説明

半導体装置の製造方法

【課題】簡便な方法でキャパシタ容量の増大を図り、また、キャパシタと同層に形成されるコンタクトプラグの製造を容易とする。
【解決手段】メモリセル部の層間絶縁膜(10,20)にバリア膜とメタル膜の二層構造のコンタクトプラグをいったん形成し、その上に層間絶縁膜(21,22)を積層し、コンタクトプラグ上面を露出する開口を形成し、メタル膜を選択的に除去した後、残存するバリア膜と一体となったキャパシタの下部電極を形成する。周辺回路部では、上層配線31と下層配線6Bとを接続するコンタクトプラグを2段(41、42)とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、詳しくはキャパシタを有する半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の微細化の進展に伴い、DRAM(Dynamic Random Access Memory)素子を構成するメモリセルの面積も縮小している。メモリセルを構成するキャパシタにおいて十分な静電容量を確保するために、キャパシタを立体形状に形成することが一般に行われている。具体的にはキャパシタの下部電極をシリンダ型(円筒型)等に形成して、側壁部分をキャパシタの電極として利用することで表面積を拡大することが可能となる。
【0003】
このような立体形状のキャパシタを形成する際には、層間絶縁膜にホールを形成し、その内壁を利用して電極の加工が行われる(特許文献1)。
【0004】
このような立体形状のキャパシタを用いる場合には、下部電極の高さを高くすることによって静電容量を増加させることができるが、キャパシタ加工用のホールを形成する際のアスペクト比が増加するため、所定の形状に精度よく加工する事が困難となる。
【0005】
また、キャパシタの高さが増加することにより、メモリセル以外の領域に形成するコンタクトプラグのアスペクト比も増加し、コンタクトプラグの加工も困難となる。
【0006】
アスペクト比の増大したコンタクトプラグの形成方法として、例えば特許文献2のように、2回に分けてプラグを形成して接続する方法が知られているが、この方法を用いてもプラグの接続構造体が得られるだけであり、立体形状のキャパシタを形成することは困難であった。また、コンタクトプラグの加工にのみ適用しようとすると、キャパシタの形成工程との整合性が悪く、製造工程が複雑化してしまうと言う問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−159988号公報
【特許文献2】特開平11−233621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、従来はキャパシタの形成工程とコンタクトプラグの形成工程とは異なる観点から設計されていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、
層間絶縁膜Aにバリア膜と該バリア膜で覆われたメタル膜の二層構成からなるコンタクトプラグAを形成する工程、
前記層間絶縁膜A上に層間絶縁膜Bを積層し、前記コンタクトプラグAの上面全面を少なくとも露出するシリンダホールを形成する工程、
前記シリンダホール内に露出するコンタクトプラグAの内、内層のメタル膜を選択的に除去する工程、
前記シリンダホール内に、前記メタル膜を除去して形成される開口を完全には閉塞しない膜厚で下部電極膜を成膜し、残存する前記バリア膜と一体になったキャパシタの下部電極を形成する工程、
とを備える半導体装置の製造方法が提供される。
【0010】
また、本発明の別の実施形態によれば、
キャパシタの形成されるメモリセル部と、メモリセル部の周囲に配置される周辺回路部を含む半導体装置の製造方法であって、
メモリセル部及び周辺回路部に層間絶縁膜Aを形成する工程、
メモリセル部と周辺回路部に、それぞれ前記層間絶縁膜Aにバリア膜と該バリア膜で覆われたメタル膜の二層構成からなるコンタクトプラグA及びBを形成する工程、
前記層間絶縁膜A上に層間絶縁膜Bを積層し、前記メモリセル部のコンタクトプラグAの上面全面を少なくとも露出するシリンダホールを形成する工程、
前記シリンダホール内に露出する前記コンタクトプラグAの内、内層のメタル膜を選択的に除去する工程、
前記シリンダホール内に、前記メタル膜を除去して形成される開口を完全には閉塞しない膜厚で下部電極膜を成膜し、残存する前記バリア膜と一体になったキャパシタの下部電極を形成する工程、
前記下部電極上に容量絶縁膜及び上部電極を積層し、キャパシタを形成する工程、
周辺回路部に少なくとも前記層間絶縁膜Bを貫通して、前記コンタクトプラグBに接続するコンタクトプラグCを形成する工程、
とを備える半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施形態によれば、いったん形成したコンタクトプラグAの内層のメタル膜を選択的に除去し,一方外層のバリア膜は残しておき、コンタクトプラグA上に形成したシリンダホール内に下部電極膜を成膜し、バリア膜と一体化した下部電極を形成することで、高アスペクトのキャパシタ下部電極を容易に形成することができる。
