説明

マイクロホンユニット

【課題】周囲温度が変化しても同入力レベルの入力信号の場合にマイクロホンユニットの出力レベルの変動を抑える。
【解決手段】マイクロホンユニットの反転増幅回路12は、反転入力端子にMEMSマイクロホン15から出力されたアナログ電気信号が入力され、非反転入力端子には直流バイアス電圧が印加される演算増幅器23と、演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に接続された帰還抵抗17と、帰還抵抗に並列に演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に直列接続された帰還コンデンサ18,19と、帰還コンデンサの間を互いに接続するノードに一方の端子が接続され、他方の端子が基準電位に維持される直流バイアス抵抗25と、帰還コンデンサの間を互いに接続するノードに一方の電極が接続され、他方の電極には温度センサ13の電圧信号が印加された可変容量ダイオード20と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロホンユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロホンは、音(弾性体を伝播する弾性波)を電気信号に変換するセンサであり、その変換方式の違いにより圧電型、動電型、静電型等に分類される。なお、携帯電話やICレコーダ等の小型化や薄型化が要求される携帯機器においては、静電型のECM(Electret Condenser Microphone)やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)マイクロホンが一般的に採用される。
【0003】
ところで、マイクロホンの特性の一つとして周囲の温度変化に弱いことが知られている。例えば、MEMSマイクロホンにおいて通常の会話程度の音圧レベルである94dBSPL(Sound Pressure Level)が集音される場合には、MEMSマイクロホンから出力されるアナログ電気信号の電圧レベルは、常温(約20℃)の際に約20mVpp(Peak to Peak)で安定しているが、−40℃から90℃までの広範囲の温度変化に対しては約15〜30mVpp(Peak to Peak)の変動が生じている。このように、通常の会話を集音して再生する場合に、周囲の温度変化に応じて音のレベルが変動するという問題がある。
【0004】
そこで、周囲の温度変化に対するマイクロホンの音響特性を改善するために、例えば特許文献1、2に記載された技術が提案されている。
【0005】
特許文献1では、絶縁基板による電気基板、背極基板、振動膜支持枠の3部材を基本構成とし、この3部品に電極膜、エレクトレット層、振動膜等を一体化したものを積層してエレクトレットマイクロホンを構成しており、前記3部材に同一部材を使用することにより、周囲の温度の変化に対する音響特性を改善させる工夫がされている。
【0006】
特許文献2では、サーミスタをマイクロホンモジュールに内蔵し、周囲の温度の変化に追従して出力レベルを調整することが提案されている。以下、図面により説明する。
図15は特許文献2の図1に示された従来のマイクロホンユニットの構成を示す回路図である。図15に示すマイクロホンユニット50は、マイクロホン51と、演算増幅器53を用いて構成されたプリアンプ54と、を備えている。
【0007】
マイクロホン51の出力端は、演算増幅器53の非反転入力端子と接続されている。また、演算増幅器53の出力端は、音声信号を取り出すための出力端子55に接続されており、かつ帰還抵抗56を介して演算増幅器53の反転入力端子にも接続されている。演算増幅器53の反転入力端子は、帰還抵抗56と同様にプリアンプ54の利得を決定するための可変抵抗58を介して所定の端子59に接続されている。これらのマイクロホンユニット50の基本構成に加えて、帰還抵抗56の両端にはサーミスタ57からの信号線が接続されており、これによりプリアンプ54全体の利得を決定するための演算増幅器53の帰還抵抗が構成されている。
【0008】
この構成により、周囲の温度が高くなれば、帰還抵抗56に並列接続されたサーミスタ57の抵抗値が低くなり、温度上昇によるマイクロホンユニット50の感度上昇を抑えるようにプリアンプ54の利得が自動的に調整されることになる。一方、周囲の温度が低くなれば、サーミスタ57の抵抗値が高くなり、温度低下によるマイクロホンユニット50の感度低下を抑えるようにプリアンプ54の利得が自動的に調整される。なお、マイクロホンユニット50の初期感度は、製造段階等で可変抵抗58によって常温で規定感度範囲となるように予め調整される。また、マイクロホンユニット50の温度特性は、可変抵抗58及びサーミスタ57の各抵抗値によって調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−345087号公報
