説明

マップマッチング装置、その制御方法及び制御プログラム

【課題】マップマッチングの誤差を簡易に補正低減することにより、道路形状を問わず高精度な正しい現在位置情報を得る。
【解決手段】ノード検出部41が、検出された自車位置と、白車位置検出部1により検出された検出された進行方向の変化と、に基づいて、ノード情報のなかで最寄りのノード情報をマップマッチング結果の自車位置として検出する。補正選択部42が、前記進行方向に応じた所定の補正方法を選択するとともに、地図情報記憶部20に格納されているリンク情報を参照して前記補正方法による所定の補正を施す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションに用いるマップマッチングの技術の改良に関するもので、マップマッチングの誤差を簡易に補正低減することにより、道路形状を問わず高精度な正しい現在位置情報を得るものである。
【背景技術】
【0002】
近年、GPSなど電子情報処理や通信技術の進展に伴い、ナビゲーション装置の技術が普及している。ナビゲーション装置は、予め用意した道路や地図のデータを用い、リアルタイムにGPSなどで検出する自車位置を周辺地図上に表示したり、施設検索やカーソル操作などで指定される目的地への最適な経路を計算、設定し、経路に沿った進行方向等の誘導案内を出力するものである。
【0003】
このようなナビゲーション装置では、経路探索に用いる道路データと、市街等の地図表示用の地図データがあり、前者の道路データは、道路の各区間に対応する道路リンクを表すリンク情報と、交差点など前記各道路リンクの接続点に対応するノードを表すノード情報と、を用いた、いわばワイヤフレーム的なネットワークデータである。
【0004】
これに対し、GPSなどで検出される自車位置は、東経や北緯などの座標数値で、上記のような道路データ上でいえばどの道路(リンク)に居ることになるかを特定する判断処理が必要であり、この処理をマップマッチングと呼ぶ。具体的には、マップマッチングは、ジャイロとスピードパルス(車速パルス)などから算出した走行軌跡を元に、地図データベースに格納された上記道路データの表す道路形状との比較を行って、最も合致する道路リンクとそのリンク上の位置を求める。
【特許文献1】特開平8−61966
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来では、道幅に広がりをもつ交差点が、道路データ上では単なる分岐のように単純化されているような場合に、実際の走行軌跡とのずれによってマップマッチング結果に誤差が生じる問題があった。なお、本出願においては、図面中の丸数字は(1)のように括弧で表す。
【0006】
例えば、図10のような交差点はY字型で、実際にはある程度の広さを持った面状の構造であり、(B)方面と(C)方面間の旋回路があるなど、車両の走行パターンの自由度が高い。このような部分は、市街等の地図データではネットワークデータではなく形状そのままの絵として記録されているので、正しく表現されていることが多いが、経路の探索やマップマッチングに用いるネットワーク状の道路データでは、車線数が変わるわけではないので道幅データも変わらず、単純なY字路あるいはT字路として表現されていて、次のような問題につながる。
【0007】
すなわち、図10のような面になっている交差点が単純化されて地図データベースに格納されている場合、マップマッチングにおいては方面(B)から方面(C)へ走行する例では図11、図12のように判定される。
【0008】
例えば、図11において矢印で示すように、(B)方面から(C)方面へ左折した場合、マップマッチングでは、車両挙動(旋回)が生じた位置座標上の地点Δをもとに各リンク情報と照合し、車両の旋回に道路データ上で対応するノードを見つける。これを変曲点と呼ぶ。
【0009】
図11の場合、リンクL01とL02がなす線分列の点(1)が道路データ上で対応する変曲点の候補となり、これと、ジャイロとスピードパルスから求めた走行軌跡上の旋回位置Δと比較し、一致すれば、図12に示す位置P01が現在位置として選ばれる。しかし、実際の旋回地点はΔで、地点(1)とはずれているため、この時点で実際に車両が走行している正しい位置はP00であり、マップマッチングの結果、誤った現在位置を得たことになる。
【0010】
