説明

半導体装置の製造方法

【課題】半導体チップ同士を積層する際に生じる曲げモーメントによる破損を防止する半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】一面に形成された表面バンプFB及び積層方向から見て表面バンプFBと重なるように他面に形成された裏面バンプBBを含むコアチップCC1と、一面に形成された表面バンプFB及び積層方向から見て表面バンプFBと重ならないように他面に形成された裏面バンプBBを含むインターフェースチップIFとを準備し、コアチップCC1の裏面バンプBBとインターフェースチップIFの表面バンプFBが接続するように、インターフェースチップIFの裏面バンプBBに対応する位置に凹部GRを有するボンディングツールBTを用いて積層方向に重ね合わせる。これにより、積層時にチップに曲げモーメントが発生しないことからチップの破損を防止することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置の製造方法に関し、特に、複数の半導体チップが積層されてなる積層型の半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリに要求される記憶容量は年々増大している。この要求を満たすため、近年、複数のメモリチップを積層したマルチチップパッケージと呼ばれるメモリデバイスが提案されている。しかしながら、マルチチップパッケージにおいては、各メモリチップとパッケージ基板とを接続するワイヤをチップごとに設ける必要があることから、多数のメモリチップを積層するのは困難である。
【0003】
これに対し、近年においては、貫通電極が設けられた複数のメモリチップを積層するタイプの半導体装置が提案されている。このタイプの半導体装置においては、各メモリチップに設けられた貫通電極のうち、積層方向から見て同じ平面位置に設けられた貫通電極が電気的に短絡されることから、積層数が増えてもパッケージ基板に接続される電極の数が増えることがない。このため、より多数のメモリチップを積層することが可能となる。
【0004】
貫通電極を有する半導体チップを積層する場合には、上下のチップに設けられた貫通電極同士を正確に接触させる必要がある。このため、マルチチップパッケージにおけるチップの積層作業と比べ、より高精度な位置決めを行う必要がある。貫通電極を有する半導体チップの積層装置としては、特許文献1に記載された装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−49417号公報
【特許文献2】特開2009−239256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、積層型の半導体装置においては、チップの表裏に設けられた電極の平面的な位置が異なるチップが積層されることがある(特許文献2参照)。このようなチップをボンディングツールによって積層する場合、ボンディングツールと接する部分の平面的な位置と、下層のチップと接する部分の平面的な位置が相違することから、積層時にチップに曲げモーメントが発生し、チップが破損するおそれが生じる。このような問題は、チップの厚さが薄い場合、例えば50μm程度に薄型化されている場合には特に顕著となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面による半導体装置の製造方法は、一面に形成された第1の電極及び該第1の電極と積層方向から見て重なるように他面に形成された第2の電極を含む第1の半導体チップと、一面に形成された第3の電極及び該第3の電極と前記積層方向から見て重ならないように他面に形成された第4の電極を含む第2の半導体チップとを準備する工程と、前記第1及び第2の半導体チップを、前記第2の電極と前記第3の電極とが接続するように、前記第4の電極に対応する位置に凹部を有するボンディングツールを用いて前記積層方向に重ね合わせる工程と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の他の側面による半導体装置の製造方法は、一面に形成された第1の電極及び該第1の電極と積層方向から見て重なるように他面に形成された第2の電極を含む第1の半導体チップと、一面に形成された第3の電極及び該第3の電極と前記積層方向から見て重ならないように他面に形成された第4の電極を含む第2の半導体チップとを準備する工程と、第1の保持面を有するステージの上に、前記第1の半導体チップの前記一面を前記第1の保持面に向けて、前記第1の半導体チップを保持する工程と、前記ステージの上方に配置され、下端に形成された第2の保持面及び該第2の保持面に形成された凹部を有するボンディングツールにより、前記第2の保持面の凹部に第4の電極が位置すると共に、前記第2の半導体チップの他面をボンディングツールの第2の保持面に向けて、第2の半導体チップを保持する工程と、前記ボンディングツールと前記ステージを相対的に移動させ、前記第2の半導体チップの第3の電極を前記第1の半導体チップの第2の電極に押圧し、接合することで、前記第1の半導体チップ上に第2の半導体チップを実装する工程と、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第4の電極に対応する位置に凹部を有するボンディングツールを用いてチップの積層を行っていることから、積層時にチップに曲げモーメントが発生しない。これにより、チップの厚さが例えば50μm程度に薄型化されている場合であっても、チップの破損を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の好ましい実施形態による半導体装置10の構造を説明するための模式的な断面図である。
