説明

保護回路

【課題】保護対象である内部回路のトランジスタの耐圧よりも十分に低い電圧でパイパス経路を導通させて、過電圧を放電することができる保護回路を提供する。
【解決手段】GND端子14を接地電位にして正極の電圧パルスを入力端子10に印加すると、PMOSトランジスタP2がVthpの電圧で順方向応答する。印加電圧は、P2のドレインからバルクを通ってノード18へと抜ける。抵抗R1が高抵抗であるため、ノード18の電圧が上昇し、ノード20の電圧よりも高くなる。この結果、PMOSトランジスタP3がVthpの電圧で順方向応答する。印加電圧は、P3のソースからドレインを通って、GND端子14へと放電される。このときの応答電圧は2Vthpであり、NMOSトランジスタN1が逆方向応答したときの応答電圧V1nよりも、低い電圧で応答することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保護回路に係り、特に、半導体集積回路装置(以下、「LSI」という。)内部のトランジスタの静電破壊を抑制するために、LSIの端子に接続される保護回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LSIの内部回路を保護することを目的として、LSIの入出力端子に保護回路が接続されている。このような保護回路としては、例えば、図8に図示するような回路が用いられている。この保護回路は、PMOSトランジスタP1とNMOSトランジスタN1の2つの保護トランジスタを備えている。PMOSトランジスタP1のゲート、ソース、バルクは、電位VDDの電源端子2に接続され、ドレインは、入力端子(IN)1に接続されている。定常動作時には、PMOSトランジスタP1はオフ状態にある。そして、NMOSトランジスタN1のゲート、ソース、バルクは、接地電位のGND端子3に接続され、ドレインは、入力端子1に接続されている。定常動作時には、NMOSトランジスタN1はオフ状態にある。そして、入力端子1は内部回路4に接続されている。
【0003】
図9は図8に示す保護トランジスタの電流-電圧特性を表すグラフである。ここで、図9を参照して、過電圧が印加されたときの保護回路としての動作を説明する。電源端子2を接地電位にして正極の電圧パルスを入力端子1に印加すると、P1がVthpの電圧で応答する(ドレイン-バルクのダイオードがオン状態になる)。印加電圧は、P1のドレインからバルクを通って電源端子2へと放電される。以下では、この保護動作を「PMOSの順方向応答」という。同様に、電源端子2を接地電位にして負極の電圧パルスを入力端子1に印加すると、P1がV1pの電圧で応答する。印加電圧は、P1のドレインからソースを通って電源端子2へと放電される。以下では、この保護動作を「PMOSの逆方向応答」という。
【0004】
一方、GND端子3を接地電位にして正極の電圧パルスを入力端子1に印加すると、N1がV1nの電圧で応答する。印加電圧は、N1のドレインからソースを通ってGND端子3へと放電される。以下では、この保護動作を「NMOSの逆方向応答」という。また、同じくGND端子3を接地電位として負極の電圧パルスを入力端子1に印加すると、N1がVthnの電圧で応答する。印加電圧は、N1のドレインからバルクを通ってGND端子3へと放電される。以下では、この保護動作を「NMOSの順方向応答」という。
【0005】
LSIの静電破壊を起こすような過電圧が入力端子1に印加されても、上述した保護動作により印加電圧は放電されるので、内部回路は過電圧から保護される。なお、図9においては、PMOSトランジスタの応答特性を実線で表し、NMOSトランジスタの応答特性を点線で表す。「TLP_P_+」はPMOSトランジスタの順方向応答特性を表し、「TLP_P_-」はPMOSトランジスタの逆方向応答特性を表す。また、「TLP_N_+」はNMOSトランジスタの逆方向応答特性を表し、「TLP_N_-」はNMOSトランジスタの順方向応答特性を表す。
【0006】
ここでPMOSトランジスタの応答電圧V1p、NMOSトランジスタの応答電圧V1nは、スナップバック電圧と称される。印加電圧が一旦この電圧を超えるとトランジスタがブレークダウンしてオン状態となり、放電用のバイパス経路に電流Iが流れる。しかしながら、逆方向の応答電圧V1p、V1n(スナップバック電圧)は、順方向の応答電圧Vthp、Vthnに比べて高く、保護トランジスタの製作プロセスによっては約10〜20倍の大きさとなる。近年、LSIの微細化により、保護すべき内部回路のトランジスタのゲート絶縁膜が薄くなり、トランジスタの耐圧が低下してきている。このため、トランジスタのブレークダウンを利用してバイパス経路を形成する構成では、スナップバック電圧が、内部回路のトランジスタの耐圧を越えかねないという問題があった。
【0007】
例えば、特許文献1に記載の信号入力回路(保護回路)では、信号入力端子とVDD電源端子との間、信号入力端子とVSS電源端子との間に、各々保護ダイオードが接続されると共に、VDD電源端子に接続される電源ラインとVSS電源端子に接続される電源ラインとの間に、ソースとゲートを共通接続した保護トランジスタが接続されている。この保護回路では、逆方向の過電圧が印加された時に、上記保護トランジスタのブレークダウンを利用してバイパス経路が形成される。スナップバック電圧は、保護トランジスタの接続位置等を調整することにより、保護対象となるCMOS回路のトランジスタの耐圧を越えないように設定されている。
【0008】
