説明

半導体装置

【課題】 駆動基板を所望の接合部位に確実に接合することで、意図しない非接合部(隙間)の発生を防止し、駆動基板の実装による変形を抑制し、ギャップの変動を抑制でき、ギャップを所望な値となるように均一に保持することで所望の駆動特性を発揮することができる半導体装置を提供すること。
【解決手段】 半導体装置1は、駆動基板20と、電極基板30と、複数の接合凸部40とを具備している。駆動基板20は、駆動領域21と、駆動領域21を保持するフレーム22と、フレーム22に成膜された駆動基板側接合膜23とを有している。電極基板30は、電極パッド31を駆動領域21に対向するように有している。接合凸部40は、凸部側接合膜40aと、凸部側接合膜40aよりも柔軟であり、凸部側接合膜40aの下に形成されている下地部材40bとを有している。半導体装置1は、接合凸部40によって駆動基板20と電極基板30とを固相接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的な機能を有する駆動可能な駆動領域が設けられた駆動基板と、電極基板とを、表面活性化接合を用いて接合する際に、駆動基板と電極基板との間隔を所望に保持する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光通信装置や顕微鏡などの光学製品に搭載されるチップもしくは基板に、例えばレンズやミラー等の光学的機能を付加することにより、使用する部品点数の削減や製品の小型化、もしくは高機能化を目論んだ開発が盛んに行われている。これらMicro Electro Mechanical Systems(以下、MEMS)デバイスが電子機器に実装(接合)される際に用いられる接合技術には、例えば表面活性化接合(Surface Activated Bonding、以下SAB)がある。
【0003】
SABは、例えば接合物の接合面に付着した表面酸化物や有機物といった接合阻害物をプラズマ洗浄によって除去し、接合面を活性化させた後に接合面同士を密着させることで、分子間力結合による固相接合によって被着体を接合する。
【0004】
例えば特許文献1には、SABを用いてチップと基板とを接合する接合方法および装置が開示されている。
【0005】
図12と図13とに示すように接合装置100には、SABによって接合される被接合物104(例えばチップ)と被接合物105(例えば基板)と、被接合物104を保持するボンディングツール116と、被接合物105を保持するステージ117と、ボンディングツール116の下部において被接合物104を直接保持する部分に介装されている弾性体122と、ステージ117の上部において被接合物105を直接保持する部分に介装されている弾性体123とが配設されている。被接合物104は金属接合部102を有し、被接合物105は金属接合部103を有している。金属接合部102と金属接合部103とは、金の薄膜である。
【0006】
図12に示すように、被接合物104と被接合物105とが接合する前において、金属接合部102の高さと金属接合部103の高さとは、不均一である。しかしながら被接合物104,105がそれぞれ弾性体122,123を介してボンディングツール116とステージ117とによって加圧された際、図13に示すように、被接合物104,105は変形し、各金属接合部102はそれぞれ対向する金属接合部103と接触することが可能となる。これにより金属接合部102と金属接合部103とは、密着可能となり、分子間力結合が成される。よって高さが不均一な金属接合部102,103を有する被接合物104,105でもSABが可能となる。
【特許文献1】特開2006−80100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら被接合物104に例えばミラーのような光学的機能を有するミラーといった駆動領域(光学部材)が配設されている場合、図13に示すように被接合物104,105が接合後に変形してしまと、光学部材も歪んでしまう。これにより光学部材の光学的機能が所望に機能しないこととなってしまう。
【0008】
例えば半導体装置には、駆動領域(ミラー)を有する駆動基板と、駆動領域に対向する位置に配設される電極パッドを有する電極基板とが配設されている。駆動基板と電極基板とは対向している。半導体装置は、電極パッドに電圧を印加することにより、この電圧によって駆動領域を駆動(変形または偏向)させる機能を有している。
【0009】
駆動領域の駆動力は、駆動領域と電極パッドとの距離(以下、ギャップ)に影響を受けてしまう。そのため、駆動領域の駆動力を所望に制御し維持するためには、ギャップを高精度に保持し、維持する必要がある。
【0010】
所望の高さや厚みを精密に加工されたスペーサ部材によって、駆動基板と電極基板とを接合する半導体装置の実装構造において、ギャップを高精度に保持するためには、駆動基板と電極基板との間にスペーサ部材を介在させる。このとき例えば駆動基板を、スペーサ部材に確実に接合することが必要になる。このとき駆動基板とスペーサ部材とが接合できないと、駆動基板とスペーサ部材との間に意図しない非接合部(隙間)が発生してしまう。例えば駆動領域が駆動した際に、駆動基板には駆動領域が駆動することで生じる外力が加わる。これにより駆動基板が変形してしまい、ギャップが変動し、ギャップが不均一となり、ギャップが保持されなくなってしまう。よって駆動領域の駆動力が所望の値を維持できなくなってしまう。
【0011】
