説明

単一照明および多重照明システムおよび方法

電子回路基板の表面上に半田ペーストを堆積するためのステンシル印刷装置が、フレームと、前記フレームに結合され、複数の小孔を有したステンシルと、前記フレームに結合されたディスペンサーであてって、前記ステンシルおよび前記ディスペンサーが、電子回路基板上に半田ペーストを堆積するようにしたディスペンサーと、電子回路基板の画像を取込むように構成された画像システムと、画像システムに結合され、画像を取込むために前記画像システムの動作を制御する制御装置とを具備する。前記画像システムは、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むように構成されたカメラ要素と、長波長光を生成することによって前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明するように構成された長波長光源を備えた第1の照明要素とを具備する。他の実施形態および方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料を供給するための装置および方法に関し、特に、半田ペーストをスクリーンまたはステンシル印刷装置によってプリント基板のような電子回路基板上に印刷するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
回路基板の製造には、一般的に、ステンシル印刷機によって回路基板上に半田ペーストを印刷することが含まれる。典型的に、回路基板はパッドその他の導電性表面から成るパターンを有しており、該パターンの上に半田ペーストが堆積される。こうした回路基板は、ステンシル印刷機内に給送される。半田ペーストが該回路基板に印刷される前に、フィデューシャルと称される回路基板上の1または複数の小穴またはマークを用いて、該回路基板は、印刷機のステンシルまたはスクリーンに対して位置決めされる。回路基板が位置決めされると、該回路基板はステンシルへ向けて上動させられ(或いは、他の構成では、ステンシルが下動する)、半田ペーストがステンシルに供給され、ワイパーブレード(またはスクイージ)がステンシルを横断して、半田ペーストが、ステンシルに形成された小孔を通して前記基板上に押出される。
【0003】
ステンシル印刷機の従来技術には、供給ヘッドから第1と第2のワイパーブレードの間に半田ペーストが供給され、印刷ストロークで前記第1と第2のワイパーブレードの一方を用いて、前記ステンシルを横断させて前記半田ペーストを横断させる或いはならすようにしたものがある。第1と第2のワイパーブレードは、交替する基板上で連続的に半田ペーストを連続的にステンシルの小孔を通して押しならし、一連の回路基板の各々に印刷するために用いられる。前記ワイパーブレードは、典型的に、ステンシルに対して傾斜しており、半田ペーストに下方へ圧力を与えて、該半田ペーストをステンシルの前記小孔から押出すようになっている。他の従来技術のステンシル印刷機では、供給ヘッドが加圧されて半田ペーストが小孔を通して押出され、ワイパーブレードは、印刷ストロークで、ステンシルから余分な半田ペーストを掻き取るために用いられる。
【0004】
半田ペーストが回路基板上に供給された後、場合によっては、回路基板のパッド上へ堆積された半田ペーストの正確度を検査するために、画像システムによって、回路基板および/またはステンシルの所定領域の画像が取込まれる。画像システムの他の用途には、回路基板の電子的パッドにステンシルの開口部を位置決めするために、印刷に先立って行われる既述のステンシルと回路基板との位置決めが含まれる。こうした画像システムは、フリードマン(Freeman)に付与され本出願人に譲渡された米国再発行特許第34615号、米国特許第5060063号に開示されており、該2つの特許は、本願と一体をなすものとして参照する。2005年11月10日に出願され本出願人に譲渡されたプリンス(Prince)の米国特許出願第11/272192号「ステンシル印刷機用の画像システムおよび方法」には、改良された画像システムが開示されており、該出願は、本願と一体をなすものとして参照する。
【0005】
例えば、回路基板のような基板上への半田ペーストの一貫したモデリングは、画像化された堆積物の形状、線明度または一般的な品質の変化にかかわらず、視覚システムの二次元画像化性能、および、その後の該画像に基づいた検査を容易に最適化するために必要である。良好に形成された半田ペーストの堆積物は、概ね鉛直な側面と、光路(回路基板の平面に対して概ね垂直な軸)に対して垂直な比較的平坦な頂面とを有している。このように概ね垂直に配向され微細なきめのある表面は、表面を軸内白色光で照明する従来の照明技術を用いて比較的一貫性を以って画像化される。軸内照明によれば、半田ペーストの堆積部の表面からの散乱光の最強の成分が光路沿いに帰還し、画像システムによって収集される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国再発行特許第34615号明細書
【特許文献2】米国特許第5060063号明細書
【特許文献3】米国特許出願第11/272192号明細書
【特許文献4】米国特許出願第11/345432号明細書
【特許文献5】米国特許第6738505号明細書
【特許文献6】米国特許第6891967号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これに対して軸内照明が、入射角に対して概ね垂直でない表面にあたる場合には、該表面からの散乱光の最強の成分は、光路または軸内検査線からはずれ、そして画像システムによって収集されない。特に、良好に形成されなかった半田ペーストの堆積物の傾斜した側面および不規則な頂面は、効果的に照明されず、従って、軸内照明だけでは一層検査が難しくなる。
【0008】
白色光を用いると、ある範囲の波長の可視光が表面から(表面形状に依存して)軸内または軸外の何れかに反射する。こうした白色光は、一般的に半田ペーストが堆積していないパッドでて軸内に強く反射する。と言うのは、こうしたパッドは典型的に清浄で、かつ、検査線に対して垂直であるからである。然しながら、近時の基板のパッドを清浄に保つための犠牲皮膜および保護皮膜の使用によって、半田ペーストが堆積されていないパッドからの軸内反射レベルが低減している。このような反射の低下によって、半田ペーストが堆積していないパッドと半田ペーストの堆積物があるパッドとの識別が一層困難になっている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの特徴によれば、前記電子回路基板の表面上に半田ペーストを堆積するためのステンシル印刷装置が提供される。ある形態では、該ステンシル印刷装置は、フレームと、前記フレームに結合され、複数の小孔を有したステンシルと、前記フレームに結合され複数の小孔を有したステンシルと、前記フレームに結合されたディスペンサーであって、前記ステンシルおよび前記ディスペンサーが、電子回路基板上に半田ペーストを堆積するように形成されたディスペンサーと、電子回路基板の画像を取込むように構成された画像システムであって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むように構成されたカメラ要素と、長波長光を生成することによって前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明するように構成された長波長光源を備えた第1の照明要素とを具備した画像システムと、画像システムに結合され、画像を取込むために前記画像システムの動作を制御する制御装置とを具備する。
【0010】
ある形態では、前記長波長光が赤外線を含む。ある形態では、前記赤外線が近赤外線を含む。ある形態では、前記長波長光が、670nmより長い波長有する光を含む。ある形態では、長波長光が、825nmより短い波長有する光を含む。ある形態では、前記長波長光が約735nmの波長を有する光を含む。
【0011】
ある形態では、長波長光源が、前記長波長光を生成する少なくとも1つの長波長LEDを具備する。ある例では、少なくとも1つの長波長LEDが複数の長波長LEDを含む。ある実施形態では、第1の照明要素が、更に白色光を生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する白色光源を具備する。ある形態では、長波長光源が、前記長波長光を生成する少なくとも1つの長波長LEDを具備し、前記白色光源が、白色光を生成する少なくとも1つの白色光LEDを具備する。
【0012】
ある形態では、第1の照明要素は、長波長光および白色光を生成する場合、前記少なくとも1つの長波長LEDが結合されている第1の回路分岐と、前記少なくとも1つの白色光LED少なくとも1つの第2の回路分岐の双方に実質的に同一の電流が印加されるように構成されている。ある例では、前記実質的に同一の電流が約80mAである。ある例では、前記第1の照明要素が、前記少なくとも1つの第1の回路分岐と前記少なくとも1つの第2の回路分岐の少なくとも一方に結合された少なくとも1つの抵抗器を含み、前記長波長光および前記白色光を生成するとき、少なくとも1つの第1の回路分岐と前記少なくとも1つの第2の回路分岐とに実質的に同一の電流が印加されるようになっている。
【0013】
ある形態では、第1の照明要素が、実質的に同時に前記白色光と前記長波長光とを生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明するようになっている。ある形態では、第1の照明要素が、前記電子回路基板の表面に対して概ね垂直な第1の軸に沿って長波長光を生成する軸内照明要素を含む。ある形態では、更に、前記第1の軸に対して傾斜した第2の軸に実質的に沿って光を生成する軸外照明要素を具備する。ある形態では、軸内照明要素が、更に、実質的に第1の軸に沿って白色光を生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する白色光源を具備する。
【0014】
ある形態では、第1の照明要素は、更に、長波長光が少なくとも前記電子回路基板の一部実質的に均一に照明するように形成された少なくとも1つのデフューザーを具備する。ある形態では、前記画像が電子回路基板のパッド上の半田ペーストの対象部分を含む。前記制御装置が、電子回路基板の少なくとも1つのパッド上の望ましい半田ペーストの堆積物の正確度を測定するために、前記画像上に第1のコントラスト認識プロセスを実施するように構成されたプロセッサーを含む。ある例では、前記画像システムが、前記ステンシル画像を取込むように構成されており、前記プロセッサーが、更に、ステンシル上の望ましくない半田ペーストの堆積物を検知するために、ステンシルの画像上に第2のコントラスト認識プロセスを実施するように構成されている。
【0015】
本発明の他の特徴によれば、電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むための画像装置が提供される。ある形態では、該画像装置は、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むように構成されたカメラ要素と、長波長光を生成することによって前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明するように構成された長波長光源を具備した第1の照明要素とを具備する。
【0016】
ある形態では、前記長波長光が赤外線を含む。ある形態では、前記赤外線が近赤外線を含む。ある形態では、前記長波長光が、670nmより長い波長有する光を含む。ある形態では、長波長光が、825nmより短い波長有する光を含む。ある形態では、前記長波長光が約735nmの波長を有する光を含む。
【0017】
