説明

冷凍装置

【課題】モータを有した圧縮機を複数備えた冷凍装置において、コモンモードノイズを低減できるようにする。
【解決手段】所定の電力を供給する電力変換装置(42a,42b)をモータ(27)毎に設ける。制御部(48)を設けて、キャリア信号(C)等に基づいて、電力変換装置(42a,42b)でのスイッチングを制御する。また、それぞれのモータ(27)に形成された静電容量(Co)を接地させるコイル(50)を設ける。これらのコイル(50)はフェライトコア(51)に同相に巻いておく。そして、制御部(48)によって、それぞれの電力変換装置(42a,42b)間で、スイッチングによるコモンモード電圧の立上がりタイミング同士又は立下りタイミング同士が、キャリア信号(C)の1周期中に少なくとも1度は同期するように、スイッチングのタイミングを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータで駆動される圧縮機を複数台有した冷凍装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気調和機などの冷凍装置では、圧縮機を駆動するモータに交流電力を供給するために電力変換装置が用いられるのが一般的である。この電力変換装置には、交流を直流に変換するコンバータ回路と、直流を交流に変換するインバータ回路で構成されたものがあり、例えばインバータ回路には、入力された直流をスイッチング素子でスイッチングして所望の交流を得るようにしたものがある。
【0003】
そのようなインバータ回路を備えた冷凍装置では、スイッチング素子がスイッチングを行うと、いわゆるコモンモード電圧が発生し、モータの巻き線とアース間に形成された静電容量において急峻な電圧変化が起こり、その電圧変化によって前記静電容量を介してアースに高周波電流(漏れ電流)が流れる場合がある。このような漏れ電流、あるいはこれによって生ずる雑音端子電圧は、他の機器の誤動作の原因になりうることから、一定レベル以下に規制されている。そのため電力変換装置のなかには、電力変換装置の入力側の電源ラインにノイズを抑制するためのノイズフィルタを設けたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−136058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、空気調和機などの冷凍装置では圧縮機とモータをそれぞれ複数台備えたものがあり、このような冷凍装置では、モータ(圧縮機)が1台の場合よりも前記高周波電流が大きくなる。そして、高周波電流が増大すると、例えば複数台の電力変換装置でノイズフィルタを共用して電力変換装置全体の小型化を図ろうとしても、ノイズフィルタの構成部品の大型化が必要になって、小型化の妨げになると考えられる。
【0006】
本発明は上記の問題に着目してなされたものであり、モータを有した圧縮機を複数備えた冷凍装置において、コモンモードノイズを低減できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、第1の発明は、
モータ(27)を有した圧縮機(22)を複数備え、冷媒回路(21)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷凍装置であって、
前記モータ(27)毎に設けられ、入力された電力をスイッチングして出力電力に変換し、対応したモータ(27)に前記出力電力を供給する電力変換装置(42a,42b)と、
周期的に変化するキャリア信号(C)に同期して、各電力変換装置(42a,42b)における前記スイッチングを制御する制御部(48)と、
前記モータ(27)毎に設けられ、対応したモータ(27)に形成された静電容量(Co)を接地させるコイル(50)と、
各コイル(50)が同相に巻かれた磁心(51)と、
を備え、
前記制御部(48)は、それぞれの電力変換装置(42a,42b)間で、前記スイッチングによるコモンモード電圧の立上がりタイミング同士又は立下りタイミング同士が、前記キャリア信号(C)の1周期中に少なくとも1度は同期するように、前記スイッチングのタイミングを制御することを特徴とする。
【0008】
この構成では、制御部(48)によって各電力変換装置(42a,42b)がスイッチングを行うと、各電力変換装置(42a,42b)は入力された電力(例えば単相交流電力)をスイッチングによって所定の出力電力(例えば三相交流)に変換し、対応したモータ(27)に供給する。このように各電力変換装置(42a,42b)でスイッチングが行われるとコモンモード電圧が発生し、モータ(27)に形成された静電容量(Co)において急峻な電圧変化が起こる。この電圧変化に伴って静電容量(Co)には高周波電流(漏れ電流)が流れ、この漏れ電流は、それぞれのモータ(27)に接続されたコイル(50)を介してアース線(49)に流れることになる。
【0009】