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、駆動基板を所望の接合部位に確実に接合することで、意図しない非接合部(隙間)の発生を防止し、駆動基板の実装による変形を抑制し、ギャップの変動を抑制でき、ギャップを所望な値となるように均一に保持することで所望の駆動特性を発揮することができる半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は目的を達成するために、駆動領域と、前記駆動領域を保持するフレームと、前記フレームに成膜された駆動基板側接合膜とを有する駆動基板と、前記駆動領域を駆動させる駆動電圧を印加可能な電極パッドを前記駆動領域に対向するように有し、前記駆動基板が積層する電極基板と、前記駆動基板側接合膜と前記電極基板との間に介在し、前記駆動基板側接合膜と前記電極基板とに当接し、前記駆動領域と前記電極パッドとの間の距離を所望に保持するための高さを有する複数の接合凸部と、を具備し、前記接合凸部は、前記接合凸部の表面の膜である凸部側接合膜と、前記凸部側接合膜よりも柔軟であり、前記凸部側接合膜の下に形成されている下地部材とを有し、前記凸部側接合膜と前記駆動基板側接合膜とに付着した接合阻害物を洗浄して除去した後に、前記接合凸部によって前記駆動基板と前記電極基板とを固相接合することを特徴とする半導体装置を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、駆動基板を所望の接合部位に確実に接合することで、意図しない非接合部(隙間)の発生を防止し、駆動基板の実装による変形を抑制し、ギャップの変動を抑制でき、ギャップを所望な値となるように均一に保持することで所望の駆動特性を発揮することができる半導体装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1乃至図4と図5A乃至図5Cを参照して第1の実施形態について説明する。なお図2,5A,5Cでは接合凸部40の図示を簡略化し、接合凸部40の詳細については図3A,5Bにて示している。
【0015】
図1と図2と図4とに示すよう半導体装置1は、駆動基板20と、駆動基板20が積層する電極基板30と、駆動基板20の駆動基板側接合膜である後述する接合膜23と電極基板30との間に介在し、接合膜23と電極基板30とに当接し、駆動基板20の後述する駆動領域21と電極基板30の後述する電極パッド31との間の距離を所望に保持するための高さを有する複数の接合凸部40とを有している。このような半導体装置1は、例えばMicro Electro Mechanical Systems(以下、MEMS)デバイスである。
【0016】
駆動基板20と電極基板30とは、厚み方向に並べられ積層して、接合する。駆動基板20と電極基板30とは、接合後において、駆動基板20と電極基板30との間(より詳細には、駆動領域21と電極パッド31との間)に、接合凸部40によって所望の距離(以下、ギャップ2)を形成可能に、接合する。駆動基板20と電極基板30とにおいて、互いに向かい合う面である駆動基板20の裏面20aと電極基板30の表面30aは、平面である。
【0017】
駆動基板20は、略平面であり、例えば矩形形状を有している。この駆動基板20は、例えば光学的な機能を有するミラーである駆動領域21と、駆動領域21を保持するフレーム22と、電極基板30に対向する裏面20aに成膜された接合膜23とを有している。
【0018】
駆動領域21は、後述する静電引力によって駆動する(変形する、または偏向する)。フレーム22は、中央に例えば円錐台形状の開口部22aを有している。駆動領域21は、開口部22aに対向するように電極基板30側に配設される。つまり駆動領域21は、フレーム22によって、フレーム22の中央に保持されており、駆動基板20の中央に保持されていることとなる。
【0019】
接合膜23は、例えば金である。なお裏面20aと駆動基板20の表面20bとは、フレーム22の裏面と表面とでもある。つまり接合膜23は、フレーム22の裏面に成膜された膜である。
【0020】
電極基板30は、略平面であり、例えば矩形形状を有している。電極基板30は、駆動領域21を駆動させる駆動電圧を印加可能な電極パッド31を駆動領域21に対向するように有している。
【0021】
電極パッド31は、駆動電圧を印加されることによって、静電引力を発生し、この静電引力によって駆動領域21を駆動させる(所望の形状に変形させる、または所望の角度に偏向させる)。電極パッド31は、駆動領域21に対向しているため、電極基板30の中央に配設されていることとなる。
【0022】
接合凸部40は、それぞれ高さが同一であり、本実施形態では電極基板30に且つ電極パッド31の外周縁と電極基板30の外周縁との間に配設されている。つまり接合凸部40は、電極パッド31に重ならないように、電極基板30の所望の位置に配設されている。
【0023】
接合凸部40は、駆動基板20と電極基板30との間に介在するスペーサ部材である。駆動基板20と電極基板30とが実装した後、この接合凸部40は、ギャップ2を所望に保持するための高さを有している。接合凸部40の高さは、所望のギャップ2と同一である。
【0024】
図3Aに示すように接合凸部40は、接合凸部40の表面の膜である接合膜40aと、接合膜40aの下に形成されている下地部材40bと、下地部材40bの下に形成されているバンプ40cとを有している。
【0025】
接合膜40aは、接合膜23と当接する接合面40dを有している。この接合面40dは、駆動基板20が接合凸部40と接合する面であり、接合膜40aの頂点を含む面である。全ての接合膜40aの接合面40dを合計した面積は、フレーム22の投影面積よりも小さい面積である。接合膜40aは、接合面40dにおいて、接合膜23と均等に当接し、接合膜23と固相接合する。この固相接合は、例えば表面活性化接合(Surface Activated Bonding、以下SAB)である。
【0026】
接合膜40aと接合膜23との下層には、密着層としてのCr膜やTi膜が成膜されていてもよい。接合膜40aは、例えば金である。
【0027】
