説明

プローブ装置及びプローブ装置を備えた荷電粒子ビーム装置

【課題】 プローブ装置に備えられたプローブに振動が伝わるのを防止することができるプローブ装置及びプローブ装置を備えた荷電粒子ビーム装置を提供する。
【解決手段】 本発明に基づく一のプローブ装置200は、試料1を載置するための載置台2を有するベース12と、ベース12上に配置されたプローブ駆動機構10と、プローブ駆動機構10に取り付けられたプローブ保持部6と、プローブ保持部6に保持されたプローブ7とを備え、載置台2に載置された試料1にプローブ7の先端を接触させるプローブ装置であって、プローブ7が、制振体13を介してプローブ保持部6に保持されている。よって、プローブ駆動機構10において発生しプローブ保持部6を通じてプローブ7に伝わる振動は、制振体13によって抑制されることとなり、プローブ7に振動が伝わることを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体等の試料の電気特性等を測定するためのプローブ装置及びプローブ装置を備えた荷電粒子ビーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
荷電粒子ビームを用いた顕微装置の試料室内に、金属プローブ(プローブ)を備えたプローブ装置を設けた荷電粒子ビーム装置の開発が行われている。このような荷電粒子ビーム装置においては、その試料室内に配置された試料の表面にプローブ装置のプローブを接触させ、プローブを介して試料の電気特性の測定等を行う。
【0003】
当該荷電粒子ビーム装置の試料室内に設けられるプローブ装置の一例を図1に示す。同図において、100はプローブ装置である。このプローブ装置100は、プローブ駆動機構10と、プローブ駆動機構10に取り付けられたプローブ保持部6と、プローブ保持部6に基端が保持されたプローブ7とを備える。
【0004】
プローブ駆動機構10は、X方向移動ステージ5と、Y方向移動ステージ4と、Z方向移動ステージ3とから構成されている。そして、プローブ保持部6は、Z方向移動ステージ3上に配置されている。ここで、X方向とY方向とによって規定されるX−Y平面は水平面となっており、Z方向は垂直方向となっている。また、各移動ステージ3〜5は、それぞれ個別に備えられたピエゾ素子(図示せず)によって駆動される。
【0005】
これにより、プローブ保持部6は、プローブ駆動機構10を構成するX方向移動ステージ5、Y方向移動ステージ4、及びZ方向移動ステージ3の移動によって、X方向、Y方向、及びZ方向の各方向に適宜移動する。そして、プローブ保持部6の移動に伴って、これに保持されているプローブ7がプローブ保持部6と同じ方向に移動することとなる。
【0006】
プローブ駆動機構10は、試料室11内に置かれるベース12の上面12a上に配置されている。この試料室11内には、荷電粒子ビーム装置において測定対象となる試料1が配置される。なお、この荷電粒子ビーム装置としては、例えば走査電子顕微鏡の構成を備える装置が該当する。
【0007】
さらに、ベース上面12a上には、図示のごとく、試料載置台2が設けられている。この試料載置台2の上面には試料1が載置される。そして、これにより試料室11の内部に試料1が配置されることとなる。なお、プローブ装置100は、上述したプローブ駆動機構10、プローブ保持部6、及びプローブ7の他に、ベース12を備える。
【0008】
このような構成からなるプローブ装置100を用いて試料1の電気特性を測定する際には、プローブ7の先端が試料1から上方に十分離れた状態で、X方向移動ステージ5及びY方向移動ステージ4をピエゾ素子の駆動により適宜移動させる。そして、プローブ7の先端をX−Y平面において所望とする位置に位置決めした後、Z方向移動ステージ3をピエゾ素子の駆動により下降させる。これにより、プローブ7の先端を試料1上の所定箇所(例えば、パッド電極)に接触させることができる。このようにしてプローブ7の先端を試料1上の所定箇所に接触させた後、電気特性等の測定を行う。
【0009】
なお、このようなプローブ装置において、プローブの移動として粗動と微動とが可能としたものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】特開2002−365334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
図1に示したプローブ装置100においては、プローブ7を移動するための各移動ステージ3〜5は、それぞれ個別に備えられたピエゾ素子によって駆動される。よって、いずれかの移動ステージが移動する際には、対応するピエゾ素子により発生する駆動時の振動が、プローブ保持部6を介してプローブ7に伝わることとなる。このときの振動の振動数は、例えば20kHz程度の高い振動数となる。
