説明

ワークモデル生成方法、及びそのプログラム

【課題】演算時間の浪費を抑制し、且つ演算エラーを抑制したワークモデル生成方法、及びそのプログラムを提供する。
【解決手段】ワークモデル生成方法は、削り刃によって切削する経路を示す切削経路の外郭部である外郭切削経路を特定する外郭切削経路特定ステップと、外郭切削経路にて囲まれる面を含んで構成される所定厚みの切削ワークモデルを原ワークモデルから削除して加工ワークモデルを生成する加工ワークモデル生成ステップとを備える。このように、外郭切削経路にて囲まれる切削ワークモデルを原ワークモデルから削除して加工ワークモデルを生成するので、切削経路全体について切削ワークモデルを生成する必要がなく、演算時間の遅延を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切削する経路を示す切削経路に基づき原ワークモデルを加工した加工ワークモデルを生成するワークモデル生成方法、及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワーク(被測定物)の形状は、3次元測定装置などにより、予め定められたパートプログラムに従って測定される(特許文献1参照)。上記パートプログラムは、ワークの設計値を示すワークモデルにより決められる。なお、ワークモデルは、CADデータ等にて構成されている。つまり、ワークを3次元測定装置などに測定させるためには、ワークモデルが必要となる。
【0003】
そして、近年、切削する経路を示す切削経路に基づき、加工前のワークモデル(原ワークモデル)から、加工されたワークモデル(加工ワークモデル)を生成する手法の開発が望まれている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−201738号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、加工ワークモデルの生成は、その方法により、多大な演算時間を要する虞がある。また、さらに、その演算にエラーが生じる虞がある。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、演算時間の浪費を抑制し、且つ演算エラーを抑制したワークモデル生成方法、及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的の達成のため、本発明に係るワークモデル生成方法は、コンピュータを用いて、削り刃によって切削する経路を示す切削経路に基づき原ワークモデルを加工した加工ワークモデルを生成するワークモデル生成方法であって、前記切削経路の外郭部である外郭切削経路を特定する外郭切削経路特定ステップと、前記外郭切削経路にて囲まれる面を含んで構成される所定厚みの切削ワークモデルを前記原ワークモデルから削除して前記加工ワークモデルを生成する加工ワークモデル生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0008】
上記構成により、本発明に係るワークモデル生成方法は、外郭切削経路にて囲まれる切削ワークモデルを原ワークモデルから削除して加工ワークモデルを生成するので、切削経路全体について切削ワークモデルを生成する必要がない。つまり、本発明に係るワークモデル生成方法は、演算時間の遅延を抑制することができる。
【0009】
また、前記切削経路は、複数の直線状の部分切削経路にて構成され、前記外郭切削経路特定ステップは、前記部分切削経路を中心として幅を持つ近接領域、当該近接領域に隣接し且つ前記部分切削経路から離れる方向に所定の幅をもって設けられた第1離間領域及び第2離間領域を特定する領域特定ステップと、各々の前記部分切削経路に対する前記近接領域内に含まれる座標情報を確認する座標情報確認ステップとを備え、前記部分切削経路に対応する前記第1離間領域又は前記第2離間領域のいずれか一方にのみ前記確認された座標情報が含まれる場合、当該確認された座標情報を含む前記第1離間領域又は前記第2離間領域に対応する前記部分切削経路を前記外郭切削経路に特定する構成としてもよい。
【0010】
また、前記外郭切削経路にて囲まれる領域内において前記座標情報確認ステップにて確認されていない前記座標情報を特定する未確認座標情報特定ステップを備える構成としてもよい。上記構成により、切削後の削り残しを確認することができる。
【0011】
また、上記の目的の達成のため、本発明に係るワークモデル生成プログラムは、削り刃によって切削する経路を示す切削経路に基づき原ワークモデルを加工した加工ワークモデルを生成するワークモデル生成プログラムであって、コンピュータに、前記切削経路の外郭部である外郭切削経路を特定する外郭切削経路特定ステップと、前記外郭切削経路にて囲まれる面を含んで構成される所定厚みの切削ワークモデルを前記原ワークモデルから削除して前記加工ワークモデルを生成する加工ワークモデル生成ステップとを実行させるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、演算時間の浪費を抑制し、且つ演算エラーを抑制したワークモデル生成方法、及びそのプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明に係る3次元測定装置の好ましい実施形態について説明する、
【0014】
