることができる。
医薬品の場合、顆粒剤、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、輸液、注射剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、シロップ剤、液剤等として、経口的に安全に投与することができる。経口投与用製剤とするには、公知の方法に従い、有効成分であるプロリンを例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン等)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウム等)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース等)又は滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000等)等を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。経口投与用製剤は速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
飲食品の場合、顆粒剤、錠剤のほか、栄養剤、健康食品、サプリメント、健康補助食品の形態や、清涼飲料、ゼリー、菓子、ジュース等といった通常の飲食物の形態をとることができる。
飼料の場合、プロリンを通常の飼料の形態に混合しておればよい。
【0017】
本発明の組成物を適用する対象としてはストレス性疾患の治療又は予防の必要な動物であれば特に制限は無い。ヒトに限らず、その他の動物、特に家畜類や水産養殖用動物等が挙げられる。ストレスを受ける前又はストレスを受けている間に摂取することが有効であり、好ましい。飼料はヒト以外の各種動物が適用対象であり、特に家畜、水産養殖用動物、例えば豚、鶏、養殖魚等に対しては、運搬や輸送等のストレス負荷時又はその前に摂取するのが好ましい。狭い飼育場や養殖場において高密度で飼育又は養殖するような場合のストレスに対しても好適である。
【実施例】
【0018】
以下に実験例、実施例を挙げて本発明をより具体的に例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
(実験例):以下のような試験計画に従って、ストレス負荷試験を行った。
1.試験動物:産卵鶏ヒナ(雄、5日齢)、7羽/試験群
2.飼育環境:30℃、24時間明期
1ケージ25〜30匹で群飼、自由飲水、自由摂食
3.ストレス負荷方法:
(1)拘束+単離ストレス;ヒナの胴体と足をゴムで固定しその状態を30分負荷した。
(2)絶食ストレス;3時間及び6時間の絶食ストレスを負荷した。
4.脳部位の遊離アミノ酸含量測定:
ストレス負荷前後のヒナを断頭と殺し、終脳、間脳、中脳、小脳における遊離アミノ酸含量をHPLCにより測定した。
5.結果:
拘束+単離ストレス及び絶食ストレスの負荷前後の各脳部位の遊離アミノ酸含量をそれぞれ表1〜表8に示した。ストレス負荷前と比較し、何れの脳部位においても、両ストレスによりプロリンが優位に減少していた。
【0020】
【表1】