【特許文献2】特開2008−256433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1のECMでは、電気回路基板、背極基板及び振動膜支持枠の3部材に同一の材料を使用することで周囲の温度変化に対する音響特性の改善を期待しているが、実際にどの程度改善されているのか明らかではなく、具体性や実現性に乏しいという問題がある。また、上記3部材に同一の材料を使用したところで、ECMから出力されるアナログ電気信号は周囲の温度変化に対して依然として変化するが、特許文献1には当該アナログ電気信号の温度特性を改善するための具体的な構成について記載も示唆もされていない。
【0011】
特許文献2のマイクロホンユニットでは、製造工程に起因したマイクロホン自体の初期感度や温度特性のばらつきと、プリアンプ54の利得を決定する帰還抵抗56、サーミスタ57、及び可変抵抗58の各抵抗値のばらつきと、の2つが主な要因となって、マイクロホンユニット50から出力されるアナログ電気信号に関して温度特性のばらつきが発生するものと考えられる。
【0012】
特許文献2のマイクロホンユニットでは、製造工程に起因したマイクロホン自体のばらつきを考慮して、可変抵抗58をマイクロホンユニット50に予め内蔵しておき、製造段階において可変抵抗58によってマイクロホンユニット50の初期感度が常温で規定感度範囲内となるように予め調整されている。しかし、この初期感度の調整は煩雑であり、その調整に要する工程の分、製造コストが高くなるという問題がある。
【0013】
また、特許文献2のマイクロホンユニットでは、マイクロホンユニット50から出力されるアナログ電気信号の温度特性を改善すべくプリアンプ54の利得を調整するために、同一種類ではない2種類以上の抵抗(帰還抵抗56、サーミスタ57、可変抵抗58)をマイクロホンユニット50に内蔵している。これらの抵抗については個々に特有の温度特性のばらつきがあるので、プリアンプ54の利得、ひいてはマイクロホンユニット50の出力の温度特性に関する画一的な調整は煩雑かつ困難であるという問題がある。さらに、仮にマイクロホンユニット50のプリアンプ54を含む周辺回路を集積化した場合、その集積回路の中で同一種類ではない2種類以上の抵抗の温度特性のばらつきは顕著となるため、上記の問題がより一層顕著となる。
【0014】
本発明は、上記のような従来の課題を解決するためになされたものであり、周囲の環境、特に周囲の温度が変化しても、同入力レベルの入力信号が入力された場合には出力レベルの変動が抑えられるように構成された小型のマイクロホンユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するために本発明に係るマイクロホンユニットは、音をアナログ電気信号に変換するマイクロホンと、前記マイクロホンから出力された前記アナログ電気信号を所定の利得で反転増幅して出力する反転増幅回路と、周囲の温度に応じた電圧信号を生成する温度センサと、を備え、前記反転増幅回路は、反転入力端子、非反転入力端子及び出力端子を備え、当該反転入力端子には前記マイクロホンから出力された前記アナログ電気信号が入力され、当該非反転入力端子には直流バイアス電圧が印加される演算増幅器と、前記演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に接続された帰還抵抗と、前記帰還抵抗に並列に前記演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に直列に接続された第1の帰還コンデンサ及び第2の帰還コンデンサと、前記第1の帰還コンデンサと前記第2の帰還コンデンサとの間を互いに接続するノードに一方の端子が接続され、かつ他方の端子が基準電位に維持される直流バイアス抵抗と、前記第1の帰還コンデンサと前記第2の帰還コンデンサとの間を互いに接続するノードに一方の電極が接続され、かつ他方の電極には前記温度センサから出力された前記電圧信号が印加される可変容量素子と、を備え、前記反転増幅回路の総合利得Gは、
G={C1×(C2+C4)/(C2×C3)}+(C1/C2)
C1:前記マイクロホンの容量
C2:前記第1の帰還コンデンサの容量
C3:前記第2の帰還コンデンサの容量
C4:前記可変容量素子の容量
で表されるものである。
【0016】
この構成によれば、温度センサから出力される電圧信号に基づいて可変容量素子の容量が制御されることによって、マイクロホンへの入力信号のレベルが同じでも、周囲の温度が変化した場合に、マイクロホンから出力されるアナログ電気信号のレベルが変化することを補償できる。換言すると、周囲の環境変化、特に周囲の温度が変化しても、同入力レベルの入力信号が入力された場合には出力レベルの変動が抑えられるように構成されたマイクロホンユニットを提供できる。
【0017】
上記の構成において、前記可変容量素子は可変容量ダイオードである、としてもよい。
【0018】
この構成によれば、可変容量ダイオードのアノード−カソード間電圧を可変させることでその容量を可変させるので、可変容量素子を容易かつ少ない部品で実現できる。
【0019】
