説明

保護層を有するマイクロエレクトロニクスシステム

本発明は、感光性の構成要素及び付随する電子回路(4)からなる画素(P)のアレイを有する半導体層(1)を有する、特にX線検出器用の、マイクロエレクトロニクスシステムに関する。表面に凹部(5a)を有する絶縁性の保護層(5)が、半導体層(1)とシンチレータ(8)との間に設けられている。X線放射から電子回路(4)を保護する遮蔽金属(6)が、保護層(5)の凹部(5a)中に設けられて良い。さらに、凹部は、シンチレータ(8)を固定するための接着剤を含んで良い。このとき保護層(5)は付加的に、シンチレータ(8)と半導体層(1)との間のスペーサとして機能する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体層及び保護層を有するマイクロエレクトロニクスシステムに関する。本発明はさらに、そのようなマイクロエレクトロニクスシステムを有するX線検出器、そのようなX線検出器を有する画像化システム、及び、マイクロエレクトロニクスシステムの製造方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
たとえばCMOSのような、半導体技術において、少なくとも部分的に実現されている電子部品を有する集積回路(ICs)を有するマイクロエレクトロニクスシステムは、たとえば医療用画像化システムのX線検出器で使用されている。これらのICに関する問題の1つは、これらのICがX線に曝露されることで、チップ上の高感度電子回路に干渉する恐れがあることである。したがって大抵の場合、これらの回路には適切な遮蔽が供されなければならない(特許文献1参照)。別な問題は、X線を可視光子へ変換するシンチレータを含む、所謂間接変換型検出器に関する。前記シンチレータは、結果としての検出器の正確な機能を保証するため、集積回路表面上で、明確かつ一様な距離に固定されなければならない。この点については、シンチレータを固定する接着剤に埋め込まれたチップ表面上に、たとえば金属ワイヤ又は隆起物のようなスペーサを設けることが、特許文献2で提案されている。
【特許文献1】国際公開00/25149号パンフレット
【特許文献2】欧州特許出願公開第1217387号明細書
【特許文献3】米国特許第4828886号明細書
【特許文献4】米国特許第6531191号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の状況に基づき、本発明は、X線検出器の実現に特に適した、単純な設計のマイクロエレクトロニクスシステムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、請求項1に記載されたマイクロエレクトロニクスシステム、請求項7に記載されたX線検出器、請求項8に記載された画像化システム、及び請求項9に記載された方法によって実現される。好適実施例は従属請求項で開示されている。
【0005】
本発明のマイクロエレクトロニクスシステムは、一般に特定の機能性を供するように設計されているマイクロエレクトロニクスチップであれば如何なるものでも良く、特に直接型又は間接型のX線感受性検出器のチップで良い。マイクロエレクトロニクスシステムは以下の構成要素を有する。
【0006】
a)主として半導体材料(たとえば結晶シリコン)及び半導体技術(たとえば堆積、ドーピングなど)によって実現される電子部品を有する、所謂“半導体層”。
【0007】
b)前述の半導体層上部に設けられ、表面上に凹部を有する保護層。保護層は絶縁材料で構成されている。マイクロエレクトロニクスでは、保護層はよく集積回路の様々な部品を保護及び隔離するために成膜される。凹部はたとえば、保護層の成膜後、該保護層の平坦自由表面内にマスクエッチングをすることによって形成されて良い。保護層の厚さは、個別の用途での要求に従って選択されて良い。たとえば、マイクロ電子機械システム(MEMS)用は比較的厚く、IC用は比較的薄い。典型的な場合では、厚さの範囲は、10μmから5000μmで、特に50μmから1000μmである。さらに、保護層は、2層以上の異なる材料の副層(sub-layer)で構成されて良い。それにより、エッチング処理中、明確にエッチングを止めることができる。
【0008】
c)保護層の前述した凹部内に設けられた少なくとも1種類の特殊材料(つまり、半導体層及び保護層の典型的な材料以外の材料)。特殊材料の重要例、及び特殊材料を保護層へ統合することによって実現される利点は、本発明の好適実施例と併せて以降で論じる。特殊材料は凹部を厳密に満たすことで保護層がないところを補い、保護層と特殊材料との平坦な共通面を作製するのが好ましい。この場合、平坦な底面を有するさらに別な部品が、保護層上で固定された状態で設置されても良い。2種類以上の特殊材料が使用される場合、それらの材料は均一であっても良いし、又は不均一であっても良い(たとえば層状に備えられる)。
