説明

ポリマーのための多重層の層構造体

本発明は、殊に形態学的に定義されたポリマー表面の耐引掻性シーリングおよび装飾用金属塗装に適した多重層の層構造体、ならびに連続層を形成させるための真空技術的方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殊に形態学的に定義されたポリマー表面の耐引掻性シーリングおよび装飾用金属塗装に適した多重層の層構造体、ならびに連続層を形成させるための真空技術的方法に関する。
【0002】
従来技術
形成された部材の表面の審美的外観ならびに機能的外観に対して、殊にプラスチックからなる成形部材の範囲においても常に増大する要求のために、久しく、プラスチックのための公知の被覆を改善し、しかも部分的に不十分な被覆を改善する作業が為されている。この被覆は、前記に既に示唆したように、数多くの機能を満たさなければならず、この場合には、同時に被覆された成形部材に付着しかつ極めて抵抗力を有していなければならない。
【0003】
公知技術水準で公知の被覆方法および被覆は、例えば湿式化学的方法、例えば電気メッキ技術、また真空技術、例えばPVD法(物理的蒸着法)を含む。この種の方法は、成形部材の被覆にも使用される。
【0004】
即ち、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19523442号明細書A1には、金属または金属合金からなる物質を被覆するための方法が開示されており、この場合この被覆は、CVD法(化学的蒸着法)によって付着される。この場合、保護層は、石英状の被覆の付着によって成形部材上に形成される。そのために、酸素および有機珪素が含有する化合物を含む反応性ガス混合物は、電気的ガス放電反応によって石英状の被覆に変換される。
【0005】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第19901834号明細書A1には、種々の層をプラスチック支持体上にもたらすための多工程被覆法が開示されている。この場合には、層、例えば下地層、遮断層、耐引掻性層および滑動層は、酸素と珪素有機化合物との反応によって形成される。そのために記載される方法は、プラズマの形成を含む真空法である。
【0006】
公知方法の欠点および本発明による方法の利点または本発明による被覆の利点は、次に短く記載されている。
【0007】
1.電気メッキ技術的被覆法
極めて異なる処理技術(湿式電気分解被覆技術と比較して真空被覆技術)のために、本発明の範囲内に記載された方法は、極めて重要な、一般に利点であることが証明されている、電気メッキ技術との差異を有する。例示的に、明らかに僅かな環境汚染、析出された金属に関連する融通性ならびに問題のないマスキングおよび構造化を挙げることができる。
【0008】
2.真空被覆法
現代の真空被覆法(例えば、PVD技術およびCVD技術)により、被覆された物体の表面に対して値打ちの向上を惹起する状態にある多数の層および層系の形成に成功する。この場合、使用の興味は、例えば磨耗および摩擦の減少に動機付けてもよいし、表面の装飾的な値打ちの向上またはその組合せに動機付けてもよい。しかし、本発明は、珪素含有層に限定されていないので、本発明は、材料の組合せおよび層の組合せに対する大きな帯域幅を可能にする。
【0009】
当該専門文献を概観することにより、特許保護が請求されてよい硬質の層または層系(これは、硬質被覆、本質的に金属または金属合金の窒化物、炭化物、窒化炭化物、酸化物である)の使用は、主に金型技術および機械技術の使用範囲、即ち金属支持体を対象としている。これに関しては、次のものを参照:Klaus W. Mertz, Hermann A. Jehn, Praxishandbuch moderne Beschichtungen, Carl Hanser 2001, 第1.2章, 第1.3章 減摩層。
【0010】
プラスチック部材に対する真空被覆法の使用に関連して、同一の出所には、重点的に場合によっては装飾的機能および電気的機能を有する層の形成が指摘されている。透明なポリマー材料上に耐引掻性シーリングを形成させることに関連して、SiOX化合物を形成させる方法の特許が存在する。
【0011】
複合体中の硬質層とポリマー原材料との組合せは、予想することができるコントラストのために、性質プロフィール(硬さ、可塑性、熱膨張係数)の点でこれまで原則的に問題があると見なされていた。
【0012】
Markus Riester著, Berichte aus der Chemie, Titannitrid auf Thermoplasten, Shaker Verlag社刊, 1998, 第17頁, 試料の概要(Probenubersicht), 第64頁, 亀裂形成(Rissbildung)の記載から、ポリマーの平滑な表面上に硬質層(この場合、TiNまたはTi/TiN多重層の層系(2〜6つの二重層))が沈殿する場合には、既に0.06μmの層厚水準から層形成の際に亀裂形成の高い傾向が存在することが明らかになる。
【0013】
課題の設定
記載された公知技術水準から、次の層特性:
金属の外観、
亀裂のない表面、
高い縁部の硬さ、耐摩耗性および耐引掻性、
衝撃強さを有する表面、