上記の構成において、前記可変容量素子はMOS容量である、としてもよい。
【0020】
この構成によれば、MOS容量のゲート−基板間電圧を可変させることでその容量を可変させるので、可変容量素子を容易かつ少ない部品で実現できる。
【0021】
上記の構成において、前記温度センサは、電源とグランドとの間に電流源とダイオードとが直列に接続され、前記電流源と前記ダイオードとの間を互いに接続するノードの電圧に基づいて前記電圧信号を生成するように構成されている、としてもよい。
【0022】
この構成によれば、温度センサを容易かつ少ない部品で実現できる。
【0023】
上記の構成において、前記反転増幅回路及び前記温度センサが1つのICチップに集積化されている、としてもよい。
【0024】
この構成によれば、より小型なマイクロホンユニットを提供できる。
【0025】
上記の構成において、前記マイクロホンは、MEMSマイクロホンである、としてもよい。
【0026】
この構成によれば、より小型なマイクロホンユニットを提供できる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、周囲の環境、特に周囲の温度が変化しても、同入力レベルの入力信号が入力された場合には出力レベルの変動が抑えられるように構成された小型のマイクロホンユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は本発明の第1の実施の形態に係るマイクロホンユニットの構成を示す回路図である。
【図2】図2は図1に示したマイクロホン用増幅装置の詳細な構成を示す回路図である。
【図3】図3は図1に示した温度センサの詳細な構成を例示する回路図である。
【図4】図4は一般的なチャージアンプ回路の動作原理の概念図である。
【図5】図5は図2に示したマイクロホン用増幅装置の動作原理の概念図である。
【図6】図6は図1に示したMEMSマイクロホンの出力の温度特性を示すグラフである。
【図7】図7は図3に示したダイオードのアノード−カソード間電圧の温度特性を示すグラフである。
【図8】図8は一般的な可変容量ダイオードのアノード−カソード間電圧に応じた容量比の変化を示すグラフである。
【図9】図9は94dBSPL相当を集音した時における図1に示すマイクロホンユニットの出力レベルの温度変化を示すグラフである。
【図10】図10は本発明の第2の実施の形態に係るマイクロホンユニットの構成を示す回路図である。
【図11】図11は図10に示した温度センサの詳細な構成を示す回路図である。
【図12】図12は一般的なPMOSのゲート−基板間への印加電圧と容量比との関係を示すグラフである。
【図13】図13は94dBSPL相当を集音した時における図10に示すマイクロホンユニットの出力レベルの温度変化を示すグラフである。
【図14】図14は本発明の第3の実施の形態に係るマイクロホンユニットの構成を示す回路図である。
【図15】図15は従来のマイクロホンユニットの構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下、全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
[マイクロホンユニットの構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るマイクロホンユニットの構成を示す回路図である。
【0030】
同図に示すマイクロホンユニット100は、開口部11、電源端子2、グランド端子9及び出力端子5が設けられた筐体4内に、MEMSマイクロホン15及びマイクロホン用増幅装置14を組み込んで構成される。マイクロホン用増幅装置14は、反転増幅回路12及び温度センサ13を備えている。なお、反転増幅回路12及び温度センサ13は、同製造プロセス技術を利用して1つのICチップに集積化されている。
【0031】
電源端子2を通じて筐体4内に電源電圧が供給され、グランド端子9を通じて筐体4内における基準電位が定められる。開口部11は周囲の音を集音するために設けられており、この開口部11を通じて集音された音はMEMSマイクロホン15によってアナログ電気信号に変換される。つまり、MEMSマイクロホン15は、開口部11から集音された音をアナログ電気信号に変換する音検出センサである。MEMSマイクロホン15の出力側は、マイクロホン用増幅装置14の入力端子16を介して反転増幅回路12の入力端と接続される。反転増幅回路12の出力端はマイクロホン用増幅装置14の出力端子22を介して出力端子5と接続される。温度センサ13から出力される電圧信号は反転増幅回路12の制御入力となる。
【0032】
[マイクロホン用増幅装置の詳細な構成]
図2は、図1に示したマイクロホン用増幅装置14の詳細な構成を示す回路図である。
