説明

メタロセン触媒を用いたポリオレフィンの製造方法

本発明は、残余触媒を固形ソルベントを用いて除去することを特徴とする、1つ以上の均一な又はコロイド状の触媒によりポリオレフィンを製造する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はメタロセン触媒を用いたポリオレフィン生成物を生成するための改良された方法に関する。
【背景技術】
【0002】
活性化された均一な重合触媒又はオリゴマー化触媒の多くは、更なる官能化に用いる中間体のほか、潤滑油ベースストック、機能流体、粘着剤等の多くの製品に用いる液体ポリオレフィンを生成するために有効である。これら全ての製品を製造するためには、次の工程に行く前に、又は製品に用いる前に、特定の指定されたレベル(通常10ppm未満)以下になるように触媒成分を除去しなければならない。触媒除去は、通常、初めに触媒を失活させ、続いて水を用いて数回の洗浄を行い、続いて1つ以上の分離工程により全ての触媒成分を除去することにより、達成することができる。洗浄工程は、通常、水溶性の希釈された酸/塩に混合する工程、洗浄及び更に、沈殿/分離工程の幾つかの工程を含む。米国特許Nos.6,960,700、6,706,828、7,060,768、及び5,705,755を参照のこと。これらの文献は、多くの水性の洗浄工程についても記載している。文献に記載された水性洗浄工程も存在する。
【0003】
従来の方法は、不便であり、特に煩雑であり、より重要なことには、商業的規模へのスケールアップには難しく、費用がかかるものであった。従来の方法は大量の廃棄物も生成していた。更により重要なことには、それらは、生成物が液状ポリマーである場合に、金属含量を減らすことに対して効果的ではなかった。通常、メタロセン又は他の触媒重合技術により固形ポリマーを生産する場合、残余触媒は問題ではなく、これらは生成物中に残ったままである。しかしながら、液体ポリオレフィン生成物については、残余触媒を除去しなければならない。特に、次の工程が水素化、官能化である場合、又は次の工程が潤滑剤、パーソナルケア製品、又は機能流体等の液体ポリオレフィンの典型的な最終用途に向けた場合には、これらを除去しなければならない。残余触媒が存在すると、水素化触媒を失活させ、官能化反応を阻害し、最終製品中にその性能に有害となる不純物を形成する。
【0004】
本発明者らは、固形ソルベントを用いて、残余重合触媒を除去するための効率的で効果的な方法を発見した。該固形ソルベントは触媒成分及び/又は失活した触媒成分と化学的及び/又は物理的に相互に作用する。商業的規模で行う場合、本発明の方法は特に有効である。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、固形ソルベントを用いて残余触媒を除去することを特徴とする、1つ以上のメタロセン触媒によりポリオレフィンを生成する方法に関する。
【0006】
好適な態様において、生成されるポリオレフィンは、ポリアルファオレフィン(PAO)である。
【0007】
他の好適な態様において、ポリオレフィンは、液体ポリオレフィン、より好ましくは液体PAOである。
【0008】
更なる態様において、本発明のプロセスに用いる少なくとも1つのメタロセン触媒は、メチルアルミノキサン(MAO)、又は非配位アニオン(NCA)により活性化され、任意でアルキルアルミニウム、アルキルボロン、又はアルキル亜鉛化合物等の他のプロモーターを一緒に用いて、活性化される。更なる好適な態様において、触媒システムは、任意の一部触媒、又は他の形状に制限のある触媒(constrained geometry catalyst)、又は固形ソルベントにより吸着可能な、任意の均一触媒を含む。
【0009】
更なる好適な態様において、後でろ過により除去することができる固形ソルベントを添加することにより、又は固形ソルベントを含むカラム又はフィルターに生成物を通すことによりメタロセン触媒成分を除去することができる。
【0010】
更なる好適な態様において、メチルアルミノキサン(MAO)又は非配位アニオン(NCA)により活性化された、又は任意でアルキルアルミニウム、アルキルボロン、アルキル亜鉛化合物と一緒に活性化されたメタロセン触媒により、直鎖アルファオレフィン(LAO)を最初に重合し、その後、所望程度の重合を行い、任意で触媒を活性化させ、固形ソルベントの添加により、又は固形ソルベントを含むカラム又はフィルターに生成物流れを通すことにより残余触媒を除去する。
【0011】
中間体又は最終用途に好適な低い金属含有量のポリオレフィン生成物を提供することも本発明の目的である。
【0012】
メタロセンポリアルファオレフィン(mPAO)、より具体的には、1−オクテン、1−デセン等の直鎖アルファオレフィン及び/又はエチレン−プロピレン、エチレン−ブテン、エチレン−プロピレン−ブテン、エチレン−プロピレン−アルファオレフィン、エチレン−LAO等、及び他の2つ以上の成分を混合した他の原料から、優れた性質を有する高粘度指数ポリアルファオレフィン(mHIV−PAO)を生成することが本発明の更なる目的である。
【0013】
これらの又は他の本発明の目的、特徴、及び利点は、以下の発明の詳細な説明、好適な態様、実施例、及び添付の特許請求の範囲を参照することで明確になる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明において、ポリオレフィンは活性化された均一な又はコロイド状の触媒システムを用いて生成され、重合溶液中の残余触媒成分は、固形ソルベントにより、除去される。重合が完了したとき、重合反応器又は別の触媒分離反応器中の重合溶液中に固形ソルベントを添加することができる。固形ソルベントは、その後、ろ過法、又はデカンテーション法、又は他の適切な固形分除去方法を用いて除去することができる。又は残余触媒を含む重合溶液を、カラム又はフィルター中の固形分吸着床を通して残余触媒を除去する。好適な態様において、固形ソルベントは触媒失活剤として作用することができる。又は任意で活性触媒成分は、少量のCOガス、水、又はアルコール等の冷却剤、あるいは他の失活剤を添加して、触媒分離反応器中で失活させることができる。続いて、固形ソルベントの添加又は前述の触媒吸着カラムを通す。全てのケースにおいて、ソルベントで処理した溶液は、金属含量が低くなり、蒸留、分留等の更なる分離工程、水素化工程又は官能化工程等の反応工程、及び合成ベースストック又は機能流体としての直接の使用に好適である。
【0015】
本発明で用いる、ソルベント又はソルベント物質の語は、他の物質を吸着する素材を意味する。即ち、この素材は、吸収又は吸着のいずれかにより、他の物質を取り込む能力又は傾向を有する物質である。
【0016】
この改良された工程は水性洗浄で反応溶液を洗浄する、有機及び水性相を処理及び分離する必要性を排除する。従って、この改良された方法は廃棄される流れを減らし、必要な装置の種類を減らし、装置の操作をより簡単にすることができる。この方法により装置の構築及び操作がより容易になる。この改良されたプロセスは従来の洗浄方法よりも低い金属含量の排出液を生成する。排出液中のより低い金属量は、均一又はコロイド状の重合触媒にオレフィンモノマーを接触させて生成するポリオレフィン生成物を蒸留、分留、水素化、官能化、又は他の化学反応、潤滑油製剤への製剤化、機能流体としての使用等の、全ての更なる用途に用いるのに有利である。
【0017】
均一な又はコロイド状の触媒に接触するモノマーは、触媒と反応して、オレフィンモノマーのポリマー又はオリゴマー及び残余触媒を生成することができる任意のオレフィンから選択することができるが、1つ以上の直鎖アルファオレフィン(LAO)であることが好ましい。本発明の最大の利点は生成物が少なくとも部分的に液体であるときに発揮される。よって、低分子量生成物が好ましい。好適な態様において、C3乃至C30LAOから選択される1つ又は混合されたLAOを含む原料流れを、重合条件下で、活性化されたメタロセン触媒、又は活性化されたニッケル又はパラジウムジイミド触媒、又は他の一部位重合触媒等の均一な又はコロイド状の触媒と接触させて、潤滑油成分又は機能流体に用いるのに適した液体生成物を提供する。オレフィン原料の範囲は、例えば、エチレンとアルファオレフィンの混合物、精製非エチレンとアルファオレフィンの混合物、複数のアルファオレフィンの混合物、2及びiso−ブテン及びn−及びiso−ブテンを含むC4流れ中の1−ブテン等の他のオレフィンを含むアルファオレフィンの混合物も含む。他の想定されるアルファオレフィンはエチレングロースプロセス(ethylene growth process)からのLAO、ワックス分解工程由来の全てのLAO、合成ガス工程からのLAO、コーキング工程又は他の熱分解工程からの精製LAOを含む。
【0018】
原料は担体、溶媒、又はLAOではない他のオレフィン成分等の(議論されているオリゴマー化反応に関して)不活性物質の含む。例としては、プロパン、n−ブタン、iso−ブタン、cis−又はtrans−2−ブタン、iso−ブテン、及びプロピレンと一緒に存在する又は1−ブテン原料と一緒に存在する同種のものがある。他の例は、LA原料中に存在する不純物内部オレフィン又はビニリデンオレフィンである。重合プロセスに対する溶媒は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、Norpar(商標)又はIsopar溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、i−又はt−ブチルベンゼン等の、任意の従来のパラフィン系炭化水素又は芳香族炭化水素である。均一又はコロイド状の触媒システムに適合する他の溶媒も用いることができる。例としては、塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼンがある。
【0019】
エチレンはオレフィン原料の1つとして用いることができる。原料中のエチレンの量は50重量%未満であることが好ましい。そのようなエチレンを含む原料の例としては、エチレン及びプロピレン、エチレン及び1−ブテン、エチレン及び1−ブテンを含む混合ブテン流れ、エチレン及び1−ペンテン、エチレン及びプロピレン及び1−ブテン又は1−ブテンを含む混合ブテン流れ、エチレン及び1−ヘキセン、エチレン及び1−ヘプテン、並びにエチレン及びC3乃至C20アルファオレフィンの混合物がある。好適な態様において、エチレンの量は50重量%未満である。これらの原料からの生成物は液体ポリマー流体である。
【0020】
他の態様において、他の利用可能なLAOの中でもC3乃至C30LAO、C3乃至C24LAO、C5乃至C24LAO、C4乃至C16LAO、C5乃至C18LAO、C5乃至C16LAO、C6乃至C20LAO、C4乃至C14LAO、C5乃至C16LAO、C5乃至C16LAO、C6乃至C16LAO、C6乃至C18LAO、C6乃至C14LAOから原料を選択し、任意の下限値及び上限値を組み合わせることが好ましい。他の態様において、原料は、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンから1−オクテンから選択される少なくとも1つのモノマー及びC12乃至C18アルファオレフィンから選択される少なくとも1つのモノマーを含む。1−ヘキセン又は1―オクテンと、1−ドデセン、1−テトラデセン、及びこれらの混合物とを含む原料が好ましい。他の好適な態様は、1−ブテンと、1−デセン、1−テトラデセン、及びこれらの混合物とを含む原料である。他の好適な態様は1−ヘキセン又は1−オクテンと、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、及びこれらの混合物とを含む原料である。他の好適な態様は1−ブテンと、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、及びこれらの混合物とを含む原料である。他の好適な態様は、1−ブテンと、1ヘキセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、及びこれらの混合物とを含む原料である。1−ブテンは精製された成分でもよく、他の態様において、1−ブテンは精製油流れからのC4ラフィネート1又はラフィネート2等の他のブテン及び/又はブタンを含むC4流れ中に存在しているものでもよい。
【0021】
供給及び利用可能性の観点から特に有利な原料は1−ヘキセンである。1−ヘキセンの供給源は数多く存在する。それらは従来のLAO製造工程から利用可能である。より近年では、1−ヘキセンはエチレンから高い生産性で、より安く製造することができる。それゆえ、1−ヘキセンを原料の1つとして用いることが有利である。1−ヘキセンはフィッシャートロプシュ法から単離することができ、この方法は現在では商業的に用いられている。LAO原料中の1−ヘキセンの含量は1乃至95%が好適である。好適な態様において、1−ヘキセンは原料中に、約1重量%又は10重量%乃至約85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、67重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、33重量%以下、30重量%以下、20重量%以下、又は15重量%以下の範囲で含まれている。同様なことは、1−オクテンについてもあてはまる。精製油又は石油化学プラントから容易に利用可能であることから、プロピレン又は1−ブテン又はこれらの混合物等の他のアルファオレフィンも非常に有利である。プロピレンの供給源は(化学薬品グレードのプロピレン又はポリマーグレードのプロピレンような)精製形態又はPP流れの中(プロパン−プロピレン流れ)、又は他の好適な形態でよい。1−ブテンの供給源は(化学薬品グレードの1―ブテン、又はポリマーグレードの1−ブテンのような)精製形態、又はBB流れ(例えば、米国特許No.5,859,159に記載のPaff−1又はRaff−2流れのようなブタン−ブテン流れ)、又は他の好適な形態でよい。1−ペンテンも混合原料中の有用な原料の1つとして用いることができる。この1−ペンテンはナフサ流れの分解物単位から、他の精製油の源から、又はフィッシャートロプシュ法から単離することができる。1−ヘキセンと同様に、プロピレン、1−ブテン、又は1−ペンテンの量は1乃至95%の間で変化させることができ、その量は意図する生成物の性質に依存する。
【0022】
LAOの供給源は、米国特許Nos.2,889,385、4、935,569(及びこれらの中で引用されている多くの文献)、6,444,867、及びChapter 3 of Lappin And Sauer, Alpha-olefins Applications Handbook, Marcel Dekker, Inc.,NY 1989に記載されているように、エチレングロースプロセス(etylene growth process)からのものが好ましい。このエチレングロースプロセスから得られたLAOは(炭素数が)偶数オレフィンのみを含む。偶数及び奇数の炭素を含むLAOも石油ワックス又はフィッシャートロプシュワックス又は他の容易に入手することができる炭化水素ワックス等の熱分解から生成することができる。米国特許No.5,185,378又は米国特許No.6,673,845に記載のように、フィッシャートロプシュ合成法においてLAOを製造することもできる。LAOは偶数及び奇数の炭素数のC3乃至C15アルファオレフィンを多く製造する、合成ガス法により直接製造される。
【0023】
1つの態様において、不活性物質が最小量である、品質の高い原料を用いることが有利である。しかしながら、飽和炭化水素、内部又はビニリデンオレフィン、又は芳香族希釈物を含む他の不活性物質を含んでいるLAOも原料として用いることができる。この場合、LAOを反応させてポリマーを生成し、不活性成分は影響を受けずに反応器を通過する。
【0024】
他の好適な原料は1−ブテンを含む。特定の態様において、1重量%乃至約80重量%、好ましくは5重量%乃至約75重量%、より好ましくは約25重量%乃至約17重量%の1−ブテンを含む混合原料が有利である。この原料が少なくとも20重量%又は25重量%乃至約80重量%又は75重量%の少なくとも1つのアルファオレフィンを含むことが好ましい。このアルファオレフィンは、C6乃至C24アルファオレフィンから選択され、好ましくはC8乃至C18アルファオレフィン、好ましくはC10乃至C18アルファオレフィン、好ましくはC12乃至C18アルファオレフィンから選択される。
【0025】
原料の前処理は、13X、5A、4A、3Aモレキュラーシーブ等の活性化されたモレキュラーシーブを含む少なくとも1つのカラム又は床に、液体又は気体の原料流れを通すこと等により行われる。ときどき、同じか又は異なるモレキュラーシーブを含む2つの床又はカラム又はこれらの組合せが用いられる。従来の原料の前処理は背景技術のセクションで議論されており、そこで説明されている任意の前処理方法を本発明に用いることができる。
【0026】
本発明で議論する改良された方法は、任意のメタロセン触媒、又は一部位触媒、又は他の均一触媒を用いて生成され、生成物中に残余触媒が存在するようなポリオレフィンに適用することができるが、生成物が液体ポリオレフィンを含む場合には特に有利である。メタロセン触媒は、例えば、Zr、Hf、Ti、V、Crのいずれか又は従来のハーフメタロセン触媒でよい。メタロセン触媒をオレフィンモノマーと接触させてポリマーを生成する場合、任意で又は好ましくは、活性剤、共活性剤、及び同種のものを一緒の用いることを当業者は理解している。通常、活性剤は、アルミノキサン(特にメチルアルミノキサン(MAO))又は非配位アニオン(NCA)を単独で又は混合して用いることができ、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリエチルボロン等のアルキルアルミニウム、アルキルボロン、又はアルキル亜鉛化合物のプロモーターを含んでいても含んでいなくてもよい。
【0027】
多くのメタロセン触媒及び活性剤、共活性剤等が知られている。これらは、米国特許No.6、548,724及び6,706,828において議論されているようなメタロセン触媒及び/又は活性剤、共活性剤、及び同種のものを含んでいる。
【0028】
好適な態様において、本発明の方法は、「メタロセン触媒」として、メタロセン化合物(以下の式1(Formula1))を非配位アニオン(NCA)(以下の式2(Formula2))、又はメチルアルミノキサン(MAO)(以下式3(Formula3))と一緒に含む触媒システムを用いる。
【化1】

【0029】
「触媒システム」の語は、メタロセン/活性剤ペアのような、触媒前駆体/活性剤のペアを意味する。「触媒システム」が活性される前のペアを意味する場合、この語は、活性化されていない触媒(プレ触媒)と、活性剤、及び任意で、(トリアルキルアルミニウム又はトリアルキルボロン化合物等の)共活性剤を一緒に含む。活性化された後のペアについてこの語を用いる場合には、活性化された触媒及び活性剤又は他の電荷調節部分を意味する。更に、この活性化された「触媒システム」は任意で、共活性剤及び/又は他の電荷調節部分を含む。
【0030】
好適な態様において、メタロセンは前述の式1で示す1つ以上の化合物から選択される。式1において、Mは4族の遷移金属から選択され、好ましくはジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、及びチタニウム(Ti)、クロミニウム(Cr)、バナジウム(V)、である。L1及びL2は、シクロペンタジエニル(Cp)、インデニル、及びフルオレニルからそれぞれ独立に選択され、置換されいてもされていなくてもよく、部分的に水素化されていてもよい。Aは任意の架橋基であり、存在する場合、ジアルキルシリル、ジアルキルメチル、エチレンイル(−CH2−CH2)、アルキルエチレンイル(−CR2−CR2−)、から選択されることが好ましく、アルキルは独立してC1乃至C6アルキルラジカル、又はフェニル、トリル、キシルラジカル等であり、2つのX基、Xa及びXb、は独立して、ハライド、OR(Rはアルキル基、好ましくはC1乃至C5直鎖又は分岐鎖のアルキル基から選択される)、水素、C1乃至C16アルキル又はアリール基、ハロルキル等から選択される。通常、より高度に置換されたメタロセンは高い触媒生産性と幅広い粘度範囲の生成物を提供する。従って、このようなメタロセンが好まれる。
