説明

プローブカード及びそれを用いたテスト方法半導体試験装置

【課題】デバイスに対するアブノーマルモード及びノーマルモードのテストを簡単且つ的確に行う。
【解決手段】プローブカード50は、プローブカード基板51と、このプローブカード基板51に取り付けられ、複数のデバイス40−1〜40−nのI/0端子2−1〜I/On−1,・・・,2−n〜n−nに接触させるための複数のプローブ針52と、プローブカード基板51に取り付けられ、テスタ60に接続するための複数の接続端子53と、プローブカード基板51に設けられ、各プローブ針52−1〜52−nと各接続端子53−1〜53−nとを接続する複数の配線54とを有している。更に、プローブ針52−2がジャンパ線55−1により配線54−2に接続され、以下同様に、プローブ針52−nがジャンパ線55−nにより配線54−nに接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置(以下「デバイス」という。)のテストを行う際に、プローブ針とテスト装置(以下「テスタ」という。)用の接続端子との間を接続する配線の接続先を変更可能にしたプローブカードと、そのプローブカードを用いてデバイスの良否を判定するテスト方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、下記の特許文献1に記載されているように、ウェハ状態においてデバイスの良否を測定するために、プローブカードを介してデバイスの信号端子とテスタとを接続する必要がある。
【0003】
ウェハの測定時間削減のためには、同時に測定するデバイスの個数をできるだけ多くする必要があるが、その個数は、テスタのチャンネル数とデバイスの信号端子数に依存し、一般的には、同時測定個数=(テスタのチャンル数)÷(デバイスの信号端子数)となる。
【0004】
同時測定個数を増やすための方策として、下記の特許文献2、3に記載されているように、デバイスに搭載した特殊機能である自己テスト(Build In Self Test、以下「BIST」という。)回路を用いる方法が知られている。
【0005】
図4は、プローブカードを用いた従来のテスト方法を説明するための半導体テスト装置を示す概略の構成図である。
【0006】
この半導体テスト装置は、テスト対象となる複数のデバイス10−1〜10−nが形成されたウェハ10をテストするためのプローブカード20とテスタ30とを備えている。
【0007】
各デバイス10−1〜10−nは、半導体メモリ等の内部回路と、この内部回路に対する自己テスト機能を有するBIST回路と、このBIST回路に接続され、このBIST回路を用いた内部回路に対するアブノーマルモードのテストを行うための第1の信号端子である入/出力端子(以下「I/O端子」という。)1−1,1−2,・・・,1−nと、内部回路に接続され、この内部回路に対してノーマルモードのテストを行うための第2の信号端子であるI/O端子2−1〜I/On−1,2−2〜n−2,・・・,2−n〜n−nとをそれぞれ有している。
【0008】
プローブカード20は、プローブカード基板21と、このプローブカード基板21に取り付けられ、複数のデバイス10−1〜10−nのI/0端子2−1〜2−n〜n−nに接触させるための複数のプローブ針22(=22−1〜22−n)と、プローブカード基板21に取り付けられ、テスタ30に接続するための複数の接続端子23(=23−1〜23−n)と、プローブカード基板21に設けられ、各プローブ針22−1〜22−nと各接続端子23−1〜23−nとを接続する複数の配線24(=24−1〜24−n)とを有している。
【0009】
テスタ30は、プローブカード20における複数の接続端子23−1〜23−nに接続するための複数のチャンネルCH1〜CHnを有し、テストパターンに従って所定の信号をそれらのチャンネルCH1〜CHnから出力し、デバイス10−1〜10−nのI/O端子1−1〜1−nからの出力信号を測定して期待値と比較することで、デバイス10−1〜10−nの良否を判定する機能を有している。
【0010】
このような半導体テスト装置を用いたテスト方法では、デバイス10−1〜10−nのI/O端子1−1〜n−nの内、各デバイス10−1〜10−nに搭載したBIST回路を使用し、デバイス10−1〜10−nを測定するために必要な信号端子をI/O端子1−1,1−2,・・・,1−nのみにする。そして、プローブカード20により、各デバイス10−1〜10−nのI/O端子1−1〜1−nとテスタ30のチャンネルCH1,・・・,CHnとを接続し、I/O端子1−1〜1−nのみでデバイス10−1〜10−nを測定することにより、各デバイス10−1〜10−n内では、各I/O端子1−1〜1−nに接続されたBIST回路により内部回路が自動的にテストされるので、テスタ30による同時測定個数を増やすことが可能となる。
【0011】
【特許文献1】特開2003−100820号公報