また、本発明の別の実施形態によれば、メモリセル部に配置するキャパシタと、周辺回路部に配置するコンタクトプラグの双方において、ホール加工の際のアスペクト比を下げることができるので、微細化しても容易に加工を行うことができる。
さらに、メモリセル部のコンタクトプラグAと周辺回路部のコンタクトプラグBは同時に形成できるので、製造工程が複雑化することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子のメモリセル部の平面構造を示す概念図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の周辺回路部に配置されたMOSトランジスタの平面構造を示す概念図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図4】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図5】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図6】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図7】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図8】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図9】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図10】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図11】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図12】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図13】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図14】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【図15】本発明の一実施形態に係る半導体装置であるDRAM素子の製造工程を説明する断面模式図であり、(A)は図1のA−A’線に、(B)は図2のB−B’線にそれぞれ対応する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本実施形態の半導体装置であるDRAM素子のメモリセル部の平面構造を示す概念図である。
【0014】
図2は、本実施形態の半導体装置であるDRAM素子の周辺回路部に配置されたMOSトランジスタの平面構造を示す概念図である。
【0015】
本実施形態では周辺回路部に配置したNチャネル型MOSトランジスタについて説明するが、Pチャネル型MOSトランジスタに適用することも可能である。
【0016】
図3(A)は、図1(メモリセル部)のA−A’線に対応する断面模式図であり、図3(B)は、図2(周辺回路部)のB−B’線に対応する断面模式図である。なお、これらの図は半導体装置の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや寸法等は、実際の半導体装置の寸法関係とは異なっている。
【0017】
本実施形態の半導体装置に係るDRAM素子は、メモリセル部と周辺回路部とから概略構成されている。最初に、メモリセル部について図1、図3(A)を用いて説明する。メモリセル部は、図3(A)に示すように、メモリセル用のMOSトランジスタTr1と、MOSトランジスタTr1にコンタクトプラグ4Aを介して接続された容量部(キャパシタ素子)24とから概略構成されている。
【0018】
図1、図3(A)において、半導体基板1は所定濃度のP型不純物を含有する半導体、例えばシリコンにて形成されている。この半導体基板1には、素子分離領域3が形成されている。素子分離領域3は、半導体基板1の表面にSTI(Shallow Trench Isolation)法により酸化シリコン(SiO)等の絶縁膜を埋設することで、活性領域K以外の部分に形成され、隣接する活性領域Kとの間を絶縁分離している。本実施形態では、1つの活性領域Kに2ビットのメモリセルが配置されるセル構造に本発明を適用した場合の例を示している。
【0019】
本実施形態では図1に示す平面構造の如く、細長い短冊状の活性領域Kが複数、個々に所定間隔をあけて右斜め下向きに整列形成されている。各活性領域Kの両端部と中央部には個々に不純物拡散層8aが配置され、ソース/ドレイン電極SD1を構成している。ソース/ドレイン電極SD1の真上に配置されるように基板コンタクト部205a、205b、205cが規定されている。