支持体上での層の高い付着強さ、
表面形態学的な化学的安定性、殊に耐蝕性の影響がない層構造体を可能にする層構造体を提供するという課題が課される。
【0014】
更に、望ましい層構造体の製造を保証し、次の点:
環境保護的処理技術、
同一の処理環境における全ての処理工程を組合わせることによる経済的な製造で傑出している被覆法を提供することができる。
【0015】
本発明の簡潔的な記載
本発明の課題は、請求項1記載の層構造体によって解決することができた。好ましい実施態様は、従属請求項に定義されている。更に、本発明は、層構造体の製造法を提供し、同様に、本発明による層構造体を含むプラスチック成形部材を提供する。好ましい実施態様および他の形成は、それぞれ従属請求項中に見出される。
【0016】
発明の詳細な記載
本発明は、課題の解決のために次のファクター:
ポリマー支持体上での層または層系の確実な固定、
殊に、熱膨張係数、付着力、硬さおよび柔軟性に関連する、個々の主要層の互いの認容性、
場合によっては、主要層の大きすぎる性質の亀裂を、層複合体それ自体およびポリマー支持体上への該層複合体の付着力が熱的負荷または機械的負荷の場合でも働かなくなることのないように調整する中間層の導入を考慮することが本質的なことであるという認識に基づく。
【0017】
本発明によれば、層構造体は、次の主要層(プラスチック支持体から出発して):
I SiOxをベースとする支持層、
II 多重層被覆をベースとする硬質材料の多重層複合体、
III 着色金属層または金属化合物層を含む。
【0018】
ポリマー支持体、層複合体の得ようと努力される性質およびそこからもたらされる、それぞれの主要層の性質に依存して、落下形式で付加的に場合による中間層が設けられている。
【0019】
本発明によれば、場合による付加層を中間層および/または機能化層の形で導入することによって、層構造体をもたすことができ、例えば、この層構造体は、次のように記載されている。
層帯域 厚さ範囲
0 ポリマー支持体 任意、
Ia 官能性ポリマー層をベースとする中間層(場合による) 最大1000nm、
I SiOxをベースとする支持層 最大10000nm、
IIa 金属、金属化合物、重合層をベースとする中間層(場合による)
最大1000nm、
II 多重層被覆をベースとする硬質材料−多重層複合体 最大2000nm、
IIIa 金属、金属化合物、重合層をベースとする中間層 最大1000nm、
III 金属または金属化合物をベースとする着色被覆層 最大1000nm、
IIIb 機能化層(場合による) 最大5000nm。
【0020】
主要層I〜IIIに対する本発明による組合せおよび付加層Ia、IIa、IIIaおよび機能化層IIIbの場合による導入によって、本発明は、ポリマー支持体上に被覆を形成させかつもたらすための系を提供し、この場合この系は、全般的に使用されてよく、数多くの異なる支持体上に望ましい層組合せをもたらすことを可能にする。また、付加的な場合による中間層を導入することによって、これまで異なる材料特性(上記参照のこと、例えば異なる膨張係数、したがって亀裂形成の危険)のために考えることができないように思われた層の組合せも形成させることができる。本発明は、公知技術水準における問題に対して基準となる影響のファクター(付着能、硬さ、融通性、熱膨張係数)を確認したので、本発明の被覆系は、可変的に多数の材料の組合せおよび層の組合せを提供することができ、それというのも、殊に場合による中間層の導入により、場合によっては問題となる材料特性のための均衡化を見出すことができるからである。この場合、選択された材料特性および層特性のための値が2つの隣接した主要層(付着能、硬さ、融通性、熱膨張係数)に対して互いにはるかにずれている場合には、常に場合による中間層が導入される。この場合、場合による中間層の導入は、本発明により、性質の均衡化または段階的な適合を可能にし、したがって問題のない連続層が可能になる。
【0021】
0:ポリマー支持体
本発明により使用することができるポリマー支持体は、材料の選択、層厚および形に関連して制限されていない。本発明によれば、全てのプラスチック材料、殊に工業的範囲内ではるかに幅広く使用されるプラスチック、例えばポリカーボネート、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル等、殊にポリカーボネートを使用することができる。
【0022】
ポリマー支持体の厚さおよび形は、数ミリメートルを上廻る厚さが熱的理由から好ましいとしても、同様に制限されていない。ポリマー支持体は、別の成形法、例えば押出、冷間成形および熱間成形、深絞り成形およびこれらの組合せも可能であるとしても、殊に有利には、射出成形法で製造されることができる。ポリマー支持体は、1つの層だけを含んでいてもよいし、多数の層を含んでいてもよく、この場合には、材料の組合せが使用されてもよい。また、ポリマー支持体は、助剤等、例えば充填剤または強化剤、例えばガラス繊維を含んでいてもよい。
【0023】
ポリマー支持体の表面形状は、同様に制限されていない。平滑な表面ならびに粗い表面は、使用されてよく、同様に特殊な形状、例えば凹所、隆起等を有する表面も使用されてよい。本発明による方法は、この種の表面の場合も望ましい層の確実な施与および耐久力のある施与を可能にし、したがって望ましい保護効果または装飾効果が達成され、この場合表面構造は、失われることはない。