【特許文献1】特開平10−214905号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1記載の保護回路では、保護トランジスタのブレークダウンを利用してバイパス経路を形成するため、ゲート絶縁膜の膜圧調整等、スナップバック電圧の調整が必要になる。また、特許文献1記載の保護回路では、スナップバック電圧をVDD以下にすると、通常動作時においても、電圧VDD、電圧VSSを印加する2つの電源端子間で、リーク電流が発生してしまうという問題がある。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑み成されたものであり、本発明の目的は、保護対象である内部回路のトランジスタの耐圧よりも十分に低い電圧でパイパス経路を導通させて、過電圧を放電することができる保護回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために請求項1に記載の保護回路は、ドレインが第1電圧が印加される第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第2電圧が印加される第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第2端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1の第1型トランジスタと、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第3電圧が印加される第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第3端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第2型トランジスタと、前記第1の第1型トランジスタよりも内部回路側に配置されると共に、一方の端子が前記第1端子に接続され且つ他方の端子が第1抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記他方の端子から過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する回路保護素子と、ドレインが前記第3端子に接続され且つソース及びバルクが前記回路保護素子の前記他方の端子に接続され且つゲートが第2抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記回路保護素子から放電された過電圧を前記第3端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第2の第1型トランジスタと、を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の保護回路は、請求項1に記載の保護回路において、前記回路保護素子が、前記一方の端子であるドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第2端子に接続され且つ前記他方の端子であるバルクが第1抵抗を介して前記第2端子に接続された第3の第1型トランジスタであることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の保護回路は、請求項1に記載の保護回路において、前記回路保護素子が、前記一方の端子であるp側端子が前記第1端子に接続され且つ前記他方の端子であるn側端子が前記第1抵抗を介して前記第2端子に接続された保護ダイオードであることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の保護回路は、ドレインが第1電圧が印加される第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第2電圧が印加される第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第2端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1PMOSトランジスタと、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第3電圧が印加される第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第3端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1NMOSトランジスタと、内部回路側に前記第1PMOSトランジスタと並列に接続されると共に、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第2端子に接続され且つバルクが第1抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記バルクから過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する第2PMOSトランジスタと、ドレインが前記第3端子に接続され且つソース及びバルクが前記第2PMOSトランジスタのバルクに接続され且つゲートが第2抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第2PMOSトランジスタのバルクから放電された過電圧を前記第3端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第3PMOSトランジスタと、を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の保護回路は、ドレインが第1電圧が印加される第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第2電圧が印加される第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第2端