説明

半導体記憶装置及びその調整方法

【課題】初期設定時にアンチヒューズに書き込まれたデータが確実に得られるようにして内部信号のタイミング調整を実施できる半導体記憶装置及びその調整方法を提供する。
【解決手段】クロックと非同期に供給されるリセット信号を用いてアンチヒューズに書き込まれたデータを出力させるための信号であるDLLReset信号を生成し、該DLLReset信号を、内部信号のタイミング調整に必要なデータが書き込まれた複数のアンチヒューズを備えたアンチヒューズブロックへそれぞれ供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアンチヒューズに書き込まれたデータを用いて初期設定時に内部信号のタイミング調整を実施する半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報処理装置等では、CPUによる処理の高速化がより一層進んだ結果、半導体記憶装置に対するアクセス速度がシステムとしての処理速度のボトムネックとなってきている。そのため、半導体記憶装置に対するデータの書き込み時間や読み出し時間の短縮が強く要望され、それに伴って、数百MHzのクロックで動作するDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSDRAM(Synchronous DRAM)等が用いられ、さらにはクロック周期tCKが1.25〜2.5ns程度でも動作するDDR(Double Data Rate)3−SDRAMの開発も進んでいる。
【0003】
このように高速なクロックで動作する半導体記憶装置では、クロックに対する内部信号のSetup/Hold時間(以下、tIS/tIHと称す)の要求が厳しくなり、例えば上記DDR3−SDRAMでは、tIS/tIHの仕様値が100〜200psとなる。
【0004】
しかしながら、製造バラツキを考慮すると、全ての製品について、クロックに対する内部信号のtIS/tIHを上記仕様値内に収めるのは困難であり、製造上の歩留りを向上させるためには、内部信号の遅延量を調整してtIS/tIHの仕様値内に収めるための調整作業が必要となる。
【0005】
そこで、上記内部信号のタイミング調整には、従来からアンチヒューズが用いられている。アンチヒューズは、電気的に絶縁破壊させることで情報(Fuseデータ)を記憶するヒューズ素子である。アンチヒューズに書き込まれたFuseデータは、所定のコマンド信号によって読み出され、該Fuseデータにしたがって内部信号の遅延量を変更することで、tIS/tIHを仕様値内に収めることができる。
【0006】
この調整は、図4に示すドライバ回路に供給する信号AF[0]〜AF[n]を用いて複数のトランジスタをON/OFFすることで可能となる。例えば、n/2のAF[*]をHigh(ON)とし、残りのn/2のAF[*]をLow(OFF)とし(後述するように、アンチヒューズは、未書き込みの状態で0出力、1出力を任意に設定可能であり、書き込みによってその0/1出力を逆転させることができる)、これを基準に、例えば、図5に示すようにMRS CMD信号から生成された内部信号(CMDB信号)が遅れている時には、図4のOFF指定しているトランジスタを書き込みによってONに変えることで、ドライブ能力を高めて内部信号の遅延量を少なくすることができる。逆にトランジスタのOFFを増やすことで内部信号の遅延量を大きくことができる。そのため、内部Latch CLK信号(CLK)に対して、tIS、tIHの調整が可能となる。この説明では、全てのトランジスタを同一サイズとしたが、各トランジスタのサイズを2のべき乗の比例して変えることでアンチヒューズの数を少なくすることも可能である。
【0007】
アンチヒューズは、上記内部信号のタイミング調整の他に、従来、不良メモリセルの救済にも用いられ、半導体記憶装置では、初期設定時に、これらのFuseデータの読み出し、及び読み出したFuseデータを用いた処理を実施する。なお、上記内部信号のタイミング調整用のFuseデータは、初期設定時に供給されるMRS CMD信号(Mode Register Set Command)に基づいて生成されるFuse読み出し信号を用いて読み出されていた。
【0008】
図6に示すように、アンチヒューズブロック1(図3参照)は、Fuse読み出し信号を保持するリセット(Reset)保持回路11と、Fuseデータが記録されたアンチヒューズ(AntiFuse)部12と、アンチヒューズ部12から出力された情報をデコードし、FuseデータAF[n:0]として出力するヒューズデコーダ部(Fuse Decode Counter)13とを有する。