【実施例1】
【0009】
本発明の第1好適実施例に従うと、特殊材料は、付加的部品を保護層上に固定する接着剤(粘着剤)である。この場合、保護層は厳密に製造されたスペーサの機能を満たす。前記スペーサは、半導体層と付加的部品との間の、明確でかつ均一な距離を保証する。接着剤は保護層の凹部に局在するため、スペーサの間隔に如何なる不規則性をも引き起こすことができない。しかも、凹部が厳密に位置設定されているため、保護層に平行な方向での付加的部品の位置設定を、より正確に実現できる。付加的部品はたとえば、間接変換型のX線検出器を得るために感光性チップ上に固定されるシンチレータであって良い。
【0010】
本発明の別な実施例に従うと、特殊材料は、半導体層中の感受性電子部品を放射線から保護する遮蔽材料である。本実施例は、もちろん上記実施例と組み合わせられて良い。特別な用途に依存して、遮蔽材料は、たとえば高周波(RF)又は紫外(UV)のような放射線の所望スペクトルを適切に吸収又は反射できるように選択される。重要な例はX線の遮蔽である。X線の遮蔽では、遮蔽材料は、タンタル、タングステン、鉛又はビスマスのような原子番号Zの大きな重金属である。
【0011】
上記実施例をさらに発展させたものに従うと、遮蔽材料は少なくとも部分的には、電磁場スペクトルの特定部分を反射する表面を有する。電磁場スペクトルの特定部分とは、たとえば遮蔽材料によって遮断される電磁場スペクトルと同一のスペクトル部分であるか、又は異なるスペクトル部分である。様々な放射線の反射における重要例は白色表面を有する重金属である。重金属は、X線を吸収し、白色表面は、シンチレータ内でのX線の変換によって生成された可視光子を反射する。可視光子の反射により、光子は検出過程では失われないため、検出器の感度すなわちDQE(検出量子効率)が改善される。
【0012】
半導体層は特に、センサ素子すなわち画素の規則パターンを有して良い。各画素は電子回路及び感光性部品を有する。前記感光性部品は照射下で、電子回路によって処理される信号を発生させる。そのような設計はたとえばX線検出器で使用されている。画素は、X線放射に対して感受性を有して良いし(直接変換)、又は可視光の2次光子に対して感受性を有しても良い(間接変換)。そのような検出器の典型的な問題は、画素中の電子回路がX線放射によって損傷を受ける恐れがあることである。電子回路の直上に存在することで、前記電子回路をX線から保護する遮蔽金属を有する保護層中の凹部パターンが作製されれば、この問題は提案されたマイクロエレクトロニクスシステムによって回避することが可能である。
【0013】
上記実施例をさらに発展させたものに従うと、保護層中の特殊材料は画素を取り囲む。その材料はしたがって、X線放射から半導体層の部品を遮蔽し、かつ同時に異なる画素間でのクロストーク、つまりある画素からその隣の画素へ光子が逃げること、を防ぐことができる。
【0014】
本発明はさらに、少なくとも1つのX線感受性マイクロエレクトロニクスシステム又はマイクロエレクトロニクスチップを有するX線検出器を有する。当該X線検出器は、
a)電子部品を有する半導体層;
b)半導体層上部に設けられた、表面に凹部を有する保護層;
c)保護層中の凹部内に設けられた、少なくとも1種類の特殊材料;
を有する。
【0015】
さらに本発明は、上述の型のX線検出器を有する画像化システムに関する。画像化システムは特に、PET(ポジトロン断層法)若しくはSPECT(単一光子放射断層撮影)装置、又はCT(コンピュータ断層撮影)システムのようなX線装置であって良い。
【0016】
X線検出器及び画像化システムは、上述の型のマイクロエレクトロニクスシステムに基づく。したがって、検出器及び画像化システムの詳細、利点、並びに改良については、参考文献に説明がある。
【0017】
しかも本発明は、次の工程を有するマイクロエレクトロニクスシステムの製造方法を有する。
【0018】
a)電子部品を有する半導体層を製造する工程。この工程は、原則として半導体技術から既知であるすべての方法を利用して良い。
【0019】
b)半導体層上に設けられた、表面に凹部を有する保護層を成膜する工程。
【0020】
c)保護層の凹部内に少なくとも1種類の特殊材料を堆積させる工程。特殊材料はたとえば、ホイルから切り取られる、すなわち押し抜かれて、凹部に設けられる金属であって良いし、又は保護層表面上でプリントされる金属であっても良い。
【0021】
