説明

光学式タッチパネル

光学式タッチパネルであって、当該パネルは、支持体を備え、該支持体の外周縁の少なくとも一部分に沿っておよびその上に配置されて検出領域を定める光ファイバー照明アセンブリを備え、該アセンブリは、少なくとも1つの光ファイバーを備え、かつ、該少なくとも1つの光ファイバーに沿って光を送るために配置された光源を備え、当該パネルは、少なくとも1つの光検出器を備え、該光検出器は、検出領域における物体の存在によって生成される、光ファイバー照明アセンブリから受け取った光の変化を検出するように構成され、かつ、当該パネルは、検出回路を備え、該検出回路は、少なくとも1つの光検出器からの少なくとも1つの出力を受け取り、かつ、検出領域における物体の侵入の2次元位置の出力表示を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への参照
2006年9月28日に提出された OPTICAL SENSING SYSTEM という題名の米国仮特許出願シリアル番号 60/827,223 に対する参照を行ない、参照したことによって、その開示を本明細書に組み込み、37 CFR 1.78(a)(4)および(5)(i)に従って、その優先権をここに主張する。
【0002】
2006年7月12日に提出された 「LOW PROFILE TRIANGULATION AND SYSTEMS CALIBRATION METHOD」という題名の米国仮特許出願シリアル番号 60/819,891 に対する参照を行ない、参照したことによって、その開示を本明細書に組み込む。2006年7月24日に提出された「ACCUMULATOR BASED TRIANGULATION FOR TRACKING MULTIPLE EVENTS」という題名の米国仮特許出願シリアル番号60/832,508 に対する参照を行ない、参照したことによって、その開示を本明細書に組み込む。2007年2月14日に提出された「TRIANGULATION WITH ENHANCED RESOLUTION」という題名の米国仮特許出願シリアル番号 60/889,746 に対する参照を行ない、参照したことによって、その開示を本明細書に組み込む。
【0003】
2007年3月27日に提出された OPTICAL SYSTEM という題名の米国特許出願シリアル番号 11/691,508 に対する参照を行ない、参照したことによって、その開示を本明細書に組み込む。
【0004】
2007年3月27日に提出された OPTICAL TOUCH SCREEN という題名の米国特許出願シリアル番号 11/691,510 に対する参照を行ない、参照したことによって、その開示を本明細書に組み込み、37 CFR 1.78(a)(4)および(5)(i)に従って、その優先権をここに主張する。
【0005】
2007年7月12日に提出された ILLUMINATION FOR OPTICAL TOUCH PANEL という題名の米国特許出願シリアル番号 11/776,563 に対する参照を行ない、参照したことによって、その開示を本明細書に組み込み、37 CFR 1.78(a)(4)および(5)(i)に従って、その優先権をここに主張する。
【0006】
発明の分野
本発明は、概しては、光(オプティカル)ファイバーおよび光学(オプティカル)ライトガイドを含む光学システム(オプティカル・システム)に関し、より詳細には、光学式(オプティカル)タッチパネル、および、それに有用な光学式アセンブリに関する。
【背景技術】
【0007】
発明の背景
以下の米国特許公報が当該技術の現状を表していると考えられる:米国特許 7,099,553 ; 7,034,809 ; 6,972,401 ; 6,783,269 ; 5,257,340 ; 5,905,583 および 5,295,047 、ならびに、米国特許出願公開 2005/0248540 。
【発明の概要】
【0008】
発明の要旨
本発明は、改良された光学式タッチスクリーンまたはタッチパネルを提供することを目的とする。
【0009】
よって、本発明の好ましい実施形態に従って、光学式タッチパネルが提供され、当該光学式タッチパネルは、支持体を有し、当該光学式タッチパネルは、該支持体の外周縁(periphery)の少なくとも一部分に沿っておよびその上に配置されて検出領域を定める光ファイバー照明アセンブリを有し、該アセンブリは、コアとクラッディングとを有する少なくとも1つの光ファイバーを含み、該少なくとも1つの光ファイバーは、外周(circumference)を定める横断面を有し、該少なくとも1つの光ファイバーは、それに沿った少なくとも1つの位置に、光を散乱させる不連続部を少なくとも1つ有し、該少なくとも1つの光ファイバーは、少なくとも1つの光透過性領域において屈折力を有し、該光透過性領域は、前記不連続部に近接して位置する焦点を持っており、かつ、該アセンブリは、前記少なくとも1つの光ファイバーに沿って光を送るために配置された光源を含み、当該光学式タッチパネルは、少なくとも1つの光検出器を有し、該光検出器は、光の変化を検出するように構成されており、該光の変化は、前記検出領域内の物体の存在によって生成され、該光ファイバー照明アセンブリから受け取ったものであり、かつ、当該光学式タッチパネルは、検出回路を有し、該検出回路は、前記少なくとも1つの光検出器から少なくとも1つの出力を受け取り、かつ、前記検出領域内への物体の侵入の2次元的な位置の出力表示を提供するものである。
【0010】
好ましくは、前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、前記外周の10パーセント未満の角度範囲を持ち、かつ前記少なくとも1つの光透過性領域が、前記外周の25%を上回る角度範囲を持つ。
【0011】
好ましくは、前記少なくとも1つの光ファイバーの前記少なくとも1つの透過性領域における屈折力が、および、前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、前記少なくとも1つの光ファイバーに沿って前記光源から受け取られかつ前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部によって散乱した光を、直接的に前記少なくとも1つの不連続部から、前記クラッディングを通して、前記少なくとも1つの不連続部から、概して遠ざかる方向に延びる平面内に概して向かわせるように機能する。付加的または代替的には、該少なくとも1つの光透過性領域は、該少なくとも1つの光ファイバーの外周について、該光を散乱させる少なくとも1つの不連続部の概して反対側に位置する。
