説明

作業機械の操作支援装置

【課題】アクチュエータの駆動によって直接的に作動している部位をオペレータが確実に把握できるようにすることで、誤操作を生じにくくする作業機械の操作支援装置を提供する。
【解決手段】動作させる部材に対応付けられた部材の画像143´を、実際の部材の相対位置関係に近似させて画像表示させるための画像表示部220を備え、部材のうちアクチュエータの駆動によって直接的に作動している部材を特定するとともに、特定された部材に対応する部材の画像143´を、他の部位の画像130´,141´,142´,150´と識別可能に画像表示部220に表示させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業用ロボットに代表されるマニプレータや、クレーン、昇降装置等の作業機械の操作を支援する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すように、実際の作業機械を模した画像が表示される画像表示部と、この画像表示部における画像を参照して操作を行う操作部とを備えた作業機械の操作支援装置が知られている。この操作支援装置においては、画像表示部に表示される画像のうち、可動したい部位を示す部分を操作部による操作によって他の部分と異なる色で識別表示させて、オペレータが作業機械の操作を容易に行えるようにしている。また、特許文献2に示す操作支援装置によれば、画像表示部に表示される画像のうち各可動部位に対応する部分に矢印を重畳表示することによって、各部位がどのように作動するかをオペレータが把握できるようにしている。これにより、当該操作によってどの部位がどのように作動するのかをオペレータが容易に把握可能となり、操作性が向上するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−334551号公報
【特許文献2】特開平7−295625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような操作支援装置は、操作部による入力操作中は作業機械が作動せずに入力操作の終了後に入力信号のとおり作業機械が作動する場合(いわゆるティーチング操作)には特に問題とならないが、操作部の操作によってアクチュエータが直ちに作動する場合にはその操作性が低下する。
具体的には、特許文献1に示す操作支援装置においては、操作部を操作した際に、当該入力操作によって移動する全ての部位が識別表示される。つまり、多数の可動部材が連結している場合には、アクチュエータによって所定の部位を作動させることにより、他の部位(可動部材)も連動して移動する。このとき、移動する全ての部位が識別表示されると、オペレータはアクチュエータによって直接作動している部位(可動部材)を把握できなくなってしまう。操作部の操作によってアクチュエータが直ちに作動する作業機械において、駆動中のアクチュエータや直接的に作動している部位(可動部材)をオペレータが把握できなくなると、所望の操作を実行できるのかを判断できなくなったり、誤操作が生じてしまったりするという問題があった。
【0005】
また、画像表示部の表示を参照して操作部を操作する際に、特許文献2に示すように、各可動部位を示す画像上に多数の矢印が重畳表示されると、視認性が低下して操作性が低下するという問題が有った。こうした問題は、特に多関節マニプレータのように、多数の可動部材を連結して構成される作業機械において深刻となり、同時に多数のアクチュエータを作動させる場合に、重畳表示される矢印によって、いずれの部位がどのように作動しているのかを把握しにくくなってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、アクチュエータの駆動によって直接的に作動している部位をオペレータが確実に把握できるようにすることで、誤操作を生じにくくする作業機械の操作支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、オペレータの操作を受け付ける操作手段と、該操作手段が受け付けた操作に基づいて駆動される複数のアクチュエータと、該複数のアクチュエータの駆動によって作動する複数の可動部材と、を備えた作業機械に接続され、前記複数のアクチュエータによって作動する複数の可動部材の作動状態を画像表示部に表示する作業機械の操作支援装置を前提とする。
【0008】
上記の構成を前提として、請求項1に記載の発明は、前記複数の可動部材に対応付けられた複数の可動部位画像を、各可動部材の相対位置関係に近似させて前記画像表示部に配置表示させる画像表示手段と、前記複数の可動部材のうちアクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材を特定する可動部材特定手段と、該可動部材特定手段によって特定された可動部材に対応する所定の可動部位画像を、他の可動部位画像と識別可能に画像表示部に表示させる識別表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1記載の構成を前提として、前記識別表示手段が、前記特定の可動部位画像の表示範囲内において表示態様を変化させることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2記載の構成を前提として、前記可動部材特定手段が、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材のうち、作動可能な可動部材を特定することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上記請求項1または2記載の構成を前提として、前記可動部材特定手段は、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材のうち、前記アクチュエータの駆動が制限されることによって作動を制限される可動部材を特定することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上記請求項1または2記載の構成を前提として、前記可動部材特定手段が、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材のうち、作動可能な可動部材およびアクチュエータの駆動が制限されることによって作動を制限される可動部材をそれぞれ特定し、前記識別表示手段が、前記作動可能な可動部材に対応する可動部位画像および前記作動を制限される可動部材に対応する可動部位画像を識別可能に画像表示部に表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜5のいずれかの構成を前提として、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材の作動方向または作動の規制方向を特定する方向特定手段を備え、前記識別表示手段は、前記可動部材特定手段によって特定された可動部材に対応する所定の可動部位画像において、前記方向特定手段によって特定された方向を識別可能に表示して、前記可動部材の作動方向または作動の規制方向を報知することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、上記請求項1〜6のいずれかに記載の構成を前提として、前記識別表示手段が、前記可動部材特定手段によって特定された可動部材に対応する所定の可動部位画像を、他の可動部位画像と異なる色で画像表示部に表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、画像表示部に表示される複数の可動部位画像のうち、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材に対応する可動部位画像が識別可能に表示される。したがって、操作手段による操作によって直ちにアクチュエータが作動する作業機械において、オペレータが操作状況を確実に把握することが可能となり、操作精度が向上するとともに誤操作が生じにくくなる。
【0014】
特に請求項2に記載の発明によれば、特定の可動部位画像の表示範囲内において表示態様を変化させるので、画像表示部に多数の可動部位画像が複雑に表示されている場合であっても、視認性を確保することができる。
特に請求項3に記載の発明によれば、作動可能な可動部材を把握することができるので、オペレータの操作性が一層向上する。
特に請求項4に記載の発明によれば、作動が制限される可動部材を把握することができるので、オペレータの操作性が一層向上する。
特に請求項5に記載の発明によれば、作動可能な可動部材と作動が制限される可動部材とをそれぞれ把握することができるので、オペレータの操作性が一層向上する。
【0015】
特に請求項6に記載の発明によれば、矢印等を可動部位画像に重畳表示させることなく、可動部位画像の表示態様のみで(すなわち可動部位画像の表示領域の範囲内で)作動方向を把握することができるので、画像表示部における視認性が向上して操作性が一層向上する。
特に請求項7に記載の発明によれば、可動部位画像の色の変化によって作動中の可動部材を把握することができるので、視認性の向上により操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態の操作支援装置に適用される災害救助ロボットの全体斜視図である。
【図2】操作支援装置の操作手段を示す斜視図である。
【図3】操作レバーの斜視図である。
【図4】制御系を示すブロック図である。
【図5】操作レバー、押ボタンスイッチ及びシーソースイッチの操作に対応する災害救助ロボットの動作を示す表である。
【図6】災害救助ロボットの画像が表示された画像表示部の図である。
【図7】災害救助ロボットの可動部材の作動中における画像表示部の図である。
【図8】災害救助ロボットの可動部材を作動させる場合におけるロボット側制御部及び操作側制御部の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施形態を示す災害救助ロボットの可動部材の作動中における画像表示部の図である。
【図10】災害救助ロボットの可動部材の作動が制限された場合におけるロボット側制御部及び操作側制御部の動作を示すフローチャートである。
【図11】作動する部材の作動方向を報知する他の例を示す画像表示部の図である。
【図12】作動する部材の作動方向を報知する他の例を示す画像表示部の図である。
【図13】作動する部材の作動方向を報知する他の例を示す画像表示部の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1乃至図10は、本発明の一実施形態を示すものである。
【0018】
この作業機械の操作支援装置は、地震等の災害時における被災者の捜索や救助等に用いられる災害救助ロボット100の遠隔操作に適用されるものである。
【0019】
