説明

半導体素子製造装置

【課題】真空ポンプを使用することなく、メンテナンス作業の作業効率を高めてコストダウンを図ると共に省スペース化を実現し、これにより優れた経済性・スペース性を獲得できる半導体素子製造装置を提供する。
【解決手段】吸着保持ユニット6には、圧縮エアを流すことで負圧つまり真空を発生させて半導体素子Sを吸着するエジェクタ8が組み込まれており、エジェクタ8の正圧側にはエジェクタ8のオンオフを行う電磁弁9が設置されている。また、エジェクタ8の排気側には集塵機11が接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気特性テストや表面へのマーキング、さらには梱包(テーピング)といった各種の工程処理を施して半導体素子を製造する半導体素子製造装置に係り、特に、工程処理を実施する工程処理部への搬送に際して半導体素子を吸着し保持する保持機構に改良を加えた半導体素子製造装置を関するものである。
【背景技術】
【0002】
ミニモールドトランジスタ等の半導体素子は、短冊状のリードフレームを用いて数多くの素子を一括して製造しており、これを個々の半導体素子に分けて出荷している。この場合、リードフレームから半導体素子を取り出して搬送し、この搬送過程で、外観の寸法や電気特性の測定、捺印など出荷に際して必要とされる一連の工程処理を経てから、梱包用のキャリアテープのポケット部に挿入するのが一般的である。また、リードレスの半導体素子についても、ブレージング工程で細かく分断された素子に関して、特性測定や外観検査等の複合処理を行ってから品質ランク別にテーピング梱包して出荷している。
【0003】
以上のような各種の工程処理を実施して半導体素子を製造する半導体素子製造装置には、半導体素子の搬送機構が必須である。搬送機構による搬送方法としては、直線搬送やターンテーブル搬送があるが、いずれの場合でも搬送機構を所定の工程順に従って進行させるステップと、各工程処理部において半導体素子の処理開始から終了まで搬送機構を停止させるステップを繰り返す、いわゆる間欠搬送が採用されている。また、搬送中の半導体素子が所定の位置からずれないように半導体素子を吸着、保持する必要がある。そのため、半導体素子の搬送機構には半導体素子の吸着保持機構部が不可欠な要素となっている。
【0004】
このような搬送機構及び吸着保持機構部を備えた半導体素子製造装置は、従来から様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1記載の技術は、各工程処理部にて間欠的に停止しながら半導体素子を搬送する搬送機構を備えたものであるが、一回の停止箇所に複数の工程処理部を設けて、搬送機構の一回の停止あたりでの工程処理数を増やし、複数の工程を複合的に処理する点に特徴がある。この技術によれば、搬送機構の停止回数が低減するので、作業効率及び生産性の向上に寄与することができる。
【0005】
また、前述したように、半導体素子製造装置の最終工程では、半導体素子をキャリアテープのポケット部へ挿入するテーピング梱包を実施している。この工程処理において、キャリアテープを搬送機構として捉えた場合、ここにも半導体素子の吸着保持機構部は不可欠である。
【0006】
例えば、特許文献2記載の技術では、ポケット部の下方にバキューム機構が設置されており、このバキューム機構は真空装置に接続されている。この技術によれば、ポケット部から真空引きを行うことで、ポケット部における半導体素子の姿勢保持と、ポケット部内への半導体素子挿入ミスを防ぐことが可能である。
【0007】
ところで、従来の半導体素子の吸着保持機構には、真空ポンプが組み込まれており、その真空力を利用して半導体素子の吸着、保持が実施される。ここで、真空ポンプによるエア回路について説明する。図8に示すように、吸着保持機構には、真空力のオンオフ制御を行う電磁弁14が設置されている。さらに、電磁弁14の後段には真空ポンプへのゴミの侵入を防止するために、フィルタ15が取り付けられているのが一般的である。
【特許文献1】特開2006−306617号公報
【特許文献2】特開2007−145365号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の半導体素子製造装置には、以下のような課題が指摘されていた。
すなわち、図8に示した吸着保持機構では、半導体素子を吸着する際に細かなゴミを吸い込むと、電磁弁41にゴミが詰まって動作不良を起こす心配がある。また、電磁弁14の後段にあるフィルタ15でもゴミによる目詰まりが起き、真空力が低下するおそれがあった。