【0012】
好ましくは、少なくとも1つの光ファイバーは、光カーテン領域(light curtain area)の外周縁の少なくとも殆どに沿って延び、かつ、該光を散乱させる少なくとも1つの不連続部は、該外周縁に沿って延び、平面内に光を概して向かわせ、該外周縁の内側を満たし、それによってその内部の光カーテンを定める。付加的には、当該光学式タッチパネルは、また、少なくとも1つの光カーテン侵入センサを含んでいてもよく、これは、該光カーテンにおける侵入を感知するように、および、2次元の侵入位置情報を含む侵入出力信号を生成するように作動し、かつ、当該光学式タッチパネルは、2次元での侵入位置の出力表示(output indication)を提供するための出力信号処理回路を含んでいてもよい。
【0013】
好ましくは、少なくとも1つの光ファイバーは、光カーテン領域の外周縁の少なくとも殆どに沿って延び、かつ、該光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、光を散乱させる複数の不連続部を含んでおり、該複数の不連続部は前記外周縁に沿って分布しており、それによって、該光を散乱させる複数の不連続部が、平面内へと光を概して向かわせ、該外周縁の内側を満たし、かつそれによって、一緒になってその内部の光カーテンを定める。
【0014】
好ましくは、少なくとも1つの不連続部の光散乱機能が、少なくとも1つの光ファイバーの長さに沿って変化し、該光ファイバーによって生成される減衰のための補償を提供する。付加的には、少なくとも1つの光ファイバーの前記少なくとも1つの光透過性領域における屈折力が、および、光散乱を変化させる機能を持つ前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、少なくとも1つの光ファイバーに沿って光源から受け取られ、かつ、光を散乱させる少なくとも1つの不連続部によって散乱した光を、直接的に少なくとも1つの不連続部からクラッディングを通して、少なくとも1つの不連続部から、概して遠ざかる方向に延びる平面内に概して向かわせ、該光が概して均一な強度を持つように機能する。
【0015】
好ましくは、少なくとも1つの光ファイバーが、非球面の横断面を持ち、かつ、少なくとも1つの不連続部が、少なくとも1つの光透過性領域の焦点に正確に位置する。付加的には、非球面の横断面と少なくとも1つの光透過性領域とを有する少なくとも1つの光ファイバーの屈折力、および、少なくとも1つの光透過性領域の焦点に正確に位置する光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、少なくとも1つの光ファイバーに沿って光源から受け取られかつ光を散乱させる少なくとも1つの不連続部によって散乱した光を、直接的に少なくとも1つの不連続部からクラッディングを通して、少なくとも1つの不連続部から概して遠ざかる方向に延びる均一な厚さの平面内に概して向かわせるように機能する。
【0016】
好ましくは、該検出回路は、少なくとも部分的に、三角形分割によって作動する。
【0017】
好ましくは、少なくとも1つの光ファイバーが、検出領域の3つの辺に沿って延び、少なくとも1つの検出器が1対の検出器を有し、それら検出器は、検出領域の隣り合った角部に、少なくとも1つの光ファイバーの両端部に並んで位置し、かつ、検出回路が、少なくとも部分的に、三角形分割によって作動する。
【0018】
また、本発明の別の好ましい実施形態に従って、光学式タッチパネルが提供され、当該光学式タッチパネルは、概して平坦な表面を定めている支持体を有し、当該光学式タッチパネルは、光照明(optical illumination)アセンブリを有し、該光照明アセンブリは、前記支持の外周縁の少なくとも一部に沿ってかつその上に配置されて、検出領域を定めており、該アセンブリは、少なくとも1つのライトガイドを含み、前記少なくとも1つのライトガイドは、少なくとも1つの光散乱体を有し、該少なくとも1つのライトガイドは、少なくとも1つの表面において屈折力を持っており、該表面は、光散乱体に近接して位置する焦点を持っており、かつ、該アセンブリは、少なくとも1つのライトガイドに沿って光を送るために配置された少なくとも1つの光源を含み、少なくとも1つのライトガイドの屈折力と、少なくとも1つの光散乱体とは、少なくとも1つのライトガイドに沿って少なくとも1つの光源から受け取られかつ少なくとも1つの光散乱体によって散乱した光を、概して平坦な表面に対して平行な平面内に概して向かわせるように機能し、当該光学式タッチパネルは、少なくとも1つの光検出器を有し、該光検出器は、光の変化を検出するように構成されており、該光の変化は、検出領域内の物体の存在によって生成され、光照明アセンブリから受け取ったものであり、かつ、当該光学式タッチパネルは、検出回路を有し、該検出回路は、少なくとも1つの光検出器から少なくとも1つの出力を受け取り、かつ、検出領域内への物体の侵入の2次元的な位置の出力表示を提供するものである。
【0019】
好ましくは、少なくとも1つのライトガイドが、概して平坦な表面に対して平行な光カーテン領域の外周縁の少なくとも殆どに沿って延び、かつ少なくとも1つの光散乱体が、光カーテン領域の外周縁に沿って延び、該平面において概して均一な光の分布を提供し、光カーテン領域の外周縁の内側を満たし、かつ、それによって、その内部に光カーテンを定める。付加的には、当該光学式タッチパネルが、また、少なくとも1つの光カーテン侵入センサを含んでいてもよく、該センサーは、光カーテンにおける侵入を感知するように、および、2次元の侵入位置情報を含む侵入出力信号を生成するように作動し、かつ、当該光学式タッチパネルは、2次元の侵入位置の出力表示を提供するための出力信号処理回路を含んでいてもよい。
【0020】
好ましくは、該少なくとも1つのライトガイドが、単一のライトガイドを含み、かつ、少なくとも1つの光源が2つの光源を有し、単一の光源が、単一のライトガイドの各端部に配置される。付加的または代替的には、該少なくとも1つの光源は、記検出領域の外周縁の角部にのみ位置する。
【0021】
好ましくは、少なくとも1つの光散乱体の光散乱機能が、少なくとも1つのライトガイドの長さに沿って変化し、ライトガイドによって生成される減衰のための補償を提供する。
【0022】
好ましくは、該検出回路は、少なくとも部分的に、三角形分割によって作動する。
【0023】