ある形態では、長波長光源が、前記長波長光を生成する少なくとも1つの長波長LEDを具備する。ある例では、少なくとも1つの長波長LEDが複数の長波長LEDを含む。ある実施形態では、第1の照明要素が、更に白色光を生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する白色光源を具備する。ある形態では、長波長光源が、前記長波長光を生成する少なくとも1つの長波長LEDを具備し、前記白色光源が、白色光を生成する少なくとも1つの白色光LEDを具備する。
【0018】
ある形態では、第1の照明要素は、長波長光および白色光を生成する場合、前記少なくとも1つの長波長LEDが結合されている第1の回路分岐と、前記少なくとも1つの白色光LED少なくとも1つの第2の回路分岐の双方に実質的に同一の電流が印加されるように構成されている。ある例では、前記実質的に同一の電流が約80mAである。ある例では、前記第1の照明要素が、前記少なくとも1つの第1の回路分岐と前記少なくとも1つの第2の回路分岐の少なくとも一方に結合された少なくとも1つの抵抗器を含み、前記長波長光および前記白色光を生成するとき、少なくとも1つの第1の回路分岐と前記少なくとも1つの第2の回路分岐とに実質的に同一の電流が印加されるようになっている。ある形態では、前記第1の照明要素が、実質的に同時に前記白色光と前記長波長光とを生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明するようになっている。
【0019】
ある形態では、第1の照明要素が、前記電子回路基板の表面に対して概ね垂直な第1の軸に沿って長波長光を生成する軸内照明要素を含む。ある形態では、更に、前記第1の軸に対して傾斜した第2の軸に実質的に沿って光を生成する軸外照明要素を具備する。ある例では、軸内照明要素が、更に、実質的に第1の軸に沿って白色光を生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する白色光源を具備する。
【0020】
ある形態では、第1の照明要素は、更に、長波長光が、少なくとも前記電子回路基板の一部実質的に均一に照明するように形成された少なくとも1つのデフューザーを具備する。ある形態では、前記画像が電子回路基板のパッド上の半田ペーストの対象部分を含む。ある形態では、画像システムが、更に、前記ステンシル上の望ましくない半田ペーストの対象部分を含む前記ステンシルの画像を取込むように構成されている。
【0021】
本発明の他の特徴によれば、電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むための装置が提供される。ある形態では、前記画像装置が、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むように構成されたカメラ要素と、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を長波長光で照明する手段を具備した第1の照明要素とを具備する。
【0022】
ある形態では、前記長波長光が赤外線を含む。ある形態では、前記赤外線が近赤外線を含む。ある形態では、前記長波長光が、670nmより長い波長有する光を含む。ある形態では、前記長波長光が825nmより短い波長有する光を含む。ある形態では、前記長波長光が約735nmの波長を有する光を含む。
【0023】
ある形態では、第1の照明要素が、更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を白色光で照明する白色光源を具備する。ある形態では、前記表面の少なくとも一部を照明するための手段が、前記電子回路基板の表面に対して実質的に垂直な第1の軸に沿って長波長光を生成することによって、前記表面の少なくとも一部を照明するための軸内手段を含む。ある形態では、更に、前記第1の軸に対して傾斜した第2の軸に実質的に沿って光を生成する軸外照明要素を具備する。ある例では、前記軸内手段が、更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を白色光で照明する白色光源を具備する。
【0024】
ある形態では、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する手段が、少なくとも1つの長波長LEDを具備する。ある形態では、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する手段は、更に、長波長光が、少なくとも前記電子回路基板の一部実質的に均一に照明するように形成された少なくとも1つのデフューザーを具備する。
【0025】
更に本発明の他の特徴によれば、電子回路基板の表面に供給する方法が提供される。ある形態では、前記方法は、ステンシル印刷装置へ前記電子回路基板を給送し、前記電子回路基板の表面に半田ペーストを堆積し、長波長光源によって生成した長波長光によって前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明し、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むことを含んでいる。
【0026】
ある形態では、前記長波長光が赤外線を含む。ある形態では、前記赤外線が近赤外線を含む。ある形態では、前記長波長光が、670nmより長い波長有する光を含む。ある形態では、前記長波長光が825nmより短い波長有する光を含む。ある形態では、前記長波長光が約735nmの波長を有する光を含む。
【0027】
ある形態では、更に、前記電子回路基板の表面上の半田ペーストの堆積物の正確度を正確度を測定することを含む。ある形態では、前記半田ペーストの堆積物の正確度の測定は、前記画像の少なくとも一部を少なくとも1つの閾値と比較することを含む。ある形態では、更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を白色光によって照明することを含む。
【0028】
ある形態では、更に、前記電子回路基板の表面に概ね垂直な第1の軸に実質的に沿って長波長光を方向付けることを含む。ある形態では、更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を、前記第1の軸に対して傾斜した第2の軸に実質的に沿って方向付けられた光によって照明することを含む。ある形態では、更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を、前記第1の軸に実質的に沿って方向付けられた白色光によって照明することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明のある実施形態によるステンシル印刷機の斜視図である。
【図2】本発明のある実施形態による画像システムの略図である。
【図3】本発明のある実施形態によるカメラレンズ組立体の略図である。
【図4】本発明のある実施形態による照明装置の略図である。
【図5A】図4の照明装置で使用可能な本発明のある実施形態によるプリント基板の略図である。
【図5B】図4の照明装置で使用可能な本発明のある実施形態によるプリント基板の略図である。
【図6A】図4の照明装置で使用可能な本発明の代替実施形態によるプリント基板の略図である。
【図6B】図4の照明装置で使用可能な本発明の代替実施形態によるプリント基板の略図である。
【図7A】本発明の実施形態によるプリント基板の電気的略図である。
【図7B】本発明の実施形態によるプリント基板の電気的略図である。
【図8】本発明のある実施形態による画像システムの略図である。
【図9】本発明のある実施形態による軸外照明組立体の略図である。
【図10A】本発明のある実施形態による軸外照明組立体の部分略図である。
【図10B】本発明のある実施形態による軸外照明組立体の部分略図である。
【図11】本発明のある実施形態による画像システムの略図である。
【図12】本発明のある実施形態による半田ペーストを基板上に供給するための方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明のある実施形態によるステンシル印刷機の作用を示すブロック図である。
【図14A】本発明のある実施形態による回路基板の略図である。
【図14B】本発明のある実施形態による回路基板の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照して説明する本発明の詳細な説明から本発明は一層理解されよう。
【0031】
添付図面において、同じ構成要素または同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。図面は正確な比率では描かれておらず、後述する特定の原理を示す上で強調がなされている。
【0032】
本発明は、添付図面に示し以下説明する実施形態の詳細および作用に限定されない。本発明は、他の形態または種々の方法で実施可能である。また、本明細書中で私用される表現および用語は制限的に理解されるべきではない。「含む」「具備する」「有する」「包含する」「伴う」との語は、その後に列挙されている項目、均等物およびその他の付加的項目を包囲する。
【0033】
説明目的で、回路基板上に半田ペーストで印刷するために用いられるステンシル印刷機に関連して本発明の実施形態を説明する。本発明が、回路基板上に半田ペーストで印刷するために用いられるステンシル印刷機の実施形態に限定されず、半田ペースト、接着剤、カプセル材料、アンダーフィル材料のような種々の材料、および、プリント基板またはウエハー上に電子素子を取着するのに適当な他の組立材料を供給するために必要な用途にも使用することができることは理解されよう。本明細書において、半田ペーストとの用語は、こうした他の材料をも意図している。また、「スクリーン」および「ステンシル」との用語は、本明細書では、基板上に印刷すべきパターンを形成する印刷機内の装置を説明するために互換性あるものとして用いられている。
【0034】
図1は、本発明の1つの実施形態によるステンシル印刷機の正面斜視図であり、該ステンシル印刷機の全体が参照番号100にて指示されている。ステンシル印刷機100は、ステンシル印刷機100の構成要素を支持するフレーム101を含んでいる。ステンシル印刷機の構成要素は、ステンシル印刷機100のキャビネット105内に配設された制御装置103、ステンシル107、および半田ペーストを供給するための供給ヘッド109を含んでいる。供給ヘッド109は、制御装置103による制御の下でガントリーシステム(指示されていない)によって直交座標に沿って移動し、回路基板111上への半田ペーストの印刷が可能となっている。
【0035】
ある実施形態では、ステンシル印刷機100は、回路基板111をステンシル印刷機100内の印刷ステーションへ移送するための、レール113、115を有したコンベアシステムを具備することもできよう。ある例では、ステンシル印刷機100は、回路基板111が供給位置に配置されたときに、回路基板111の下側に配置される支持組立体117(例えば、ピンやゲル膜等)を含むことができよう。支持組立体117は、印刷する(つまり半田ペーストを供給する)にときに、回路基板111をステンシル107に接触させるため或いは同ステンシルの直近に配置するために、回路基板111をレール113、115から上動させるために使用することができよう。
【0036】