そして、本発明では、制御部(48)は、それぞれの電力変換装置(42a,42b)間で、コモンモード電圧の立上がり同士もしくは立下りタイミング同士が、キャリア信号(C)の1周期中に少なくとも1度は同期するように制御している。このように、同じ方向に電圧が変化するタイミング(以下、電圧変化タイミングという)が同期すると、本発明では各コイル(50)が1つの磁心(51)に同相に巻かれているので、各コイル(50)には同じ向きの磁束が発生する。これにより、あるコイル(50)で発生した磁束は、他のコイル(50)に入り込むことになる。このように別のコイル(50)からの磁束が入り込むことにより、そのコイル(50)は、単独で磁心(51)に巻かれている場合よりも、インダクタンス(L)が大きなコイルとして機能する。
【0010】
また、第2の発明は、
第1の発明の冷凍装置において、
前記制御部(48)は、
何れか1つの電力変換装置(42a)におけるスイッチングを制御するとともに、該スイッチングのタイミングを示すタイミング信号(S2)を出力する第1スイッチング制御部(48a)と、
前記タイミング信号(S2)を用いて、他の電力変換装置(42b)におけるスイッチングのタイミングを制御する第2スイッチング制御部(48b)と、
を備えていることを特徴とする。
【0011】
この構成では、第1スイッチング制御部(48a)で制御された電力変換装置(42a)におけるスイッチングタイミングを基準として、他の電力変換装置(42b)のスイッチングタイミングが制御される。
【0012】
また、第3の発明は、
第2の発明の冷凍装置において、
それぞれのコイル(50)に流れ込む電流が立上がる又は立下る電流変化タイミングを検出する検出部(71)を備え、
前記第2スイッチング制御部(48b)は、前記電流変化タイミングのずれが低減するように、前記スイッチングのタイミングを補正することを特徴とする。
【0013】
この構成では、第2スイッチング制御部(48b)で制御される電力変換装置(42b)では、各コイル(50)における電流変化タイミングに基づいてスイッチングタイミングが補正され、前記同期のずれが防止される。
【0014】
また、第4の発明は、
第1の発明の冷凍装置において、
前記制御部(81)は、各電力変換装置(42a,42b)に共通の制御信号(Gup,…,Gwn)を出力して、各電力変換装置(42a,42b)におけるスイッチングを制御するスイッチング制御部(81a)を有していることを特徴とする。
【0015】
この構成では、1つのスイッチング制御部(81a)によって、各電力変換装置(42a,42b)に共通の制御信号(Gup,…,Gwn)が出力される。これにより、各電力変換装置(42a,42b)は、制御部(81)で制御されている間は同じ動作をする。すなわち、この発明では、各電力変換装置(42a,42b)に対して、常に同期してスイッチングを行わせることが可能になる。
【0016】
また、第5の発明は、
第1から第4の発明のうちの何れか1つの冷凍装置において、
それぞれのモータ(27)は、前記冷媒回路(21)を構成する配管(28)とは電気的に絶縁されていることを特徴とする。
【0017】
この構成では、モータ(27)が配管(28)と電気的に絶縁されているので、漏れ電流が配管等のアースとは別の経路を流れてしまうことを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0018】
第1の発明によれば、各電力変換装置(42a,42b)間で、コモンモード電圧の立上がりタイミング同士又は立下りタイミング同士が同期した場合に、各コイル(50)は、単独で用いる場合よりもインダクタンス(L)が大きなコイルとして機能する。これにより、この冷凍装置では、それぞれのコイル(50)を介してアース線(49)に流れ込む漏れ電流(コモンモードノイズ)のレベルを低減させることが可能になる。
【0019】
また、第2の発明によれば、タイミング信号(S2)によって、電力変換装置(42a,42b)同士のスイッチングタイミングの同期が容易になる。
【0020】
また、第3の発明によれば、前記同期のずれが防止されるので、例えばモータ(27)や配線のインピーダンスのばらつき等があった場合などにも、コモンモードノイズのレベルを確実に低減させることが可能になる。
【0021】
また、第4の発明によれば、各電力変換装置(42a,42b)を、常に同期してスイッチングを行わせることが可能になるので、より効果的にコモンモードノイズのレベルを低減させることが可能になる。
【0022】
また、第5の発明によれば、漏れ電流がコイル(50)以外に流れるのを防ぐことが可能になるので、より効果的にコモンモードノイズのレベルを低減させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の実施形態1に係る冷凍装置の冷媒配管系統図である。
【図2】図2は、(A)が電力供給部の構成を示すブロック図であり、(B)が各モータに形成される静電容量を説明する図である。
