半導体装置
【課題】WL−CSPアッシング工程にて、再配線パターンに溜まった電荷によって、再配線パターンと半導体基板間における絶縁破壊,内部素子、あるいは絶縁膜の破壊などの発生を防止し得る構成とする。
【解決手段】WL−CSPの再配線により形成された接続配線121,122の一方を端子パッド1,6に接続し、他方をスクライブレーン領域30に引き出した後、配線層55を介してシリコン基板56に接続されているコンタクトポスト123に接続する。これにより端子パッド1,6は、NC端子や静電耐圧の低い入力端子であっても、アッシング工程における電荷がシリコン基板56に流れてチャージされないため、電気ストレスを受けない。スクライブレーン領域30による個片分割後は、接続配線121,122がシリコン基板56と切り離されるため、端子パッド1,6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【解決手段】WL−CSPの再配線により形成された接続配線121,122の一方を端子パッド1,6に接続し、他方をスクライブレーン領域30に引き出した後、配線層55を介してシリコン基板56に接続されているコンタクトポスト123に接続する。これにより端子パッド1,6は、NC端子や静電耐圧の低い入力端子であっても、アッシング工程における電荷がシリコン基板56に流れてチャージされないため、電気ストレスを受けない。スクライブレーン領域30による個片分割後は、接続配線121,122がシリコン基板56と切り離されるため、端子パッド1,6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、WL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図面を用いて従来のウェハーレベル・チップサイズパッケージ(WL−CSP)の構造を説明する。
【0003】
図13は従来のWL−CSP半導体装置の一例を示し、その個片切断前の断面を示す断面図、図14はWL−CSP端子パッドと半導体集積回路のアルミニウム配線の配置を示す説明図である。
【0004】
図13(a)は図13(b)に示すN−N’線の位置における平面方向の断面図、図13(b)は図13(a)に示すM−M’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0005】
図13(a)において、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12は、それぞれWL−CSPの再配線パターンで形成された端子パッドである。端子パッド1〜12のうち、端子1,10はノンコネクト(NC)端子、端子6は静電耐圧が低い入力端子、端子5,7,11はシリコン基板に接続された基板GND端子である。
【0006】
また、41,42,43,44は、それぞれスクライブレーン領域30で切断されて形成されるWL−CSPの完成品チップに相当する領域である。
【0007】
図13(b)において、51はWL−CSPを実装するためのバンプ、52は外部接続端子を形成するための銅ポスト、53はモールド樹脂、54は半導体チップと再配線層を分ける絶縁層、55は半導体製造工程で形成される複数の配線層、56はシリコン基板である。
【0008】
図14はWL−CSPの端子面から透視した図であり、81は半導体集積回路における最上位のアルミニウム配線、82はアルミニウム配線81よりも下層の配線である。
【0009】
一般に、WL−CSPを用いた半導体装置の製造工程には大きく分けて2つの工程がある。一方の工程は他のパッケージと同じく一般的な半導体製造工程であり、他方の工程は、主に銅を用いた再配線,ポスト形成,樹脂モールド,端子への半田バンプ付けなどの組み立て工程である。
【0010】
このWL−CSPの組み立て工程には、絶縁層形成,コンタクトポスト形成,配線工程など半導体製造工程と類似した工程があり、ワイヤーボンディングにより外部端子へ接続する他のパッケージと大きく異なっている。
【0011】
WL−CSPにおいても他のパッケージと同様に、静電気などの電気的ストレスからのダメージを防ぐため、半導体素子のアルミニウム電極パッド部近くに保護ダイオードや保護トランジスタが設けられている。
【特許文献1】特開2000−277697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、前記従来の対策だけでは、WL−CSP組み立て工程のプラズマアッシング工程において再配線に電荷がチャージされて起こる電気的ストレスに対しては不十分であった。
【0013】
例えば、図13のNC端子1のように電荷が抜ける経路を持たない再配線パターンがある場合、図14に示すように、半導体基板のアルミニウム配線81,82よりも十分大きな面積を持つNC端子1の再配線パターンに溜まった電荷によって、その再配線パターンと半導体基板の間での絶縁破壊や、さらには半導体内部の素子や絶縁膜の破壊に至ることがあった。
【0014】
また、保護素子による対策もあるが、静電破壊試験で基準を満たしている場合でも、保護素子の許容以上の電気的ストレスが加われば、半導体基板の素子や絶縁層の破壊を生起することもあった。
【0015】
本発明の目的は、前記従来の課題を解決し、WL−CSPアッシング工程にて、再配線パターンに溜まった電荷によって、再配線パターンと半導体基板間における絶縁破壊,内部素子、あるいは絶縁膜の破壊などの発生を防止し得る構成の半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、ウェハ状態から個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出し、該接続配線を半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を同一チップ内の少なくとも1つの接続端子に接続したことを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を少なくとも1つの別チップの少なくとも1つの接続端子に接続したことを特徴とする。
【0019】