好ましくは、該少なくとも1つのライトガイドが、検出領域の3つの辺に沿って延び、少なくとも1つの検出器が1対の検出器を有し、それら検出器は、検出領域の隣り合った角部に、少なくとも1つのライトガイドの両端部に並んで位置し、かつ、検出回路が、少なくとも部分的に、三角形分割によって作動する。
【0024】
好ましくは、該少なくとも1つのライトガイドが、非球面の横断面を持ち、かつ、少なくとも1つの光散乱体が、少なくとも1つの表面の焦点に正確に位置する。付加的には、該非球面の横断面は、屈折力を持った、湾曲した前方部分を含んでいてもよい。付加的には、該非球面の横断面は、概して平行な中間部分を含んでいてもよい。付加的には、該非球面の横断面は、比較的幅が狭い後方の帯状部分で出合う、テーパーになった後方部分を含んでいてもよい。
【0025】
好ましくは、当該光学式タッチパネルは、また、細長い透明な装着部および窓部を定めるガイドを有し、該ガイドは支持体に固定されており、該細長い透明な装着部および窓部を定めるガイドが、平行な表面を有するU型の横断面を持ち、かつ該平行な表面が、概して平行な中間部分と係合する。
【0026】
好ましくは、少なくとも一つの光散乱体は、光を散乱させる塗料の層を含んでいる。
【0027】
好ましくは、当該光学式タッチパネルは、また、細長い透明な装着部および窓部を定めるガイドを有し、該ガイドは前記支持体に固定されている。付加的には、細長い透明な装着部および前記窓部を定めるガイドが、支持体に対する光照明アセンブリの正しい配置を確実にするように機能し得る。付加的または代替的には、細長い透明な装着部および窓部を定めるガイドが、U型の横断面を持つ。付加的または代替的には、細長い透明な装着部および窓部を定めるガイドが、少なくとも1つのライトガイドからの光の減小を最小化するように機能する。
【0028】
図面の簡単な説明
本発明は、図面とあわせて解釈される以下の詳細な説明からより完全に理解および解釈されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1A】図1Aおよび1Bは、本発明の2つの代替的な好ましい実施形態に従って構成されかつ機能するタッチパネルの単純化された図である。
【図1B】図1Aおよび1Bは、本発明の2つの代替的な好ましい実施形態に従って構成されかつ機能するタッチパネルの単純化された図である。
【図2A】図2A、2B、2Cおよび2Dは、それぞれ、図1Aのタッチパネルにおいて有用な光ファイバーアセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【図2B】図2A、2B、2Cおよび2Dは、それぞれ、図1Aのタッチパネルにおいて有用な光ファイバーアセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【図2C】図2A、2B、2Cおよび2Dは、それぞれ、図1Aのタッチパネルにおいて有用な光ファイバーアセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【図2D】図2A、2B、2Cおよび2Dは、それぞれ、図1Aのタッチパネルにおいて有用な光ファイバーアセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【図2E】図2E、2F、2Gおよび2Hは、それぞれ、図1Bのタッチパネルにおいて有用な光学アセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【図2F】図2E、2F、2Gおよび2Hは、それぞれ、図1Bのタッチパネルにおいて有用な光学アセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【図2G】図2E、2F、2Gおよび2Hは、それぞれ、図1Bのタッチパネルにおいて有用な光学アセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【図2H】図2E、2F、2Gおよび2Hは、それぞれ、図1Bのタッチパネルにおいて有用な光学アセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【図3】図3は、図1Aのタッチパネルにおいて有用であって、かつ減衰補償を提供する光ファイバーアセンブリ構造物の単純化された図である。
【図4A】図4Aおよび4Bは、図3の光ファイバーアセンブリ構造物の、線 IVA − IVA および IVB − IVB の各々に沿って取り出した単純化された断面図である。
【図4B】図4Aおよび4Bは、図3の光ファイバーアセンブリ構造物の、線 IVA − IVA および IVB − IVB の各々に沿って取り出した単純化された断面図である。
【図5】図5は、図1Aのタッチパネルにおいて有用であって、かつ減衰補償を提供する別の光ファイバーアセンブリ構造物の単純化された図である。
【図6】図6は、図5の光ファイバーアセンブリ構造物の、線 VI − VI に沿って取り出した単純化された断面図である。
【図7】図7は、図1Bのタッチパネルにおいて有用であって、かつ減衰補償を提供する光学アセンブリ構造物の単純化された図である。
【図8A】図8Aおよび8Bは、図7の光学アセンブリ構造物の、線 VIIIA − VIIIA および VIIIB − VIIIB の各々に沿って取り出した単純化された断面図である。
【図8B】図8Aおよび8Bは、図7の光学アセンブリ構造物の、線 VIIIA − VIIIA および VIIIB − VIIIB の各々に沿って取り出した単純化された断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
好ましい実施形態の詳細な説明
ここで図1Aおよび1Bを参照する。これらは、光学式タッチパネル100を示しており、これは、本発明の好ましい実施形態に従って構成されかつ作用する。図1Aおよび1Bに見られるように、タッチパネル100は、光学照明(optical illumination)アセンブリ102を有し、該アセンブリは、支持体104の外周縁の全部または一部に沿って、および、その上に構成されることが好ましく、該支持体104は、典型的にはガラス板である。代替的には、ガラス板を取り除いてもよく、また、支持体104は、枠(フレーム)(図示せず)であってもよい。典型的には、光ファイバー照明アセンブリ102は、概して平面である検出領域105の4つの縁部(エッジ)のうちの3つに沿って延びている。
【0031】