(実施形態に係る概略構成)
図1は、本実施の形態に係る3次元測定装置の全体構成を示す斜視図である。この3次元測定装置は、非接触型の測定機本体1と、この測定機本体1を駆動制御すると共に、必要なデータ処理を実行するコンピュータシステム2と、計測結果をプリントアウトするプリンタ3とにより構成されている。
【0015】
測定機本体1は、次のように構成されている。即ち、架台11上には、測定テーブル13が装着されており、この測定テーブル13は、図示しないY軸駆動機構によってY軸方向に駆動される。架台11の両側縁中央部には上方に延びる支持アーム14、15が固定されており、この支持アーム14、15の両上端部を連結するようにX軸ガイド16が固定されている。このX軸ガイド16には、撮像ユニット17が支持されている。撮像ユニット17は、図示しないX軸駆動機構によってX軸ガイド16に沿って駆動される。撮像ユニット17の下端部には、CCDカメラ18aが測定テーブル13と対向するように装着されている。また、撮像ユニット17の内部には、図示しない照明装置及びフォーカシング機構の他、CCDカメラ18aのZ軸方向の位置を移動させるZ軸駆動機構と、撮影位置でのCCDカメラ18aのZ方向の位置を検知する位置センサ19が内蔵されている。
【0016】
さらに、撮像ユニット17の下方には、接触式プローブユニット18bが設けられている。接触式プローブユニット18bは、Z軸方向に平行に延びる棒状のスタイラス18ba、及びスタイラス18baの下方先端に設けられた接触子18bbを有する。接触式プローブユニット18bは、スタイラス18ba及び接触子18bbをX軸−Y軸−Z軸に移動可能に構成されている。接触式プローブユニット18bは、接触子18bbがワーク12に接触することによりその位置情報を取得する。例えば、3次元測定装置は、接触式プローブユニット18bにてワーク12に対して倣い測定を行った後、撮像ユニット17にてワーク12の撮像を行う。
【0017】
コンピュータシステム2は、図1に示すように、コンピュータ本体21、キーボード22、ジョイスティックボックス(以下、J/Sと呼ぶ)23、マウス24及びCRT25を備えて構成されている。コンピュータ本体21は、例えば図2に示すように構成されている。即ち、CCDカメラ18aから入力されるワーク12の画像情報は、インタフェース(以下、I/Fと呼ぶ)31を介して画像メモリ32に格納される。
【0018】
また、図示しないCADシステムにより作成されるワーク12のCADデータは、例えば、CADデータによるオフラインティーチングが実行される場合、I/F33を介してCPU(制御部)35に入力され、CPU35でビットマップの画像情報に展開された後、画像メモリ32に格納される。画像メモリ32に格納された画像情報は、表示制御部36を介してCRT25に表示される。
【0019】
一方、キーボード22、J/S23、及びマウス24から入力されるコード情報及び位置情報は、I/F34を介してCPU35に入力される。CPU35は、ROM37に格納されたマクロプログラム及びHDD(記憶部)38からI/F39を介してRAM40に格納された測定実行プログラム、パートプログラム生成プログラム、パートプログラム、ワークモデル生成プログラム等の各種制御プログラムに従って、測定実行処理、パートプログラム作成処理、ワークモデル生成処理等を実行する。
【0020】
CPU35は、測定実行処理に従って、I/F41を介して測定機本体1を制御する。HDD(記憶部)38は、CADデータ、測定実行プログラム、測定結果表示プログラム、パートプログラム等の各種制御プログラムを格納する記憶媒体である。RAM40は、各種プログラムを格納する他、各種処理のワーク領域を提供する。
【0021】
(加工ワークモデル生成処理)
次に、本実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデルを生成する加工ワークモデル生成処理について説明する。図3は、3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理を示すフローチャートである。なお、図3に示される動作は、HDD38等に格納されたプログラムをCPU(制御部)35によって実行することによって、実現される。
【0022】
先ず、制御部35は、I/F33を介して、原ワークモデル12a及び切削経路51を読み込む(ステップS101)。ここで、原ワークモデル12aは、図4に示すように、3次元のCADデータにて構成されている。切削経路51は、切削刃によって切削する経路を示すものである。切削経路51は、図5に示すように、始点51aから渦巻き状(スパイラル状)に内側から外側に延びて終点51dに達するように設定されている。切削経路51は、複数の直線状に延びる部分切削経路51bとそれら部分切削経路51bの両端に設けられたノード51cを有する。隣接する各部分切削経路51bは、ノード51cにて接続されている。
【0023】
ステップS102に続いて、制御部35は、図6〜図8に示すように、始点51aから終点51dまで各部分切削経路51bに対して、部分切削領域52a1〜52anを生成する(ステップS102)。各部分切削領域52a1〜52anは、各部分切削経路51bを中心として幅を持つ矩形状に構成されている。
【0024】