請求項4に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を同一チップの領域で半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、少なくとも1つの別チップの領域で前記接続配線を半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、半導体装置の機能や電気的特性に寄与しない少なくとも1つの接続端子を、静電破壊保護素子を介してシリコン基板に接続したことを特徴とする。
【0022】
請求項7に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、半導体製造工程における最上位のアルミニウム配線が、ノンコネクト端子のWL−CSPの再配線パターンによるパッド外縁と深さ方向に重なりを持たないように構成したことを特徴とする。
【0023】
請求項8に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、請求項1〜請求項7記載のいずれかの半導体装置の構成を少なくとも2つ具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る半導体装置によれば、例えばプラズマアッシングなどの製造工程においても、電荷がチャージされることなく半導体集積回路またはシリコン基板へ流れるため、半導体素子や絶縁膜などの破壊の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同一構成要素には同一番号を付与して詳しい説明を省略する。
【0026】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1である半導体装置の個片切断前の断面図である。図1(a)は図1(b)に示すB−B’線の位置における平面方向の断面図、図1(b)は図1(a)に示すA−A’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0027】
図1(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線121,122は、接続配線121の一端がNC端子1に、接続配線122の一端が低静電耐圧入力端子6に接続され、共に他端がスクライブレーン領域30に引き出された後、コンタクトポスト123に接続されている。コンタクトポスト123は配線層55を介してシリコン基板56に接続されている。
【0028】
以上のような構成とすることにより、端子パッド1,6は、組み立て工程のアッシング工程におけるプラズマによる電荷がシリコン基板56に流れてチャージされることがなくなるため、電気ストレスを受けない。
【0029】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図2(a),(b)の断面図に示すように、接続配線121,122はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるため、端子パッド1,6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0030】
以上のように、実施形態1によれば、端子機能や電気特性への影響なしに、アッシング工程における半導体装置へのダメージを防ぐことができる。
【0031】
(実施形態2)
図3は本発明の実施形態2である半導体装置の個片切断前の断面図である。図3(a)は図3(b)に示すD−D’線の位置における平面方向の断面図、図3(b)は図3(a)に示すC−C’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0032】
図3(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線221,222は、それぞれ一方が端子パッド1,6に接続され、他方がスクライブレーン領域30に引き出された後、WL−CSPの再配線により形成された接続配線223の一方に接続されている。該配線223の他方は端子パッド5に接続されている。
【0033】
この構成によれば、組み立て工程のアッシング工程で端子パッド1,6に溜まった電荷は、接続配線221,222及び基板GND端子5を介してシリコン基板56に流出する。
【0034】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図4(a),(b)の断面図に示すように、接続配線221,222はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるため、端子パッド1,5,6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0035】
(実施形態3)
図5は本発明の実施形態3である半導体装置の個片切断前の断面図である。図5(a)は図5(b)に示すF−F’線の位置における平面方向の断面図、図5(b)は図5(a)に示すE−E’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0036】
図5(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線321,322は、それぞれ一方がチップ41の端子パッド1、6に接続され、他方がスクライブレーン領域30に引き出された後、WL−CSPの再配線により形成された接続配線323の一方に接続されている。該接続配線323の他方はチップ42の端子パッド7に接続されている。
【0037】
この構成によれば、組み立て工程のアッシング工程でチップ41の端子パッド1、6に溜まった電荷は、接続配線321,322,323及び基板GND端子7を介してシリコン基板56に流出する。
【0038】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図6(a),(b)の断面図に示すように、接続配線321,322,323はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるため、端子パッド1,6,7は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0039】
(実施形態4)