本発明の好ましい実施形態によれば、光照明アセンブリ(optical illumination)102は、光源106から照明を受け取る。光源106は、アセンブリ102の各端部108に配置された、LEDまたはダイオードレーザーなどであり、好ましくは赤外線レーザーまたはLEDである。代替的には、単一の光源106を用いてもよく、これはアセンブリ102の一つの端部108に配置され得る。図1Aおよび1Bに見られるように、光源106は、概して平面である検出領域105の外周縁の角部に位置することが好ましい。
【0032】
本発明の好ましい実施形態によれば、図1Aに示すように、光照明アセンブリ102は、少なくとも1つのライトガイド110を有し、ライトガイド110は、三菱から商業的に入手可能なプラスチックの光ファイバーであるESKA(エスカ)などの、コア112とクラッディング114とを有する光ファイバー111などであり、円形の横断面(cross section)を持つ。クラッディング114は、少なくとも1つの光散乱体(光を散乱させるもの、light scatterer)116を持つことが好ましく、そこに沿って少なくとも1つの位置にある、好ましくはライトガイド110の少なくとも1つの光透過性領域117の反対側にある、光を散乱させる不連続部などであり、該領域において、ライトガイド110は、光屈折力(optical power)を持っている。
【0033】
図1Aに示した実施形態では、光散乱体116は、光ファイバー照明アセンブリ102の全長の少なくとも大部分に沿ってクラッディング114全体に延びるスクラッチ(擦り傷)を形成することによって形を定められることが好ましい。該スクラッチは、必ずしもその必要はないが、コア112に入り込んでもよい。
【0034】
図1Bに示した実施形態では、光照明アセンブリ102は、プラスチックロッドなどの少なくとも1つのライトガイド110を有し、それに沿って少なくとも1つの位置にある、好ましくはライトガイド110の少なくとも1つの光透過性領域117の反対側にある、少なくとも1つの光散乱体116を有することが好ましく、該領域117において、ライトガイド110は、光屈折力を持っている。透過性領域117におけるライトガイド110の表面は、光散乱体116に近接して位置する焦点を持つことが好ましい。
【0035】
図1Bに示した実施形態では、光散乱体116は、光照明アセンブリ102の全長の少なくとも大部分に沿ったプラスチックロッドに沿って延びる、白色塗料の幅狭の帯(strip)によって、形を定められることが好ましい。
【0036】
本発明の好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの光散乱体116は、光を散乱させるように作用し、該光は、光源106から受け取られ、かつ、少なくとも1つのライトガイド110を通過する。少なくとも1つの光透過性領域117におけるライトガイド110の屈折力が、参照数字118によって大まかに示されているように、散乱した光を、散乱体116から概して遠ざかる方向へと、コリメート(collimate、平行化)し、かつ、向かわせる。概して平面である検出領域105における概して全ての位置が、少なくとも1つの光透過性領域117に沿った概して全ての位置から、光を受け取るということが理解されよう。
【0037】
本発明の好ましい実施形態によれば、少なくとも1つのライトガイド110は、検出領域105によって定められた光カーテン領域の外周縁に沿って概して連続的に延び、かつ、少なくとも1つの光散乱体116が、該外周縁に沿って概して連続的に延び、平面内へ概して光を向かわせ、該外周縁の内側を満たし、かつ、それによってその内部に光カーテンを定める。
【0038】
代替的な実施形態では、少なくとも1つのライトガイド110は、検出領域105によって形を定められた光カーテン領域の外周縁に沿って延び、かつ少なくとも1つの光散乱体116は、該外周縁に沿って分布した複数の別々の光散乱体を含み、それによって、該複数の光散乱体は、平面内へ光を概して向かわせ、該外周縁の内側を満たし、かつそれによって、一緒になってその内部の光カーテンを定める。
【0039】
支持体104上への、スタイラスや指120などの物体の侵入(impingement)は、1つ以上の光検出器122によって感知されることが好ましく、該光検出器は、光照明アセンブリ102が延びていない検出領域105の縁部(エッジ)に沿って配置されることが好ましい。該検出器は、光照明アセンブリ102から受け取った光の変化(検出領域105における指120の存在によって生成される)を検出する。好ましくは、検出器122は、光照明アセンブリ102と同じ平面内に位置する。好ましくは、2つの検出器が、検出領域105のあらゆる場所で指120を検出するのに十分であり、図示したように、各検出器は、検出領域105の隣接する角部に位置し、かつ、少なくとも90度をカバーする。
【0040】
検出器122は、One Technology Place、ホーマー(Homer)、ニューヨークの Panavision SVI、LLCから商業的に入手可能な RPLIS-2048 リニアイメージセンサなどの、各々、リニアCMOSセンサが好ましく、それらは、三角形分割(triangulation、三角網)での使用に好適である。検出器122の出力は、検出回路124に与えられ、検出回路124は、出願人の米国特許出願公開 2006/0187198 、および、米国仮出願 60/819,891 ; 60/832,508 、および、60/889,746(これらの開示は、参照したことによって本明細書に組み込まれる)に記載されているようなものであって、検出領域105における指120の侵入の2次元位置の出力表示を提供する。
【0041】
ここで、さらに図2A、2B、2Cおよび2Dを参照する。これらはそれぞれ、図1Aのタッチパネルにおいて有用な光学アセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【0042】
図2Aは、円形の横断面を有し、コア212およびクラッディング214を有する光ファイバー200の使用を示しており、該光ファイバーは、三菱から商業的に入手可能なプラスチックの光ファイバーであるESKA(エスカ)などであって、クラッディング214を通過しかつコア212に入り込んだ、長手方向のスクラッチ(かき傷)の形態になっている不連続部216を有する。この場合、スクラッチによって形を定めれた表面220は、コア内に光を散乱させる。不連続部216の反対側に横たわる湾曲した光透過性領域222は、屈折力を持ち、そして、図示したように、散乱した光を、不連続部216から遠ざかる方向(矢印226によって示されている)に延びる平面224内に、概してコリメートするように作用する。
