説明

ローカル位置を取得し、情報をオーバーレイするための方法および装置

複数のデバイスおよびオブジェクトの少なくとも一部分の間で相対位置情報を特定するための方法およびシステムを開示する。この相対位置情報は、それらの複数のデバイスおよびオブジェクトに対応するセンサデータおよび個々の情報属性のうちの少なくとも1つに基づく。それによって、他の任意の位置参照システムを使用することなく動作するピアツーピア無線ネットワークを用いた高精度、低費用の測位参照ベースシステムを実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2007年4月3日に出願された発明者Juan Carlos Garciaによる「Sphere of Influence System and Methods」と題された米国特許仮出願第60/909,726号の優先権を主張する。この仮出願はその全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書は、一般には、オブジェクトの相対位置を取得することに関し、より具体的には、オブジェクト属性を含むがそれだけに限定されない相対位置情報を取得することに関する。
【背景技術】
【0003】
これらのタイプの測位参照応用例のための方法は、位置取得の方法体系によって一般に分類できる。今日の位置情報サービスの大多数は、GPS(全世界測位システム)技術、およびバックエンドマップサーバサービスを統合する広域ネットワークを利用する。GPSは、リモートトランシーバのおおよその緯度と経度とを提供するために最低3つの中軌道周回衛星を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許仮出願第60/909726号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
これより、諸実施態様ついて詳しく述べ、それらの実施態様の例を添付の図面に示す。以下の詳細な説明では、諸実施態様の完全な理解をもたらすために多数の具体的な詳細を記載する。しかし、諸実施態様はこれらの具体的な詳細なしに実施できることが当業者には明らかであろう。他の例では、諸実施態様の側面を不必要に不明瞭にしないように、既知の方法、手順、構成要素、および回路を詳しく説明していない。
【0006】
第2のデバイスが第1のデバイスに近接するときに相対位置を特定するための測位参照ベースシステムを説明する。これは第1のデバイスの位置を含み、第1のデバイスの位置に関連して定められる無線境界に第2のデバイスが近接するときを特定することを含む。本発明のある実施態様は、インフラストラクチャ、固定ノード、固定タワー三角測量(fixed tower triangulation)、GPS、または他の任意の位置参照システムを使用することなく動作できるピアツーピア無線ネットワークを使用する高精度、低費用の測位参照ベースシステムを特に対象とする。
【0007】
本発明のある実施態様は、指定されたエリアや位置に対する、または他のオブジェクトや人の位置に対するあるオブジェクト、動物、または人の位置を特定するための多様な応用例で使用することができる。そのような応用例の1つは、リモートユニットまたは関心があるオブジェクトもしくは位置の知られている地理座標に基づいて、推定地理座標を特定することを含む。別の応用例は、旅行者やある地域に不案内な者にナビゲーション支援を提供することを含む。さらに別の応用例の範囲は、子供やペットが特定の位置または保護者や飼い主から離れすぎていないかどうかを特定することを含む。さらに応用例の他の範囲は、実世界におけるオブジェクトハイパーリンクおよび位置ベース通信ならびに位置ベースのソーシャルネットワーキングによって情報にアクセスすることを含む。
【0008】
本発明のある実施態様は既存のインフラストラクチャ、広域ネットワーク、またはサービスプロバイダを一切必要とせず、エンドユーザが自身の周囲にいる人や周囲にあるものの正確な位置を知ることができるようにする。この情報は資産追跡、セキュリティまたは社会的活動のために利用することができる。さらに、エンドユーザが他のデバイス上で情報をオーバーレイできるように、本発明の一部の実施態様を既存のモバイルデバイスに統合することができる。したがってエンドユーザは、無線ネットワークを介して物理的な関心エリア(AOI: Area of Interest)内の他の人やオブジェクトを、または仮想的存在を可視化し、それらと対話することができる。このAOIは、付近にありそのためその近接性の理由から高い重要度を有すオブジェクトに対応する。さらにこのデバイスは、このデバイスの一実施態様のものに知られているがこのデバイスとは物理的に近くないオブジェクトと関係を作り出すことができ、このカテゴリに属するオブジェクトは影響円(COI: Circle of Influence)内にあるといわれる。これらの2つの組み合わせられた領域は影響圏(SOI: Sphere of Influence)と称される。
【0009】
概して、この測位システムの一部の実施態様は、埋め込みRF(無線周波)信号および測位アルゴリズムをモバイルデバイス内の統合チップセットまたはアクセサリカード(ビーコン)中に含むか、またはそれをタグとして車、鍵、書類かばん、機器、子供などを含むがそれだけには限定されないオブジェクトに付加することを含む。無線パーソナルエリアネットワークで行った環境観測により、屋内または屋外で位置の取得を達成した。これは位置認識(location aware)情報のプッシングとしてではなく、単にビーコンを物理的に分ける手段として使用される。これはシステムを地理的位置の取得および集中型ネットワークサポートから解放する。例えば一部の実施態様は、屋内で約50mの範囲(約165フィート)内で、かつ屋外で約200mの範囲(約670フィート)内で生じる測位情報の取得を提供する。ただし、その他の実施態様は、より大きな範囲を提供することができる。
【0010】
一部の実施態様に関しては、あらかじめ組み込まれたインターネット/イントラネットサービスなしに情報、個人プロファイル、またはウェブサイトにリンクされ得る(オブジェクトハイパーリンク)他のデバイスの位置を表す画面上アイコンがデバイスの画面上に表示される。ビーコンは、データを「ブロードキャスト」しないHTMLリンクと同様の「ホットリンク」になる。このビーコンは、ユーザがビーコンを「クリック」しまたは呼び起こす(engage)場合にのみデータを供給する。
【0011】
一部の実施態様に関しては、デバイスのプレビュー内で生じるすべてのイベントおよび情報が、その元の時系列順に後で取り出し、検索し、閲覧することができるカレンダ上に一時的に記録される。これは、エンドユーザが長期の時系列で社会的相互関係を拡張できるようにし、特定の場所における発生に限定されない。
【0012】
本発明の一部の実施態様はインターネットアクセス、携帯電話サービスプロバイダ、または建物インフラストラクチャ、Wi-Fi、通信タワー、GPSなどの任意の固定インフラストラクチャを必要としない。情報を送信するためにモバイルユーザの位置をバックエンドに報告するアクセスポイントの概念はない。さらにビーコンは、測位情報を取得するために既知の任意の場所に配置される必要はない。
【0013】
本発明のある実施態様は実施が容易であり、製造元およびエンドユーザの両方にとって低費用をもたらし、個人化された応用例は、アイテムタグ付け、建物タグ付け、自身の周囲に誰がいて何があるかを把握すること、近いまたは遠いオブジェクトに基づくアラーム、デバイス間の情報共有(個人プロファイルなど)の提供、時間カレンダにより関係を長引かせることなどだがそれだけには限定されず、さらに特定の消費者のニーズに応えるために利用可能なプレミアムベースサービスは、物理的環境における(テキスト、記号、グラフィックを含む)情報オーバーレイやステータス認識をもたらす階層的可視化などだがそれだけには限定されない。
【0014】
具体的には、本発明のある実施態様はローカル実世界空間内のオブジェクトの位置情報を取得し、取得した位置に情報の属性またはリンクを付加する機能に関する。一部の実施態様に関しては、この測位構成要素は、ローカル実世界空間内の外部基準情報源(external reference source)の支援なしに無線信号によってローカルオブジェクトの相対位置を取得することに関する。本発明の一部の実施態様は、オブジェクトまたはそのオブジェクトに関連する位置に情報属性をオーバーレイし、または情報をリンクする。
【0015】
本発明のある実施態様は、ローカル実世界空間内の外部基準情報源の支援なしに互いとその周辺のオブジェクトの位置を確立する。さらに一部の実施態様は、情報の位置、あるオブジェクトとの間の関係、および他の情報源へのリンクを示す情報をユーザデバイス内で表示し、その情報と対話する。一部の実施態様に関するこの高水準処理を図1に示す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一部の実施形態による高水準処理の概要ブロック図である。
【図2】一部の実施形態によるオブジェクトによって管理されるローカル情報のブロック図である。
【図3】一部の実施形態によるオブジェクトによって管理されるリモート情報のブロック図である。
【図4】一部の実施形態によるモバイルデバイスによって管理されるリモート情報のブロック図である。
【図5】一部の実施形態によるオブジェクトによって管理されるローカル情報およびリモート情報のブロック図である。
【図6】一部の実施形態によるオブジェクトによって管理されるローカル情報およびモバイルデバイスによって管理されるリモート情報両方のブロック図である。
【図7】一部の実施形態によるオブジェクトによって管理されるローカル/リモート情報およびモバイルデバイスによって管理されるリモート情報両方のブロック図である
【図8】一部の実施形態による相対位置および方位を提供する構成要素のブロック図である。
【図9】一部の実施形態による測位プロセスのブロック図である。
【図10】一部の実施形態によるノードの対の間に2つの妨害がある5ノードネットワークの透視図である。
【図11】一部の実施形態によるセンサ合成誤差補償方法を示す図である。
【図12】一部の実施形態による2ノードネットワークを測位する際のプロセスの流れのブロック図である。
【図13】一部の実施形態による運動センサによって示される歩行パターンを示す図である。
【図14】一部の実施形態による2つの移動オブジェクトが存在する場合の測位の、円の交点を表す図である。
【図15】一部の実施形態による変換された測位の問題の三角法の表現を示す図である。
【図16】一部の実施形態による2つの移動オブジェクトの新しい円の交点および古い円の交点によって計算される4つの可能な歩行ベクトルを示す図である。
【図17】一部の実施形態によるマルチノードネットワークを測位する際のプロセスの流れのブロック図である。
【図18】一部の実施形態による5つのノードの距離から仮座標系を設定することを示す図である。
【図19】一部の実施形態による仮座標系と実座標系との間で移動ベクトルを比較することを示す図である。
【図20】一部の実施形態による移動方向を比較することにより誤った位相を除去することを示す図である。
【図21】一部の実施形態による様々なタイプのセンサを処理するための概要を示す図である。
【図22】一部の実施形態による友人関係を特定し、表示するためのプロセスの流れのブロック図である。
【図23】一部の実施形態による2本の直角な廊下を通り抜けるときにスポットキャストが提供する方向性ルーティングを示す図である。
【図24】一部の実施形態によるトラックファイルデータベースの一例を示す図である。
【図25】一部の実施形態によるユーザディスプレイの2-dビューを示す図である。
【図26】一部の実施形態によるユーザディスプレイの3-dビューを示す図である。
【図27】一部の実施形態によるユーザインタフェース上の共通の友人関係のビューを示す図である。
【図28】一部の実施形態によるAOI内の関係、および距離だけの表示のビューを示す図である。
【図29】一部の実施形態によるモバイルデバイス上の近くのオブジェクトの相対位置の表示を示す図である。
【図30】一部の実施形態によるデバイスを回転させた後の、モバイルデバイス上の近くのオブジェクトの相対位置の新たに方位調整された表示を示す図である。
【図31】一部の実施形態による個人情報プロファイルおよびプライバシー設定の表示を示す図である。
【図32】一部の実施形態によるタグを付けられたオブジェクトの情報プロファイルおよびプライバシー設定の表示を示す図である。
【図33】一部の実施形態によるPixieEngineの現在の実装形態のブロック図である。
【図34】一部の実施形態によるブルートゥース無線接続を介して既存のデバイスと統合することを目的とする実装形態を示す図である。
【図35】一部の実施形態によるモバイルデバイスとPixieEngineとの間の通信の図である。
【図36】一部の実施形態による既存のモバイルデバイスにスティックオンを物理的に付加することの実演を示す図である。
【図37】一部の実施形態によるマウントされたスティックオンデバイスの前面図および背面図を示す図である。
【図38】一部の実施形態によるモバイルデバイスに付加された2つのPixieEngine間の通信の図である。
【図39】一部の実施形態によるこのシステムがどのようにローカルピアツーピア網目状ネットワークおよび広域ネットワークの両方を実装するのかを示す図である。
【図40】一部の実施形態による情報スポットキャストの一例を示す図である。
【図41】一部の実施形態によるモバイルデバイス上に示されるスポットキャストによって提供される情報の一例を示す図である。
【図42】一部の実施形態による25セント硬貨とサイズについて比較される超軽量スポットキャストの一例を示す図である。
【図43】一部の実施形態による方向性スポットキャストの一例を示す図である。
【図44】一部の実施形態によるモバイルデバイス上に示される、スポットキャストによって提供される方向性情報の一例を示す図である。
【図45】一部の実施形態によるフェンススポットキャストの一例を示す図である。
【図46】一部の実施形態によるPixieEngineのレッドサイドおよびブラックサイドの概略のカテゴリを示す図である。
【図47】一部の実施形態によるPixieEngineのレッドサイドおよびブラックサイドの詳細なカテゴリおよび機能を示す図である。
【図48】一部の実施形態によるAOI内の関係仲介による関係および販売/取引関係の表示を示す図である。
【図49】一部の実施形態による映画館内の映画ポスターに付加されたスポットキャストが、ストリーミングサービスをモバイルハンドセットに提供することを示す図である。
【図50】一部の実施形態による従来の小売キオスク器具を示す図である。
【図51】一部の実施形態による対話型の購入を行うためにスポットキャストを使用する一例を示す図である。
【図52】一部の実施形態によるPixieEngineを有する人がアクティブディスプレイ広告の前を歩くことを示す図である。
【図53】一部の実施形態によるその人の移動ベクトルが表示された広告に向かって方向を変えたことを示す図である。
【図54】一部の実施形態によるAOI内の利用が許可されているローカル資源を示すユーザインタフェースを示す図である。
【図55】一部の実施形態によるユーザモバイルデバイスがローカルネットワークまたはこのデバイスの組み込みインターネットサービスから静的スポットキャストと対話することを示す図である。
【図56】一部の実施形態によるオブジェクトによって管理されるローカル/リモート情報、およびモバイルデバイスによって管理されるローカル/リモート情報の両方を示す図である。
【図57】一部の実施形態による既存の表示にオーバーレイされたユーザ生成アイコンのヘッドセット表示を示す図である。
【図58】一部の実施形態によるユーザが空中で「Hello」とジェスチャし、それを画面上で可視化することを示す図である。
【図59】一部の実施形態によるジェスチャを行った者のアイコンにジェスチャ「Hello」が付加されたユーザディスプレイを示す図である。
【図60】一部の実施形態によるジェスチャを行った者のアイコンにジェスチャ「Hello」が付加されたヘッドセット表示を示す図である。
【図61】一部の実施形態による既存の表示上にオーバーレイされた、ジェスチャされた「Hello」の強調されたビューを示す図である。
【図62】一部の実施形態による時間カレンダの日時モード表示を示す図である。
【図63】一部の実施形態による時間カレンダのSOIモード表示を示す図である。
【図64】一部の実施形態による時間カレンダを追加の記憶のためのサーバにアップロードするシナリオを示す図である。
【図65】一部の実施形態による時間カレンダにより遅延型対話を可能にするこのシステムの概要を示す図である。
【図66】一部の実施形態による混雑したエリアに適用される階層的可視化の一例を示す図である。
【図67】一部の実施形態による階層と組み合わせられる特定の特典パッケージの一例を示す図である。
【図68】一部の実施形態によるユーザによって選択される様々なアイコンを用いた評価表示の例を示す図である。
【図69】一部の実施形態による視覚障害者が空港内を歩いているところの一例を示す図である。
【図70】一部の実施形態によるオブジェクトが通るときの意図する進路に対する度数単位の偏差のグラフィカル表示を示す図である。
【図71】一部の実施形態によるオブジェクトが通るときのAOI内のオブジェクトおよびイベントのグラフィカル表示を示す図である。
【図72】一部の実施形態による足跡がオーバーレイされた状態で追跡される子供の、現在のフェンス境界に対する位置を示すユーザディスプレイを示す図である。
【図73】一部の実施形態による事前定義された複雑な閉じ込め内の追跡されるペットのユーザディスプレイを示す図である。
【図74】一部の実施形態による設置されたスポットキャストに対してオブジェクトによってもたらされる暗所を示す図である。
【図75】一部の実施形態による2つの設置されたスポットキャストにより暗所が低減したことを示す図である。
【図76】一部の実施形態による建物の周りに信頼できるカバレッジをもたらすために配置されるフェンススポットキャストの構成の表示図である。
【図77】一部の実施形態による定義されたフェンスの線からのオブジェクトの近接性を追跡する一実施形態を示す図である。
【図78】一部の実施形態による内側に安全エリアを含む長方形オーバーレイの一例を示す図である。
【図79】一部の実施形態による内側に安全エリアを含む円形オーバーレイの一例を示す図である。
【図80】一部の実施形態による外側に安全エリアを含む長方形オーバーレイの一例を示す図である。
【図81】一部の実施形態による安全ゾーンのエリア内に安全でないゾーンがあるマルチゾーン環境の一実施形態を示す図である。
【図82】一部の実施形態によるPixieEngineおよびアラームと統合されるペットの首輪の一例を示す図である。
【図83】一部の実施形態によるフェンススポットキャストとペットの首輪上のPixieEngineとの間の通信、およびイベント動作の活動化に関するプロセスの流れを示す図である。
【図84】一部の実施形態による複数の区域を有する閉じ込めを定義するためにユーザがフェンスの線を歩いているところを示す図である。
【図85】一部の実施形態によるモバイルデバイス上の3つの異なるアプリケーションユーザインタフェースを示す図である。
【図86】一部の実施形態による様々なアラームをトリガする安全ゾーン内にいる犬の4つのシナリオを示す図である。
【図87】一部の実施形態による様々なアラームをトリガする外側の安全でないゾーン内にいる犬の2つのシナリオを示す図である。
【図88】一部の実施形態による様々なアラームをトリガする内側の安全でないゾーン内にいる犬の2つのシナリオを示す図である。
【図89】一部の実施形態による適当なリモート当事者にメッセージを送信する、インターネットに接続されたスポットキャストの概要を示す図である。
【図90】一部の実施形態によるコンピュータなどのデバイスを用いてフェンスオーバーレイ形状を作成し、編集する一例を示す図である。
【図91】一部の実施形態による強調されたプロファイル表示がもたらされるアイコン活動化シナリオ、ユーザのアイコンに付加される個人メモ、およびスターバックスの広告の告知を含むユーザインタフェースを示す図である。
【図92】一部の実施形態による操作によってもたらされる強調されたプロファイル表示を示す図である。
【図93】一部の実施形態による遠くの手荷物引渡所の方向標識、および上部の角のエリア広告の告知を含むユーザインタフェースを示す図である。
【図94】一部の実施形態による異なる形態が示される場合の方向標識のより近い表示を示す図である。
【図95】一部の実施形態による3-Dネットワークを測位する際のプロセスの流れのブロック図である。
【図96】一部の実施形態による移動する3-Dネットワークによって形成される初期三角形を示す図である。
【図97】一部の実施形態による移動の継続的観測により3-Dネットワーク内に形成される初期平面を示す図である。
【図98】一部の実施形態による第1の平面と比較される、3-Dネットワーク内に形成される第2の平面を示す図である。
【図99】一部の実施形態による水平状態を特定するために前の2つの平面と比較される、3-Dネットワーク内に形成される第3の平面を示す図である。
【図100】一部の実施形態による締出しゾーン1または2の機能高度を示す図である。
【図101】一部の実施形態による締出しゾーン3向けの屋内スポットキャスト構成およびその特定の機能高度の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
諸実施形態をよりよく理解するために、以下の詳細な説明について添付の図面と併せて言及するものとする。
【0018】
同じ参照番号は図面全体にわたって一致する部分を示す。
【0019】
図1でこのプロセスは、そのAOI(影響エリア)内の他のRFビーコンの存在を示す無線信号を検出することにより、他のオブジェクトのローカル相対位置を取得し(1)、距離、各オブジェクトの移動のベクトル、ローカルオブジェクト情報、デバイスの方位などだがこれだけには限定されないセンサデータを統合することによって測位をさらに取得する。一部の実施形態に関しては、他のRFビーコンを検出することによって初期化される1つ以上の測位アルゴリズムおよびフィルタリングアルゴリズムにセンサデータを与えることにより(5)、ローカル相対位置の取得がなされる。各オブジェクトにはAOI内で相対座標が割り当てられる。
【0020】
一部の実施形態に関しては、提示されるオブジェクトのリストを記憶し同期するためにトラックファイルが作成され、オブジェクト間で共有され、このトラックファイルは限定ではなく例示としてオブジェクトのID、角度、距離、誤差および誤差等高線によって詳述されるIDおよびオブジェクト位置を含む。トラックファイルの更新は、新しい位置を得る場合または情報の変更が検出される場合に自動的に行われる。
【0021】
各オブジェクトには、オブジェクト情報属性を参照するために使用される固有の識別子が割り当てられる。情報属性は、オブジェクト中に埋め込むことができ、またはリモートゲートウェイを介してアクセスすることができる他のデータ源にさらにリンクすることができる。
【0022】
インターネットは、情報を他のインターネットデータオブジェクトにリンクする機能を提供する。現在のインターネットは仮想世界または電子社会を超えて広がることはなく、物理的オブジェクトに情報をリンクする概念も機能もない。特定の実施形態はオブジェクトハイパーリンクと称する、実世界のオブジェクトを情報にリンクできるようにする方法を提供する。
【0023】
本発明の一部の実施形態は、モバイルデバイスまたは他のオブジェクトが、近くのオブジェクトの位置および一緒にリンクされる関連情報を特定できるようにする(10)。各オブジェクトによるハイパーリンクは、実世界のオブジェクト中に(多くの場合URLと呼ばれる)参照リンクを割り当てまたは付加する。
【0024】