災害救助ロボット100は、図1に示すように、本体110の下部に設けられた幅方向一対の無限軌道式の走行装置120と、本体110の前後の左右両側にそれぞれ設けられた4本の脚121と、本体110上面の前側に回転自在に設けられた回転台130の上面に設けられた2本のアーム140とを備えている。災害救助ロボット100は、環境に応じて走行装置120による走行、または、4本の脚121による歩行を行うことによって移動し、2本のアーム140の先端に設けられたハンド150によって物を把持したり、障害物を取り除いたりする作業を行う。また、この災害救助ロボット100には、回転台130の上面の2本のアーム140の間にカメラ160が設けられ、各ハンド150にそれぞれ図4のブロック図に記載のカメラ161が設けられている。オペレータは、各カメラ160,161によって撮影された映像が表示された後述する操作支援装置の画像表示部を見ながら操作可能である。また、カメラ160は、オペレータによって操作可能に上下方向及び左右方向に向きが変更可能に設けられている。
【0020】
2本のアーム140は、回転台130の上面の左右両側に配設されている。2本のアーム140のうち右側のアーム140について説明する。右側のアーム140は、回転台130の上面から上方に延びるように設けられた第1アーム141を備えている。この第1アーム141は、上下方向を回転中心軸とするもので、回転台130に対して回転自在に設けられている。第1アーム141の上端には、第2アーム142の一端が回転自在に連結されており、この第2アーム142の一端を軸として他端側を上下に移動可能としている。第2アーム142の他端には、第3アーム143の一端が回転自在に連結されており、この第3アーム143の一端を軸として他端側を上下に移動可能としている。第3アーム143の他端には、ハンド150の基端が連結されている。このハンド150は、その先端側が上下方向及び左右方向に移動するとともに、第3アーム143の軸方向を回転中心軸の方向として回転自在に設けられている。
【0021】
次に、上記の回転台130、第1アーム141〜第3アーム143およびハンド150を作動するアクチュエータについて、図1および図4を用いて説明する。本体110には、本体110に対して回転台130を回転させるための第1アクチュエータ171(図1においては不図示)が設けられている。回転台130には、回転台130に対して各第1アーム141を回転させるための第2アクチュエータ172(図1においては不図示)が設けられている。アーム140には、第1アーム141に対して第2アーム142を作動させるための第3アクチュエータ173と、第2アーム142に対して第3アーム143を作動させるための第4アクチュエータ174と、第3アーム143に対してハンド150を上下に作動させるための第5アクチュエータ175とが設けられている。同様に、アーム140には、第3アーム143に対してハンド150を左右に作動させるための第6アクチュエータ176と、第3アーム143に対してハンド150を回転させるための第7アクチュエータ177と、ハンド150に把持動作をさせるための第8アクチュエータ178とが設けられている(図1においては、第7及び第8アクチュエータ177,178が収納されている外装部品を指し示している)。ここで、第1〜第8アクチュエータ171〜178は、それぞれ、例えば油圧シリンダや油圧モータ等の油圧を直線運動や回転運動に変換するための機器が用いられる。
【0022】
また、災害救助ロボット100は、ロボットの状態を検出するための各種センサを備えている。すなわち、災害救助ロボット100は、図4に示すように、本体110に対する回転台130の回転角度を検出するための第1角度センサ181と、回転台130に対する各第1アーム141の回転角度を検出するための第2角度センサ182と、各第1アーム141に対する第2アーム142の角度を検出するための第3角度センサ183と、第2アーム142に対する第3アーム143の角度を検出するための第4角度センサ184とを備えている。また、災害救助ロボット100は、第3アーム143に対するハンド150の上下方向の角度を検出するための第5角度センサ185と、第3アーム143に対するハンド150の左右方向の角度を検出するための第6角度センサ186と、第3アーム143に対するハンド150の回転角度を検出するための第7角度センサ187と、ハンド150の開閉動作を検出するための第8角度センサ188とを備えている。ここで、第1〜第8角度センサ181〜188は、それぞれ回転角度を計測可能なロータリーエンコーダが用いられる。
【0023】
また、災害救助ロボット100は、各アーム140及びカメラ160の動作を制御するためのロボット側制御部190を備えている。ロボット側制御部190は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータによって構成されている。ロボット側制御部190は、図4に示すように、カメラ160,161、第1〜第8アクチュエータ171〜178、第1〜第8角度センサ181〜188、後述する操作支援装置の操作側制御部との間で動作及び画像表示に関する信号の無線通信を行うための無線通信部191が接続されている。
【0024】
操作支援装置は、図2に示すように、縦長の箱状に形成された操作台200と、操作台200の上面の前面側に設けられ、オペレータの操作を受け付けるために設けられた一対の操作レバー210と、操作台200の上面の背面側に設けられ、災害救助ロボット100の操作状況を表示するためのLCD、CRT等の画像表示部220とを備えている。
【0025】
