説明

モジュールおよび携帯端末

【課題】モールド樹脂で樹脂封止され、シールド導体膜で被覆された電子部品を回路ブロック毎にシールド可能にしたモジュールおよび携帯端末を提供する。
【解決手段】回路基板10の上面に複数の導体部品16を並べて実装することにより、回路ブロック間にシールド導体壁を形成する。導体部品16は、それぞれ回路基板10に形成されたグランドパッド17およびビアスルーホール18を介して回路基板10の内層にあるベタグランド19と電気的に接続されている。また、導体部品16は、モールド樹脂20の天面から露出させることにより、その上からシールド導体膜21を被覆させることで、シールド導体膜21と導通させることができる。これにより、導体部品16は、回路ブロック間を電磁的に遮蔽することができ、回路ブロック間のクロストークやEMC放射雑音による特性劣化を防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板上に複数の集積回路や受動素子などの電子部品を実装したモジュールおよびそのようなモジュールを搭載した携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
回路基板上に小型の電子部品を実装して回路を構成しているモジュールにおいて、その回路を電磁的に遮蔽して同じモジュール内の他の回路または他の電子機器の動作を阻害したり人体に対する影響を阻止したりすることが一般に行われている。また、電磁妨害を受け易い回路に対しては、電磁的耐性を持たせるために、電磁的な遮蔽を行うことも一般に行われている。
【0003】
図7はモジュールのシールドキャップによる電磁遮蔽方法の一例を示す図である。
【0004】
回路基板100の上面には、複数の電子部品101,102,103,104,105が実装されている。電子部品101,102,103には金属製のシールドキャップ106が被せられ、電子部品104,105には金属製のシールドキャップ107が被せられて、EMC(Electro-Magnetic Compatibility)遮蔽が行われている。シールドキャップ106,107は、回路基板100の表面に形成されたグランドパッドに接合され、そのグランドパッドは、回路基板100の内層にあるベタグランドにビアスルーホールを介して電気的に接続され、接地されている。
【0005】
このとき、回路基板100に実装された電子部品101,102,103,104,105およびシールドキャップ106,107の寸法ばらつき、および、搭載位置のズレによるシールドキャップ実装時の部品との干渉を防止することが必要になる。そのため、シールドキャップ106,107と電子部品101,102,103,104,105との実装位置のギャップを広くとり、かつ、高さ方向でもシールドキャップ106,107と部品高さとのギャップを広くとることが必要である。
【0006】
たとえば、シールドキャップ106と電子部品101との関係で見ると、電子部品101の部品端または部品ランド端とシールドキャップ106との間隔は、少なくとも0.3ミリメートルは必要である。回路基板100の基板端とシールドキャップ106との間隔は、少なくとも0.3ミリメートルは必要である。このため、シールドキャップ106の厚みが0.1〜0.2ミリメートルの場合、電子部品101の部品端または部品ランド端から回路基板100の基板端まで、少なくとも0.7ミリメートルの距離が必要になる。
【0007】
高さ方向については、最も部品高さの高い電子部品102の天面からシールドキャップ106まで、0.1〜0.2ミリメートル程度のエアギャップが必要であり、回路基板100からシールドキャップ106までは、1.2〜1.5ミリメートルになる。回路基板100の厚さが0.3〜0.5ミリメートル、シールドキャップ106の厚みが0.1〜0.2ミリメートルなので、モジュールの高さは、1.6〜2.2ミリメートル程度になる。
【0008】
シールドキャップ106,107による電磁遮蔽方法は、その実装面積が広く必要であり、かつ、高さの余裕も必要であることから、モジュールの小型化、低背化の障害となっていた。
【0009】
図8は樹脂封止したモジュールのシールド塗装による電磁遮蔽方法の一例を示す図である。なお、この図8において、図7に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0010】
この電磁遮蔽方法は、モールド樹脂108による樹脂封止と、その樹脂外側への導体塗料の塗装または印刷によるシールド導体膜109とを用い、実装面積および高さを抑えてモジュールの小型化、低背化を可能にしている(たとえば、特許文献1,2参照)。
【0011】