【0021】
【表2】

【0022】
【表3】

【0023】
【表4】

【0024】
【表5】

【0025】
【表6】

【0026】
【表7】

【0027】
【表8】

【0028】
〔実施例1〕
(プロリン脳室投与によるストレス軽減作用)
1.試験動物:産卵鶏ヒナ(雄、5日齢)。7羽/試験群
2.飼育環境:30℃、24時間明期
1ケージ25〜30匹で群飼、自由飲水、自由摂食
3.ストレス負荷及びプロリン投与と行動観察:
ヒナを3時間絶食させ(自由飲水)、その後にプロリン(0.25、0.5、1.0mg/10μl)を脳室投与した。脳室投与後にヒナをモニターケージに移し、単離ストレスを負荷した状態で10分間の行動観察を行った。観察項目は自発運動量(赤外線感知による)、甲高く鳴いた回数及び行動変化である。ヒナの行動はビデオに収録し、1)活発な行動、2)目を開けた状態で行動しない、3)目を閉じた状態で行動しない、及び4)目を閉じて座った状態で頭を下げる(睡眠様行動)の4種に分類し、その行動を示した時間を秒単位で測定した。
【0029】
プロリンを脳室投与後に、単離ストレス下で10分間の行動観察を行った結果、プロリンの用量依存的に自発運動量及び甲高く鳴いた回数は減少した。結果をそれぞれ図1及び図2に示した。
又、睡眠様行動は増加することが明らかとなった(図3)。このことより、プロリンは中枢神経系において鎮静及び睡眠作用を有することが示唆された。
【0030】
〔実施例2〕
上記の結果を踏まえ、サプリメントなどとしての有用性を検討するため、末梢投与の効果を確認するため、マウスを用いて腹腔投与試験を行った。
1.試験動物:ICRマウス(雄、13週齢)、5〜7匹/試験群
2.飼育環境:23℃、12時間明暗サイクル
1ケージ3匹で群飼、自由飲水、自由摂食
3.行動観察:ICRマウスに対し、プロリン(6.4μmole/g体重)を腹腔内投与し、1時間後に明暗ボックスを用いて行動観察を行った。観察項目は明区画滞在時間(秒)及び区画間移動回数である。
【0031】
結果をそれぞれ図4、図5に示したが、プロリン投与群では、コントロール群と比較し、明らかに明区画滞在時間および区画間移動回数が増加した。この結果より、哺乳類でもプロリンのストレス軽減作用が示唆された。
【0032】
〔実施例3〕
上記の結果を踏まえ、有効な投与量を検討するために、マウスを用いて腹腔投与試験による用量反応試験を行った。
1.試験動物:ICRマウス(雄、4週齢)、8匹/試験群
2.飼育環境:23℃、12時間明暗サイクル
1ケージ1匹で単独飼育、自由飲水、自由摂食
3.行動観察:1週間馴化したICRマウスに対し、L-プロリンを用量依存的に(0.256μmole/g体重(=29.4mg/kg体重)、1.28μmole/g体重(=147mg/kg体重)、6.4μmole/g体重(=736mg/kg体重))腹腔内投与し、1時間後に高架式十字迷路(ニューロサイエンス(株)製)を用いて、5分間の行動観察を行った。行動観察では、プラットホーム部(センター)滞在時間、クローズド走路滞在時間、オープン走路滞在時間を測定し、その割合を数値化して用量による違いを比較した。
【0033】
結果を図6、図7、図8に示したが、プロリンの用量に依存してオープン走路の滞在時間の割合が増加した。高架式十字迷路による行動観察では、オープン走路での滞在時間が長いほど不安様行動が減少していると考えられており、プロリンの投与による明らかなストレスの軽減(不安行動の抑制)が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0034】
哺乳類でもプロリンによるストレス軽減作用が認められるので、本発明の組成物は、ストレス性疾患の治療又は予防をするための、医薬品、飲食品及び飼料への利用可能性を示している。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】プロリン脳室投与による自発運動量の変化を示した図である。
【図2】プロリン脳室投与による鳴いた回数の変化を示した図である。
【図3】プロリン脳室投与による行動変化を示いた図である。
【図4】プロリン腹腔投与による明区画滞在時間の変化を示した図である。
【図5】プロリン腹腔投与による明暗区画移動回数の変化を示した図である。
【図6】プロリン腹腔投与によるオープン走路滞在時間の変化を示した図である。
【図7】プロリン腹腔投与によるクローズド走路滞在時間の変化を示した図である。
【図8】プロリン腹腔投与によるプラットホーム(センター)滞在時間の変化を示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロリンを有効成分として含有することを特徴とするストレス性疾患を治療又は予防するための組成物。
【請求項2】
前記組成物が、ストレス負荷時又はその前に摂取されるものであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項3】
プロリンが、一日当たり、10〜1000mg/体重kgの量で摂取されることを特徴とする請求項1又は2記載の組成物。
【請求項4】
組成物の全量を基準にして、プロリンを、遊離体換算量で、90〜0.1質量%含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。
【請求項5】
更に、アルギニンを含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
【請求項6】
一単位包装当たりプロリンを、0.5〜10g含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物。
【請求項7】
医薬品、飲食品又は飼料の形態である請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−137856(P2009−137856A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−313825(P2007−313825)
【出願日】平成19年12月4日(2007.12.4)
【出願人】(504145342)国立大学法人九州大学 (960)
【出願人】(000000066)味の素株式会社 (887)
【Fターム(参考)】