各操作レバー210は、操作台200の上面から上方に延びるように設けられ、周方向に亘って所定角度傾斜させることが可能である。各操作レバー210は、後述する操作側制御部に対して方向入力を行う。また、各操作レバー210の上面には、図3に示すように、押下動作の度にオンとオフが切り替わる第1押ボタンスイッチ211と第2押ボタンスイッチ212が左右に配置されている。第1押ボタンスイッチ211及び第2押ボタンスイッチ212は、例えばオンの状態で照光表示を行う照光式の押ボタンスイッチが用いられる。また、各操作レバー210の上部前面側には、左右両側が押下可能であり、左右のどちらかを押下することによりオンの状態となり、離すとオフの状態となる第1シーソースイッチ213が設けられている。また、各操作レバー210の上部背面側には、上下両側が押下可能であり、上下のどちらかを押下することによりオンの状態となり、離すとオフの状態となる第2シーソースイッチ214が設けられている。各操作レバー210は、操作台200を前面側から見て右側に位置する操作レバー210が災害救助ロボット100の右側のアーム140の操作に対応し、左側に位置する操作レバー210が災害救助ロボット100の左側のアーム140に対応する。
【0026】
また、操作支援装置は、災害救助ロボット100の操作及び画像表示部220の表示を制御するための操作側制御部230を備えている。操作側制御部230は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータによって構成されている。操作側制御部230は、図4に示すように、各操作レバー210、各押ボタンスイッチ211,212、各シーソースイッチ213,214、画像表示部220、画像表示部220に表示する画像データが取り込まれたハードディスク等の記憶部231、ロボット側制御部190との間で動作及び画像表示に関する信号の無線通信を行うための無線通信部232が接続されている。
【0027】
ここで、各操作レバー210、各押ボタンスイッチ211,212及び各シーソースイッチ213,214の操作に対応する災害救助ロボット100の右側のアーム140の動作について、図5に示す表を用いて説明する。
【0028】
本実施形態においては、第1押ボタンスイッチ211及び第2押ボタンスイッチ212によって、「カメラ画像基準のハンド単独操作モード」「アーム個別操作モード」「カメラ画像基準のハンド移動操作モード」のいずれかのモードに切り替えられる。
第1押ボタンスイッチ211及び第2押ボタンスイッチ212の両方をオンにした場合には、ハンド150に設けられたカメラ161のカメラ画像基準のハンド単独操作モードとなる。このハンド単独操作モードにおいて、操作レバー210を左右方向に操作すると、カメラ161が撮像した画像を基準として、第3アーム143に対してハンド150の向きを左右方向に変更する。また、操作レバー210を前後方向に操作すると、カメラ161が撮像した画像を基準として、第3アーム143に対してハンド150の向きを上下方向に変更する。第1シーソースイッチ213を左右に操作すると、カメラ161が撮像した画像を基準として第7アクチュエータ177を駆動させ、第3アーム143に対してハンド150を回転させる。このとき、第3アーム143に対して、カメラ161が回転することなく、ハンド150のみが回転することが望ましい。また、第2シーソースイッチ214を上下に操作すると、第8アクチュエータ178を駆動し、ハンド150の把持動作を行う。
【0029】
第1押ボタンスイッチ211をオフにして第2押ボタンスイッチ212をオンにした場合には、アーム個別操作モードとなる。このアーム個別操作モードにおいて、操作レバー210を左右方向に操作すると、第2アクチュエータ172を駆動させ、回転台130に対して第1アーム141を回転させる。また、操作レバー210を前後方向に操作すると、第3アクチュエータ173を駆動させ、第1アーム141に対して第2アーム142を上下に作動させる。第1シーソースイッチ213を左右に操作すると、第1アクチュエータ171を駆動させ、本体110に対して回転台130を回転させる。また、第2シーソースイッチ214を上下に操作すると、第4アクチュエータ174を駆動させ、第2アーム142に対して第3アーム143を上下に作動させる。
【0030】
第1押ボタンスイッチ211をオンにして第2押ボタンスイッチ212をオフにした場合には、カメラ画像基準のハンド移動操作モードとなる。このカメラ画像基準のハンド移動操作モードにおいて、操作レバー210を左右方向に操作すると、第1〜第7アクチュエータ172〜177を複合的に駆動させ、カメラ161が撮像した画像を基準として、ハンド150を左右に作動させる。また、操作レバー120を前後方向に操作すると、第1〜第7アクチュエータ172〜177を複合的に駆動させ、カメラ161が撮像した画像を基準として、ハンド150を前後方向に作動(カメラの光軸方向に前進後退)させる。また、第1シーソースイッチ213を左右に操作すると、カメラ161が撮像した画像を基準として第7アクチュエータ177を駆動させ、第3アーム143に対してハンド150を回転させる。このとき、上記と同様に、第3アーム143に対して、カメラ161が回転することなく、ハンド150のみが回転することが望ましい。また、第2シーソースイッチ214を上下に操作すると、第1〜第7アクチュエータ172〜177を複合的に駆動させ、カメラ161が撮像した画像を基準として、ハンド150を上下に移動させる。
なお、このハンド移動操作モードにおいては、入力操作に基づいてロボット側制御部190が演算を行い、この演算結果に基づいて複数のアクチュエータを複合的に駆動する。このとき、いずれかのアクチュエータがストロークエンドに到達した場合には、作動規制を行って全体の複合操作が規制されるようにしている。
