説明

内燃機関及びその制御方法

【課題】機関始動時に燃焼室内温度を安定させてクランクキングなしでの始動を確実に行えるようにする。
【解決手段】所定のアイドルストップ(又は機関停止条件)が成立した場合には、その直前に読み込んだ機関運転状態に基づいて燃焼室温度を推定し、推定した燃焼室温度に基づいて停止前アイドル運転時間を設定する(S1〜S5)。そして、設定した時間のアイドル運転を行った後に機関を停止させるようにする(S6〜S10)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の始動性(特にクランキングなしでの始動性)を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の始動に関する技術としては、例えば、特許文献1に記載の装置がある。この装置では、筒内直接噴射式機関において、ピストンが上死点後であって排気行程前で停止している気筒を判別し、判別した気筒に燃料を噴射して点火することにより、セルモータやリコイルスタータなどの別途の始動手段(以下、単に「スタータ」という)を用いることなく機関の始動を行うようにしている。
【特許文献1】特開平2−271073号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来の装置では始動時(点火時)の燃焼室(内)の温度が全く考慮されていない。噴射した燃料の気化率は燃焼室の温度によって変動するから、上記従来の装置では、始動時の燃焼室(内)温度によって燃焼室の気化混合比が変化してしまうことになる。このため、点火時における燃焼室混合気が適切な状態となっていない場合があり、失火が生じて始動できないおそれがある。
【0004】
本発明は、このような問題に着目してなされたもので、スタータを用いることなく(すなわち、クランクキングなしで)機関始動を行うことのある内燃機関において、点火時における燃焼室混合気を適切な状態とすることによって、その始動性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、本発明は、点火に基づく燃焼によって回転を開始する燃焼始動を行う内燃機関において、機関停止直前に、機関回転速度を所定の低回転速度範囲に維持する停止前運転を所定時間行うことを特徴とする。なお、停止前運転としては、例えばアイドル運転があり、停止前運転を行う所定時間を、停止条件が成立したときの(又は、停止制御へ移行するときの)燃焼室温度に基づいて設定するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、機関停止直前に機関回転速度を所定の低回転速度範囲に維持する停止前運転を行うようにしたので、機関停止前の運転状態等にかかわらず、機関停止時における燃焼室温度をほぼ一定とすることが(安定させることが)できる。これにより、停止後すぐに始動するような場合であっても、始動時の燃焼室温度も均一化されることとなり、噴射燃料による点火時における燃焼室内の混合気状態が安定して確実な(安定した)着火が可能となり、特にクランクキングなしでの始動性を向上できる。ここで、機関を停止しようとするときの燃焼室温度を推定又は検出し、該燃焼室温度に基づいて、上記停止前運転の運転時間(上記所定時間)を設定するようにすれば、必要最小限の停止前運転によって、機関停止時(及び停止直後に始動する場合の機関始動時)における燃焼室温度をほぼ一定に制御することが可能となり、特にアイドルストップによる燃費向上効果の低下を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る筒内直接噴射式内燃機関の概略図である。図1に示すように、この機関1の燃焼室2は、シリンダヘッド3と、シリンダブロック4と、このシリンダブロック4のシリンダ内に嵌合するピストン5により構成される。シリンダヘッド3には、燃焼室2へ開口する吸気ポート6及び排気ポート7が形成されている。これらのポート6、7を開閉する吸気弁8及び排気弁9は、図示しない吸気弁用カム及び排気弁用カムにより駆動される。なお、吸気弁8側には、図示しない公知の構成の可変バルブ機構が設けられており、該可変バルブ機構によって吸気弁8の開閉タイミングが制御されるようになっている。なお、排気弁9側に可変バルブ機構を設けるようにしてもよい。