図7は本発明の実施形態4である半導体装置の個片切断前の断面図である。図7(a)は図7(b)に示すH−H’線の位置における平面方向の断面図、図7(b)は図7(a)に示すG−G’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0040】
図7(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線421,422は、それぞれ一方が端子パッド1,6に接続され、他方がスクライブレーン領域30に引き出された後、WL−CSPの再配線により形成された接続配線423の一方に接続されている。該接続配線423の他方は同一チップ内でシリコン基板56に接続されている。
【0041】
この構成によれば、組み立て工程のアッシング工程で端子パッド1,6に溜まった電荷は、接続配線421,422,423を介してシリコン基板56に流出する。
【0042】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図8(a),(b)の断面図に示すように、接続配線421,422,423はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるため、端子パッド1、6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0043】
(実施形態5)
図9は本発明の実施形態5である半導体装置の個片切断前の断面図である。
【0044】
図9(a)は図9(b)に示すJ−J’線の位置における平面方向の断面図、図9(b)は図9(a)に示すI−I’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0045】
図9(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線521,522は、それぞれ一方がチップ41の端子パッド1,6に接続されるとともに、他方がスクライブレーン領域30に引き出された後、WL−CSPの再配線により形成された接続配線523の一方に接続されている。該接続配線523の他方は別チップ42内でシリコン基板56に接続されている。
【0046】
この構成によれば、組み立て工程のアッシング工程で端子パッド1,6に溜まった電荷は、接続配線521,522,523を介してシリコン基板56に流出する。
【0047】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図10(a),(b)の断面図に示すように、接続配線521,522,523はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるので、端子パッド1,6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0048】
(実施形態6)
図11は本発明の実施形態6である半導体装置の個片切断前の断面図である。図11(a)は図11(b)に示すL−L’線の位置における平面方向の断面図、図11(b)は図11(a)に示すK−K’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0049】
図11(a),(b)において、621,622は、それぞれ端子パッド1,10に接続される保護ダイオードである。端子パッド1,10は、それぞれ保護ダイオード621,622に接続されているため、アッシング工程のプラズマ電荷による絶縁破壊は起こらず、半導体集積回路に直接接続されないので、機能や電気特性に影響されることのないNC端子と同様な取り扱いができる。
【0050】
WL−CSP実装強度の問題と電気的特性の問題でNC端子が必要な場合でも、実施形態6の構成を採用することにより、アッシング工程でダメージを受けることがないNC端子と同等の端子を設けることができる。
【0051】
(実施形態7)
NC端子において、プラズマアッシングの電荷チャージによる静電破壊を防ぐには、端子パッドの下に半導体集積回路の素子や配線を配置しないことが考えられるが、端子パッドは半導体集積回路と比較して非常に大きなものであり、サイズとコスト両面で大きな損失となるので現実的でない。
【0052】
平板上の電荷が外周部に集中する特性を考えると、端子パッドの外周に沿った範囲だけ、半導体基板のアルミニウム配線の端子パッドに近い上部の配線を配置しないようにすれば、導電性である端子パッドとアルミニウム配線の物理的距離が確保できるので静電耐圧が上がる。
【0053】
図12は本発明の実施形態7の半導体装置におけるWL−CSPの端子パッドと半導体集積回路のアルミニウム配線の配置を示す説明図である。
【0054】
図12(a),(b)は、WL−CSPの端子面から透視した図であって、図12(a)の781は半導体集積回路における最上位のアルミニウム配線、782はアルミニウム配線781よりも下層の配線であり、図12(b)の881,883は半導体集積回路における最上位のアルミニウム配線、882はアルミニウム配線881,883よりも下層の配線である。
【0055】
図12(a)のアルミニウム配線781は、端子パッド1の外周部と垂直方向に重なりを持たないように配線を配置したものであり、このような構成とすることにより、チャージされた電荷による電界は分散されて弱まり、また物理的距離も取れるので耐圧自体も高くなる。
【0056】
また、図12(b)も図12(a)と同様の論理にて、最上位層のアルミニウム配線881,883を端子パッド外周部に重なりを持たないように配置したものである。
【0057】
なお、前記各実施形態における少なくとも2つの構成を適宜選択して組合わせて採用することにより、半導体素子や絶縁膜などの破壊の発生をより効果的に防止することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に係る半導体装置の構成は、WL−CSPアッシング工程のプラズマ電荷によるダメージを防ぐことに有用である。また本発明は、半導体装置をウェハから個片分割する前の接続において、外部から電圧や信号を入力して、個片分割後に電気的接続が不要となるような検査あるいは調整などまでに応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態1である半導体装置の個片分割前の断面図