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1PMOSトランジスタと、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第3電圧が印加される第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第3端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1NMOSトランジスタと、内部回路側に前記第1NMOSトランジスタと並列に接続されると共に、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第3端子に接続され且つバルクが第1抵抗を介して前記第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記バルクから過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する第2NMOSトランジスタと、ドレインが前記第2端子に接続され且つソース及びバルクが前記第2NMOSトランジスタのバルクに接続され且つゲートが第2抵抗を介して前記第3端子に接続されてなり、前記第2NMOSトランジスタのバルクから放電された過電圧を前記第2端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第3NMOSトランジスタと、を備えたことを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載の保護回路は、ドレインが第1電圧が印加される第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第2電圧が印加される第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第2端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1PMOSトランジスタと、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第3電圧が印加される第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第3端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1NMOSトランジスタと、内部回路側に前記第1PMOSトランジスタと並列に接続されると共に、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第2端子に接続され且つバルクが第1抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記バルクから過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する第2PMOSトランジスタと、ドレインが前記第3端子に接続され且つソース及びバルクが前記第2PMOSトランジスタのバルクに接続され且つゲートが第2抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第2PMOSトランジスタのバルクから放電された過電圧を前記第3端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第3PMOSトランジスタと、内部回路側に前記第1NMOSトランジスタと並列に接続されると共に、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第3端子に接続され且つバルクが第3抵抗を介して前記第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記バルクから過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する第2NMOSトランジスタと、ドレインが前記第2端子に接続され且つソース及びバルクが前記第2NMOSトランジスタのバルクに接続され且つゲートが第4抵抗を介して前記第3端子に接続されてなり、前記第2NMOSトランジスタのバルクから放電された過電圧を前記第2端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第3NMOSトランジスタと、を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、トランジスタのブレークダウンを利用しないため、保護対象である内部回路のトランジスタの耐圧よりも十分に低い電圧でパイパス経路を導通させて、過電圧を放電することができる、という効果を奏する。また、トランジスタのブレークダウンを利用する場合と比較すると、スナップバック電圧の調整が不要となる、という効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る保護回路の構成を示す回路図である。図1に示すように、本実施の形態に係る保護回路は、信号入力端子(IN)10、電圧VDDの電源端子(VDD)12、及びGND端子(GND)14を備えている。信号入力端子10には、信号入力ライン10Aが接続されている。信号入力端子10は、この信号入力ライン10Aを介してLSIの内部回路16に信号を入力する。電源端子12には電源ライン12Aが接続され、GND端子14にはGNDライン14Aが接続されている。
【0020】