本方法によって、上述の型のマイクロエレクトロニクスシステムを製造することが可能である。したがって、本方法の詳細、利点、並びに改良については、参考文献に説明がある。
【0022】
上記実施例をさらに発展させたものに従うと、凹部は、半導体層上に(平坦な)保護層を成膜した後、保護層の自由表面内にエッチングされることで作製される。そのようなエッチングは、最先端の技術で既知となっている通常の方法によって実行されて良い。そのような方法とは、具体的には、半導体層中の構造に適合する構造を生成するためのマスク使用である。
【0023】
本方法は、少なくとも1種類の金属成分を含む材料の領域を有するマイクロエレクトロニクスシステム、具体的には上述の型のマイクロエレクトロニクスシステムの製造が可能となるように拡張されて良い。この目的のため、本方法は、流体状態で、担体上に前記材料を塗布する工程、及び、引き続いて、堆積させた材料を固化する工程を有する。その材料は特に、感受性電子材料用の遮蔽体であって良く、たとえばX線を吸収する重金属を有する。
【0024】
前述の材料は、金属成分を溶解させる、金属成分粒子を流体(たとえば水)中に懸濁させる、及び/又は、金属成分の塩化物を分解することによって、流体状態にできることが好ましい。溶融金属が使用される場合、溶融状態で表面張力を変化させる成分が任意で付加されて良い(たとえば鉛(Pb)の表面張力を増大させるため、スズ(Sn)が鉛へ付加されて良い。)。そのような添加物のさらに別な利点は、融点の減少によってもたらされるだろう。
【0025】
本方法をさらに発展させたものに従うと、流体材料は液滴の状態で、担体上に塗布又はプリントされる。これは特に、インクジェットプリントから既知である技術によって実現可能である。
【0026】
そのような技術の1つはたとえば特許文献3で説明されている。この技術では、溶融金属(たとえば鉛-スズ合金)が、ノズルを有するガラス管中に供される。その管は、圧電トランスデューサによって圧縮可能であるため、前記ノズルを介して液滴を押し出す。
【0027】
別な技術は特許文献4で説明されている。特許文献4に従うと、粒子が帯電した液体が、インクジェットプリンタによって表面上でプリントされる。前記プリント後、液体は蒸発し、粒子はレーザー光照射によって焼成される。
【0028】
以降では、添付された図の助けを借りた例示によって本発明を説明する。
【0029】
図では、同一の参照番号は同様の部品を示す。したがって、同一の参照番号については一度だけ説明する。
【0030】
以降では、たとえばCTシステムで使用可能な間接変換型のX線検出器の例を参照しながら、本発明を説明する。ただし、本発明がCTシステムのような用途に限定されるわけではない。そのようなX線検出器の基本設計は、たとえば特許文献1で説明されている。
【0031】
図1で図示された検出器は、本明細書で“半導体層”と表記される層1を有するマイクロエレクトロニクスシステム又は(マイクロ)チップを有する。層1が半導体層と表記される理由は、層1はシリコン(Si)のような半導体材料に基づいた担体又はバルク材料2を有するからである。バルク材料上面上では、電子部品は、堆積、ドーピング等のマイクロエレクトロニクス又は半導体技術分野で周知となっている技術に従って製造される。回路はCMOS技術で作製され、画素Pの規則的パターンで配置される。画素Pは個別的なアドレス指定が可能であり、付随する論理回路(図示していない)による読み出しが可能である。各画素Pは感光性部品3を有する。感光性部品3は、該感光性部品3が吸収した光子νの量に比例する電気信号を発生させる。感光性部品はたとえばフォトダイオード又はフォトトランジスタであって良い。感光性部品3によって発生した信号は、各画素内で、付随する電子回路4によって、たとえば増幅のような処理がなされる。
【0032】
検出器の最上部層は、シンチレーション層、又は個々のシンチレータ結晶(たとえば、CdWO4又はGd2O2S:Pr,F,Ce)のアレイを有するシンチレータ8である。個々のシンチレータ結晶は、接着剤層7によって下地に固定される。シンチレータ8では、入射X線放射Xは光子νに変換される。半導体層1中の感光性部品3に到達する、変換された光子νは、検出され、元のX線照射の量及び位置を示唆する。
【0033】
上述の型のX線検出器に関連する2つの主要な問題があり、該2つの主要な問題は本発明によって解決される。第1の種類の問題は、電子回路4がX線への感受性を有するので、X線量子が変換されずにシンチレータ8を通過し(又は、X線の蛍光によってシンチレータ内で生成され)、電子回路4に到達する場合に、当該電子回路4が妨害される、という事実から生じる。そのようなX線放射から電子回路4を遮蔽するため、最先端技術では、シンチレータ結晶8間に重金属のスペーサを設け、前記スペーサの下に電子回路を備える方法が知られている。しかし、シンチレータの体積はスペーサの体積によって減少することで、DQEが減少してしまう。しかも反射によって光子νをシンチレータ結晶に戻すため、及びクロストークを回避するため、反射体層が重金属スペーサの両側に設けられなければならない。その結果としての複数材料のサンドイッチ構造は、要求される高精度での製造が困難である。