【0024】
Ia:中間層
場合による中間層帯域の課題は、ポリマー支持体と酸化珪素支持層Iとの間の付着力を改善することである。中間層は、官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基および/またはアミノ基)の付加によって変性されたポリマー支持体の境界面であることができる。このために、典型的な方法としては、例示的に酸素プラズマでの処理による表面活性を挙げることができる。更に、再び官能基を有するモノマーのポリマーは、中間層として機能することができる。この場合には、例示的に官能性モノマー、例えばアリルアルコール、アクリル酸またはアリルアミンのプラズマ重合を挙げることができる。また、僅かな酸素単結合および高い有機含量(SiOx層、この場合x<1.6、有利にx<1.5)の場合にヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を用いてのプラズマ被覆は、付着力の改善を生じさせることができる。
【0025】
これに関連して使用することができる方法およびそれぞれの処理制御は、次の実施例の情報に基づいて当業者が定めることができるかまたは指針を決める試験によって確認することができる。殊に、HMDSOの低圧プラズマ重合によって得ることができる中間層は、適している。
【0026】
前記の中間層Iaの厚さは、通常、0.1〜1000nmであり、この場合には、100nmまでの範囲内の厚さが好ましい。
【0027】
前記の場合による中間層は、保護層とポリマー支持体との間の付着力が僅かすぎる場合に使用される。
【0028】
I:支持層
保護層Iは、殊に官能化された表面の準備に使用され、したがって次の硬質材料層は、確実にポリマー支持体上にもたらすことができる。支持層に対しては、100〜10000nmの厚さが好ましく、この場合、多くの場合には、6000nmまでの厚さで十分である。この層は、構成成分として有利にSiOx系を含み、この場合xは、有利に1.4〜2である。それと共に、保護層は、機能と層結合性がそれによって損なわれない限り、なお他の無機成分または有機成分を含むことができる。
【0029】
構造
前記層は、有機成分と共に主に珪素と酸素(SiOx)とからなり、この場合、典型的には、珪素原子に対して1.4〜2個の酸素原子が脱落される(SiO1.4〜SiO2)。製造の際に酸素ガス(O2)を付加的に供給することによって、xが約2である石英類似の層に向かって、層内の酸素含量は、上昇しうる。
【0030】
本発明によれば、支持層は、有利に勾配をもって形成されるかまたは多層で形成される。支持体の側で僅かな酸素含量(x約1.4)で開始され、できるだけ良好な付着力を達成させることができる。
【0031】
更に、酸素含量は、層の硬さを上昇させかつ性質を硬質材料IIの性質に適合させるために、上昇させることができ(特にxは、約2まで)、したがってこの場合も、良好な付着力が保証される。この場合、変数xの範囲は、多くの実施態様において1.4〜2であり、この場合、望ましい機能を満たすために、1.7〜1.9または1.75〜1.85の範囲で十分である。この層は、有利に変数xが連続的(勾配をもつ構造)にかまたは段階的(多層の構造)に変化することを示し、この場合には、上記の規定は、維持される(支持体側で、xは、外側よりも小さい)。これは、適当な方法の実施、殊に反応ガス中の酸素含量の連続的または段階的な変化によって達成されうる。この場合、多層構造の場合の個々の層の厚さは、望ましい全厚が達成される限り、制限されていない。しかし、多層構造体の場合の個々の層は、典型的には極めて類似している。殊に、例えばHMDSO60体積%とO240体積%との混合比になるまで、HMDSOを酸素の変動する含量と低圧プラズマ重合させることによって得ることができる層は、適している。
【0032】
形成
支持層は、有利にプラズマにより促進される化学的気相析出(PECVD、プラズマ強化化学的蒸着)の方法で形成される。モノマーガスの分子は、プラズマの影響下で断片化され、更に、この分子は、プラズマ室中に導入された支持体上で重合する。
【0033】
真空条件下(処理圧力0.001ミリバール〜100ミリバール、特に0.01〜10ミリバール)で珪素含有モノマーガス(例えば、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、ヘキサメチルジシラザン(HMDSN)、テトラエチルオルトケイ酸塩(TEOS))は、電気エネルギー(高周波またはマイクロ波の形で)の単結合によってプラズマ相中に変換され、したがってモノマー、モノマー断片、分子、原子、イオンおよび電子からなる混合物が存在する。
【0034】
この場合、プラズマガスに供給される電気エネルギーは、典型的には数百ワット〜数千ワットの範囲内にある。
【0035】
容易にイオン化可能なガス(例えば、アルゴン、キセノン)を供給することによって、プラズマ点火、プラズマ均一性およびプラズマ安定性を支持することができる。更に、付加的な酸素を導入することによって、層の化学的組成は、殊に変数xに対して望ましい勾配が達成されてもよいように制御されうる。
