説明

半導体装置の製造方法

【課題】ウエハ・レベル・バーインテストでは、ウエハ全域をほぼ一括してプローブテストを実行している。この際、プローブカードは、摂氏百数十度程度に加熱された下方のウエハステージからの熱により、テスト温度に近い温度にあらかじめ加熱されている。しかし、本願発明者らが検討したところによると、この予備加熱が十分でないと、プローブ針がコンタクトしている間にもプローブカードの熱膨張が進行し、プローブ針をウエハから浮上させる際に、蓄積した応力によりウエハ上のパッドに引っかき傷を形成することが明らかとなった。
【解決手段】本願発明は、実際の被テストウエハに対して、プローブテストを実行する前に、ウエハステージ上に被テストウエハではない別のウエハをセットした状態で、プローブカードのプローブ針と前記別のウエハをコンタクトすることにより、プローブカードの予備加熱を実行するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置(または半導体集積回路装置)の製造方法におけるウエハテスト技術に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
日本特開2004−266206号公報(特許文献1)には、高温ウエハプローブテストにおいて、ウエハステージとは別のステージ上のプリヒート専用板とプローブカードのプローブ針を接触させてプローブカードのプリヒートを行う技術が開示されている。
【0003】
日本特開2006−339456号公報(特許文献2)には、高温又は低温ウエハプローブテストにおいて、被テストウエハ上の非テストチップ領域にプローブカードのプローブ針を接触させて針の温度を調整する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−266206号公報
【特許文献2】特開2006−339456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ウエハ・レベル・バーインテスト(Wafer Level Burn−In Test)は、目的とする試験環境(温度)下において、ウエハ全域もしくはウエハ内に分布した複数のテスト領域群の各々を一括して電気的テストを行うことにより、内在する初期不良品の判別・除去を行うものであり、ウエハプローバ類似の装置を使用して行われるため、テスト方法上の分類では、プローブテストに属する。このプローブテストは、プローブカードに配置されたプローブ針をウエハ主面上に配置されたパッドに押し当てることにより行う。
【0006】
この際、プローブカードは、例えば摂氏百数十度程度に加熱されている。なお、このプローブカードの加熱方法については、いくつかの方式がある。代表的な方式を例に挙げると、プローブ針をウエハに接触させないで、下方のウエハステージからの輻射熱により、プローブ針およびプローブカードを目標の温度付近まであらかじめ加熱するセパレートプリヒート方式や、プローブカードの内部に熱源(ヒータ)を有し、プローブ針を目標の温度付近まであらかじめ加熱するような方式などがある。
【0007】
しかし、本願発明者らが検討したところによると、これらの方式には以下に述べる様な問題が有ることがわかった。最初にセパレートプリヒート方式については、針の温度が目標のテスト温度まで到達しないことが判明した。その状態でプローブ針をウエハ主面のパッドにコンタクトさせると、パッド内の所定の位置からずれた位置にコンタクトしてしまう。さらに、ウエハは下方のウエハステージより加熱されているので、その熱がプローブ針を介してプローブカードに伝わり、プローブ針がパッドにコンタクトしている間、プローブ針およびプローブカードはさらに熱膨張が進行することになる。そしてテスト終了後、プローブ針をパッドから浮上させる際に、プローブ針は上下方向から押さえられていた力を失い、蓄積した応力が開放されるので、パッド表面に引っかき傷を形成したり、パッド周囲を覆っている保護膜に傷を付けたりしてしまうことが明らかになった。次にプローブカードの内部に熱源を有する方式については、プローブ針の温度を目標のテスト温度まで到達させることは可能であるが、熱源の配置のためプローブカード及びプローブ針の構造が限定されてしまう。また、熱源を搭載する分、プローブカードのコストが高くなってしまう。
【0008】
本願発明は、これらの課題を解決するためになされたものである。
【0009】
本発明の目的は、信頼性の高い半導体装置の製造プロセスを提供することにある。
【0010】
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0012】
すなわち、本願の一つの発明は、実際の被テストウエハに対して、プローブテストを実行する前に、ウエハステージ上に被テストウエハではない別のウエハをセットした状態で、プローブカードのプローブ針と前記別のウエハをコンタクトすることにより、プローブカードの予備加熱を実行するものである。
【発明の効果】
【0013】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
【0014】
プローブカードおよびプローブ針が目標のテスト温度まで到達することにより、プローブ針を被テストウエハ上のパッドにコンタクトさせた後の熱膨張の進行が無くなる。その結果、プローブ針に応力が蓄積されることが無くなるので、テスト終了後にプローブ針をパッドから浮上させても引っかき傷等のダメージを与えることなく、プローブテストを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン用プローブカードの単位コンタクト領域等をウエハ上に投影したものを説明するための被検査ウエハ上面図である。
【図2】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査に関連して、コンタクトプリヒート方式とセパレートプリヒート方式の温度上昇特性を比較した計測図である。
【図3】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査に関連して、ボンディングパッド上に引っかき傷が残るメカニズムを説明するための説明図である。
【図4】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン検査に使用するウエハプローバ(ウエハバーイン検査装置)の上面模式図である。
【図5】図4のウエハバーイン検査装置にけるプローブカードと被検査ウエハの関係を説明するためのウエハプローバのプローブ部の模式断面図である。
【図6】図4のウエハバーイン検査装置にける制御系の構成の概要を示すブロック図である。
【図7】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン用プローブカードの下面図である。
【図8】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン用プローブカードの上面図である。
【図9】図7および図8のウエハバーイン用プローブカードのY−Y’断面の模式断面図(ウエハ等が直下にないとき)である。
【図10】図7および図8のウエハバーイン用プローブカードのY−Y’断面の模式断面図(予備ウエハによるコンタクトプリヒート中)である。
【図11】図10の予備ウエハの一例を示す予備ウエハ断面図(シリコン系プレーンウエハの上面をサンドブラスト処理したクリーニングウエハ)である。
【図12】図10の予備ウエハの一例を示す予備ウエハ断面図(シリコン系プレーンウエハの上面にクリーニングシートを貼り付けたクリーニングウエハ)である。
【図13】図10の予備ウエハの一例を示す予備ウエハ断面図(シリコン系プレーンウエハの上面にアルミニウム系メタル膜を均一に形成したクリーニングウエハ)である。