次に、制御部35は、図9に示すように、各部分切削領域52a1〜52anに基づき、所定条件を満たす部分切削経路51bを外郭切削経路に特定する(ステップS103)。外郭切削経路53は、切削経路51の外郭部である。
【0025】
続いて、制御部35は、図10及び図11に示すように、外郭切削経路53に基づき、切削ワークモデル12bを生成する(ステップS104)。切削ワークモデル12bは、外郭切削経路53にて囲まれる面を含んで構成され、所定の厚みを有する。より具体的には、切削ワークモデル12bは、外郭切削経路53に対応する部分切削領域52a1〜52anにて囲まれる面にて構成されている。また、例えば、切削ワークモデル12bの所定の厚みとは、原ワークモデル12aの厚みdである。
【0026】
そして、制御部35は、図10及び図11に示すように、原ワークモデル12aから切削ワークモデル12bを削除して、加工ワークモデル12cを生成する(ステップS105)。加工ワークモデル12cは、外郭切削経路53に対応する部分切削領域52a1〜52anの輪郭と同一形状の輪郭にて構成された開口12caを有するものとなる。以上で、制御部35による加工ワークモデル12cの生成処理は、終了する。
【0027】
(外郭切削経路53の特定処理)
次に、図12〜図16を参照して、上述したステップS103における外郭切削経路53の特定処理について詳しく説明する。図12は、外郭切削経路53の特定処理を示すフローチャートであり、図13〜図18は、外郭切削経路53の各種処理を説明する図である。
【0028】
先ず、制御部35は、各部分切削経路51bに対して近接領域Ar1、及び第1離間領域Ar21、第2離間領域Ar22、及び包囲領域Ar3を設定する(ステップS201)。
【0029】
ここで、ステップS201の処理について説明する。HDD38は、予め、図13に示すように、格子状に配列された座標情報Daにて構成された座標情報群Dを有する。また、HDD38は、予め、実際の加工に用いられる削り刃の幅LLの情報を有する。例えば、座標情報群Dは、直交する格子状の座標系上に10000×10000の座標情報Daを有する。例えば、座標情報群Dは、1000mm×1000mmの平面を表す。また、隣接する座標情報Daは、0.1mmの幅を表す。
【0030】
図14は、ステップS201の処理にて用いられる部分切削経路51b、及びその部分切削経路51bに基づく各種直線を示している。上述したように部分切削経路51bは、その両端にノード51cを有する。ここで、ノード51cの一方は、部分切削経路51bの始点となる部分始点PStとしての役割を果たし、ノード51cの他方は、部分切削経路51bの終点となる部分終点PEnとしての役割を果たす。部分切削経路51b及びノード51c(部分始点PSt、部分始点PSt)は、第1軸X、及び第1軸Xに直交する第2軸Yにて構成される座標平面Q上の位置(x、y)を示す情報を有する。
【0031】
制御部35は、図14に示すように、部分切削経路51bから第1方向F1に削り刃の幅の半分(LL/2)だけ離れた位置に部分切削経路51bと平行な第2方向F2に延びる第1補助直線A、及び第2補助直線Bを生成する。ここで、第1方向F1は、各々の部分切削経路51bと直交する両方向である。また、第2方向F2は、各々の部分切削経路51bに平行な両方向である。
【0032】
また、制御部35は、図14に示すように、部分切削経路51bから、第1方向F1に削り刃の幅の半分から第1距離aを差し引いた値(LL/2−a)だけ離れた位置に、第2方向F2に延びる第1,第2近接補助直線AL,BLを生成する。例えば、第1距離aは、0.1mmである。
【0033】
ここで、第1近接補助直線ALは、座標平面Qにて、「y=αx+β」として表すことができる。第2近接補助直線BLは、座標平面Qにて、「y=αx+β」として表すことができる。
【0034】
また、制御部35は、図14に示すように、部分切削経路51bから、第1方向F1に削り刃の幅の半分に第2距離bを加えた値(LL/2+b)だけ離れた位置に、第2方向F2に延びる第1,第2離間補助直線AH,BHを生成する。例えば、第2距離bは、0.1mmである。
【0035】
ここで、第1離間補助直線AHは、座標平面Qにて、「y=αx+β」として表すことができる。第2離間補助直線BHは、座標平面Qにて、「y=αx+β」として表すことができる。
【0036】
また、制御部35は、図14に示すように、部分始点PStを通り第1方向F1に平行に延びる始点通過直線Caを生成し、部分終点PEnを通り第1方向F1に平行に延びる終点通過直線Cbを生成する。
【0037】
ここで、始点通過直線Caは、座標平面Qにて、「y=αx+β」として表すことができる。終点通過直線Cbは、座標平面Qにて、「y=αx+β」として表すことができる。
【0038】
制御部35は、図15に示すように、第1,第2近接補助直線AL,BL、始点通過直線Ca、及び終点通過直線Cbにて囲まれる矩形状の領域を近接領域Ar1に設定する。
【0039】
また、制御部35は、図15に示すように、第1離間補助直線AH、第1近接補助直線AL、始点通過直線Ca、及び終点通過直線Cbにて囲まれる矩形状の領域を第1離間領域Ar21に設定する。同様に、制御部35は、第2離間補助直線BH、第2近接補助直線BL、始点通過直線Ca、及び終点通過直線Cbにて囲まれる矩形状の領域を第2離間領域Ar22に設定する。
【0040】