マイクロホン用増幅装置14が具備する反転増幅回路12は、演算増幅器23を用いた負帰還反転増幅器として構成されている。演算増幅器23は、その非反転入力端子には直流バイアス電源24が接続され、その反転入力端子にはMEMSマイクロホン15が接続されている。また、演算増幅器23の出力端子と反転入力端子との間には帰還抵抗17が設けられる。帰還抵抗17は演算増幅器23の直流バイアス用として設けられた抵抗である。さらに、演算増幅器23の出力端子と反転入力端子との間には、帰還抵抗17と並列と接続されるように、帰還コンデンサ18及び帰還コンデンサ19が直列に設けられている。
【0033】
帰還コンデンサ18と帰還コンデンサ19との間には、直流バイアス抵抗25の一方の端子と可変容量ダイオード20のアノードとが接続されている。なお、可変容量ダイオード20のカソードは温度センサ13の電圧信号の出力端と接続され、直流バイアス抵抗25の他方の端子はグランドと接続される。直流バイアス抵抗25は、帰還コンデンサ18と帰還コンデンサ19との間を互いに接続するノードの電位を任意の電位に固定するための直流バイアス用として設けられた抵抗である。なお、マイクロホン用増幅装置14を1つのICチップに集積化する際のチップ面積を抑制するために、帰還抵抗17及び直流バイアス抵抗25をMOS抵抗(MOSFETのソースとドレインとの間の抵抗)にすることが好ましい。
【0034】
[温度センサの詳細な構成]
図3は、図1に示した温度センサ13の詳細な構成を例示する回路図である。
【0035】
温度センサ13は、電源34とグランドとの間に直列に接続された電流源33及びダイオード26と、電流源33とダイオード26のアノードとの間を互いに接続するノードの電圧が印加される負帰還反転増幅器29と、によって構成されている。
【0036】
電流源33は、その入力側が電源34に接続されており、その出力側からダイオード26に向けて順方向電流を供給する。なお、電流源33は、温度及び電源電圧の変化により実質的に電流値が変化しないことが好ましい。
【0037】
ダイオード26は、そのカソードがグランドと接続されており、そのアノードが電流源33の出力側と接続されている。さらに、ダイオード26のアノードは、入力抵抗32を介して演算増幅器28の反転入力端子と接続されている。つまり、演算増幅器28の反転入力端子には、ダイオード26のアノード−カソード間電圧が印加される。演算増幅器28の出力端子は、温度センサ13から出力される電圧信号の出力端子である電圧信号端子30と接続されるとともに、負帰還反転増幅器29の利得を決定する帰還抵抗31を介して演算増幅器28の反転入力端子に接続されている。
【0038】
なお、入力抵抗32及び帰還抵抗31は同一種類の同製造プロセス技術を利用して製造することが好ましい。それによって、入力抵抗32及び帰還抵抗31の各抵抗値のばらつき、ひいては負帰還反転増幅器29の利得のばらつきを低減できる。演算増幅器28の非反転入力端子は直流バイアス電源27と接続される。なお、直流バイアス電源27は、周囲の温度変化により直流バイアス電圧が実質的に変化しない直流電源であることが好ましい。
【0039】
以上の構成により、ダイオード26のアノード−カソード間電圧の温度特性の傾き(mV/℃)を利用して、温度センサ13から出力される電圧信号の温度特性の傾きを制御できる。換言すると、温度センサ13は、検出した周囲の温度を、ダイオード26のアノード−カソード間電圧の温度特性に応じた電圧信号として出力するように構成されている。
【0040】
[マイクロホン用増幅装置の動作]
以下では、図4、図5を用いて、図2に示したマイクロホン用増幅装置14の動作を説明する。
【0041】
図4は一般的なチャージアンプ回路の動作原理の概念図である。なお、図4に示すチャージアンプ回路は、図2に示す反転増幅回路12の構成から、帰還コンデンサ19、直流バイアス抵抗25、可変容量ダイオード20及び直流バイアス電源24を省略したものとする。
【0042】
MEMSマイクロホン15の容量をC1と表し、帰還コンデンサ18の容量をC2と表す。MEMSマイクロホン15の両端に電圧V1が印加された場合に蓄積される電荷量Q1はC1×V1である。ここで、電荷量Q1の電荷は、演算増幅器23の反転入力端子に移動して、演算増幅器23の反転入力端子の電圧がΔVだけ上昇するものとする。すると、演算増幅器23の出力電圧Vは、次式で表される。
【0043】
V=−A×ΔV ・・・(式1)
なお、Aは、演算増幅器23の利得を表している。
【0044】
帰還コンデンサ18の両端の電圧V2及び蓄積される電荷量Q2は、それぞれ次式で表される。
【0045】
V2=−(1+A)×ΔV ・・・(式2)
Q2=Q1
=−(1+A)×C2×ΔV ・・・(式3)
(式3)を変形して得られるΔVに関する式を(式1)に代入すると、次式が得られる。
V=−{A/(1+A)}×(Q2/C2) ・・・(式4)
なお、演算増幅器23の利得は、通常の“1”よりも十分高く、“1000”以上である。よって、(式4)は、次式のように近似できる。
【0046】
V=−Q1/C2
=−(C1×V1)/C2 ・・・(式5−1)
V/V1=−C1/C2 ・・・(式5−2)
従って、図4に示すチャージアンプ回路の総合利得G(=V/V1)は、次式で表されるとおり、MEMSマイクロホン15の容量C1と帰還コンデンサ18の容量C2との比で決定されることが分かる。