【0020】
なお、この図のような平面形状の活性領域Kの配列は、本実施形態に特有の形状であるが、活性領域Kの形状や整列方向は特に規定されるべきものではない。図1に示す活性領域Kの形状はその他一般的なトランジスタに適用される活性領域の形状で良いのは勿論であり、本発明の形状に規定されるものではない。
【0021】
図1の横(X)方向には、折れ線形状にビット配線6が延設され、このビット配線6が図1の縦(Y)方向に所定の間隔で複数配置されている。また、図1の縦(Y)方向に延在する直線形状のワード配線7が配置されている。ワード配線7は図1の横(X)方向に所定の間隔で複数配置され、ワード配線7は各活性領域Kと交差する部分において、図3(A)に示されるゲート電極5を含むように構成されている。本実施形態では、MOSトランジスタTr1が、溝型のゲート電極を備えている場合を一例として示した。溝型のゲート電極を備えたMOSトランジスタに代えて、プレーナ型のMOSトランジスタや、半導体基板に設けた溝の側面部分にチャネル領域を形成したMOSトランジスタを使用することも可能である。
【0022】
図3(A)の断面構造に示す如く、半導体基板1において素子分離領域3に区画された活性領域Kにソース/ドレイン電極SD1が離間して形成され、個々のソース/ドレイン電極SD1に挟まれた領域に溝型のゲート電極5が形成されている。ゲート電極5は、多結晶シリコン膜と金属膜との多層膜により半導体基板1の上部に突出するように形成されており、多結晶シリコン膜はCVD法(Chemical Vapor Deposition)での成膜時にリン等の不純物を含有させて形成することができる。また、成膜時に不純物を含有しないように形成した多結晶シリコン膜に、後の工程でN型又はP型の不純物をイオン注入法により導入してもよい。金属膜は、タングステン(W)や窒化タングステン(WN)、タングステンシリサイド(WSi)等の高融点金属を用いることができる。
【0023】
また、図3(A)に示すように、ゲート電極5と半導体基板1との間にはゲート絶縁膜5aが形成されている。また、ゲート電極5の側壁には窒化シリコン(Si)などの絶縁膜によるサイドウォール5bが形成され、ゲート電極5上にも窒化シリコンなどの絶縁膜5cが形成されている。
【0024】
ソース/ドレイン電極SD1は、半導体基板1に設けられた活性領域Kに接触するように形成されたシリコン層8と、シリコン層8にイオン注入して形成された第1の不純物領域8aとから構成されている。第1の不純物領域8aはシリコン層8内部にも形成されると共に半導体基板1の表面部分にも拡散し、シリコン層8内部と半導体基板1の表面部に一体となって形成されている。シリコン層8は、選択エピタキシャル成長法によって形成されている。第1の不純物領域8aには、例えばN型不純物としてリンが導入されている。
【0025】
また、図3(A)に示すように、半導体基板1上には第1の層間絶縁膜4が形成され、第1の層間絶縁膜4を貫通するように基板コンタクトプラグ4Aが形成されている。この基板コンタクトプラグ4Aは、図1に示した基板コンタクト部205c、205a、205bの位置にそれぞれ配置され、ソース/ドレイン電極SD1として形成されたシリコン層8と接続するように形成されている。基板コンタクトプラグ4Aは、例えば、リンを含有した多結晶シリコン層から形成される。
【0026】
さらに、第1の層間絶縁膜4の上には第2の層間絶縁膜10が積層され、第2の層間絶縁膜10には基板コンタクトプラグ4Aに接続されるビット線コンタクトプラグ10Aが形成されている。ビット線コンタクトプラグ10Aは、チタン(Ti)及び窒化チタン(TiN)の積層膜からなるバリア膜(TiN/Ti)上にタングステン(W)等を積層して形成されている。ビット線コンタクトプラグ10Aに接続するようにビット配線6が形成されている。ビット配線6は窒化タングステン(WN)及びタングステン(W)からなる積層膜で構成されている。
【0027】
ビット配線6を覆うように、第3の層間絶縁膜20が形成されている。第3の層間絶縁膜20上には、ストッパー窒化膜21及び第4の層間絶縁膜22が順次形成されている。
【0028】
第2の層間絶縁膜10、第3の層間絶縁膜20、ストッパー窒化膜21、及び第4の層間絶縁膜22を貫通して、基板コンタクトプラグ4Aに接続するように容量部(キャパシタ素子)24が形成されている。
【0029】
容量部24上には第5の層間絶縁膜30、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等で形成した上層の配線層31、表面保護膜32が形成されている。
【0030】
次に、図2、図3(B)を用いて周辺回路部について説明する。周辺回路部には、図3(B)に示すように、プレーナ型のMOSトランジスタTr2が備えられている。
【0031】
