半導体素子の金属配線およびその製造方法
【課題】銅配線のベリア金属層の物質としてCVD TiSiNを用いて65nm以下の半導体素子にも適用できるようにした半導体素子の金属配線およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体素子の金属配線は、半導体素子が形成された半導体基板と、前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNベリア金属層と、前記TiSiNベリア金属層上に形成される銅配線とを含んで構成される。
【解決手段】本発明に係る半導体素子の金属配線は、半導体素子が形成された半導体基板と、前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNベリア金属層と、前記TiSiNベリア金属層上に形成される銅配線とを含んで構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体素子の銅配線に関し、特に銅配線の拡散防止膜のベリア金属をCVD TiSiNで形成した半導体素子の金属配線およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、半導体素子のサイズが小さくなりつつあり、これに伴って半導体素子の金属配線の線幅および厚さも減少している。
このように半導体素子の金属配線の線幅および厚さが減少することにより、金属配線の材料としてアルミニウム(Al)が最も多く用いられている。
【0003】
しかし、前記アルミニウム(Al)は比較的高い非抵抗を有しているので、ULSI(Ultra-Large-Scale Integration)とGSI(Giga-Scale Integration)で前記アルミニウムを金属配線として用いるには不適合なものと知られている。
したがって、このようなアルミニウム金属配線に代わる物質として、比抵抗が低く、電子移動度の特性に優れた銅(Cu)が現在幅広く研究されている。
【0004】
しかし、前記銅はドライエッチングが難しく、シリコン酸化膜(SiO2)に接着特性が良くないために、熱力学的な安定性および腐食抵抗性が低いという短所を有している。
【0005】
また、前記銅はシリコンとシリコン酸化膜内で拡散速度が速く、シリコン内にディップドナーレベル(deep donor level)を形成してpn接合内でリーク電流を引き起こすことで、半導体素子の誤動作の原因となるので、銅の拡散を効果的に防ぐことのできる拡散防止膜が必ず必要である。特に、銅が金属配線材料として用いられる超高集積回路では配線の抵抗を低めることが重要であるので、拡散防止膜の厚さは100Åを超えてはならず、薄い厚さでも銅の拡散を高温まで効果的に抑制することのできる拡散防止膜に対する研究が必要不可欠である。
【0006】
一般的に、銅の拡散を防止するためのベリア金属は、ビア(Via)のサイドを基準に厚さが50Å以上になってこそ安定的な拡散防止膜としての役割が可能であると知られている。スパッタリング法またはPVD(Physical Vapor Deposition)法によって蒸着されるベリア金属が50Å以上のビアコンタクトホールの側壁を有するためには、前記ベリア金属が100Å以上に蒸着されなければならない。ところが、65nm以下級の半導体素子でスパッタリング法によって前記ベリア金属を100Å以上に蒸着する場合、必然的にビアまたはトレンチの上部にオーバーハングが形成される。
【0007】
これのため、銅との集積度でボイドなどの問題が引き起こされることがある。したがって、65nmと半導体素子の大きさが小さくなることにより、スパッタリング法によるベリア金属の形成は限界にぶつかっている。
【0008】
最近、上記のような問題点を解決するために、ALD(Atomic Layer Deposition)法とCVD法によるベリア金属層の蒸着方法が活発に研究されている。
前記ALD法またはCVD法による蒸着は、段差が前記PVD法に比べて遥かに優れて65nm級のビアでも薄い厚さを有し、均一なベリア金属層の蒸着が可能であることが知られている。
【0009】
従来の銅金属配線の構造および製造方法を説明すると次の通りである。
【0010】
以下、添付の図面を参照して従来技術による半導体素子の金属配線の形成方法を説明する。
図1A乃至図1Dは、従来の半導体素子の金属配線の形成方法を示す工程断面図である。図1Aに示したように、半導体基板1上に不純物イオン注入工程などで半導体素子2を形成する。
【0011】
次いで、前記半導体素子2を含む前記半導体基板1の全面に窒化膜、酸化膜またはBPSGなどの絶縁膜3を形成する。前記絶縁膜3上に第1フォトレジスト4を塗布した後、露光および現像工程で前記第1フォトレジスト4をパターニングして、コンタクト領域を定義する。
【0012】
そして、前記パターニングされた第1フォトレジスタ4をマスクに用いて前記絶縁膜3を選択的に除去して、コンタクトホール5を形成する。
【0013】
図1bに示したように、前記第1フォトレジスト4を除去し、前記コンタクトホール5を含む半導体基板1の全面に第2フォトレジスト6を塗布した後、露光および現像工程で前記第2フォトレジスト6をパターニングする。
【0014】
次いで、前記パターニングされた第2フォトレジスト6をマスクに用いて、前記絶縁膜3を所定の深さだけ選択的に除去して、トレンチ7を形成する。この際、前記コンタクトホール5の幅より前記トレンチ7の幅がさらに広く形成される。
【0015】
図1Cに示したように、前記トレンチ7およびコンタクトホール5を含む半導体基板1の全面に窒化チタニウム(TiN)とチタニウム(Ti)が積層されたベリア金属膜8を形成する。この際、前記ベリア金属膜8はPVD法で形成し、前記窒化チタニウム膜と前記チタニウム膜の厚さはそれぞれ150Åで形成する。
【0016】
次いで、前記ベリア金属膜8上に銅シード層を形成した後、電気鍍金法で銅薄膜9を形成する。
【0017】
図1Dに示したように、前記絶縁膜3の表面に露出するように前記銅薄膜9およびベリア金属膜8をCMP工程などで研磨して、前記トレンチ7およびコンタクトホール5の内部に銅配線9Aおよびベリア配線8Aを形成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、上記のような従来の半導体素子の金属配線方法においては次のような問題点あった。
【0019】
第一に、上述したように、PVD法でベリア金属層を形成するので、ベリア金属層が均一に蒸着されない。
第二に、PVD法でベリア金属層を形成するので、前記ベリア金属層を100Å以下の厚さで蒸着しにくいため、65nm級以下の半導体素子に適用できない。
【0020】
本発明は上記のような問題点を解決するために案出したもので、銅配線のベリア金属層の物質としてCVD TiSiNを用いて65nm以下の半導体素子にも適用できるようにした半導体素子の金属配線およびその製造方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するための本発明に係る半導体素子の金属配線は、半導体素子が形成された半導体基板と、前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNベリア金属層と、前記TiSiNベリア金属層上に形成される銅配線とを含むことを特徴とする。
【0022】
また、上記目的を達成するための本発明に係る半導体素子の金属配線は、半導体素子が形成された半導体基板と、前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNと、前記TiSiN上に積層されたTaとで構成されるベリア金属層と、前記ベリア金属層上に形成される銅配線とを含むことを特徴とする。
【0023】
一方、上記目的を達成するための本発明に係る半導体素子の金属配線の製造方法は、半導体基板に半導体素子を形成する段階と、前記半導体基板に絶縁膜を蒸着し、選択的に除去して前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを形成する段階と、前記コンタクトホールを含む基板の全面にTiSiNベリア金属層を形成する段階と、前記TiSiNベリア金属層上に銅層を形成する段階と、前記絶縁膜の表面が露出するように前記銅層およびTiSiNベリア金属層を研磨する段階とを備えてなることを特徴とする。
【0024】