【図3】図3は、第1、第2電力変換装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】図4は、各インバータ回路において上アーム側の各スイッチング素子のゲートにそれぞれ与えるゲート信号の波形を説明する図である。
【図5】図5は、コモンモード電圧、及び漏れ電流の波形の一例を示す図である。
【図6】図6は、実施形態1に係る電力供給部とモータをモデル化した回路図である。
【図7】図7は、シミュレーションの回路において各電源から発生するコモンモード電圧の波形を示す図である。
【図8】図8は、コモンモードノイズのレベルのシミュレーション結果を示す図である。
【図9】図9は、実施形態1の変形例に係る電力供給部の構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態2に係る電力供給部の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0025】
《発明の実施形態1》
《概要》
本発明の実施形態1として、圧縮機を2台備えた冷凍装置の例を説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る冷凍装置(1)の冷媒配管系統図である。この冷凍装置(1)は、室外機(2)、室内機(3)、及び電力供給部(4)を備えている。室外機(2)、室内機(3)には、冷媒が循環する室外側及び室内側冷媒回路(21a,21b)がそれぞれ形成されており、室外側冷媒回路(21a)と室内側冷媒回路(21b)は、連絡配管(21c)で互いに接続されている。なお、以下では、室外側冷媒回路(21a)、室内側冷媒回路(21b)、及び連絡配管(21c)を合わせて冷媒回路(21)という。次に、冷凍装置(1)の各構成要素について説明する。
【0026】
《室外機(2)、室内機(3)の構成》
この室外機(2)は、ケーシング(20)を有し、このケーシング(20)には、室外側冷媒回路(21a)と電力供給部(4)が収容されている。この室外側冷媒回路(21a)は、図1に示すように、2台の圧縮機(22)、熱交換器(23)、膨張弁(24)、2つの閉鎖弁(25)、及び絶縁部材(26)を有している。
【0027】
それぞれの圧縮機(22)はモータ(27)を有している。これらのモータ(27)は、三相交流で駆動されるモータであり、冷凍装置(1)が発揮すべき能力に応じた交流電力が電力供給部(4)から供給される。また、それぞれの圧縮機(22)は、ケーシング(20)とは電気的に絶縁された状態で、該ケーシング(20)に収容されている。
【0028】
絶縁部材(26)は、冷媒の流路を塞がずに、各圧縮機(22)(すなわち、各モータ(27))を配管(28)から電気的に絶縁するための部材であり、管状に形成されている。絶縁部材(26)の材料としては、例えば、ガラス、セラミック、樹脂などを採用することができる。そして、この室外側冷媒回路(21a)では、一方の閉鎖弁(25)(ガス側閉鎖弁)、絶縁部材(26)、圧縮機(22)、絶縁部材(26)、熱交換器(23)、膨張弁(24)、もう一方の閉鎖弁(25)(液側閉鎖弁)の順で、これらが互いに配管(28)で接続されている。なお、この例では2台の圧縮機(22)は、図1に示すように、互いに並列接続されている。
【0029】
一方、室内機(3)は、熱交換器(31)を有し、この熱交換器(31)が所定の配管(28)とともに室内側冷媒回路(21b)を構成している。この室内側冷媒回路(21b)は、連絡配管(21c)を介して室外側冷媒回路(21a)と接続されている。なお、図1では、室内機(3)は1台のみを図示してあるが、複数の室内機(3)を冷媒回路(21)に接続してもよい。
【0030】
《電力供給部(4)の構成》
図2(A)は、電力供給部(4)の構成を示すブロック図である。この電力供給部(4)は、入力された電力を所定の出力電力に変換して各モータ(27)に供給する。具体的に、電力供給部(4)は、ノイズフィルタ(41)、第1、第2電力変換装置(42a,42b)、キャリア信号発生部(47)、制御部(48)、アース線(49)、及びコイル(50)を備え、交流電源(5)から供給された交流を所定の出力交流に変換する。なお、この例の交流電源(5)は、単相の交流電源である。また、交流電源(5)は、出力端子間に直列接続のコンデンサ(C1,C2)が接続され、これらのコンデンサ(C1,C2)の中間点が接地させられている(図2を参照)。
【0031】
〈第1、第2電力変換装置(42a,42b)〉
第1、第2電力変換装置(42a,42b)は、入力された電力を、スイッチングにより所定の電力に変換する。本実施形態では、各電力変換装置(42a,42b)は、単相交流を三相の交流に変換する。この例では、第1電力変換装置(42a)と第2電力変換装置(42b)とは同じ構成であり、何れもコンバータ回路とインバータ回路とを備えている。以下では、第1電力変換装置(42a)におけるコンバータ回路、及びインバータ回路をそれぞれ第1コンバータ回路(43)、第1インバータ回路(45)といい、第2電力変換装置(42b)におけるコンバータ回路、及びインバータ回路をそれぞれ第2コンバータ回路(44)、第2インバータ回路(46)という。