図3(B)の断面構造に示す如く、半導体基板1において素子分離領域3に区画された活性領域Kにソース/ドレイン電極SD2が離間して形成され、個々のソース/ドレイン電極SD2の間にプレーナ型のゲート電極105が形成されている。ゲート電極105は、前述したメモリセル内のゲート電極5と同様に、多結晶シリコン膜と金属膜との積層膜により形成されている。
【0032】
また、図3(B)に示すように、ゲート電極105と半導体基板1との間にはゲート絶縁膜5aが形成され、ゲート電極105の側壁には窒化シリコンなどの絶縁膜によるサイドウォール5bが形成され、ゲート電極105上には窒化シリコンなどの絶縁膜5cが形成されている。
【0033】
ソース/ドレイン電極SD2は、半導体基板1に形成された第2の不純物領域108aにより形成されている。第2の不純物領域には、例えばN型不純物としてヒ素が拡散されている。第2の不純物領域108aの不純物濃度はメモリセル部の第1の不純物領域8aの不純物濃度よりも高くなるように設定されている。
【0034】
また、図3(B)に示すように、半導体基板1上には第1の層間絶縁膜4及び第2の層間絶縁膜10が形成され、第1の層間絶縁膜4及び第2の層間絶縁膜10を貫通して第1コンタクトプラグ10Bが形成されている。第1コンタクトプラグ10Bは、TiN/Tiの積層膜からなるバリア膜上にタングステン(W)等を積層して形成されている。第1コンタクトプラグ10Bとメモリセル部のビット線コンタクトプラグ10Aを同時に形成してもよい。第1コンタクトプラグ10Bに接続するように、ビット配線6と同一の配線層で形成した第1の配線層6Bが設けられている。第1の配線層6Bは、第2コンタクトプラグ(コンタクトプラグB)41及び第3コンタクトプラグ(コンタクトプラグC)42を介して上層の配線層31と接続している。なお、図2では、ソース/ドレイン電極SD2のそれぞれに2つずつ第1コンタクトプラグ10Bが形成されている場合を示しているが、これに限定されず、ソース/ドレイン電極SD2のそれぞれに少なくとも1つの第1コンタクトプラグ10Bが形成されていればよい。
【0035】
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法について、図4〜図15を参照して説明する。図4〜図15は、本実施形態の半導体装置の製造方法を説明する図であって、各図において(A)はメモリセル部(図1)のA−A’線に対応する断面模式図であり、(B)は周辺回路部(図2)のB−B’線に対応する断面模式図である。なお、以下の説明では、特に断らない限り、メモリセル用のMOSトランジスタTr1の製造工程及び周辺回路用のMOSトランジスタTr2の製造工程を同時に説明する。
【0036】
図4(A)(B)に示すように、P型のシリコンからなる半導体基板1の主面に活性領域Kを区画するため、STI法により、酸化シリコン(SiO)等の絶縁膜を埋設した素子分離領域3を、活性化領域K以外の全ての部分に形成する。
【0037】
メモリセル部には図4(A)に示したように、ゲート電極用の溝パターン2を形成する。溝パターン2は半導体基板1のシリコンを、フォトレジスト(図示せず)をマスクとしてエッチングすることによって形成する。
【0038】
次に図5(A)(B)に示すように、熱酸化法により半導体基板1のシリコン表面を酸化して酸化シリコンとすることにより、トランジスタ形成領域に厚さ4nm程度のゲート絶縁膜5aを形成する。ゲート絶縁膜としては、酸化シリコンと窒化シリコンの積層膜やHigh−K膜(高誘電体膜)を使用してもよい。
【0039】
この後に、ゲート絶縁膜5a上にモノシラン(SiH)及びフォスヒン(PH)を原料ガスとしたCVD法により、N型の不純物が含有された多結晶シリコン膜を形成する。この際にメモリセル部において、ゲート電極用の溝パターン2の内部が完全に多結晶シリコン膜で充填されるような膜厚に設定する。リン等の不純物を含まない多結晶シリコン膜を形成して、後の工程で所望の不純物をイオン注入法にて多結晶シリコン膜に導入してもよい。次に、上記多結晶シリコン膜上に、スパッタリング法により金属膜として、例えばタングステン、窒化タングステン、タングステンシリサイド等の高融点金属を50nm程度の厚さに堆積させる。この多結晶シリコン膜及び金属膜が、後述する工程を経てゲート電極5、105に形成される。
【0040】
次に、ゲート電極5、105を構成することになる金属膜上に、モノシランとアンモニア(NH)を原料ガスとして、プラズマCVD法により、窒化シリコンからなる絶縁膜5cを厚さ70nm程度に堆積する。次に、絶縁膜5c上にレジスト(図示せず)を塗布し、ゲート電極5、105形成用のマスクを用い、フォトリソグラフィ法によりゲート電極5、105形成用のフォトレジストパターンを形成する。
【0041】
そして、上記フォトレジストパターンをマスクとして、異方性エッチングにより、絶縁膜5cをエッチングする。フォトレジストパターンを除去した後、絶縁膜5cをハードマスクとして金属膜及び多結晶シリコン膜をエッチングし、ゲート電極5、105を形成する。
【0042】