ここで、前記TiSiNベリア金属層を形成する段階は、TDMAT(Tetrakis−dimethyl-amino-titaniume)物質を用いて熱的TiN膜を蒸着する第1段階と、前記熱的TiN膜をプラズマ処理して、CVD窒化チタニウム(TiN)膜を形成する第2段階と、前記CVD窒化チタニウム膜にSiH4ガスを反応させて、CVD TiSiN膜を形成する第3段階とを備えてなることを特徴とする。
【0025】
さらに、上記目的を達成するための本発明に係る半導体素子の金属配線の製造方法は、半導体基板に半導体素子を形成する段階と、前記半導体基板に絶縁膜を蒸着し、選択的に除去して前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを形成する段階と、前記コンタクトホールを含む基板の全面にTiSiN層を形成する段階と、前記TiSiN層上にTa層を形成する段階と、前記Ta層上に銅層を形成する段階と、前記絶縁膜の表面が露出するように前記銅層、TiSiN層、およびTa層を研磨する段階とを備えてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る半導体素子の金属配線およびその製造には次のような効果がある。
【0027】
第一に、銅配線の拡散防止膜でTiSiNまたはTa/TiSiNを薄く形成しても銅の拡散、接着、抵抗の特性などが優れているので、65nm以下級の半導体素子の金属配線を形成することができる。
第二に、現在、ベリア金属層として用いられているTiNに簡単なガス提供装置を追加してCVD TiSiNを形成できるので、別途の装備が必要ない。したがって、90nm程度の半導体工程ラインで最小限の費用で65nm以下の半導体素子の金属配線を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明に係る金属配線およびその製造方法を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図2A乃至図2Dは本発明に係る半導体素子の金属配線の形成方法を示す工程断面図である。
図2Aに示したように、半導体基板11上に不純物イオン注入工程などで半導体素子12を形成する。次いで、前記半導体素子12を含む前記半導体基板11の全面に窒化膜、酸化膜、FSGまたはBPSGなどの絶縁膜13を形成し、前記絶縁膜13上に第1フォトレジスト14を塗布した後、露光および現像工程で前記第1フォトレジスト14をパターニングしてコンタクト領域を定義する。
【0030】
そして、前記パターニングされた第1フォトレジスト14をマスクに用いて前記絶縁膜13を選択的に除去して、コンタクトホール15を形成する。
【0031】
図2Bに示したように、前記第1フォトレジスト14を除去し、前記コンタクトホール15を含む半導体基板11の全面に第2フォトレジスト16を塗布した後、露光および現像工程で前記第2フォトレジスト16をパターニングする。
【0032】
次いで、前記パターニングされた第2フォトレジスト16をマスクに用いて前記絶縁膜13を所定の深さだけ選択的に除去して、トレンチ17を形成する。この際、前記コンタクトホール15の幅より前記トレンチ17の幅がさらに広く形成されたデュアルダマシン構造のコンタクトを形成する。
【0033】
図2Cに示したように、前記トレンチ17およびコンタクトホール15を含む半導体基板11の全面に窒化シリコンチタニウム膜(TiSiN)18を形成する。前記TiSiN膜18の形成方法についてより具体的に説明する。
【0034】
まず、上記のような半導体基板11にTDMAT物質を用いて熱的TiN膜を約50Å程度の厚さで蒸着した後、プラズマ処理してCVD窒化チタニウム(TiN)膜を形成する。
この際、前記プラズマ処理を実行すると、前記熱的TiN膜の厚さが減少するので、前記CVD TiN膜は約25Å程度の厚さで形成される。
【0035】
このような過程を繰り返して前記CVD TiN膜を約50Å程度の厚さで形成する。
勿論、一回の工程で所望の厚さのCVD TiN膜を形成することができ、前記熱的TiN膜の厚さを調節すると、前記CVD TiN膜は30乃至100Åで形成することができる。
【0036】
そして、前記半導体基板の温度を300乃至400℃(好ましくは約350℃)で維持した状態で前記CVD TiN膜にSiH4ガスを反応させ、CVD TiSiN膜18を形成する。
【0037】
このように形成されたCVD TiSiN膜18にアルゴンプラズマを発生させて、前記コンタクトホール15の底部に形成された前記CVD TiSiN膜18を選択的に除去するパンチスルー工程を進行する。勿論、前記パンチスルー工程を必ずしも進行しないこともある。
【0038】
図2Dに示したように、前記CVD TiSiN膜18を含む基板の全面にタンタル(Ta)膜19を約30乃至100Å(好ましくは75Å)程度の厚さで形成して、前記CVD TiSiN膜18とTa膜19が積層されたベリア金属膜20を形成する。ここで、前記Ta膜19を形成せず、TiSiN膜の単一層でベリア金属層を形成できる。
【0039】
図2Eに示したように、前記ベリア金属膜20上に銅シード層を形成した後、電気鍍金法で銅薄膜21を形成する。
【0040】
図2fに示したように、前記絶縁膜13の表面に露出するように、前記銅薄膜21およびベリア金属膜20をCMP工程などで研磨して、前記トレンチ17およびコンタクトホール15の内部に銅配線21aおよびベリア配線20aを形成する。
【0041】
上記のような方法で半導体素子の金属配線を形成し、従来の金属配線と本発明に係る金属配線の各種の特性、即ち、拡散特性、接着特性、段差特性および抵抗特性などをテストして比較した。
【0042】
P型半導体基板に熱酸化膜を1000Å程度の厚さで形成し、FSGまたはLow−Kを蒸着した。そして、ベリア金属層の特性を比較判断するために、130nmで用いられるベリア金属層のTa(150Å)/TaN(150Å)と、本発明のベリア金属層のTiSiN(50Å)、およびTa(75Å)/TiSIN(50Å)をそれぞれ蒸着した後、下記のようにベリア金属層の特性を分析した。
【0043】
前記ベリア金属層上に銅シードを蒸着する過程で銅の拡散程度を確認するために、銅シードを600Å蒸着した後、銅/ベリア金属をCMPで除去した後、VPD方法でFSG中に残っている銅の量を定量的に分析した。そして、後続する熱処理過程で銅の拡散防止膜の特性はAESで分析した。スプリット条件は、FSG上では350℃で30分間熱処理を、Low−K上では400℃、500℃、および600℃で熱処理した。
【0044】
下記の[表1]は、FSG上に従来のベリア金属膜のTa(150Å)/TaN(150Å)と、本発明のベリア金属膜のTiSiN(50Å)およびTa(75Å)/TiSiN(50Å)が銅蒸着過程で銅の拡散程度をVPDで測定した結果である。
【0045】
【表1】
【0046】
[表1]から分かるように、本発明に係るベリア金属膜の拡散特性がさらに優れていることが確認できた。また、FSG上に従来のベリア金属膜のTa(150Å)/TaN(150Å)と、本発明のベリア金属膜のTiSiN(50Å)およびTa(75Å)/TiSiN(50Å)上に銅を蒸着した後、熱処理によって銅の拡散程度をAESで分析した結果を図3A乃至図3Cに示した。
【0047】
この際、熱処理の条件として350℃で30分間熱処理した。本発明のベリア金属膜のTiSiN(50Å)またはTa(75Å)/TiSiN(50Å)から銅成分が消えた時点のスパッタリング時間が14分で、従来のベリア金属層とほぼ類似した特性を有することが確認できた。
【0048】
図3Aは従来の金属配線構造のCu/Ta/TaN/FSG構造の結果で、図3Bは本発明の第1実施例による金属配線構造のCu/TiSiN/FSG構造の結果で、図3Cは本発明の第2実施例による金属配線構造のCu/Ta/TiSiN/FSG構造の結果である。
【0049】
また、Low−k物質で従来のベリア金属層のTa/TiNと、本発明に係るベリア金属層のTiSiNの銅拡散の程度を示すために、400℃、500℃、および600℃で30分間熱処理した後、AESで分析した結果を図4A乃至図4Bに示した。
即ち、図4Aは本発明に係るべリア金属層のCu/TiSiN/low−K構造の結果を示すもので、図4Bは従来のCu/Ta/TiN/low−K構造の結果である。
【0050】
図4から分かるように、従来のように本発明に係るTiSiNベリア金属層は温度変化によって銅拡散程度がLow-k物質でも安定していることが確認できた。
