説明

光ビーム走査光学装置

【課題】主走査方向1ライン内でビーム径を制御することができ、これによって主走査方向1ライン内でビーム径の均一化を可能にさせる。
【解決手段】液体光学素子では、2種の液体の界面形状の変化により、その界面を透過するレーザ光のフォーカス位置を、主走査方向1ライン内の各位置ごとに異なる量だけ変化させる。例えば、SOIおよびEOIに比べてCOIに向かうレーザ光ほどフォーカスずれが大きくなるように、主走査方向1ライン内でフォーカス位置を変化させる。これにより、主走査方向1ライン内でビーム径を各位置ごとに変化させることが可能となる。したがって、例えば、主走査方向1ライン内において、主走査方向のビーム径については液体レンズによって均一化し、副走査方向のビーム径については全系の倍率調整によって均一化することが可能となり、主走査方向1ライン内でのビーム径の均一化が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばデジタル複写機やレーザプリンタに適用され、光源からの光ビームを液体光学素子を介して偏向器に導き、偏向器にて偏向して被走査面を走査する光ビーム走査光学装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、光ビームのフォーカス位置を液体光学素子を用いて補正する光ビーム走査光学装置が種々提案されている。例えば特許文献1〜3の装置では、1種類の液体の界面形状を変化させることにより、その界面を透過する光源からのレーザ光のフォーカス位置を変化させ、フォーカスずれを補正するようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−251343号公報
【特許文献2】特開2006−251513号公報
【特許文献3】特開2006−258838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、被走査面の走査に用いる偏向器として、例えばレゾナントスキャナを用いると、被走査面を等速で走査すべく、走査レンズとしてはArcSin特性を有するものが用いられるが、そのような走査レンズを介して被走査面を走査すると、後述する理由により、被走査面上の主走査方向の位置に応じてビーム径が主走査方向に変化する。より具体的には、主走査方向の両端部でビーム径が主走査方向に太る。
【0005】
しかし、主走査方向1ライン内でビーム径を制御して、主走査方向1ライン内でのビーム径の均一化を実現し得るレーザ走査光学装置は、上述した従来技術も含めて未だ提案されてはいない。
【0006】
以下、偏向器としてレゾナントスキャナを用い、ArcSin特性を有する走査レンズを介して被走査面を走査したときに、主走査方向の両端部でビーム径が太る理由について説明する。
【0007】
まず、偏向器としてポリゴンミラーを用い、走査レンズとしてfθレンズを用いた場合の偏向角とビーム径との関係について説明する。
【0008】
ポリゴンミラーでの偏向角をθ(°)、角速度をk/2(°/s)、時間をt(s)とすると、これらの間には以下の式(1)の関係が成り立つ。
θ=kt ・・・(1)
したがって、偏向角θの単位時間当たりの変化量は、式(1)をtで微分して以下の式(2)のようになる。
∂θ/∂t=k ・・・(2)
【0009】
一方、偏向角θ=0において、被走査面上での単位時間当たりの走査幅ΔL0は、焦点距離をf0として、以下の式(3)のように表される。
ΔL0=f0×k ・・・(3)
また、画像領域最大偏向角をθMAXとしたとき、被走査面上での単位時間当たりの走査幅ΔLMAXは、焦点距離をfMAXとして以下の式(4)のように表される。
ΔLMAX=fMAX×k/cosθMAX ・・・(4)
また、走査レンズとしてfθレンズを用いた等速書き込みであるから、以下の式(5)が成り立つ。
ΔL0=ΔLMAX ・・・(5)
よって、式(3)(4)(5)より、以下の式(6)が成り立つ。
MAX=f0×cosθMAX ・・・(6)
【0010】
一方、被走査面上で各偏向角θの主光線に垂直な面内でのFナンバーを示すFNO(θ)は、偏向角θ=0でのFNOをFNO(0)として、式(6)より、以下の式(7)のように表される。
FNO(θ)=FNO(0)×cosθ ・・・(7)
また、各偏向角θの主光線に垂直な面内でのビーム径d(θ)はFNO(θ)に比例し、被走査面上の各位置での主走査方向のビーム径d(θ)は、以下の式(8)のように表される。
d(θ)=d(θ)/cos(θ) ・・・(8)
式(7)(8)より、偏向角θ=0でのビーム径をd(0)とすると、以下の式(9)が得られる。
d(θ)=d(0) ・・・(9)
よって、ポリゴンミラーを使った等速走査では、被走査面上での主走査方向のビーム径d(θ)は偏向角θによらず一定であることがわかる。
【0011】
次に、偏向器としてレゾナントスキャナを用い、走査レンズとしてf・ArcSinレンズを用いた場合の偏向角とビーム径との関係について説明する。