1つの実施形態では、供給ヘッド109は、印刷作用時に、半田ペーストを該供給ヘッドへ提供する少なくとも1つの半田ペーストカートリッジ119を受容するように形成することができよう。1つの実施形態では、半田ペーストカートリッジ119は、周知の方法で、空気ホースの一端に結合される。空気ホースの他端は、ステンシル印刷機100のフレーム101内に収容されたコンプレッサーに取着され、該コンプレッサーは、制御装置103による制御の下、圧縮空気をカートリッジ119へ供給し、半田ペーストを供給ヘッド109へ、そしてステンシル107へ押出すようになっている。ステンシル107上へ半田ペーストを供給するための他の構成も採用することができよう。例えば、他の実施形態では、半田ペーストをカートリッジ119から供給ヘッド109へ押出すために、空気圧に加えて或いは空気圧に代えて、ピストンのような機械的装置を使用することができよう。更に、他の実施形態では、制御装置103は、適当なオペレーションシステム(例えば、マイクロソフトDOS(登録商標)ウインドウズNT(登録商標)、ウインドウズビスタ(登録商標)、UNIX(登録商標)等)を有したパーソナルコンピューターを用いて、後述するようにステンシル印刷機100を操作、制御するための特定のアプリケーションソフトウエアで実施することができよう。
【0037】
ある実施形態では、ステンシル印刷機100は、以下のように作用する。コンベアレール113、115を用いて回路基板をステンシルに対して位置決めすることによって、回路基板111が、ステンシル印刷機100で印刷位置に装填される。次いで、ステンシル107に接触するまで、供給ヘッド109がZ方向に下動する。供給ヘッド109は、第1の印刷ストロークでステンシル107を完全に横断して、半田ペーストをステンシル107の開口を通じて回路基板111上に押出す。供給ヘッド109がステンシル107を完全に横断すると、該回路基板111は、コンベアレール113、115によって、ステンシル印刷機100から排送され、次順の第2の回路基板がステンシル印刷機100に装填される。該第2の回路基板に印刷するために、供給ヘッド109は、第1の回路基盤111のために用いた方向とは反対方向の第2の印刷ストロークでステンシル107を横断する。
【0038】
図1に加えて図2を参照すると、本発明の実施形態の画像システムの一例が参照番号121で指示されている。図示するように、該例示的実施形態では、画像システム121は、ステンシル107と回路基板111との間に配設され、支持組立体117(図1)によって支持されている。画像システム121は、ガントリーシステム123(図1)に結合されている。該ガントリーシステムは、供給ヘッド109を移動するために用いられるガントリーシステムの一部を構成したり、或いは、ステンシル印刷機100内で独立に設けることができよう。画像システム121を移動させるために用いられるガントリーシステム123の構成は、半田印刷機(例えば100)内の検査技術の分野において周知となっている。この構成は、回路基板111の所定領域またはステンシル107の所定領域の画像を取込むために、画像システム121がステンシル107の下側で、かつ、回路基板111の上側に配置される。他の実施形態では、画像システム121を印刷ネストの外部に配置する場合、画像システム121は、ステンシル107および/または回路基板111の上側または下側に配置される。
【0039】
図2に示すように、1つの例示的実施形態では、画像システム121は、2つのカメラ201、203、2つのレンズ組立体205、207、2つの照明装置209、211、2つのビームスプリッター213、215、および、鏡組立体217を有した光学組立体を具備している。特定の実施形態では、1つのカメラと1つのレンズ組立体を1つのカメラ組立体とすることもできよう。こうした組立体および画像システム121をカメラプローブと称することもできよう。フレーム219によって画像システム121を支持するようにできる。ある実施形態では、カメラ201、203は、互いに同じ構成のカメラとすることができよう。また1つの実施形態では、各カメラは、デジタルCCDカメラマサチューセッツ州ケンブリッジ所在のオプテオン社(Opteon Corporation)から市販されているようなタイプのとするととができよう。各カメラは、カラーカメラまたは白黒カメラとすることができよう。白黒カメラを用いた1つの例では、オプテオン社(Opteon Corporation)から市販の652×494画素モデルB1Aウエハーカム(WaferCam)を用いることができよう。高解像度が望ましい1つの例では、オプテオン社(Opteon Corporation)から市販の1024×768画素モデルB1Jウエハーカム(WaferCam)を用いることができよう。カラーカメラを使用する1つの例では、オプテオン社(Opteon Corporation)から市販の1024×768画素モデルC1Jウエハーカム(WaferCam)を用いることができよう。他の実施形態では、CMOSカメラを用いてもよい。こうした実施形態の1つでは、ドイツ国オーバーズルム(Obersulm)所在のアイディーエスイメージングデベロップメントシステム社(IDS Imaging Development Systems)から市販のuEyeモデル1226-LE-Mを用いてもよい。
【0040】
1つの実施形態では、照明装置209、211は、後述するように、一定強度の光をビームスプリッター213、215に照射可能な1または複数の発光ダイオード(LED)を含んでいる。ビームスプリッター213、215および鏡組立体217は、この技術分野において周知となっており、ゼロビームスプリットのデュアルミラーとすることができよう。他の実施形態では、必要な光を発生するためにキセノンランプやハロゲンランプを用いることができよう。他の実施形態では、光ファイバーを用いて遠隔の光源から使用点へ光を輸送するようにしてもよい。
【0041】
ビームスプリッター213、215は、各照明装置209、211から発生した光の一部を略鉛直軸A沿いに回路基板111およびステンシル107へ向けて反射し、該回路基板およびステンシルで反射した光の一部を更に、鏡組立体217を通過させるようになっている。ここで用いられる照明装置209およびビームスプリッター213(照明装置211およびビームスプリッター215も同様)は、軸上照明組立体と称され、前記光を回路基板111の平面に対して概ね垂直な軸A沿いにまたは軸Aに平行に導く。ある実施形態では、回路基板111からの反射光は、ビームスプリッター213を通過して鏡組立体217上に帰還し、そこで、回路基板の所定領域の画像を取込むために、レンズ組立体205へ向けて伝播するようにしてもよい。照明装置209、211とカメラ201、203との間の光路は、当業者には周知である。図示するように、ビームスプリッター213、215で各々の対象物(つまり、回路基板111およびステンシル107)へ向けて反射した光は、対象物の平面に対して概ね垂直な軸A沿いまたは軸Aに平行となっている。
【0042】
図3を参照すると、カメラ201の一例とレンズ組立体205の一例が示されている。既述したように、カメラ203は、カメラ201と同一か或いは実質的に同様である。更に、レンズ組立体207の構成は、レンズ組立体205の構成と同一か或いは実質的に同様である。こうして、カメラ201およびレンズ組立体205に関連した説明は、カメラ203およびレンズ組立体207にも適用される。また、既述したように、これらは、カメラ組立体またはビデオポールと称する。
【0043】
図3に略示するように、レンズ組立体205はハウジング301、該ハウジング内に配設された一対のレンズ303、305および前記レンズの間に配置された小孔(図示せず)を含んでいる。レンズ303、305は、レンズ組立体205にテレセントリック能力を与える。集合的レンズ組立体205は、また、「レンズ」または「テレセントリックレンズ組立体」とも称する。
【0044】
ある実施形態では、図2の鏡組立体217からの反射光がレンズ組立体205へ導かれるようになっている。レンズ組立体205へ入射すると、光は、第1のレンズ303、前記小孔(図示せず)、第2のレンズ305を順次通過し、カメラ201の感光領域へ到達し画像が形成される。1つの実施形態では、カメラ201のCCD読取器は電子シャッターを含んでいてもよい。カメラ201は、1つにはテレセントリックレンズ組立体によって、画像のあらゆる領域に歪みを生じることなく、所定領域の全体を撮像するようにできる。
【0045】
図3に示すように、カメラ201はハウジング307によって支持されており、該ハウジングは、レンズ組立体205のハウジング301に螺着することができる。レンズ組立体205のハウジング301およびカメラ201のハウジング307は、互いに軸線上に整列させ、線309で示す画像がカメラに向けて正確に方向付けられるようにできる。レンズ組立体205のハウジング301は、画像システム121のフレーム219に適宜固定することができる。ある実施形態では、回路基板111の画像を取込むとき、照明装置209がビームスプリッター213へ向けて所定強度の光を発生する。この光は、次いで、ビームスプリッター213によって回路基板111へ向けて反射され、次いで、鏡組立体217へ向けて反射して戻る。鏡組立体217は、次いで、該光をレンズ組立体205を通してカメラ201へ向けて方向付け、該カメラが回路基板111の所定領域の画像を取込む。画像は電子的に格納され(例えば、制御装置103のRAMその他のメモリー内に)、或いは、例えば、半田ペースト堆積の欠陥を検知するため、または、位置決め目的でステンシル107のある領域と比較するため、または、同定または追跡目的で基体を検査するために制御装置103によってリアルタイムで処理、分析される。
【0046】
同様に、ある実施形態では、ステンシル107の画像が取込まれたとき、照明装置211がビームスプリッター215へ向けて光線を発する。この光線は、次いで、ステンシル107へ方向付けられ、反射してビームスプリッター215を介して鏡組立体217戻される。次いで、光線は、テレセントリックレンズ組立体207へ方向付けられ、そしてカメラ203へ入射して、ステンシル107の画像が取込まれる。画像が取込まれると、ステンシル107の所定領域が、検査目的で制御装置103によって分析され、望ましくない半田ペーストの堆積物(例えば、ステンシルの小孔の目詰まりや、食んだペーストまたはレジンのような表面汚染物質)が検知するために、或いは、位置決め目的で回路基板111の所定領域と比較される。画像システム121の検査性能は詳細に後述する。
【0047】
回路基板の所定領域の画像取込みに関連して既述したように、図2に示す照明装置209は、光を軸A沿いまたは軸Aに平行に方向付ける。こうして、カメラ203は、回路基盤111上へ照射された光の方向に対して垂直な同回路基盤上の表面で反射した光の像のみを取込む。回路基盤の表面に対して傾斜している、異常な表面や、丸い表面または小面を含んだ表面、つまり半田ペーストの堆積物の表面は、光が光路から外れるように反射するので、目立たなくなる。ある実施形態では、閾値に基づいた画像処理技術(例えば、取り込み画像を分析するための画像システム121を制御するために用いられるプロセッサー)は、この目立つ部分の変化を利用して半田ペーストが表面(例えばパッド)に堆積しているか否かを判定する。例えば、ある実施形態では、半田ペーストが堆積していないパッドまたはパッドの部分は、回路基板の取り込み画像中で明るくなる。と言うのは、光の大部分がパッドから軸A沿いに反射するからである。これに対して、半田ペーストが堆積しているパッドまたはパッドの部分は、回路基板の取り込み画像中で暗くなる。半田ペーストの堆積物の傾いた複数の斜面で散乱した光は、軸Aに沿っては反射しないからである。ある実施形態では、画像中のパッドまたはパッドの部分に対応する位置の輝度を閾値と比較して、半田ペーストの堆積物の存在の有無が判定される。こうした閾値に基づく技術は周知となっている。
【0048】
閾値に基づく技術は、回路基板のパッドが清浄で反射する状態でステンシル印刷機100へ提供される場合、半田ペーストが堆積物しているパッドまたはパッドの部分を半田ペーストが堆積物していないパッドまたはパッドの部分から識別するのに非常に有効である。半田ペーストが堆積していない反射性のパッドは、光を軸Aに沿って反射するので、パッドは回路基盤111の画像内で一層明るく表示され、こうした反射性のパッドは比較的容易に識別される。