この保護回路には、過電圧から内部回路16を保護する保護用トランジスタとして、PMOSトランジスタP1、NMOSトランジスタN1、PMOSトランジスタP2、及びPMOSトランジスタP3が設けられている。これらのトランジスタの各々は、ゲート(G)、ソース(S)、ドレイン(D)、及びバルク(B)を備えて構成されている。
【0021】
PMOSトランジスタP1は、ゲート、ソース、及びバルクの各々が電源ライン12Aに接続され、ドレインが信号入力ライン10Aに接続されている。NMOSトランジスタN1は、ゲート、ソース、及びバルクの各々がGNDライン14Aに接続され、ドレインが信号入力ライン10Aに接続されている。
【0022】
PMOSトランジスタP2は、ゲート及びソースの各々が電源ライン12Aに接続され、ドレインが信号入力ライン10Aに接続されている。また、P2のバルクは、ノード18を介して、PMOSトランジスタP3のソース及びバルクの各々に接続されている。ノード18と電源端子12との間には抵抗R1が設けられている。抵抗R1は、ノード18と電源ライン12Aの各々に接続されている。
【0023】
PMOSトランジスタP3は、ドレインがGNDライン14Aに接続され、ゲートがノード20及び抵抗R2を介して電源ライン12Aに接続されている。即ち、ノード20と電源端子12との間には抵抗R2が設けられている。抵抗R2は、ノード20と電源ライン12Aの各々に接続されている。
【0024】
抵抗R1、抵抗R2は、ノード18及びノード12A、並びにノード20及びノード12Aの各々が瞬時に応答しない程度に高抵抗である。また、PMOSトランジスタP2及びP3が形成されるnウエル(n型領域)は、P1を含む他のPMOSトランジスタが形成されるnウエルとは電気的に分離されている。従って、P2及びP3は、他のPMOSトランジスタから独立している。
【0025】
定常動作時には、ノード18は電源端子12と同電位であるため、PMOSトランジスタP2のゲート、ソース、及びバルクの各々は同じ電位となり、P2はオフ状態となる。同様に、定常動作時には、ノード20は電源端子12と同電位であるため、PMOSトランジスタP3のゲート、ソース、及びバルクの各々は同じ電位となり、P3はオフ状態となる。
【0026】
次に、第1の実施の形態に係る保護回路に、過電圧が印加されたときの保護回路としての動作を説明する。図2は第1の実施の形態に係る保護回路の保護動作を説明する説明図である。
【0027】
図9に図示したとおり、PMOSトランジスタP1、P2、P3の各々は、電圧Vthpで順方向応答し、電圧V1pで逆方向応答するものとする。なお、実際には、P1、P2、P3の各トランジスタ間で、電圧Vthp及び電圧V1pの値は異なる。例えば、P2の順方向の応答電圧Vthpを0.3V程度とし、P3の順方向の応答電圧Vthpを0.7V程度とすることができる。また、NMOSトランジスタN1は、電圧Vthnで順方向応答し、電圧V1nで逆方向応答するものとする。上述した通り、逆方向の応答電圧V1p、V1n(スナップバック電圧)は、順方向の応答電圧Vthp、Vthnに比べてかなり高い。
【0028】
電源端子12を接地電位にして正極の電圧パルスを入力端子10に印加すると、図8に示した従来例と同様に、PMOSトランジスタP1がVthpの電圧で順方向応答する(ドレイン-バルクのダイオードがオン状態になる)。このときGND端子14はフローティングの状態となる。印加電圧は、P1のドレインからバルクを通って、電源端子12へと放電される。
【0029】
一方、GND端子14を接地電位にして正極の電圧パルスを入力端子10に印加すると、図2に示すように、PMOSトランジスタP2がVthpの電圧で順方向応答する(ドレイン-バルクのダイオードがオン状態になる)。このとき電源端子12はフローティングの状態となる。印加電圧は、P2のドレインからバルクを通ってノード18へと抜ける。抵抗R1が高抵抗であるため、ノード18の電圧が上昇し、ノード20の電圧よりも高くなる。この結果、PMOSトランジスタP3がVthpの電圧で順方向応答する(オン状態になる)。印加電圧は、P3のソースからドレインを通って、GND端子14へと放電される。
【0030】
このとき、PMOSトランジスタP2とP3それぞれの応答電圧はVthpであり、Vthp+Vthp=2Vthpの応答電圧で、印加電圧を放電することができる。例えば、P2のVthpを約0.3V、P3のVthpを約0.7Vとすると、1V程度の低い応答電圧で印加電圧を放電することができる。即ち、NMOSトランジスタN1が逆方向応答したときの応答電圧V1nよりも低い電圧で応答することができる。
【0031】
なお、P2のドレインからバルクを通って順方向電流が流れるときに、同時にP1のドレインからバルクにも順方向電流が流れる。このため、P3のソース(及びノード18)の電圧は、P3をオン状態にするほど上昇しないかのように見える。しかしながら、抵抗R2を設けたことにより、ノード18とノード20との電圧変動に時間差が発生し、ノード20がノード18よりも電圧が低い状態となり、P3をオン状態にすることができる。
【0032】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、過電圧が印加されたときの保護動作時に、GND端子を接地電位にして正極の電圧パルスを印加した場合には、PMOSトランジスタP2とP3が順方向で応答する新たなバイパス経路が導通し、P2とP3の順方向の応答電圧を合計した2Vthpという低い応答電圧で、印加電圧を放電することができる。
【0033】