【図14】図10の予備ウエハの一例を示す予備ウエハ断面図(ウエハプローブ検査において不良とされた同一品種のチップ領域を形成した不良ウエハ)である。
【図15】図7および図8のウエハバーイン用プローブカードのY−Y’断面の模式断面図(ウエハ・バーイン検査中)である。
【図16】図1の被検査チップ領域内の平面レイアウト図である。
【図17】図16のバーインテスト用ボンディングパッドの平面構造図である。
【図18】図16の通常のボンディングパッドの平面構造図である。
【図19】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン装置内における被検査ウエハの流れの概要を示すプロセスブロックフロー図である。
【図20】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査における各種のウエハの流れを示すプロセスブロックフロー図である。
【図21】本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査のウエハプローブ検査全体における位置を説明するプロセスブロックフロー図である。
【図22】図19に対応するウエハバーイン装置の一部斜視図を含む模式正面図(ウエハ位置合わせ中)である。
【図23】図19に対応するウエハバーイン装置の一部斜視図を含む模式正面図(針位置合わせ中)である。
【図24】図19に対応するウエハバーイン装置の一部斜視図を含む模式正面図(被検査ウエハがプローブ部にあるとき)である。
【図25】図15に対応する実際に近い形でのチップ領域上のバーインテスト用パッドとプローブ針の関係を示すウエハ上のチップ領域上面図およびプローブ針部分の拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔実施の形態の概要〕
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。
【0017】
1.以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)プローブ検査装置内において、加熱されたウエハステージ上に、被検査ウエハ以外の予備ウエハをロードする工程;
(b)前記工程(a)の後、前記予備ウエハを前記ウエハステージ上にロードした状態で、前記ウエハステージの上方のプローブカードの複数のプローブ針を、前記予備ウエハの上面に接触させ、この接触状態を保持したままで、前記プローブカードの予備加熱を実行する工程;
(c)前記工程(b)の後、前記予備ウエハの前記上面から前記プローブカードの前記複数のプローブ針を浮上させる工程;
(d)前記工程(c)の後、前記予備ウエハを前記ウエハステージからアンロードする工程;
(e)前記工程(d)の後、前記ウエハステージ上に、前記被検査ウエハをそのデバイス面を上に向けた状態でロードする工程;
(f)前記工程(e)の後、前記ウエハステージ上にロードされた前記被検査ウエハの前記デバイス面上の複数の電極パッドのそれぞれに、前記複数のプローブ針の内の対応するプローブ針をコンタクトさせた状態で、高温プローブ検査を実行する工程。
【0018】
2.前記1項の半導体装置の製造方法において、前記予備ウエハの前記上面は、シリコン系ウエハのプレーンウエハの対応する主面にブラスト処理を施したものである。
【0019】
3.前記1項の半導体装置の製造方法において、前記予備ウエハの前記上面には、その最上層にプローブ針研磨層を有するシートが貼り付けられている。
【0020】
4.前記1項の半導体装置の製造方法において、前記予備ウエハは、不良ウエハである。
【0021】
5.前記1項の半導体装置の製造方法において、前記予備ウエハの前記上面には、そのほぼ全面にアルミニウム系メタル膜が形成されている。
【0022】
6.前記1から5項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査のテスト温度は、摂氏100度以上、摂氏300度未満である。
【0023】
7.前記1から6項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記予備加熱の時間は、60分以上、180分未満である。
【0024】
8.前記1から7項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査は、ロジックテストを下位工程として含む。
【0025】
9.前記1から8項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(f)において、前記複数の電極パッドにコンタクトさせる前記プローブ針の数は、10000本以上である。
【0026】
10.前記1から9項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(f)において、前記複数の電極パッドにコンタクトさせる前記プローブ針の先端部の間隔は、前記高温プローブ検査のテスト温度において、前記複数の電極パッドの間隔とほぼ一致する。
【0027】
11.前記1から10項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査は、バーインテストである。
【0028】
12.前記1から11項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査は、前記被検査ウエハの前記デバイス面上の有効領域の全体に対して検査を実行するものである。
【0029】
13.前記1から12項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査は、前記被検査ウエハの前記デバイス面上の有効領域を複数の単位コンタクト領域にわけ、各単位コンタクト領域にコンタクトして検査を実行するものである。
【0030】
14.前記13項の半導体装置の製造方法において、各単位コンタクト領域はその内部に他の単位コンタクト領域に属するチップ領域を含まない。
【0031】
15.前記13項の半導体装置の製造方法において、各単位コンタクト領域はその内部又はその複数の要素領域間に他の単位コンタクト領域に属するチップ領域を含む。
【0032】
16.前記15項の半導体装置の製造方法において、前記複数の要素領域の少なくとも一つは、前記デバイス面を実質的に横断又は縦断する。
【0033】
17.前記1から16項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記プローブカードは蓄熱部を有する。
【0034】
18.前記17項の半導体装置の製造方法において、前記蓄熱部はステンレス製の部分を主要な構成要素として有する。
【0035】
19.前記1から8項および10から18項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(f)において、前記複数の電極パッドにコンタクトさせる前記プローブ針の数は、1000本以上である。
【0036】
〔本願における記載形式・基本的用語・用法の説明〕
1.本願において、実施の態様の記載は、必要に応じて、便宜上複数のセクションに分けて記載する場合もあるが、特にそうでない旨明示した場合を除き、これらは相互に独立別個のものではなく、単一の例の各部分、一方が他方の一部詳細または一部または全部の変形例等である。また、原則として、同様の部分は繰り返しを省略する。また、実施の態様における各構成要素は、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、必須のものではない。
【0037】