【0049】
次第に多くの基体(例えば、回路基板111)が、パッドを非反射性皮膜または低反射性皮膜によってパッドをコーティングするように、製造または前処理されている。一般的な皮膜にはプリフラックス(OSP)や樹脂が含まれる。こうした皮膜は光を吸収、散乱し、従って軸A沿いに反射してカメラに帰還する光の量が低減する。このような反射光の低減によって、コーティングされたパッドは、半田ペーストの堆積物が存在していない場合でも、画像中で暗くなって現れる。この暗い外観のために、半田ペーストの堆積物があるパッドまたはパッドの部分と、半田ペーストの堆積物のないパッドまたはパッドの部分との間の差は、小さくなるか或いは無くなってしまうであろう。従来の閾値に基づく技術は、従って、半田ペーストの堆積物があるパッドまたはパッドの部分を、半田ペーストの堆積物のないパッドまたはパッドの部分から識別するためには効果が低い或いは奏功しないであろう。
【0050】
本発明の特徴では、こうした非反射性皮膜または低反射性皮膜でコーティングされたパッドで用いるために、長波長光を用いて従来の閾値に基づく技術を改良する。より詳細には、長波長光が、近時の典型的な回路基板(例えば回路基盤111)で用いられる皮膜の薄い層を貫通することに気づいた。こうした長波長光は、通常通り下側のパッドで反射して、そして軸A沿いに反射光が戻る。長波長光は、軸A沿いに戻るとき、皮膜を2回目の貫通をする。これに対して、従来の用いられている白色光は、一般的にこの種の皮膜を貫通せず或いは貫通しにくく、白色は皮膜によってより多く吸収され或いは散乱されて、軸A添いには一層少なく反射する。
【0051】
幾つかの実施形態では、どのような長波長光を用いてもよい。ある実施形態では、前記長波長光は赤外線を含んでいる。また、ある実施形態では、前記赤外線は、近赤外線を含んでいる。更に、ある実施形態では、前記長波長光は、約670nmより長い波長を有した光を含むことができる。ある例では、前記長波長光は、約700nmより長い波長を有した光を含むことができる。更に、ある例では、前記長波長光は、3μmより短い波長を有した光を含むことができる。更にある例では、前記長波長光は、約825nmより短い波長を有した光を含むことができる。更にある例では、前記長波長光は約735nmの波長を有した光を含むことができる。
【0052】
図4に、一例として照明装置400を示す。該照明装置は、長波長光を生成するために用いることができ、また、図2の照明装置209、211の一方または双方と共に用いられる。該ステンシルの検査は、ある実施例では、長波長光で照射しても利点がないこともあるので、回路基盤を照らす照明装置209は、後述するように長波長光源を含み、ステンシルを照らす照明装置211は、こうした長波長光源を含んでいない。他の例では、照明装置209、211の双方が長波長光源を含んでいることもあろう。
【0053】
一例としての照明装置400は、複数の光源401A、401Bを含んでいる。光源401A、401Bの一部または全部は、長波長光回路基板111を照らす光を照射する。光源401A、401Bは、プリント基板403に結合することができ、該プリント基板は、電源(図示せず)に結合するように構成されており、光源401A、401Bに電力を供給する。デフューザー405は、前記光源によって生成された光を拡散し、前記光源によって生成された光によって実質的に均一に照射されるようになっている。光源401A、401Bは、ハウジング407内に収納されるようにできる。ハウジング407は、デヒューザー405を正しい位置に保持するデヒューザーリップ部409を含むことができる。光源401A、401Bへアクセスするために、前記デフューザーは取外し可能とすることができる。ハウジング407は、また、照明装置400を画像システム121に(例えばフレーム219に)取付けるために取付ボルト411を含むことができる。
【0054】
ある実施形態では、光源401A、401Bの各々は長波長光源とすることができる。こうした実施形態では、光源401A、401Bは、複数の長波長LEDを含むことができる。長波長LEDは長波長光を生成し、該長波長光は、軸Aに沿って方向付けられる(例えば、既述のビームスプリッターによって)。ある例では、各長波長LEDは、連続動作時に、約50〜約120mW/ステラジアンの放射強度の光を生成する。特定の例では、前記長波長LEDは、東京所在の丸紅から市販の1または複数のL735-AU赤外線LEDを含むことができる。
【0055】
他の実施形態では、第1組の光源401Aが長波長光源であり、第2組の光源401Bは白色光源(または、赤色光源、緑色光源、青色光源のような他の可視光光源)とすることができる。長波長光単独では画像が不鮮明となる(つまり、詳細部分や鮮明なエッジが見えなくなる)ので、こうした長波長光と白色光との組合せは有利である。非反射性皮膜または低反射性皮膜を備え半田ペーストの堆積物のあるパッドを半田ペーストの堆積物のないパッドから識別するために用いられる鮮明な画像を単一照明装置で得るために、長波長光と白色光との組合せを用いることができよう。これは、例えば、ステンシルと回路基板との詳細に位置決めするため、ブリッジ(つまり、2つのパッド間の隙間に半田ペーストの堆積物が架橋されること)を検出するため、バーコードその他の表示マークをステンシルまたは回路基板から(例えば、ステンシル107または回路基盤111を同定または追跡するために)読み取るために有効であり、そして、そのうち幾つかは、後述するように、テクスチャーベースおよび/またはコントラストベースの半田ペースト検知技術を用いることができよう。こうした実施形態では、第1組の光源401Aは、全ての光源が長波長光源である実施形態に関連して上述した光源と実質的に同じとすることができよう。第2組の光源401Bは複数の白色LEDを含むことができよう。ある例では、各白色LEDは、連続運転で、約2000ミリカンデラの輝度の照明を生成することができる。1つの特定の実施形態では、複数の前記白色LEDは、デトロイト州ミシガン所在の日亜アメリカ社(NICHIA of America Corporation)から市販の1または複数のNSPW310BS白色LEDを用いることができよう。
【0056】
既述したように、ある実施形態では、照明装置400はデフューザー405を含んでいる。照明装置400から出力される光が概ね均一となり、以って回路基板が概ね均一に照射されるように、光源401A、401Bによって生成された光を拡散するためにデフューザー405を用いることができる。ある実施例では、前記デフューザーは、ニュージャージー州パーサイパニー(Parsippany, NJ)所在のクライオインダストリー社から市販の厚さ約2mmのアクリライト片GP 051-6アクリルを用いることができよう。他の実施例では、やはりクライオインダストリー社から市販の厚さ約3mmのアクリライト片FF 020-4アクリルを用いることができよう。
【0057】
ある実施形態では、照明装置400は、フォトダイオード413を含んでいる。該フォトダイオードは、光源401A、401Bの出力を監視するために用いることができる。ある実施形態では、監視された出力は、光源401A、401Bが一貫して明るい出力を生成するように、前記光源へ供給される電流を調節するために用いることができよう。特定の例では、フォトダイオード413は、テキサス州キャロルトン(Carrollton, Texas)所在のオプテック社(OPTEK, Inc.)から市販のタイプOP950 PINシリコンフォトダイオードを用いることができよう。
【0058】
特に、LED光源に関して、光源401A、401Bは、一般的に、耐用年数の後期よりも耐用年数の初期に一層明るく光る。フォトダイオード413は、光源の耐用年数を通じて輝度の変化を監視し、光源401A、401Bの輝度に関する情報を制御装置103へ送出するために用いることができる。光源の耐用年数の初期には、制御装置103は、光源401A、401Bへ供給される電流レベルを低減して、光源401A、401Bの輝度を低下させるように電源を操作する。光源の耐用年数の末期へ向かい、プロセッサーまたは制御装置は、光源へ供給される電流レベルを高め、光源401A、401Bの輝度を高めるように電源を操作する。ある例では、光源401A、401Bの耐用年数を通じて輝度が概ね一定となるとの効果を奏する。
【0059】
更に、LED光源のようなある種の光源401A、401Bの輝度は、熱によって短時間のうちに影響される。例えば、LEDが熱くなると、LEDは薄暗くなるであろ。ある実施形態では、フォトダイオード413は、既述のように光源401A、401Bの耐用年数を通じて長期間の輝度に加えて、或いは該輝度に代えて、光源401A、401Bの短期間の輝度を監視するように構成することができる。例えば、ある実施形態では、光源401A、401Bは、回路基板111の画像を取込みするのに十分な時間だけパルス状に照射するようにできる。その間、光源401A、401Bは時間と共に熱くなり、従って暗くなる。フォトダイオードによって、上記時間における光源401A、401Bの輝度を監視し、該輝度レベルを表示する信号を制御装置103へ送出するようにできる。制御装置103は、パルスの初期に電流を低減しパルスの間に増加し、その間光源401A、401Bの輝度レベルが概ね一定となるように、電源を制御するようにできる。
【0060】
光源から生じるこうした熱の制御を補助するために、熱伝導性テープ415をプリント基板403に結合し、熱が光源401A、401Bから散逸するようにできる。熱伝導性テープ415は、ヒートシンク417に熱的に接触させるために用いられる熱伝導性フォームテープを含むことができよう。ある例では、熱伝導性テープ415は約2.54mm(0.1 inch)の厚さを有することができる。また、ある例では、熱伝導性テープ415は、ミネソタ州チャナッセン(Chanhassen, MN)のバーグキスト社(The Bergquist Company)から市販のギャップパッド(Gap Pad)VO Ultra Softを含むことができる。
【0061】
ヒートシンク417は、光源401A、401Bからの熱の散逸を補助し、光源401A、401Bの耐用年数を最大化すると共に、動作中の光源401A、401Bの輝度変動を低減するのに役立つ。ある例では、ヒートシンク417はアルミニウムブラケットを含むことができる。ある例では、ヒートシンク417は、ハウジング407の背面として用いるようにできる。また、ある例では、取付ボルト411をヒートシンク417の一部として用いることもできよう。
【0062】
図4、5A、5B、6A、6Bを参照すると、光源401A、401Bは、プリント基板に結合されている。各光源は、プリント基板の各電気ソケットに挿入される2つの電気リード(例えば419、421)を含むことができる。ある例では、2つの電気リードは、約2mmの長さを有している。市販の光源には長いリードが設けられていることがあるので、リードは、組立前に所望長さに切断されよう。図4には、接続例が示されている。図5A、5B、6A、6Bは、本発明の実施形態によるプリント基板の前面層および背面層を示している。
【0063】
図5Aは、例示的プリント基板403上に配置された光源401A、401Bの正面図である。図示するように、前記プリント基板は、その正面に配設された導電性(銅製)テープ501と、複数の電気ソケット503とを含んでいる。導電性テープは、電気ソケット503を介してLEDの電気リードに、そして、電力入力部505を介して電源(図示せず)に接続されている。光源401A、401Bは、一群の光源の正極リードが第1の導電性テープに結合され、前記一群の光源の負極リードが第2の導電性テープに結合されるようになっている。ある実施形態では、詳細に後述するように、導電性テープは、前記電気ソケットの幾つかの周囲に配設された非導電性領域507を含んでおり、該ソケットに結合されている前記光源の電気リードが、他の導電性テープ501に直接結合されないようになっている。