【0012】
レゾナントスキャナの可能な最大偏向角をAとすると、時間tでの偏向角θ(t)は、以下の式(10)のように表される。
θ(t)=A×sin(k×t) ・・・(10)
したがって、単位時間当たりの偏向角θの変化量は、式(10)をtで微分して以下の式(11)のように表される。
∂θ(t)/∂t=A×k×cos(k×t) ・・・(11)
【0013】
一方、偏向角θ=0において、被走査面上での単位時間当たりの走査幅ΔL0は、焦点距離をf0として、以下の式(12)のように表される。
ΔL0=f0×A×k ・・・(12)
また、画像領域最大偏向角をθMAXとし、その時間をtMAX、としたとき、被走査面上での単位時間当たりの走査幅ΔLMAXは、焦点距離をfMAXとして以下の式(13)のように表される。
ΔLMAX=fMAX×A×k×cos(k×tMAX)/cosθMAX ・・・(13)
また、走査レンズとしてf・ArcSinレンズを用いた等速書き込みであるから、以下の式(14)が成り立つ。
ΔL0=ΔLMAX ・・・(14)
よって、式(12)(13)(14)より、以下の式(15)が成り立つ。
MAX=f0×cosθMAX/cos(k×tMAX) ・・・(15)
【0014】
一方、被走査面上で各偏向角θの主光線に垂直な面内でのFNO(θ)は、偏向角θ=0でのFNOをFNO(0)として、式(15)より、以下の式(16)のように表される。
FNO(θ)=FNO(0)×cosθ/cos(k×t) ・・・(16)
式(8)(16)より、以下の式(17)が得られる。
d(θ)=d(0)/cos(k×t) ・・・(17)
式(10)(17)より、以下の式(18)が得られる。
d(θ)=d(0)/(1−(θ/A)21/2 ・・・(18)
【0015】
よって、式(18)より、レゾナントスキャナを使った等速走査においては、被走査面上での主走査方向のビーム径d(θ)は、偏向角θが大きくなるにつれて大きくなることがわかる。
【0016】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、主走査方向1ライン内でビーム径を制御することができ、これによって主走査方向1ライン内でビーム径の均一化を実現し得る光ビーム走査光学装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の光ビーム走査光学装置は、少なくとも1つの光源と、前記光源が発した光ビームを集光する集光光学系と、前記集光光学系からの光ビームを偏向する偏向器と、前記偏向器にて偏向された光ビームを被走査面上に集光する走査光学系と、を備えた光ビーム走査光学装置において、前記集光光学系は、印加電圧に応じて2種の液体の界面の形状を変化させることにより、その界面を透過する光ビームのフォーカス位置を変化させる液体光学素子を含んでおり、前記液体光学素子は、前記フォーカス位置を主走査方向1ライン内の各位置ごとに異なる量だけ変化させることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、光源からの光ビームは、集光光学系にて集光され、偏向器にて偏向された後、走査光学系を介して被走査面上に集光される。このとき、集光光学系の液体光学素子では、2種の液体の界面形状の変化により、その界面を透過する光ビームのフォーカス位置を、主走査方向1ライン内の各位置ごとに異なる量だけ変化させるので、被走査面上では、主走査方向1ライン内でビーム径を各位置ごとに変化させることが可能となる。
【0019】
このように、液体光学素子により、主走査方向1ライン内でのビーム径の制御が可能となるので、例えば、主走査方向1ライン内において、主走査方向のビーム径については液体光学素子によって均一化し、副走査方向のビーム径については全系の倍率調整によって均一化することが可能となる。つまり、最終的には、主走査方向1ライン内で主走査方向および副走査方向ともにビーム径を均一化することが可能となる。
【0020】
本発明の光ビーム走査光学装置において、前記液体光学素子の2種の液体は、互いに不混和で、それぞれが光透過性を有する導電性液体および絶縁性液体であり、前記液体光学素子は、さらに、前記2種の液体を収容するとともに、光源からの光ビームを透過させる液体収容器と、前記液体収容器内で導電性液体に接触して設けられる第1の電極と、前記液体収容器内で導電性液体および絶縁性液体と絶縁層を介して設けられる第2の電極と、前記第1の電極および前記第2の電極に電圧を印加する電圧印加手段とを有している構成であってもよい。
【0021】
この構成によれば、第1および第2の電極への電圧印加前は、導電性液体と第2の電極との間、導電性液体と絶縁性液体との間、絶縁性液体と第2の電極との間に生じる3つの界面張力のバランスで、導電性液体と絶縁性液体との界面の形状が決まっている。電圧印加手段によって第1および第2の電極に電圧を印加すると、導電性液体と第2の電極との界面に電荷が生じ、この電荷により生じる力がさらに加わることによって、2液の界面形状が変化し、界面の光学的パワーが変化する。したがって、光源からの光ビームが2液の界面を透過することにより、そのフォーカス位置を確実に変化させることができる。
