説明

分圧回路

【課題】電圧源からソース電流が流れず、かつ電圧源に対してシンク電流が流れ込まず、高い精度にて入力電圧を所定の比により分圧する分圧回路を提供する
【解決手段】本発明の分圧回路は、入力電圧に対応して第1抵抗に流れる電流を定電流として出力する定電流回路と、定電流が入力電流となり、第1出力電流を出力する第1カレントミラー回路と、第1出力電流が入力電流となり、第2出力電流を出力する第2カレントミラー回路と、第2カレントミラー回路の第2出力電流が出力される出力端子に接続された第2抵抗とを有し、第1カレントミラー回路及び第2カレントミラー回路のカレントミラー比と、第2抵抗及び第1抵抗の抵抗比とにより、第2抵抗の両端の電位差である分圧電圧を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力される電圧を所定の比にて分圧して出力する分圧回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、入力される電圧を内部回路等において使用する所定の電圧に、設定された比により分圧する分圧回路が用いられている。
分圧回路としては、正確な電位差を発生させるために、図3に示すように抵抗(例えば500、501、502)を直列に接続し、それらの抵抗値の比により電圧源あるいは信号源からの入力電圧を分圧して分圧電圧を出力する抵抗分圧回路が一般的であり、種々の回路構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平02−250514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、抵抗分圧回路は、入力の信号源と接地点との間に直列に抵抗を接続して構成されているため、分圧のために電力を消費する問題がある。
また、抵抗分圧回路から分圧した電圧を、この電圧を使用する負荷回路へ供給する際、この負荷回路からのソース電流や、負荷回路へのシンク電流が発生した場合、電圧降下が分圧抵抗内にて発生し、等価的に分圧抵抗比を変化させ、分圧した電圧値を正確に得ることができないという問題がある。
このため、抵抗分圧回路は、入力の信号源が電力を供給できない高インピーダンスの場合や、分圧回路から負荷電流を供給しなければならない場合など、高精度の分圧が行えないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、電圧源からソース電流が流れず、かつ電圧源に対してシンク電流が流れ込まず、高い精度にて入力電圧を所定の比により分圧する分圧回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の分圧回路は、入力電圧に対応して第1抵抗に流れる電流を定電流として出力する定電流回路と、前記定電流が入力電流となり、第1出力電流を出力する第1カレントミラー回路と、前記第1出力電流が入力電流となり、第2出力電流を出力する第2カレントミラー回路と、前記第2カレントミラー回路の第2出力電流が出力される出力端子に接続された第2抵抗とを有し、前記第1カレントミラー回路及び前記第2カレントミラー回路のカレントミラー比と、前記第2抵抗及び前記第1抵抗の抵抗比とにより、該第2抵抗の両端に生じる電位差を調整し、該電位差を前記入力電圧の分圧電圧として出力することを特徴とする。
【0007】
本発明の分圧回路は、前記定電流回路が、非反転入力端子に前記入力電圧が入力され、反転入力端子が前記第1抵抗を介して接地されたオペアンプと、前記オペアンプの出力端子がゲートに接続され、ソースが前記オペアンプの前記反転入力端子に接続され、ドレインから前記定電流を出力する第1MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタとから構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の分圧回路は、前記第1カレントミラー回路が、ソースが電源に接続され、ゲートがドレインに接続された第2MOSトランジスタと、ソースが前記電源に接続され、ゲートが前記第2MOSトランジスタのドレインに接続された第3MOSトランジスタとから構成され、前記第2MOSトランジスタのドレインより前記定電流が流れ、前記第3MOSトランジスタのドレインより第1出力電流が流れることを特徴とする。
【0009】