【0064】
図5Bは、例示的プリント基板403の背面図である。図示するように、該プリント基板は、背面に配設された導電性テープ501を含んでいる。こうした導電性テープ501は、正面の導電性テープ501に加えて、或いは、該正面の導電性テープに代えて設けることができる。正面と背面の双方に導電性テープ501が設けられている例では、電気ソケット503は、プリント基板の正面の導電性テープを、プリント基板の背面の導電性テープに電気的に結合することができる。正面と背面の双方に導電性テープ501が設けられている例では、正面と背面の双方の導電性テープによって、導電性テープ光源401A、401Bからの熱の散逸が改善されるようにできる。高レベルの熱は、既述したように、光源401A、401Bの幾つかに問題を生じうるので、こうした熱散逸を改善することによって、光源の耐用年数が長くなり、また信頼性が高くなる。
【0065】
ある実施形態では、図5Bに示すように、プリント基板403の背面の導電性テープ、上述したプリント基板403の正面の非導電性領域に対応させて、電気ソケットの周囲に配設された非導電性領域507を含んでいる。該例示的プリント基板の背面には、導電性テープ501を非導電性領域507によって包囲された前記ソケットに結合する複数の抵抗器509を含んでいる。該抵抗器509は、本発明の実施形態では、光源401A、401Bの幾つかを電気的に接続するために用いるようにできる。例えば、白色光源と長波長光源の双方を含んだ実施形態では、光源の一部の抵抗が低い場合もある。光源が並列に接続されてうる(或いは、例示的プリント基板403に示すように直列接続と並列接続とが混在するの格子状の接続の場合)、電流は、低抵抗タイプの光源を有した回路分岐に多く流れ、抵抗の高い光源は輝度が低くなったり或いは全く機能しなくなったりする。抵抗器509は、低抵抗タイプの光源を有した回路分岐の抵抗を高め、低抵抗光源と高抵抗光源とが混在する回路内の各分岐に概ね等しい電流が供給されるようにする。他の例では、抵抗器509ではなく、ポテンシオメータを用いてもよい。こうした例では、1または複数の付加的な銅層を用いて、異なるタイプの光源を孤立させ、以って、使用するポテンシオメータの数を低減するようにできる。こうしたポテンシオメータによって、光源のタイプが幅広く異なっていても、抵抗値を調整することができる。
【0066】
白色光源と長波長光源の双方を備えた実施形態において、光源は、プリント基板上にどのように配置されていてもよい。一例では、好転は、チェッカーボード様のパターンで配置され、白色光源と長波長光源とが、プリント基板403の表面上に実質的に均等に分配されるようにできる。
【0067】
ある実施形態では、抵抗値の同一の異なるタイプの光源や、或いは、単一の同一タイプの光源(例えば、長波長光源)が用いられるであろう。こうした実施形態では。抵抗器509および非導電性領域507は必要なくなる。その代わり、光源401A、401Bは導電性テープ501によってのみ接続される。図6A、6Bは、同一の天候地を有した長波長光源のみが使用される例のプリント基板の正面図および背面図である。ある実施形態では、導電性テープ501は、可及的に大きくプリント基板403上に配設されている。導電性テープが大きければ大きいほど光源401A、401Bからの熱の散逸が改善され、光源401A、401Bの信頼性が高まり、また耐用年数が長くなる。ある例では、プリント基板403は、約25mmの高さと約19mmの幅とを有するようにできる。こうした例では、導電性テープ501の幅は、約1.5〜約4mmとすることができる。
【0068】
ある実施形態では、プリント基板403は、その底部と頂部に導電性テープ501を含んでいないようにできる。こうした底部および頂部は、ハウジング407が導電性要素を含んでいる場合に短絡の危険なく、プリント基板をハウジング407に配置するために用いることができる。ある例では、図5A、5B、6A、Bに示すように、プリント基板403は、プリント基板403をハウジング407に取付けるために用いることのできる取付穴511を含んでいる。ある例では、この取付は、1または複数のネジ(図示せず)を用いて行われる。
【0069】
図7A、7Bは、ある実施形態による光源401A、401Bの構成を示す略示電気回路図である。該実施形態では、電源から電気入力部505(図6A、6B)を介して電力が供給される。図7Aは、長波長光源と白色光源の双方を使用する例を示している。図7Aにおいて、光源401Bは、抵抗器を備えた長波長光源であり、光源401は、抵抗器を備えていない白色光源である。図7Aに示すように、長波長光源(図7Aにおいて401B)は、抵抗器509を備えており、既述したように、電流は概ね等しいレベルで回路分岐へ供給される。種々の例において、抵抗器はスペースに適合させたり或いは実装上の制限から光源の前または後に配置することができよう。図7Bは、全ての光源401A、401Bが単一タイプの光源(例えば、長波長光源)の実施形態を示している。図示するように、該実施形態では、付加的な抵抗器は必要ない。図7A、7Bに示すように、直列および並列を組合せて格子状に接続されている。他の実施形態では、光源は、直列または並列の何れかで接続され、或いは、直列と並列を別の組合せで接続することができよう。
【0070】
ある実施形態では、光源401A、401Bは、パルス状に作動するようにできる。画像を取込むために必要な時間、パルス状の電流が光源401A、401Bに供給される。ある例では、こうしたパルスは、約10msよりも短い時間とすることができよう。ある特定の例では、こうしたパルスは、約1msとすることができる。ある例では、各パルスの後、所定時間、電流を光源へ再び供給することが停止され、光源401A、401Bから熱が散逸され、熱平衡に達するであろう。1つの例では、デューティーサイクルは最大10パーセントとすることができ、1msの間光源401A、401Bにパルス状の電力が供給され、次のパルスの前、少なくとも9msの間停止される。動作をこうしたパルスに原点することによって、光源401A、401Bから発生する熱が低減され、光源401A、401Bの耐用年数が長くなり、そして信頼性が高くなる。
【0071】
一例では、光源401A、401Bの作動電流および抵抗器509の抵抗は、回路の各分岐における電流が作動時に約80mAとなるように選定することができる。図5A、5B、6A、6B、7A、7Bに示すように、5×5の格子では、全作動電流は、約400mAとなろう。図7Aに示す例では、既述したように、日亜のNSPW310BS白色LEDおよび丸紅のL735-AU長波長LEDが光源として用いられ、抵抗器は22オーム抵抗器を含んでいる。
【0072】
本願において上述しまた図示した例示的照明装置209、画像システム121、印刷機100は、単なる一例であって、本発明は、デザイン上および構成上こうした例に限定されない。例えば、照明装置400の例示的実施形態は、5×5の格子状に配設されたLEDを含んでいるが、本発明の複数の実施形態で、どのような構成(例えば4×4の格子状)および/またはどのようなタイプの長波長光源および/または白色光源をも利用可能であろう。
【0073】
図8は、上述した画像システム121の代替実施形態を示している。図示するように、本実施形態では、軸外照明組立体801を含んでおり、該軸外照明組立体は、最下段のビームスプリッター213に或いは該ビームスプリッターに隣接させて取付けることができよう。2006年2月1日に出願され本出願人に譲渡されたプリンス(Prince)の米国特許出願第11/345432号「軸外照明組立体および軸外照明方法」には、本発明の幾つかの実施形態で有用な軸外照明組立体が、本願よりも詳細に開示されており、該米国出願を本願と一体をなすものとして参照する。
【0074】
軸外照明組立体801は、軸Aに関して所定角度(例えば30°〜60°)で延びる軸Bに概ね沿って或いは平衡に光を方向付けるように構成されている。軸外照明組立体801は、例えば、照明装置209による軸上照明を補完し、回路基板111上の丸い表面、小面または不整面を一層鮮明に見えるように間接光を提供するように構成することができる。ある実施形態では、軸外照明組立体801は、ビームスプリッター213と回路基板111との間の空間に或いは他の望ましい基板に適合するように非常に薄型または細型に形成することができる。空間が限定されているので、軸外照明組立体801は、目的領域を横断する光の局所入射角、分配およびバランスについて大きな制御を維持しながら、回路基板111に光を非常に接近した作動距離で方向付けるようにすることができる。軸外照明組立体801は、こうした光を主に回折によって方向付けるように構成できる。
【0075】
図9は、一層詳細な軸外照明組立体801の断面図である。図示するように、該軸外照明組立体は、矩形状の取付ブラケット901を具備することができ、該取付ブラケットは、該軸外照明組立体の動作可能な構成要素を固定するようにした4つのサイドレール(図示せず)を有することができよう。1つの実施形態では、取付ブラケット901は、アルミニウムのような適当な軽量材料から形成することができよう。他の代替的軽量材料はプラスチックや適当な合金が含まれよう。取付ブラケット901は、角穴付きネジ(図示せず)のような適当な締結具によって、ビームスプリッター213の直下において画像システム121のフレーム219に取付けることができよう。取付ブラケット901は、軸外照明組立体801の構成要素を支持するのみならず、軸外照明組立体から発生する熱を吸収するヒートシンクとしても機能するであろう。プリント基板903は、軸外照明組立体801へ電力が供給されるように、下方へ向いた取付ブラケット901の表面に取り付けることができよう。
【0076】
取付ブラケット901は、更に、3−D三角測量のために用いられるような光を軸Bに概ね沿って或いは平衡に所定角度で回路基板111の画像を取込む必要のある目的領域へ通過させるスロットを更に含むことができよう。取付ブラケット901は、また、プリント基板の境界面に面取りしたレリーフを有した厳しい精度要件のワイヤ通路を介して軸外照明組立体に接続された給電線のために張力を緩和するように作用し、短絡の可能性を最小限とする。特定の実施形態では、軸外照明組立体801は、前記複数の発光ダイオードを具現化する発光モジュールを含むことができ、そのうち幾つかが参照番号905にて指示されている。発光ダイオード905は、(例えば半田によって)プリント基板903の下方に面した表面に固定されており、かつ、取付ブラケット901の長手方向に等間隔に配置することができよう。プリント基板903は、電源に電気的に接続されており、発光ダイオード905にエネルギーが供給される。発光ダイオード905は、光路の鉛直軸Aに垂直な概ね水平の平面に沿って配設することができよう。発光ダイオード905は、前記水平面に沿って互いに向き合うように、そして回路基板111へは向かないように配置されている。以下、発光ダイオード905からの光を回路基板111へ方向付ける方法を更に詳細に説明する。
【0077】
軸外照明組立体801は、発光ダイオード905を覆うように取付ブラケット901に固定された更にレンズ907を具備することができる。レンズ907は、透明または部分的に透明とすることができ、そして特定の実施形態では、アクリルまたはガラスから形成することができよう。例えば、レンズ907は、半透明のアクリルから形成して対象物グレアを低減するようにできる。半透明アクリルを使用する場合、光を方向付けるレンズ907の回折性および性能は維持される。アクリル材料から形成する場合、前記レンズは、少なくとも1°の抜き勾配が必要となる射出成形にて形成することができよう。
【0078】