より具体的には、自車の旋回が生じた地点Δから、最寄りのリンクをたどって一番近いノードを見つけ、そこを変曲点とする。次に、自車の旋回が生じた地点Δとこの変曲点を重ね合わせ、リンク上に自車をマッチングさせる。続いて、自車の旋回が生じた地点Δから自車位置までの走行距離と同等に、前記変曲点からその距離をとって自車位置を表示させると、実際はP00に居るにもかかわらず、表示上ではP01となる。
【0011】
上記のような誤りが発生すると、図11においては単純化された分の誤差により、正しいリンクまたはリンク上の位置を算出することができない。このような問題を回避するため、交差点内リンク属性を持たせ、構成されるリンクのなす多角形の重心を求めて仮想的なリンクを作り出す提案もあったが(例えば、特許文献1)、煩雑な処理が必要で負荷の大きさも難点であった。
【0012】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、その目的は、マップマッチングの誤差を簡易に補正低減することにより、道路形状を問わず高精度な正しい現在位置情報を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様は(請求項1、4、7)、各道路区間を表す各リンク情報と、前記リンク情報の接続点である交差点を表すノード情報と、を格納する地図情報記憶部と、自車位置を検出する白車位置検出部と、自車の進行方向を検出する進行方向検出部と、前記各部の制御を含む情報処理を行う制御部と、を備え、前記制御部により、検出された前記自車位置と、検出された前記進行方向の変化と、に基づいて、前記ノード情報のなかで最寄りのノード情報をマップマッチング結果の自車位置として検出するノード検出部(ノード検出処理)、を実現するマップマッチング装置(その制御方法、制御プログラム)において、前記リンク情報は、前記交差点部分における広がりの有無又は程度を表す広がり情報を伴い、前記制御部により、検出された前記進行方向に応じた所定の補正方法を選択するとともに、前記リンク情報を参照して前記補正方法による所定の補正を施す補正選択部(補正選択処理)、を実現することを特徴とする。
【0014】
このように、交差点付近が広がりをもつ面状であることを示す属性などの広がり情報を道路リンクに持たせ、これを用いてマップマッチングの誤差を簡易に補正し低減することにより、道路形状を問わず正確な現在位置情報を得ることが可能となる。
【0015】
本発明の他の態様は(請求項2、5、8)、前記各態様において、前記進行方向検出部(処理)は、自車の進行方向の変化を旋回として検知することに加え、その変化の量を旋回角度として検知することを特徴とする。
【0016】
このように、旋回に加え旋回角度も検知することにより、旋回角度が鈍角か鋭角かなどの条件に応じて適切な補正手法を容易に選択可能となる。
【0017】
本発明の他の態様は(請求項3、6、9)、前記各態様において、前記補正選択部(処理)は、検出された前記旋回角度が鈍角の場合には、前記各リンク情報を参照し前記広がり情報において広がりが無いとされる前記リンク情報まで前記自車位置を進ませる補正を行い、検出された前記旋回角度が鋭角の場合には、前記各リンク情報を参照し、前記マップマッチング結果として検出されたノード情報の位置に、旋回後のリンクの長さに基づく所定距離を、検出された旋回後の進行方向へ付加させる補正を行うことを特徴とする。
【0018】
このように、旋回角度が鈍角の場合は、広がりのある交差点の構造に応じた通過時の若干の左右旋回を想定し、広がり部分を通過した先へ現在位置を補正し、鋭角の場合は、広がりある交差点で旋回路などによりデータ構造上のノードをショートカットした場合を想定して、旋回後のリンクで現在位置を進める補正を行う。これらにより、旋回角度が直角を超えるかの単純な基準を用いて、多くの交差点構造に適合した合理的な補正を容易に行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によれば、交差点付近が広がりをもつ面状であることを示す属性などの広がり情報を道路リンクに持たせ、これを用いてマップマッチング誤差を簡易に補正し低減することにより、道路形状を問わず正確な現在位置情報を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、背景技術や課題での説明と共通の前提事項は繰り返さない。
【0021】
〔1.構成〕