【0032】
-第1、第2コンバータ回路(43,44)-
これらのコンバータ回路(43,44)は、ノイズフィルタ(41)を介して交流電源(5)がそれぞれ接続され、交流電源(5)が出力した交流を直流に整流して出力する。図3は、第1、第2コンバータ回路(43,44)の構成例を示すブロック図である。両コンバータ回路(43,44)は、図3に示すように、ブリッジ接続された4つのダイオード(D1,…,D4)、リアクトル(43a)、及び平滑コンデンサ(43b)を備え、入力された交流を全波整流する。
【0033】
なお、ノイズフィルタ(41)は、図3に示すように、4つのコンデンサ(C3,C4,C5,C6)と2つのコイル(L1,L2)の組み合わせで構成されている。この例では、ノイズフィルタ(41)は、第1、第2電力変換装置(42a,42b)で共用している。
【0034】
-第1、第2インバータ回路(45,46)-
第1インバータ回路(45)は、第1コンバータ回路(43)と対になり、第1コンバータ回路(43)が出力した直流をスイッチングして交流に変換する。同様に第2インバータ回路(46)は、第2コンバータ回路(44)と対になり、第2コンバータ回路(44)が出力した直流をスイッチングして交流に変換する。そして、それぞれのインバータ回路(45,46)は、モータ(27)と1対1に対応しており、対応したモータ(27)に前記出力交流を供給する。
【0035】
本実施形態の各インバータ回路(45,46)は、図3に示すように、上アームを構成する3つのスイッチング素子(Sup,Svp,Swp)及び3つの還流ダイオード(Dup,Dvp,Dwp)、下アームを構成する3つのスイッチング素子(Sun,Svn,Swn)及び3つの還流ダイオード(Dun,Dvn,Dwn)を備えている。また、これらのインバータ回路(45,46)には、正負1対の直流母線(P,N)が設けられており、これらの直流母線(P,N)には、対になるコンバータ回路(43,44)が出力した直流が供給されている。
【0036】
そして、これらのインバータ回路(45,46)では、上アームのスイッチング素子(Sup,Svp,Swp)と下アームのスイッチング素子(Sun,Svn,Swn)とは、1対1に対応して直列接続されている。以下では、直列接続されたスイッチング素子(Sup,…,Swn)の対をスイッチングレグと呼ぶことにする。この例では、スイッチング素子(Sup)とスイッチング素子(Sun)の対で形成されたスイッチングレグ(leg1)、スイッチング素子(Svp)とスイッチング素子(Svn)の対で形成されたスイッチングレグ(leg2)、スイッチング素子(Swp)とスイッチング素子(Swn)の対で形成されたスイッチングレグ(leg3)がある。
【0037】
これらのスイッチングレグ(leg1,leg2,leg3)は、正側の直流母線(P)と負側の直流母線(N)との間にそれぞれ接続されている。また、それぞれのスイッチングレグ(leg1,leg2,leg3)の各中間点(M1,M2,M3)が出力交流の各相(U相,V相,W相)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を出力するノードであり、各中間点(M1,M2,M3)はモータ(27)の各相にそれぞれ接続されている。各インバータ回路(45,46)では、これらのスイッチング素子(Sup,…,Swn)のオンオフが切り替えられてインバータ制御が行われる。なお、これらのスイッチング素子(Sup,…,Swn)のオンオフ制御は、対応したスイッチング制御部(48a,48b)が行う。
【0038】
〈キャリア信号発生部(47)〉
キャリア信号発生部(47)は、周期的に変化するキャリア信号(C)を生成して、第1、第2スイッチング制御部(48a,48b)に供給している。キャリア信号(C)は、各インバータ回路(45,46)をインバータ制御する際に基準となる信号である。すなわち、各インバータ回路(45,46)は、共通のキャリア信号(C)に同期して動作する。この例では、各インバータ回路(45,46)で行われるインバータ制御は、PWM制御(PWM:Pulse Width Modulation)であり、キャリア信号(C)は所定周波数の三角波である。
【0039】
〈制御部(48)〉
本実施形態の制御部(48)は、第1、第2スイッチング制御部(48a,48b)を備えている。第1スイッチング制御部(48a)は、第1インバータ回路(45)における各スイッチング素子(Sup,…,Swn)のスイッチングを制御し、第2スイッチング制御部(48b)は、第2インバータ回路(46)における各スイッチング素子(Sup,…,Swn)のスイッチングを制御する。より詳しくは、制御部(48)は、それぞれの電力変換装置(42a,42b)間で、各インバータ回路(45,46)のスイッチングによるコモンモード電圧(後述)の立上がりタイミング同士又は立下りタイミング同士(同じ方向に電圧が変化するタイミング同士)が、キャリア信号(C)の1周期中に少なくとも1度は同期するように、各インバータ回路(45,46)をPWM制御する。