【0009】
図7に示すように、アンチヒューズブロック1は、リセット保持回路11に入力されるFFRST信号によりFuse読み出し信号が受け入れ可能になる。リセット保持回路11は、Fuse読み出し信号が入力されると、該Fuse読み出し信号を保持すると共に、アンチヒューズ部12へFuseデータを出力させるためのAFLOAD信号を出力する。
【0010】
アンチヒューズ部12は、ヒューズ素子を挟んでドレインどうしが接続されたPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタから成る複数の記憶部を備え、各記憶部はヒューズ素子の状態(切断/未切断)に応じて「High」または「Low」信号を出力する。各記憶部から出力された信号はヒューズデコーダ部13によってデコードされ、FuseデータAF[n:0]として出力される。
【0011】
アンチヒューズブロック1は、FuseデータAF[n:0]を出力するためのタイミング信号が異なることを除けば、不良メモリセルを救済するためのアンチヒューズブロックと同様の回路構成を用いればよく、図6に示した回路に限定されるものではない。
【0012】
図3は、内部信号の遅延量調整用のFuseデータを読み出すために、従来の冗長回路と同様にMRS CMD信号でFuseデータを読み出す場合のアンチヒューズ制御回路の構成を示すブロック図であり、図4は図3に示した遅延切替回路の構成例を示す回路図である。また、図5は図3に示したラッチ回路の動作を示すタイミングチャートである。図6は図3に示したアンチヒューズブロックの構成例を示す回路図であり、図7は図6に示したアンチヒューズブロックの動作を示すタイミングチャートである。
【0013】
図3に示すように、従来のアンチヒューズ制御回路は、Fuseデータが記録され、該Fuseデータを遅延切替回路2へ供給するアンチヒューズブロック1と、アンチヒューズブロック1から出力されたFuseデータにしたがってMRS CMD信号から生成された内部信号(CMDB信号)の遅延量を切り替える遅延切替回路2と、遅延切替回路2から出力されたCMDB信号を検知し、クロックCLKに同期したコマンド(PMDCMDT)信号を生成するラッチ回路4と、ラッチ回路4から出力されたPMDCMDT信号を、PMRS信号及びADD2信号の値に応じてFuse読み出し信号として出力するFuse読み出し信号生成回路5とを有する。
【0014】
アンチヒューズにより内部信号の遅延量を調整する場合、ラッチ回路4の出力信号をそのまま出せば、未書き込みで「0」、書き込みで「1」が出力されるが、ラッチ回路4の出力信号を反転して出せば、未書き込みで「1」、書き込みで「0」となり、前述のドライバ回路が有するトランジスタのON/OFFが任意に設定できることがわかる。
【0015】
CMDB信号は、初期設定時に半導体記憶装置の各種入力信号にしたがって生成されるMRS CMD信号を基に生成される。PMRS信号及びADD2信号は、Fuse読み出し信号を出力するためのゲート信号として用いられる、初期設定時に半導体記憶装置の各種入力信号にしたがって生成されるコード信号である。
【0016】
Fuse読み出し信号生成回路5から出力されたFuse読み出し信号は、複数のアンチヒューズを備えたアンチヒューズブロック1へ供給され、アンチヒューズブロック1は、Fuse読み出し信号を受けて、内部に書き込まれたFuseデータを出力する。
【0017】
図4に示すように、遅延切替回路2は、ドレインどうしが接続されたPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタから構成されるドライバ回路と、ドライバ回路のPチャネルMOSトランジスタに電源電圧を供給する、並列に接続された複数の調整用PチャネルMOSトランジスタと、ドライバ回路のNチャネルMOSトランジスタに接地電位を供給する、並列に接続された複数の調整用NチャネルMOSトランジスタとを有する構成である。アンチヒューズブロック1から読み出されたFuseデータAF[n:0]は、並列に接続された複数の調整用PチャネルMOSトランジスタ及び複数の調整用NチャネルMOSトランジスタに供給され、それぞれのON/OFF制御に用いられる。
【0018】
遅延切替回路2は、ドライバ回路と共に動作する調整用PチャネルMOSトランジスタ及び調整用NチャネルMOSトランジスタの数をそれぞれ変更することで、入力されたCMDB信号を所定の遅延量だけ遅延させて出力する。
【0019】