下地部材40bは、接合膜40aの材料よりも柔軟な材料で形成されている。なお柔軟な、とは、下地部材40bのヤング率が接合膜40aのヤング率よりも小さいことを示す。接合膜40aが例えば金である場合、下地部材40bには、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金が好適である。この場合、例えば金である接合膜40aのヤング率は例えば略78Mpaであり、例えばアルミニウムである下地部材40bのヤング率は例えば略70Mpaである。これにより、下地部材40bは、接合膜40aよりも柔軟な構造となる。
【0028】
また下地部材40bは、接合膜40aよりも厚みを有しており、またバンプ40cに成膜されている厚膜である。本実施形態において、接合膜40aは厚みが例えば0.2μmとなるように、また下地部材40bは厚みが例えば2μmとなるように、接合膜40aと下地部材40bとはスパッタリングによって成膜されている。
【0029】
バンプ40cは、電極基板30に形成されている。より詳細には、バンプ40cは、電極基板30の一部を除去する加工によって作製される電極基板30における凸部である。つまり本実施形態においてバンプ40cは、電極基板30と一体であり、電極基板30と同一の部材によって形成されている。電極基板30の一部を除去する加工は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかである。
【0030】
なお接合凸部40は、電極基板30に配設されているが、これに限定する必要はない。接合凸部40は、図5Aと図5Bとに示すように例えばフレーム22(詳細には裏面20a)に配設されていてもよい。この場合、バンプ40cは、フレーム22(詳細には裏面20a)に形成されている。より詳細には、バンプ40cは、フレーム22の一部を除去する加工によって作製されるフレーム22における凸部である。つまりバンプ40cは、フレーム22と一体であり、フレーム22と同一の部材によって形成されている。フレーム22の一部を除去する加工は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかである。
【0031】
また接合凸部40は、図2と図5Aと図5Cとに示すようにフレーム22と電極基板30との少なくとも一方に配設されていてもよい。この場合、バンプ40cは、例えばフレーム22と電極基板30と(詳細には裏面20aと表面30aと)の少なくとも一方に形成されている。この場合、上記同様にバンプ40cは、電極基板30の一部とフレーム22の一部を除去する加工によって作製される電極基板30における凸部とフレーム22における凸部とである。またバンプ40cは、電極基板30とフレーム22とそれぞれ一体であり、電極基板30とフレーム22と同一の部材によって形成されている。電極基板30の一部とフレーム22の一部とを除去する加工は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかである。
【0032】
また本実施形態において、駆動基板20(詳細にはフレーム22)と電極基板30とは、例えばSi基板またはホウケイ酸ガラスである。バンプ40cは、上述したように電極基板30の一部を除去する加工によって作製される電極基板30における凸部であり、電極基板30と一体であり、電極基板30と同一の部材によって形成されている。またバンプ40cは、上述したようにフレーム22の一部を除去する加工によって作製されるフレーム22における凸部であり、フレーム22と一体であり、フレーム22と同一の部材によって形成されている。よってバンプ40cは、駆動基板20と電極基板30と同様に、例えばSi基板またはホウケイ酸ガラスである。
【0033】
次に本実施形態の作用について説明する。
(Step1)
電極基板30は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかによって電極基板30の一部を除去される。これにより凸部が電極基板30に形成される。この凸部がバンプ40cである。つまりバンプ40cが、電極基板30に形成される。バンプ40cには下地部材40bが形成され、下地部材40bには接合膜40aが成膜される。
このとき、表面30aとバンプ40cの頂面40eと接合面40dとは、略平行となる。
【0034】
(Step2)
接合膜23と接合膜40aとは、例えばArプラズマによって洗浄される。これにより接合膜23と接合膜40aとに付着している図示しない接合阻害物がプラズマによって除去される。接合阻害物とは、例えば表面酸化物や有機物である。
【0035】
(Step3)
駆動基板20と電極基板30とは、図示しない実装装置によって所望な位置に位置決めされ、図示しない接合ヘッドによって加熱される。これにより駆動基板20を通じて接合膜23は加熱され、電極基板30を通じて接合凸部40も加熱される。なお接合凸部40が加熱されることで、接合膜40aと下地部材40bとバンプ40cも加熱される。このとき接合膜23と接合膜40a(接合面40d)とにおいて、互いの接合面は固相拡散接合される。
【0036】
(Step4)
次に接合膜40aと駆動基板20とは、図示しない接合ヘッドによって押圧される。このとき上記したように加熱されている下地部材40bは、図3Bに示すように接合荷重によって押圧されて変形する。下地部材40bは接合膜40aよりも柔軟で且つ厚いため、例えば金の薄膜である金属接合部102,103のみを有する接合装置100の構造よりも、接合凸部40は変形しやすい。これにより駆動基板20の実装による変形が抑制され、ギャップ2の変動が抑制され、ギャップ2は所望な値となるように均一に保持される。
また接合膜23と接合膜40a(接合面40d)とにおいて、互いの接合面同士は上述した押圧によって密着する。そして接合膜23と接合膜40aとは、分子間力接合によって固相接合する。つまり駆動基板20と、接合凸部40が配設されている電極基板30とは、SABによって積層して接合する。
よって、半導体装置1は、接合装置100の構造と比較して、駆動基板20の歪み(凸凹)に追随して密着した接合を得ることとなる。このとき下地部材40bが主に変形するため、接合装置100の構造とは異なり駆動基板20を変形させることなく、接合の確実性が向上する。