【0034】
上述の問題は、図1に図示された設計によって回避される。この設計によると、(光子νに対して透明な)絶縁材料の保護層5が半導体層1の上に成膜される。その保護層5の厚さDは、典型的には50μmから1mmの範囲である。保護層5は特に、エポキシベースのフォトレジストSU8のような特殊なフォトレジストで構成されて良い。エポキシベースのフォトレジストSU8は、構造化用としてMEMS技術では周知であり、光学的に露光されたマスクの幾何学的形状をエッチングすることで処理可能である。もちろん、他のフォトレジストも同様に使用可能である(たとえば、アメリカマサチュセッツ州ニュートンにあるマイクロケム(MicroChem Corp.)社、及びイギリスバクストンにあるローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ(Rohm and Haas Electronic Materials)社から販売されている製品を参照のこと。)。従って、凹部5aのパターンは、(元々平坦な)保護層5の上側表面にエッチング処理して作製することが可能である。1つの凹部5aは、半導体層1中の、X線感受性を有する各電子回路4の上に設けられている。
【0035】
次の工程では、W又はPbのようなZ数の大きな遮蔽金属を、保護層5の凹部5a内に設けることが可能である。複数の考えられ得る方法のうちの1つに従うと、遮蔽金属の一部は、薄いホイルから切り取られる、すなわち押し抜かれ、パズルのピースのように凹部5a内に設けられて良い。
【0036】
金属シールド6の最小限要求される厚さは、回路4の放射線耐性及び求められる防護に依存する。典型的には、金属シールド6の厚さは、保護層5の厚さ以下である。チップ全体で平坦な表面を得るには、非常に厚い保護層5を使用する必要がある。その非常に厚い保護層5は、金属シールドが設けられることになる領域5aのみエッチングされる。
【0037】
任意で、金属シールドの上側面に白色反射コーティングがあって良い。白色反射コーティング6は、金属マスク中での光子νの光学損失がないように、シンチレータ8からの光を反射して戻す。
【0038】
シールド6の幾何学的形状に依存する一方で、シンチレータ8とチップとの間のギャップ内の光学的な画素のクロストークは、チップ表面の平坦さが金属6と同一で、かつ金属境界が全体の画素を取り囲む場合に、減少させることが可能である。よって、接着層7の厚さのみが有効である。この接着層7はクロストークを回避するほど非常に薄くなくてはならず、かつ接着剤の屈折率は保護層5の屈折率と一致しなくてはならない。しかも、保護層5を、シンチレータ8からフォトダイオード3に入射する光の結合を最適化する反射防止層として設計することが可能である。
【0039】
図1の設計の大きな利点は、変換材料8の体積が大きくなり、かつダイオード3への結合が良好になることで、画素のDQEが改善されることである。しかも、シンチレータ結晶8間の隔離体は、クロストークを減少させる機能のみを有する、ただの反射体材料に単純化することが可能である。
【0040】
図3は、図1のX線検出器の一部の上面を図示している。図3では、シンチレータ8及び接着層7は除かれている。チップが画素Pのマトリックスで構成され、遮蔽金属6は、電子回路4の上に設けられている部分6a、及びクロストークを防ぐために画素Pの領域を取り囲む部分6bを有する。
【0041】
本発明によって解決される別の問題は、シンチレーション層8の固定に関する。典型的には、シンチレーション層8は図1に図示されているように、接着剤の中間層7によってチップ上で固定される。この場合、シンチレータ8を半導体層1の上に正確に位置設定すること、及び均一でかつ均質な厚さの接着層を供することは非常に難しい。この問題の解決法は図2に図示されている。すでに述べたように、厚い(最大50μm)保護層5が半導体層1上に成膜され(最終的にはプラズマエッチング用の明確なストップを有する2種類の異なる材料を有することになる)、正確に位置設定された領域5bで再度エッチングされる。領域5bには接着剤が設けられなければならない。エッチングされない、又は画定された距離のみエッチングされる構造は、半導体層1とシンチレータ8との間のスペーサとして、又は、シンチレータ8の厳密な位置合わせ用の印としての機能を果たすことが可能である。様々なマスク及び様々なエッチング時間によって、様々な幾何学的形状を実現することが可能である。しかも、位置合わせ目的で、壁又は十字構造の幾何学的形状を使用することが可能である。