【0043】
図2Bは、光ファイバー230の使用を示しており、該光ファイバーは、円形の横断面、コア232、および、クラッディング234を有し、三菱から商業的に入手可能なプラスチックの光ファイバーであるESKA(エスカ)などであって、長手方向のスクラッチの形態になっている不連続部236を有し、該不連続部は、クラッディング234を通過し、必ずしもその必要はないが、コア232に入り込んでいてもよい。この場合、白色塗料などの光散乱材料235が、長手方向のスクラッチの少なくとも一部を満たし、かつこの材料235も該スクラッチによって定められた表面240も、光を散乱させる。不連続部236の反対側にある湾曲した横断面の表面242は、屈折力を持ち、図示したように、散乱した光を、不連続部236から遠ざかる方向(矢印246で示されている)に延びる平面244内に、概してコリメートするように概して作用する。
【0044】
光を散乱させる不連続部が、ファイバーの外周の10パーセント未満の角度範囲、より好ましくは、1パーセント未満の角度範囲を持つこと、および、少なくとも1つの光透過性領域が、該外周の25%を上回る角度範囲を持つことが、本発明の特定の特徴である。この特徴によって、概して均一な厚さの光カーテンがもたらされる。
【0045】
図2Cは、非球面(aspheric)の横断面252を持つ従来にない光学ライトガイド250の使用を示しており、該光学ライトガイドは、非球面の横断面252の焦点258に位置する長手方向のスクラッチの形態になっている不連続部256を有する。この場合、該スクラッチによって定められた表面260が光を散乱させる。不連続部256の反対側にある湾曲した光透過性領域262は、屈折力を持ち、図示したように、散乱された光を、不連続部256から遠ざかる方向(矢印265で示されている)へと、概して平行なビームにコリメートするように作用する。クラッディング(図示せず)をライトガイド250の外周に与えてもよいことが理解されよう。
【0046】
図2Dは、非球面の横断面272を持つ従来にない光学ライトガイド270の使用を示しており、該光学ライトガイドは、非球面の横断面272の焦点278に位置する長手方向のスクラッチの形態になっている不連続部276を有する。この場合、白色塗料などの光散乱材料280が、長手方向のスクラッチの少なくとも一部を充填し、かつ、この材料280も該スクラッチによって定められた表面282も、光を散乱させる。不連続部276の反対側にある湾曲した光透過性領域284は、屈折力を持ち、図示したように、散乱された光を、不連続部276から遠ざかる方向(矢印285で示されている)へと、概して平行なビームにコリメートするように作用する。クラッディング(図示せず)をライトガイド270の外周に与えてもよいことが理解されよう。
【0047】
光を散乱させる不連続部が、ファイバーの外周の10パーセント未満の角度範囲、より好ましくは、1パーセント未満の角度範囲を持つこと、および、少なくとも1つの光透過性領域が、該外周の25%を上回る角度範囲を持つことが、本発明の特定の特徴である。この特徴によって、概して均一な厚さの光カーテンがもたらされる。光透過性領域252および272の各々の焦点に不連続部256および276が正確に位置するという、光学ライトガイド250および270の横断面構成によって、非常に均一な厚さの光カーテンが実現され得る。
【0048】
ここで、さらに図2E、2F、2Gおよび2Hを参照する。これらはそれぞれ、図1Bのタッチパネルにおいて有用な光学アセンブリの一部分の、単純化された、部分的に断面の、部分的に絵で表した図である。
【0049】
図2Eは、ライトガイド300の使用を示しており、該ライトガイドは、非球面の横断面構成と、その光透過性領域の焦点に正確に位置する少なくとも1つの光散乱体とを有している。図2Eに示すように、ライトガイド300の横断面は、屈折力を持つ光透過性の湾曲した前方部分302と、概して平行な中間部分304および306と、比較的幅狭の後方の帯状(strip)部分312において出合うテーパー(tapering)になっている後方部分308および310とを、含んでいることが好ましい。好ましくは、帯状部分312は、その範囲の全てまたはほとんどに沿って、光を散乱させる白色塗料の層314で被覆される。ライトガイド300は、押し出しなどの任意の好適な製造技術によって形成され得ることが理解されよう。
【0050】
湾曲した前方部分302は、帯状部分312の概して反対側にあり、図示したように、層314によって散乱した光を、層314から遠ざかる方向(矢印326で示されている)に延びる平面324内に、概してコリメートするように作用する。
【0051】
図2Fは、ライトガイド330の代替的な例の使用を示しており、該ライトガイドは、非球面の横断面構成と、その光透過性領域の焦点に正確に位置する少なくとも1つの光散乱体とを有する。図2Fに示すように、ライトガイド330の横断面は、屈折力を持つ光透過性の湾曲した前方部分332と、概して平行な中間部分334および336と、その範囲の全てまたはほとんどに沿って、光を散乱させる白色塗料の比較的幅狭の層340が形成された後方部分338とを、含んでいることが好ましい。ライトガイド330は、押し出しなどの任意の好適な製造技術によって形成され得ることが理解されよう。
【0052】
湾曲した前方部分332は、層340の概して反対側にあり、図示したように、層340によって散乱された光を、層340から遠ざかる方向(矢印346で示されている)に延びる平面344内に、概してコリメートするように作用する。
【0053】
図2Gは、ライトガイド350の使用を示しており、該ライトガイドは、ライトガイド300(図2E)と似ており、非球面の横断面構成と、その光透過性領域の焦点に正確に位置する少なくとも1つの光散乱体とを有する。図2Gに示すように、ライトガイド350の横断面は、屈折力を持った光透過性の湾曲した前方部分352と、概して平行な中間部分354および356と、比較的幅狭の後方の帯状部分362において出合うテーパーになっている後方部分358および360とを、含んでいることが好ましい。好ましくは、帯状部分362は、その範囲の全てまたはほとんどに沿って、光を散乱させる白色塗料の層364で被覆される。ライトガイド350は、押し出しなどの任意の好適な製造技術によって形成され得ることが理解されよう。
【0054】