【0009】
したがって、真空ポンプを有する吸着保持機構では、フィルタ15の清掃や電磁弁14の点検を定期的に行う必要があり、メンテナンス作業が面倒であった。なお、半導体素子製造装置では通常、真空チャンバ用として拡散ポンプが用いられるが、このような拡散ポンプは勿論のこと、汎用性の高いロータリーポンプであっても、フィルタ交換やオイルの補充等、メンテナンス作業は不可欠であった。
【0010】
以上のような真空ポンプを含む半導体素子製造装置では、真空ポンプのメンテナンス作業が煩雑であるため、半導体素子の製造コストを上昇させる要因となっていた。したがって、メンテナンス作業の簡略化を図ることが求められていた。また、真空ポンプは、それ自体が高価であり、且つ大形のものが多い。すなわち、真空ポンプが、半導体素子製造装置のコスト高や大形化を招いていた。このような状況に鑑みて、真空ポンプを用いることなく、半導体素子の吸着保持を実現することが望まれていた。
【0011】
一方で、真空ポンプの代わりに工場に設置された集中真空配管を使用する方式もある。この方式では真空ポンプは省略されるが、集中真空配管に接続される半導体素子製造装置の台数が増えると真空圧が低下する、あるいは真空圧が不安定となるという問題があった。
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するために提案されたものであり、真空ポンプを使用することなく、メンテナンス作業の作業効率を高めてコストダウンを図ると共に省スペース化を実現し、これにより優れた経済性・スペース性を獲得できる半導体素子製造装置を提供することを、目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するために、本発明は、半導体素子を搬送する搬送機構が設けられ、前記搬送機構に前記半導体素子を吸着、保持する吸着保持機構が設置された半導体素子製造装置において、前記吸着保持機構には、圧縮エアを流すことで負圧を発生させて前記半導体素子を吸着するエジェクタが設けられたことを特徴としている。
【0014】
以上のような構成を有する本発明では、エジェクタによる負圧を用いて、半導体素子を吸着、保持することができる。エジェクタとは、高速で流す圧縮エアを利用して負圧を発生させる真空発生器であって、真空発生部に可動部がなく、しかも圧縮エアの排気はエジェクタから流れ出るので、エジェクタがゴミを吸い込む心配が無い。また、ゴミを捕らえるためのフィルタをエジェクタに設置する必要もない。このため、高価で大形の真空ポンプが不要となるだけではなく、フィルタ清掃を含むメンテナンス作業も軽減することができ、経済的にきわめて有利である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の半導体素子製造装置によれば、エジェクタを利用して半導体素子を吸着、保持することにより、高価で大形な真空ポンプを用いる必要が無く、メンテナンスフリーとなるので、大幅なコストダウンと省スペース化を実現することが可能であり、優れた経済性・スペース性を得ることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(1)代表的な実施形態
[1]構成
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、本実施形態という)について、図1〜図6に従って具体的に説明する。
【0017】
[1−1]全体の構成
まず、本実施形態に係る半導体素子製造装置1の全体構成について、図4を用いて説明する。図4に示すように、半導体素子製造装置1には、半導体素子Sの搬送機構としてターンテーブル3が配設されている。
【0018】
ターンテーブル3は、ダイレクトドライブモータ2により進行及び停止する間欠搬送サイクルを繰り返しながら回転するように構成されている。また、ターンテーブル3の周囲には、パーツフィーダ等の搬送手段から送られてくる半導体素子Sをターンテーブル3上に供給する供給機構4と、半導体素子Sに対し所定の工程処理を施す工程処理ユニット5a〜5kとが等間隔に配置されている。
【0019】
また、工程処理ユニット5a〜5kのうち、5fはマーキングユニット、5iは外観検査ユニットであり、この2つの工程処理ユニット5f、5iと、ターンテーブル3との間には、衛星テーブル10a、10bがそれぞれ設けられている。さらに、ターンテーブル3の円周等配位置には、ターンテーブル3と、供給機構4及び各工程処理ユニット5a〜5kとの間で、半導体素子Sの受渡し及び受取りを行う吸着保持ユニット6が設けられている。