【0040】
具体的には、第1スイッチング制御部(48a)は、第1インバータ回路(45)の各スイッチング素子(Sup,…,Swn)のゲートに印加するゲート信号(Gup,…,Gwn)を生成し、これらのオンオフを制御する。このとき、第1スイッチング制御部(48a)は、前記出力交流の電圧を定める電圧指令信号(S1)とキャリア信号(C)との大小関係に基づいて、ゲート信号(Gup,…,Gwn)のパルス幅を制御する。なお、電圧指令信号(S1)は、制御部(48)の外部から与えてもよいし、制御部(48)が生成してもよい。
【0041】
また、第1スイッチング制御部(48a)は、第1インバータ回路(45)におけるスイッチングのタイミングを示すタイミング信号(S2)を第2スイッチング制御部(48b)に出力する。タイミング信号(S2)の一例としては、上アームのスイッチング素子(Sup,Svp,Swp)に与えるゲート信号(Gup,Gvp,Gwp)などが考えられる。
【0042】
また、第2スイッチング制御部(48b)も第1スイッチング制御部(48a)と同様に、各スイッチング素子(Sup,…,Swn)のゲートに印加するゲート信号(Gup,…,Gwn)を生成し、これらのオンオフを制御する。この第2スイッチング制御部(48b)もやはり、第2インバータ回路(46)が出力する出力交流の電圧を定める電圧指令信号(S3)とキャリア信号(C)との大小関係に基づいて、ゲート信号(Gup,…,Gwn)のパルス幅を制御する。この電圧指令信号(S3)は、第1スイッチング制御部(48a)に与えられる電圧指令信号(S1)とは別個の信号である。冷凍装置(1)の運転状態によっては、これらの電圧指令信号(S1,S3)が同じ電圧を指示している場合もあるし、互いに異なる電圧を指示している場合もある。なお、この電圧指令信号(S3)は、制御部(48)の外部から与えてもよいし、制御部(48)が生成してもよい。
【0043】
そして、第2スイッチング制御部(48b)は、タイミング信号(S2)に基づいて、第2インバータ回路(46)における前記スイッチングのタイミングが、キャリア信号(C)の1周期中に少なくとも1度は、第1インバータ回路(45)におけるスイッチングのタイミングと同期するように、第2インバータ回路(46)における前記スイッチングのタイミングを制御する。すなわち、この冷凍装置(1)では、第1スイッチング制御部(48a)がタイミング信号(S2)を出力し、第2スイッチング制御部(48b)がそのタイミング信号(S2)を用いて、第2インバータ回路(46)に対してゲート信号を出力することによって、両インバータ回路(45,46)のスイッチングタイミングの同期を図るのである。
【0044】
〈アース線(49)〉
モータ(27)の各相の巻き線(Lu,Lv,Lw)とモータ(27)のステータコア(例えばケーシング)との間には、図2(B)に示すように、静電容量(Co)が形成されている。アース線(49)は、静電容量(Co)の一端を接地させるための配線であり、各モータ(27)に設けられている。
【0045】
〈コイル(50)〉
コイル(50)は、モータ(27)毎に対応して設けられている。すなわち、この例では、2つのコイル(50)がある。本実施形態では、それぞれのコイル(50)は、各モータ(27)に接続されたアース線(49)を共通のフェライトコア(51)(磁心)に、互いに同相となるように巻いたものである。なお、2つのコイル(50)の結合係数は、なるべく1に近くなるようにするのが好ましい。
【0046】
《冷凍装置(1)の動作》
上記の冷凍装置(1)では、一方あるいは両方のモータ(27)が運転されて、冷媒回路(21)で冷媒が循環して冷凍サイクル(具体的には例えば室内の冷房や暖房等)が行われる。この冷凍サイクルでは、冷凍装置(1)が発揮すべき能力に応じて各モータ(27)の運転状態(回転数)が制御される。具体的には、第1、第2インバータ回路(45,46)においてそれぞれインバータ制御が行われて、必要な能力に応じた交流電力が各モータ(27)に供給される。
【0047】
〈冷凍装置(1)におけるインバータ制御〉
上記インバータ制御では、各スイッチング制御部(48a,48b)が各インバータ回路(45,46)におけるスイッチングを制御する。図4は、各インバータ回路(45,46)において上アーム側の各スイッチング素子(Sup,Svp,Swp)のゲートにそれぞれ与えるゲート信号(Gup,Gvp,Gwp)の波形を説明する図である。この図では、ゲート信号(Gup,Gvp,Gwp)がハイレベルに表示されている場合には、その信号に対応した上アーム側のスイッチング素子がオン、それと対になる下アーム側のスイッチング素子がオフであることを示している。逆に、ゲート信号(Gup,Gvp,Gwp)がローレベルに表示されている場合には、そのゲート信号に対応した上アーム側のスイッチング素子がオフ、それと対になる下アーム側のスイッチング素子がオンであることを示している。図4の例では、第1インバータ回路(45)は、キャリア信号(C)の1周期中の、t1、t2、t3、t5、t6、及びt7においてスイッチング状態が変化している。これにより、第1、第2インバータ回路(45,46)では、キャリア信号(C)の1周期中に、コモンモード電圧が6回変化する。