すなわち、このモジュールでは、電子部品101の部品端または部品ランド端から回路基板100の基板端までの距離は、最低で0.3ミリメートルである。モジュールの側面にて、回路基板100の内層にあるベタグランドと電気的に接続されるシールド導体膜109の厚さは、0.01〜0.1ミリメートルである。また、最も部品高さの高い電子部品102の天面からシールド導体膜109までのギャップは、0.05〜0.1ミリメートル、モールド樹脂108の天面のシールド導体膜109の厚さは、0.01〜0.05ミリメートルである。回路基板100からシールド導体膜109までのモールド樹脂108の厚さは、1.05〜1.2ミリメートル、回路基板100の厚さは、0.3〜0.5ミリメートルである。このため、モジュールの高さは、1.36〜1.75ミリメートル程度に抑えられる。
【0012】
したがって、モールド樹脂108で樹脂封止をし、その外側に塗装または印刷によるシールド導体膜109を被覆してなるモジュールは、実装面積を小さく、高さを低くできるだけでなく、強度を向上させることができるメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2005−79139号公報
【特許文献2】特開2008−288610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、電子部品を樹脂封止したその外側へシールド導体を被覆することにより形成したモジュールは、その小型化および低背化を達成することはできるが、回路基板上の回路ブロック毎にシールドすることが困難になるという問題点がある。これは、樹脂モールド工程が、回路基板を個々のモジュールに分離する工程前の子基板が集合しているシート状態で為されるからである。そのため、モジュール内に複数の回路ブロックが存在するような場合、回路ブロック間でのクロストークやEMC雑音による特性劣化が懸念されることがある。
【0015】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、モールド樹脂で樹脂封止された電子部品を回路ブロック毎に分割してシールドすることができるようにしたモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明では上記の課題を解決するために、回路基板と、当該回路基板上に実装された電子部品と、当該電子部品を絶縁樹脂封止するモールド樹脂と、当該モールド樹脂の外側を覆うシールド導体膜と、前記モールド樹脂内に設けられて前記モールド樹脂を複数の領域に分割するシールド導体壁と、を備えたモジュールが提供される。
【0017】
このようなモジュールによれば、モールド樹脂内に設けられたシールド導体壁が回路基板上に実装された電子部品からなる回路ブロックをシールドすることができる。
【発明の効果】
【0018】
上記構成のモジュールは、モールド樹脂封止とシールド塗装タイプのモジュールが有する小型、低背のメリットを損なうことなく、回路ブロックを小分けして遮蔽することができるので、回路ブロック間のクロストークやEMC放射雑音による特性劣化を防ぐことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1の実施の形態に係るモジュールの構成を示す図であって、(A)はモジュールの断面を示す模式図、(B)はモジュールの平面を示す模式図である。
【図2】第1の実施の形態に係るモジュールの側面の構成を示す詳細図であって、(A)はモジュールの側面の一構成例を示す部分断面図、(B)はモジュールの側面の変形例を示す部分断面図である。
【図3】第2の実施の形態に係るモジュールの構成を示す図であって、(A)はモジュールの断面を示す模式図、(B)はモジュールの平面を示す模式図である。
【図4】第3の実施の形態に係るモジュールの構成を示す図であって、(A)はモジュールの断面を示す模式図、(B)はモジュールの平面を示す模式図である。
【図5】携帯端末のRFモジュールの構成例を示すブロック図である。
【図6】モジュール搭載例を示す携帯端末の模式図である。
【図7】モジュールのシールドキャップによる電磁遮蔽方法の一例を示す図である。
【図8】樹脂封止したモジュールのシールド塗装による電磁遮蔽方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は第1の実施の形態に係るモジュールの構成を示す図であって、(A)はモジュールの断面を示す模式図、(B)はモジュールの平面を示す模式図であり、図2は第1の実施の形態に係るモジュールの側面の構成を示す詳細図であって、(A)はモジュールの側面の一構成例を示す部分断面図、(B)はモジュールの側面の変形例を示す部分断面図である。