更に、本願において、「半導体装置」または「半導体集積回路装置」というときは、主に、各種トランジスタ(能動素子)を中心に、抵抗、コンデンサ等を半導体チップ等(たとえば単結晶シリコン基板)上に集積したものをいう(なお、「半導体装置」は、いわゆる単体素子を含む)。ここで、各種トランジスタの代表的なものとしては、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)に代表されるMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を例示することができる。このとき、集積回路構成の代表的なものとしては、Nチャネル型MISFETとPチャネル型MISFETを組み合わせたCMOS(Complemetary Metal Oxide Semiconductor)型集積回路に代表されるCMIS(Complemetary Metal Insulator Semiconductor)型集積回路を例示することができる。
【0038】
今日の半導体集積回路装置、すなわち、LSI(Large Scale Integration)のウエハ工程は、通常、原材料としてのシリコンウエハの搬入からプリメタル(Premetal)工程(M1配線層下端とゲート電極構造の間の層間絶縁膜等の形成、コンタクトホール形成、タングステンプラグ、埋め込み等からなる工程)あたりまでのFEOL(Front End of Line)工程と、M1配線層形成から始まり、アルミニウム系パッド電極上のファイナルパッシベーション膜へのパッド開口の形成あたりまで(ウエハ・レベル・パッケージ・プロセスにおいては、当該プロセスも含む)のBEOL(Back End of Line)工程に大別できる。FEOL工程の内、ゲート電極パターニング工程、コンタクトホール形成工程等は、特に微細な加工が要求される微細加工工程である。一方、BEOL工程においては、ビアおよびトレンチ形成工程、特に、比較的下層のローカル配線(たとえば4層程度の構成の埋め込み配線では、M1からM3あたりまで、10層程度の構成の埋め込み配線では、M1からM5あたりまでの微細埋め込み配線)等において、特に微細加工が要求される。なお、「MN(通常N=1から15程度)」で、下から第N層配線を表す。M1は第1層配線であり、M3は第3層配線である。
【0039】
2.同様に実施の態様等の記載において、材料、組成等について、「AからなるX」等といっても、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかに、そうでない場合を除き、A以外の要素を主要な構成要素のひとつとするものを排除するものではない。たとえば、成分についていえば、「Aを主要な成分として含むX」等の意味である。たとえば、「シリコン部材」等といっても、純粋なシリコンに限定されるものではなく、SiGe合金やその他シリコンを主要な成分とする多元合金、その他の添加物等を含む部材も含むものであることはいうまでもない。
【0040】
3.同様に、図形、位置、属性等に関して、好適な例示をするが、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、厳密にそれに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0041】
4.さらに、特定の数値、数量に言及したときも、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、その特定の数値を超える数値であってもよいし、その特定の数値未満の数値でもよい。
【0042】
5.「ウエハ」というときは、通常は半導体装置(半導体集積回路装置、電子装置も同じ)をその上に形成する単結晶シリコンウエハを指すが、エピタキシャルウエハ、SOI基板、LCDガラス基板等の絶縁基板と半導体層等の複合ウエハ等も含むことは言うまでもない。
【0043】
単結晶シリコンウエハ(エピタキシャルウエハを含む)を例にとると、「プレーンウエハ」とは、何の加工もされておらず、酸化膜、メタル膜、樹脂膜等が形成されていないウエハを言う。「製品ウエハ」とは、製品チップを形成するためのプレーンウエハまたはパターン付ウエハ等の加工済みウエハを言う。「不良ウエハ」とは、ウエハプロセスから脱落した元の製品ウエハ等であり、不良ウエハは、すでに製品ウエハではない。
【0044】
ここでは「被テストウエハ」は、ウエハプローブテストの対象である製品ウエハである。「ダミーウエハ」は、ウエハプロセスで使用する装置動作テスト用等に使用するウエハである。「テスト用ウエハ」は、ウエハプロセスにおいて、露光、膜形成、エッチング等のテスト用に使用するウエハである。「クリーニングウエハ」とは、ここでは、ウエハプローブテストにおいて、プローブ針の先端のクリーニングに使用するウエハである。「予備ウエハ」とは、ここでは、ウエハプローブテストにおいて、被テストウエハではないウエハであって、同テスト用のウエハステージにロードして、プローブカードの予備加熱に利用されるウエハである。
【0045】
6.本願において「プローブテスト」、「ウエハテスト」または「ウエハプローブテスト」とは、ウエハプローバまたは類似の装置を用いた電気的試験を広く含む。従って、DCパラメトリックテスト、ロジック機能テスト等の通常のウエハプローブテスト、ウエハを対象とするバーインテスト、テストバーイン等もプローブテスト等に含まれる。
【0046】
「バーインテスト」は初期故障を排除するため、高温下、必要に応じて通常よりも高い印加電圧等をかけて故障の発生を加速することを主要な目的とするテストである(なお、比較的長いテスト時間を利用して他のテストを含めるのが一般的である)。ここでは、主として、ウエハに対して実施される「ウエハ・レベル・バーインテスト」を取り扱う。
【0047】
ウエハプローブテストにおいて、「テスト温度」とは、テスト中の被検査ウエハの温度を言う。このテスト温度が、摂氏80度ないしは、100度以上のとき、これを「高温テスト」という。
【0048】
ウエハプローブテストにおいて、「有効領域」とは、テスト対象となる全チップ領域を要素とする領域である。「単位コンタクト領域」とは、単一のプローブカードのプローブ針が同時にコンタクトする全チップ領域を要素とする領域である。単位コンタクト領域は、単一の単連結領域からなることもあるし、複数の単連結領域からなることもある(すなわち、多重連結領域)。多重連結の単位コンタクト領域の要素領域がウエハのデバイス面を「横断または縦断」するとは、有効領域の一つの端部から他の端部へ連続して存在することを言う。このとき、隣接辺を共有する一つの隣接チップ群が複数の隣接チップ群とコーナ部のみで近接するときは、いずれか一つの隣接チップ群と一体となって、単一の要素領域を構成するものとする。
【0049】
〔実施の形態の詳細〕
実施の形態について更に詳述する。各図中において、同一または同様の部分は同一または類似の記号または参照番号で示し、説明は原則として繰り返さない。
【0050】
また、添付図面においては、却って、煩雑になる場合または空隙との区別が明確である場合には、断面であってもハッチング等を省略する場合がある。これに関連して、説明等から明らかである場合等には、平面的に閉じた孔であっても、背景の輪郭線を省略する場合がある。更に、断面でなくとも、空隙でないことを明示するために、ハッチングを付すことがある。
【0051】
なお、一般的な高温ウエハプローブテストにおけるプローブカードの温度保持等の詳細については、日本特願第2008−224444号(日本出願日2008年9月1日)に詳しく記載されているので、本願では原則として、それらの部分の説明は繰り返さない。
【0052】