オブジェクトハイパーリンクは実世界または物理的空間内のオブジェクトを、テキスト、データ、ウェブページ、アプリケーション、音声、映像、または社会的情報の形をとり得る情報とリンクすることができる。参照される情報を取り出すために、オブジェクトハイパーリンクは多数の方法およびそれらの方法の組合せによって実施することができる。図2はオブジェクトハイパーリンクを実施する方法の一実施形態を示し、ここではローカルデータベース40に記憶されるローカル情報がタグ50を介してオブジェクト45に関連付けられている。一部の実施形態に関しては、ローカルデータベース40はROM(読出し専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、磁気記憶媒体、光記憶媒体などだがこれだけには限定されない記憶媒体中に記憶することができる。タグ50に関連する情報は、通信リンク60を介して測位システム55に伝えられる。測位システム55とタグ50との間の通信リンク60は、RF、光、有線、または他の通信リンクを含むがこれだけには限定されない任意の形式の通信リンクを使用して確立することができる。一部の実施形態に関しては、測位システム55はオプションでモバイルデバイス65と結合することができる。測位システム55は、RFリンク、光リンク、またはハードワイヤリンクを介してモバイルデバイスに結合することができる。一部の実施形態に関しては、測位エンジン55はブルートゥースリンクを介してモバイルデバイスに結合することができる。さらに、モバイルデバイスはディスプレイ70に結合することができる。
【0025】
図3は、タグ50がイントラネット/インターネットネットワーク85を介してリモート情報データベース75と通信する、オブジェクトハイパーリンクを実施するための代替方法を示す。リモート情報データベース74は、インターネットネットワーク、イントラネットネットワークまたは他のネットワークへの先に記載したような任意の通信リンクを介してタグ50に結合することができる。さらに、測位システム55を図4に示すようにリモート情報データベース75と結合することができる。測位システム55はリモート情報データベース75と直接または図4に示すようにモバイルデバイス65を介して結合することができる。測位システム55は、先に記載したような任意の通信リンクを介してリモート情報データベース75と結合することができる。一部の実施形態ではリモート情報データベース75が、先に記載したようにネットワークを介した通信リンクを介してタグ50と結合される。さらに、タグ50は任意の数の情報データベースに結合することができる。図5は、先に記載したようにタグ50がリモートデータベース75およびローカルデータベース40と結合される実施形態を示す。さらに、測位エンジン55およびタグ50のどちらも任意の数の情報データベースと結合することができる。図6および図7は先に記載した構成に類似する、測位エンジン55およびタグ50をどのように情報データベースに結合することができるのかについての構成を示す代替実施形態を図示する。
【0026】
一部の実施形態に関しては、各オブジェクトが、指定された基準を満たすオブジェクトを検索し、突き合わせる際に使用可能なオブジェクト属性およびオブジェクト情報を含む。ハイパーリンクならびにオブジェクト情報の検索および突き合わせは、ローカルオブジェクトと仮想オブジェクトとの間の関係を特定する(15)ための方法体系を提供する。これらのオブジェクト間の関係は、突き合わせられる情報属性に基づいてオブジェクト同士を「結び付ける」。
【0027】
一例としてオブジェクトが人に相当する場合、この関係は社会的な結び付きや個人的/社会的プロファイルの一致として定義することができる。さらに、適切な通信ゲートウェイが見つかる場合はAOIの外側のオブジェクトを含むオブジェクトと関係を作り出すことができる。さらに、オブジェクトがフィルタされて特定の階層ステータスの関係を表示する(20)ように、これらの関係に階層値(hierarchical value)を割り当てることができる。これについては以下により詳細に説明する。
【0028】
一部の実施形態に関しては初期設定により、オブジェクト内に含まれる情報の物理的な位置が、RF信号を生成するそのオブジェクトの物理的な位置に対して空間的に参照される。しかし、情報を所与のオブジェクトの実際の位置から離れた位置に空間的に配置し、そのため自らの位置を基準とした相対位置を作り出すこともできる。すなわちあるオブジェクトは、自らに直接関係する情報に関連付けられてよく、または異なる位置にある別のオブジェクトに関係する情報に関連付けられてもよい。これは、物理的なオブジェクト位置に関連する位置に、または物理的なオブジェクト位置とは異なる位置に情報を配置できるようにしもしくはオーバーレイできるようにする。さらに、単一のオブジェクトが、その物理的空間の周囲の様々な空間位置において複数の情報および様々なタイプの情報を伝えることができる可能性がある。
【0029】
一部の実施形態に関しては、オブジェクトは、すべてのオブジェクト活動およびそのオブジェクトが得るすべての関係を取得する機能を有する。このデータは後で検索し、取り出すために使用することができるカレンダ(時間カレンダ:Temporal Calendar)としての時間表(time line)に日時スタンプされる(30)。この機能は所与の時間内の物理的イベントを再現できるようにする。ユーザデバイスを利用することにより、すべてのデータをディスプレイ上でさらにグラフィカルに表すことができる(35)。ディスプレイはオブジェクト、オブジェクト情報、関係、および情報オーバーレイの対話型グラフィカル表現をもたらすことができる。ディスプレイは、デバイスの基準位置からの実世界のオブジェクト位置に一致する物理的場面に従ってオブジェクトが方位調整されることをさらに可能にする。
【0030】
ローカルオブジェクトの位置の特定
図8のブロック図は、オブジェクトの相対位置の正確な情報を提供し、その情報をモバイルデバイス内で正しく方位調整するために本発明の一部の実施形態に関して利用される構成要素を示す。
【0031】
一部の実施形態に関しては、測位エンジン55が、1つ以上の入力データ源を利用することによりローカルオブジェクトの位置を取得する。入力データ源には、オブジェクト間の距離を特定するための距離センサ85、移動ベクトルを特定するための移動センサ95、およびローカル方位を特定するための方位センサ100が含まれるがそれだけには限定されない。距離センサ85は、自らと他のオブジェクトとの間の距離を提供する。移動センサ95は、運動ベクトルおよびオブジェクトの傾斜角を計算する機能を提供する加速度センサを含むことができる。方位センサ100は、ローカル地磁界を提供する磁気センサまたはコンパスを含むことができる。
【0032】
これらのセンサは、物理的モデリング構成要素105および位置取得構成要素110に結合される。センサのデータは、センサ入力および物理的モデリング構成要素105からの入力に基づいて位置取得構成要素110によって融合される。位置取得構成要素110が、ローカルオブジェクトの相対位置および関連誤差を位置取得構成要素110に結合されるAOIフィルタ構成要素115に返す。さらにこのAOIフィルタ構成要素115は、測位エンジン55の外部の情報に基づいて位置および誤差情報をAOIフィルタ構成要素115に提供するセンサマイグレーションブリッジ構成要素116とも結合される。AOIフィルタ構成要素115は、後測位フィルタ構成要素120にさらに結合される。
【0033】
次いでこの相対位置が、オブジェクトの動的特性(dynamic quality)を平滑化するために、AOIフィルタ構成要素115および後測位フィルタ構成要素120によってフィルタされる。この位置は、関係発見構成要素135に結合されるトラックファイル構成要素130に記憶される。このトラックファイル構成要素130は、後測位フィルタモジュール115から受け取った情報と、センサマイグレーションブリッジ構成要素116を介して付近の他のオブジェクトから受け取ったトラックファイルとを比較する。後測位フィルタ構成要素120からの出力は、利用可能な最良の情報を有する最終トラックファイルを作成するために使用される。この情報はトラックファイル構成要素130に記憶される。
【0034】
一部の実施形態に関しては、トラックファイル構成要素は、ローカルトラックファイル構成要素130a、外部トラックファイル構成要素130b、およびユーザ復号トラックファイル構成要素130cを含むことができる。ローカルトラックファイル構成要素130aは、ローカルモバイルデバイスの位置情報を記憶することができる。あるいは外部トラックファイル構成要素は、他のモバイルデバイスまたはオブジェクトに関係する位置情報を記憶することができる。一部の実施形態に関しては、ローカルトラックファイル構成要素130aに記憶される情報は暗号化される。さらに一部の実施形態に関しては、ローカルトラックファイル構成要素130aと外部トラックファイル構成要素130bとが互いに結合され、これらの構成要素間で位置情報を渡しあう。
【0035】
一部の実施形態に関しては、トラックファイル構成要素130に記憶される暗号化された情報にアクセスするために、トラックファイルオブジェクト位置暗号化キーがユーザ復号キーと比べられる。このキーが復号できるオブジェクトが、ユーザオブジェクトリスト内に移される。このリストは、ユーザが対応する位置を見ることができるオブジェクトを表す。
【0036】
図9は、このオブジェクトとユーザトラックファイル内の他のオブジェクトとの間の関係を特定する関係フィルタを含む関係発見構成要素135も含む。この関係発見構成要素135はトラックファイル構成要素130と結合される。この関係発見構成要素は、トラックファイル構成要素120に記憶される情報を使用して関係を比較し、特定する。
【0037】
グラフィカルディスプレイを備えるユーザデバイスに関しては、オブジェクトの位置、関係、および情報を可視化できる。ディスプレイ構成要素145は、トラックファイル構成要素130、関係発見構成要素135、および方位センサ100と結合される。一部の実施形態に関しては、この方位センサは、ディスプレイ構成要素145に情報を提供する磁気センサを含む。この情報は、ユーザデバイスの方位をユーザデバイスの物理的な世界の眺めに一致させるために表示を回転させるために使用することができる。さらにトラックファイル構成要素130および関係発見構成要素135から受け取った情報は、オブジェクトの相対位置、それらのオブジェクト間の関係、および他の関連情報に関係する情報を表示するためにディスプレイ構成要素によって使用される。
【0038】
位置取得
一部の実施形態に関しては、位置取得構成要素110の測位操作を測位処理のブロック図である図9に示す。まず、センサデータがハードウェアデータ収集ステップで集められる(150)。特定の実施形態は距離センサ、加速度計、ジャイロスコープ、および磁気センサを含むがこれだけには限定されない1つ以上のセンサからセンサデータを集めることを含む。このハードウェアデータ収集ステップ(150)は、各ノードの歩行ベクトルおよびそれらのノードのうちの2つずつの間の距離を集めることを含む。次いでこれらの生データが前処理されて(155)より高い精度を実現する。この前処理ステップ(155)は、網目状ネットワークマルチパス除去(150a)、時系列マルチパス、ジッタ除去(155b)、およびデータの組合せマルチパス、ジッタ除去(155c)のうちの1つ以上を含む。次いでこの前処理ステップ(155)の出力が、相対位置を取得するために測位アルゴリズム(160)に送られる。
【0039】
この測位アルゴリズムステップ160は、急激な変化(flip)の特定(160a)、方位の特定(160b)、および位相(topology)の取得(160c)のうちの1つ以上を含む。
【0040】
その後、得られた位置が数学的方法によってフィルタされて(165)最終の首尾一貫しかつ整合性のある位置の解を実現する。この位置フィルタステップ(165)は、歩数計およびコンパスの測位を計算された位置および前に選択された位置と比較すること(165a)を含む。さらにこの位置フィルタステップ(165)は、センサデータの組合せを使用して位置情報の特定をさらに支援することができる(165b)。この位置取得は、以下に明確に記載する2-Dアルゴリズムから一般化測位アルゴリズムにリンクする3-Dネットワーク構成向けの位置取得を含む。
【0041】
前処理
一部の実施形態に関しては、前処理操作は以下のうちの1つ以上を含む。それは、マルチパス距離データを除去するためのネットワーク最適化法、一連のセンサデータを取得しこの時間範囲内の明らかなジッタを除去する時系列マルチパス、ジッタ除去、および同じ目的のデータの組合せである。
【0042】
ネットワーク最適化
図10は、5つのノードを含むネットワークを示し、このネットワークではオブジェクト距離データの2つが、該当する2つのノード間の妨害170および175に起因するマルチパスによって損なわれている。ノードは、基準信号を伝送するビーコン、オブジェクト、タグ50、または測位エンジン55である。このネットワークを数学的に分析することにより、破損の程度、データ整合性、および構成形態に応じて、正確な位相の単一の解を得ることが可能である。この方法はネットワーク最適化と呼ばれる。
【0043】
時系列マルチパス、ジッタ除去
【0044】
【表1】

【0045】
表1は、一実施形態の測位システムによって記録された一連の距離データを示す。前の記録と明らかに整合性のないデータは取り除かれる。
【0046】
データの組合せマルチパス、ジッタ除去
【0047】
【表2】

【0048】
表2は、距離データおよびコンパスデータ両方の記録を2つの異なる列に示し、各列の整合性は他の列を導く役割を果たし、これは時系列の節におけるほど明白ではないジッタを除去するのを助ける。
概して前処理の図11に示すように、厳密な磁気的方位(magnetic orientation)を取得するために傾きを補償するとともに、生運動データまたは計算された歩行距離のいずれかによって距離ジッタを除去するために、具体的には運動センサを使用することができる。同様に、同じ操作のためにコンパスセンサを使用することもできる。一方、損なわれた方向性または歩行距離の計算を補償するために整合性のある距離データを逆に適用することもでき、これは全体としてデータ破損の可能性を低減する。
【0049】
2次元測位アルゴリズム
以下の解説は2-Dネットワーク構成に焦点を当てる。メカニズムが異なるため、説明しようとするシナリオが2つあり、それはネットワーク内にノードが2つしか存在しない場合(アルゴリズムは3ノードシナリオにも適用することができる)と、複数のノード(好ましくは4つ以上)が使用可能である場合とであり、それぞれのシナリオが異なるアルゴリズムで解決される。
【0050】
2ノードシナリオ
一実施形態のプロセスの流れの概要を図12によって示す。
【0051】
移動解釈のためのセンサデータ(300)
概してネットワークが大きければ大きいほど、このネットワーク内の距離の数が組合せの対に比例することを考慮すれば、ノード当たりの情報はより多くなる。したがって2ノードシナリオは、不十分な距離データを補償するために余分な労力をはらう必要があるため、ノードごとに最低量のデータを保有する。移動解釈は、上記の補償の一手段としてのネットワークに関係する各オブジェクトの移動距離および進行方向をとして定義される。一実施形態に関してはこの情報を得るために磁気計が使用される。以下に記載するいくつかのアルゴリズムが、様々なシナリオに適用するように指定されるある時間範囲内のデバイス保持者の移動距離を提供する。
【0052】
加速度二重積分法
加速度がセンサ(sensory)雑音背景(典型的には自動車での移動)と区別できるほど十分大きい状況下では、移動距離を計算するために加速度二重積分法が使用される。一部の実施形態に関しては、(時間に関する)加速度二重積分法が、(好ましくは)2つ以上の垂直加速度計からのデータを使用する慣性航法システムに適用される。得たデータの単一積分は、ユーザが移動する際に加速度から速度を計算するのに対し、二重積分は位置を計算する。現在位置を得るように積分の結果は開始位置に加えられる。二重積分のため、位置の誤差は時間の2乗に比例して増加する。
【0053】
ステップカウント(歩数計)法
この働きは競走者、徒歩での旅行者、または歩行者の使用のために特に用いられ、これらの使用では加速度の測定がセンサ雑音の影響を受けやすく、「ステップ」パターンが明確である。図13は、一実施形態による加速度センサデータにおけるそのようなパターンの説明図を示す。ステップカウント法は、図13に示すもののようなパターンから解釈される物理的ステップの数を単に数えるものである。この方法は一般に歩数計とみなされている。
【0054】
加速度信号のパターンは各ステップで繰り返すプロファイルを有する。一部の実施形態では、この加速度プロファイルは、足と地面との接触および結果として起こる衝撃によって陽性加速度のピークが生じる陽性相と、反動によって陰性加速度のピークが生じ、陽性加速度のピークの絶対値よりも小さい絶対値を有する陰性相とを連続的に含む。ステップの検出は、加速度信号の値と、加速度のピークを検出するための設定値を有する基準閾値とを比較することに基づく。その後ステップのカウントが行われ、推定される人間の歩長を掛けることにより合計移動距離の測定が更新される。
【0055】
円の交点表示への移動(305)
図14では、原点1 400は、第1のオブジェクト401が移動前にいる場所である。下の円410は、初期位置が計算される前に距離によって特定される第2のオブジェクト415の可能な位置を表す。第2のオブジェクト415が移動する場合、移動ベクトル420として表されるその移動の(コンパスから読み取られる)方向および(歩数計から読み取られる)距離が分かるので、第1の円415をその方向にその距離だけ単純に移動させ、410aで表される新しい円が第2のオブジェクト415の移動後の可能な位置になる。
【0056】
同時に第1のオブジェクト401が、(その移動ベクトルによって得られる)特定の座標で表すことができる別の位置に移動する。移動後、最も大きい円425として図示される2つのオブジェクト間の距離を更新する。移動後の2つの円の交点430が、第2のオブジェクト415の相対位置の可能な解になることになる。
【0057】
三角測量(円の交点)を解くための三角法の解法(310)
ここで測位は第1の円500と第2の円510との交点を得る問題になる。第1の円500は、第1の中心505および第1の半径520によって定められる。同様に第2の円510は、第2の中心515および第2の半径525によって定められる。したがって、この2つの円の交点を特定するために三角法を使用する。図15は、この2つの円の交点を特定するためにどのようにこの情報が使用されるのかを示す。第1の中心505と第2の中心515との間の距離(d)について解くために三角法を適用する。さらに、三角形526内の角度シータ530について解くために三角法を使用する。これを解くことは、2つのベクトル520および535を定義するための十分な情報をこの測位システムに与える。ベクトル加法により、以下のように2組の可能な座標が得られる。
Theta=acos((R1^2+R2^2-d^2)/(2*R1*R2))
座標の組1:
X=X1+R1*cos(theta)
Y=Y1+R1*sin(theta)
座標の組2:
X=X1+R1*cos(-theta)
Y=Y1+R1*sin(-theta)
【0058】
上記の数学的手法は三角測量と呼ばれ、以下の測位で繰り返し使用する。
【0059】
方向転換の検出(315)
方向転換は、磁気計データの継続的観測中の非雑音レベルの変化によって想定される、移動方向の変化として定義される。(方向転換の発生を示す)検出が生じる場合、次節で説明するように位置の特定が行われ、そうでない場合はこのアルゴリズムは新しい円の交点を探す初期状態に戻る。
【0060】
三角測量の解を前の解と比較する(320)
方向転換が検出される場合、新しい交点の解を前に得た交点の解と比較し、センサデータと整合性のある移動ベクトルを有する方の解を選択する。図16は、上の小さい円560上の第1の交差550および第2の交差555として示す新たに作り出された円の交点を示し、それらを下の円575上の第3の交差565および第4の交差570によって示される前に三角法で測られた相対位置と比較して以下の移動ベクトルを推定することができる。
前に三角法で測られた座標:
(Xprev 1, Yprev 1)
(Xprev 2, Yprev 2)
新たに三角法で測られた座標:
(Xnew 1, Ynew 1)
(Xnew 2, Ynew 2)
推定される移動ベクトル:
580として示すベクトル1:(Xprev 1-Xnew 1, Yprev 1-Ynew 1)
585として示すベクトル2:(Xprev 1-Xnew 2, Yprev 1-Ynew 2)
590として示すベクトル3:(Xprev 2-Xnew 1, Yprev 2-Ynew 1)
595として示すベクトル4:(Xprev 2-Xnew 2, Yprev 2-Ynew 2)
【0061】
上記のベクトルを最初のステップで得た移動ベクトルと比較し、その移動ベクトルと整合性のあるベクトル、図16ではベクトル4 595を選択する。したがってこの測位システムは現在の相対位置が(Xnew 2, Ynew 2)であると特定する。
【0062】
一部の実施形態に関しては、交点の解の選択におけるより高い精度を確保するために上記の操作が一定間隔で繰り返される。一実施形態に関しては、この操作が1分間に1〜60回繰り返される。他の実施形態ではこの操作はさらに頻繁に繰り返される。
【0063】
マルチノードシナリオ(例:5ノードシナリオ)
一部の実施形態によるプロセスの流れの概要を図17によって示す。
【0064】
センサデータ(距離)の取得(610)
2ノードシナリオとは異なり、マルチノードのネットワークは通常、位相の取得を確保するための相対的に十分な距離データに恵まれる。しかしマルチパスの問題がある場合、および不十分な距離データが使用可能であり、そのため後続の提案手順が有用な出力をもたらすことができない場合、誤差の発生がかなり多くなることがある。
【0065】
上記のような有用な出力がもたらされない状況では、この測位システムの一部の実施形態は、上記のように相互のノードを設定するために自動的に2ノード運用に切り替わる。
【0066】
仮座標軸への距離の確立(615)
仮座標軸への距離の確立手法を使用する実施形態に関しては、ノード1(原点)としての観測者を始めとして5つのノードが順序付けられる。次いで、ノード1と他のノードとの間の距離がノード1からある距離以上である場合、そのノードに無作為に番号が割り当てられる。一実施形態に関しては、ノード1とそのノードとの間の距離は3mより大きい(検証できるパラメータ。ノード1の隣に座る人がアンカポイントになることは好ましくない)。次いでこのノードに1組の仮座標が割り当てられる。一部の実施形態に関しては、このノードにx、y軸上の1組の仮座標が割り当てられる。ここでいう仮座標とは、実座標を求めることができる前に計算を可能にする時間座標系(temporal coordinate system)として定義される。
【0067】
三角測量(円の交点)を解くための三角法の解法-位相の取得(620)
座標系を設定した後、一部の実施形態は、この第1のノードおよび第2のノードと第3のノードとの間の距離がどちらも特定の距離よりも長いことを満たす1つのノードを残りのノードから無作為に選択する。一実施形態に関してはこの距離は(前のステップと同じ理由のため)3mである。第3のノードの2つの可能な仮座標を得るために上記のように円の交点を得る。この第3のノードの2つの可能な座標の1つを選択し、残りの位相を求める。ノード1とノード4、ノード2とノード4によって作られる2つの円を交差させ、ノード3を層ブローカ(tier broker)として使用する。センサデータにより近いノード3への距離を有するノード4の1つの可能な座標を選択する。代わりの交点についても繰り返し、ノード4のすべての座標を得る。これらの座標を平均し、ノード4の最終座標として返す。第5のノードについても前のステップを繰り返し、1つの可能な位相の構築が終了する。図18に示すように、対称の位相は、得た位相をpx軸について反転させることにより容易に作り出すことができる。