【0020】
[1−2]吸着保持ユニット
図5は、図4のA―A側面図である。この図5に示すように、ターンテーブル3に設けられた吸着保持ユニット6には、該吸着保持ユニット6を上下方向に移動させる駆動ユニット7が取り付けられている。また、吸着保持ユニット6の下部には、工程処理ユニット5a、5gに対して半導体素子Sの受渡し及び受取りを行うための保持ノズル6aが設置されている。
【0021】
保持ノズル6aは、ターンテーブル3が進行及び停止するサイクルに合わせて間欠回転すると共に、駆動ユニット7の上下に伴って搬送位置と処理位置とを上下動するように構成されている。より詳しくは、保持ノズル6aは、ターンテーブル3が停止すると下降を開始し、停止中は下降位置を保持し、さらにターンテーブル3が回転動作を再開する前に上昇して、回転時には上昇位置を保持するようになっている。
【0022】
[1−3]エジェクタ
上記の吸着保持ユニット6が半導体素子Sを吸着、保持するための吸着保持機構であって、本実施形態の構成上の特徴は、この吸着保持ユニット6にエジェクタ8が組み込まれた点にある。ここで、エジェクタ8について、図1〜図3を用いて説明する。図1の(a)、(b)は、吸着保持ユニット6に組み込まれたエジェクタ8の構成図で、(a)は吸着保持ユニット6が下降位置にある状態、(b)は吸着保持ユニット6が上昇位置にある状態を示している。また、図2はエジェクタ8を含むエア回路、図3はエジェクタ8の原理図を示している。
【0023】
図1、図2に示すように、吸着保持ユニット6には、圧縮エアを流すことで負圧つまり真空を発生させて半導体素子Sを吸着するエジェクタ8が組み込まれており、エジェクタ8の正圧側にはエジェクタ8のオンオフを行う電磁弁9が設置されている。また、エジェクタ8の排気側には集塵機11(図2に図示)が接続されている。
【0024】
図3の原理図に示すように、エジェクタ8には、圧縮エアを拡散させる拡散室8aが設けられている。拡散室8aには、正圧側開口部8bと、負圧側開口部8cが形成されており、正圧側開口部8bには内部ノズル8dが取り付けられている。また、拡散室8aを挟み内部ノズル8dと向かい合うようにして圧縮エアを排気するディフューザ部8eが設けられている。さらに、ディフューザ部8eには集塵機11が接続されている。また、エジェクタ8の負圧側開口部8cは弾力性を有する配管チューブ8fが取り付けられており、この配管チューブ8fを介して保持ノズル6aの内部に接続されている。
【0025】
[1−4]衛星テーブル
続いて、図6を用いて、衛星テーブル10a,10b(以下、まとめて衛星テーブル10という)の具体的な構成を説明する。図6に示すように、衛星テーブル10は、中心軸Cをターンテーブル3の回転外側に傾け(ここでは、45度)、90度間隔で半導体素子Sを搭載する搭載面21を4箇所備えている(図4では衛星テーブル10上の円形部にて図示)。
【0026】
搭載面21は、前記中心軸Cに対して45度外側に傾けて設けられると共に、半導体素子Sを吸着保持する吸着孔22を備え、この吸着孔22にエジェクタ8の負圧側開口部8cが接続されることで、半導体素子Sが吸着孔22に吸着保持されるように構成されている。
【0027】
なお、衛星テーブル10には、図4及び図6に示すように、ターンテーブル3に設けられた吸着ノズル6aの中心位置と上下同位置に半導体素子Sの受渡し位置Tと、そこから180度回転した位置にマーキング又は外観検査等を行う半導体素子Sの処理位置Dとが設けられている。
【0028】
[2]作用
[2−1]全体の作用
以上のような構成を有する本実施形態における全体の作用は、次の通りである。すなわち、前工程を終了すると、パーツフィーダ等の搬送手段を介して供給機構4はターンテーブル3へ半導体素子Sを供給する。
【0029】
ターンテーブル3は、1サイクルで回転と停止を繰返す間欠回転を行う。ターンテーブル3の停止後、駆動ユニット7の駆動力により吸着保持ユニット6の保持ノズル6aが下降し、ターンテーブル3の停止中は、保持ノズル6aは下降位置を保持する(図1の(a)の状態)。また、ターンテーブル3が再度回転動作を再開する前に、駆動ユニット7の駆動力により吸着保持ユニット6の保持ノズル6aは上昇し、ターンテーブル3の回転時には保持ノズル6aは上昇位置を保持する(図1の(b)の状態)。
【0030】