【0051】
また、接着特性を比較説明すると次の通りである。
【0052】
テープテストによってベリア金属層の接着特性を確認した。熱処理後の接着特性はSEMイメージと、反射度によって間接的に測定した。測定の結果、中央部および角部で共に銅のピーリング現象は見られなかった。
【0053】
即ち、従来および本発明に係るベリア金属層と銅の接着特性をテストするために、金属配線を350℃で30分間熱処理した後、銅の表面をSEMイメージで分析して図5A乃至図5Cに示した。
【0054】
図5Aは従来の金属配線構造のCu/Ta/TiN構造の結果で、図5Bは本発明の第1実施例によるCu/TiSiN構造の結果で、図5Cは本発明の第2実施例のCu/Ta/TiSiN構造の結果である。
【0055】
上記から分かるように、本発明の実施例でも従来のように銅の塊は見られなかった。
また、従来のベリア金属層と本発明に係るベリア金属層の熱処理前後の反射度を分析した。その分析の結果、本発明に係るベリア金属層のTiSiNおよびTa/TiSiNの構造でも全て反射度が90%以上に現れた。したがって、銅の塊は発生しないことが確認できた。
【0056】
一方、本発明に係るTiSiN(50Å)をスプリットした後、コンタクトホールの底と側壁にベリア金属層の段差を確認するためにEELSで分析した。分析の結果、TiとNの成分がコンタクトホールの底と側壁に均一に蒸着されることが確認できた。
【0057】
そして、従来および本発明の実施例のベリア金属層でパンチスルー工程を適用した場合と、適用しない場合のチェーン抵抗を分析して、図6A乃至図6Dに示した。
【0058】
図6Aは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果で、図6Bは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果で、図6Cは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果で、図6Dは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【0059】
図6A乃至図6Dから分かるように、Ta/TaN構造の場合、パンチスルー工程を適用するようになると、最も小さい0.18μmCDサイズでチェーン抵抗が約2(Ohm/chain)であったものが約1.5(Ohm/chain)に25%減少する。
【0060】
そして、図6Cおよび図6Dから分かるように、本発明のベリア金属層はパンチスルー工程を適用すると、チェーン抵抗が約2.7(Ohm/chain)から約1.5(Ohm/chain)に約45%減少する。なお、TiSiNにパンチスルー工程を適用すると、0.18μmCDサイズで発生したテールが減少することが確認できた。
【0061】
図6のような構造についてケルビン抵抗を分析して、図7A乃至図7Dに示した。
図7Aは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果で、図7Bは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果で、図7Cは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果で、図7Dは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【0062】
上記のチェーン抵抗と同様に、本発明のTiSiNベリア金属膜にパンチスルー工程を適用すると、ケルビン抵抗も減少することが確認できた。
【0063】
なお、図6のような構造の配線幅による抵抗分布を分析して、図8A乃至図8Dに示した。図8Aは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果で、図8Bは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果で、図8Cは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果で、図8Dは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【0064】
本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した場合、他の場合よりも最も小さい抵抗分布を有していることが確認できた。
【0065】
なお、図6のような構造について温度によるリーク電流を分析して、図9A乃至図9Cに示した。図9Aは本発明の第1実施例によるTiSiN単一構造の結果で、図9Bは本発明の第2実施例によるTa/TiSiN構造の結果で、図9Cは従来のTa/TiN構造の結果である。
【0066】
上記から分かるように、本発明の第2実施例による構造の場合、リーク電流が最も低いことが確認できた。
【0067】
以上のように説明した本発明は、上述した実施例および添付の図面に限定されるものではなく、本発明の技術的な思想を外れない範囲内で様々な置換、変形および変更が可能なことは本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者にとって自明なことである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1A】従来の半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図1B】従来の半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図1C】従来の半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図1D】従来の半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2A】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2B】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2C】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2D】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2E】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2F】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図3A】本発明に係るベリア金属層の構造の銅拡散結果のグラフとして、従来の金属配線構造のCu/Ta/TaN/FSG構造の結果である。
【図3B】本発明に係るベリア金属層の構造の銅拡散結果のグラフとして、本発明の第1実施例による金属配線構造のCu/TiSN/FSG構造の結果である。
【図3C】本発明に係るベリア金属層の構造の銅拡散結果のグラフとして、本発明の第2実施例による金属配線構造のCu/Ta/TiSiN/FSG構造の結果である。
【図4A】本発明に係るベリア金属層の熱処理後、銅拡散結果のグラフとして、本発明に係るべリア金属層のCu/TiSiN/low−K構造の結果である。
【図4B】本発明に係るベリア金属層の熱処理後、銅拡散結果のグラフとして、従来のCu/Ta/TiN/low−K構造の結果である。
【図5A】本発明に係るべリア金属層と銅の接着特性を分析した結果として、従来の金属配線構造のCu/Ta/TiN構造の結果である。
【図5B】本発明に係るべリア金属層と銅の接着特性を分析した結果として、本発明の第1実施例によるCu/TiSiN構造の結果である。
【図5C】本発明に係るべリア金属層と銅の接着特性を分析した結果として、本発明の第2実施例のCu/Ta/TiSiN構造の結果である。
【図6A】本発明に係るチェーン抵抗を分析した結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図6B】本発明に係るチェーン抵抗を分析した結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果である。