【図2】コアチップに設けられた貫通電極TSVの種類を説明するための図である。
【図3】図2(a)に示すタイプの貫通電極TSV1の構造を示す断面図である。
【図4】図2(b)に示すタイプの貫通電極TSV2及び図2(c)に示すタイプの貫通電極TSV3の構造を示す断面図である。
【図5】インターフェースチップIFに設けられる裏面バンプBBの構造を説明するための断面図である。
【図6】インターフェースチップIFに設けられる表面バンプFBの構造を説明するための断面図である。
【図7】コアチップCC0にコアチップCC1を積層する工程を説明するための略断面図である。
【図8】第1の実施形態においてコアチップCC0〜CC7に設ける貫通電極TSVの好ましいレイアウトを示す平面図である。
【図9】第1の実施形態においてコアチップ上にインターフェースチップIFを積層する工程を説明するための略断面図である。
【図10】比較例においてコアチップ上にインターフェースチップIFを積層する工程を説明するための略断面図である。
【図11】第1の実施形態においてインターフェースチップIFに設けられた貫通電極TSVのレイアウトを示す平面図である。
【図12】第2の実施形態においてコアチップCC0〜CC7に設ける貫通電極TSVの好ましいレイアウトを示す平面図である。
【図13】第2の実施形態においてインターフェースチップIFに設けられた貫通電極TSVのレイアウトを示す平面図である。
【図14】第2の実施形態においてコアチップ上にインターフェースチップIFを積層する工程を説明するための略断面図である。
【図15】比較例においてコアチップ上にインターフェースチップIFを積層する工程を説明するための略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の好ましい実施形態による半導体装置10の構造を説明するための模式的な断面図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態による半導体装置10は、互いに同一の機能、構造を持ち、夫々同一の製造マスクで製作された8枚のコアチップCC0〜CC7と、コアチップCC0〜CC7とは異なる製造マスクで製作された1枚のインターフェースチップIFと、1枚のインターポーザIPとが積層された構造を有している。コアチップCC0〜CC7及びインターフェースチップIFはシリコン基板を用いた半導体チップであり、いずれもシリコン基板を貫通する多数の貫通電極TSV(Through Silicon Via)によって上下に隣接するチップと電気的に接続されている。一方、インターポーザIPは樹脂からなる回路基板であり、その裏面IPbには複数の外部端子(半田ボール)SBが形成されている。
【0014】
コアチップCC0〜CC7は、単体で動作する通常のSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)に含まれる回路ブロックのうち、外部とのインターフェースを行ういわゆるフロントエンド部が削除された半導体チップである。言い換えれば、バックエンド部に属する回路ブロックのみが集積されたメモリチップである。フロントエンド部に含まれる回路ブロックとしては、メモリセルアレイとデータ入出力端子との間で入出力データのパラレル/シリアル変換を行うパラレルシリアル変換回路や、データの入出力タイミングを制御するDLL(Delay Locked Loop)回路などが挙げられる。
【0015】
一方、インターフェースチップIFは、単体で動作する通常のSDRAMに含まれる回路ブロックのうち、フロントエンド部のみが集積された半導体チップである。インターフェースチップIFは、8枚のコアチップCC0〜CC7に対する共通のフロントエンド部として機能する。したがって、外部からのアクセスは全てインターフェースチップIFを介して行われ、データの入出力もインターフェースチップIFを介して行われる。
【0016】
インターポーザIPは、半導体装置10の機械的強度を確保するとともに、電極ピッチを拡大するための再配線基板として機能する。つまり、インターポーザIPの上面IPaに形成された電極91をスルーホール電極92によって裏面IPbに引き出し、裏面IPbに設けられた再配線層93によって、外部端子SBのピッチを拡大している。インターポーザIPの上面IPaのうち、電極91が形成されていない部分はレジスト90aによって覆われている。また、インターポーザIPの裏面IPbのうち、外部端子SBが形成されていない部分はレジスト90bによって覆われている。図1には、5個の外部端子SBのみを図示しているが、実際には多数の外部端子が設けられている。外部端子SBのレイアウトは、規格により定められたSDRAMにおけるそれと同じである。したがって、外部のコントローラからは1個のSDRAMとして取り扱うことができる。
