説明

医用画像処理装置、医用画像保管通信システム、および、医用画像保管通信システムのサーバ

【課題】医用画像保管通信システムの表示端末において、読影者に違和感を与えることなく立体視画像を表示可能にする。
【解決手段】一実施形態では、医用画像保管通信システムのサーバは、記憶部と、視差数取得部と、レンダリング処理部とを備える。記憶部は、医用画像のボリュームデータと、前記ボリュームデータに基づいて生成された処理画像のデータと、前記処理画像を生成する際に用いられた画像処理条件とを記憶する。視差数取得部は、立体視表示を行う際の視差画像群の視差数を取得する。レンダリング処理部は、前記ボリュームデータと、前記画像処理条件と、前記視差数とに基づいて、前記処理画像に対応する視差画像群の画像データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像処理装置、医用画像保管通信システム、および、医用画像保管通信システムのサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
医療機関では、磁気共鳴イメージング装置やX線診断装置などの多数の画像診断装置によって多数の医用画像が生成される。医療機関では、このように生成された医用画像の保管と流通を円滑化するために、医用画像をデジタルデータとしてサーバに保管し、必要に応じてネットワークを経由して表示端末に配信して観察するシステムが導入されている。
【0003】
このような画像保管通信システムは、PACS(Picture Archiving and Communication Systems:例えば、特許文献1および特許文献2参照)と呼ばれる。
【0004】
ところで近年、裸眼式の3次元画像表示装置として、視差情報を水平方向などの特定方向に空間的に切り分けて提示するものが開発されている(例えば、特許文献3参照)。具体的な構成としては、液晶ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)と、レンズアレイなどの光線制御子の組み合わせが多い。
【0005】
レンズアレイの場合、その略焦点距離にFPDを位置させることで、FPDの画素中の一点から出た光線は、略並行光として射出される。画素には有限の大きさがあるため、画素から出た光線は、ある範囲に射出される。この光線が射出する方向と、この光線が出た画素に表示する画像情報を取得した方向を略一致させることで、観察者の目の位置に応じて適切な画像が見えるようにできる。即ち、観察者は、自身の両目の各位置に応じた視差情報を観察することで、3次元画像を認識できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−167634号公報
【特許文献2】特開2010−148862号公報
【特許文献3】特開2007−94022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
画像診断装置は、例えば所定の厚さの範囲内の互いに平行な多数のスライスの平面画像データから構成されるボリュームデータとして、3次元的な画像データを生成可能なものもある。しかし、医用画像保管通信システムの表示端末では平面画像として表示される。即ち、従来の医用画像保管通信システムは、平面画像の表示には十分対応していたが、裸眼式の立体視画像を含む複数の診断画像の比較読影といった裸眼式の立体視画像の表示には十分に対応していなかった。
【0008】
このため、医用画像保管通信システムの表示端末において、読影者に違和感を与えることなく立体視画像を表示可能にする技術が要望されていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、実施形態の数例の内容を項目毎に説明する。
(1)一実施形態では、医用画像処理装置は、取得部と、レンダリング処理部とを備える。
取得部は、医用画像のボリュームデータと、前記ボリュームデータに基づいて生成された処理画像のデータと、前記処理画像を生成する際に用いられた画像処理条件と、立体視表示を行う際の視差画像群の視差数とを取得する。
レンダリング処理部は、前記ボリュームデータと、前記画像処理条件と、前記視差数とに基づいて、前記処理画像に対応する視差画像群の画像データを生成する。
【0010】
(2)別の一実施形態では、医用画像処理装置は、条件取得部と、レンダリング処理部とを備える。
条件取得部は、立体視表示に対応した視差画像群を含む医用画像データを取得して、取得した医用画像データの視差数を基準視差数として取得する。
レンダリング処理部は、医用画像のボリュームデータを取得して、視差数が基準視差数に合致するように、ボリュームデータに基づく立体視表示の視差画像群の画像データを特定視差数画像データとして生成する。
【0011】
(3)一実施形態では、医用画像保管通信システムのサーバは、記憶部と、視差数取得部と、レンダリング処理部とを備える。
記憶部は、医用画像のボリュームデータと、前記ボリュームデータに基づいて生成された処理画像のデータと、前記処理画像を生成する際に用いられた画像処理条件とを記憶する。
視差数取得部は、立体視表示を行う際の視差画像群の視差数を取得する。
レンダリング処理部は、前記ボリュームデータと、前記画像処理条件と、前記視差数とに基づいて、前記処理画像に対応する視差画像群の画像データを生成する。
【0012】
(4)別の一実施形態では、サーバは、ボリュームデータを生成する少なくとも1つの医用画像診断装置と、受信データに応じて立体視画像を表示可能な表示端末とが接続される医用画像保管通信システムのサーバであって、条件取得部と、レンダリング処理部と、保管送信部とを備える。
条件取得部は、立体視表示に対応した視差画像群を含む医用画像データをいずれかの医用画像診断装置から取得し、取得した医用画像データの視差数を基準視差数として取得する。
レンダリング処理部は、ボリュームデータを取得し、視差数が基準視差数に合致するように、ボリュームデータに基づく立体視表示の視差画像群の画像データを特定視差数画像データとして生成する。
保管送信部は、基準視差数の取得対象の医用画像データおよび特定視差数画像データを記録して、表示端末からの送信要求に応じて、基準視差数の取得対象の医用画像データまたは特定視差数画像データを表示端末に送信する。
【0013】
(5)一実施形態では、医用画像保管通信システムは、ボリュームデータを生成する少なくとも1つの医用画像診断装置と、受信データに応じて立体視画像を表示可能な表示端末と、これら医用画像診断装置および表示端末に接続される上記のいずれか1つのサーバとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施形態における医用画像保管通信システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態における医用画像保管通信システムのサーバの構成を示すブロック図。
【図3】ボリュームデータの構成の一例を示す模式的説明図。
【図4】図3のボリュームデータから立体視画像の画像データの生成する方法を示す説明図。
【図5】第1の実施形態における医用画像保管通信システムの動作の一例を示すフローチャート。
【図6】第2の実施形態における医用画像保管通信システムの動作の一例を示すフローチャート。
【図7】第3の実施形態において、投影基準方向の回転を説明する模式的斜視図。
【図8】図7のように所定の角度ずつ回転させた各々の投影基準方向において、立体視用の視差画像群を生成する原理を説明する模式図。
【図9】第3の実施形態における医用画像保管通信システムの動作の一例を示すフローチャート。
【図10】第4の実施形態における医用画像保管通信システムの動作の一例を示すフローチャート。
【図11】第5の実施形態における医用画像保管通信システムの動作の一例を示すフローチャート。
【図12】第6の実施形態における医用画像保管通信システムの動作の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、各図において同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における医用画像保管通信システム10の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、医用画像保管通信システム10では、複数の表示端末20と、サーバ30と、複数のモダリティ(40、50、60、70)とがネットワークケーブル90を介して互いに接続されている。
【0017】
ここではモダリティの一例として、X線CT装置(X−ray Computed Tomography Apparatus)40、MRI装置(Magnetic Resonance Imaging Apparatus:磁気共鳴イメージング装置)50、X線診断装置60、超音波診断装置70が接続されているが、さらに多くの、或いは、異なるモダリティを接続してもよい。
【0018】
X線CT装置40は、X線CT機構42と、CPU(Central Processor Unit)43と、通信部44と、記憶装置45と、モニタ46と、2次的画像生成部47と、システムバス48とを有する。
CPU43は、X線CT装置40全体を制御する。
【0019】
X線CT機構42は、被検体にX線を照射してコンピュータ断層撮影を行い、被検体Pを透過したX線を検出して、投影データに所定の処理を施し、3次元の医用画像データのファイルをボリュームデータ(例えば、後述の図3(B)、図3(C)を参照)として生成する。また、X線CT機構42は、システムバス48を介して、このボリュームデータを構成する各ファイルを記憶装置45に保存する。
【0020】
ここでは一例として、CPU43およびX線CT機構42は、ボリュームデータに基づいて、例えば9視差などの複数視差数に対応した視差画像群からなる立体視用の医用画像データを生成可能であるものとする。視差画像の画像データの生成方法については、図3等を用いて後述する。
【0021】
また、医用画像データは、例えばDICOM型式のファイルとして保管され、そのファイルの付帯情報には、被検体である患者を特定する情報や撮影条件などが含まれる。なお、DICOMは、ネットワーク規格である「Digital Imaging and Communications in Medicine」のことである。
【0022】
