説明

利用者認証装置、利用者認証プログラムおよび利用者認証方法

【課題】高い安全性を保証することが可能になること。
【解決手段】所定の時機において、認証情報記憶媒体にて提示される認証情報を変更するとともに、管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の識別情報に対応付けて記憶される認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更し、認証情報記憶媒体から読み込まれた識別情報および認証情報を、管理テーブルに現に記憶されている識別情報および認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する利用者が所定の操作対象を操作させることを認証する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、利用者認証装置、利用者認証プログラムおよび利用者認証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、住宅や会社や車両などの所定の施設内の安全性を確保するために、外界と当該施設内との境界に扉を設置し、扉に備え付けられた錠の形状と合致する形状を有する鍵を所有する利用者のみを、当該施設内に進入することができる正当な利用者であると認証している。
【0003】
すなわち、錠の形状と合致する形状を有する鍵を所有する利用者のみを、当該扉を操作して開錠あるいは施錠させることができる正当な利用者として認証することにより、施設内の安全性を保証している。
【0004】
しかし、鍵を紛失するなどの状況が発生した場合には、扉に備え付けられる錠を別の形状に変更して取り替えるとともに、鍵の形状も、変更された錠の形状と合致する形状に変更して取り替えなければならず、安全性の保証を維持することが容易ではないという問題点があった。
【0005】
そこで、安全性の保証を容易に維持するために、画像などの図柄を表示する鍵を用いて、扉を操作することができる正当な利用者として認証する方法が考えられ、例えば、特許文献1では、特定の画像が磁気インクなどで印刷された紙、樹脂フィルム、金属板を鍵とし、当該鍵に印刷された画像を認識し、予め登録されている画像である場合には、当該鍵の所有者を、扉を操作して開錠あるいは施錠させることができる正当な利用者として認証する開閉制御システムが開示されている。
【0006】
また、特許文献2では、特定のパターンが表示される強誘電液晶などのメモリー性を持った液晶画面を備える装置を鍵とし、当該鍵の液晶画面にて表示されるパターンを認識して、予め登録されているパターンである場合には、当該鍵の所有者を、扉を操作して開錠あるいは施錠させることができる正当な利用者として認証する電子鍵錠装置が開示されている。
【0007】
これらの技術を用いることによって、鍵を紛失するなどの状況が発生した場合には、登録する図柄と鍵にて表示する図柄とを変更するだけで、安全性の保証を容易に維持することが可能になる。
【0008】
【特許文献1】特開平6−76158号公報
【特許文献2】特開2003−278416号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記した従来の技術の中で、鍵の形状に基づいて扉を操作することができる正当な利用者として認証する場合は、悪意のある第三者が当該形状を複製した鍵を作製して、不正に使用する可能性があるので、安全性を必ずしも保証できないという問題点があった。
【0010】
すなわち、鍵を紛失するなどの状況が発生しない限り、常に同一の形状が使用されるため、悪意のある第三者が当該形状を複製した鍵を作製して、不正に使用する危険性があり、安全性が必ずしも保証できないという問題点があった。
【0011】
また、上記した従来の技術の中で、鍵にて表示される図柄に基づいて扉を操作することができる正当な利用者として認証する場合も、悪意のある第三者が当該図柄を複製した鍵を作製して、不正に使用する可能性があるので、安全性が必ずしも保証できないという問題点があった。
【0012】
すなわち、鍵を紛失するなどの状況が発生しない限り、常に同一の図柄が使用されるため、悪意のある第三者が当該図柄を複製した鍵を作製して、不正に使用する危険性があり、安全性が必ずしも保証できないという問題点があった。
【0013】
なお、上記では、鍵を用いることによって、扉を操作することができる正当な利用者として認証する場合に、安全性が必ずしも保証できないという問題点があったことを述べたが、鍵を用いることによって、コンピュータなどの機器を操作することができる正当な利用者として認証する場合においても、同様の問題点があった。
【0014】
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、高い安全性を保証することが可能になる利用者認証装置、利用者認証プログラムおよび利用者認証方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、前記利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、前記認証情報記憶媒体から前記識別情報と前記認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する利用者認証装置であって、所定の時機において、前記認証情報記憶媒体にて提示される前記認証情報を変更するとともに、前記管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の前記識別情報に対応付けて記憶される前記認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更する認証情報変更手段と、前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報および前記認証情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報および前記認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証する利用者認証手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記管理テーブルは、前記認証情報記憶媒体によって認証された前記利用者が前記所定の操作対象を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報を、当該認証情報記憶媒体の前記識別情報および前記認証情報に対応付けてさらに記憶し、前記認証情報変更手段は、前記操作結果状況情報をさらに前記認証情報記憶媒体にて変更して格納し、前記利用者認証手段は、前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報、前記認証情報および前記操作結果状況情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報、前記認証情報および前記操作結果状況情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証することを特徴とする。
【0017】
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記認証情報変更手段は、前記管理テーブルを参照して、他の利用者が所有する前記認証情報記憶媒体にて現に提示される認証情報ではない前記認識情報に変更することを特徴とする。
【0018】
また、請求項4に係る発明は、所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、前記利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、前記認証情報記憶媒体から前記識別情報と前記認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する利用者認証方法をコンピュータに実行させる利用者認証プログラムであって、所定の時機において、前記認証情報記憶媒体にて提示される前記認証情報を変更するとともに、前記管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の前記識別情報に対応付けて記憶される前記認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更する認証情報変更手順と、前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報および前記認証情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報および前記認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証する利用者認証手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0019】