また接合膜23と接合膜40aとは、金である。よって接合膜23と接合膜40aとの接合面には、酸化膜がつきにくく、酸化しにくく、接合性が向上することとなり、より強固に接合する。
【0037】
(Step5)
また接合凸部40の高さは、ギャップ2と同一である。よって駆動基板20と電極基板30との接合後において、駆動基板20と電極基板30とは、駆動基板20と電極基板30との間に、ギャップ2を形成した状態で接合する。このときギャップ2は、均一となり、接合凸部40によって所望の値を維持し保持することとなる。したがって、駆動領域21の駆動力は、所望の値を維持する。
また接合膜23と接合膜40aとは、金であり、酸化膜がつきにくく、互いに強固に接合するために、ギャップ2が所望量を保持される。
またこのとき駆動領域21と電極パッド31とは、半導体装置1の厚み方向において、同一直線状に位置することとなる。
【0038】
このように本実施形態では、接合膜23と接合膜40aとに付着している図示しない接合阻害物をプラズマによって洗浄して除去する。その後、駆動基板20と、接合凸部40が配設されている電極基板30とを、接合凸部40を介してSABによって接合する。
【0039】
このとき接合凸部40はギャップ2を所望に保持するための高さを有し、下地部材40bは接合膜40aよりも柔軟で且つ厚いため変形しやすい。そのため本実施形態では、駆動基板20と電極基板30とが接合する際に、下地部材40bを変形させることで、駆動基板20の実装による変形を抑制し、ギャップ2の変動を抑制でき、ギャップ2を所望な値となるように均一に保持した状態で、接合の確実性を向上することができる。これにより本実施形態では、所望の駆動特性を発揮することができる半導体装置1を提供することができる。
【0040】
また接合膜23と接合膜40aとは、金である。よって接合膜23と接合膜40aとは、押圧によってより強固に接合する。また金である接合膜23と接合膜40aとは、酸化膜がつきにくい状態で接合するため、ギャップ2を保持することができる。
【0041】
また本実施形態では、下地部材40bを接合膜40aよりも柔軟な構造とし、接合膜40aの厚みを例えば0.2μmとし、また下地部材40bの厚みを例えば2μmとしている。これにより本実施形態では、駆動基板20と電極基板30との接合率を、例えば下地部材40bを用いない場合に比べ、略1.6倍〜略2.2倍に向上させることができる。
【0042】
また本実施形態では、駆動基板20と電極基板30とにおける所望の部位がSABを用いて接合凸部40によって確実に接合するため、接合膜23と接合凸部40との間に意図しない非接合部である隙間の発生を防止することができる。
【0043】
また本実施形態では、駆動基板20の欠けなどのゴミの様に接合を阻害する図示しない異物が接合凸部40と接合凸部40との間に落ち込むことで、異物が接合膜23と接合膜40aとの間に挟まり、異物が接合膜23と接合膜40aとの接合を妨げてしまうことを低減することができる。これにより本実施形態では、駆動基板20と電極基板30との接合不良を防止することができる。
【0044】
なお本実施形態では、接合膜23と接合膜40aとの接合方法は、固相接合であればよく、例えばAu−Au熱圧着接合であってもよい。また接合膜23と接合膜40aとの接合方法は、SABに限定する必要はない。
【0045】
また本実施形態では、接合膜40aが、フレーム22の投影面積よりも小さい面積で接合膜23と当接する接合面40dを有していることで、駆動基板20と電極基板30とを所望の部位にて確実に接合することができる。
【0046】
また本実施形態では、バンプ40cを電極基板30と一体とし、電極基板30の一部を除去する加工によって全てのバンプ40cを作製することで、バンプ40cを電極基板30に形成する加工の手間を省くことができる。またこれにより本実施形態では、接合凸部40の高さにばらつきが生じることを防止することができる。また本実施形態では、電極基板30の一部を除去する加工によって全てのバンプ40cを作製するために、電極基板30とバンプ40cの頂面40eと接合面40dとを略平行にすることができる。これにより電極基板30と駆動基板20との間であればどこでもギャップ2を所望に保持することができる。
【0047】
次に図6と図7と図8A乃至図8Hとを参照して第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態と同一部位については同符合を付し、その詳細な説明は省略する。なお図6では接合凸部40の図示を簡略化し、接合凸部40の詳細については図7にて示している。
【0048】
図6に示すように半導体装置1は、駆動基板20と電極基板30との間に介在し、接合凸部40と共に駆動領域21と電極パッド31との間の距離(ギャップ2)を所望に保持するための厚みを有するスペーサ部材50とをさらに有している。駆動基板20とスペーサ部材50と電極基板30とは、厚み方向に並べられ積層して、接合する。スペーサ部材50は、電極基板30に積層して配設されている。なおスペーサ部材50は、駆動基板20に積層して配設されていてもよい。
【0049】
本実施形態では、ギャップ2は、接合凸部40の高さとスペーサ部材50の厚みとの和である。つまりスペーサ部材50は、接合凸部40と共にギャップ2を所望の値に保持可能である。
【0050】
スペーサ部材50は、略平面であり、例えば矩形形状を有している。スペーサ部材50は、駆動基板20と同じ面積を有している。スペーサ部材50は、例えばSi基板またはホウケイ酸ガラスである。スペーサ部材50は、スペーサ本体51と、駆動領域21と電極パッド31とに対向するようにスペーサ本体51に配設されるスペーサ開口部52とを有している。
【0051】
スペーサ開口部52の形状は、電極パッド31の形状と同一である。またスペーサ開口部52は、実装後に駆動(変形または偏向)する駆動領域21の形状を妨げない形状を有しており、スペーサ本体51の厚み方向においてスペーサ本体51を貫通している。