【0017】
積層されたコアチップCC0〜CC7及びインターフェースチップIFの隙間には、アンダーフィル94が充填され、これによって機械的強度が確保されている。インターポーザIPとインターフェースチップIFとの隙間には、NCP(Non-Conductive Paste)95が充填される。パッケージ全体はモールドレジン96によって被覆されている。これにより、各チップが物理的に保護される。
【0018】
コアチップCC0〜CC7に設けられた貫通電極TSVは、チップサイズの増加を抑える為、加工可能な最小ピッチP0で配列されている。一方インターフェースチップIFに設けられた貫通電極TSVは、インターポーザIPの配線ルールで許容されるピッチP1(>P0)で配列されている。図1においては、コアチップCC0〜CC7のそれぞれにT1列〜T8列に配置された8つの貫通電極TSVを示し、インターフェースチップIFにT1列及びT8列〜T12列に配置された6つの貫通電極TSVを示しているが、実際にはより多数の貫通電極TSVが設けられている。
【0019】
コアチップCC0〜CC7に設けられた貫通電極TSVの大部分は、積層方向から見た平面視で、すなわち図1に示す矢印Aから見た場合に、同じ位置に設けられた他層の貫通電極TSVと短絡されている。つまり、図2(a)に示すように、平面視で同じ位置に設けられた上下の貫通電極TSV1が短絡され、これら貫通電極TSV1によって1本の配線が構成されている。各コアチップCC0〜CC7に設けられたこれらの貫通電極TSV1は、当該コアチップ内の内部回路4にそれぞれ接続されている。したがって、インターフェースチップIFから図2(a)に示す貫通電極TSV1に供給される入力信号(コマンド信号、アドレス信号など)は、コアチップCC0〜CC7の内部回路4に共通に入力される。また、コアチップCC0〜CC7から貫通電極TSV1に供給される出力信号(データなど)は、ワイヤードオアされてインターフェースチップIFに入力される。
【0020】
これに対し、一部の貫通電極TSVについては、図2(b)に示すように、平面視で同じ位置に設けられた他層の貫通電極TSV2と直接接続されるのではなく、当該コアチップCC0〜CC7に設けられた内部回路5を介して接続されている。つまり、各コアチップCC0〜CC7に設けられたこれら内部回路5が貫通電極TSV2を介してカスケード接続されている。この種の貫通電極TSV2は、各コアチップCC0〜CC7に設けられた内部回路5に所定の情報を順次転送するために用いられる。このような情報としては、チップアドレス情報が挙げられる。
【0021】
さらに他の一部の貫通電極TSVについては、図2(c)に示すように、平面視で異なる位置に設けられた他層の貫通電極TSVと短絡されている。この種の貫通電極TSV群3に対しては、平面視で所定の位置Pに設けられた貫通電極TSV3aに各コアチップCC0〜CC7の内部回路6が接続されている。これにより、各コアチップに設けられた内部回路6に対して選択的に情報を入力することが可能となる。このような情報としては、不良チップ情報が挙げられる。
【0022】
このように、コアチップCC0〜CC7に設けられた貫通電極TSVは、図2(a)〜(c)に示す3タイプ(TSV1〜TSV3)が存在する。上述の通り、大部分の貫通電極TSVは図2(a)に示すタイプであり、アドレス信号、コマンド信号などは図2(a)に示すタイプの貫通電極TSV1を介して、インターフェースチップIFからコアチップCC0〜CC7に供給される。また、リードデータ及びライトデータについても、図2(a)に示すタイプの貫通電極TSV1を介してインターフェースチップIFに入出力される。これに対し、図2(b),(c)に示すタイプの貫通電極TSV2,TSV3は、互いに同一の構造を有するコアチップCC0〜CC7に対して、個別の情報を与えるために用いられる。
【0023】
図3は、図2(a)に示すタイプの貫通電極TSV1の構造を示す断面図である。
【0024】
図3に示すように、貫通電極TSV1はシリコン基板80、シリコン基板80の表面に設けられた層間絶縁膜81、及びシリコン基板80の裏面に設けられたパッシベーション膜83を貫通して設けられている。特に限定されるものではないが、貫通電極TSV1はCu(銅)からなる。シリコン基板80の表面は、トランジスタなどのデバイスが形成されるデバイス形成面である。貫通電極TSV1の周囲には絶縁リング82が設けられており、これによって、貫通電極TSV1とトランジスタ領域との絶縁が確保される。図3に示す例では絶縁リング82が二重に設けられており、これによって貫通電極TSV1とシリコン基板80との間の静電容量が低減されている。
【0025】
シリコン基板80の裏面側における貫通電極TSV1の端部は、裏面バンプBBで覆われている。裏面バンプBBは、下層のコアチップ又はインターフェースチップIFに設けられた表面バンプFBと接する電極であり、特に限定されるものではないがNi(ニッケル)とAu(金)の積層構造を有している。表面バンプFBは、各配線層L1〜L4に設けられたパッドM1〜M4及びパッド間を接続する複数のスルーホール電極TH1〜TH3を介して、貫通電極TSV1の端部に接続されている。特に限定されるものではないが、表面バンプFBはSnAg半田からなる。表面バンプFB及び裏面バンプBBの径は約20μm程度である。本発明においては、表面バンプFB及び裏面バンプBBを単に「電極」と呼ぶことがある。