この通り、NMOSトランジスタN1の逆方向応答での応答電圧V1nよりもかなり低い電圧で応答できるので、保護対象である内部回路のトランジスタの耐圧よりも十分に低い電圧で過電圧を放電することができる。従って、近時、ゲート絶縁膜の薄膜化が進んでいるが、保護すべきトランジスタのゲート絶縁膜の破壊を効果的に抑制することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態に係る保護回路の構成を示す回路図である。図3に示すように、本実施の形態に係る保護回路には、保護用トランジスタとして、PMOSトランジスタP1、NMOSトランジスタN1、NMOSトランジスタN2、及びNMOSトランジスタN3が設けられている。第1の実施の形態と共通する構成部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
【0035】
NMOSトランジスタN2は、ゲート及びソースの各々がGNDライン14Aに接続され、ドレインが信号入力ライン10Aに接続されている。また、N2のバルクは、ノード22を介して、NMOSトランジスタN3のソース及びバルクの各々に接続されている。ノード22とGND端子14との間には抵抗R3が設けられている。抵抗R3は、ノード22とGNDライン14Aの各々に接続されている。
【0036】
NMOSトランジスタN3は、ドレインが電源ライン12Aに接続され、ゲートがノード24及び抵抗R4を介してGNDライン14Aに接続されている。即ち、ノード24とGND端子14との間には抵抗R4が設けられている。抵抗R4は、ノード24とGNDライン14Aの各々に接続されている。
【0037】
抵抗R3、抵抗R4は、高抵抗である。また、NMOSトランジスタN2及びN3が形成されるpウエル(p型領域)は、N1を含む他のNMOSトランジスタが形成されるpウエルとは電気的に分離されている。従って、N2及びN3は、他のNMOSトランジスタから独立している。
【0038】
定常動作時には、ノード22はGND端子14と同電位であるため、NMOSトランジスタN2のゲート、ソース、及びバルクの各々は同じ電位となり、N2はオフ状態となる。同様に、定常動作時には、ノード24はGND端子14と同電位であるため、NMOSトランジスタN3のゲート、ソース、及びバルクの各々は同じ電位となり、N3はオフ状態となる。
【0039】
次に、第2の実施の形態に係る保護回路に、過電圧が印加されたときの保護回路としての動作を説明する。図4は第2の実施の形態に係る保護回路の保護動作を説明する説明図である。図9に図示したとおり、PMOSトランジスタP1は、電圧Vthpで順方向応答し、電圧V1pで逆方向応答するものとする。また、NMOSトランジスタN1、N2、N3の各々は、電圧Vthnで順方向応答し、電圧V1nで逆方向応答するものとする。なお、実際には、N1、N2、N3の各トランジスタ間で、電圧Vthn及び電圧V1nの値は異なる。
【0040】
GND端子14を接地電位として負極の電圧パルスを入力端子10印加すると、図8に示した従来例と同様に、NMOSトランジスタN1がVthnの電圧で順方向応答する。このとき電源端子12はフローティングの状態となる。印加電圧は、N1のドレインからバルクを通って、GND端子14へと放電される。
【0041】
一方、電源端子12を接地電位にして負極の電圧パルスを入力端子10に印加すると、図4に示すように、NMOSトランジスタN2がVthnの電圧で順方向応答する。このときGND端子14はフローティングの状態となる。印加電圧は、N2のドレインからバルクを通ってノード22へと抜ける。抵抗R3が高抵抗であるため、ノード22の電圧が上昇し、ノード24の電圧よりも高くなる。この結果、NMOSトランジスタN3がVthnの電圧で順方向応答する(オン状態になる)。印加電圧は、N3のソースからドレインを通って、電源端子12へと放電される。
【0042】
このとき、NMOSトランジスタN2とN3それぞれの応答電圧はVthnであり、Vthn+Vthn=2Vthnの応答電圧で、印加電圧を放電することができる。即ち、PMOSトランジスタP1が逆方向応答したときの応答電圧V1pよりも低い電圧で応答することができる。
【0043】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、過電圧が印加されたときの保護動作時に、電源端子を接地電位にして負極の電圧パルスを印加した場合には、NMOSトランジスタN2とN3が順方向で応答する新たなバイパス経路が導通し、N2とN3の順方向の応答電圧を合計した2Vthnという低い応答電圧で、印加電圧を放電することができる。
【0044】
この通り、PMOSトランジスタP1の逆方向応答での応答電圧V1pよりもかなり低い電圧で応答できるので、保護対象である内部回路のトランジスタの耐圧よりも十分に低い電圧で過電圧を放電することができる。従って、近時、ゲート絶縁膜の薄膜化が進んでいるが、保護すべきトランジスタのゲート絶縁膜の破壊を効果的に抑制することができる。
【0045】
(第3の実施の形態)
図5は本発明の第3の実施の形態に係る保護回路の構成を示す回路図である。図5に示すように、本実施の形態に係る保護回路には、保護用トランジスタとして、PMOSトランジスタP1、PMOSトランジスタP2、PMOSトランジスタP3、NMOSトランジスタN1、NMOSトランジスタN2、及びNMOSトランジスタN3が設けられている。第1の実施の形態及び第2の実施の形態と共通する構成部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
【0046】
第3の実施の形態に係る保護回路では、GND端子14を接地電位にして正極の電圧パルスを入力端子10に印加すると、PMOSトランジスタP2がVthpの電圧で順方向応答する。印加電圧は、P2のドレインからバルクを通ってノード18へと抜ける。PMOSトランジスタP3がVthpの電圧で順方向応答する。印加電圧は、P3のソースからドレインを通って、GND端子14へと放電される。このときの応答電圧は2Vthpであり、NMOSトランジスタN1が逆方向応答したときの応答電圧V1nよりも低い電圧で応答することができる。