【0008】
また、シリンダヘッド3には、燃料を燃焼室2内へ直接的に噴射する燃料噴射弁10及び燃焼室2内の混合気を火花点火する点火プラグ11が、燃焼室2に臨ませた状態で配置されている。
吸気ポート6には吸気マニホールド12が接続されており、該吸気マニホールド12の上流側は吸気コレクタ13を介して吸気ダクト14が接続されている。吸気ダクト14には、吸気上流側から吸入空気中のゴミ等を除去するエアクリーナ15、吸入空気量を検出するエアフローメータ16、吸入空気量を制御するスロットル弁17が設けられている。また、吸気ダクト14のスロットル弁17の上流から該スロットル弁14をバイパスして吸気コレクタ13に接続するバイパス通路18が設けられており、このバイパス通路18には通過する空気量を制御するアイドル制御弁19が介装されている。
【0009】
また、スロットル弁17の上流側の吸気ダクト14とシリンダブロック4内のクランクケースとを接続する第1ブローバイ通路20と、シリンダヘッド3のヘッドカバー内のロッカ室と吸気コレクタ13とを接続する第2ブローバイ通路21とが設けられている。このブローバイ通路20、21によって、機関1内で発生するブローバイガスは、吸気ダクト14から導入される吸気で換気され吸気コレクタ13へと導かれることになる。
【0010】
なお、第2ブローバイ通路21には、ブローバイガスの圧力を制御する圧力制御弁(PCV弁)22、ブローバイガス流量を制御するブローバイ制御弁23が設けられている。
コントロールユニット(C/U)30には、上記エアフローメータ16の他に、スロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ31、クランク角センサ32、カム角センサ33、水温センサ34、車速センサ35、変速機のギヤ位置を検出するギヤ位置センサ36、ブレーキの作動(ON/OFF)を検出するブレーキセンサ37等の各種センサの検出信号が入力されている。
【0011】
C/U30は、入力された検出信号に基づいて、可変バルブ機構、燃料噴射弁10、点火プラグ11、スロットル弁17、アイドル制御弁19、ブローバイ制御弁23等を制御する。また、C/U30は、クランク角センサ32の検出信号に基づいて機関回転速度Neを検出すると共に、クランク角センサ32及びカム角センサ33の検出信号に基づいて、特定の行程にある気筒を判別することが可能である。
【0012】
さらに、C/U30は、所定のアイドルストップ条件が成立した場合(例えば、変速機のギヤ位置がDレンジにあり、ブレーキがONで(作動して)車速がゼロであるとき)には、機関1を自動的に停止するアイドルストップを実行し、アイドルストップ中に所定のアイドルストップ解除条件が成立した場合(例えば、アイドルストップ条件成立後にブレーキがOFFされたときやドライバーによる発進操作があったとき)には、アイドルストップを解除して自動的に機関1の再始動を行う、アイドルストップ制御を実行する。
【0013】
ここで、C/U30によって実行される上記アイドルストップ制御について説明する。まず、本実施形態に係る機関1は、膨張行程にある気筒に燃料を噴射して、点火することによって、スタータを用いることなく(クランクキングなしで)、機関の始動(アイドルストップ後の再始動を含む)を行うようにしている。ところで、燃焼室2内の温度にばらつきがあると、同様の燃料噴射を行ったとしても点火時における燃焼室混合比もばらついてしまうため、点火時において燃焼に適した混合気となっておらず失火を生じて始動に失敗してしまうおそれがある。従って、クランクキングなしでの始動を確実に行う、という観点からは、始動時における燃焼室2の温度が一定であることが望ましい。
【0014】
そこで、本実施形態では、アイドルストップ(機関停止)時の燃焼室温度が一定となるような制御を行うことによって再始動時の燃焼室温度をほぼ一定とし、これにより、点火時における燃焼室内混合気を安定化させるようにしている。より具体的には、アイドルストップ(機関停止)直前に、機関回転速度Neを所定の低回転速度範囲内(例えば図2のハッチング領域内)に維持する「停止前運転」を行うことで、それまでの運転状態等にかかわらず、機関停止時における燃焼室温度を一定の範囲内とし(燃焼室温度の安定化を図り)、これにより(再)始動時の燃焼室温度を安定化させ、もって点火時期における混合気状態を安定かつ適切なものとしている。