この後に、メモリセル部全体をフォトレジストのパターンで覆い、周辺回路部は露出させた状態でN型不純物としてリン又はヒ素(As)のイオン注入を行い、周辺回路部の半導体基板1の表面に第2の不純物領域108aを形成する。イオン注入の条件としては、例えばヒ素を使用する場合には、エネルギー2〜10KeV、ドーズ量1×1014〜1×1015 atoms/cm2 とすることができる。第2の不純物領域108aは、MOSトランジスタTr2のソース/ドレイン電極SD2として機能する。
【0043】
次に図6(A)(B)に示したように、CVD法により、全面に窒化シリコン膜を20〜50nm程度の厚さに堆積し、周辺回路部をフォトレジストでマスクしてエッチバックを行うことにより、メモリセル領域のゲート電極5の側壁にサイドウォール5bを形成する。周辺回路領域は窒化シリコン膜5dによって全体が覆われたままとなる。
【0044】
この後に、メモリセル部において、半導体基板1に設けた活性領域Kの表面に清浄なシリコン層を露出させた状態で、選択エピタキシャル成長法を用いて30〜50nm程度の厚さのシリコン層8を形成する。選択エピタキシャル成長法としては、例えば、塩化水素(HCl)とジクロルシラン(SiH2Cl2)を反応ガスとし、雰囲気を800℃の高温雰囲気の水素(H)とする選択CVD法を例示できる。シリコン層8は活性領域Kのゲート電極で覆われていない領域上に形成され、上方に堆積すると同時に横方向にも多少の広がりを持つように形成される(図1、図2)。
【0045】
次に、図7(A)(B)に示したように、メモリセル部をフォトレジストのパターン(図示せず)で覆いエッチバックを行うことで、周辺回路部のゲート電極105の側面にサイドウォール5bを形成する。この後に、イオン注入で第2の不純物領域108aよりも高濃度のN型不純物を周辺回路部のゲート電極105及びサイドウォール5bで覆われていない活性領域に導入して、LDD構造のソース/ドレイン電極としてもよい。
【0046】
次に、図8(A)(B)に示すように、LPCVD法(Low Pressure CVD)により、ゲート電極5、105及びシリコン層8を覆うように、酸化シリコンからなる第1の層間絶縁膜4を例えば600nm程度の厚みで形成する。その後、ゲート電極5、105等に由来する凹凸を平坦化するため、CMP法により、第1の層間絶縁膜4を例えば200nm程度の厚みになるまで研磨する。
【0047】
この後に、メモリセル部(図1)の基板コンタクト205a、205b、205cの位置に開口(コンタクトホール)4A−a、4A−b、4A−cを形成し、メモリセル部のシリコン層8の表面を一部露出させる。開口4A−a、4A−b、4A−cの形成にはSAC(Self Aligned Contact)法を用いることができる。
【0048】
この後に開口4A−a、4A−b、4A−cを介してN型不純物のイオン注入を行いシリコン層8及び半導体基板1の表面に第1の不純物領域8aを形成する。イオン注入の条件としては、例えばリンを使用する場合には、エネルギー25〜40KeV、ドーズ量1×1013〜6×1013 atoms/cm2 とすることができる。第1の不純物領域8aの不純物濃度は、周辺回路部の第2の不純物領域108aの不純物濃度よりも低くなるように設定する。これにより、メモリセル部のMOSトランジスタのオフ状態でのリーク電流を低減することが可能となる。
【0049】
第1の不純物領域8aをシリコン層8内と半導体基板1の表面の両方に形成するのに、エネルギーを変えたイオン注入を複数回行ってもよい。また、後の製造工程での熱処理の影響を考慮し、シリコン層8からの熱拡散によって半導体基板1の表面部分に第1の不純物領域8aが形成されるようにしてもよい。これによりメモリセル部のMOSトランジスタTr1のソース/ドレイン電極SD1が形成される。
【0050】
次に、図9(A)(B)に示すように、開口4A−a、4A−b、4A−cを充填するように基板コンタクトプラグ4Aを形成する。基板コンタクトプラグ4Aは、リンを導入した多結晶シリコン膜を全面に形成した後、CMP法により第1の層間絶縁膜4の表面が露出するまで研磨することにより形成する。
【0051】
この後に、例えばLPCVD法により、基板コンタクトプラグ4A及び第1の層間絶縁膜4を覆うように、酸化シリコンからなる第2の層間絶縁膜10を例えば200nm程度の厚みで形成する。
【0052】
この後に、開口を形成し、TiN/Ti等のバリア膜上にタングステン(W)を積層した膜を開口内に充填することにより、ビット線コンタクトプラグ10A、及び第1コンタクトプラグ10Bを形成する。ビット線コンタクトプラグ10Aはメモリセル部で基板コンタクトプラグ4A(活性領域中央205aのプラグ)と接続し、第1コンタクトプラグ10Bは周辺回路部で第2の不純物領域108aと接続する。コンタクトプラグ10Aと10Bは同時に形成しても、別々の工程で形成しても、どちらでもよい。
【0053】