【0047】
また、電源端子12を接地電位にして負極の電圧パルスを入力端子10に印加すると、NMOSトランジスタN2がVthnの電圧で順方向応答する。印加電圧は、N2のドレインからバルクを通ってノード22へと抜ける。NMOSトランジスタN3がVthnの電圧で順方向応答する。印加電圧は、N3のソースからドレインを通って、電源端子12へと放電される。このときの応答電圧は2Vthnであり、PMOSトランジスタP1が逆方向応答したときの応答電圧V1pよりも低い電圧で応答することができる。
【0048】
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態によれば、過電圧が印加されたときの保護動作時に、GND端子を接地電位にして正極の電圧パルスを印加した場合には、PMOSトランジスタP2とP3が順方向で応答する新たなバイパス経路が導通し、P2とP3の順方向の応答電圧を合計した2Vthpという低い応答電圧で、印加電圧を放電することができると共に、電源端子を接地電位にして負極の電圧パルスを印加した場合には、NMOSトランジスタN2とN3が順方向で応答する新たなバイパス経路が導通し、N2とN3の順方向の応答電圧を合計した2Vthnという低い応答電圧で、印加電圧を放電することができる。
【0049】
この通り、何れの場合にも順方向の応答電圧で応答でき、逆方向での応答電圧よりもかなり低い電圧で応答できるので、保護対象である内部回路のトランジスタの耐圧よりも十分に低い電圧で過電圧を放電することができる。従って、近時、ゲート絶縁膜の薄膜化が進んでいるが、保護すべきトランジスタのゲート絶縁膜の破壊を効果的に抑制することができる。
【0050】
(第4の実施の形態)
図6は本発明の第4の実施の形態に係る保護回路の構成を示す回路図である。図6に示すように、本実施の形態に係る保護回路は、PMOSトランジスタP2を保護ダイオードD2に置き換え、NMOSトランジスタN2を保護ダイオードD3に置き換えた以外は、第3の実施の形態に係る保護回路と同じ構成であるため、共通する構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0051】
保護ダイオードD2は、p側端子が信号入力ライン10Aに接続され、n側端子がノード26及び抵抗R1を介して電源ライン12Aに接続されている。即ち、保護ダイオードD2と抵抗R1とは、信号入力ライン10Aと電源ライン12Aとの間に、直列に接続されている。また、保護ダイオードD2及び抵抗R1は、PMOSトランジスタP1と並列に接続されている。また、保護ダイオードD2のn側端子は、ノード26及びノード18を介して、PMOSトランジスタP3のソース及びバルクの各々に接続されている。
【0052】
保護ダイオードD3は、n側端子が信号入力ライン10Aに接続され、p側端子がノード28及び抵抗R3を介してGNDライン14Aに接続されている。即ち、保護ダイオードD3と抵抗R3とは、信号入力ライン10AとGNDライン14Aとの間に、直列に接続されている。また、保護ダイオードD3及び抵抗R3は、NMOSトランジスタN1と並列に接続されている。また、保護ダイオードD3のp側端子は、ノード28及びノード22を介して、NMOSトランジスタN3のソース及びバルクの各々に接続されている。
【0053】
図7は第4の実施の形態に係る保護回路の保護動作を説明する説明図である。この保護回路では、GND端子14を接地電位にして正極の電圧パルスを入力端子10に印加すると、保護ダイオードD2がVdの電圧で順方向応答する(オン状態となる)。保護ダイオードD2の応答電圧Vdは、保護用トランジスタの順方向応答の応答電圧と同程度である。印加電圧は、点線で図示するように、保護ダイオードD2からノード26を通ってノード18へと抜ける。抵抗R1が高抵抗であるため、ノード18の電圧が上昇し、ノード20の電圧よりも高くなる。この結果、PMOSトランジスタP3がVthpの電圧で順方向応答する(オン状態になる)。印加電圧は、P3のソースからドレインを通って、GND端子14へと放電される。このときの応答電圧はVd+Vthpであり、NMOSトランジスタN1が逆方向応答したときの応答電圧V1nよりも、低い電圧で応答することができる。
【0054】
また、電源端子12を接地電位にして負極の電圧パルスを入力端子10に印加すると、保護ダイオードD3がVdの電圧で順方向応答する(オン状態となる)。印加電圧は、一点差線で図示するように、保護ダイオードD3からノード28を通ってノード22へと抜ける。抵抗R3が高抵抗であるため、ノード22の電圧が上昇し、ノード24の電圧よりも高くなる。この結果、NMOSトランジスタN3がVthnの電圧で順方向応答する(オン状態になる)。印加電圧は、N3のソースからドレインを通って、電源端子12へと放電される。このときの応答電圧はVd+Vthnであり、PMOSトランジスタP1が逆方向応答したときの応答電圧V1pよりも、低い電圧で応答することができる。
【0055】
以上説明したように、本発明の第4の実施の形態によれば、過電圧が印加されたときの保護動作時に、GND端子を接地電位にして正極の電圧パルスを印加した場合には、保護ダイオードD2とPMOSトランジスタP3とが順方向で応答する新たなバイパス経路が導通し、D2とP3の順方向の応答電圧を合計したVd+Vthpという低い応答電圧で、印加電圧を放電することができると共に、電源端子を接地電位にして負極の電圧パルスを印加した場合には、保護ダイオードD3とNMOSトランジスタN3とが順方向で応答する新たなバイパス経路が導通し、D3とN3の順方向の応答電圧を合計したVd+Vthnという低い応答電圧で、印加電圧を放電することができる。
【0056】