【0012】
この場合、上述したように、プローブ7の先端が試料1から上方に十分離れた状態でX方向移動ステージ5及びY方向移動ステージ4が移動するときには、プローブ7に振動が伝わっても特に問題はない。
【0013】
しかし、上述のようにプローブ7の先端のX−Y平面における位置決めを行った後、Z方向移動ステージ3をピエゾ素子の駆動によって下降させて、プローブ7の先端を試料1上の所定箇所に接触させる際に、当該ピエゾ素子により発生する駆動時の振動がプローブ7に伝わると、以下に示す問題が発生する。
【0014】
すなわち、プローブ7の先端が試料1上に接触する際に、当該先端が不要に振動してしまい、試料1の表面を傷つけたり、プローブ7を損傷してしまうことがあった。
【0015】
また、同じ試料室11の内部に、それぞれプローブを備えるプローバを複数個設けることもある。すなわち、試料室11内に置かれるベース12の上面12a上に複数のプローバを配置し、これにより同一の試料1上に複数のプローブを接触させて電気特性の測定を行うことができる。
【0016】
このように、ベース上面12a上に複数のプローバを配置した場合には、一のプローバのプローブ駆動機構が駆動すると、これにより発生する振動がベース上面12aを介して他のプローバに伝わることとなる。この場合、当該他のプローバのプローブが試料1に接触していると、この接触しているプローブに振動が伝わって当該プローブが振動し、上記と同様に、試料1の表面を傷つけたり、当該プローブを損傷してしまうことがあった。
【0017】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、プローブ装置に備えられたプローブに振動が伝わるのを防止することができるプローブ装置及びプローブ装置を備えた荷電粒子ビーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明に基づく一のプローブ装置は、試料を載置するための載置台を有するベースと、ベース上に配置されたプローブ駆動機構と、プローブ駆動機構に取り付けられたプローブ保持部と、プローブ保持部に保持されたプローブとを備え、載置台に載置された試料にプローブの先端を接触させるプローブ装置において、プローブが、制振体を介してプローブ保持部に保持されていることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に基づく他のプローブ装置は、試料を載置するための載置台を有するベースと、ベース上に配置されたプローブ駆動機構と、プローブ駆動機構に取り付けられたプローブ保持部と、プローブ保持部に保持されたプローブとを備え、載置台に載置された試料にプローブの先端を接触させるプローブ装置において、ベースとプローブ駆動機構との間に除振機構を設けたことを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明に基づく荷電粒子ビーム装置は、上記何れかのプローブ装置を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明に基づく一のプローブ装置においては、プローブ駆動機構に取り付けられたプローブ保持部に制振体を介してプローブが保持されている。
【0022】
よって、プローブ駆動機構において発生しプローブ保持部を通じてプローブに伝わる振動は、制振体によって抑制されることとなる。これにより、プローブに振動が伝わることを防止することができる。
【0023】
また、本発明に基づく他のプローブ装置においては、ベースとプローブ駆動機構との間に除振機構が設けられている。
【0024】
よって、一のプローバを構成するプローブ駆動機構において発生した振動がベースに伝わることを防止することができる。これにより、当該ベース上に配置された他のプローバに振動が伝わることを防ぐことができ、当該他のプローバに備えられたプローブに振動が伝わることを防止することができる。
【0025】
さらに、本発明に基づく荷電粒子ビーム装置は、上記何れかのプローブ装置を備えている。
【0026】
よって、当該荷電粒子ビーム装置に備えられたプローブ装置においては、プローブに振動が伝わることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明に基づく第1の実施の形態について説明する。図2は、本発明に基づく第1の実施の形態におけるプローブ装置を示す概略構成図である。なお、図1に示したプローブ装置の構成要素と同一のものには同一の番号を付している。