【0031】
メチルアルモキサン等の既知の活性剤により活性化されたメタロセン化合物は、オレフィンを重合又はオリゴマー化するための活性触媒を形成する。用いる活性剤はメチルアルモキサン(又はMAO、前述の式II)、修飾メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、iso−ブチルアルモキサン等のアルモキサン、トリフェニルボロン、トリスペルフルオロフェニルボロン、トリスペルフルオロフェニルアルミニウム等を含むルイス酸活性剤、ジメチルアニリウムテトラキスペルフルオロフェニルボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキスペルフルオロフェニルボレート、ジメチルアニリウムテトラキスペルフルオレフェニルアルミネート、テトラキスペルフルオロフェニルアルミネート等を含むイオン性活性剤、並びに式IIIで示すような非配位アニオンを含む。
【0032】
共活性剤は遷移金属複合体をアルキル化することができる化合物であり、活性剤と組み合わせて用いたときに、活性な触媒を形成する。共活性剤は、メチルアルモキサン等のアルモキサン、修飾メチルアルモキサン等の修飾アルモキサン、及び/又はトリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、及びトリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリ−n−デシルアルミニウム、又はトリ−n−ドデシルアルミニウム、又はトリアルキルボロン化合物等のアルミニウムアルキルを含む。1成分の共活性剤、又は共活性剤の混合物は、プレ触媒が、ジヒドロカルビル又はジヒドライド複合体ではない場合、通常、ルイス酸及びイオン性活性剤と組み合わせて用いられる。ときどき、共活性剤は原料又は反応器中の不純物を失活させるためのスカベンジャーとしても用いられる。
【0033】
活性剤として有用なアルモキサン化合物は、好ましくは、環状化合物であり、一般式、(R−Al−O)、であらわされる、あるいは直鎖化合物であり、一般式R(R−Al−O)AIRであらわされるオリゴマー化アルミニウム化合物であることが好ましい。従来の大部分のアルミノキサンは環状又は直鎖化合物の混合物である。アルミノキサンの一般式において、Rは独立して、C1乃至C20アルキルラジカルであり、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はこれらの異性体、及び同種のものであり、「n」は1乃至50の整数である。最も好ましくは、Rはメチルであり、「n」は少なくとも4である。メチルアルモキサン及び修飾されたメチルアルモキサンが最も好ましい。更なる議論は、EP 0 279 586、EP 0 594 218、EP 0 561 476、 WO94/10180、及び米国特許Nos.4,665,208、4,874,734、4,908,463、4,924,018、4,952,540、4,968,827、5,041,584、5,091,352、5,103,031、5,157,137、5,204,419、5,206,199、5,235,081、5,248,801、5,329,032、5,391,793、及び5,416,229を参照のこと。
【0034】
アルミノキサン又は修飾アルミノキサンが用いられる場合、触媒前駆体対活性剤のモル比(例えば、Zr又はHf対Alのように金属に基づく)は、約1:3000乃至10:1、あるいは1:2000乃至10:1、あるいは1:1000乃至10:1、あるいは1:500乃至1:1、あるいは1:300乃至1:1、あるいは1:250乃至1:1、あるいは1:200乃至1:1、あるいは1:100乃至1:1、あるいは1:50乃至1:1、あるいは1:10乃至1:1である。活性剤が(修飾又は未修飾の)アルモキサンである場合、触媒前駆体(金属触媒部位当たり)に対する活性剤中のアルミニウムの量を5000倍以上にする。好適な最小の活性剤対触媒前駆体の比はモル比で1:1である。
【0035】
(共活性剤と一緒に用いる態様で、)イオン活性剤も本発明の態様に用いられる。これらの一例は式2により示され、これは好適なイオン活性剤である。好ましくは、[MePhNH][B(C]、[R3NH][B(C]、[R4N][B(C]、[Ph3C][B(C)4]、[MePhNH][B((C−3,5−(CF))]、[PhC][B((C−3,5−(CF))]、[NH][B(C]等の代表的なイオン活性剤、あるいはB(C又はB(C等のルイス酸活性剤を用いることがでる。これらの式において、Phはフェニルであり、Meはメチルであり、RはC1乃至C16アルキル基である。好適な共活性剤を用いるとき、それは、メチルアルモキサン等のアルモキサン、修飾メチルアルモキサン等の修飾アルモキサン、及びトリイソブチルアルミニウム、及びトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、及びトリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリ−n−デシルアルミニウム、又はトリ−n−ドデシルアルミニウム等のアルミニウムアルキルである。好適なイオン性活性剤はN,N−ジメチルアニリウムテトラ(tetrs)(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラメチルアニリウム テトラ(tetrs)(ペンタフルウオロフェニル)ボレート、テトラデシルアニリウム テトラ(tetrs)(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラヘキサドデシルアニリウム テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、[PhC][B(C]、B(Cである。
【0036】
トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリスペルフルオロフェニルボロンメタロイド前駆体、又はトリスペルフルオロナフチル ボロンメタロイド前駆体、ポリハロゲン化へテロボレートアニオン(例えば、WO98/43983)、硼酸(米国特許No.5,942,459)等のイオン化する又は化学量論的な活性剤、中性又はイオン、あるいはこれらの組合せを用いることも本発明の範囲内である。
【0037】
中性の化学量論的活性剤の例としては、トリ置換ボロン、テルリウム、アルミニウム、ガリウム、及びインディウム、又はこれらの混合物を含む。3つの置換基はそれぞれ独立して、アルキル、アルケニル、ハロゲン、置換アルキル、アリール、アリールハライド、アルコキシ、及びハライドから選択される。好ましくは、3つの置換基は独立して、ハロゲン、単環式又は多環式(ハロ置換されたものを含む)アリール、アルキル、及びアルケニル化合物、及びこれらの混合物を含む。好ましくはアルケニル基は1乃至20の炭素原子を有し、アルキル基は3乃至20の炭素原子を含み、アルコキシ基は1乃至20炭素原子を含み、及びアリール基は3乃至20の炭素原子を含む(置換されたアリールを含む)。より好ましくは、3つの置換基は1乃至4の炭素原子を有するアルキル、フェノール、ナフチル、又はこれらの混合物である。更に好ましくは、これらの3つの置換基はハロゲン化された、好ましくはフルオレニル化されたアリール基である。最も好ましくは、中性の化学量論的活性剤はトリスペルフルオロフェニルボロン又はトリスペルフルオロナフチルボロンである。
【0038】
イオン化された化学量論的活性剤化合物は活性プロトン、又はイオン化化合物の残りのイオンに由来するが配位していない、又はこれにルーズに配位しているカチオンを含んでいてもよい。そのような化合物及びこれと同種のものは、EP−A−0 570 982、EP−A−0 520 732、EP−A−0 495 375、EP−Bl−0 500 944、EP−A−0 277 003、及びEP−A−0 277 004, 並びに 米国特許Nos. 5,153,157、5,198,401、5,066,741、5,206,197、5,241,025、5,384,299、及び5,502,124、並びに1994年8月3日に出願された米国特許出願No.08/285,380に記載されている。
【0039】
イオン性触媒はB(C等の活性剤と遷移金属を反応させて調製することができ、これは遷移金属化合物の水素化可能なリガンド(X’)と反応して、([B(C)3(x’)])等のカチオン遷移金属を安定させるのアニオンを形成する。これらの触媒は、好ましくは、イオン化合物又は組成物である活性剤成分を用いて調製される。しかしながら、中性化合物を用いた活性剤の調製も本発明の意図することころである。
【0040】
本発明の方法に用いるイオン性触媒システムの調製において活性剤化合物として有用な化合物は、プロトンを提供することができるブロンステッド酸であるカチオン、及びこれと相性のよい非配位アニオンである。このアニオンは比較的大きく(嵩高く)、2つの化合物を組み合わせたときに形成される活性触媒種を安定させることができ、このアニオンはオレフィン性、ジオレフィン性及びアセチレン的に不飽和な基質、又はエーテル、ニトリル等の他の中性ルイス塩基により置きかえることができるのに十分に不安定である。非配位アニオンの2つのクラス、1)中心金属電荷軸又はメタロイドコアと共有結合的に配位し、これをシールドしている複数のリン脂質ラジカルを含むアニオン配位化合物、及び2)カルボラン、メタトカルボラン、及びボラン等のホウ素原子の複数を含むアニオン、が1988年に発行されたEPA277,003、及びEPA277、004に記載されている。