【0022】
第1の実施の形態に係るモジュールは、回路基板10の上に複数の電子部品、たとえば表面実装用のトランジスタ、ダイオード、抵抗器、コンデンサ、インダクタ等とする電子部品11,12,13と、集積回路とする電子部品14,15とが実装されている。また、回路基板10の上には、金属部品からなる導体部品16が実装されている。ここで、回路基板10は、ガラスエポキシのような樹脂基板の場合や、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)、アルミナ、窒化アルミニウムのようなセラミック基板の場合もある。
【0023】
この導体部品16は、図1の(A)に示したように、回路基板10の上面に形成されたグランドパッド17上に実装されている。このグランドパッド17は、ビアスルーホール18を介して回路基板10の内層にあるベタグランド19と電気的に接続されている。導体部品16は、また、図1の(B)に示したように、回路基板10の上面に複数個並んで実装されている。これにより、導体部品16は、電子部品11,12,14を含む回路ブロックの領域と電子部品13,15を含む回路ブロックの領域とを電磁的に遮蔽するシールド導体壁を形成している。なお、この第1の実施の形態に係るモジュールでは、複数個の小さな導体部品16を所定のピッチで並べてシールド導体壁にしているが、これは、小寸法の電子部品を実装する汎用の面実装マウンタの使用を考慮してのものである。したがって、大寸法の電子部品を実装できる面実装マウンタの使用が可能であれば、複数個(図示の場合5個)の導体部品16を並べた大きさの1個の導体部品を実装してシールド導体壁を構成してもよい。
【0024】
回路基板10上に実装された電子部品11〜15および導体部品16は、エポキシ系樹脂モールド等の絶縁性のモールド樹脂20によって樹脂封止され、その外表面は、シールド導体膜21によって被覆されている。樹脂封止は、回路基板10上にモジュール毎に電子部品11〜15および導体部品16が実装された、集合基板のシートの状態で、回路基板10の上面にモールド樹脂20を流し込むことによって行われる。シールド導体膜21による被覆は、銀ペーストのような導体ペースト印刷または銀塗料、銅塗料、銅銀塗料のような導体塗料のスプレー塗装によって行われる。
【0025】
たとえば、集合基板の子基板切断線に沿って、幅の広いダイシングソーでモールド樹脂20に回路基板10のグランドパターンまで達するハーフカット溝を形成し、導体ペースト印刷または導体塗料のスプレー塗装を行う。これにより、モールド樹脂20の天面とハーフカット溝内にシールド導体膜21が形成される。ハーフカット溝内に形成されたシールド導体膜21は、集合基板をモジュール毎に切断されたときに、モールド樹脂20の側面における導体膜となる。なお、導体部品16は、モールド樹脂20の天面から露出する高さを有する場合には、その上からシールド導体膜21を被覆させることで、シールド導体膜21に導通させることが可能である。
【0026】
ここで、ハーフカット溝を入れる深さによって、モールド樹脂20の側面に形成されるシールド導体膜21と回路基板10のグランドとの導通位置が変わる。図2の(A)に示すように、ハーフカット溝を回路基板10の内層に設けられたベタグランド19まで達するようにして、シールド導体膜21をベタグランド19に導通させるようにしている。また、図2の(B)に示す場合では、ハーフカット溝を回路基板10上のグランドパッド17に達するようにして、シールド導体膜21をグランドパッド17に導通させるようにしている。
【0027】
モールド樹脂20の天面にシールド導体膜21が形成され、ハーフカット溝を導体ペーストを充填した後、幅の狭いダイシングソーで子基板に完全に切断して個々のモールドに分離する。なお、モールド樹脂20の側面のシールド導体膜21は、子基板に切断後に導体ペーストで側面を印刷したり、子基板に分割後、モジュールの底面のみをマスキングして導体塗料をスプレー塗装したりすることによって形成される場合もある。
【0028】
この第1の実施の形態に係るモジュールは、導体部品16を回路基板10上に実装する工程が存在する以外、既存の製造工程と実質的に同じ工程にて製造することができる。また、複数の導体部品16を回路基板10上に実装していくことによってシールド導体壁を形成しているので、その導体部品16の並べ方によって、回路基板10上に任意の形状のシールド導体壁を形成することができる。たとえば、L字、T字、π字、十字のシールド導体壁が形成可能であり、また、直線上に並べるのではなく、密集した電子部品を避けるように蛇行した形状のシールド導体壁が形成可能であり、さらに、シールド導体壁として連続したり途中で途切れた形状でもよい。