【0028】
図2において、200はプローブ装置である。このプローブ装置200は、プローブ駆動機構10と、プローブ駆動機構10に取り付けられたプローブ保持部6とを備えている。また、プローブ保持部6には、棒状部材8の一端側が固定されており、この棒状部材8の他端側にはおもり9が取り付けられている。そして、このおもり9にはプローブ7が取り付けられている。
【0029】
プローブ駆動機構10は、X方向移動ステージ5と、Y方向移動ステージ4と、Z方向移動ステージ3とから構成されている。そして、プローブ保持部6は、Z方向移動ステージ3上に配置されている。ここで、X方向とY方向とによって規定されるX−Y平面は水平面となっており、Z方向は垂直方向となっている。また、各移動ステージ3〜5は、それぞれ個別に備えられたピエゾ素子(図示せず)によって駆動される。
【0030】
これにより、プローブ保持部6は、プローブ駆動機構10を構成するX方向移動ステージ5、Y方向移動ステージ4、及びZ方向移動ステージ3の移動によって、X方向、Y方向、及びZ方向の各方向に適宜移動する。そして、プローブ保持部6の移動に伴って、それに保持されたプローブ7がプローブ保持部6と同じ方向に移動することとなる。
【0031】
プローブ駆動機構10は、試料室11内に置かれたベース12の上面12aに配置されている。試料室11内には、荷電粒子ビーム装置において測定対象となる試料1が配置される。この荷電粒子ビーム装置としては、例えば走査電子顕微鏡の構成を備える装置が該当する。
【0032】
さらに、ベース12の上面12aには、図示のごとく、試料載置台2が設けられている。この試料載置台2の上面には試料1が載置される。そして、これにより試料室11の内部に試料1が配置されることとなる。なお、プローブ装置200は、上述したプローブ駆動機構10、プローブ保持部6、及びプローブ7の他に、棒状部材8、おもり9、及びベース12を備える。
【0033】
このような構成からなるプローブ装置200を用いて試料1の電気特性を測定する際には、プローブ7の先端が試料1から上方に十分離れた状態で、X方向移動ステージ5及びY方向移動ステージ4をピエゾ素子の駆動により適宜移動させる。そして、プローブ7の先端をX−Y平面において所望とする位置に位置決めした後、Z方向移動ステージ3をピエゾ素子の駆動により下降させる。これにより、プローブ7の先端を試料1上の所定箇所(例えば、パッド電極)に接触させることができる。
【0034】
このようにプローブ7の先端のX−Y平面における位置決めを行った後、Z方向移動ステージ3をピエゾ素子の駆動によって下降させて、プローブ7の先端を試料1上の所定箇所に接触させる際に、当該ピエゾ素子により発生する駆動時の振動がプローブ7に伝わると、プローブ7の先端が不要に振動してしまい、試料1の表面を傷つけたり、プローブ7を損傷してしまうことがある。ここで、このときの振動の振動数は、例えば20kHzの高い振動数となる。
【0035】
しかしながら、本発明においては、棒状部材8とおもり9とからなる制振体13を介して、プローブ7がプローブ保持部6に保持されている。そして、この制振体13及びプローブ7は、全体として、上記振動数よりも低い固有振動数を有する。
【0036】
従って、ピエゾ素子により発生する駆動時の振動は20kHz程度の高い振動数となっているので、ピエゾ素子による振動によってプローブ7が振動することを確実に防ぐことができる。この結果、プローブ7の下降時において、プローブ7の先端が不要に振動することを防止することができ、試料1の表面を傷つけたり、プローブ7が損傷するのを確実に防ぐことができる。
【0037】
そして、上述のようにしてプローブ7の先端を試料1上の所定箇所に接触させた後、プローブ7を介して電気特性等の測定を行う。
【0038】
次に、図3を参照して、本発明に基づく第2の実施の形態について説明する。ここで、図3は、本発明に基づく第2の実施の形態におけるプローブ装置を示す概略構成図である。なお、図1及び図2に示したプローブ装置の構成要素と同一のものには同一の番号を付している。
【0039】
図3において、201及び202は、それぞれ第1のプローバ及び第2のプローバである。このプローブ装置は、第1のプローバ201、第2のプローバ202、ベース12、及び除振機構20を備えている、ここで、これら第1のプローバ201及び第2のプローバ202の構成は同一である。よって、以下に第1のプローバ201の構成について説明する。
【0040】
この第1のプローバ201は、プローブ駆動機構10と、プローブ駆動機構10に取り付けられたプローブ保持部6と、プローブ保持部6に保持されたプローブ7とを備えている。