【0041】
触媒前駆体はメタロイドを含まないシクロペンタジエニルイオンを含有する非配位アニオンを有する共触媒又は活性剤で活性化することができる。これらは、2002年5月16日に出願された米国特許出願No.2002/0058765A1に記載されており、通常、共活性剤を触媒前駆体に付加することを必要とする。
【0042】
「相性のよい」非配位アニオンは初期に形成された複合体が分解したときに、分解されて中性にならないものである。更に、このアニオンはアニオン置換基又はアニオンフラグメントをカチオンに運んでこのアニオン置換基等から中性遷移金属化合物及び中性副生成物を形成させることはない。本発明に有用な好適な非配位アニオンは、+1においてそのイオン電荷とバランスをとるという意味において、遷移金属複合体のカチオンに相性のよいものであり、これらを安定にさせ、更に重合の間にエチレン的又はアセチレン的に不飽和モノマーにより置換が行われるのに十分な不安定さを維持している。共触媒のこれらのタイプはスカベンジャーと一緒に用いられる。これらは(R1、R2、R3)−Alの一般式を有し、この式において、R1、R2、及びR3は独立して、H又はC1乃至C20ヒドロカルビルラジカルから選択される。トリアルミニウム化合物の例としては、トリ−iso−ブチルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、又はトリメチルアルミニウムを含むがこれらに限定されない。
【0043】
本発明の方法は、初期には中性ルイス酸であるが、アルキル化された遷移金属化合物と反応してカチオン金属複合体及び非配位アニオン、又は両性複合体を形成する、触媒化合物又は活性剤も本発明の方法に用いることができる。アルキル化された金属化合物は触媒先駆体及び共活性剤の反応により形成される。例えば、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン又はアルミニウムがヒドロカルビルリガンドを除去し、(本発明の)触媒遷移金属複合体及び安定化された非配位アニオンを生成する。4族の異なるメタロセン化合物についてはEP−A−0 427 697及びEP−A−0 520 732を参照のこと。EP−0 495 375の方法及び化合物も参照のこと。アナロガス4族化合物を用いた両性複合体については、米国特許No.5,624,878、5,486,632、及び5,527,929を参照のこと。
【0044】
更に別の中性ルイス酸が当業者に知られており、これらは左右対称のアニオン配位子の除去に適している。特に、E.Y−X.Chen及びT.J. Marks、“Cocatalysts for Metal−Catalyzed Olefin Polymerization:Activators,Activation Processes, and Structure−Activity Relationships”,Chem.Rev., 100,1391−1434(2000)参照のこと。
【0045】
非配位アニオン前駆体のカチオンがプロトン又はプロトン化ルイス酸(水を含まない)等のブロンステッド酸、あるいはフェロセニウム又は銀カチオン、あるいはナトリウム、マグネシウム、又はリチウムのアルカリ又はアルカリ土類金属カチオン等のアルカリ又はアルカリ土類金属である場合、触媒前駆体対活性剤の比は任意の比でよい。記載された活性剤化合物の組合せも活性に用いることができる。
【0046】
アニオン又は中性の化学量論的NCAタイプの活性剤を用いる場合、触媒前駆体対活性剤のモル比は、1:10乃至1:1、1:10乃至10:1、1:10乃至2:1、1:10乃至3:1、1:10乃至5:1、1:2乃至1.2:1、1:2乃至10:1、1:2乃至2:1、1:2乃至3:1、1:2乃至5:1、1:3乃至1.2:1、1:3乃至10:1、1:3乃至2:1、1:3乃至3:1、1:3乃至5:1、1:5乃至1:1、1:5乃至10:1、1:5乃至2:1、1:5乃至3:1、1:5乃至5:1、1:1乃至1:1.2である。触媒前駆体対共活性剤のモル比は1:500乃至1:1、1:100乃至100:1、1:75乃至75:1、1:50乃至50:1、1:25乃至25:1、1:15乃至15:1、1:10乃至10:1、1:5乃至5:1、1:2乃至2:1、1:100乃至1:1、1:75乃至1:1、1:50乃至1:1、1:25乃至1:1、1:15乃至1:1、1:10乃至1:1、1:5乃至1:1、1:2乃至1:1、1:10乃至2:1である。
【0047】
好適な触媒活性剤及び活性剤/共活性剤の組合せは、メチルアルモキサン、修飾メチルアルモキサン、メチルアルモキサンと、ジメチルアニリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート又はトリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンとの混合物、及びトリメチルアルミニウムとジメチルアルミニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート又はトリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンとの混合物を含む。
【0048】
幾つかの態様において、スカベンジャー化合物が化学量論的活性剤と共に用いられる。スカベンジャーとして有用な、典型的なアルミニウム又はボロン化合物は、一般式 RJZで表されるものであり、式中、Jはアルミニウム又はボロンであり、Rは上で定義されたものであり、各Zは独立してR又は、ハロゲン(Cl、Br、I)、アルコキシ(OR)等の、異なる一価のアニオンリガンドである。RはH又はC1乃至C20ヒドロカルビルラジカルから選択される任意のラジカルである。大部分の好適なアルミニウムアルキルはトリメチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライド、トリ−iso−ブチルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリメチルアルミニウム等を含む。好適なボロンアルキルはトリエチルボロンを含む。スカベンジャー化合物は、メチルアルモキサン及び修飾メチルアルモキサンを含むのアルモキサン及び修飾アルモキサンでもよい。
【0049】
米国特許No.7,060,768及び本明細書で引用する文献に記載されている触媒を用いて、エチレン、C3乃至C30アルファオレフィンから選択されるオレフィンを重合して、液体アルファオレフィンを提供することができる。これらの触媒から生成された重合溶液中のこれらの触媒成分は本発明の方法により除去することができる。
【0050】
本発明の重合方法は通常均一な又はコロイド状の溶液プロセスにおいて行われる。通常これは、ポリマーが形成され、本発明の開始原料及び本発明の触媒物質を攪拌して濃度勾配又は温度勾配を減らすような、連続反応器中での重合又はオリゴマー化を含む。反応器中の温度制御は、通常、重合の熱と、反応器ジャケット又は冷却コイル又は反応物のサイド流れによる反応器の冷却、自動冷蔵装置、原料の予備冷却、液体培地(希釈剤、モノマー、又は溶媒)の蒸発、又はこれら全ての方法の組合せにより行うことができる。予備冷却した原料を有する断熱反応器も用いられる。反応器温度は用いる触媒及び所望の生成物に依存する。より高い温度は低い分子量を与え、低い温度は高い分子量を与える傾向があるが、例外も存在する。通常、反応器温度は約0℃乃至約300℃の間であることが好ましく、より好ましくは約10℃乃至約250℃、及び最も好ましくは約25℃乃至約230℃である。通常、反応器温度を決められた温度に設定しておくことが重要である。剪断安定性を高くするために必要とされるような、狭い分子量分布を有する液体の生成するためには、反応器温度を制御して、反応器中又は反応時間の間の温度の変動を最小にすることが有効である。複数の反応器を連続で、又は並行して用いるとき、予め決められた値の温度を一定に保ち、分子量分布の広がりを最小限にすることが有効である。幅広い分子量分布を有する液体を生成するためには、反応器の温度を動かしたり、上下させたりすることができ、連続操作においては、第二反応器の温度を第一反応器の温度よりもより高くすることが好ましい。並行反応器操作において、2つの反応器の温度は相互に独立している。又は2つのタイプのメタロセン触媒を用いることもできる。
【0051】
反応器の条件は、本発明が属する技術分野における当業者が決定することができるが、典型的な条件を説明する。
【0052】
本明細書で用いる任意の反応器の圧力は、約0.1大気圧から100大気圧(1.5psi乃至1500psi)、好ましくは0.5バール乃至75気圧(8psi乃至1125psi)、最も好ましくは1.0乃至50気圧(15psi乃至750psi)である。反応器は窒素又はいくらかの水素のもとで行うことができる。ときには少量の水素を反応器に添加して触媒生産性を改善する。アルファオレフィンの飽和パラフィンへの転換は本発明のプロセス効率に有害であることから、水素の量は、オレフィンの水素化を誘導せず、触媒生産性を改善するための一定のレベルに維持しておくことが好ましい。水素の分圧の量は低く維持しておくことが好ましく、100psi未満、好ましくは50psi未満、好ましくは25psi未満、好ましくは10psi未満、好ましくは5psi未満、好ましくは1psi未満である。本明細書でのべる任意の方法において、特に好適な態様において、反応器中の水素濃度は、100ppm未満、好ましくは50ppm未満、好ましくは10ppm未満、好ましくは1ppm未満である。本明細書で説明するプロセスにおいて特に好ましい態様において、反応器中の水素濃度は、反応器の総圧力に基づき、200psi(1379kPa)以下、好ましくは150psi(1034kPa)以下、好ましくは100psi(960kPa)以下、好ましくは50psi(345kPa)以下、好ましくは10psi(69kPa)以下である。