この通り、何れの場合にも順方向の応答電圧で応答でき、逆方向での応答電圧よりもかなり低い電圧で応答できるので、保護対象である内部回路のトランジスタの耐圧よりも十分に低い電圧で過電圧を放電することができる。従って、近時、ゲート絶縁膜の薄膜化が進んでいるが、保護すべきトランジスタのゲート絶縁膜の破壊を効果的に抑制することができる。
【0057】
なお、上記第1〜第4の実施の形態では、保護回路は、信号入力端子、電圧VDDの電源端子、及びGND端子を備える構成としたが、例えば、信号入力端子を他の電圧を印加する電源端子とする等、異電源間保護回路として構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る保護回路の構成を示す回路図である。
【図2】第1の実施の形態に係る保護回路の保護動作を説明する説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る保護回路の構成を示す回路図である。
【図4】第2の実施の形態に係る保護回路の保護動作を説明する説明図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る保護回路の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る保護回路の構成を示す回路図である。
【図7】第4の実施の形態に係る保護回路の保護動作を説明する説明図である。
【図8】従来の保護回路の構成を示す回路図である。
【図9】図8に示す保護トランジスタの電流-電圧特性を表すグラフである。
【符号の説明】
【0059】
10 信号入力端子
10A 信号入力ライン
12 電源端子
12A 電源ライン
14 GND端子
14A GNDライン
16 内部回路
18 ノード
20 ノード
22 ノード
24 ノード
26 ノード
28 ノード
P1 PMOSトランジスタ
P2 PMOSトランジスタ
P3 PMOSトランジスタ
N1 NMOSトランジスタ
N2 NMOSトランジスタ
N3 NMOSトランジスタ
R1 抵抗
R2 抵抗
R3 抵抗
R4 抵抗
D2 保護ダイオード
D3 保護ダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドレインが第1電圧が印加される第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第2電圧が印加される第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第2端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1の第1型トランジスタと、
ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第3電圧が印加される第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第3端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第2型トランジスタと、
前記第1の第1型トランジスタよりも内部回路側に配置されると共に、一方の端子が前記第1端子に接続され且つ他方の端子が第1抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記他方の端子から過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する回路保護素子と、
ドレインが前記第3端子に接続され且つソース及びバルクが前記回路保護素子の前記他方の端子に接続され且つゲートが第2抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記回路保護素子から放電された過電圧を前記第3端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第2の第1型トランジスタと、
を備えた保護回路。
【請求項2】
前記回路保護素子が、
前記一方の端子であるドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第2端子に接続され且つ前記他方の端子であるバルクが第1抵抗を介して前記第2端子に接続された第3の第1型トランジスタである、請求項1に記載の保護回路。
【請求項3】
前記回路保護素子が、
前記一方の端子であるp側端子が前記第1端子に接続され且つ前記他方の端子であるn側端子が前記第1抵抗を介して前記第2端子に接続された保護ダイオードである、請求項1に記載の保護回路。
【請求項4】
ドレインが第1電圧が印加される第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第2電圧が印加される第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第2端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1PMOSトランジスタと、
ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第3電圧が印加される第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第3端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1NMOSトランジスタと、
内部回路側に前記第1PMOSトランジスタと並列に接続されると共に、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第2端子に接続され且つバルクが第1抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記バルクから過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する第2PMOSトランジスタと、