【0022】
本発明の光ビーム走査光学装置において、前記電圧印加手段は、前記第1の電極および前記第2の電極に印加する電圧を主走査方向1ライン内で変化させることにより、前記フォーカス位置を主走査方向1ライン内の各位置ごとに異なる量だけ変化させる構成であってもよい。このような電圧印加手段の制御により、主走査方向1ライン内でビーム径を各位置ごとに確実に変化させることが可能となる。
【0023】
本発明の光ビーム走査光学装置において、前記液体光学素子は、被走査面上の主走査方向両端部に比べて主走査方向中央部に向かう光ビームほどフォーカスずれが大きくなるように、前記フォーカス位置を変化させるようにしてもよい。
【0024】
被走査面上でのジャストフォーカス位置からのフォーカスずれが大きくなると、被走査面上ではジャストフォーカス時に比べてビーム径が大きくなる。したがって、例えば、偏向器として往復振動型のものを用い、走査光学系としてArcSin特性を有するものを用いたり、装置の設計誤差等に起因して、主走査方向中央部に比べて主走査方向両端部にてビーム径が一方向(例えば主走査方向)に太る場合でも、その一方向については主走査方向中央部でのビーム径を主走査方向両端部でのビーム径に合わせ、ビーム径を主走査方向1ライン内で均一化することができる。
【0025】
本発明の光ビーム走査光学装置において、全系の倍率が、主走査方向に比べて副走査方向のほうが小さいことが望ましい。このように全系の倍率が設定されていると、主走査方向1ライン内の各位置ごとにフォーカス位置を変化させた場合に、被走査面上でのビーム径の副走査方向への太りを抑えながら、ビーム径を主走査方向に変化させる(例えば太らせる)ことができる。したがって、ビーム径を主走査方向に変化させて主走査方向のビーム径を均一化する場合に、本発明が有効となる。また、フォーカス位置を変化させた場合の副走査方向へのビーム径の太りを抑えることができるので、結果的に副走査方向についてもビーム径を均一化することが可能となる。つまり、主走査方向1ライン内でフォーカス位置を変化させた場合には、主走査方向および副走査方向の両方についてビーム径を均一化することが可能となる。
【0026】
本発明の光ビーム走査光学装置は、被走査面上における主走査方向の走査開始のタイミングを検出するとともに、その検出結果に基づいて、前記光源からの光ビームの出射を制御するタイミング検出手段をさらに備え、前記タイミング検出手段は、さらに、前記検出結果に基づいて、前記液体光学素子に対し、フォーカス位置を変化させるタイミングを制御してもよい。
【0027】
このように、タイミング検出手段を光源の制御手段としてだけでなく、液体光学素子の制御手段としても用いることにより、光源および液体光学素子のそれぞれに対応して別々の制御手段を設ける必要がなくなる。これにより、装置の構成を簡素化することができ、また、装置のコストを低減することも可能となる。
【0028】
本発明の光ビーム走査光学装置において、前記偏向器は、往復振動型の偏向器であることが望ましい。往復振動型の偏向器は、光ビームの偏向をミラー1枚で行うことができるので、回転多面鏡(ポリゴンミラー)を用いた場合のような面間誤差の問題が全く無い。また、回転多面鏡に比べて、偏向器の発熱量、消費電力、騒音が小さい。特に、装置内部で温度上昇が起こると、樹脂の歪みで素子の位置や光学特性が変化し、所望の作像を行うことができなくなるが、往復振動型の偏向器は発熱量が小さいので、所望の作像を安定して行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、液体光学素子により、2液の界面を透過する光ビームのフォーカス位置を主走査方向1ライン内の各位置ごとに異なる量だけ変化させて、主走査方向1ライン内で被走査面上でのビーム径を各位置ごとに変化させる。これにより、例えば、主走査方向1ライン内において、主走査方向のビーム径については液体光学素子によって均一化し、副走査方向のビーム径については全系の倍率調整によって均一化することが可能となり、最終的に、主走査方向1ライン内で主走査方向および副走査方向ともにビーム径を均一化することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、以下での説明の便宜上、主走査方向は、後述する感光体8の軸方向および画像幅方向に対応し、副走査方向は、主走査方向に垂直な方向および紙の通紙方向に対応するものとする。
【0031】
図2は、本実施形態のレーザ走査光学装置(光ビーム走査光学装置)の概略の構成を示す説明図である。このレーザ走査光学装置は、光源1と、集光光学系2と、レゾナントスキャナ3と、走査光学系4と、反射ミラー5と、同期センサ6と、制御部7と、感光体8とを有して構成されている。光源1、集光光学系2、レゾナントスキャナ3、走査光学系4、反射ミラー5および同期センサ6は、筐体9の内部に設けられている。