【0068】
座標の更新による移動方向をコンパスと比較する(625)
図19では、位相aに関し、ノード1が第1の位置700から第2の位置715に移動した後、仮座標系a内の他の静的ノードの交差によりノード1の新しい座標を得る。つまり三角法で測られた新しい座標は(X1, Y1)であり、この座標系におけるノード1の移動方向を次式のように推定する。
angle1=atan2(Y1, X1)
【0069】
コンパスの方位角2によって提供される実際の歩行方向と比較し、次式のように仮座標系の回転角アルファを得る。
alpha=angle2-angle1
【0070】
座標系の回転-方位を得る(630)
座標系全体をアルファだけ回転させて実際の方位を「北」に一致させ、したがって実座標系710を得る。
【0071】
すべての座標に関して角度アルファだけ回転させることは次のことをもたらす。それは、距離=R、方位角(azimuth)=thetaなどの極座標表現を有するオブジェクトに関して、新しい極座標表現は、距離=R、方位角(azimuth)=theta-alphaになる。
【0072】
位相全体から三角法で測られたノード1の座標を引くことにより、原点がノード1の現在位置(715)になるように更新する。つまりデカルト表現(X, Y)で存在する各オブジェクトについて、更新された表現は(X-X1, Y-Y1)となる。
【0073】
方向転換の検出(635)
図20では、得られた実座標系における2つの可能な位相を示す(この反転:flippingのあいまいさのためにすべての座標がまだ特定されていないことに留意されたい)。
【0074】
矛盾する推定移動方向を作り出すことによる上記の反転のあいまいさを低減するために、移動オブジェクトの方向転換が必要である。一実施形態に関しては、方向転換の検出は、検出精度の水準を高めるために磁気計の方向変化の想定および三角測量座標の推定方向変化の両方によってもたらされるものとする。
【0075】
三角法で測られるノード1の新しい座標が(X1new, Y1new)である場合、ノード1の推定進行方向は次式で表される。
Heading(new)=atan2(Y1new, X1new)
次式で表される前に記録された進行方向と比較する。
Heading(previous)=atan2(Y1prev, X1prev)
したがって次式が得られる。
Heading change= Heading(new)-Heading(previous)
進行方向の変化が事前設定された閾値を超える場合、上記の方向転換検出の第2の条件が満たされる。
【0076】
(方向転換の発生を示す)上記の検出が生じる場合、次節で説明するように位相の特定が行われ、そうでない場合はこの検出が果たされるまでこのアルゴリズムが繰り返される。
【0077】
三角測量で推定された移動方向と磁気計の方向とを比較する-位相を得る(640)
ノード1の方向転換が検出されると、前節でノード1の進行方向はHeading(new)=atan2(Y1new, X1new)であると説明した。この進行方向は位相aでの三角測量によってのみ推定されることに留意されたい。
【0078】
位相bを使用して鏡映対称性を適用し、ノード1の新しい座標は次式のようになる。
(X1new b=cos(2*beta)*X1new+sin(2*beta)*Y1new,
Y1new b=sin(2*beta)*X1new-cos(2*beta)*Y1new)
ただしベータは、図20に示す位相aにおけるノード1の新しい座標とx軸との間の角度である。
【0079】
ノード1の2つの可能な座標の方位角を比較し、コンパス方位シータしたがって対応する位相により近い方を選択する。
【0080】
最後に再び原点を更新し、更新するために得られる位相について三角測量を繰り返す。
【0081】
3次元測位の増強
3次元(3-D)測位の増強は、地上1メートルの高度での情報オーバーレイ配置を要求する場合に必要とされ得るような高度についての推定を要求する応用例を対象とする。この追加の次元の取得は高度次元を提供し、適宜にオブジェクトを表示し、方位調整するために使用することができる。このプロセスは既存の2-D測位アルゴリズムを活用し、利用可能な場合は高度をノードに追加し、高度についての追加情報またはセンサデータのより大きな集合を追加する。
【0082】
以下の解説ではアクセスポイントが一切ない3-D網目状ネットワークを再構成する2つの方法を説明し、その方法のそれぞれが特定の制約のもとで動作し、そのため指定された応用例が実現可能である。
【0083】
事前プログラムされた高度の方法
一部の実施形態に関しては、この方法はアクセスポイントの位置確認(localization)および2-D測位両方のメカニズムを組み合わせる。特定の高度に展開される位置信号を発する静的測位エンジン、タグ、ビーコン、または他のオブジェクトであって、そのような一実施形態に含まれるスポットキャストは、そのスポットキャストの位置的特徴としての高度の自動計算または手動入力によってそのような情報を取得する。情報の通信および中継により、各スポットキャストが有する様々な高度についての知識をネットワーク全体が共有する。スポットキャストなどの測位エンジンは、この情報から自らが存在する関連水平面を特定する。
【0084】
ネットワークの知られている要素としての上記の事前プログラムされた高度特徴を使用して、2-D形状および3-D形状を組み合わせることによって残りの位相の計算を行うことができる。こうして完全なネットワーク構成が得られ、知られている3-D形状を利用してその後更新される。
【0085】
この方法は、スポットキャストなどの静的測位エンジンが豊富にある応用例に実現性が適用されることを実証する。アクセスポイントの手法と比較し、この方法はアンカポイントの正確な位置を取得する際の集約的な労力を節約するのに役立ち、使用を厳格なインフラストラクチャ基盤から解放するとともに、アンカポイントが割り当てられる必要なく動作する。
【0086】
追加の次元の位置精度は、アクセスポイントの位置確認方法と比べて相対的に低い。それでもなお、動作において高度1メートルのより低い精度水準で足りる日常の多くの応用例に関しては、この方法は機能する適当な手法である。
【0087】
移動に基づく3-D形状測位
3-Dネットワーク再構築の別の形式は、測位を行うシミュレートされたアンカポイントを得るためのより多くの情報収集によるものである。図95は一部の実施形態によるそのようなプロセスの概要を示す。具体的には図95のプロセスは、移動の解釈を行うためにセンサデータを使用するステップと、プリミティブ位相を得るために三角測量を使用するステップと、水平面を特定するためにさらなる移動観測を分析するステップとを含む。図95に示すように、このさらなる移動の分析は更新するために繰り返すことができる。図95の実施形態は垂直移動を検出するステップ、および最大/最少あいまいさを特定するステップも含む。このステップから図95の実施形態のプロセスの流れは、移動の解釈を行うためにセンサデータを使用ステップに戻る。次元的特徴を構築するためにエンドユーザに頼るのではなく、これらの位置に関係するシグニチャはある期間にわたり移動中のネットワークの動的特徴を観測することにより得ることができる。図96から図99は、再構築のために3-D測位が使用される2-D形状平面を構成するこの手法の詳細なプロセスを示す。
【0088】
図96は2つのノード1(800)およびノード4(810)が存在し、そのうちノード4(810)がノード1(800)よりも高い位置を有するシナリオを示す。ノード1(800)が新しい位置2(815)に移動した後、ノード1(800)の移動距離、移動前および移動後の測定によるノード1(800)とノード4(810)との距離によって三角形を形成することができる。2(815)が3(820)に移動し続けるにつれて、一連の測定により図97の灰色の平面825として示す平面が作られる。上記の平面が水平であるという条件で、ノード4(810)の高度は、5(830)によって図示する上記の参照の水平面への垂直距離として導き出されることになる。
【0089】
しかし、ノード1(810)の垂直移動について知らないため、水平面を特定するにはさらに裏付けが行われる。図98は、ノード1(810)の地点3(820)から地点5(830)へ、次いで地点6(835)への連続的な行路を示し、このとき比較するために新しい平面(840)が作られる。返される2つの平面に高度の矛盾が観測される場合、この段階での水平状態のあいまいさはなお存在する。具体的にはこの2つの平面が両方とも水平ではない場合、独立して参照されるそれらのノード4(810)の高度は区別できる差になる。
【0090】
一部の実施形態に関しては、このあいまいさは図99に示す移動の観測を延長することによって低減される。ノード1(810)が6(835)から7(845)へ移動して第3の平面(850)を形成し、この平面を前に作られた2つの平面と比較するとき、参照されるノード4(810)の高度の整合性が、水平状態ならびに結果として生じるこの構成に関連する高度を検証する役割を果たす。
【0091】
3つ以上の静的スポットキャストノードを備える3-Dネットワークに関しては、各移動地点(識別表示2、3、4、5、6、7など)をそのネットワーク内にある静的スポットキャストノードで置き換えて同じ手法を適用することができる。そのようなより大規模なネットワークに関しては、平面を取得し、比較するプロセスが相応に短縮される。
【0092】
事前プログラムされた高度の方法とは異なり、この方法の実施例は静的スポットキャストが豊富にあることを必要とせず、移動性を伴うより広いエリアへの適用性があると考えられる。
【0093】
センサマイグレーションブリッジ
本発明の一部の実施形態は、不完全な技術的センサ解決策を実装するモバイルデバイスまたはオブジェクトで動作するためにマイグレーションブリッジまたは後方互換性を提供する。知られている情報を共有するために、このマイグレーションブリッジはローカル無線ネットワークプロトコル(Wi-Fi)を利用する。このローカルネットワークを介して、任意の知られているデータ点を増やすために各デバイスが知られている情報を互いに共有できるようになる。これはデバイス間の距離、位置確認の強化、および誤差の低減をもたらす。
【0094】
本発明の一部の実施形態は、既存のモバイルデバイスが距離データを計算するための信号を使用できるようにする。一部の実施形態に関してはこの信号はブルートゥース信号である。この信号伝達は、ローカルネットワークに参加する他のデバイスによってさらに高めることができる妥当で正確な距離をもたらすのに十分な情報を提供する。しかし、推測航法技術なしではブルートゥースデバイスは角度および距離を提供できなくなる。
【0095】
本発明の一部の実施形態は、GPS機能を備える既存のモバイルデバイスがGPSデータから距離および角度を計算できるようにする。最小識別距離(resolution)の細分性を高めるために、GPSデータはブルートゥースの距離に基づく距離計算によって増強される。
【0096】
GPSまたはブルートゥースはデバイスの方位は計算しない。方位はデバイスが動いていながら計算することができるが、デバイスが据置型である場合にはこれは当てはまらない。これらの据置型デバイスは表示方位を固定し、表示情報を回転させない。
【0097】
図21は、一部の実施形態による様々なタイプのセンサを処理するための概要を示す。ブルートゥース900を含むデバイスは、ブルートゥース信号強度の推定に基づく他のデバイスからの推定相対距離しか得ることができない。
【0098】
図21は、特定の実施形態ではWi-Fi910を備えるデバイスが、公になっているWi-Fiアクセスポイントを得るために地理座標の公開データベースにアクセスできることも示す。範囲内で1つまたは2つのアクセスポイントが利用可能であることを所与として、所与のデバイスは、推定された範囲にあるそのアクセスポイントの近くに配置され、最も強い信号強度を有する一番近いアクセスポイントに基づく地理座標を与えられ得る。範囲内で3つ以上のアクセスポイントが利用可能であることを所与として、各アクセスポイントへの信号強度に基づいて三角測量を成立させることができ、地理座標を特定することができる。
【0099】
図21は、地理座標が判明したことを所与として、これらの座標がローカル無線ネットワークを介してローカルデバイス間で共有され、相対座標系が計算され、必要な相対データ距離および方位角が特定されることをさらに示す。この距離および方位角に関連する可能な誤差を特定するために誤差領域(error area)も計算される。
【0100】
地理座標(X1, Y1)および(X2, Y2)を有する2つのデバイス間の相対座標変換は次式で表される。
距離=SQRT((X1-X2)^2+(Y1-Y2) ^2)
方位角=ATan2((Y2-Y1), (X2-X1))
【0101】
AOIフィルタ
本発明の一部の実施形態は、そのAOIの外の情報をフィルタにかけて除去する。この情報は、ローカルエリアネットワークを使用したデバイス間のトラック情報の共有による増加した距離計算のために受信され得る。
【0102】
デバイス間で相対位置が入手可能であることを所与として、このAOIフィルタは定義された最大距離よりも遠くにあるオブジェクトを除去する。
【0103】
後処理フィルタ
測位アルゴリズムにより相対位置が得られた後、より優れた推定を行うために解がフィルタに送られる。不完全なデータ点および/またはノイズの多いデータ点からの動的システムの状態の再帰的推定(ベイジアンフィルタ)や、ジッタ除去のための前処理で使用されるのと同じ手法など、いくつかの方法体系が活用するために利用可能である。
【0104】
トラックファイル
本発明の一部の実施形態は、ローカルオブジェクトのリストを保つためにトラックファイルを利用する。このトラックファイルは、オブジェクトID、角度、距離、誤差、誤差等高線、および関連情報を含む。ローカルトラックファイルは、他のローカルオブジェクトと送受信でき、他のオブジェクトからの増強されたデータを利用してマージすることができる。したがってマージされた最終トラックは位置誤差を減らす。
【0105】
図24は、各オブジェクトID 1000がSOI内の固有のオブジェクトまたは「トラック」、およびその関連位置情報を表すトラックファイルデータベースの一例を示す。各オブジェクトID 1000は、オブジェクト属性特徴1010、公開情報1015、別の社会的情報1020または社会的ネットワーク1025、およびカスタム定義されたタイプの情報1030を含むオブジェクトID 1000の情報内へとリンクされる。
【0106】
外部トラックファイル
本発明の一部の実施形態は、自らのデータセットを増強し、位置誤差を減らすために、他のモバイルデバイスのまたは他のオブジェクトのトラックファイルをマージするオプションを有する。
【0107】
ユーザ復号トラックファイル
トラックファイルの記憶位置は、オブジェクトが位置情報を閲覧しまたは位置情報に作用できるかどうかを決定する復号キーを含む。オブジェクトキーがオブジェクトの既存の位置キーに一致する場合、オブジェクトの位置が復号され、ユーザが実行可能な最終トラックファイル内に送られる。
【0108】
マージされたトラックファイルは、表示されるオブジェクトの最終トラックファイルを確立する。位置が増強されたこのトラックファイルは、限られたセンサ機能を有するオブジェクトが、そのセンサ機能を向上させることなく他のオブジェクトの位置を閲覧し、管理できるようにする。
【0109】
図24は、各オブジェクトID 1000がSOI内の固有のオブジェクトまたは「トラック」、およびその関連位置情報を表すトラックファイルデータベースの一例を示す。オブジェクトID 1000の記録を見ることはできるが、情報IDの1010はそれらの固有キーでそれぞれ暗号化されている。この情報にアクセスするために、データがまず復号される。
【0110】
アーキテクチャ
特定の実施形態は、基準情報なしに互いの近くにあるオブジェクトとの間の相対位置を突き止め、可視化する機能をデバイスに与えるシステムおよび/または方法に関する。各オブジェクトは自らの環境内のオブジェクトのローカル基準系を得るために、自らの環境の物理的モデルを作成する。概してこのシステムおよび/または方法は、以下の入力を利用する数理物理学モデリングアルゴリズムを取り入れることによって実現される。利用される入力とはオブジェクト間の距離、オブジェクトの移動ベクトル、ローカル方位、および他のリモートオブジェクトとのデータフィードバックループである。このデータフィードバックループは、他のオブジェクトのデータおよびセンサを向上させ、補完するためにオブジェクト間で位置情報を共有する。
【0111】
物理的シグナリング
このデバイスの一部の実施形態は、データを伝送し、オブジェクト間の距離を推定するための方法を要求する。そのような実施形態の1つは、デバイス間の信号伝達および情報をもたらすためにRF(無線周波)トランシーバを使用する。オブジェクト間の距離計算のために2つの標準方法が使用される。それはつまり受信信号強度(RSS: Received Signal Strength)および/または伝搬時間(ToF: Time of Flight)である。RSSに関しては、RF伝送の電力レベルを利用して信号強度をもたらし、次いでその信号強度が特定の送信機の仕様(specifications)に関する距離と相関される。ToFによる距離は、タイミングを定めるためのデータプロトコルまたは信号を利用して伝送時間を計算する。精度を高めるために、複数の信号をオブジェクト間でやりとりしてより多くの伝搬時間値を蓄積し、伝搬回数によって平均することができる。本発明の一部の実施形態は両方の方法を二重手法へと一体化し、オブジェクト間で追加のセンサおよび環境的特性を提供する。
【0112】
本発明の一部の実施形態は、2.4Ghzで動作する狭帯域送信機を利用する。他の実施形態は、超広帯域(UWB)伝送方法やノード間の距離を特定するための超音波を含むがそれだけには限定されない他の周波数帯または周波数標準を使用することができる。
【0113】
ローカル方位
このデバイスは、すべてのローカルオブジェクトが同様の基準点に対して同期されるように、ローカル方位をもたらす方法を要求する。一部の実施形態によれば、地球の磁界を検知することができる3軸の磁気センサが利用される。この傾斜センサの利用により、正確な読み取り値を提供するためにオブジェクトの傾斜補償が行われ、地球の磁界を正確に特定する。
【0114】
磁気偏角は、真北とセンサの磁界読み取り値との間の角度である。磁気偏角は地球内の様々な位置および様々な時間の経過で異なる。米国の両端でこの偏角は30度ほども異なり得る。しかし、100KMエリア内では磁気偏角のばらつきは無視できるほど小さく、したがって特定の実施形態がローカルに動作することに関しては重要ではない。
【0115】
傾斜センサ
本発明の一部の実施形態は、地球に対するデバイスの傾斜を計算するための方法を使用する。そのような実施形態の1つは、傾斜を特定するために3軸MEMS加速度計を利用する。
【0116】
移動ベクトル
オブジェクトが移動する場合、デバイスは移動した相対距離を特定するための方法を要求する。この値は、地上を移動した距離の基準概念を提供する。一部の実施形態は歩数計機能、または時間を基準とした加速度の二重積分としての変位に関する物理モデルを利用する。これらの2つの方法の例は上記に詳しく説明した。
【0117】
データフィードバックループ
このデバイスは、他のローカルオブジェクトとセンサデータ、位置、および情報を共有し、更新するためにデータを送受信する方法を要求する。一部の実施形態は、2.4GHzの狭帯域トランシーバを利用する。さらなる実施形態は、デバイス間でデータを伝送するための他の帯域または方法を含むことができる。
【0118】
各オブジェクトがオブジェクト位置を取得すると、それらはローカルトラックファイル内に記憶される。一部の実施形態によれば、このトラックファイルは、オブジェクトID、角度、距離、誤差、誤差等高線、および関連情報を含む。データをマージしてデータセットを増強するために、近くのオブジェクトそれぞれが自らのローカルトラックファイルを共有する。したがって、マージされた最終トラックは位置誤差を減らし、限られたまたはより精度の低いセンサを備える他のオブジェクトを増強することができる。
【0119】
測位エンジン構成
特定の実施形態によれば、ペンシルバニア州フィラデルフィアを拠点とするHuman Network Labs, Inc.によって開発され、実装されるPixieEngineなどの測位エンジンが使用される。この集積回路基板は、物理接続または無線接続を介して他の構成要素とさらに統合することができる。一部の実施形態による測位エンジンのブロック図を図33に示す。図33の実施形態は、ジャイロスコープ、加速度センサ、距離センサ、磁気センサ、メモリ、外部メモリコネクタ、バッテリ、外部バッテリ/データコネクタ、外部デバイスへのインタフェース、およびトランシーバを含み、すべてプロセッサに結合される。
【0120】
さらにPixieEngineは、オブジェクト間の距離およびRSSに基づいて送電調整レベルを実施し、図33を参照されたい。
【0121】
一部の実施形態は、この技術を標準化された通信チャネルを介して既存のデバイスに統合する。そのような実施形態の1つは、図34のブロック図に示すようなブルートゥース無線接続を使用する。具体的には図34の実施形態は、プロセッサに結合される図33に関して説明したものと全く同じタイプのブロックを示すが、デバイスと通信するためにプロセッサに結合されるブルートゥースインタフェースも含む。
【0122】
モバイルデバイスとPixieEngineなどの測位エンジンとの間の通信、ならびにPixieEngine間の通信を図35、図38にそれぞれ示す。
【0123】
測位エンジンの暗号化
プライバシーおよびセキュリティの保護を提供するために、本発明の一部の実施形態は、この実装がオブジェクト間でおよび内部的に完全に暗号化されたモードで動作することをさらに可能にする。この実装は、ユーザ復号トラックファイル内にリストされる外部デバイスと情報が共有されることを可能にする。したがって復号キーを使用する要求が満たされ、一致するまで、統合構成要素内に記憶されるデータを暗号化された状態で保つことができる。
【0124】
ローカルネットワーク
本発明の一部の実施形態は、位置情報およびオブジェクト情報を送信するために利用されるローカルピアツーピア網目状ネットワークを実装する。このローカルネットワークは、各ピアオブジェクトにデータを送ることを可能にするとともに、直接アクセスできないオブジェクトには中間オブジェクトを介してデータを送れるようにする。このネットワークは、オブジェクトの物理的接続性が途切れ、またはその経路が遮断されるときに、オブジェクトからオブジェクトへの代替経路を探し出すことにより常時接続および再構成を可能にする。この網目状ネットワークは、そのネットワーク内のオブジェクトに完全にまたは部分的に接続される場合に機能することができる。そのようなネットワークの例を図39および図56に示す。図39は、サービスや位置取得情報などの情報がピアツーピア網目状ネットワーク内のオブジェクトのネットワークを介してどのように配信され得るのかを示す網目状ネットワークの一実施形態を示す。
【0125】
広域ネットワーク
本発明の一部の実施形態は、オブジェクトがローカルオブジェクトの外部に位置する資源へのゲートウェイとしての役割を果たせるようにするローカルピアツーピア網目状ネットワークを実装する。接続性は、ローカルの情報資源に対してまたは広域ネットワークを介してリモートとすることができる。オブジェクト間で情報はローカルに交換され、図39および図56に示すように個々のオブジェクトはローカルネットワークの外のデータから情報を要求することができる。
【0126】
本発明の一部の実施形態によるフォームファクタ