本発明の分圧回路は、前記第2のカレントミラー回路が、ソースが接地され、ゲートがドレインに接続された第4MOSトランジスタと、ソースが接地され、ゲートが前記第4MOSトランジスタのドレインに接続された第5MOSトランジスタとから構成され、前記第4MOSトランジスタのドレインに前記第1出力電流が流れ、前記第5MOSトランジスタのドレインから、前記第2抵抗を介して第2出力電流が流れることを特徴とする。
【0010】
本発明の分圧回路は、前記電源にドレインが接続され、ゲートに前記入力電圧が印加され、ソースが前記第2抵抗を介して前記第5MOSトランジスタのドレインに接続されている第6MOSトランジスタをさらに有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、入力段に抵抗を用いていないため、電流源あるいは信号源との間にて、シンク電流及びソース電流が流れることがなく、電流源あるいは信号源の電圧を変化させることなく、かつ電流源及び信号源の消費電力を増加させることなく、高い精度にて入力電圧を、所定の比の分圧電圧に分圧することができる。
また、本発明によれば、従来例のように抵抗比のみでなく、第1カレントミラー回路及び第2カレントミラー回路とのカレントミラー比を用いて、入力電圧の分圧比を設定することができ、抵抗比のみに比較し、より分圧比の設定の範囲における自由度を大きく取ることができる。
また、本発明によれば、分圧する入力電圧を出力する電圧源または信号源以外の他の電圧を用いているため、電流源及び信号源の消費電力を増加させることなく、高い精度にて入力電圧を、所定の比の分圧電圧に分圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による分圧回路の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のオペアンプ11の構成例を示すブロック図である。
【図3】従来の抵抗分割回路の構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態による分圧回路を図面を参照して説明する。図1は同実施形態の分圧回路1の構成例を示すブロック図である。本実施形態は、接地電圧基準ではなく、中間電位において微少な電圧差を出力する分圧回路の構成に関する。
この図において、本実施形態の分圧回路1は、オペアンプ11、抵抗R1、抵抗R2、MOSトランジスタM1、M2、M3、M4、M5,M6、バッファ12を有している。
ここで、MOSトランジスタM1、M4,M5,M6はnチャネル型MOSトランジスタであり、MOSトランジスタM2及びM3はpチャネル型MOSトランジスタである。また、バッファ12は、ゲインが「1」のバッファアンプであり、入力インイーダンスの低い負荷回路に電力を供給する場合、抵抗R2(抵抗値r2)を介して電流を供給する場合、電流容量がとれずに電圧値が変化してしまうことを抑制するために設けられている。
【0014】
オペアンプ11は、非反転入力端子(+)に電圧源(あるいは信号源)100(電圧値Vdd)の+側端子が接続され、この非反転入力端子に対して電圧値VINPUTの電源電圧が印加され、反転入力端子(−)が抵抗R1(抵抗値r1)を介して接地されている。上記電圧源100の−側端子も接地されている(ボルテージフォロア構成)。
MOSトランジスタM1は、ゲートが上記オペアンプ11の出力端子に接続され、ソースがオペアンプ11の非反転入力端子と接続点Aにおいて接続されている。ここで、上記抵抗R1は、一端が接続点Aに接続され、他端が接地されている。
上記オペアンプ11、抵抗R1及びMOSトランジスタM1が定電流回路を構成しており、この定電流回路において、オペアンプ11は、接続点Aの電圧が入力電圧の電圧値VINPUTと同様となるよう、MOSトランジスタM1のゲートに対して出力電圧を印加し、MOSトランジスタM1にドレイン電流を流す。このドレイン電流が定電流となる。
【0015】
MOSトランジスタM2は、ソースが電源200に接続され、ゲートが自身のドレインに接続され、ドレインが上記MOSトランジスタM1のドレインに接続されている。
MOSトランジスタM3は、ソースが上記電源200に接続され、ゲートが上記MOSトランジスタM2のドレインに接続されている。この電源200は、電圧源100とは異なる電圧源である。
MOSトランジスタM1及びMOSトランジスタM2が第1カレントミラー回路を構成しており、この第1カレントミラー回路において、MOSトランジスタM2のドレインに対して上記定電流が入力電流として入力されると(すなわち、上記定電流がドレイン電流として、MOSトランジスタM2に流れると)、MOSトランジスタM2とMOSトランジスタM3との電流比n1(同一のゲート電圧が印加された場合に流れるドレイン電流の比)に対応した第1出力電流が、MOSトランジスタM3のドレインから出力される。