【0032】
光源1は、光ビームとしてのレーザ光を出射する例えばレーザダイオードで構成されている。この光源1は、カラープリントに対応すべく、異なる波長に対応して複数設けられていてもよい。
【0033】
集光光学系2は、光源1が発したレーザ光を集光する光学系であり、コリメータレンズ2aと、液体レンズ2bとで構成されている。コリメータレンズ2aは、光源1からのレーザ光を例えば主走査方向には若干集光して略平行光に変換し、副走査方向には集光して収束光に変換する変換素子である。液体レンズ2bは、印加電圧に応じて2種の液体の界面の形状を変化させることにより、コリメータレンズ2aを介して入射する光源1からのレーザ光のフォーカス位置を変化させる液体光学素子であるが、その詳細については後述する。なお、コリメータレンズ2aの集光機能を液体レンズ2bに持たせ、液体レンズ2bのみで集光光学系2を構成することも勿論可能である。
【0034】
レゾナントスキャナ3は、集光光学系2から出射されたレーザ光を主走査方向に偏向する往復振動型の偏向器であるが、その詳細については後述する。
【0035】
走査光学系4は、レゾナントスキャナ3にて偏向されたレーザ光を被走査面である感光体8上に集光する走査レンズで構成されている。上記のレゾナントスキャナ3は後述するようにsin振動するため、走査光学系4はArcSin特性を有している。これにより、レゾナントスキャナ3にて偏向されたレーザ光で感光体8上を主走査方向に等速走査することが可能となる。
【0036】
反射ミラー5は、レゾナントスキャナ3にて偏向され、走査光学系4を介して同期センサ6に向かうレーザ光の光路を反射によって折り曲げるミラーである。
【0037】
同期センサ6は、レゾナントスキャナ3にて偏向されたレーザ光を受光したときに、感光体8における主走査方向の走査開始のタイミングを検知し、その検知信号を制御部7に出力するSOS(Start Of Scan)検出センサである。制御部7は、同期センサ6から送られる信号に基づいて光源1からのレーザ光の出射を制御するものである。したがって、同期センサ6と制御部7とで、主走査方向の走査開始タイミングを検出するとともに、その検出結果に基づいて光源1からのレーザ光の出射を制御するタイミング検出手段10が構成されている。このタイミング検出手段10は、さらに走査開始タイミングの検出結果に基づいて、液体レンズ2bに対し、フォーカス位置を変化させるタイミングを制御するが、この点については後述する。
【0038】
上記の構成において、光源1が発したレーザ光は、集光光学系2にて集光された後、レゾナントスキャナ3に入射し、そこで感光体8の方向に偏向される。このとき、レゾナントスキャナ3にて偏向されたレーザ光が走査光学系4および反射ミラー5を介して同期センサ6に入射し、同期センサ6からの信号が制御部7に入力されると、制御部7は、感光体8上の主走査方向の書き込み開始位置から画像(静電潜像)が書き込まれるように、光源1からのレーザ光の出射を制御する。レゾナントスキャナ3の往復振動により、レゾナントスキャナ3に入射したレーザ光は感光体8上を主走査方向に偏向、走査され、これによって主走査方向1ライン(例えば数kHz程度)の画像の書き込みが行われるとともに、各ラインごとに走査方向が反転しながら画像の書き込みが行われる。
【0039】
次に、レゾナントスキャナ3の詳細について説明する。
図3は、レゾナントスキャナ3の概略の構成を示す斜視図である。レゾナントスキャナ3は、薄板状の基板11と、その基板11上に配置されるミラー12および駆動コイル13と、基板11と空隙を介して配置される2つの永久磁石14・14とを有して構成されている。
【0040】
基板11において互いに対向する2辺には、ミラー12の回転軸Aに沿う方向にトーションバー11aが突出してそれぞれ設けられている。2つのトーションバー11a・11aは、図示しない支持部にて支持されている。ミラー12は、基板11のほぼ中央に配置されており、駆動コイル13は、このミラー12を基板11上で取り囲むように配線されている。永久磁石14・14は、一方がN極で他方がS極の極性を有しており、N極からS極に向かう磁界を駆動コイル13が横切るように、基板11におけるトーションバー11a・11aが設けられていない他の2辺とそれぞれ空隙を介して対向するように配置されている。
【0041】
この構成では、駆動コイル13にa方向から電流を流すと、その電流が磁界を横切って流れることにより、基板11には回転軸Aを中心に回転しようとする力(ローレンツ力)が働き、基板11とともにミラー12が所定角度だけ例えばP方向に回転する。そして、駆動コイル13に流す電流をゼロにすると、トーションバー11a・11aの復元力により、基板11とともにミラー12がQ方向に回転して元の位置に戻る。続いて、駆動コイル13に上記とは逆方向のb方向から電流を流すと、基板11とともにミラー12が所定角度だけQ方向に回転する。
【0042】