一部の実施形態では、この機能性およびサービスが2種類の測位エンジン物理デバイスによって実装され、その2種類とは次のものである。
スティックオン
スポットキャスト
【0127】
一部の実施形態に関しては、スティックオンフォームファクタは、この技術を既存のモバイルデバイスに容易に統合できるようにする。あるいは測位エンジンは、ハードウェア、ソフトウェア、またはその2つの任意の組合せを使用するデバイスに直接統合することもできる。スポットキャストは独立型の使用を目的としており、オブジェクトハイパーリンク、データゲートウェイ、オブジェクト方向性(directionality)など、モバイルデバイスでは適当ではないことがある追加のサービスを提供する。最後に、超軽量スポットキャストは、情報または位置を提供するために既存の製品や動物/子供に付加することができる小型化されたフォームファクタを提供する。
【0128】
特定のスティックオン実施形態
一部の実施形態は物理的フォームファクタにさらに統合することができ、これは図36および図37に示すようにこの技術を既存のモバイルデバイスに付加し、または密着させることを可能にする。
【0129】
このスティックオンは、別の当事者が機能性およびマーケティング認識の両方のためにこのスティックオンを利用できる、バイラルマーケティング戦略の固有のマーケティング方法体系を提供する。
【0130】
図37ではこのスティックオンがApple製品上に物理的にマウントされて示されているが、このスティックオンは任意のタイプのデバイスに適用することができる。特定のスティックオン実施形態は、ハードウェア解決策によって実装される新考案の機能性および固有のバイラルマーケティング方法体系の両方を提供する。
【0131】
特定のスポットキャスト実施形態
特定の実施形態は、オブジェクトハイパーリンクを実施するために必要なアーキテクチャ上の構成要素を提供する。これは、図33に示すようにバッテリを利用してか、または有線電源を利用して必要に応じて様々なシナリオで展開され静的オブジェクトに付加され得るデバイスにさらに統合される。スポットキャストは図2、図3、図4、図5、図6、および図7に示すオブジェクトハイパーリンク接続性を提供する。
【0132】
特定の情報スポットキャスト実施形態
諸実施形態の少なくとも一部を実装する基本デバイスが「スポットキャスト」である。スポットキャストデバイスのそのような実施形態の1つを図40に示す。スポットキャストはオブジェクトハイパーリンクを作成し、情報はデバイス中に記憶することができ、またはスポットキャストが別のローカル情報源もしくはリモート情報源の中にリンクすることもできる。
【0133】
スポットキャストまたは他の静的位置エンジンの一実施例を図41に示し、ここでは情報を提供すべき場所にスポットキャストが設置されている。この場合、スポットキャストは位置1、2、および3のそれぞれに設置されている。位置1はレストラン、ケンタッキーフライドチキンについての情報にリンクし、位置2はスターバックスについての情報にリンクし、位置3はバーガーキングについての情報にリンクする。ユーザは、この新考案も備える自身のモバイルデバイスによってこの場面を閲覧する。ディスプレイ中央に「私」として示されるエンドユーザを基準として、設置されたスポットキャストの物理的な位置に一致するようにグラフィカルアイコンが示される。
【0134】
特定の超軽量スポットキャスト実施形態
バッテリ寿命は限られているが情報スポットキャストと同等の機能性を有し、素早く展開するために他の製品に付加することを目的とし、取り付けられた他の製品は配信プラットフォームとして使用される。図42を参照されたい。この一例は、超軽量スポットキャストを映画ポスターに付加することである。その映画ポスターが展開すると、スポットキャストも自動的に展開される。この種のスポットキャストは、子供、ペット、書類かばん、車の鍵などの高価値資産にタグ付けしてエンドユーザに追跡機能を提供するためにも利用することができる。
【0135】
特定の方向性スポットキャスト実施形態
本発明の一部の実施形態は、ユーザを意図する場所へと案内しまたは示すために使用され得る方向情報をエリア内のオブジェクトに提供することができる。この基本デバイスは、図43に示すようにバッテリを利用してか、または有線電源を利用してこの新考案を物理的に展開できるようにする。このデバイスはエリア内の他のオブジェクトに対する基準方向を記憶することができる。
【0136】
方向性スポットキャストの実施形態の一例を図44に示す。以下のシナリオはユーザ右手に位置するトイレ「WC」を示す。実際のトイレのスポットキャストのコンパス方位を提供するために方向性スポットキャストが設置される。
【0137】
特定のフェンススポットキャスト実施形態
特定の実施形態は、エリア内のオブジェクトにフェンス境界情報を記憶することができ、この情報は他のオブジェクトにゾーンカテゴリを知らせるために使用することができる。この基本デバイスは、図45に示すようにバッテリを利用してか、または有線電源を利用してこの新考案を物理的に展開できるようにする。このデバイスは、安全ゾーンを作り出す他のエリアへの基準形状(reference geometry)を記憶することができる。
【0138】
特定のデバイススポットキャスト実施形態
一部の実施形態は、オブジェクトとそのエリア内のプリンタやオーバヘッドプロジェクタなどの既存のデバイスとの間の情報を統合することができる。一部の実施形態は図55に示すように、デバイスの起動や操作を含むデバイスとの間の対話を可能にする。図55に示すように、一部の実施形態によれば、ユーザのモバイルデバイスは、ローカルネットワークまたはこのデバイスの組み込みインターネットサービスから静的スポットキャストと対話する。したがって図55で見たように、標識上のスポットキャストは、ネットワーク接続を介して不動産の詳細がユーザデバイスにダウンロードされることをトリガすることができる。
【0139】
一部の実施形態による測位エンジン処理機能ブロック
一部の実施形態では、このアーキテクチャが2つのパーツとして実装される。それは独立型埋め込み解決策、およびモバイルデバイス内で動作できるクライアントアプリケーションである。
【0140】
クライアントアプリケーション
一部の実施形態に関しては、クライアントアプリケーションは、ユーザによってアクセス可能なオブジェクトを可視化し、それらと対話する手段を提供する。このアプリケーションは専らユーザデバイス内で動作する。
【0141】
このクライアントアプリケーションは、ローエンドデバイスからハイエンドマルチメディアリッチデバイスまで、広範囲のユーザデバイスで動作することを目的とする。さらに、インフラストラクチャに束縛されない特徴の恩恵を受け、特定の実施形態はたとえ既存の無線サービスプロバイダが利用できない場合にも世界中どこでも動作可能である。図85はいくつかのモバイルデバイスに適用される測位システムを表し、そのそれぞれが再構成可能なユーザインタフェースを示す。表示は、ソーシャルネットワーキング、軍用、子供追跡などの特定応用を対象とする同じ位置アーキテクチャを利用する。
【0142】
埋め込み解決策
一部の実施形態に関しては、埋め込み解決策は、ユーザまたはクライアントアプリケーションのアクセス外の位置取得、セキュリティ、検索、およびデータルーティングを実施する。これは、ユーザがアクセス可能なデータと、ユーザによってアクセスされることを意図しない他のデータとの間のプライバシー分離を実現する。
【0143】
この埋め込み解決策は、暗号化されたデータを含む「ブラックサイド」と、復号されたデータを含む「レッドサイド」との2つの側面に内部的に分かれる。このレッド/ブラック手法は、レッドデータとブラックデータとの間の綿密な区分化を提供する。
【0144】
ブラックサイド-暗号化された
暗号化された情報または暗号文であるデータ(ブラック)は非機密情報を含み、ブラックサイドで操作される。しかし、ユーザキーが一致し、キーフィルタを通過することが許可されない限り、ユーザのクライアントアプリケーションはブラックサイドにアクセスすることはできない。これは特定の実施形態が、暗号化されたデータおよび資源をユーザのアクセス外に保ちながらブラックサイドを管理し、操作できるようにする。
【0145】
このブラックサイドは、図46に示すように測位および通信に必要なハードウェア資源に関する管理、ならびにデータ操作のためのアルゴリズムを含む。
【0146】
レッドサイド-復号された
機密の平文情報を含むデータ(レッド)はレッドサイドで操作される。このレッドサイドはデータフィールド自体の内部で検索が行われることを可能にし、それはこれらのフィールドが今や平文形式にあるからである。
【0147】
ユーザデバイスは、クライアントアプリケーションとPixieEngineなどの測位エンジンとの間のコマンドプロトコルによってこのレッドサイドにアクセスすることができる。このコマンドは、アクセス可能なオブジェクト情報がユーザデバイス中に伝送されることを可能にする。様々な機能を図47に示す。図47は、PixieEngineなどのこの測位システムの一実施形態のレッドサイド-復号された、およびブラックサイド-暗号化された、の詳細なカテゴリおよび機能を示す。図47の実施形態では、復号された側はグラフィカルユーザインタフェース、フィルタ、データベース、および広域ネットワークを含む。図47の実施形態のグラフィカルユーザインタフェースは、2Dビュー、3Dビュー、データブラウザ、および時間カレンダを含む。図47の実施形態のフィルタは、情報フィルタ、SNマッチ、および検索を含む。図47の実施形態のデータベースは、オブジェクトデータベース、プロファイルデータベース、およびイベントデータベースを含む。図47の実施形態の広域ネットワークは、ウェブ同期、暗号化、およびネットワークを含み、このモジュールはインターネットなどのネットワークとインタフェースする。図47の実施形態ではこの復号された側のモジュールが、暗号化された側とインタフェースする。図47の実施形態は、暗号化された側に、埋め込みアプリケーション、ハードウェアセンサ、およびネットワークハードウェアを含む。図47の実施形態ではこの埋め込みアプリケーションは、キーアクセス管理、トラックファイル、角度、方位、距離、誤差、位置取得、データルータ、プロトコル、検索、データベース、および暗号化モジュールを含む。図47の実施形態のハードウェアセンサは、距離、磁気、RSSI、およびG力を含む。さらに図47の実施形態は、ネットワークハードウェア内にデータモジュールを含む。図47に示すように、一実施形態ではこれらのハードウェアおよびネットワークハードウェアモジュールが実世界とインタフェースする。
【0148】
ユーザキー
暗号化されたブラック情報を可読データまたは平文へと変換するために、ユーザは復号用の有効キーを供給する。
【0149】
関心地点への方向
位置情報を提供することに加え、一部の実施形態に関しては表示が関心地点(point of interest)への方向を示すことができる。これらは関心地点への基準方向を提供する専用の方向性オブジェクトである。これらは関心地点の方向に対して方位調整されるオブジェクトである。オブジェクトの位置を計算することに加え、それらの方位は関心地点へのベクトルを提供するために使用される。
【0150】
方向性オブジェクトの実際の位置は重要ではなく、むしろそれらの方向性オブジェクトがその方向によって参照する位置が重要である。方向性オブジェクトは、矢印が方向を指示した状態でCOIの外線上に示される。
【0151】
方向性オブジェクトは、所与の位置からの進むべきコンパス方位を表す方向ルーティングテーブルによってプログラムされる。
【0152】
図23は、典型的な空港で見られるような2本の直角な廊下(1201)(識別表示1)に位置するオブジェクトを示す。オブジェクトA1(1200)、A2(1210)、A3(1220)、B1(1225)、B2(1230)、C1(1240)、およびC3(1235)は情報として構成される。方向性は地球の磁北を基準として提供される。各オブジェクトは、方向性ルーティングが組み込まれたスポットキャストなどの位置エンジンとすることができる。この構成では、オブジェクトA1(1200)(識別表示2)の方向性ルートは、区画「B」(1225、1230)または区画「C」(1235、1240)が自らの東に位置することを示す。同様にオブジェクトB1(1225)は、区画「A」(1200、1210、1220)または区画「C」(1235、1240)が自らの南に位置することを示す。
【0153】
図23では、方向転換に関連する方向性ゲートウェイを提供するために、方向性オブジェクトが中央(1245)(識別表示3)に挿入される。この方向性オブジェクトは、区画「A」(1200、1210、1220)が自らの西にあり、区画「B」(1225、1230)が自らの北にあり、区画「C」(1235、1240)が自らの南にあることを示す。
【0154】
利用可能な情報および方向性ルートテーブルに基づいて、任意の所与の方向に関して距離が自動的に計算される。例えばA1(1200)とC1(1240)との間の距離は、方向性テーブルに従い、R1+R2+R3+R4+R5のように利用可能な距離を合計することによって突き止めることができる。
【0155】
方向性ルーティングをプログラム的に計算することもできるが、特定のシナリオでは、プログラム的決定は例えば稼動していないエレベータや進路の妨害物など、実世界で設けられる特定の物理的制約を考慮に入れない可能性がある。
【0156】
リモートデバイスへのアラート
あるオブジェクトがイベントを作り出す場合、リモートデバイスにアラートまたはメッセージを送信するようにオブジェクトを構成することができる。図89は、建物の部屋(1301)内に設置されるスポットキャストなどの測位システム(1300)が、インターネット(1310)への接続性を提供するコンピュータまたはインターネットゲートウェイ(1305)に接続される場所の概要を示す。スポットキャストはゲートウェイサーバ(1315)にメッセージを送信し、このゲートウェイサーバ(1315)はそのメッセージを通信リンク(60)を介して適当なリモート当事者もしくはユーザ/モバイルデバイス(1320)またはプログラムされた通信プロトコルを利用する当事者に伝送する。
【0157】
関係の発見
各オブジェクトは、情報属性源を作り出す情報へのリンクを含む。オブジェクトの関係は、同様の属性および一致する属性を有するオブジェクトは関係があるものとして判断されると評価することによって受動的に、または供給/需要属性を作り出すことによって能動的に特定することができる。各関係は、2つのオブジェクト間の関係の質、またはその関係が「どの位よいのか」を示す強度値を有する。
【0158】
個人プロファイルにリンクされるオブジェクトに関しては、受動的関係とは、同じ都市出身の他の個人プロファイルを特定することほど単純なことであり得る。供給/需要関係では、各オブジェクトは、そのオブジェクトが所有する利用可能な情報のリストと、そのオブジェクトが得ようとしているアイテムのリストとを提供する。
【0159】
グラフィカルディスプレイを備えるオブジェクト上では、エンドユーザはオブジェクト間の線によって関係を見ることができる。
【0160】
利用可能なデータに基づいて特定のニーズに応えるために、関係発見アプリケーションはソフトウェアプラグインとしてこのシステム中に読み込むことができる。例えば友人関係発見アプリケーションは、図22に示すようにAOI内のオブジェクトを検索し、リモートオブジェクトの友人をユーザの友人と突き合わせ、こうして共通の友人の可視表現を提供することができる。さらに、共通の友人の数に応じて関係の強さを示すことができる。例えば次の表のようになる。
【0161】
【表3】

【0162】
一実施形態によれば、図22のプロセスはすべてのリモートオブジェクトを検索し、オブジェクトの友人をリモートオブジェクトの友人リストと突き合わせる。一致する場合、このプロセスはその関係を表示し、共通の友人の関係の強さを示す。あるいは関係が見つからない場合、何も表示されない。
【0163】
関係発見アプリケーションは、社会的ニーズおよび利用可能なデータセットと同じくらい数多くあってよい。例えば本発明の諸実施形態を医学会議のシナリオで使用する場合、そのグループに特有の固有の関係を作成するために、特定の医学的データセットおよびアプリケーションを読み込むことができる。示される関係は、共通の専門を有し、または同様の分野に従事する医者の関係とすることができる。
【0164】
ユーザディスプレイ
本発明の一部の実施形態は、オブジェクトの位置、関係、および情報がグラフィカル表示によってオプションで示されることを提供する。ディスプレイは、AOI内のオブジェクトまたは仮想的にリンクされたオブジェクトのグラフィカル表現を示すことができる。さらに、このユーザインタフェースは、物理的エリア内のオブジェクトと、物理的には存在しないが仮想的なつながりがあるオブジェクトとの間の情報および関係を示すことができる。
【0165】
AOI内の他のオブジェクトの位置は、ユーザデバイスからのそれらのオブジェクトの相対位置で示される。グラフィカル表示はデバイスの物理的方位に一致するように方位調整され、ビューはディスプレイの上部がデバイスを保持するユーザにとって「前方」になる。ユーザの前方にあるオブジェクトは、それらの物理的所在を反映するそれらの対応する位置に表される。
【0166】
図25の上面図に表示されるようなこの例では、別のモバイルデバイス中の社会的プロファイルを表す別のオブジェクトを示すために、アイコン1350を使用する。「Ying」と表記されるこのアイコンはこのユーザから離れた「距離」にある。
【0167】
このユーザディスプレイは使用目的によって異なることができるが、一部の実施形態に関してはこの技術は「上からの」2次元ビューおよび前向きの3次元ビューを提供するように位置付けられる。2次元ビューは「私」を表すことになる、デバイスを保持するオブジェクトを中央に示す。このデバイスのAOI内のオブジェクトは、上から見るものとしてのこのデバイスの方位を基準としたそれらのオブジェクトの対応する位置に示される。したがって、ユーザが北方を指し示すデバイスを保持し、30メートル離れたあるオブジェクトが前方45度に見える場合、そのオブジェクトは図26のように45度で示されて表示される。
【0168】
このディスプレイは、傾斜角45度の2次元ビューの投影として3次元ビューを提供することもできる。この投影は次のような数学的変換によって行うことができる。それは一部の実施形態によれば、(X, Y)に位置する表示を、(X, 0.7*Y)の新しい位置に移すものである。
【0169】
このシステムの一部の実施形態は、ユーザ平面内のオブジェクトの高度を作り出す機能を提供する。この高度は、ユーザ平面およびユーザ平面を基準とするオブジェクトの高度位置の計算的方法により、またはハードコーディングによって推定することができる。例えばある箱の高度は、床上1メートルにハードコードされる。
【0170】
図25は、ユーザの前方視界を提供し、前方のより遠いオブジェクトがより小さくなる遠近法によってユーザ平面を傾斜させる2次元ビューの3次元表現を示す。さらに、このビューはディスプレイ内のオブジェクトの高度を示すために使用することができる。
【0171】
本発明の一部の実施形態は、オブジェクト間の関係が確立されることを可能にし、オブジェクトと確立された関係とをつなぐ線を示すことによって可視化することができる。図27は、ユーザと「Josh」(1360)との間の共通の友人を示す。Josh(1360)と、ある関係に適合する個人のグループ(1370)との間の関係線(1365)を示す。
【0172】
テキストまたはアイコンによって示されるオブジェクトの基本情報に加え、ユーザはオブジェクトと対話することによって追加情報を得ることができる。ユーザがオブジェクトを選択すると、追加の情報ページが示され得る。
【0173】
本発明の一部の実施形態は、電話やメディアプレイヤなどのモバイルデバイス中にあるJava/J2MEの軽量クライアントアプリケーションを使用してグラフィカル表示を実装する。
【0174】
2次元表示に関しては、オブジェクト配置の平面図エリアを表すために1つの円が示される。放射状ビューカバレッジ範囲はプログラム可能であり、四分円またはエリアビュー単位での拡大/縮小をサポートする。
【0175】
距離のみのオブジェクト
センサが不十分である、またはセンサデータが欠乏しているために完全な配置を取得することができないデバイスに関しては、ユーザからの距離を距離バーが示すことができる。距離のみのオブジェクトは、主エリア内に円として示すことができ、または距離によって水平にもしくは図28に示すように垂直に表示することができる。
【0176】
オブジェクト誤差表示
GPSなど、位置誤差がより大きい他の位置システムに統合する場合、オブジェクトの可能な位置を表示するためにプロファイルの誤差陰影を示すことができる。この表示は、アイコンの下の陰影を使用して各デバイスの位置誤差を示すことができる。これはGPSなど、誤差がより大きい様々な技術がより高等な位置最小識別距離を提供するセンサに関与できるようにすることを可能にする。この誤差の形は、アイコンによって参照されるオブジェクト/個人の可能な位置の表示を提供する。
【0177】
オブジェクトのグラフィカル表現
一部の実施形態に関しては、各オブジェクトは自らのグラフィカル表現を変更し、写真、図画、企業ロゴ、または他の媒体で個人化することができる。
【0178】
オブジェクトの性別およびタイプ
一部の実施形態に関しては、モバイルデバイスアイコン内の表示に背景色コーディングまたはグラフィカル付加物を与えることにより、この表示がモバイルデバイスの性別を示す。一例として、男の性別を示すために青が利用され、女性にはピンクが使用され、性別の選択がないことを示すために灰色が使用される。
【0179】
オブジェクトのグループ帰属
一部の実施形態に関しては、この表示は他の社会的グループへの帰属を示す。帰属は、主オブジェクトアイコンに付加される小さなグラフィックとして表示することができる。図28では、Thomas(1400)およびChristpr(1410)がどちらもFriendster社会的ネットワークグループ(1415)への帰属を示す。一部の実施形態に関しては、これは
【数1】

といった小さなFriendsterグラフィカルアイコンを使用して表示される。
【0180】
モバイルデバイス方位
この新考案がユーザディスプレイを提供する場合、このデバイスの位置に対する実世界の眺めに一致する表示を提供するために、磁気センサを使用して表示が回転される。
【0181】
このシナリオを図示するために、図29は2つのオブジェクト(1450、1455)およびユーザデバイス65がそれらのおおよその相対位置にある部屋を示す。説明のために、「椅子」1460を図面に加えている。この椅子1460は表示上の回転の効果を示すためのアンカを提供する。このデバイスの位置は、デバイスディスプレイ内の中央の円1465によって表される。この点の周りにオブジェクトがそれらの相対位置を示して表示される。このモバイルディスプレイ内では、オブジェクト1(1470)はユーザ(自身)(1465)の北西にあり、オブジェクト2(1475)はユーザの東に示されている。
【0182】
図30ではモバイルデバイス65が回転され、方位を変える。デバイスのセンサがこの変化を取得し、グラフィカル表示に回転的な訂正を施すことができる。
【0183】
すべての測位計算は、磁気センサコンパスによって返される、大抵はデバイスの方位ではない「北」を基準にして行われる。回転等式は次の通りである。
デバイスの方位が「北」に対して角度アルファを有すると仮定して、測位アルゴリズムが返すあるオブジェクトの極座標は次の通りである。
距離=R、方位角=theta
すると表示されるこのオブジェクトの極座標は次のようになる。
距離=R、方位角=theta-alpha
【0184】
上記の座標を表示することは、そのオブジェクトの実世界での相対位置に一致することになる。表示は正確に方位調整され、各オブジェクトはユーザからの正確な相対方位および相対位置に示される。この図はデバイスの回転、およびデバイスディスプレイ内の各オブジェクトの新しい位置を示す。したがって、このディスプレイビューは実世界で眺めたこれらのオブジェクトの位置を模倣する。