【0036】
IIa:中間層
Iaと同様に、場合による中間層IIaは、連続層の形成のために付着を補助する機能を引き受ける。中間層IIaは、例えばアルミニウム(Al)または銅(Cu)またはコバルト(Co)または鉄(Fe)またはニッケル(Ni)またはチタン(Ti)またはハフニウム(Hf)またはバナジウム(V)またはニオブ(Nb)またはタンタル(Ta)またはクロム(Cr)またはモリブデン(Mo)またはタングステン(W)またはジルコニウム(Zr)またはランタン(La)またはトリウム(Th)、または前記金属の混合組成からなる金属層として使用することができるか、或いは金属化合物層、例えば二酸化チタン(TiO2)、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、チタンオキシニトリド(TiON)、チタンカルボニトリド(TiCN)として使用することができるか、或いはプラズマ重合法の反応生成物、例えばダイヤモンド様炭素層(DLC層)として使用することができる。実施態様Iaの参照のこと。厚さは、典型的には0〜100nmの範囲内にあり、この場合厚さは、50nmまででしばしば十分である。
【0037】
構造
中間層IIaの構造に必要とされる層厚は、最大1000nmである。好ましくは、中間層IIaは、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ti、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wまたはその混合組成からなる金属層であるかまたはチタン(TiO2、TiC、TiN、TiON、TiCN)をベースとする層である。殊に、スパッタリング、例えばDC−マグネトロン−スパッタリングによって得ることができる金属層、チタン層は、適している。
【0038】
形成
有効な付着補助層の形成に使用される層形成技術は、基本層および連続層の構造に設けられる処理技術的な所与に向けられている。
【0039】
プラズマ法(Ia、上記参照)が適しているが、しかし、金属析出法、例えばスパッタリングも適している。更に、この場合には、I 保護層−形成およびII 硬質材料層−形成の指摘される。中間層IIaのための厚さおよび材料を選択する場合には、周囲(隣接)層の材料は、決定的に重要であるので、この場合には、材料の選択および製造法についての正確な規定は、記載することができない。
【0040】
II:硬質材料−多層複合体
硬質材料層IIは、殊に機械的妨害に対する保護層として、殊に耐引掻性層として使用され、ならびに表面に対する色指標を固定するために使用される。前記層の厚さは、典型的には20〜2000nmの範囲内にあり、この場合には、しばしば600nmまでまたは700nmの範囲の厚さで十分である。
【0041】
構造
硬質材料層は、多数の個別層の組合せ(多重層)であり、この組合せは、次の組合せをベースとする:
a.コバルト(Co)またはチタン(T)またはハフニウム(Hf)またはバナジウム(V)またはニオブ(Nb)またはタンタル(Ta)またはクロム(Cr)またはモリブデン(Mo)またはタングステン(W)またはジルコニウム(Zr)またはランタン(La)またはトリウム(Th)および/または前記金属の混合組成および/または前記金属の合金から選択された金属と
b.二酸化チタン(TiO2)または硼化チタン(TiB2)または炭化チタン(TiC)または窒化チタン(TiN)またはチタンカルボニトリド(TiCN)または硼化ジルコニウム(ZrB2)または炭化ジルコニウム(ZrC)または窒化ジルコニウム(ZrN)または硼化バナジウム(VB2)または炭化バナジウム(VC)または窒化バナジウム(VN)または硼化ニオブ(NbB2)または炭化ニオブ(NbC)または窒化ニオブ(NbN)または硼化タンタル(TaB2)または炭化タンタル(TaC)または硼化クロム(CrB2)または炭化クロム(CrC2)または窒化クロム(CrN)または硼化モリブデン(Mo25)または炭化モリブデン(MoC)または硼化タングステン(W25)または炭化タングステン(WC)または硼化ランタン(LaB6)から選択された硬質材料化合物との組合せをベースとして形成される。
【0042】
この場合、個別層の組成は、Nおよび/またはCおよび/またはOおよび/またはBの含量に関連して区別される。
【0043】
特に好ましいのは、チタンおよび/またはチタン合金と硼化物チタン化合物、炭化物チタン化合物、窒化物チタン化合物、酸化物チタン化合物および/またはカルボニトリドチタン化合物とからなる硬質材料層の構造体である。
【0044】
硬質材料層を形成する、a.に記載された金属の珪化物は、本発明によれば、同様に適しており、これっは、殊にスパッタリング法での形成に適している。
【0045】
上記のb.に記載の種類の化合物は、本発明によれば、硬質材料層IIを形成するための硬質材料として使用するのに特に好適である。
【0046】
個別層は、次に詳細に記載されているように、層構造体中の固有応力を最少に導くように配置され、このことは、形成された層の亀裂の皆無および該層の弾性の性質の点で最終的に巨視的に知覚可能にする