湾曲した前方部分352は、帯状部分362の概して反対側にあり、図示したように、層364によって散乱された光を、層364から遠ざかる方向(矢印376で示されている)に延びる平面374内に、概してコリメートするように作用する。
【0055】
本発明の好ましい実施形態によれば、ライトガイド350は、細長い透明な装着部(mounting)および窓部(window)を定める部材377(好ましくは、U型の横断面を持っている)の内部に保持される。部材377は、典型的には、支持体104(図1)といった支持体に固定される。図2Gの構造により、支持体104に対するライトガイド350の正しい位置合わせ(アライメント)が確実になるため、図1の参照数字118によって示されたコリメートされた散乱光は、支持体104に対して概して平行に方向付けられる。この位置合わせは、中間部分354と356とによって定められる平行な表面が、部材377で対応する平行な表面378と379と係合することによって、いっそう高められる。加えて、図2Gの構造は、支持体104上へのライトガイド350の接着による接合または他のタイプの取り付けによる光結合に起因して生じたであろう、ライトガイド350からの光の損失を最小化する。部材377は、タッチパネルの外周縁のシールを提供するものとして、光学式タッチパネル構造物において特に有用である。
【0056】
図2Hは、ライトガイド380の代替的な例の使用を示しており、該ライトガイドは、非球面の横断面構成と、その光透過性領域の焦点に正確に位置する少なくとも1つの光散乱体とを有する。図2Hに示したように、ライトガイド380の横断面は、屈折力を持つ光透過性の湾曲した前方部分382と、概して平行な中間部分384および386と、その範囲の全てまたはほとんどに沿って、光を散乱させる白色塗料の比較的幅狭の層390が形成された後方部分388とを、含んでいることが好ましい。ライトガイド380は、押し出しなどの任意の好適な製造技術によって形成され得ることが理解されよう。
【0057】
湾曲した前方部分382は、層390の概して反対側にあり、図示したように、層390によって散乱された光を、層390から遠ざかる方向(矢印392で示されている)に延びる平面391内に、概してコリメートするように作用する。
【0058】
本発明の好ましい実施形態によれば、ライトガイド380は、細長い透明な装着部および窓部を定める部材393(好ましくは、U型の横断面を持っている)の内部に保持される。部材393は、典型的には、支持体104(図1)といった支持体に固定される。図2Hの構造により、支持体104に対するライトガイド380の正しい位置合わせ(アライメント)が確実になるため、図1の参照数字118によって示されたコリメートされた散乱光は、支持体104に対して概して平行に方向付けられる。この位置合わせは、中間部分384と386とによって定められる平行な表面が、部材393で対応する平行な表面394と395と係合することによって、いっそう高められる。加えて、図2Hの構造は、(支持体104上へのライトガイド380の接着による接合または他のタイプの取り付けによる光結合に起因して生じたであろう)ライトガイド380からの光の損失を最小化する。部材393は、タッチパネルの外周縁のシールを提供するものとして、光学式タッチパネル構造物において特に有用である。
【0059】
光学ライトガイド300、330、350および380の横断面の構成(光散乱体が、屈折力を有する光透過性の前方部分の各々の焦点に正確に位置する構成)によって、非常に均一な厚さの光カーテンが実現され得る。
【0060】
ここで図3、4Aおよび4Bを参照する。これらは、図1Aの装置において有用であって、かつ減衰補償を提供する光ファイバーアセンブリ構造物400の単純化された図である。光ファイバー410は、その一端で光源412と関係付けられている。1つ以上の不連続部416が、概して上述したように、光ファイバー410に形成されている。図3では、不連続部416は、ファイバー410に沿った位置によって、異なる深さまたは幅を持ち得ることが分かる。例えば、図4Aに示した、光源412から比較的遠くの位置での不連続部416の部分420は、図4Bに示した、光源412に比較的近い位置での不連続部416の部分430よりも大きな幅および深さのものであることが分かる。
【0061】
代替的または付加的には、図5および6に示したように、不連続部506は、互いに間隔をおいた別々の不連続部部分508で構成されてもよく、その密度(density)は、光源512に比較的近い位置514におけるよりも、光源512から比較的遠くの位置510における方が大きいことが分かる。
【0062】
不連続部416(図3)および506など、ファイバーの長さにわたって不連続部が変化することの結果としては、ファイバーの一端にある光源からファイバーに沿って伝わる光の減衰が補償されるため、光ファイバーアセンブリ構造物の照明領域の長さに渡って概して均一なレベルの照明が生み出されるということである。
【0063】
ここで、図7、8Aおよび8Bを参照する。これらは、図1Bの装置において有用であって、かつ減衰補償を提供する光学アセンブリ構造物600の単純化された図である。ライトガイド610は、その一端で光源612と関係付けられている。1つ以上の光散乱体616が、概して上述したように、ライトガイド610に形成されている。図7では、光散乱体616は、ライトガイド610に沿った位置によって異なる深さまたは幅を持ち得ることが分かる。例えば、図8Aに示した、光源612から比較的遠くの位置での光散乱体616の部分620は、図8Bに示した、光源612に比較的近い位置での光散乱体616の部分630よりも大きな幅および深さのものであることが分かる。
【0064】
ライトガイド610の長さに渡って光散乱体が変化することの結果としては、ライトガイド610の一端にある光源612からライトガイド610に沿って伝わる光の減衰が補償されるため、光照明アセンブリ構造物600の照明領域の長さに渡って概して均一なレベルの照明が生み出されるということである。
【0065】
本発明は具体的に示して上で説明したものによって限定されないことを当業者は理解するであろう。むしろ、本発明の範囲は、請求の範囲に挙げた特徴の組み合わせおよび部分的組み合わせの両方、ならびに上記記載を読んだ当業者が思い付くであろう先行技術ではないその改良を包含する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学式タッチパネルであって、
当該光学式タッチパネルは、支持体を有し、