【0185】
プロファイル表示
個人情報プロファイル
図31のこの表示は、手動入力され、または既存の社会的ネットワークからの集約であり得るエンドユーザ情報を含む。エンドユーザはこの情報のセキュリティアクセスレベルを指定することができる。オブジェクト間で情報は共有され、プロファイルのアクセスレベルを満たすその情報が各ユーザにとってアクセス可能であり、表示される。
【0186】
タグ情報プロファイル
情報タグとは、オブジェクトの情報を含み得る図32に示すようなディスプレイのない測位エンジン55である。一部の実施形態に関しては、このタグは子供、ペット、または他の情報でプログラムし、追跡デバイスまたは識別デバイスとして使用することができる。一部の実施形態は情報のプライバシーおよび位置的プライバシーが保証されるように、セキュリティレベルを設定できるようにする。
【0187】
関係
オブジェクトの関係
本発明は、ローカルオブジェクトと仮想オブジェクトとの間の関係を特定する機能を提供する。クライアントアプリケーションの表示は、オブジェクト間の関係をグラフィカル表現によって示す。これらの関係は、オブジェクトが物理的に存在しない場合にさえ現れることができる。例えば図28では、デバイスを保持するユーザからJessicaへの関係は、たとえJessica1420が物理的にいないにもかかわらず1本の線で示される。これは、オブジェクトとユーザデータベースとの間で関係およびつながりを作り出すことによって達成される。
【0188】
共通の関係を有する2つの所与のオブジェクト間の1本の線など、関係は様々なグラフィカル表現によって示すことができる。
【0189】
相対位置技術、GPS技術、距離技術間など、関係は様々な位置技術のオブジェクト間で示すことができる。
【0190】
社会的関係
本発明の一部の実施形態は、次のような任意の関係をユーザディスプレイ内に可視化できるようにする。
・ 友人
・ 友人の友人
・ 仕事上の関係
・ 同じような関心
・ 共通の経歴、学校または都市
【0191】
図28の例では、Thomas1400がAOI内にいて、両者がJessica1420にとって共通の友人であることからJessicaのアイコン1420が自動的にそこに配置される。Thomas1400とJessica1420との間の関係は、Thomas1400がJessica1420にとって友人の友人(FoF: Friend of Friend)であることを示す1本の引かれた線1425によって示される。さらに、Thomas1400はこのエンドユーザの仕事上の知人(BA: Business Acquaintance)でもあり、そのため「私」1331とThomas1400との間の関係1430を「BA」として示す1本の線が引かれる。
【0192】
別の関係の例を、Danielle1435と「私」1331との間に示す。この関係1440は、Danielle1435が友人または知人としてエンドユーザデータベース内にはないが、時間カレンダ(TC)内に記憶されたデータによって示されるようにDanielleがいつか別の1日または複数の日にこのAOI内にいたことを示す。引かれる線の色はこれがどれ位の頻度で生じたかを表し、「赤」はDanielleがこのAOI内に過去何度もいたことを示す。これはどれ位の頻度でユーザが「たまたま出会い」、または偶然互いの近くにいたのかを表す関係を提供する。
【0193】
関係仲介による関係
図28は、データベースの関係仲介機能に基づくエンドユーザ1331とAOI内の他の人たちとの間の別のタイプの関係を示す。
【0194】
この表示では、Melissaのプロファイルは彼女の写真の上部に緑のバーとして示されるマッチングバーを含む。マッチバーは、SOI内の人の一致率を伝えるプロファイルの一部である。人のプロファイルは、基本的情報(性別、年齢、身長、体重、住所、等)、個人的関心(音楽、テレビ番組、スポーツ、料理、等)、職業的プロファイル(学歴、職業、企業、地位、等)などの区分に分類することができる。これらの区分についてバーは、この人がユーザの基準にどれ位一致するのかを示す。図48は、データベースに記憶された「フィラデルフィアとカルフォルニアとに支店がある業務用銀行口座を開設する」関心が、銀行の支店長であるChristprのプロファイルに関連付けられることによる関係仲介による関係を表示する別の実施形態を示す。したがって一部の実施形態によれば、図48に示すように「銀行」と表記された表示リンク内に1本の線が引かれてその関心についての一致が示される。
【0195】
販売/取引関係
関係は、局地的ベースの販売、購入、入札、または物々交換を特定し、またはそれらに従事するためにさらに使用することができる。
【0196】
一例として、閲覧者とChristpr1410とDanielle1435との間の一致リンクは、Christpr1415およびDanielle1435がユーザの需要に一致するサービス、情報、またはアイテムを提供する場合に有効にされる。この方法により、ユーザ1331は(製品やサービスとすることができる)自身の需要および供給を、(デバイス上に示されない)自身のユーザプロファイルに結び付けることができる。次いで、本発明の一部の実施形態は、ユーザの需要が適当な供給資源を有するオブジェクトに一致する場合にこれらの関係を検索し、特定する。これらの成功した関係は2つのオブジェクト間のリンクによって示される。図48は、ユーザの関心が別の人の申し出または供給資源に一致した一実施形態を示す。販売者による濫用を最小限にするため、需要リストへのアクセスは初期設定であることは許可されない。したがって、購入者がそのオプションを活動化する前に、販売者が購入者の需要にアクセスすることにより購入者を事前に審査することはできない。
【0197】
関係の強さ
このクライアントアプリケーションは、所与の関係についての一致レベルに相関する関係の強さを示すことができる。関係の強さは所与のパラメータ、例えば上記の表3に示したような共通の友人の数に応じて示すことができる。
【0198】
情報のリンク付けおよびルーティング
本発明の一部の実施形態は、取得したオブジェクトの位置、場所、またはAOI内のもしくは仮想実在の個人に情報属性またはリンクを付加し、これはオブジェクト、場所、または個人に対する検索、フィルタリング、および対話を可能にする。測位と情報とをブリッジするゲートウェイとして、この操作は通信、社会的相互関係、情報のアクセス可能性、商業化、ならびにオブジェクトの追跡および識別を向上させる働きをする。
【0199】
オブジェクトの動作
一般的なオブジェクトの動作および対話
オブジェクトの動作は、オブジェクトが他のオブジェクトに送信しまたは受信できる動作に概括することができる。オブジェクトは他のオブジェクトからデータを受信し、または送信者の要求で他のオブジェクトにデータを送信することができる。
【0200】
この例は、音楽、映像、文書など、オブジェクトにデータファイルを届けることである。次いでその受信ファイルは、そのデータファイルに関するそのプログラムされた動作を実行することになる。
【0201】
あるオブジェクトを選択することにより、要求側のオブジェクトはそのオブジェクトが送信しなければならないデータ源を得ることができる。このデータ源は、個人に相当するオブジェクトに関しては個人プロファイル、カメラに相当するオブジェクトに関しては画像ファイル、壁のポスターに相当するオブジェクトに関しては文書とすることができる。
【0202】
これらの概念は、所与のオブジェクトにデータを送り出し、またはデータを付加する機能を提供する。
【0203】
オブジェクト動作の活動化
一部の実施形態に関しては、ユーザは、オブジェクトの動作カテゴリによって定義されるような特定の動作、およびオブジェクトに追加しまたはダウンロードすることができる動作を実行するようにオブジェクトに要求することができる。あるオブジェクトまたは一群のオブジェクトを選択することにより、ユーザには、実行することができる使用可能なアクションまたは動作のリストが提供される。次いでユーザは特定の動作を選択し、その動作を選択されたオブジェクトまたは複数のオブジェクトに送り出すことができる。初期設定では、オブジェクトごとに所与の動作一式が使用可能であり、当該オブジェクトが新しい動作を許可し、受け入れる場合は新しい動作をそのオブジェクトにダウンロードすることができる。
【0204】
デバイスオブジェクト視覚的動作
本発明の一部の実施形態は、ユーザディスプレイによって見られるような特定のオブジェクト動作に基づいてオブジェクトの外観を修正する。オブジェクトは、見ている側のオブジェクトにどのように関係するのかに基づいて外観を変えることができる。例えばあるオブジェクトが可視エリアから遠すぎる場合、図93に示すようにオブジェクトはその外観を方向標識1500に変えることができる。そのオブジェクトが見ている側のオブジェクトに近づき、ビューの範囲に入るにつれ、図94に示すようにそのオブジェクトは異なるグラフィカル表現(1501)に変わることができる。
【0205】
社会的相互関係
一部の実施形態によれば、このサービスは社会関連情報を、社会的関心がある個人またはオブジェクトを表す画面上アイコンとして表示されるオブジェクトにリンクすることに関する。
【0206】
ユーザインタフェース
図27、図28、および図29に関して先に記載したような、前に参照したSOI表示およびプロファイル情報に関しては、接続は、ユーザが特定のアイコンを活動化することによって初期化され、上記の情報リンク付け操作によって有効にされる。例えば、図91はJenna Doreという名前のアイコン(1505)を活動化するシナリオを示し、結果として図92に示すようにアイコンの強調されたプロファイル表示がもたらされる。図92に示す実施形態に関しては、このプロファイルは彼女が誰であるのかについての記述とともに名前を含む。さらに図92の実施形態は、共通の友人の数、共通の関心の数、共通のイベントの数などの関係についての情報をリストする。
【0207】
プロファイル情報への接続性
社会的プロファイルは自己生成することも、エンドユーザの社会的ネットワークから統合し、集約し、または同期することもできる。このデータは周期的にモバイルデバイスにダウンロードされ、同期され、ローカル内部プロファイルおよびローカル社会的プロファイルになる。主要なプロファイル情報は、共有、突き合わせ、および可視化目的でローカルに保たれるが、社会的プロファイルの全詳細はそうではなくてよく、したがってインターネットサービスが使用可能である場合を除いては、すべてのオリジナルデータフィールドがアクセス可能とは限らない。
【0208】
プロファイル内の項目のアクセス可能性は、各ユーザのプライバシーポリシーおよび一般階層プロトコルに従う。
【0209】
社会的オブジェクト動作
一部の実施形態によれば、任意の所与のオブジェクトに対して選択することができる多数の社会的オブジェクト動作があり、例えばメッセージ、ハグ、合図、または他の仮想アイテムを与えることは、ユーザ同士が互いに社会的に触れ合うことを可能にする。メッセージは、選択されたオブジェクトに送信される「コーヒーに行きませんか?」というものでよい。社会的オブジェクト動作はリアルタイムで、または(本明細書に記載した)時間カレンダによる後の時点で送信することができる。
【0210】
情報サービス
ナビゲーション
本発明の一部の実施形態は、方向性スポットキャストに関係して先に記載したようなショッピングモール、空港、または遊園地内でのナビゲートなど、情報を提供して非商業的関連目的に関するエンドユーザの所望のナビゲーション操作についてエンドユーザを支援するために、スポットキャストなどの位置エンジン55を使用することに関する。
【0211】
公開オブジェクト告知
図91に表示されるように、Katieの個人メモが彼女のアイコン(1510)に付加されており、ローカルユーザに情報をブロードキャストする方法として役立っている。公に見ることができる告知を提供するために、この機能はこの環境内の任意のオブジェクトについて利用することができる。
【0212】
エリア広告の告知
オブジェクトは、そのエリア内の他のオブジェクトに情報を与えるために公の告知を提供することができる。例えば、諸応用例は(これだけに限られないが)空港、駅/バス停、株式取引所などの情報集約的サービスプロバイダによって実施され得る。告知の内容は、航空便の変更/遅れ/到着、輸送スケジュール、および株価にそれぞれ関する。
【0213】
図93(1503)に表示されるように、上部の角のグラフィックによって表されるエリア広告(位置を確認することはできないオブジェクト)は、ユーザ位置の周囲のエリアの情報を提供する。このオブジェクトは特定の位置を有することができないとはいえ、位置に関して他のオブジェクトと同じ機能で情報を提供することができる。これらのオブジェクトは商業的であり、または情報が表示されている設備によって所有され得る。このオブジェクトの情報告知は、図93(1502)に示すようにユーザに与えることができる。広告の告知は、本質的に一般的なものとすることもでき、あるいはユーザの公になっている情報または選択(opt in)情報に基づいて特定のユーザに照準を定めることもできる。
【0214】
オブジェクトの商業的告知
本発明の一部の実施形態は、自らの顧客に接触することを望むサービスプロバイダおよび企業によって提供および管理される情報をブロードキャストするオブジェクトに関し、この情報には通常、サービスプロバイダまたは企業によって提供されるイベント、情報、広告、および購買が含まれる。図91に表示されるように、スターバックスとして特定される商業的オブジェクト(1515)が、告知表示部(1520)内に広告の告知を出している。告知エリアの情報は、ユーザにとって一般的関心がある情報ばかりでなく、上記の企業との商業的関係によって規定されるような商業的広告を示すことができる。広告の告知は、本質的に一般的なものとすることもでき、あるいはユーザの公になっている情報または選択(opt in)情報に基づいて特定のユーザに照準を定めることもできる。
【0215】
告知はサービスのタイプおよび対話性に基づいて、以下のものに分類することができる。
【0216】
イベント、情報、広告
典型例は、映画の予告編や広告のストリーミング、レストランのメニュー、小売クーポン/提供、製品広告の可視化、等、例えば対応する映画に関するストリーミングサービスをモバイルハンドセットに提供する映画館内の映画ポスターに付加されたスポットキャストなどの位置エンジンである。
【0217】
購入、入札、物々交換
一部の実施形態に関しては、オブジェクトのリンク付けは、アイテムの購入、入札、または物々交換を行うための対話型の手法を提供することができる。図51はこの応用例の典型例を示す。例えば、図50に示すような従来のキオスク解決策は、通常は小売店によって使用される専用ハードウェアプラットフォームで構築される。ハードウェアの出費に加え、これらのシステムは、大きい小売不動産の存在を有する。継続的な保守およびアップグレードは、ほとんどの小売業者が直面する重大な問題である。
【0218】
本発明の一部の実施形態は、かなり大きい不動産の存在を必要とせず、最低限の保守を必要とする解決策を提供する。例えば図51に示すように、PixieEngineなどの測位エンジン(識別表示1)を、店のメニューなどの情報とユーザが対話できるようにするキオスクまたは他のデバイス(識別表示2)に統合することができる。PixieEngineはメニュー情報(識別表示4)をユーザ(識別表示3)に提供することができ、このメニュー情報はモバイルディスプレイ上に示すことができる。ユーザは、このメニューオブジェクトの所有者によって許可される範囲でこのオブジェクトと対話することができ、対話には情報を閲覧することや購入することが含まれてよい。
【0219】
照準が定められた情報および広告の配信
本発明の一部の実施形態は、ユーザデバイスに統合することができ、これはユーザが自らのエリア内のオブジェクトと対話できるようにする。同様に、本発明の一部の実施形態は、自らのエリア内の他のオブジェクトを認識することができる情報表示内に埋め込むことができ、したがって近くのオブジェクトに基づく表示の対話性を可能にする。図49は、スポットキャストを組み込む映画ポスターが、モバイルデバイスがすぐ近くに検出されるときに映画のストリーミング広告を提供する一例を示す。
【0220】
本発明の一部の実施形態は、セキュリティ設定に基づいてそのエリア内で見ることができる固有のオブジェクトを取得することを許可する。この情報は互いに関係するので、オブジェクトの運動を提供するためにさらに分析される。こうしてあるオブジェクトは、オブジェクトが近づいている、遠ざかっている、ちょうど前を通っている場合など、他のオブジェクトの移動方向を突き止めることができる。さらに、オブジェクトは互いに情報を共有することができ、この情報は上記のオブジェクトにとって関心がある情報に照準を定めるためにさらに使用される。
【0221】
商業的応用例の一例には、PixieEngineなどの測位エンジンを有する人がアクティブ表示された広告の前を歩くことが含まれる。この広告に結合され、またはこの広告の近くにある測位エンジンによってこの広告オブジェクトがアクセス可能な移動ベクトルは、その人がこの広告に向かってではなく、この広告の前を歩いていることを特定する。
【0222】
このアクティブディスプレイ広告の測位エンジンは、その人の移動ベクトル、および表示された広告に向かってその人が方向を変えたことを特定する。この人によって運ばれる測位システムの一実施形態は、この人の居住位置を共有するようにプログラムされている。この人がアクティブ広告ディスプレイに面すると、このディスプレイはこの人の移動ベクトル、および居住位置、ユーザの関心、他の共有可能な情報などのユーザの利用可能な情報に基づいて表示情報の照準を定めることができる。次いでこのディスプレイは、このユーザの居住地などの利用可能な情報に特有の情報を示すことができる。
【0223】
資源共用
本発明の一部の実施形態は、他のオブジェクトに資源の共用を提供するオブジェクトに付加される、スポットキャストなどの位置エンジンに関する。デバイスオブジェクトの例には、プリンタ、プロジェクタ、メディアプレイヤ、他の資源などの資源を提供できるオブジェクトが含まれることになる。図54は、一部の実施形態によるAOI内の利用が許可されているローカル資源を示すユーザインタフェースを示す。図54に示すように、このデバイスのユーザおよびこのデバイスの画面上に表示される他のオブジェクトのAOI内でプリンタ資源が利用可能である。
【0224】
資源共用サービスは、スポットキャストなどの測位エンジンで設定されたプリンタ、オーバヘッドプロジェクタ、撮像デバイス、等などの一般的に使用される設備をオブジェクトが共用できるようにする。本発明の一部の実施形態は、各オブジェクトが提供するサービスに基づいて対話を可能にする。サービスは、先に記載した資源としてのデバイスを活動化し、制御することを含むことができる。この例では、ユーザはこれらのデバイスにファイルを送り出して、対応する印刷サービスおよび表示サービスを受ける。オブジェクトは、自らがサポートする何らかのデータタイプに関する一連の一般的サービスをサポートすることができる。これらのデータタイプの例には次のものが含まれる。
・ オフィス文書
・ PDF
・ 映像メディア
・ 音声メディア
・ 再生、一時停止、早送り、巻戻しなどのデバイスリモート制御
【0225】
ローカルおよび広域ネットワーク
PixieEngineなどの測位エンジンの一部の実施形態は、ローカルエリアネットワークまたは広域ネットワークを介して動作することができる。情報は各オブジェクトにローカルに存在することができ、またはオブジェクトは広域ネットワークを介してアクセス可能な情報をさらに参照することができる。各デバイスの位置および利用可能な資源に応じて、広域ネットワークは、Wi-Fi、モバイルデバイスサービスプロバイダ、またはPixieEngineとは独立に動作する他の通信技術を介してアクセスすることができる。そのようなものとして、スポットキャスト内の統合PixieEngineを備えるオブジェクトは、ローカルに、またはアクセス可能な広域ネットワークを介して情報へのアクセスを要求することができる。
【0226】
スポットキャスト通信の様々な方法を図2、図3、図4、図5、図6、および図7に示す。これらの外部ネットワークは、ローカライズされた情報、地図、方向、購入プロセス、アイテム情報、近くの個人など、コンテンツ/データプロバイダによるローカルでは利用できないサービスにリンクする。
【0227】
スポットキャストは、データを要求しているオブジェクト内で広域ネットワーク要求をトリガすることができる。例えば図55は、本来的にどんな広域ネットワークにもアクセスしない静的スポットキャスト(識別表示1)を示す。ユーザはこのスポットキャストと対話することができ、このスポットキャストはウェブページとして実施される要求された情報(識別表示2)を提供する。ユーザは自身のデバイス内でローカルにそのページと対話することができ、その対話がインターネットにアクセスするためのそのユーザのデバイスからの要求を作り出す。次いで、ユーザデバイス(識別表示3)がそのユーザのモバイルサービスプロバイダへの広域ネットワーク接続を確立し、これを受けてインターネット(識別表示5)が要求されたウェブページ(識別表示6)を提供し、表示されるように(識別表示6)そのユーザがオンラインでアポイントを要求できるようにする。
【0228】
プライバシー
すべての情報リンク付けおよびルーティング操作は、埋め込み解決策に関して先に記載したようなセキュリティプロトコルのもとで実行される。
【0229】
一部の実施形態に関しては、各オブジェクトは、そのもとで情報のセキュリティが相応に保護される自らのプライバシーポリシーを設定することができる。例えば、Saraの社会的プロファイルに関しては、彼女の写真、名前、住所、都市、州、および国の可視性が公開されている一方、電話および電子メールは外部の可視化から無効にされており、郵便番号は「マッチング」プロトコルの対象である。この可視性は様々なネットワークに適応するために追加的にカスタマイズすることができ、その内選択されたグループのみがアクセス可能性を得ることができる。
【0230】
オブジェクトはパブリックアクセス、またはキー暗号化をサポートする。パブリックアクセスは、オブジェクトが互いと公に通信し、互いにとって見ることができるようになることを可能にする。プライバシーを提供するために、公開キーを有するユーザのみがデバイスのそのデータまたは位置を復号できるように、オブジェクトを暗号化することができる。これは、正しいキーを有する者によってのみアクセス可能な分離された情報チャネルをユーザが作り出すことを可能にする。図32のPixieEngineタグを利用するオブジェクトの一例として、Jenniferの情報は、その情報にアクセスするためにキー「A0C1BBD2」を共通して共有する、ネットワーク「JenTag」内の人のみが見ることができる。
【0231】
情報オーバーレイ
本発明の一部の実施形態は、ユーザディスプレイ内にさらに提供されるエリア内に情報をオーバーレイする入力、情報オーバーレイ、および可視化アーキテクチャに関する。この方法は、オブジェクトの位置にまたはその周囲に情報を配置することを可能にする。情報は、そのエリア内の任意のオブジェクトが受け入れることができ、見ることができる任意のデータセットとすることができる。物理的エリア内の情報の位置は、手動入力によりまたは既存のオブジェクトへのプログラム的な参照によって配置することができる。
【0232】
情報源およびユーザ入力方法
情報源は、グラフィカルに表示することができ、またはグラフィカル表現を作成することができるどんなタイプのものも含むことができる。これらの例はテキスト、ベクトルグラフィックス、ビットマップグラフィックス、映像、自らの可視グラフィック表現を表すことができる自己完結型アプリケーション、またはグラフィックによる参照によって自らを表すことができる音声などの非グラフィカルデータである。
【0233】