また、請求項5に係る発明は、所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、前記利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、前記認証情報記憶媒体から前記識別情報と前記認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する利用者認証方法であって、所定の時機において、前記認証情報記憶媒体にて提示される前記認証情報を変更するとともに、前記管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の前記識別情報に対応付けて記憶される前記認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更する認証情報変更工程と、前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報および前記認証情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報および前記認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証する利用者認証工程と、を含んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1、4または5の発明によれば、所定の時機において、認証情報記憶媒体にて提示される認証情報を変更するとともに、管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の識別情報に対応付けて記憶される認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更し、認証情報記憶媒体から読み込まれた識別情報および認証情報を、管理テーブルに現に記憶されている識別情報および認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する利用者が所定の操作対象を操作させることを認証するので、例えば、利用者が、画像(識別情報)を表示するカードキー(認証情報記憶媒体)を用いて扉(所定の操作対象)を開閉する場合に、扉を施錠するごとにカードキーにて表示される画像を変更することにより、悪意ある第三者が画像を複製してカードキーを作製しても、不正使用することを防止することができ、高い安全性を保証することが可能になる。
【0021】
また、請求項2の発明によれば、管理テーブルは、認証情報記憶媒体によって認証された利用者が所定の操作対象を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報を、当該認証情報記憶媒体の識別情報および認証情報に対応付けてさらに記憶し、操作結果状況情報をさらに認証情報記憶媒体にて変更して格納し、認証情報記憶媒体から読み込まれた識別情報、認証情報および操作結果状況情報を、管理テーブルに現に記憶されている識別情報、認証情報および操作結果状況情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する利用者が所定の操作対象を操作させることを認証するので、例えば、画像(識別情報)に加えて、利用者が認証されて扉(所定の操作対象)を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報(例えば、2007年2月27日9時1分開錠などの情報)もカードキー(認証情報記憶媒体)に表示させ、さらに、画像と操作結果状況情報とを読み込んで認証作業を行なうことにより、悪意ある第三者が識別情報と画像とを複製してもカードキーを不正使用することを防止することができ、より高い安全性を保証することが可能になる。また、操作結果状況情報が毎回更新されて変更されるので、カードキーにて表示される最新の情報(画像および操作結果状況情報)を悪意ある第三者が複製することを非常に困難にすることができ、より高い安全性を保証することが可能になる。
【0022】
また、請求項3の発明によれば、管理テーブルを参照して、他の利用者が所有する認証情報記憶媒体にて現に提示される認証情報ではない認識情報に変更するので、例えば、カードキー(認証情報記憶媒体)にて表示される画像(識別情報)が、利用者間で重複することを回避して、悪意ある第三者が画像を複製してカードキーを不正使用することを困難にすることができ、高い安全性を保証することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る利用者認証装置、利用者認証プログラムおよび利用者認証方法の実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る利用者認証装置を扉に設置した場合を実施例として説明する。また、以下では、実施例1における利用者認証装置の概要および特徴、実施例1における利用者認証装置の構成および処理の手順、実施例1の効果を順に説明し、次に実施例1と同様に、実施例2に係る利用者認証装置について説明し、最後に、他の実施例について説明する。
【0024】
[用語の説明]
まず最初に、以下の実施例で用いる主要な用語を説明する。以下の実施例で用いる「扉」とは、会社などの施設内と外界との境界に設置されるものであり、特許請求の範囲に記載の「所定の操作対象」に対応する。
【0025】
また、「カードキー」とは、「扉」を操作して開錠あるいは施錠する際に用いられるカード型の鍵であり、「電子ペーパー」とは、特殊なインクを使用した紙状の薄型ディスプレイであり、与えられたデータに基づいて、文字や模様などの任意の画像を表示するものであり、「ICタグ」とは、「カードキーID」などを記録し、電波を介して、後述する利用者認証装置と情報を送受信することができる微小な無線ICチップであり、その形状は、ラベル型、カード型、コイン型、スティック型など、様々である。
【0026】
また、「電子ペーパー付ICタグ」とは、「ICタグ」が受信したデータに基づいて、「電子ペーパー」が当該データに対応する「画像」(例えば、模様など)を表示するものであり、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」とは、「画像」を変更して表示することができる「電子ペーパー付ICタグ」を備える「カードキー」のことであり、特許請求の範囲に記載の「認証情報記憶媒体」に対応する。また、「表示画像」とは、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「画像」のことであり、特許請求の範囲に記載の「認証情報」に対応する。
【0027】
また、「カードキーID」とは、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」それぞれを一意に識別するための情報であり、特許請求の範囲に記載の「識別情報」に対応する。
【実施例1】
【0028】
[実施例1における利用者認証装置の概要および特徴]
続いて、図1を用いて、実施例1における利用者認証装置の主たる特徴を具体的に説明する。図1は、実施例1における利用者認証装置の概要および特徴を説明するための図である。
【0029】
実施例1における利用者認証装置は、利用者ごとに割り振られる「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」と、利用者ごとに割り振られる「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から「カードキーID」と「表示画像」とを読み込んで、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が「扉」を操作することを、管理テーブルを参照して認証することを概要とする。
【0030】
すなわち、図1の(A)に示すように、実施例1における利用者認証装置は、「扉」に設置され、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」ごとの「カードキーID」と、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」ごとにて表示される「表示画像」とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持する。例えば、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」は、「パターン1」であると記憶する。また、これと同時に、「パターン」ごとに「画像」を対応付けて記憶する画像テーブルも保持する。例えば、「パターン6」は、黒一色の「画像」であることを記憶する。
【0031】
そして、図1の(A)に示すように、実施例1における利用者認証装置は、例えば、利用者が提示した「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から「カードキーID:001」と「表示画像」とを読み込むと、管理テーブルを参照して「カードキーID:001」に対応する「表示画像」は「パターン1」であることを認識し、さらに、読み込んだ「表示画像」が、画像テーブルにある「パターン1」の「画像」と一致する場合は、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が「扉」を操作することを認証する。これにより、例えば、実施例1における利用者認証装置は、「扉」の開閉制御をさらに行い、「開錠から施錠」あるいは「施錠から開錠」の状況に変更する。
【0032】
ここで、本発明は、高い安全性を保証することが可能になることに主たる特徴がある。この主たる特徴について簡単に説明すると、実施例1における利用者認証装置は、「扉が開錠から施錠の状況に変更した時機」において、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を変更する。なお、「扉が開錠から施錠の状況に変更した時機」は、特許請求の範囲に記載の「所定の時機」に対応する。
【0033】
すなわち、図1の(B)に示すように、実施例1における利用者認証装置は、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から読み込まれた「表示画像」が「パターン1」に一致と判定して認証した結果、「扉が開錠から施錠」になったので、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を、例えば、「パターン1」の「画像」から「パターン4」の「画像」に変更する(図1の(B)の(1)参照)。