【0052】
また駆動基板20とスペーサ部材50と電極基板30とが積層する際、駆動領域21とスペーサ開口部52と電極パッド31とは、半導体装置1の厚み方向において、同一直線状に位置することとなる。
【0053】
接合凸部40は、図6と図7とに示すように本実施形態ではスペーサ本体51の駆動基板20側の表面51aの所望の位置に駆動領域21と電極パッド31とに対向しないように配設されている。本実施形態の接合凸部40は、駆動基板20と、接合凸部40が配設されているスペーサ部材50とをSABによって接合させるために用いられる。
【0054】
本実施形態のバンプ40cは、スペーサ本体51に形成されている。より詳細には、スペーサ本体51に形成されているバンプ40cは、スペーサ部材50の一部(より詳細には表面51aの一部)を除去する加工によって作製されるスペーサ部材50における凸部である。つまり本実施形態においてバンプ40cは、スペーサ部材50(より詳細にはスペーサ本体51)と一体であり、スペーサ部材50と同一の部材によって形成されている。スペーサ部材50の一部を除去する加工は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかである。
【0055】
バンプ40cは、上述したようにスペーサ部材50の一部を除去する加工によって作製されるスペーサ部材50における凸部であり、スペーサ部材50と一体であり、スペーサ部材50と同一の部材によって形成されている。よってバンプ40cは、スペーサ部材50と同様に、例えばSi基板またはホウケイ酸ガラスである。
【0056】
なお接合凸部40は、スペーサ部材50に配設されているが、これに限定する必要はない。接合凸部40は、図8A乃至図8Hに示すようにスペーサ部材50とフレーム22と電極基板30との少なくとも1つに配設されていればよい。そのため、バンプ40cも、スペーサ部材50とフレーム22と電極基板30との少なくとも1つに形成されていればよい。なお図8A乃至図8Hでは接合凸部40の図示を簡略化し、接合凸部40の詳細については図3Aと図5Bと図7とに示している。
【0057】
図7と図8Aと図8Bと図8Eと図8Fと図8Hとに示すように接合凸部40がスペーサ部材50に配設されている場合、バンプ40cは、上述したように表面51aとスペーサ本体51の電極基板30側の裏面51bとの少なくとも一方に形成されている。
【0058】
また図8Cと図8Eと図8Gと図8Hとに示すように接合凸部40がフレーム22に配設されている場合、フレーム22(詳細には裏面20a)に形成されているバンプ40cは、フレーム22の一部を除去する加工によって作製されるフレーム22における凸部である。つまりバンプ40cは、フレーム22と一体であり、フレーム22と同一の部材によって形成されている。フレーム22の一部を除去する加工は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかである。
また図8Dと図8Fと図8Gと図8Hとに示すように接合凸部40が電極基板30に配設されている場合、電極基板30(詳細には表面30a)に形成されているバンプ40cは、電極基板30の一部を除去する加工によって作製される電極基板30における凸部である。つまりバンプ40cは、電極基板30と一体であり、電極基板30と同一の部材によって形成されている。電極基板30の一部を除去する加工は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかである。
【0059】
また接合凸部40は、駆動基板20とスペーサ部材50とをSABによって接合させるために用いられるが、これに限定する必要はなく、スペーサ部材50と電極基板30とをSABによって接合させるために用いられていてもよい。そのため接合凸部40は、図8Bと図8Dと図8F乃至図8Hとに示すようにスペーサ部材50と電極基板30と(詳細には裏面51bと表面30aと)の少なくとも一方に配設されていればよい。この場合、バンプ40cもスペーサ部材50と電極基板30と(詳細には裏面51bと表面30aと)の少なくとも一方に形成されていればよい。
【0060】
次に本実施形態の作用について説明する。
(Step11)
スペーサ部材50(スペーサ本体51)は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかによってスペーサ部材50の一部を除去される。これにより凸部がスペーサ部材50に形成される。この凸部がバンプ40cである。つまりバンプ40cが、スペーサ部材50に形成される。バンプ40cには下地部材40bが形成され、下地部材40bには接合膜40aが成膜される。
このとき、表面51aと頂面40eと接合面40dとは、略平行となる。
【0061】
(Step12)
スペーサ部材50は、図示しない実装装置によって電極基板30上の所望な位置に位置決めされ、電極基板30に積層し、電極基板30と接合する。このとき電極パッド31とスペーサ開口部52とは、半導体装置1の厚み方向において同一直線状に位置する。
接合膜23と接合膜40aとは、例えばArプラズマによって洗浄される。これにより接合膜23と接合膜40aとに付着している図示しない接合阻害物がプラズマによって除去される。
【0062】
(Step13)
電極基板30と接合しているスペーサ部材50と、駆動基板20とは、図示しない実装装置によって所望な位置に位置決めされ、図示しない接合ヘッドによって加熱される。これにより駆動基板20を通じて接合膜23は加熱され、電極基板30とスペーサ部材50とを通じて接合凸部40も加熱される。なお接合凸部40が加熱されることで、接合膜40aと下地部材40bとバンプ40cも加熱される。このとき接合膜23と接合膜40a(接合面40d)とにおいて、互いの接合面は固相拡散接合される。
【0063】
(Step14)