以降、この動作を繰り返すことにより、ミラー12は、図4に示すように、時間経過とともにミラー角度がsinカーブを描いて変化するように振動する。本実施形態では、図4のsinカーブにおいてほぼリニアな部分(図中の太線部分)の角度範囲を使って、感光体8に画像を書き込むようにしている。
【0043】
このように、往復振動型のレゾナントスキャナ3は、1枚のミラー12の振動によってレーザ光の偏向を行うので、ポリゴンミラーを用いた場合のような面間誤差の問題が全く無い(面倒れ補正を考慮する必要が全く無い)。また、装置内部で温度上昇が起こると、樹脂の歪みで素子の位置や光学特性が変化し、所望の作像を行うことができなくなるが、レゾナントスキャナ3は、ポリゴンミラーに比べて発熱量が少なく、この点では非常に有利となる。また、レゾナントスキャナ3は、消費電力が少なく、騒音が小さいという利点も有している。
【0044】
次に、液体レンズ2bの詳細について説明する。
図5は、液体レンズ2bの概略の構成を示す断面図である。液体レンズ2bは、導電性液体21と、絶縁性液体22と、液体収容器23と、電極24・25と、絶縁層26と、電圧印加手段27とを含んで構成されている。
【0045】
導電性液体21は、例えば無機塩の水溶液や有機液体など、それ自身が導電性を有する液体や、イオン成分を付加することによって導電性を有する液体であり、例えば食塩水を用いることができる。絶縁性液体22は、例えばシリコーンオイルやパラフィンオイルなど、導電性液体と混合せず、絶縁性を有する液体である。これらの導電性液体21および絶縁性液体22は、ともに光透過性を有している。
【0046】
液体収容器23は、導電性液体21および絶縁性液体22を収容する容器である。液体収容器23内では、導電性液体21と絶縁性液体22との界面Bは、軸対称(回転対称)で、かつ、光射出側に凸となるように形成されている。そして、その対称の軸Cの方向において、例えば、光入射側に絶縁性液体22が収容され、光射出側に導電性液体21が収容されている。なお、絶縁性液体22が光射出側となり、導電性液体21が光入射側となるように、2液が液体収容器23に収容されていても構わない。また、液体収容器23における光入射側および光射出側の窓部23a・23bは、液体収容器23に入射する光源1からのレーザ光を透過させる透光性材料で形成されている。なお、液体収容器23における他の部位が透光性材料で形成されていても勿論構わない。
【0047】
電極24・25は、ともに軸Cを中心軸とする円筒形で形成されており、その内側(中心軸側)に上記の導電性液体21および絶縁性液体22が収容されている。電極24(第1の電極)は、液体収容器23内で導電性液体21に接触して設けられている。一方、電極25(第2の電極)は、液体収容器23内で導電性液体21および絶縁性液体22と絶縁層26を介して設けられている。これらの電極24・25には電圧印加手段27が接続されており、電圧印加手段27からの電圧が印加される。
【0048】
ここで、上記構成の液体レンズ2bにおいて、界面Bの形状が変化する原理について説明する。図6(a)は、図5の液体レンズ2bのD部に対応し、電極24・25への電圧印加前の界面Bの形状を模式的に示す説明図である。なお、同図(a)において、γSWは、導電性液体21と電極25との間に働く界面張力(mN/m)を示し、γOWは、導電性液体21と絶縁性液体22との間に働く界面張力(mN/m)を示し、γSOは、絶縁性液体22と電極25との間に働く界面張力(mN/m)を示し、θは、電極25に対する絶縁性液体22の接触角度(°)を示す。
【0049】
電圧印加手段27による電極24・25への電圧印加前においては、これら3つの界面張力γSW、γOW、γSOと接触角度θとの間には、いわゆるYoung-Laplaceの方程式から以下の関係式が成り立つ。したがって、以下の関係式を満たすように界面Bの形状が決まる。
cosθ=(γSW−γSO)/γOW
【0050】
一方、電圧印加手段27によって電極24・25に電圧を印加すると(電位差を与えると)、図6(b)に示すように、導電性液体21と電極25との界面に電荷が生じ、この電荷により生じる力Πがさらに加わることによって、界面Bの形状が変化する。ここで、Π、およびcosθは、以下の式で表される。なお、εは絶縁層26の誘電率を示し、ε0は真空誘電率(F/m)を示し、eは絶縁層26の厚さ(m)を示し、Vは印加電圧(V)を示す。
Π =(1/2)・(ε・ε0/e)・V2
cosθ=(γSW−γSO)/γOW−Π
=(γSW−γSO)/γOW−(1/2)・(ε・ε0/e)・V2
【0051】
つまり、電極24・25に電圧を印加すると、電圧印加前に比べてθが大きくなるように界面Bの形状が変化する。特に、電極24・25が上述のように円筒形で形成されている場合には、電極24・25に電圧を印加する前後で、界面Bの形状は軸対称のまま変化する。このような電極24・25への電圧印加による界面Bの形状変化により、界面Bの光学的パワーが変化し、界面Bに入射する光源1からのレーザ光のフォーカス位置が変化することになる。