【0053】
反応時間又は反応器滞留時間は、通常、用いる触媒のタイプ、用いる触媒システムの量、及び所望の転換レベルに依存する。異なるメタロセンは異なる活性を有する。通常、シクロペンタジエニル環又は架橋上のアルキル置換の程度が高いと、触媒活性が改善される。1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニルジルコニウムジクロライド又は1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニルジルコニウムジルロライド、又はペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウムジクロライド等の触媒、又はこれらのアルキルアナログは未置換のメタロセンよりも、好ましい高い活性及び安定性を有している。ジメチルシリルビス[インデニル]ジルコニウム又はジメチルシリルビス「テトラヒドロ−インデニル」ジルコニウム、ジメチルシリルビス[1−メチルインデニル]ジルコニウム、又はそれらのハフニウムアナログのジハライド又はジアルキル等の特定の架橋された触媒及び置換基で架橋された触媒。通常用いられる触媒成分の量は決まっている。触媒を多く付加すると、短い反応時間で高い転換率になる傾向がある。しかしながら、多くの量の触媒を使用すると、製造方法が不経済になり、反応熱の管理又は反応温度の制御が難しくなる。それゆえ、最大の触媒生産性を有する触媒を選択して、必要とされるメタロセンの量及び活性剤の量を最小にすることが有効である。触媒システムがメタロセンとメチルアルモキサンである場合、用いるメチルアルモキサンの範囲は供給アルファオレフィン原料1グラムに対して、0.1ミリグラム乃至500ミリグラムである。より好ましい範囲はアルファオレフィン原料に基づき、約0.05mg/g乃至10mg/gである。更に、アルミニウム対メタロセンのモル比(Al/Mモル比)は、2乃至4000、好ましくは10乃至2000、より好ましくは50乃至1000、好ましくは100乃至500の範囲である。触媒システムがメタロセンとルイス酸又はNCA成分を有するイオン性プロモーターである場合、通常供給されるアルファオレフィン1gあたり、0.01乃至500ミクログラムのメタロセン化合物を用いる、通常、好適な範囲は、供給されるアルファオレフィン1gあたり0.1ミクログラム乃至100ミクログラムのメタロセンである。更に、メタロセンに対するNCA活性剤のモル比は0.1乃至10、好ましくは0.5乃至5.好ましくは0.5乃至3である。もし、アルキルアルミニウム化合物の共活性剤が用いられる場合、Al対メタロセンのモル比は、1乃至1000、好ましくは2乃至500、好ましくは4乃至400である。
【0054】
通常、できるだけ最も短い反応時間で、できるだけ高い供給アルファオレフィンの転換率(およそ100%)を実現することが好ましい。しかしながら、CSTR操作において、ときどき、100%の転換率よりもわずかに少なくなるように反応を行うことが適している場合がある。生成物のMDWができるだけ狭くなることが好ましい場合、部分的な転換がより適している場合がある。これは、部分的な転換によりMWDが広くなることを避けることができるからである。反応がアルファオレフィンの100%未満の転換率で行われると、未反応の開始物質を他の生成物及び溶媒/希釈剤から分離し、再利用して、プロセス全体の効率を高めることができる。
【0055】
本明細書で説明する任意のプロセスについて好ましい滞留時間は、本発明の属する技術分野における当業者が容易に決定することがき、通常、1分乃至20時間、又より典型的には5分乃至10時間である。
【0056】
これらの各プロセスは単一の反応器、並行反応器、及び連続反応器配置について用いることもできる。液体プロセスはオレフィンモノマーを、好ましくは、好適な希釈剤、溶媒、再利用物、又はこれらの混合物中の前述の触媒システムに接触させる工程、及び所望のポリマー又はオリゴマーを生成するのに十分な時間反応を行う工程とを含む。脂環式又は芳香族炭化水素溶媒が適している。ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ポリエチルベンゼン、クメン、t−ブチルベンゼン等の芳香族が適している。ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、isoペンタン、及びオクタン、エクソンモービル ケミカル カンパニー、ヒューストン、テキサスより供給されているNorpar(商標)流体又はIsopar(商標)流体等のアルカンも適している。通常、触媒成分の溶解には、トルエンが最も好ましい溶媒である。Norpar流体又はIsopar流体又はヘキサン(又はこれらの混合物)が反応希釈剤として好ましい。しばしば、トルエンとNorpar流体又はIsopar流体との混合物が希釈剤又は溶媒として用いられる。
【0057】
他の態様において、このプロセスは代替的に連続攪拌タンク反応器、バッチ反応器、又はプラグフロー反応器、又は連続又は並行して操作される1つ以上の反応器中で行われる。これらの反応器は初めに冷却されていても、いなくてもよい。供給されるモノマーは冷却されていてもいなくてもよい。典型的なプロセス条件については、例えば、米国特許No.5,705,577を参照のこと。
【0058】
前述のように、本発明は生成物が液体ポリオレフィン生成物を含む場合に最も有効である。液体ポリオレフィン生成物のタイプはエチレン−アルファオレフィンコポリマー又はターポリマー、非エチレン−アルファオレフィンのホモポリマー/コポリマー/ターポリマー、直鎖アルファオレフィンホモポリマー、コポリマー、ターポリマー等を含む。これらのポリマーの特定の例はポリアルファオレフィン(PAO)、ポリ−1−デセン、C3乃至C24のコポリマー又はターポリマー又は複数成分液体ポリマー、C8、C10、C12−LAOのターポリマー、C6とC12又はC6とC14のコポリマー、C4とC12又はC4とC14のコポリマー、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−ブテンコポリマー、エチレンペンテンコポリマー、エチレン−プロピレン−ブテンターポリマー、エチレン−プロピレン−ヘキセンタポリマー等を含む。好適な態様において、ポリマーは180乃至1000,000の範囲の数平均分子量を有する。
【0059】
本発明の目的のために、「液体」の語は25℃以上の明確な融点を有さず、100℃における動的粘度が5,000cSt以下、好ましくは3,000cSt以下、及び/又は40℃における動的粘度が200,000cSt以下、好ましくは100,000以下である。
【0060】
接触工程の生成物はポリオレフィン及び残余触媒を含む。本明細書において、残余触媒の語は、未反応の触媒前駆体を含む。存在する場合には、未反応の活性化された触媒、反応の間及び/又は(水又はアルコールを用いた)失活の間又は後に形成された触媒の各形態も含む。
【0061】
重合プロセス及び溶液は、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、n−プロピルベンゼン、Norpar、Isopar等の他の単環式又はパラフィン溶媒等の1つ以上の他の溶媒を含む。
【0062】
ソルベントを用いて、所望のポリオレフィンから少なくとも部分的に残余触媒を分離する。この触媒分離工程に用いられるソルベントは活性表面を有し触媒成分を吸収する能力のある細孔容量を有する固形ソルベントである。典型的な例は、適切な方法で活性化された又は処理された、天然又は合成クレイ、修飾クレイ、珪藻土、活性チャコール、シリカゲル、アルミナ、アルミノシリケート、ゼオライト、モレキュラーシーブ、セルロース物質、酸化金属、又は酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム等の金属塩である。これらの固形物質は触媒成分と相互作用をする、化学的及び/又は物理的に活性な部位を有している。固形ソルベントは、通常化学的又は物理的に触媒成分及び/又は残余触媒と反応する表面ヒドロキシル基又は表面酸素基を有している。通常、これらは0.1m/グラムより大きい表面面積と0.01cc/グラムより大きい細孔容積を有している。スラリー相に用いるソルベントは、1ミクロン乃至1000ミクロンの平均粒子サイズのもの又は押出成形体の形のものを含む。カートリッジフィルターに用いるソルベントは1ミクロン乃至1メッシュサイズの粒子サイズを有している。固定触媒床中除去工程に用いられるソルベントは600メッシュサイズ乃至1メッシュサイズの大きな粒子サイズのもの又は種々のサイズや形に押出成形され液体と固形の間の接触を最大化するように成形されたものであってもよい。ソルベントは水又は水分又は空気を少量含んでおり、これが重合反応を失活させるための触媒毒として作用するので、別途、触媒を失活させることを必要としない。多くのソルベント物質が表面ヒドロキシル基又は表面酸素基を有し、これらは活性重合触媒成分と化学的に反応する。それゆえ、これらは触媒失活剤としても用いられる。更に、これらが触媒と化学反応するとソルベントにより触媒成分が強力に収着され、そして、触媒除去の程度を促進させることができる。
【0063】