2次的画像生成部47は、X線CT装置40における不図示の入力部に入力された入力内容(入力情報)に基づいて、原画像である上記のボリュームデータから2次的画像のファイルを生成する。
【0023】
ここでは一例として、ボリュームデータから2次的画像を生成した際の「画像処理条件」が、当該2次的画像の画像データのファイル(のヘッダなど)に付帯情報として含まれるものとする。「画像処理条件」としては、例えば、どの方向から見た画像として当該2次的画像を生成したかの「投影方向(視線方向)」や、生成元となったボリュームデータを特定する識別情報や、当該ボリュームデータの保存先の情報、などが挙げられる。
【0024】
ここでは一例として、上記の立体視用の医用画像データは2次的画像の範疇に含まれるものとし、2次的画像のファイルは、いわゆる2次取得画像(Secondary Captre Image)のファイルの意味である。
【0025】
2次的画像の具体例としては、原画像であるボリュームデータに基づいて生成された立体視用の医用画像データや、原画像と共に医師の所見などの診断結果が含まれた読影レポートのファイルや、所定の時間間隔で撮影されたボリュームデータから編集される動画ファイルなどが挙げられる。2次的画像生成部47は、生成した2次的画像を記憶装置45に保存する。
【0026】
モニタ46は、CPU43の制御に従って、原画像や2次的画像を表示する。ここでは一例として、モニタ46は、裸眼式の立体視表示にも対応し、立体視画像を表示可能であるものとする。具体的には例えば、モニタ46は、横断面が半円状のレンズを複数の視差画像にそれぞれ対応する画素上に配置した構造である。このような立体視モニタの構造は、従来技術と同様でよいので、詳細な説明を省略する。
【0027】
MRI装置50は、MRI機構52と、CPU53と、通信部54と、記憶装置55と、モニタ56と、2次的画像生成部57と、システムバス58とを有する。
【0028】
CPU53は、システムバス58を介してMRI装置50全体を制御する。MRI機構52は、被検体に対して磁気共鳴イメージングを行い、3次元の医用画像データのファイルをボリュームデータとして生成し、これを記憶装置55に保存する。2次的画像生成部57は、原画像であるボリュームデータから2次的画像のファイルを生成し、これを記憶装置55に保存する。モニタ56は、CPU53の制御に従って、原画像や2次的画像を表示する。
【0029】
X線診断装置60は、X線撮影機構62と、CPU63と、通信部64と、記憶装置65と、モニタ66と、2次的画像生成部67と、システムバス68とを有する。
【0030】
CPU63は、システムバス68を介してX線診断装置60全体を制御する。X線撮影機構62は、被検体を透過したX線を検出することで、3次元の医用画像データのファイルをボリュームデータとして生成し、これを記憶装置65に保存する。2次的画像生成部67は、原画像であるボリュームデータから2次的画像のファイルを生成し、これを記憶装置65に保存する。モニタ66は、CPU63の制御に従って、原画像や2次的画像を表示する。
【0031】
超音波診断装置70は、超音波診断機構72と、CPU73と、通信部74と、記憶装置75と、モニタ76と、2次的画像生成部77と、システムバス78とを有する。
【0032】
CPU73は、システムバス78を介して超音波診断装置70全体を制御する。超音波診断機構72は、公知の超音波診断機構によって3次元の医用画像データのファイルをボリュームデータとして生成し、これを記憶装置75に保存する。2次的画像生成部77は、原画像であるボリュームデータから2次的画像のファイルを生成し、これを記憶装置75に保存する。モニタ76は、CPU73の制御に従って、原画像や2次的画像を表示する。
【0033】
なお、MRI装置50、X線診断装置60、超音波診断装置70の各2次的画像生成部57、67、77は、立体視画像を生成不能であってもよいが、ここではX線CT装置40と同様にボリュームデータから立体視画像の医用画像データを生成可能であるとする。従って、各モニタ(56、66、76)は、X線CT装置40のモニタ46同様に立体視表示に対応しているものとする。
【0034】
また、X線CT装置40、MRI装置50、X線診断装置60、超音波診断装置70は、平面画像の診断画像も生成可能である。さらに、X線CT装置40、MRI装置50、X線診断装置60、超音波診断装置70は、各々の通信部44、54、64、74およびネットワークケーブル90を介して、各々が生成したボリュームデータおよび2次的画像のファイルをサーバ30に転送する。
【0035】
転送されたボリュームデータは、原画像として、サーバ30内の原画像保存部104(後述の図2参照)に保存される。また、転送された2次的画像のファイル(付帯情報として、当該2次的画像が生成された際の画像処理条件が含まれる)は、サーバ30内の2次的画像保存部102(後述の図2参照)に保存される。
【0036】
上記の例では、2次的画像を生成した際の「画像処理条件」が、2次的画像のファイルに含まれるとしたが、これは一例に過ぎない。2次的画像を生成した際の「画像処理条件」は、例えば、2次的画像のファイルの名称など、対応する2次的画像のファイルの特定情報と関連づけて、「画像処理条件のファイル」として、ネットワークケーブル90を介してサーバ30内の2次的画像保存部102(後述の図2参照)に別途保存してもよい。
【0037】
或いは、2次的画像を生成した際の「画像処理条件のファイル」は、対応する2次的画像のファイルの特定情報と関連づけて、当該2次的画像を生成したモダリティの記憶装置(45、55、65、75のいずれか1つ)に別途保存してもよい。
【0038】
表示端末20は、入力部22と、前述同様に裸眼式の立体視表示に対応した立体視モニタ26とを有する。
【0039】
図2は、医用画像保管通信システム10のサーバ30の構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ30は、画像保存部100と、医用画像処理装置120とを有する。
【0040】
画像保存部100は、2次的画像保存部102と、原画像保存部104と、視差画像保存部106と、読影レポート保存部108とを有する。
【0041】
2次的画像保存部102は、X線CT装置40、MRI装置50、X線診断装置60、超音波診断装置70からそれぞれ転送される2次的画像のファイルを保存する。
【0042】
原画像保存部104は、X線CT装置40、MRI装置50、X線診断装置60、超音波診断装置70からそれぞれ転送されるボリュームデータや平面画像などの形態である原画像のファイルを保存する。
【0043】
視差画像保存部106は、医用画像処理装置120によって生成される視差画像の画像データを保存する。
【0044】
読影レポート保存部108は、後述の読影レポートのファイルを保存する(第4の実施形態参照)。
【0045】
医用画像処理装置120は、CPU121と、システムバス122と、表示条件設定部123と、検索部124と、立体視画像生成部125と、視差数設定部126と、視差画像生成部127とを有する。
【0046】
CPU121は、システムバス122を介して医用画像処理装置120全体および画像保存部100全体を制御する。
【0047】
視差数設定部126は、医用画像処理装置120がこれから生成する立体視画像の視差数を基準視差数として設定する。
【0048】
表示条件設定部123は、原画像のファイルや、2次的画像保存部102に保存されているファイルの付帯情報などから、表示条件を取得する。
【0049】
検索部124は、原画像保存部104内で、ボリュームデータが存在する医用画像データのファイルを検索する。
【0050】
視差画像生成部127は、視差数設定部126によって設定された基準視差数に合致するように、ボリュームデータに基づいて視差画像群の画像データを生成する。
【0051】
立体視画像生成部125は、視差画像生成部127によって生成された視差画像群の画像データを用いて、表示条件設定部123が取得した表示条件に合致するように、立体視画像の画像データを生成する。
【0052】
図3は、ボリュームデータの構成の一例を示す模式的説明図である。図3(A)に示す一例では、立方体状の撮影範囲150内に三角柱の撮影対象物OBが存在する。撮影対象物OBの3つの側面の内の1つは、撮影範囲150の後ろ側の面に重なり、撮影対象物OBにおけるこの側面とは反対側の1辺は、撮影範囲150の前側の面に重なる。撮影対象物OBの3角形状の上面は、立方体状の撮影範囲150の上面に平行であり、撮影対象物OBの3角形状の底面は、撮影範囲150の底面に平行である。
【0053】
図3(B)に示すように、撮影範囲150の前側の面から後ろ側の面への方向を厚さ方向としてこれを例えば8等分し、前側から順に9枚の撮影用のスライスSL1、SL2、SL3、SL4、SL5、SL6、SL7、SL8、SL9を設定する。即ち、撮影範囲150の前側の面がスライスSL1、撮影範囲150の後ろ側の面がスライスSL9に合致する。
【0054】
図3(C)は、スライスSL1〜SL9の各平面画像の一例である。図3(C)では、撮影対象物OBの領域のみを点で塗り潰している。このように、3次元的な画像を示すボリュームデータは、例えば、隣接(連続)する互いに平行かつ同一の大きさの2次元画像の画像データ群として構成される。即ち、図3(B)、(C)に示すスライスSL1〜SL9の各画像データを1セットのデータにしたものが、ボリュームデータの一例である。
【0055】
図3(D)は、上記ボリュームデータ(スライスSL1〜SL9の画像データのセット)に基づいて、撮影対象物OBをある視線方向から立体的に投影した2次的画像として生成した一例を示す模式図である。図3(D)に示す2次的画像のファイルには、どの視線方向から見た画像として生成したかの投影方向、生成元となったボリュームデータを特定する識別情報や、当該ボリュームデータの保存先の情報、などの画像処理条件が付帯情報として含まれる。
【0056】
但し、2次的画像を生成した際の「画像処理条件」は、前述のように、対応する2次的画像のファイルの特定情報と関連づけて、「画像処理条件のファイル」として、2次的画像保存部102或いはモダリティの記憶装置(45、55、65、75のいずれか1つ)に別途保存してもよい。
【0057】
図4は、図3のボリュームデータから、一例として9視差の立体視画像の画像データを生成する方法を示す説明図である。図4(A)は、各々の視差画像に対応する視線方向の模式的斜視図である。