1.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハ・レベル・バーインテストのアウトライン等の説明(主に図1から図3)
図1は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン用プローブカードの単位コンタクト領域等をウエハ上に投影したものを説明するための被検査ウエハ上面図である。図2は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査に関連して、コンタクトプリヒートとセパレートプリヒートの温度上昇特性を比較した計測図である。図3は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査に関連して、ボンディングパッド上に引っかき傷が残るメカニズムを説明するための説明図である。これらに基づいて、本願発明者らが見出したウエハ・レベル・バーインテスト(より一般的には、ウエハレベルでのウエハプローブ検査)の問題点について説明する。
【0053】
図1に示すように、ウエハ・レベル・バーインテストにおいては、被検査ウエハ11のデバイス面1a上の有効領域22を一括して、または、2個から5個の単位コンタクト領域23に分割して、プローブテストを実行する。この単位コンタクト領域23は、平面的に単一の短連結領域(破線で4分割領域を例示する)である場合もあるが、近年、測定の効率を考慮して、複数の要素領域24からなる多重連結領域とする場合が増加している。
【0054】
バーインテストの際には、ウエハ1が、たとえば、摂氏100度以上、300度未満のテスト温度に加熱されており、それに合わせて、プローブカードの方も予備加熱(プリヒート)される。このプリヒートには、セパレートプリヒートとコンタクトプリヒートの2方式がある。ウエハ・レベル・バーインで使用されるセパレートプリヒートは、非接触状態で被検査ウエハ1とプローブカードを近接させて、熱輻射及び対流を利用して、加熱するものである。これに対して、コンタクトする領域が比較的局在している通常のプローブテストで使用されるコンタクトプリヒートは、実際のテストと同様に、被検査ウエハ1の被検査チップ又は周辺の検査対象外のチップの検査パッドにプローブ針をコンタクトさせた状態で、熱伝導の作用を加えて効率的に予備加熱を実行するものである。
【0055】
図2は、予備加熱工程におけるプローブカードの温度上昇の様子をセパレートプリヒート方式とコンタクトプリヒート方式の2方式について、シリコン系の300φウエハを用いて、本願発明者らが実験して調べたものである(針先の温度を測定対象に影響を与えることなく測定することはできないので、プローブカード本体の温度を測定して、温度上昇が飽和に達しているか否かを間接的に見ている)。測定実験の結果、コンタクトプリヒート方式の時は摂氏110〜112度程度(この程度までプローブカード本体温度が上昇していると飽和状態に達していることが確認されている)、セパレートプリヒート方式の時は摂氏102〜105度程度となっており、コンタクトプリヒート方式の方がセパレートプリヒート方式よりも高い温度であることが明らかである。また、この時のコンタクトプリヒート方式のプローブ針先端の温度は、目標のテスト温度(ウエハ温度)である摂氏145度に到達していることが確認されている(ウエハステージの設定温度は摂氏147度程度)。次に、図3に基づいて、予備加熱による到達温度とテスト温度の間に大差がある場合の問題点を説明する。図3に示すように、ウエハ・レベル・バーインテストにおいては、プローブ針47の先端部47tをバーインテスト用ボンディングパッド3にコンタクト(着地)させた状態で(図3の上段)、数時間程度、被検査ウエハ11の上面を加熱し続ける。そのため、コンタクト開始時点のプローブカードの温度が低すぎると、長時間の過熱の結果、徐々にプローブ針47の間隔が拡大して(図3の中段)、プローブ針47にずれ応力が生じることとなる。このずれ応力は、コンタクトを解除する浮上時に開放され、正常な針跡48に引っかき傷が付加され、図3の下段に示すように、浮上後に、異常な針跡48sが残されることとなる。なお、最悪の場合はパッド周囲を覆っている保護膜に傷を付けたりするような事態も生じる。このようなことから、異常な針跡48sは、例えば自動車用途等の高信頼性を要求される製品では、信頼性に影響を与える恐れが高い。従って、高信頼性を要求される製品では、コンタクトプリヒート方式を採用する必要があるが、それでは、被検査ウエハ11、すなわち、製品ウエハの製品チップに相当大きな引っかき傷(致命的な不良)を伴う針跡を残すこととなる。
【0056】
そこで、ここでは、被検査ウエハ11の代わりに、クリーニングウエハ等の予備ウエハを用いて、コンタクトプリヒートを実行する。従来のように、単一のチップ領域1又は少数のチップ領域単位でコンタクトを実施してプローブテストを実行する場合であれば、プローブ針をウエハ1の周辺の有効領域22外のチップ領域にコンタクトさせて、ウエハ1からの熱を直接プローブカードに伝達するコンタクトプリヒートが可能である。これは、有効領域22外のチップ領域に局所的な致命的な不良が残っても、有効領域22内の製品チップには無関係だからである。
【0057】
一方、図1に示すような大域的な単位コンタクト領域23を有するウエハプローブテスト(ウエハ全面一括コンタクトを含む)においては、ウエハ11の周辺の被製品チップ領域が狭く、その部分だけにコンタクトさせることができないからである。
【0058】
このように、コンタクトプリヒートを採用することで、プローブカードの温度上昇不足による引っかき傷等の発生を回避することができる。また、被テストウエハである製品ウエハではなく、各種の予備ウエハを使用して、コンタクトプリヒートを実行することにより(各種の予備ウエハの種類に依存する効果のほか)、製品ウエハへのダメージを懸念することなく、テストに使用する針全体を直接加熱することができるので、より有効な予備加熱特性を達成することができる。
【0059】
2.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハ・レベル・バーインテストに使用するウエハ・レベル・バーインテスト装置等の説明(主に図4から図6、図19、図22および図24)
図4は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン検査に使用するウエハプローバ(ウエハバーイン検査装置)の上面模式図である。図5は図4のウエハバーイン検査装置にけるプローブカードと被検査ウエハの関係を説明するためのウエハプローバのプローブ部の模式断面図である。図6は図4のウエハバーイン検査装置にける制御系の構成の概要を示すブロック図である。図19は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン装置内における被検査ウエハの流れの概要を示すプロセスブロックフロー図である。図22は図19に対応するウエハバーイン装置の一部斜視図を含む模式正面図(ウエハ位置合わせ中)である。図23は図19に対応するウエハバーイン装置の一部斜視図を含む模式正面図(針位置合わせ中)である。図24は図19に対応するウエハバーイン装置の一部斜視図を含む模式正面図(被検査ウエハがプローブ部にあるとき)である。これらに基づいて、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハ・レベル・バーインテストに使用するウエハ・レベル・バーインテスト装置51(図4)の構造の概要およびその中でのウエハ(被検査ウエハまたは予備ウエハ)の動きを説明する。この目的に使用可能なプローバとして、たとえば、株式会社東京精密製のUF3000EX等を例示することができる。
【0060】