【0034】
そして、実施例1における利用者認証装置は、変更されて「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像」を、管理テーブルが記憶する当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」に対応する「表示画像」として変更する。
【0035】
すなわち、図1の(B)に示すように、実施例1における利用者認証装置は、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像:パターン4」を、管理テーブルが記憶する「カードキーID:001」に対応する「表示画像」として変更する。具体的には、管理テーブルにおける「カードキーID:001」に対応する「表示画像」を「パターン1」から「パターン4」に変更する(図1の(B)の(2)参照)。
【0036】
ここで、実施例1における利用者認証装置は、管理テーブルを参照して、他の利用者が所有する「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像」ではない「表示画像」に変更する。すなわち、図1の(C)に示すように、他の利用者が所有する「カードキーID:002」や「カードキーID:003」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像:パターン2」や「表示画像:パターン3」と重複しないように、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を選択して変更する。例えば、「パターン1」を除く画像データが記憶する「画像」の中でも、さらに、「パターン2」および「パターン3」以外の「画像」の「パターン」から「パターン4」を選択して変更する。
【0037】
そして、実施例1における利用者認証装置は、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から読み込まれた「カードキーID」および「表示画像」を、管理テーブルに現に記憶されている「カードキーID」および「表示画像」と参照することによって、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が「扉」を操作させることを認証する。すなわち、図1の(B)に示す変更後の管理テーブルを参照して認証する。
【0038】
なお、本実施例では、「扉が開錠から施錠」の状況に変更された時機に「表示画像」を変更する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、「扉が施錠から開錠」の状況に変更された時機に「表示画像」を変更する場合であっても、「扉が開錠から施錠」および「扉が施錠から開錠」の状況に変更された時機ごとに「表示画像」を変更する場合であってもよい。
【0039】
また、本実施例では、利用者認証装置が「扉」に設置される場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者認証装置がコンピュータなどの機器に設置される場合であってもよい。
【0040】
このようなことから、実施例1における利用者認証装置は、例えば、扉を施錠するごとに「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を変更するので、悪意ある第三者が画像を複製して「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を作製しても、不正使用することを防止することができ、高い安全性を保証することが可能になる。
【0041】
[実施例1における利用者認証装置の構成]
次に、図2〜4を用いて、実施例1における利用者認証装置を説明する。図2は、実施例1における利用者認証装置の構成を示すブロック図であり、図3は、実施例1における管理記憶部を説明するための図であり、図4は、画像記憶部を説明するための図である。
【0042】
図2に示すように、実施例1における利用者認証装置10は、読み込み入力部11と、書き込み出力部12と、開閉制御部13と、入出力制御I/F部14と、記憶部15と、処理部16とから構成され、開閉制御部13は、扉20に接続される。
【0043】
読み込み入力部11は、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から「カードキーID」と「表示画像」とを読み込んで入力する。
【0044】
書き込み出力部12は、後述する表示情報変更部16cの処理結果により変更される「表示画像」の情報を、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」に対して出力して書き込む。これによって、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」が変更されて書き込まれる。
【0045】
開閉制御部13は、後述する開閉制御判定部16bの判定結果に従って、扉20の開閉状況を制御する。具体的には、扉20の状況を開錠から施錠に変更したり、扉20の状況を施錠から開錠に変更したりする。
【0046】
入出力制御I/F部14は、読み込み入力部11、書き込み出力部12および開閉制御部13と、記憶部15および処理部16との間におけるデータ転送を制御する。
【0047】
記憶部15は、処理部16による各種処理に用いるデータと、処理部16による各種処理結果を記憶し、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、管理記憶部15aと、画像記憶部15bとを備える。なお、「管理記憶部15a」は、特許請求の範囲に記載の「管理テーブル」に対応する。
【0048】
管理記憶部15aは、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」ごとの「カードキーID」と、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」ごとにて表示される「表示画像」とを対応付けて記憶する。例えば、図3の(A)に示すように、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」は、「パターン1」であると記憶する。
【0049】
画像記憶部15bは、「パターン」ごとに「画像」を対応付けて記憶する。例えば、図4に示すように、「パターン6」は、黒一色の「画像」であると記憶する。なお、本実施例では、画像記憶部15bが、「パターン」ごとの「画像」データとして、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)などの形式で保存された「画像」データを記憶している場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像記憶部15bが、「画像」データのファイル名を記憶し、ファイル名と画像データを対応付けたデータベースを別途備える場合であってもよい。
【0050】
処理部16は、入出力制御I/F部14から転送されたデータに基づき各種処理を実行し、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、利用者認証部16aと、開閉制御判定部16bと、表示情報変更部16cとを備える。ここで、「利用者認証部16a」は、特許請求の範囲に記載の「認証情報変更手段」に対応し、「表示情報変更部16c」は、同じく「利用者認証手段」に対応する。
【0051】
利用者認証部16aは、読み込み入力部11から「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」および「表示画像」が転送されると、管理記憶部15aおよび画像記憶部15bを参照して、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証する。
【0052】
例えば、利用者認証部16aは、「カードキーID:001」および「表示画像」が転送されると、図3の(A)に示す管理記憶部15aが記憶するデータを参照して、「カードキーID:001」に対応する「表示画像」は、「パターン1」であることを認識する。さらに、利用者認証部16aは、図4に示す画像記憶部15bが記憶するデータを参照して、読み込んで転送された「表示画像」が、画像テーブルにある「パターン1」の「画像」と一致する場合は、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証する。
【0053】
開閉制御判定部16bは、利用者認証部16aによって「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証された場合に、扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更するか、あるいは「施錠から開錠」に変更するかを判定する。
【0054】
表示情報変更部16cは、開閉制御判定部16bが扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更すると判定した場合に、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を変更する。
【0055】
例えば、図1の(B)に示すように、表示情報変更部16cは、利用者認証部16aによって「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証し、開閉制御判定部16bが扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更すると判定した場合に、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を、例えば、「パターン1」の「画像」から「パターン4」の「画像」に変更する(図1の(B)の(1)参照)。