このようにして、保持ノズル6aは、ターンテーブル3の回転が停止している間は、下降位置に留まり、供給機構4や工程処理ユニット5a〜5kに半導体素子Sを受渡し、また受け取る。各工程処理ユニット5a〜5kでは、所定の工程処理を半導体素子Sに施す。
【0031】
[2−2]エジェクタの作用
以上の構成を有する本実施形態では、吸着保持ユニット6及び衛星テーブル10にエジェクタ8を組み込んでおり、このエジェクタ8を用いて、半導体素子Sを吸着、保持する。すなわち、図3に示すように、エジェクタ8では、正圧側開口部8bから圧縮エアを取り込み、内部ノズル8dにてこれを絞って拡散室8aに放出する。内部ノズル8dによって絞られた圧縮エアは、拡散室8aに放出された時点で急速に膨張し、高速度でディフューザ部8eに流入する。
【0032】
この高速流により拡散室8a内の圧力は低下し、負圧が生じることになる。これにより、負圧側開口部8c及び配管チューブを介して、保持ノズル6aの内部から拡散室8aに大気が流れ込む。拡散室8aに流れ込んだ大気は、内部ノズル8dを通過した高速の圧縮エアと混合して、ディフューザ部8eを通って集塵機11へと流れ込む。このようなエジェクタ8は、正圧側開口部8b側に圧縮エアを連続して供給することで、負圧の発生状態を維持することができ、この負圧を利用して、保持ノズル6aにて半導体素子Sを保持することが可能である(図1参照)。
【0033】
[3]効果
以上述べたように、本実施形態に係る半導体素子製造装置1では、エジェクタ8にて発生する負圧を用いて、半導体素子Sを確実に吸着、保持することができる。このようなエジェクタ8は、真空を発生させる部分に可動部がなく、構成がシンプルなので、従来技術のように真空力のオンオフを制御する電磁弁が故障する心配もなく、動作信頼性が高い。しかも、本実施形態では圧縮エアを集塵機11にて回収しているので、エジェクタ8がゴミを吸引することができ、電磁弁9にゴミが付着して不良となるおそれも無い。したがって、優れた清浄度を確保可能であり、クリーンルームにも適用可能である。
【0034】
また、ゴミを集める集塵機11はエジェクタ8の外部に設置しているので、エジェクタ8の内部にはゴミを捕らえるためのフィルタは不要である。そのため、エジェクタ8に関してはフィルタの清掃や交換を省くことができ、フィルタの目詰まりもないので安定して高い真空力を発揮することが可能である。このように、エジェクタ8を使用することにより、メンテナンスフリーとなるだけでなく、優れた吸着保持力を獲得することができる。
【0035】
上記のような本実施形態によれば、真空ポンプに代えてエジェクタ8を利用するといった、きわめて簡単な構成により、大幅なコストダウンと省スペース化を実現することができ、半導体素子製造装置1は優れた経済性・スペース性を持つことができた。
【0036】
(2)他の実施形態
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、例えば、エジェクタ8のディフューザ部8eを、集塵機11ではなく、工場の集中真空配管に接続してもよい。このような実施形態では、既存設備を有効に利用可能であり、しかも、半導体素子製造装置ごとにエジェクタ8を設置しているので、半導体素子製造装置の台数が増えても、真空圧の低下や不安定さを招くおそれがなく、優れた信頼性を維持することができる。
【0037】
また、エジェクタ8の設置箇所は適宜変更可能であって、吸着保持ユニット6や衛星テーブル10以外に、例えば、キャリアテープ12のポケット部13へ半導体素子Sを挿入する際のバキューム装置として、エジェクタ8を利用した実施形態も包含する(図7参照)。
【0038】
以上の実施形態によれば、ポケット部13からの真空引きを、エジェクタ8によって行うことができる。このため、ポケット部13における半導体素子Sの姿勢保持並びにポケット部13内への半導体素子Sの挿入ミス防止を、低コスト、省スペースで、実現することが可能である。
【0039】
また、各構成部材の形状や配置などは適宜選択自由であり、例えば衛星テーブルを円形のターンテーブル状で構成したが、この構成に限られることなく、受け取り位置及び受渡し位置を共通にして、ターンテーブルの停止中に保持機構から電子部品を受け取るとともに工程処理済みの電子部品を受け渡すことのできる構成であれば、例えば、三角形で構成してもよい。
【0040】
なお、上記の実施形態では、衛星テーブルの中心軸を傾け、より省スペース化を狙ったが、中心軸を垂直に設けても本発明の作用効果を奏することができることは言うまでもない。さらに、上記実施形態では、衛星テーブルを介在させて設ける工程処理ユニットとしてマーキングユニットと外観検査ユニットを例に挙げたが、衛星テーブルを用いる工程処理を何にするかは、装置の目的等に応じて適宜変更可能である。