【0041】
プローブ駆動機構10は、X方向移動ステージ5と、Y方向移動ステージ4と、Z方向移動ステージ3とから構成されている。そして、プローブ保持部6は、Z方向移動ステージ3上に配置されている。ここで、X方向とY方向とによって規定されるX−Y平面は水平面となっており、Z方向は垂直方向となっている。また、各移動ステージ3〜5は、それぞれ個別に備えられたピエゾ素子(図示せず)によって駆動される。
【0042】
これにより、プローブ保持部6は、プローブ駆動機構10を構成するX方向移動ステージ5、Y方向移動ステージ4、及びZ方向移動ステージ3の移動によって、X方向、Y方向、及びZ方向の各方向に適宜移動する。そして、プローブ保持部6の移動に伴って、それに保持されたプローブ7がプローブ保持部6と同じ方向に移動することとなる。
【0043】
プローブ駆動機構10は、試料室11内に置かれたベース12の上面12aに配置されている。試料室11内には、荷電粒子ビーム装置において測定対象となる試料1が配置される。この荷電粒子ビーム装置としては、例えば走査電子顕微鏡の構成を備える装置が該当する。
【0044】
さらに、ベース12の上面12aには、図示のごとく、試料載置台2が設けられている。この試料載置台2の上面には試料1が載置される。そして、これにより試料室11の内部に試料1が配置されることとなる。
【0045】
ここで、プローバ201を構成するプローブ駆動機構10とベース12との間には、除振機構20が設けられている。この除振機構20は、ベース12とプローブ駆動機構10との間に介在する第1のOリング24と、第1のOリングの中心孔を貫通し、上端がプローブ駆動機構10に固定された中空形状のパイプ状部材23とを備えている。
【0046】
さらに詳述するとパイプ状部材23の上端は、第1のネジ21を介して、プローブ駆動機構10に固定されている。すなわち、パイプ状部材23の内面にはネジが切られており、プローブ駆動機構10に形成された開口を貫通した第1のネジ21が、パイプ状部材23における上端側部分の内面と嵌合する。このとき、第1のネジ21の頭部21aによってプローブ駆動機構10がパイプ状部材23に固定される。
【0047】
また、パイプ状部材23の下端は、第2のネジ22及び当該第2のネジの頭部22aとベース12との間に配置された第2のOリング25を介して、ベース12に取り付けられている。すなわち、第2のOリング25の中心孔を貫通した第2のネジが、パイプ状部材23における下端側部分の内面と嵌合する。ここで、第2のOリング25は、ベース12の底面12bに形成された凹部12c内に収容されている。
【0048】
このように、除振機構20は、上述した第1のOリングとパイプ状部材23の他に、第1のネジ21、第2のネジ、及び第2のOリングを備える。そして、この除振機構20において、パイプ状部材23の長さは、プローブ駆動機構が発生する振動数よりも低い固有振動数を有する状態で第1のOリング24及び第2のOリング25が撓むように設定されている。
【0049】
このような構成からなる除振機構は、第1のプローバ201の複数箇所に設けられているとともに、第2のプローバ201の複数箇所にも設けられている。
【0050】
これにより、第1のプローバ201のプローブ駆動機構10が駆動時に発生する振動がベース12に伝わることを防止することができる。従って、当該振動が第2のプローバ202に伝わるのを防ぐことができ、当該第2のプローバ202に備えられたプローブ7に振動が伝わることを防止することができる。
【0051】
この結果、第2のプローバ202に備えられたプローブ7の先端が試料1に接触していても、試料1の表面を傷つけたり、当該プローブ7を損傷してしまうことがない。なお、第1のプローバ201にも除振機構20が設けられているので、第1のプローバ201を構成するプローブ駆動機構が駆動時に発生する振動がベース12に伝わることも防止することができ、当該振動によって第1のプローバ201に備えられたプローバ7が振動することを防ぐことができ、当該プローブ7によって試料1の表面を傷つけたり、当該プローブ7を損傷してしまうことがない。
【0052】
このように、本発明に基づく第1の実施の形態におけるプローブ装置においては、プローブ駆動機構10に取り付けられたプローブ保持部6に制振体13を介してプローブ7が保持されている。
【0053】
よって、プローブ駆動機構10において発生しプローブ保持部6を通じてプローブ7に伝わる振動は、制振体13によって抑制されることとなる。これにより、プローブ7に振動が伝わることを防止することができる。
【0054】