【図2】実施形態1における個片分割後の断面図
【図3】本発明の実施形態2である半導体装置の個片分割前の断面図
【図4】実施形態2における個片分割後の断面図
【図5】本発明の実施形態3である半導体装置の個片分割前の断面図
【図6】実施形態3における個片分割後の断面図
【図7】本発明の実施形態4である半導体装置の個片分割前の断面図
【図8】実施形態4における個片分割後の断面図
【図9】本発明の実施形態5である半導体装置の個片分割前の断面図
【図10】実施形態5における個片分割後の断面図
【図11】本発明の実施形態6である半導体装置における個片分割前の断面と保護素子の接続図
【図12】本発明の実施形態である半導体装置における端子パッドとアルミニウム配線の配置を示す説明図
【図13】従来の半導体装置における個片分割前の断面図
【図14】従来の半導体装置における端子パッドとアルミニウム配線の配置を示す説明図
【符号の説明】
【0060】
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12 端子パッド
30 スクライブレーン領域
41,42,43,44 WL−CSPチップ
51 バンプ
52 銅ポスト
53 モールド樹脂
54 絶縁膜
55 半導体集積回路の配線層
56 シリコン基板
81,82 アルミニウム配線
121,122 接続配線(WL−CSPの再配線)
123 コンタクトポスト
221,222,223 接続配線(WL−CSPの再配線)
321,322,323 接続配線(WL−CSPの再配線)
421,422,423 接続配線(WL−CSPの再配線)
521,522,523 接続配線(WL−CSPの再配線)
621,622 保護ダイオード
781,881,883 アルミニウム配線
【技術分野】
【0001】
本発明は、WL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図面を用いて従来のウェハーレベル・チップサイズパッケージ(WL−CSP)の構造を説明する。
【0003】
図13は従来のWL−CSP半導体装置の一例を示し、その個片切断前の断面を示す断面図、図14はWL−CSP端子パッドと半導体集積回路のアルミニウム配線の配置を示す説明図である。
【0004】
図13(a)は図13(b)に示すN−N’線の位置における平面方向の断面図、図13(b)は図13(a)に示すM−M’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0005】
図13(a)において、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12は、それぞれWL−CSPの再配線パターンで形成された端子パッドである。端子パッド1〜12のうち、端子1,10はノンコネクト(NC)端子、端子6は静電耐圧が低い入力端子、端子5,7,11はシリコン基板に接続された基板GND端子である。
【0006】
また、41,42,43,44は、それぞれスクライブレーン領域30で切断されて形成されるWL−CSPの完成品チップに相当する領域である。
【0007】
図13(b)において、51はWL−CSPを実装するためのバンプ、52は外部接続端子を形成するための銅ポスト、53はモールド樹脂、54は半導体チップと再配線層を分ける絶縁層、55は半導体製造工程で形成される複数の配線層、56はシリコン基板である。
【0008】
図14はWL−CSPの端子面から透視した図であり、81は半導体集積回路における最上位のアルミニウム配線、82はアルミニウム配線81よりも下層の配線である。
【0009】
一般に、WL−CSPを用いた半導体装置の製造工程には大きく分けて2つの工程がある。一方の工程は他のパッケージと同じく一般的な半導体製造工程であり、他方の工程は、主に銅を用いた再配線,ポスト形成,樹脂モールド,端子への半田バンプ付けなどの組み立て工程である。
【0010】
このWL−CSPの組み立て工程には、絶縁層形成,コンタクトポスト形成,配線工程など半導体製造工程と類似した工程があり、ワイヤーボンディングにより外部端子へ接続する他のパッケージと大きく異なっている。
【0011】
WL−CSPにおいても他のパッケージと同様に、静電気などの電気的ストレスからのダメージを防ぐため、半導体素子のアルミニウム電極パッド部近くに保護ダイオードや保護トランジスタが設けられている。
【特許文献1】特開2000−277697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、前記従来の対策だけでは、WL−CSP組み立て工程のプラズマアッシング工程において再配線に電荷がチャージされて起こる電気的ストレスに対しては不十分であった。
【0013】
例えば、図13のNC端子1のように電荷が抜ける経路を持たない再配線パターンがある場合、図14に示すように、半導体基板のアルミニウム配線81,82よりも十分大きな面積を持つNC端子1の再配線パターンに溜まった電荷によって、その再配線パターンと半導体基板の間での絶縁破壊や、さらには半導体内部の素子や絶縁膜の破壊に至ることがあった。
【0014】
また、保護素子による対策もあるが、静電破壊試験で基準を満たしている場合でも、保護素子の許容以上の電気的ストレスが加われば、半導体基板の素子や絶縁層の破壊を生起することもあった。
【0015】
本発明の目的は、前記従来の課題を解決し、WL−CSPアッシング工程にて、再配線パターンに溜まった電荷によって、再配線パターンと半導体基板間における絶縁破壊,内部素子、あるいは絶縁膜の破壊などの発生を防止し得る構成の半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、ウェハ状態から個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出し、該接続配線を半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を同一チップ内の少なくとも1つの接続端子に接続したことを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を少なくとも1つの別チップの少なくとも1つの接続端子に接続したことを特徴とする。
【0019】