【0058】
第1視線SR1、第2視線SR2、第3視線SR3、第4視線SR4、第5視線SR5、第6視線SR6、第7視線SR7、第8視線SR8、第9視線SR9は、各々の視差画像に対応する視線方向である。第1視線SR1〜第9視線SR9は、ここでは一例として、立方体状の撮影範囲150の底面および上面に平行な同一平面上に存在し、撮影範囲150の中心を共通交点として交わる。
【0059】
ここで、第1視線SR1と第2視線SR2との間の角度を、投影差角θとする。第2視線SR1〜第9視線SR9は、上記の共通交点を中心として、第1視線SR1を投影差角θ分だけ順次同一方向に回転させた位置にある。
【0060】
これら第1視線SR1〜第9視線SR9の中心に該当する直線を「投影基準方向」とする。図4の例では視差数が奇数(9)であるので、投影基準方向は、第5視線SR5に合致する。第1の実施形態では、説明の簡単化のため、投影基準方向を変えないものとして説明するが、後述の第3の実施形態では、回転によって方向を変えた複数の投影基準方向を設定する(後述の図7を参照)。
【0061】
また、投影差角θの値については、例えば、人の右目および左面にそれぞれ異なる視差画像が入射することで立体的に見えるような適正値を実験等によって視差数毎に予め計算し、視差数毎のテーブルデータとして視差画像生成部127に予め記憶させておく。
【0062】
図4(B)は、各々の視差画像の模式図である。第1視差画像SX1は、第1視線SR1から撮影対象物OBを投影した(見た)場合の画像である。第1視差画像SX1の画像データは例えば、スライスSL1〜SL9の画像データに基づいて再構成される撮影対象物OBの3次元画像のデータ(図3(D)参照)と、第1視線SR1の位置および方向とを用いた投影処理を行うことで生成可能である。
【0063】
第2視差画像SX2は、第2視線SR2から撮影対象物OBを投影した場合の画像であり、上記同様に生成可能である。同様に、第3視差画像SX3、第4視差画像SX4、第5視差画像SX5、第6視差画像SX6、第7視差画像SX7、第8視差画像SX8、第9視差画像SX9は、それぞれ第3視線SR3、第4視線SR4、第5視線SR5、第6視線SR6、第7視線SR7、第8視線SR8、第9視線SR9に対応する。
【0064】
上記のように2次的画像として生成された9視差の立体視画像の画像データのファイルには、ボリュームデータからどのような画像処理条件に基づいて生成されたかが、付帯情報として含まれる。
【0065】
ここでの「画像処理条件」は、例えば、立方体状の撮影範囲150に対する第1視線SR1〜第9視線SR9の空間的位置および方向、即ち、立体視画像を構成する各視差画像がどの方向から投影されたかの投影方向である。また、付帯情報として立体視画像の画像データのファイル含まれる「画像処理条件」には、投影差角θ、視差数、生成元となったボリュームデータを特定する識別情報や、当該ボリュームデータの保存先の情報なども挙げられる。
【0066】
このように、視線方向(第1視線SR1〜第9視線SR9に対応)を視差数の数だけ決定し、各視線方向から見える画像の画像データを生成する。図4では9視差の場合を例として挙げたが、9以外の複数の視差数の場合も同様である。
【0067】
図5は、第1の実施形態の医用画像保管通信システム10の動作の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、単に「モダリティ」と記載した場合には、X線CT装置40、MRI装置50、X線診断装置60、超音波診断装置70のいずれか1つを指すものとする。
【0068】
ここでは一例として、モダリティによって立体視画像の医用画像データが2次的画像として生成された場合に(サーバ30に新たに立体視画像の医用画像データが転送される都度)、それをトリガとしてステップS1以下の処理が行われるものとする。そのステップS1の前段階として、サーバ30には例えば以下のようにして医用画像データのファイルが保存されているものとする。
【0069】
被検体の撮影、磁気共鳴イメージング、或いは、超音波診断が行われ、原画像であるボリュームデータとしての医用画像データがモダリティで生成された場合、そのモダリティのモニタ(46、56、66、76のいずれか)で原画像が表示され、その表示条件が原画像のファイルの付帯情報として付属するものとする。
【0070】
ここでの表示条件とは、例えば、拡大率、輝度レベル、病変部位を特定して原画像に重畳表示した枠の位置、抽出処理結果、断面座標位置などである。
【0071】
このように、モダリティによってボリュームデータが生成されると、このボリュームデータおよび画像生成時に表示した際の表示条件を付帯情報として含む原画像のファイルが、ネットワークケーブル90を介してサーバ30の原画像保存部104に転送され、保存される。
【0072】
また、当該原画像に対する立体視画像の医用画像データが2次的画像としてモダリティによって生成された場合、2次的画像が当該モダリティのモニタで表示される。この2次的画像の表示条件、および、この2次的画像が生成された際に用いられた画像処理条件(生成元のボリュームデータの識別情報や保存先の情報を含む)は、ここでは一例として、2次的画像のファイルの付帯情報として付属する。2次的画像のファイルは、同様にサーバ30の2次的画像保存部102に転送され、保存される。
【0073】
このようにサーバ30には、医用画像保管通信システム10内のモダリティで生成され、付帯情報として表示条件を含む原画像および2次的画像の医用画像データのファイルが保管される。以下、図5に示すフローチャートのステップ番号に従って、医用画像保管通信システム10の処理内容を説明する。
【0074】
[ステップS1]モダリティによってX線などによる撮影、磁気共鳴イメージング、或いは、超音波診断が新たに行われ、被検体の医用画像データがボリュームデータ(原画像)として生成され、そのモダリティのモニタで画像表示され、その表示条件が原画像のファイルの付帯情報として付属する。この原画像のファイルは、ネットワークケーブル90を介してサーバ30の原画像保存部104(図2参照)に転送され、保存される。
【0075】
この後、上記原画像に対する立体視画像の医用画像データが当該モダリティの2次的画像生成部(47、57、67、77のいずれか)によって生成され、2次的画像が当該モダリティのモニタで画像表示される。このときの表示条件、および、生成された際の画像処理条件は、2次的画像の医用画像データのファイルの付帯情報として付属する。そして、2次的画像の医用画像データのファイルは、同様にサーバ30の2次的画像保存部102に転送され、保存される。この後、ステップS2に進む。
【0076】
[ステップS2]サーバ30の医用画像処理装置120の視差数設定部126は、ステップS1で新たに2次的画像保存部102に転送された立体視画像の医用画像データのファイルを取得して、その視差数を例えば基準視差数として取得する。
【0077】
医用画像処理装置120の検索部124は、ここでは一例として、2次的画像として2次的画像保存部102内に保存されているファイルであって、原画像保存部104内でボリュームデータが存在する医用画像データのファイルを全て検索する。検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルは、全て、立体視画像の生成対象となる。
但し、原画像保存部104内でボリュームデータが存在する原画像の医用画像データのファイルの全てを、検索部124の検索対象、かつ、立体視画像の生成対象としてもよい。
【0078】
また、医用画像処理装置120の表示条件設定部123は、検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルの全てについて、それぞれ、付帯情報から表示条件を(例えば基準表示条件として)取得する。
【0079】
なお、立体視画像の生成対象が原画像としてのボリュームデータである場合、表示条件設定部123による表示条件の取得方法については、以下の方法に代えてもよい。即ち、表示条件設定部123は、原画像の医用画像データから生成された2次的画像の医用画像データのファイルを2次的画像保存部102から取得し、その付帯情報に基づいて2次的画像を表示した際の表示条件を(例えば基準表示条件として)取得してもよい。この後、ステップS3に進む。
【0080】
[ステップS3]視差画像生成部127は、ステップS2で検索部124の検索に該当した医用画像データの全ファイルに対し、ボリュームデータを原画像保存部104からそれぞれ取得して、前記「基準視差数」に合致するように立体視用の視差画像群の医用画像データをそれぞれ生成する。
【0081】
このとき、視差画像群の生成対象が2次的画像のファイルであれば、視差画像生成部127は、そのファイルの付帯情報から当該2次的画像が生成された際の画像処理条件を取得する。そして、取得した画像処理条件(例えば、どの方向から見た2次的画像として生成されたかの投影方向)に適合するように、視差画像群を生成する。
【0082】
また、立体視用の視差画像群の生成対象が原画像のファイルであって、その付帯情報に画像処理条件としての投影方向が含まれない場合、視差画像生成部127は、投影方向を適宜定めて、視差画像群を生成する。例えば、ボリュームデータを構成する互いに平行な各スライスの中央を通る法線を投影方向とすればよい。
【0083】
視差画像群の画像データの生成方法の一例については、図3および図4を用いて前述した通りである。
【0084】
立体視画像生成部125は、視差画像生成部127が生成した視差画像群の医用画像データを用いて、ステップS2で表示条件設定部123が(前記基準表示条件として)取得した各表示条件に合致するように、立体視用の医用画像データのファイルを生成する。
【0085】
立体視画像生成部125は、生成した立体視用の視差画像群の医用画像データのファイルを視差画像保存部106に転送し、視差画像保存部106は、転送されたファイルを保存する。
【0086】
立体視用の医用画像データのファイルの生成および保存は、ステップS2で検索部124の検索に該当した医用画像データの全ファイルに対して、1つのファイル毎に順次行われる。この後、ステップS4に進む。
【0087】