本実施形態は、車載型に代表されるナビゲーションシステム(以下「本システム」と呼ぶ)であるが、本発明のマップマッチング装置として把握可能であり、本システムのハードウェア構成例を図1に示す。すなわち、図1に示す各符号のうち、1は、GPSに代表される絶対位置方位検出部であり、GPSのアンテナ、レシーバ等を含み、自車位置を検出する白車位置検出部1として用いる。2は、ジャイロ等を利用した相対方位検出部で、自車の進行方向を検出する進行方向検出部2として用いる。
【0022】
3は、車両から得られる車速パルスを処理する為の車速検出部である。4は、システム仝体の制御を司る制御部(メインCPU及びその周辺回路)であり、他の各部の制御を含む情報処理を行う。
【0023】
5〜8はメモリで、このうち5は、上記制御部4の実行すべきプログラムを格納するROMである。6は、制御部4により処理されるデータを格納するダイナミックRAM(DRAM)である。7は、電源OFFから再度ONまで設定等のメモリ内容を保持するスタティックRAM(SRAM)であり、メイン電源OFFの間もリチウム電池などによりバッテリーパックアップされる。8は、表示部10用のVideoRAM(VRAM)である。
【0024】
9は、表示部10や入力部11と制御部4を結ぶユーザインタフェース部である。10は、地図やメニューなどを表示するTFT液晶表示パネルなどの表示部である。11は、ユーザにより様々な情報を入力するための入力部で、押しボタンスイッチ、リモコンユニット、タッチパネルなどである。
【0025】
12は、施設検索、経路探索、誘導案内、地図表示などのためのデータベースを記憶媒体(例えばCD−ROM、DVD−ROM、HDDなど)から読み取るディスク制御部であり、この上に、各道路区間を表す各リンク情報と、前記リンク情報の接続点である交差点を表すノード情報と、を格納する地図情報記憶部20が実現される。また、13は、FM放送波からVICSなど所望のデータを取り出すFM多重放送受信及び処理部である。
【0026】
また、本システムでは、制御部4により実現するノード検出部41が、自車位置検出部1により検出された前記自車位置と、進行方向検出部2により検出された前記進行方向の変化と、に基づいて、前記ノード情報のなかで最寄りのノードのノード情報をマップマッチング結果の自車位置として検出する(ノード検出処理)。
【0027】
なお、本システムではマップマッチングの他に、現在位置を周辺地図上に表示したり、目的地の指定を受け付けて目的地への経路について計算、設定、誘導案内出力などを行うが、これらについては従来に準じて行えば足りるものであり、ナビゲーション部44として示し、具体的な説明は省略する。
【0028】
また、本実施形態の特徴の一つとして、前記リンク情報は、前記交差点部分における広がりの有無又は程度を表す広がり情報を伴う。ここで、図2に、本件において道路の属性データに、広がり情報が追加されている様子を示す。この例では、道路データとして次のような属性が、道路形状を線分で表した場合の属性情報と併せて、地図情報記憶部20に収録される。
【0029】
すなわち、図2において、「道路クラス」は、当該道路が高速道路なら「1」、都市高速道路なら「2」、国道なら「3」、地方道なら「4」など、数値で区分を表している。「道路種別」は、道路構造を区分するもので、本線ならば「1」、側道なら「2」、異なる道路クラスを接続する道路なら「3」、取り付け道路なら「4」、交差点内リンクなら「5」など、数値で表現する。
【0030】
「一方通行規制」は、形状情報の座標点列を順にたどる場合または逆にたどる場合それぞれに対して、通行可能な方向をフラグで表す。「道幅」は実際の数値や、いくつかの段階で区分されたどれに該当するかの指標値で表現される。「リンク番号」は、データベース内でリンクに対して識別用に唯一の値を付与している。「形状情報」は、リンクの始点から終点までの経度緯度などで表現された座標点列である。
【0031】
本件では、これら属性に「広がり情報」を付与する。これは、形状情報の座標点列を順にたどる場合と逆にたどる場合それぞれに対して、広がりを持つかどうかを示すフラグとして、または広がり幅そのもの、または広がるその割合(リンクを例えば順方向の場合、1m順方向へ進むにつれ広がる道幅の割合など)を収めるものである。例えば、図3に示す例は、図10の交差点におけるリンク情報の一部(L1及びL3)について、広がり情報(破線)を付与した例である。