請求項4に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を同一チップの領域で半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、少なくとも1つの別チップの領域で前記接続配線を半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、半導体装置の機能や電気的特性に寄与しない少なくとも1つの接続端子を、静電破壊保護素子を介してシリコン基板に接続したことを特徴とする。
【0022】
請求項7に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、半導体製造工程における最上位のアルミニウム配線が、ノンコネクト端子のWL−CSPの再配線パターンによるパッド外縁と深さ方向に重なりを持たないように構成したことを特徴とする。
【0023】
請求項8に記載の発明は、シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、請求項1〜請求項7記載のいずれかの半導体装置の構成を少なくとも2つ具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る半導体装置によれば、例えばプラズマアッシングなどの製造工程においても、電荷がチャージされることなく半導体集積回路またはシリコン基板へ流れるため、半導体素子や絶縁膜などの破壊の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同一構成要素には同一番号を付与して詳しい説明を省略する。
【0026】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1である半導体装置の個片切断前の断面図である。図1(a)は図1(b)に示すB−B’線の位置における平面方向の断面図、図1(b)は図1(a)に示すA−A’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0027】
図1(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線121,122は、接続配線121の一端がNC端子1に、接続配線122の一端が低静電耐圧入力端子6に接続され、共に他端がスクライブレーン領域30に引き出された後、コンタクトポスト123に接続されている。コンタクトポスト123は配線層55を介してシリコン基板56に接続されている。
【0028】
以上のような構成とすることにより、端子パッド1,6は、組み立て工程のアッシング工程におけるプラズマによる電荷がシリコン基板56に流れてチャージされることがなくなるため、電気ストレスを受けない。
【0029】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図2(a),(b)の断面図に示すように、接続配線121,122はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるため、端子パッド1,6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0030】
以上のように、実施形態1によれば、端子機能や電気特性への影響なしに、アッシング工程における半導体装置へのダメージを防ぐことができる。
【0031】
(実施形態2)
図3は本発明の実施形態2である半導体装置の個片切断前の断面図である。図3(a)は図3(b)に示すD−D’線の位置における平面方向の断面図、図3(b)は図3(a)に示すC−C’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0032】
図3(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線221,222は、それぞれ一方が端子パッド1,6に接続され、他方がスクライブレーン領域30に引き出された後、WL−CSPの再配線により形成された接続配線223の一方に接続されている。該配線223の他方は端子パッド5に接続されている。
【0033】
この構成によれば、組み立て工程のアッシング工程で端子パッド1,6に溜まった電荷は、接続配線221,222及び基板GND端子5を介してシリコン基板56に流出する。
【0034】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図4(a),(b)の断面図に示すように、接続配線221,222はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるため、端子パッド1,5,6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0035】
(実施形態3)
図5は本発明の実施形態3である半導体装置の個片切断前の断面図である。図5(a)は図5(b)に示すF−F’線の位置における平面方向の断面図、図5(b)は図5(a)に示すE−E’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0036】
図5(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線321,322は、それぞれ一方がチップ41の端子パッド1、6に接続され、他方がスクライブレーン領域30に引き出された後、WL−CSPの再配線により形成された接続配線323の一方に接続されている。該接続配線323の他方はチップ42の端子パッド7に接続されている。
【0037】
この構成によれば、組み立て工程のアッシング工程でチップ41の端子パッド1、6に溜まった電荷は、接続配線321,322,323及び基板GND端子7を介してシリコン基板56に流出する。
【0038】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図6(a),(b)の断面図に示すように、接続配線321,322,323はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるため、端子パッド1,6,7は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0039】