【0031】
第1押ボタンスイッチ211及び第2押ボタンスイッチ212の両方をオフにした場合には、いずれのアクチュエータも駆動しないいわゆる非操作モードとなる。このように、第1押ボタンスイッチ211及び第2押ボタンスイッチ212の両方をオフにすれば、誤って操作レバー210に接触してしまったような場合の誤操作を防止することができる。
なお、前記ハンド単独操作モード及びハンド移動操作モードは、ハンド150に設けられたカメラ161の画像基準でなく、ロボット本体の上下左右方向を基準として操作するモードであってもよい。
【0032】
以上のように構成された作業機械の操作支援装置において、画像表示部220には、図6に示すように、操作対象である災害救助ロボット100を模した画像100´が表示される。画像100´の回転台130´、第1〜第3アーム141´〜143´及びハンド150´は、実際の災害救助ロボット100の回転台130、第1〜第3アーム141〜143及びハンド150の相対位置関係に近似させて表示される。つまり、画像100´は、実際の災害救助ロボット100の姿勢とほぼ同じ姿勢で画像表示部220に表示される。なお、実際の災害救助ロボット100の回転台130、第1〜第3アーム141〜143及びハンド150の相対位置関係は、第1〜第8角度センサ181〜188の検出値に基づいて特定される。オペレータは、画像表示部220に表示されている災害救助ロボット100を模した画像100´を見ながら災害救助ロボット100を操作することが可能となる。
【0033】
ここで、災害救助ロボット100の動作の例として、右側のアーム140を単独操作する場合のロボット側制御部190及び操作側制御部230の動作を、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0034】
第2アーム142に対して第3アーム143を上方に向かって作動させる場合には、個別操作モードで第4アクチュエータ174を駆動させる。
まず、第1押ボタンスイッチ211をオフ、第2押ボタンスイッチ212をオンに設定して個別操作モードを選択する。その後、第2シーソースイッチ214を上方に操作して第4アクチュエータ174を駆動させる。操作側制御部230が第3アームの作動操作を検出すると(ステップS1)、第2シーソースイッチ214の操作に対応して作動する第3アーム143を特定し(ステップS2)、第3アーム143の作動方向を特定する(ステップS3)。次に、操作側制御部230は、図7に示すように、画像表示部220に表示されている第3アーム143に対応する部位143´の作動方向前方側を、作動方向後方側及び他の部位の色(白色)と異なる色(黄色)で表示する(ステップS4)。この場合、第3アーム143の上部が作動方向前方となる。
そして、ロボット側制御部190は第4アクチュエータ174を駆動し(ステップS5)、操作側制御部230は第4アクチュエータ174の駆動によって作動する第3アーム143に対応する部位143´の姿勢を更新表示する(ステップS6)。
そして、第2シーソースイッチ214の操作が解除されると(ステップS7)、ロボット側制御部190は第4アクチュエータ174の駆動を停止し(ステップS8)、操作側制御部230は画像表示部220に表示されている第3アーム143に対応する部位143´の異なる色(黄色)で表示した部分を、他の部位の色(白色)で表示する(ステップS9)。
このように、第3アーム143を上方に動作させると、第3アーム143の動作及びその動作方向が、画像表示部220に表示された第3アーム143に対応する部位143´自体に色の変化で識別表示される。これにより、アーム140全体の中で第3アーム143が操作されたこと、及びその作動方向が瞬時に把握できる。
【0035】
また、第2アーム142に対して第3アーム143を作動させる際には、第3アーム143に連結されているハンド150も連動するが、ハンド150に対応する部位150´の色は作動しない他の部材と同色(白色)で表示する。これにより、第3アーム143のみが他の部材と異なる色(黄色)で表示されることから、第4アクチュエータ174の駆動によって直接作動する第3アーム143が特定される。
【0036】
また、作動する第3アーム143に対応する部位143´は、特定される前後を通じて同一形状で画像表示部220に表示される。なお、画像表示部220に表示される部位143´の形状が特定前後で同一という場合には、画像表示部220に表示される部位143´の平面的形状が特定前後で同一となる場合に限られない。つまり、画像表示部220に表示される部位143´の形状が特定前後で同一という場合には、画像表示部220に部位143´を立体的に表示する際に、画像表示部220に表示される部位143´が立体的形状として同一形状と認識できる場合が含まれる。
【0037】
また、カメラ画像基準のハンド移動操作モードでハンド150を移動させる場合は、複数の部材(130,141,142,143,150等)が同時に作動する複合操作となる。この場合、作動する全ての部材に対応する部位(130´,141´,142´,143´,150´等)の作動方向前方を、作動方向後方と異なる色で画像表示部220に表示する。
【0038】
また、回転台130、第1アーム141及びハンド150などの回転する部材が作動を行う場合には、回転する部材130,141,150に対応する部位130´,141´,150´の回転方向側を回転方向の反対側と異なる色で表示する。
【0039】