[ステップS4]表示端末20の入力部22に対するユーザの操作により、サーバ30の画像保存部100内で画像が検索され、検索された画像の送信要求が表示端末20からサーバ30のCPU121に入力される。CPU121は、送信要求に対応する医用画像データのファイルを画像保存部100から取得し、これを表示端末20に送信する。送信されたものが立体視画像の医用画像データのファイルであれば、立体視モニタ26上で立体視画像が表示される。以上が第1の実施形態の動作説明である。
【0088】
このように、サーバ30に新たに立体視画像の医用画像データが転送される都度、その視差数を取得して、サーバ30に保存されている他の2次的画像についても、ボリュームデータに基づいて、その視差数の立体視用の画像データを生成し、保存することを繰り返す。
【0089】
具体的には例えば、サーバ30に新たにMRI装置から7視差の立体視画像の医用画像データのファイルが転送されると、サーバ30に保存されている他の全ての2次的画像についても、ボリュームデータに基づいて、7視差の立体視用の医用画像データのファイルを生成し、保存する。
【0090】
この後、サーバ30に新たにX線CT装置から9視差の立体視画像の医用画像データのファイルが転送されると、サーバ30に保存されている他の全ての2次的画像についても、9視差の立体視用の医用画像データのファイルを生成し、保存する(このとき、前回の全ボリュームデータに対する処理で生成した7視差の立体視画像のファイルは、サーバ30の視差画像保存部106の記憶容量に応じて消去してもよいし、消去しなくてもよい)。
【0091】
以上が第1の実施形態の医用画像保管通信システム10の動作説明である。
【0092】
このように第1の実施形態では、サーバ30に新たに立体視画像の医用画像データが転送される都度、ボリュームデータが存在する他の2次的画像のファイルに対して、同一視差数の立体視画像の画像データを予め生成し、保存しておく。このため、表示端末20において任意の画像をサーバ30から読み込んで表示させる際、読み込んだ画像を立体視画像としてすぐに表示できる。即ち、利用時に視差画像を生成する必要はないので、ユーザを待たせることはなく、ユーザの利便性は向上する。
【0093】
特に、複数の画像をモニタ上に同時に並べて表示する比較読影の際に、一方の画像は平面画像であるが他方の画像が立体視画像であるといった事態が生じて読影者に違和感を与えるおそれはない。
【0094】
また、同一視差数で立体視画像を生成する、即ち、各立体視画像の視差数を基準視差数に揃える。このため、比較読影の際に、一方は9視差の立体視画像であるが他方は6視差の立体視画像であるといった事態が生じて読影者に違和感を与えるおそれもない。
【0095】
以下、第1の実施形態の補足事項について以下の3点から説明する。
【0096】
第1に、サーバ30に新たに立体視画像の医用画像データが転送される処理をトリガとして、ステップS2以下の処理を開始する例を述べたが、他の処理をトリガとしてステップS2以下の処理を開始してもよい。例えば、表示端末20がサーバ30に接続された場合に、ステップS2以下の処理を開始してもよい。この場合、例えば、サーバ30内に保存された立体視画像の医用画像データのファイルの内、保存時刻が最も遅い(最新の)ファイルの視差数を基準視差数として、ステップS2以下の処理を同様に行えばよい。
【0097】
第2に、立体視画像の医用画像データが2次的画像としてX線CT装置40等の各モダリティで生成される例を述べたが、これは一例に過ぎない。立体視画像の医用画像データは、例えば、モダリティでは生成されずにサーバ30のみで生成されてもよい。
【0098】
第3に、サーバ30が1つのみである例を述べたが、これは一例にすぎず、サーバ30は複数であってもよい。この場合、多数のボリュームデータにそれぞれ対応する基準視差数の立体視画像の医用画像データは、各サーバ30の各医用画像処理装置120によって分担して生成させることで、生成速度を速めてもよい。
【0099】
(第2の実施形態)
以下の第2の実施形態〜第6の実施形態では、医用画像保管通信システム10の各部の装置構成は第1の実施形態と同様であるので、重複する説明を省略し、処理内容の違いに焦点をおいて説明する。
【0100】
図6は、第2の実施形態における、医用画像保管通信システム10の動作の一例を示すフローチャートである。ここでも一例として、第1の実施形態と同様にサーバ30に新たに立体視画像の医用画像データが転送される都度、それをトリガとしてステップS21以下の処理が行われるものとする。ステップS21の前段階として、サーバ30には例えば第1の実施形態と同様に医用画像データのファイルが保存されているものとする。
以下、図6に示すフローチャートのステップ番号に従って、第2の実施形態の医用画像保管通信システム10の処理内容を説明する。
【0101】
[ステップS21]第1の実施形態のステップS1と同様に、モダリティによって被検体の医用画像データがボリュームデータ(原画像)として生成され、2次的画像として立体視画像の医用画像データが生成される。原画像のファイルは、原画像保存部104に保存され、2次的画像のファイルは、2次的画像保存部102に保存される。この後、ステップS22に進む。
【0102】
[ステップS22]サーバ30の視差数設定部126は、ステップS21で新たに2次的画像保存部102に転送された立体視画像の医用画像データのファイルを取得して、その視差数を基準視差数として取得する。
【0103】
サーバ30の検索部124は、ここでは一例として、2次的画像として2次的画像保存部102内に保存されているファイルであって、原画像保存部104内でボリュームデータが存在するファイルを全て検索する。検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルは、全て、立体視画像の生成対象となる。
【0104】
但し、原画像保存部104内でボリュームデータが存在する原画像の医用画像データのファイルの全てを、検索部124の検索対象、かつ、立体視画像の生成対象としてもよい。
【0105】
また、医用画像処理装置120の表示条件設定部123は、視差数設定部126が取得したものと同じファイルを取得して、その表示条件を取得する。
【0106】
なお、立体視画像の生成対象が原画像としてのボリュームデータである場合、表示条件設定部123による表示条件の取得方法については、以下の方法に代えてもよい。即ち、表示条件設定部123は、原画像の医用画像データからステップS21で生成された2次的画像の医用画像データのファイルを2次的画像保存部102から取得し、その付帯情報に基づいて2次的画像を表示した際の表示条件を取得してもよい。
この後、ステップS23に進む。
【0107】
[ステップS23]立体視画像生成部125が立体視用の医用画像データを生成する際に合致させる表示条件が、ステップS22で表示条件設定部123が取得した表示条件となる点を除き、第1の実施形態のステップS3と同様であるので、重複する説明を省略する。
【0108】
即ち、立体視画像生成部125により生成される基準視差数の立体視画像の表示条件は、第1の実施形態ではそれぞれ異なる一方、第2の実施形態ではステップS21でサーバ30に新たに転送された立体視画像のファイルに含まれる表示条件に統一される。この点が、第1の実施形態との違いである。
この後、ステップS4に進む。
【0109】
[ステップS24]第1の実施形態のステップS4と同様であるので、重複する説明を省略する。以上が第2の実施形態の動作説明である。
【0110】
このように、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2の実施形態においても、第1の実施形態の末尾に述べた3点の補足事項と同様のことが言える。
【0111】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、第1の実施形態の図4の説明で述べた「投影基準方向」を所定角度ずつ(N−1)回だけ回転させて、N個の投影基準方向に対してそれぞれ、立体視用の視差画像群の医用画像データを生成する。以下、Nを「組数」と定義する。基準視差数が例えば9であれば、9種の視差画像群を含む立体視画像の医用画像データがN組生成される。
【0112】
図7は、投影基準方向の回転を説明する模式的斜視図である。図7は、図3(A)および図4(A)と同一の撮影領域150に同一の撮影対象物OBが配置された例において、投影基準方向の全回転角αを360°とした一例である。
【0113】
ここでは一例として、投影基準方向の回転は、同一平面上で行われるものとする。図7は、立方体状の撮影領域150の上面および底面に平行な回転平面160(図中の一点鎖線の枠)の上で投影基準方向をα/N°ずつ回転させた例を示す。
【0114】
組数Nは2以上の整数であり、以下、α/Nを回転差角βとする。図7の例では、N=8、β=45°である。図7において、回転差角βだけ順次回転させた投影基準方向TR1、TR2、TR3、TR4、TR5、TR6、TR7、TR8は、撮影領域150の中心を共通交点として交わる。
【0115】
図中に実線の直線矢印で示す投影基準方向TR1〜TR8の回転方向を決定する回転平面160は、図7では回転方向が画像の横方向に平行となるように立方体状の撮影領域150の上面および底面に平行にしたが、これは一例に過ぎない。回転平面160の延在方向は、図7に示したものから任意の角度で傾けてもよい。
【0116】
例えば、回転方向が画像の縦方向に平行となるように、回転平面160を立方体状の撮影領域150の側面に平行にしてもよい。回転平面160も、上記同様にサーバ30の不図示の入力部を介して視差画像生成部127内で予め設定されたものを用いればよく、未設定であれば、同様に初期設定のものを用いればよい。
【0117】
図8は、図7のように回転差角βずつ回転させた各投影基準方向TR1〜TR8において、立体視用の視差画像群を生成する原理を説明する模式図である。ここでは一例として、基準視差数を9とする。
【0118】
この場合、図8(A)に示すように、投影基準方向TR1に対して、互いに投影差角θだけ回転させた第1視線SR1〜第9視線SR9が図4の場合と同様に決定される。基準視差数が奇数の9であるから、投影基準方向TR1は第5視線SR5に一致する。そして、図8(B)に示すように、投影基準方向TR1の立体視画像として、図4(B)と同様に第1視線SR1〜第9視線SR9にそれぞれ対応する第1視差画像SX1〜第9視差画像SX9を生成する。