【0026】
これにより、平面視で同じ位置に設けられた表面バンプFBと裏面バンプBBは、短絡された状態となる。表面バンプFBはパッシベーション膜84を貫通して設けられている。パッシベーション膜84の表面は、表面バンプFBが形成された領域を除いてポリイミド膜85で覆われている。尚、図示しない内部回路との接続は、配線層L1〜L3に設けられたパッドM1〜M3から引き出される内部配線(図示せず)を介して行われる。
【0027】
図4は、図2(b)に示すタイプの貫通電極TSV2及び図2(c)に示すタイプの貫通電極TSV3の構造を示す断面図である。
【0028】
図4に示すように、貫通電極TSV2及びTSV3は、同じ平面位置にあるパッドM2とパッドM3を直接接続するスルーホール電極TH2が削除されている点において、図3に示した貫通電極TSV1と相違している。図2(b)に示すタイプの貫通電極TSV2においては、パッドM2が図2に示す内部回路5の例えば出力ノードに接続され、パッドM3が図2に示す内部回路5の例えば入力ノードに接続される。これにより、各コアチップCC0〜CC7に設けられた内部回路5が貫通電極TSV2を介してカスケード接続されることになる。また、図2(c)に示すタイプの貫通電極TSV3においては、パッドM2が他の貫通電極TSV3と平面位置が等しい表面バンプFBに接続され、パッドM3がさらに他の貫通電極TSV3に接続される。
【0029】
一方、インターフェースチップIFにおいては、コアチップCC0〜CC7側の接続をピッチP0で行い、インターポーザIP側の接続をピッチP1で行う必要があることから、表面バンプFBの平面的な位置と裏面バンプBBの平面的な位置の大部分が相違する。ここで、平面的な位置とは、積層方向から見た位置を意味する。
【0030】
図5はインターフェースチップIFに設けられる裏面バンプBBの構造を説明するための断面図であり、図6はインターフェースチップIFに設けられる表面バンプFBの構造を説明するための断面図である。
【0031】
図5に示すように、インターフェースチップIFに設けられる裏面バンプBBは、貫通電極TSV4を介してパッドM1〜M3に接続されているが、その上方にはパッドM4及び表面バンプFBは設けられていない。一方、図6に示すように、インターフェースチップIFに設けられる表面バンプFBは、パッドM4,M3に接続されているが、その下方にはパッドM2,M1、貫通電極TSV及び裏面バンプBBは設けられていない。裏面バンプBB及び表面バンプFBは、図示しないインターフェースチップIF内のロジック回路に接続される。
【0032】
次に、本実施形態による半導体装置10の製造方法について説明する。
【0033】
図7は、コアチップCC0にコアチップCC1を積層する工程を説明するための略断面図である。
【0034】
図7に示すように、コアチップCC0にコアチップCC1を積層する場合、ボンディングステージBS及びその上方に配置されたボンディングツールBTを有するフリップチップボンダを用意する。そして、ボンディングステージBSの保持面BSaにコアチップCC0を保持し、ボンディングツールBTの保持面BTaにコアチップCC1を保持する。コアチップCC0については表面バンプFBが形成された側の面(一面)がボンディングステージBS側を向くよう保持され、コアチップCC1については裏面バンプBBが形成された側の面(他面)がボンディングツールBT側を向くよう保持される。これにより、コアチップCC0については表面バンプFBがボンディングステージBSの保持面BSaに接した状態となり、コアチップCC1については裏面バンプBBがボンディングツールBTの保持面BTaに接した状態となる。
【0035】
ボンディングステージBSに置かれたコアチップCC0の位置情報は、その表面側のアライメントマークにより認識される。また、ボンディングツールBTは、図示しないチップトレイに並べられたコアチップCC1を吸着ツールによってピックアップし、コアチップCC1の裏面側のアライメントマークによりその位置情報を認識する。これにより、コアチップCC0,CC1の正確な位置情報が認識される。そして、ボンディングステージBSとボンディングツールBTを相対的に移動させることによって、コアチップCC0の裏面バンプBBの平面的な位置とコアチップCC1の表面バンプFBの平面的な位置を正確に合わせた後、両者を積層方向に重ねる。これにより、コアチップCC0の裏面バンプBBとコアチップCC1の表面バンプFBが押圧され、接合される。
【0036】
ここで、ボンディングツールの位置決め精度(積層時の平面方向における位置精度)は、表面バンプFB及び裏面バンプBBの径に対して十分に小さい値である。例えば、表面バンプFB及び裏面バンプBBの径が20μmであるのに対し、ボンディングツールの位置決めは約1μm程度であるため、正確な位置決めが可能である。
【0037】
図7に示すように、コアチップ同士を積層する場合、各チップにおいて表面バンプFBの平面的な位置と裏面バンプBBの平面的な位置が一致しているため、積層時に水平に荷重をかければ、全てのバンプに対して均等に荷重が掛かることになる。したがって、チップに曲げモーメントが加わることはなく、チップの破損が生じにくい。