【図6C】本発明に係るチェーン抵抗を分析した結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図6D】本発明に係るチェーン抵抗を分析した結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【図7A】本発明に係るケルビン抵抗を分析した結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図7B】本発明に係るケルビン抵抗を分析した結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果である。
【図7C】本発明に係るケルビン抵抗を分析した結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図7D】本発明に係るケルビン抵抗を分析した結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【図8A】本発明のベリア金属層の配線幅による抵抗分布の分析結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図8B】本発明のベリア金属層の配線幅による抵抗分布の分析結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果である。
【図8C】本発明のベリア金属層の配線幅による抵抗分布の分析結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図8D】本発明のベリア金属層の配線幅による抵抗分布の分析結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【図9A】本発明に係るべリア金属層の温度によるリーク電流を分析した結果として、本発明の第1実施例によるTiSiN単一構造の結果である。
【図9B】本発明に係るべリア金属層の温度によるリーク電流を分析した結果として、本発明の第2実施例によるTa/TiSiN構造の結果である。
【図9C】本発明に係るべリア金属層の温度によるリーク電流を分析した結果として、従来のTa/TiN構造の結果である。
【符号の説明】
【0069】
11 半導体基板
12 半導体素子
13 絶縁膜
14、16 フォトレジスト
15 コンタクトホール
17 トレンチ
18 TiSiN膜
19 Ta膜
20 ベリア金属層
21 銅
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体素子の銅配線に関し、特に銅配線の拡散防止膜のベリア金属をCVD TiSiNで形成した半導体素子の金属配線およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、半導体素子のサイズが小さくなりつつあり、これに伴って半導体素子の金属配線の線幅および厚さも減少している。
このように半導体素子の金属配線の線幅および厚さが減少することにより、金属配線の材料としてアルミニウム(Al)が最も多く用いられている。
【0003】
しかし、前記アルミニウム(Al)は比較的高い非抵抗を有しているので、ULSI(Ultra-Large-Scale Integration)とGSI(Giga-Scale Integration)で前記アルミニウムを金属配線として用いるには不適合なものと知られている。
したがって、このようなアルミニウム金属配線に代わる物質として、比抵抗が低く、電子移動度の特性に優れた銅(Cu)が現在幅広く研究されている。
【0004】
しかし、前記銅はドライエッチングが難しく、シリコン酸化膜(SiO2)に接着特性が良くないために、熱力学的な安定性および腐食抵抗性が低いという短所を有している。
【0005】
また、前記銅はシリコンとシリコン酸化膜内で拡散速度が速く、シリコン内にディップドナーレベル(deep donor level)を形成してpn接合内でリーク電流を引き起こすことで、半導体素子の誤動作の原因となるので、銅の拡散を効果的に防ぐことのできる拡散防止膜が必ず必要である。特に、銅が金属配線材料として用いられる超高集積回路では配線の抵抗を低めることが重要であるので、拡散防止膜の厚さは100Åを超えてはならず、薄い厚さでも銅の拡散を高温まで効果的に抑制することのできる拡散防止膜に対する研究が必要不可欠である。
【0006】
一般的に、銅の拡散を防止するためのベリア金属は、ビア(Via)のサイドを基準に厚さが50Å以上になってこそ安定的な拡散防止膜としての役割が可能であると知られている。スパッタリング法またはPVD(Physical Vapor Deposition)法によって蒸着されるベリア金属が50Å以上のビアコンタクトホールの側壁を有するためには、前記ベリア金属が100Å以上に蒸着されなければならない。ところが、65nm以下級の半導体素子でスパッタリング法によって前記ベリア金属を100Å以上に蒸着する場合、必然的にビアまたはトレンチの上部にオーバーハングが形成される。
【0007】
これのため、銅との集積度でボイドなどの問題が引き起こされることがある。したがって、65nmと半導体素子の大きさが小さくなることにより、スパッタリング法によるベリア金属の形成は限界にぶつかっている。
【0008】
最近、上記のような問題点を解決するために、ALD(Atomic Layer Deposition)法とCVD法によるベリア金属層の蒸着方法が活発に研究されている。
前記ALD法またはCVD法による蒸着は、段差が前記PVD法に比べて遥かに優れて65nm級のビアでも薄い厚さを有し、均一なベリア金属層の蒸着が可能であることが知られている。
【0009】
従来の銅金属配線の構造および製造方法を説明すると次の通りである。
【0010】
以下、添付の図面を参照して従来技術による半導体素子の金属配線の形成方法を説明する。
図1A乃至図1Dは、従来の半導体素子の金属配線の形成方法を示す工程断面図である。図1Aに示したように、半導体基板1上に不純物イオン注入工程などで半導体素子2を形成する。
【0011】
次いで、前記半導体素子2を含む前記半導体基板1の全面に窒化膜、酸化膜またはBPSGなどの絶縁膜3を形成する。前記絶縁膜3上に第1フォトレジスト4を塗布した後、露光および現像工程で前記第1フォトレジスト4をパターニングして、コンタクト領域を定義する。
【0012】
そして、前記パターニングされた第1フォトレジスタ4をマスクに用いて前記絶縁膜3を選択的に除去して、コンタクトホール5を形成する。
【0013】
図1bに示したように、前記第1フォトレジスト4を除去し、前記コンタクトホール5を含む半導体基板1の全面に第2フォトレジスト6を塗布した後、露光および現像工程で前記第2フォトレジスト6をパターニングする。
【0014】
次いで、前記パターニングされた第2フォトレジスト6をマスクに用いて、前記絶縁膜3を所定の深さだけ選択的に除去して、トレンチ7を形成する。この際、前記コンタクトホール5の幅より前記トレンチ7の幅がさらに広く形成される。
【0015】
図1Cに示したように、前記トレンチ7およびコンタクトホール5を含む半導体基板1の全面に窒化チタニウム(TiN)とチタニウム(Ti)が積層されたベリア金属膜8を形成する。この際、前記ベリア金属膜8はPVD法で形成し、前記窒化チタニウム膜と前記チタニウム膜の厚さはそれぞれ150Åで形成する。
【0016】
次いで、前記ベリア金属膜8上に銅シード層を形成した後、電気鍍金法で銅薄膜9を形成する。
【0017】
図1Dに示したように、前記絶縁膜3の表面に露出するように前記銅薄膜9およびベリア金属膜8をCMP工程などで研磨して、前記トレンチ7およびコンタクトホール5の内部に銅配線9Aおよびベリア配線8Aを形成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、上記のような従来の半導体素子の金属配線方法においては次のような問題点あった。
【0019】
第一に、上述したように、PVD法でベリア金属層を形成するので、ベリア金属層が均一に蒸着されない。
第二に、PVD法でベリア金属層を形成するので、前記ベリア金属層を100Å以下の厚さで蒸着しにくいため、65nm級以下の半導体素子に適用できない。
【0020】
本発明は上記のような問題点を解決するために案出したもので、銅配線のベリア金属層の物質としてCVD TiSiNを用いて65nm以下の半導体素子にも適用できるようにした半導体素子の金属配線およびその製造方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するための本発明に係る半導体素子の金属配線は、半導体素子が形成された半導体基板と、前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNベリア金属層と、前記TiSiNベリア金属層上に形成される銅配線とを含むことを特徴とする。