効率的に全ての残余触媒を除去するのに用いるソルベントの量は、反応流体の0.01重量%乃至500重量%である。反応溶液からソルベントを分離する前の接触時間は0.01分乃至20時間、より好ましくは0.1分乃至10時間であり、スラリーであるか、固定床であるか、フィルターカートリッジであるかによって異なる。接触温度は0℃乃至150℃の間が好ましい。従来の接触温度は通常、室温乃至100℃であり、生成物の粘度、触媒成分、ソルベントのタイプ等に依存していた。より粘性のある流体は適切なポンピング、攪拌、及び接触を確実にするためにより高い接触温度を必要とする。しかしながら、温度はソルベントによる触媒吸収を妨げるので、温度はあまり高くない方がよい。接触圧力は大気圧乃至2,000psiであり、操作のタイプに依存する。スラリー接触のためには、大気圧又は100psiまでが適切である。各粘性流体及び固定床又は触媒除去のフィルタータイプについて、ポンピングの間に流体を適切に流すことを確実にするために、2,000psiまでの高い圧力が必要である。固定床の操作について、1時間当たり固形ソルベント1グラム当たり、0.03g乃至3000gの範囲の原料供給速度である。スラリー反応器に、又は固定床反応器に用いるソルベントは典型的なソルベント再生方法により再生することができる。再生されたソルベントは残余触媒を除去するために更に再利用される。固形ソルベントは、Sparkerフィルター等の市販のフィルターに溶着させることができ、重合反応溶液をこのフィルターを通して、再循環を用いて任意の触媒成分を除去する。ろ過の速度は通常生成物の処理能力により決定する。ソルベントは重合流体に直接添加することができ、十分な時間攪拌し、その後吸着された触媒成分をソルベントを一緒に失活又はろ過により除去する。
【0064】
本発明の発明の方法に特に好適なソルベントはシリカ、アルミナ、活性アルミナ、珪藻土フィルター剤、異なるポアサイズのゼオライト、MCM41、天然又は合成クレイ物質、ミクロ結晶物質又はヒドロキシル基を有する粉末セルロース物質を含む。これらの物質は異なる商標の商業的に利用可能であり、固形ソルベント供給者から利用可能である。この製品の好適な例としては、Celite 545、Celite 577、Hyflow、Perlite、Hyflo−SuperCel(商標)等がある。粉末セルロースは多くの商標を有している。例としては、Solka−Floc(商標)及びAlpha−Cel(商標)ブランド粉末セルロースがある。これらの固形ソルベント物質は単独で用いることもでき、より効果を高めるために他のソルベントとの混合物として用いることもできる。例えば、セルロースソルベントをCelite又はPerliteでコートする前又は後に、カートリッジフィルターをこのセルロースソルベントにコートして、触媒失活及びろ過に効果的となるように改良することができる。
【0065】
固形ソルベントは重合反応器に添加することができ、その後、ろ過によりそれらを除去することができる。それらを重合反応溶液が通りぬける固形床に配置することもできる。これらのソルベントは更に、焼成により、又は洗浄/乾燥/焼成により再活性及び再生させることができる。従って、固形ソルベントは再利用することができる。この方法は大容量の水溶性の廃棄物を生成していた従来の洗浄方法よりも非常に効果的である。
【0066】
固形ソルベント上に吸着された残余触媒を分離することは容易に行うことができる。排出液がカラムを通りぬける場合、分離は通常必要とされない。ソルベントが反応生成物と混合される場合、任意で混合物を沈殿させた後、混合物を炭素繊維又は膜フィルター又はフィルター剤がパックされている又はフィルター剤及び触媒吸着剤の両方の機能を有するたの固形物質である、任意の市販のフィルター等のろ過システムを通過させる。又は最も効率的な操作において、ポリマー、食材残査、及び他の成分を含む重合溶液をフィルター剤及びソルベントをプレコートしてある市販のフィルター、又はフィルター剤と吸着剤の両方の機能を有するソルベントのみをプレコートしてあるフィルターを通過させる。2つの目的のために用いることができるソルベントの例は、Celite、天然又は合成クレイ、又はゼオライト、セライト、粉末セルロース物質、シリカアルミナ、アルミナシリケート、活性アルミナ、シリカ、又はチャコールがある。
【0067】
この改善されたプロセスは、特に合成潤滑油の製造又は更なる官能化流体の開始物質の製造に好適である。合成ベースストックの製造において、アルファオレフィンを第一に重合して、メタロセン触媒によりPAO又はHVI−PAO流体を生成する。この触媒成分をその後ソルベントにより吸着する。最終のベースストックを、蒸留により分離し軽質分を除去する。必要に応じて水素化を行い任意の不飽和物を除去する。同様に、この改良されたプロセスは米国特許No.5,705,577に記載のようなC4流れを含むエチレンと1−ブテンとからエチレンーブテンコポリマーを生成すること、又は米国特許No.6.388、148に記載されているようにエチレン−プロピレン−ブテン−又はエチレン−プロピレン−アルファオレフィンの液体ターポリマーの生成、又は米国特許No.4,704,491、米国特許No.7,022,784、WO2007/011832、WO2007/011459、WO2007/011973に記載されているようにアルファオレフィンの混合物又は1つのオレフィンの混合物から液体PAOを製造することに適用することができる。
【0068】
この改良された方法は更なる官能化のための原料を製造するのに適している。この場合、初めにオレフィンを重合してポリオレフィン流体を提供する。この流体をその後固形ソルベントで処理して触媒成分を除去する。その後、所望のポリオレフィンを任意で、蒸留及び/又は分留して、必要に応じて軽質分を除去する。不飽和度の高いオレフィンを、無水マレイン酸、フェノール、又は他の試薬とともに次の反応に供して、これらを有用な生成物に転換する。そのような例としては、液体プロピレンの生成、ポリ−1−ブテン又はポリ−iso−ブテン生成物がある。
【0069】
以下の実施例は本発明を説明するために用い、他の方法及びこれにより製造された生成物と比較を行う。多くの変更及びバリエーションを、行うことができ、このことは添付の特許請求の範囲であることは、理解される。本発明は以下で具体的に説明する方法以外のものにも実施することができる。
【0070】
全ての実験について用いるアルファオレフィンは、個別に又は予め混合されたものであり、グローブボックスの中で少なくとも2日間、1リットルの未処理の原料を20グラムの活性化13Xモレキュラーシーブ及び10グラムの脱酸素触媒(還元銅触媒)と混合することにより精製した。このモレキュラーシーブ及び脱酸素触媒をろ過により除去した。この処理された個々のアルファオレフィンをその後組み合わせて所望の組成物を提供する。同様に、この精製は、反応器に入る前に単独又は混合のアルファ及び/又はオレフィンの流れを活性化13Xモレキュラーシーブの単独の床に通すことにより、又は活性化された13Xモレキュラーシーブの床を通した後で、脱酸素された触媒の床に通すことにより行うことができる。
【0071】
重合方法A:3リットル反応器に、精製された1−デセンを5.5グラム/分の速度で供給し、0.48mg/グラムのメタロセン触媒溶液を0.1グラム/1分で供給し、トルエン溶液中10%MAOを0.052グラム/分で供給し、精製されたNorpar組成物を1グラム/分で供給した。全供給時間は4時間であり、更に4時間反応を行った。反応器を70℃に維持した。
【0072】
重合方法B:12リットル反応器に、精製された1−デセンを16.7g/分で供給し、1.25mg/グラムのメタロセン触媒溶液を0.166g/分で供給し、トルエン溶液中の2.4mg/gのプロモーター、N,N−ジメチルアルミニウム テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.14g/分で供給、0.122g/gのトリ−n−オクチルアルミニウム又はトリイソブチルアルミニウム溶液を0.14g/分で供給した。全供給時間は4時間であり、反応器をその後更に4時間反応を行った。反応器は80℃に維持した。
【実施例】
【0073】
実施例1
各重合の最後における重合溶液の金属含量を表1に示す。この溶液を250ppmの水(又はアルコール)で処理した。その後、固形珪藻土の一種である、Celiteから供給の1.5wt%の固形Hyflo−SuperCel(商標)をこの反応溶液に添加した。スラリーを室温で15分間撹拌した。このスラリーをろ過して固形ソルベントを除去した。この溶液は、1ppm未満の金属触媒成分、Al、Zr,Si、及びBを含んでいた。生成物は透明及び白で、蒸留を容易に行うことができ、更なる反応に用いた。
【表1】

【0074】
実施例2(比較例)
75%ポリマー、8%未反応及び/又はオレフィン、15%Norpar12ソルベント、2%トルエン、及びMAO由来の約360ppmのアルミニウムからなる重合排出液を同じ重量の水で洗浄した。粗排出液を水と混合し、80℃で、350(ppm)[ppm=parts per million]の撹拌スピードで60分間撹拌した。撹拌を停止し、混合物を60分間相分離させた。得られたオイル相を分離してアルミニウムについて解析した。このオイルは約98ppmのアルミニウムを含んでいた。
【0075】
実施例3(比較例)
追加的な3重量%のトルエンを、75%のポリマー、8%の未反応オレフィン、15%のNorpar12ソルベント、2%のトルエン、及びMAO由来の360ppmのアルミニウムを含む重合排出液に添加した。この混合物を同じ重量の水で洗浄した。粗排出液を水と混合し、80℃に加熱して、350ppmの撹拌スピードで60分間撹拌した。攪拌を停止し、60分間、混合物の相分離を行った。得られたオイルを分離し、アルミニウムについて解析した。このオイルは約60ppmのアルミニウムを含んでいた。
【0076】
実施例4(比較例)
75%ポリマー、8%未反応オレフィン、15%Norpar12ソルベント、2%トルエン、及びMAO由来の約360ppmアルミニウムからなる重合排出液を同じ重量の水で洗浄した。粗排出液を水と混合し、80℃で、1600ppmの撹拌スピードで5分間撹拌した。撹拌を停止し、混合物を60分間相分離させた。得られたオイル相を分離してアルミニウムについて解析した。このオイルは約11ppmのアルミニウムを含んでいた。
【0077】
実施例5