情報の位置は、エリア内のオブジェクトへの参照として作り出すことができる。この位置は、特定のオブジェクトから5メートル、45度など、またはこの参照位置が作られようとする場所に移動するオブジェクトによってプログラム的に特定することができる。
【0234】
図57および図58は上記の入力方法の2つの異なる例を示す。図57の軍事的市街戦シナリオに示すように、敵の地雷の存在を示すためにアイコン1600が選択肢から選択されている。一方図58では、エンドユーザが空中で「Hello」とジェスチャして記録メッセージを入力する。
【0235】
既存の情報源
選択される情報は、テキスト、ベクトルグラフィックス、ビットマップグラフィックス、映像、自らの可視グラフィック表現を表すことができる自己完結型アプリケーション、またはグラフィックによる参照によって自らを表すことができる音声などの非グラフィカルデータなどの既存の情報源からの情報である。この所与のデータセットは、指定された位置に配置されるように選択される。
【0236】
履歴足跡
履歴足跡は、位置の履歴進路(historical path)を残す別のオブジェクトに関連してオブジェクトの位置を記録することを可能にする。
【0237】
ジェスチャ入力
運動センサの使用により、一連のデバイスの移動がジェスチャ跡へと取得される。これらのジェスチャは、所与の位置で表示することができるベクトル形に変換される。
【0238】
情報リピータ
2.4GHz周波数を使用するものなど、無線チャネルによる通信距離が限られている性質のため、測位システムは建物の中または周囲のオブジェクトによる信号反射および完全な暗所(obscurity)の影響を受けやすいことがある。これは、信号が所与のエリアに一切到達できない、または信号が誤って評価され、誤ったオブジェクト位置もしくはオーバーレイされた情報を与える可能なエリアを作り出すことになる。図74は、スポットキャスト(1650)などの測位エンジンが建物(1650)内に設置されるシナリオを示す。この建物は信号についての完全な暗所をもたらすオブジェクト(1655、1660)を有する。暗所のエリアを薄黒くしたエリア(1670、1675)によって示す。
【0239】
このシステムの一部の実施形態は、協調型ネットワークトポロジに基づいて設計され、所与のエリア内の追加のオブジェクトは、たとえそのエリア内のオブジェクトがセキュリティ設定のために互いの情報にアクセスできなくてもエリアカバレッジを改善する。しかし特定の状況ではエリアは追加のオブジェクトを有さず、その場合はエリア全体をカバーするためにリピータを設置する必要がある。
【0240】
図75は、スポットキャスト(1650、1651)などの2つの測位エンジン間の協調を示す。図74に示すように、右側のスポットキャスト(1650)は広い暗所エリア(1655)の影響を受けやすかったが、このエリアは今では左側のスポットキャスト(1651)によってカバーされている。この構成のもとでは、両方のスポットキャストが協調してこのエリアに完全なカバレッジを提供する。図56は、一実施形態によるオブジェクトによって管理されるローカル/リモート情報、およびモバイルデバイスによって管理されるローカル/リモート情報の両方を示す。図56のモバイルデバイスは、ピアツーピアローカルネットワークとして動作して、デバイス間で位置情報および他の情報を伝送する。さらに、図56に示すように、あるモバイルデバイスはネットワークに接続される別のモバイルデバイスを介してコンテンツおよびサービスにアクセスすることができる。
【0241】
表示情報
一部の実施形態によれば、情報が選択または作成されると、その情報は、エリア内の他のオブジェクトと共有することができ、そしてそれらのオブジェクトは、その情報を上記の可視化アーキテクチャにより自らのデバイスディスプレイ内にオーバーレイすることができる。
【0242】
表示効果
一部の実施形態によれば、情報はエンドユーザによって操作される静的効果または動的効果を伴ってユーザディスプレイによって可視化することができる。
【0243】
アクセス可能性
一部の実施形態によれば、エンドユーザは、作成された情報を選択されたグループまたは個人が見られるようにすることができる。一部の実施形態に関しては、測位エンジンはジェスチャアイコンを生成するために特別に備えられるPixieEngineなどの測位エンジンを要求した可能性があるが、それらのアイコンの可視化は図59および図60に示すような上記のバージョンに限定されない。さらに、エンドユーザは時間およびフェージング効果を含む表示の終了を制御する。
【0244】
情報位置オプション
一部の実施形態に関しては、情報はエリア内の既存のオブジェクトに関連して配置され、静的属性、相対的属性、プログラム的属性のうちの1つを有することができる。相対的属性は、所与のオブジェクトからの固定された基準位置を有する情報位置を指す。静的属性は、情報位置が静的位置に配置されることを可能にする。プログラム的属性は、位置が変更されることを可能にする。
【0245】
一部の実施形態に関しては、静的属性は、参照として使用されるオブジェクトの位置とは独立に、情報を固定された位置に配置すべき場合に使用することができる。本質的にモバイルなオブジェクトに関しては、この方法はたとえモバイルオブジェクトが移動しても情報が静的位置に固定されることを可能にする。
【0246】
モバイルオブジェクトに関しては、情報内の相対的属性は、オブジェクトが移動するときに情報がそのオブジェクトの所与の相対位置に移動することを可能にする。これは情報がオブジェクトの移動に随伴することを可能にする。
【0247】
プログラム的属性は、何らかの外部的測位アルゴリズムに基づいて情報の位置が動的に変わることを可能にする。
【0248】
図57に示す例では、敵の地雷を表すアイコン1600が表示されるように特定の位置に付加されている。一方、図59、図60、および図61に示す他の例では、付加されたジェスチャされた「Hello」がジェスチャを行った者の付近に示されている。
【0249】
情報動作
一部の実施形態に関しては、エリア内に配置された情報が動作にさらに付加され得る。これらの動作は、特定の状況に基づいてイベントをトリガするために使用することができる。例えば、所与の位置の所与の範囲内に他のオブジェクトが入るたびにイベントを生成するその位置に情報を配置することができる。情報は、空間内のラインベクトルとして、または幾何学的形状として表すことができ、その幾何学的形状は、その幾何学的形状内におけるオブジェクトの位置に基づいて同様にイベントを作り出すエリアを示すために利用することができる。例えば、他のオブジェクトが横断し得る幾何学的な線を情報が含む場合にイベントを生成され得る。
【0250】
情報動作は、その情報を可視的に見ることができる任意のオブジェクトによって付加され得る。したがって、動作は情報の元の所有者または作成者ではないオブジェクトによって作成され得る。
【0251】
AOIに出入りするオブジェクトイベント活動化
ユーザが進路を通るとき、オブジェクトがAOI内のビューに入ることがある。これらのオブジェクトは、実際の物理的なオブジェクトまたは他の人にリンクされてよい。図71は、初期点(1700)および第2の点(1710)から歩くユーザを示す。表示されるSOIを右に示し、このSOIはオブジェクト「私」の位置を図示のように示す(1715)。このAOIは5メートルエリア(1720)をカバーするようにフィルタされている。これは、5メートルエリア内のビューに入るイベントがSOIによって処理されることを可能にする。スターバックス内のオブジェクトが図示のようにハイパーリンクされている(1725)。初期位置(1700)では、このスターバックスのオブジェクトは5メートルフィルタよりも離れており、イベントは生成されない。第2の位置(1710)ではスターバックスのオブジェクトがSOIのビューに入り、イベントが生成され得る。
【0252】
イベント動作は、オブジェクトがAOIに入るか、AOIから離れるときにトリガすることができる。
【0253】
進路活動化イベント
一部の実施形態に関しては、情報オーバーレイは、意図した進路と比較したオブジェクト軌道からの偏差を示す進路活動化イベントを含むことができる。イベント活動化は、意図した進路と比較したオブジェクト軌道の偏差に基づいてイベントをトリガすることができる。オブジェクトの偏差が登録済みのパラメータを超えて大きくなるとき、プログラムされた周期的レートでイベントが作り出される。
【0254】
図70は、所与の進路(1755)を通るオブジェクト(1749)のグラフィカル表示を提供する。オブジェクト(1749)による意図した方向からの偏差を示すコンパス図(1760)を示す。この図は、オブジェクトの位置を4箇所の異なる場所(1765、1770、1775、1780)において示す。オブジェクト(1749)がその第1の位置(1770)に前進するとき、このオブジェクトはその意図した進路から5度だけそれる。次の位置(1775)では、このオブジェクトはその意図した進路から10だけそれる。この情報は、このオブジェクト(1749)に軌道誤差を示すイベントを作り出す。次いでこのオブジェクトは、ユーザに向けて訂正シグナリングを実施することができる。そうすることにより、最後の位置(1780)に示すように、このユーザは自身の位置を訂正することができる。
【0255】
進路活動化イベントの動作
進路活動化イベントに付加される動作の一例は、その周波数または位相シフトが進行方向の誤差と同期する周期音を作り出すことである。
【0256】
図70に関しては、動作の一例はユーザが正しく進路を通る場合に音を440Hzで提供することができる。ユーザの誤差が増すにつれてこの周波数が変化する。例えば、第1の位置(1770)に関しては、-5度の誤差は420Hzの音を、-10度の誤差に対しては400Hzの音をトリガすることができる。ユーザの方向が陽性方向にそれる場合、この音は5度で460Hzに、10度で480Hzに増加することができる。この誤差対周波数のマッピングは、実装形態に基づいて異なり得るが、この例は、所与の進路からの偏差に基づいてフィードバックを提供するためにどのように特定の実施形態を利用できるのかを示す。センサ入力を提供するための他の手法を提供し得る特定の実施形態により、他のイベントタイプをトリガすることができる。
【0257】
フェンスオーバーレイおよびプログラム可能動作
本発明の一部の実施形態は、許可ゾーンまたは締出しゾーンとして分類することができるエリア内にオブジェクトがいるときを示すために特定の動作にリンク可能な、多角形や円などの形状によってフェンスエリアを作成するための方法体系を提供する。
【0258】
フェンスオーバーレイに付加される動作は、ローカルイベントまたはリモートイベントをトリガすることができる。これは、オブジェクトが位置することを許可されるまたは許可されないエリアを複雑な形が表せるようにする。
【0259】
フェンスオーバーレイリレー
本発明の一部の実施形態は、元のマスタスポットキャストにより無線信号が到達できないエリアをカバーするために、所与のオーバーレイ形状を近くのスポットキャストなどの測位エンジンにコピーするための方法体系を提供する。図76は、建物の周りに信頼できるカバレッジをもたらすために、マスタスポットキャスト(1800)が近くのスポットキャスト(1810)にオーバーレイをコピーするシナリオを示す。
【0260】
ゾーンオーバーレイのタイプ
一部の実施形態によれば、フェンスオーバーレイ形状は、イベントをトリガできる内部エリアおよび外部エリアを含むユーザ定義の多角形や円を作成することができる。これらのエリアは、所望の結果に基づいて特定の動作に割り当てられてよい。例えば図78は、内側に1850として示す許可エリアを有する単純な長方形オーバーレイを示す。同様に図79は、内側に円バージョンの許可エリアを1850として示す。追跡されるオブジェクトが内側の1850として示す許可エリア内にいる限り、イベントが作り出されることはない。追跡されるオブジェクトが1851で示すエリア内に移動するかとどまる場合、特定のアラームイベントをトリガすることができる。この例では閉じ込めエリア(containment area)が、建物の周りにオブジェクト閉じ込めエリアを作り出す図76のマスタスポットキャストの位置に対して固定されている。
【0261】
より複雑なシナリオを図81に示し、ここでは締出しゾーンが許可ゾーンのエリア内にあるマルチゾーン環境がある。このシナリオでは、最も外側の締出しゾーンは最終境界エリアに関係するので締出しゾーン1(1860)とみなす。許可エリア内の各締出しゾーンを締出しゾーン2(1865)として示す。締出しゾーンの第3のタイプは、図101に示すようにこのゾーンに高度を統合する機能を伴う。その場合、これらのゾーンは、オブジェクト検出が確立される空間体積になる。重点的に先に記載してきた高度取得に関して、そのうち上記の第3のタイプの締出しゾーンを定義する際には、事前プログラムされた高度の方法が機能し、また移動に基づく3-D形状測位も機能することができる。
【0262】
締出しゾーン1または2は、図100に示す信号が到達できるのと同じ機能高度に自動的に結び付けられる一方、第3のタイプの締出しゾーンは、3-D構成を条件とするユーザ入力によって個別にカスタマイズされる。
【0263】
図101で示す例では、当初の他の4つのスポットキャストの上の平面である2階に1つの追加のスポットキャストが配置されて、内部妨害の影響を受けやすいシグナリングのカバレッジを確実にする。このスポットキャストは自らの高度を自動的に推定することができ、またはその推定高度を記憶し、ブロードキャストするようにエンドユーザによってプログラムされ得る。同じメカニズムは、2つの階の間の推定距離など、エンドユーザが自身にとって区別可能な値の高度距離をさらに入力できるようにする。したがって、事前プログラムされたスポットキャストと同じ高度距離を有する検出されたフェンスオーバーレイ形状は、この高度距離内で機能するように設定することができ、節Aに図示するのはゾーン3(1900)の高度を示し、この高度はこの体積の2-D形状全体にわたる高度である。この例では、高度を合計3メートルになるように設定する。このゾーンがほとんどの応用例で適当に作動できることを確実にするために、ゾーン3の1メートルは2階(1)の床面で始まり、そのため節Aに示すように1メートルはこの床の下になるようにシフトされる。これは十分なカバレッジを提供し、ユーザがゾーンを定義する場合の不完全性を補うために行われる。
【0264】
図101の節Bは、正面から見たこの家を示すのに対し、節Cはゾーン3(1900)が占有する体積を明示するこの家の斜視図を示す。この例では2階に、当初の4つのスポットキャスト(2)の上にある1つの追加のスポットキャスト(3)が配置されて、内部妨害の影響を受けやすいシグナリングのカバレッジを確実にする。上記のスポットキャストは、1階のベーススポットキャストを基準面として使用する3-D測位アルゴリズムによってその高度を自動的に推定することができ、またはその推定高度を記憶し、ブロードキャストするようにエンドユーザによって事前プログラムされ得る。
【0265】
閉じ込めは、許可エリアによって取り囲まれる締出しエリアにオブジェクトが入ることに基づいてトリガすることもできる。このシナリオでは、外側のエリアは許可されているとみなされ、指定されたエリアはオブジェクトによって入られるべきではない。例えば図84では、水泳プール1805は、少女などの指定されたオブジェクトによって入られるべきではない庭エリア内のエリアである。
【0266】
フェンスオーバーレイを作成する
フェンスオーバーレイ形状を作成するために多数の方法が使用可能である。フェンス形状は、所与の場所に対して静的であるように、所与のオブジェクトの周りで動的であるように、または形状を動的に更新しもしくは変更できるプログラム的方法によって設計することができる。
【0267】
フェンスオーバーレイ動作の活動化
特定の実施形態は、このフェンスから指定された追跡オブジェクト図77(1960)までの距離を計算し、このオブジェクトがフェンスの線に到達するときに関連するイベント動作を、またはこのフェンス形状に関係する動作を有効にする。このフェンス形状オーバーレイは、1965に示すエリアのような不規則のエリア、ならびに1970に示すように締出しエリアとして示される内部エリアを含むことができる。
【0268】
静的イベント活動化
特定の実施形態は、関連する動作が確立される、図77に示すようなフェンスオーバーレイ形状からの追跡オブジェクト(1960)の位置および近接性を定める。トリガされる動作は、オブジェクトが許可ゾーンの内側にいる、または外側にいることを知らせる単純なアラームとすることができる。さらに、オブジェクトがフェンスオーバーレイに近づくにつれ、この動作はさらに高いレベルを提供することができる。このマルチレベルイベントは、ローカルシグナリングまたはリモートシグナリングに関連付けることができる。
【0269】
許可ゾーン動作的フィードバックイベント活動化
一部の実施形態によれば、アラームトリガゾーンは、追跡オブジェクトが所与のゾーン内にいる場合に該当し得る、追跡オブジェクトの動作的フィードバックを利用してプログラムすることができる。追跡オブジェクトの所与の特定の活動レベルまたは移動は、特定の実施形態でトリガされるイベントに直接影響を与えることができる。特定の実施形態は、フェンスに対するオブジェクトの移動のタイプ、速度、および近接性を適当に特定し、適当な応答をトリガすることができる。
【0270】
締出しゾーン1動作的フィードバックイベント活動化
アラームトリガゾーンは、オブジェクトが図81の1866で表すような外側境界を表すゾーン内に既にいる場合、固有の目的を達成する必要がある可能性がある。この場合、所望の結果をもたらすために特定のオブジェクト特徴をプログラムすることができる。特定の実施形態は、このゾーンの内側または外側の状況をプログラムする機能を提供する。
【0271】
締出しゾーン2動作的フィードバックイベント活動化
アラームトリガゾーンは、図81および図80の1865で表すような許可ゾーンに配置されまたは囲まれる締出しゾーン内にオブジェクトが既にいる場合に固有の目的を達成する必要がある可能性がある。この場合、所望の結果をもたらすために特定のオブジェクト特徴をプログラムすることができる。特定の実施形態は、この締出しゾーンの内側または外側の状況をプログラムする機能を提供する。
【0272】
フェンスオーバーレイ形状の修正
本発明の一部の実施形態は、フェンスオーバーレイ形状を手動でまたはプログラム的に作成しまたは編集することを可能にする。図90は、スポットキャスト(2007)などの測位エンジンに接続されるコンピュータ(2000)や他のユーザデバイスなどのデバイスを用いてフェンスオーバーレイ形状を作成しまたは編集する方法についての一例を示し、スポットキャスト(2007)などの測位エンジンは、その後この形状情報に関するメモリ領域にアクセスできる。このデータは、形状の可視表現を提供するソフトウェアアプリケーション(2005)により、またはプログラム的に作成しまたは編集することができる。
【0273】
評価サービス
一部の実施形態によれば、ユーザは、ユーザやサービスプロバイダなどの他のオブジェクトを評価し、その評価を自身のデバイス中に記憶されるプロファイルにオーバーレイすることができる。ユーザは、他のユーザやオブジェクトの評価を自身のディスプレイ内に表示することを選択できる。
【0274】
公にオブジェクトを評価する場合、評価されるオブジェクトは評価要求を承認することができる可能性がある。公に評価される各オブジェクトは、他の者が閲覧し、評価することができる、評価のアイコン化された表現を提供する評価アイコンを選択することができる。アイコンの例は、リンゴ、バナナ、ナイフ、海賊、等とすることができる。図68は、リンゴ(図68、2020)および髑髏(2025)として示される評価表示および評価アイコンの例を示す。
【0275】
この方法体系は、匿名とすることができ、または評価されるオブジェクトの構成に基づいて評価者の識別情報を提供する評価システムをサポートする。評価ポイントシステムは累積的であり、そのオブジェクトに与えられた平均評価を示すことができる。ユーザは、他のユーザやオブジェクトを所与の評価アイコンのタイプにつき1回しか評価できない。
【0276】
オブジェクトの評価結果は、エンドユーザに知られていない情報源に基づいてではなく、友人などの知られている情報源に基づいて計算するために、さらに分類し、フィルタすることができる。これは、エンドユーザが情報に信頼があるとみなすことができる情報源に基づく評価を提供する。この評価は、対応する情報源、プロファイル上の指定された友人、またはエンドユーザが頻繁に連絡する人に対するエンドユーザの活動に基づいて自動的に計算することができ、または手動で個々に選択することができる。
【0277】
この方法体系は、エンドユーザが全ユーザの評価の平均、ならびにエンドユーザの信頼できる社会的ネットワーク(友人)に基づく評価に基づくオブジェクト(レストラン)や人の評価を見るための機能を提供する。
【0278】
コメントサービス
提供される評価サービスに類似して、本発明の一部の実施形態は特定のオブジェクトに対して個人的にまたは公にコメントを加える方法体系を含む。公のオブジェクトを評価する場合、コメントされるオブジェクトはコメント要求を承認することができる可能性がある。
【0279】
この方法体系は、匿名とすることができ、またはコメントされるオブジェクトの構成に基づいてコメントユーザの識別情報を提供するコメントをサポートする。
【0280】
オブジェクトの結果は、エンドユーザに知られていない情報源に基づいてではなく、友人などの知られている情報源に基づいて計算するために、さらに分類し、フィルタすることができる。これは、エンドユーザが情報に信頼があるとみなすことができる情報源に基づくコメントを提供する。
【0281】
この方法体系は、エンドユーザが全ユーザの評価、ならびにエンドユーザの信頼できる社会的ネットワーク(友人)に基づく評価に基づくオブジェクト(レストラン)や人のコメントを見るための機能を提供する。
【0282】
時間カレンダ
本発明の一部の実施形態は、その環境内で見ることができるイベントおよび情報を記録するための手段を提供する。このイベントおよび情報は、それらが起きた日時を含む時間データベースに記録される。これらのイベントは随時検索し、または表示することができ、所与の時間に起きた環境を再現する。さらにこの時間データベースは、関心がある特定のイベントを特定するための手段を提供するタグを含むことができる。
【0283】
ユーザデバイスに関しては、この時間データベースは見ることができるイベントおよび情報を記録し、そのためユーザの日常活動の日記になる不可欠な部分を提供する。ユーザは、関心がある特定のイベントを強調するためにこれらのイベントにタグを追加することを選択できる。ユーザは、特定の日時を選択することによって時間データベースを再生し、または知人の名前などの情報を検索し、その知人がいつAOI内に来たのかを特定することを選択できる。
【0284】
表示および検索
上記のデータベースは、オブジェクトを示す図63に示すようなSOIモードで、図62に示す日時モードで、検索エンジンモードで、またはサードパーティアプリケーションによって表示可能であり得る。図62に示すように、時間カレンダの日時モード表示の一例は、このデバイスがオブジェクトのMike Stevensと同じAOI内にいたときの結果をカレンダ上に示す。さらに、Mike Stevensがこのデバイスと共有したイベントが図62のディスプレイの下部に提示される。さらに図63は、特定の日時範囲にこのデバイスと同じAOI内にいるすべてのオブジェクトを表示する、時間カレンダのSOIモード表示を示す。このSOI表示は、記録された所与の時間の場面を再現するための方法を提供する。2008年1月7日の午後12時から午後1時までの特定の営業会議が、時間カレンダ内の対応する日付に記録される。その日付をクリックすると、(誰が出席していたか、それらの出席者はユーザに対してどこにいたかを含む)正確な表示を見ることができる。再現される表示は、関係および情報のリンクをその場面の静的表現ではなく、元のリンクとして記録する。例えば仕事上で出会うとき、Mikeを表すアイコンを活動化することは、そのアイコンによってリンクされる情報、要するにMikeのプロファイルを提供する。