【0022】
また、上記目的を達成するための本発明に係る半導体素子の金属配線は、半導体素子が形成された半導体基板と、前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNと、前記TiSiN上に積層されたTaとで構成されるベリア金属層と、前記ベリア金属層上に形成される銅配線とを含むことを特徴とする。
【0023】
一方、上記目的を達成するための本発明に係る半導体素子の金属配線の製造方法は、半導体基板に半導体素子を形成する段階と、前記半導体基板に絶縁膜を蒸着し、選択的に除去して前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを形成する段階と、前記コンタクトホールを含む基板の全面にTiSiNベリア金属層を形成する段階と、前記TiSiNベリア金属層上に銅層を形成する段階と、前記絶縁膜の表面が露出するように前記銅層およびTiSiNベリア金属層を研磨する段階とを備えてなることを特徴とする。
【0024】
ここで、前記TiSiNベリア金属層を形成する段階は、TDMAT(Tetrakis−dimethyl-amino-titaniume)物質を用いて熱的TiN膜を蒸着する第1段階と、前記熱的TiN膜をプラズマ処理して、CVD窒化チタニウム(TiN)膜を形成する第2段階と、前記CVD窒化チタニウム膜にSiH4ガスを反応させて、CVD TiSiN膜を形成する第3段階とを備えてなることを特徴とする。
【0025】
さらに、上記目的を達成するための本発明に係る半導体素子の金属配線の製造方法は、半導体基板に半導体素子を形成する段階と、前記半導体基板に絶縁膜を蒸着し、選択的に除去して前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを形成する段階と、前記コンタクトホールを含む基板の全面にTiSiN層を形成する段階と、前記TiSiN層上にTa層を形成する段階と、前記Ta層上に銅層を形成する段階と、前記絶縁膜の表面が露出するように前記銅層、TiSiN層、およびTa層を研磨する段階とを備えてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る半導体素子の金属配線およびその製造には次のような効果がある。
【0027】
第一に、銅配線の拡散防止膜でTiSiNまたはTa/TiSiNを薄く形成しても銅の拡散、接着、抵抗の特性などが優れているので、65nm以下級の半導体素子の金属配線を形成することができる。
第二に、現在、ベリア金属層として用いられているTiNに簡単なガス提供装置を追加してCVD TiSiNを形成できるので、別途の装備が必要ない。したがって、90nm程度の半導体工程ラインで最小限の費用で65nm以下の半導体素子の金属配線を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明に係る金属配線およびその製造方法を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図2A乃至図2Dは本発明に係る半導体素子の金属配線の形成方法を示す工程断面図である。
図2Aに示したように、半導体基板11上に不純物イオン注入工程などで半導体素子12を形成する。次いで、前記半導体素子12を含む前記半導体基板11の全面に窒化膜、酸化膜、FSGまたはBPSGなどの絶縁膜13を形成し、前記絶縁膜13上に第1フォトレジスト14を塗布した後、露光および現像工程で前記第1フォトレジスト14をパターニングしてコンタクト領域を定義する。
【0030】
そして、前記パターニングされた第1フォトレジスト14をマスクに用いて前記絶縁膜13を選択的に除去して、コンタクトホール15を形成する。
【0031】
図2Bに示したように、前記第1フォトレジスト14を除去し、前記コンタクトホール15を含む半導体基板11の全面に第2フォトレジスト16を塗布した後、露光および現像工程で前記第2フォトレジスト16をパターニングする。
【0032】
次いで、前記パターニングされた第2フォトレジスト16をマスクに用いて前記絶縁膜13を所定の深さだけ選択的に除去して、トレンチ17を形成する。この際、前記コンタクトホール15の幅より前記トレンチ17の幅がさらに広く形成されたデュアルダマシン構造のコンタクトを形成する。
【0033】
図2Cに示したように、前記トレンチ17およびコンタクトホール15を含む半導体基板11の全面に窒化シリコンチタニウム膜(TiSiN)18を形成する。前記TiSiN膜18の形成方法についてより具体的に説明する。
【0034】
まず、上記のような半導体基板11にTDMAT物質を用いて熱的TiN膜を約50Å程度の厚さで蒸着した後、プラズマ処理してCVD窒化チタニウム(TiN)膜を形成する。
この際、前記プラズマ処理を実行すると、前記熱的TiN膜の厚さが減少するので、前記CVD TiN膜は約25Å程度の厚さで形成される。
【0035】
このような過程を繰り返して前記CVD TiN膜を約50Å程度の厚さで形成する。
勿論、一回の工程で所望の厚さのCVD TiN膜を形成することができ、前記熱的TiN膜の厚さを調節すると、前記CVD TiN膜は30乃至100Åで形成することができる。
【0036】
そして、前記半導体基板の温度を300乃至400℃(好ましくは約350℃)で維持した状態で前記CVD TiN膜にSiH4ガスを反応させ、CVD TiSiN膜18を形成する。
【0037】
このように形成されたCVD TiSiN膜18にアルゴンプラズマを発生させて、前記コンタクトホール15の底部に形成された前記CVD TiSiN膜18を選択的に除去するパンチスルー工程を進行する。勿論、前記パンチスルー工程を必ずしも進行しないこともある。
【0038】
図2Dに示したように、前記CVD TiSiN膜18を含む基板の全面にタンタル(Ta)膜19を約30乃至100Å(好ましくは75Å)程度の厚さで形成して、前記CVD TiSiN膜18とTa膜19が積層されたベリア金属膜20を形成する。ここで、前記Ta膜19を形成せず、TiSiN膜の単一層でベリア金属層を形成できる。
【0039】
図2Eに示したように、前記ベリア金属膜20上に銅シード層を形成した後、電気鍍金法で銅薄膜21を形成する。
【0040】
図2fに示したように、前記絶縁膜13の表面に露出するように、前記銅薄膜21およびベリア金属膜20をCMP工程などで研磨して、前記トレンチ17およびコンタクトホール15の内部に銅配線21aおよびベリア配線20aを形成する。
【0041】
上記のような方法で半導体素子の金属配線を形成し、従来の金属配線と本発明に係る金属配線の各種の特性、即ち、拡散特性、接着特性、段差特性および抵抗特性などをテストして比較した。
【0042】
P型半導体基板に熱酸化膜を1000Å程度の厚さで形成し、FSGまたはLow−Kを蒸着した。そして、ベリア金属層の特性を比較判断するために、130nmで用いられるベリア金属層のTa(150Å)/TaN(150Å)と、本発明のベリア金属層のTiSiN(50Å)、およびTa(75Å)/TiSIN(50Å)をそれぞれ蒸着した後、下記のようにベリア金属層の特性を分析した。
【0043】
前記ベリア金属層上に銅シードを蒸着する過程で銅の拡散程度を確認するために、銅シードを600Å蒸着した後、銅/ベリア金属をCMPで除去した後、VPD方法でFSG中に残っている銅の量を定量的に分析した。そして、後続する熱処理過程で銅の拡散防止膜の特性はAESで分析した。スプリット条件は、FSG上では350℃で30分間熱処理を、Low−K上では400℃、500℃、および600℃で熱処理した。
【0044】
下記の[表1]は、FSG上に従来のベリア金属膜のTa(150Å)/TaN(150Å)と、本発明のベリア金属膜のTiSiN(50Å)およびTa(75Å)/TiSiN(50Å)が銅蒸着過程で銅の拡散程度をVPDで測定した結果である。
【0045】
【表1】
【0046】
[表1]から分かるように、本発明に係るベリア金属膜の拡散特性がさらに優れていることが確認できた。また、FSG上に従来のベリア金属膜のTa(150Å)/TaN(150Å)と、本発明のベリア金属膜のTiSiN(50Å)およびTa(75Å)/TiSiN(50Å)上に銅を蒸着した後、熱処理によって銅の拡散程度をAESで分析した結果を図3A乃至図3Cに示した。