ドレインが前記第3端子に接続され且つソース及びバルクが前記第2PMOSトランジスタのバルクに接続され且つゲートが第2抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第2PMOSトランジスタのバルクから放電された過電圧を前記第3端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第3PMOSトランジスタと、
を備えた保護回路。
【請求項5】
ドレインが第1電圧が印加される第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第2電圧が印加される第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第2端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1PMOSトランジスタと、
ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第3電圧が印加される第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第3端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1NMOSトランジスタと、
内部回路側に前記第1NMOSトランジスタと並列に接続されると共に、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第3端子に接続され且つバルクが第1抵抗を介して前記第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記バルクから過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する第2NMOSトランジスタと、
ドレインが前記第2端子に接続され且つソース及びバルクが前記第2NMOSトランジスタのバルクに接続され且つゲートが第2抵抗を介して前記第3端子に接続されてなり、前記第2NMOSトランジスタのバルクから放電された過電圧を前記第2端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第3NMOSトランジスタと、
を備えた保護回路。
【請求項6】
ドレインが第1電圧が印加される第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第2電圧が印加される第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第2端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1PMOSトランジスタと、
ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート、ソース及びバルクが第3電圧が印加される第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記第3端子側に放電し、内部回路を過電圧から保護する第1NMOSトランジスタと、
内部回路側に前記第1PMOSトランジスタと並列に接続されると共に、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第2端子に接続され且つバルクが第1抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記バルクから過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する第2PMOSトランジスタと、
ドレインが前記第3端子に接続され且つソース及びバルクが前記第2PMOSトランジスタのバルクに接続され且つゲートが第2抵抗を介して前記第2端子に接続されてなり、前記第2PMOSトランジスタのバルクから放電された過電圧を前記第3端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第3PMOSトランジスタと、
内部回路側に前記第1NMOSトランジスタと並列に接続されると共に、ドレインが前記第1端子に接続され且つゲート及びソースが前記第3端子に接続され且つバルクが第3抵抗を介して前記第3端子に接続されてなり、前記第1端子に印加された過電圧に順方向応答して前記バルクから過電圧を放電して、内部回路を過電圧から保護する第2NMOSトランジスタと、
ドレインが前記第2端子に接続され且つソース及びバルクが前記第2NMOSトランジスタのバルクに接続され且つゲートが第4抵抗を介して前記第3端子に接続されてなり、前記第2NMOSトランジスタのバルクから放電された過電圧を前記第2端子側に放電して、内部回路を過電圧から保護する第3NMOSトランジスタと、
を備えた保護回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−41013(P2010−41013A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−205880(P2008−205880)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(308033711)OKIセミコンダクタ株式会社 (898)
【出願人】(591049893)株式会社 沖マイクロデザイン (127)
【Fターム(参考)】