図4に示すように、被検査ウエハ11は、1枚から25枚程度の任意の単位(ウエハバッチ)で、ウエハ搬送容器52に収容されて、ウエハ・レベル・バーインテスト装置51のロードポート53にロードされる(図19の搬送容器ロード101)。次に、被検査ウエハ11はウエハ搬送ロボット54によって、プリアライメント部55に移送され(図19のウエハ搬入102)、そこで、プリアライメント光学系62によって、プリアライメント103(図19)が実行される。次に、ウエハロード&アンロード部56において、被検査ウエハ11はウエハ搬送ロボット54によって、テスト温度に加熱されたウエハステージ60上にデバイス面11aを上に向けて、その裏面11bを真空吸着される(図19のステージ上に移動104)。
【0061】
次に、図22に示すように、ウエハステージ60がウエハアライメント部57に移動して、そこで、ウエハアライメント光学系63により、ウエハアライメント105(図19)が実行される。一方、図23に示すように、適切なタイミングで、たとえば、ウエハステージ60と同じXYテーブル42上に設置された針位置合わせ光学系64によって、カードホルダ44上に設置されたプローブカード50のプローブ針47の針位置合わせ106(図19)が実行される。次に、ウエハアライメント105および針位置合わせ106の結果に基づいて、ウエハステージ60がプローブ部59の適切なテスト位置に移動する。
【0062】
ウエハステージ60がプローブ部59の適切なテスト位置に移動した状態を図5に示す。このとき、被検査ウエハ11のデバイス面11a(正確にはボンディングパッド上面)は、プローブ針47の先端部47tから間隔Dだけ下方にある。ここで、プローブ針47は、プローブカード50上のコネクタ部43を介して、テスタのテストヘッド45と接続されている。
【0063】
次に、図5において、間隔Dがゼロとなるようにウエハステージ60が上昇して、バーインテスト用ボンディングパッド(図15)とプローブ針47のコンタクトが実行され、その状態で、バーインテスト等の電気的試験が実行される(図1の電気的試験実行)。続いて、被検査ウエハ11がウエハステージ60上からウエハ搬送ロボット54によって取り除かれ(図19のウエハ・リリース108)、ウエハバーイン装置51外に搬出され(図19のウエハ搬出109)、最終的にウエハ搬送容器(フープ)52内に収容される。このプロセスをバッチに属する全ての被検査ウエハ11に対して繰り返し実行して、バッチ全体に対するバーインテストを完了すると、搬送容器52がアンロードされる(図19の搬送容器アンロード110)。
【0064】
なお、このウエハバーイン装置51には、予備ウエハストッカ49が設けられており、クリーニングウエハ等の予備ウエハ15が保管されている。この予備ウエハ15は、必要なときに、ウエハ搬送ロボット54によってウエハステージ60上にセットされる。
【0065】
ウエハバーイン装置51の以上の動作は、図6のような回路構成により制御されている。XYテーブルを制御するXYテーブル制御系67、ウエハ位置合わせを実行するウエハ位置合わせ制御系68、針位置合わせを実行する針位置合わせ制御系69、および、これらを統括するプローバ制御系66である。
【0066】
3.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハ・レベル・バーインテストに使用するウエハ・レベル・バーイン用プローブカード等の説明(主に図7から図9)
このセクションでは、セクション2の図5、および図22から図24に説明したプローブカードを更に詳しく説明する。
【0067】
図7は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン用プローブカードの下面図である。図8は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査におけるウエハバーイン用プローブカードの上面図である。図9は図7および図8のウエハバーイン用プローブカードのY−Y’断面の模式断面図(ウエハ等が直下にないとき)である。ここで、市販のウエハバーイン用プローブカードとして、株式会社日本マイクロニクス製のU−Probeを例示することができる。
【0068】
図7から図9に示すように、たとえば、プローブカードは、その本体が有機樹脂製基板50で構成されており、その下面に、インターポーザ40を介して、たとえばセラミック製の針ホルダ37がリング状金属枠体41等によって固定されている。この針ホルダ37には、多数のプローブ針47が固定されている(プローブ針47の総数は、たとえば、少なくとも1000本以上、通常10000本以上で、一般的には20000本から30000本程度である)。針の間隔は、テスト温度において、対応するバーインテスト用ボンディングパッド3(図16)の間隔とほぼ一致するように設定されている。
【0069】
有機樹脂製基板50の上面には、たとえばステンレス製のスティフナ(補強構造体)36が網の目状に設けられており、その上には、たとえばステンレス製の上面カバー29が設けられている。スティフナ36は、プローブカード50の剛性を確保する働きがあり、また、その熱容量の大きさから、上面カバー29とともに、蓄熱部を構成している。すなわち、プローブカード50の熱的安定性を確保している。これは、プローブカード本体の熱容量が大きくなると、一旦、熱的に飽和状態となると、外部からの擾乱に対して鈍感になるためである。そのため、多くのウエハを連続又は断続的にテストする場合においても、安定した温度でテストを実行することができる(たとえば、不所望な温度低下による再加熱時間等が削減できる)。
【0070】
セクション1において、図1について説明したように、この例では、図7に示すように、単位コンタクト領域23は、ウエハ11上の有効領域22のほぼ半分をカバーしており、1チップ分Y方向にシフトした2回のコンタクトで、ウエハ11の全面のテストを完了するようになっている。この場合、単位コンタクト領域23の要素領域24の多くが、有効領域22を横断(又は縦断)している。
【0071】
4.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハ・レベル・バーインテストに使用する予備ウエハ等の説明(主に図10から図14)
このセクションでは、セクション1で説明した予備ウエハ15の構造及びバリエーションについて説明する。
【0072】
図10は図7及び図8のウエハバーイン用プローブカードのY−Y’断面の模式断面図(予備ウエハによるコンタクトプリヒート中)である。図11は図10の予備ウエハの一例を示す予備ウエハ断面図(シリコン系プレーンウエハの上面をサンドブラスト処理したクリーニングウエハ)である。図12は図10の予備ウエハの一例を示す予備ウエハ断面図(シリコン系プレーンウエハの上面にクリーニングシートを貼り付けたクリーニングウエハ)である。図13は図10の予備ウエハの一例を示す予備ウエハ断面図(シリコン系プレーンウエハの上面にアルミニウム系メタル膜を均一に形成したクリーニングウエハ)である。図14は図10の予備ウエハの一例を示す予備ウエハ断面図(ウエハプローブ検査において不良とされた同一品種のチップ領域を形成した不良ウエハ)である。
【0073】
セクション1で説明したように、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハ・レベル・バーインテストにおいては、被検査ウエハ11を用いて、プローブカード50のコンタクトプリヒートをする代わりに、図10に示すように、加熱吸着ステージ60の上にクリーニングウエハ15等の予備ウエハ(被検査ウエハでないほぼ同一外形ウエハ)を吸着した状態で、ウエハ・レベル・バーインテストの電気的テスト実行時と同様に、多数のプローブ針47を予備ウエハ15の上面にコンタクトさせることにより、効率的に予備加熱を実行する。