次に図10(A)(B)に示すように、窒化タングステン(WN)及びタングステン(W)を順次堆積した積層膜を形成した後にパターニングを行い、メモリセル部側においてはビット線コンタクトプラグ10Aに接続するビット配線6を形成すると同時に、周辺回路部側においては第1コンタクトプラグ10Bに接続する配線層6Bを形成する。次に、ビット配線6及び周辺回路部の配線層6Bを覆うように酸化シリコン等で第3の層間絶縁膜20を500nm程度の厚みで形成する。
【0054】
この後に、メモリセル部において基板コンタクトプラグ4A(活性領域の端部205b、205cのプラグ)と接続するコンタクトプラグ(コンタクトプラグA)51を形成する。コンタクトプラグ51は、従来は、容量コンタクトプラグとして形成されるもので、開口(コンタクトホール)を形成し、チタンと窒化チタンを順次堆積したTiN/Ti構造のバリア膜51A上にタングステン等のメタル膜51Bを積層して、開口内に充填することにより形成できる。同時に、周辺回路部において配線層6Bと接続する第2コンタクトプラグ(コンタクトプラグB)41を形成する。第2コンタクトプラグ41は、開口(コンタクトホール)を形成し、チタンと窒化チタンを順次堆積したTiN/Ti構造のバリア膜41A上にタングステン等のメタル膜41Bを積層して、開口内に充填することにより形成できる。メモリセル部において、コンタクトプラグ51が形成される第2の層間絶縁膜10と第3の層間絶縁膜20とで層間絶縁膜Aが構成され、周辺回路部では第2コンタクトプラグ41が形成される第3の層間絶縁膜が層間絶縁膜Aを構成する。なお、コンタクトプラグ51は、従来の容量コンタクトプラグよりも径の大きなプラグに形成しても良い。径の大きなプラグとすることにより、後工程で形成されるキャパシタの容量を増大させることができる。径の大きなプラグを形成する場合、ビット配線6との短絡を防止するため、ビット配線6の側壁に第3の層間絶縁膜20とは異なる絶縁膜、例えば窒化シリコン膜からなるサイドウォールを形成しても良い。
【0055】
コンタクトプラグ51と第2コンタクトプラグ41の上面はCMPによって平坦化する。コンタクトプラグ51と第2コンタクトプラグ41はプラグの高さの差が大きくないため、同時に形成することができる。
【0056】
容量コンタクトプラグ51及び第2コンタクトプラグ41の形成後に、窒化シリコンを堆積してストッパー窒化膜21を形成する。
【0057】
次に図11(A)(B)に示すように、酸化シリコン等で第4の層間絶縁膜22を1〜2μm程度の膜厚に形成する。この後に、メモリセル部において容量部(キャパシタ素子)を形成するための開口(シリンダホール)22Aをドライエッチングにて形成する。開口22Aは、第4の層間絶縁膜22及びストッパー窒化膜21を貫通するように形成される。第4の層間絶縁膜22の膜厚が厚いため、ストッパー窒化膜21をドライエッチングの際のストッパー膜として用いた2段階のエッチングを行うことで、制御性よく開口22Aを形成する事ができる。開口22Aの底部では容量コンタクトプラグ51の上面が露出する。ここで、第4の層間絶縁膜22及びストッパー窒化膜21とで層間絶縁膜Bが構成される。
【0058】
次に図12(A)(B)に示すように、湿式エッチングを行うことによって、コンタクトプラグ51内のメタル膜(タングステン)51Bを選択的に除去する。湿式エッチングの薬液としては、メタル膜としてタングステンを用いる場合には過酸化水素水(H)を例示できる。コンタクトプラグ51のバリア膜51A、第3の層間絶縁膜20、第4の層間絶縁膜22はエッチングされずに残存する。
【0059】
これにより開口22Aの底部に接続するように、コンタクトプラグ51の高さ分の開口が加わる。
【0060】
次に図13(A)(B)に示すように、キャパシタ素子の下部電極52を形成する。下部電極52の材料(下部電極膜)は、バリア膜51Aとの密着性に優れた材料を用いることが好ましく、同種の材料を含むことがより好ましい。
下部電極膜としては、例えば、バリア膜51Aの内壁に使用される窒化チタン(TiN)を挙げることができる。下部電極膜としてバリア膜51Aと同様にチタンと窒化チタンの積層膜(TiN/Ti)を用いてもよい。なお、下部電極膜の膜厚は、下部電極52としての機械的強度を得るに十分な膜厚であって、容量コンタクトプラグ51のメタル膜51Bを除去した後の開口を完全には閉塞しない膜厚に形成される。特に後工程で形成される容量絶縁膜及び上部電極の形成がメタル膜51Bを除去した後の開口内に可能となる膜厚である。例えば、コンタクトプラグ51を形成するための開口径が65nm程度の場合には、バリア膜51Aの膜厚を10nmで形成し、下部電極52を10nmの膜厚で形成することができる。また、メタル膜51Bを除去した後の開口の底部まで完全に被覆する必要はなく、また、コンタクトプラグ51の部分では下方に向かって膜厚が減少していても良い。その場合、残存するバリア膜51Aが下部電極として機能する。
【0061】
第4の層間絶縁膜22上の余分な下部電極膜は、開口22A内を除去が容易な絶縁膜(例えばSOD膜)やフォトレジストを充填した後、エッチバックして除去することができる。これにより、コンタクトプラグ51の内部においては、残存していたバリア膜51Aと一体となった下部電極52が形成される。