当該光学式タッチパネルは、該支持体の外周縁の少なくとも一部分に沿っておよびその上に配置されて検出領域を定める光ファイバー照明アセンブリを有し、
該アセンブリは、コアとクラッディングとを有する少なくとも1つの光ファイバーを含み、該少なくとも1つの光ファイバーは、外周を定める横断面を有し、該少なくとも1つの光ファイバーは、それに沿った少なくとも1つの位置に、光を散乱させる不連続部を少なくとも1つ有し、該少なくとも1つの光ファイバーは、少なくとも1つの光透過性領域において屈折力を有し、該光透過性領域は、前記不連続部に近接して位置する焦点を持っており、かつ、
該アセンブリは、前記少なくとも1つの光ファイバーに沿って光を送るために配置された光源を含み、
当該光学式タッチパネルは、少なくとも1つの光検出器を有し、該光検出器は、光の変化を検出するように構成されており、該光の変化は、前記検出領域内の物体の存在によって生成され、該光ファイバー照明アセンブリから受け取ったものであり、かつ、
当該光学式タッチパネルは、検出回路を有し、該検出回路は、前記少なくとも1つの光検出器から少なくとも1つの出力を受け取り、かつ、前記検出領域内への物体の侵入の2次元的な位置の出力表示を提供するものである、
前記光学式タッチパネル。
【請求項2】
前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、前記外周の10パーセント未満の角度範囲を持ち、かつ、前記少なくとも1つの光透過性領域が、前記外周の25%を上回る角度範囲を持つ、請求項1に記載の光学式タッチパネル。
【請求項3】
前記少なくとも1つの光ファイバーの前記少なくとも1つの透過性領域における屈折力が、および、前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、前記少なくとも1つの光ファイバーに沿って前記光源から受け取られかつ前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部によって散乱した光を、直接的に前記少なくとも1つの不連続部から、前記クラッディングを通して、前記少なくとも1つの不連続部から、概して遠ざかる方向に延びる平面内に概して向かわせるように機能する、請求項1に記載の光学式タッチパネル。
【請求項4】
前記少なくとも1つの光透過性領域が、前記少なくとも1つの光ファイバーの外周について、前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部の概して反対側に位置する、請求項3に記載の光学式タッチパネル。
【請求項5】
前記少なくとも1つの光ファイバーが、光カーテン領域の外周縁の少なくとも殆どに沿って延び、かつ、前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部は、前記外周縁に沿って延び、平面内に光を概して向かわせ、前記外周縁の内側を満たし、それによってその内部に光カーテンを定める、請求項1に記載の光学式タッチパネル。
【請求項6】
当該光学式タッチパネルが、また、少なくとも1つの光カーテン侵入センサを有し、該センサーは、前記光カーテンにおける侵入を感知するように、および、2次元の侵入位置情報を含む侵入出力信号を生成するように作動し、かつ、当該光学式タッチパネルは、2次元の侵入位置の出力表示を提供するための出力信号処理回路を有する、請求項5に記載の光学式タッチパネル。
【請求項7】
前記少なくとも1つの光ファイバーが、光カーテン領域の外周縁の少なくとも殆どに沿って延び、かつ、前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、光を散乱させる複数の不連続部を含んでおり、該複数の不連続部は前記外周縁に沿って分布しており、それによって、前記光を散乱させる複数の不連続部が、平面内へと光を概して向かわせ、前記外周縁の内側を満たし、かつそれによって、一緒になってその内部の光カーテンを定める、請求項1に記載の光学式タッチパネル。
【請求項8】
前記少なくとも1つの不連続部の光散乱機能が、前記少なくとも1つの光ファイバーの長さに沿って変化し、前記光ファイバーによって生成される減衰のための補償を提供する、請求項1の光学式タッチパネル。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光ファイバーの前記少なくとも1つの光透過性領域における前記屈折力が、および、光散乱を変化させる機能を持つ前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、前記少なくとも1つの光ファイバーに沿って前記光源から受け取られかつ前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部によって散乱した光を、直接的に前記少なくとも1つの不連続部から前記クラッディングを通して、前記少なくとも1つの不連続部から、概して遠ざかる方向に延びる平面内に概して向かわせ、該光が概して均一な強度を持つように機能する、請求項8に記載の光学式タッチパネル。
【請求項10】
前記少なくとも1つの光ファイバーが、非球面の横断面を持ち、かつ、前記少なくとも1つの不連続部が、前記少なくとも1つの光透過性領域の焦点に正確に位置する、請求項1に記載の光学式タッチパネル。
【請求項11】
非球面の横断面と前記少なくとも1つの光透過性領域とを有する前記少なくとも1つの光ファイバーの前記屈折力、および、前記少なくとも1つの光透過性領域の前記焦点に正確に位置する前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部が、
前記少なくとも1つの光ファイバーに沿って前記光源から受け取られかつ前記光を散乱させる少なくとも1つの不連続部によって散乱した光を、直接的に前記少なくとも1つの不連続部から前記クラッディングを通して、前記少なくとも1つの不連続部から概して遠ざかる方向に延びる均一な厚さの平面内に概して向かわせるように機能する、請求項10に記載の光学式タッチパネル。
【請求項12】
前記検出回路が、少なくとも部分的に、三角形分割によって作動する、請求項1に記載の光学式タッチパネル。
【請求項13】
前記少なくとも1つの光ファイバーが、前記検出領域の3つの辺に沿って延び、前記少なくとも1つの検出器が1対の検出器を有し、それら検出器は、前記検出領域の隣り合った角部に、前記少なくとも1つの光ファイバーの両端部に並んで位置し、かつ、