【0056】
ここで、表示情報変更部16cは、管理記憶部15aが記憶するデータを参照して、他の利用者が所有する「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像」ではない「表示画像」に変更する。すなわち、図3の(A)に示すように、他の利用者が所有する「カードキーID:002」や「カードキーID:003」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像:パターン2」や「表示画像:パターン3」と重複しないように、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を、画像記憶部15bが記憶する「画像」から選択して変更する。例えば、「パターン1」を除く「画像」の中でも、さらに、「パターン2」および「パターン3」以外の「画像」の「パターン」から「パターン4」を選択して変更する。
【0057】
さらに、表示情報変更部16cは、変更されて「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像」を、管理記憶部15aが記憶する当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」に対応する「表示画像」として変更する。
【0058】
すなわち、図3の(B)に示すように、表示情報変更部16cは、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像:パターン4」を、管理記憶部15aが記憶する「カードキーID:001」に対応する「表示画像」として変更する。
【0059】
なお、利用者認証部16aは、管理記憶部15aが記憶するデータを参照して、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証するので、図3の(B)に示すように管理記憶部15aが記憶するデータが変更された後は、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」が「パターン4」に一致するか否かに基づいて、認証処理を行う。
【0060】
[実施例1における利用者認証装置による処理の手順]
次に、図5を用いて、実施例1における利用者認証装置10による処理を説明する。図5は、実施例1における利用者認証装置の処理を説明するための図である。
【0061】
まず、実施例1における利用者認証装置10は、カードキーIDと表示画像とが入力されると(ステップS501肯定)、利用者認証部16aは、管理記憶部15aおよび画像記憶部15bを参照し(ステップS502)、読み込まれたデータが管理記憶部15aおよび画像記憶部15bが記憶するデータと一致する場合は(ステップS503肯定)、開閉制御判定部16bは、扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更するか、あるいは「施錠から開錠」に変更するかを判定する(ステップS504)。
【0062】
例えば、利用者認証部16aは、「カードキーID:001」および「表示画像」が転送されると、図3の(A)に示す管理記憶部15aが記憶するデータを参照して、「カードキーID:001」に対応する「表示画像」は、「パターン1」であることを認識する。さらに、利用者認証部16aは、図4に示す画像記憶部15bが記憶するデータを参照して、読み込んで転送された「表示画像」が、画像テーブルにある「パターン1」の「画像」と一致する場合は、開閉制御判定部16bは、扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更するか、あるいは「施錠から開錠」に変更するかを判定する。なお、開閉制御部13は、開閉制御判定部16bの判定結果に従って、扉20の開閉状況を制御する。
【0063】
これに反して、読み込まれたデータが管理記憶部15aおよび画像記憶部15bが記憶するデータと一致しない場合は(ステップS503否定)、処理を終了する。
【0064】
そして、開閉制御判定部16bが「施錠から開錠」に変更するように判定した場合は(ステップS505否定)、処理を終了する。
【0065】
これに反して、開閉制御判定部16bが「開錠から施錠」に変更するように判定した場合は(ステップS505肯定)、表示情報変更部16cは、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を変更するとともに、変更されて「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像」を、管理記憶部15aが記憶する当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」に対応する「表示画像」として変更し(ステップS506)、処理を終了する。
【0066】
例えば、図1の(B)に示すように、表示情報変更部16cは、利用者認証部16aによって「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証し、開閉制御判定部16bが扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更すると判定した場合に、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を、例えば、「パターン1」の「画像」から「パターン4」の「画像」に変更する(図1の(B)の(1)参照)。なお、表示情報変更部16cは、管理記憶部15aが記憶するデータを参照して、他の利用者が所有する「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像」ではない「表示画像」に変更する。例えば、画像記憶部15bが記憶する「画像」から「パターン1」を除く「画像」の中でも、さらに、「パターン2」および「パターン3」以外の「画像」の「パターン」から「パターン4」を選択して変更する。
【0067】
これとともに、表示情報変更部16cは、変更されて「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像」を、管理記憶部15aが記憶する当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」に対応する「表示画像」として変更する。
【0068】
[実施例1の効果]
上記したように、実施例1によれば、扉20の状況を「開錠から施錠」に変更すると判定した場合に、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を変更するとともに、管理記憶部15aにおいて当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」に対応付けて記憶される「表示画像」を、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に変更されて提示される「表示画像」に変更し、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から読み込まれた「カードキーID」および「表示画像」を、管理記憶部15aに現に記憶されている「カードキーID」および「表示画像」と参照することによって、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が「扉」を操作させることを認証するので、悪意ある第三者が画像を複製してカードキーを作製しても、不正使用することを防止することができ、高い安全性を保証することが可能になる。
【0069】
また、実施例1によれば、管理記憶部15aを参照して、他の利用者が所有する「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に提示される「表示画像」ではない「表示画像」に変更するので、例えば、「表示画像」が、利用者間で重複することを回避して、悪意ある第三者が画像を複製してカードキーを不正使用することを困難にすることができ、高い安全性を保証することが可能になる。
【実施例2】
【0070】
上述した実施例1では、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて「表示画像」が表示される場合について説明したが、実施例2では、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて「表示画像」および「操作結果状況情報」が表示される場合について説明する。
【0071】
[実施例2における利用者認証装置の概要および特徴]
まず最初に、図6を用いて、実施例2における利用者認証装置の主たる特徴を具体的に説明する。図6は、実施例2における利用者認証装置の概要および特徴を説明するための図である。
【0072】
実施例2における利用者認証装置は、管理テーブルにおいて、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」によって認証された利用者が「扉」を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報を、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」および「表示画像」に対応付けてさらに変更して記憶する。
【0073】