また、災害救助ロボット100を模した画像100´は、図7に示すように、災害救助ロボット100を右前方からの視点で表示したものであるが、作動する部材(例えば、左後方の脚121)に対応する部位(121´)が右前方からの視点で現れない場合には、左前方からの視点や側面からの視点に切り替える。
【0040】
以上のように、本実施形態の作業機械の操作支援装置によれば、作動させる部材に対応付けられた部位を、実際の部材の相対位置関係に近似させて画像表示部220に表示させ、アクチュエータ171〜178の駆動によって直接的に作動している部材に対応する部位を、他の部位と識別可能に画像表示部220に表示させるようにしている。これにより、操作レバー220及びシーソースイッチ213,214による操作によって直ちにアクチュエータ171〜178が作動する災害救助ロボット100において、オペレータが操作状況を確実に把握することが可能となり、操作精度を向上させるとともに、誤操作を減少させることが可能となる。
【0041】
また、特定された部材に対応する画像表示部220上の部位の形状を、特定前後で同一に表示させるようにしている。これにより、画像表示部220上の部位の表示態様を、部位の表示領域の範囲内に限って変化させることができるので、(例えば可動部材を第3アームとし、第3アームに近似した表示として直方体を斜め前方から見た形状で表示を行った場合、その直方体の外形線の範囲内で表示色を変化させる等して画像の表示態様が変化するので)、画像表示部220に多数の部位が複雑に表示されている場合であっても、視認性を確保することが可能となる。
【0042】
また、アクチュエータ171〜178の駆動によって直接的に作動する力が付与される部材のうち、作動可能な部材を特定するようにしている。これにより、作動可能な部材を把握することができるので、オペレータの操作性が一層向上する。
【0043】
また、アクチュエータ171〜178の駆動によって直接的に作動している部材に対応する部位の作動方向前方側を、作動方向後方側と異なる態様で画像表示部220に表示させることにより部材の作動方向を報知するようにしている。これにより、矢印等を部位に重畳表示させることなく、部位の表示のみで作動方向を把握することができるので、画像表示部220における視認性が向上して操作性を一層向上させることが可能となる。
【0044】
図9及び図10は本発明の他の実施形態を示すものであり、図9は災害救助ロボットの可動部材の作動中における画像表示部の図、図10は災害救助ロボットの可動部材の作動が制限された場合におけるロボット側制御部及び操作側制御部の動作を示すフローチャートである。尚、本実施形態において、前記実施形態と同様の構成部分については同一の符号を付して示す。
【0045】
本実施形態の操作支援装置は、災害救助ロボット100の部材の作動が制限されたときに、駆動が制限された部材を画像表示部220に識別表示させる機能を有する。このときのロボット側制御部190及び操作側制御部230の動作を図10のフローチャートを用いて説明する。
【0046】
まず、災害救助ロボット100は、図9に示す画像表示部220に表示された画像100´と同じ姿勢から、ハンド150をカメラ161の光軸に沿って後方に移動させている。この場合には、第2アーム142を下方に作動させる動作と、第3アーム143を上方に作動させる動作と、ハンド150を下方に作動させる動作を同時に行う。このとき、画像表示部230には、図9に示すように、第2アーム142、第3アーム143及びハンド150の作動方向が表示される。
上記のような災害救助ロボット100の動作中に第3アーム143の作動(第4アクチュエータ174)の駆動の制限が検出されると(ステップS11)、作動が規制された第3アーム143を特定する(ステップS12)。次に、第3アーム143の作動の規制方向を特定し(ステップS13)、画像表示部220に表示されている第3アーム143に対応する部位143´の作動規制方向前方である上部を黄色から赤色で表示する(ステップS14)。その後、オペレータの操作により第4アクチュエータ174の駆動の制限が解除されると(ステップS15)、画像表示部220に表示されている第3アーム143に対応する部位143´の赤色部分を他の部位の色で表示する(ステップS16)。
一方、作動が規制されていない第2アーム142及びハンド150に対応する部位142´,150´は、前記図8のフローチャートに示すように、作動方向前方側を黄色で表示する。
これにより、作動が規制された部材とその方向が、他の作動が規制されていない部材に対して識別表示されるので、オペレータは作動が規制された部材を瞬時に見分けることができる。また、部材の作動が規制された方向が表示されるため、作動が規制された状態を解除するための操作の方向を瞬時に判断できる。
【0047】
なお、第3アクチュエータ173の駆動が制限されたことは、第3角度センサ183の検出値に基づいて判断される。即ち、操作信号を受信している状態で、第3角度センサ183の検出値が所定時間以上変化しなくなった場合に、第3アクチュエータ173の駆動が制限されたと判断する。
【0048】
以上のように、本実施形態の作業機械の操作支援装置によれば、アクチュエータ171〜178によって直接的に作動する力が付与される部材のうち、アクチュエータ171〜178の駆動が制限されることによって作動を制限される部材を特定するようにしている。これにより、作動が制限された部材を把握することができるので、オペレータの操作性を一層向上させることが可能となる。
【0049】