約98%のポリマー、2%未満のアルファオレフィン原料、及び約360ppm未満のMAO由来のアルミニウムからなるを及び含む重合方法Aからの希釈した重合排出液を、1.5%のCeliteからのHydro−SuperCel(商標)珪藻土固形ソルベントフィルター剤と混合した。このスラリーを室温で15分間撹拌した。このスラリーをろ過して固形ソルベントを除去した。この排出液は約4ppmアルミニウムを含んでいた。この生成物は明るく透明で、着色のないものであった。
【0078】
実施例6
約85%のポリマー、13%の未反応オレフィン、1%ヘキサン、1%トルエン、10ppmのジルコニウム、及びや加えて80ppmのトリイソブチル由来のアルミニウムからなるを含む重合方法Bからの重合排出液を1.5%のCeliteからのHydro−SuperCel(商標)珪藻土固形ソルベントフィルター剤と混合した。このスラリーを室温で15分間撹拌した。このスラリーをろ過して固形ソルベントを除去した。この排出液はアルミニウム、ホウ素、シリコン、及びジルコニウムをそれぞれ1ppm未満しか含んでいなかった。この生成物は明るく、透明で、着色がなく、蒸留又は更なる反応に用いることが容易であった。
【0079】
実施例7
1−ヘキセン、1−デセン、及び1−テトラデセンのアルファオレフィンの混合物を共触媒、トリ−n−オクチルアルミニウムを用いて、N,N−ジメチルアニリウムテトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレートで活性化されたメタロセン触媒、ジメチルシリルビル(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライドを用いた重合によりポリアルファオレフィン排出液を生成した。活性触媒成分を約100ppmの水で失活させた。排出液を紙媒体を含む市販のSparkerを通して、除去した。ろ過性生物は、1ppm未満のZr、Al、B、Siを含み、このことは効果的な触媒除去が行われたことを示している。代替的に、水で触媒成分を失活させた後に、排出液を0.2%のセルロース粉末BH40と混合して、125℃でスパークラーフィルターを予備コートしたフィルター剤を用いてろ過を行った。このろ過はISO17よりも低い粒子カウントを有し、金属含量は1ppm未満であった。
【0080】
実施例8
実施例7と同様のAPO排出液を0.2%の粉末セルロースBH40で処理して、触媒を失活させ、触媒残渣を吸着した。この混合物を、その後、〜5.5gal/ft−hr、室温で、05lb/ftでCelite545フィルター剤を予備コートしてある市販のフィルターに通した。ろ過後の排出液は1ppm未満のZr、Al、B、Siを含んでいた。
【0081】
実施例9
重合の最後に排出液を150℃のフラッシュ蒸留を通して未反応オレフィン軽質物を除去した以外は、実施例8と同様。その後、分留物を実施例8と同様に処理した。
【0082】
実施例10
ろ過を50℃の温度で行い、ろ過速度を10gal/ft−hrで行った以外は、実施例8の方法と同様。ろ過後生成物は1ppm未満のZr、Al、B、及びSiを含んでいた。
【0083】
実施例11
Celite577を0.5lb/ftで予備コートした市販のフィルターを用いてろ過を行った好ましくはと以外は実施例8と同様。生成物の金属含量は全ての金属について1ppm未満であった。
【0084】
実施例12
0.2重量%のPerlite(アモルファスシリケート)、Decalite BFを触媒成分の失活及び吸着に用いた以外は、実施例8と同様。ろ過後の生成物は全ての金属について1ppm未満の金属含量であった。
【0085】
データは本発明の実施例1、5、及び6からの重合排出液が比較例である実施例2乃至4の排出液の金属含量よりも低い金属含量を有していたことを示す。
【0086】
1つの態様において、本発明の触媒除去の方法は商業的な操業に必要とされる装置を簡単にすることができ、従って、設備投資を軽減することができる。本発明により生成された残余液体は固定床又はスラリー水素化工程により更に水素化を受ける場合、本発明の新たな触媒除去方法は、従来技術よりもより低いレベルにNi、Pb、Ti、Hf、Cr、Zr、Cl、F、B、Si、Al、N等を含む触媒残渣を減らすことができるので、水素化触媒は高い活性、長い触媒寿命、及び高い処理能力を実現することができる。この方法により生成された液体は、不純成分のレベルが有意に低くなる、従って、生成物の性質が有意に改善される。本発明において生成された残余液体が更に、無水マレイン酸との反応のような、官能化反応を受ける場合、反応を阻害する不純物が少ないことにより、官能化反応は非常に効率的になる。また、官能化された生成物は最終生成物において有害となる外来の触媒残渣を含んでいない。同様に、残余液体が更にアルキル化触媒を用いてベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、フェノール、又は置換フェノール等の芳香族化合物によるアルキル化反応を受ける場合、このアルキル化反応はより高い重合反応触媒残渣を含む残渣生成物よりもより効率的に行うことができる。
【0087】
本明細書で用いる用語は特に別に示さない限り、当業者が通常又は日常的に用いているのと同じ意味に用いる。用語又は語句の定義を補助するために必要な他の文献を参照することが必要な場合、第一に“Synthetic Lubricants and High−Performance Functional Fluids”, 2nd edition, revised and expanded,edited by Rudnick and Shubkin,Marcel Dekker, Inc., NY And Basel, 1999を参照して、用語又は語句を理解することができる。第二に、The Handbook of Petroleum Refining Processes,3rd edition,McGraw−Hill Handbooks,Robert A. Meyers, Editor in Chief, 2004を用いて用語又は語句を理解することもできる。更に、明細書で引用される、全ての、特許及び特許出願、試験方法(ASTM法、UL法等)、並びにその他の文献はそのような開示が本発明と矛盾しない範囲において、特定の法制度により援用が認められている場合には、参照により本明細書に援用することができる。数値の下限値及び上限値が列挙されている場合、任意の下限値から任意の上限値までの範囲を含むものと意図するものである。
【0088】
本発明の例示的な実施例を特に開示しているが、本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲で、各種他の変更は当業者により明らかであり、当業者により容易になされることが理解される。しかしながら、(a)重合反応器の中で、オレフィンモノマーを少なくとも1つの活性化された均一な又はコロイド状の重合触媒と接触させて、少なくとも1つのポリオレフィン及び残余触媒を含む生成物を生成する工程と、(b)前記ポリオレフィンを含む前記生成物を固形ソルベントと接触させて、前記固形ソルベントが前記残余触媒の少なくとも一部分を吸収し、残余触媒を含む固形ソルベントを生成する工程と、(c)少なくとも1つのポリオレフィンから残余触媒を含む前記固形ソルベントを分離する工程と、(d)少なくとも1つのポリオレフィンを回収する工程とを含む方法は本発明の好適な態様であり、さらに好適な態様において(b)における接触工程が、工程(a)における反応器に固形ソルベントを添加することにより行うこと、(b)における接触工程が、重合反応器とは別の触媒を分離するための反応器において固形ソルベントを生成物と接触させることにより行うこと、(b)における接触工程が、前記生成物を含む排出液を固形ソルベントを含む床又はカラムを通すことにより行うこと、という変更も加えることができ、さらに前述の態様は、工程(c)が、ろ過を含み(触媒の吸収とろ過を同時に行うことができる一連の操作により工程(b)及び工程(c)を行うことも含む)、という変更を加えることもでき、さらに前述の態様は、触媒を失活させる工程を更に含み(CO、水、アルコール、空気、及び触媒毒から選択される少なくとも1つの冷却した試薬に、残余触媒を接触させることを含む)、前記失活させる工程が、重合反応生成物から未反応開始物質、溶媒、及び軽質生成物の少なくとも1つを蒸留する工程の前に行われ、あるいは、前記失活させる工程が、重合反応生成物から未反応開始物質、溶媒、及び軽質生成物の少なくとも1つを蒸留する工程の後に行われ、工程(b)の後に、(e)ポリオレフィンの少なくとも1つ又は一部分を少なくとも官能化する物質に接触させて官能化物質を生成する工程を更に含み、特に、前記官能化する物質が、芳香族化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、及びアルキルナフタレン、メチルナフタレン、無水マレイン酸、有機アミン、又は有機酸、又はアルコールからなる群より選択され、更に、前述の方法は工程(d)の後に、(e)少なくとも1つの分画が少なくとも1つのポリオレフィンを含むように反応混合物を複数の分画に分画する工程、(f)その後、工程(e)からの少なくとも1つのポリオレフィンの少なくとも一部分を水素化する工程及び/又は(ii)工程(e)からの少なくとも1つのポリオレフィンの少なくとも一部分を官能化する工程、その後、(g)工程(f)(i)、工程(f)(ii)、工程(f)(i)の後の工程(f)(ii)、及び工程(f)(ii)の後の工程(f)(i)の生成物の少なくとも1つを含む潤滑油を製剤化する工程とを含むことができる。これらの態様において特に好適なのは、前記ポリオレフィンが、液体ポリオレフィンであり、前記固形ソルベントが、シリカ、アルミナ、アルミノシリケート、アモルファスリシケート、アモルファスアルミネート、チタニア、ジルコニア、マグネシア、酸化カルシウム、天然、合成、又は修飾クレイ、ゼオライト、MCM41、珪藻土、天然又は合成セルロース物質、あるいは表面面積及び細孔容量を有する他の固形物からなる群より選択され、及び/又は、前記オレフィンモノマーが、C3乃至C30アルファオレフィン、又はエチレンの含量が50重量%未満であるC3乃至C30アルファオレフィンとエチレンの混合物からなる群より選択される、及び/又は、前記均一な触媒が、N,N−ジメチルアニリウムテトラ(ペルフルオロフェニル)ボレート又はアルモキサン、特にメチルアルモキサン等の非配位アニオンで活性化され、任意で、トリアルキルアルミニウム又はトリアルキルボロン化合物でプロモートされた、Ti、Zr,Hf、Crから選択されるメタロセン触媒である、態様である。