【0074】
予備ウエハ15としては、引っかき傷が残ってもよいウエハ状のもので、プローブ針を傷つけないものであれば、どんなものでもよい。以下のその代表的なものを例示する。最初にクリーニングウエハの例を説明する。
【0075】
図11に示すクリーニングウエハ15(ブラストウエハ)は、被検査ウエハ11とほぼ同一の外形のシリコン系ブランケットウエハ15(プレーンウエハ)の上面15a(裏面15bの反対の面)をサンドブラスト処理したものである。このサンドブラスト処理面16は、比較的すべりが良好であり、コンタクトプリヒートにより、比較的大きなずれ応力が加わっても、自発的に応力が開放されるので、プローブ針47にダメージを与えることがない。また、同時に、針先のクリーニングもできるメリットがある。このメリットは、クリーニングウエハに共通するメリットである。
【0076】
図12に示すクリーニングウエハ15(クリーニングシートウエハ)は、上と同様なシリコン系ブランケットウエハ15(プレーンウエハ)の上面15aに多層のクリーニングシート14を貼り付けたものである。このタイプのクリーニングウエハ15はブラストウエハと同様なメリットがあるほか、市販のシートを張り替えるだけで、クリーニングウエハ15の再生ができるメリットがある。クリーニングシート14の一例を示すと、ウエハに貼り付けた状態で、たとえば、下からアクリル系粘着剤層20a、弾性層としてのアクリルフォーム層19、アクリル系粘着剤層20b、シート基材としてのPETシート18、研磨剤とバインダの組成物としての針先研摩層21等から構成されている。この種のクリーニングシートは、たとえば、住友スリーエム株式会社等から市販されている。
【0077】
図13に示すクリーニングウエハ15(アルミニウムブランケットウエハ)は、上と同様なシリコン系ブランケットウエハ15(プレーンウエハ)の上面15aのほぼ全面に、たとえば、1から数μm程度のアルミニウム系メタル層(たとえば、パッド層と同一又は類似の材料)を、たとえば、スパッタリング等によって成膜したものである。このアルミニウムブランケットウエハのメリットは、実際のパッドと近似した材料であり、熱伝導性に優れている点である。また、従来からクリーニングに適用されており、クリーニング部材として実績がある。
【0078】
予備ウエハ15としては、クリーニングウエハだけでなく、ダミーウエハやその他の非製品ウエハも使用することができる。また、図14に示すように、過去に同一品種であった製品ウエハ(不良ウエハ)等も使用することができる。たとえば、ウエハプローブ検査で不良とされたものなどが好適な例として例示することができる。これは、バーインテスト用ボンディングパッド3の配列が同じであり、図15に示すように、実際の製品のテストと近い状態でプリヒートが実施できる点にメリットがある。
【0079】
5.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハ・レベル・バーインテストにおけるプローブ針と被検査ウエハとのコンタクト等の説明(主に図15から図18、および図25)
このセクションでは、被検査ウエハ11に対するバーインテスト時のコンタクトの状況、検査対象チップ領域の関係するレイアウト、および、バーインテスト時のプローブ針とチップ内外のレイアウトの関係について説明する。
【0080】
図15は図7および図8のウエハバーイン用プローブカードのY−Y’断面の模式断面図(ウエハバーイン検査中)である。図16は図1の被検査チップ領域内の平面レイアウト図である。図17は図16のバーインテスト用ボンディングパッドの平面構造図である。図18は図16の通常のボンディングパッドの平面構造図である。図25は図15に対応する実際に近い形でのチップ領域上のバーインテスト用パッドとプローブ針の関係を示すウエハ上のチップ領域上面図およびプローブ針部分の拡大正面図である。これらに基づいて、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハ・レベル・バーインテストにおけるプローブ針と被検査ウエハとのコンタクト等の関係について説明する。
【0081】
図15に示すように、多数のプローブ針47は、各々対応するバーインテスト用ボンディングパッド3にコンタクトした状態で、バーイン試験が実行される。テストの対象となるチップ領域1のレイアウトを図16に示す(たとえば、チップサイズの一例として6.8×5.7mm程度を典型的なものとして例示することができる)。チップ領域1の上面1aの中央には、内部回路領域7が配置されており、その周りに、実線で示すバーインテスト用ボンディングパッド3(バーインパッド)や破線で示す通常のボンディングパッド4(通常のウエハテストに使用するパッド、すなわち、通常パッド)からなるパッド群が配置されている。この例の場合は、プローブ針47の配置の都合上、バーインテスト用ボンディングパッド3は対向する一対の辺に集中的に配置されている。なお、一般にチップ領域内には、BIST(Buildin Selftest)回路を設けて、端子数の低減が図られている。
【0082】
このバーインテスト用ボンディングパッド3は、図17および図18に示すように、通常のボンディングパッド4と比較して、横幅が若干広く設定されている(たとえば、通常のボンディングパッドの寸法を120×60μm程度としたとき、バーインテスト用ボンディングパッドの寸法は、120×90μm程度が特に好適である)。これは、バーインテストでは、単位コンタクト領域23がウエハ11の全面に分布しているため、比較的局所的にコンタクトする通常のウエハテストと比較して、熱膨張等による位置ずれが大きいためである。バーインパッド3および通常パッド4の開口部5内は、その内部にプローブポイント9(プローブ針のコンタクト目標点)が設定されているプローブ領域6とその内部にワイヤボンディングポイント(ボンディングワイヤのボール12の中心目標点)が設定されているワイヤボンディング領域8に分けられている。このように領域を分割することにより、プローブ検査等のコンタクト性とワイヤボンディングにおけるボンディング強度を両立させることができる。
【0083】
図25は、実際のチップ領域1上におけるパッドレイアウトを例示して、そのときの上方から見たプローブ針47の配置を説明したものである。また、一点破線で囲った部分に、プローブ針47の一つの正面拡大形状を示す。この図において、隣接チップ領域1xの一つに、そのバーインテスト用ボンディングパッド3xを示す。
【0084】
6.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハ・レベル・バーインテストを含むウエハプローブ検査等のプロセスフローの説明(主に図4、図20および図21)
このセクションでは、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハ・レベル・バーインテストを含むウエハプローブ検査全体のプロセスの流れ、その中でのウエハ・レベル・バーインテストの位置、および、ウエハ・レベル・バーインテストの詳細プロセスを説明する。
【0085】
図20は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査における各種のウエハの流れを示すプロセスブロックフロー図である。図21は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のウエハバーイン検査のウエハプローブ検査全体における位置を説明するプロセスブロックフロー図である。
【0086】