図5に示すように、ラッチ回路4は、遅延切替回路2から出力された遅延量調整後のCMDB信号を検知し、クロックCLKに同期した、アンチヒューズブロック1からFuseデータを読み出すのに必要なコマンド信号PMDCMDT信号を出力する。このとき、ラッチ回路4でCMDB信号を検知するためには、上述したようにCMDB信号が立ち下がってからクロックCLKが立上るまでの時間であるSetup時間(tIS)及びクロックCLKが立上ってからCMDB信号が立上るまでの時間であるHold時間(tIH)をそれぞれ確保する必要がある。
【0020】
ラッチ回路4から出力されたPMDCMDT信号は、PMRS信号及びADD2信号がそれぞれ「High」のとき、Fuse読み出し信号生成回路5からFuse読み出し信号として出力される。
【0021】
先行技術文献情報なし。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
従来、DRAM等の半導体記憶装置を初期設定する際には、電源の立ち上がりで発生させるPower−On信号(以下、PON)や初期設定のためのCMD(MRS CMD)を用いて動作させている場合が多い。しかしながら、これらの動作は不確定であり、必ず実行されるとは限らない。例えば、PON信号は、システムによる電源投入時の電圧及びその傾きなどにより動作せず、保障できない場合が考えられる。また、内部でCMD信号を発生する場合は、高い動作周波数下での厳しいtIS/tIH条件下においては、CLKとCMDのtIS/tIHにずれが発生した場合に、CMD信号が生成されず、動作しなくなる場合が考えられる。逆に言えば、タイミング調整を行ってこそ正しくコマンドを取り込むことができるのであって、未調整、あるいは電源投入時のフリップフロップがどうなっているかは不定である。そのため、内部遅延値がどう設定されているかは不明であり、正しいコマンドの取り込みが行える保証はなく、今後の高い動作周波数条件下において、これらの不確定要素から100%の動作保障をすることは難しい。
【0023】
上述したように従来のアンチヒューズ制御回路では、初期設定時に生成されるFuse読み出し信号によってアンチヒューズブロックからFuseデータが出力される。そのため、図8に示すように、初期設定時にクロックCLKとCMDB信号の位相関係がずれていると、上記tIS/tIHの仕様値を確保できずにラッチ回路からPMDCMDT信号が出力されず、Fuse読み出し信号が生成されないおそれがある。
【0024】
その場合、アンチヒューズブロックからFuseデータが出力されないため、遅延量切替回路にてCMDB信号の遅延量が切り替わることもなく、半導体記憶装置が正常に動作しなくなってしまう。
【0025】
また、Fuse読み出し信号が生成されなければ、半導体記憶装置の組み立て後に実施する、アンチヒューズにFuseデータを書き込むための調整試験(上記内部信号のタイミング調整)が不能となる。
【0026】
特に、より高いクロック周波数で動作することが予想される今後の半導体記憶装置では、上記tIS/tIHに対する規定も益々厳しくなり、上記のような不確定要素から半導体記憶装置の正常動作を保障することがより困難になる。
【0027】
本発明は上記したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、初期設定時にアンチヒューズに書き込まれたデータが確実に得られるようにして内部信号のタイミング調整を実施できる半導体記憶装置及びその調整方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記目的を達成するため本発明の半導体記憶装置は、初期設定時に生成される内部信号のタイミング調整に必要なデータが書き込まれる複数のアンチヒューズを備えたアンチヒューズブロックと、
前記データにしたがって前記内部信号を所定の遅延量で遅延させる遅延量切替回路と、
前記遅延量切替回路から出力される前記遅延後の内部信号を基に、前記アンチヒューズブロックから前記データを読み出すのに必要なコマンド信号を生成するラッチ回路と、
前記コマンド信号及びクロックと非同期に供給されるリセット信号を用いて生成する、前記アンチヒューズから前記データを出力させるための信号であるDLLReset信号を前記アンチヒューズブロックへ供給するDLLリセット信号生成回路と、
を有する。
【0029】
一方、本発明の半導体記憶装置の調整方法は、初期設定時にアンチヒューズに書き込まれたデータを用いて内部信号のタイミング調整を実施する半導体記憶装置の調整方法であって、
クロックと非同期に供給されるリセット信号を用いて前記アンチヒューズから前記データを出力させるための信号であるDLLReset信号を生成し、