【特許文献2】特開2005−209239号公報
【特許文献1】特開2008−217880号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、従来のプローブカード20及びそれを用いたテスト方法では、デバイス測定の際に、低歩留りが発生した場合、デバイス10−1〜10−nの特殊機能用のBIST回路に問題があるために不良になっているのか、特殊機能用のBIST回路以外に問題があるために不良なっているのかを解析する必要がある。そのためには、特殊機能を使用せずに、デバイス10−1〜10−nのI/O端子2−1〜n−nを使用するノーマルモードで内部回路を測定する必要がある。ところが、プローブカード20は、I/O端子1−1〜1−nのみにしかテスタ30のチャンネルCH1〜CHnが接続されていないため、ノーマルモードで測定することができない。そのために、デバイス10−1〜10−nのI/O端子2−1〜n−nにテスタ30のチャンネルCH1〜CHnが接続された解析専用のプローブカードを別途用意しなければならず、不利不便である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のプローブカードは、内部回路と、前記内部回路に対する自己テスト機能を有するBIST回路と、前記BIST回路に接続され、前記BIST回路を用いた前記内部回路に対するアブノーマルモードのテストを行うための第1の信号端子と、前記内部回路に接続され、前記内部回路に対してノーマルモードのテストを行うための第2の信号端子と、を有するデバイスをテストするためのカードである。
【0014】
そして、本発明のプローブカードは、プローブカード基板と、前記プローブカード基板に取り付けられ、前記第1の信号端子に接触させるための第1のプローブ針と、前記プローブカード基板に取り付けられ、前記第2の信号端子に接触させるための複数の第2のプローブ針と、前記プローブカード基板に取り付けられ、テスタに対する接続端子と、前記プローブカード基板に設けられ、前記第1のプローブ針と前記接続端子とを接続する配線と、前記第2のプローブ針と前記配線とを接続する接続配線とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明のテスト方法は、前記発明のプローブカードを用いたテスト方法であって、前記第1のプローブ針を前記デバイスにおける前記第1の信号端子に接触させ、前記接続端子に接続された前記テスタを用いて前記アブノーマルモードのテストを行い、前記デバイスの良否を判定して良否の判定結果を求め、前記判定結果が「否」の場合には、前記第2のプローブ針を前記デバイスにおける前記第2の信号端子に接触させ、前記接続配線及び前記配線を介して接続された前記接続端子に対して前記テスタを用いた前記ノーマルモードのテストを行い、前記デバイスの良否を判定して良否判定結果を求めることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明のプローブカード及びそれを用いたテスト方法によれば、プローブカードに接続配線を追加することにより、従来のような解析専用のプローブカードを用意せずに、既存のプローブカードでノーマルモードのテストを実施することが可能となる。しかも、先ず、アブノーマルモードのテストを行ってデバイスの良否のテストを行い、このアブノーマルモードのテストにおいて不良と判定されたデバイスに対して、引き続き、同じプローブカードを用いてノーマルモードのテストを行うようにしたので、多数のデバイスに対する良否判定テストを短時間で効率良く行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明を実施するための最良の形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0018】
(実施例1の構成)
図1は、プローブカードを用いた本発明の実施例1のテスト方法を説明するための半導体テスト装置を示す概略の構成図である。
【0019】
この半導体テスト装置は、テスト対象となる複数のデバイス40−1〜40−nが形成されたウェハ40をテストするためのプローブカード50とテスタ60とを備えている。
【0020】
各デバイス40−1〜40−nは、半導体メモリ等の内部回路41と、特殊機能(例えば、内部回路41に対する自己テスト機能を有するBIST回路)42と、このBIST回路42に接続され、このBIST回路42を用いた内部回路41に対するアブノーマルモードのテストを行うための第1の信号端子であるI/O端子1−1,1−2,・・・,1−nと、内部回路41に接続され、この内部回路41に対してノーマルモードのテストを行うための第2の信号端子であるI/O端子2−1〜I/On−1,2−2〜n−2,・・・,2−n〜n−nとをそれぞれ有し、デバイス動作に必要な電源電圧PPSや入出力のイネーブル信号ENがテスタ60から供給されると、所定の動作を行う回路である。各デバイス40−1〜40−n内のBIST回路42は、I/O端子1−1〜1−nからテスト用の信号を入力すると、自動的に内部回路41に対するテストを行う回路であり、例えば、特許文献2、3等に記載された種々の回路にて構成できる。