【0048】
第1、第2インバータ回路(45,46)にそれぞれ与えられるゲート信号(Gup,Gvp,Gwp)のパルス幅は、各モータ(27)に流すべき電流の大きさに応じて決定される。そのため、この冷凍装置(1)では、両方のモータ(27)に同じ大きさ電流が流れるように各インバータ回路(45,46)が制御される場合もあれば、冷凍装置(1)が発揮すべき能力によっては、各モータ(27)に異なる大きさの電流が流れるように制御される場合もある。図4は、各モータ(27)に異なる大きさの電流が流れるように、第1、第2スイッチング制御部(48a,48b)が、第1、第2インバータ回路(45,46)をそれぞれ制御する例である。この例では、第1インバータ回路(45)の方に、第2インバータ回路(46)よりもパルス幅が大きいゲート信号(Gup,…,Gwn)が与えられている。
【0049】
〈スイッチングタイミングの同期〉
本実施形態では、第1スイッチング制御部(48a)は、タイミング信号(S2)を第2スイッチング制御部(48b)に出力している。そのため、第2スイッチング制御部(48b)は、第1インバータ回路(45)におけるスイッチングのタイミングを知ることができる。そして、第2スイッチング制御部(48b)は、タイミング信号(S2)に基づいて、第2インバータ回路(46)におけるスイッチングタイミングを制御する。図4の例では、第2スイッチング制御部(48b)は、タイミング信号(S2)に基づいて、第1スイッチング制御部(48a)がゲート信号(Gvp)を出力したタイミング(t2)で、ゲート信号(Gup)を出力している。すなわち、第1インバータ回路(45)と第2インバータ回路(46)は、t2においてスイッチングタイミングが同期している。なお、第1、第2インバータ回路(45,46)を同じ出力に制御する場合には、キャリア信号(C)の1周期中に起こる6回のコモンモード電圧の変化全てにおいて、両者のスイッチングが同期することになる。
【0050】
〈冷凍装置(1)におけるコモンモードノイズ〉
冷凍装置(1)では、各モータ(27)には、巻き線(図示は省略)とアース間に静電容量(Co)がそれぞれ形成される。この状態で、各インバータ回路(45,46)でスイッチングが行われると、各モータ(27)の静電容量(Co)には接続されたインバータ回路(45,46)におけるスイッチングのタイミングに、パルス状の電圧(すなわちコモンモード電圧)が発生する。具体的には、各インバータ回路(45,46)では、キャリア信号(C)の1周期中にコモンモード電圧が6回変化し、図4に示すように、各モータ(27)の静電容量(Co)には、それぞれのスイッチングタイミングで立上がる、あるいは立下がるパルス状の電圧が発生する。そして、このコモンモード電圧の急峻な変化に伴って、この静電容量(Co)には、図5に示すように高周波電流(以下、漏れ電流ともいう)が流れる。各モータ(27)は、既述の通り、配管(28)やケーシング(20)とは電気的に絶縁されているので、各モータ(27)からの漏れ電流は、いわゆるコモンモードノイズとして、それぞれのモータ(27)に接続されたコイル(50)とアース線(49)を介してグランドに流れることになる。
【0051】
この場合、各インバータ回路(45,46)のスイッチングタイミングは上記のように、キャリア信号(C)の1周期の間に少なくとも一度は同期しているので、それぞれのインバータ回路(45,46)におけるコモンモード電圧の立上がりタイミング同士もしくは立下りタイミング同士は、キャリア信号(C)の1周期中に少なくとも1度は同期する。図4に示した例では、t2において第1、第2インバータ回路(45,46)のスイッチングタイミングが同期し、このt2においてコモンモード電圧の立上がりタイミングが同期している。
【0052】
《本実施形態における効果》
本実施形態では各コイル(50)が1つのフェライトコア(51)に同相に巻かれているので、上記のようにスイッチングタイミングが同期すると、各コイル(50)には同じ向きの磁束が発生する。これにより、一方の巻き線によって発生した磁束は、もう一方の巻き線に入り込むことになる。このように磁束が入り込むことにより、そのコイル(50)は、単独でフェライトコア(51)に巻かれている場合よりも、インダクタンス(L)が大きなコイルとして機能する。このように、より大きなインダクタンス(L)を得られると、それぞれのコイル(50)を介してアース線(49)に流れ込むコモンモードノイズのレベルを低減させることが可能になる。
【0053】