前記DLLReset信号を、前記内部信号のタイミング調整に必要なデータが書き込まれた複数のアンチヒューズを備えたアンチヒューズブロックへ供給する方法である。
【0030】
上記のような半導体記憶装置では、クロックと非同期に供給されるリセット信号を用いてアンチヒューズからデータを出力させるための信号であるDLLReset信号を生成するため、クロック周波数が高くてもDLLReset信号を確実に生成され、アンチヒューズに書き込まれたデータが確実に出力される。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、アンチヒューズからデータを出力させるためのDLLReset信号が確実に生成されるため、内部信号の遅延量をアンチヒューズに書き込まれたデータによって所望の値に確実に切り替えることが可能になり、ラッチ回路からコマンド信号が確実に出力される。よって、半導体記憶装置の組み立て後に実施する、アンチヒューズにデータを書き込むための調整試験(内部信号のタイミング調整)を確実に実施できる。
【0032】
また、より高いクロック周波数で動作することが予想される今後の半導体記憶装置であっても、アンチヒューズに書き込まれたデータを確実に得ることができるため、クロックに対する内部信号のtIS/tIHの仕様値を満たす半導体記憶装置が得られる。そのため、半導体記憶装置の製造上の歩留りが向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
次に本発明について図面を参照して説明する。
【0034】
図1は本発明のアンチヒューズ制御回路の一構成例を示す回路図であり、図2は本発明のアンチヒューズ制御回路が有するラッチ回路の動作を示すタイミングチャートである。
【0035】
図1に示すように、本発明のアンチヒューズ制御回路は、Fuse読み出し信号生成回路5に代えてDLLリセット信号生成回路を用いている点が図3に示した従来のアンチヒューズ制御回路と異なっている。その他の構成及び動作は従来のアンチヒューズ回路と同様であるため、その説明は省略する。
【0036】
図1に示すように、本発明のアンチヒューズ制御回路が有するDLLリセット信号生成回路6は、従来のFuse読み出し信号生成回路5と同様に、ラッチ回路から出力されたPMDCMDT信号に基づきDLLReset信号を出力する。このとき、コード信号であるPMRS信号及びADD2信号の値に応じてDLLReset信号の出力/非出力を制御する。
【0037】
さらに、本発明のアンチヒューズ制御回路が有するDLLリセット信号生成回路6では、DDR3−SDRAMにて採用された、システムのPower−OnからMRS CMD信号が生成されるまでの期間(初期設定期間)に外部から供給される、クロックCLKと非同期なRESET信号が入力された場合もDLLReset信号を生成して出力する。
【0038】
このようにクロックCLKと非同期なRESET信号を用いてDLLReset信号を生成することで、クロック周波数が高くてもDLLReset信号を確実に生成できるため、アンチヒューズブロックから確実にFuseデータが出力される。したがって、図2に示すように、CMDB信号の遅延量をFuseデータによって所望の値に確実に切り替えることが可能になり、ラッチ回路からPMDCMDT信号が確実に出力される。
【0039】
この遅延量の調整例について図9を用いて説明する。
【0040】
図9は図1に示したアンチヒューズブロック1の回路例を示している。図9に示すアンチヒューズ(AutiFuse)部12は、TestCode信号で動作するClked Inverterを用い、テストモード時にアンチヒューズ部12の記憶部に1/0をセットすることにより、任意のデータを擬似的に記憶部にラッチさせ、プログラマブルにてヒューズを切ることなく図4に示したトランジスタのON/OFFを設定可能にしている。このようにTestCode信号を用い、強制的に調整量を入力することで遅延量を変化させることができる。その設定は実使用の高速条件下ではなく、tIS/tIHが比較的緩い低速条件下にて擬似的にTestCodeにてAF[*]を入力し、これを回路内にてラッチさせ、高速条件下にて動作確認を行い、調整量を可変させることで高速条件下での動作状態を見出すことが可能となる。
【0041】
よって、半導体記憶装置の組み立て後に実施する、アンチヒューズにFuseデータを書き込むための調整試験(内部信号のタイミング調整)を確実に実施できる。
【0042】
また、より高いクロック周波数で動作することが予想される今後の半導体記憶装置であっても、アンチヒューズブロックに書き込まれたFuseデータを確実に得ることができるため、クロックCLKに対する内部信号のtIS/tIHの仕様値を満たす半導体記憶装置が得られる。そのため、半導体記憶装置の製造上の歩留りが向上する。