【0041】
また、上記実施形態において、吸着保持ユニットは半導体素子を保持した状態で、移動機構によって、上下動するように構成したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、吸着保持ユニットを工程処理ユニットの配置に応じていかなる方向へも移動可能とすることもできる。
【0042】
例えば、本発明の工程処理ユニット群における各工程処理ユニットを搬送機構の中心から外側に向かって並列させ、吸着保持ユニットを直径方向に移動させるように構成することも可能である。また、吸着保持ユニットの駆動源についても、適宜選択可能であり、リニアモータ、回転モータ、ソレノイドコイル、シリンダ等既知のいかなる駆動手段で駆動して良い。さらに、ギア、レバー、カム、ベルト、ボールネジ等いかなる既知の駆動力伝達機構を組み合わせも良い。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の代表的な実施形態における主要部の構成図であって、(a)は吸着保持ユニット6が下降位置にある状態、(b)は吸着保持ユニット6が上昇位置にある状態を示す。
【図2】本実施形態におけるエア回路図。
【図3】本実施形態の主要部の原理図。
【図4】本実施形態の全体構成を示す平面図。
【図5】図4のA―A側面図。
【図6】本実施形態の一部拡大断面図。
【図7】本発明における他の実施形態の一部拡大断面図。
【図8】従来の半導体素子製造装置におけるエア回路図。
【符号の説明】
【0044】
1…半導体素子製造装置
2…ダイレクトドライブモータ
3…ターンテーブル
4…供給機構
5,5a〜5k…工程処理ユニット
5f…マーキングユニット
5i…外観検査ユニット
6…吸着保持ユニット
6a…保持ノズル
7…駆動ユニット
8…エジェクタ
8a…拡散室
8b…正圧側開口部
8c…負圧側開口部
8d…内部ノズル
8e…ディフューザ部
8f…配管チューブ
9、14…電磁弁
10,10a,10b…衛星テーブル
11…集塵機
15…フィルタ
21…搭載面
22…吸着孔
D…半導体素子の処理位置
S…半導体素子
T…半導体素子の受渡し位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子を搬送する搬送機構が設けられ、前記搬送機構に前記半導体素子を吸着、保持する吸着保持機構が設置された半導体素子製造装置において、
前記吸着保持機構には、圧縮エアを流すことで負圧を発生させて前記半導体素子を吸着するエジェクタが設けられたことを特徴とする半導体素子製造装置。
【請求項2】
前記エジェクタの正圧側に該エジェクタのオンオフを行う電磁弁が設置されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子製造装置。
【請求項3】
前記エジェクタには圧縮エア排気用のディフューザ部が設けられ、
前記ディフューザ部は集塵機または工場の集中真空配管に接続されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体素子製造装置。
【請求項4】
前記吸着保持機構には前記半導体素子を保持するための保持ノズルを有する吸着保持ユニットと、前記吸着保持ユニットを前記半導体素子に対して往復動させる駆動ユニットが設けられ、
前記保持ノズルは前記エジェクタの負圧側に弾力性を有する配管チューブを介して接続されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体素子製造装置。
【請求項5】
前記搬送機構には、前記半導体素子挿入用のポケット部を有したキャリアテープが設置され、
前記キャリアテープのポケット部に前記エジェクタが設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体素子製造装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−290162(P2009−290162A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144275(P2008−144275)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(591048070)上野精機株式会社 (60)
【Fターム(参考)】