【0119】
投影基準方向TR2についても、同様に、第1視線SR’5が投影基準方向TR2に合致するように、互いに投影差角θだけ回転させた第1視線SR’1〜第9視線SR’9(図示せず)を別途算出する。そして、第1視線SR’1〜第9視線SR’9から撮影対象物OBを見た場合に対応する第1視差画像SX’1〜第9視差画像SX’9(図示せず)を生成する。投影基準方向TR3〜TR8についても、同様の処理を行い、8組の視差画像群を生成する。
【0120】
図9は、第3の実施形態における医用画像保管通信システム10の動作の一例を示すフローチャートである。ここでも一例として、第1の実施形態と同様にして、ステップS31の前段階としてサーバ30に医用画像データのファイルが保存され、サーバ30に新たに立体視画像の医用画像データが転送される都度、それをトリガとしてステップS31以下の処理が行われるものとする。
【0121】
以下、図9に示すフローチャートのステップ番号に従って、第3の実施形態の医用画像保管通信システム10の処理内容を説明する。
【0122】
[ステップS31]第1の実施形態のステップS1と同様に、モダリティによって被検体の医用画像データがボリュームデータ(原画像)として生成され、2次的画像として立体視画像の医用画像データが生成される。原画像のファイルは、原画像保存部104に保存され、2次的画像ファイルは、2次的画像保存部102に保存される。
この後、ステップS32に進む。
【0123】
[ステップS32]サーバ30の視差数設定部126は、ステップS31で新たに2次的画像保存部102に転送された立体視画像の医用画像データのファイルを取得して、その視差数を基準視差数として取得する。
【0124】
サーバ30の検索部124は、ここでは一例として、2次的画像として2次的画像保存部102内に保存されているファイルであって、原画像保存部104内でボリュームデータが存在するファイルを全て検索する。検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルは、ここでは一例として、全て立体視画像の生成対象となる。
【0125】
但し、原画像保存部104内でボリュームデータが存在する原画像の医用画像データのファイルの全てを、検索部124の検索対象、かつ、立体視画像の生成対象としてもよい。
【0126】
また、医用画像処理装置120の表示条件設定部123は、検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルの全てについて、それぞれ、付帯情報から表示条件を取得する。
【0127】
なお、立体視画像の生成対象が原画像としてのボリュームデータである場合、表示条件設定部123による表示条件の取得方法については、以下の方法に代えてもよい。即ち、表示条件設定部123は、原画像の医用画像データから生成された2次的画像の医用画像データのファイルを2次的画像保存部102から取得し、その付帯情報に基づいて2次的画像を表示した際の表示条件を取得してもよい。
【0128】
さらに、視差画像生成部127は、全回転角αおよび組数Nを取得(決定)する。全回転角αおよび組数Nは、例えば、サーバ30の不図示の入力部を介して視差画像生成部127に対して予め入力設定された値を用いればよい。未設定であれば、例えば180°、360°などの全回転角αの初期値や、6、8などの組数Nの初期値を視差画像生成部127に予め設定しておき、初期設定の値を用いればよい。
この後、ステップS33に進む。
【0129】
[ステップS33]ステップS33〜S37の「一連の処理」は、ステップS32で検索部124の検索に該当した医用画像データの全ファイルに対して、1つのファイル毎に順次行われる。上記「一連の処理」とは、N組の投影基準方向TR1〜TRNのそれぞれに対し、視差画像群の医用画像データを生成および保存する処理である。
【0130】
ステップS33ではまず、視差画像生成部127は、ステップS32で検索部124の検索結果に該当したファイルから、視差画像群の医用画像データの生成対象とするファイルを1つ選択する。視差画像生成部127は、この選択したファイルの生成元のボリュームデータ、および、この選択したファイルが生成された際の画像処理条件を取得する。この際、既にステップS33〜S37の処理で生成済みのファイルは対象外となる。
【0131】
次に、視差画像生成部127は、投影基準方向の回転平面160を決定する。回転平面160は、例えばサーバ30の不図示の入力部を介して予め設定されたものを用いればよく、未設定であれば初期設定のものを用いればよい。
【0132】
次に、視差画像生成部127は、例えば視差画像群の生成対象のファイルが生成された際の画像処理条件(投影方向など)や、初期設定などに基づいて、回転平面160内に存在すると共に撮影領域150の例えば中心を通る直線として、投影基準方向TR1を決定する。投影基準方向TR1は、例えば、立方体状の撮影領域150の1つの側面の法線に合致させる(図7参照)。
【0133】
次に、視差画像生成部127は、基準視差数をZとした場合、投影基準方向TR1に対して、互いに投影差角θだけ回転させた第1視線SR1〜第Z視線SRZを前述のように決定する(図8(A)参照)。次に、視差画像生成部127は、投影基準方向TR1の立体視画像として、図8(B)のように第1視線SR1〜第Z視線SRZにそれぞれ対応する第1視差画像SX1〜第Z視差画像SXZを生成する(図8(B)参照)。
【0134】
次に、立体視画像生成部125は、視差画像生成部127が生成した投影基準方向TR1に対する視差画像群の医用画像データを用いて、ステップS32で表示条件設定部123が取得した表示条件に合致するように、立体視用の医用画像データを生成し、これをステップS37まで一時的に記憶する。
【0135】
ステップS32において表示条件設定部123は、検索部124の検索に該当した各ファイル毎に別々に表示条件を取得しているので、このステップS33で立体視画像生成部125が合致させる表示条件は、第1の実施形態と同様に、生成対象のファイル毎に異なる(ステップS35についても同様)。
【0136】
次に、視差画像生成部127は、ステップS33で決定した回転平面160上で、例えば撮影領域150の中心を回転の中心として、投影基準方向TR1を回転差角β(=α/N)だけ所定方向(例えば時計回り)に回転させ、「最新の投影基準方向」とする。この後、ステップS34に進む。
【0137】
[ステップS34]視差画像生成部127は、「最新の投影基準方向」と、最初の投影基準方向TR1との回転平面160上での(前記所定方向の)角度を算出する。算出した角度が全回転角αに等しい場合、N組の投影基準方向TR1〜TRNに対してそれぞれ視差画像群を生成済みであるのでステップS37に進み、そうではない場合、ステップS35に進む。
【0138】
[ステップS35]視差画像生成部127は、「最新の投影基準方向」に対して、互いに投影差角θだけ回転させた第1視線SR’1〜第Z視線SR’Zを前述同様に決定する(Zは基準視差数である)。次に、視差画像生成部127は、「最新の投影基準方向」の立体視画像として、第1視線SR’1〜第Z視線SR’Zにそれぞれ対応する第1視差画像SX’1〜第Z視差画像SX’Zを生成する。
【0139】
次に、立体視画像生成部125は、視差画像生成部127が生成した「最新の投影基準方向」に対する視差画像群の医用画像データを用いて、ステップS32で表示条件設定部123が取得した表示条件に合致するように、立体視用の医用画像データを生成し、これをステップS37まで一時的に記憶する。この後、ステップS36に進む。
【0140】
[ステップS36]視差画像生成部127は、ステップS35で計算基準として用いた投影基準方向を、ステップS33と同一の方向に、回転平面160上で回転差角βだけ回転させ、この回転後の方向を「最新の投影基準方向」として更新する。この後、ステップS34に戻る。
【0141】
[ステップS37]立体視画像生成部125は、1つの医用画像のファイルを対象として、ステップS33〜S36の処理の繰り返しによってN組生成した視差画像群が含まれる医用画像データ全体を1ファイルに合成する。立体視画像生成部125は、合成した1ファイルを視差画像保存部106に転送し、視差画像保存部106はこれを記録する。
【0142】
[ステップS38]立体視画像生成部125は、ステップS32で検索部124の検索に該当した医用画像データの全ファイルに対して、N組の視差画像群の医用画像データが含まれるファイルが生成および保存されたか否かを判定する。判定結果が肯定的な場合、ステップS39に進み、判定結果が否定的な場合、ステップS33に戻り、別のファイルを対象として、N組の視差画像群の医用画像データの生成および保存が行われる。
【0143】
[ステップS39]第1の実施形態のステップS4と同様であるので、重複する説明を省略する。以上が第3の実施形態の動作説明である。
【0144】
このように、第3の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第3の実施形態では、回転差角βずつ投影基準方向を回転させて、N個の投影基準方向に対してそれぞれ、立体視用の基準視差数の視差画像群を生成する。このため、撮影対象物OBを中心として視点を変えた様々な位置から撮影対象物を投影した立体視画像を各位置毎に提供することができる。
【0145】
なお、第3の実施形態では、第1の実施形態と同様に立体視画像の生成対象のファイル毎に合致させる表示条件を変える例を述べたが(ステップS32)、これは一例に過ぎない。合致させる表示条件は、第2の実施形態と同様に新たにサーバ30に転送されたファイルと同一のものに統一してもよい。また、第3の実施形態においても、第1の実施形態の末尾に述べた3点の補足事項と同様のことが言える。
【0146】
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、各読影レポートのファイルに添付される画像を基準視差数の立体視画像に揃える。読影レポートは、診断画像に対する医師の所見(どの部位に病変があるか等)が記載された文書の電子データのファイルであるが、病変部位を示す平面画像または立体視画像が添付されている場合がある。
【0147】