【0016】
MOSトランジスタM4は、ドレインが自身のゲートに接続されるとともに、MOSトランジスタM3のドレインに接続されており、ソースが接地されている。
MOSトランジスタM5は、ゲートがMOSトランジスタM4のドレインに接続され、ソースが接地されている。
MOSトランジスタM4とMOSトランジスタM5が第2カレントミラー回路を構成しており、この第2カレントミラー回路において、MOSトランジスタM4のドレインに対して上記第1出力電流が入力電流として入力されると(すなわち、上記第1出力電流がドレイン電流として、MOSトランジスタM4に流れると)、MOSトランジスタM4とMOSトランジスタM5との電流比n2に対応した第2出力電流が、MOSトランジスタM5のドレインから出力される。
また、上述した第1のカレントミラー回路及び第2のカレントミラー回路は、一例であり、いずれもこの構成のカレントミラー回路に限らず、他の構成のカレントミラー回路を用いても良い。
【0017】
MOSトランジスタM6は、ドレインが電源200に接続され、ゲートに電圧源100の出力する入力電圧が印加され、ソースが接続点Bにおいて抵抗R2の一端と接続されている。
抵抗R2は、他端が接続点Cにおいて上記MOSトランジスタM5のドレインに接続されている。
上述したように、本実施形態においては、分圧対象となる入力電圧が印加される入力段が、オペアンプ11の非反転入力端子及びMOSトランジスタM6のゲートのみであり、それぞれ高い入力インピーダンスを有しているため、電圧源100に対して、従来のようにソース電流及びシンク電流が発生せず、電圧源100から出力される入力電圧の電圧値VINPUTを変動させることがない。
【0018】
本実施形態の分圧回路は、接続点B(出力電圧の電圧値V2)及び接続点C(出力電圧の電圧値V1)との間の電位差V2−V1を、入力電圧を分圧した分圧電圧として出力する。
また、接続点Bの出力抵抗は、ほぼMOSトランジスタM6のオン抵抗、すなわちトランスコンダクタンスgmの逆数となる。
一方、接続点Cの出力抵抗は、ほぼ抵抗R2の抵抗値r2となるが、上述したように、ゲインが「1」のバッファ12を用いることにより、低出力抵抗にて接続点Cから出力電圧を出力することができる。
ここで、電源200の電圧値は、電圧源100の出力電圧の電圧値VINPUTにMOSトランジスタM6の閾値電圧を加算した電圧値より高く設定する必要がある。
【0019】
上述した構成により、MOSトランジスタM1には、以下の(1)式によるドレイン電流、すなわち定電流IM1が流れる。
【0020】
【数1】

【0021】
また、第1カレントミラー回路及び第2カレントミラー回路との間のカレントミラー比をn(=n1×n2)とすると、MOSトランジスタM6に流れるドレイン電流、すなわち第2出力電流IM6は、以下の(2)式により求められる。本実施形態においては、入力電圧を分圧するため、n<1に設定されている。
【0022】
【数2】

【0023】
接続点Bの電圧をV2とし、接続点Cの電圧をV1とすると、本実施形態における分圧電圧である接続点B及び接続点C間の電位差、すなわち抵抗R2の端子間の電位差V2−V1は、以下の(3)式により求められる。
【0024】
【数3】

【0025】
上記電圧V2は、入力電圧の電圧値VINPUTからMOSトランジスタM6のゲート-ソース間電圧VGS(MOSトランジスタM6の閾値電圧)を減算した電圧値となる。(3)式から判るように、抵抗R1及び抵抗R2を一定の抵抗比に設定しておき、上記カレントミラー比nを変更させることにより、任意に入力電圧の分圧比を大きな範囲において制御することができる。
ここで、それぞれの抵抗間の抵抗値は、製造プロセスのバラツキにより、抵抗のサイズによっては設計値に対して大きく変動してしまい、抵抗比の絶対値が変化し、高精度な分圧比の制御を行うことができなくなる可能性がある。分圧比を大きくしようし、抵抗間の抵抗値の比が大きいほどこの傾向は顕著となる。
【0026】
一方、MOSトランジスタ間の電流値の比の制御は、MOSトランジスタのサイズによる調整を抵抗値のバラツキよりも小さく制御することができる。このため、抵抗値を変化させて分圧比を調整する場合に比較し、カレントミラー比nを変更させることで、より高精度にかつ広範囲に分圧比を調整することができる。