また、作動可能な部材に対応する可動部位画像及び作動を制限される部材に対応する可動部位画像を識別可能に画像表示部220に表示させるようにしている。これにより、作動可能な部材と作動が制限される部材とをそれぞれ把握することができるので、オペレータの操作性を一層向上させることが可能となる。
【0050】
なお、前記実施形態では、災害救助ロボット100の操作手段として、一対の操作レバー210と、各操作レバー210に設けられた第1押ボタンスイッチ211、第2押ボタンスイッチ212、第1シーソースイッチ213及び第2シーソースイッチ214とから構成したものを示したが、これに限定されることはなく、例えば押ボタンスイッチのみで操作手段を構成してもよいし、GUIによる操作表示部等によって操作手段を構成してもよい。
【0051】
また、前記実施形態では、操作対象の作業機械として災害救助ロボット100を適用したものを示したが、これに限定されるものではなく、産業用ロボット、医療装置等のマニプレータ、クレーン、昇降機等の作業機械全般に広く適用することが可能である。
【0052】
また、前記実施形態では、画像表示部220に、実際の災害救助ロボット100を模した態様の画像100´で表示するようにしたものを示したが、これに限定されるものではなく、災害救助ロボット100を、例えば単線によって表現する等、簡易的に表現した画像を画像表示部220に表示するようにしてもよい。
【0053】
また、前記実施形態では、画像表示部220に、災害救助ロボット100の全体を画像100´として表示するようにしたものを示したが、これに限定されるものではなく、例えば、オペレータが認識できる範囲内で、作動する部材に対応する部位のみを画像表示部220に表示するようにしてもよい。
【0054】
また、前記実施形態では、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する部材に対応する部位の表示のみの表示態様を変化させるようにしたものを示したが、これに限定されるものではなく、直接的に作動する部材と、直接的に作動する部材に連動して移動する部材とを識別し、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する部材に対応する部位と、直接的に作動する部材に連動して移動する部材に対応する部位とをそれぞれ表示態様を変化させるようにしてもよい。
【0055】
また、前記実施形態において、複数の部材が同時に作動する場合には、全ての作動する部材に対応する画像表示部220上の部位を識別表示するようにしたものを示したが、これに限定されることはなく、一部の作動する部材に対応する部位のみを識別表示するようにしてもよい。
【0056】
また、前記実施形態において、作動する部材に対応する画像表示部220上の部位を他の部位と異なる色で表示することによって作動する部材を特定するようにしたものを示したが、これに限定されるものではなく、例えば、作動する部材に対応する部位の模様や線の太さを変更することによって態様を変化させたり、他の部位の表示よりも大きく表示したりして作動する部材を特定するようにしてもよい。また、作動する部材を特定するために、作動する部材に対応しない部位を、暗く表示したり点線で表示したりすることによって、作動する部材に対応する部位を目立たせるようにしてもよい。
【0057】
また、前記実施形態では、作動する部材に対応する部位の作動方向前方側を、作動方向後方側と異なる色で表示することにより作動する部材の作動方向を報知するようにしたものを示したが、これに限定されるものではない。例えば、図11に示すように、直接的に作動する部材に対応する部位143´を、作動方向後方から作動方向前方に向かって徐々に変色するグラディエーション表示を行うことにより作動する部材の作動方向を報知してもよい。また、図12に示すように、直接的に作動する部材に対応する部位143´の作動方向前方側に模様を付すことにより作動する部材の作動方向を報知してもよい。さらに、図13に示すように、直接的に作動する部材に対応する部位143´の作動方向前方側の線を、作動方向後方側と比較して太くすることにより作動する部材の作動方向を報知してもよい。また、直接的に作動する部材に対応する部位143´の作動方向前方側を作動方向後方側と比較して大きく表示するようにしてもよい。これは、作動が規制された部材であっても同様である。
【0058】
また、前記のように、可動する部材に対応する部位の作動方向前方側を、作動方向後方側と異なる態様で表示することに加え、対応する部位やその近傍に矢印を表示して、可動する部材に対応する部位を更に目立たせるようにしてもよい。例えば、複合操作によって可動する部材が複数同時に作動している場合において、画像表示部が見にくくならない程度に、いくつかの可動する部材に対応する部位に矢印を付するようにしてもよい。
【0059】
また、前記実施形態では、アクチュエータ171〜178及び作動している部材の状態を特定するために、ロータリーエンコーダからなる第1〜第8角度センサ181〜188を用いたものを示したが、これに特定されるものではなく、アクチュエータ171〜178の状態を検出するストロークセンサや圧力センサを用いてもよいし、作動している部材の状態を検出する傾斜センサを用いるようにしてもよい。
【0060】
また、前記実施形態では、アクチュエータ171〜178の駆動が制限されることによって作動を制限された部材に対応する部位を、作動が制限される前の表示態様及び他の部位の画像の表示態様と異なる色で表示するようにしたものを示したが、これに特定されるものではなく、例えば、作動が制限された部材に対応する部位の模様や線の太さを変更することによって態様を変化させたり、他の部位の表示よりも大きく表示したりしてもよい。