【0047】
G=−C1/C2 ・・・(式6)
本発明は、上記のチャージアンプ回路の動作原理を利用して、MEMSマイクロホン15の温度特性を補償するものである。
【0048】
図5は図2に示したマイクロホン用増幅装置14の動作原理の概念図である。
【0049】
MEMSマイクロホン15の容量をC1と表し、帰還コンデンサ18の容量をC2と表し、帰還コンデンサ19の容量をC3と表し、可変容量ダイオード20の容量をC4と表す。MEMSマイクロホン15の両端に電圧V1が印加された場合に蓄積される電荷量Q1はC1×V1である。この電荷量Q1の電荷は、帰還コンデンサ18に移動して蓄積されるので、帰還コンデンサ18に蓄積される電荷量Q2について次式が成立する。
【0050】
Q2=Q1
=C1×V1 ・・・(式7)
帰還コンデンサ18に蓄積される電荷量Q2はC2×V2であるから、(式7)は次式に変形される。
【0051】
V2/V1=C1/C2 ・・・(式8)
従って、(式8)から、帰還コンデンサ18と帰還コンデンサ19とを互いに接続するノードNにおける利得はC1/C2となる。
【0052】
次に、ノードNと出力電圧Vとの間の関係を説明する。
【0053】
帰還コンデンサ18に蓄積された電荷量Q2はC1×V1であり、可変容量ダイオード20に蓄積された電荷量Q4はC4×V4であり、帰還コンデンサ19に蓄積された電荷量Q3はC3×V3である。なお、電荷量Q3は電荷量Q2と電荷量Q4との和である。
可変容量ダイオード20の両端にかかる電圧V4は、帰還コンデンサ18の両端にかかる電圧V2とノードNの基準電位(直流バイアス抵抗25の他方の端子の電位)との電位差である。交流信号のみで考えると、次式が成立する。
【0054】
V4=V2 ・・・(式9)
従って、電荷量Q3について次式が成立する。
【0055】
Q3=Q2+Q4
=C2×V2+C4×V2
=(C2+C4)×V2 ・・・(式10)
一方、(式7)より、電圧V2は(C1/C2)×V1で表される。従って、(式10)は、次式に変形できる。
【0056】
Q3=(C2+C4)×(C1/C2)×V1 ・・・(式11)
電荷量Q3はC3×V3であるから、(式11)は次式に変形できる。
【0057】
V3/V1={C1×(C2+C4)}/(C2×C3) ・・・(式12)。
ここで、交流信号のみで考えると、出力電圧VはV2+V3であるから、マイクロホン用増幅装置14の総合利得G(=V/V1)は、次式で表される。
G={C1×(C2+C4)/(C2×C3)}+(C1/C2) ・・・(式13)
となる。
【0058】
(式13)から、可変容量ダイオード20の容量C4を可変させることによって、マイクロホン用増幅装置14の総合利得Gを可変できることが分かる。つまり、この原理を利用することで、MEMSマイクロホン15の温度特性を補償することができる。
[温度特性補償の一例]
図6は、図2に示すMEMSマイクロホン15の温度特性を示すグラフである。このグラフは、MEMSマイクロホン15が94dBSPL(Sound Pressure Level)相当を集音した場合のものである。同図によれば、MEMSマイクロホン15の出力信号の電圧レベルは、27℃では約20mVpp(Peak to Peak)程度であるが、−40℃では約16mVppまで減少し、90℃では約25mVppまで増加していることが分かる。このように、MEMSマイクロホン15の温度特性は、正の傾きを持った一次直線(又は一次曲線)として近似される。
【0059】
図7は、図3に示す温度センサ13のダイオード26のアノード−カソード間電圧の温度特性を示すグラフである。同図によれば、温度変化に対するアノード−カソード間電圧の傾きは約−2(mV/℃)になることが分かる。ここで、負帰還反転増幅器29の利得、すなわち、入力抵抗32と帰還抵抗31との比を例えば“1”にすると、温度センサ13から出力される電圧信号の温度特性の傾きは約+2(mV/℃)になる。よって、図6に示したMEMSマイクロホン15の温度特性と同様に、温度センサ13から出力される電圧信号の温度特性は正の傾きを持った一次直線として近似される。なお、利得を決定するための入力抵抗32と帰還抵抗31との比は、MEMSマイクロホン15の出力信号の温度変化に対応するように決定すればよい。
【0060】
図8は、一般的な可変容量ダイオードのアノード−カソード間電圧に応じた容量比の変化を示すグラフである。このグラフから、図2に示す可変容量ダイオード20のアノード−カソード間電圧を可変させることで、可変容量ダイオード20のアノード−カソード間容量を可変させることが分かる。本発明は、アノード−カソード間電圧に応じて可変容量ダイオード20の容量C4が変化するという特性を利用して、マイクロホン用増幅装置14の総合利得Gを温度の変化に応じて可変させることで、MEMSマイクロホン15の温度特性を補償するものである。
【0061】