【0032】
また、上記広がり情報に対応して、本システムでは、制御部4により、以下のように作用する補正選択部42を実現する(図1)。
【0033】
〔2.作用〕
すなわち、本実施形態では、補正選択部42が、白車位置検出部1により検出された前記進行方向に応じた所定の補正方法を選択するとともに、地図情報記憶部20に格納されているリンク情報を参照して前記補正方法による所定の補正を施す(補正選択処理)。
【0034】
また、進行方向検出部2は、自車の進行方向の変化を旋回として検知することに加え、その変化の量を旋回角度として検知する。そして、補正選択部42は、進行方向検出部2により検出された前記旋回角度が鈍角の場合には、地図情報記憶部20中の各リンク情報を参照しその広がり情報において広がりが無いとされるリンク情報まで自車位置を進ませる補正を行う。また、補正選択部42は、進行方向検出部2により検出された前記旋回角度が鋭角の場合には、地図情報記憶部20中の各リンク情報を参照し、ノード検出部41により前記マップマッチング結果として検出されたノード情報の位置に、旋回後のリンクの長さに基づく所定距離を、検出された旋回後の進行方向へ付加させる補正を行う。
【0035】
上記のような処理の手順の一例を図4のフローチャートに示す。すなわち、ジャイロなどにより自車が旋回したことを検出すると(ステップ1)、旋回した地点をΔとし(ステップ2)、Δから一番近いノードを見つけ変曲点とする(ステップ3)。そして、Δと変曲点を重ね合わせリンク上にマッチングさせる(ステップ4)。
【0036】
そして、旋回が生じた地点、例えばある地点での旋回角度(旋回前の進行方向からみた旋回後の進行方向の相対変化角度)が鈍角(右又は左で0°〜90°以内)であれば(ステップ5)、広がり情報のフラグにおいて、「広がりがない」となっているリンクまで、旋回検出からそこまで走行した走行距離に応じて自車位置を進ませ、その位置から改めてマップマッチングを行う(ステップ6)。旋回角度が90°を超えるときは、変曲点から、ナビに表示されている自車位置の進行方向に補正として一定距離を進ませる(ステップ7)。
【0037】
以下に、上記のような補正の具体例を示す。まず、図12に例示した誤ったマップマッチング結果P01に対して補正を行って誤差を少なくする例を図5に、説明する。すなわち、マップマッチングを行った結果得られた位置P01(図12)は、本件の場合は(図5)、広がり情報(破線)を伴ったリンクL5上に存在するので、位置P01は誤差を含むことがわかる。図5の例においては、旋回角度は鋭角であるから、変曲点Δからノード(1)の方向と逆の方向へP01を進めてP02を得る。進める量は例えばリンクL5の長さの半分とすることで、誤差を小さくできる。これらの手順は実際には図1のROM5に記録されたソフトウェアすなわちマップマッチ装置の制御プログラムにより、図4のフローチャートに示したように実行される。
【0038】
ここで、図6に示す表1は、図10の3叉路の組み合わせにおいて、実際の走行と道路データの形状が合致するかどうかをまとめたものである。合致しない組み合わせは「×」で表現しており、該当するのは(A)から(C)へ、(B)から(C)へ、(C)から(B)へ走行する場合である。うち、(B)から(C)は図5のごとく改善が可能である。また(C)から(B)は図5と通行方向が異なるだけであるからL5をL4と読み替えて改善可能である。
【0039】
次に、図10の例において、方面(A)から(C)の場合を図7に示す。道路形状としてはL00からL01へ進むリンク列が選ばれ変曲点が(1)となるが、走行軌跡としては地点(4)付近が第二の変曲点(Δ)となり、その変化する方向が逆である。このような場合は面内を走行しており、特定の線分上に現在位置を一致させることに無理があり、また、広がり情報がL01に設定されているので、変曲点の変化方向の食い違いを検出した(4)地点付近から、現在位置はリンク上にないものとする。
【0040】
そして、その地点から走行した距離だけリンクをたどり、広がり情報のないリンク(LO3)に到達したときに、改めてマップマッチングを行う。そのマップマッチング方法は従来と同様でよいが、マップマッチングを再試行した時点では、自車位置はリンクL03からは遠く、リンクL02の先のリンクに正しくマップマッチングされることになる。
【0041】