上述したStep4の動作と略同様であるため詳細な説明は省略する。
【0064】
(Step15)
また接合凸部40の高さとスペーサ部材50の厚みとは、ギャップ2と同一である。よって駆動基板20とスペーサ部材50との接合後において、駆動基板20と電極基板30とは、駆動基板20と電極基板30との間に、ギャップ2を形成した状態で接合する。このときギャップ2は、均一となり、接合凸部40とスペーサ部材50とによって所望の値を維持し保持することとなる。したがって、駆動領域21の駆動力は、所望の値を維持する。
また接合膜23と接合膜40aとは、金であり、酸化膜がつきにくく、互いに強固に接合するために、ギャップ2が所望量を保持される。
またこのとき駆動領域21と電極パッド31とは、半導体装置1の厚み方向において、同一直線状に位置することとなる。
【0065】
このように本実施形態では、ギャップ2は、スペーサ部材50の厚みと接合凸部40の高さによって決定される。よって本実施形態では、第1の実施形態と比べて、より広いギャップ2を有する半導体装置1を提供することができる。さらに本実施形態では、駆動領域21の駆動量(変形量または偏向量)の大きな半導体装置1を提供することができる。
【0066】
また本実施形態では、上述した第1の実施形態と同様の効果も得ることができる。
【0067】
次に図9と図10Aと図10Bと図11Aと図11Bとを参照して第3の実施形態について説明する。前述した第1,2の実施形態と同一部位については同符合を付し、その詳細な説明は省略する。なお図9では接合凸部40の図示を簡略化し、接合凸部40の詳細については図10Aにて示している。
図9と図10Aと図10Bとに示すように本実施形態の接合凸部40は、接合凸部40の表面の膜である接合膜40aと、接合膜40aの下に成膜されている下地部材40bとを有している。
【0068】
接合凸部40は、第2の実施形態と同様に駆動領域21と電極パッド31とに対向しないようにスペーサ部材50(スペーサ本体51)の所望の位置に配設されている。また下地部材40bは、スペーサ部材50(表面51a)に配設されている。
【0069】
この下地部材40bは、スペーサ部材50(表面51a)に成膜された薄い金属膜であり、スペーサ部材50とは別体である。この下地部材40bは、スペーサ本体51上にスパッタやメッキ工法によって成膜された薄い金属膜の一部を除去する加工によって作製される。この薄い金属膜の一部を除去する加工は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかである。
【0070】
スペーサ部材50は、ギャップ2を所望に保持するためにスペーサ部材50の一部を除去する加工によって作製される。この加工は、研磨加工である。このとき表面51aと裏面51bとが表面30aと電極パッド31の表面31aと平行となるように、スペーサ部材50は平板状に作製される。なお表面51aと裏面51bとが裏面20aと平行になってもよい。この場合、スペーサ部材50は、駆動基板20側に配設される。
【0071】
本実施形態のギャップ2は、第2の実施形態と同様である。
【0072】
なお、接合凸部40は、スペーサ部材50に配設されているが、これに限定する必要はない。接合凸部40は、第2の実施形態における図8A乃至図8Hに示すようにスペーサ部材50とフレーム22と電極基板30との少なくとも1つに配設されていればよい。このとき下地部材40bは、スペーサ部材50とフレーム22と電極基板30との少なくとも1つに配設されていればよい。なお接合凸部40がスペーサ部材50とフレーム22と電極基板30との少なくとも1つに配設されている状態を簡略化している図は、第2の実施形態における図8A乃至図8Hと同様である。また接合凸部40がスペーサ部材50に配設されている状態を詳細に示す図は図10Aであり、接合凸部40がフレーム22に配設されている状態を詳細に示す図は図11Aであり、接合凸部40が電極基板30に配設されている状態を詳細に示す図は図11Bである。
【0073】
図8Aと図8Bと図8Eと図8Fと図8Hと図10Aに示すように接合凸部40がスペーサ部材50に配設されている場合、バンプ40cは、上述したように表面51aとスペーサ本体51の電極基板30側の裏面51bとの少なくとも一方に配設されている。
【0074】
図8Cと図8Eと図8Gと図8Hと図11Aとに示すようにフレーム22(裏面20a)に配設されている下地部材40bは、フレーム22上にスパッタやメッキ工法によって成膜された膜の一部を除去する加工によって作製される。この膜の一部を除去する加工は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかである。下地部材40bとフレーム22とは、別体である。
また図8Dと図8Fと図8Gと図8Hと図11Bとに示すように電極基板30(表面30a)に配設されている下地部材40bは、電極基板30上にスパッタやメッキ工法によって成膜された膜の一部を除去する加工によって作製される。この膜の一部を除去する加工は、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかである。下地部材40bと電極基板30とは、別体である。
【0075】
次に本実施形態の作用について説明する。
(Step21)
スペーサ部材50(スペーサ本体51)は、研磨加工される。このとき表面51aと裏面51bとが表面30aと表面31aと平行となるように、スペーサ部材50は平板状に作製される。
次に表面51aには、金属膜である下地部材40bがスパッタやメッキ工法によって成膜される。このとき、下地部材40bは、下地部材40bの一部をブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかによって除去する加工によって作製される。
【0076】
この後の動作は、上述した第2の実施形態のStep12からStep15までの動作方法と略同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0077】