(実施形態4)
図7は本発明の実施形態4である半導体装置の個片切断前の断面図である。図7(a)は図7(b)に示すH−H’線の位置における平面方向の断面図、図7(b)は図7(a)に示すG−G’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0040】
図7(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線421,422は、それぞれ一方が端子パッド1,6に接続され、他方がスクライブレーン領域30に引き出された後、WL−CSPの再配線により形成された接続配線423の一方に接続されている。該接続配線423の他方は同一チップ内でシリコン基板56に接続されている。
【0041】
この構成によれば、組み立て工程のアッシング工程で端子パッド1,6に溜まった電荷は、接続配線421,422,423を介してシリコン基板56に流出する。
【0042】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図8(a),(b)の断面図に示すように、接続配線421,422,423はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるため、端子パッド1、6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0043】
(実施形態5)
図9は本発明の実施形態5である半導体装置の個片切断前の断面図である。
【0044】
図9(a)は図9(b)に示すJ−J’線の位置における平面方向の断面図、図9(b)は図9(a)に示すI−I’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0045】
図9(a)において、WL−CSPの再配線により形成された接続配線521,522は、それぞれ一方がチップ41の端子パッド1,6に接続されるとともに、他方がスクライブレーン領域30に引き出された後、WL−CSPの再配線により形成された接続配線523の一方に接続されている。該接続配線523の他方は別チップ42内でシリコン基板56に接続されている。
【0046】
この構成によれば、組み立て工程のアッシング工程で端子パッド1,6に溜まった電荷は、接続配線521,522,523を介してシリコン基板56に流出する。
【0047】
スクライブレーン領域30にて個片分割した後には、図10(a),(b)の断面図に示すように、接続配線521,522,523はシリコン基板56とは切り離され電気的に接続を持たなくなるので、端子パッド1,6は本来設定された接続端子としての機能を損なわない。
【0048】
(実施形態6)
図11は本発明の実施形態6である半導体装置の個片切断前の断面図である。図11(a)は図11(b)に示すL−L’線の位置における平面方向の断面図、図11(b)は図11(a)に示すK−K’線の位置における垂直方向の断面図である。
【0049】
図11(a),(b)において、621,622は、それぞれ端子パッド1,10に接続される保護ダイオードである。端子パッド1,10は、それぞれ保護ダイオード621,622に接続されているため、アッシング工程のプラズマ電荷による絶縁破壊は起こらず、半導体集積回路に直接接続されないので、機能や電気特性に影響されることのないNC端子と同様な取り扱いができる。
【0050】
WL−CSP実装強度の問題と電気的特性の問題でNC端子が必要な場合でも、実施形態6の構成を採用することにより、アッシング工程でダメージを受けることがないNC端子と同等の端子を設けることができる。
【0051】
(実施形態7)
NC端子において、プラズマアッシングの電荷チャージによる静電破壊を防ぐには、端子パッドの下に半導体集積回路の素子や配線を配置しないことが考えられるが、端子パッドは半導体集積回路と比較して非常に大きなものであり、サイズとコスト両面で大きな損失となるので現実的でない。
【0052】
平板上の電荷が外周部に集中する特性を考えると、端子パッドの外周に沿った範囲だけ、半導体基板のアルミニウム配線の端子パッドに近い上部の配線を配置しないようにすれば、導電性である端子パッドとアルミニウム配線の物理的距離が確保できるので静電耐圧が上がる。
【0053】
図12は本発明の実施形態7の半導体装置におけるWL−CSPの端子パッドと半導体集積回路のアルミニウム配線の配置を示す説明図である。
【0054】
図12(a),(b)は、WL−CSPの端子面から透視した図であって、図12(a)の781は半導体集積回路における最上位のアルミニウム配線、782はアルミニウム配線781よりも下層の配線であり、図12(b)の881,883は半導体集積回路における最上位のアルミニウム配線、882はアルミニウム配線881,883よりも下層の配線である。
【0055】
図12(a)のアルミニウム配線781は、端子パッド1の外周部と垂直方向に重なりを持たないように配線を配置したものであり、このような構成とすることにより、チャージされた電荷による電界は分散されて弱まり、また物理的距離も取れるので耐圧自体も高くなる。
【0056】
また、図12(b)も図12(a)と同様の論理にて、最上位層のアルミニウム配線881,883を端子パッド外周部に重なりを持たないように配置したものである。
【0057】
なお、前記各実施形態における少なくとも2つの構成を適宜選択して組合わせて採用することにより、半導体素子や絶縁膜などの破壊の発生をより効果的に防止することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に係る半導体装置の構成は、WL−CSPアッシング工程のプラズマ電荷によるダメージを防ぐことに有用である。また本発明は、半導体装置をウェハから個片分割する前の接続において、外部から電圧や信号を入力して、個片分割後に電気的接続が不要となるような検査あるいは調整などまでに応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態1である半導体装置の個片分割前の断面図
【図2】実施形態1における個片分割後の断面図
【図3】本発明の実施形態2である半導体装置の個片分割前の断面図