【0062】
次に図14(A)(B)に示すように、下部電極52の表面を覆うように、容量絶縁膜53及び上部電極膜53を順次形成する。容量絶縁膜53としては、酸化ハフニウム(HfO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)等の高誘電体膜や、それらの積層膜を例示できる。上部電極膜53は、窒化チタン又は窒化チタン上に多結晶シリコン膜を堆積した積層膜で形成され、開口22A内を充填するように形成される。
【0063】
引き続き、上部電極53のパターニングを行うことで、キャパシタ素子として機能する容量部24が形成される。本発明では、キャパシタ素子の下部電極の高さが第2の層間絶縁膜10,第3の層間絶縁膜20及び第4の層間絶縁膜22を加えた寸法となるため、大きな静電容量を確保できる。また、先に形成しておいたコンタクトプラグ51を利用することで、第4の層間絶縁膜22に開口22Aを形成する際のアスペクト比が低下し、加工が容易となる。
この後に、酸化シリコン等で第5の層間絶縁膜(層間絶縁膜C)30を形成する。
【0064】
次に図13(A)(B)に示すように、周辺回路部に開口30Aをドライエッチングで形成する。開口30Aは、第5の層間絶縁膜30、第4の層間絶縁膜22、ストッパー窒化膜21を貫通するように形成される。開口30Aの底部では、第2コンタクトプラグ41の上面が露出する。
【0065】
この後に、図3(A)(B)に示したように、開口30A内を充填するように第3コンタクトプラグ(コンタクトプラグC)42を形成する。第3コンタクトプラグ42は、チタン上に窒化チタンを堆積したバリア膜42A上にタングステン等のメタル膜42Bを堆積することで形成される。
第3コンタクトプラグ42と第2コンタクトプラグ41は接続して、1つのコンタクトプラグとして機能する。
【0066】
本発明では、周辺回路部に配置した配線層6Bに接続するコンタクトプラグを、第3コンタクトプラグ42と第2コンタクトプラグ41の2つに分けて形成するので、それぞれのプラグのアスペクト比が低下し、加工を容易に行うことができる。
【0067】
この後に、上層の配線層31をアルミニウム(Al)や銅(Cu)等で形成する。配線層31は周辺回路部では第3コンタクトプラグ42と接続し、第2コンタクトプラグ41を介して配線層6Bと導通する。
【0068】
この後に、図3(A)(B)に示したように、表面保護層32を酸窒化シリコン(SiON)等で形成すれば半導体装置としてのDRAM素子が完成する。
【0069】
以上の実施形態では、周辺回路部のソース/ドレイン電極SD2に接続されるコンタクトプラグ群について説明したが、これに限定されず、図示していないメモリセル部のビット配線6と上層配線とのコンタクトプラグ、周辺回路部のゲート電極105に接続されるコンタクトプラグ群についても同様に形成することができる。これらのコンタクトプラグ群の場合も、容量部24の高さを規定する第4の層間絶縁膜22の所用膜厚を薄くできることで、加工が容易となる。
【0070】
また、上記の実施形態では、下部電極52の内壁のみを容量として使用する場合を示したが、図13工程でメモリセル部の下部電極52を形成した後、メモリセル部の第4の層間絶縁膜22を選択的に除去し、下部電極52の外壁の一部を露出させてから、容量絶縁膜53及び上部電極54を形成しても良い。このように下部電極の外壁の一部を容量として用いることにより、さらに高容量のキャパシタが得られる。また、内壁のみを容量として使用する場合と同容量になるように設計する場合は、第4の層間絶縁膜22に相当する部分の高さを低くできることで、周辺回路部等のコンタクトプラグ群の形成がより容易となる。
【0071】
例えば、第4の層間絶縁膜22はフッ酸系の薬液を用いた湿式エッチングで除去することができる。この時、下部電極52の下部は第3の層間絶縁膜20と第2の層間絶縁膜10とに保持されており、隣接する下部電極間に働く表面張力に起因した倒壊の恐れはない。また、メモリセル部と周辺回路部との境界部分には、湿式エッチングの薬液の周辺回路部への浸透を防止するために、メモリセル部の外周を囲んだガードリングを設け、また、周辺回路部の露出する第4の層間絶縁膜22の上部はフォトレジストまたはパターニングした窒化シリコン膜等で保護することができる。第4の層間絶縁膜22の下層への薬液の浸透はストッパー窒化膜21により阻止されている。ガードリングは下部電極膜を用いて形成することができる。ガードリング部ではコンタクトプラグ51が形成されていないため、ガードリングとキャパシタ下部電極との上面位置は同じであっても、下面高さの異なる構造となる。ガードリングはキャパシタ素子としては機能しないので、特に問題はない。
【符号の説明】
【0072】
1 半導体基板
2 溝パターン
3 素子分離領域
4 第1の層間絶縁膜
4A 基板コンタクトプラグ
4A−a〜c 開口(コンタクトホール)
5、105 ゲート電極
5a ゲート絶縁膜
5b サイドウォール
