説明

出力料金明細処理システム及び出力料金明細処理方法

【課題】 顧客が画像形成装置における任意の期間の出力履歴明細とカウンター料金を任意のタイミングで知ることができる出力料金明細処理システムを提供する。
【解決手段】 コンピュータ1と画像形成装置2と出力料金明細処理装置3とがネットワーク4を介して通信接続される出力料金明細処理システムであって、出力料金明細処理装置3は、任意のタイミングで画像形成装置2の出力履歴を、ネットワーク4を介して取得し、出力履歴に基づいて画像形成装置2毎に任意の期間における出力形式毎の出力枚数を集計し、出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を算出し、集計された出力形式毎の出力枚数とカウンター料金を出力または記憶保持するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータとプリンタ、複写機、FAX、複合機などの画像形成装置と出力料金明細処理装置とがネットワークを介して通信接続され、画像形成装置の出力履歴、カウンター料金(印刷、複写、FAX出力枚数に対する課金)などの出力料金明細を処理するための出力料金明細処理システム及び出力料金明細処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置の出力履歴明細とカウンター料金(印刷、複写、FAX出力枚数に対する課金)を顧客毎に処理するシステムでは、月毎のカウンター料金を画像形成装置毎に取りまとめ、定時請求書を顧客に郵送し、顧客は指定した支払い方法(銀行振込、銀行口座引落、払込取扱票によるコンビニエンスストアでの支払い等)でカウンター料金を支払うようになっている。
なお、特許文献1には、カタログの提供や発注処理などの種々の電子サービスを複写システムで提供する場合、各サービスを適切に判断し、サービス内容に応じた課金対象を決定すると共に支払いの面での公正さを保てる適切な料金徴収を有した複写システムと課金方法が提案されている。
【特許文献1】特開2003−85454公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した従来の画像形成装置の出力履歴明細とカウンター料金を顧客毎に処理するシステムでは、顧客が画像形成装置で出力した時点では支払うべき料金がいくらであるか確認する方法がなく、毎月の請求書に記載された内容でしか利用合計額や出力履歴明細を知ることがないという不具合がある。
また、出力履歴を確認できるカウンターが画像形成装置に装着されている場合もあるが、出力の種類(モノクロ印刷、カラー印刷、複写、FAX出力等)や合計出力枚数などによって1枚あたりの料金が異なる場合には、複雑な計算式を基にカウンター料金を計算しなければならない。
また、複数の画像形成装置を利用している場合には、画像形成装置毎に出力履歴を確認し、カウンター料金を計算した上で、合計金額を算出しなければならず、複数の画像形成装置のカウンター料金を知るためにはさらに煩雑な作業が必要になる。
そこで、本発明は上記の問題点を解決し、顧客が画像形成装置における任意の期間の出力履歴明細とカウンター料金を任意のタイミングで知ることができる出力料金明細処理システムと出力料金明細処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、コンピュータと画像形成装置と出力料金明細処理装置とがネットワークを介して接続される出力料金明細処理システムであって、前記出力料金明細処理装置は任意のタイミングにより前記画像形成装置の出力履歴を、前記ネットワークを介して取得し、取得した出力履歴に基づいて前記画像形成装置毎に任意の期間における出力形式毎の出力枚数を集計すると共に、集計した出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を算出し、出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を出力または記憶保持する出力料金明細処理システムであることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、コンピュータと画像形成装置と出力料金明細処理装置とがネットワークを介して接続される出力料金明細処理システムにおける出力料金明細方法であって、前記画像形成装置の出力履歴を、前記ネットワークを介して取得する第1ステップと、取得した出力履歴に基づいて前記画像形成装置毎に任意の期間内における出力形式毎の出力枚数を集計する第2ステップと、該第2ステップにおいて集計した出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を算出する第3ステップと、出力形式毎の出力枚数とカウンター料金を出力または記憶保持する第4ステップとを実行する出力料金明細処理方法であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の出力料金明細処理システムにおいて、前記コンピュータは前記画像形成装置毎に取得したい出力履歴の所定期間を入力する入力手段を備え、前記出力料金明細処理装置は、前記画像形成装置毎の出力履歴の取得を要求する要求手段と、該要求手段において要求した前記画像形成装置毎の所定期間内の出力履歴を、前記ネットワークを介して取得する取得手段と、該取得手段において取得した出力履歴を記憶する記憶手段と、該記憶手段において記憶した出力履歴に基づいて前記画像形成装置毎に所定の期間内の出力形式毎の出力枚数を集計する集計する集計手段と、該集計手段において集計した出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を算出する算出手段と、前記集計手段において集計した出力形式毎の出力枚数と、前記算出手段において算出した料金とを所定のタイミングで出力する出力手段と、を備えている出力料金明細処理システムであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の出力料金明細処理システムにおいて、前記出力料金明細処理装置は、複数の前記画像形成装置に対して、前記ネットワークを介して、前記出力履歴を要求すると共に、該当する複数の画像形成装置からの出力履歴を、ネットワークを介して取得し、取得した出力履歴に基づいて複数の前記画像形成装置の期間内の出力形式毎の出力枚数の総計を集計すると共に、集計した出力形式毎の出力枚数の総計からカウンター料金の総計を算出し、出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を所定のタイミングで出力する出力料金明細処理システムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の出力料金明細処理システムは、顧客がアクセス可能な出力料金明細処理装置上で、複数の画像形成装置における任意の期間の出力形式(モノクロ印刷、カラー印刷、複写、FAX出力)毎のカウンター料金を算出し、出力枚数やカウンター料金などの出力履歴明細を作成及び記憶保持することにより、顧客は任意のタイミングで任意期間の複数の画像形成装置における出力履歴明細を取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る出力料金明細処理システムの構成図である。
本実施の形態に係る出力料金明細処理システムは、図示しないディスプレイと入力装置(入力手段)を有するコンピュータ1と画像形成装置2と出力料金明細処理装置3とがネットワーク(インターネットまたは公衆網)4を介して通信接続されることで構築されている。
次に、本実施の形態に係る出力料金明細処理システムの動作を説明する。コンピュータ1は、出力料金明細処理装置3にアクセスする。そして出力料金明細処理装置1上で、目的の画像形成装置2を選択し、取得したい出力履歴明細とカウンター料金の期間を指定する。
次に出力料金明細処理装置3は、選択された画像形成装置2にアクセスし出力履歴を取得する。そして出力料金明細処理装置3は、出力履歴を基にカウンター料金を計算する。選択された画像形成装置2が複数の場合は、画像形成装置2毎のカウンター料金の合計額を計算する。
そして出力料金明細処理装置3は、出力形式毎の出力枚数とカウンター料金を明示した出力履歴明細を作成する。最後に出力料金明細処理装置3は、作成した出力履歴明細をコンピュータ1に出力し、同時にその出力履歴明細を記憶保持する。コンピュータ1はその出力履歴明細をディスプレイに表示する。
【0007】
このような本実施の形態の出力料金明細処理システムにおいては、出力料金明細処理装置3は任意のタイミングにより画像形成装置2の出力履歴を、ネットワーク4を介して取得し、取得した出力履歴に基づいて画像形成装置2毎に任意の期間における出力形式毎の出力枚数を集計すると共に、集計した出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を算出し、出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を出力または記憶保持すれば、顧客は任意のタイミングで任意期間の複数の画像形成装置2における出力履歴明細を取得することができる。
具体的には、コンピュータ1は画像形成装置2毎に取得したい出力履歴の所定期間を入力する入力装置を備えると共に、出力料金明細処理装置3は、画像形成装置2毎の出力履歴の取得を要求する要求手段と、該要求手段において要求した画像形成装置2毎の所定期間内の出力履歴を、ネットワーク4を介して取得する取得手段と、取得手段において取得した出力履歴を記憶する記憶手段と、記憶手段において記憶した出力履歴に基づいて前記画像形成装置2毎に所定の期間内の出力形式毎の出力枚数を集計する集計する集計手段と、集計手段において集計した出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を算出する算出手段と、集計手段において集計した出力形式毎の出力枚数と、算出手段において算出した料金とを所定のタイミングで出力する出力手段とを備えるようにすれば、顧客は任意のタイミングで任意期間の複数の画像形成装置2における出力履歴明細を取得することができる。