次の2つの構造的な基本原理は、本発明による硬質材料多重層の層の構造を定義し、この場合には、次の点に注目することができる:
a)左右対称の原理:
構造体における左右対称は、純粋な金属層または金属合金層として沈殿している中心帯域から出発して、支持体側ならびに外側に向かって金属または金属合金の硼化物、窒化物、炭化物またはカルボニトリドまたは酸化物またはオキシニトリドの反応化合物層が続くように構成されている。この場合、多重層複合体中の相応する層のそれぞれの化学的組成は、同一であり、即ち中心層に隣接する複数の層は、等しく、それぞれ両側に次に続く層は、等しく、以下、同様に等しい。硬質材料層の前記形状は、有利に多重層複合体の別の層よりも厚手である中心の金属層を含む。
【0047】
多重層複合体中の全体層の数は、可変的に形成されていてよいが、しかし、好ましくは、7〜99個の層、殊に有利に11〜49個の層である。この場合、中心の金属層の層厚は、50〜150nmの範囲内、有利に70〜100nmの範囲内にあり、特に有利には、約90nmである。更に、多重層複合体中の層は、それぞれ明らかに薄手であり、この場合好ましくは、8〜25nmの範囲内の厚さであり、有利には、10〜20nmの範囲内の厚さである。この場合、有利には、それぞれ相応する層(中心層に対して左右対称)は、極めて類似した厚さを有する。
【0048】
b)勾配の原理:
勾配の原理は、多重層構造体の連続層中で最初に層の硬さに関連して減少する勾配が存在し、次に引き続いて純粋な金属中間帯域から出発して再び上昇する硬さの勾配が存在するように構造体中で実現されている。この場合、勾配は、相応する反応の実施によって形成されうる。
【0049】
形成
層帯域の形成には、有利に真空技術的方法、例えば、
陰極アーク蒸着および陽極アーク蒸着、
RF−マグネトロン−スパッタリング技術、
単極性および双極性のパルス化マグネトロン−スパッタリング技術、
双極性パルス化デュアル−マグネトロン−スパッタリング技術、
ビームアブレーション法
(レーザービームアブレーション法および/または電子ビームアブレーション法として)
電子ビーム蒸着がこれに該当する。
【0050】
純粋な金属層は、不活性の処理ガス、例えばアルゴンおよび/またはキセノンを使用しながら形成される。金属化合物層(天然の硼化物、炭化物、窒化物、酸化物およびカルボニトリドの硬質材料化合物)の形成のために、窒化物形成性ガスおよび/または炭化物形成性ガスおよび/または酸化物形成性ガスおよび/または硼化物形成性ガスが処理雰囲気に混和される。それぞれ選択することができる方法および処理パラメーターは、次の実施例に記載されているインフォメーションに基づいてもたらされる。
【0051】
炭化物化合物の構造体に適しているのは、殊にアルゴン(または別の不活性ガス)と窒素または酸素と炭素源、例えばメタンとからなるガス混合物である。この場合、不活性ガスの含量は、典型的には85〜99体積%である。
【0052】
IIIa:中間層
IaおよびIIaと同様に、中間層IIIaは、連続層の形成のために付着を補助する機能を引き受ける。中間層IIIaは、金属層として使用することができる(例えば、CrまたはTi)か、金属化合物層として使用することができる(例えば、TiO2、TiC、TiN、TiON、TiCN)か、またはプラズマ重合法の反応生成物として使用することができる(例えば、DLC層)。層IIIaに関連して、層IaおよびIIaに対する実施態様が指摘され、この場合には、同様に層IIIaも当てはまる。
【0053】
構造
中間層IIIaの構造に必要とされる層厚は、最大1000nmである。好ましくは、層厚は、1〜100nmであり、また、この場合には、しばしば70nmまたは60nmまでの厚さで十分である。
【0054】
形成
有効な付着補助層の形成に使用される層形成技術は、基本層および連続層の構造に設けられる処理技術的な所与に向けられている。このために、I 保護層−形成、II 硬質材料−多重層複合体−形成およびIII 被覆層−形成の記載を参照のこと。この場合も、好ましくは、金属材料としてかまたはTiO2、TiC、TiN、TiONまたはTiCNの形のチタンをベースとする材料である。
【0055】
III:着色被覆層:
着色被覆層は、殊に装飾効果に使用され、ポリマー成形部材(被覆された支持体)に望ましい色または望ましい色効果または光沢を付与する。
【0056】
しかし、既に硬質材料層IIが望ましい色調を提供する(殊に、TiNをベースとする多重層複合体系が既に着色されている)場合には、層IIIは、省略されてよい。層IIIの厚さは、選択された着色材料および望ましい色効果により左右される。しかし、10〜1000nmの範囲内の厚さは、普通であるが、しかし、しばしば既に50〜500nmの厚さでも十分である。
【0057】
構造
層構造体の表面上に構造段階I〜IIからもたらされる色調は、最も外側の縁部層に相当する色、即ち金色の色調を有し、この金色の色調は、多くの使用の場合に既に適していることができる。
【0058】
色調の調節のために、もう1つの層(着色被覆層)の構造が必要とされ、この層は、一定の目的の色調に関連して装飾効果を定める。この場合には、金属の全ての金属被覆または金属化合物被覆が適当であり、これらの被覆は、硬さまたは弾性の性質に関連して構造体系を補充する状態にある。そのために、殊に通常の金属および金属化合物、例えばCr、Ti、TiC等が適している。
【0059】
この場合に妥当な選択の判断基準は、次のようにまとめることができる:
着色被覆層は、構造体全体に相応する耐久性を有する目的のために、下部構造と比較可能な硬さまたは耐摩耗性を有しなければならない。
着色被覆層は、下部構造と比較可能な、亀裂形成に対する安定性を有しなければならない。
【0060】
形成
層帯域IIIの形成には、有利に真空技術的方法、例えば、
陰極アーク蒸着および陽極アーク蒸着、
RF−マグネトロン−スパッタリング技術、
単極性および双極性のパルス化マグネトロン−スパッタリング技術、
双極性パルス化デュアル−マグネトロン−スパッタリング技術、
ビームアブレーション法
(レーザービームアブレーション法および/または電子ビームアブレーション法として)
電子ビーム蒸着がこれに該当する。
【0061】
純粋な金属層は、不活性の処理ガスを使用しながら形成され、金属化合物層の形成のために、窒化物形成性ガスおよび/または炭化物形成性ガスおよび/または酸化物形成性ガスおよび/または硼化物形成性ガスが処理雰囲気に混和される。これに関連して、層IIに関連する前記の実施態様が指摘される。
【0062】
IIIb:透明な機能層:
場合による透明な機能層は、最後の層として施こされてよい。この最後の層の厚さは、望ましい機能およびそのために選択された材料により左右されるが、しかし、典型的には、50〜500nmである。この最後の最終的な層によって、なお付加的な機能化、例えば親水性または疎水性の形成を行なうことができる。
【0063】
構造
更に、望ましい機能特性(例えば、抗指紋効果、親水性または疎水性の性質、自己清浄化機能)を層構造体の表面上に定めるために、場合によっては透明な被覆層の構造を生じることができ、表面の使用特性を改善する。
【0064】
形成
層帯域IIIbを形成させるためには、金属材料および金属化合物材料に対して適応性のある全ての被覆系が表面の色印象に本質的に影響を及ぼさない場合に、該被覆系がこれに該当する。
【0065】
このための例は、次の通りである:
ゾルゲル法、
PE−CVD被覆(プラズマ強化化学的蒸着)、
熱分解被覆、
穀粉含有化合物を有する懸濁液をベースとする接着作用を有する被覆系、
真空技術により形成された層、次のものを含む:
陰極アーク蒸着および陽極アーク蒸着、
RF−マグネトロン−スパッタリング技術、
単極性および双極性のパルス化マグネトロン−スパッタリング技術、
双極性パルス化デュアル−マグネトロン−スパッタリング技術、
ビームアブレーション法
(レーザービームアブレーション法および/または電子ビームアブレーション法として)
電子ビーム蒸着。
【0066】
本発明の前記の構成は、この構成がポリマー支持体上で望ましい機能化および審美的な構成を可能にする可変的に使用可能な被覆系を提供することを明らかにし、この場合施こされた被覆は、確実に支持体上に付着し、明らかに減少された亀裂形成傾向を示す。それぞれの層の場合に記載された、それぞれの層の形成のための場合による事項は、当業者にとって、請求項に記載されている本発明による方法を実施する多種多様な場合による事項をも明らかにする。それぞれの層に関連して記載された好ましい構成は、同様に本発明によるプラスチック成形部材および多重層の層構造体またはプラスチック成形部材を製造するための本発明による方法にも当てはまる。
【0067】
次の実施例(第1表)は、本発明を詳説する。
【0068】
発明の実施例
第1表に記載された銀金属の色調のポリカーボネート(PC)上の多重層の層構造体については、組成、層厚および形成のための処理パラメーターが記載されており、この層は、次の構造:
0 ポリマーの支持体、
Ia SiOxをベースとする中間層、この場合xは、1.4〜1.6である、
I SiOxをベースとする保護層、この場合xは、1.75〜1.85である、
IIa Tiをベースとする中間層、
II 窒化チタンをベースとする可撓性の硬質材料層(左右対称の構造、21層)、
III 炭化チタンをベースとする着色被覆層を有する。
【0069】
【表1】

【0070】
【表2】

【0071】
iが1〜10であるTiN(i)は、処理ガス組成についてのTiN層を特性決定し、例えばi=4に関連して、処理ガス中の含量N2は、4体積%であり、含量Arは、96体積%である。
【0072】
層の性質
層の分析:
構造処理において実現される層の制御のために、表面を方向付ける分析法およびマルテンス(Martens)による微小硬さ測定が採用される。
【0073】
分析結果に対してその下にある層の影響を排除するために、多重層複合体において存在するよりも1または2倍程度大きい厚さで形成される層の分析を行なうことができる。TiNから形成された硬質材料−多層系の場合には、色調と金属化合物層TiN中の窒素含量との関連が存在し、したがってこうして勾配をもつ構造体の実現は、目視的に後付けすることが可能である。
【0074】
被覆されたポリマー表面の形態学的特徴を十分に維持することは、比較REM検査により検出される。
【0075】
適性化の判断基準:
層系に対する場合による機械的要件、熱的要件および化学的要件に関連する適性化は、次の判断基準:
スペクトル分析による色の特性決定、
熱的安定性:
温度変化安定性 DIN 53496A
温度変化安定性110℃/1時間、
熱衝撃安定性 3×100℃ H2O/18℃ H2O、
耐候能
日光シミュレーション DIN 75220
機械的応力
球体落下試験 m=1kg、H=500mm、T=−30℃、
エリクセンによる耐引掻強さ 435、F=ON、
多重砕石衝撃強さ(Multisteinschlagfestigkeit)DIN 55996−1、
耐化学薬品性 DIN 53449 T3、
耐蝕性 DIN 50021−CASSで行なわれる。
【0076】
本発明による実施例は、顕著な被覆が本発明によって例えばポリカーボネート支持体上に付着されうることを示す。本発明による被覆は、硬さ、耐久性、可撓性および安定性に対する要件を満たす。
【0077】
多重層構造体を製造するための本発明による方法により、ポリマー材料から形成された支持体、例えば扉の入り口の縁部、エンブレム、装飾部材、自動車産業の範囲内の操作部材およびカバー、家具の範囲内の縁部テープ、異形成形部材、装飾部材およびカバー、台所用品、事務用品、風呂場用品、ポリマー材料で内面上で被覆された取付け部品、データ処理のための機器類のカバー、操作部材および装飾部材および消費者用電子機器、外側および内側での窓異形成形部材、押出法で製造された外側表面上および内側表面上の中空成形部材を被覆することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー支持体のための多重層の層構造体において、支持層(I)、硬質材料層(II)および被覆層(III)を含み、この支持層が珪素含有化合物を含み、硬質材料層が金属含有化合物を含むことを特徴とする、ポリマー支持体のための多重層の層構造体。
【請求項2】
硬質材料層(II)が多重層複合体として形成されている、請求項1記載の多重層の層構造体。
【請求項3】
多重層複合体が左右対称の原理による多重層複合体系および勾配の原理による多重層複合体系から選択されている、請求項2記載の多重層の層構造体。
【請求項4】
左右対称の原理による多重層複合体系が11〜99個の層を含み、多重層の層構造体のほぼ中心に配置された金属層または金属合金層を備え、この金属または金属合金がコバルトまたはチタンまたはハフニウムまたはバナジウムまたはニオブまたはタンタルまたはクロムまたはモリブデンまたはタングステンまたはジルコニウムまたはランタンまたはトリウムまたはその組合せから選択されている、請求項3記載の多重層の層構造体。
【請求項5】
多重層複合体系が請求項4記載の金属または金属合金から形成された1つ以上の化合物からなる、請求項3記載の多重層の層構造体。
【請求項6】
支持層(I)が組成SiOxの材料を含み、この場合xは、1.4〜2である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体。
【請求項7】
材料の組成SiOxが硬質材料層(II)の方向に化学量論的値xが増加するにつれて段階的または連続的または非連続的に変化している、請求項6記載の多重層の層構造体。
【請求項8】
さらにポリマー支持体(0)と支持層(I)との間に配置された中間層(Ia)を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体。
【請求項9】
さらに支持層(I)と硬質材料層(II)との間に中間層(IIa)を含む、請求項1から8までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体。
【請求項10】
さらに硬質材料層(II)と被覆層(III)との間に中間層(IIIa)を含む、請求項1から9までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体。
【請求項11】
さらに被覆層(III)上の機能化層(IIIb)を含む、請求項1から10までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体。
【請求項12】
支持層(I)の厚さが最大で10000nmである、請求項1から11までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体。
【請求項13】
硬質材料層(II)の厚さが最大で2000nmである、請求項1から12までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体。
【請求項14】
被覆層(III)の厚さが最大で1000nmである、請求項1から13までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体。
【請求項15】
被覆層(III)がチタン化合物、殊にTiO2および/またはTiCおよび/またはTiNおよび/またはTiONおよび/またはTiCNを含む、請求項1から14までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体。
【請求項16】