前記検出回路が、少なくとも部分的に、三角形分割によって作動する、請求項1に記載の光学式タッチパネル。
【請求項14】
光学式タッチパネルであって、
当該光学式タッチパネルは、概して平坦な表面を定めている支持体を有し、
当該光学式タッチパネルは、光照明アセンブリを有し、該光照明アセンブリは、前記支持の外周縁の少なくとも一部に沿ってかつその上に配置されて、検出領域を定めており、
前記アセンブリは、少なくとも1つのライトガイドを含み、前記少なくとも1つのライトガイドは、少なくとも1つの光散乱体を有し、前記少なくとも1つのライトガイドは、少なくとも1つの表面において屈折力を持っており、該表面は、前記光散乱体に近接して位置する焦点を持っており、かつ、
前記アセンブリは、前記少なくとも1つのライトガイドに沿って光を送るために配置された少なくとも1つの光源を含み、前記少なくとも1つのライトガイドの屈折力と、前記少なくとも1つの光散乱体とは、前記少なくとも1つのライトガイドに沿って前記少なくとも1つの光源から受け取られかつ前記少なくとも1つの光散乱体によって散乱した光を、前記概して平坦な表面に対して平行な平面内に概して向かわせるように機能し、
当該光学式タッチパネルは、少なくとも1つの光検出器を有し、該光検出器は、光の変化を検出するように構成されており、該光の変化は、前記検出領域内の物体の存在によって生成され、前記光照明アセンブリから受け取ったものであり、かつ、
当該光学式タッチパネルは、検出回路を有し、該検出回路は、前記少なくとも1つの光検出器から少なくとも1つの出力を受け取り、かつ、前記検出領域内への物体の侵入の2次元的な位置の出力表示を提供するものである、
前記光学式タッチパネル。
【請求項15】
前記少なくとも1つのライトガイドが、前記概して平坦な表面に対して平行な光カーテン領域の外周縁の少なくとも殆どに沿って延び、かつ前記少なくとも1つの光散乱体が、前記光カーテン領域の外周縁に沿って延び、前記平面において概して均一な光の分布を提供し、前記光カーテン領域の外周縁の内側を満たし、かつ、それによって、その内部に光カーテンを定める、請求項14に記載の光学式タッチパネル。
【請求項16】
当該光学式タッチパネルが、また、少なくとも1つの光カーテン侵入センサを有し、該センサーは、前記光カーテンにおける侵入を感知するように、および、2次元の侵入位置情報を含む侵入出力信号を生成するように作動し、かつ、当該光学式タッチパネルは、2次元の侵入位置の出力表示を提供するための出力信号処理回路を有する、請求項15に記載の光学式タッチパネル。
【請求項17】
前記少なくとも1つのライトガイドが、単一のライトガイドを含み、かつ、
前記少なくとも1つの光源が2つの光源を有し、単一の光源が、前記単一のライトガイドの各端部に配置されている、
請求項14に記載の光学式タッチパネル。
【請求項18】
前記少なくとも1つの光源が、前記検出領域の外周縁の角部にのみ位置する、請求項14に記載の光学式タッチパネル。
【請求項19】
前記少なくとも1つの光散乱体の光散乱機能が、前記少なくとも1つのライトガイドの長さに沿って変化し、前記ライトガイドによって生成される減衰のための補償を提供する、請求項14に記載の光学式タッチパネル。
【請求項20】
前記検出回路が、少なくとも部分的に、三角形分割によって作動する、請求項14に記載の光学式タッチパネル。
【請求項21】
前記少なくとも1つのライトガイドが、前記検出領域の3つの辺に沿って延び、前記少なくとも1つの検出器が1対の検出器を有し、それら検出器は、前記検出領域の隣り合った角部に、前記少なくとも1つのライトガイドの両端部に並んで位置し、かつ、
前記検出回路が、少なくとも部分的に、三角形分割によって作動する、請求項14に記載の光学式タッチパネル。
【請求項22】
前記少なくとも1つのライトガイドが、非球面の横断面を持ち、かつ、前記少なくとも1つの光散乱体が、前記少なくとも1つの表面の焦点に正確に位置する、請求項14に記載の光学式タッチパネル。
【請求項23】
前記非球面の横断面が、湾曲した前方部分を含んでおり、該前方部分が屈折力を持っている、請求項22に記載の光学式タッチパネル。
【請求項24】
前記非球面の横断面が、概して平行な中間部分を含んでいる、請求項23に記載の光学式タッチパネル。
【請求項25】
前記非球面の横断面が、比較的幅が狭い後方の帯状部分で出合う、テーパーになった後方部分を含んでいる、請求項24に記載の光学式タッチパネル。
【請求項26】
当該光学式タッチパネルが、また、細長い透明な装着部および窓部を定めるガイドを有し、該ガイドは前記支持体に固定されており、前記細長い透明な装着部および前記窓部を定めるガイドが、平行な表面を有するU型の横断面を持ち、かつ前記平行な表面が、前記概して平行な中間部分と係合する、請求項24に記載の光学式タッチパネル。
【請求項27】
前記少なくとも一つの光散乱体が、光を散乱させる塗料の層を含んでいる、請求項14に記載の光学式タッチパネル。
【請求項28】
当該光学式タッチパネルが、また、細長い透明な装着部および窓部を定めるガイドを有し、該ガイドは前記支持体に固定されている、請求項14に記載の光学式タッチパネル。
【請求項29】
前記細長い透明な装着部および前記窓部を定めるガイドが、前記支持体に対する前記光照明アセンブリの正しい配置を確実にするように機能する、請求項28に記載の光学式タッチパネル。
【請求項30】
前記細長い透明な装着部および前記窓部を定めるガイドが、U型の横断面を持つ、請求項28に記載の光学式タッチパネル。
【請求項31】
前記細長い透明な装着部および前記窓部を定めるガイドが、前記少なくとも1つのライトガイドからの光の減小を最小化するように機能する、請求項28に記載の光学式タッチパネル。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【公表番号】特表2010−505178(P2010−505178A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529854(P2009−529854)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【国際出願番号】PCT/IL2007/001179
【国際公開番号】WO2008/038275
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(509087689)ルミオ インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】