【0038】
図8は、コアチップCC0〜CC7に設ける貫通電極TSVの好ましいレイアウトを示す平面図である。
【0039】
図8に示す例では、チップの略中央部にピッチP0で配置された多数の貫通電極TSVがレイアウトされている。これらの貫通電極TSVは、信号の伝送や電源の供給に使用する貫通電極であり、図3及び図4に示した貫通電極TSV1〜TSV3のいずれかのタイプである。したがって、表面バンプFBの平面的な位置と裏面バンプBBの平面的な位置はいずれも一致している。一方、チップの2辺(図8に示す上側の辺と下側の辺)にも貫通電極TSVが設けられており、これらはコアチップの反りを抑える為に設けられたサポート用の貫通電極である。サポート用の貫通電極TSVについても、表面バンプFBの平面的な位置と裏面バンプBBの平面的な位置は一致している。サポート用の貫通電極TSVについては最小のピッチP0で形成する必要はなく、より大きなピッチで配置すればよい。
【0040】
また、チップの対角の位置にはL字型(または十字型)のアライメントマークFCMが設けられている。アライメントマークFCMは、図5に示したタイプの貫通電極TSV4と同様の構造を用いることができる。コアチップCC0〜CC7をボンディングツールBTでピックアップする際は、アライメントマークFCMが隠れないよう、アライメントマークFCMに相当する位置に凹部GRが設けられたボンディングツールBTを用いる。
【0041】
但し、ボンディングツールBTを用いて半導体チップをピックアップする際のピックアップ精度(半導体チップとボンディングツールBTとの平面方向における位置精度)は、積層時の位置合わせ精度(約1μm)よりも大幅に低い。これは、チップトレイに置かれた半導体チップをピックアップする際には、アライメントマークFCMを用いて位置合わせするわけではないため、その位置精度Sは、100〜200μm程度になってしまう。したがって、ボンディングツールBTの凹部GR内にアライメントマークFCMを確実に位置させるためには、凹部GRの一辺はピックアップ精度Sの2倍(=2S)以上である必要がある。さらに、裏面バンプBBがボンディングツールBTの保持面BTaに正しく接した状態とするためには、アライメントマークFCMと貫通電極TSVとの最短距離Lをピックアップ精度Sの2倍以上(L>2S)とする必要がある。これらの条件を満たすよう、ボンディングツールBTの凹部GRを設計するとともに、アライメントマークFCMと貫通電極TSVとの位置関係を設計すれば、アライメントマークFCMの読み取り不良が生じることはなく、しかも、全ての貫通電極TSVの裏面バンプBBをボンディングツールBTの保持面BTaに正しく接触させることが可能となる。
【0042】
図9は、コアチップ上にインターフェースチップIFを積層する工程を説明するための略断面図である。本実施形態による半導体装置10はコアチップが8層(CC0〜CC7)積層された構造を有しているが、図9では図面の見やすさを考慮してコアチップを2層のみ(CC0,CC1)としている。
【0043】
図9に示すように、コアチップ上にインターフェースチップIFを積層する場合、ボンディングステージBSの保持面BSaにコアチップの積層体(CC0,CC1)を保持し、ボンディングツールBTの保持面BTaにインターフェースチップIFを保持する。コアチップの積層体については、コアチップCC0の表面バンプFBが形成された側の面(一面)がボンディングステージBS側を向くよう保持される。これにより、コアチップCC0については表面バンプFBがボンディングステージBSの保持面BSaに接した状態となる。ボンディングステージBSに置かれたコアチップCC1の位置情報は、その表面側のアライメントマークにより認識される。
【0044】
一方、また、ボンディングツールBTは、図示しないチップトレイに並べられたインターフェースチップIFを吸着ツールによってピックアップし、裏面バンプBBが形成された側の面(他面)がボンディングツールBT側を向くようインターフェースチップIFを保持する。ここで、ボンディングツールBTの保持面BTaには、裏面バンプBBに対応する位置に凹部GRが設けられており、裏面バンプBBが凹部GRに収容されるよう、インターフェースチップIFが保持される。これにより、インターフェースチップIFの裏面がボンディングツールBTの平坦な保持面BTaに接した状態となり、裏面バンプBBは保持面BTaと接しない状態となる。インターフェースチップIFの位置情報は、裏面側のアライメントマークにより認識される。
【0045】
そして、ボンディングステージBSとボンディングツールBTを相対的に移動させることによって、コアチップCC1の裏面バンプBBの平面的な位置とインターフェースチップIFの表面バンプFBの平面的な位置を正確に合わせた後、両者を積層方向に重ねる。これにより、コアチップCC1の裏面バンプBBとインターフェースチップIFの表面バンプFBが押圧され、接合される。
【0046】