まず、図21に基づいて、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハプローブ検査全体のプロセスの流れを説明する。以下で説明するウエハプローブ検査工程は、図20に説明するウエハ・レベル・バーイン工程が、どのような一連の諸テストの中で行われるかを具体的に例示するものであり、以下の説明に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0087】
図21に示すように、先行ウエハ工程130が完了した被検査ウエハ11は、ウエハテスト工程131に移送される。ウエハテスト工程131においては、たとえば、摂氏25度程度の室温環境において、第1の常温メモリテスト131aがウエハプローバ(およびメモリテスタ)によって実行される。続いて、第1のベーク処理141が摂氏250度程度で8時間程度実施される。次にウエハ・レベル・バーイン処理133がウエハバーイン装置51により、実行される(テスト温度は、たとえば摂氏145度程度)。続いて、高温メモリテスト131bがウエハプローバ等によって実行される(テスト温度は、たとえば摂氏160度程度)。次に、第2のベーク処理142が摂氏250度程度で8時間程度実施される。次に、高温ロジックテスト131cがウエハプローバ(およびロジックテスタ)によって実行される(テスト温度は、たとえば摂氏160度程度)。次に、低温ロジックテスト131dがウエハプローバ等によって実行される(テスト温度は、たとえば摂氏マイナス40度程度)。最後に、第2の常温メモリテスト131eがウエハプローバ等によって実行される(テスト温度は、たとえば摂氏25度程度)。これで、一連のウエハプローブテスト131は完了する。その後、製品ウエハ11(ウエハプローブテスト131における被検査ウエハ11)は、バックグラインディング処理132(BG処理)のために当該工程に移送される。
【0088】
ここで示したように、バーインテストは、ウエハプローブテスト全体の前半部分に実施するのが有利である。これは、後半部分に実施すると、スクリーニングで不良化したチップを出荷する恐れがあるからである。
【0089】
次に、図20に基づいて、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法におけるウエハ・レベル・バーインテストの詳細プロセスフローを説明する。図19に説明では、ウエハ・レベル・バーインテスト装置51(図4)内における一枚の被テストウエハ11の流れに着目して、説明したが、ここでは、電気的試験及びその準備に関して、ウエハステージ60(図4)上の各種ウエハの動きに着目して説明する。
【0090】
図20に示すように、各被検査ウエハ11に対するテストを開始する前に、まず、予備ウエハ15を加熱されたウエハステージ60(たとえば、テスト温度を摂氏145度とするとステージのヒータ設定温度は摂氏147度程度)にセット、すなわち、主表面15aを上に向けた状態で裏面15bを真空吸着する(予備ウエハロードステップ121)。次に、図10に示すように、多数のプローブ針47を予備ウエハ15の上面15aにコンタクト、すなわち、着地させる(プローブ針コンタクトステップ122)。次に、図20に示すように、多数のプローブ針47が予備ウエハ15の上面15aにコンタクトした状態で、プローブカード50の予備加熱123を実行する(予備加熱時間は、量産性を考慮すると、たとえば60分以上、180分未満が好適な範囲として例示することができる。また、更に好適な範囲として、90分以上、180分未満を例示することができる)。予備加熱123が完了すると、予備ウエハ15がウエハステージ60からアンロードされ(予備ウエハアンロードステップ124)、予備ウエハストッカ49へ戻される。次に、被検査ロットに属する最初の被検査ウエハ11を継続的にテスト温度に加熱されたウエハステージ60上にロード、すなわち、被検査ウエハ11のデバイス面11aを上に向けた状態で、その裏面15bを真空吸着する(被検査ウエハロードステップ125)。次に、この状態で、図15に示すように、多数のプローブ針47を被検査ウエハ11のデバイス面11a上のバーインテスト用ボンディングパッド3にコンタクトさせて、その状態で、バーインテスト126(図20)を実施する。プローブ針47のコンタクトは、図7に示したプローブカード50のように2つの単位コンタクト領域23で有効領域22をカバーしている場合は、先ず、一方の単位コンタクト領域23にプローブ針47をコンタクトして、電気的試験(図19の電気的試験実行107の一部、すなわち、当該単位コンタクト領域23に対するバーイン試験)を実行する。その後、一旦、プローブ針47を浮上させ、単位チップ分シフトさせ、こんどは、他方の単位コンタクト領域23にプローブ針47をコンタクトして、電気的試験を実行する。この他方の単位コンタクト領域23に対する電気的試験が完了すると、再び、プローブ針47を浮上させ、当該被検査ウエハ11をウエハステージ60からアンロードする(被検査ウエハアンロードステップ127)。これで、一枚の被検査ウエハ11に対するバーインテスト126が完了したことになる。これに続いて、リターンループ128に沿って、繰り返し、被試験ロットに属する全ての被検査ウエハ11に対して、バーインテスト126を実行する。バーインテスト126の所要時間は、量産性を考慮すると、単位コンタクト領域23あたり、たとえば、2時間程度となる。なお、バーインテスト126においては、印加電圧もチップ内の昇圧回路等を用いて、高電圧化されている。また、通常、バーインテスト126中の時間を利用して、一部のロジックテストまたはメモリテストを実施することによって、ウエハプローブテスト時間を節約している。
【0091】
7.サマリ
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0092】
例えば、前記実施の形態では、プローバの形式として、主にバーチカル型プローブカード、スプリングピン型プローブカード、薄膜プローブ等のフォトリソグラフィやMEMS技術を活用したアドバンストプローブカードまたはMEMSタイプのプローブカードの一例について、具体的に説明したが、本願はそれに限定されるものではなく、従来型のカンチレバー型プローブカード等によるウエハ・レベル・バーインを含むウエハプローブ検査にも適用できることは言うまでもない。
【0093】
また、前記実施の形態では、1列にボンディングパッドを配置したチップレイアウトを例にとり具体的に説明したが、本願はそれに限定されるものではなく、2列にボンディングパッドを配置したチップレイアウトにも3列以上およびマトリクス状にボンディングパッドを配置したチップレイアウトにも適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0094】
1 チップまたはウエハ上のチップ領域(被検査チップ領域)
1a チップの上面(またはデバイス面)
1x 隣接チップ領域
3 バーインテスト用ボンディングパッド
3x 隣接チップ領域のバーインテスト用ボンディングパッド
4 通常のボンディングパッド
5 パッド開口
6 プローブ領域
7 内部回路領域
8 ワイヤボンディング領域
9 プローブポイント
10 ワイヤボンディングポイント
11 被検査ウエハ
11a 被検査ウエハの上面(またはデバイス面)
11b 被検査ウエハの裏面
12 ボール(ボンディングワイヤのボール部)
14 クリーニングシート
15 予備ウエハ(クリーニングウエハなど)
15a 予備ウエハの上面(クリーニング面などの主表面)
15b 予備ウエハの裏面
16 サンドブラスト処理面
17 アルミニウム系メタルブランケット膜
18 PETシート
19 アクリルフォーム層
20a,20b アクリル系粘着剤層
21 針先研摩層
22 ウエハ上の有効領域