即ち、読影レポートには、画像が添付されていないもの、平面画像が添付されているもの、立体視画像が添付されているものがある。ここでは一例として、各読影レポートのファイルには、診断の対象となった診断画像などの元となったボリュームデータの保存先アドレスがリンク用のデータとして含まれるものとする。
【0148】
図10は、第4の実施形態における医用画像保管通信システム10の動作の一例を示すフローチャートである。ここでは一例として、読影レポートのファイルが読影レポート保存部108に新たに転送される都度、それをトリガとしてステップS41以下の処理が行われるものとする。
【0149】
そのステップS41の前段階の一例として、サーバ30の読影レポート保存部108には、医用画像保管通信システム10全体における過去の読影レポートの全ファイルが保存されているものとする。また、ステップS41の前段階として、基準視差数の初期値が視差数設定部126において設定されており、読影レポートに添付の立体視画像用の表示条件の初期条件が表示条件設定部123において設定されているものとする。
【0150】
以下、図10に示すフローチャートのステップ番号に従って、第4の実施形態の医用画像保管通信システム10の処理内容を説明する。
【0151】
[ステップS41]モダリティまたはサーバ30のCPU121によって読影レポートのファイルが生成される。新たに生成された読影レポートのファイルは、サーバ30の読影レポート保存部108に転送され、保存される。この後、ステップS42に進む。
【0152】
[ステップS42]視差数設定部126は、ステップS41で新たに転送された読影レポートのファイルを取得し、当該ファイルに立体視画像が添付されている場合、当該立体視画像の視差数を基準視差数として設定する。当該ファイルに立体視画像が添付されていない場合、視差数設定部126は、予め設定された初期値を基準視差数として設定する。
【0153】
表示条件設定部123は、ステップS41で新たに転送された読影レポートのファイルを取得し、当該ファイルに立体視画像が添付されている場合、当該立体視画像の表示条件を当該ファイルの付帯情報から取得し、これを「基準表示条件」として設定する。当該ファイルに立体視画像が添付されていない場合、表示条件設定部123は、予め設定された立体視画像用の初期表示条件を「基準表示条件」として設定する。
【0154】
検索部124は、読影レポート保存部108内に保存されている読影レポートの全ファイルに対して、その診断対象の画像の元となったボリュームデータの保存先をそれぞれ取得する。元となるボリュームデータが存在しない読影レポートについては、次のステップS43において立体視画像の生成対象から除外される。
この後、ステップS43に進む。
【0155】
[ステップS43]視差画像生成部127は、ここでは一例として、ボリュームデータが存在する読影レポートの全ファイルに対して、ボリュームデータを原画像保存部104からそれぞれ取得して、基準視差数に合致するように立体視用の視差画像群の医用画像データをそれぞれ生成する。
【0156】
この生成の際、視差画像生成部127は、前述同様、読影レポートに添付されている画像の画像処理条件を取得して、投影方向などの取得した画像処理条件に適合するように、立体視用の視差画像群の医用画像データを生成する。
【0157】
なお、ボリュームデータが存在する読影レポートのファイルの内、所定条件を満たすファイルのみを基準視差数の視差画像群の医用画像データの生成対象としてもよい。
【0158】
立体視画像生成部125は、視差画像生成部127が生成した視差画像群の医用画像データを用いて、基準表示条件に合致するように、1つの立体視画像の医用画像データとして合成する。立体視画像生成部125は、合成した立体視画像の医用画像データを、対応する読影レポートに組み込み、1つの読影レポートのファイルとして再編集する。
【0159】
立体視画像生成部125は、再編集された読影レポートのファイルを読影レポート保存部108に転送し、読影レポート保存部108は、転送されたファイルを保存する。
【0160】
このように基準視差数の立体視画像が組み込まれるように読影レポートを再編集して保存し直す一連の処理は、ボリュームデータが存在する読影レポートの全ファイルに対して、1つのファイル毎に順次行われる。この後、ステップS44に進む。
【0161】
[ステップS44]表示端末20の入力部22に対するユーザの操作により、サーバ30の画像保存部100内で所定のファイルが検索され、検索されたファイルの送信要求が表示端末20からサーバ30のCPU121に入力される。CPU121は、送信要求に対応するファイルを画像保存部100から取得し、これを表示端末20に送信する。送信されたものが読影レポートのファイルであれば、立体視モニタ26上で文書と共に立体視画像が表示される。以上が第4の実施形態の動作説明である。
【0162】
このように、第4の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。第4の実施形態では、各読影レポートのファイルに対して基準視差数の立体視画像を予め組み込むため、表示端末20から送信要求があった場合にはすぐに立体視画像付の読影レポートのファイルを送信できる。また、各読影レポートのファイルを通して、立体視画像の基準視差数を揃えるため、比較読影の際、条件の違いによって読影者に違和感を与えるおそれはない。
【0163】
なお、第4の実施形態では、サーバ30に新たに読影レポートのファイルが保存される処理をトリガとしてステップS42以下の処理を開始する例を述べたが、他の処理をトリガとしてステップS42以下の処理を開始してもよい。例えば、読影レポートに添付の立体視画像に対する基準視差数の初期値や、表示条件の初期条件がサーバ30の不図示の入力部を介して再設定される都度、ステップS42以下の処理を開始してもよい。
【0164】
また、第4の実施形態では、各読影レポートを通して立体視画像の表示条件を揃える変える例を述べたが、各読影レポート毎に表示条件を取得し、各読影レポート毎に立体視画像の表示条件を変えてもよい。
【0165】
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、サーバ30に新たに医用画像データが転送されると、その医用画像データに該当する被検体(患者)を特定し、同一被検体の全ての医用画像のファイルの中で、最大視差数の立体視画像を検索する。同一被検体の医用画像の全ファイルの内、最大視差数の立体視画像になっていないものは、元のボリュームデータに基づいて最大視差数の立体視画像を生成する。
【0166】
図11は、第5の実施形態における医用画像保管通信システム10の動作の一例を示すフローチャートである。ここでも一例として第1の実施形態と同様に、ステップS51の前段階としてサーバ30に医用画像データのファイルが保存され、サーバ30に新たに立体視画像の医用画像データが転送される都度、それをトリガとしてステップS51以下の処理が行われるものとする。
【0167】
以下、図11に示すフローチャートのステップ番号に従って、第5の実施形態の医用画像保管通信システム10の処理内容を説明する。
【0168】
[ステップS51]第1の実施形態のステップS1と同様に、モダリティによって被検体の医用画像データがボリュームデータ(原画像)として生成されて原画像保存部104に保存される。また、2次的画像として生成された立体視画像の医用画像データのファイルが2次的画像保存部102に保存される。ここで、原画像および2次的画像のファイルには、付帯情報として被検体を特定する情報が含まれるものとする。
この後、ステップS52に進む。
【0169】
[ステップS52]サーバ30のCPU121は、ステップS51で新たに2次的画像保存部102に転送された立体視画像の医用画像データのファイルを取得して、そのファイルに該当する被検体を付帯情報から特定し、対象被検体とする。
【0170】
サーバ30の検索部124は、原画像保存部104内で、ボリュームデータが存在する原画像の医用画像データのファイルの内、対象被検体の医用画像に該当するものを全て検索する。
【0171】
視差数設定部126は、検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルの内、立体視画像が含まれるものを検索し、どの立体視画像の視差数が最大であるかを検索する。最大視差数の立体視画像のファイルは、1つとは限らない。視差数設定部126は、この最大視差数を基準視差数として設定する。
【0172】
また、視差数設定部126は、検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルの内、最大視差数の立体視画像を含まないファイルを、ステップS53での立体視画像の生成対象として特定する。
【0173】
また、表示条件設定部123は、ステップS51で新たに原画像保存部104に転送された立体視画像の医用画像データのファイルを取得して、その表示条件を取得する。
【0174】
なお、表示条件設定部123による表示条件の取得方法については、以下の方法に代えてもよい。即ち、表示条件設定部123は、前述のように原画像に対応する2次的画像の医用画像データのファイルを取得し、その付帯情報に基づいて2次的画像を表示した際の表示条件を取得してもよい。
この後、ステップS53に進む。
【0175】
[ステップS53]ステップS52で検索部124の検索に該当した医用画像データの全ファイルの内、最大視差数の立体視画像を含まないもの全てに対して、基準視差数の立体視用の医用画像データの生成および保存が、1つのファイル毎に順次行われる。
【0176】
まず、視差画像生成部127は、ステップS2で検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルに対し、ボリュームデータを原画像保存部104からそれぞれ取得して、基準視差数に合致するように立体視用の視差画像群の医用画像データをそれぞれ生成する。
【0177】
この生成の際、視差画像生成部127は、ボリュームデータが生成された際の画像処理条件を取得して、取得した画像処理条件に適合するように、立体視用の視差画像群の医用画像データを生成する。このとき、ファイルの付帯情報に画像処理条件としての投影方向が含まれない場合、視差画像生成部127は、投影方向を適宜定めて、立体視用の視差画像群の医用画像データを生成する。例えば、ボリュームデータを構成する互いに平行な各スライスの中央を通る法線を投影方向とすればよい。