温度センサ13の電圧信号端子30は可変容量ダイオード20のカソードに接続されている。図7に示すように、可変容量ダイオード20のカソードに印加される電圧は温度に追従して変化するので、可変容量ダイオード20の容量C4は温度に追従して変化する。このことは、(式13)における可変容量ダイオード20の容量C4を可変させることと同義であり、可変容量ダイオード20の容量C4を可変させることでマイクロホン用増幅装置14の総合利得Gを可変できる。従って、可変容量ダイオード20の容量C4は、MEMSマイクロホン15の出力信号の温度変化に対応するように決定すればよい。
【0062】
図9は、94dBSPL相当を集音した時における図1に示すマイクロホンユニットの出力レベルの温度変化を示すグラフである。実線は図1に示すマイクロホンユニットの出力レベルを示し、破線は従来のマイクホンユニットの出力レベルを示している。このグラフにより、従来のマイクホンユニットの出力レベルは、−40℃〜90℃の温度範囲において約4dBVの変化が生じることが分かる。一方、図1に示すマイクロホンユニットは、同温度範囲において出力レベルが−42dBVに近い値で安定していることが分かる。つまり、温度変化に対するMEMSマイクロホン15の出力レベルの変化を補償できていることが分かる。
【0063】
[変形例]
図1に示す構成では、MEMSマイクロホン15を採用しているが、ECMを採用してもよい。
【0064】
図1に示す構成では、電源端子2及びグランド端子9は個別に設けられているが、同製造プロセス技術を利用して一つの端子に共通化してもよい。
【0065】
図2に示す構成では、温度センサ13から出力される電圧信号を可変容量ダイオード20のカソードと接続しているが、温度センサ13から出力される電圧信号を直流バイアス抵抗25の他方の端子に接続し、かつ可変容量ダイオード20のカソードをグランドに接続してもよい。
【0066】
図2に示す構成では、演算増幅器23を用いて反転増幅回路12を構成しているが、差動増幅器を用いて反転増幅回路12を構成してもよい。
【0067】
図3に示す構成に限らず、温度センサ13は、例えばサーミスタを用いて構成してもよい。
【0068】
(第2の実施の形態)
[マイクロホンユニットの構成]
本発明の第2の実施の形態では、ゲート−基板間電圧を変化させると容量が変化するMOS容量の特性を利用して、マイクロホン用増幅装置の総合利得を可変させて、MEMSマイクロホンの出力の温度特性を補償するものである。以下では、本実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明するが、第1の実施の形態と同箇所の説明は省略する。
【0069】
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るマイクロホンユニットの構成を示す回路図である。図2に示すマイクロホンユニットの構成と相違する点は、可変容量ダイオード20をMOSFETのゲート−基板間容量であるMOS容量35に置き換えた点と、温度センサ13の構成が異なる点である。
【0070】
帰還コンデンサ18と帰還コンデンサ19との間には、直流バイアス抵抗25の一方の端子とMOS容量35の基板とが接続されている。なお、MOS容量35のゲートは温度センサ13から出力される電圧信号と接続される。直流バイアス抵抗25の他方の端子はグランドと接続される。なお、マイクロホン用増幅装置14を集積化する際に、帰還抵抗17及び直流バイアス抵抗25をMOS抵抗にすることで、ICチップの面積を抑制できる。
【0071】
[温度センサの詳細な構成]
図11は、図10に示した温度センサ13の詳細な構成を示す回路図である。
温度センサ13は、電源34とグランドとの間に直列に接続された電流源33及びダイオード26と、演算増幅器28から成る非反転増幅器38と、によって構成されている。ダイオード26は、そのカソードはグランドに接続されており、そのアノードは電流源33の出力及び演算増幅器28の非反転入力端子に接続されている。演算増幅器28の出力端子は、非反転増幅器38の利得を決定する帰還抵抗36を介して演算増幅器28の反転入力端子に接続されている。演算増幅器28の反転入力端子は、非反転増幅器38のゲインを決定する抵抗37を介して直流バイアス電源27に接続されている。
【0072】
上記の構成により、ダイオード26のアノード−カソード間電圧の温度特性の傾き(mV/℃)を利用して、温度センサ13から出力される電圧信号の温度特性の傾きの大小を調整可能となる。
【0073】
なお、非反転増幅器38の利得(すなわち、帰還抵抗36と抵抗37との比)を、MEMSマイクロホン15の出力信号の温度変化に対応するように決定すればよい。また、抵抗37及び帰還抵抗36は、同製造プロセス技術を利用して製造することで、抵抗37及び帰還抵抗36の絶対値ばらつきを低減でき、非反転増幅器38の利得ばらつきを低減できる。
【0074】
[温度特性補償の一例]