【0015】
なお、以下の説明では、上記「停止前運転」として「停止前アイドル運転」を採用しているが、これは一例に過ぎず、上述したように、所定時間のあいだ機関回転速度Neを所定の低回転速度範囲に維持するようにすれば、アイドル運転でなくても、燃焼室温度を安定化させることが可能であることはもちろんである。
図3は、アイドルストップ時の制御内容を示すフローチャートであり、所定時間毎に実行される。
【0016】
S1では、機関回転速度Ne、スロットル開度TVO等の機関運転条件を読込む。
S2では、アイドルストップ条件が成立しているか否かを判定する。アイドルストップ条件が成立していればS2に進み、成立していなければ本フローを終了する。なお、上述したように、本実施形態におけるアイドルストップ条件の成立は、(1)ギヤ位置がDレンジであること、(2)車速がゼロ(ほぼゼロ)であること、及び(3)ブレーキが作動していること(ONであること)であるが、これに限定するものではない。
【0017】
S3では、停止前アイドル運転フラグfidleが0であるか否かを判定する。fidle=0であればS3に進み、fidle=1であればS9に進む。この停止前アイドル運転フラグfidleは、後述するように、アイドルストップ条件が成立して機関停止指令が出力されると設定される(S8)。
S4では、燃焼室温度を推定する。かかる推定は、例えば図4〜7に示すようなテーブル又はマップのいずれかに基づいて行う。
【0018】
図4は「機関回転速度Ne−燃焼室温度」テーブルの一例を示している。図4に示すように、機関回転速度Neが高いほど燃焼室温度は高く推定される。これは、機関回転速度
Neが高いほど燃焼間隔が短くなり、単位時間当たりの熱発生量が増加するからである。
図5は「スロットル開度TVO―燃焼室温度」テーブルの一例を示している。図5に示すように、スロットル開度TVOが大きくなるほど燃焼室温度は高く推定される。これは、スロットル開度TVOが大きいほど一燃焼当たりの空気量が増加し、発熱量が増加するからである。
【0019】
図6は「充填効率ηc−燃焼室温度」テーブルの一例を示している。この場合も、スロットル開度TVOと同様に、充填効率ηcが高くなるほど一燃焼当たりの発熱量が増加するため、燃焼室温度は高く推定される。ところで、かかる図6の場合には、充填効率ηcの算出が必要となるが、これに限るものではなく、充填効率ηcに影響を与えるパラメータに基づいて燃焼室温度を推定する構成としてもよい(すなわち、充填効率ηcが高くなるようなパラメータ状態であれば燃焼室温度を高く推定するようにすればよい)。なお、充填効率ηcに影響を与えるパラメータとしては、吸気弁8及び排気弁9の開閉タイミング、燃焼室2の壁温(水温)、吸気の入口温度・入口圧力(この場合には、そのための温度センサや圧力センサを設けて検出したり、演算によって推定したりするようにすればよい)等がある。
【0020】
図7は、機関負荷、機関回転速度に基づいて燃焼室温度を推定するための燃焼室温度マップの一例を示しており、図4〜図6を組み合わせたものに相当する。
以上いくつかの方法を示したが、燃焼室温度を他の方法によって推定するようにしてもよく、より簡易には、アイドルストップ条件が成立した時の水温センサ34の検出値等で代用するようにしてもよい。
【0021】
図3に戻って、S5では、停止前アイドル運転を行う時間(以下、単に「アイドル運転時間」という)を設定する。かかる設定は、例えば図8に示すような「燃焼室温度−アイドル運転時間」テーブルに基づいて行う。(推定した)燃焼室温度が高いほどアイドル運転時間は長く設定される。これは、図9に示すように、燃焼室温度によって温度低下特性が異なり、機関停止時の燃焼室温度を一定にするために必要なアイドル運転時間(t1、t2、t3)も相違するからである。なお、想定される最高燃焼室温度を考慮してアイドル運転時間を設定することも考えられるが(この場合、アイドル運転時間は常に一定となる)、そうすると、燃焼室温度が低い場合において必要以上に長いアイドル運転を行うこととなり、アイドルストップによる燃費向上効果を減少させることになってしまい好ましくない。そこで、本実施形態においては、燃焼室温度に基づいてアイドル運転時間を設定することとし、必要最小限のアイドル運転で機関停止時の燃焼室温度を一定に(所定温度まで低下させることが)できるようにしたのである。