図10Aは、プリント基板903上に配置された複数のLEDの底面図である。図1OBは、軸外照明組立体801の他の部分から分離されたレンズの一例を示す図である。図示するように、レンズ907は、複数の空所1001を含んでいる。該空所は、レンズ907の各辺の長手方向に沿って発光ダイオード905のための空間を提供する。この構成では、取付ブラケット901、プリント基板903、発光ダイオード905およびレンズ907によって、ビームスプリッター213と回路基板111との間の比較的小さな空間に適合した薄型の組立体が形成される。特定の実施形態では、組立体の全体の厚さは約7mmで、軸外照明組立体801と回路基板111との間の通常の隙間は約5mmとなっている。回路基板111の所定領域へ特定角度で光を方向付けることに加えて、レンズ907は、また、発光ダイオード905およびプリント基板903を閉鎖、保護するようになっている。
【0079】
ある実施形態では、レンズ907の各空所1001は屈折面1003を有しており、該屈折面は発光ダイオード905から屈折面1003、1005を通じて光を回路基板111上へ方向付けるようになっている。特に、屈折面1003、1005へ向かう光は、基板(回路基板111)の所定領域へ向けて概ね軸Bに沿って或いは平行に屈折し、これによって、検査軸Aから外れた軸外照明がなされる。図示するように、各空所1001は、該空所1001内にLED905をしっくりと受容する寸法にて形成されている。屈折面1003は、プリント基板903の下側に係合するレンズ907の表面1005へ向けて傾斜している。1つの実施形態では、屈折面1003の屈折率は約1.49である。屈折面1003、1005によって方向付けられた光は、一定の照射角度を与える平行な光路に沿って進むか、或いは、位置によって角度が異なる扇形の光路に沿って進むようにできる。ある例では、レンズ907は約3mmの厚さを有している。
【0080】
軸外照明組立体801からの光は細い扇形となっている。屈折面1003、1005の角度は、光の伝播角度を変更するために修正する、或いは、複数の角度、面および/または曲率を有するように変更することができよう。例えば、発光ダイオード905および屈折面1003は、同心状の部分を有するように或いは湾曲したフレネル状の部分を有するように形成したり、或いは、直線状に、若しくはプリズム状に形成することができよう。各LED905からの光の一部であって上方へ進む光は、プリント基板903の下側でLED905の前方に配設された反射面909によって反射される。反射面909は、例えば、プリント基板903の裸地とすることができよう。他の実施形態では、反射面909は、マスク材やインクから形成することができよう。他の特定の実施形態では、反射材料は、裸の銅または金でフラッシュめっきした銅や、金でフラッシュめっきした銅を有した線またはパッドとすることができよう。金でフラッシュめっきした銅では、酸化が防止され反射性能が一定に保たれる。他の実施形態では、反射面909は、非導電性フィルム、ビニル、紙またはこうした材料の組合せに独立に適用することができよう。反射面909は、例えば、接着剤や感圧性材料によって取着することができよう。或いは、発光ダイオード905から発生した迷光は、望ましい場合には、黒化した表面によって吸収するようにできる。
【0081】
図示する実施形態の軸外照明組立体801では、レンズ907の屈折面1003は、鉛直軸Aに対して約55°の角度を有している。各発光ダイオード905からの光は概ね楕円錐上の形状を有している。こうして、屈折面1003および反射面909へ方向付けられる光は、プリント基板111の目的領域または所定領域へ照射されるように適合される。発光ダイオード905から発生する迷光は、反射によって方向転換する、或いは、黒化した表面で吸収するようにできる。
【0082】
当業者には理解されるように、本開示の利益を前提とすると、発光ダイオード905を多くの方法で配置することができる。例えば、添付図面では矩形の構成が図示されているが、他の形状の構成であってもよい。1つの例では、LED905を収納し環状部材に配置した円形の取付ブラケットを配設してもよく、この構成も本願発明の範囲に含まれる。また、他の例では、取付ブラケット901は楕円形状とすることもできよう。然しながら、矩形(例えば、正方形)の軸外照明組立体801は、画像を取込む所定領域に光を最適な軸外角度で提供しながら、物理的な大きさを最小とすることができる。
【0083】
図9を参照すると、発光ダイオード905からの扇状の光911が回路基板111へ方向付けられている。取付ブラケット901沿いに配設された発光ダイオード905からの扇状の光911が、回路基板111上に軸外光として照射される。屈折面1003、1005からの光および反射面909からの光によって、検査軸Aおよび例えば照明装置209からの光に対して所定角度の軸Bに略沿った或いは軸Bに概ね平行な扇形の光911が形成される。半田ペーストまたは回路基板111上に堆積する他の物質の不規則面は、軸外照明組立体801からの扇形の光911によって一層良好に照明される。
【0084】
1つの実施形態では、発光ダイオード905は、ミシガン州デトロイト(Detroit, Michigan)所在の日亜社(NICHIA Corporation)からNo. NASW008Bの型番で市販されており、連続作動中に約2000ミリカンデラの平均輝度を有した輝度ランクU2、V1のタイプの発光ダイオードである。図示するように、軸外照明組立体801は、カメラ201、203を採用した画像システム121上に配設されている。然しながら、図11に示すように、軸外照明組立体801は、1つのカメラ201のみを採用した画像システム123上に配設することもでき、この構成も本発明の範囲に含まれる。単一のカメラの構成または2つのカメラの構成であっても、制御装置103は、回路基板111の画像を取込むために、画像システム121の動作および/または作用を制御するようになっている。望ましい場合には、ステンシル107を照らす第2の軸外照明組立体または代替的軸外照明組立体を設けることもできよう。特に、ビームスプリッター213上に軸外照明組立体801取付けたのと同様の態様で、軸外照明組立体801と同様の軸外照明組立体をビームスプリッター215上に設けることができよう。
【0085】
図12を参照すると、回路基板の電子パッドに半田を堆積するための方法が参照番号1200にて指示されている。該ブロック1201から開始する。ブロック1203に示す余蘊、方法1200は、基板(例えば、回路基板111)をステンシル印刷機へ輸送する(例えば、コンベアシステムによって)ことを含むことができよう。図1を参照すると、回路基板111は、コンベアレール113、115によって印刷機へ輸送される。回路基板111が輸送されると、該回路基板は、支持組立体117の頂部の印刷ネスト内で画像システム121を用いてステンシル107に対して正確に位置決めされ、そして、該回路基板を印刷位置に維持すべく支持組立体117によって上動させられる。幾つかの例では、プロセスを追跡/同定する目的で、画像システム121を用いてバーコードその他の表示要素が基板から読み取られる。
【0086】
ブロック1205に示すように、方法1200は、印刷作用を行うことを含むことができる。図1を参照すると、印刷操作は、供給ヘッド109を下動させてステンシル107に係合させ、半田ペースト回路基板111上に堆積することを含むことができよう。印刷が完了すると、回路基板111および/またはステンシル107が検査される。ステンシルは、印刷ネストへの回路基板の給送および排送と同時かつ独立に検査される。
【0087】
特に、ブロック1207に示すように、回路基板111(および/またはステンシル107)の所定領域が、軸内長波長光によって照明することで撮像される。軸内長波長光は、例えば、既述した軸内長波長光源によって生成することができよう。これと同時または異なるときに、ブロック1209に示すように、ある実施形態では、前記所定領域が軸内白色光で照明される。軸内光は、例えば、既述の軸内白色光源によって生成することができよう。これと同時または異なるときに、ブロック1211に示すように、前記所定領域が、軸外光によって照明される。軸外光は、既述の軸外光源によって生成することができよう。
【0088】
ブロック1213に示すように、回路基板111(および/またはステンシル107)が十分に照明されると、カメラ(例えば、201、203)によって前記所定領域の画像が取込まれる。プロセス1200は、次いで、ブロック1215で終了する。プロセス1200または同様のプロセスの全ての実施形態が、白色光および/または軸外光による照明を含んでいるわけではないことは理解されよう。
【0089】
ある実施形態では、回路基板111またはステンシル107の次の所定領域を撮像するようにできる。回路基板111上の複数の所定領域を撮像するために、画像システム121を第1の所定領域から第2の所定領域へ移動することが含まれよう。制御装置103による制御の下で、画像システム121が、例えば、検査目的で画像を取込むために、他の所定領域へ順次移動するようにできる。他の実施形態では、前記方法は、回路基板111の画像の取り込みに代えて或いは回路基板の画像の取り込みに加えて、ステンシル107の所定領域の画像の取込みを含むことができよう。
【0090】
1つの実施形態では、画像システム121および/または制御装置103は、閾値に基づいくコントラスト識別方法を実施するために用いることができよう。該方法では、取り込み画像中の局所輝度レベルが閾値と比較される。輝度レベルが、閾値レベルよりも高ければ、画像システム121および/または制御装置103は、この位置には半田ペーストの堆積物がないと判断する。輝度レベルが閾値レベルよりも低い場合には、画像システム121および/または制御装置103は、この位置に半田ペーストの堆積物があると判断する。こうした方法は、従来公知となっている。
【0091】
1つの実施形態では、画像システム121および/または制御装置103は、プリンス(Prince)に付与された米国特許第6738505号「基板上の半田ペーストの堆積物を検知するための方法および装置」に開示の方法のようなテクスチャーベースの認識方法を実施するために用いることができよう。該米国特許は、本出願人に譲渡され、また本願と一体をなすものとして参照する。やはり本出願人に譲渡され、また本願と一体をなすものとして参照するプリンス(Prince)に付与された米国特許第6891967号「印刷された半田ペーストの欠陥を検知するためのシステムおよび方法」は、米国特許第6738505の技術を更に進めている。特に、これらの特許は、半田ペーストが適正に所定領域、例えばプリント基板上に配置された銅製接触パッドに堆積されているか否かを判別するためのテクスチャーベースの認識技術を教示している。
【0092】
図13を参照すると、1つの実施形態では、ステンシル印刷機100は、物質1303が配置された基板1301を検査する。基板1301は、プリント基板(例えば、回路基板111)、ウエハーまたは同様の平坦な表面を具現化し、物質1303は、半田ペースト、接着剤、カプセル材料、アンダーフィル材料のような種々の材料、および、プリント基板またはウエハー上に電子素子を取着するのに適当な他の組立材料を具現化している。図14A、14Bを参照すると、基板1301は、関心領域1401および接触領域1403を有している。基板1301は、更に、例えば、基板1301上の構成要素を相互接続するために用いられる配線1405およびビア1407を有することができる。図14Aは、接触領域1403に物質が堆積していない基板1301を示している。図14Bは、例えば、接触領域1403上に分配された半田ペーストの堆積物のような物質1303を有した基板1301を示している。基板1301上で、接触領域1403は、関心領域1401を横断して分散している。
【0093】