また、制御部35は、近接領域Ar1を包囲する第1軸X及び第2軸Yに平行な辺にて構成される矩形状の包囲領域Ar3を設定する。
【0041】
なお、第1補助直線A、第2補助直線B、始点通過直線Ca、及び終点通過直線Cbにて囲まれる矩形状の領域が、上述した各部分切削領域52a1〜52anである。
【0042】
上記構成を換言すると、近接領域Ar1は、部分切削経路51bを中心に幅をもつ矩形状に設定される。第1離間領域Ar21、及び第2離間領域Ar22は、近接領域Ar1に隣接し且つ部分切削経路51bから離れる方向に所定の幅を持って矩形状に設定される。
【0043】
次に、制御部35は、図16に示すように、包囲領域Ar3に座標情報群Dの座標情報Daを設定する(ステップS202)。
【0044】
続いて、制御部35は、図17に示すように、座標平面Qにて以下の(数式1)〜(数式4)の条件を満たす領域内の座標情報Daを確認する(ステップS203)。つまり、制御部35は、近接領域Ar1に含まれる格子状データDaを確認する。図17において、確認済みの座標情報(確認済み座標情報)Dbは、黒丸で記載している。
【0045】
【数1】

【0046】
次に、制御部35は、図18に示すように、各部分切削経路51bに対応する第1離間領域Ar21、及び第2離間領域Ar22のいずれか一方にのみ確認済み座標情報Dbが含まれているか否かを判定する。制御部35は、各部分切削経路51bに対応する第1離間領域Ar21、及び第2離間領域Ar22のいずれか一方にのみ確認済み座標情報Dbが含まれていると判定する場合、その確認された確認済み座標情報Dbを含む第1離間領域Ar21、及び第2離間領域Ar22に対応する部分切削経路51bを外郭切削経路53に特定する(ステップS204)。
【0047】
続いて、制御部35は、削り残しを判定する(ステップS205)。ステップS205において、制御部35は、外郭切削領域53にて囲まれる領域内に、ステップS203にて確認されていない座標情報Daが含まれているか否かを判定する。ここで、制御部35は、外郭切削経路53にて囲まれる領域内に、ステップS203にて確認されていない座標情報Daが含まれていると判定すると、削り残しが生じると判定する。以上で、制御部35による外郭切削経路53の特定処理は、終了する。
【0048】
(実施形態に係る3次元測定装置の効果)
次に、図19〜図21を参照して、実施形態に係る3次元測定装置の効果について説明する。図19〜図21は、比較例に係る加工ワークモデルの生成方法を示す図である。
【0049】
比較例においては、図19〜図21に示すように、各部分切削経路51b毎に、開口12d1を有する加工ワークモデル12e1、開口12d2を有する加工ワークモデル12e2を生成し、最終的に図11に示す加工ワークモデル12cを生成する。したがって、比較例においては、各部分切削経路51b毎に演算が必要となり、多大な時間を要する。また、切削の途中段階の複雑な形状を演算するため、演算エラーを起こす虞がある。
【0050】
一方、本実施形態に係る3次元測定装置は、切削経路51の外郭部である外郭切削経路53を特定する。そして、本実施形態に係る3次元測定装置は、その外郭切削経路53に基づく切削ワークモデル12bを原ワークモデル12から削除して加工ワークモデル12cを生成する。したがって、本実施形態に係る3次元測定装置によれば、特定した外郭切削経路53にて一度の処理で、加工ワークモデル12cを生成することができる。つまり、本実施形態に係る3次元測定装置は、加工ワークモデルの生成に際して、比較例のように各部分切削経路51b毎に加工ワークモデル生成のための演算の必要はない。よって、本実施形態に係る3次元測定装置は、演算時間の遅延の抑制をすることができる。また、本実施形態に係る3次元測定装置は、演算エラーを抑制することができる。
【0051】
[その他の実施形態]
以上、3次元測定装置を一例として実施形態を説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、追加、置換等が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る3次元測定装置におけるコンピュータ本体21の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理に用いられる原ワークモデル12aを示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理に用いられる切削経路51を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理に用いられる部分切削領域52a1を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理に用いられる部分切削領域52a1、52a2を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理に用いられる部分切削領域52a1、52a2、…、52anを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理に用いられる外郭切削経路53を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理に用いられる原ワークモデル12a、及び外郭切削経路53を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の加工ワークモデル生成処理にて生成された切削ワークモデル12b、及び加工ワークモデル12cを示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の外郭切削経路53の特定処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の外郭切削経路53の特定処理に用いられる座標情報データ群Dを示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の外郭切削経路53の特定処理に用いられる部分切削経路51b、及びその部分切削経路51bに基づく各種直線を示す図である。
【図15】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の外郭切削経路53の特定処理に用いられる部分切削経路51b、及びその部分切削経路51bの基づく近接領域Ar1、第1離間領域Ar21、及び第2離間領域Ar22を示す図である。
【図16】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の外郭切削経路53の特定処理に用いられる近接領域Ar1、及び格子状データDaを示す図である。
【図17】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の外郭切削経路53の特定処理に用いられる近接領域Ar1、第1離間領域Ar21、第2離間領域Ar22、格子状データDa、及び確認済み座標情報Dbを示す図である。
【図18】本発明の実施形態に係る3次元測定装置の外郭切削経路53の特定処理に用いられる近接領域Ar1、及び座標情報データ群Dを示す図である。
【図19】比較例に係る加工ワークモデルの生成方法を示す図である。
【図20】比較例に係る加工ワークモデルの生成方法を示す図である。
【図21】比較例に係る加工ワークモデルの生成方法を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1…測定機本体、2…コンピュータシステム、3…プリンタ、11…架台、13…測定テーブル、14、15…支持アーム、16…X軸ガイド、17…撮像ユニット、18a…CCDカメラ、18b…接触式プローブユニット、19…位置センサ、21…コンピュータ本体、22…キーボード、23…ジョイスティックボックス、24…マウス、25…CRT、31、33、34、39、41…I/F、32…画像メモリ、35…CPU(制御部)、36…表示制御部、37…ROM、38…HDD、40…RAM。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを用いて、削り刃によって切削する経路を示す切削経路に基づき原ワークモデルを加工した加工ワークモデルを生成するワークモデル生成方法であって、
前記切削経路の外郭部である外郭切削経路を特定する外郭切削経路特定ステップと、
前記外郭切削経路にて囲まれる面を含んで構成される所定厚みの切削ワークモデルを前記原ワークモデルから削除して前記加工ワークモデルを生成する加工ワークモデル生成ステップと
を備えることを特徴とするワークモデル生成方法。
【請求項2】
前記切削経路は、複数の直線状の部分切削経路にて構成され、
前記外郭切削経路特定ステップは、
前記部分切削経路を中心として幅を持つ近接領域、当該近接領域に隣接し且つ前記部分切削経路から離れる方向に所定の幅をもって設けられた第1離間領域及び第2離間領域を特定する領域特定ステップと、
各々の前記部分切削経路に対する前記近接領域内に含まれる座標情報を確認する座標情報確認ステップと
を備え、
前記部分切削経路に対応する前記第1離間領域又は前記第2離間領域のいずれか一方にのみ前記確認された座標情報が含まれる場合、当該確認された座標情報を含む前記第1離間領域又は前記第2離間領域に対応する前記部分切削経路を前記外郭切削経路に特定する
ことを特徴とする請求項1記載のワークモデル生成方法。
【請求項3】
前記外郭切削経路にて囲まれる領域内において前記座標情報確認ステップにて確認されていない前記座標情報を特定する未確認座標情報特定ステップ
を備えることを特徴とする請求項2記載のワークモデル生成方法。
【請求項4】
削り刃によって切削する経路を示す切削経路に基づき原ワークモデルを加工した加工ワークモデルを生成するワークモデル生成プログラムであって、
コンピュータに、
前記切削経路の外郭部である外郭切削経路を特定する外郭切削経路特定ステップと、
前記外郭切削経路にて囲まれる面を含んで構成される所定厚みの切削ワークモデルを前記原ワークモデルから削除して前記加工ワークモデルを生成する加工ワークモデル生成ステップと
を実行させるワークモデル生成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−230547(P2009−230547A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−76417(P2008−76417)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】