【0042】
図1及び図2の設計は当然のこととして組み合わせ可能で、簡明さを期すという理由のみでそれぞれ異なる図に図示されていることに留意すべきである。従って、図2の設計は、内部に遮蔽材料が設けられている凹部5aを付加することによる修正が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】高感度電子部品用の金属シールドを有するX線検出器の一部の断面を概略的に図示している(縮尺比は正確ではない)。
【図2】接着剤用の凹部を有するX線検出器の一部の断面を図1と同様に概略的に図示している。
【図3】図1の検出器の上面図を図示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を有する半導体層;
前記半導体層上に設けられた、表面に凹部を有する保護層;及び、
前記保護層の前記凹部内に設けられる少なくとも1種類の特殊材料;
を有するマイクロエレクトロニクスシステム。
【請求項2】
前記特殊材料が、たとえばシンチレータのような付加的部品を前記保護層上に固定する接着剤であることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロエレクトロニクスシステム。
【請求項3】
前記特殊材料が、たとえば重金属のような、前記半導体層中の感受性電子部品を放射線から遮蔽する遮蔽材料であることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロエレクトロニクスシステム。
【請求項4】
前記遮蔽材料が少なくとも部分的には反射性表面を有することを特徴とする、請求項3に記載のマイクロエレクトロニクスシステム。
【請求項5】
前記半導体層が規則的パターンの画素を有し、かつ、
各画素は付随する感光性部品によって生成される信号を処理する電子回路を有する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロエレクトロニクスシステム。
【請求項6】
前記特殊材料が前記画素を取り囲むことを特徴とする、請求項5に記載のマイクロエレクトロニクスシステム。
【請求項7】
電子部品を有する半導体層;
前記半導体層上に設けられ、表面に凹部を有する保護層;及び、
前記保護層の前記凹部内に設けられた少なくとも1種類の特殊材料;
を有する少なくとも1つのX線感受性マイクロエレクトロニクスシステム、
を有するX線検出器。
【請求項8】
請求項7に記載のX線検出器を有する、X線、CT、PET又はSPECT装置などの画像化システム。
【請求項9】
マイクロエレクトロニクスシステムの製造方法であって:
電子部品を有する半導体層を製造する工程;
前記半導体層上に設けられ、表面に凹部を有する保護層を成膜する工程;及び、
前記保護層の前記凹部内に少なくとも1種類の特殊材料を堆積させる工程;
を有する方法。
【請求項10】
前記凹部が、前記保護層の成膜後に、該保護層をエッチングすることで形成される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1種類の金属成分を含む材料を流体状態で担体上に塗布する工程;及び、
前記塗布する工程に続いて、前記の塗布された材料を固化する工程;
を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記金属を溶融することによって、流体に前記金属の粒子を懸濁させることによって、及び/又は前記金属の塩化物を分解することによって、前記材料が流体状態となる、ことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記流体状態の材料が、液滴状態で担体上に塗布されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−510960(P2008−510960A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526678(P2007−526678)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【国際出願番号】PCT/IB2005/052673
【国際公開番号】WO2006/018804
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】