【0029】
図3は第2の実施の形態に係るモジュールの構成を示す図であって、(A)はモジュールの断面を示す模式図、(B)はモジュールの平面を示す模式図である。なお、この図3において、図1に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0030】
この第2の実施の形態に係るモジュールは、図2の(B)に示した、モールド側面のシールド塗装と同じ手法を使用してシールド導体壁を形成している。すなわち、モールド樹脂20の所定位置に、ダイシングソーで回路基板10上のグランドパッド17まで達するようにしてハーフカット溝を形成し、そのハーフカット溝に導体ペーストまたは導体塗料を充填してシールド導体壁22を形成する。このシールド導体壁22は、その上に形成されるシールド導体膜21と導通される。ハーフカット溝への導体ペーストまたは導体塗料の充填は、モールド樹脂20の天面にシールド導体膜21を被覆する工程と同じ工程で実施し、シールド導体壁22をシールド導体膜21と一体に形成することができる。
【0031】
なお、モールド外表面にシールド導体膜21を形成する導体ペーストまたは導体塗料では、グランドパッド17まで達するようハーフカット溝を完全に充填することが困難な場合には、シールド導体膜21の形成の前にシールド導体壁22を形成しておく必要がある。このためには、ハーフカット溝のスリット幅および充填される導体塗料の粘度が適切に選択される。たとえば、ハーフカット溝のスリット幅を0.3ミリメートルとした場合、導体塗料は、25〜40パスカル秒程度の粘度に調製され、必要ならば、真空吸引による脱泡処理も行う。
【0032】
この第2の実施の形態に係るモジュールでは、シールド導体壁22を図示のようにモジュールを横切るように一直線に形成したり、モジュールを横切るように十字に形成したりすることはできる。しかし、ハーフカット溝を形成するダイシングソーが円形であることと、隣接するモジュールのハーフカット溝と連続して形成する必要があることから、ハーフカット溝をL字、T字またはπ字に形成することはできない。
【0033】
図4は第3の実施の形態に係るモジュールの構成を示す図であって、(A)はモジュールの断面を示す模式図、(B)はモジュールの平面を示す模式図である。なお、この図4において、図3に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0034】
この第3の実施の形態に係るモジュールは、モールド樹脂20の中にモールド樹脂20を仕切る境界に沿って複数の導体柱23を所定のピッチで形成することによりシールド導体壁を形成している。導体柱23は、レーザー加工によってモールド樹脂20に非貫通穴を形成し、その非貫通穴に導体ペーストを充填して形成される。非貫通穴の直下の回路基板10にはグランドパッド17があり、これは、少なからずレーザー光を反射するため、レーザー光の強度を調整してグランドと導通がとれる適当な深さに穴底を設けることができる。この方法ならば、シールド導体壁をT字やπ字に形成することも可能である。導体柱23は、円柱形の非貫通穴に導体が充填され、一種のブラインドビアのような形状となるため、シールド導体壁は切れ切れとなるが、穴ピッチを調整することによりEMCの漏れが多くならないようにすることができる。
【0035】
図5は携帯端末のRFモジュールの構成例を示すブロック図、図6はモジュール搭載例を示す携帯端末の模式図である。
【0036】
携帯端末の1つである携帯電話は、一般に複数の通信方式のモジュールを備え、これらの通信方式を必要に応じて切り替えて使用できるようになっている。たとえば図5に示した携帯電話のRF(高周波)モジュール30は、CDMA(Code Division Multiple Access)受信回路31、CDMA送信回路32、パワーアンプ33およびデュプレクサ34を備えている。RFモジュール30は、また、GSM(Global System for Mobile Communications)送受信回路35およびパワーアンプ36を備えている。デュプレクサ34およびパワーアンプ36は、アンテナ切替スイッチ37に接続され、このアンテナ切替スイッチ37は、アンテナ端子に接続されている。CDMA受信回路31、CDMA送信回路32およびGSM送受信回路35は、携帯電話のメインCPU(Central Processing Unit)38に接続されている。
【0037】