【0061】
なお、請求項1に記載の画像表示手段は、前記実施形態におけるロボット側制御部190及び操作側制御部230のステップS6の動作に相当する。また、請求項1、3及び5に記載の可動部材特定手段は、前記実施形態におけるロボット側制御部190及び操作側制御部230のステップS2の動作に相当する。また、請求項1、4及び5に記載の可動部材特定手段は、前記実施形態におけるロボット側制御部190及び操作側制御部230のステップS12の動作に相当する。また、請求項1、2、5、6及び7に記載の識別表示手段は、前記実施形態におけるロボット側制御部190及び操作側制御部230のステップS4及びステップS14の動作に相当する。また、請求項6に記載の方向特定手段は、前記実施形態におけるロボット側制御部190及び操作側制御部230のステップS3及びステップS13に相当する。
【符号の説明】
【0062】
130…回転台、140…アーム、141…第1アーム、141´…第1アームの画像、142…第2アーム、142´…第2アームの画像、143…第3アーム、143´…第3アームの画像、150…ハンド、150´…ハンドの画像、171…第1アクチュエータ、172…第2アクチュエータ、173…第3アクチュエータ、174…第4アクチュエータ、175…第5アクチュエータ、176…第6アクチュエータ、177…第7アクチュエータ、178…第8アクチュエータ、181…第1角度センサ、182…第2角度センサ、183…第3角度センサ、184…第4角度センサ、185…第5角度センサ、186…第6角度センサ、187…第7角度センサ、188…第8角度センサ、190…ロボット側制御部、191…無線通信部、220…画像表示部、230…操作側制御部、232…無線通信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレータの操作を受け付ける操作手段と、該操作手段が受け付けた操作に基づいて駆動される複数のアクチュエータと、該複数のアクチュエータの駆動によって作動する複数の可動部材と、を備えた作業機械に接続され、前記複数のアクチュエータによって作動する複数の可動部材の作動状態を画像表示部に表示する作業機械の操作支援装置において、
前記複数の可動部材に対応付けられた複数の可動部位画像を、各可動部材の相対位置関係に近似させて前記画像表示部に配置表示させる画像表示手段と、
前記複数の可動部材のうちアクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材を特定する可動部材特定手段と、
該可動部材特定手段によって特定された可動部材に対応する所定の可動部位画像を、他の可動部位画像と識別可能に画像表示部に表示させる識別表示手段と、を備えたことを特徴とする作業機械の操作支援装置。
【請求項2】
前記識別表示手段は、前記特定の可動部位画像の表示範囲内において表示態様を変化させることを特徴とする請求項1記載の作業機械の操作支援装置。
【請求項3】
前記可動部材特定手段は、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材のうち、作動可能な可動部材を特定することを特徴とする請求項1または2記載の作業機械の操作支援装置。
【請求項4】
前記可動部材特定手段は、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材のうち、前記アクチュエータの駆動が制限されることによって作動を制限される可動部材を特定することを特徴とする請求項1または2記載の作業機械の操作支援装置。
【請求項5】
前記可動部材特定手段は、アクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材のうち、作動可能な可動部材およびアクチュエータの駆動が制限されることによって作動を制限される可動部材をそれぞれ特定し、
前記識別表示手段は、前記作動可能な可動部材に対応する可動部位画像および前記作動を制限される可動部材に対応する可動部位画像を識別可能に画像表示部に表示させることを特徴とする請求項1または2記載の作業機械の操作支援装置。
【請求項6】
アクチュエータの駆動によって直接的に作動する力が付与される可動部材の作動方向または作動の規制方向を特定する方向特定手段を備え、
前記識別表示手段は、前記可動部材特定手段によって特定された可動部材に対応する所定の可動部位画像において、前記方向特定手段によって特定された方向を識別可能に表示して、前記可動部材の作動方向または作動の規制方向を報知することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の作業機械の操作支援装置。
【請求項7】
前記識別表示手段は、前記可動部材特定手段によって特定された可動部材に対応する所定の可動部位画像を、他の可動部位画像と異なる色で画像表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の作業機械の操作支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−131335(P2011−131335A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293101(P2009−293101)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000148759)株式会社タダノ (419)
【Fターム(参考)】