23 単位コンタクト領域(または、それをウエハ上に投影したもの)
24 要素領域(または、それをウエハ上に投影したもの)
29 上面カバー
36 スティフナ(補強構造体)
37 (セラミック製の)針ホルダ
40 インターポーザ
41 リング状金属枠体
42 XYテーブル
43 ポゴピン(またはコネクタ部)
44 カードホルダ
45 テストヘッド
47 プローブ針
47t プローブ針先端
48 針跡
48s 引っかき傷を伴う針跡
49 予備ウエハストッカ
50 プローブカード(またはプローブカード本体の配線基板)
51 プローバ(ウエハバーイン装置)
52 ウエハ搬送容器(フープ)
53 ウエハ搬送容器用ポート
54 ウエハ搬送ロボット
55 プリアライメント部
56 ウエハロード&アンロード部
57 ウエハアライメント部
59 プローブ部
60 ウエハステージ
62 プリアライメント光学系
63 ウエハアライメント光学系
64 針位置合わせ光学系
66 プローバ制御系
67 XYテーブル制御系
68 ウエハ位置合わせ制御系
69 針位置合わせ制御系
101 ウエハ搬送容器ロード
102 ウエハ搬入
103 プリアライメント
104 ウエハがステージ上に移動
105 ウエハアライメント
106 針位置合わせ
107 プローブ実行(電気的試験実行、すなわち、バーインテスト実行)
108 ウエハがステージ上から移動
109 ウエハ搬出
110 ウエハ搬送容器アンロード
121 予備ウエハロードステップ
122 予備ウエハへプローブ針コンタクト
123 予備加熱ステップ
124 予備ウエハアンロードステップ
125 被検査ウエハロードステップ
126 被検査ウエハのバーイン検査
127 被検査ウエハアンロードステップ
128 繰り返しループ
130 ウエハテスト以前のウエハプロセス
131 ウエハテストまたはウエハプローブテスト(ウエハバーインを含む)
131a 第1の常温メモリテスト
131b 高温メモリテスト
131c 高温ロジックテスト
131d 低温ロジックテスト
131e 第2の常温メモリテスト
132 BG(バックグラインディング)
133 バーインテスト
141 第1のベーク処理
142 第2のベーク処理
D プローブ針先端からウエハ上面(正確にはボンディングパッド上面)間の距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)プローブ検査装置内において、加熱されたウエハステージ上に、被検査ウエハ以外の予備ウエハをロードする工程;
(b)前記工程(a)の後、前記予備ウエハを前記ウエハステージ上にロードした状態で、前記ウエハステージの上方のプローブカードの複数のプローブ針を、前記予備ウエハの上面に接触させ、この接触状態を保持したままで、前記プローブカードの予備加熱を実行する工程;
(c)前記工程(b)の後、前記予備ウエハの前記上面から前記プローブカードの前記複数のプローブ針を、浮上させる工程;
(d)前記工程(c)の後、前記予備ウエハを前記ウエハステージからアンロードする工程;
(e)前記工程(d)の後、前記ウエハステージ上に、前記被検査ウエハをそのデバイス面を上に向けた状態でロードする工程;
(f)前記工程(e)の後、前記ウエハステージ上にロードされた前記被検査ウエハの前記デバイス面上の複数の電極パッドのそれぞれに、前記複数のプローブ針の内の対応するプローブ針をコンタクトさせた状態で、高温プローブ検査を実行する工程。
【請求項2】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記予備ウエハの前記上面は、シリコン系ウエハのプレーンウエハの対応する主面にブラスト処理を施したものである。
【請求項3】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記予備ウエハの前記上面には、その最上層にプローブ針研磨層を有するシートが貼り付けられている。
【請求項4】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記予備ウエハは、不良ウエハである。
【請求項5】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記予備ウエハの前記上面には、そのほぼ全面にアルミニウム系メタル膜が形成されている。
【請求項6】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査のテスト温度は、摂氏100度以上、摂氏300度未満である。
【請求項7】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記予備加熱の時間は、60分以上、180分未満である。
【請求項8】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査は、ロジックテストを下位工程として含む。
【請求項9】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記工程(f)において、前記複数の電極パッドにコンタクトさせる前記プローブ針の数は、10000本以上である。
【請求項10】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記工程(f)において、前記複数の電極パッドにコンタクトさせる前記プローブ針の先端部の間隔は、前記高温プローブ検査のテスト温度において、前記複数の電極パッドの間隔とほぼ一致する。
【請求項11】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査は、バーインテストである。
【請求項12】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査は、前記被検査ウエハの前記デバイス面上の有効領域の全体に対して検査を実行するものである。
【請求項13】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記高温プローブ検査は、前記被検査ウエハの前記デバイス面上の有効領域を複数の単位コンタクト領域にわけ、各単位コンタクト領域にコンタクトして検査を実行するものである。
【請求項14】
前記13項の半導体装置の製造方法において、各単位コンタクト領域は、その内部に他の単位コンタクト領域に属するチップ領域を含まない。
【請求項15】
前記13項の半導体装置の製造方法において、各単位コンタクト領域は、その内部またはその複数の要素領域間に他の単位コンタクト領域に属するチップ領域を含む。
【請求項16】
前記15項の半導体装置の製造方法において、前記複数の要素領域の少なくとも一つは、前記有効領域を実質的に横断又は縦断する。
【請求項17】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記プローブカードは蓄熱部を有する。
【請求項18】
前記17項の半導体装置の製造方法において、前記蓄熱部はステンレス製の部分を主要な構成要素として有する。
【請求項19】
前記1項の半導体装置の製造方法において、前記工程(f)において、前記複数の電極パッドにコンタクトさせる前記プローブ針の数は、1000本以上である。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2010−287700(P2010−287700A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−139829(P2009−139829)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】