5c 絶縁膜
6 ビット配線
6B 第1の配線層(周辺回路部)
7 ワード配線
8 シリコン層
8a 第1の不純物領域
108a 第2の不純物領域
10 第2の層間絶縁膜
10A ビット線コンタクトプラグ
10B 第1コンタクトプラグ
20 第3の層間絶縁膜
21 ストッパー窒化膜
22 第4の層間絶縁膜
22A 開口
24 容量部
30 第5の層間絶縁膜
30A 開口
31 上層配線層
32 表面保護層
41 第2コンタクトプラグ(コンタクトプラグB)
41A バリア膜
41B メタル膜
42 第3コンタクトプラグ(コンタクトプラグC)
42A バリア膜
42B メタル膜
51 コンタクトプラグ(コンタクトプラグA)
51A バリア膜
51B メタル膜
52 下部電極
53 容量絶縁膜
54 上部電極
SD1、SD2 ソース/ドレイン電極
Tr1、Tr2 MOSトランジスタ
K 活性領域
205a〜205c 基板コンタクト部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
層間絶縁膜Aにバリア膜と該バリア膜で覆われたメタル膜の二層構成からなるコンタクトプラグAを形成する工程、
前記層間絶縁膜A上に層間絶縁膜Bを積層し、前記コンタクトプラグAの上面全面を少なくとも露出するシリンダホールを形成する工程、
前記シリンダホール内に露出するコンタクトプラグAの内、内層のメタル膜を選択的に除去する工程、
前記シリンダホール内に、前記メタル膜を除去して形成される開口を完全には閉塞しない膜厚で下部電極膜を成膜し、残存する前記バリア膜と一体になったキャパシタの下部電極を形成する工程、
とを備える半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記バリア膜と下部電極膜が同種の材料を含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記コンタクトプラグAは、チタン及び窒化チタンの積層構造のバリア膜とタングステンからなるメタル膜で構成され、タングステンは過酸化水素水を用いた湿式エッチングにより選択的に除去される請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
さらに、下部電極上に容量絶縁膜及び上部電極を形成する工程を有する請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
キャパシタの形成されるメモリセル部と、メモリセル部の周囲に配置される周辺回路部を含む半導体装置の製造方法であって、
メモリセル部及び周辺回路部に層間絶縁膜Aを形成する工程、
メモリセル部と周辺回路部に、それぞれ前記層間絶縁膜Aにバリア膜と該バリア膜で覆われたメタル膜の二層構成からなるコンタクトプラグA及びBを形成する工程、
前記層間絶縁膜A上に層間絶縁膜Bを積層し、前記メモリセル部のコンタクトプラグAの上面全面を少なくとも露出するシリンダホールを形成する工程、
前記シリンダホール内に露出する前記コンタクトプラグAの内、内層のメタル膜を選択的に除去する工程、
前記シリンダホール内に、前記メタル膜を除去して形成される開口を完全には閉塞しない膜厚で下部電極膜を成膜し、残存する前記バリア膜と一体になったキャパシタの下部電極を形成する工程、
前記下部電極上に容量絶縁膜及び上部電極を積層し、キャパシタを形成する工程、
周辺回路部に少なくとも前記層間絶縁膜Bを貫通して、前記コンタクトプラグBに接続するコンタクトプラグCを形成する工程、
とを備える半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記バリア膜と下部電極膜が同種の材料を含む請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記コンタクトプラグAは、チタン及び窒化チタンの積層構造のバリア膜とタングステンからなるメタル膜で構成され、タングステンは過酸化水素水を用いた湿式エッチングにより選択的に除去される請求項5又は6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記コンタクトプラグA及びBは同時に形成される請求項5乃至7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記キャパシタを形成した後、全面に層間絶縁膜Cを成膜する工程をさらに有し、前記コンタクトプラグCは、該層間絶縁膜C及び前記層間絶縁膜Bを貫通する請求項5乃至8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2012−18976(P2012−18976A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154010(P2010−154010)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】