【0022】
S6では、アイドルストップ条件の成立状態が継続しているか否かを判定する。継続していればS7に進み、非成立であれば本フローを終了する。
S7では、機関停止指令を出力する。これにより機関停止処理が開始される(機関停止制御に移行する。
S8では、停止前アイドル運転フラグfidleを1にセットし、停止前アイドル運転を開始すると共に、タイマーにより経過時間の計測を開始する。なお、上記したように、アイドリングを行う「停止前アイドル運転」ではなく、機関回転速度は所定の低回転速度範囲内を維持する「停止前運転」としてもよい。
【0023】
S9では、S5で設定したアイドル運転時間が経過したか否かを判定する。アイドル運転時間が経過していればS10に進み、経過していなければ本フローを終了する。
S10では、設定したアイドル運転時間が経過したのでアイドル運転を終了し、機関を停止させる(アイドルストップを実行する)。また、停止前アイドルフラグfidleを解除する(0とする)と共に、タイマー(計測時間)をクリアする。
【0024】
以上により、本実施形態に係る筒内直接噴射式内燃機関では、アイドルストップ条件が成立した場合に直ちに機関を停止させるのではなく、アイドルストップ条件が成立するときの燃焼室温度(直前の機関運転状態に基づいて推定されている)に基づいて設定される時間、停止前アイドル運転(又は停止前運転)を行った後に機関を停止させる。これにより、アイドルストップ(制御)前の運転状態にかかわらず、アイドルストップ(機関停止)時の燃焼室温度、ひいては、その後の再始動時における燃焼室温度をほぼ一定とすることができる。この結果、噴射した燃料による点火時における燃焼室混合気状態が安定して確実な着火が可能となり、クランクキングなしでの始動性を向上できる。
【0025】
以上説明した実施形態によると、アイドルストップ(機関停止)直前に所定時間の停止前アイドル運転を行うので、機関停止時の燃焼室温度を安定させることができる。この結果、機関停止前の運転状態や停止時間の長短等にかかわらず、始動時の燃焼室温度も安定することとなり、クランクキングなしでの始動性を向上できる。ここで、停止前アイドル運転のみならず、機関回転速度を所定の低回転速度範囲内に維持する停止前運転(アイドル運転ではない)としてもよいことは上述したとおりである。
【0026】
また、機関停止条件が成立したとき(すなわち、機関停止を決めたとき)の燃焼室温度に基づいてアイドル運転時間を設定することとし、燃焼室温度が高いほどアイドル運転時間が長く設定される(図8参照)。これにより、停止前アイドル運転時間の短縮化と始動性の向上との両立を図ることができる。
ここで、前記燃焼室温度は、機関停止条件が成立する直前の機関運転状態(機関負荷と機関回転速度Ne、機関回転速度Ne、スロットル開度TVO、充填効率ηc)に基づいて推定するので(図4〜8参照)、専用のセンサ等を設ける必要がなく、比較的簡単な構成で精度のよい推定が可能となる。
【0027】
なお、上記フローチャートはアイドルストップ時の制御内容を示しているが、これを通常の機関停止に適用するようにしてもよい。この場合、例えば図2に示すフローチャートを次のように修正することで対応可能である。すなわち、簡単に説明すると、まず、S1においてアイドルストップ条件(1)〜(3)のうち、(2)車速がゼロ(ほぼゼロ)であること及び(3)ブレーキが作動していることが成立しているか否かを判定する。次に、S6においてイグニッション(スイッチ)がオフされたときに機関停止指令を出力するようにする。そして、イグニッションオフまでの時間を計測しておき、設定したアイドル運転時間から計測した時間を減算した時間、イグニッションオフ後にアイドル運転を行い、その後に機関を停止させるようにする(前記減算結果が0以下となる場合には、イグニッションオフにより直ちに機関を停止させる)。このようにすれば、通常の始動においてもクランキングなしでの始動(着火)を確実に行うことができる。例えば、長時間走行した後に機関を停止し、その後すぐに始動が行われる場合であっても、燃焼室温度はほぼ一定の温度まで低下しているので、点火時における燃焼室の混合気状態を安定して適切な状態とすることが可能となり、失火を防止できる。
【0028】