本実施形態では、下地部材40bは、薄い金属膜である。よって本実施形態では、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかによって下地部材40bを除去する際に、加工を短時間にすることができる。これにより本実施形態では、安価な半導体装置1を提供することができる。
【0078】
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態の半導体装置の平面図である。
【図2】図2は、図1のA−A線における半導体装置の分解図であり、半導体装置の接合構造の接合前の断面図である。
【図3A】図3Aは、図2に示す接合凸部近傍の接合前の拡大断面図である。
【図3B】図3Bは、図2に示す接合凸部近傍の接合後の拡大断面図である。
【図4】図4は、半導体装置の接合構造の接合後の断面図である。
【図5A】図5Aは、フレームに配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図5B】図5Bは、図5Aに示す接合凸部近傍の拡大断面図である。
【図5C】図5Cは、フレームと電極基板とに配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図6】図6は、本発明の第2の実施形態の半導体装置の分解図である。
【図7】図7は、図2に示す接合凸部近傍の接合前の拡大断面図である。
【図8A】図8Aは、スペーサ部材の裏面に配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図8B】図8Bは、スペーサ部材の表面と裏面とに配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図8C】図8Cは、フレームに配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図8D】図8Dは、電極基板に配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図8E】図8Eは、スペーサ部材の表面とフレームとに配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図8F】図8Fは、スペーサ部材の裏面と電極基板とに配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図8G】図8Gは、フレームと電極基板とに配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図8H】図8Hは、フレームの表面と裏面と、フレームと、電極基板とに配設されている接合凸部を備える半導体装置の平面図である。
【図9】図9は、本発明の第3の実施形態の半導体装置の分解図である。
【図10A】図10Aは、図9に示す接合凸部近傍の接合前の拡大断面図である。
【図10B】図10Bは、図9に示す接合凸部近傍の接合後の拡大断面図である。
【図11A】図11Aは、フレームに配設されている接合凸部の近傍の拡大断面図である。
【図11B】図11Bは、電極基板に配設されている接合凸部の近傍の拡大断面図である。
【図12】図12は、従来の接合装置における接合部の拡大概略部分構成図である。
【図13】図13は、従来の接合装置における接合部の拡大概略部分構成図である。
【符号の説明】
【0080】
1…半導体装置、2…ギャップ、20…駆動基板、20a…裏面、20b…表面、21…駆動領域、22…フレーム、22a…開口部、23…接合膜(駆動基板側接合膜)、30…電極基板、30a…表面、31…電極パッド、31a…表面、40…接合凸部、40a…接合膜(凸部側接合膜)、40b…下地部材、40c…バンプ、40d…接合面、40e…頂面、50…スペーサ部材、51…スペーサ本体、51a…表面、51b…裏面、52…スペーサ開口部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動領域と、前記駆動領域を保持するフレームと、前記フレームに成膜された駆動基板側接合膜とを有する駆動基板と、
前記駆動領域を駆動させる駆動電圧を印加可能な電極パッドを前記駆動領域に対向するように有し、前記駆動基板が積層する電極基板と、
前記駆動基板側接合膜と前記電極基板との間に介在し、前記駆動基板側接合膜と前記電極基板とに当接し、前記駆動領域と前記電極パッドとの間の距離を所望に保持するための高さを有する複数の接合凸部と、
を具備し、
前記接合凸部は、前記接合凸部の表面の膜である凸部側接合膜と、前記凸部側接合膜よりも柔軟であり、前記凸部側接合膜の下に形成されている下地部材とを有し、
前記凸部側接合膜と前記駆動基板側接合膜とに付着した接合阻害物を洗浄して除去した後に、前記接合凸部によって前記駆動基板と前記電極基板とを固相接合することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記固層接合は、表面活性化接合であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記接合凸部は、前記下地部材の下に形成されているバンプをさらに有していることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記バンプは、前記フレームと前記電極基板との少なくとも一方に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記フレームに形成されている前記バンプは、前記フレームの一部を除去する加工によって作製される前記フレームにおける凸部であり、