また、本発明に基づく第2の実施の形態におけるプローブ装置においては、ベース12とプローブ駆動機構10との間に除振機構20が設けられている。
【0055】
よって、一のプローバ201を構成するプローブ駆動機構10において発生した振動がベース12に伝わることを防止することができる。これにより、当該ベース12上に配置された他のプローバ202に振動が伝わることを防ぐことができ、当該他のプローバ202に備えられたプローブ7に振動が伝わることを防止することができる。
【0056】
さらに、本発明に基づく荷電粒子ビーム装置は、上記何れかのプローブ装置を備えている。
【0057】
よって、当該荷電粒子ビーム装置に備えられたプローブ装置においては、プローブ7に振動が伝わることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】荷電粒子ビーム装置の試料室に設けられるプローブ装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に基づく第1の実施の形態におけるプローブ装置を示す概略構成図である。
【図3】本発明に基づく第2の実施の形態におけるプローブ装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0059】
1…試料、2…試料載置台(載置台)、3…Z方向移動ステージ、4…Y方向移動ステージ、5…X方向移動ステージ、6…プローブ保持部、7…プローブ、8…棒状部材、9…おもり、10…プローブ駆動機構、11…試料室、12…ベース、12a…ベース上面、13制振体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を載置するための載置台を有するベースと、ベース上に配置されたプローブ駆動機構と、プローブ駆動機構に取り付けられたプローブ保持部と、プローブ保持部に保持されたプローブとを備え、載置台に載置された試料にプローブの先端を接触させるプローブ装置において、プローブが、制振体を介してプローブ保持部に保持されていることを特徴とするプローブ装置。
【請求項2】
制振体はおもりを備え、該おもりにプローブが取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のプローブ装置。
【請求項3】
制振体は、一端がプローブ保持部に固定された棒状部材を備え、該棒状部材の他端におもりが取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のプローブ装置。
【請求項4】
制振体及びプローブは、全体として、プローブ駆動機構が発生する振動の振動数よりも低い固有振動数を有することを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のプローブ装置。
【請求項5】
試料を載置するための載置台を有するベースと、ベース上に配置されたプローブ駆動機構と、プローブ駆動機構に取り付けられたプローブ保持部と、プローブ保持部に保持されたプローブとを備え、載置台に載置された試料にプローブの先端を接触させるプローブ装置において、ベースとプローブ駆動機構との間に除振機構を設けたことを特徴とするプローブ装置。
【請求項6】
除振機構は、ベースとプローブ駆動機構との間に介在する第1のOリングと、第1のOリングの中心孔を貫通し、上端がプローブ駆動機構に固定されたパイプ状部材とを備えることを特徴とする請求項5記載のプローブ装置。
【請求項7】
パイプ状部材の上端は、第1のネジを介してプローブ駆動機構に固定されており、パイプ状部材の下端は、第2のネジ及び第2のネジの頭部とベースとの間に配置された第2のOリングを介してベースに取り付けられていることを特徴とする請求項6記載のプローブ駆動機構。
【請求項8】
パイプ状部材の長さは、プローブ駆動機構が発生する振動の振動数よりも低い固有振動数を有する状態で第1及び第2のOリングが撓むように設定されていることを特徴とする請求項7記載のプローブ装置。
【請求項9】
請求項1乃至8何れか記載のプローブ装置を備えた荷電粒子ビーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−250617(P2006−250617A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−65396(P2005−65396)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【出願人】(000004271)日本電子株式会社 (811)
【Fターム(参考)】