【0052】
次に、主走査方向1ライン内でのビーム径の補正について説明する。
偏向器としてレゾナントスキャナ3を用い、ArcSin特性を有する走査光学系4を介して感光体8を走査したときには、前述の理由によって感光体8上の主走査方向の両端部でビーム径が主走査方向に太る。図7は、主走査方向1ライン内の各位置と主走査方向のビーム径との関係を示している。なお、同図中、SOI(Start Of Imaging)、COI(Center Of Imaging)およびEOI(End Of Imaging)は、それぞれ、主走査方向1ラインにおける画像書き込みの開始位置、中央位置および終了位置を示す。また、本実施形態では、レゾナントスキャナ3の最大偏向角を例えば±46°としたときに、使用偏向角は例えば±25°の範囲内としているため、SOI、COI、EOIは、偏向角−25°、0°、+25°での書き込み位置にそれぞれ対応している。
【0053】
一方、図8は、SOI、COI、EOIの各位置において、フォーカス方向における集光位置(フォーカス位置)の変化に対する主走査方向のビーム径の変化を示す説明図である。なお、図中の実線L1は、SOIおよびEOIでのビーム径の変化を示し、実線L2は、COIでのビーム径の変化を示す。また、横軸のデフォーカスは、ジャストフォーカス位置(ビームが最も絞られているビームウェスト位置)からのフォーカス位置のずれ量(単位;mm)を示し、例えば、マイナス側はジャストフォーカス位置に対して光源1側に対応し、プラス側はジャストフォーカス位置に対して光源1とは反対側に対応している。なお、ジャストフォーカス位置は、感光体8上に位置するものとする。
【0054】
SOIおよびEOIにおいては、ジャストフォーカス位置にて主走査方向のビーム径が最小(例えば82.5μm)になっている。このことから、COIにて、主走査方向のビーム径が例えば82.5μmとなるようにフォーカス位置をプラス側またはマイナス側にずらせば、主走査方向についてはビーム径をSOI、EOIおよびCOIで揃えることができる。主走査方向1ライン内においてSOI、EOIおよびCOI以外の位置についても、上記と同様に、主走査方向のビーム径が例えば82.5μmとなるようにフォーカス位置をプラス側またはマイナス側にずらせば、最終的に主走査方向1ラインの全ての位置について主走査方向のビーム径を破線L3のように揃えることができる。
【0055】
そこで、本実施形態では、上記のように主走査方向1ライン内の各位置ごとに主走査方向のビーム径を変化させるべく、以下のように液体レンズ2bを制御している。
【0056】
図9は、液体レンズ2bの電圧印加手段27による電極24・25への電圧印加のタイミングおよび主走査方向の各位置ごとの印加電圧を示している。本実施形態では、図2に示した同期センサ6によって主走査方向の走査開始のタイミングが検知され、制御部7が同期センサ6からの信号を検出すると、制御部7はレーザ光の検知から所定時間Δt経過後(例えば数msec後)、つまり、感光体8への画像書き込み開始以降、液体レンズ2bの電圧印加手段27に図9に示す電圧を電極24・25に印加させる。
【0057】
ここで、SOIおよびEOIにて電極24・25に印加される電圧A1は、例えば上述した主走査方向のビーム径82.5μmを実現するデフォーカス量(0mm)に対応する電圧であり、COIにて電極24・25に印加される電圧A2は、主走査方向のビーム径82.5μmを実現するデフォーカス量(−5mm)に対応する電圧である。また、主走査方向1ライン内において、SOI、EOIおよびCOI以外の各位置にて電極24・25に印加される電圧も、主走査方向のビーム径82.5μmを実現するデフォーカス量に対応する電圧となっている。
【0058】
なお、図9では、印加電圧の変化は、主走査方向1ライン内でA1<A2となるような上に凸の曲線となっているが、液体レンズ2bの構成によっては(導電性液体21および絶縁性液体22の組成、体積比、屈折率等の設定によっては)、主走査方向1ライン内でA1>A2となるような下に凸の曲線となる場合もあり得る。また、SOI・COI間で直線的に増大(または減少)し、COI・EOI間で直線的に減少(または増大)するような印加電圧の変化の仕方もあり得る。
【0059】
このように、電圧印加手段27が、電極24・25に印加する電圧を主走査方向1ライン内で変化させることにより、図1に示すように、主走査方向1ライン内の各位置ごとにフォーカス位置を異なる量だけ変化させることができる。これにより、感光体8上では、主走査方向1ライン内で主走査方向のビーム径を各位置ごとに変化させ、主走査方向のビーム径を均一に補正することが可能となる。
【0060】
ただし、本実施形態では、装置を構成する各光学部材の位置、レンズについてはその曲率(1/mm)、面間隔(mm)および媒質の屈折率等を適切に設定することにより、全系の倍率が、主走査方向に比べて副走査方向のほうが小さくなっている。これにより、上述のように主走査方向1ライン内でフォーカス位置を変化させたときに、感光体8上でビーム径が副走査方向に太るのを抑えることができ、そのような効果を得ながらビーム径を主走査方向に変化(ここでは太らせる)ことができる。したがって、主走査方向1ライン内でフォーカス位置を変化させた場合に、主走査方向および副走査方向の両方についてビーム径を均一化することが可能となる。