携帯電話では、送信信号系の回路ブロックと、受信信号系の回路ブロックとを電磁的に遮蔽し、通信方式毎に回路ブロックを電磁的に遮蔽し、または、使用される周波数帯毎に回路ブロックを電磁的に遮蔽することが考えられる。図5に示すRFモジュール30においては、CDMA受信回路31、デュプレクサ34およびアンテナ切替スイッチ37を含む回路ブロックが波線で示すシールド導体壁によってシールドされる。このシールド導体壁は、第1ないし第3の実施の形態のいずれか1つのシールド導体壁によって実現される。また、CDMA送信回路32の回路ブロック、GSM送受信回路35の回路ブロック、および、パワーアンプ33およびパワーアンプ36を含む回路ブロックも、それぞれシールド導体壁によってシールドされる。
【0038】
このようなRFモジュール30の携帯電話への実装例を図6に示す。この携帯電話は、2つの筐体40,41をヒンジ42で連結したもので、一方の筐体40には、液晶表示器43および液晶表示回路基板44が内蔵されている。他方の筐体41には、キーボード45、補強板金46、メイン基板47、サブ基板48およびアンテナ49が内蔵されている。メイン基板47は、メインCPU38、メインメモリ、RF回路等の主要回路を含んでおり、ここに図5のRFモジュール30が実装されている。
【0039】
RFモジュール30は、モールド樹脂20の中をシールド導体壁で仕切る構成にしたことで、モールド樹脂封止とシールド塗装タイプのモジュールが持つ小型、低背のメリットをそのまま享受している。しかも、回路ブロックを小分けして遮蔽したことにより、回路ブロック間のクロストークやEMC放射雑音による特性劣化を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0040】
10……回路基板、11〜15……電子部品、16……導体部品、17……グランドパッド、18……ビアスルーホール、19……ベタグランド、20……モールド樹脂、21……シールド導体膜、22……シールド導体壁、23……導体柱、30……RFモジュール、31……CDMA受信回路、32……CDMA送信回路、33……パワーアンプ、34……デュプレクサ、35……GSM送受信回路、36……パワーアンプ、37……アンテナ切替スイッチ、38……メインCPU、40,41……筐体、42……ヒンジ、43……液晶表示器、44……液晶表示回路基板、45……キーボード、46……補強板金、47……メイン基板、48……サブ基板、49……アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
当該回路基板上に実装された電子部品と、
当該電子部品を絶縁樹脂封止するモールド樹脂と、
当該モールド樹脂の外側を覆うシールド導体膜と、
前記モールド樹脂内に設けられて前記モールド樹脂を複数の領域に分割するシールド導体壁と、
を備えたモジュール。
【請求項2】
前記シールド導体壁は、前記回路基板上に実装され、グランドに導通されている金属部品からなる請求項1記載のモジュール。
【請求項3】
前記金属部品は、複数個の導体部品を所定のピッチで並べてなる請求項2記載のモジュール。
【請求項4】
前記シールド導体壁は、前記モールド樹脂を仕切るように前記モールド樹脂に形成された溝に導体ペーストまたは導体塗料を充填してなる請求項1記載のモジュール。
【請求項5】
前記シールド導体壁は、前記モールド樹脂を覆う前記シールド導体膜と導通されている請求項4記載のモジュール。
【請求項6】
前記シールド導体壁は、前記モールド樹脂に形成する前記溝を前記回路基板上のグランドパッドまで達するよう形成することでグランドに導通されている請求項4記載のモジュール。
【請求項7】
前記導体ペーストまたは前記導体塗料は、前記溝に完全に充填される粘度を有している請求項4記載のモジュール。
【請求項8】
前記シールド導体壁は、前記モールド樹脂を仕切る境界に沿って前記モールド樹脂に形成された複数の非貫通穴に導体ペーストまたは導体塗料を充填してなる請求項1記載のモジュール。
【請求項9】
前記非貫通穴は、前記回路基板上のグランドパッドに達するまで形成されている請求項8記載のモジュール。
【請求項10】
回路基板と、当該回路基板上に実装された電子部品と、当該電子部品を絶縁樹脂封止するモールド樹脂と、当該モールド樹脂の外側を覆うシールド導体膜と、前記モールド樹脂内に設けられて前記モールド樹脂を複数の領域に分割するシールド導体壁とを有するモジュールを備えた携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−19091(P2012−19091A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−155903(P2010−155903)
【出願日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】