すなわち、分圧比を大きくしようとする際、抵抗R1及び抵抗R2の抵抗値の差を大きくし、かつ抵抗R1及び抵抗R2の抵抗値比の絶対値を安定させるようにサイズを決定すると、抵抗を形成する領域として非常に大きな面積を必要とする。一方、抵抗に代えて、MOSトランジスタにより電流比を調整する場合、電流比の絶対値を安定させるのに必要なMOSトランジスタのサイズは、同様の電流比を抵抗を用いて得る場合に比較して小さく設定することができる。
【0027】
さらに、抵抗R1及び抵抗R2を抵抗値比を安定したサイズで形成することにより、抵抗値は温度特性により相互が同様の変化をするため、抵抗値比の温度特性は保たれる。
したがって、本実施形態によれば、電圧源の電圧の変動、使用環境としての温度変動、製造プロセスのバラツキに依存せずに、一定の分圧電圧を出力する分圧回路を得ることができる。また、MOSトランジスタも電圧源の電圧の変動、使用環境としての温度変動、製造プロセスのバラツキに対し、MOSトランジスタ相互間において電気特性が同様の変化をするため、電流値の比(例えば、上述したn1、n2)の絶対値は保たれることになる。
【0028】
次に、本実施形態における分圧回路において、エンハンスメント型のMOSトランジスタM6がゲート−ソース電圧VGSを有するため、入力電圧の電圧値VINPUTは、分圧電圧を生成するため、少なくともこのゲート−ソース電圧VGSより高くする必要がある。
ここで、MOSトランジスタM6を、ピンチオフ電圧Vpがマイナスの数値であるデプレッション型のMOSトランジスタ(nチャネル型)に変更することにより、入力電圧値VINPUTの最低値は、MOSトランジスタM5の飽和電圧VDSSAT以上とすることができる。また、入力電圧値VINPUTの最大値は、電源200の電圧値からMOSトランジスタM6の飽和電圧VDSSATを減算した数値となる。
また、通常のエンハンスメント型のMOSトランジスタM1を、上記MOSトランジスタM6と同様に、デプレッション型に変更することにより、MOSトランジスタM1は、入力電圧の電圧値VINPUTが「0」Vであっても動作可能となる。しかしながら、オペアンプ11の出力段がAB級動作であっても、入力電圧の電圧値VINPUTは接地電位からMOSトランジスタM1の飽和電圧VDSSAT以上である必要がある。
【0029】
上述した理由により、オペアンプ11のコモンモードにおける入力電圧CMVINPUTの範囲は、
・MOSトランジスタM1及びM6をデプレッション型にした場合
0V+VDSAT <CMVINPUT < Vdd−VDSSAT
・MOSトランジスタM1及びM6をエンハンスメント型にした場合
VGS+VDSAT <CMVINPUT < Vdd−VGS
と設定することができる。
【0030】
次に、図1におけるオペアンプ11は、入力される入力電圧に対する入力段が、入力インピーダンスが非常に高く設定できる、MOSトランジスタのゲートで形成されたタイプの差動アンプを用いることが必要であり、例えば、図2に示す定電圧回路、差動増幅回路、出力回路からなる構成をしている。
低電圧回路は、定電流源I1と、MOSトランジスタM18、MOSトランジスタM19、MOSトランジスタM20、MOSトランジスタM21、MOSトランジスタM26及びMOSトランジスタM27から構成されている。
ここで、MOSトランジスタM18、MOSトランジスタM19、MOSトランジスタM20はnチャネル型であり、MOSトランジスタM21、MOSトランジスタM26及びMOSトランジスタM27はpチャネル型である。
【0031】
差動増幅回路は、MOSトランジスタM11、MOSトランジスタM12、MOSトランジスタM13、MOSトランジスタM14、MOSトランジスタM15、MOSトランジスタM16、MOSトランジスタM22、MOSトランジスタM23、MOSトランジスタM24、MOSトランジスタM28、MOSトランジスタM29及びMOSトランジスタM30から構成されている。
ここで、MOSトランジスタM11、MOSトランジスタM12、MOSトランジスタM13、MOSトランジスタM14、MOSトランジスタM15、MOSトランジスタM16、MOSトランジスタM22、MOSトランジスタM23、MOSトランジスタM24、MOSトランジスタM28、MOSトランジスタM29及びMOSトランジスタM30はpチャネル型であり、MOSトランジスタM15及びMOSトランジスタM16はnチャネル型である。
【0032】
出力回路は、MOSトランジスタM17、MOSトランジスタM25、コンデンサC1から構成されている。ここで、MOSトランジスタM25はpチャネル型であり、MOSトランジスタM17はnチャネル型である。