すなわち、図6の(A)に示すように、実施例2における利用者認証装置の管理テーブルは、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像:パターン1」に対応付けて、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」によって認証された利用者が「扉」を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報「2007年2月27日 20:05 施錠」をさらに記憶する。また、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」によって再び認証され、「扉」を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報を「2007年2月28日 9:01 開錠」として変更して記憶する。
【0074】
また、実施例2における利用者認証装置は、操作結果状況情報をさらに「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて変更して表示する。
【0075】
例えば、図6の(A)に示すように、実施例2における利用者認証装置は、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて「カードキーID:001」に対応する「表示画像:パターン1」を表示させるとともに、日時および操作結果の情報である操作結果状況情報「2007/02/27 20:05 施錠」を併せて表示させる。さらに、実施例2における利用者認証装置は、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を再び認証して、管理テーブルの操作結果状況情報が変更された場合は、操作結果状況情報を「2007/02/28 9:01 開錠」に変更して表示させる。
【0076】
ここで、実施例2における利用者認証装置は、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から読み込まれた「カードキーID」、「表示画像」および「操作結果状況情報」を、変更された管理テーブルと参照することによって、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が「扉」を操作させることを認証する。
【0077】
例えば、実施例2における利用者認証装置は、図6の(B)に示すように、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から「カードキーID:001」、「表示画像:パターン1」および「操作結果状況情報:2007/02/28 9:01 開錠」を読み込んで、管理テーブル(および画像テーブル)を参照して、すべてが一致した場合に、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が「扉」を操作させることを認証する。なお、ここでは、「扉」が「開錠から施錠」に変更されたとする。
【0078】
そして、実施例2における利用者認証装置は、図6の(A)に示した場合と同様に、管理テーブルの「操作結果状況情報」を変更するとともに(図6の(B)の(2)参照)、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「操作結果状況情報」を「2007/02/28 9:01 開錠」から「2007/02/28 20:01 施錠」に変更する(図6の(B)の(1)参照)。
【0079】
また、実施例2における利用者認証装置は、実施例1における利用者認証装置と同様に、「扉が開錠から施錠の状況に変更した時機」において、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を、他の利用者が所有する「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」と重複しないように変更する。例えば、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を「パターン1」から「パターン6」に変更する(図6の(B)の(1)参照)。なお、この場合も、管理テーブルの「表示画像」を「パターン1」から「パターン6」に変更する。
【0080】
なお、本実施例では、利用者認証装置が「扉」に設置される場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者認証装置がコンピュータなどの機器に設置される場合であってもよい。
【0081】
このようなことから、実施例2における利用者認証装置は、例えば、「表示画像」に加えて、「操作結果状況情報(例えば、2007年2月27日9時1分開錠などの情報)」も「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」に表示させ、さらに、「表示画像」と「操作結果状況情報」を読み込んで認証作業を行なうことにより、悪意ある第三者が「カードキーID」と「表示画像」とを複製してもカードキーを不正使用することを防止することができ、より高い安全性を保証することが可能になる。
【0082】
[実施例2における利用者認証装置の構成]
次に、図2および図7を用いて、実施例2における利用者認証装置を説明する。図2は、実施例1における利用者認証装置の構成を示すブロック図であり、図7は、実施例2における管理記憶部を説明するための図である。
【0083】
実施例2における利用者認証装置10は、図2に示す実施例1における利用者認証装置10と基本的に同様であるが、読み込み入力部11が読み込んで入力する内容と、書き込み出力部12が出力して書き込む内容と、管理記憶部15aが記憶する内容と、利用者認証部16aが行なう処理の内容と、表示情報変更部16cが行なう処理の内容とが異なる。以下、これらを中心に説明する。
【0084】
読み込み入力部11は、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から「カードキーID」と「表示画像」と「操作結果状況情報」とを読み込んで入力する。
【0085】
書き込み出力部12は、後述する表示情報変更部16cの処理結果により変更される「表示画像」および「操作結果状況情報」の情報を、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」に対して出力して書き込む。これによって、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」および「操作結果状況情報」が変更されて書き込まれる。
【0086】
管理記憶部15aは、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」によって認証された利用者が「扉」を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報を、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」および「表示画像」に対応付けて記憶する。例えば、図7の(A)に示すように、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像:パターン1」に対応付けて、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」によって認証された利用者が「扉」を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報「2007年2月27日 20:05 施錠」をさらに記憶する。
【0087】
利用者認証部16aは、読み込み入力部11から「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」と「表示画像」と「操作結果状況情報」が転送されると、管理記憶部15aおよび画像記憶部15bを参照して、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証する。
【0088】
例えば、利用者認証部16aは、「カードキーID:001」と「表示画像」と「操作結果状況情報:2007/02/27 20:05 施錠」が転送されると、図7の(A)に示す管理記憶部15aが記憶するデータを参照して、「カードキーID:001」に対応する「操作結果状況情報:2007/02/27 20:05 施錠」と一致すると認識するとともに、「表示画像」は、「パターン1」であることを認識する。さらに、利用者認証部16aは、図4に示す画像記憶部15bが記憶するデータを参照して、読み込んで転送された「表示画像」が、画像テーブルにある「パターン1」の「画像」と一致するので、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証する。
【0089】
開閉制御判定部16bは、利用者認証部16aによって「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証された場合に、扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更するか、あるいは「施錠から開錠」に変更するかを判定する。例えば、図6の(A)に示すように、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が認証されたので、扉20を「施錠から開錠」に変更すると判定する。
【0090】
表示情報変更部16cは、開閉制御判定部16bが判定した結果に基づいて、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「操作結果状況情報」を変更するとともに、管理記憶部15aの記憶する「操作結果状況情報」を変更する。
【0091】