また、図8と図9は、図3と同じ交差点をそれぞれ別のパターンで単純化した例であり、図8の例では、リンクL2へのマップマッチングも可能になる点で、図7の例に準じた改善効果がさらに確実となり、また、図9の例では、変曲点が地点(4)付近となった場合のマップマッチングが円滑になる点で、図5の例に準じた改善効果も、図7の例に準じた改善効果も、いずれもさらに確実となる。
【0042】
〔3.効果〕
以上のように、本実施形態では、交差点付近が広がりをもつ面状であることを示す属性などの広がり情報を道路リンクに持たせ、これを用いてマップマッチングの誤差を簡易に補正し低減することにより、道路形状を問わず正確な現在位置情報を得ることが可能となる。
【0043】
特に、本実施形態では、上記のように、旋回に加え旋回角度も検知することにより、旋回角度が鈍角か鋭角かなどの条件に応じて適切な補正手法を容易に選択可能となる。
【0044】
また、本実施形態では、上記のように、旋回角度が鈍角の場合は、広がりのある交差点の構造に応じた通過時の若干の左右旋回を想定し、広がり部分を通過した先へ現在位置を補正し、鋭角の場合は、広がりある交差点で旋回路などによりデータ構造上のノードをショートカットした場合を想定して、旋回後のリンクで現在位置を進める補正を行う。これらにより、旋回角度が直角を超えるかの単純な基準を用いて、多くの交差点構造に適合した合理的な補正を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態における広がり情報を含むリンク情報(L4、L5)のデータ構造を例示する概念図。
【図3】本発明の実施形態において、広がり情報(破線)を用いた道路データの一例を示す概念図。
【図4】本発明の実施形態における処理手順の一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施形態におけるマップマッチング結果の補正の一例を説明する図。
【図6】本発明の実施形態において、図10の例で実際の走行と道路データの一致不一致の組み合わせを示す図表。
【図7】本発明の実施形態におけるマップマッチング結果の補正の一例を説明する図。
【図8】本発明の実施形態において、広がり情報(破線)を用いた道路データの他の例を示す概念図。
【図9】本発明の実施形態において、広がり情報(破線)を用いた道路データの他の例を示す概念図。
【図10】道路形状の一例を示す図。
【図11】従来技術における問題点の一例を説明する図。
【図12】従来技術における問題点の一例を説明する図。
【符号の説明】
【0046】
1…自車位置検出部
2…進行方向検出部
3…車速検出部
4…制御部(メインCPU及びその周辺回路)
5…ROM
6…ダイナミックRAM(DRAM)
7…スタティックRAM(SRAM)
8…VideoRAM(VRAM)
9…ユーザインタフェイス
10…表示部
11…入力部
12…ディスク制御部
13…FM多重放送受信及び処理部
20…地図情報記憶部
41…ノード検出部
42…補正選択部
44…ナビゲーション部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各道路区間を表す各リンク情報と、前記リンク情報の接続点である交差点を表すノード情報と、を格納する地図情報記憶部と、
自車位置を検出する白車位置検出部と、
自車の進行方向を検出する進行方向検出部と、
前記各部の制御を含む情報処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部により、検出された前記自車位置と、検出された前記進行方向の変化と、に基づいて、前記ノード情報のなかで最寄りのノード情報をマップマッチング結果の自車位置として検出するノード検出部、を実現する
マップマッチング装置において、
前記リンク情報は、前記交差点部分における広がりの有無又は程度を表す広がり情報を伴い、
前記制御部により、検出された前記進行方向に応じた所定の補正方法を選択するとともに、前記リンク情報を参照して前記補正方法による所定の補正を施す補正選択部、を実現する
ことを特徴とするマップマッチング装置。
【請求項2】
前記進行方向検出部は、自車の進行方向の変化を旋回として検知することに加え、その変化の量を旋回角度として検知する
ことを特徴とする請求項1記載のマップマッチング装置。
【請求項3】
前記補正選択部は、
検出された前記旋回角度が鈍角の場合には、前記各リンク情報を参照し前記広がり情報において広がりが無いとされる前記リンク情報まで前記自車位置を進ませる補正を行い、