【0178】
次に、立体視画像生成部125は、視差画像生成部127が生成した視差画像群の医用画像データを用いて、ステップS52で表示条件設定部123が取得した表示条件に合致するように、立体視用の医用画像データのファイルを生成する。
【0179】
次に、立体視画像生成部125は、生成した立体視用の視差画像群の医用画像データのファイルを視差画像保存部106に転送し、視差画像保存部106は、転送されたファイルを保存する。
【0180】
立体視画像の生成対象の全ファイルに対して以上の一連の処理が終わると、ステップS54に進む。
【0181】
[ステップS54]第1の実施形態のステップS4と同様であるので、重複する説明を省略する。以上が第5の実施形態の動作説明である。
【0182】
このように第5の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができ。さらに、第5の実施形態では、最大視差数の立体視画像を予め生成して保存する。このため、表示端末20において、最大視差数未満の視差数で立体視画像を表示したい場合に、全ての視差画像から一部の視差画像を選択することで対応し得る。例えば、最大視差数を9として9の視差画像を各立体視画像のファイルに対して生成しておけば、各視線方向が等間隔となるように9の視差画像から3つの視差画像を選択することで、3視差の立体視表示に対応しうる。
【0183】
また、第5の実施形態では、同一の被検体のファイルのみを最大視差数の立体視画像の生成対象とするため、立体視画像の生成処理の負担を軽減できる。
【0184】
また、第5の実施形態においても、第1の実施形態の末尾に述べた3点の補足事項と同様のことが言える。
また、第5の実施形態では、最大視差数の立体視画像の生成対象のファイルについて、表示条件を新たに転送されたファイルと同一のものに統一したが、第1の実施形態と同様に各ファイル毎に表示条件を変えてもよい。
【0185】
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、サーバ30のCPU121によって表示端末20の認識が開始された場合に、それをトリガとして、その表示端末20が対応している視差数を判別し、その視差数の立体視画像を生成する。
【0186】
図12は、第6の実施形態における医用画像保管通信システム10の動作の一例を示すフローチャートである。ここでも一例として、第1の実施形態と同様にして、ステップS61の前段階としてサーバ30に医用画像データのファイルが保存されているものとする。以下、図12に示すフローチャートのステップ番号に従って、第6の実施形態の医用画像保管通信システム10の処理内容を説明する。
【0187】
[ステップS61]ネットワークケーブル90を介して、サーバ30のCPU121によって表示端末20の認識が開始される。「表示端末20の認識開始」の例としては、新たな表示端末20がネットワークケーブル90に接続された場合や、既にネットワークケーブル90に接続済みの表示端末20の電源がオフからオンに切り替わった場合(電源投入時)などが挙げられる。
この後、ステップS62に進む。
【0188】
[ステップS62]視差数設定部126は、ステップS61で認識が開始された表示端末20の立体視モニタ26が対応している視差数を、ネットワークケーブル90を介して当該表示端末20から取得する。視差数設定部126は、取得した視差数を基準視差数として設定する。
【0189】
検索部124は、ここでは一例として、2次的画像として2次的画像保存部102内に保存されているファイルであって、原画像保存部104内でボリュームデータが存在する医用画像データのファイルを全て検索する。ここでは一例として検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルは全て立体視画像の生成対象とする。
【0190】
但し、原画像保存部104内でボリュームデータが存在する原画像の医用画像データのファイルの全てを、検索部124の検索対象、かつ、立体視画像の生成対象としてもよい。
【0191】
表示条件設定部123は、検索部124の検索に該当した医用画像データのファイルの全てについて、それぞれ、付帯情報から表示条件を取得する。なお、表示条件設定部123による表示条件の取得方法については、前述同様に、原画像のファイルに対応する2次的画像のファイルを2次的画像保存部102から取得し、その付帯情報に基づいて2次的画像を表示した際の表示条件を取得してもよい。
この後、ステップS63に進む。
【0192】
[ステップS63]視差画像生成部127は、ステップS62で検索部124の検索に該当した医用画像データの全ファイルに対し、ボリュームデータを原画像保存部104からそれぞれ取得して、基準視差数に合致するように立体視用の視差画像群の医用画像データをそれぞれ生成する。
【0193】
この生成の際、視差画像生成部127は、検索部124の検索に該当したファイルが生成された際の画像処理条件を取得して、取得した画像処理条件に適合するように、立体視用の視差画像群の医用画像データを生成する。このとき、ファイルの付帯情報に画像処理条件としての投影方向が含まれない場合、視差画像生成部127は、前記同様に投影方向を適宜定めて、視差画像群を生成する。
【0194】
立体視画像生成部125は、視差画像生成部127が生成した視差画像群の医用画像データを用いて、ステップS2で表示条件設定部123が取得した各ファイルの表示条件に合致するように、立体視用の医用画像データのファイルを生成する。
【0195】
立体視画像生成部125は、生成した立体視用の視差画像群の医用画像データのファイルを視差画像保存部106に転送し、視差画像保存部106は、転送されたファイルを保存する。
【0196】
立体視用の医用画像データのファイルの生成および保存は、ステップS2で検索部124の検索に該当した医用画像データの全ファイルに対して、1つのファイル毎に順次行われる。
この後、ステップS64に進む。
【0197】
[ステップS64]第1の実施形態のステップS4と同様であるので重複する説明を省略する。以上が第6の実施形態の動作説明である。
【0198】
このように第6の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第6の実施形態では、表示端末20の対応視差数に合致するように、サーバ30内の原画像のファイルに対し、立体視画像のファイルを生成する。このため、サーバ30内に保存された立体視画像のファイルの視差数が表示端末20の視差数に対応していないために、当該ファイルを立体視表示できないということはない。即ち、ユーザの利便性は大いに向上する。
【0199】
なお、第6の実施形態では、立体視画像の生成対象について第1の実施形態と同様にファイル毎に表示条件を取得および設定したが、第2の実施形態と同様に表示条件を統一してもよい。
【0200】
また、サーバ30が1つのみである例を述べたが、これは一例にすぎず、サーバ30は複数であってもよい。この場合、多数のボリュームデータにそれぞれ対応する基準視差数の立体視画像の医用画像データは、各サーバ30の各医用画像処理装置120によって分担して生成させることで、生成速度を速めてもよい。
【0201】
以上説明した各実施形態によれば、医用画像保管通信システムの表示端末において、読影者に違和感を与えることなく立体視画像を表示可能にすることができる。
【0202】
(実施形態の補足事項)
[1]医用画像保管通信システム10やその内部の医用画像処理装置120において、基準視差数の立体視画像の画像データを生成する本実施形態の技術思想を適用する例を述べた。本発明の実施形態は、かかる態様に限定されるものではない。本実施形態の技術思想は、風景画などの医用以外の画像を取り扱う画像処理装置や画像保管通信システム、ワークステーションなどにも適用可能である。
【0203】
[2]医用画像処理装置120がサーバ30に内蔵され、サーバ30の一部として機能する例を述べた。本発明の実施形態は、かかる態様に限定されるものではない。医用画像処理装置120は、例えば、いずれかのモダリティに内蔵されていてもよいし、サーバ30とは独立して機能するように医用画像保管通信システム10内でネットワークケーブル90に接続されていてもよい。
【0204】
[3]ネットワークケーブル90を介した有線の電気的な接続形態として医用画像保管通信システム10を説明したが、これは接続方法の一例に過ぎない。接続方法は、例えば、電波による無線接続であってもよい。
【0205】
[4]第1〜第3実施形態では、ボリュームデータが存在する2次的画像のファイルの全てに対して、基準視差数の立体視用の医用画像データを生成する例を述べた。本発明の実施形態は、かかる態様に限定されるものではない。例えば、ボリュームデータが存在する原画像の医用画像データのファイルの内、所定の条件に該当するファイルのみ、基準視差数の立体視用の医用画像データを生成対象としてもよい。
【0206】
[5]請求項の用語と実施形態との対応関係を説明する。なお、以下に示す対応関係は、参考のために示した一解釈であり、本発明を限定するものではない。
2次的画像は、請求項記載の処理画像の一例である。
視差数設定部126は、請求項記載の視差数取得部および条件取得部の一例である。
2次的画像のファイルと、そのファイルに含まれる(2次的画像が生成された際の)画像処理条件と、2次的画像の生成元のボリュームデータとを取得する視差画像生成部127の機能、および、基準視差数を取得する視差数設定部126の機能は、請求項記載の取得部の一例である。
【0207】
表示条件を取得する表示条件設定部123の機能、視差画像の医用画像データを生成する視差画像生成部127の機能、および、生成された視差画像の医用画像データに基づいて立体視画像のファイルを生成する立体視画像生成部125の機能は、請求項記載のレンダリング処理部の一例である。
【0208】
生成時の画像処理条件が付帯情報として含まれるように2次的画像のファイルを保存する2次的画像保存部102の機能、および、ボリュームデータを保存する原画像保存部104の機能は、請求項記載の記憶部の一例である。
生成した立体視画像が組み込まれるように読影レポートのファイルを編集して、画像保存部100に保存する立体視画像生成部125の機能は、請求項記載の編集部の一例である。
【0209】