例えば、図6の(A)に示すように、表示情報変更部16cは、利用者認証部16aによって「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証し、開閉制御判定部16bが扉20の状況を、「施錠から開錠」に変更すると判定した場合に、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「操作結果状況情報」を、「2007/02/27 20:05 施錠」から「操作結果状況情報:2007/02/28 9:01 開錠」に変更するとともに、図7の(B)に示すように、管理記憶部15aの記憶する「操作結果状況情報」を変更する。
【0092】
また、表示情報変更部16cは、実施例1と同様に、開閉制御判定部16bが扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更すると判定した場合に、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を、他の利用者が所有する「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」と重複しないように変更する。
【0093】
例えば、図6の(B)に示すように、表示情報変更部16cは、利用者認証部16aが図7の(C)に示す管理記憶部15aが記憶するデータを参照して、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証し、開閉制御判定部16bが扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更すると判定した場合に、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を、「パターン1」、「パターン4」および「パターン5」以外の、例えば、「パターン6」の「画像」に変更する(図6の(B)の(1)参照)。
【0094】
さらに、表示情報変更部16cは、変更されて「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「表示画像」と「操作結果状況情報」とを、管理記憶部15aが記憶する当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」に対応する「表示画像」と「操作結果状況情報」として変更する。
【0095】
すなわち、図7の(D)に示すように、表示情報変更部16cは、管理記憶部15aが記憶する「カードキーID:001」に対応する「表示画像:パターン1」を「表示画像:パターン6」に変更し、「操作結果状況情報:2007/02/28 9:01 開錠」を「操作結果状況情報:2007/02/28 20:01 施錠」に変更する。
【0096】
[実施例2における利用者認証装置による処理の手順]
次に、図8を用いて、実施例2における利用者認証装置10による処理を説明する。図8は、実施例2における利用者認証装置の処理を説明するための図である。
【0097】
まず、実施例2における利用者認証装置10は、カードキーIDと表示画像と操作結果状況情報が入力されると(ステップS801肯定)、利用者認証部16aは、管理記憶部15aおよび画像記憶部15bを参照し(ステップS802)、読み込まれたデータが管理記憶部15aおよび画像記憶部15bが記憶するデータと一致する場合は(ステップS803肯定)、開閉制御判定部16bは、扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更するか、あるいは「施錠から開錠」に変更するかを判定する(ステップS804)。
【0098】
例えば、利用者認証部16aは、「カードキーID:001」と「表示画像」と「操作結果状況情報:2007/02/27 20:05 施錠」が転送されると、図7の(A)に示す管理記憶部15aが記憶するデータを参照して、「カードキーID:001」に対応する「操作結果状況情報:2007/02/27 20:05 施錠」と一致すると認識するとともに、「表示画像」は、「パターン1」であることを認識する。さらに、利用者認証部16aは、図4に示す画像記憶部15bが記憶するデータを参照して、読み込んで転送された「表示画像」が、画像テーブルにある「パターン1」の「画像」と一致するので、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が扉20を操作することを認証する。さらに、開閉制御判定部16bは、扉20の状況を、「開錠から施錠」に変更するか、あるいは「施錠から開錠」に変更するかを判定する。なお、開閉制御部13は、開閉制御判定部16bの判定結果に従って、扉20の開閉状況を制御する。
【0099】
これに反して、読み込まれたデータが管理記憶部15aおよび画像記憶部15bが記憶するデータと一致しない場合は(ステップS803否定)、処理を終了する。
【0100】
そして、開閉制御判定部16bが「施錠から開錠」に変更するように判定した場合は(ステップS805否定)、表示情報変更部16cは、開閉制御判定部16bが判定した結果に基づいて、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「操作結果状況情報」を変更するとともに、管理記憶部15aの記憶する「操作結果状況情報」を変更し(ステップS806)、処理を終了する。
【0101】
例えば、利用者認証部16aが、転送された「カードキーID:001」、「表示画像」および「操作結果状況情報:2007/02/27 20:05 施錠」を、図7の(A)に示す管理記憶部15aが記憶するデータと、図4に示す画像記憶部15bが記憶するデータと参照して認証し、開閉制御判定部16bが、「施錠から開錠」に変更すると判定した場合、表示情報変更部16cは、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「操作結果状況情報」を、図6の(A)に示すように、「2007/02/27 20:05 施錠」から「操作結果状況情報:2007/02/28 9:01 開錠」に変更するとともに、図7の(B)に示すように、管理記憶部15aの記憶する「操作結果状況情報」を変更する。
【0102】
これに反して、開閉制御判定部16bが「開錠から施錠」に変更するように判定した場合は(ステップS805肯定)、表示情報変更部16cは、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「操作結果状況情報」および「表示画像」を変更するとともに、変更されて「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて現に表示される「操作結果状況情報」および「表示画像」を、管理記憶部15aが記憶する当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」に対応する「操作結果状況情報」および「表示画像」として変更し(ステップS807)、処理を終了する。
【0103】
例えば、利用者認証部16aが、転送された「カードキーID:001」、「表示画像」および「操作結果状況情報:2007/02/28 9:01 開錠」を、図7の(C)に示す管理記憶部15aが記憶するデータと、図4に示す画像記憶部15bが記憶するデータと参照して認証し、開閉制御判定部16bが、「開錠から施錠」に変更すると判定した場合、表示情報変更部16cは、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「操作結果状況情報」を、図6の(B)に示すように、「操作結果状況情報:2007/02/28 9:01 開錠」から「操作結果状況情報:2007/02/28 20:01 施錠」に変更するとともに、図7の(D)に示すように、管理記憶部15aの「カードキーID:001」に対応する「操作結果状況情報」を変更する。
【0104】
さらに、表示情報変更部16cは、例えば、「カードキーID:001」の「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される「表示画像」を、「パターン1」、「パターン4」および「パターン5」以外の、例えば、「パターン6」の「画像」に変更し(図6の(B)の(1)参照)、図7の(D)に示すように、管理記憶部15aが記憶する「カードキーID:001」に対応する「表示画像:パターン1」を「表示画像:パターン6」に変更する。
【0105】
[実施例2の効果]
上記したように、実施例2によれば、管理記憶部15aは、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」によって認証された利用者が「扉」を操作した結果の状況情報である「操作結果状況情報」を、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」の「カードキーID」および「表示画像」に対応付けてさらに記憶し、「操作結果状況情報」をさらに「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて変更して表示させ、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」から読み込まれた「カードキーID」、「表示画像」および「操作結果状況情報」を、管理記憶部15aに現に記憶されている「カードキーID」、「表示画像」および「操作結果状況情報」と参照することによって、当該「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」を所有する利用者が「扉」を操作させることを認証するので、例えば、「表示画像」に加えて、「操作結果状況情報(例えば、2007年2月27日9時1分開錠などの情報)」も「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」に表示させ、さらに、「表示画像」と「操作結果状況情報」を読み込んで認証作業を行なうことにより、悪意ある第三者が「カードキーID」と「表示画像」とを複製してもカードキーを不正使用することを防止することができ、より高い安全性を保証することが可能になる。また、操作結果状況情報が毎回更新されて変更されるので、「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される最新の情報(表示画像および操作結果状況情報)を悪意ある第三者が複製することを非常に困難にすることができ、より高い安全性を保証することが可能になる。