インターフェースチップIFにおいては、表面バンプFBの平面的な位置と裏面バンプBBの平面的な位置が一致していない。このため、凹部GRを持たないボンディングツールBTを用いると、図10に示すようにインターフェースチップIFの裏面バンプBBがボンディングツールBTによって押圧されることになる。しかしながら、裏面バンプBBの反対側には表面バンプFBが存在しないため、この部分において下方向への曲げ応力がチップに加わる。一方、表面バンプFBが形成された部分においては、逆にコアチップ側から上方向に押し上げるように応力が加わる。このため、積層時に水平に荷重をかけても、インターフェースチップIFに曲げモーメントが加わり、チップが破損するおそれが生じる。
【0047】
これに対し、本実施形態では、ボンディングツールBTに凹部GRを設け、凹部GRに裏面バンプBBを収容した状態で積層作業を行っていることから、インターフェースチップIFに曲げモーメントはほとんど発生しない。これにより、積層時におけるインターフェースチップIFの破損を防止することが可能となる。
【0048】
図11は、インターフェースチップIFに設けられた貫通電極TSVのレイアウトを示す平面図である。
【0049】
図11において、黒丸で示しているのが表面バンプFBであり、白抜きの四角で示しているのが貫通電極TSV4及び裏面バンプBBである。表面バンプFBは、それぞれコアチップCC1の裏面バンプBBと接する電極であるため、図8に示した貫通電極TSVと平面的な位置が一致している。したがってその形成ピッチはP0である。一方、貫通電極TSV4及び裏面バンプBBについては、表面バンプFBとは異なる平面位置にレイアウトされており、その形成ピッチはP1である。
【0050】
上述の通り、ボンディングツールBTを用いて半導体チップをピックアップする際の精度Sは、積層時の位置合わせ精度(約1μm)よりも大幅に低い。このため、ボンディングツールBTの凹部GR内に裏面バンプBBを確実に収容するためには、裏面バンプBBと凹部GRの辺までの距離がピックアップ精度S以上である必要がある。さらに、表面バンプFBの裏側がボンディングツールBTの保持面BTaに正しく接した状態とするためには、裏面バンプBBと表面バンプFBとの平面的な最短距離をピックアップ精度Sの2倍(2S)以上とする必要がある。アライメントマークFCMと凹部GR及び表面バンプFBとの関係は、図8用いて説明したとおりである。
【0051】
これらの条件を満たすよう、ボンディングツールBTの凹部GRを設計するとともに、裏面バンプBBと表面バンプFBとの位置関係、並びに、アライメントマークFCMと表面バンプFBとの位置関係を設計すれば、積層時にインターフェースチップIFに曲げモーメントが生じることがなく、且つ、アライメントマークFCMの読み取り不良が生じることもない。
【0052】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0053】
本実施形態は、インターフェースチップIFに図3に示したタイプの貫通電極TSV1を設ける例である。つまり、インターフェースチップIFに設けられる貫通電極TSVの大多数は図5に示したタイプの貫通電極TSV4であり、表面バンプFBとは平面的に異なる位置にレイアウトされる。しかしながら、電源などにおいては、低抵抗である貫通電極TSV1を用いてコアチップCC0〜CC7に接続することが好ましく、このような貫通電極TSV1をインターフェースチップIFに設けた例が本実施形態である。つまり、インターフェースチップIFに設けられた貫通電極のうち、図1に示すT1列及びT8列に設けられた貫通電極がこれに該当する。他の列T9〜T12に設けられた貫通電極は、図5に示すタイプの貫通電極TSV4である。
【0054】
図12は、本実施形態においてコアチップCC0〜CC7に設ける貫通電極TSVの好ましいレイアウトを示す平面図である。
【0055】
図12に示す例では、各辺の略中央部にそれぞれ2つの貫通電極TSV1aが追加され、そのピッチがP1又はそれ以上に設計されている。これらの貫通電極TSV1aは、例えば電源用の貫通電極である。追加されたこれらの貫通電極TSV1aのピッチをP1以上としているのは、これら貫通電極TSV1aと接続されるインターフェースチップIF上の貫通電極も図3に示したタイプの貫通電極TSV1であり、裏面のインターポーザIPに許容されるピッチ(P1)を確保する必要があるからである。
【0056】
図13は、本実施形態においてインターフェースチップIFに設けられた貫通電極TSVのレイアウトを示す平面図である。
【0057】
図13において、黒い四角で示しているのがダミー貫通電極TSVDであり、白抜きの四角で示しているのが貫通電極TSV4及び裏面バンプBBである。ダミー貫通電極TSVDとは、信号や電力の伝送に寄与しない貫通電極であり、その構造は図4に示した貫通電極TSV2又はTSV3と同じ構造を有している。したがって、表面バンプFB及び裏面バンプBBを有しており、これらの平面的な位置は同一である。ダミー貫通電極TSVDは、コアチップCC0〜CC7に設けられる貫通電極TSV1〜TSV3の表面バンプFBに対応する位置に配置されている。
【0058】
図14は、本実施形態においてコアチップ上にインターフェースチップIFを積層する工程を説明するための略断面図である。図14においても図面の見やすさを考慮してコアチップを2層(CC0,CC1)としている。
【0059】