生成した立体視画像や読影レポートのファイルを画像保存部100に保存する立体視画像生成部125の機能、送信要求に対応するファイルを画像保存部100から取得して表示端末20に送信するCPU121の機能、および、画像保存部100は、請求項記載の保管送信部の一例である。
【0210】
読影レポートのファイルに対して、その診断対象の画像の元となったボリュームデータの保存先を取得する検索部124の機能は、請求項記載の保存先取得部の一例である。
転送された医用画像データに対応する被検体を対象被検体として特定するCPU121の機能は、請求項記載の被検体特定部の一例である。
【0211】
[6]本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0212】
10 医用画像保管通信システム
20 表示端末
22 入力部
26 立体視モニタ
30 サーバ
40 X線CT装置
42 X線CT機構
43 CPU
44 通信部
45 記憶装置
46 モニタ
47 2次的画像生成部
48 システムバス
50 MRI装置
52 MRI機構
53 CPU
54 通信部
55 記憶装置
56 モニタ
57 2次的画像生成部
58 システムバス
60 X線診断装置
62 X線撮影機構
63 CPU
64 通信部
65 記憶装置
66 モニタ
67 2次的画像生成部
68 システムバス
70 超音波診断装置
72 超音波診断機構
73 CPU
74 通信部
75 記憶装置
76 モニタ
77 2次的画像生成部
78 システムバス
90 ネットワークケーブル
100 画像保存部
102 2次的画像保存部
104 原画像保存部
106 視差画像保存部
108 読影レポート保存部
120 医用画像処理装置
121 CPU
122 システムバス
123 表示条件設定部
124 検索部
125 立体視画像生成部
126 視差数設定部
127 視差画像生成部
150 撮影範囲
160 回転平面
OB 撮影対象物
SL1〜SL9 スライス〜スライス
SR1〜SR9 第1視線〜第9視線
SX1〜SX9 第1視差画像〜第9視差画像
TR1〜TR8 投影基準方向
α 全回転角
β 回転差角
θ 投影差角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像のボリュームデータと、前記ボリュームデータに基づいて生成された処理画像のデータと、前記処理画像を生成する際に用いられた画像処理条件と、立体視表示を行う際の視差画像群の視差数とを取得する取得部と、
前記ボリュームデータと、前記画像処理条件と、前記視差数とに基づいて、前記処理画像に対応する視差画像群の画像データを生成するレンダリング処理部と
を備えることを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項2】
立体視表示に対応した視差画像群を含む医用画像データを取得して、前記医用画像データの視差数を基準視差数として取得する条件取得部と、
医用画像のボリュームデータを取得して、視差数が前記基準視差数に合致するように、前記ボリュームデータに基づく立体視表示の視差画像群の画像データを特定視差数画像データとして生成するレンダリング処理部と
を備えることを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項3】
請求項2記載の医用画像処理装置において、
前記レンダリング処理部は、どの方向から投影された立体視画像であるかを定める投影基準方向を、共通交点を中心に互いに同一平面内で回転させた位置関係となるように複数設定し、複数の前記投影基準方向に対してそれぞれ前記特定視差数画像データを生成することを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項4】
読影レポートのデータと、前記読影レポートに対応する医用画像のボリュームデータとが入力され、予め設定された基準視差数に合致するように、前記ボリュームデータに基づく立体視表示の視差画像群の画像データを特定視差数画像データとして生成するレンダリング処理部と、
前記特定視差数画像データが含まれるように前記読影レポートのデータを編集して保存する編集部と
を備えることを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項5】
医用画像のボリュームデータと、前記ボリュームデータに基づいて生成された処理画像のデータと、前記処理画像を生成する際に用いられた画像処理条件とを記憶する記憶部と、
立体視表示を行う際の視差画像群の視差数を取得する視差数取得部と、
前記ボリュームデータと、前記画像処理条件と、前記視差数とに基づいて、前記処理画像に対応する視差画像群の画像データを生成するレンダリング処理部と
を備えることを特徴とする医用画像保管通信システムのサーバ。
【請求項6】
医用画像のボリュームデータを生成する少なくとも1つの医用画像診断装置と、受信データに応じて立体視画像を表示可能な表示端末とが接続される医用画像保管通信システムのサーバであって、
立体視表示に対応した視差画像群を含む医用画像データをいずれかの前記医用画像診断装置から取得して、取得した医用画像データの視差数を基準視差数として取得する条件取得部と、
前記ボリュームデータを取得して、視差数が前記基準視差数に合致するように、前記ボリュームデータに基づく立体視表示の視差画像群の画像データを特定視差数画像データとして生成するレンダリング処理部と、
前記基準視差数の取得対象の医用画像データおよび前記特定視差数画像データを記録して、前記表示端末からの送信要求に応じて、前記基準視差数の取得対象の医用画像データまたは前記特定視差数画像データを前記表示端末に送信する保管送信部と
を備えることを特徴とする医用画像保管通信システムのサーバ。
【請求項7】
請求項6記載の医用画像保管通信システムのサーバにおいて、
前記レンダリング処理部は、取得した前記ボリュームデータの表示条件を基準表示条件として取得し、表示条件が前記基準表示条件に合致するように前記特定視差数画像データを生成することを特徴とする医用画像保管通信システムのサーバ。
【請求項8】
請求項6記載の医用画像保管通信システムのサーバにおいて、
前記レンダリング処理部は、前記基準視差数の取得対象の医用画像データの表示条件を基準表示条件として取得し、表示条件が前記基準表示条件に合致するように前記特定視差数画像データを生成することを特徴とする医用画像保管通信システムのサーバ。
【請求項9】
請求項6記載の医用画像保管通信システムのサーバにおいて、
前記レンダリング処理部は、どの方向から投影された立体視画像であるかを定める投影基準方向を、共通交点を中心に互いに同一平面内で回転させた位置関係となるように複数設定し、複数の前記投影基準方向に対してそれぞれ、前記特定視差数画像データを生成することを特徴とする医用画像保管通信システムのサーバ。
【請求項10】
医用画像のボリュームデータを生成する少なくとも1つの医用画像診断装置と、受信データに応じて立体視画像を表示可能な表示端末とが接続される医用画像保管通信システムのサーバであって、
医用画像保管通信システム内で生成された読影レポートのデータを取得して、前記読影レポートに対応する前記ボリュームデータの保存先を取得する保存先取得部と、
前記保存先の前記ボリュームデータを取得して、予め設定された基準視差数に合致するように、前記保存先の前記ボリュームデータに基づく立体視表示の視差画像群の画像データを特定視差数画像データとして生成するレンダリング処理部と、
前記特定視差数画像データが含まれるように前記読影レポートのデータを編集して保存し、前記表示端末からの送信要求に応じて、保存した前記読影レポートのデータを送信する保管送信部と
を備えることを特徴とする医用画像保管通信システムのサーバ。
【請求項11】
医用画像のボリュームデータを生成する少なくとも1つの医用画像診断装置と、受信データに応じて立体視画像を表示可能な表示端末とが接続される医用画像保管通信システムのサーバであって、
いずれかの前記医用画像診断装置から医用画像データが転送され、転送された医用画像データに対応する被検体を対象被検体として特定する被検体特定部と、
医用画像保管通信システム内で保存されている前記対象被検体の立体視画像の医用画像データの中で視差数が最大のものを検索して、検索した最大の視差数を基準視差数として設定する視差数設定部と、
前記対象被検体の医用画像に対応する前記ボリュームデータを取得して、前記基準視差数に合致するように、取得した前記ボリュームデータに基づく立体視表示の視差画像群の画像データを特定視差数画像データとして生成するレンダリング処理部と、
前記特定視差数画像データを保存し、前記表示端末からの送信要求に応じて前記特定視差数画像データを送信する保管送信部と
を備えていることを特徴とする医用画像保管通信システムのサーバ。
【請求項12】
医用画像のボリュームデータを生成する少なくとも1つの医用画像診断装置と、受信データに応じて立体視画像を表示可能な表示端末とが接続される医用画像保管通信システムのサーバであって、
接続または前記表示端末の電源投入によって前記表示端末の認識を開始後、前記表示端末が対応している立体視表示の視差数を基準視差数として前記表示端末から取得する条件取得部と、
前記ボリュームデータを前記医用画像診断装置から取得して、視差数が前記基準視差数に合致するように、前記ボリュームデータに基づく立体視表示の視差画像群の画像データを特定視差数画像データとして生成するレンダリング処理部と、
前記特定視差数画像データを記録して、前記表示端末の送信要求に応じて前記特定視差数画像データを前記表示端末に送信する保管送信部と
を備えることを特徴とする医用画像保管通信システムのサーバ。
【請求項13】
医用画像のボリュームデータを生成する少なくとも1つの医用画像診断装置と、
受信データに応じて立体視画像を表示可能な表示端末と、
前記医用画像診断装置および前記表示端末に接続される請求項5〜請求項12のいずれか1項に記載のサーバと
を備えることを特徴とする医用画像保管通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−16022(P2013−16022A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148316(P2011−148316)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】