【図4】実施形態2における個片分割後の断面図
【図5】本発明の実施形態3である半導体装置の個片分割前の断面図
【図6】実施形態3における個片分割後の断面図
【図7】本発明の実施形態4である半導体装置の個片分割前の断面図
【図8】実施形態4における個片分割後の断面図
【図9】本発明の実施形態5である半導体装置の個片分割前の断面図
【図10】実施形態5における個片分割後の断面図
【図11】本発明の実施形態6である半導体装置における個片分割前の断面と保護素子の接続図
【図12】本発明の実施形態である半導体装置における端子パッドとアルミニウム配線の配置を示す説明図
【図13】従来の半導体装置における個片分割前の断面図
【図14】従来の半導体装置における端子パッドとアルミニウム配線の配置を示す説明図
【符号の説明】
【0060】
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12 端子パッド
30 スクライブレーン領域
41,42,43,44 WL−CSPチップ
51 バンプ
52 銅ポスト
53 モールド樹脂
54 絶縁膜
55 半導体集積回路の配線層
56 シリコン基板
81,82 アルミニウム配線
121,122 接続配線(WL−CSPの再配線)
123 コンタクトポスト
221,222,223 接続配線(WL−CSPの再配線)
321,322,323 接続配線(WL−CSPの再配線)
421,422,423 接続配線(WL−CSPの再配線)
521,522,523 接続配線(WL−CSPの再配線)
621,622 保護ダイオード
781,881,883 アルミニウム配線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
ウェハ状態から個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出し、該接続配線を半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を同一チップ内の少なくとも1つの接続端子に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を少なくとも1つの別チップの少なくとも1つの接続端子に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を同一チップの領域で半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、少なくとも1つの別チップの領域で前記接続配線を半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
半導体装置の機能や電気的特性に寄与しない少なくとも1つの接続端子を、静電破壊保護素子を介してシリコン基板に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
半導体製造工程における最上位のアルミニウム配線が、ノンコネクト端子のWL−CSPの再配線パターンによるパッド外縁と深さ方向に重なりを持たないように構成したことを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
請求項1〜請求項7記載のいずれかの半導体装置の構成を少なくとも2つ具備したことを特徴とする半導体装置。
【請求項1】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
ウェハ状態から個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出し、該接続配線を半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を同一チップ内の少なくとも1つの接続端子に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を少なくとも1つの別チップの少なくとも1つの接続端子に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、該接続配線を同一チップの領域で半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
個片分割する前の状態において、個片となるチップの少なくとも1つの接続端子からWL−CSPの再配線により前記スクライブレーン領域に接続配線を引き出した後、少なくとも1つの別チップの領域で前記接続配線を半導体集積回路またはシリコン基板に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
半導体装置の機能や電気的特性に寄与しない少なくとも1つの接続端子を、静電破壊保護素子を介してシリコン基板に接続したことを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
半導体製造工程における最上位のアルミニウム配線が、ノンコネクト端子のWL−CSPの再配線パターンによるパッド外縁と深さ方向に重なりを持たないように構成したことを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
シリコンウェハ上に個片分割用のスクライブレーン領域を持って同時に複数個作られるWL−CSP(ウェハーレベル・チップサイズパッケージ)型の半導体装置であって、
請求項1〜請求項7記載のいずれかの半導体装置の構成を少なくとも2つ具備したことを特徴とする半導体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−134552(P2007−134552A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−327139(P2005−327139)
【出願日】平成17年11月11日(2005.11.11)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月11日(2005.11.11)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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