また、前記均一又はコロイド状の触媒が、ジイミド配位子を有する遷移金属複合体であり、前記遷移金属がPb、Ni、Co,W、及びMoからなる群より選択され、前記触媒が非配位アニオンで活性化され(前記非配位アニオンが、N,N−ジメチルアニリウム テトラ(ペルフルオロフェニル)ボレート、及びアルモキサン、特にメチルアルモキサン、から選択され、任意でトリアルキルアルミニウム又はトリアルキルボロン化合物でプロモートされる)、態様も好ましい。前述の態様は、更に、残余触媒を含む前記固形ソルベントを処理して、残余触媒を脱着して、固形ソルベントの上に吸着した残余触媒を含まない固形ソルベントを含む生成物を生成して、この生成物を残余触媒の除去に繰り返し用いることにより更に特徴づけられる。この態様は、前記ソルベントが、天然又は合成クレイ、修飾クレイ、珪藻土、活性化チャコール、シリカゲル、アルミナ、アルミノシリケートゼオライト、モレキュラーシーブ、セルロース物質、金属酸化物、金属塩、又はこれらの混合物からなる群より選択され、好ましくは0.1m2/gより大きい表面面積と0.01cc/gより大きい細孔容量を有しており、任意で、触媒毒として作用して重合反応を失活させるのに十分な量の水又は水分を有していること、又は前記ソルベントが、シリカ、アルミナ、活性化アルミナ、珪藻土、ゼオライト、天然又は合成クレイ物質、ミクロ結晶性物質、ヒドロキシル基を有する粉末セルロース物質、及びこれらの混合物から選択されることも特徴とする。他の態様において、本発明は前述のいずれかの態様により調製されたポリオレフィンを含む溶液、及び本発明は前述のいずれかの態様により調製された残余触媒を含む固形ソルベントにより特徴づけられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)重合反応器の中で、オレフィンモノマーを少なくとも1つの活性化された均一な又はコロイド状の重合触媒と接触させて、少なくとも1つのポリオレフィン及び残余触媒を含む生成物を生成する工程と、
(b)前記ポリオレフィンを含む前記生成物を固形ソルベントと接触させて、前記固形ソルベントが前記残余触媒の少なくとも一部分を吸収し、残余触媒を含む固形ソルベントを生成する工程と、
(c)少なくとも1つのポリオレフィンから残余触媒を含む前記固形ソルベントを分離する工程と、
(d)少なくとも1つのポリオレフィンを回収する工程とを含む方法。
【請求項2】
(b)における接触工程が、工程(a)における反応器に固形ソルベントを添加することにより行われる、請求項1の方法。
【請求項3】
(b)における接触工程が、重合反応器からの触媒を分離するための反応器において固形ソルベントを生成物と接触させることにより行われる、請求項1の方法。
【請求項4】
(b)における接触工程が、前記生成物を含む排出液を固形ソルベントを含む床又はカラムを通すことにより行われる、請求項1の方法。
【請求項5】
工程(c)が、ろ過を含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
触媒の吸収とろ過を同時に行うことができる一連の操作により工程(b)及び工程(c)を行う、請求項5の方法。
【請求項7】
触媒を失活させる工程を更に含む、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記触媒を失活させる工程が、CO、水、アルコール、空気、及び触媒毒から選択される少なくとも1つの冷却した試薬に、残余触媒を接触させることを特徴とする、請求項7の方法。
【請求項9】
前記失活させる工程が、重合反応生成物から未反応開始物質、溶媒、及び軽質生成物の少なくとも1つを蒸留する工程の前に行う、請求項7の方法。
【請求項10】
前記失活させる工程が、重合反応生成物から未反応開始物質、溶媒、及び軽質生成物の少なくとも1つを蒸留する工程の後に行う、請求項7の方法。
【請求項11】
工程(b)の後に、(e)ポリオレフィンの少なくとも1つ又は一部分を少なくとも官能化する物質に接触させて官能化物質を生成する工程を更に含む、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記官能化する物質が、芳香族化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、及びアルキルナフタレン、メチルナフタレン、無水マレイン酸、有機アミン、又は有機酸、又はアルコールからなる群より選択される、請求項11の方法。
【請求項13】
更に、工程(d)の後に、
(e)少なくとも1つの分画が少なくとも1つのポリオレフィンを含むように反応混合物を複数の分画に分画する工程、
(f)その後、工程(e)からの少なくとも1つのポリオレフィンの少なくとも一部分を水素化する工程及び/又は(ii)工程(e)からの少なくとも1つのポリオレフィンの少なくとも一部分を官能化する工程、その後、
(g)工程(f)(i)、工程(f)(ii)、工程(f)(i)の後の工程(f)(ii)、及び工程(f)(ii)の後の工程(f)(i)の生成物の少なくとも1つを含む潤滑油を製剤化する工程とを含む、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記ポリオレフィンが、液体ポリオレフィンである、請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記固形ソルベントが、シリカ、アルミナ、アルミノシリケート、アモルファスリシケート、アモルファスアルミネート、チタニア、ジルコニア、マグネシア、酸化カルシウム、天然、合成、又は修飾クレイ、ゼオライト、MCM41、珪藻土、天然又は合成セルロース物質、あるいは表面面積及び細孔容量を有する他の固形物からなる群より選択される、請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記オレフィンモノマーが、C3乃至C30アルファオレフィン、又はエチレンの含量が50重量%未満であるC3乃至C30アルファオレフィンとエチレンの混合物からなる群より選択される、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記均一な触媒が、N,N−ジメチルアニリウムテトラ(ペルフルオロフェニル)ボレート又はアルモキサン、特にメチルアルモキサン等の非配位アニオンで活性化され、任意で、トリアルキルアルミニウム又はトリアルキルボロン化合物でプロモートされた、Ti、Zr,Hf、Crから選択されるメタロセン触媒である、請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記均一又はコロイド状の触媒が、ジイミド配位子を有する遷移金属複合体であり、前記遷移金属がPb、Ni、Co,W、及びMoからなる群より選択され、前記触媒が非配位アニオンで活性化される、請求項1乃至17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記非配位アニオンが、N,N−ジメチルアニリウム テトラ(ペルフルオロフェニル)ボレート、及びアルモキサン、特にメチルアルモキサン、から選択され、任意でトリアルキルアルミニウム又はトリアルキルボロン化合物でプロモートされる、請求項18の方法。
【請求項20】
残余触媒を含む前記固形ソルベントを処理して、残余触媒を脱着して、固形ソルベントの上に吸着した残余触媒を含まない固形ソルベントを含む生成物を生成して、この生成物を残余触媒の除去に繰り返し用いる、請求項1乃至19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記ソルベントが、天然又は合成クレイ、修飾クレイ、珪藻土、活性化チャコール、シリカゲル、アルミナ、アルミノシリケートゼオライト、モレキュラーシーブ、セルロース物質、金属酸化物、金属塩、又はこれらの混合物からなる群より選択され、好ましくは0.1m2/gより大きい表面面積と0.01cc/gより大きい細孔容量を有しており、任意で、触媒毒として作用して重合反応を失活させるのに十分な量の水又は水分を有している、請求項1乃至20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記ソルベントが、シリカ、アルミナ、活性化アルミナ、珪藻土、ゼオライト、天然又は合成クレイ物質、ミクロ結晶性物質、ヒドロキシル基を有する粉末セルロース物質、及びこれらの混合物から選択される、請求項1乃至請求項20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
請求項1乃至22のいずれか1項に記載の方法により調製されたポリオレフィンを含む溶液。
【請求項24】
請求項1乃至22のいずれか1項に記載の方法により調製された残余触媒を含む固形ソルベント。

【公表番号】特表2009−543927(P2009−543927A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−520734(P2009−520734)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/010215
【国際公開番号】WO2008/010862
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(599134676)エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク (301)
【Fターム(参考)】