【0047】
この際、熱処理の条件として350℃で30分間熱処理した。本発明のベリア金属膜のTiSiN(50Å)またはTa(75Å)/TiSiN(50Å)から銅成分が消えた時点のスパッタリング時間が14分で、従来のベリア金属層とほぼ類似した特性を有することが確認できた。
【0048】
図3Aは従来の金属配線構造のCu/Ta/TaN/FSG構造の結果で、図3Bは本発明の第1実施例による金属配線構造のCu/TiSiN/FSG構造の結果で、図3Cは本発明の第2実施例による金属配線構造のCu/Ta/TiSiN/FSG構造の結果である。
【0049】
また、Low−k物質で従来のベリア金属層のTa/TiNと、本発明に係るベリア金属層のTiSiNの銅拡散の程度を示すために、400℃、500℃、および600℃で30分間熱処理した後、AESで分析した結果を図4A乃至図4Bに示した。
即ち、図4Aは本発明に係るべリア金属層のCu/TiSiN/low−K構造の結果を示すもので、図4Bは従来のCu/Ta/TiN/low−K構造の結果である。
【0050】
図4から分かるように、従来のように本発明に係るTiSiNベリア金属層は温度変化によって銅拡散程度がLow-k物質でも安定していることが確認できた。
【0051】
また、接着特性を比較説明すると次の通りである。
【0052】
テープテストによってベリア金属層の接着特性を確認した。熱処理後の接着特性はSEMイメージと、反射度によって間接的に測定した。測定の結果、中央部および角部で共に銅のピーリング現象は見られなかった。
【0053】
即ち、従来および本発明に係るベリア金属層と銅の接着特性をテストするために、金属配線を350℃で30分間熱処理した後、銅の表面をSEMイメージで分析して図5A乃至図5Cに示した。
【0054】
図5Aは従来の金属配線構造のCu/Ta/TiN構造の結果で、図5Bは本発明の第1実施例によるCu/TiSiN構造の結果で、図5Cは本発明の第2実施例のCu/Ta/TiSiN構造の結果である。
【0055】
上記から分かるように、本発明の実施例でも従来のように銅の塊は見られなかった。
また、従来のベリア金属層と本発明に係るベリア金属層の熱処理前後の反射度を分析した。その分析の結果、本発明に係るベリア金属層のTiSiNおよびTa/TiSiNの構造でも全て反射度が90%以上に現れた。したがって、銅の塊は発生しないことが確認できた。
【0056】
一方、本発明に係るTiSiN(50Å)をスプリットした後、コンタクトホールの底と側壁にベリア金属層の段差を確認するためにEELSで分析した。分析の結果、TiとNの成分がコンタクトホールの底と側壁に均一に蒸着されることが確認できた。
【0057】
そして、従来および本発明の実施例のベリア金属層でパンチスルー工程を適用した場合と、適用しない場合のチェーン抵抗を分析して、図6A乃至図6Dに示した。
【0058】
図6Aは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果で、図6Bは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果で、図6Cは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果で、図6Dは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【0059】
図6A乃至図6Dから分かるように、Ta/TaN構造の場合、パンチスルー工程を適用するようになると、最も小さい0.18μmCDサイズでチェーン抵抗が約2(Ohm/chain)であったものが約1.5(Ohm/chain)に25%減少する。
【0060】
そして、図6Cおよび図6Dから分かるように、本発明のベリア金属層はパンチスルー工程を適用すると、チェーン抵抗が約2.7(Ohm/chain)から約1.5(Ohm/chain)に約45%減少する。なお、TiSiNにパンチスルー工程を適用すると、0.18μmCDサイズで発生したテールが減少することが確認できた。
【0061】
図6のような構造についてケルビン抵抗を分析して、図7A乃至図7Dに示した。
図7Aは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果で、図7Bは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果で、図7Cは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果で、図7Dは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【0062】
上記のチェーン抵抗と同様に、本発明のTiSiNベリア金属膜にパンチスルー工程を適用すると、ケルビン抵抗も減少することが確認できた。
【0063】
なお、図6のような構造の配線幅による抵抗分布を分析して、図8A乃至図8Dに示した。図8Aは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果で、図8Bは従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果で、図8Cは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果で、図8Dは本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【0064】
本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した場合、他の場合よりも最も小さい抵抗分布を有していることが確認できた。
【0065】
なお、図6のような構造について温度によるリーク電流を分析して、図9A乃至図9Cに示した。図9Aは本発明の第1実施例によるTiSiN単一構造の結果で、図9Bは本発明の第2実施例によるTa/TiSiN構造の結果で、図9Cは従来のTa/TiN構造の結果である。
【0066】
上記から分かるように、本発明の第2実施例による構造の場合、リーク電流が最も低いことが確認できた。
【0067】
以上のように説明した本発明は、上述した実施例および添付の図面に限定されるものではなく、本発明の技術的な思想を外れない範囲内で様々な置換、変形および変更が可能なことは本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者にとって自明なことである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1A】従来の半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図1B】従来の半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図1C】従来の半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図1D】従来の半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2A】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2B】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2C】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2D】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2E】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図2F】本発明に係る半導体素子の銅配線工程の断面図である。
【図3A】本発明に係るベリア金属層の構造の銅拡散結果のグラフとして、従来の金属配線構造のCu/Ta/TaN/FSG構造の結果である。
【図3B】本発明に係るベリア金属層の構造の銅拡散結果のグラフとして、本発明の第1実施例による金属配線構造のCu/TiSN/FSG構造の結果である。