本願発明者は、コモンモードノイズの低減効果についてシミュレーションで検証した。図6は、本実施形態の電力供給部(4)とモータ(27)をモデル化した回路図である。このモデルでは、各モータ(27)は、500μHのコイルと250Ωの抵抗で表している。また、モータ(27)とアースの間の静電容量(Co)として1000pFの容量の静電容量(Co)を設けてある。また、電源(60,61)がそれぞれ第1、第2インバータ回路(45,46)に対応している。
【0054】
そして、このシミュレーションでは、両方のモータ(27)に同じ大きさ電流が流れるように各インバータ回路(45,46)を制御し、これらのインバータ回路(45,46)によって、同じコモンモード電圧が発生した場合を想定している。図7は、このシミュレーションの回路において各電源(60,61)から発生するコモンモード電圧の波形を示す図である。なお、このモデルでは、モータ(27)とアース間の電圧をコモンモードノイズのレベルとして、電圧計(62)で検出している。
【0055】
本願発明者は、上記のモデルにおいて、両コイル(50)の結合係数(K)の値が0、及び1のそれぞれの場合についてシミュレーションを行った。結合係数(K)の値が0の場合のシミュレーションは、コイル(50)が別個のフェライトコアに巻かれるなどして、それぞれ単独で用いられる場合に相当する。また、結合係数(K)の値が1の場合のシミュレーションは、両コイル(50)が同じフェライトコア(51)に同相に巻かれた場合に相当する。なお、実際のコイルでは結合係数(K)は1よりも小さいが、ここでは効果の確認の意味で理想的な値である1でシミュレーションを行っている。勿論、電力供給部(4)の設計・製造では、結合係数(K)がなるべく1に近づくようにするのが好ましい。図8は、上記モデルにおけるコモンモードノイズのレベルのシミュレーション結果を示す図である。図8では、コモンモードノイズのレベルを時系列で示してある。同図に示すように、結合係数(K)が1の場合には、コモンモードノイズのレベルが低減していることが分かる。以上のように、本実施形態によれば、コモンモードノイズを低減することが可能になる。それゆえ、例えば、ノイズフィルタ(41)を各電力変換装置(42a,42b)で共用しても、該ノイズフィルタ(41)の大型化などを行う必要がない。
【0056】
《実施形態1の変形例》
図9は、実施形態1の変形例に係る電力供給部(70)の構成を示すブロック図である。この電力供給部(70)は、実施形態1の電力供給部(4)に、検出部(71)を追加するとともに、第2スイッチング制御部(48b)の構成の一部を変更したものである。
【0057】
この検出部(71)は、各コイル(50)に流れ込む漏れ電流の立上がりタイミングをそれぞれ検出するようになっている。また、本変形例の第2スイッチング制御部(48b)は、立上がりタイミングの相互のずれが低減するように、タイミング信号(S2)に基づくスイッチングのタイミングを補正する。
【0058】
例えば、モータ(27)や配線においてインピーダンスのばらつき等があると、スイッチングタイミングがずれて、コモンモード電圧の立上がり若しくは立下りのタイミングがずれる可能性が考えられる。これに対し本変形例では、例えば、第2インバータ回路(46)で駆動されたモータ(27)からの漏れ電流の立上がりタイミングが、もう一方のモータ(27)からの漏れ電流の立上がりタイミングよりも早い場合には、タイミング信号(S2)が示すタイミングよりも遅いタイミングで、第2インバータ回路(46)がスイッチングを行うようにする。このようにスイッチングタイミングを補正することで、上記のようにモータ(27)や配線のインピーダンスにばらつき等があっても、キャリア信号(C)の1周期中に少なくとも1度は、各コイル(50)間で、漏れ電流立上がりタイミングを確実に同期させることが可能になる。すなわち、本変形例では、モータ(27)や配線のインピーダンスのばらつき等があった場合などにも、コモンモードノイズのレベルを確実に低減させることが可能になる。
【0059】
なお、検出部(71)において漏れ電流の立下がりタイミングを検出するようにしてもよい。この場合、第2スイッチング制御部(48b)では、立下がりタイミングの相互のずれが低減するように、タイミング信号(S2)に基づくスイッチングのタイミングを補正する。
【0060】
《発明の実施形態2》
図10は、本発明の実施形態2に係る電力供給部(80)の構成を示すブロック図である。この電力供給部(80)は、制御部の構成が実施形態1と異なっている。
【0061】
本実施形態の制御部(81)は、第1、第2インバータ回路(45,46)に共通のスイッチング制御部(81a)を有しており、このスイッチング制御部(81a)で、両方のインバータ回路(45,46)のスイッチングを制御する。詳しくは、このスイッチング制御部(81a)は、各インバータ回路(45,46)に対して共通のゲート信号(Gup,…,Gwn)(スイッチング制御信号)を出力する。
【0062】