図12は、一般的なPMOSのゲート−基板間への印加電圧と容量比との関係を示すグラフである。このグラフから、PMOSのゲート−基板間への印加電圧を可変させることで、PMOSのゲート−基板間容量を可変できることが分かる。なお、図11に示すように、温度センサ13から出力される電圧信号はMOS容量35のゲートと接続される。MOS容量35のゲートへの印加電圧は温度に応じて変化するために、MOS容量35の容量も温度に応じて変化する。これは、(式13)において可変容量ダイオード20の容量C4が変化することと同義である。つまり、本発明のマイクロホン用増幅装置14の総合利得Gが変化することになり、MOS容量35の容量をMEMSマイクロホン15の出力信号の温度変化に対応するように決定すればよい。
【0075】
図13は、94dBSPL相当を集音した時における図10に示すマイクロホンユニットの出力レベルの温度変化を示すグラフである。実線は本実施の形態に係るマイクロホンユニットの出力レベルを示し、破線は従来のマイクホンユニットの出力レベルを示している。このグラフにより、従来のマイクホンユニットの出力レベルは−40℃〜90℃の温度範囲においては、約4dBの変化している。一方、本実施の形態に係るマイクロホンユニットは、同温度範囲において出力レベルが−42dBVに近い値に安定化しており、MEMSマイクロホン15の温度変化に対する出力信号のレベル変化を補償して、一定の出力レベルを実現していることがわかる。
【0076】
[変形例]
本発明の第1の実施の形態と同様の変形例が考えられる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態では、第1、第2の実施の形態におけるマイクロホン用増幅装置14の動作原理を利用し、マイクロホン用増幅装置14の総合利得Gをトリミングして、マイクロホンユニット100の出力レベルのばらつきを抑えるものである。以下では、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明するが、第1及び第2の実施の形態と同箇所の説明は省略する。
【0077】
図14は、本発明の第3の実施の形態に係るマイクロホンユニットの構成を示す回路図である。図2、図10に示すマイクロホンユニットの構成と相違する点は、可変容量ダイオード20又はMOS容量35をコンデンサ39、スイッチ40及び直流バイアス電源41に置き換えた点と、トリミング手段42が更に設けられた点とである。
【0078】
帰還コンデンサ18と帰還コンデンサ19との間には、直流バイアス抵抗25の一方の端子とコンデンサ39の一方の電極とが接続されている。なお、コンデンサ39の他方の電極はスイッチ40の一方の固定接点部と接続されている。スイッチ40の他方の固定接点部は直流バイアス電源41を介してグランドと接続されている。該他方の固定接点部を支点として動作するスイッチ40の可動片部はトリミング手段42によって制御される。つまり、スイッチ40は、トリミング手段42によってオンオフ制御される。
【0079】
トリミング手段42は、RAM(Random Access Memory)43と、読み出し専用メモリであるP−ROM(Programmable Read Only Memory)44と、固有値設定回路45と、を備えている。固有値設定回路45は、読み出し又は書き込み可能となるようにRAM43及びP−ROM44と接続されており、また、オン、オフの制御が可能となるようにスイッチ40と接続されている。
【0080】
以下、マイクロホン用増幅装置14におけるトリミング方法について説明する。
【0081】
集音時のMEMSマイクロホン15の出力信号のレベルにはばらつきがあり、マイクロホン用増幅装置14の総合利得Gを、個々のMEMSマイクロホン15の出力信号のレベルに応じてトリミングする。この結果、マイクロホンユニットの出力レベルのばらつきを抑えられる。
【0082】
本発明では、RAM43又はP−ROM44に予め適切なデータ値を予め格納しておく。そして、固有値設定回路45はRAM43又はP−ROM44に格納されたデータ値を読み出して固有値に変換し、この変換した固有値に基づいてスイッチ40のオン、オフを制御するためのスイッチ制御信号をスイッチ40に出力する。これにより、マイクロホン用増幅装置14の総合利得GがRAM43又はP−ROM44に格納させるデータ値によって制御される。換言すると、RAM43又はP−ROM44に予め適切なデータ値を格納しておくことで、MEMSマイクロホン15の出力信号のレベルのばらつきをトリミングできる。
【0083】
例えば、マイクロホンユニットの出力レベルがその標準値(例えば、94dBSPL相当の入力時における出力レベルを−42dBVとする。)に最も近くなる最適値を測定して、その測定した最適値をRAM43に格納しておく。しかし、RAM43は電源供給が断たれると一旦格納したデータ値を保持できないので、電源供給が断たれてもデータ値を保持可能な読み出し専用メモリ、例えば、数回書き込み可能であるP−ROM44が設けられている。つまり、RAM43に格納したデータ値をP−ROM44の方にも格納しておく。これにより、電源供給が断たれた後に再度電源供給した場合に、94dBSPL相当の入力時の出力レベルを−42dBVに近い状態に維持することが可能となる。