【0061】
より具体的には、主走査方向の倍率をβ(主)とし、副走査方向の倍率をβ(副)とすると、|β(主)/β(副)|>2とすることが望ましい。この場合、本実施形態のように、COIにてフォーカス位置を5mmずらしたときに、副走査方向のビーム径の変化量を、図8のL2のデフォーカス位置0mmから1.25mmまでの変化量に抑えることができる。なお、上記の1.25mmは、デフォーカス位置5mm×(倍率比の2乗分の1)を指す。上記の変化量は、主走査方向のビーム径の変化量に比べて十分小さい量であると言える。したがって、上記のように倍率比を設定することにより、主走査方向1ライン内でフォーカス位置を変化させたときに、感光体8上でビーム径が副走査方向に太るのを確実に抑えることができる。
【0062】
以上のように、本実施形態の液体レンズ2bでは、2種の液体の界面形状の変化により、その界面を透過するレーザ光のフォーカス位置を、主走査方向1ライン内の各位置ごとに異なる量だけ変化させるので、主走査方向1ライン内で感光体8上でのビーム径を各位置ごとに変化させ、主走査方向1ライン内でビーム径を制御することが可能となる。これにより、上述したように主走査方向1ライン内において、主走査方向のビーム径を液体レンズ2bによって均一化し、副走査方向のビーム径を全系の倍率調整によって均一化すれば、最終的には、主走査方向1ライン内で主走査方向および副走査方向ともにビーム径を均一化することが可能となる。
【0063】
したがって、偏向器としてレゾナントスキャナ3を用いるとともに、走査光学系4としてArcSin特性を有するものを用いることによって、感光体8上においてビーム径が主走査方向にのみ変化する場合でも、最終的には主走査方向および副走査方向の両方向についてビーム径を均一にすることができ、画質を向上させることができる。
【0064】
また、例えば、装置の設計誤差等に起因して、主走査方向1ライン内でビーム径が変化する場合もあり得る。しかし、このような場合でも、本発明によれば、主走査方向1ライン内でビーム径を制御することができるので、主走査方向1ライン内でビーム径を均一にすることができる。また、本発明によれば、例えばページごとにDPI(Dot Per Inch)を切り替えることも可能となり、多彩なプリントを実現することも可能となる。
【0065】
また、本実施形態では、液体レンズ2bにより、図1に示すように、主走査方向1ライン内でSOIおよびEOIに比べてCOIに向かうレーザ光ほどデフォーカス量(フォーカスずれ)が大きくなるように、主走査方向1ライン内の各位置ごとにフォーカス位置を変化させている。これにより、COIに比べてSOIおよびEOIにてビーム径が主走査方向に太る場合でも、その主走査方向についてはCOIでのビーム径をSOIおよびEOIでのビーム径に合わせることができ、主走査方向1ライン内でのビーム径を主走査方向に均一化することができる。
【0066】
また、本実施形態では、同期センサ6および制御部7からなるタイミング検出手段10が、感光体8上における主走査方向の走査開始のタイミングを検出するとともに、その検出結果に基づいて、液体レンズ2bに対し、フォーカス位置を変化させるタイミングを制御している(図9参照)。つまり、タイミング検出手段10を光源1の制御手段としてだけでなく、液体レンズ2bの制御手段としても用いている。これにより、光源1および液体レンズ2bのそれぞれに対応して別々の制御手段を設ける必要がなくなり、装置の構成の簡素化および装置のコスト低減を図ることが可能となる。
【0067】
また、本実施形態では、上述した液体レンズ2bを用いて集光光学系2を構成しているので、可変焦点可能な光源系をコンパクトに構成することができる。また、液体レンズ2bは、1走査(数kHz程度)内でのパワー変化(すなわち焦点距離変化)が可能な素子であるので、予め1走査内での主走査方向ビーム径が均一となるようなデフォーカス量を予測して、結像位置を任意にずらすことも可能となる。つまり、フォーカス位置のずれ量およびビーム径を検出する手段を別途設け、そのような手段から情報をフィードバックしてフォーカス位置を調整するという手法を採る必要がない。したがって、そのような検出手段を不要にできることからも、装置の構成を簡素化することができると言える。
【0068】
なお、本実施形態では、往復振動型の偏向器としてレゾナントスキャナ3を用いた例について説明したが、ガルバノスキャナを用いても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、例えばデジタル複写機やレーザプリンタに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施の一形態に係るレーザ走査光学装置において、主走査方向1ライン内の各位置とフォーカス位置との関係を示す説明図である。