検出された前記旋回角度が鋭角の場合には、前記各リンク情報を参照し、前記マップマッチング結果として検出されたノード情報の位置に、旋回後のリンクの長さに基づく所定距離を、検出された旋回後の進行方向へ付加させる補正を行う
ことを特徴とする請求項1又は2記載のマップマッチング装置。
【請求項4】
各道路区間を表す各リンク情報と、前記リンク情報の接続点である交差点を表すノード情報と、を格納する地図情報記憶部と、
自車位置を検出する白車位置検出部と、
自車の進行方向を検出する進行方向検出部と、
前記各部の制御を含む情報処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部により、検出された前記自車位置と、検出された前記進行方向の変化と、に基づいて、前記ノード情報のなかで最寄りのノード情報をマップマッチング結果の自車位置として検出するノード検出処理、を実現する
マップマッチング装置の制御方法において、
前記リンク情報は、前記交差点部分における広がりの有無又は程度を表す広がり情報を伴い、
前記制御部により、検出された前記進行方向に応じた所定の補正方法を選択するとともに、前記リンク情報を参照して前記補正方法による所定の補正を施す補正選択処理、を実現する
ことを特徴とするマップマッチング装置の制御方法。
【請求項5】
前記進行方向検出部は、自車の進行方向の変化を旋回として検知することに加え、その変化の量を旋回角度として検知する
ことを特徴とする請求項4記載のマップマッチング装置の制御方法。
【請求項6】
前記補正選択処理は、
検出された前記旋回角度が鈍角の場合には、前記各リンク情報を参照し前記広がり情報において広がりが無いとされる前記リンク情報まで前記自車位置を進ませる補正を行い、
検出された前記旋回角度が鋭角の場合には、前記各リンク情報を参照し、前記マップマッチング結果として検出されたノード情報の位置に、旋回後のリンクの長さに基づく所定距離を、検出された旋回後の進行方向へ付加させる補正を行う
ことを特徴とする請求項4又は5記載のマップマッチング装置の制御方法。
【請求項7】
各道路区間を表す各リンク情報と、前記リンク情報の接続点である交差点を表すノード情報と、を格納する地図情報記憶部と、
自車位置を検出する白車位置検出部と、
自車の進行方向を検出する進行方向検出部と、
前記各部の制御を含む情報処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部により、検出された前記自車位置と、検出された前記進行方向の変化と、に基づいて、前記ノード情報のなかで最寄りのノード情報をマップマッチング結果の自車位置として検出するノード検出処理、を実行させる
マップマッチング装置の制御プログラムにおいて、
前記リンク情報は、前記交差点部分における広がりの有無又は程度を表す広がり情報を伴い、
前記制御部により、検出された前記進行方向に応じた所定の補正方法を選択するとともに、前記リンク情報を参照して前記補正方法による所定の補正を施す補正選択処理、を実行させる
ことを特徴とするマップマッチング装置の制御プログラム。
【請求項8】
前記進行方向検出部は、自車の進行方向の変化を旋回として検知することに加え、その変化の量を旋回角度として検知する
ことを特徴とする請求項7記載のマップマッチング装置の制御プログラム。
【請求項9】
前記補正選択処理は、
検出された前記旋回角度が鈍角の場合には、前記各リンク情報を参照し前記広がり情報において広がりが無いとされる前記リンク情報まで前記自車位置を進ませる補正を行い、
検出された前記旋回角度が鋭角の場合には、前記各リンク情報を参照し、前記マップマッチング結果として検出されたノード情報の位置に、旋回後のリンクの長さに基づく所定距離を、検出された旋回後の進行方向へ付加させる補正を行う
ことを特徴とする請求項7又は8記載のマップマッチング装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−266986(P2006−266986A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−87957(P2005−87957)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】