【0021】
プローブカード50は、プローブカード基板51と、このプローブカード基板51に取り付けられ、複数のデバイス40−1〜40−nのI/0端子2−1〜I/On−1,2−2〜n−2,・・・,2−n〜n−nに接触させるための複数のプローブ針52(=52−1〜52−n)と、プローブカード基板51に取り付けられ、テスタ60に接続するための複数の接続端子53(=53−1〜53−n)と、プローブカード基板51に設けられ、各プローブ針52−1〜52−nと各接続端子53−1〜53−nとを接続する複数の配線54(=54−1〜54−n)とを有している。更に、本実施例1では、プローブ針52−2が接続配線(例えば、プローブカード基板51上のジャンパ線)55−1により配線54−2に接続され、以下同様に、プローブ針52−nがジャンパ線55−nにより配線54−nに接続されている。
【0022】
テスタ60は、各デバイス40−1〜40−nを動作させるためのイネーブル信号EN出力用のスイッチ61及び電源電圧PPS出力用のスイッチ62と、プローブカード50における複数の接続端子53(=53−1〜23−n)に接続するための複数のチャンネルCH1〜CHn等とを有し、各デバイス40−1〜40−nに対してイネーブル信号EN及び電源電圧PPSを出力すると共に、テストパターンに従ってテスト用の信号をそれらのチャンネルCH1〜CHnから出力し、デバイス40−1〜40−nのI/O端子1−1〜1−nからの出力信号を測定して期待値と比較することで、デバイス40−1〜40−nの良否を判定する機能を有している。
【0023】
図2(a)、(b)は、図1の半導体テスト装置を示す概略の構造図であり、同図(a)はプローブカードの概略の平面図、及び、同図(b)は半導体テスト装置の概略の正面図である。
【0024】
半導体テスト装置には、これに装着されるプローブカード50の下方向位置に、テスト対象となるウェハ40を載置するためのステージ70が設けられている。ステージ70は、プローブカード50に対して、水平面のX軸及びY軸方向に移動可能な構成になっている。
【0025】
プローブカード50は、プローブカード基板51を有し、この裏面にプローブヘッド56が固定され、このプローブヘッド56から下方向へ延びる複数のプローブ針52(=52−1〜52−n)が植設されている。プローブカード基板51の表面には、ボゴ座等で形成されたテスタ接続用の複数の接続端子53(=53−1〜53−n)と、ジャンパ線接続用の複数の端子57−1,57−2,・・・等とが設けられている。プローブカード基板51内には、表面の端子57−1,57−2,・・・と裏面側のプローブ針52−1〜52−nとを接続するための貫通配線58−1,58−2,・・・と、プローブ針52(=52−1〜52−n)と接続端子53(=53−1〜53−n)とを接続するための配線54(=54−1〜54−n)等とが形成されている。
【0026】
(実施例1のテスト方法)
ウェハ40に形成された複数のデバイス40−1〜40−nの良否をテストする場合、例えば、下記の(1)のアブノーマルモードのテストを行ってデバイス40−1〜40−nの良否のテストを行い、このアブノーマルモードのテストにおいて不良と判定されたデバイスに対して、その不良個所を解析するために、(2)のノーマルモードのテストを行う。
【0027】
(1) アブノーマルモードのテスト方法
ウェハ40をステージ70上に載置し、このステージ70を水平方向に移動してウェハ40内のテスト対象となるデバイス40−1〜40−nをプローブカード50下に位置決めした後、これらのデバイス40−1〜40−nのI/O端子1−1,1−2,・・・,1−nに、プローブ針52−1,52−2,・・・,52−nを接触させる。テスタ60内のテストプログラムにより制御されるスイッチ61,62により、イネーブル信号EN及び電源電圧PPSを出力してデバイス40−1〜40−nを起動させると共に、テストプログラムに基づきテスト用の信号をチャンネルCH1〜CHnから出力する。出力されたテスト用の信号は、プローブカード50の接続端子53−1〜53−n、配線54−1〜54−n、及びプローブ針52−1〜52−nを経由し、各デバイス40−1〜40−n内のI/O端子1−1,1−2,・・・,1−nを介して各BIST回路42へ入力される。
【0028】
すると、各デバイス40−1〜40−n内のBIST回路42により、各内部回路41に対する良否判定のテストが自動的に行われる。各デバイス40−1〜40−nの良否判定結果は、I/O端子1−1,1−2,・・・,1−nから出力され、プローブカード50のプローブ針52−1,52−2,・・・,52−n、配線54−1,54−2,・・・,54−n、及び接続端子53−1,53−2,・・・,53−nを経由し、テスタ60のチャンネルCH1,CH2,・・・,CHnへ入力される。