【実施例3】
【0106】
さて、これまで実施例1および2における利用者認証装置について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてもよいものである。そこで、以下では、実施例3における利用者認証装置として、種々の異なる実施例を(1)〜(4)に区分けして説明する。
【0107】
(1)操作対象
上記の実施例1および2では、操作対象としての「扉」がひとつの場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作対象としての「扉」が複数の場合であってもよい。すなわち、扉ごとに「電子ペーパー付ICタグを備えるカードキー」にて表示される情報を読み込んで、当該扉を操作することを認証する場合であってもよい。
【0108】
(2)電子ペーパー
上記の実施例1および2では、電子ペーパーの画面にて「表示画像」や「操作結果状況情報」などを表示させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、データを受信して「表示画像」や「操作結果状況情報」などを表示させることが可能であれば、例えば、液晶の画面やLEDの画面に表示模様を表示させる場合であってもよい。
【0109】
(3)システム構成等
また、上記の実施例において説明した各処理のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動で行なうこともでき(例えば、「表示画像」の選択を自動的に行なうのではなく、利用者認証装置の管理者が、「表示画像」を選択するなど)、あるいは、手動的に行なうものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行なうこともできる。例えば、この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報(例えば、画像記憶部15bのデータなど)については、特記する場合を除いて任意に更新することができる。
【0110】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各処理部および各記憶部の分散・統合の具体的形態(例えば、図2の形態など)は図示のものに限られず、例えば、利用者認証部16aと開閉制御判定部16bとを統合するなど、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0111】
(4)利用者認証プログラム
ところで上記の実施例1および2では、ハードウェアロジックによって各種の処理を実現する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行するようにしてもよい。そこで以下では、図9を用いて、上記の実施例1に示した利用者認証装置10と同様の機能を有する利用者認証プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図9は、実施例1の利用者認証プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0112】
図9に示すように、情報処理装置としてのコンピュータ90は、キーボード91、ディスプレイ92、CPU93、ROM94、HDD95、RAM96、読み込み入力部11、書き込み出力部12および開閉制御部13をバス97などで接続して構成され、開閉制御部13は、扉20と接続される。
【0113】
ROM94には、上記の実施例1に示した利用者認証装置10と同様の機能を発揮する利用者認証プログラム、つまり、図9に示すように、利用者認証プログラム94a、開閉制御判定プログラム94b、表示情報変更プログラム94cが予め記憶されている。なお、これらのプログラム94a〜94cについては、図2に示した利用者認証装置10の各構成要素と同様、適宜統合または分散してもよい。
【0114】
そして、CPU93が、これらのプログラム94a〜94cをROM94から読みだして実行することで、図9に示すように、各プログラム94a〜94cは、利用者認証プロセス93a、開閉制御判定プロセス93b、表示情報変更プロセス93cとして機能するようになる。なお、各プロセス93a〜93cは、図2に示した、利用者認証部16a、開閉制御判定部16b、表示情報変更部16cにそれぞれ対応する。
【0115】
また、HDD95には、図9に示すように、管理記憶データ95aと、画像記憶データ95bとが設けられる。この管理記憶データ95aは、図2に示した管理記憶部15aに対応し、画像記憶データ95bは画像記憶部15bに対応する。そしてCPU93は、管理記憶データ96aを管理記憶データ95aに対して登録し、画像記憶データ96bを画像記憶データ95bに対して登録し、この管理記憶データ96aと、画像記憶データ96bとを読み出してRAM96に格納し、RAM96に格納された管理記憶データ96aと、画像記憶データ96bとに基づいて利用者認証処理を実行する。
【0116】
なお、上記した各プログラム94a〜94cについては、必ずしも最初からROM94に記憶させておく必要はなく、例えばコンピュータ90に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、または、コンピュータ90の内外に備えられるHDDなどの「固定用物理媒体」、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ90に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ90がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0117】
(付記1)所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、前記利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、前記認証情報記憶媒体から前記識別情報と前記認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する利用者認証装置であって、
所定の時機において、前記認証情報記憶媒体にて提示される前記認証情報を変更するとともに、前記管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の前記識別情報に対応付けて記憶される前記認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更する認証情報変更手段と、
前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報および前記認証情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報および前記認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証する利用者認証手段と、
を備えたことを特徴とする利用者認証装置。
【0118】
(付記2)前記管理テーブルは、前記認証情報記憶媒体によって認証された前記利用者が前記所定の操作対象を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報を、当該認証情報記憶媒体の前記識別情報および前記認証情報に対応付けてさらに記憶し、
前記認証情報変更手段は、前記操作結果状況情報をさらに前記認証情報記憶媒体にて変更して格納し、
前記利用者認証手段は、前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報、前記認証情報および前記操作結果状況情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報、前記認証情報および前記操作結果状況情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証することを特徴とする付記1に記載の利用者認証装置。
【0119】
(付記3)前記認証情報変更手段は、前記管理テーブルを参照して、他の利用者が所有する前記認証情報記憶媒体にて現に提示される認証情報ではない前記認識情報に変更することを特徴とする付記1または2に記載の利用者認証装置。
【0120】
(付記4)所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、前記利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、前記認証情報記憶媒体から前記識別情報と前記認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する利用者認証方法をコンピュータに実行させる利用者認証プログラムであって、
所定の時機において、前記認証情報記憶媒体にて提示される前記認証情報を変更するとともに、前記管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の前記識別情報に対応付けて記憶される前記認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更する認証情報変更手順と、