また、クランク軸の回転を開始させるスタータモータ24(図1中破線で示す)等の始動(補助)手段を設けておき、必要な場合には、該スタータモータ24を用いた始動(又はその補助)を行うようにしてもよい。
さらに、筒内直接噴射式内燃機関を対象としているが、これに限るものではなく、筒内直接噴射式以外の内燃機関に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態に係る筒内直接噴射式内燃機関の概略構成図である。
【図2】停止前運転の範囲の一例を示す図である
【図3】アイドルストップ時の制御内容を示すフローチャートである。
【図4】燃焼室温度推定テーブル(1)を示す図である。
【図5】燃焼室温度推定テーブル(2)を示す図である。
【図6】燃焼室温度推定テーブル(3)を示す図である。
【図7】燃焼室温度推定マップの一例を示す図である。
【図8】アイドル運転時間設定テーブルの一例を示す図である。
【図9】必要アイドル運転時間を説明するための図である。
【符号の説明】
【0030】
1…機関、2…燃焼室、10…燃料噴射弁、11…点火プラグ、30…コントロールユニット(C/U)、31…スロットルセンサ、32…クランク角センサ、33…カム角センサ、34…水温センサ、35…車速センサ、36…ギヤ位置センサ、37…ブレーキセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
点火に基づく燃焼によって回転を開始する燃焼始動を行う内燃機関において、機関停止直前に、機関回転速度を所定の低回転速度範囲に維持する停止前運転を所定時間行うことを特徴とする内燃機関。
【請求項2】
前記停止前運転がアイドル運転であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関。
【請求項3】
前記機関停止が、イグニッションをオフとしないアイドルストップであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関。
【請求項4】
所定の機関停止条件が成立したときの燃焼室温度に基づいて、前記所定時間を設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の内燃機関。
【請求項5】
前記燃焼室温度が高いほど、前記停止前運転を行う時間を長くすることを特徴とする請求項4記載の内燃機関。
【請求項6】
前記所定の機関停止条件が成立する直前の機関運転状態に基づいて、前記燃焼室温度を推定することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の内燃機関。
【請求項7】
前記機関運転状態には、機関回転速度が含まれることを特徴とする請求項6記載の内燃機関。
【請求項8】
前記機関運転状態には、スロットル開度が含まれること特徴とする請求項6又は請求項7記載の内燃機関。
【請求項9】
前記機関運転状態には、充填効率に影響を与えるパラメータが含まれることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載の内燃機関。
【請求項10】
前記所定の機関停止条件には、ブレーキが作動していること及び車速がゼロであることが含まれることを特徴とする請求項4〜9のいずれか一つに記載の内燃機関。
【請求項11】
点火に基づく燃焼によって回転を開始する燃焼始動を行う内燃機関の制御方法であって、機関停止直前に、機関回転速度を所定の低回転速度範囲に維持する停止前運転を所定時間行うことを特徴とする内燃機関の制御方法。
【請求項12】
前記停止前運転がアイドル運転であることを特徴とする内燃機関の制御方法。
【請求項13】
前記機関停止がイグニッションをオフとしないアイドルストップであって、
所定のアイドルストップ条件が成立したときの燃焼室温度に基づいて、前記所定時間を設定することを特徴とする請求項11又は請求項12記載の内燃機関の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−207575(P2006−207575A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−305588(P2005−305588)
【出願日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】