【0029】
良否判定結果により、例えば、デバイス40−2が不良と判定された場合には、このデバイス40−2に対して次のノーマルモードのテストを行う。
【0030】
(2) ノーマルモードのテスト方法
各デバイス40−1〜40−nのI/O端子1−1,1−2,・・・,1−nからプローブ針52−1〜52−nを引き離し、ステージ70を図1中の矢印方向へ水平に移動してウェハ40内のテスト対象となるデバイス40−2を、プローブカード50下に位置決めした後、このデバイス40−2のI/O端子1−2,2−2,・・・,n−2に、プローブ針52−1,・・・を接触させる。これにより、I/O端子1−2が、プローブ針52−1、配線54−1、及び接続端子53−1を経由してテスタ60のチャンネルCH1に接続され、I/O端子2−2が、図示しないプローブ針、ジャンパ線55−1、配線54−2、及び接続端子53−2を経由してチャンネルCH2に接続され、以下同様に、I/O端子n−2が、図示しないプローブ針、ジャンパ線55−n、配線54−n、及び接続端子53−nを経由してチャンネルCHnに接続される。
【0031】
テスタ60内のテストプログラムにより制御されるスイッチ61,62により、イネーブル信号EN及び電源電圧PPSを出力してデバイス40−2を起動させると共に、テストプログラムに基づきノーマルモードテスト用の信号をチャンネルCH2〜CHnから出力する。この際、他のデバイス40−1,40−3〜40−nは、テストプログラムの制御により測定対象から除外され、デバイス動作に必要な電源電圧PPSや入出力のイネーブル信号が入力されないため、これらのデバイス40−1,40−3〜40−nの出力信号がデバイス40−2の出力信号に干渉することはない。
【0032】
テスタ60のチャンネルCH2〜CHnから出力されたノーマルモードテスト用の信号の内、チャンネルCH2の信号が、プローブカード50の接続端子53−2、配線54−2、ジャンパ線55−1、及び図示しないプローブ針を経由し、デバイス40−2内のI/O端子2−2を介して内部回路41へ入力され、以下同様に、チャンネルCHnの信号が、プローブカード50の接続端子53−n、配線54−n、ジャンパ線55−n、及び図示しないプローブ針を経由し、デバイス40−2内のI/O端子n−2を介して内部回路41へ入力される。
【0033】
すると、デバイス40−2内の内部回路41は、テスト用の信号に基づきノーマルモードの動作を行う。この内部回路41におけるノーマルモードのテスト結果は、I/O端子2−2〜2〜n−2から出力される。I/O端子2−2から出力されたテスト結果は、プローブカード50の図示しないプローブ針、ジャンパ線55−1、配線54−2、及び接続端子53−2を経由し、テスタ60のチャンネルCH2へ入力され、以下同様に、I/O端子n−2から出力されたテスト結果は、プローブカード50の図示しないプローブ針、ジャンパ線55−n、配線54−n、及び接続端子53−nを経由し、テスタ60のチャンネルCHnへ入力される。チャンネルCH2〜CHnに入力されたテスト結果は、テスタ60内において期待値と比較され、デバイス40−2内の内部回路41の良否が判定される。これにより、デバイス40−2内の不良個所の解析が可能になる。
【0034】
(実施例1の効果)
本実施例1によれば、プローブカード50上にジャンパ線55−1〜55−nを追加することにより、従来のような、デバイス10−1〜10−nのI/O端子2−1〜n−nにテスタ30のチャンネルCH2〜CHnが接続された解析専用のプローブカードを用意せずに、既存のプローブカード50でノーマルモードのテストを実施することが可能となる。しかも、先ず、アブノーマルモードのテストを行ってデバイス40−1〜40−nの良否のテストを行い、このアブノーマルモードのテストにおいて不良と判定されたデバイスに対して、引き続き、同じプローブカード50を用いてノーマルモードのテストを行うようにしたので、多数のデバイス40−1〜40−nに対する良否判定テストを短時間で効率良く行うことができる。
【実施例2】
【0035】
図3は、本発明の実施例2における半導体テスト装置の概略の正面図であり、実施例1を示す図2(b)中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0036】
本実施例2の半導体テスト装置では、実施例1のジャンパ線55−1〜55−nに代えて、プローブカード基板51の裏面とプローブヘッド56の上面との間に配線変換基板59が接合されている。配線変換基板59は、実施例1のジャンパ線55−1〜55−nに相当する複数の接続配線59aが内部に形成されており、この接続配線59aにより、プローブ針52−2とプローブカード基板51内の配線54−2とが接続され、以下同様に、プローブ針52−nとプローブカード基板51内の配線54−nとが接続されている。その他の構成は、実施例1と同様である。