図14Bは、特に、接触領域1403に対する物質1303の堆積物のずれを示している。図示するように、物質1303の堆積物(例えば、半田ペーストの堆積物)は、特に、接触領域1403に接触している。良好な電気的接触を確実にし、かつ、隣接する接触領域、例えば銅製接触パッド間の架橋を防止するために、物質1303の堆積物は、特定の公差内で各接触領域1403に対して位置決めされなければならない。コントラスト認識方法および/または既述したようなテクスチャー認識方法は、接触領域1403上の物質1303の堆積物のずれを検し、その結果、基板1301の生産量が一般的に改善される。接触領域1403に非反射性または低反射性皮膜がなされている状況では、こうしたコントラスト認識方法は、長波長照明を用いた場合、一層効果的である。
【0094】
図13を参照すると、1つの実施形態では、半田ペーストの検査方法は、物質1303が堆積した基板1301の画像を取込むために画像システム121の使用を含んでいる。画像システム121は、適当なデジタル通信ポートまたは専用のフレーム取込み器1307へリアルタイム信号1305を送信するようにできる。前記デジタルポートは、USB、イーサーネットまたはファイヤワイヤ(IEEE 1394)のような公知のタイプとすることができよう。リアルタイム信号1305は、物質1303が堆積している基板1301の画像に対応している。信号を受信すると、前記ポートまたはフレーム取込み器1307は、画像データ1309を生成し、モニター1311上に表示するようにできよう。1つの実施形態では、画像データ1309は所定数の画素に分割され、該画素の各々が、0から255階調レベルの輝度を有している。半田ペーストの堆積物が存在するか否かを検知するために、前記輝度を1または複数の閾値と比較するようにできよう。1つの実施形態では、信号1305は、基板1301および該基板上に堆積した物質1303のリアルタイム画像信号を示している。ある実施形態では、画像は、ローカルメモリ(例えばRAM)に格納され、そして、要求に応じて制御装置103へ伝送されるようにできよう。
【0095】
前記ポートまたはフレーム取込み器1307は、プロセッサー1313を含んだ制御装置103に電気的に接続するようにできよう。プロセッサー1313は、物質1303の画像データ1309のテクスチャーおよび/またはコントラストの統計的変動を演算するようにできる。こうした物質1303の画像データ1309のテクスチャーおよび/またはコントラストの統計的変動は、基板1301上の物質のない背景の相対的輝度とは独立に演算されよう。これによって、プロセッサー1313は、基板1301上の物質1303の位置が判別可能となり、該物質1303の位置を望ましい位置と比較可能となる。1つの実施形態では、物質1303の望ましい位置と実際の位置の間の比較によって、所定の閾値を超過する位置ずれが明らかとなると、プロセッサー1313は、誤差を低減または除去する適応方法で応答したり、該基板を排除したり、プロセスを停止したり、該制御装置を通じて警告を発したりするようにできよう。
【0096】
制御装置103は、ステンシル107と基板1301との位置決め並びに印刷工程に関連した他の動作を容易にするために、ステンシル印刷機100の駆動モータ1315に電気的に接続することができよう。制御装置103は、ステンシル印刷機100の駆動モータ1315、画像システム121、フレーム取込み器1307およびプロセッサー1313を含む制御ループ1317の一部とすることができよう。物質1303の堆積物の位置ずれに応答する適用方法の一部として、制御装置103は、ステンシル107の位置決めを調節する信号を送出するようにできよう。
【0097】
更に他の実施形態では、ステンシル107および/または回路基板111は、ステンシルおよび基板各々の画像を取込むために、画像システム121に対して移動するようにできよう。例えば、ステンシル107は、印刷ネストから静止している画像システム121の上側または下側へ移動させることができよう。同様に、回路基板111は、画像システム121の上側または下側へ移動させることができよう。次いで、画像システム121のカメラ(例えば、カメラ201)が、ステンシル107および/または回路基板111の画像を取込むようにできる。
【0098】
更に他の実施形態では、画像システム121は、半田ペースト、接着剤、カプセル材料、アンダーフィル材料のような粘性または半粘性材料や、印刷回路基板のような基板上に他の組立材料を供給するように構成されているディスペンサー内に配設することができよう。こうしたディスペンサーは、スピードラインテクノロジー社(Speedline Technologies, Inc.)からキャメロット(CAMALOT)の商標名で市販されているタイプのものとすることができよう。
【0099】
種々の実施形態では、長波長照明を用いることによって、回路基板上の半田ペーストの堆積物検査を改善するために、閾値に基づくコントラスト認識技術を用いることができよう。長波長照明は、特に、パッドが非反射性または低反射性皮膜でコーティングされている回路基板上の半田ペーストの堆積物の検査に有効である。こうした状況で長波長照明を用いることによって、長波長光は、非反射性または低反射性皮膜が存在しないかの如く、非反射性または低反射性皮膜を貫通し、そしてカメラへ向けて反射する。これによって、閾値に基づく画像技術が適性に機能するようになる。
【0100】
既述の説明から、本発明の画像システム121は、コントラスト認識方法および/またはテクスチャー認識方法を実施するのに要求される種々の条件下で、効果的なリアルタイム閉ループ制御を提供しながら、均一に照明された画像を取込むのに特に適していることは明らかであろう。また、長波長光は、基板上で用いられるであろう非反射性または低反射性皮膜を貫通するので、照明システム121は、特に、こうした皮膜を有した基板上の物質の堆積を分析するのに有効であろう。
【0101】
白色光照明を長波長照明に加えることによって、長波長照明のみを用いて取込んだ画像と比較して画像の鮮鋭度が改善されることは理解されよう。こうした鮮鋭度の改善によって、画像システムは回路基板とステンシルとの位置決め、テクスチャーベースのペースト検知および/またはバーコードの読み取りのような精密さが要求される操作が実行可能となろう。
【0102】
また、長波長照明に軸外照明を加えることによって、特に、半田ペーストの堆積物が理想的な形態でないような状況で、二次元テクスチャーベースの半田ペースト検査のロバスト性が改善されることは理解されよう。軸外照明組立体は、特に、こうした欠陥を撮像する性能を改善するように構成されている。不良な半田ペーストの堆積物の形成は、通常、チェックされなければ最終的に重大な回路基板の欠陥につながるであろう重大な欠陥および傾向の存在を示している。
【0103】
特定の実施形態を参照して本発明を示しまた説明したが、特許請求の範囲に規定される本発明の範囲から逸脱することなく、その形態および詳細について、種々の変更が可能であることは当業者の当然とするところである。
【符号の説明】
【0104】
100 ステンシル印刷機
101 フレーム
103 制御装置
105 キャビネット
107 ステンシル
109 供給ヘッド
111 回路基板
113 レール
115 レール
117 支持組立体
119 半田ペーストカートリッジ
121 画像システム
201 カメラ
203 カメラ
205 レンズ組立体
207 レンズ組立体
209 照明装置
211 照明装置
213 ビームスプリッター
215 ビームスプリッター
400 照明装置
401A 光源
401B 光源
403 プリント基板
405 デフューザー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記電子回路基板の表面上に半田ペーストを堆積するためのステンシル印刷装置において、
前記ステンシル印刷装置は、
フレームと、
前記フレームに結合され複数の小孔を有したステンシルと、
前記フレームに結合されたディスペンサーであって、前記ステンシルおよび前記ディスペンサーが、電子回路基板上に半田ペーストを堆積するように形成されたディスペンサーと、
電子回路基板の画像を取込むように構成された画像システムであって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むように構成されたカメラ要素と、長波長光を生成することによって前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明するように構成された長波長光源を備えた第1の照明要素とを具備した画像システムと、
画像システムに結合され、画像を取込むために前記画像システムの動作を制御する制御装置とを具備するステンシル印刷装置。
【請求項2】
前記長波長光が赤外線を含む請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記赤外線が近赤外線を含む請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記長波長光が、670nmより長い波長有する光を含む請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記長波長光が825nmより短い波長有する光を含む請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記長波長光が約735nmの波長を有する光を含む請求項5に記載の装置。
【請求項7】
長波長光源が、前記長波長光を生成する少なくとも1つの長波長LEDを具備する請求項1に記載の装置。
【請求項8】
少なくとも1つの長波長LEDが複数の長波長LEDを含む請求項7に記載の装置。
【請求項9】
第1の照明要素が、更に、白色光を生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する白色光源を更に具備する請求項1に記載の装置。
【請求項10】
長波長光源が、前記長波長光を生成する少なくとも1つの長波長LEDを具備し、前記白色光源が、白色光を生成する少なくとも1つの白色光LEDを具備する請求項9に記載の装置。
【請求項11】
第1の照明要素が、長波長光および白色光を生成する場合、前記少なくとも1つの長波長LEDが結合されている第1の回路分岐と、前記少なくとも1つの白色光LED少なくとも1つの第2の回路分岐の双方に実質的に同一の電流が印加されるように構成されている請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記実質的に同一の電流が約80mAである請求項11に記載の装置。
【請求項13】
第1の照明要素が、前記少なくとも1つの第1の回路分岐と前記少なくとも1つの第2の回路分岐の少なくとも一方に結合された少なくとも1つの抵抗器を含み、前記長波長光および前記白色光を生成するとき、少なくとも1つの第1の回路分岐と前記少なくとも1つの第2の回路分岐とに実質的に同一の電流が印加されるようになっている求項11に記載の装置。
【請求項14】
第1の照明要素が、実質的に同時に前記白色光と前記長波長光とを生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明するようになっている請求項9に記載の装置。
【請求項15】
第1の照明要素が、前記電子回路基板の表面に対して概ね垂直な第1の軸に沿って長波長光を生成する軸内照明要素を含む請求項1に記載の装置。
【請求項16】
更に、前記第1の軸に対して傾斜した第2の軸に実質的に沿って光を生成する軸外照明要素を具備する請求項15に記載の装置。
【請求項17】
軸内照明要素が、更に、実質的に第1の軸に沿って白色光を生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する白色光源を更に具備する請求項16に記載の装置。