上記定電圧回路が生成した定電圧により、差動増幅回路及び出力回路を駆動し、反転入力端子と非反転入力端子との間の電圧差の増幅を行う。
図1においては、ボルテージフォロワの構成となっており、イマジナリショートとして、反転入力端子と非反転入力端子との間の電圧差を「0」とするように、出力電圧が出力される構成となっている。
【0033】
上記オペアンプ11における重要な点は、MOSトランジスタにより構成され、反転入力端子(−)及び非反転入力端子(+)がMOSトランジスタのゲートに接続されていることである。
これにより、オペアンプ11の反転入力端子及び非反転入力端子の入力インピーダンスを高くすることができ、電圧源100に対してシンク電流およびソース電流を発生させ、電圧値VINPUTを変動させることが無くなる。
上述した図2のオペアンプ11は一例であり、電圧源100に対してシンク電流及びソース電流のいずれの発生を抑制し、入力電圧の電圧値VINPUTを変動させない程度に入力インピーダンスが高いタイプであれば、どのような回路構成のものを使用しても良い。
【符号の説明】
【0034】
1…分圧回路
11…オペアンプ
12…バッファ
100…電圧源
200…電源
C1…コンデンサ
M1,M2,M3,M4,M5,M6,M11,M12,M13,M14,M15,M16,M17,M18,M19,M20,M21,M22,M23,M24,M25,M26,M27,M28,M29,M30…MOSトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電圧に対応して第1抵抗に流れる電流を定電流として出力する定電流回路と、
前記定電流が入力電流となり、第1出力電流を出力する第1カレントミラー回路と、
前記第1出力電流が入力電流となり、第2出力電流を出力する第2カレントミラー回路と、
前記第2カレントミラー回路の第2出力電流が出力される出力端子に接続された第2抵抗と
を有し、
前記第1カレントミラー回路及び前記第2カレントミラー回路のカレントミラー比と、前記第2抵抗及び前記第1抵抗の抵抗比とにより、該第2抵抗の両端に生じる電位差を調整し、該電位差を前記入力電圧の分圧電圧として出力することを特徴とする分圧回路。
【請求項2】
前記定電流回路が、
非反転入力端子に前記入力電圧が入力され、反転入力端子が前記第1抵抗を介して接地されたオペアンプと、
前記オペアンプの出力端子がゲートに接続され、ソースが前記オペアンプの前記反転入力端子に接続され、ドレインから前記定電流を出力する第1MOSトランジスタと
から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の分圧回路。
【請求項3】
前記第1カレントミラー回路が、
ソースが電源に接続され、ゲートがドレインに接続された第2MOSトランジスタと、
ソースが前記電源に接続され、ゲートが前記第2MOSトランジスタのドレインに接続された第3MOSトランジスタと
から構成され、前記第2MOSトランジスタのドレインより前記定電流が流れ、前記第3MOSトランジスタのドレインより第1出力電流が流れることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分圧回路。
【請求項4】
前記第2のカレントミラー回路が、
ソースが接地され、ゲートがドレインに接続された第4MOSトランジスタと、
ソースが接地され、ゲートが前記第4MOSトランジスタのドレインに接続された第5MOSトランジスタと
から構成され、前記第4MOSトランジスタのドレインに前記第1出力電流が流れ、前記第5MOSトランジスタのドレインから、前記第2抵抗を介して第2出力電流が流れることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の分圧回路。
【請求項5】
前記電源にドレインが接続され、ゲートに前記入力電圧が印加され、ソースが前記第2抵抗を介して前記第5MOSトランジスタのドレインに接続されている第6MOSトランジスタをさらに有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の分圧回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−266225(P2009−266225A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103235(P2009−103235)
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】