【0037】
本実施例2のプローブカード50を用いたテスト方法では、実施例1と同様の作用効果を奏する。更に、本実施例2によれば、実施例1のジャンパ線55−1〜55−nに代えて配線変換基板59を使用しているので、予め配線変換基板59を作成しておき、これをプローブカード基板51とプローブヘッド56との間に接合するだけで、簡単且つ的確に、プローブ針52−2,・・・とプローブカード基板51内の配線54−2,・・・とを接続することができるという効果がある。
【0038】
(変形例)
本発明は、上記実施例に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)、(b)のようなものがある。
【0039】
(a) 実施例では、ウェハ40内のデバイス40−1〜40−nについのテスト方法について説明したが、ウェハ40から分離されて組立品のソケットやソケット搭載基板等に実装されたデバイス40−1〜40−nに対しても、実施例のテスト方法を適用することが可能である。
【0040】
(b) 半導体テスト装置は、図示以外の構造や形状等に変更しても良く、更に、テスト方法の処理内容も他の処理内容に変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】プローブカードを用いた本発明の実施例1のテスト方法を説明するための半導体テスト装置を示す概略の構成図である。
【図2】図1の半導体テスト装置を示す概略の構造図である。
【図3】本発明の実施例2における半導体テスト装置の概略の正面図である。
【図4】プローブカードを用いた従来のテスト方法を説明するための半導体テスト装置を示す概略の構成図である。
【符号の説明】
【0042】
40 ウェハ
40−1〜40−n デバイス
41 内部回路
42 BIST回路
50 プローブカード
51 プローブカード基板
52,52−1〜52−n プローブ針
53,53−1〜53−n,59a 接続端子
54,54−1〜54−n 配線
57 配線変換装置
60 テスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部回路と、前記内部回路に対する自己テスト機能を有する自己テスト回路と、前記自己テスト回路に接続され、前記自己テスト回路を用いた前記内部回路に対するアブノーマルモードのテストを行うための第1の信号端子と、前記内部回路に接続され、前記内部回路に対してノーマルモードのテストを行うための第2の信号端子と、を有する半導体装置をテストするためのプローブカードであって、
プローブカード基板と、
前記プローブカード基板に取り付けられ、前記第1の信号端子に接触させるための第1のプローブ針と、
前記プローブカード基板に取り付けられ、前記第2の信号端子に接触させるための複数の第2のプローブ針と、
前記プローブカード基板に取り付けられ、テスト装置に対する接続端子と、
前記プローブカード基板に設けられ、前記第1のプローブ針と前記接続端子とを接続する配線と、
前記第2のプローブ針と前記配線とを接続する接続配線と、
を有することを特徴とするプローブカード。
【請求項2】
前記接続配線は、ジャンパ線であることを特徴とする請求項1記載のプローブカード。
【請求項3】
前記接続配線は、前記プローブカード基板に接合される配線変換基板に設けられていることを特徴とする請求項1記載のプローブカード。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のプローブカードを用いたテスト方法であって、
前記第1のプローブ針を前記半導体装置における前記第1の信号端子に接触させ、前記接続端子に接続された前記テスト装置を用いて前記アブノーマルモードのテストを行い、前記半導体装置の良否を判定して良否の判定結果を求め、
前記判定結果が「否」の場合には、前記第2のプローブ針を前記半導体装置における前記第2の信号端子に接触させ、前記接続配線及び前記配線を介して接続された前記接続端子に対して前記テスト装置を用いた前記ノーマルモードのテストを行い、前記半導体装置の良否を判定して良否判定結果を求めることを特徴とするテスト方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−122108(P2010−122108A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296771(P2008−296771)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(308033711)OKIセミコンダクタ株式会社 (898)
【Fターム(参考)】