【図3C】本発明に係るベリア金属層の構造の銅拡散結果のグラフとして、本発明の第2実施例による金属配線構造のCu/Ta/TiSiN/FSG構造の結果である。
【図4A】本発明に係るベリア金属層の熱処理後、銅拡散結果のグラフとして、本発明に係るべリア金属層のCu/TiSiN/low−K構造の結果である。
【図4B】本発明に係るベリア金属層の熱処理後、銅拡散結果のグラフとして、従来のCu/Ta/TiN/low−K構造の結果である。
【図5A】本発明に係るべリア金属層と銅の接着特性を分析した結果として、従来の金属配線構造のCu/Ta/TiN構造の結果である。
【図5B】本発明に係るべリア金属層と銅の接着特性を分析した結果として、本発明の第1実施例によるCu/TiSiN構造の結果である。
【図5C】本発明に係るべリア金属層と銅の接着特性を分析した結果として、本発明の第2実施例のCu/Ta/TiSiN構造の結果である。
【図6A】本発明に係るチェーン抵抗を分析した結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図6B】本発明に係るチェーン抵抗を分析した結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果である。
【図6C】本発明に係るチェーン抵抗を分析した結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図6D】本発明に係るチェーン抵抗を分析した結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【図7A】本発明に係るケルビン抵抗を分析した結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図7B】本発明に係るケルビン抵抗を分析した結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果である。
【図7C】本発明に係るケルビン抵抗を分析した結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図7D】本発明に係るケルビン抵抗を分析した結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【図8A】本発明のベリア金属層の配線幅による抵抗分布の分析結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図8B】本発明のベリア金属層の配線幅による抵抗分布の分析結果として、従来のTa/TiN構造でパンチスルー工程を適用した結果である。
【図8C】本発明のベリア金属層の配線幅による抵抗分布の分析結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用していない結果である。
【図8D】本発明のベリア金属層の配線幅による抵抗分布の分析結果として、本発明に係るTiSiN構造にパンチスルー工程を適用した結果である。
【図9A】本発明に係るべリア金属層の温度によるリーク電流を分析した結果として、本発明の第1実施例によるTiSiN単一構造の結果である。
【図9B】本発明に係るべリア金属層の温度によるリーク電流を分析した結果として、本発明の第2実施例によるTa/TiSiN構造の結果である。
【図9C】本発明に係るべリア金属層の温度によるリーク電流を分析した結果として、従来のTa/TiN構造の結果である。
【符号の説明】
【0069】
11 半導体基板
12 半導体素子
13 絶縁膜
14、16 フォトレジスト
15 コンタクトホール
17 トレンチ
18 TiSiN膜
19 Ta膜
20 ベリア金属層
21 銅
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子が形成された半導体基板と、
前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、
前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNベリア金属層と、
前記TiSiNベリア金属層上に形成される銅配線とを含むことを特徴とする半導体素子の金属配線。
【請求項2】
前記TiSiNベリア金属層は、前記コンタクトホールの底面部を除いた部分に形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項3】
前記TiSiNベリア金属層は、30乃至100Åの厚さで形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項4】
前記コンタクトホールはデュアルダマシン構造で形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項5】
半導体素子が形成された半導体基板と、
前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、
前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNと、前記TiSiN上に積層されたTaとで構成されるベリア金属層と、
前記ベリア金属層上に形成される銅配線とを含むことを特徴とする半導体素子の金属配線。
【請求項6】
前記TiSiN層は前記コンタクトホールの底部を除いた部分に形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項7】
前記TiSiN層は30乃至100Åの厚さで形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項8】
前記Ta層は30乃至100Åの厚さで形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項9】
前記コンタクトホールはデュアルダマシン構造で形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項10】
半導体基板に半導体素子を形成する段階と、
前記半導体基板に絶縁膜を蒸着し、選択的に除去して前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを形成する段階と、
前記コンタクトホールを含む基板の全面にTiSiNベリア金属層を形成する段階と、
前記TiSiNベリア金属層上に銅層を形成する段階と、
前記絶縁膜の表面が露出するように前記銅層およびTiSiNベリア金属層を研磨する段階とを備えてなることを特徴とする半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項11】
前記銅層を形成する前にパンチスルー工程で前記コンタクトホールの底部の前記TiSiN層を除去する段階をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項12】
前記TiSiNベリア金属層は30乃至100Åの厚さで形成することを特徴とする請求項10に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項13】
前記TiSiNベリア金属層を形成する段階は、
TDMAT(Tetrakis−dimethyl-amino-titaniume)物質を用いて熱的TiN膜を蒸着する第1段階と、
前記熱的TiN膜をプラズマ処理して、CVD窒化チタニウム(TiN)膜を形成する第2段階と、
前記CVD窒化チタニウム膜にSiH4ガスを反応させ、CVD TiSiN膜を形成する第3段階とを備えてなることを特徴とする請求項10に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項14】
前記CVD窒化チタニウム(TiN)膜を所望の厚さで形成するために、前記第1、第2段階を繰り返すことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項15】
前記第3段階は、前記半導体基板を300乃至400℃で維持した状態で実施することを特徴とする請求項13に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項16】
半導体基板に半導体素子を形成する段階と、
前記半導体基板に絶縁膜を蒸着し、選択的に除去して前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを形成する段階と、