図14に示すように、本実施形態においては、ボンディングツールBTの保持面BTaのうち、貫通電極TSV4の裏面バンプBBに対応する位置に凹部GRが設けられており、当該裏面バンプBBが凹部GRに収容されるよう、インターフェースチップIFが保持される。これに対し、貫通電極TSV1やダミー貫通電極TSVDの裏面バンプBBに対応する位置には凹部GRが設けられていない。これにより、貫通電極TSV1及びダミー貫通電極TSVDの裏面バンプBBがボンディングツールBTの平坦な保持面BTaに接した状態となる一方、貫通電極TSV4の裏面バンプBBは保持面BTaと接しない状態となる。
【0060】
そして、ボンディングステージBSとボンディングツールBTを相対的に移動させることによって、コアチップCC1の裏面バンプBBの平面的な位置とインターフェースチップIFの表面バンプFBの平面的な位置を正確に合わせた後、両者を積層方向に重ねる。これにより、コアチップCC1の裏面バンプBBとインターフェースチップIFの表面バンプFBが押圧され、接合される。
【0061】
図14に示すように、本実施形態においては、ボンディングツールBTの保持面BTaと接する裏面バンプBBの平面的な位置と、コアチップCC1の裏面バンプBBと接する表面バンプFBの平面的な位置が一致している。このため、積層時に水平に荷重をかければ、全てのバンプに対して均等に荷重が掛かることになる。したがって、インターフェースチップIFに曲げモーメントが加わることはなく、チップの破損が生じにくい。
【0062】
尚、図15に示すように、ダミー貫通電極TSVDを設けるのではなく、貫通電極TSV1の裏面バンプBBに対応する位置にも凹部GRを設ける方法も考えられる。しかしながら、この場合には、貫通電極TSV1がボンディングツールBTによって押圧されないため、逆にコアチップ側から貫通電極TSV1を押し上げる方向に応力が作用し、曲げモーメントによってインターフェースチップIFが破損するおそれが生じる。これに対し、本実施形態においてはこのような問題が生じることがない。
【0063】
本実施形態においても、ボンディングツールBTの凹部GR内に貫通電極TSV4の裏面バンプBBを確実に収容するためには、当該裏面バンプBBと凹部GRの辺までの距離がピックアップ精度S以上である必要がある。さらに、貫通電極TSV1及びダミー貫通電極TSVDの裏面バンプBBがボンディングツールBTの保持面BTaに正しく接した状態とするためには、貫通電極TSV4の裏面バンプBBと貫通電極TSV1及びダミー貫通電極TSVDの裏面バンプBBとの平面的な最短距離をピックアップ精度Sの2倍(2S)以上とする必要がある。貫通電極TSV1とダミー貫通電極TSVDとの距離についてはピッチP0以上であれば足り、ボンディングツールBTのピックアップ精度未満に設定することが可能である。アライメントマークFCMと凹部GR及び表面バンプFBとの関係は、図8用いて説明したとおりである。
【0064】
これらの条件を満たすよう、ボンディングツールBTの凹部GRを設計するとともに、裏面バンプBB間の位置関係、並びに、アライメントマークFCMと裏面バンプBBとの位置関係を設計すれば、積層時にインターフェースチップIFに曲げモーメントが生じることがなく、且つ、アライメントマークFCMの読み取り不良が生じることもない。
【0065】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0066】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0067】
例えば上記実施形態では、半導体チップを他の半導体チップの上にフリップチップ実装する場合について説明したが、前記半導体チップを配線基板上にフリップチップ実装する場合に本発明を適用しても良い。
【0068】
また上記実施形態では、上下面にバンプ電極を有する半導体チップを、上下面にバンプ電極を有する他の半導体チップ上にフリップチップ実装した場合について説明したが、前記半導体チップを、表面側のみに電極を有する他の半導体チップ上にフリップチップ実装する場合に本発明を適用しても良い。
【0069】
さらに上記実施形態では、メモリチップ上にインターフェースチップをフリップチップ実装した場合について説明したが、これらに限定されるものではなく、上下面でバンプ電極の配置が異なるものであれば、どのような回路の半導体チップに本発明を適用しても良い。
【0070】
また上記実施形態では、同じチップサイズの半導体チップを積層した場合について説明したが、上下面でバンプ電極の配置が異なるものであれば、異なるチップサイズの半導体チップに本発明を適用しても良い。
【0071】
さらに上記実施形態では、ボンディングツール側に凹部を形成し、上下面でバンプ電極の配置の異なる半導体チップをボンディングツールで保持するように構成したが、ステージ側に凹部を形成し、上下面でバンプ電極の配置の異なる半導体チップをステージで保持するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0072】
4〜6 内部回路
10 半導体装置
80 シリコン基板
81 層間絶縁膜
82 絶縁リング
83,84 パッシベーション膜
85 ポリイミド膜
90a,90b レジスト
91 電極
92 スルーホール電極
93 再配線層
94 アンダーフィル
95 NCP