【0285】
検索エンジンは、知人の名前、イベント、場所、等など、オブジェクトにとってアクセス可能な任意のカテゴリを検索する機能を提供する。同じ会議の例では、時間データベース内で知人の名前「Mike」を検索することにより、知人の名前「Mike」に一致するすべての出会いが強調される。
【0286】
リモート集約記憶
本発明の一部の実施形態は、図64に示すように、この時間カレンダを追加の記憶、サービス、およびインターネットやイントラネットを含む他の資源との接続性を可能にするサーバにアップロードできるようにする。最新のイベントは、PixieEngineオブジェクトユーザデバイス(2050)などの測位エンジンオブジェクト上に見つけられる時間カレンダに記憶される。このデータベースは、WANまたはインターネットへの有線接続または無線接続(2057、2058)を介してサーバ(2055)にアップロードすることができる。この時間カレンダがユーザの既存のカレンダに集約される。集約されたカレンダ(2060、2065)は、ユーザデバイス(2070)のウェブサイトによってアクセスすることができる。集約されたカレンダは、他のインターネット情報源またはイントラネット情報源にさらに統合することができる。
【0287】
遅延型対話
特定の実施形態は、エンドユーザが、時間カレンダに記憶されるデータにより後の時点で発生し得る遅延型対話により他のオブジェクトと対話し、連絡し、通信し、または情報を送信できるようにする。この機能は、エンドユーザが自身の時間カレンダデータベースで対象のオブジェクトにアクセスすることにより、そのオブジェクトに情報を送信し、またはそのオブジェクトを活動化することを可能にする。この機能は、オブジェクトがオブジェクトとの間のゲートウェイとしての役割を果たすサーバにアクセスすることを要求する。図65はこのシステムの概要を示す。
【0288】
エンドユーザは、時間カレンダデータベース(2060、2055)内のデータにアクセスするためにデバイス(2050、2070)を利用する。このデバイスはWANまたはインターネット(2056)を介して、ゲートウェイとしての役割を果たすサーバ(2055)にさらに接続(2058)される。このゲートウェイは、時間データベース(2060)内のユーザIDをサーバ連絡データベース内の登録情報(2071)を用いて変換する。これは、連絡データを要求側ユーザ(2050、2070)に提供せずに行われる。したがってこの方法体系は、受信側ユーザ(2071)の連絡情報をさらすことなくメッセージが送信されることを可能にする。
【0289】
階層的可視化
可視化
本発明の一部の実施形態は、人またはオブジェクトの表示方法についての階層的に強化された可視化アーキテクチャに関する。この方法は、個人およびサービスプロバイダの両方を含むエンドユーザが、自身の影響圏エリア(プロファイルおよび関係)内の等しいまたはより低い階層ステータスを有する他の人またはオブジェクトを閲覧し、フィルタできるようにする。さらにこの方法体系は、選択された階層レベルでサービスプロバイダによって提供されるユーザ特典を提供するために使用することができる。
【0290】
明瞭な例を図66として示す混雑したエリアで見ることができる。ここでは、階層レベルが「VIP Level X」としてSOI表示内に示される。このSOI表示は、レベル1の階層のエンドユーザまたは小売業者が、自身のレベル(レベル1)のユーザまたはレベル2やレベル3などのより低いレベルのユーザを可視化することを示す。この種のフィルタリングは、AOI内の他のオブジェクトをサブカテゴライズする、あるいは事前審査および、フィルタリングする方法を提供する。
【0291】
この階層レベルはいくつかの要素に基づくことができ、特定のカテゴリに関して様々な階層レベルがあり得る。一部の階層レベルは、年会費や社会的/仕事上の地位に基づくことができ、エンドユーザがすぐ近くにいる場合にはエンドユーザの階層的ステータスが可視化され、作用されるための機能を提供し、階層的ステータスおよび顧客事前審査を慎重に共有することを可能にする。その情報を使用して、サービスプロバイダは列への割り込みや予約された座席など、所与の階層だけに限定された特典やオファーを提供することができる。特定の特典をどのように階層に組み入れることができるのかを示す例を図67に示す。具体的には図67は、一部の実施形態による各レベル向けの特定の利益に関連付けられる特定の特典パッケージ(最上流、CEO/著名人、VIP、一般)の一例を示す。
【0292】
特定の使用例
障害者
本発明の一部の実施形態は、ヘッドセットによる対話型音声、音声認識、およびテキストを音声に変換するインタフェースと組み合わせて、典型的には空港内で操作する場合に、視覚障害者に状況認識を提供するための使用に関する。
【0293】
以下の機能は上記のサービスの不可欠な要素である。
・ 情報や他のコマンドを照会するために使用する音声指示
・ 語られた言葉を機械可読入力に変換する音声認識
・ テキスト記述に出力される位置および関係
・ 音声による指示を行うためのテキストを音声に変換するインタフェース
・ 物理的オブジェクト位置を情報にリンクするスポットキャスト
・ 他の知られている位置への方向性情報提供するスポットキャスト
【0294】
このシステムは、エンドユーザ向けの方向探知および中間ステップを提供するためにオブジェクトおよび情報オーバーレイのアーキテクチャを使用することができる。
【0295】
音声案内
一例として図69は、視覚障害者が空港内を歩いているところを示す。このシナリオは、適当なテキストの音声への変換および音声認識が使用可能な任意の言語で実施することができる。このデバイスは情報を連続的にユーザに提供し、ユーザが状況認識を得る支援をする。以下は英語での2つの例示的音声案内指示である。
方向:
ユーザ:「方向ゲートA1」
デバイス:「右に90度回り、10メートル直進してください」
【0296】
方向性の要求に基づいて、このシステムは、エンドユーザが90度回り、直進せよというユーザに対する指示に基づいて通るための情報オーバーレイ形状進路を作成することができる。
【0297】
この情報オーバーレイに付加される動作の一例として、ユーザが進路を通るときにこのデバイスは周波数が進行方向に同期される周期的な「ビープ音」を提供する。例えばユーザが正しい進行方向に歩く場合、ビープ音は440Hzの音を使用して出力されることになる。ユーザがこの方向からそれるにつれて、このビープ音はユーザの移動方向と意図する進路との間の差に基づいて強くなりまたは弱くなる。
【0298】
ユーザが進路を通るとき、オブジェクトがビューに入ることがある。これらのオブジェクトは、実際の物理的なオブジェクトや他の人であるかもしれない。図71は、初期点(1700)および第2の点(1710)から歩くユーザを示す。表示されるSOIを右に示し、このSOIはオブジェクト「私」の位置を図示のように示す(1715)。このAOIは5メートルエリア(1720)をカバーするようにフィルタされている。これは、5メートルエリア内のビューに入るイベントがSOIによって処理されることを可能にする。スターバックス内のオブジェクトが図示のようにハイパーリンクされている(1725)。初期位置(1700)では、このスターバックスのオブジェクトは5メートルフィルタよりも離れており、イベントは生成されない。第2の位置(1710)ではスターバックスのオブジェクトがSOIのビューに入り、ユーザに対するこのオブジェクトの相対位置を示すために音声イベントが生成され得る。
【0299】
この機能はオブジェクトの情報を調べ、ユーザに関連情報を提供することができる。
【0300】
社会的認識の例 このデバイスは以下のフィードバックを提供することができる。
【0301】
デバイス:「すぐ左手にいるのがAbdul、ユナイテッド航空の副操縦士です。5メートル先にいるのがStephen、CISCOの副社長です。彼にはこの前の火曜日に初めて会いました。」
【0302】
この例は、視覚障害者の周囲の他のユーザを位置付けるための機能を示す。さらにこの例は2つのオブジェクト間の関係を検索し、見つけるために時間データベースを使用することを示す。
【0303】
資産の追跡および保護
本発明の一実施形態によれば、資産追跡はあるオブジェクトが別のオブジェクトの位置を追跡するための方法体系である。追跡を行うオブジェクトは、追跡されているオブジェクトの特定の動作に基づいてトリガされるイベントまたはアラームを設定することができる。典型的な追跡の応用例には子供、ペット、ラップトップ、鍵、財布、バッグ、および他の貴重品が含まれる。さらに、関係するオブジェクト/動物/個人を保護する方法として子供、ペット、高齢者、精神障害患者、犯罪者、等に対する閉じ込めまたは許可/締出しゾーンのために使用するために、この技術をフェンスオーバーレイと組み合わせることができる。
【0304】
近接性アラート
近接性はあるオブジェクト、動物、または人の、指定されたエリアもしくは位置に対するまたは別のオブジェクトもしくは人の位置に対する相対的な近さとして定義される。近接性の取得は、スポットキャストなどの静的測位エンジンを用いた、または用いない測位によって行うことができる。
【0305】
フェンスオーバーレイ形状を使用してユーザはゾーンを作り出すことができ、このゾーンに対しては追跡されるオブジェクト/動物/人の上記のゾーンの境界に対する位置および近接性に基づいて特定の動作をトリガすることができる。
【0306】
そのような応用例の1つの領域は、資産追跡および子供追跡である。図72に示すように、Erica Jonesという名前の子供に対してタグが配置されている。さらに、このデバイスのユーザから10メートルの範囲で放射状フェンス境界が引かれた。この例では、デバイスの保持者に対するEricaの過去の位置を示すために、彼女の足跡が有効にされ、オーバーレイされている。
【0307】
この子供がこの境界フェンスを越えて移動する場合には、このユーザデバイスにはその状況をアラームする動作が設定されていてよい。
【0308】
このシナリオは、ディスプレイ上で図79に示すような円形のフェンスオーバーレイによって実施される、デバイス保持者と相対的なフェンス境界を示す。つまり、ベクトルがデバイス保持者の位置とともにおよびその位置に従って移動する。
【0309】
同様の運用は、虐待者/迷惑者が被害者に近づくのを抑止し、または望まれないペットが侵入するのを防ぐなど、犯罪に関する領域にも適用することができる。
【0310】
閉じ込め
この方法体系は、追跡されるオブジェクト/動物/人が許可ゾーン内にいる、または締出しゾーン内にいるときを示すために特定の動作にリンクできるフェンスエリアをユーザが作成できるようにする。本発明の一部の実施形態は、標的の位置ならびに指定されたフェンスエリアおよびゾーンエリアの実際の形状を可視化する機能を提供する。
【0311】
オーバーレイに付加される動作は、特定の動作にリンクすることができるペットの首輪などの標的が運ぶデバイス内のセンサをトリガすることができ、そのためその標的が特定の許可ゾーン内にとどまることを促し、またはその標的が締出しゾーンに入る場合に関係者に知らせる。
【0312】
1つの重要な応用例は、図73に示す地所を構造的に変更することなく動物の閉じ込めを行うために使用できる複雑な形を生み出すことである。図73は、フェンスオーバーレイなどの閉じ込め構造、およびその閉じ込め構造に関係するタグを備える犬の位置の一例を示す。
【0313】
ペットセンサフィードバック
この例に関しては、図82のペットの首輪は測位エンジンの一実施形態を統合して、トリガされるイベントと、特定のペット動作に関連付けることができるペットセンサフィードバックメカニズム(3000および3005)との間の変換を行う。これらのペットの首輪は過去にペットの閉じ込めのために使用されてきており、特定の実施形態は信頼できる無線フェンス閉じ込め情報を提供するための新考案の方法を提供する。ペットの首輪は、特定の応答に関連させるために振動、音声(3005)、および肌(3008)への電子的衝撃(3000)を利用することができる。プログラミングに関するユーザフィードバック、バッテリ状態や他のインジケータは、ボタン(3010、3015)およびライト(3020、3025)によって果たされる。図83は、ある境界内にとどまるペットの動作を可能にする一実施形態に関する、フェンススポットキャストとペットの首輪上のPixieEngineとの間の通信、およびイベント動作の活動化に関するプロセスの流れを示す。
【0314】
フェンスオーバーレイの動作
図76に示すように、スポットキャスト(1810、1800)はフェンスオーバーレイのための静的基準位置を示すように設定されている。その性質のため、このシステムの諸実施形態によって使用される2.4GHz周波数などの無線リンクは、建物の中または周囲のオブジェクトによる信号反射および完全な暗所(obscurity)の影響を受けやすいことがある。これは、信号が一切到達できない、または信号が誤って評価され、追跡されるオブジェクトに関連する誤ったフェンスの位置を与える可能なエリアを作り出すことになる。フェンスオーバーレイ形状は特定のスポットキャストの周りで静的であることを考えれば、これはフェンスを見ることができないもしくは活動化することができない、または不適当な幾何学的形状を有するエリアを作り出すことになる。したがってより高い信頼性が要求される実装形態に関しては、この新考案はマスタとしての役割を果たすスポットキャスト(1800)と、リピータとしての役割を果たす追加のスポットキャスト(1806)とを可能にし、建物の中のオブジェクトによる反射および暗所に関連する固有問題を克服する。
【0315】
このマスタスポットキャスト(1800)は、図77に示すオーバーレイされるフェンス形状のコピーをその内部に記憶する。このフェンスオーバーレイ形状は、建物の周りの完全なカバレッジを維持するために各リピータスポットキャストにコピーされる。
【0316】
ユーザ定義フェンスオーバーレイの作成および編集
一部の実施形態によれば、フェンスオーバーレイ形状を作成するために多数の方法が使用可能である。このフェンス形状は所与の位置に対して静的であるので、図76の1800および1806に示すように、マスタスポットキャストおよび関連するリピータをそれらの個々の位置に配置することができる。
【0317】
図74に示すこの例では、ユーザはまずこのペットの首輪または測位エンジンを含む他のデバイスでフェンス形状プログラミングモードを有効にすることにより、フェンスオーバーレイ形状を作成する。次いでペットの首輪を持ちながら、ユーザは建物の周りに設定しようとするフェンス形状に一致する線を歩く。
【0318】
先に記載したように、定義される許可/締出しゾーンは、複雑な形を可能にする複数の区域を含むことができる。図81に一例を示し、ここでは締出しゾーンが許可ゾーンのエリア内にある。さらに、許可/締出しゾーンは機能高度を有することもでき、この位置的特性に関与する応用例を可能にする。図100に示すように、屋外の締出しゾーンは信号が到達できるだけの機能高度に結び付けられているのに対し、図101では屋内の締出しゾーンが、エンドユーザによって制御される事前設定された高度距離内で機能する。このペット閉じ込め応用例では、そのような締出しゾーンはペットが入ることが望まれない寝室や新生児育児室に相当することができる。
【0319】
高度の取得については先に記載した。より良いカバレッジのために第5のスポットキャストが2階に配置され、その高度(地上3.5mなど)は自動的に計算されるか、またはエンドユーザによって手動入力され、したがって当初の4つのスポットキャストに対する第5のスポットキャストの相対3-D位置も同様である。3-D測位アルゴリズムにより、ユーザが作成したフェンスオーバーレイ形状が、今度はこの5つのスポットキャストによって構成される3-D構造化ネットワーク内で計算される。エンドユーザは、上記の検出される形状に、付加された高度特性をそれぞれが有する締出しゾーンタイプを割り当てることができる。
【0320】
締出しゾーン1および2は、その限度一杯の垂直高度距離まで機能するようにプログラムされている。特定の実施形態では地上および地球のオブジェクトによる信号吸収のため、最低高度は信号の最大垂直到達範囲に対して地表面(高度0m)として設定される。ゾーン3 1900タイプの高度は、工場またはユーザ定義の高度距離によってプログラム可能である。この例では、1つの床のペットゾーンを十分にカバーするために、ゾーン3 1900の高度は3メートルに設定されている。1として印を付ける床の下に1メートルのエリアを設けることにより、このフェンス形状を作成するユーザによって予想される誤差が関連付けられた状態で十分なカバレッジを作り出すことができる。フェンス形状は、ユーザがこの首輪を境界エリアの周りを約1mの高さで歩いて移動させるときに作成される。
【0321】
フェンスエリアによって取り囲まれる半径内の範囲を設定するなどの他の方法が、前の節で説明した子供追跡サービスに適用されている。図79に1850としてそのように定義される円形の安全エリアを示す。
【0322】
先に記載した修正機能は、エンドユーザが返されるフェンスオーバーレイ形状を手動でまたはプログラム的に可視化し、編集できるようにする。上記の機能は、エンドユーザが自身のカスタマイズされたフェンス形状を確認し、そうでなければ検出されないマルチパスまたはセンサ誤差をなくせるようにする。
【0323】
フェンスオーバーレイ動作を活動化する
このペットの閉じ込めの例では、図82に示すものと同様の首輪を付けているペットが、図77に示すように作成されるフェンスオーバーレイ形状に関連するイベントに基づいて活動化される。この例では、1960で示す位置にペットを示す。一部の実施形態は1961に示すようにフェンスからの距離を計算し、関連するイベント動作を有効にする。このフェンス形状オーバーレイは、1965に示すエリアのような不規則のエリア、ならびに1970に示すように安全でないエリアとして示される内部エリアを含む。
【0324】
静的イベント活動化
ペットの首輪を使用する特定の実施形態は、図77に示すようなフェンスオーバーレイ形状からの位置および近接性を定め、それにより関連する動作が確立される。ペットが安全ゾーンの内側にいる、または外側にいることを知らせる単純なアラームをトリガすることができ、このペットがフェンスオーバーレイに近づくにつれ、アラームレベルが高まる。このマルチレベルアラームは、音声シグナリング、振動、およびマルチレベルの電子的刺激に関連付けることができる。
【0325】
この関連付けは、所与の距離に基づく静的応答を提供することができる。例えば次の通りである。
【0326】
【表4】

【0327】
イベントが活動化される場合、リモートデバイスにアラートまたはメッセージを送信するようにオブジェクトを構成することができる。例えば図89では、建物の部屋(1301)内に設置されるスポットキャスト(1300)が、インターネット(1310)への接続性を提供するコンピュータまたはインターネットゲートウェイ(1305)に接続される。ペットが許可された境界を横断するとき、このスポットキャストからゲートウェイサーバ(1315)にメッセージが送信され、このゲートウェイサーバ(1315)はそのメッセージを通信リンク(60)を介して適当なリモート当事者(1320)またはプログラムされた通信プロトコルを利用する当事者に伝送する。
【0328】
このシステムは、拘束された犯罪者、高齢者、または精神障害をそれらの住居にて監視するためにも実装することができ、それらの者の締出しゾーン上への立ち入りは警察や介護者に送信されるアラートメッセージを自動的に活性化する。同様に、十分なシステムを備える遊園地は、親や保護者が監視する子供が許可エリアからさまよい出る場合にそれらの親や保護者に知らせることを助ける。
【0329】
動作的フィードバックイベント活動化
本明細書に特定の実施形態で記載するように、ペットの閉じ込めはペットの活動レベルがトリガされるイベントに直接影響する実施例である。ペットが許可ゾーンおよび様々なタイプの締出しゾーン内にいる場合、そのペットが付ける首輪が提供する動作的フィードバックを利用するようにアラームトリガゾーンをプログラムすることができる。上記の動作的フィードバックは、適当な応答をトリガするそのペットの移動のタイプ、位置、および速度に基づいて適当に特定される。
【0330】
許可ゾーンイベント活動化
図86は、許可ゾーン内にいる犬の4つのシナリオを示す。
シナリオ1 4001、締出しゾーン(4010)から離れて犬を休ませている。
シナリオ2 4005、線(4012)によって示す締出しゾーンに向かって犬が歩いている。
シナリオ3 4006、線(4012)によって示す締出しゾーンに向かって犬が走っている。
シナリオ4 4008、線(4012)によって示す締出しゾーンに向かって犬が全力疾走している。
【0331】
これらのシナリオのそれぞれが、このペットを許可ゾーン内にとどめるために、このペットに対して正しい信号タイミングを適当に提供可能な異なる応答をトリガする。
【0332】
この例に関しては、図86は4つのアラームレベルを示す。「A」が、音声を示し、低から高への3つの電子的刺激レベルが、それぞれL1からL3として示される。相対距離の目盛を各シナリオごとに示し4030で表す。この例に関しては、これらの目盛は各区間が5メートルまたは2メートルの距離に相当することができるプログラム可能距離を表す。
【0333】
各シナリオに基づいて次のような特定の動作をプログラムし、活動化することができる。
シナリオ1:ユニットがバッテリ節約モードに入る。
シナリオ2:アラームトリガが通常距離モードに設定され、線(4012)によって示す締出しゾーンに最も近い最終距離区間内でのみイベントがトリガされる。
シナリオ3:アラームトリガが中距離モードに設定され、この中距離モードではトリガ距離が元のサイズの2倍にまで増加する。
シナリオ4:アラームトリガが長距離モードに設定され、この長距離モードではトリガ距離が元のサイズの3倍にまで増加する。
【0334】
この動作的フィードバック手法を利用し、この場合は締出しゾーンに入らないことである期待される動作を強固にするための十分な時間とともに適当なフィードバックがペットに与えられる。
【0335】
特定の実施形態は、転倒事故が重大な健康問題に関連する高齢世代などの平衡障害および運動障害グループを監視する。「転倒」の検出は運動センサまたは測位によって果たされ、即座の健康援助の可用性を確実にするように、介護者へのアラームまたは通知をトリガする。
【0336】
締出しゾーン1イベント活動化
オブジェクトが図81の1866で表すような外側境界を表す締出しゾーン内に既にいる場合、アラームトリガゾーンは、その犬が許可ゾーンに歩いて戻るのを助けるなどの固有の目的を達成する必要がある可能性がある。この場合、所望の結果をもたらすために特定のオブジェクト特徴をプログラムすることができる。特定の実施形態は、この締出しゾーンの内側または外側の状況をプログラムする機能を提供する。
【0337】
図87は、締出しゾーン内にいる犬の3つのシナリオを示す。
シナリオ1 5001:締出しゾーン(5002)内で犬を休ませている。
シナリオ2 5005:線(ID 3)によって示す許可ゾーンに向かって犬が締出しゾーン内を移動している。
シナリオ3 5010:線(5015)によって示す許可ゾーンから離れて犬が締出しゾーン内を移動している。
【0338】
これらのシナリオのそれぞれが、このペットを許可ゾーン(5020)に促して戻すために、このペットに対して正しい信号を適当に提供可能な異なる応答をトリガする。
【0339】
この例に関しては、図87は4つのアラームレベルを示す。「A」が、音声を示し(5021)、低から高への3つの電子的刺激レベルが、それぞれL1からL3として示される。さらに5023の「P」で示すように、ペットのための休息時間を認めるために、このイベントは一定期間にわたって一時停止することができる。このペットは既に締出しゾーン内にいるため、この特定の動作的フィードバックイベント活動化では許可ゾーンへの相対距離は考慮されない。しかし適当な場合、距離を含む他の要素をこのプロセスに統合することができる。