前記コンタクトホールを含む基板の全面にTiSiN層を形成する段階と、
前記TiSiN層上にTa層を形成する段階と、
前記Ta層上に銅層を形成する段階と、
前記絶縁膜の表面が露出するように前記銅層、TiSiN層、およびTa層を研磨する段階とを備えてなることを特徴とする半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項17】
前記Ta層を形成する前にパンチスルー工程で前記コンタクトホールの底部の前記TiSiN層を除去する段階をさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項18】
前記TiSiN層およびTa層はそれぞれ30乃至100Åの厚さで形成することを特徴とする請求項16に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項19】
前記TiSiN層を形成する段階は、
TDMAT(Tetrakis−dimethyl-amino-titaniume)物質を用いて熱的TiN膜を蒸着する第1段階と、
前記熱的TiN膜をプラズマ処理して、CVD窒化チタニウム(TiN)膜を形成する第2段階と、
前記CVD窒化チタニウム膜にSiH4ガスを反応させ、CVD TiSiN膜を形成する第3段階とを備えてなることを特徴とする請求項16に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項1】
半導体素子が形成された半導体基板と、
前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、
前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNベリア金属層と、
前記TiSiNベリア金属層上に形成される銅配線とを含むことを特徴とする半導体素子の金属配線。
【請求項2】
前記TiSiNベリア金属層は、前記コンタクトホールの底面部を除いた部分に形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項3】
前記TiSiNベリア金属層は、30乃至100Åの厚さで形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項4】
前記コンタクトホールはデュアルダマシン構造で形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項5】
半導体素子が形成された半導体基板と、
前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを有し、前記半導体基板に形成される絶縁膜と、
前記コンタクトホール内に形成されるTiSiNと、前記TiSiN上に積層されたTaとで構成されるベリア金属層と、
前記ベリア金属層上に形成される銅配線とを含むことを特徴とする半導体素子の金属配線。
【請求項6】
前記TiSiN層は前記コンタクトホールの底部を除いた部分に形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項7】
前記TiSiN層は30乃至100Åの厚さで形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項8】
前記Ta層は30乃至100Åの厚さで形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項9】
前記コンタクトホールはデュアルダマシン構造で形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の金属配線。
【請求項10】
半導体基板に半導体素子を形成する段階と、
前記半導体基板に絶縁膜を蒸着し、選択的に除去して前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを形成する段階と、
前記コンタクトホールを含む基板の全面にTiSiNベリア金属層を形成する段階と、
前記TiSiNベリア金属層上に銅層を形成する段階と、
前記絶縁膜の表面が露出するように前記銅層およびTiSiNベリア金属層を研磨する段階とを備えてなることを特徴とする半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項11】
前記銅層を形成する前にパンチスルー工程で前記コンタクトホールの底部の前記TiSiN層を除去する段階をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項12】
前記TiSiNベリア金属層は30乃至100Åの厚さで形成することを特徴とする請求項10に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項13】
前記TiSiNベリア金属層を形成する段階は、
TDMAT(Tetrakis−dimethyl-amino-titaniume)物質を用いて熱的TiN膜を蒸着する第1段階と、
前記熱的TiN膜をプラズマ処理して、CVD窒化チタニウム(TiN)膜を形成する第2段階と、
前記CVD窒化チタニウム膜にSiH4ガスを反応させ、CVD TiSiN膜を形成する第3段階とを備えてなることを特徴とする請求項10に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項14】
前記CVD窒化チタニウム(TiN)膜を所望の厚さで形成するために、前記第1、第2段階を繰り返すことを特徴とする請求項13に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項15】
前記第3段階は、前記半導体基板を300乃至400℃で維持した状態で実施することを特徴とする請求項13に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項16】
半導体基板に半導体素子を形成する段階と、
前記半導体基板に絶縁膜を蒸着し、選択的に除去して前記半導体素子に相応する部分にコンタクトホールを形成する段階と、
前記コンタクトホールを含む基板の全面にTiSiN層を形成する段階と、
前記TiSiN層上にTa層を形成する段階と、
前記Ta層上に銅層を形成する段階と、
前記絶縁膜の表面が露出するように前記銅層、TiSiN層、およびTa層を研磨する段階とを備えてなることを特徴とする半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項17】
前記Ta層を形成する前にパンチスルー工程で前記コンタクトホールの底部の前記TiSiN層を除去する段階をさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項18】
前記TiSiN層およびTa層はそれぞれ30乃至100Åの厚さで形成することを特徴とする請求項16に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【請求項19】
前記TiSiN層を形成する段階は、
TDMAT(Tetrakis−dimethyl-amino-titaniume)物質を用いて熱的TiN膜を蒸着する第1段階と、
前記熱的TiN膜をプラズマ処理して、CVD窒化チタニウム(TiN)膜を形成する第2段階と、
前記CVD窒化チタニウム膜にSiH4ガスを反応させ、CVD TiSiN膜を形成する第3段階とを備えてなることを特徴とする請求項16に記載の半導体素子の金属配線の製造方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【公開番号】特開2007−67360(P2007−67360A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−356599(P2005−356599)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(505159124)ドンブアナム セミコンダクター インコーポレイテッド (18)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(505159124)ドンブアナム セミコンダクター インコーポレイテッド (18)
【Fターム(参考)】
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