【請求項18】
第1の照明要素は、更に、長波長光が少なくとも前記電子回路基板の一部実質的に均一に照明するように形成された少なくとも1つのデフューザーを具備する請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記画像が電子回路基板のパッド上の半田ペーストの対象部分を含む請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記制御装置が、電子回路基板の少なくとも1つのパッド上の望ましい半田ペーストの堆積物の正確度を測定するために、前記画像上に第1のコントラスト認識プロセスを実施するように構成されたプロセッサーを含む請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記画像システムが、前記ステンシル画像を取込むように構成されており、前記プロセッサーが、更に、ステンシル上の望ましくない半田ペーストの堆積物を検知するために、ステンシルの画像上に第2のコントラスト認識プロセスを実施するように構成されている請求項20に記載の装置。
【請求項22】
電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むための画像装置において、
前記画像装置が、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むように構成されたカメラ要素と、
長波長光を生成することによって前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明するように構成された長波長光源を具備した第1の照明要素とを具備する画像装置。
【請求項23】
前記長波長光が赤外線を含む請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記赤外線が近赤外線を含む請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記長波長光が、670nmより長い波長有する光を含む請求項22に記載の装置。
【請求項26】
前記長波長光が825nmより短い波長有する光を含む請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記長波長光が約735nmの波長を有する光を含む請求項26に記載の装置。
【請求項28】
長波長光源が、前記長波長光を生成する少なくとも1つの長波長LEDを具備する請求項22に記載の装置。
【請求項29】
少なくとも1つの長波長LEDが複数の長波長LEDを含む請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記第1の照明要素が、更に、白色光を生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する白色光源を更に具備する請求項22に記載の装置。
【請求項31】
長波長光源が、前記長波長光を生成する少なくとも1つの長波長LEDを具備し、前記白色光源が、白色光を生成する少なくとも1つの白色光LEDを具備する請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記第1の照明要素が、前記長波長光および前記白色光を生成する、前記少なくとも1つの長波長LEDが結合されている第1の回路分岐と、前記少なくとも1つの白色光LED少なくとも1つの第2の回路分岐の双方に実質的に同一の電流が印加されるように構成されている請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記実質的に同一の電流が約80mAである請求項32に記載の装置。
【請求項34】
第1の照明要素が、前記少なくとも1つの第1の回路分岐と前記少なくとも1つの第2の回路分岐の少なくとも一方に結合された少なくとも1つの抵抗器を含み、前記長波長光および前記白色光を生成するとき、少なくとも1つの第1の回路分岐と前記少なくとも1つの第2の回路分岐とに実質的に同一の電流が印加される請求項32に記載の装置。
【請求項35】
第1の照明要素が、実質的に同時に前記白色光と前記長波長光とを生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明するようになっている請求項30に記載の装置。
【請求項36】
第1の照明要素が、前記電子回路基板の表面に対して概ね垂直な第1の軸に沿って長波長光を生成する軸内照明要素を含む請求項22に記載の装置。
【請求項37】
更に、前記第1の軸に対して傾斜した第2の軸に実質的に沿って光を生成する軸外照明要素を具備する請求項36に記載の装置。
【請求項38】
軸内照明要素が、更に、実質的に第1の軸に沿って白色光を生成することによって、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する白色光源を更に具備する請求項37に記載の装置。
【請求項39】
第1の照明要素は、更に、長波長光が、少なくとも前記電子回路基板の一部実質的に均一に照明するように形成された少なくとも1つのデフューザーを具備する請求項22に記載の装置。
【請求項40】
前記画像が電子回路基板のパッド上の半田ペーストの対象部分を含む請求項22に記載の装置。
【請求項41】
画像システムが、更に、前記ステンシル上の望ましくない半田ペーストの対象部分を含む前記ステンシルの画像を取込むように構成されている請求項22に記載の装置。
【請求項42】
電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むための装置において、
前記画像装置が、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むように構成されたカメラ要素と、
前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を長波長光で照明する手段を具備した第1の照明要素とを具備する画像装置。
【請求項43】
前記長波長光が赤外線を含む請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記赤外線が近赤外線を含む請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記長波長光が、670nmより長い波長有する光を含む請求項42に記載の装置。
【請求項46】
前記長波長光が825nmより短い波長有する光を含む請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記長波長光が約735nmの波長を有する光を含む請求項46に記載の装置。
【請求項48】
第1の照明要素が、更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を白色光で照明する白色光源を具備する請求項42に記載の装置。
【請求項49】
前記表面の少なくとも一部を照明するための手段が、前記電子回路基板の表面に対して実質的に垂直な第1の軸に沿って長波長光を生成することによって、前記表面の少なくとも一部を照明するための軸内手段を含む請求項42に記載の装置。
【請求項50】
更に、前記第1の軸に対して傾斜した第2の軸に実質的に沿って光を生成する軸外照明要素を具備する請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記軸内手段が、更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を白色光で照明する白色光源を具備する請求項50に記載の装置。
【請求項52】
前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する手段が、少なくとも1つの長波長LEDを具備する請求項42に記載の装置。
【請求項53】
前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明する手段は、更に、長波長光が、少なくとも前記電子回路基板の一部実質的に均一に照明するように形成された少なくとも1つのデフューザーを具備する請求項42に記載の装置。
【請求項54】
前記電子回路基板の表面上に半田ペーストを堆積するためのステンシル印刷装置において、
前記ステンシル印刷装置は、
フレームと、
前記フレームに結合され、複数の小孔を有したステンシルと、
前記フレームに結合されたディスペンサーであって、前記ステンシルおよび前記ディスペンサーが、電子回路基板上に半田ペーストを堆積するように形成されたディスペンサーと、
請求項42に記載の画像装置と、
請求項42に記載の画像装置に結合され、画像を取込むために請求項42に記載の画像装置の動作を制御する制御装置とを具備するステンシル印刷装置。
【請求項55】
電子回路基板の表面に供給する方法において、
ステンシル印刷装置へ前記電子回路基板を給送し、
前記電子回路基板の表面に半田ペーストを堆積し、
長波長光源によって生成した長波長光によって前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を照明し、
前記電子回路基板の表面の少なくとも一部の画像を取込むことを含んでなる方法。
【請求項56】
前記長波長光が赤外線を含む請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記赤外線が近赤外線を含む請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記長波長光が、670nmより長い波長有する光を含む請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記長波長光が825nmより短い波長有する光を含む請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記長波長光が約735nmの波長を有する光を含む請求項59に記載の方法。
【請求項61】
更に、前記電子回路基板の表面上の半田ペーストの堆積物の正確度を正確度を測定することを含む請求項55に記載の方法。
【請求項62】
前記半田ペーストの堆積物の正確度の測定は、前記画像の少なくとも一部を少なくとも1つの閾値と比較することを含む請求項61に記載の方法。
【請求項63】
更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を白色光によって照明することを含む請求項55に記載の方法。
【請求項64】
更に、前記電子回路基板の表面に概ね垂直な第1の軸に実質的に沿って長波長光を方向付けることを含む請求項55に記載の方法。
【請求項65】
更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を、前記第1の軸に対して傾斜した第2の軸に実質的に沿って方向付けられた光によって照明することを含む請求項64に記載の方法。
【請求項66】
更に、前記電子回路基板の表面の少なくとも一部を、前記第1の軸に実質的に沿って方向付けられた白色光によって照明することを含む請求項65に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【公表番号】特表2010−519733(P2010−519733A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549651(P2009−549651)
【出願日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/050068
【国際公開番号】WO2008/100646
【国際公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】