中間層(IIa)が、アルミニウム(Al)または銅(Cu)またはコバルト(Co)または鉄(Fe)またはニッケル(Ni)またはチタン(Ti)またはハフニウム(Hf)またはバナジウム(V)またはニオブ(Nb)またはタンタル(Ta)またはクロム(Cr)またはモリブデン(Mo)またはタングステン(W)またはジルコニウム(Zr)またはランタン(La)またはトリウム(Th)、または前記金属の混合組成から形成されているか、或いは金属化合物層、例えばTiO2、TiC、TiN、TiON、TiCNから形成されているか、或いはプラズマ重合法の反応生成物、例えばダイヤモンド様炭素層(DLC層)から形成されている、請求項9記載の多重層の層構造体。
【請求項17】
中間層(IIa)が最大で1000nmの厚さを有する、請求項9または16記載の多重層の層構造体。
【請求項18】
中間層(Ia)が最大で1000nmの厚さを有する、請求項8記載の多重層の層構造体。
【請求項19】
中間層(IIIa)が最大で1000nmの厚さを有する、請求項10記載の多重層の層構造体。
【請求項20】
機能化層(IIIb)が最大で5000nmの厚さを有する、請求項11記載の多重層の層構造体。
【請求項21】
ポリマー支持体および該支持体の少なくとも1つの表面上に請求項1から20までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体を含むプラスチック成形部材。
【請求項22】
ポリマー支持体がポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステルおよびポリオレフィンからなる群から選択された材料を含む、請求項21記載のプラスチック成形部材。
【請求項23】
請求項1から22までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体またはプラスチック成形部材の製造法において、次の工程:
(a)支持層(I)をPE−CVD法によって形成させる工程;(b)硬質材料層(II)を支持層(I)上に陰極アーク蒸着または陽極アーク蒸着、または陰極スパッタリングまたは陽極スパッタリングによって形成させる工程;および(c)被覆層(III)を硬質材料層(II)上に陰極アーク蒸着または陽極アーク蒸着、または陰極スパッタリングまたは陽極スパッタリングによって形成させる工程を含むことを特徴とする、請求項1から22までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体またはプラスチック成形部材の製造法。
【請求項24】
さらに次の工程:(a′)中間層(Ia)を支持層(I)とポリマー支持体(0)との間に形成させる工程;および/または(b′)中間層(IIa)を支持層(I)と硬質材料層(II)との間に形成させる工程;および/または(c′)中間層(IIIa)を硬質材料層(II)と被覆層(III)との間に形成させる工程;および/または(d′)機能化層(IIIb)を被覆層(III)上に形成させる工程を含む、請求項23記載の方法。
【請求項25】
中間層(Ia)を酸素プラズマでの処理、官能性モノマーのプラズマ重合または珪素含有化合物でのプラズマ被覆によって形成させる、請求項24記載の方法。
【請求項26】
中間層(IIa)をPE−CVD、陰極アーク蒸着または陽極アーク蒸着、またはスパッタリングによって形成させる、請求項24記載の方法。
【請求項27】
中間層(IIIa)をPE−CVD、陰極アーク蒸着または陽極アーク蒸着、または陰極スパッタリングまたは陽極スパッタリングによって形成させる、請求項24記載の方法。
【請求項28】
機能化層(IIIb)をゾルゲル法、PE−CVD、熱分解法、陰極アーク蒸着または陽極アーク蒸着、または陰極スパッタリングまたは陽極スパッタリング、または接着被覆法によって形成させる、請求項24記載の方法。
【請求項29】
プラズマ法での不活性ガスとしてアルゴンを使用する、請求項23から28までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
全ての種類の成形体の装飾のための請求項23から29までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体を製造するための方法の使用。
【請求項31】
表面的に要求される成形体を耐引掻性で被覆するための請求項23から29までのいずれか1項に記載の多重層の層構造体を製造するための方法の使用。

【公表番号】特表2008−504994(P2008−504994A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519649(P2007−519649)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【国際出願番号】PCT/EP2005/006440
【国際公開番号】WO2006/002768
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(390040394)レーアウ アクチエンゲゼルシヤフト ウント コンパニー (9)
【氏名又は名称原語表記】REHAU AG+Co
【住所又は居所原語表記】Rheniumhaus,D−95111 Rehau,BRD
【Fターム(参考)】