【0084】
図14では、マイクロホン用増幅装置14の総合利得Gは、スイッチ40のオン時における総合利得G1、又はスイッチ40のオフ時における総合利得G2となる。なお、総合利得G1又は総合利得G2のどちらの時にマイクロホンユニットの出力レベルが−42dBVに近いか否かでRAM43に格納させるデータ値を決定すればよい。なお、コンデンサ39、スイッチ40及び直流バイアス電源41の組合せ数を増やすことで、マイクロホン用増幅装置14の総合利得Gの範囲が広くなるとともに分解能が高くなるので、マイクロホンユニットの出力レベルのばらつきを適切に抑えることができる。
【0085】
なお、マイクロホン用増幅装置14及びトリミング手段42は、同製造プロセス技術を利用して、1つのICチップに集積化することが可能であり、より小型で出力レベルのばらつきを抑えたマイクロホンユニットを提供できる。
【0086】
上記の説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、周囲の環境変化、特に周囲の温度変化に対応する必要があるマイクロホンユニットにとって有益である。
【符号の説明】
【0088】
100…マイクロホンユニット
11…開口部
12…反転増幅回路
13…温度センサ
14…マイクロホン用増幅装置
15…MEMSマイクロホン
16…入力端子
17…帰還抵抗
18…帰還コンデンサ(第1の帰還コンデンサ)
19…帰還コンデンサ(第2の帰還コンデンサ)
2…電源端子
20…可変容量ダイオード
22…出力端子
23…演算増幅器
24…直流バイアス電源
25…直流バイアス抵抗
26…ダイオード
27…直流バイアス電源
28…演算増幅器
29…負帰還反転増幅器
30…電圧信号端子
31…帰還抵抗
32…入力抵抗
33…電流源
34…電源
35…MOS容量
36…帰還抵抗
37…抵抗
38…非反転増幅器
39…コンデンサ
4…筐体
40…スイッチ
41…直流バイアス電源
42…トリミング手段
43…RAM
44…ROM
45…固有値設定回路
50…マイクロホンユニット
51…マイクロホン
53…演算増幅器
54…プリアンプ
55…出力端子
56…帰還抵抗
57…サーミスタ
58…可変抵抗
59…端子
9…グランド端子



【特許請求の範囲】
【請求項1】
音をアナログ電気信号に変換するマイクロホンと、
前記マイクロホンから出力された前記アナログ電気信号を所定の利得で反転増幅して出力する反転増幅回路と、
周囲の温度に応じた電圧信号を生成する温度センサと、を備え、
前記反転増幅回路は、
反転入力端子、非反転入力端子及び出力端子を備え、当該反転入力端子には前記マイクロホンから出力された前記アナログ電気信号が入力され、当該非反転入力端子には直流バイアス電圧が印加される演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に接続された帰還抵抗と、
前記帰還抵抗に並列に前記演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に直列に接続された第1の帰還コンデンサ及び第2の帰還コンデンサと、
前記第1の帰還コンデンサと前記第2の帰還コンデンサとの間を互いに接続するノードに一方の端子が接続され、かつ他方の端子が基準電位に維持される直流バイアス抵抗と、
前記第1の帰還コンデンサと前記第2の帰還コンデンサとの間を互いに接続するノードに一方の電極が接続され、かつ他方の電極には前記温度センサから出力された前記電圧信号が印加される可変容量素子と、を備え、
前記反転増幅回路の総合利得Gは、
G={C1×(C2+C4)/(C2×C3)}+(C1/C2)
C1:前記マイクロホンの容量
C2:前記第1の帰還コンデンサの容量
C3:前記第2の帰還コンデンサの容量
C4:前記可変容量素子の容量
で表されるマイクロホンユニット。
【請求項2】
前記可変容量素子は可変容量ダイオードである、請求項1に記載のマイクロホンユニット。
【請求項3】
前記可変容量素子はMOS容量である、請求項1に記載のマイクロホンユニット。
【請求項4】
前記温度センサは、電源とグランドとの間に電流源とダイオードとが直列に接続され、前記電流源と前記ダイオードとの間を互いに接続するノードの電圧に基づいて前記電圧信号を生成するように構成されている、請求項1に記載のマイクロホンユニット。
【請求項5】
前記反転増幅回路及び前記温度センサが1つのICチップに集積化されている、請求項1に記載のマイクロホンユニット。
【請求項6】
前記マイクロホンは、MEMSマイクロホンである、請求項1に記載のマイクロホンユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−90224(P2012−90224A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237361(P2010−237361)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】