【0340】
各シナリオに基づいて次のような特定の動作をプログラムし、活動化することができる。
シナリオ1:音声アラーム(5021)+中程度の電子的刺激レベル(5022)
シナリオ2:音声アラーム(5021)+軽度の電子的刺激レベル(5025)
シナリオ3:音声アラーム(5021)+高度の電子的刺激レベル(5028)
【0341】
このプロセスは定期的な間隔の間中適用することができ、その後所望の動作を得ることはないとはいえ、ペットが休むことを認めるために「P」の期間一時停止することができる。
【0342】
締出しゾーン2および3イベント活動化
このペットが図81および図80のID 3で表すようなまたは図101に示す、許可ゾーンによって囲まれる締出しゾーン内に既にいる場合、同じ目標である、この犬を取り巻く許可ゾーンにこの犬を促して歩かせて戻すことを達成するために前の節の様々なイベントが設計される。
【0343】
図88は、締出しゾーン内にいる犬の2つのシナリオを示す。
シナリオ1 6000:締出しゾーン(6010)内で犬を休ませている。
シナリオ2 6015:許可ゾーン(6020)向かって犬が締出しゾーン内を移動している。
【0344】
これらのシナリオのそれぞれが、このペットを許可ゾーン(ID 1)に促して戻すために、このペットに対して正しい信号を適当に提供可能な異なる応答をトリガする。
【0345】
この例に関しては、図88は3つのアラームレベルを示す。「A」が、音声を示し(6025)、低から高への2つの電子的刺激レベルが、それぞれL1、L2として示される。さらに6030の「P」で示すように、ペットのための休息時間を認めるために、このイベントは一定期間にわたって一時停止することができる。前の節で説明したように、ペットが既に締出しゾーン内にいることを考慮すれば、許可ゾーンへの相対距離は考慮されないが、適当な場合はそのような要素も考慮に入れられる。
【0346】
各シナリオに基づいて次のような特定の動作をプログラムし、活動化することができる。
シナリオ1:音声アラーム(6025)+中程度の電子的刺激レベル(6035)
シナリオ2:音声アラーム(6025)+軽度の電子的刺激レベル(6040)
「P」の期間にわたる一時停止は、前の節で説明したのと同じ理由から設定される。
【0347】
フェンスオーバーレイ形状の修正
特定の実施形態は、フェンスオーバーレイ形状を手動でまたはプログラム的に作成しまたは編集することを可能にする。図90は、スポットキャスト(2007)に接続されるコンピュータ(2000)や他のユーザデバイスなどのデバイスを用いてフェンスオーバーレイ形状を作成しまたは編集する方法についての一例を示し、スポットキャスト(2007)は、その後この形状情報のためのメモリ領域にアクセスできる。このデータは、形状の可視表現を提供するソフトウェアアプリケーション(2005)により、またはプログラム的に作成しまたは編集することができる。
【0348】
本発明の特定の実施形態は、全面無線解決策を使用する複雑な形状のフェンスを作成し、上記のフェンスを可視化してペットを追跡する方法を提供し、マルチパス反射、暗所エリア、および測定誤差を最小限にするアーキテクチャを作り出すことによって誤判定を矯正する。ユーザへのさらなる利便性をもたらすこのシステムは、別の場所に閉じ込めエリアを作成する必要がある場合にポータブルな状況において使用できる程度に設定および再プログラムが容易である。
【0349】
利点の要約
・ 複数の送信機が建物エリアの中またはその周りで自動設定することができ、建物のオブジェクトに由来する信号誤差をなくす。
・ ペットの首輪内のセンサが、バッテリ寿命を向上させるのに役立つ移動指示を提供し、マルチパス効果、反射、または誤ったデータに起因する誤差を取り除く。
・ ペット活動フィードバックについて設定されるイベントアラームは、フェンス境界についてペットに整合性のあるメッセージを提供することができる。
・ 締出しゾーン内で動作するペット活動フィードバックイベントアラームは、指定された許可ゾーンに戻るようにペットを促す。
・ テキストメッセージ伝達または電子メールによりユーザにメッセージを提供する機能は、ペットが閉じ込めエリア内にいる保証を提供する。
・ ゾーンエリアを可視化する機能は、ユーザにフェンスオーバーレイ形状の許可ゾーンを確認するための明確な方法を提供し、現在のおよび将来のニーズに応えるための編集機能を与える。
・ 単純な設定プロセスは、エンドユーザが容易に自らの閉じ込めエリアにアクセスし、アップグレードできるようにする。
・ 可搬性は、ユーザが例えば別荘に旅行する場合に、ユーザがこのシステムを運び、フェンスサービスを再形成できるようにする。
【0350】
アクティブ情報ディスプレイ
図52のこの例は、別のオブジェクトが近づくのを検知するときにその内容を変えるアクティブディスプレイを示す。この例では、この歩行者は社会的プロファイル情報を統合した特定の実施形態を使用している。このディスプレイオブジェクトは、ユーザが公に提供することを選択した情報、またはこのディスプレイオブジェクトにとって特別にアクセス可能な情報にアクセスすることができる。このディスプレイオブジェクトはこの情報を使用して、ユーザに提供される情報のカスタムビューを作り出すことができる。
【0351】
当初、この歩行者はこの特定のアクティブディスプレイに向かって移動していない。しかし図53では、この人の注目がこのディスプレイに向けられていることを示す。このアクティブディスプレイ内のPixieEngineは、この入ってくるオブジェクトの方向および方位を検出して、このユーザの注目の方面を特定することができる。次いで、その時点でこのアクティブディスプレイは照準が定められた情報を示すことができる。この例では、このディスプレイがエンドユーザの家の場所であるフィラデルフィア向けの映画時間情報を提供する。
【0352】
複数のユーザがいる場合、このディスプレイは待ち行列アルゴリズムおよびソーティングアルゴリズムを利用して、優先順位アルゴリズムを利用する情報を提供することができる。そのようなアルゴリズムは先着順とすることができ、またはユーザのPixieEngineなどの測位エンジンに埋め込まれる階層的プロファイル情報または社会的プロファイル情報に接続することができる。
【0353】
このアクティブディスプレイは以下のデータ項目にアクセスすることができる。
・ ユーザの固有ID
・ 近づいているユーザ
・ 注目の方向
・ 公開プロファイル情報
・ ユーザ選択アプリケーション
【0354】
ユーザ選択アプリケーションは、社会的プロファイルを上回る追加情報を提供するアプリケーションである。この特定例では、選択の例は、アクティブディスプレイがその情報にアクセスできる映画嗜好データベースをユーザが自身のPixieEngine内に有することである。そうすることにより、このアクティブディスプレイはそのユーザにとって直接関心がある情報をさらに提供することができる。
【符号の説明】
【0355】
40 ローカルデータベース
45 オブジェクト
50 タグ
55 測位システム
55 測位エンジン
60 通信リンク
65 モバイルデバイス
65 ユーザデバイス
70 ディスプレイ
75 リモート情報データベース
80 イントラネット/インターネットネットワーク
85 距離センサ
95 移動センサ
100 方位センサ
105 物理的モデリング構成要素
110 位置取得構成要素
115 AOIフィルタ構成要素
116 センサマイグレーションブリッジ構成要素
120 後測位フィルタ構成要素
130 トラックファイル構成要素
130a ローカルトラックファイル構成要素
130b 外部トラックファイル構成要素
130c ユーザ復号トラックファイル構成要素
135 関係発見構成要素
145 ディスプレイ構成要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
影響エリア内の複数のオブジェクトのうちの少なくとも1つのオブジェクトから無線信号を受信するステップと、
前記受信した無線信号に基づいて前記少なくとも1つのオブジェクトに関連する相対位置情報を特定するステップと
を有し、
前記相対位置情報はオブジェクト情報属性を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記影響エリア内の前記少なくとも1つのオブジェクトまたは前記複数のオブジェクトに関連するセンサデータを統合するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのオブジェクトと
前記複数のオブジェクトのうちの1つ以上と
のうちの少なくとも1つに関連する埋め込み情報またはリモート情報にアクセスするために前記オブジェクト情報属性を使用するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記センサデータが、前記少なくとも1つのオブジェクトまたは前記複数のオブジェクトのうちの1つ以上に対応する距離、方位、および移動ベクトルを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記無線信号を受信するステップに応答して、前記複数のオブジェクトに関連するイベントおよびイベント情報を取得するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のオブジェクトの少なくとも一部分に対応する個々のオブジェクト情報をリンクするステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のオブジェクトの少なくとも一部分に参照リンクを付加するステップをさらに有し、
前記参照リンクは、テキスト、画像データ、ウェブページ、アプリケーション、音声情報、映像情報、および社会的情報を含むオブジェクト情報にアクセスするように機能することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
所定の基準一式を満たす前記複数のオブジェクトの少なくとも一部分のオブジェクトおよび前記影響エリアの外側の仮想オブジェクトを検索し、突き合わせることにより、そのようなオブジェクト間の関係を特定するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第1のデバイスの位置情報を監視するための複数のセンサと、
少なくとも第2のデバイスから位置情報を受信するためのフィルタと、
前記第1のデバイスの前記位置情報および前記第2のデバイスからの基準信号に基づいて前記第2のデバイスに対する位置を特定するための位置フィルタと
を具備することを特徴とする測位エンジン。
【請求項10】
前記複数のセンサが、距離センサ、加速度センサ、および磁気センサのうちの1つ以上であることを特徴とする請求項9に記載の測位エンジン。
【請求項11】
第1のデバイスから情報を受信するステップと、
前記情報を処理するステップと、
前記処理された情報およびセンサデータに基づいて前記第1のデバイスに対する第2のデバイス位置を特定するステップと
を有し、
前記センサデータは前記第2のデバイスからのものであることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間の関係を特定するために前記第1のデバイスからの前記情報を分析するステップをさらに有することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間の前記関係をグラフィカルに示すステップをさらに有することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のデバイスの前記特定された位置に対応するグラフィカル情報と、前記第1のデバイスによって受信された前記情報とをオーバーレイするステップをさらに有することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記処理するステップが、ジッタを除去するステップを有することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
仮想境界を定義するために第1の位置情報を記録するステップと、
デバイスの第2の位置情報を監視するステップと、
前記デバイスが前記仮想境界を越えて移動するときを知らせるステップと
を有することを特徴とする方法。
【請求項17】
位置情報を提供するためのセンサと、
前記センサからの前記位置情報に基づいてオブジェクトに対する位置を特定するための位置取得構成要素と、
前記オブジェクトに関する位置情報を記憶するためのトラックファイルデータベースと
を具備することを特徴とするローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項18】
前記オブジェクトに対する前記位置をグラフィカルに示すためのディスプレイをさらに具備することを特徴とする請求項17に記載のローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項19】
前記トラックファイルデータベースが関係についての情報を記憶することを特徴とする請求項18に記載のローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項20】
前記オブジェクトから位置情報を受信するためのセンサマイグレーションブリッジをさらに具備することを特徴とする請求項17に記載のローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項21】
前記位置取得構成要素が、前記オブジェクトからの前記位置情報に基づいて前記オブジェクトに対する前記位置をさらに特定することを特徴とする請求項17に記載のローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項22】
前記トラックファイルデータベースに記憶される前記位置情報が履歴足跡を生成することを特徴とする請求項17に記載のローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項23】
前記履歴足跡がフェンスオーバーレイを定義するために使用されることを特徴とする請求項23に記載のローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項24】
前記オブジェクトが、前記オブジェクトに対する前記位置に基づいて前記デバイスに情報を提供することを特徴とする請求項20に記載のローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項25】
前記トラックファイルデータベースが、前記ディスプレイ上に情報をオーバーレイするために前記記憶された関係についての情報および前記記憶された位置情報を使用することを特徴とする請求項19に記載のローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項26】
前記情報が時間カレンダに関係することを特徴とする請求項19に記載のローカル位相を得るためのデバイス。
【請求項27】
影響エリア内の複数のオブジェクトのうちの第2のオブジェクトから無線信号を第1のオブジェクトにおいて受信するステップと、
前記第2のオブジェクトに関連する相対位置情報を特定するステップと
を有し、
前記相対位置情報は、
前記第2のオブジェクトの属性に直接関係する第1の情報と、
前記影響エリアの外側にある第3のオブジェクトの属性に直接関係する第2の情報と、
前記第2のオブジェクトを取り囲む第1の環境に直接関係する第3の情報と、
前記第3のオブジェクトを取り囲む第2の環境に直接関係する第4の情報と、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとの間の関係を示す第5の情報と
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
前記第1のオブジェクトに関連する対話型ユーザインタフェースにより、前記相対位置情報、前記第1のオブジェクト、前記第2のオブジェクト、および前記第3のオブジェクトの対話型グラフィカル表現を表示するステップをさらに有することを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のオブジェクト、前記第2のオブジェクト、および前記第3のオブジェクトのうちの少なくとも1つが他のオブジェクトに対して移動することを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記相対位置情報が、
静的属性を有する第6の情報と、
相対的属性を有する第7の情報と、
プログラム的属性を有する第8の情報と
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第6の情報は、静的位置に配置される情報であり、
前記第7の情報は、対応するオブジェクトとともに移動し、
前記第8の情報は、外部的測位方法体系に基づいて動的に変更可能であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記複数のオブジェクト間で情報を共有するステップと、
前記個々のデバイスの対応するディスプレイ上で前記共有される情報を情報オーバーレイとして表示するステップと
をさらに有することを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のオブジェクト、前記第2のオブジェクト、および前記第3のオブジェクトのうちの少なくとも1つが他のオブジェクトに対して静的であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記複数のオブジェクトに対応する個々のオブジェクト情報属性と、
前記複数のオブジェクトに対応する個々のセンサデータと
のうちの少なくとも1つに基づいて、関心エリア内の複数のオブジェクトに対する相対位置情報を第1のデバイスにおいて特定するステップを有することを特徴とする方法。
【請求項34】
1つ以上の締出しゾーンを定義するステップと、
前記1つ以上の締出しゾーンのうちのいずれかに前記デバイスが入るときを知らせるステップと
をさらに有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記複数のオブジェクトのうちの1つ以上のオブジェクトから広告を受け取るステップをさらに有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記1つ以上の締出しゾーンのうちのいずれかに前記デバイスが入るときと、前記デバイスが所定の基準一式を満たす動作を示すときとにアラームをトリガするステップをさらに有することを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記広告に関連する参照リンクを受信するステップをさらに有し、
前記参照リンクは、前記デバイスのユーザが前記広告に関連する製品およびサービスの購入、入札、および物々交換を含む活動に参加できるようにすることを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記複数のオブジェクトのうちの個々のオブジェクトが、対応する資源を提供し、
前記資源は、プリンタ、プロジェクタ、およびメディアプレイヤに関連するサービスを含むことを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記複数のオブジェクト間で資源を共用するステップをさらに有することを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記デバイスが所定のゾーンに入るときに、前記複数のオブジェクトのうちの少なくとも1つによりイベントを生成するステップをさらに有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項41】
前記デバイスのユーザが、前記複数のオブジェクトのうちの1つ以上のオブジェクトと通信すること、または前記1つ以上のオブジェクトに情報を送信することを含めて、前記1つ以上のオブジェクトと対話することを可能にするステップをさらに有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記デバイスのユーザが、前記デバイスに関連する時間カレンダに記憶されるデータを使用することにより、前記複数のオブジェクトのうちの1つ以上のオブジェクトと遅延ベースで対話できるようにするステップをさらに有することを特徴とする請求項33に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図36】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【図88】
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【図89】
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【図90】
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【図91】
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【図92】
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【図93】
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【図94】
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【図95】
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【図96】
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【図97】
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【図98】
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【図99】
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【図100】
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【図101】
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【図13】
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【図35】
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【図37】
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【図38】
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【公表番号】特表2010−531430(P2010−531430A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−502142(P2010−502142)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/004419
【国際公開番号】WO2008/124074
【国際公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(509275116)ヒューマン・ネットワーク・ラブズ・インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】