また本実施の形態の出力料金明細処理システムは、複数の画像形成装置2に対して、ネットワーク4を介して出力履歴を要求すると共に、該当する複数の画像形成装置2からの出力履歴を、ネットワーク4を介して取得し、取得した出力履歴に基づいて複数の画像形成装置2の期間内の出力形式毎の出力枚数の総計を集計すると共に、集計した出力形式毎の出力枚数の総計からカウンター料金の総計を算出し、出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を所定のタイミングで出力すれば、複数の画像形成装置のカウンター料金を容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態に係る出力料金明細処理システムの構成図。
【符号の説明】
【0009】
1 コンピュータ、2 画像形成装置、3 出力料金明細処理装置、4 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータと画像形成装置と出力料金明細処理装置とがネットワークを介して接続される出力料金明細処理システムであって、前記出力料金明細処理装置は任意のタイミングにより前記画像形成装置の出力履歴を、前記ネットワークを介して取得し、取得した出力履歴に基づいて前記画像形成装置毎に任意の期間における出力形式毎の出力枚数を集計すると共に、集計した出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を算出し、出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を出力または記憶保持することを特徴とする出力料金明細処理システム。
【請求項2】
コンピュータと画像形成装置と出力料金明細処理装置とがネットワークを介して接続される出力料金明細処理システムにおける出力料金明細方法であって、前記画像形成装置の出力履歴を、前記ネットワークを介して取得する第1ステップと、取得した出力履歴に基づいて前記画像形成装置毎に任意の期間内における出力形式毎の出力枚数を集計する第2ステップと、該第2ステップにおいて集計した出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を算出する第3ステップと、出力形式毎の出力枚数とカウンター料金を出力または記憶保持する第4ステップとを実行することを特徴とする出力料金明細処理方法。
【請求項3】
請求項1記載の出力料金明細処理システムにおいて、前記コンピュータは、前記画像形成装置毎に取得したい出力履歴の所定期間を入力する入力手段を備え、前記出力料金明細処理装置は、前記画像形成装置毎の出力履歴の取得を要求する要求手段と、該要求手段において要求した前記画像形成装置毎の所定期間内の出力履歴を、前記ネットワークを介して取得する取得手段と、該取得手段において取得した出力履歴を記憶する記憶手段と、該記憶手段において記憶した出力履歴に基づいて前記画像形成装置毎に所定の期間内の出力形式毎の出力枚数を集計する集計する集計手段と、該集計手段において集計した出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を算出する算出手段と、前記集計手段において集計した出力形式毎の出力枚数と、前記算出手段において算出した料金とを所定のタイミングで出力する出力手段と、を備えていることを特徴とする出力料金明細処理システム。
【請求項4】
請求項3記載の出力料金明細処理システムにおいて、前記出力料金明細処理装置は、複数の前記画像形成装置に対して、前記ネットワークを介して、前記出力履歴を要求すると共に、該当する複数の画像形成装置からの出力履歴を、ネットワークを介して取得し、取得した出力履歴に基づいて複数の前記画像形成装置の期間内の出力形式毎の出力枚数の総計を集計すると共に、集計した出力形式毎の出力枚数の総計からカウンター料金の総計を算出し、出力形式毎の出力枚数からカウンター料金を所定のタイミングで出力することを特徴とする出力料金明細処理システム。

【図1】
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【公開番号】特開2006−190219(P2006−190219A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−3159(P2005−3159)
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】