【0043】
本発明では、半導体記憶装置を例にして、図1に示したように、MRS信号もしくはCLKと非同期なリセット信号からの双方によってDLL−Reset信号を生成可能とし、確実に自己回路内の遅延量の調整を可能としているが、このリセット信号を利用したFuse読み出しによる自己回路内の遅延量調整については、半導体記憶装置だけではなく、一般的な半導体装置にも応用可能であることは簡単に推測できる。
【0044】
なお、RESET信号を用いて初期設定を行う例としては、CPUのパワーオンリセットが考えられる。しかしながら、CPUは、リセット信号と称するSTART信号によりROM等に格納されたプログラムを読み出し、周辺機器の初期設定に必要なデータを読み出す動作である。したがって、本発明のようにリセット信号を半導体装置内部のタイミング調整に用いるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明のアンチヒューズ制御回路の一構成例を示す回路図である。
【図2】本発明のアンチヒューズ制御回路が有するラッチ回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】従来のアンチヒューズ制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した遅延切替回路の構成例を示す回路図である。
【図5】図3に示したラッチ回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】図3に示したアンチヒューズブロックの構成例を示す回路図である。
【図7】図6に示したアンチヒューズブロックの動作を示すタイミングチャートである。
【図8】従来のアンチヒューズ制御回路が有するラッチ回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図9】アンチヒューズ部の読出しデータを強制的に変える例を示す回路図である。
【符号の説明】
【0046】
1 アンチヒューズブロック
2 遅延切替回路
4 ラッチ回路
5 Fuse読み出し信号生成回路
6 DLLリセット信号生成回路
11 リセット保持回路
12 アンチヒューズ部
13 ヒューズデコーダ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
初期設定時に生成される内部信号のタイミング調整に必要なデータが書き込まれる複数のアンチヒューズを備えたアンチヒューズブロックと、
前記データにしたがって前記内部信号を所定の遅延量で遅延させる遅延量切替回路と、
前記遅延量切替回路から出力される前記遅延後の内部信号を基に、前記アンチヒューズブロックから前記データを読み出すのに必要なコマンド信号を生成するラッチ回路と、
前記コマンド信号及びクロックと非同期に供給されるリセット信号を用いて生成する、前記アンチヒューズから前記データを出力させるための信号であるDLLReset信号を前記アンチヒューズブロックへ供給するDLLリセット信号生成回路と、
を有する半導体記憶装置。
【請求項2】
初期設定時にアンチヒューズに書き込まれたデータを用いて内部信号のタイミング調整を実施する半導体記憶装置の調整方法であって、
クロックと非同期に供給されるリセット信号を用いて前記アンチヒューズから前記データを出力させるための信号であるDLLReset信号を生成し、
前記DLLReset信号を、前記内部信号のタイミング調整に必要なデータが書き込まれた複数のアンチヒューズを備えたアンチヒューズブロックへ供給する半導体記憶装置の調整方法。
【請求項3】
初期設定時にアンチヒューズに書き込まれたデータを用いて内部信号のタイミング調整を実施するための半導体装置の調整方法であって、
前記半導体装置の内部で生成されるコマンド信号及びクロック信号と非同期に供給されるリセット信号を用いて、自回路内に設けられた前記アンチヒューズに書き込まれたデータを読み込み、
前記内部信号のタイミング調整を行う半導体装置の調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−122807(P2007−122807A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−313387(P2005−313387)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】