前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報および前記認証情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報および前記認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証する利用者認証手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする利用者認証プログラム。
【0121】
(付記5)所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、前記利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、前記認証情報記憶媒体から前記識別情報と前記認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する利用者認証方法であって、
所定の時機において、前記認証情報記憶媒体にて提示される前記認証情報を変更するとともに、前記管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の前記識別情報に対応付けて記憶される前記認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更する認証情報変更工程と、
前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報および前記認証情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報および前記認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証する利用者認証工程と、
を含んだことを特徴とする利用者認証方法。
【産業上の利用可能性】
【0122】
以上のように、本発明に係る利用者認証装置、利用者認証プログラムおよび利用者認証方法は、所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、認証情報記憶媒体から識別情報と認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する場合に有用であり、特に、高い安全性を保証することが可能になることに適する。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】実施例1における利用者認証装置の概要および特徴を説明するための図である。
【図2】実施例1における利用者認証装置の構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1における管理記憶部を説明するための図である。
【図4】画像記憶部を説明するための図である。
【図5】実施例1における利用者認証装置の処理を説明するための図である。
【図6】実施例2における利用者認証装置の概要および特徴を説明するための図である。
【図7】実施例2における管理記憶部を説明するための図である。
【図8】実施例2における利用者認証装置の処理を説明するための図である。
【図9】実施例1の利用者認証プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【符号の説明】
【0124】
10 利用者認証装置
11 読み込み入力部
12 書き込み出力部
13 開閉制御部
14 入出力制御I/F部
15 記憶部
15a 管理記憶部
15b 画像記憶部
16 処理部
16a 利用者認証部
16b 開閉制御判定部
16c 表示情報変更部
20 扉
90 コンピュータ
91 キーボード
92 ディスプレイ
93 CPU
93a 利用者認証プロセス
93b 開閉制御判定プロセス
93c 表示情報変更プロセス
94 ROM
94a 利用者認証プログラム
94b 開閉制御判定プログラム
94c 表示情報変更プログラム
95 HDD
95a 管理記憶データ
95b 画像記憶データ
96 RAM
96a 管理情報データ
96b 画像記憶データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、前記利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、前記認証情報記憶媒体から前記識別情報と前記認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する利用者認証装置であって、
所定の時機において、前記認証情報記憶媒体にて提示される前記認証情報を変更するとともに、前記管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の前記識別情報に対応付けて記憶される前記認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更する認証情報変更手段と、
前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報および前記認証情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報および前記認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証する利用者認証手段と、
を備えたことを特徴とする利用者認証装置。
【請求項2】
前記管理テーブルは、前記認証情報記憶媒体によって認証された前記利用者が前記所定の操作対象を操作した結果の状況情報である操作結果状況情報を、当該認証情報記憶媒体の前記識別情報および前記認証情報に対応付けてさらに記憶し、
前記認証情報変更手段は、前記操作結果状況情報をさらに前記認証情報記憶媒体にて変更して格納し、
前記利用者認証手段は、前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報、前記認証情報および前記操作結果状況情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報、前記認証情報および前記操作結果状況情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証することを特徴とする請求項1に記載の利用者認証装置。
【請求項3】
前記認証情報変更手段は、前記管理テーブルを参照して、他の利用者が所有する前記認証情報記憶媒体にて現に提示される認証情報ではない前記認識情報に変更することを特徴とする請求項1または2に記載の利用者認証装置。
【請求項4】
所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、前記利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、前記認証情報記憶媒体から前記識別情報と前記認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する利用者認証方法をコンピュータに実行させる利用者認証プログラムであって、
所定の時機において、前記認証情報記憶媒体にて提示される前記認証情報を変更するとともに、前記管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の前記識別情報に対応付けて記憶される前記認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更する認証情報変更手順と、
前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報および前記認証情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報および前記認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証する利用者認証手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする利用者認証プログラム。
【請求項5】
所定の操作対象の利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体を一意に識別するための情報である識別情報と、前記利用者ごとに割り振られる認証情報記憶媒体にて記憶されて提示される認証情報とを対応付けて記憶する管理テーブルを保持し、前記認証情報記憶媒体から前記識別情報と前記認証情報とを読み込んで、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作することを、前記管理テーブルを参照して認証する利用者認証方法であって、
所定の時機において、前記認証情報記憶媒体にて提示される前記認証情報を変更するとともに、前記管理テーブルによって当該認証情報記憶媒体の前記識別情報に対応付けて記憶される前記認証情報を、当該認証情報記憶媒体にて現に変更されて提示される認証情報に変更する認証情報変更工程と、
前記認証情報記憶媒体から読み込まれた前記識別情報および前記認証情報を、前記管理テーブルに現に記憶されている前記識別情報および前記認証情報と参照することによって、当該認証情報記憶媒体を所有する前記利用者が前記所定の操作対象を操作させることを認証する利用者認証工程と、
を含んだことを特徴とする利用者認証方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−226026(P2008−226026A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−65483(P2007−65483)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】