96 モールドレジン
BB 裏面バンプ
BS ボンディングステージ
BSa ボンディングステージの保持面
BT ボンディングツール
BTa ボンディングツールの保持面
CC0〜CC7 コアチップ
FB 表面バンプ
FCM アライメントマーク
GR 凹部
IF インターフェースチップ
IP インターポーザ
IPa 上面
IPb 裏面
S ピックアップ精度
SB 外部端子
TSV1〜TSV4,TSV1a 貫通電極
TSVD ダミー貫通電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面に形成された第1の電極及び該第1の電極と積層方向から見て重なるように他面に形成された第2の電極を含む第1の半導体チップと、一面に形成された第3の電極及び該第3の電極と前記積層方向から見て重ならないように他面に形成された第4の電極を含む第2の半導体チップとを準備する工程と、
前記第1及び第2の半導体チップを、前記第2の電極と前記第3の電極とが接続するように、前記第4の電極に対応する位置に凹部を有するボンディングツールを用いて前記積層方向に重ね合わせる工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記重ね合わせる工程においては、前記ボンディングツールを前記第2の半導体チップの前記他面に接触させることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第2の半導体チップは、前記第3の電極と前記積層方向から見て重なるように前記他面に形成された第5の電極をさらに含み、
前記重ね合わせる工程においては、前記ボンディングツールを前記第5の電極に接触させることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記第5の電極は前記第3の電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記第2の半導体チップは、前記一面に形成された第6の電極及び該第6の電極と前記積層方向から見て重なるように前記他面に形成されたダミー電極をさらに含み、
前記重ね合わせる工程においては、前記ボンディングツールを前記第5の電極及び前記ダミー電極に接触させることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記第1の半導体チップは、前記一面に形成された第7の電極及び該第7の電極と前記積層方向から見て重なるように前記他面に形成された第8の電極をさらに含み、
前記重ね合わせる工程においては、前記第6の電極と前記第8の電極とが接続するように前記第1及び第2の半導体チップを重ね合わせることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記積層方向から見た前記第3の電極と前記第4の電極との距離は、前記ボンディングツールのピックアップ精度の2倍以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記積層方向から見た前記第4の電極と前記ダミー電極との距離は、前記ボンディングツールのピックアップ精度の2倍以上であることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記積層方向から見た前記第5の電極と前記ダミー電極との距離は、前記ボンディングツールのピックアップ精度未満であることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1及び第2の半導体チップの前記一面はデバイス形成面であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
一面に形成された第1の電極及び該第1の電極と積層方向から見て重なるように他面に形成された第2の電極を含む第1の半導体チップと、一面に形成された第3の電極及び該第3の電極と前記積層方向から見て重ならないように他面に形成された第4の電極を含む第2の半導体チップとを準備する工程と、
第1の保持面を有するステージの上に、前記第1の半導体チップの前記一面を前記第1の保持面に向けて、前記第1の半導体チップを保持する工程と、
前記ステージの上方に配置され、下端に形成された第2の保持面及び該第2の保持面に形成された凹部を有するボンディングツールにより、前記第2の保持面の凹部に第4の電極が位置すると共に、前記第2の半導体チップの他面をボンディングツールの第2の保持面に向けて、第2の半導体チップを保持する工程と、
前記ボンディングツールと前記ステージを相対的に移動させ、前記第2の半導体チップの第3の電極を前記第1の半導体チップの第2の電極に押圧し、接合することで、前記第1の半導体チップ上に第2の半導体チップを実装する工程と、からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−138401(P2012−138401A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288037(P2010−288037)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】