具体的には、このスイッチング制御部(81a)は、第1、第2インバータ回路(45,46)に共通の電圧指令信号(S4)が入力されている。この電圧指令信号(S4)も出力交流の電圧を定める信号であり、制御部(81)の外部から与えてもよいし、該制御部(81)が生成してもよい。そして、スイッチング制御部(81a)は、この電圧指令信号(S4)とキャリア信号(C)との大小関係に基づいて、第1、第2インバータ回路(45,46)の両方に対し、同じゲート信号(Gup,…,Gwn)を出力する。すなわち、本実施形態の第1、第2インバータ回路(45,46)は、同じタイミングでスイッチングを行うことになる。したがって、本実施形態では、第1、第2インバータ回路(45,46)の両者は、キャリア信号(C)の1周期中に行われる6回のコモンモード電圧変動の全てについて同期させることが可能になる。これにより、本実施形態では、より効果的にコモンモードノイズを低減させることが可能になる。
【0063】
《その他の実施形態》
なお、上記の各実施形態や変形例で示したモータ(圧縮機)の台数は例示である。さらに多くのモータ(圧縮機)を備えた冷凍装置にも適用できる。
【0064】
また、電力変換装置の構成も例示であり、その他にも例えばマトリクスコンバータなどを採用してもよい。
【0065】
また、各インバータ回路(45,46)や各コンバータ回路(43,44)の回路構成も例示である。同様に、各インバータ回路(45,46)で行われるインバータ制御の方式も例示である。他の方式のインバータ制御であっても本発明の適用は可能である。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、モータで駆動される圧縮機を複数台有した冷凍装置として有用である。
【符号の説明】
【0067】
1 冷凍装置
21 冷媒回路
22 圧縮機
27 モータ
28 配管
42a 第1電力変換装置(電力変換装置)
42b 第2電力変換装置(電力変換装置)
48 制御部
48a 第1スイッチング制御部
48b 第2スイッチング制御部
50 コイル
51 フェライトコア(磁心)
71 検出部
81 制御部
81a スイッチング制御部
S2 タイミング信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ(27)を有した圧縮機(22)を複数備え、冷媒回路(21)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷凍装置であって、
前記モータ(27)毎に設けられ、入力された電力をスイッチングして出力電力に変換し、対応したモータ(27)に前記出力電力を供給する電力変換装置(42a,42b)と、
周期的に変化するキャリア信号(C)に同期して、各電力変換装置(42a,42b)における前記スイッチングを制御する制御部(48)と、
前記モータ(27)毎に設けられ、対応したモータ(27)に形成された静電容量(Co)を接地させるコイル(50)と、
各コイル(50)が同相に巻かれた磁心(51)と、
を備え、
前記制御部(48)は、それぞれの電力変換装置(42a,42b)間で、前記スイッチングによるコモンモード電圧の立上がりタイミング同士又は立下りタイミング同士が、前記キャリア信号(C)の1周期中に少なくとも1度は同期するように、前記スイッチングのタイミングを制御することを特徴とする冷凍装置。
【請求項2】
請求項1の冷凍装置において、
前記制御部(48)は、
何れか1つの電力変換装置(42a)におけるスイッチングを制御するとともに、該スイッチングのタイミングを示すタイミング信号(S2)を出力する第1スイッチング制御部(48a)と、
前記タイミング信号(S2)を用いて、他の電力変換装置(42b)におけるスイッチングのタイミングを制御する第2スイッチング制御部(48b)と、
を備えていることを特徴とする冷凍装置。
【請求項3】
請求項2の冷凍装置において、
それぞれのコイル(50)に流れ込む電流が立上がる又は立下る電流変化タイミングを検出する検出部(71)を備え、
前記第2スイッチング制御部(48b)は、前記電流変化タイミングのずれが低減するように、前記スイッチングのタイミングを補正することを特徴とする冷凍装置。
【請求項4】
請求項1の冷凍装置において、
前記制御部(81)は、各電力変換装置(42a,42b)に共通の制御信号(Gup,…,Gwn)を出力して、各電力変換装置(42a,42b)におけるスイッチングを制御するスイッチング制御部(81a)を有していることを特徴とする冷凍装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうちの何れか1つの冷凍装置において、
それぞれのモータ(27)は、前記冷媒回路(21)を構成する配管(28)とは電気的に絶縁されていることを特徴とする冷凍装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−97668(P2011−97668A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246546(P2009−246546)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】