前記電極基板に形成されている前記バンプは、前記電極基板の一部を除去する加工によって作製される前記電極基板における凸部であることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記フレームの一部を除去する加工と前記電極基板の一部を除去する加工とは、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記駆動基板と前記電極基板とは、Si基板またはホウケイ酸ガラスであることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記駆動基板側接合膜と前記凸部側接合膜とは、金であり、
前記下地部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記駆動基板側接合膜と前記凸部側接合膜とは、金であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記下地部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記駆動基板と前記電極基板との間に介在し、前記接合凸部と共に前記駆動領域と前記電極パッドとの間の距離を所望に保持するための厚みを有するスペーサ部材をさらに具備し、
前記バンプは、前記スペーサ部材と前記フレームと前記電極基板との少なくとも1つに形成されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記スペーサ部材に形成されている前記バンプは、前記スペーサ部材の一部を除去する加工によって作製される前記スペーサ部材における凸部であり、
前記フレームに形成されている前記バンプは、前記フレームの一部を除去する加工によって作製される前記フレームにおける凸部であり、
前記電極基板に形成されている前記バンプは、前記電極基板の一部を除去する加工によって作製される前記電極基板における凸部であることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記スペーサ部材の一部を除去する加工と前記フレームの一部を除去する加工と前記電極基板の一部を除去する加工とは、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかであることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記駆動基板と前記電極基板と前記スペーサ部材とは、Si基板またはホウケイ酸ガラスであることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記駆動基板側接合膜と前記凸部側接合膜とは、金であり、
前記下地部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記駆動基板側接合膜と前記凸部側接合膜とは、金であることを特徴とする請求項14に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記下地部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする請求項14に記載の半導体装置。
【請求項18】
前記駆動基板と前記電極基板との間に介在し、前記接合凸部と共に前記駆動領域と前記電極パッドとの間の距離を所望に保持するための厚みを有するスペーサ部材をさらに具備し、
前記下地部材は、前記スペーサ部材と前記フレームと前記電極基板との少なくとも1つに配設されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項19】
前記スペーサ部材は、前記距離を所望に保持するために前記スペーサ部材の一部を除去されて作製されることを特徴とする請求項18に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記スペーサ部材の一部を除去する加工は、研磨であることを特徴とする請求項19に記載の半導体装置。
【請求項21】
前記スペーサ部材に配設される前記下地部材は、前記スペーサ部材に成膜された膜の一部を除去する加工によって作製され、
前記フレームに配設される前記下地部材は、前記フレームに成膜された膜の一部を除去する加工によって作製され、
前記電極基板に配設される前記下地部材は、前記電極基板に成膜された膜の一部を除去する加工によって作製されることを特徴とする請求項20に記載の半導体装置。
【請求項22】
前記スペーサ部材に成膜された膜の一部を除去する加工と前記フレームに成膜された膜の一部を除去する加工と前記電極基板に成膜された膜の一部を除去する加工とは、ブラストとエッチングとレーザ加工とのいずれかであることを特徴とする請求項21に記載の半導体装置。
【請求項23】
前記駆動基板と前記電極基板と前記スペーサ部材とは、Si基板またはホウケイ酸ガラスであることを特徴とする請求項22に記載の半導体装置。
【請求項24】
前記駆動基板側接合膜と前記凸部側接合膜とは、金であり、
前記下地部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする請求項23に記載の半導体装置。
【請求項25】
前記駆動基板側接合膜と前記凸部側接合膜とは、金であることを特徴とする請求項23に記載の半導体装置。
【請求項26】
前記下地部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする請求項23に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図8H】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−110809(P2010−110809A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287903(P2008−287903)
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】