【図2】上記レーザ走査光学装置の概略の構成を示す説明図である。
【図3】上記レーザ走査光学装置に適用されるレゾナントスキャナの概略の構成を示す斜視図である。
【図4】上記レゾナントスキャナの速度特性を示す説明図である。
【図5】上記レーザ走査光学装置に適用される液体レンズの概略の構成を示す断面図である。
【図6】(a)は、上記液体レンズにおいて、電極への電圧印加前の2液の界面の形状を模式的に示す説明図であり、(b)は、電極への電圧印加後の2液の界面の形状を模式的に示す説明図である。
【図7】主走査方向1ライン内の各位置および偏向角と、主走査方向のビーム径との関係を示す説明図である。
【図8】主走査方向中央部および両端部において、フォーカス位置の変化に対する主走査方向のビーム径の変化を示す説明図である。
【図9】上記液体レンズの電圧印加手段による電極への電圧印加のタイミングおよび主走査方向の各位置ごとの印加電圧を示す説明図である。
【符号の説明】
【0071】
1 光源
2 集光光学系
2b 液体レンズ(液体光学素子)
3 レゾナントスキャナ(偏向器)
4 走査光学系
6 同期センサ(タイミング検出手段)
7 制御部(タイミング検出手段)
8 感光体(被走査面)
10 タイミング検出手段
21 導電性液体
22 絶縁性液体
23 液体収容器
23a 窓部(液体収容器)
23b 窓部(液体収容器)
24 電極(第1の電極)
25 電極(第2の電極)
26 絶縁層
27 電圧印加手段
B 界面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの光源と、
前記光源が発した光ビームを集光する集光光学系と、
前記集光光学系からの光ビームを偏向する偏向器と、
前記偏向器にて偏向された光ビームを被走査面上に集光する走査光学系と、を備えた光ビーム走査光学装置において、
前記集光光学系は、印加電圧に応じて2種の液体の界面の形状を変化させることにより、その界面を透過する光ビームのフォーカス位置を変化させる液体光学素子を含んでおり、
前記液体光学素子は、前記フォーカス位置を主走査方向1ライン内の各位置ごとに異なる量だけ変化させることを特徴とする光ビーム走査光学装置。
【請求項2】
前記液体光学素子の2種の液体は、互いに不混和で、それぞれが光透過性を有する導電性液体および絶縁性液体であり、
前記液体光学素子は、さらに、
前記2種の液体を収容するとともに、光源からの光ビームを透過させる液体収容器と、
前記液体収容器内で導電性液体に接触して設けられる第1の電極と、
前記液体収容器内で導電性液体および絶縁性液体と絶縁層を介して設けられる第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極に電圧を印加する電圧印加手段とを有していることを特徴とする請求項1に記載の光ビーム走査光学装置。
【請求項3】
前記電圧印加手段は、前記第1の電極および前記第2の電極に印加する電圧を主走査方向1ライン内で変化させることにより、前記フォーカス位置を主走査方向1ライン内の各位置ごとに異なる量だけ変化させることを特徴とする請求項2に記載の光ビーム走査光学装置。
【請求項4】
前記液体光学素子は、被走査面上の主走査方向両端部に比べて主走査方向中央部に向かう光ビームほどフォーカスずれが大きくなるように、前記フォーカス位置を変化させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ビーム走査光学装置。
【請求項5】
全系の倍率が、主走査方向に比べて副走査方向のほうが小さいことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光ビーム走査光学装置。
【請求項6】
被走査面上における主走査方向の走査開始のタイミングを検出するとともに、その検出結果に基づいて、前記光源からの光ビームの出射を制御するタイミング検出手段をさらに備え、
前記タイミング検出手段は、さらに、前記検出結果に基づいて、前記液体光学素子に対し、フォーカス位置を変化させるタイミングを制御することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光ビーム走査光学装置。
【請求項7】
前記偏向器は、往復振動型の偏向器であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光ビーム走査光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−14907(P2009−14907A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175110(P2007−175110)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】